JP2002036388A - 段ボールシート製函機の罫線付与装置 - Google Patents

段ボールシート製函機の罫線付与装置

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JP2002036388A
JP2002036388A JP2000223237A JP2000223237A JP2002036388A JP 2002036388 A JP2002036388 A JP 2002036388A JP 2000223237 A JP2000223237 A JP 2000223237A JP 2000223237 A JP2000223237 A JP 2000223237A JP 2002036388 A JP2002036388 A JP 2002036388A
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cardboard sheet
ruled
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applying
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JP2000223237A
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Kenji Mizuno
憲司 水野
Hiromi Watanabe
広美 渡辺
Hidenori Kokubo
秀則 小久保
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Isowa Corp
Original Assignee
Isowa Industry Co Ltd
Isowa Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 段ボールシート製函機のクリーザで段ボール
シートに対して一度に強い罫線を付与すると罫割れが生
じ、罫割れが生じないような罫線の付与では下流工程の
折り曲げ加工で折り曲げ不良が生じていたが、これらの
不良発生を防止する。 【解決手段】 段ボールシートを供給して該段ボールシ
ートに罫線を付与する罫線付与装置を有する段ボールシ
ート製函機において、該段ボールシート製函機に罫線付
与部材を取付けて段ボールシートに罫線を付与する罫線
加工を行う第2の罫線付与装置を設け、該罫線付与装置
と第2の罫線付与装置に取付けられた罫線付与部材とで
通紙される段ボールシートに罫線を付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】この発明は、段ボールシートに罫
線を付与する段ボール製函機における罫線付与装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】段ボールシート製函機1は、図13に示
すように給紙ユニット2の給紙テーブル3に積載した段
ボールシートSを図示しないキッカ等の給紙部材で下流
方向のフィードロール4a,4bに向けて供給し、印刷
ユニット5に送る。印刷ユニット5は一般的には少なく
とも2ユニット設けられ、それぞれの印刷ユニット5
a,5bで所望の印刷を行う。印刷ユニット5a,5b
は、図示しない所望の印版が巻装された印刷シリンダ6
a,6bとペーパーラインPLを挟んで相対する位置に
配設されたプレスシリンダ7a,7bが設けられる。該
印刷シリンダ6a,6bとプレスシリンダ7a,7bの
間に段ボールシートSを通紙することで段ボールシート
Sに所望の印刷が行われる。また、印刷ユニット5a,
5bには、印刷シリンダ6a,6bに巻装した図示しな
い印版にインキを塗布するインキ転移ロール8a,8b
と、絞りロール9a,9bが設けられる。続いて、印刷
が施された段ボールシートSはクリーザスロッタユニッ
ト10に送られ、上部及び下部のクリーザ11,12に
よって所望の位置に段ボールシートSを折り曲げる罫線
が付与される。そして、上部及び下部のスロッタ13,
14で段ボールシートSに溝切り加工が施される。段ボ
ールシートSは、続いて段ボールシート製函機1の下流
側に連結される図示しないフォルダグルアで折り曲げ加
工を行うか、もしくは一旦図示しないスタッカ等で積み
上げを行い、別途設置されている図示しないフォルダグ
ルアやオートケーサ等で折り曲げ加工をして箱状態にな
る。また、罫線の付与はクリーザ以外ではダイカッタの
ダイシリンダに取付けられる打抜きダイにも罫線付与具
が存在し、該罫線付与具によって段ボールシートSに罫
線を付与する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】段ボールシートSに施
される罫線は、図12に示すように図示しないコルゲー
タで段ボールシートSの段目に対して直角に付与される
コルゲータ罫線(スコア)17と、段ボールシート製函
機1で段ボールシートSの段目に対して平行に付与され
る段ボールシート製函機罫線(クリーズ)16の2種類
がある。しかし、クリーズ16は段ボールシートSの折
り曲げ加工を行うフォルダグルアやオートケーサ等で折
り曲げて箱状にしたときに、その箱を形成する重要な要
素を持っている。即ち、クリーザ11,12で段ボール
シートSに適正圧力で正確なクリーズ16が付与されれ
ば、段ボールシートSを折り曲げたときに図12(a)
に示すように段ボールシートSの一方の片側端に成形さ
れた糊代18が他方の片側端の適正位置に貼り付けら
れ、その重なり部分に形成されるすき間tはスロッタ1
3,14で施されるスロッタ溝15とほぼ同等の幅のす
き間tとなる。
【0004】しかし、段ボールシートSはフルートや紙
質などによって生産オーダーごとに各々条件が異なり、
これらの段ボールシートSを高速で瞬時にクリーザ1
1,12を通過させても段ボールシートSに適正圧力で
正確にクリーズ16を付与することは困難であった。段
ボールシートSを折り曲げる際に十分な罫線が付与され
ていればフォルダグルア等で大きな負荷もなく容易にク
リーズ16の位置で折り曲げ加工が行えるが、段ボール
シートSの折り曲げ部に十分な罫線が付与されていない
ために、折り曲げ時に大きな負荷が掛かり、本来折り曲
げられるべき正しい位置での折り曲げが行えず、図12
(b)に示すような折り曲げ加工になったり、図示しな
いフォルダグルアやオートケーサ等において折り曲げ負
荷が大きく掛かったことにより段ボールシートSの進行
に抵抗となり折り曲げ部が遅れて図12(c)に示すよ
うになる。
【0005】図12(b)では適正幅のすき間tよりも
広く空いたすき間t1になったため、糊代18の重なり
部分が少ない箱になる。図12(c)では適正すき間t
に対して片側が極端に広く空いたすき間t2になったた
め、糊代18の重なり部分が斜めに貼り合わさった状態
になり、正しく箱が形成できない場合やゆがんだ箱にな
る。これらは段ボールシートSに対してクリーズ16が
適正圧力で正確に付与されなかったことによるものであ
る。これらの原因としては初歩的な問題はクリーザ1
1,12のすき間値を間違えたことによる場合はあるも
のの、段ボールシートSの段種や紙質の違いに対してク
リーザ11,12のみでは適正圧力のクリーズ16が付
与できないこともある。また、クリーザ11,12は段
ボールシート製函機1には1ユニットしか設けられてい
ないため、段ボールシートSの紙質が強いものでは一度
の罫線付与のみでは段ボールシートSに対して充分な罫
線を付与することができないことがある。そして、強化
中芯の段ボールシートや、複両面段ボールシート等は通
常のクリーザ11,12で罫線を付与しても十分な罫線
を付与することは困難であった。また、罫線を入れる位
置が段ボールシートSの段と段との間に付与するか、も
しくは段の位置に付与するかでフォルダグルアで折り曲
げ加工を行ったときに折り曲がり方が異なり、正確な折
り曲げが行われずフィッシュテール等の折り曲げ加工不
良が発生していた。また、フォルダグルアで折り曲げ加
工不良が起こらないようにするため、クリーザ11,1
2で一度のに強い罫圧をかけて罫線を付与すると、段ボ
ールシートSのライナに大きな張力がかかり、ライナが
破れる罫割れが生じていた。
【0006】段ボールシート製函機1での各加工の後
は、その下流工程においてオートケーサー等による段ボ
ールシートSの組立や、オートケーサー等で組み立てら
れた段ボール箱への品物の挿入作業が自動化することが
近年少なくない。このオートケーサーによる段ボール箱
への品物の挿入作業において、オートケーサーは段ボー
ル箱が規定の箱になっている状態であることを仮定して
段ボール箱に品物を挿入する制御をされている。もし、
段ボールシートSへの罫線付与が正確に行われれず、そ
の状態で箱状にすれば規定通りの箱状態にはならない。
規定通りの箱になっていない段ボール箱にオートケーサ
ーが品物を挿入しようとしても、品物は段ボール箱に全
く入らず、オートケーサーは品物を段ボール箱に挿入で
きないとして警告を発する。これを回避するためには作
業者が介入してその段ボール箱に作業者自身が品物を挿
入しなければならなかった。このようなことから段ボー
ルシートSを正確な位置での折り曲げ加工を行うことは
不可欠な作業で、クリーザ11,12で正確な罫線を付
与することは重要な工程になる。
【0007】また、実開昭62−134719号に開示
されるように、段ボール製函機に配備されるクリーザの
他に送りコロ等を代用してプレクリーズする技術が存在
するが、この技術によるプレクリーズの方式では段ボー
ルシートに印刷汚れが生じる問題点がある。段ボールシ
ート上で印刷の乾きが悪かった場合は送りコロに段ボー
ルシート上に印刷されたインキが転移する。この状態で
送りコロによる罫線付与を行うと、送りコロによって段
ボールシートに罫圧がかかるとともに、その罫圧によっ
て送りコロに転移したインキが次に通過する段ボールシ
ート上に裏写りする。即ち、印刷シリンダの円周長と送
りコロの円周長が異なるため、送りコロを通過するごと
に段ボールシートは送りコロに転移したインキが常に裏
写り状態となって段ボールシートを汚すことになる。そ
して、送りコロを用いてプレクリーズする方式では、送
りコロの軸が細いため軸がたわみ、送りコロによる罫線
が付与でない。また、自動化された段ボールシート製函
機ではクリーザと送りコロがヨークと呼ばれる連結部材
ででつながっており、機械幅方向への移動をクリーザと
送りコロを少しずつずらして罫線を付与することができ
ない。
【0008】
【発明の目的】この発明は、通常配設される既存のクリ
ーザもしくはダイカッタの罫線付与具とは別の第2のク
リーザを段ボールシート製函機内に少なくとも1機配備
して2回の罫線付与加工(ダブルクリーズ)を行い、段
ボールシートに適正圧力で正確な罫線を付与する段ボー
ルシート製函機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決しようとする手段】前述の課題を克服し、
所期の目的を好適に達成するため本発明は、段ボールシ
ートを供給して該段ボールシートに罫線を付与する罫線
付与装置を有する段ボールシート製函機において、該段
ボールシート製函機に罫線付与部材を取付けて段ボール
シートに罫線を付与する第2の罫線付与装置を設け、該
罫線付与装置と第2の罫線付与装置に取付けられた罫線
付与部材とで通紙される段ボールシートに罫線を付与す
る段ボールシート製函機の罫線付与装置である。
【0010】
【作用】給紙、印刷、クリーザスロッタまたはダイカッ
タ等からなる通常の段ボールシート製函機に対して、第
2の罫線付与部材を取付けることによって既存のクリー
ザまたは打抜きダイが取付いたダイシリンダと同径とな
る罫線付与ユニットを配備し、該罫線付与ユニットに取
付けられた罫線付与部材で通常の段ボールシート製函機
に装備されるクリーザやダイカッタによる罫線加工と同
じ罫線加工(ダブルクリーズ)もしくは同等の罫線加工
(罫線形状が異なる罫線加工)で、もっとも好ましくは
既存のクリーズに対してつぶしクリーズを行うことであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の段ボールシート製
函機の罫線付与装置について、好適な実施例を挙げて添
付図面を参照しながら以下説明する。図1は本発明の罫
線付与装置を配備した段ボールシート製函機1の側面図
で、給紙ユニット2、印刷ユニット5、クリーザスロッ
タユニット10は従来の装置と変わらないため詳述は省
略する。本発明の罫線付与装置は、図1において第2の
印刷ユニット5bとクリーザスロッタユニット10との
間に罫線付与ユニット19として配設される。該罫線付
与ユニット19はペーパーラインPLを挟んで上方に第
1罫線付与部材20と下方に第2罫線付与部材21が配
設される。罫線付与ユニット19は図2に示すように、
第1罫線付与部材20は第1罫線付与部材支持軸23の
軸部23a,23bがフレーム22a,22bにベアリ
ング24,24を介して回転可能に軸支される。そし
て、第1罫線付与部材支持軸23の周面上を軸方向に移
動可能に各第1罫線付与部材20a,20b,20c,
20dの第1罫線具29a,29b,29c,29dが
設けられる。第2罫線付与部材21は第2罫線付与部材
支持軸25の軸部25a,25bがフレーム22a,2
2bにベアリング26,26を介して回転可能に軸支さ
れる。そして、第2罫線付与部材支持軸25の周面上を
軸方向に移動可能に各第2罫線付与部材21a,21
b,21c,21dの第2罫線具30a,30b,30
c,30dが設けられる。一般的に印刷面側のクリーザ
11の円周長と印刷シリンダ6に図示しない印版を巻装
したときの印刷理論円周長は同じ円周長である。すなわ
ち本発明の罫線付与装置において、印刷面側の第1罫線
具29a,29b,29c,29dを取付けた第1罫線
付与部材20の円周長も、クリーザ11の円周長及び印
刷シリンダ6に印版を巻装したときの印刷理論円周長は
同じ円周長にすることが好ましい。尚、第2罫線具30
は第1罫線具29と同様に印刷シリンダ6に印版を巻装
したときの印刷理論円周長と同じ円周長でもよいし、異
なる円周長でもよい。このようにすることで印刷汚れが
防止できるが詳細は後述する。第1罫線具29a,29
b,29c,29dは平型または凹型で第2罫線具30
a,30b,30c,30dは凸型になっており、第2
罫線具30a,30b,30c,30dの凸部を第1罫
線具29a,29b,29c,29dの平部または凹部
に押圧させて段ボールシートSに罫線を付与するように
なっている。この罫線具の形状は印刷が段ボールシート
Sのどちらの面に印刷が行われるかによって決まるもの
で、本実施例の場合では印刷ユニット5の印刷シリンダ
6がペーパーラインPLの上方に配設されている上印刷
であり、上印刷では一般的に印刷面側に平型または凹型
の罫線が施される。この罫線具の凹凸は一般的には上記
のように配設されるが、特別限定されるものではなく、
任意に配設されるものである。尚、罫線具の形状につい
ては後述する。
【0012】第1罫線付与部材20a,20b,20
c,20dの第1罫線具29a,29b,29c,29
d及び第2罫線付与部材21a,21b,21c,21
dの第2罫線具30a,30b,30c,30dは図3
及び図4に示すように第1罫線付与部材支持軸23と第
2罫線付与部材支持軸25に各々設けられる。第1罫線
具29は第1罫線付与部材支持軸23に第1罫線ホルダ
ー27を介して摺動自在に設けられ、第2罫線具30は
第2罫線付与部材支持軸25に第2罫線ホルダー28を
介して摺動自在に設けられる。各罫線ホルダー27,2
8への各罫線具29,30の取付は例えばボルト等で任
意に着脱自在に取り付けられる。各罫線付与部材20,
21の機械幅方向への移動は例えば第1罫線付与部材2
0側を例に示した図5のように、第1罫線具29が取り
付き第1罫線支持軸23に摺動自在な第1罫線ホルダー
27にシフターガイド31を設け、該シフターガイド3
1にシフター32を挿入する。該シフター32はフレー
ム22に取付けられたモータ34によってベアリング3
6を介して回転可能なねじ軸35上を摺動するヨーク3
3に保持されている。ヨーク33とねじ軸35の間には
ねじ軸受け37が介在し、ねじ軸35がモータ34によ
って回転させられるとねじ軸受け37が該ねじ軸35上
を摺動してヨーク33を機械幅方向に移動させる。そし
て、このヨーク33の動きに合わせてシフターガイド3
2を介して第1罫線ホルダ27が第1罫線付与軸23上
を摺動する。第2罫線付与部材21も同様の構成を有し
ており、第2罫線付与部材21は第1罫線付与部材20
と図示しない制御装置で同一位置に移動及び位置決めさ
れる。このように第1罫線付与部材20及び第2罫線付
与部材21が位置決めされる位置は、クリーザスロッタ
ユニット10のクリーザ11,12が位置決めされる位
置と同じである。
【0013】尚、クリーザスロッタ10のクリーザ1
1、12とスロッタ13、14及び罫線ユニット19の
罫線付与部材20、21を同一のヨーク等で連結して、
常にクリーザ11、12がクリーズを付与する位置と同
一の位置に罫線付与ユニット19の罫線付与部材21、
22を位置決めして、罫線付与部材による罫線を付与し
てもよい。また同一のヨーク等で連結する場合は、第2
罫線付与装置をユニットとして分離せずに罫線付与装置
と同一ユニットに組み込んでもよい。さらには、クリー
ザスロッタ10のクリーザ11、12とスロッタ13、
14は一つのヨークによって移動可能とする構成とする
が、罫線ユニット19の罫線付与部材20、21はクリ
ーザスロッタのクリーザ11、12とスロッタ13、1
4を移動させるヨークとは異なる別のヨークで移動可能
とする構成とし、それぞれを個別の駆動装置にて移動可
能とする構成とするか、それぞれのヨークをシフターに
て連結して移動する構成としてもよい。この場合シフタ
ーは必要に応じて連結状態、非連結状態に使い分けても
よい。
【0014】また、本発明における罫線付与ユニット1
9に設けられる罫線付与部材20、21の罫線具29、
30の形状は、段ボールシートを折曲げ加工をするとき
に段ボールシートを折曲げ易くするように罫線を付与す
る目的から、クリーザ11、12で付与される罫線より
も少し幅の広い罫線(いわゆるつぶしクリーズ)である
ことが望ましい。しかし、罫線の形状はつぶしクリーズ
に限定されるものではなく、クリーザ11、12で付与
されるクリーズと同型の罫線具でもよいし、異なる形状
の罫線具でもよい。
【0015】次に、本発明に係る好適実施例の使用につ
いて図1を用いて説明する。まず、段ボール製函機1に
て生産を開始する前に生産を行う段ボールシートSのオ
ーダーに給紙ユニット2,印刷ユニット5,クリーザス
ロッタユニット10の各箇所を設定する。そして、同時
に図示しない管理装置からの指令を受けて罫線付与ユニ
ット19の第1罫線付与部材20と第2罫線付与部材2
1を図5に示す移動位置決め装置にてクリーザスロッタ
ユニット10のクリーザ11,12と同一位置へ移動位
置決めする。また、クリーザ11、12と罫線付与部材
20、21が同一のヨークでつながっている機構の場合
は、該ヨークを介してクリーザ11、12と罫線付与部
材20、21が同一の位置に位置決めされる。位置決め
が完了すると、給紙ユニット2の給紙テーブル3上に載
置された段ボールシートSを図示しないキッカ等の給紙
装置で給紙し、フィードロール4a,4bで印刷ユニッ
ト5へ送り、印刷ユニット5a,5bで所望の印刷が施
された後に罫線付与ユニット19へ移送する。そして、
罫線付与ユニット19において第1罫線付与部材20の
第1罫線具29と第2罫線付与部材21の第2罫線付与
具30で段ボールシートSに所望の罫線を付与する。続
いて、クリーザスロッタユニット10に移送され、クリ
ーザ11,12で罫線が付与されるが、先の罫線付与ユ
ニット19の第1及び第2罫線付与部材20,21はク
リーザスロッタ10のクリーザ11,12と同一位置に
位置決めされていることから、クリーザ11,12では
罫線付与ユニット19の第1及び第2罫線付与部材2
0,21が付与した罫線上に再度罫線を付与して図7に
示すようになる。尚、図7は罫線付与ユニット19の第
1及び第2罫線付与部材20、21で付与される罫線4
5がつぶし罫線である実施例を開示した。
【0016】このようにして、クリーザと罫線付与部材
で2回の罫線を施すことによって段ボールシートSには
罫線が確実に入り、下流工程のフォルダグルアやオート
ケーサ等の折り曲げ工程で正確な折り曲げ加工が行え
る。また、第1罫線付与部材20の第1罫線具29は印
刷シリンダ6に印版を巻装したときの印刷理論円周長と
同じ円周長である。例えば実施例では印刷ユニット5の
印刷シリンダ6がペーパーラインPLの上方に位置する
ことから、通紙されて印刷ユニット5で段ボールシート
S上に印刷されたインキが第1罫線付与部材20の第1
罫線具29上に転移しても、印刷シリンダ6に印版を巻
装したときの印刷理論円周長と第1罫線付与部材20の
罫線付与具29が同一円周長であるため、後続の段ボー
ルシートSが罫線付与ユニット19に到達したときに第
1罫線付与具29の同一周面上に接する。従って、先に
通紙して罫線を付与した段ボールシートSから転移した
インキが第1罫線具29上に載っていたとしても、後続
の段ボールシートSに印刷された位置と同一に位置に第
1罫線具29の周面が接するため、後続の段ボールシー
トSが汚されることはない。そして、段ボールシートS
はスロッタ13,14に送られ、所望の溝切り加工が行
われて図示しないフォルダグルア等で折り曲げ加工が行
われる。
【0017】続いて、図6は罫線付与ユニット19をク
リーザスロッタユニット10の下流側に配置した実施例
である。罫線付与ユニット19は前述した構成と全く同
様である。また、使用についても前述した使用と基本的
には同じであるが、印刷ユニット5で印刷した直後に罫
線付与ユニット19による罫線付与を行う方法ではな
く、クリーザスロッタユニット10のクリーザ11,1
2で罫線加工及びスロッタ13,14で溝切り加工を行
った後に、段ボールシートSが罫線付与ユニット19に
搬送されるため、罫線付与ユニット19の第1及び第2
罫線加工部材20,21はクリーザ11,12が先に罫
線を付与した箇所に再度罫線付与を行う工程になる。先
に述べた罫線付与ユニット19がクリーザスロッタユニ
ット10の上流側に配設される実施例に比べ、罫線付与
ユニット19が段ボール製函機の最下流側に位置してお
り、図示しないフォルダグルア等の直前に配置される構
成になることからフォルダグルアで折り曲げ加工を行う
際に、段ボールシートSが持つ復元力によって罫線が戻
る前にフォルダグルアに送り込まれるため、折り曲げ加
工が正確で容易になる利点を有する。
【0018】本発明の段ボール製函機における罫線付与
装置は、段ボールシートSに確実な罫線を付与するため
に、一般的に配設されるクリーザスロッタ10のクリー
ザ11,12と同一位置に罫線付与ユニット19の罫線
付与部材20,21を位置決めして段ボールシートSに
2度の罫線付与を行うことであるが、シートの紙質や段
種または折曲げる段ボールシートのサイズや折曲げた段
ボールシートの試加工等の折曲げ状態の結果によっては
クリーザスロッタ10のクリーザ11、12と罫線付与
ユニット19の罫線付与部材20、21が異なる位置に
位置決めしてもよく、クリーザスロッタ10のクリーザ
11,12と罫線付与ユニット19の罫線付与部材2
0,21が同一位置に位置決めすることに限定されな
い。一般的に段ボールシート製函機のクリーザ11、1
2とスロッタ13、14によるクリーズ16及びスロッ
ト15加工は図7に示すようにそれぞれの加工中心が一
致するように位置決めされて加工を行う。即ち、正確な
折曲げ加工を行い図12(a)に開示するような糊代1
8部の重なりによるすき間tを形成するにはクリーザ1
1、12とスロッタ13、14によるクリーズ16及び
スロット15加工の加工中心を一致させることが必要不
可欠な条件であった。上記のそれぞれの加工中心を一致
させるために大半の段ボールシート製函機はクリーザ1
1、12の罫線付与具(図示なし)とスロッタ13、1
4のスロッタナイフ(図示なし)を連結部材で連結して
機械幅方向に対して、それぞれの加工中心が一致するよ
うに位置決めされていた。
【0019】しかし、段ボールシートのライナーや中芯
の紙質または段ボールシートの段種が異なると上記のよ
うにスロット溝15の中心にクリーズ16が付与されて
も、図12(a)のようにすき間tが形成できるとは限
らず、図12(b)のようにすき間t1となったり、図
示はしないが図12(b)のすき間t1とは逆にすき間
が狭くもしくはすき間がほとんどないような状態になる
こともある。従来のクリーザスロッタではこのような問
題には対処の方法はなく、フォルダーグルアーのフォー
ルディングバーを左右方向にわずかに移動させてフォル
ダーグルアーで折り曲げる位置を変えていた。しかしフ
ォールデリングバーはシートの進行方向に7から8メー
トル程の長さのある部材で横方向にたわみやすく、折り
曲げる位置を微妙に調整することは困難であり、すき間
tを一定の範囲内に収めることは難しくすき間tのばら
つきを押さえることが当業界での長年の課題であった。
しかし、本発明によれば、既存のクリーザ11、12に
対して罫線付与ユニット19を有していることから、ク
リーザ11、12及びスロッタ13、14による加工は
上記のように行い、クリーザ11、12によるクリーズ
16に対して罫線付与ユニット19の罫線付与部材2
0、21による罫線付与をずらして図8に示すようにす
ることにより上記課題を容易に解決することが可能とな
った。尚、図8では罫線付与ユニット19の罫線付与部
材20、21で付与される罫線45がつぶし罫線である
実施例を開示した。即ち、罫線付与ユニット19の罫線
付与部材20,21はクリーザ11,12が位置決めさ
れた位置に対して、極わずか例えば±3mm程度の範囲で
内側または外側に位置決めして罫線を付与することがで
きる。図8(a)は、加工する段ボールシートの紙質や
段種または試加工の状況によって、図12(b)のよう
にすき間t1が生じてしまった場合、またはすき間t1
が生じることが予測される場合に、スロット15の中心
と一致するように付与されたクリーズ16に対して、罫
線付与ユニット19の罫線付与部材20、21を少しだ
け内側にクリーズ45を付与する。このようにクリーズ
45を付与することでクリーザ11、12によるクリー
ズ16部より内側がつぶされていることから、折曲げ負
荷はクリーザ11、12によるクリーズ16部より内側
の方が小さくなっており、段ボールシートはクリーザ1
1、12によるクリーズ16部より内側で折曲がって、
その結果すき間t1は狭くなり、図12(a)のすき間
tになる。又、図8(b)は図示はしないが図12
(b)に示すすき間t1とは逆にすき間が狭く加工され
た場合またはすき間が狭くなることが予測される場合
に、スロット15中心と一致するように付与されたクリ
ーズ16に対して、罫線付与ユニット19の罫線付与部
材20、21を少しだけ外側にクリーズ45を付与す
る。このようにクリーズ45を付与することでクリーザ
11、12によるクリーズ16部から外側がつぶされる
ことになり、折曲げ負荷はクリーザ11、12によるク
リーズ16部より外側の方が小さくなっており、段ボー
ルシートはクリーザ11、12によるクリーズ16より
外側で折曲がって、その結果すき間が広くなって図12
(a)のすき間tになる。ただし、これらの罫線付与部
材20、21によるクリーズ45、46はクリーザ1
1、12によるクリーズ16に対して大きく位置をずら
すものではなく、クリーザ11,12が罫線付与部材2
0、21で付与した罫線幅内もしくは罫線に係る程度で
ある。罫線付与部材20,21の位置決めは先に説明し
た図5に示す移動位置決め装置を用いて行う。このよう
にすることで段ボールシートの紙質や段種によってはフ
ォルダグルア等での折り曲げ加工工程において容易に折
り曲げが行えたり、正確な折り曲げ加工が行える。この
極わずか内側または外側に位置決めする制御は、図示し
ない制御装置からの指令によるもので、予め設計的に設
定されたデータや過去の経験値から設定されたデータも
しくは前回生産したときの実績データ等から任意に呼び
出して設定する。
【0020】さらには、罫線付与部材20、21の位置
決めにあたっては、加工する段ボールシートSの紙質や
段種及び試加工した後の状況に応じて、機械幅方向に設
けられた個々の罫線付与部材20、21をそれぞれ個別
に位置決めをしてもよい。具体的には、すべての罫線付
与部材20、21がクリーザ11、12で付与されるク
リーズ16の位置と同じ位置でもよいし、該クリーズ1
6の位置に対して、すべての罫線付与部材20、21が
いずれか一方に片寄って位置決めをしてもよい。また、
一つの罫線付与部材20、21は該クリーズに対して内
側に位置決めし、一つの罫線付与部材20、21は外側
に位置決めをしてもよい。特に後述するフォルダグルア
等で折曲げ加工を行う個所に罫線を付与する罫線付与部
材は図12(a)に示すすき間tを形成する上において
重要な罫線を付与する罫線付与部材であるため、加工す
る段ボールシートSの紙質や段種または試加工の状況に
応じて、個別に最終的な位置決めを行うことが好まし
い。
【0021】また、クリーザ11,12と罫線付与部材
20,21の罫圧も特に限定されるものではなく、この
罫圧も段ボールシートSの紙質や段種等によって変更す
ればよい。例えば、クリーザ11,12と罫線付与部材
20,21の罫圧を同圧にして段ボールシートSに罫線
を付与することが基本になるが、いずれか一方の罫圧が
大きく、他方の罫圧が小さくても良い。罫圧の調整は図
示しないが一般的に実施している隙間調整機構を用いて
行う。この罫圧の制御も先に述べた図示しない制御装置
からの指令によるもので、予め設計的に設定されたデー
タや過去の経験値から設定されたデータもしくは前回生
産したときの実績データ等から任意に呼び出して設定さ
れる。なお、生産する段ボールシートの仕様によっては
罫線付与ユニット19による罫線付与が必要ないときも
あり、この場合は上記の罫圧調整装置によって罫線付与
部材20,21が段ボールシートSに罫線を付与しない
位置で、罫線付与ユニット19の罫線付与部材20,2
1によって段ボールシートSを狭持して下流工程へ搬送
する位置まで隙間ををあけるように設定して、該罫線付
与部材20,21が段ボールシートSを下流工程に搬送
する役割も行う。
【0022】そして、罫線の形状については生産する段
ボールシートSの紙質や段種等によってオペレータが任
意にその生産に適する形状の罫線具を用いることは言う
までもなく、特に罫線付与部材20,21が取り付く罫
線付与ユニット19は先にも説明したように罫線具2
9,30が罫線ホルダ27,28を介して取り付けられ
る構造になっているため、簡単にかつ任意に罫線具を取
り換えることができる。
【0023】尚、機械の幅方向にそれぞれ設けられる第
1罫線付与部材20a、20b、20c、20d及び第
2罫線付与部材21a、21b、21c,21dの中
で、特にフォルダグルア等で折曲げ加工が行われる箇所
に罫線を付与する罫線付与部材は本発明において重要な
役割を有しており、例えば、罫線付与部材は機械幅方向
に少なくとも2個設けられる機構でもよい。図2を用い
て例示するならば、フォルダグルアで折り曲げ加工を行
う位置に相当する第1罫線付与部材20b、20dと第
2罫線付与部材21b、21dのみからなる構成でもよ
い。そして、フォルダグルア等で折曲げ加工を行う箇所
にのみ罫線を付与する。
【0024】
【本発明の別実施例】次にダイカットユニット38に罫
線付与部材を取付けた実施例を説明する。一般的にはダ
イカットユニット38は印刷ユニット5の下流側に配設
され、段ボール製函機1にダイカッタユニット38のみ
が設けられる場合とクリーザスロッタ10とともに設け
られる場合がある。本発明では図9に示すようなクリー
ザスロッタユニット10とともに配設される場合の実施
例について説明をする。図10に示すように、ダイカッ
トユニット38はペーパーラインPLを挟んで上方にア
ンビルシリンダ39と下方にダイシリンダ40が配設さ
れる。アンビルシリンダ39は軸部39a,39bがフ
レーム41a,41bにベアリング42,42を介して
回転可能に軸支され、一般的には外表面にウレタン系材
質またはスチール製材質を巻装している。ここでは後述
するダイシリンダ40に取り付けた罫線具を受ける働き
をする。ダイシリンダ40は軸部40a,40bがフレ
ーム41a,41bにベアリング43,43を介して回
転可能に軸支され、ダイシリンダ40の外周面上に罫線
具44a,44b,44c,44dが取付けられる。ダ
イシリンダ40に罫線具44a,44b,44c,44
dを取付ける位置はクリーザスロッタ10のクリーザ1
1,12が位置決めされた位置と同一の位置である。ダ
イシリンダ40は打ち抜きダイを取り付けるために外周
面に打ち抜きダイ取付けようの加工が行われている。例
えばボルトで打ち抜きダイを取り付ける装置はダイシリ
ンダ40の外周面にはボルトをねじ込むねじ穴が刻設さ
れており、専用の取付具を使用して打ち抜きダイを取り
付ける装置は打ち抜きダイにその専用取付具に対応する
取付具が設けられている。従って、罫線具44a,44
b,44c,44dはそのダイシリンダ40の打ち抜き
ダイ取付具または装置と同じ取付具または装置でダイシ
リンダ40に取り付け、各罫線具44をダイシリンダ4
0の外周面に摺動自在に設け、図5に示すような機構で
ダイシリンダ40の幅方向に移動させる機構としてもよ
い。罫線具44a,44b,44c,44dは凸型にな
っており、罫線具44a,44b,44c,44dの凸
部がアンビルシリンダ39の外周面に押圧されて段ボー
ルシートSに罫線を付与するようになっている。
【0025】次に、本発明の別実施例に係る好適実施例
の使用について図9を用いて説明する。まず、段ボール
製函機1にて生産を開始する前に生産を行う段ボールシ
ートSのオーダーに給紙ユニット2,印刷ユニット5,
クリーザスロッタユニット10の各箇所を設定する。そ
して、オペレータはダイカットユニット38のダイシリ
ンダ40の外周面にクリーザスロッタ10のクリーザ1
1,12が位置決めされた位置と同じ位置に罫線具44
a,44b,44c,44dを取り付けるかもしくはダ
イシリンダ40の外周面に摺動自在に設けた、罫線具4
4a、44b、44c,44dを図5に示すような移動
機構で位置決めする。このようにしてダイシリンダ40
での罫線具の取付けまたは位置決めが完了すると、給紙
ユニット2の給紙テーブル3上に載置された段ボールシ
ートSを図示しないキッカ等の給紙装置で給紙し、フィ
ードロール4a,4bで印刷ユニット5へ送り、印刷ユ
ニット5a,5bで所望の印刷を行い、クリーザスロッ
タ10のクリーザ11,12で罫線付与が行われ、スロ
ッタ13,14で溝切り加工を行い、ダイカットユニッ
ト38へ移送する。そして、ダイカットユニット38に
おいてダイシリンダ40に配設された罫線具44とアン
ビルシリンダ39に狭持されて通紙される段ボールシー
トSに罫線を付与する。この罫線付与位置はクリーザ1
1,12が先に罫線を付与した箇所に再度罫線付与を行
う工程になる。ダイカットユニット38に設けられた罫
線具44で罫線の付与を行うと、先に述べた罫線付与ユ
ニット19がクリーザスロッタユニット10の下流側に
配設される実施例と同様に、ダイカットユニット38が
段ボール製函機1の最下流側に位置していることから、
図示しないフォルダグルア等の直前に配置される構成の
ためフォルダグルアで折り曲げ加工を行う際に、段ボー
ルシートSが持つ復元力によって罫線が戻る前にフォル
ダグルアに送り込まれ、折り曲げ加工が正確で容易にな
る利点を有する。
【0026】また、ダイシリンダ40に設ける罫線具4
4は加工する段ボールシートの紙質や段種または試加工
の状況に応じて前述したようにクリーザスロッタ10の
クリーザ11、12が位置決めした位置に対して図8に
示すように機械幅方向のわずかに内側または外側に取付
けクリーザ11、12が付与するクリーズ16とは異な
る位置にクリーズを付与してもよい。このようにするこ
とで段ボールシートを折曲げたときに正確な箱になる。
【0027】また、上述はダイカットユニットに罫線具
を取付けて通紙される段ボールシートに罫線付与を行う
実施例を説明したが、ダイカットユニット以外でも同様
の働きをすることができる。例えば図示はしないがフォ
ルダグルアの入口付近に前述した罫線具を有する罫線付
与部材を設ければ、フォルダグルアで折り曲げ加工を行
う直前で罫線付与加工を行うとことが可能となり、折り
曲げ加工を確実に行うことができる。さらには、ダイカ
ッタと同様の打抜き加工を行う手掛け抜きユニットにも
罫線具を有する罫線付与部材を取り付けて罫線付与加工
を行うこともできる。
【0028】図11は主となる加工機がダイカッタで、
ダイカットユニット38の下流工程に本発明の罫線付与
ユニット19を配設した実施例である。ダイカッタは先
に説明した構成と同様であるため詳細の説明は省略する
が、ダイカットユニット38では所望の形状に打ち抜く
打ち抜き刃とともに、所望の位置に罫線を付与する罫線
具が取付く打ち抜きダイをダイシリンダ40に取り付け
て、ダイシリンダ40とアンビルシリンダ39をそれぞ
れ回転させ、その間にシートSを通過させて打ち抜き加
工を行っている。即ち、ダイカットユニット38では打
ち抜き加工を行うとともに罫線付与加工も行っている。
ダイカットユニット38での罫線付与加工においても本
発明による罫線付与を行うと、下流工程でのフォルダグ
ルアやオートケーサでの折り曲げ加工が容易に行えるこ
とから、例えばダイカットユニット38の下流側に罫線
付与ユニット19を配設し、ダイカットユニット38で
付された罫線部に再度罫線を付加するようにする。罫線
付与ユニット19は前述した構成と全く同様である。ま
た、使用についても前述した使用と基本的には同じであ
る。だだし、ダイカッタでの罫線付与は段ボールシート
Sの流れ方向や、流れ方向に対して直交する方向及び傾
斜する方向など、いろいろな方向に罫線を付与すること
が行われるが、本発明では段ボールシートSの流れ方向
でかつ、図12(a)に示すようなクリーズ16に相当
する箇所にのみ罫線付与ユニット19の第1及び第2罫
線付与部材で罫線を付与することに限定される。
【0029】これらの別実施例においても罫線付与位置
や罫圧の設定及び罫線具の取り替え等は先に説明した実
施例と同様に行われるものである。
【0030】尚、ダイシリンダ40に取付ける罫線具4
0a、40b、40c、40dの中で、特にフォルダグ
ルア等で折り曲げ加工が行われる箇所に罫線を付与する
罫線具は本発明において重要な役割を有しており、例え
ば、罫線具はダイシリンダ40に少なくとも2個取り付
けることでもよい。図10を用いて例示するならば罫線
具44b、44dがフォルダグルアで折り曲げ加工を行
う位置に相当することからダイシリンダ40に罫線具4
4b、44dのみを取り付けて、罫線を付与することで
もよい。
【0031】
【発明の効果】本発明の段ボール製函機における罫線付
与装置によれば、段ボールシートは段種や紙質などによ
って生産オーダーごとに各々条件が異なったりシートを
高速生産する場合でも、段ボールシートが罫割れを起こ
さないように分散して適正な圧力で正確に段ボール製函
機罫線(クリーズ)を付与することができるようになっ
た。これにより、フォルダグルアやオートケーサ等での
折り曲げ加工が容易で正確になり、段ボールシートを折
り曲げたときに例えば図12(a)に示すような段ボー
ルシートの一方の片側端に成形された糊代が他方の片側
端の適正位置に貼付けられ、その重なり部分に形成され
るすき間tはスロッタで施されるスロッタ溝とほぼ同等
の幅のすき間tとなる。従って、フィッシュテールの発
生がなくなり、折り曲げられたシートを箱状に組み立て
たときも設計通りの正規の箱となる。
【0032】また、第2の罫線付与装置の罫線付与部材
を加工する段ボールシートの紙質や段種または試加工の
状況に応じて任意にかつ正確に位置決めできることから
その生産に応じた折曲げ加工が行え、折曲げ不良の発生
がなくなった。
【0033】そして、段ボール製函機の下流工程におい
てオートケーサー等による段ボールシートの組立や、オ
ートケーサー等で組み立てられた段ボール箱への品物の
自動挿入作業においても、段ボール箱が規定の箱になっ
ているため段ボール箱に品物を挿入できないというトラ
ブルはなくなった。これにより、オートケーサーでのラ
イン停止はなくなり、オペレータは監視業務やトラブル
回避業務から開放された。
【0034】また、罫線付与部材が印刷シリンダに印版
を巻装したときの印刷理論円周長と同径であることか
ら、印刷の裏写りという不良の発生もなくなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を好適に実施する段ボール製函機の側面
図である。
【図2】罫線付与ユニットを表す正面図である。
【図3】罫線付与具の取付け状態を表す細部図である。
【図4】罫線付与具の取付け状態を表す細部図である。
【図5】罫線付与ユニットにおける罫線付与具の移動装
置を表す図である。
【図6】本発明を好適に実施する第2の実施例の側面図
である。
【図7】罫線付与の状態を表す図である。
【図8】罫線付与の状態を表す図である。
【図9】ダイカッタユニットに罫線付与具を取付けた実
施例の側面図である。
【図10】ダイカットユニットに罫線付与具を取付けた
実施例の正面図である。
【図11】ダイカットユニットの下流側に罫線付与ユニ
ットを配設した実施例である。
【図12】段ボールシートの折り曲げ状態を表す図であ
る。
【図13】従来の段ボールシート製函機を表す側面図で
ある。
【符号の説明】 1 段ボール製函機 10 クリー
ザスロッタユニット 11 クリーザ 12 スロッ
タ 19 罫線付与ユニット 20 第1罫
線付与部材 21 第2罫線付与部材 27 第1罫
線ホルダー 28 第2罫線ホルダー 29 第1罫
線具 30 第2罫線具 38 ダイカ
ットユニット 39 アンビルシリンダ 40 ダイシ
リンダ 44 罫線具

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 段ボールシートを供給して該段ボールシ
    ートに罫線を付与する罫線付与装置を有する段ボールシ
    ート製函機において、 該段ボールシート製函機に罫線付与部材を取付けて段ボ
    ールシートに罫線を付与する第2の罫線付与装置を設
    け、 該罫線付与装置と第2の罫線付与装置に取付けられた罫
    線付与部材とで通紙される段ボールシートに罫線を付与
    することを特徴とする段ボールシート製函機の罫線付与
    装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の罫線付与装置における少なく
    とも印刷面側の罫線付与部材の円周長は印刷理論円周長
    と同一円周長である請求項1記載の段ボールシート製函
    機の罫線付与装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の罫線付与装置における罫線付
    与部材の機械幅方向設定位置が前記罫線付与装置の設定
    位置と同一位置に位置決めして罫線を付与する請求項1
    記載の段ボールシート製函機の罫線付与装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の罫線付与装置における罫線付
    与部材は前記罫線付与装置と連結部材によって連結され
    ており、該罫線付与装置の設定位置と同一の位置に位置
    決めして罫線を付与する請求項3記載の段ボールシート
    製函機の罫線付与装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の罫線付与装置における罫線付
    与部材は各罫線付与部材を機械幅方向に位置決めする位
    置決め制御装置によって前記罫線付与装置と同一の設定
    位置に位置決めして罫線を付与する請求項3記載の段ボ
    ールシート製函機の罫線付与装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の罫線付与装置における罫線付
    与部材の機械幅方向設定位置を前記罫線付与装置の設定
    位置に対して内側または外側に位置決めして罫線を付与
    する請求項1記載の段ボールシート製函機の罫線付与装
    置。
  7. 【請求項7】 前記第2の罫線付与装置における罫線付
    与部材の機械幅方向設定位置を前記罫線付与装置の設定
    位置に対して各々個別に内側または外側に位置決めして
    罫線を付与する請求項6記載の段ボールシート製函機の
    罫線付与装置。
  8. 【請求項8】 前記第2の罫線付与装置における罫線付
    与部材の機械幅方向設定位置を、加工する段ボールシー
    トの紙質、段種または試加工の状況に応じて位置決めし
    罫線を付与する請求項6及び請求項7記載の段ボールシ
    ート製函機の罫線付与装置。
  9. 【請求項9】 前記第2の罫線付与装置における罫線付
    与部材の罫圧が前記罫線付与装置の罫圧と同一罫圧に設
    定して罫線を付与する請求項1記載の段ボールシート製
    函機の罫線付与装置。
  10. 【請求項10】 前記第2の罫線付与装置における罫線
    付与部材の罫圧が前記罫線付与装置の罫圧に対して強く
    または弱く設定して罫線を付与する請求項1記載の段ボ
    ールシート製函機の罫線付与装置。
  11. 【請求項11】 前記第2の罫線付与装置における罫線
    付与部材を段ボールシートに罫線を付与しない位置で、
    かつ搬送される段ボールシートを狭持して下流工程に搬
    送する隙間に設定して段ボールシートを搬送する請求項
    1記載の段ボールシート製函機の罫線付与装置。
  12. 【請求項12】 前記第2の罫線付与装置における罫線
    付与部材の罫線具が前記罫線付与装置の罫線具と同一罫
    線具に設定して罫線を付与する請求項1記載の段ボール
    シート製函機の罫線付与装置。
  13. 【請求項13】 前記罫線付与装置の罫線具に対して異
    なる罫線具を前記第2の罫線付与装置の罫線付与部材に
    取付けて異なる形状の罫線具で罫線を付与する請求項1
    記載の段ボールシート製函機の罫線付与装置。
  14. 【請求項14】 前記第2の罫線付与装置における罫線
    付与部材の罫線具が段ボールシートを所望の幅でつぶし
    加工を行うつぶし罫線具である請求項1記載の段ボール
    シート製函機の罫線付与装置。
  15. 【請求項15】 前記罫線付与部材を取付ける第2の罫
    線付与装置が打ち抜き加工装置で、該打抜き加工装置の
    打抜きダイ取付けロールに罫線付与部材を取付けて、該
    罫線付与部材を取付けた打抜きダイ取付けロールと受け
    ロールとで段ボールシートを狭持して罫線を付与する請
    求項1乃至請求項14記載の段ボールシート製函機の罫
    線付与装置。
  16. 【請求項16】 前記罫線付与部材を取付ける第2の罫
    線付与装置が折り曲げ加工を行うフォルダグルアで、該
    フォルダグルアの上流部に該罫線付与部材を設けて、罫
    線を付与する請求項1乃至請求項14記載の段ボールシ
    ート製函機の罫線付与装置。
  17. 【請求項17】 前記第2の罫線付与装置が罫線付与装
    置の上流側に設けられる請求項1乃至請求項15記載の
    段ボールシート製函機の罫線付与装置。
  18. 【請求項18】 前記第2の罫線付与装置が罫線付与装
    置の下流側に設けられる請求項1乃至請求項15記載の
    段ボールシート製函機の罫線付与装置。
  19. 【請求項19】 前記罫線付与装置が打抜き加工を行う
    ダイカッタであって、前記第2の罫線付与装置が該ダイ
    カッタの上流側または下流側に設けられ、該ダイカッタ
    で打抜き及び罫線付与加工を行うとともに該第2の罫線
    付与装置にて該ダイカッタで罫線付与を行った位置もし
    くは略同一位置に罫線を付与する請求項1乃至請求項1
    4記載の段ボールシート製函機の罫線付与装置。
  20. 【請求項20】 前記第2の罫線付与装置において、機
    械幅方向に設けられる罫線付与具は少なくともフォルダ
    グルア等の折曲げ加工装置で折曲げ加工される罫線位置
    に罫線付与具が配設される請求項1乃至請求項19記載
    の段ボールシート製函機の罫線付与装置。
  21. 【請求項21】 前記第2の罫線付与装置において、罫
    線付与具は機械幅方向に少なくとも2組設けられ、該第
    2組の罫線付与具はフォルダグルア等の折曲げ加工装置
    で折曲げ加工される罫線位置にそれぞれ配設される請求
    項1乃至請求項19記載の段ボールシート製函機の罫線
    付与装置。
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