JP2002036023A - プレス機におけるスライド下面修正方法と装置 - Google Patents

プレス機におけるスライド下面修正方法と装置

Info

Publication number
JP2002036023A
JP2002036023A JP2000219790A JP2000219790A JP2002036023A JP 2002036023 A JP2002036023 A JP 2002036023A JP 2000219790 A JP2000219790 A JP 2000219790A JP 2000219790 A JP2000219790 A JP 2000219790A JP 2002036023 A JP2002036023 A JP 2002036023A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slide
cutter
press machine
base
fixed surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000219790A
Other languages
English (en)
Inventor
Michio Hayashi
美智男 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TEKKUMAATO JAPAN KK
Original Assignee
TEKKUMAATO JAPAN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TEKKUMAATO JAPAN KK filed Critical TEKKUMAATO JAPAN KK
Priority to JP2000219790A priority Critical patent/JP2002036023A/ja
Publication of JP2002036023A publication Critical patent/JP2002036023A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Presses And Accessory Devices Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】陥没や反りのあるスライド下面を、スライドを
プレス機から取り外すことなく加工修正すること。 【解決手段】カッター7を装着した加工装置10をスラ
イド下面3aとベッド面1aとの間に装着する。加工装
置10は、ベッド面1a上に載置されるベース部と、カ
ッター7を装着するカッター保持部20と、カッター保
持部20を走行する走行駆動部30と、を有して構成さ
れている。カッター7は刃部7aを上向きに取り付け、
カッター保持部20に構成されるエアモータ24によっ
て回転可能に配置されている。カッター保持部20を、
ベース上を走行可能に作動することによって、回転した
カッター7がその刃部7aでスライド下面3aを切削し
て修正加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、変形されたプレ
ス機のスライド下面を加工修正することによって、スラ
イド下面の平面度またはプレス機のベッド(またはボル
スタ)上面とスライド下面との平行度を所定寸法内に修
めることのできるプレス機におけるスライド下面修正方
法と装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、金属をプレス加工する場合、プ
レス加工が塑性加工で行なわれるために、プレス機には
大きな荷重がかかりプレス機の各部位に負荷を掛けるこ
とになる。通常、プレス機を設計する際には、仕様によ
ってその加工に十分に耐えうるように各部が設計されて
いるものの、長期間の稼働でスライド下面の一部が陥没
したりまたは反りや傾き等の変形が生じることがある。
そのために、プレス機では、都度精度検査を行なった
り、または定期的に所定部位の精度を検査するための保
守点検等が実施されている。
【0003】特に、スライドはプレス機の精度を確保す
るために主要な部品として位置付けられ、スライドの上
下運動による真直度や、スライド下面の平面度または固
定面との平行度は、製品の加工精度に大きく影響するも
のであるために、保守点検では、主に、ベッド(または
ボルスタ)の上面に対するスライドの真直度や、スライ
ド下面の平面度、またはベッド(またはボルスタ)の上
面とスライド下面との平行度等の精度検査が実施されて
いる。
【0004】一方、プレス加工においては、スライド下
面には上型が装着され、ボルスタ上面には下型が装着さ
れて、上型と下型との間に挿通されたワークを、スライ
ドの往復運動により上型で加圧することによってプレス
加工が行なわれていた。この際、スライド下面には、プ
レス加工における荷重が直接かかるため、高速で長期間
で稼働している間にスライド下面の変形が生じやすい。
この変形は、例えば、上型のスライド下面への食い込み
による陥没であったり、または変荷重によるスライド下
面の傾きであったり、またはスライド下面の中央部に荷
重がかかりすぎて凹状に変形する反りであったりする。
このような変形が発生すると、スライド下面の平面度の
低下や、ベッド(またはボルスタ)とスライド下面との
平行度の低下等につながり、所要の製品精度を得ること
ができなかった。特に、スライド下面の陥没や反りがま
たは平行度の大きなずれが発生した場合では、スライド
下面自体を修正する必要があった。
【0005】従来、、スライド下面を修正する場合、プ
レス機械を加工機械に持ち込んでスライド下面を加工す
ることはできなかったため、どうしてもスライドをプレ
ス機から取り外さなければならず、取り外したスライド
を加工機械に持ち込んでスライド下面を加工修正しなけ
ればならなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、スライドをプ
レス機械から取り外す作業は、プレス機を分解すること
となり、大掛かりな作業を強いられることになってい
た。特に、高速で高精度のために構成されたプレス機で
は、スライドがガイドポストで支持されているものが多
く、ガイドポストやクランクシャフトをフレームから取
り外した後でスライドをフレームから脱着させなければ
ならなかった。さらに大型のプレス機では、各部品の重
量が大きいため、手で取り外すことができずクレーンを
使用したり、多くの作業員がスライド取り外し作業を行
なうために、修理費用は莫大となり、しかもプレス機を
長時間停止させることとなっていた。また、大型の部品
を取り外す際に、部品を身体に当てたりしてけがをしや
すかった。
【0007】この発明は、上述の課題を解決するもので
あり、スライド下面の修正作業の際、大掛かりな作業を
することなく極めて短時間で容易に行なって、プレス機
の長時間の停止を防止するとともに廉価に修正するため
に、プレス機にスライドを装着したままでスライド下面
を加工修正できるスライド下面修正方法と装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明にかかわるプレ
ス機におけるスライド下面修正方法では、上記の課題を
解決するために、以下の方法で行なうものである。即
ち、一方の側に配設される固定面と、他方の側に配設さ
れ前記固定面に対して往復運動するスライドと、を有し
て構成されるプレス機に、前記固定面と前記スライドと
の間にカッターを有する加工装置を装着し、前記固定面
に支持された前記加工装置が、前記スライドの下面側に
前記カッターの刃部を上向きに対向させて、前記刃部で
前記スライドの下面を加工修正することを特徴とするも
のである。
【0009】また、この発明にかかわるプレス機におけ
るスライド下面修正装置では、一方の側に配設される固
定面と、他方の側に配設され前記固定面に対して往復運
動するスライドと、を有して構成されるプレス機におけ
るスライド下面修正装置であって、前記固定面に支持さ
れるベース部と、前記ベース部に支持されるカッター保
持部と、前記カッター保持部に回転可能に保持されたカ
ッターとを有し、前記カッターが、前記スライドの下面
に対向する上向きの刃部を有し、前記カッター保持部
が、前記カッターを回転駆動する駆動部を装着するとと
もに、前記カッターを前記スライドの下面に沿って走行
するように前記ベース部に装着された走行駆動部によっ
て走行可能に構成され、前記カッターで前記スライドの
下面を切削加工するように構成されるものである。
【0010】また好ましくは、前記カッター保持部に、
前記スライド下面の平面度を測定する測定器が着脱可能
に配設されていればよい。
【0011】さらに前記ベースには、前記カッター保持
部の移動を停止する停止位置検出センサが配設されてい
ればなおよい。
【0012】
【発明の効果】本発明のプレス機におけるスライド下面
修正方法によれば、スライドをプレス機に装着した状態
で、スライド下面と固定面との間に、上向きにカッター
の刃部を取り付けた加工装置を装着し、測定された平面
度または平行度のずれ分を切り込み量として、カッター
の刃部でスライド下面の全体を削り取ることによって、
平面度または平行度を所定寸法内に修めるように加工修
正する。従ってこの方法では、スライドをプレス機から
取り外す作業を必要としない。そのために、人手を要し
て莫大な費用を要する大掛かりな作業を伴うことがない
ことから、プレス機を長時間停止することなく、極めて
容易でしかも廉価にスライド下面の加工修正を行なうこ
とができる。
【0013】また、このプレス機におけるスライド下面
修正装置は、スライド下面を加工するカッターが刃部を
上向きにして取り付けられ、カッターを駆動する駆動部
を備えるカッター保持部が、プレス機の固定面に支持さ
れるベース部に対して走行可能に配置されているため、
基準面となる固定面に対して、スライド下面を平行に加
工することができる。従って、測定された変形量を切り
込み量として、スライドを移動調整して、上向きに刃部
を有するカッターでスライド下面を順次加工すれば、ス
ライドをプレス機に装着したままでスライド下面の加工
を行なうことができ、極めて容易な作業で短時間で行な
えることから、プレス機の停止時間を短くして、廉価に
することができる。
【0014】また、スライド下面の加工を終了すれば、
カッター保持部に取り付けられた測定器でスライド下面
の複数か所で位置ずれを測定することによって、スライ
ド下面の平面度及びスライド下面と固定面との平行度を
測定できる。そして、もし平行度が所定寸法内に入って
いなければ、即座に再加工することが可能である。
【0015】また、カッター保持部は、スライド下面の
加工ストローク端に達すれば、カッター保持部の移動を
停止する停止位置検出センサによって、その移動が自動
的に停止されることから、プレス機の他の部位を損傷さ
せる虞がなく安心して修正加工を行なうことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態を
図面に基づいて説明する。本形態で実施するスライド下
面修正方法は、図1に示すように、スライド3をプレス
機1に装着した状態で、スライド下面3aの平面度また
はベッド面1a(またはボルスタ上面)に対する平行度
を所定寸法内に修めるように、加工修正するものであ
る。
【0017】まず、図2に示すように、スライド3を下
死点位置に移動してスライド下面3aを、例えば、ダイ
ヤルゲージ5で測定する。図2(a)のように、スライ
ド下面3aに陥没(反りの場合も同様)がある場合に
は、その凹み量H1を測定して、スライド下面3a全体
をその凹み量H1分を削り代として設定する。また、図
2(b)のようにスライド下面3aに傾きがある場合に
は、スライド下面3aの最低位置と最高位置とのずれ量
H2を削り代として設定する。
【0018】次に、図3に示すように、下死点位置に移
動されたスライド3のスライド下面3aに対向するよう
にカッター7を配置する。カッター7は上向きに刃部7
aが取り付けられるとともに、プレス機正面に対して左
右方向(X方向)、前後方向(Y方向)に移動可能に配
置され、設定された削り代に対して数百ミクロン単位の
切り込み量で切削加工を行なう。この場合、加工前のカ
ッター7の位置をスライド3に当てることなく側部側に
移動させ、スライド3の下死点位置をスライド3に装着
されているスライドアジャスト装置によって降下させた
後で、回転されているカッター7をスライド3の一方の
端部から走行するように移動させる。
【0019】カッター7の移動は、例えば、図4に示す
ように、スライド3の後方からスライド下面3aの一方
の縁部に沿って前方に向かってY方向移動され、スライ
ド下面3aの前端部を越えた位置に達すると、X方向に
移動して、その後、後方に向かってY方向移動する。こ
のように順次走行しながら加工してスライド下面3a全
体が加工されると、スライド3を僅かに降下させて数百
ミクロン単位の削り代で、カッター7を同様に走行しな
がら加工し、所定の削り代に到達するまで繰り返して行
なう。
【0020】加工が完了すると、図2に示すように、再
びダイヤルゲージ5を配置させて、スライド下面3aの
平面度または平行度を測定して、所定寸法に入っている
かどうかの確認を行なう。もし、所定寸法に入っていな
ければ、再びカッター7を配置させて再加工を行なうこ
とができる。
【0021】上述のようにスライド下面3aを加工修正
すれば、スライド下面3aに陥没や反りまたは大きな平
行度のずれが生じていても、スライド3をプレス機から
脱着する作業を行なわないことから、一人でも容易に行
なうことができる。
【0022】上記に示されているカッター7は、スライ
ド下面を加工修正する加工装置10に装着されている。
加工装置10は、図1に示すように、プレス機1のベッ
ド面(またはボルスタ上面)1aとスライド3との間に
装着して、スライド下面3aを加工可能に構成するもの
であり、カッター7がプレス機1前後方向に走行駆動す
るように構成されている。
【0023】加工装置10は、図5〜6に示すように、
一方の方向に長尺状に形成され、ベッド面1a上に装着
されるベース部11と、ベース部11上を走行可能に配
置されるカッター保持部20と、カッター保持部20を
走行させる走行駆動部30と、カッター保持部20の走
行を停止させる停止位置検出部40と、を有して構成さ
れている。さらに、カッター7で加工された切り粉の封
入を防止するために、カッター保持部20が走行するベ
ース部11上を覆う蛇腹のカバー51、52が配置され
ている。
【0024】ベース部11は、長尺板状に形成された基
台12と、ベース部11の両端部に上方に向かって配置
される側板15、16と、一方の側板15の内側に配置
される支持ブラケット17と、基台12上に立設して後
述のボールねじ32を支持する一対の支持ブロック1
8、18と、を有して構成されている。
【0025】基台12には、図7に示すように、上部に
直動式ガイド22の一対の固定レール22aを装着する
レール支持部13と、一対のレール支持部13間に形成
される凹部14とが形成され、基台12は、カッター保
持部20の走行ストローク以上の長さに形成されるとと
もに下面がベッド面あるいはボルスタ上面と略同等の平
面度に形成されている。
【0026】カッター保持部20は、図7〜8に示すよ
うに、カッター7を上部に保持するために縦方向を中空
状に形成した本体ケース21と、本体ケース21の下面
に装着される直動式ガイド22と、カッター7を装着す
る回転軸23と、回転軸23を回転駆動させるエアモー
タ24と、回転軸23とエアモータ24を連結するベベ
ルギア25・26と、を有して構成されている。
【0027】本体ケース21は直方体状に形成され、上
部と下部で回転軸23を軸受を介して支持し、一方の側
部にエアモータ24を支持するとともにエアモータ24
に装着されたベベルギア26を軸受を介して支持してい
る。
【0028】回転軸23は、上部にカッター7が嵌入さ
れるピン部231と中央に本体ケース21に軸受を介し
て支持された大径部232と大径部の下方にベベルキア
25をキーで連結する中径部233と下部に本体ケース
21に軸受を介して支持された小径部234とを有して
形成され、エアモータ24の駆動によりベベルギア25
を介して回転される。
【0029】ベベルギア25は、回転軸23の中径部2
33に螺合されたねじ部材27で支持されるとともにエ
アモータ24に装着されたベベルギア26に歯合され
て、水平方向に配置されたエアモータ24を垂直方向に
配置された回転軸23に伝達している。
【0030】カッター7は、面加工可能であれば特に限
定するものではないが、本形態では植刃正面フライスが
使用され、上向きに複数の刃部7aを植設している。そ
して、回転軸23のピン部231にキーで連結されるこ
とによって、回転軸23と一体的に回転される。
【0031】直動式ガイド22は、レール支持部13上
に装着される一対の固定レール22aと固定レール22
a上を走行するスライダー22bとを有して構成され、
スライダー22bが本体ケース21の下面に取り付けら
れている。なお、実施形態における直動式ガイド22
は、各種メーカーから市販されている公知の直動式ベア
リングが使用されている。
【0032】また、本体ケース21の下部一端側には、
ボールねじ32に螺合するナット部材28が基台12の
凹部14内に挿入するように配置され、ボールねじ32
の回転により本体ケース21と共に走行するように駆動
される。
【0033】走行駆動部30は、基台12に固着された
一対の支持ブロック18、18に支持されたボールねじ
32と、ボールねじ32を回動駆動するエアモータ33
と、エアモータ33の駆動をボールねじ32に連結駆動
する連結部35と、を備えて構成されている。ボールね
じ32の長さはカッター保持部20の走行ストローク以
上に形成されている。
【0034】エアモータ33は基台12の一端から立設
された側板15に支持され、エアモータ33の駆動軸3
3aに装着された連結部35のプーリ36、ベルト3
7、プーリ38を介して、プーリ38を一端で装着する
ボールねじ32を正転または逆転可能に駆動する。
【0035】さらに連結部35を覆うように保護カバー
39が支持ブラケット17の側面に取り付けられて配置
され、保護カバー39と本体ケース21との間に蛇腹カ
バー51がボールねじ32及び基台12の直動式ガイド
22を覆うように装着されている。また、側板16と本
体ケース21との間にも、直動式ガイド22を覆うよう
に蛇腹カバー52が取り付けられている。
【0036】停止位置検出部40は、図5または図8に
示すように、基台12の一端側に立設された支持ブラケ
ット17の上部に取り付けブラケット41を介して取り
付けられたセンサ42と、基台12の他端側の側板16
の上部に取り付けブラケット43を介して取り付けられ
たセンサ44と、を有して構成されている。各センサ4
2、44には検出レバー42a、44aが装着され、走
行された本体ケース21に押圧されることによって、そ
の位置が検出され、カッター保持部20の走行を停止さ
せる。
【0037】上記のように構成された加工装置10は、
図1に示すように、プレス機1のベッド面1a上に装着
されて、前述したように、カッター7を図3〜4のよう
に走行させながらスライド下面3aを加工修正する。こ
の場合、通常ベッド面1aにはボルスタが装着されてい
る。ボルスタ上面とスライド下面との間のスペースが、
加工装置10の高さ以上にあれば、加工装置10をボル
スタ面上に配置させ、ボルスタ上面とスライド下面との
間のスペースが、加工装置10の高さ以上になければ、
ボルスタを取り外して、加工装置10をベッド面1a上
に配置させることになる。
【0038】加工装置10の装着方向は、プレス機のタ
イプによって異なり、例えば、図例においては、プレス
機1が前後方向に開口しているタイプであるため、加工
装置10の長手方向をプレス機1の前後方向(Y方向)
に向けるように装着する。つまり、カッター7がプレス
機1の前後方向(Y方向)に走行できるように加工装置
10が装着されている。もちろんC型プレス機のように
左右方向にスペースを有するものであれば、加工装置1
0を左右方向(X方向)に装着して、カッター7をX方
向に走行できるようにすればよい。
【0039】図4に示すように、カッター7がY方向に
1ストローク移動した後、X方向に移動する場合には、
加工装置10をベッド面1a(あるいはボルスタ上面)
上でX方向に摺動させて、順次スライド下面3aを加工
してもよく、また、図9〜10に示すように、加工装置
10の下方にテーブル60を装着して、カッター7の走
行方向に対して直交する方向(X方向)に移動できるよ
うにしてもよい。
【0040】テーブル60の上面と下面との平面度及び
平行度は、高精度に仕上げられている。そして、テーブ
ル60上面には、載置される加工装置10の長手方向に
対して直交する方向に複数の溝(図例においては、中央
溝61と中央溝61を挟んで配置された一対のガイド溝
62・62)とが形成されている。中央溝61には、ボ
ールねじ63が両端でブロック64、64に支持され、
エアモータ65で回転駆動されるように配置されてい
る。
【0041】一方、加工装置10の基台12下面には、
テーブル60の中央溝61に挿入されてボールねじ63
に螺合するナット部材67と、テーブル60の一対のガ
イド溝62・62に摺動可能な摺動ガイド68・68と
が取り付けられている。
【0042】なお、テーブル60には、ガイド溝62・
62に沿って移動される加工装置10の移動ストローク
端を検出するための停止位置検出器69・69が一対備
えられていて、所定の位置で加工装置10の移動を停止
することができる。
【0043】このようにテーブル60を配置させれば、
カッター7はX方向、Y方向に移動されてスライド下面
3a全体を精度よく加工修正することができる。
【0044】また、スライド下面3aの加工修正が完了
すれば、カッター保持部20からカッター7を取り外し
て、図11に示すように、ダイヤルゲージ5を取り付け
る。そして、スライド下面3aの各箇所(通常、前後・
左右に各3か所、計9か所)の位置ずれを測定して、ス
ライド下面3aの平面度及び、ベッド面1a(またはボ
ルスタ面)とスライド下面3aとの平行度を測定する。
【0045】上述のように、スライド下面3aの修正方
法は、スライド3をプレス機1に装着した状態で、スラ
イド下面3aとベッド面1a(またはボルスタ上面)と
の間に、上向きにカッター7の刃部7aを取り付けた加
工装置10を装着し、測定された平面度または平行度の
ずれ分を切り込み量として、カッター7の刃部7aでス
ライド下面3aの全体を削り取ることによって、平面度
または平行度を所定寸法内に修めるように修正加工す
る。
【0046】従ってこの方法では、スライド3をプレス
機1から取り外す作業を必要としない。そのために、人
手を要して莫大な費用を要する大掛かりな作業を伴うこ
とがないことから、プレス機1を長時間停止することな
く、極めて容易でしかも廉価にスライド下面の修正加工
を行なうことができる。
【0047】また、スライド下面の加工装置10は、ス
ライド下面3aを加工するカッター7が刃部7aを上向
きにして取り付けられ、カッター7を駆動するエアモー
タ24を備えるカッター保持部20が、プレス機1のベ
ッド面1a(またはボルスタ上面)に支持されるベース
部11に対して走行可能に配置されているため、基準面
となるベッド面1a(またはボルスタ上面)に対して、
スライド下面3aを平行に加工することができる。従っ
て、測定された変形量を切り込み量として、スライド3
を移動調整して、上向きに刃部7aを有するカッター7
でスライド下面3aを順次加工すれば、スライド3をプ
レス機1に装着したままでスライド下面3aの加工修正
を行なうことができ、極めて容易な作業で短時間で行な
えることから、プレス機1の停止時間を短くして、廉価
にすることができる。
【0048】また、スライド下面3aの加工を終了すれ
ば、カッター保持部20に取り付けられたダイヤルゲー
ジ5でスライド下面3aの数か所の位置ずれを測定する
ことによって、スライド下面3aの平面度及びスライド
下面とベッド面1a(またはボルスタ上面)との平行度
を検出できる。そして、もし平行度が所定寸法内に入っ
ていなければ、即座に再加工することが可能である。
【0049】また、カッター保持部20は、スライド下
面3aの加工ストローク端に達すれば、カッター保持部
20の移動を停止するセンサ42・44よって、その移
動が自動的に停止されることから、プレス機1の他の部
位を損傷させる虞がなく安心して修正加工を行なうこと
ができる。
【0050】なお、加工装置10の構成は、カッター7
が上向きに配置されて回転駆動され、カッター保持部2
0が一方の方向に走行できるものであれば、上記の構成
に限定するものではない。例えば、加工装置10に上下
方向に高さ調整できるように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態による加工装置を、スライドと
ベッド面間に装着した状態を示す簡略正面図である。
【図2】スライド下面をダイヤルゲージで測定する状態
を示す簡略正面図である。
【図3】スライド下面をカッターで加工修正する状態を
示す簡略正面図である。
【図4】カッターの軌跡を示す簡略底面図である。
【図5】本装置を示す全体正面図である。
【図6】同全体平面図である。
【図7】図6におけるVII −VII 断面図である。
【図8】図6におけるVIII−VIII断面図である。
【図9】テーブル上に加工装置を載置させた状態を示す
平面図である。
【図10】同正面図である。
【図11】カッター保持部にダイヤルゲージを取り付け
てスライド下面を測定する状態を示す簡略正面図であ
る。
【符号の説明】
1…プレス機 1a…ベッド面 3…スライド 3aスライド下面 5…ダイヤルゲージ(測定器) 7…カッター 7a…刃部 10…加工装置 11…ベース部 12…基台 20…カッター保持部 24…エアモータ(駆動部) 30…走行駆動部 40…停止位置検出部 42、44…センサ 60…テーブル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の側に配設される固定面と、他方の
    側に配設され前記固定面に対して往復運動するスライド
    と、を有して構成されるプレス機に、前記固定面と前記
    スライドとの間にカッターを有する加工装置を装着し、 前記固定面に支持された前記加工装置が、前記スライド
    の下面側に前記カッターの刃部を上向きに対向させて、
    前記刃部で前記スライドの下面を加工修正することを特
    徴とするプレス機におけるスライド下面修正方法。
  2. 【請求項2】 一方の側に配設される固定面と、他方の
    側に配設され前記固定面に対して往復運動するスライド
    と、を有して構成されるプレス機におけるスライド下面
    修正装置であって、 前記固定面に支持されるベース部と、前記ベース部に支
    持されるカッター保持部と、前記カッター保持部に回転
    可能に保持されたカッターとを有し、 前記カッターが、前記スライドの下面に対向する上向き
    の刃部を有し、 前記カッター保持部が、前記カッターを回転駆動させる
    駆動部を装着するとともに、前記カッターを前記スライ
    ドの下面に沿って走行するように前記ベース部に装着さ
    れた走行駆動部によって走行可能に構成され、 前記カッターで前記スライドの下面を切削加工するよう
    に構成されることを特徴とするプレス機におけるスライ
    ド下面修正装置。
  3. 【請求項3】 前記カッター保持部に、前記スライド下
    面の平面度を測定する測定器が着脱可能に配設されてい
    ることを特徴とする請求項2記載のプレス機におけるス
    ライド下面修正装置。
  4. 【請求項4】 前記ベースには、前記カッター保持部の
    移動を停止する停止位置検出センサが配設されているこ
    とを特徴とする請求項2記載のプレス機におけるスライ
    ド下面修正装置。
JP2000219790A 2000-07-19 2000-07-19 プレス機におけるスライド下面修正方法と装置 Pending JP2002036023A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000219790A JP2002036023A (ja) 2000-07-19 2000-07-19 プレス機におけるスライド下面修正方法と装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000219790A JP2002036023A (ja) 2000-07-19 2000-07-19 プレス機におけるスライド下面修正方法と装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002036023A true JP2002036023A (ja) 2002-02-05

Family

ID=18714509

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000219790A Pending JP2002036023A (ja) 2000-07-19 2000-07-19 プレス機におけるスライド下面修正方法と装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002036023A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007253226A (ja) * 2006-03-25 2007-10-04 Dainippon Printing Co Ltd プレス機の定盤面精度補正方法および立体補正シート
JP2015182162A (ja) * 2014-03-24 2015-10-22 株式会社三井ハイテック プレス機のスライド下面の加工方法及びその装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007253226A (ja) * 2006-03-25 2007-10-04 Dainippon Printing Co Ltd プレス機の定盤面精度補正方法および立体補正シート
JP2015182162A (ja) * 2014-03-24 2015-10-22 株式会社三井ハイテック プレス機のスライド下面の加工方法及びその装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN203875884U (zh) 五轴机械手
US5399049A (en) V-shaped groove forming machine and its control method
US6892616B2 (en) Cutting apparatus
JPS641264B2 (ja)
KR100526647B1 (ko) 가압 장치
CN203887956U (zh) 多功能木工锯铣手拉锯
CN106984980B (zh) 自动化高精切削机床
JP2003266257A (ja) 工作機械
EP0842905A1 (en) Apparatus for processing glass sheet
CN215712622U (zh) 一种全自动玻璃激光打标切割设备
CN102661700B (zh) 一种长行程丝杠安装精度的检测装置的使用方法
JP2002036023A (ja) プレス機におけるスライド下面修正方法と装置
CN209810915U (zh) 一种宽度精确调节辊压机
CN106392641B (zh) 一种锯条加工机器人
CN215712630U (zh) 一种全自动双梁玻璃激光打标切割设备
CN211162842U (zh) 具有急停装置的模具加工工作台
CN113526858A (zh) 全自动玻璃激光打标切割设备及其工作方法
JPH10113732A (ja) プレス加工法および電動プレス機械
JP6383162B2 (ja) プレス機のスライド下面の加工方法及びその装置
CN220312337U (zh) 一种模具钢焊接用辅助对接工装
CN218724070U (zh) 一种平面度测量装置
CN203804570U (zh) 一种cnc加工中心的升降台装置
CN220206605U (zh) 一种刹车盘多方位检测设备
CN220863944U (zh) 一种精度测试支撑架
CN214842967U (zh) 一种新型机械部件的自动检测及校正系统

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090721

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091201