JP2002034597A - ナシ類植物由来の新規マイクロサテライトdna及びそれを用いるナシ類植物の識別方法 - Google Patents

ナシ類植物由来の新規マイクロサテライトdna及びそれを用いるナシ類植物の識別方法

Info

Publication number
JP2002034597A
JP2002034597A JP2000220339A JP2000220339A JP2002034597A JP 2002034597 A JP2002034597 A JP 2002034597A JP 2000220339 A JP2000220339 A JP 2000220339A JP 2000220339 A JP2000220339 A JP 2000220339A JP 2002034597 A JP2002034597 A JP 2002034597A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seq
dna
nucleotide sequence
microsatellite
pear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000220339A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiya Yamamoto
俊哉 山本
Yutaka Sawamura
豊 澤村
Takeshi Imai
剛 今井
Osao Matsuda
長生 松田
Toshihiro Saito
寿広 斎藤
Moriyuki Shoda
守幸 正田
Kazuo Kotobuki
和夫 壽
Kenju Hayashi
健樹 林
Yoshiyuki Ban
義之 伴
Masanori Ozono
雅則 小曽納
Tetsuya Kimura
鉄也 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Agricultural Research Organization
Original Assignee
National Agricultural Research Organization
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Agricultural Research Organization filed Critical National Agricultural Research Organization
Priority to JP2000220339A priority Critical patent/JP2002034597A/ja
Publication of JP2002034597A publication Critical patent/JP2002034597A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】 ナシ類植物を識別する方法であって、ナ
シ由来の5種類の特定の塩基配列を含むマイクロサテラ
イトDNA、又は上記特定の塩基配列において1以上の
塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加され、かつ、上記
特定の塩基配列と少なくとも80%の相同性を有する塩
基配列を含むマイクロサテライトDNAがナシ類植物の
ゲノムDNA中に存在するか否かを調べることを特徴と
する方法。 【効果】 マイクロサテライトDNAを用いるナシ類植
物の識別が可能になった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナシ類植物の新規
マイクロサテライトDNA及びそれを利用したナシ類植
物の識別方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ナシ類(ナシ属と同義、Pyrus属)に
は、ニホンナシ(Pyrus pyrifolia NAKAI)、チュウゴ
クナシ(Pyrus bretschneideri REHD.)、チュウゴクコ
ナシ(Pyrus ussuriensis Maxim.)、セイヨウナシ(Py
rus communis L.)、イワテヤマナシ(Pyrus aromatica
Kikuchi)、マンシュウマメナシ(Pyrus betulaefolia
BUNGE)、マメナシ(Pyrus calleryana Decne.)等の
多数の種が属しており、さらにそれぞれの種には、多数
の品種が属している。これらの種及び品種の識別、さら
には個体の識別は、従来から主に樹形、葉、果実等の形
態の差異によって行われてきた。
【0003】しかし、ナシ類では、開花・結実までに数
年以上の期間を要するため、品種や個体の識別に長期間
を必要とする。このことは、品種の識別や育種上の大き
な障害となっている。また、ナシ類に属する植物間では
相互に交雑が可能なため、自然交雑に起因したと考えら
れる、由来や種が不明な個体が数多く存在し、大きな問
題となっている。そこで、ナシ類植物を効率良く識別す
る方法の開発が待ち望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ナシ
類植物を効率良く識別する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような状況下、本発
明者らは鋭意検討した結果、ナシ類植物から新規マイク
ロサテライトDNAを取得することに成功し、さらに該
新規マイクロサテライトDNAを利用することによりナ
シ類植物を識別できることを見出し、本発明に至った。
【0006】すなわち、本発明は、以下の発明を包含す
る。 (1) ナシ類植物を識別する方法であって、配列番号
1で示される塩基配列を含むマイクロサテライトDN
A、又は配列番号1において1以上の塩基が置換、欠
失、挿入若しくは付加され、かつ、配列番号1で示され
る塩基配列と少なくとも80%の相同性を有する塩基配
列を含むマイクロサテライトDNAがナシ類植物のゲノ
ムDNA中に存在するか否かを調べることを特徴とする
前記方法。
【0007】(2) 配列番号1で示される塩基配列を
含むマイクロサテライトDNA、若しくは配列番号1に
おいて1以上の塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加さ
れ、かつ、配列番号1で示される塩基配列と少なくとも
80%の相同性を有する塩基配列を含むマイクロサテラ
イトDNA、若しくはその一部、又は該DNAを含むD
NAを増幅し得るオリゴヌクレオチドをプライマーとし
て用い、ナシ類植物のゲノムDNAを鋳型として増幅反
応を行うことを含む(1)記載の方法。
【0008】(3) 前記オリゴヌクレオチドが、配列
番号6で示される塩基配列を含むオリゴヌクレオチド及
び配列番号7で示される塩基配列を含むオリゴヌクレオ
チドである(2)記載の方法。 (4) ナシ類植物を識別する方法であって、配列番号
2で示される塩基配列を含むマイクロサテライトDN
A、又は配列番号2において1以上の塩基が置換、欠
失、挿入若しくは付加され、かつ、配列番号2で示され
る塩基配列と少なくとも80%の相同性を有する塩基配
列を含むマイクロサテライトDNAがナシ類植物のゲノ
ムDNA中に存在するか否かを調べることを特徴とする
前記方法。
【0009】(5) 配列番号2で示される塩基配列を
含むマイクロサテライトDNA、若しくは配列番号2に
おいて1以上の塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加さ
れ、かつ、配列番号2で示される塩基配列と少なくとも
80%の相同性を有する塩基配列を含むマイクロサテラ
イトDNA、若しくはその一部、又は該DNAを含むD
NAを増幅し得るオリゴヌクレオチドをプライマーとし
て用い、ナシ類植物のゲノムDNAを鋳型として増幅反
応を行うことを含む(4)記載の方法。
【0010】(6) 前記オリゴヌクレオチドが、配列
番号8で示される塩基配列を含むオリゴヌクレオチド及
び配列番号9で示される塩基配列を含むオリゴヌクレオ
チドである(5)記載の方法。 (7) ナシ類植物を識別する方法であって、配列番号
3で示される塩基配列を含むマイクロサテライトDN
A、又は配列番号3において1以上の塩基が置換、欠
失、挿入若しくは付加され、かつ、配列番号3で示され
る塩基配列と少なくとも80%の相同性を有する塩基配
列を含むマイクロサテライトDNAがナシ類植物のゲノ
ムDNA中に存在するか否かを調べることを特徴とする
前記方法。
【0011】(8) 配列番号3で示される塩基配列を
含むマイクロサテライトDNA、若しくは配列番号3に
おいて1以上の塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加さ
れ、かつ、配列番号3で示される塩基配列と少なくとも
80%の相同性を有する塩基配列を含むマイクロサテラ
イトDNA、若しくはその一部、又は該DNAを含むD
NAを増幅し得るオリゴヌクレオチドをプライマーとし
て用い、ナシ類植物のゲノムDNAを鋳型として増幅反
応を行うことを含む(7)記載の方法。
【0012】(9) 前記オリゴヌクレオチドが、配列
番号10で示される塩基配列を含むオリゴヌクレオチド
及び配列番号11で示される塩基配列を含むオリゴヌク
レオチドである(8)記載の方法。 (10) ナシ類植物を識別する方法であって、配列番
号4で示される塩基配列を含むマイクロサテライトDN
A、又は配列番号4において1以上の塩基が置換、欠
失、挿入若しくは付加され、かつ、配列番号4で示され
る塩基配列と少なくとも80%の相同性を有する塩基配
列を含むマイクロサテライトDNAがナシ類植物のゲノ
ムDNA中に存在するか否かを調べることを特徴とする
前記方法。
【0013】(11) 配列番号4で示される塩基配列
を含むマイクロサテライトDNA、若しくは配列番号4
において1以上の塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加
され、かつ、配列番号4で示される塩基配列と少なくと
も80%の相同性を有する塩基配列を含むマイクロサテ
ライトDNA、若しくはその一部、又は該DNAを含む
DNAを増幅し得るオリゴヌクレオチドをプライマーと
して用い、ナシ類植物のゲノムDNAを鋳型として増幅
反応を行うことを含む(10)記載の方法。
【0014】(12) 前記オリゴヌクレオチドが、配
列番号12で示される塩基配列を含むオリゴヌクレオチ
ド及び配列番号13で示される塩基配列を含むオリゴヌ
クレオチドである(11)記載の方法。 (13) ナシ類植物を識別する方法であって、配列番
号5で示される塩基配列を含むマイクロサテライトDN
A、又は配列番号5において1以上の塩基が置換、欠
失、挿入若しくは付加され、かつ、配列番号5で示され
る塩基配列と少なくとも80%の相同性を有する塩基配
列を含むマイクロサテライトDNAがナシ類植物のゲノ
ムDNA中に存在するか否かを調べることを特徴とする
前記方法。
【0015】(14) 配列番号5で示される塩基配列
を含むマイクロサテライトDNA、若しくは配列番号5
において1以上の塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加
され、かつ、配列番号5で示される塩基配列と少なくと
も80%の相同性を有する塩基配列を含むマイクロサテ
ライトDNA、若しくはその一部、又は該DNAを含む
DNAを増幅し得るオリゴヌクレオチドをプライマーと
して用い、ナシ類植物のゲノムDNAを鋳型として増幅
反応を行うことを含む(13)記載の方法。
【0016】(15) 前記オリゴヌクレオチドが、配
列番号14で示される塩基配列を含むオリゴヌクレオチ
ド及び配列番号15で示される塩基配列を含むオリゴヌ
クレオチドである(14)記載の方法。 (16) 配列番号1で示される塩基配列を含むマイク
ロサテライトDNA。 (17) 配列番号1において1以上の塩基が置換、欠
失、挿入若しくは付加され、かつ、配列番号1で示され
る塩基配列と少なくとも80%の相同性を有する塩基配
列を含むDNA。 (18) 配列番号2で示される塩基配列を含むマイク
ロサテライトDNA。
【0017】(19) 配列番号2において1以上の塩
基が置換、欠失、挿入若しくは付加され、かつ、配列番
号2で示される塩基配列と少なくとも80%の相同性を
有する塩基配列を含むDNA。 (20) 配列番号3で示される塩基配列を含むマイク
ロサテライトDNA。 (21) 配列番号3において1以上の塩基が置換、欠
失、挿入若しくは付加され、かつ、配列番号3で示され
る塩基配列と少なくとも80%の相同性を有する塩基配
列を含むDNA。
【0018】(22) 配列番号4で示される塩基配列
を含むマイクロサテライトDNA。 (23) 配列番号4において1以上の塩基が置換、欠
失、挿入若しくは付加され、かつ、配列番号4で示され
る塩基配列と少なくとも80%の相同性を有する塩基配
列を含むDNA。 (24) 配列番号5で示される塩基配列を含むマイク
ロサテライトDNA。 (25) 配列番号5において1以上の塩基が置換、欠
失、挿入若しくは付加され、かつ、配列番号5で示され
る塩基配列と少なくとも80%の相同性を有する塩基配
列を含むDNA。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明は、ナシ類植物を識別する方法に関し、該
識別は、配列番号1、2、3、4若しくは5で示される
塩基配列を含むマイクロサテライトDNA、又は配列番
号1、2、3、4若しくは5において1以上の塩基が置
換、欠失、挿入若しくは付加され、かつ、配列番号1、
2、3、4若しくは5で示される塩基配列と少なくとも
80%の相同性を有する塩基配列を含むマイクロサテラ
イトDNAがナシ類植物のゲノムDNA中に存在するか
否かを調べることによって行う。
【0020】本明細書において、「ナシ類植物」とは、
ナシ属(Pyrus属)に属する植物のことである。ナシ属
に属する植物としては、例えば、ニホンナシ(Pyrus py
rifolia NAKAI)、セイヨウナシ(Pyrus communis
L.)、チュウゴクナシ(Pyrus bretschneideri REH
D.)、チュウゴクコナシ(Pyrus ussuriensis Maxi
m.)、イワテヤマナシ(Pyrus aromatica Kikuchi)、
マンシュウマメナシ(Pyrus betulaefolia BUNGE)、マ
メナシ(Pyrus calleryana Decne.)等が挙げられる。
【0021】ニホンナシとしては、例えば、幸水、豊
水、二十世紀、長十郎、巾着、新星、晩三吉、新高、新
水、新興、菊水、新世紀、赤穂、旭、愛宕、長寿、祇
園、白鳥、初日、初霜、平和、豊月、君塚早生、寿新
水、南水、おさ二十世紀、おさゴールド、世界一、秀
玉、秋水、太白、八千代、八里、吉野などの品種が挙げ
られる。
【0022】セイヨウナシとしては、例えば、ラ・フラ
ンス、バートレット、ル・レクチェ、パス・クサラン、
シルバーベル、ブランデーワイン、マルゲリットマリ
ラ、マックスレッドバートレット、ハニースイート、ル
・コンテ、ナポレオンなどの品種が挙げられる。
【0023】チュウゴクナシとしては、例えば、鴨梨、
蜜梨、恩梨、紅梨、黄梨、莱陽慈梨、平梨、秋白梨など
の品種が挙げられ、チュウゴクコナシとしては、例え
ば、北京白梨、八里香、尖把梨、南果梨、酸梨などの品
種が挙げられる。また、マンシュウマメナシとしては、
例えば、ベチュレフォリア、ホクシヤマナシ、カラマメ
ナシ、杜梨などの系統が知られており、マメナシとして
は、例えば、マメナシ4、マメナシ5、マメナシ6、マ
メナシ10、マメナシ14、愛知マメナシ、三重マメナ
シ1、三重マメナシ24、三重マメナシ多度11などの
系統が知られている。
【0024】その他に、由来不明のナシとして、秋田田
沢1号、秋田田沢2号、鉢伏の梨、秋田山梨2号、石ナ
シ、イソラ山梨、烏梨、西筑摩A、島根山梨、台湾梨
A、岩手1号、岩手2号、サワイリヤマナシ、鳥取1
号、鳥取2号、鳥取3号などの系統が知られている。
【0025】本明細書において、「マイクロサテライト
DNA」とは、1種類以上の塩基が4回以上反復した塩
基配列を含むDNAのことである。1種類以上の塩基が
4回以上反復した塩基配列としては、例えば、(A)
n、(T)n、(G)n、(C)n、(AG)n、(A
C)n、(TG)n、(TC)n、(GC)n、(T
A)n、(TAG)n、(TTG)n、(CAG)n、
(CTG)n、(GTG)n、(GGT)n、(AT
G)n、(GAGC)n、(GATC)n、(GGGC
C)n(ただしnは4以上)などを挙げることができ
る。マイクロサテライトDNAは、これらの反復した塩
基配列が1種類含まれている場合及び複数種類含まれて
いる場合のどちらでもよい。
【0026】配列番号1、配列番号2、配列番号3、配
列番号4及び配列番号5で示される塩基配列からなるマ
イクロサテライトDNAは、ナシ又はナシ類植物から取
得され得る新規マイクロサテライトDNAである。これ
らのマイクロサテライトDNAは、例えば、ナシ又はナ
シ類植物から得られるゲノムDNAを鋳型として、適当
な反復配列を含むプライマーを用いるPCRを行うこと
により増幅することができ、さらに、電気泳動を行うこ
とにより単離することができる。
【0027】例えば、ニホンナシ品種「豊水」の組織か
ら、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)溶
液を用いた方法により、ゲノムDNAを得る。得られた
ゲノムDNAを鋳型に、例えば、TCTGTGCTGG(配列番号
16)、TTTGCCCGGA(配列番号17)、GTTGCGATCC(配
列番号18)、AGCCAGCGAA(配列番号19)又はAATCGG
GCTG(配列番号20)にて示される配列をプライマーと
して用いるPCR法(例えば、94℃で1分間変性、40℃で
2分間アニーリング、72℃で2分間伸長を35サイクル)
によりDNA増幅産物を得る。次に、該DNA増幅産物
を、例えば1.5%アガロースゲル電気泳動により分離さ
せ、DNAを保持可能なメンブレンにDNAを転写す
る。例えば、0.4Nの水酸化ナトリウム水溶液を用いて、
キャピラリー法によりナイロンメンブレンに分離DNA
を転写する。その後、マイクロサテライト配列を有する
オリゴヌクレオチドをプローブとして用い、サザンブロ
ット分析を行う。サザンブロット分析の方法は、PCR産
物中のマイクロサテライト配列を含むDNA断片を検出
できるものであればよい。例えば、マイクロサテライト
配列を有するオリゴヌクレオチドとしては、5'末端をビ
オチンラベルした(AG)n、(AT)n、(GT)n(ただし、nは1
0〜30であることが望ましい)等を用いることができ
る。サザンブロット分析における検出の方法としては、
当業者に公知の方法を用いることができるが、例えば、
DNA断片が保持されたメンブレンを、マイクロサテラ
イト配列を有するオリゴヌクレオチド溶液とインキュベ
ートした後、洗浄バッファーで洗浄し、例えばBrightSt
ar BioDetect Nonisotopic Detection Kit(Ambion社
製)を用いて、マイクロサテライト配列を含むDNA断
片の検出を行うことができる。これにより、分子量約31
5bpのマイクロサテライトDNAを含むDNA断片
1、分子量約343bpのDNA断片2、分子量約450bp
のマイクロサテライトDNAを含むDNA断片3、分子
量約711bpのマイクロサテライトDNAを含むDNA
断片4、分子量約246bpのマイクロサテライトDNA
を含むDNA断片5を得ることができる。
【0028】該DNA断片を、市販のキット(アマシャ
ムファルマシア社製等)で精製した後、例えば、市販の
プラスミドベクター(例えば、pCR2.1、インビトロジェ
ン社製等)にキット記載の方法を用いてクローニングす
ることにより、該DNAを回収することができる。得ら
れたDNA断片1を「配列番号1のマイクロサテライト
DNA」、DNA断片2を「配列番号2のマイクロサテ
ライトDNA」、DNA断片3を「配列番号3のマイク
ロサテライトDNA」、DNA断片4を「配列番号4の
マイクロサテライトDNA」、DNA断片5を「配列番
号5のマイクロサテライトDNA」と記す。
【0029】なお、本発明のマイクロサテライトDNA
の塩基配列は、配列番号1、2、3、4又は5に示され
るものに限定されるものではなく、これらの配列との相
同性がそれぞれ80%以上、好ましくは90%以上であ
れば利用可能である。すなわち、相同性が80%以上、
好ましくは90%以上である限りにおいて、配列番号
1、2、3、4又は5において1以上の塩基が置換、欠
失、挿入又は付加されていてもよい。この場合におい
て、置換、欠失、挿入又は付加されていてもよい塩基数
は、相同性が80%以上、好ましくは90%以上という
条件により必然的に制限され、その他の制限は特に無い
が、好ましくは1〜数個である。このような塩基配列を
有するDNAは、本発明におけるマイクロサテライトD
NAとして利用することができる。従って、本明細書に
おいて、このような塩基配列を有するDNAを各マイク
ロサテライトDNAの「同効物」という。塩基配列の相
同性は、例えば、Genetyxソフトウェア(Software Deve
lopment社製)のマルティプルアラインメント、マキシ
マムマッチングで算出することができる。
【0030】本発明のナシ類植物の識別方法において
は、配列番号1、2、3、4若しくは5で示される塩基
配列を含むマイクロサテライトDNA又はその同効物が
ナシ類植物のゲノム中に存在するか否かを調べる。これ
らの存否は当業者が公知の方法により調べることができ
るが、好ましくはPCR法を用いて調べる。
【0031】上記PCR法を用いるナシ類植物の識別方
法で使用されるプライマーは、配列番号1、配列番号
2、配列番号3、配列番号4若しくは配列番号5のマイ
クロサテライトDNA若しくはその同効物、若しくはそ
の一部又は該DNAを含むDNAを増幅するようなオリ
ゴヌクレオチドであればよく、特に限定されないが、マ
イクロサテライト領域を含むDNA断片を増幅できるプ
ライマーが望ましい。本明細書において、「マイクロサ
テライト領域」とは、1種類以上の塩基が4回以上反復
した塩基配列を含む領域をいう。また、プライマーとし
て用いるオリゴヌクレオチドは、標的とするマイクロサ
テライトDNAを特異的に増幅するものであることが好
ましい。ここで、「特異的に増幅する」とは、標的だけ
を増幅し、他のゲノム領域、特に、他のマイクロサテラ
イトDNAを増幅しないことをいう。プライマーとして
用いるオリゴヌクレオチドの塩基数は特に限定されない
が、好ましくは約15塩基以上、より好ましくは16塩
基以上である。具体例として、例えば、下記の配列から
なるオリゴヌクレオチド等を挙げることができる。
【0032】(1)配列番号1のマイクロサテライトD
NAを増幅するプライマーの一例: フォワード:5'-TCATTGTAGCATTTTTATTTTT-3'(配列番号
6) リバース:5'-ATGGCAAGGGAGATTATTAG-3'(配列番号7) (2)配列番号2のマイクロサテライトDNAを増幅す
るプライマーの一例: フォワード:5'-GATTTTGTCCGCAGGT-3'(配列番号8) リバース:5'-AAAGAACAGCAAGAACCA-3'(配列番号9) (3)配列番号3のマイクロサテライトDNAを増幅す
るプライマーの一例: フォワード:5'-TTGGAGAATAACTGATAAG-3'(配列番号1
0) リバース:5'-TAAATAAAGGCACAATGGA-3'(配列番号1
1) (4)配列番号4のマイクロサテライトDNAを増幅す
るプライマーの一例: フォワード:5'-GCCAGCGAACTCAAATCT-3'(配列番号1
2) リバース:5'-AACGAGAACGACGAGCG-3'(配列番号13) (5)配列番号5のマイクロサテライトDNAを増幅す
るプライマーの一例: フォワード:5'-CGGGCTGAGTGAACGAG-3'(配列番号1
4) リバース:5'-TTTACCGTTGTCTTTTCTTTG-3'(配列番号1
5) なお、本発明のナシ類植物の識別方法においてプライマ
ーとして使用するオリゴヌクレオチドは、例えばβ−シ
アノエチルホスホアミダイト法やチオホスファイト法を
用いる市販の自動DNA合成装置によって容易に得るこ
とができる。
【0033】上記のプライマーを用いて、PCR法によ
り植物のゲノムDNAを増幅し、該増幅ゲノムDNAを
電気泳動にて分離後、増幅ゲノムDNAの視覚検出を行
うことにより、マイクロサテライトDNAの差異に基づ
き、ナシ類植物を識別することができる。ここで、「P
CR(ポリメラーゼチェイン反応)法」とは、変性工
程、プライマーのアニーリング工程及びDNAポリメラ
ーゼによる伸長工程からなるDNA複製サイクルを繰り
返して行う反応を利用して特定のDNAを増幅させる方
法であり、これは当業者に公知の方法(例えば、Saiki
ら, Science, 230,1350-1354, 1985; 植物細胞工学別冊
「植物のPCR実験プロトコール」、島本功、佐々木卓
治監修、1995、秀潤社発行)に従って行うことができ
る。
【0034】本発明のナシ類植物の識別方法において用
いられる植物のゲノムDNA(鋳型となる検体試料)
は、当業者に公知の方法、例えば通常の植物のゲノムD
NA抽出方法(例えば、「最新農学実験の基礎」、東北
大学農学部農学科編、1990、ソフトサイエンス社発行;
植物細胞工学別冊「植物のPCR実験プロトコール」、
島本功、佐々木卓治監修、1995、秀潤社発行)によって
調製することができる。具体的には、例えば、以下のよ
うな方法を挙げることができる。まず、供試植物の緑葉
等の組織を液体窒素中で磨砕する。該磨砕物に臭化セチ
ルトリメチルアンモニウム(CTAB)溶液を添加して
インキュベートした後、クロロホルム−イソアミルアル
コールを加えてよく混和する。遠心分離により水層を分
離・回収し、これにイソプロピルアルコールを加えてよ
く混和する。遠心分離により沈殿部を回収後、例えばE
DTA等含有の緩衝液を加えて溶解し、RNase処理す
る。処理後、フェノール、フェノールとクロロホルム−
イソアミルアルコール、クロロホルム−イソアミルアル
コールの順序で溶媒を置換する。置換処理後、エタノー
ルを加えてよく混和し、遠心分離によりゲノムDNAを
得ることができる。
【0035】本発明のナシ類植物の識別方法で用いられ
るPCRにおけるPCR反応液としては、例えば、上記
プライマー、耐熱性DNAポリメラーゼ、4種類の塩基
(dATP, dTTP, dCTP, dGTP)及び植物のゲノムDNAを
加えた、約1.0mM〜約4.0mM、好ましくは約1.5
mM〜約3.0mMの塩化マグネシウム等を含有する増幅用
緩衝液を挙げることができる。プライマーとしては、上
記のようなプライマーを単独で用いるか、又は組み合わ
せて用いることができる。また、プライマーとして、5'
末端を蛍光色素やラジオアイソトープ等でラベルしたプ
ライマーを用いてもよく、これにより、効率良く、高感
度に増幅断片を検出することができる。耐熱性DNAポ
リメラーゼとしては、例えば、ライフテックオリエンタ
ル社製の耐熱性DNAポリメラーゼ等の市販のものを挙
げることができる。上記プライマー、耐熱性DNAポリ
メラーゼ、4種類の塩基(dATP, dTTP, dCTP, dGTP)及
び植物のゲノムDNAの添加量は、それぞれ通常のPC
Rに用いられる添加量であってよく、特に限定されな
い。さらに、増幅用緩衝液としては、PCRに用いられ
るものとして当業者に公知の緩衝液を用いることがで
き、例えば、50mMの塩化カリウムを含む20mMのTris-HCl
(pH8.4)を挙げることができる。
【0036】PCRにおける変性工程、プライマーのア
ニーリング工程及びDNAポリメラーゼによる伸長工程
の反応条件は、当業者であれば適宜設定することができ
るため特に限定されないが、例えば、以下のような条件
とすることができる。変性工程は、例えば、約90℃〜
約95℃、好ましくは94℃〜95℃で、約1分間〜約
3分間、好ましくは1分間〜2分間加熱することにより
行う。プライマーのアニーリング工程は、例えば、約4
0℃〜約60℃、好ましくは50℃〜60℃で、約1分
間〜約3分間、好ましくは1分間〜2分間インキュベー
トすることにより行う。DNAポリメラーゼによる伸長
工程は、例えば、約70℃〜約73℃、好ましくは72
℃〜73℃で、約1分間〜約4分間、好ましくは2分間
〜3分間インキュベートすることにより行う。これらの
工程からなるDNA複製サイクルの繰り返し回数は、当
業者であれば適宜設定することができるため特に限定さ
れないが、例えば、約20回〜約40回、好ましくは2
5回〜35回とすることができる。
【0037】上記方法により得られる増幅ゲノムDNA
は、通常DNAの分離に用いられる電気泳動法によって
分離することができる。一般に、電気泳動用ゲルとし
て、1000bp以下の短いDNA断片の分離には、約3
%〜約20%のポリアクリルアミドゲルが、また、それ
以上に長いDNAの分離には、約0.2%〜約2%のア
ガロースゲルが用いられる。本発明の上記方法において
は、好ましくは、約4%〜約8%の変性ポリアクリルア
ミドゲルを用いることができる。電気泳動に用いられる
緩衝液としては、Tris−リン酸系(pH7.5-8.0)、Tris
−酢酸系(pH7.5-8.0)、Tris−ホウ酸系(pH7.5-8.3)
等があげられ、好ましくはTris−ホウ酸系を挙げること
ができる。また、必要に応じて、EDTA等を添加する
こともできる。5'末端に蛍光色素などでラベルしたプラ
イマーを用いて得られた増幅DNAの分離では、蛍光D
NAシークエンサーを利用することができる。
【0038】増幅ゲノムDNAの視覚検出法としては、
例えば、蛍光DNAシークエンサーにおいてレーザー光
照射により発生した蛍光をCCDカメラで検出する方
法、エチジウムブロミド等のフェナントリジン系の色素
で染色し、DNAを検出する方法等を挙げることができ
る。次いで、検出された増幅ゲノムDNAの存否、及び
増幅ゲノムDNAの長さの差異によって、マイクロサテ
ライトDNAがナシ類植物のゲノムDNA中に存在する
か否かを調べることにより、ナシ類植物を識別すること
ができる。
【0039】必要に応じて、使用するプライマーを他の
ものに代え、上記と同様な方法により増幅ゲノムDNA
の存否を調べることができ、これにより、より詳細で正
確な識別が可能となる。すなわち、本発明の一のマイク
ロサテライトDNA又はその同効物を標的とする上記識
別を行った後、さらに、本発明の他のマイクロサテライ
トDNA又はその同効物を標的とする上記識別を行い、
これらの結果を統合することにより、より詳細かつ正確
にナシ類植物を識別することができる。標的とする本発
明のマイクロサテライトDNA又はその同効物は、配列
番号1〜5から選択される少なくとも2つ、好ましくは
少なくとも3つ、より好ましくは少なくとも4つ、さら
に好ましくは5つとすることができる。
【0040】また、さらに識別能力を高めるために、プ
ライマーのアニーリング工程の温度、増幅用緩衝液中の
マグネシウム濃度等のPCRの条件を変化させて同一の
挙動を示すか否かを調べることができる。
【0041】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説
明する。本発明は以下の実施例によってなんら限定され
るものではなく、本発明の属する技術分野における通常
の変更を加えて実施することができることは言うまでも
ない。 〔実施例1〕ナシ類植物のゲノムDNAの単離 ニホンナシ品種「豊水」(品種番号1)、「新星」(品
種番号2)、「幸水」(品種番号3)、「長寿」(品種
番号4)、「長十郎」(品種番号5)、「晩三吉」(品
種番号6)、「南勢チャボ」(品種番号7)、「二十世
紀」(品種番号8)、「新高」(品種番号9)、「愛
宕」(品種番号10)、「あきづき」(品種番号1
1)、「筑水」(品種番号12)、「八里」(品種番号
13)、「豊月」(品種番号14)、「秀玉」(品種番
号15)、「新水」(品種番号16)、「巾着」(品種
番号17)、チュウゴクナシ品種「鴨梨」(品種番号1
8)、「莱陽慈梨」(品種番号19)、「蜜梨」(品種
番号20)、「紅梨」(品種番号21)、チュウゴクコ
ナシ品種「北京白梨」(品種番号22)、「八里香」
(品種番号23)、セイヨウナシ品種「ラ・フランス」
(品種番号24)、「バートレット」(品種番号2
5)、「ルレクチェ」(品種番号26)、「シルバーベ
ル」(品種番号27)、ニホンナシとセイヨウナシの雑
種「282−12」(品種番号28)、「290−3
6」(品種番号29)、イワテヤマナシ品種「イワテヤ
マナシ」(品種番号30)、マンシュウマメナシ品種
「ベチュレフォリア」(品種番号31)、マメナシ品種
「マメナシ6」(品種番号32)、「マメナシ14」
(品種番号33)を用いた。
【0042】供試品種の若葉から以下のようにゲノムD
NAを抽出した。約1gの葉を液体窒素で凍結した後、
乳棒と乳鉢ですりつぶした。粉砕した葉を遠心チューブ
に移し、10mlの2×CTAB溶液(2%臭化セチルト
リメチルアンモニウム、20mMのEDTA、100mMの
Tris−HCl、1.4Mの塩化ナトリウム、pH
8.0)、0.2mlのメルカプトエタノール、1ml
のリシスバッファー(10%N-ラウロイルサルコシン酸
ナトリウム、20mMのEDTA、100mMのTris−
HCl、pH8.0)、約100mgの不溶性ポリビニ
ルピロリドンを入れ、かき混ぜた。60℃で約1時間イ
ンキュベートし、その後10mlのクロロホルム液(クロ
ロホルム:イソアミルアルコール=24:1)を加え、
5分間緩やかに震盪した。10000rpmで約10分
間遠心した後、上層の水層をとり、新しい遠心チューブ
に移した。再度10mlのクロロホルム液を加え、5分間
緩やかに震盪した。10000rpmで約10分間遠心
した後、上層の水層をとり、新しい遠心チューブに移し
た。該水層に1mlの10%CTAB液(10%臭化セ
チルトリメチルアンモニウム、0.7Mの塩化ナトリウ
ム)と20mlのCTAB沈殿液(1%臭化セチルトリ
メチルアンモニウム、10mMのEDTA、50mMのTr
is−HCl、pH8.0)を加え、30分間室温で放
置した。15000rpmで約10分間遠心し、ゲノム
DNAの沈殿を得た。上清を捨て、1.6mlのハイソ
ルトTEバッファー(1Mの塩化ナトリウム、1mMのE
DTA、10mMのTris−HCl、pH8.0)を加
え、55℃で1時間インキュベートし、該ゲノムDNA
の沈殿を溶解させた。1.12mlのイソプロパノール
を加え、緩やかに震盪混合した後、15000rpmで
約10分間遠心し、再度ゲノムDNAの沈殿を得た。上
清を捨て、0.5mlの70%エタノールを加え、15
000rpmで約10分間遠心し、該ゲノムDNAの沈
殿を洗浄した。該ゲノムDNAを減圧乾燥した後、約
0.5mlのTEバッファー(1mMのEDTA、10mMの
Tris−HCl、pH7.5)を加え、ゲノムDNA
を溶解させた。
【0043】DNA溶液150μlに2μlのRNas
e(ベーリンガー社製)を加え、37℃で2時間インキ
ュベートした。その後、キアゲン社製プラスミドミニキ
ットを用いて、DNAを精製した。すなわち、DNA溶
液に2×QBT溶液150μlを加えて混ぜた後、カラ
ム平衡化緩衝液1mlで平衡化させたカラムtip20
を通した。カラム洗浄用緩衝液1mlを加えて自然落下
させた後、再度カラム洗浄用緩衝液1mlを加えて洗浄
した。カラム溶出用緩衝液1.5mlをカラムに通し、
溶出するDNAを回収した。該溶出液に−20℃のイソ
プロパノールを1ml加えよく混合した後、4℃、15
000rpmで約10分間遠心し、ゲノムDNAの沈殿
を得た。上清を捨て、1mlの70%エタノール(−2
0℃)を加え、4℃、15000rpmで約10分間遠
心し、該ゲノムDNAの沈殿を洗浄した。該ゲノムDN
Aを減圧乾燥した後、約0.1mlのTEバッファー(1
mMのEDTA、10mMのTris−HCl、pH7.
5)を加え、カラム精製ゲノムDNA溶液を得た。
【0044】〔実施例2〕マイクロサテライトDNAの
取得(その1) 実施例1で得られたナシ品種「豊水」を原料とするカラ
ム精製ゲノムDNA溶液を鋳型として以下のようにPCR
法にてDNAの増幅を行った。PCR反応液として、カラ
ム精製ゲノムDNA約30ng、プライマーDNA(5’-TC
TGTGCTGG-3’:配列番号16)20pmol、10×PCRバッフ
ァー(PERKIN ELMER社製)2μl、2.5mMのdNTPs 1.6μ
l、及びTaqDNAポリメラーゼリコビナント(Gibco BRL社
製)0.2μlを混合し、滅菌蒸留水にて希釈して全量を20
μlとした。サーマルサイクラー(Gene Amp PCR system
9700、PERKIN ELMER社製)中で、鋳型DNAを94℃で5
分間変性させた後、94℃で1分間変性、40℃で2分間アニ
ーリング、そして72℃で2分間伸長を1サイクルとして35
サイクル反応させ、さらに72℃で10分間伸長反応させ、
最後に4℃まで温度を下げてPCR反応を終了した。
【0045】次に、該PCR反応液からPCR産物を分離させ
るために、1.5%アガロースゲルによる電気泳動を行っ
た。PCR反応液9μlと1μlのローディングバッファーを
混合した後、1.5%アガロースゲルで、100Vにて30分間電
気泳動を行った。泳動終了後、該アガロースゲルを0.5
μg/mlのエチジウムブロマイドを含むTAEバッファー溶
液に約30分間浸し、アガロース内のDNAを染色した。そ
の後、暗所で紫外線を照射し、ゲル中のDNAバンドを
検出した。
【0046】該アガロースゲルをブロッティング台に乗
せ、以下のように分離DNAをナイロンメンブレンに転
写した。まず、Hybond-N+ナイロンメンブレン(Amersha
m社製)を該アガロースゲル上に密着させるように乗
せ、その上に濾紙3枚、キムタオル20枚、平板1枚、約
1kgの重石を乗せた。0.4Nの水酸化ナトリウム溶液をア
ガロースゲルの下から吸わせ、約12〜16時間ブロッティ
ングし、分離DNAを1本鎖に乖離させながらナイロン
メンブレンに転写した。ブロッティング終了後、得られ
たDNA結合ナイロンメンブレンを2×SSC溶液(ナイロ
ンメンブレン1cm 2 当たり1mlの2×SSC溶液)で15分間
洗浄した。その後、インキュベーターで50℃に保温した
ハイブリダイゼーションバッファー(5×SSC、0.1%Nラ
ウロイルサルコシン、0.02%SDS、1%ブロッキング試
薬)中で、ナイロンメンブレンを30分間インキュベート
した。サザンブロット分析のプローブとして、5'末端を
ビオチンラベルした(AG)15(配列番号21)、(AT)15
(配列番号22)及び(GT)15(配列番号23)の各オリ
ゴヌクレオチド溶液混合物を用いた。オリゴヌクレオチ
ド溶液混合物を5分間煮沸し、氷中で5分間急冷した後、
5〜25ng/mlの濃度になるようにハイブリダイゼーション
バッファーの中に加え約16時間インキュベートした。
【0047】インキュベート終了後、該ナイロンメンブ
レンを洗浄バッファー(2×SSC, 0.1%SDS、1ml/cm2
ンブレン)中で5分間浸透させ、新しい洗浄バッファー
で再度浸透させた。次に、68℃に保温した洗浄バッファ
ー中に該ナイロンメンブレンを移し、5分間浸透させ
た。その後、BrightStar BioDetect Nonisotopic Detec
tion Kit(Ambion社製)を用いて、マイクロサテライト
配列を含むDNA断片の検出を行った。検出の手順は、
該キットのプロトコールに従った。すなわち、ナイロン
メンブレンをブロッキングバッファー(0.5ml/cm2メン
ブレン)中で5分間浸透させ、再度新しいブロッキング
バッファー中で浸透させた。次に、ストレプトアビジン
(1μl/100cm2メンブレン)とブロッキングバッファー
(10ml/100cm2メンブレン)を混合した溶液中で、該ナ
イロンメンブレンを約30分間浸透させ、ストレプトアビ
ジンをビオチンに結合させた。再度ブロッキングバッフ
ァー中で10分間浸透後、Washバッファー(1ml/cm2メン
ブレン)中で約5分間の洗浄を3回行い、1×Assayバッ
ファー(0.5ml/cm2メンブレン)中で約2分間の浸透を
2回、さらにCDP-Star(5ml/100cm2メンブレン)に約5
分間浸した。次に、サランラップで該ナイロンメンブレ
ンを覆い、暗室でX線フィルムに1〜2分間感光させた。X
線フィルムをレンドール液(FUJI FILM社製)につけて
現像し、水道水で発色を停止させ、レンフィクス液(FU
JI FILM社製)につけて固定した。その結果、約320bpの
DNA断片がバンドとして検出された。
【0048】次に、PCR反応液からサザンブロット分析
でバンドとして検出されたPCR産物を分離精製するため
に、2%アガロースゲルによる電気泳動を行った。すなわ
ち、該PCR反応液50μlに5μlのローディングバッファー
を加え、電気泳動装置に設置した2%のアガロースゲルに
添加し、100Vにて約30分間電気泳動を行った。泳動終了
後、該アガロースゲルを0.5μg/mlのエチジウムブロマ
イドを含むTAEバッファーに約30分間浸し、アガロース
内のDNAを染色した。この電気泳動を行ったアガロー
スゲルを暗所で紫外線を照射し、ゲル中の約320bpのD
NAバンドを検出し、該DNAバンドを含むアガロース
ゲルを切り出した。そして、GFX PCR DNA and Gel Band
Purificationキット(アマシャムファルマシア社製)
を使用して、該アガロースゲルからDNAバンドを回収
し、精製した。すなわち、キットの使用法に従い、切り
出したアガロースゲルの重量を測定して1.5mlチューブ
に移し、そのゲルと等量のCaptureバッファーを添加し
て60℃で10分間加温することにより、アガロースゲルを
溶解した。この溶解したアガロースゲルをGFXカラム上
に添加し1分間静置した後、1500rpmで30秒間遠心分離し
てカラム中にPCR産物であるDNAを保持させた。ま
た、カラム透過物については除去した。さらに、そのPC
R産物DNAを保持したカラム上にWashバッファーの0.5
mlを添加し、再び1500rpmで30秒間遠心分離し、カラム
に残るPCR産物を洗浄してDNA以外のものを除去し
た。この洗浄したカラム上に25μlの滅菌蒸留水を添加
して1分間静置した後、1500rpmで1分間遠心分離を行
い、カラムからPCR産物DNAを溶出させ、精製PCR産物
とした。
【0049】次にOriginal TAクローニングキット(Inv
itrogen社製)を使用し、この精製PCR産物のクローニン
グを行った。まず、キットの使用法に従い、1.5mlチュ
ーブに該精製PCR産物をDNA量として100ng加え、さら
に10×PCRバッファーを1μl、ベクターを5ng、T4 ligas
eを1μl加え、これに滅菌蒸留水を加え全量で10μlとな
るようにした。この混合液を14℃で保持し、ライゲーシ
ョン反応を行ってベクター中にPCR産物DNAを結合さ
せた。次に、このPCR産物をライゲーションしたプラス
ミドベクターを使用し、INVαF’コンピテントセル(In
vitrogen社製)の形質転換を行った。まず、コンピテン
トセルを氷上に静置し、これに2μlの0.5M β-メルカプ
トエタノールを加え、ピペットのチップで穏和に混合し
た。さらにこのコンピテントセルに上述のPCR産物をラ
イゲーションしたプラスミドベクターを2μl添加し、同
様にピペットで穏和に混合した。このコンピテントセル
を氷上に30分間静置した後、42℃で30秒間加温してヒー
トショックを与えた。再びこのコンピテントセルを2分
間氷上に静置した後、室温にしたSOC培地を250μl加え
て37℃で1時間振とう培養した。このコンピテントセル
を含む培養液の全量を採取し、アンピシリンを50μg/m
l、X-galを80μg/mlの濃度で含むLB寒天培地にコンラー
ジ棒で一様に播種した。37℃で18時間培養後、コンピテ
ントセルにプラスミドベクターが取り込まれたことを示
すアンピシリン耐性でβ-ガラクトシダーゼ活性を持た
ない、白色のコロニーの発生を確認し、このコロニーを
形質転換体として釣菌し、別のアンピシリン、X-galを
含むLB寒天培地に画線培養して保存した。
【0050】保存したものと同一のコロニーの一部を採
取してPCRを行い、形質転換体のプラスミド中に該PCR産
物DNAが取り込まれていることを確認した。つまり、
10×PCRバッファー(PERKIN ELMER社製)2μl、2.5mM d
NTPs 1.6μl、3.2μM T7及びM13プライマー各1.0μl、
そしてTaqポリメラーゼ(Gibco BRL社製)0.1μlを加
え、滅菌蒸留水で希釈して全量を20μlとした。この反
応液を0.2mlチューブに移し、少量の形質転換コンピテ
ントセルを添加し、サーマルサイクラー中において94℃
で5分間変性反応させた後、94℃で1分間の変性反応、55
℃で1分間のアニーリング反応、72℃で2分間の伸長反応
を1サイクルとして35サイクル反応させた。さらに、72
℃で7分伸長反応させた後、4℃まで冷却してPCR反応を
終了した。このPCR反応液の5μlに1μlのローディング
バッファーを加え、電気泳動装置に設置した2%のアガロ
ースゲルに添加し、100Vにて約30分間電気泳動を行っ
た。泳動終了後、アガロースゲルを0.5μg/mlのエチジ
ウムブロマイドを含むTAEバッファーに約30分間浸して
アガロース内のDNAを染色し、暗所で紫外線を照射し
てゲル中のDNAバンドを検出し、PCR増幅DNA断片
を含んだプラスミドベクターでコンピテントセルが形質
転換されたことを確認した。
【0051】次に、QIAprep Spin Miniprepキット(キ
アゲン社製)を使用して、該PCR増幅DNAの配列決定
のための試料とするために形質転換体からプラスミドを
回収した。まず、保存した該形質転換体の少量を2mlのL
B培養液(100μg/mlでアンピシリンを含む)に接種して
12時間の培養を行い、形質転換体を増殖させた。このLB
培養液の約1.5mlを遠心チューブに移し、1200rpmで5分
間遠心分離して上清を除去し、形質転換体のペレットを
得た。この形質転換体のペレットを250μlのP1バッファ
ー中に懸濁し、250μlのP2バッファーを加えて穏和に混
合することにより、形質転換体を溶解した。この形質転
換体溶解液に350μlのN3バッファーを加えて穏和に混合
し、この混合液を12000rpmで10分間遠心分離して上清を
回収し、新たな1.5mlチューブ中に設置したQIA prepス
ピンカラム上に上清を添加した。これを1200rpmで1分間
遠心分離し、カラム中にプラスミドを保持させ、それ以
外の透過物は除去した。次に、これを0.5mlのPBバッフ
ァーカラム上に添加して1分間遠心分離し、DNAを保
持したカラムを洗浄した。さらに、0.75mlのPEバッファ
ーをカラム上に添加し、1分間遠心分離して再びカラム
を洗浄した。透過物を除去後、もう一度1200rpmで1分間
遠心分離を行い、余分なバッファーを完全に除去した。
この洗浄したカラムを新たな1.5mlチューブに移し、こ
のカラム上に50μlの滅菌蒸留水を加えて1200rpmで1分
間遠心分離し、カラム内に保持されていたプラスミドを
回収した。
【0052】次に、回収したプラスミドを使用してサイ
クルシークエンスを行い、PCR産物の塩基配列を決定し
た。つまり、DNAシークエンスキット(PERKIN ELMER
社製)のリアクションミクスチャー溶液 4μl、3.2μM
のT7プライマー若しくはM13プライマー0.5μl及び回収
したプラスミドDNA300ngを混合し、滅菌蒸留水で全
量10μlに希釈して、サーマルサイクラー中において96
℃で5分間反応させた後、96℃で10秒、50℃で5秒、60℃
で4分を1サイクルとして25サイクル反応させた。さら
に、60℃で7分間反応させ、4℃に冷却して反応を終了し
た。1.5mlチューブにPCR反応液10μlを移し、3M 酢酸ナ
トリウム1μl、氷冷100%エタノール25μlを加え、氷上
で10分間静置した。この氷冷した溶液を15000rpmで15分
間遠心分離し、上清を除去して沈殿物を得た。この沈殿
物に250μlの氷冷した70%エタノールを加え、1500rpmで
再び遠心分離し、上清を除去して沈殿物を得た。この沈
殿物を遠心エバポレータで乾燥させ、ホルムアミドとロ
ーディングバッファーを5:1の割合で混合した溶液の
4μlで溶解し、この溶液を90℃で2分間加熱し、急冷し
てシークエインス用サンプルとした。このシークエンス
用サンプルをABI377DNAシーケンサー(PERKIN ELMER社
製)を使用し、6%変性アクリルアミドゲルにより分析
し、プラスミド中に導入された目的のDNA配列と長さ
を決定し、配列番号1で示されるDNAを得た。配列番
号1で示されるDNAは、反復配列として、5反復の(C
A)配列、5反復の(CA)配列等を含む、長さ315bpのマイ
クロサテライトDNAであった。
【0053】〔実施例3〕マイクロサテライトDNAの
取得(その2) 実施例1にて得られたナシ品種「豊水」を原料とするカ
ラム精製ゲノムDNA溶液を鋳型とし、5’-TTTGCCCGGA
-3’(配列番号17)で示されるプライマーを用いて、
実施例2と同様の方法により配列番号2で示されるDN
Aを得た。配列番号2で示されるDNAは、反復配列と
して、4反復の(CT)配列等を含む、長さ343bpのマイク
ロサテライトDNAであった。
【0054】〔実施例4〕マイクロサテライトDNAの
取得(その3) 実施例1にて得られたナシ品種「豊水」を原料とするカ
ラム精製ゲノムDNA溶液を鋳型とし、5’-GTTGCGATCC
-3’(配列番号18)で示されるプライマーを用いて、
実施例2と同様の方法により配列番号3で示されるDN
Aを得た。配列番号3で示されるDNAは、反復配列と
して、5.5反復の(AG)配列、4.5反復の(AG)配列等を含
む、長さ450bpのマイクロサテライトDNAであった。
【0055】〔実施例5〕マイクロサテライトDNAの
取得(その4) 実施例1にて得られたナシ品種「豊水」を原料とするカ
ラム精製ゲノムDNA溶液を鋳型とし、5’-AGCCAGCGAA
-3’(配列番号19)で示されるプライマーを用いて、
実施例2と同様の方法により配列番号4で示されるDN
Aを得た。配列番号4で示されるDNAは、反復配列と
して、17反復の(TC)配列等を含む、長さ711bpのマイ
クロサテライトDNAであった。
【0056】〔実施例6〕マイクロサテライトDNAの
取得(その5) 実施例1にて得られたナシ品種「豊水」を原料とするカ
ラム精製ゲノムDNA溶液を鋳型とし、5’-AATCGGGCTG
-3’(配列番号20)で示されるプライマーを用いて、
実施例2と同様の方法により配列番号5で示されるDN
Aを得た。配列番号5で示されるDNAは、反復配列と
して、4反復の(TC)配列、5反復の(TC)配列等を含む、
長さ246bpのマイクロサテライトDNAであった。
【0057】〔実施例7〕マイクロサテライトDNA配
列1を利用したナシ類植物の識別 配列番号1で示される塩基配列からなるマイクロサテラ
イトDNAを含むDNAを増幅するようなオリゴヌクレ
オチド5'-TCATTGTAGCATTTTTATTTTT-3'(配列番号6)と
5'-ATGGCAAGGGAGATTATTAG-3'(配列番号7)(5'末に蛍
光色素Tetでラベル)の組合せをプライマーとして用い
るPCR法により、ニホンナシ品種「豊水」(品種番号
1)、「新星」(品種番号2)、「幸水」(品種番号
3)、「長寿」(品種番号4)、「長十郎」(品種番号
5)、「晩三吉」(品種番号6)、「南勢チャボ」(品
種番号7)、「二十世紀」(品種番号8)、「新高」
(品種番号9)、「愛宕」(品種番号10)、「あきづ
き」(品種番号11)、「筑水」(品種番号12)、
「八里」(品種番号13)、「豊月」(品種番号1
4)、「秀玉」(品種番号15)、「新水」(品種番号
16)、「巾着」(品種番号17)、チュウゴクナシ品
種「鴨梨」(品種番号18)、「莱陽慈梨」(品種番号
19)、「蜜梨」(品種番号20)、「紅梨」(品種番
号21)、チュウゴクコナシ品種「北京白梨」(品種番
号22)、「八里香」(品種番号23)、セイヨウナシ
品種「ラ・フランス」(品種番号24)、「バートレッ
ト」(品種番号25)、「ルレクチェ」(品種番号2
6)、「シルバーベル」(品種番号27)、ニホンナシ
とセイヨウナシの雑種「282−12」(品種番号2
8)、「290−36」(品種番号29)、イワテヤマ
ナシ品種「イワテヤマナシ」(品種番号30)、マンシ
ュウマメナシ品種「ベチュレフォリア」(品種番号3
1)、マメナシ品種「マメナシ6」(品種番号32)、
「マメナシ14」(品種番号33)の識別を行った。
【0058】PCR反応は、上記品種のゲノムDNAを
約10ng、前記プライマー2種類を各10pmol、Taqポリメ
ラーゼ0.5ユニット、4種類の塩基(dATP, dTTP, dCTP,
dGTP)を終濃度で0.2mM加えた、1.5mMの塩化マグネシ
ウムを含有する増幅用緩衝液(組成:20mMのTris-HCl
(pH8.4)、50mMの塩化カリウム)20μl中で、35回D
NA複製サイクルを繰り返して行った。変性工程は94
℃で1分間、プライマーのアニーリング工程は55℃で
2分間、DNAポリメラーゼによる伸長反応は72℃で
2分間行った。該PCR増幅産物をTEバッファーで1
〜20倍に希釈した後3μlをとり、1.875μlのホルムア
ミド、0.375μlの色素液、0.75μlのTAMRA350(蛍光色
素TAMRAで標識したDNAサイズスタンダード)と混和
し、DNAシークエンサー分析用の試料とした。
【0059】DNAシークエンサー(PE−ABI社
製、ABI PRISM 377)を用いて、該PCR増幅産物の分
離と検出を行った。4%変性ポリアクリルアミドゲルを
用い、3000V、60mA、200Wの条件で、約3時間電気泳動
を行った。ジーンスキャンソフトウェアを用いて、サイ
ズスタンダードを基に検出されたバンドの長さと有無を
確認した。以下の表1に、供試したナシ33品種のバン
ドサイズ及びタイプを記した。その結果、33品種を、
以下のようにA,B,C,D,E,F,G,H,Iの9
タイプに識別することができた。
【0060】
【表1】
【0061】〔実施例8〕マイクロサテライトDNA配
列2を利用したナシ類植物の識別 配列番号2で示される塩基配列からなるマイクロサテラ
イトDNAを含むDNAを増幅するようなオリゴヌクレ
オチド5'-GATTTTGTCCGCAGGT-3'(配列番号8)と5'-AAA
GAACAGCAAGAACCA-3'(配列番号9)(5'末に蛍光色素Fa
mでラベル)の組合せをプライマーとして用いるPCR
法により、実施例7と同様の方法でナシ類植物の識別を
行った。以下の表2に、供試したナシ33品種のバンド
サイズ、及びタイプを記した。その結果、33品種を、
以下のようにA,B,C,Dの4タイプに識別すること
ができた。
【0062】
【表2】
【0063】〔実施例9〕マイクロサテライトDNA配
列3を利用したナシ類植物の識別 配列番号3で示される塩基配列からなるマイクロサテラ
イトDNAを含むDNAを増幅するようなオリゴヌクレ
オチド5'-TTGGAGAATAACTGATAAG-3'(配列番号10)
(5'末に蛍光色素Hexでラベル)と5'-TAAATAAAGGCACAAT
GGA-3'(配列番号11)の組合せをプライマーとして用
いるPCR法により、実施例7と同様の方法でナシ類植
物の識別を行った。以下の表3に、供試したナシ33品
種のバンドサイズ、及びタイプを記した。その結果、3
3品種を、以下のようにA,B,C,D,E、F,G,
H,Iの9タイプに識別することができた。
【0064】
【表3】
【0065】〔実施例10〕マイクロサテライトDNA
配列4を利用したナシ類植物の識別 配列番号4で示される塩基配列からなるマイクロサテラ
イトDNAを含むDNAを増幅するようなオリゴヌクレ
オチド5'-GCCAGCGAACTCAAATCT-3'(配列番号12)と5'
-AACGAGAACGACGAGCG-3'(配列番号13)(5'末に蛍光
色素Hexでラベル)の組合せをプライマーとして用いる
PCR法により、実施例7と同様の方法でナシ類植物の
識別を行った。以下の表4に、供試したナシ33品種の
バンドサイズ、及びタイプを記した。その結果、33品
種を、以下のようにA,B,C,D,E,F,G,H,
I,J,K,L,M,N,O,P,Q,R,S,T,
U,Vの22タイプに識別することができた。
【0066】
【表4】
【0067】〔実施例11〕マイクロサテライトDNA
配列5を利用したナシ類植物の識別 配列番号5で示される塩基配列からなるマイクロサテラ
イトDNAを含むDNAを増幅するようなオリゴヌクレ
オチド5'-CGGGCTGAGTGAACGAG-3'(配列番号14)と5'-
TTTACCGTTGTCTTTTCTTTG-3'(配列番号15)(5'末に蛍
光色素Famでラベル)の組合せをプライマーとして用い
るPCR法により、実施例7と同様の方法でナシ類植物
の識別を行った。以下の表5に、供試したナシ33品種
のバンドサイズ、及びタイプを記した。その結果、33
品種を、以下のようにA,B,C,D,E,F,G,
H,I,J,K,Lの12タイプに識別することができ
た。
【0068】
【表5】
【0069】〔実施例12〕マイクロサテライトDNA
配列1,2,3,4及び5を利用したナシ類植物の識別 実施例7,8,9,10及び11のナシ類植物の識別結
果を、以下の表6にまとめた。その結果、供試したナシ
33品種を、以下のようにA,B,C,D,E,F,
G,H,I,J,K,L,M,N,O,P,Q,R,
S,T,U,V,W,X,Y,Z,AA,AB,ACの
29タイプに識別することができた。
【0070】
【表6】
【0071】
【発明の効果】本発明により、マイクロサテライトDN
Aを用いるナシ類植物の識別が可能になった。
【0072】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Director-General of National Institute of Fruit Tree Science, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries <120> Novel Microsatellite DNAs from PYRUS Plants and Methods for Discerning PYRUS Plants Using thereof <130> P00-0396 <160> 23 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 315 <212> DNA <213> Pyrus pyrifolia <400> 1 tatcattttt attaatttga aagctgaaaa gtctttcaag tcattgtagc atttttattt 60 ttaatttgtg tgtgtatcta tatatactca cacacacaga cacgcacaca cacaattgaa 120 tatacctagc aaagctactt gctcattatt ccatctgcaa tttgtgcaac atggactttc 180 ttcttctgca acttttgttc ctaataatct cccttgccat gcccttgtgc ttttctctga 240 aactccaaat caacttatcc accacatatc agacttattc agtgaaacac caaatagtta 300 ggctggccaa cgaac 315 <210> 2 <211> 343 <212> DNA <213> Pyrus pyrifolia <400> 2 gctctgttgg tatggcaaat attcgaaaaa tcataggatt ttgtccgcag gtgctctctc 60 tttctctctc ggtctgtctc ataagtacat atgtttatat ggtcatgttg tcttggtcac 120 cgttgatcaa gagcttttgt ggtctactat cagtaaatca aaaggcgaaa ttggttcttg 180 ctgttctttt tcaagaagat catgtgtgtg gtaacctgaa attttcaaaa acatacaagt 240 tacattgttt ttaccgcgtt gcagcaactc attcgaaaac ttcgagttaa ttttgtatgt 300 aaattgtctc tattgatagt ttgatattct ttggaatgcg ttg 343 <210> 3 <211> 450 <212> DNA <213> Pyrus pyrifolia <400> 3 gatgataatt taatagatac atttagatga ctaaacaata gccgaattga acaattattt 60 gtagtggtga tatttacggt aacgatatgt tataaacaaa ttggagaata actgataagc 120 tcatctccaa gagagaatgc aagcattaac agtaatgtgt gtttcaaaaa attaaaaaaa 180 acaattatag tgttgtaggc ataattcact gaataattat aaggccatag agagagagaa 240 atgtgtggca atagtagaga gaaagagaga gatgtgtaat tgtgggtgtg tgttattcca 300 ctccattgtg cctttattta taatagtagg gaaggttaat tccttactca ttaggattac 360 aacatttaat aggtaatcta ctcctaatag gaatataaga tacattccca tatctactag 420 gatttacata atcacattcc tattccaata 450 <210> 4 <211> 711 <212> DNA <213> Pyrus pyrifolia <400> 4 gccagcgaac tcaaatctct catcactctt tctctctctc tctctctctc tctctctctc 60 tctcatcaaa tttcaagttt caaattttca aatctctgat cgatatcaac ggagtttcag 120 cgctcgtcgt tctcgttccg atcttctgac tactgggtcc atgtgacgct gcagggtttc 180 ccatctccag cggactttaa gtcccaattt gtcggcgagc tttctctccg tcaacaccag 240 atttttcaga aacgcttcca cgcccttatt ctcgatgaat ttccactggg tcctgatcgc 300 tacgctacgc tccgtttcgc tccccgccaa ctcctactcc ccgagttgcg cgctaactta 360 cgatctctct cctcttcctt caacctcgat cctgccatct acgaagcact agccccccag 420 atcaaatcca tggcacggtt aaaatcctga ccattgaata tgtcgaccaa ccgtttgatg 480 atttgtccga ctcaatggct ttgcttgcga atggtagtag cgattgtggt tcaacttcgt 540 cgtcaatttc tttggacttt gtggttgaga aattgggggc agagaaattt ttcggaaggg 600 gagacgacga cttgggttct tgcagtgtat gtttggagga attgtctagt gggactgcga 660 gtgagctcat tcggatgccg tgctctcatg tctatcaccc accttgcatc c 711 <210> 5 <211> 246 <212> DNA <213> Pyrus pyrifolia <400> 5 cgggctgagt gaacgaggcc atgatcgagt caaatgtacg gacatgcaag aaaggtctct 60 ctcactgtct ctcgctgtct ctctctcatg caagaaatgc tcgcagaggc aaaaactacg 120 caggagaaat atccacgggc tttgagttgg gctgaggccg gccaatacaa tgttgccaaa 180 gaaacaaccg aagatgtctc tttcgaacgt acataatcaa tttaccgttg tcttttcttt 240 gacctc 246 <210> 6 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Primer <400> 6 tcattgtagc atttttattt tt 22 <210> 7 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Primer <400> 7 atggcaaggg agattattag 20 <210> 8 <211> 16 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Primer <400> 8 gattttgtcc gcaggt 16 <210> 9 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Primer <400> 9 aaagaacagc aagaacca 18 <210> 10 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Primer <400> 10 ttggagaata actgataag 19 <210> 11 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Primer <400> 11 taaataaagg cacaatgga 19 <210> 12 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Primer <400> 12 gccagcgaac tcaaatct 18 <210> 13 <211> 17 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Primer <400> 13 aacgagaacg acgagcg 17 <210> 14 <211> 17 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Primer <400> 14 cgggctgagt gaacgag 17 <210> 15 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Primer <400> 15 tttaccgttg tcttttcttt g 21 <210> 16 <211> 10 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Primer <400> 16 tctgtgctgg 10 <210> 17 <211> 10 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Primer <400> 17 tttgcccgga 10 <210> 18 <211> 10 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Primer <400> 18 gttgcgatcc 10 <210> 19 <211> 10 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Primer <400> 19 agccagcgaa 10 <210> 20 <211> 10 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Primer <400> 20 aatcgggctg 10 <210> 21 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Probe <400> 21 agagagagag agagagagag agagagagag 30 <210> 22 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Probe <400> 22 atatatatat atatatatat atatatatat 30 <210> 23 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Probe <400> 23 gtgtgtgtgt gtgtgtgtgt gtgtgtgtgt 30
【0073】
【配列表フリーテキスト】配列番号6〜20:プライマ
ー 配列番号21〜23:プローブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 剛 茨城県つくば市藤本2−1 農林水産省 果樹試験場内 (72)発明者 松田 長生 茨城県つくば市藤本2−1 農林水産省 果樹試験場内 (72)発明者 斎藤 寿広 茨城県つくば市藤本2−1 農林水産省 果樹試験場内 (72)発明者 正田 守幸 茨城県つくば市藤本2−1 農林水産省 果樹試験場内 (72)発明者 壽 和夫 茨城県つくば市藤本2−1 農林水産省 果樹試験場内 (72)発明者 林 健樹 茨城県つくば市藤本2−1 農林水産省 果樹試験場内 (72)発明者 伴 義之 茨城県つくば市竹園3丁目505−102 (72)発明者 小曽納 雅則 茨城県つくば市吾妻2丁目702−102 (72)発明者 木村 鉄也 茨城県つくば市吾妻2丁目711−1201 Fターム(参考) 2B030 AA03 AB03 AD08 CA05 CB03 4B024 AA07 AA11 CA03 CA09 DA06 EA04 GA11 GA19 HA14 4B063 QA01 QA12 QA13 QA18 QQ04 QQ42 QQ57 QR08 QR32 QR40 QR41 QR42 QR58 QR62 QS05 QS10 QS16 QS25 QS39 QX02

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナシ類植物を識別する方法であって、配
    列番号1で示される塩基配列を含むマイクロサテライト
    DNA、又は配列番号1において1以上の塩基が置換、
    欠失、挿入若しくは付加され、かつ、配列番号1で示さ
    れる塩基配列と少なくとも80%の相同性を有する塩基
    配列を含むマイクロサテライトDNAがナシ類植物のゲ
    ノムDNA中に存在するか否かを調べることを特徴とす
    る前記方法。
  2. 【請求項2】 配列番号1で示される塩基配列を含むマ
    イクロサテライトDNA、若しくは配列番号1において
    1以上の塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加され、か
    つ、配列番号1で示される塩基配列と少なくとも80%
    の相同性を有する塩基配列を含むマイクロサテライトD
    NA、若しくはその一部、又は該DNAを含むDNAを
    増幅し得るオリゴヌクレオチドをプライマーとして用
    い、ナシ類植物のゲノムDNAを鋳型として増幅反応を
    行うことを含む請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記オリゴヌクレオチドが、配列番号6
    で示される塩基配列を含むオリゴヌクレオチド及び配列
    番号7で示される塩基配列を含むオリゴヌクレオチドで
    ある請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 ナシ類植物を識別する方法であって、配
    列番号2で示される塩基配列を含むマイクロサテライト
    DNA、又は配列番号2において1以上の塩基が置換、
    欠失、挿入若しくは付加され、かつ、配列番号2で示さ
    れる塩基配列と少なくとも80%の相同性を有する塩基
    配列を含むマイクロサテライトDNAがナシ類植物のゲ
    ノムDNA中に存在するか否かを調べることを特徴とす
    る前記方法。
  5. 【請求項5】 配列番号2で示される塩基配列を含むマ
    イクロサテライトDNA、若しくは配列番号2において
    1以上の塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加され、か
    つ、配列番号2で示される塩基配列と少なくとも80%
    の相同性を有する塩基配列を含むマイクロサテライトD
    NA、若しくはその一部、又は該DNAを含むDNAを
    増幅し得るオリゴヌクレオチドをプライマーとして用
    い、ナシ類植物のゲノムDNAを鋳型として増幅反応を
    行うことを含む請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記オリゴヌクレオチドが、配列番号8
    で示される塩基配列を含むオリゴヌクレオチド及び配列
    番号9で示される塩基配列を含むオリゴヌクレオチドで
    ある請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 ナシ類植物を識別する方法であって、配
    列番号3で示される塩基配列を含むマイクロサテライト
    DNA、又は配列番号3において1以上の塩基が置換、
    欠失、挿入若しくは付加され、かつ、配列番号3で示さ
    れる塩基配列と少なくとも80%の相同性を有する塩基
    配列を含むマイクロサテライトDNAがナシ類植物のゲ
    ノムDNA中に存在するか否かを調べることを特徴とす
    る前記方法。
  8. 【請求項8】 配列番号3で示される塩基配列を含むマ
    イクロサテライトDNA、若しくは配列番号3において
    1以上の塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加され、か
    つ、配列番号3で示される塩基配列と少なくとも80%
    の相同性を有する塩基配列を含むマイクロサテライトD
    NA、若しくはその一部、又は該DNAを含むDNAを
    増幅し得るオリゴヌクレオチドをプライマーとして用
    い、ナシ類植物のゲノムDNAを鋳型として増幅反応を
    行うことを含む請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記オリゴヌクレオチドが、配列番号1
    0で示される塩基配列を含むオリゴヌクレオチド及び配
    列番号11で示される塩基配列を含むオリゴヌクレオチ
    ドである請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 ナシ類植物を識別する方法であって、
    配列番号4で示される塩基配列を含むマイクロサテライ
    トDNA、又は配列番号4において1以上の塩基が置
    換、欠失、挿入若しくは付加され、かつ、配列番号4で
    示される塩基配列と少なくとも80%の相同性を有する
    塩基配列を含むマイクロサテライトDNAがナシ類植物
    のゲノムDNA中に存在するか否かを調べることを特徴
    とする前記方法。
  11. 【請求項11】 配列番号4で示される塩基配列を含む
    マイクロサテライトDNA、若しくは配列番号4におい
    て1以上の塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加され、
    かつ、配列番号4で示される塩基配列と少なくとも80
    %の相同性を有する塩基配列を含むマイクロサテライト
    DNA、若しくはその一部、又は該DNAを含むDNA
    を増幅し得るオリゴヌクレオチドをプライマーとして用
    い、ナシ類植物のゲノムDNAを鋳型として増幅反応を
    行うことを含む請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記オリゴヌクレオチドが、配列番号
    12で示される塩基配列を含むオリゴヌクレオチド及び
    配列番号13で示される塩基配列を含むオリゴヌクレオ
    チドである請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 ナシ類植物を識別する方法であって、
    配列番号5で示される塩基配列を含むマイクロサテライ
    トDNA、又は配列番号5において1以上の塩基が置
    換、欠失、挿入若しくは付加され、かつ、配列番号5で
    示される塩基配列と少なくとも80%の相同性を有する
    塩基配列を含むマイクロサテライトDNAがナシ類植物
    のゲノムDNA中に存在するか否かを調べることを特徴
    とする前記方法。
  14. 【請求項14】 配列番号5で示される塩基配列を含む
    マイクロサテライトDNA、若しくは配列番号5におい
    て1以上の塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加され、
    かつ、配列番号5で示される塩基配列と少なくとも80
    %の相同性を有する塩基配列を含むマイクロサテライト
    DNA、若しくはその一部、又は該DNAを含むDNA
    を増幅し得るオリゴヌクレオチドをプライマーとして用
    い、ナシ類植物のゲノムDNAを鋳型として増幅反応を
    行うことを含む請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記オリゴヌクレオチドが、配列番号
    14で示される塩基配列を含むオリゴヌクレオチド及び
    配列番号15で示される塩基配列を含むオリゴヌクレオ
    チドである請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 配列番号1で示される塩基配列を含む
    マイクロサテライトDNA。
  17. 【請求項17】 配列番号1において1以上の塩基が置
    換、欠失、挿入若しくは付加され、かつ、配列番号1で
    示される塩基配列と少なくとも80%の相同性を有する
    塩基配列を含むDNA。
  18. 【請求項18】 配列番号2で示される塩基配列を含む
    マイクロサテライトDNA。
  19. 【請求項19】 配列番号2において1以上の塩基が置
    換、欠失、挿入若しくは付加され、かつ、配列番号2で
    示される塩基配列と少なくとも80%の相同性を有する
    塩基配列を含むDNA。
  20. 【請求項20】 配列番号3で示される塩基配列を含む
    マイクロサテライトDNA。
  21. 【請求項21】 配列番号3において1以上の塩基が置
    換、欠失、挿入若しくは付加され、かつ、配列番号3で
    示される塩基配列と少なくとも80%の相同性を有する
    塩基配列を含むDNA。
  22. 【請求項22】 配列番号4で示される塩基配列を含む
    マイクロサテライトDNA。
  23. 【請求項23】 配列番号4において1以上の塩基が置
    換、欠失、挿入若しくは付加され、かつ、配列番号4で
    示される塩基配列と少なくとも80%の相同性を有する
    塩基配列を含むDNA。
  24. 【請求項24】 配列番号5で示される塩基配列を含む
    マイクロサテライトDNA。
  25. 【請求項25】 配列番号5において1以上の塩基が置
    換、欠失、挿入若しくは付加され、かつ、配列番号5で
    示される塩基配列と少なくとも80%の相同性を有する
    塩基配列を含むDNA。
JP2000220339A 2000-07-21 2000-07-21 ナシ類植物由来の新規マイクロサテライトdna及びそれを用いるナシ類植物の識別方法 Pending JP2002034597A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000220339A JP2002034597A (ja) 2000-07-21 2000-07-21 ナシ類植物由来の新規マイクロサテライトdna及びそれを用いるナシ類植物の識別方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000220339A JP2002034597A (ja) 2000-07-21 2000-07-21 ナシ類植物由来の新規マイクロサテライトdna及びそれを用いるナシ類植物の識別方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002034597A true JP2002034597A (ja) 2002-02-05

Family

ID=18714961

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000220339A Pending JP2002034597A (ja) 2000-07-21 2000-07-21 ナシ類植物由来の新規マイクロサテライトdna及びそれを用いるナシ類植物の識別方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002034597A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004106554A2 (en) * 2003-05-23 2004-12-09 Astrazeneca Ab Primase dna templates
CN113388694A (zh) * 2021-07-13 2021-09-14 延边大学 一种桃叶卫矛的rapd反应体系与试剂盒

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004106554A2 (en) * 2003-05-23 2004-12-09 Astrazeneca Ab Primase dna templates
WO2004106554A3 (en) * 2003-05-23 2005-03-03 Astrazeneca Ab Primase dna templates
CN113388694A (zh) * 2021-07-13 2021-09-14 延边大学 一种桃叶卫矛的rapd反应体系与试剂盒

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN112063592A (zh) 非洲猪瘟多基因联合缺失减毒株的构建及作为疫苗的应用
Tavassoli et al. Detection of Theileria annulata by the PCR-RFLP in ticks (Acari, Ixodidae) collected from cattle in West and North-West Iran
CN107043831A (zh) 鸭腺病毒A型和2型Real time PCR检测引物、探针及试剂盒
CN107012261A (zh) 鸭腺病毒A型和2型双重EvaGreen实时荧光定量PCR检测引物
CN103789301A (zh) 三疣梭子蟹微卫星标记的特异性引物及筛选方法
CN102876777B (zh) 鮸鱼est微卫星标记的特异引物及筛选方法
CN111826450B (zh) 一种咖啡果小蠹的特异性ss-coi引物对、鉴定试剂盒和快速鉴定方法
CN111635961B (zh) 锦鲤疱疹病毒检测试剂盒和检测方法
CN103667271B (zh) 定量检测白假丝酵母菌的引物和探针及其应用
US20150292003A1 (en) Methods and kits for detection of a pathogen in sugarcane
Oidtmann et al. Identification of the crayfish plague fungus Aphanomyces astaci by polymerase chain reaction and restriction enzyme analysis
JP2002034597A (ja) ナシ類植物由来の新規マイクロサテライトdna及びそれを用いるナシ類植物の識別方法
CN108103152B (zh) 一种鳗利斯顿氏菌快速检测方法
Heath et al. Monitoring Piscirickettsia salmonis by denaturant gel electrophoresis and competitive PCR
Pavlova et al. Genome of Linaria dalmatica contains Agrobacterium rhizogenes RolC gene homolog
CN107245533A (zh) 一种鲫鱼冠状病毒TaqMan实时荧光定量RT‑PCR检测引物及应用
CN108179207A (zh) 用于鉴定不同亚组瓜类细菌性果斑病菌的pcr引物和方法
CN107604101A (zh) 一种鸽新型腺病毒实时荧光定量pcr检测试剂盒
JP2002034567A (ja) 新規マイクロサテライトdnaを用いるナシ類植物の識別方法及びそれに利用される新規マイクロサテライトdna
CN115181803A (zh) 检测多子小瓜虫的Taqman探针qPCR检测引物组和应用
JP2007020423A (ja) 腸内細菌群検出用核酸断片
CN112342317A (zh) Ihhnv病毒lamp-crispr等温检测用的核酸序列组合、试剂盒及检测方法
CN107177690B (zh) 蜜蜂幼虫腐臭病病原双重TaqMan荧光定量PCR检测方法
JP2002034562A (ja) ナシ類の新規マイクロサテライトdna
Al-Talib et al. A quadriplex PCR assay for rapid detection of diarrhoea-causing parasitic protozoa from spiked stool samples.