JP2002033255A - 露光装置、及び照明装置 - Google Patents

露光装置、及び照明装置

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JP2002033255A
JP2002033255A JP2000214756A JP2000214756A JP2002033255A JP 2002033255 A JP2002033255 A JP 2002033255A JP 2000214756 A JP2000214756 A JP 2000214756A JP 2000214756 A JP2000214756 A JP 2000214756A JP 2002033255 A JP2002033255 A JP 2002033255A
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wavelength
exposure
illumination
pulse
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JP2000214756A
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Kiyoshi Mogi
清 茂木
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Nikon Corp
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 結像画像にスペックルが生じることを防止す
る。 【解決手段】 照明装置1と、照明装置1からの光に基
づく照明光を用いて露光処理を行う露光処理部2A〜2
Dを備えた露光装置であり、照明装置1は、その中心波
長が互いに僅かに異なるパルス光を出射する複数の光源
11A〜11Dと、各光源11A〜11Dから出射され
るパルス光が互いに重複しないように発振タイミングを
制御する発振制御部12と、各光源11A〜11Dから
出射される各パルス光を合波して出力する合波装置13
とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路、
液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド、その他のマイクロデバ
イス等をリソグラフィ技術を用いて製造する際に使用さ
れる露光装置、及び該露光装置等に適用される照明装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロデバイスを製造するためのリソ
グラフィ工程においては、フォトマスク(レチクルを含
む)上に形成された回路パターンを半導体ウエハやガラ
スプレート等の感光基板上に転写する露光装置が使用さ
れる。このようなマイクロデバイスの製造においては、
その集積度を向上するため、さらなる解像力の向上が要
請されている。このような要請に応じるため、露光装置
においては、水銀ランプによるg線(波長436nm)
やi線(波長365nm)から、KrFエキシマレーザ
光(波長248nm)やArFエキシマレーザ光(波長
193nm)というように、使用する照明光の短波長化
が図られている。
【0003】また、近時においては、エキシマレーザ光
源は、装置構成が複雑・大型で、初期コストやランニン
グコストが高いので、この問題を緩和すべく、固体レー
ザなどを用いて可視域ないし赤外域の光を発振させ、該
光を波長変換して上記の各種光源による光と同じ波長あ
るいは異なる波長の紫外光とし、該紫外光を露光処理に
用いる照明光とするものも開発されている。光源として
固体レーザのようなコヒーレント光を発振するものを用
いた場合には、波長変換の効率が高いため、波長変換素
子としては非線形光学効果を有する光学結晶(非線形光
学結晶)が好適に用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光源と
して固体レーザのようなコヒーレント光を出射するもの
を用いた場合には、結像画像に干渉効果による光の明暗
(スペックル)が生じることがあり、高精度なパターン
の転写形成ができない場合があるという問題がある。
【0005】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、結像画像にスペックルが生じることを防止し
て、高精度なパターンの転写形成を可能とし、高性能で
高品質なマイクロデバイス等を製造できるようにするこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】以下、この項に示す説明
では、理解の容易化のため、本発明の各構成要件に実施
の形態の図に示す参照符号を付して説明するが、本発明
の各構成要件は、これら参照符号によって限定されるも
のではない。
【0007】上記目的を達成するための本発明の露光装
置は、照明装置(1)と、該照明装置からの光に基づく
照明光を用いて露光処理を行う露光処理部(2A〜2
D)を備えた露光装置において、前記照明装置は、互い
に僅かに波長の異なるパルス光を出射する複数の光源
(11A〜11D)と、前記光源から出射される各パル
ス光を合波して出力する合波装置(13)とを有するこ
とを特徴とする。
【0008】上記目的を達成するための本発明の他の露
光装置は、照明装置(1)と、該照明装置からの光に基
づく照明光を用いて露光処理を行う露光処理部(2A〜
2D)を備えた露光装置において、前記照明装置は、パ
ルス光を出射する光源(16)と、前記光源から出射さ
れるパルス光の波長が時間的に変動するように該光源を
制御する発振制御部(17)とを有することを特徴とす
る。
【0009】結像画像に生じるスペックルは光の波長が
固定的である場合には一定の傾向をもって出現するが、
波長が変化するとスペックルの傾向も変化、即ち、明暗
の位置や形状が変化することになる。
【0010】上記本発明の露光装置によると、互いに僅
かに波長の異なる複数のパルス光を合波して重畳的に集
合した光を射出するようにしたから、重畳された各パル
ス光によるスペックルはそれぞれの位置や形状が異なる
ので、それぞれのパルス光によって平均化されることに
なり、全体としてスペックルの少ない均一的な光とな
る。即ちレチクルR又はウエハW上で露光用照明光が照
射される照明領域又は露光領域内の照度均一性を向上さ
せることができる。
【0011】同様に、上記本発明の他の露光装置による
と、その波長が経時的に変動する光を射出するようにし
たから、時間的に先に射出されたパルス光によるスペッ
クルと時間的に後に射出されたパルス光によるスペック
ルは、それぞれの位置や形状が異なるので、それぞれの
パルス光によって平均化されることになり、全体として
スペックルの少ない均一的な光となる。即ちレチクルR
又はウエハW上で露光用照明光が照射される照明領域又
は露光領域内の照度均一性を向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0013】第1実施形態 図1は本発明の第1実施形態の露光システムの概略構成
図、図2は該露光システムの露光処理部の構成を示す図
である。
【0014】この露光システム(露光装置)は、図1に
示されているように、照明装置1及び複数の露光処理部
2A〜2Dを備えて構成される。
【0015】[露光処理部]露光処理部2A〜2Dは、
それぞれ独立して光源を備えていない点を除いて、通常
の露光装置とほぼ同様の構成を備えており、図1では4
台としているが、1〜3台でも5台以上であってもよ
い。
【0016】まず、図2を参照して、各露光処理部2A
〜2Dの構成について説明する。ここでは、各露光処理
部2A〜2Dは互いに同様の構成を有するものとし、露
光処理部2Aについて説明する。
【0017】露光処理部2Aは、フォトマスクとしての
レチクル上に形成されたパターンの像を投影光学系を介
してウエハ(感光基板)上の各ショット領域に逐次転写
するステップ・アンド・スキャン方式の縮小投影型の露
光装置である。
【0018】同図において、照明装置1からの光(ここ
では、ArFエキシマレーザと同じ波長193nmの光
とする)としての紫外光ILは、露光処理部2Aとの間
で光路を位置的にマッチングさせるための可動ミラー等
を含むビームマッチングユニット(BMU)21を通
り、パイプ22を介して光アッテネータとしての可変減
光器23に入射する。
【0019】ウエハW上のレジストに対する露光量を制
御するための露光コントローラ(露光制御装置)24
は、照明装置1との間で通信することにより、発光の開
始及び停止、発振周波数、及びパルスエネルギーで定ま
る出力を制御するとともに、可変減光器23における紫
外光ILに対する減光率を段階的又は連続的に調整す
る。なお、照明光として、ArFエキシマレーザと同じ
波長193nm以外の光、例えば、KrFエキシマレー
ザと同じ波長248nmの光、Fレーザと同じ波長
157nmの光、Arエキシマレーザと同じ波長1
26nmの光やその他の波長200nm程度以下の真空
紫外線あるいはそれ以上の紫外線を用いることができ
る。
【0020】可変減光器23を通った光ILは、所定の
光軸に沿って配置されるレンズ系25、26よりなるビ
ーム整形光学系を経て、オプチカル・インテグレータ
(ロットインテグレータ、又はフライアイレンズなどで
あって、同図ではフライアイレンズ)27に入射する。
なお、フライアイレンズ27は、照度分布均一性を高め
るために、直列に2段配置してもよい。
【0021】フライアイレンズ27の射出面には開口絞
り系28が配置されている。開口絞り系28には、通常
照明用の円形の開口絞り、複数の偏心した小開口よりな
る変形照明用の開口絞り、輪帯照明用の開口絞り等が切
り換え自在に配置されている。フライアイレンズ27か
ら出射されて開口絞り系28の所定の開口絞りを通過し
た光ILは、透過率が高く反射率が低いビームスプリッ
タ29に入射する。ビームスプリッタ29で反射された
光は光電検出器よりなるインテグレータセンサ30に入
射し、インテグレータセンサ30の検出信号は露光コン
トローラ24に供給されている。
【0022】ビームスプリッタ29の透過率及び反射率
は予め高精度に計測されて、露光コントローラ24内の
メモリに記憶されており、露光コントローラ24は、イ
ンテグレータセンサ30の検出信号より間接的に投影光
学系PLに対する光ILの入射光量(ウエハW上での照
明光量に対応)をモニタできるように構成されている。
【0023】ビームスプリッタ29を透過した光IL
は、反射ミラー31及びコンデンサレンズ系32を経て
レチクルブラインド機構33内の固定照明視野絞り(固
定ブラインド)34に入射する。固定ブラインド34
は、投影光学系PLの円形視野内の中央で走査露光方向
と直交した方向に伸びるように配置された直線スリット
状又は矩形状の開口部を有する。さらに、レチクルブラ
インド機構33内には、固定ブラインド34とは別に照
明視野領域の走査露光方向の幅を可変とするための可動
ブラインド35が設けられている。可動ブラインド35
の開口率の情報は露光コントローラ24にも供給され、
インテグレータセンサ30の検出信号から求められる入
射光量にその開口率を乗じた値が、投影光学系PLに対
する実際の入射光量となる。
【0024】レチクルブラインド機構33の固定ブライ
ンド34でスリット状に整形された紫外パルス光IL
は、結像用レンズ系36、反射ミラー37、及び主コン
デンサレンズ系38を介して、レチクルRの回路パター
ン領域上で固定ブラインド34のスリット状の開口部と
相似な照明領域を一様な強度分布で照射する。即ち、固
定ブラインド34の開口部又は可動ブラインド35の開
口部の配置面は、結像用レンズ系36と主コンデンサレ
ンズ系38との合成系によってレチクルRのパターン面
とほぼ共役となっている。
【0025】紫外パルス光ILのもとで、レチクルRの
照明領域内の回路パターンの像が両側テレセントリック
な投影光学系PLを介して所定の投影倍率β(βは例え
ば1/4,1/5等)で、投影光学系PLの結像面に配
置されたウエハW上のレジスト層のスリット状の露光領
域に転写される。その露光領域は、ウエハW上の複数の
ショット領域のうちの1つのショット領域上に位置して
いる。以下、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を
とり、Z軸に垂直な平面内で走査方向(図2の紙面に平
行な方向)にX軸をとり、走査方向に直交する非走査方
向(図2の紙面に対して垂直な方向)にY軸をとって説
明する。
【0026】このとき、レチクルRは、その両側部近傍
の領域がレチクルホルダ(不図示)上に真空吸着されて
おり、このレチクルホルダは伸縮可能な複数の駆動素子
を介してレチクルステージ39上に載置されている。レ
チクルステージ39は、レチクルベース40上にX方向
に等速移動できるとともに、X方向、Y方向、回転方向
に微動できるように載置されている。レチクルステージ
39(レチクルR)の2次元的な位置、及び回転角は駆
動制御ユニット41内のレーザ干渉計によってリアルタ
イムに計測されている。この計測結果及び装置全体の動
作を統括制御するコンピュータよりなる主制御系42か
らの制御情報に基づいて、駆動制御ユニット41内の駆
動モータ(リニアモータやボイスコイルモータ等)は、
レチクルステージ39の走査速度及び位置の制御を行
う。
【0027】そして、レチクルRのアライメントを行う
際には、レチクルRに形成されている一対のレチクルア
ライメントマーク(不図示)の中心を投影光学系PLの
露光フィールドのほぼ中心に設定した状態で、レチクル
アライメントマークが照明光ILと同じ波長域の照明光
で照明される。レチクルアライメントマークの像はウエ
ハステージ43上のアライメントマーク(不図示)の近
傍に形成され、レチクルアライメント顕微鏡(不図示)
でレチクルアライメントマークの像に対するウエハステ
ージ43上のアライメントマークの位置ずれ量を検出
し、これらの位置ずれ量を補正するようにレチクルステ
ージ39を位置決めすることで、レチクルRのウエハW
に対する位置合わせが行われる。
【0028】この際に、アライメントセンサ(不図示)
で対応する基準マークを観察することで、アライメント
センサの検出中心からレチクルRのパターン像の中心ま
での間隔(ベースライン量)が算出される。ウエハW上
に重ね合わせ露光を行う場合には、アライメントセンサ
の検出結果をそのベースライン量で補正した位置に基づ
いてウエハステージ43を駆動することで、ウエハW上
の各ショット領域にレチクルRのパターン像を高い重ね
合わせ精度で転写できる。
【0029】一方、ウエハWは、ウエハホルダWHを介
してZチルトステージ44上に吸着保持され、Zチルト
ステージ44は、投影光学系PLの像面と平行なXY平
面に沿って2次元移動するXYステージ45上に固定さ
れ、Zチルトステージ44及びXYステージ45により
ウエハステージ43が構成されている。Zチルトステー
ジ44は、ウエハWの表面をオートフォーカス方式及び
オートレベリング方式で投影光学系PLの像面に合わせ
込み、XYステージ45はウエハWのX方向への等速走
査、X方向及びY方向へのステッピングを行う。Zチル
トステージ44(ウエハW)の2次元的な位置、及び回
転角は駆動制御ユニット46内のレーザ干渉計によって
リアルタイムに計測されている。この計測結果及び主制
御系42からの制御情報に基づいて、駆動制御ユニット
46内の駆動モータ(リニアモータ等)は、XYステー
ジ45の走査速度及び位置の制御を行う。ウエハWの回
転誤差は、主制御系42及び駆動制御ユニット41を介
してレチクルステージ39を回転することで補正され
る。
【0030】主制御系42は、レチクルステージ39及
びXYステージ45のそれぞれの移動位置、移動速度、
移動加速度、位置オフセット等の各種情報を駆動制御ユ
ニット41及び46に送る。そして、走査露光時には、
レチクルステージ39を介して紫外パルス光ILの照明
領域に対してレチクルRが+X方向(又は−X方向)に
速度Vrで走査されるのに同期して、XYステージ45
を介してレチクルRのパターンの像の露光領域に対して
ウエハWが−X方向(又は+X方向)に速度β・Vr
(βはレチクルRからウエハWへの投影倍率)で走査さ
れる。
【0031】また、主制御系42は、ウエハW上の各シ
ョット領域のレジストを適正露光量で走査露光するため
の各種露光条件を設定して、露光コントローラ24とも
連携して最適な露光シーケンスを実行する。即ち、ウエ
ハW上の1つのショット領域への走査露光開始の指令が
主制御系42から露光コントローラ24に発せられる
と、露光コントローラ24は照明装置1による照明光の
射出を開始するとともに、インテグレータセンサ30の
検出信号等に基づき投影光学系PLに対する入射光量を
求める。そして、露光コントローラ24では、その入射
光量及び投影光学系PLの透過率に応じて、走査露光後
のウエハW上のレジストの各点で適正露光量が得られる
ように、照明装置1の出力(発振周波数及びパルスエネ
ルギー等)及び可変減光器23の減光率を制御する。そ
して、当該ショット領域への走査露光の終了時に、照明
装置1による照明光の射出が停止される。
【0032】また、この実施形態のZチルトステージ4
4上のウエハホルダWHの近傍には光電検出器よりなる
照射量モニタ47が設置され、照射量モニタ47の検出
信号も露光コントローラ24に供給されている。照射量
モニタ47は、投影光学系PLによる露光領域の全体を
覆う大きさの受光面を備え、XYステージ45を駆動し
てその受光面を投影光学系PLの露光領域を覆う位置に
設定することで、投影光学系PLを通過した紫外パルス
光ILの光量を計測できる。この実施形態では、インテ
グレータセンサ30及び照射量モニタ47の検出信号を
用いて投影光学系PLの透過率を計測する。なお。照射
量モニタ47の代わりに、その露光領域内での光量分布
を計測するためのピンホール状の受光部を有する照度む
らセンサを使用しても良い。
【0033】この実施形態では、照明光として、波長1
93nmのArFエキシマレーザ相当の光を用いている
ため、パイプ22内から可変減光器23、レンズ系2
5,26、さらにフライアイレンズ27〜主コンデンサ
レンズ系38までの光路を外気から遮断するサブチャン
バ48が設けられ、そのサブチャンバ48内の全体には
配管49を通して不活性ガス(窒素やヘリウム等)が供
給される。同様に投影光学系PLの鏡筒内部の空間(複
数のレンズ素子間の空間)の全体にも配管50を介して
不活性ガスが供給される。
【0034】その不活性ガスの供給は、サブチャンバ4
8や投影光学系PLの鏡筒の気密性が高い場合は、一度
大気との完全な置換が行われた後はそれ程頻繁に行う必
要はない。しかしながら、光路内に存在する各所の物質
(硝材、コート材、接着剤、塗料、金属、セラミックス
等)から生じる水分子や炭化水素分子等が光学素子の表
面に付着して起こる透過率変動を考慮すると、温度制御
された不活性ガスを光路内で強制的にフローさせつつ、
ケミカルフィルタや静電フィルタによってそれらの不純
物分子を除去していくことも必要である。
【0035】なお、上述した露光処理部2A〜2Dは、
ステップ・アンド・スキャン方式の縮小投影型の露光装
置(スキャニング・ステッパー)としたが、レチクルと
ウエハとを静止させた状態でレチクルパターンの全面に
露光用照明光を照射して、そのレチクルパターンが転写
されるべきウエハ上の一つの区画領域(ショット領域)
を一括露光するステップ・アップ・リピート方式の縮小
投影型の露光装置(ステッパー)、その他の形式の露光
装置であってもよい。また、各露光処理部2A〜2D
は、互いに同一の形式の露光装置である必要はなく、ス
キャン型のもの、静止型のもの、その他のものを混在さ
せることもできる。また、上記形式に関係なく1回の露
光動作で露光される基板上の領域の大きさが異なる(一
例としては投影光学系のフィールドサイズが異なる)露
光装置同士を混在させてもよい。
【0036】また、露光処理部2A〜2Dは、半導体素
子、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、薄膜磁
気ヘッド、撮像素子(CCDなど)、マイクロマシン、
及びDNAチップなどの製造に用いられるもののみなら
ず、レチクル、又はマスクを製造するために、ガラス基
板、又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する
ものであってもよい。
【0037】マイクロデバイスは、デバイスの機能・性
能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたマ
スク(レチクル)を製作するステップ、ウエハ又はガラ
スプレート(感光基板)を制作するステップ、上述の露
光装置(露光処理部2A〜2D)によりマスクのパター
ンを感光基板に露光転写するステップ、デバイス組み立
てステップ(ボンディング工程を含む)、検査ステップ
等を経て製造される。
【0038】[照明装置]次に、この実施形態の照明装
置1について説明する。照明装置1は、図1に示されて
いるように、複数の光源11A〜11D、発振制御部1
2、合波装置13、分配装置14及び複数の波長変換装
置15A〜15Dを備えている。また、図示は省略して
いるが、各光源11A〜11D、合波装置13、分配装
置14、各波長変換装置15A〜15D、及び各露光処
理部2A〜2Dの間を光学的に結合する、ミラー、レン
ズ、その他の光学素子等により構成される送光装置を備
えている。なお、以下の説明では、光源11A〜11D
から出射され、波長変換装置15A〜15Dにより波長
変換される前の光を基本波ということがある。
【0039】各光源11A〜11Dは、可視光または赤
外光を発生するYAGレーザや半導体レーザ等の固体レ
ーザを備えて構成され、必要に応じて発振されたパルス
光を所定の出力にまで増幅する増幅装置等が備えられ
る。各固体レーザはここではQスイッチ方式のパルスレ
ーザとする。
【0040】発振制御部12は、露光制御装置24によ
る制御の下、各光源11A〜11Dが射出する各パルス
光の発振タイミングを適宜にずらして各パルス光のパル
スが互いに重ならないようにする制御及びその他の制御
を実施する。
【0041】各光源11A〜11Dから出射されたパル
ス光は、複数の光路結合用のビームスプリッタ13A〜
13D(但し、13Aは全反射ミラーでもよい)を備え
た合波装置13により合波集合されて単一の光として出
力される。合波装置13から出力され、送光装置により
送られた光は、複数の光路分岐用のビームスプリッタ1
4A〜14D(但し、14Dは全反射ミラーでもよい)
を備えた分配装置14によりほぼ均等に分岐されて対応
する波長変換装置15A〜15Dに供給される。
【0042】各波長変換装置15A〜15Dは、入射さ
れた基本波を波長変換して対応する露光処理部2A〜2
Dに供給する。波長変換装置15A〜15Dは、波長変
換素子としての非線形光学結晶、レンズ、ミラー、ビー
ムスプリッタ、その他の光学素子等を適宜に配置して構
成される。非線形光学結晶は、特定の光学結晶、例えば
ADP、KDP、LBO、CLBO、BBO、SBB
O、CBO等が有する非線形光学効果により基本波をそ
の波長よりも短い波長の光に変換するものであり、基本
波がコヒーレント光の場合に変換効率が高く、この場合
に出力される光もコヒーレント光となる。波長変換装置
15A〜15Dは、例えば、基本波の波長を772nm
とした場合に、その4倍高調波としてのArFエキシマ
レーザ相当の光(波長193nm)に波長変換したもの
を露光処理部2A〜2Dに供給する。
【0043】各光源11A〜11Dから出射されたパル
ス光は、合波装置13により合波集合された後に、ほぼ
均等に分配されて、各露光処理部2A〜2Dについてそ
れぞれその近傍に設けられた波長変換装置15A〜15
Dに入射されてそれぞれ波長変換され、対応する露光処
理部2A〜2Dに露光処理に用いる照明光として供給さ
れる。
【0044】図3(a)〜(c)は波長スペクトルを示
す図であり、横軸が波長(λ)、縦軸が強度である。図
3(b)において、λ1、λ2、λ3、λ4は、それぞ
れ波長変換後の光(照明光)の各光源11A〜11Dに
より射出されたパルス光に対応する成分の波長スペクト
ルを示している。Δλは露光処理部2A〜2Dで使用さ
れる照明光の波長スペクトル幅である。各スペクトルλ
1、λ2、λ3、λ4のスペクトル幅は、照明光のスペ
クトル幅Δλに対して十分小さく、かつ各λ1、λ2、
λ3、λ4のそれぞれの中心波長は照明光のスペクトル
幅Δλの範囲内で互いに僅かに異なるように設定されて
いる。
【0045】照明光はこのような各スペクトルλ1、λ
2、λ3、λ4が重畳されたものとなるから、各スペク
トルλ1、λ2、λ3、λ4について、それぞれスペッ
クルが発生する場合であっても、重なり合った部分で互
いに平均化されて相殺されるので、全体としてはスペッ
クルの少ない均一な照明光となる。従って、各露光処理
部2A〜2Dにおいて、線幅誤差等の小さい高精度なパ
ターンの転写形成を実現することができ、品質や信頼性
の高いマイクロデバイスを製造することができるように
なる。
【0046】本実施形態では、重畳された各光源11A
〜11Dから出射されたパルス光のパルスが互いに重な
り合わないように、発振制御部12が各光源11A〜1
1Dによるパルス光の発振タイミングをずらして発振さ
せるように制御しているので、各パルス光間で干渉を生
じることがなく、これによって露光精度が劣化すること
がない。
【0047】また、合波装置13により合波集合した光
をさらに分配装置14によりほぼ均等に分配して各露光
処理部2A〜2Dに供給するようにしたから、それぞれ
の露光処理部2A〜2Dに対応してそれぞれ照明装置1
を設ける構成と比較して、全体として構成が簡略であ
る。
【0048】さらに、各光源11A〜11Dから出射さ
れたパルス光を合波装置13により合波して、送光装置
により露光処理部2A〜2Dの近傍まで送光し、その後
に分配装置14により分配して、対応する波長変換装置
15A〜15Dにより照明光の波長に波長変換するよう
にしており、光源11A〜11Dから波長変換装置15
A〜15Dまでの間で送られる光は、可視域ないし赤外
域の光なので、反射鏡その他の光学素子による吸収・散
乱、あるいは送光空間中に存在する酸素等の光吸収物質
による吸収が無い等、送光に伴う光の損失が紫外光を送
る場合と比較して極めて小さく、高効率的であるととも
に、送光装置等を安価に構成することが可能である。ま
た、各波長変換装置15A〜15Dは対応する露光処理
部2A〜2Dの近傍に設けられているので、これらの間
の送光距離が短く、これらの部分における光の損失も少
なく高効率的であるとともに、波長変換装置15A〜1
5Dから出射された紫外光と対応する露光処理部2A〜
2Dとの間の光学的位置の整合性も高くすることができ
る。
【0049】各光源11A〜11Dで発振するパルス光
(基本波)の波長と、波長変換装置15A〜15Dで波
長変換した後の光(照明光)の波長との関係としては、
特に限定されないが、例えば、以下のようにすることが
できる。
【0050】基本波の波長を1.51〜1.59μmの
範囲内として、波長が189〜199nmの範囲内であ
る8倍高調波に波長変換し、又は波長が151〜159
nmの範囲内である10倍高調波に波長変換することが
できる。特に基本波の波長を1.544〜1.553μ
mの範囲内とし、波長が193〜194nmの範囲内の
8倍高調波に波長変換して、ArFエキシマレーザとほ
ぼ同一波長となる紫外光を得るようにし、あるいは基本
波の波長を1.57〜1.58μmの範囲内とし、波長
が157〜158nmの範囲内の10倍高調波に波長変
化して、Fレーザとほぼ同一波長となる紫外光を得る
ようにできる。
【0051】また、基本波の波長を1.03〜1.12
μmの範囲内として、波長が147〜160nmの範囲
内である7倍高調波に波長変換し、特に基本波の波長を
1.099〜1.106μmの範囲内とし、波長が15
7〜158nmの範囲内の7倍高調波に波長変換して、
レーザとほぼ同一波長となる紫外光を得るように
してもよい。
【0052】なお、上述した説明では、合波装置13で
合波集合された光を分配装置14により均等に分配する
ようにしたが、必要に応じて他の分配率となるようにし
てもよい。また、必要に応じて、送光装置の波長変換装
置15A〜15Dの前後において、光パワーを増幅する
増幅装置を設けてもよい。
【0053】さらに、本実施形態のように、合波後の光
を分配装置により均等に分配するのではなく、図示は省
略するが光路切換装置を設けて、各波長変換装置15A
〜15Dに選択的に送光するようにできる。このための
構成としては、例えば、上述のビームスプリッタ14A
〜14Cに代えて、対応する波長変換装置15A〜15
Cに向かって光路を選択的に折り曲げ又は解除できる可
動式の全反射ミラーを配置し、これらの可動式のミラー
を適宜に駆動するようにして、各波長変換装置15A〜
15Dのうちの任意の一つに選択的に送光するようにで
きる。また、このように光路の切り換えを複数のミラー
により行うのではなく、単一のミラーの角度調整により
光の進行方向を変更するものや光の屈折を利用したもの
により行うようにしてもよい。
【0054】各光源(11A〜11D)の数としては、
上述の実施形態のように4つに限られるものではなく、
2以上であれば他の数とすることができる。また、露光
処理部(2A〜2D)及び波長変換装置(15A〜15
D)の数も4つに限られず、1以上の任意の数とするこ
とができる。
【0055】また、上述した実施形態では、各光源11
A〜11D、合波装置13、分配装置14、各波長変換
装置15A〜15D、及び各露光処理部2A〜2Dの間
を光学的に結合する送光装置として、ミラー、レンズ、
その他の光学素子等により構成されるものを採用してい
るが、各光源11A〜11D、合波装置13、分配装置
14、及び各波長変換装置15A〜15D間については
光ファイバケーブルを備えたものを採用することができ
る。
【0056】この場合においては、合波装置13や分配
装置14としても、ミラーやビームスプリッタを用いた
ものでなく、複数の光ファイバを用いて(例えば、複数
の光ファイバを融着・延伸等して)構成される光ファイ
バ型の合波装置や分配装置を採用することができる。同
じくこの場合において、光路中に増幅装置を配置すると
きは、エルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの
両方)がドープされたファイバーアンプを採用すること
ができる。
【0057】石英を用いた通常の光ファイバケーブルや
これを用いた光ファイバ型の合分配装置は、構成が簡略
で低コストであるという利点を有しているが、紫外光に
適用することは伝送損失等の観点から一般に難しい。本
実施形態では、光源11A〜11Dから波長変換装置1
5A〜15Dの間で送られる光は、紫外光ではなく、可
視光ないし赤外光として、これを波長変換装置15A〜
15Dで照明光としての紫外光に波長変換するものであ
るから、送光装置等として石英等を用いた通常の光ファ
イバケーブルやこれを用いた光ファイバ型の合分配装置
を採用することができ、これにより構成が簡易になると
ともに、コストを低くすることができる。
【0058】また、このように光ファイバケーブル等に
より送光することが可能であるから、ミラー等の光学素
子を用いた送光装置と比較して、該光学素子間のアライ
メント等の調整が簡易になるとともに、各光学素子間の
位置的不整合を少なくでき、光損失を少なくすることが
できる。光ファイバーケーブル等を採用することによ
り、各露光処理部2A〜2Dの配置に関する自由度も向
上することができる。
【0059】波長変換装置15A〜15Dよりも露光処
理部2A〜2D側で送光用に光ファイバを使用すること
も可能であり、この場合には、その光ファイバは、例え
ば、紫外域の光に対しても損失が少ないフッ素をドープ
した合成石英等を材料として用いる。
【0060】第2実施形態 次に、本発明の第2実施形態について、図4を参照して
説明する。上述した第1実施形態と実質的に同一の構成
部分については、同一の番号を付して、その説明は省略
することにし、異なる部分についてのみ説明することに
する。
【0061】上述した第1実施形態の照明装置1は、複
数の光源11A〜11Dを備え、これらから出射された
パルス光を合波装置13により合波集合させるようにし
たものであるが、この第2実施形態の照明装置は、単一
の光源16とこれを制御する発振制御部17を備えて構
成される。この光源16及び発振制御部17は、上述し
た光源11A〜11D及び発振制御部12とほぼ同様で
あるが、以下の機能を有している点で相違する。即ち、
この第2実施形態の照明装置は、発振制御部17による
制御に基づき、光源16が出射するパルス光の波長をそ
の中心波長を中心として所定の範囲内(照明光として必
要とされる波長スペクトル幅Δλの範囲内)で振動的に
変動させることができる。発振制御部17によるこの波
長を変動させる制御は、例えばパルス単位で行うことが
できる。
【0062】光源16から出射されるパルス光は、図3
(a)に示すように、時間的に複数のパルス間でその波
長スペクトル(中心波長)が照明光の波長スペクトル幅
Δλの範囲内で順次僅かに異なるように制御されてい
る。図3(a)において、実線で示すのは、光源16か
ら出射されるパルス光のうち最初に発生したパルスにつ
いての波長スペクトルであり、各々点線で示す波長スペ
クトルは、その後に順次発生するパルスについての波長
スペクトルである。
【0063】照明光は各パルス毎に波長スペクトルが僅
かに異なるから、各パルスについて、それぞれスペック
ルが発生する場合であっても、重なり合った部分で互い
に平均化されて相殺されるので、全体としてはスペック
ルの少ない均一な照明光となる。従って、露光処理部2
Aにおいて、線幅誤差等の小さい高精度なパターンの転
写形成を実現することができ、品質や信頼性の高いマイ
クロデバイスを製造することができるようになる。
【0064】この第2実施形態は、上述した第1実施形
態と比較して光源の数が少ないにもかかわらず、同様の
効果を達成することができる点で優れている。但し、発
振制御部17による制御は多少複雑となるので、この観
点からは上述した第1実施形態の方が優れている。
【0065】なお、図4では、波長変換装置15A及び
露光処理部2Aが1つのものを例示しているが、図1と
同様に複数の露光処理部に対して分配ないし選択供給す
る構成としてもよいことは勿論である。その他について
は、図1に示した第1実施形態及びその変形例と同様で
ある。
【0066】また、第1実施形態において、各光源11
A〜11D及び発振制御部12に、第2実施形態の光源
16及び波長制御部17と同様なパルス毎の波長変動制
御機能を具備せしめて、それぞれについて同様な制御を
行うようにすることができる。図3(c)に光源が2つ
の場合で、それぞれのパルス光についてパルス毎の波長
変動制御を実施した場合のスペクトルを示す。同図中、
実線で示すのが、2つの光源についての最初のパルスに
ついての波長スペクトルであり、これらにそれぞれ隣接
して各々点線で示すのが、その後に発生されたパルスに
ついての波長スペクトルである。図3(a)、(b)と
比較して、各波長スペクトルをさらに分散的にすること
ができ、スペックルの平均化効果をさらに高めることが
期待できる。また、図3(a)の場合と比較して、より
高速制御が可能となる。なお、本例ではパルス単位でそ
の波長スペクトルを異ならせるとしたが、これは1パル
ス毎でもよいし、あるいは複数パルス毎でもよい。
【0067】第3実施形態 図5は本発明の第3実施形態の概略構成を示す図であ
る。上述した第1実施形態及び第2実施形態と実質的に
同一の構成部分については同一の符号を付して、その説
明は省略することにする。
【0068】この第3実施形態は、1台のマスタ露光装
置(マスタ装置)MA及び複数のスレーブ露光装置(ス
レーブ装置)SL1,SL2,…からなる露光システム
(露光装置)であり、マスタ露光装置MAはそれ自体単
独で露光処理を行うことができ、スレーブ露光装置SL
1,SL2,…は必要(生産能力の増強)に応じて増設
することができるようになっている。
【0069】マスタ装置MAは、上述した第2実施形態
と同じ固体レーザを有する光源16及びその発振を制御
する発振制御部17を備えている。また、マスタ装置M
Aは、光源16の固体レーザから出射された可視光又は
赤外光(基本波)を照明光としての紫外光に波長変換す
る波長変換装置15A、光源16と波長変換装置15A
とを光学的に接続する送光装置、及び波長変換装置15
Aで波長変換された光を用いて露光処理を実施する露光
処理部2A等を備えて構成されている。
【0070】スレーブ装置SL1は、波長変換装置15
B、マスタ露光装置MAの光源16と波長変換装置15
Bとを光学的に接続する送光装置、及び波長変換装置1
5Bで波長変換された光を用いて露光処理を実施する露
光処理部2B等を備えて構成されている。スレーブ露光
装置SL2,…は、スレーブ装置SL1と基本的に同様
の構成となっている。
【0071】マスタ露光装置MAが単独で設置されてい
る場合には、光源11からの基準光は送光装置により波
長変換装置15Aに伝送され、ここで照明光としての紫
外光に波長変換されて、露光処理部2Aに入射され、露
光処理が実施される。
【0072】生産能力を増大させる場合には、スレーブ
露光装置SL1を追加的に設置することにより対応する
ことができる。即ち、光源11からの基準光をマスタ露
光装置MAの送光装置による光路中に分岐装置としての
ミラー(この場合は反射率50%のビームスプリッタ)
18Aを設けて、光源11からの基本波を、スレーブ露
光装置SL1の送光装置のミラー(この場合は全反射ミ
ラー)18Bを介して波長変換装置15Bに分配する。
スレーブ露光装置SL2,…を増設する場合も同様であ
る。
【0073】なお、マスタ露光装置MAの分岐装置(ミ
ラー18A等)は、マスタ露光装置MAに予め設けられ
ている必要はなく、スレーブ露光装置SL1等を増設す
るときに追加するようにしてもよい。但し、分岐装置
(ミラー18A等)は、マスタ露光装置MAに予め設け
ておき、スレーブ露光装置SL1,…を増設していない
ときには、かかる分岐機能を停止した状態にしておくよ
うにしてもよい。
【0074】この第3実施形態によると、光源16を備
えたマスタ露光装置MAを単独で設置しておき、必要に
応じて光源を備えない複数のスレーブ露光装置SL1,
SL2,…を一括的にあるいは順次的に増設することが
できるから、生産能力の増強に柔軟に対応することがで
き、しかも、増設用のスレーブ露光装置SL1,SL
2,…は、光源を有していないので、少なくともその分
だけ安価であり、全体として低コスト化を実現すること
ができる。
【0075】なお、分岐装置としては、複数の可動ミラ
ーの姿勢を制御して光路を択一的に分岐させるもの、あ
るいは複数のビームスプリッタにより均等にあるいは不
均等に分配するもののいずれを用いてもよい。
【0076】また、必要に応じて、マスタ露光装置MA
及び/又はスレーブ装置SL1,SL2,…の波長変換
装置15A,15Bの上流側又は下流側に増幅装置を設
けて、光パワーを増幅するようにできる。なお、光ファ
イバケーブルを用いて、マスタ露光装置MAの光源16
と各スレーブ露光装置SL1,SL2,…を光学的に接
続するようにしてもよく、この場合の増幅装置としては
光ファイバ型のもの(例えば、エルビウムドープ光ファ
イバアンプ)を採用するとよい。
【0077】上述した各実施形態において、波長変換装
置15A〜15Dは対応する露光処理部2A〜2Dのチ
ャンバー(露光処理部の全体を覆う箱)の内側又は外側
のいずれに設けてもよい。波長変換装置15A〜15D
を当該チャンバーの内側に設ける場合には、例えば、照
明光学系を支持する架台に一体に設けることができる。
また、光源16などはクリーンルームの床下(ユーティ
リティースペース)に配置するようにしてもよい。ま
た、送光装置に用いられる光ファイバケーブルやコリメ
ートレンズ等としては、フッ素ドープ合成石英から形成
されたものを採用することができ、特に波長120nm
〜180nmの照明光に対して有効である。
【0078】上述した第3実施形態では、上述した第2
実施形態と同じ単一の光源16及び発振制御部17を採
用した場合について説明しているが、上述した第1実施
形態と同じ複数の光源11A〜11D及び発振制御部1
2を採用することも勿論可能である。
【0079】なお、以上説明した実施の形態は、本発明
の理解を容易にするために記載されたものであって、本
発明を限定するために記載されたものではない。したが
って、上記の実施の形態に開示された各要素は、本発明
の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む
趣旨である。
【0080】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、結像画像
にスペックルが生じることが防止される、即ちレチクル
R又はウエハW上で露光用照明光が照射される照明領域
又は露光領域内の照度均一性を向上させることができる
ので、高精度なパターンを転写形成することができるよ
うになるという効果がある。その結果、高性能で高品質
なマイクロデバイス等を製造することができるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の露光システムの構成
を示す図である。
【図2】 本発明の実施形態の露光処理部の構成を示す
図である。
【図3】 本発明の実施形態の光の波長スペクトルを示
す図である。
【図4】 本発明の第2実施形態の露光システムの構成
を示す図である。
【図5】 本発明の第3実施形態の露光システムの構成
を示す図である。
【符号の説明】
1…照明装置 11A〜11D…光源 12…発振制御部 13…合波装置 14…分配装置 15A〜15D…波長変換装置 2A〜2D…露光処理部 R…レチクル(フォトマスク) W…ウエハ(感光基板) PL…投影光学系 21…ビームマッチングユニット 22,23,25〜38…照明光学系 24…露光制御装置 MA…マスタ露光装置 SL1,SL2,SL3…スレーブ露光装置

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明装置と、該照明装置からの光に基づ
    く照明光を用いて露光処理を行う露光処理部を備えた露
    光装置において、 前記照明装置は、中心波長が互いに異なるパルス光を出
    射する複数の光源と、前記各光源から出射される各パル
    ス光を合波して出力する合波装置とを有することを特徴
    とする露光装置。
  2. 【請求項2】 前記各光源から出射されるパルス光の波
    長スペクトル幅は、前記照明光の波長スペクトル幅より
    も狭く、かつ該パルス光の中心波長は該照明光の波長ス
    ペクトル幅の範囲内で互いに異なることを特徴とする請
    求項1に記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記照明装置は、前記各光源から出力さ
    れる各パルス光の発振タイミングが互いに異なるように
    前記光源を制御する発振制御部を有することを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の露光装置。
  4. 【請求項4】 前記発振制御部は、前記光源から出射さ
    れるパルス光の波長が経時的に変動するように該光源を
    制御することを特徴とする請求項1,2又は3に記載の
    露光装置。
  5. 【請求項5】 照明装置と、該照明装置からの光に基づ
    く照明光を用いて露光処理を行う露光処理部を備えた露
    光装置において、 前記照明装置は、パルス光を出射する光源と、前記光源
    から出射されるパルス光の中心波長が経時的に変動する
    ように該光源を制御する発振制御部とを有することを特
    徴とする露光装置。
  6. 【請求項6】 前記光源から出射されるパルス光の中心
    波長は前記照明光の波長スペクトル幅の範囲内で変動す
    ることを特徴とする請求項5に記載の露光装置。
  7. 【請求項7】 前記発振制御部は、前記パルス光の波長
    がパルス毎に変動するように前記光源を制御することを
    特徴とする請求項5又は6に記載の露光装置。
  8. 【請求項8】 前記光源は固体レーザを含むことを特徴
    とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の露光装置。
  9. 【請求項9】 前記照明装置と前記露光処理部を光学的
    に接続する光路を有する送光装置を備え、 前記照明装置は、前記送光装置を介して送られた光を当
    該光の波長よりも短い波長の光に変換して前記照明光と
    して出力する波長変換装置を有することを特徴とする請
    求項8に記載の露光装置。
  10. 【請求項10】 前記光源が出射する光は可視光ないし
    赤外光であり、前記波長変換装置は該可視光ないし赤外
    光を紫外光に波長変換することを特徴とする請求項9に
    記載の露光装置。
  11. 【請求項11】 前記波長変換装置がそれぞれ対応して
    配置された前記露光処理部を複数備え、 前記送光装置は前記合波装置からの光を前記各波長変換
    装置に分配する分配装置を含むことを特徴とする請求項
    9又は10に記載の露光装置。
  12. 【請求項12】 前記波長変換装置がそれぞれ対応して
    配置された前記露光処理部を複数備え、 前記送光装置は前記合波装置からの光を前記各波長変換
    装置のうちのいずれかに選択的に送る光路切換装置を含
    むことを特徴とする請求項9又は10に記載の露光装
    置。
  13. 【請求項13】 前記波長変換装置を前記各露光処理部
    がそれぞれ備える照明光学系に近接して設けたことを特
    徴とする請求項11又は12に記載の露光装置。
  14. 【請求項14】 中心波長が互いに異なるパルス光を出
    射する複数の光源と、 前記各パルス光の発振タイミングが互いに異なるように
    前記光源を制御する発振制御部と、 前記光源から出射される各パルス光を合波して出力する
    合波装置と、 前記合波装置により合波された後の光を送光する送光装
    置と、 前記送光装置により送られた光を当該光の波長よりも短
    い波長の光に変換する波長変換装置とを備えたことを特
    徴とする照明装置。
  15. 【請求項15】 パルス光を出射する光源と、 前記光源から出射されるパルス光の中心波長が経時的に
    変動するように該光源を制御する発振制御部と、 前記合波装置により合波された後の光を送光する送光装
    置と、 前記送光装置により送られた光を当該光の波長よりも短
    い波長の光に変換する波長変換装置とを備えたことを特
    徴とする照明装置。
  16. 【請求項16】 前記光源は固体レーザを含み、 前記送光装置は光ファイバケーブルを含み、 前記波長変換装置は非線形光学結晶を含むことを特徴と
    する請求項14又は15に記載の照明装置。
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