JP2002032104A - 遺伝的アルゴリズムによる非線形システム同定方法 - Google Patents

遺伝的アルゴリズムによる非線形システム同定方法

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誠 岩崎
Toshiaki Kumon
俊朗 公文
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Abstract

(57)【要約】 【課題】システムの非線形特性の把握が困難であり、か
つ線形部の構造も未知である対象システムの同定モデル
を提供するために、観測される入出力データから非線形
部と線形部を同時に表現する非線形システム同定方法を
提供すること。 【解決手段】メカトロニクスシステムにおける遺伝的ア
ルゴリズムを用いた非線形システム同定方法であって、
遺伝的アルゴリズムに用いられる染色体は、時間遅れを
伴う入出力変数からなる線形部と、前記時間遅れを伴う
入出力変数のベキ級数、非線形関数からなる非線形部と
から構成されることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遺伝的アルゴリズ
ムによる非線形システム同定方法、特に、メカトロニク
スシステムにおける遺伝的アルゴリズムを用いた非線形
システム同定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】産業用ロボットやNC工作機械に代表さ
れるメカトロニクスシステムには、多くの場合、機械系
に非線形摩擦(システム制御時に生じる摩擦力のため制
御性能を低下させる要因となる現象)やバックラッシ
(噛み合ったギアのガタに起因する現象)、電気系に補
償器や変換器のトルク(電流)の飽和などといった非線
形要素が存在し、それらは制御性能を低下させる。その
問題を解決するためには、非線形コントローラによる補
償が有効であることは言うまでもない。その場合、対象
とするシステムの同定モデルを利用することによって、
補償器を含めた制御系設計全体に要する負担は低減さ
れ、高性能な制御が行えることが知られている。従っ
て、予め制御対象であるシステムを同定し、その挙動を
再現するモデルを獲得しておくことが、非線形要素の補
償には不可欠である。
【0003】一般に、非線形要素の集合である非線形部
と、線形要素の集合である線形部に分離することが可能
な非線形システムはブロック指向モデルと呼ばれてお
り、メカトロニクスもそれら分離可能なモデルに含まれ
る。代表的なブロック指向モデルとして、静的非線形部
と動的線形部をカスケード状に接続するHammerstein モ
デルがある。Hammerstein モデルを扱った非線形システ
ム同定の研究例としては、静的非線形部をNeural Netwo
rk(NN)で近似し、動的線形部をARX(Auto-Regre
ssive eXogeneous )モデルで表現する報告例がある。
その場合、静的非線形部をNNで近似するためには、学
習のための教師信号が必要であるが、実際のメカトロニ
クスシステムにおいては、例えば非線形摩擦やギアのバ
ックラッシなどのように、非線形部の出力のみを教師信
号として観測することは困難な場合が多いため、非線形
部の同定は一般に困難であると予想され、線形部を含め
た制御系全体としての同定も困難になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、システムの
非線形特性の把握が困難であり、かつ線形部の構造も未
知である対象システムの同定モデルを提供するために、
観測される入出力データから非線形部と線形部を同時に
表現する非線形システム同定方法を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の遺伝的アルゴリ
ズムによる非線形システム同定方法は、メカトロニクス
システムにおける遺伝的アルゴリズムを用いた非線形シ
ステム同定方法であって、遺伝的アルゴリズムに用いら
れる染色体は、時間遅れを伴う入出力変数からなる線形
部と、前記時間遅れを伴う入出力変数のベキ級数、非線
形関数からなる非線形部とから構成されることを特徴と
する。
【0006】ここで、前記遺伝的アルゴリズムにおいて
染色体の適応度を計算するため染色体を数学モデルに変
換する際、染色体の線形部の遺伝子座が「1」となる入
出力変数とそれに対応する非線形部とを優先して数学モ
デルへ変換するとともに、ベキ級数項の次数について
は、時間遅れの少ない変数におけるベキ級数の組み合わ
せを優先して数学モデルへ変換する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の遺伝的アルゴリズ
ムによる非線形システム同定方法の一実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0008】(1) 同定対象とするシステム 図1は、本実施形態による非線形システム同定方法が適
用される二慣性共振振動系の構成を示し、この二慣性共
振振動系は、負荷LをモータMにより駆動するものであ
る。
【0009】この二慣性共振振動系のブロック線図は図
2のように表すことができる。
【0010】図2において、JM はモータ慣性、JL
負荷慣性、DM はモータ粘性摩擦、DL は負荷粘性摩
擦、KG はばね定数、ωM はモータ角速度、ωL は負荷
角速度である。また、τM はモータトルク指令値、τS
はモータ実トルク、τfricは摩擦トルクである。
【0011】(2) 非線形要素に対する数学モデル 図2における線形要素の離散系伝達特性、すなわちτS
からωL までの伝達関数は、τfric=0の下で、下記式
(1) のように表現される。
【0012】
【数式1】
【0013】ここで、cは係数、n、mは最大次数であ
る。
【0014】式(1) は、下記式(2) の線形一次結合関数
linear()を用いて表現できる。
【0015】
【数式2】
【0016】上記式(2) の線形部に対し、図2ではトル
ク飽和、非線形摩擦の非線形部が存在する。トルク飽和
を表すτS とτM との関係は、テイラーの定理に基づい
て下記式(3) で近似表現できるものとする。
【0017】
【数式3】
【0018】また、負荷角速度に依存する非線形摩擦を
表現する非線形関数をffric()とすれば、ωL(k)は式
(2) と同様に線形一次結合関数として下記式(4) のよう
に表される。
【0019】
【数式4】
【0020】式(4) に式(3) を代入することにより、非
線形要素を含んだシステムを、非線形ベキ級数ならびに
非線形関数による多項式数学モデルとして表すことが可
能となる。すなわち、非線形要素であるτS 、τfric
直接同定できなくとも、入出力データよりシステム全体
を同定することが可能となる。
【0021】対象システムの同定にあたっては、非線形
要素を表現するためのベキ級数や非線形関数の組み合わ
せ、ならびに動的線形要素を表現するための時間遅れ項
の組み合わせを適切に選択することが重要である。ま
た、式(3) と式(4) より、数学モデルの非線形部は過去
の入力に依存することから、非線形要素に関しても動的
システムとして扱わなければならない。その場合、非線
形部、線形部とも動的であるシステムを効率よく数学モ
デルとして同定するためには、ベキ級数項、非線形関数
ならびに時間遅れ項の組み合わせ最適問題に帰着される
ことから、GA(Genetic Algorithm 、遺伝的アルゴリ
ズム)を採用することが有効である。
【0022】(3) 遺伝的アルゴリズム 本実施形態では、GAを採用することによって組み合わ
せ最適問題を解き、モデル探索を行う。本実施形態で用
いる遺伝操作は、比較的少数の染色体群で多様性を維持
できる方法とされるpreselectionに基づいた遺伝操作に
対し、局所探索と大域探索を同時に実行可能となるよう
改良を施す。図3に、遺伝操作の概要を示す。局所探索
として、交叉の対象となる一組のペアの片方の親(配偶
者)には、その世代までに得られた最良の染色体を常に
割り当てる。これにより、従来のpreselectionによる遺
伝操作、すなわち、交叉の対象とする親染色体を各世代
毎にランダムに選択する方法よりも、効率的に高い適応
度を持つ染色体を得ることが可能となる。一方、適応度
の低い解へ収束するのを防ぐため、他の組のペアにはラ
ンダムに親染色体を割り当てることで大域探索を行い、
多様性を維持する。すなわち、局所探索を集中的に行う
ことによって、より良い解をより早く獲得することを目
指す一方、探索時に多様性を維持する方法である。
【0023】GAによる同定アルゴリズムの手順は次の
通りであり、図4にその流れ図を示す。
【0024】(i) L個の染色体群を初期化する(S
1)。
【0025】(ii)第1世代のとき、染色体群の中からラ
ンダムにh個の染色体を選択する。第2世代以降の場合
はランダムにh−1個の染色体を選択する(S2、3、
4)。
【0026】(iii) 選択されたh個の染色体を親として
二組ずつ組み合わせ、交叉など遺伝操作により新たにh
個の染色体を子として生成する。交叉方法は、ペアであ
る親の各遺伝子座を比較し、異なる組み合わせがある場
合のみ交叉率PC でその遺伝子座の交叉を行う(S
5)。
【0027】(iv)計2h個の染色体を数学モデルに変換
し、適応度を計算する。それらの中から、適応度の優れ
ているh個の染色体をエリート保存すると共に、最も適
応度の優れている個体を次の世代における配偶者に割り
当てる(S6、7)。
【0028】(v) 最良染色体の適応度が、要求仕様を満
たしていれば終了する。そうでない場合は(ii)へ戻る
(S8)。
【0029】(4) 染色体の構成 染色体の構成を図5に示す。染色体は「0」、「1」の
二進符号で表現され、各遺伝子座には、入力変数である
モータトルク指令値τM と出力変数である負荷角速度ω
L の時間遅れ項からなる線形部、ならびにτM のベキ級
数項からなる非線形部が割り当てられる。なお、負荷側
の非線形摩擦は、速度に依存するクーロン摩擦を意識し
て、非線形関数ffric()にはωL の符号関数Sign()で表
現を試みることとした。図5において、kはデータ番
号、n、mはそれぞれ入出力変数の最大時間遅れを表
す。またpは最大ベキ乗数である。
【0030】遺伝操作の後、図4に示す(iv)の段階にお
いて染色体は数学モデルに変換され、適応度が計算され
る。数学モデルへの変換時には、線形部の遺伝子座が
「1」となる変数とそれに対応する非線形部のみがデコ
ードされる。例として、図5中τM(k-2)の遺伝子座が
「0」であれば、その非線形部{τ2 M(k-2) ,τ3
M(K-2),…,τp M(k-2) }は遺伝子座の内容に関わらず
デコードされないものとする。また、ベキ級数項の次数
については、時間遅れの少ない変数におけるベキ級数の
組み合わせを優先し、次数が統一されて数学モデルにデ
コードされるものとする。例として、線形部でτM(k)
τM(k-1)が選択され、τM(k)の非線形部として{τ3
M(k) ,τ5 M(k) }が選択されたならば、{τ
3 M(k-1) ,τ5 M(k-1) }が選択されるものとする。
【0031】図5の染色体構造に相当する数学モデルω
LMは、下記式(5) のように表される。実際には、GAの
過程で冗長な項が淘汰されるため、全ての項が数学モデ
ルにデコードされるということは稀である。
【0032】
【数式5】
【0033】係数cx は、More-Penroseの一般化擬似逆
行列を用いた最小二乗法によって推定される。なお、最
小二乗法については広く論議されているので、本明細書
での説明は省略する。
【0034】式(5) の形でデコードされた数学モデルの
適応度として、モデルの精度と複雑さの指標を示す情報
量基準の一つであるAIC(Akaike's Information Cri
terion)を採用する。AICを下記式(6) に示す。
【0035】
【数式6】
【0036】ここで、Sは真の出力値ωL と数学モデル
ωLMとの残差平方和の平均値、lpr m +1は数学モデル
の項数、Nは観測データの総数である。式(6) のAIC
第2項より、パラメータ数が多くなれば適応度は悪くな
るため、AICを適応度として採用することで、モデル
を構成する項の少数化が実現可能となる。
【0037】(5) 実機検証 予備実験 非線形要素を高精度に表現するには、どれほどのベキ級
数の次数が必要であるかを調べるため、予備実験を行
う。図6に示すように、飽和現象に相当する非線形関数
に対して、入出力データからその特性を同定する。図6
では、正弦波状の入力に対して、入力値が3を越えると
飽和が起こるように設定した。
【0038】入力変数をx、出力変数をyとし、同定手
法として(a) 最大ベキ級数を5次とした場合{x,x
2 ,…,x5 }、(b) 最大ベキ級数を10次とした場合
{x,x2 ,…,x10}のそれぞれの組み合わせ変数を
染色体とし、GAを用いて同定シミュレーションを行
う。数学モデルへの変換方法ならびに評価は上述した方
法を用いている。
【0039】同定結果を図7に示す。同定の結果、得ら
れたベキ級数の組み合わせは、(a)の場合は{x,x
3 ,x5 }であり、その時のAICの値は−1239.
11であった。また、(b) の場合は{x,x3 ,x5
7 ,x9 }であり、その時のAICの値は−169
6.02であった。AICの値の比較ならびに図7よ
り、最大ベキ級数を10次として同定した場合の方が精
度良く近似できている。これは非線形関数を不感帯と想
定して検討した場合も同様である。なお、最大ベキ級数
を15次として同定を行った結果、得られたベキ級数の
組み合わせは(b) と同じであった。すなわち、ベキ級数
項をこれ以上増やしても、意味がないことがわかった。
従って、以後の実機検証では、ベキ級数の最大次数を9
として非線形近似を試みる。
【0040】供試システムと同定結果 本発明による同定方法を、二慣性共振系に適用する。供
試機のノミナルパラメータ値は下記表1に示す通りであ
り、トルク飽和値のノミナル値は3.81Nmである。
【0041】
【表1】
【0042】同定用に用いた入出力データを図8、9に
示す。入力データとしては、実機の共振周波数を考慮し
て、最大100Hzまでの周波数成分を含む擬似白色信
号を用いた。なお、サンプリング間隔は2.5msecと
し、データ数は350個とした。
【0043】GA処理の仕様として、交叉率PC を0.
5、個体数Lを200、世代数Generationを300とし
た。遺伝操作は交叉を中心とし、突然変異は行っていな
い。これは最良の染色体を常に交叉の対象としているた
め、突然変異によって破壊されるのを防ぐためである。
染色体の構造については、上述した予備実験に従って、
入力変数の最大ベキ級数pを9とした。また、入出力変
数の最大時間遅れn、mをそれぞれ8とした。これは、
線形部に対してもその構造が未知であるという立場のた
め、時間遅れに余裕を持たせることを目的としている。
【0044】得られた数学モデルの出力波形を図10に
示す。以後では、得られたモデルω LMの同定精度を下記
式(7) で評価する。
【0045】
【数式7】
【0046】図10の場合、同定精度Acは6.527
%であった。また、式(5) に対する変数とその係数の組
み合わせを下記表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】図2に示す二慣性共振系のブロック線図中
の線形部の次数と比較すると、τM( k)の最大時間遅れな
らびにωLM(k) の最大時間遅れとも大きくなっている。
これは、実機データに伴う観測雑音の影響や、非線形部
がベキ級数や符号関数のみでは表現しきれないことに起
因し、与えられた入出力データに適合するためには線形
構造に関して高い次数が必要であることを示している。
【0049】同定モデルの汎化能力の検証 本発明による同定方法によって得られた数学モデルの汎
化能力の検証として、トルク飽和値を越えない線形領域
の正弦波と、トルク飽和値を越える非線形領域の正弦波
を入力したときの、実機システムと数学モデルの応答例
を以下に示す。線形領域の入力信号として、トルク指令
値の最大振幅が1.5Nmとし、周波数が30Hzの正弦
波と設定した。また非線形の入力信号として、トルク指
令値の最大振幅が、飽和ノミナル値を大きく越える6Nm
とし、周波数が30Hzの正弦波と設定した。ここで設
定した周波数は、実機システムの共振周波数付近のもの
を選んでいる。
【0050】線形領域における検討として用いた信号を
入力したときの実機システムとモデルの出力を図11に
示す。また、非線形領域における検討として用いた信号
を入力したときの、実機システムとモデルの出力を図1
2に示す。式(7) による同定精度AC は、線形領域のデ
ータである図11が10.155%、非線形領域のデー
タである図12が9.298%であった。ここで、同定
精度AC が9〜10%と大きい値を示しているものの、
これらは出力波形のピーク時に伴う誤差の総和であるた
め、得られた数学モデルをシミュレーションモデルとし
て扱う場合等では、実用上問題ないと考える。
【0051】線形モデルとの比較 ここでは、図2中の線形部のみを用いた線形モデルと、
上記同定非線形モデルとの比較により、本発明の有効性
を示す。同定用に用いた線形領域の出力データに対す
る、線形モデルの出力波形を図13に示す。なお、同定
精度AC は1.314%であった。
【0052】図14は、図12と同じ非線形領域におけ
る正弦波を入力したときの、線形モデルの出力波形であ
る。図12と比較すれば、飽和や摩擦など非線形要素を
考慮しないことに起因する誤差が生じていることが明ら
かである。このことより、本発明による同定方法は、シ
ステムに含まれる非線形要素を考慮した手法として有効
であるといえる。
【0053】
【発明の効果】本発明の遺伝的アルゴリズムによる非線
形システム同定方法によると、メカトロニクスシステム
における遺伝的アルゴリズムを用い、遺伝的アルゴリズ
ムに用いられる染色体を、時間遅れを伴う入出力変数か
らなる線形部と、前記時間遅れを伴う入出力変数のベキ
級数、非線形関数からなる非線形部とから構成したた
め、非線形要素を含んだシステムを、非線形ベキ級数な
らびに非線形関数による多項式数学モデルとして表すこ
とが可能となり、非線形要素が直接同定できなくとも、
入出力データよりシステム全体を同定することが可能と
なる。
【0054】また、遺伝的アルゴリズムにおいて染色体
の適応度を計算するため染色体を数学モデルに変換する
際、染色体の線形部の遺伝子座が「1」となる入出力変
数とそれに対応する非線形部とを優先して数学モデルへ
変換するとともに、ベキ級数項の次数については、時間
遅れの少ない変数におけるベキ級数の組み合わせを優先
して数学モデルへ変換したため、数学モデルを構成する
項の少数化が実現可能となり、適応度の計算が簡単にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遺伝的アルゴリズムによる非線形シス
テム同定方法が適用される二慣性共振振動系の構成図で
ある。
【図2】そのブロック線図である。
【図3】遺伝操作の概要を示す説明図である。
【図4】GAによる同定法の流れ図である。
【図5】染色体のコーディング図(構成図)である。
【図6】飽和要素の入出力関係を示す図である。
【図7】予備実験結果を示す出力波形図である。
【図8】同定用実機の入力データの波形図である。
【図9】同定用実機の出力データの波形図である。
【図10】同定モデルの出力波形図である。
【図11】正弦波入力に対する線形領域の出力波形図で
ある。
【図12】正弦波入力に対する非線形領域の出力波形図
である。
【図13】比較用の線形モデルの出力波形図である。
【図14】比較用の非線形領域の出力波形図である。
【符号の説明】
τM(k)、τM(k-1)、τM(k-2)、…、τM(k-n)
ωL(k-1)、ωL(k-2)、…、ωL( k-m) 時間遅れを伴
う入出力変数(線形部) τM 2 (k) 、τM 3 (k) 、…、τM p (k) 、τM 2 (k-1) 、τM 3
(k-1) 、…、τM p (k-1 ) 、τM 2 (k-2) 、τM 3 (k-2)
…、τM p (k-2) 、…、τM 2 (k-n) 、τM 3 (k-n) 、…、τ
M p (k-n) 、Sign{ωL(k-1)}、Sign{ωL(k-2)}、…、
Sign{ωL(k-m)}時間遅れを伴う入出力変数のベキ級
数、非線形関数(非線形部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩崎 誠 愛知県名古屋市昭和区御器所町(番地な し) 名古屋工業大学内 (72)発明者 公文 俊朗 愛知県丹羽郡大口町下小口5丁目25番地の 1 オークマ株式会社内 Fターム(参考) 5H004 GA30 GB15 GB16 HA07 HB07 KC10 KC28 KC45 KD67 LA03 LA06 LA07 LA08 LA12 LA13 5H223 AA06 EE06 FF05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メカトロニクスシステムにおける遺伝的
    アルゴリズムを用いた非線形システム同定方法であっ
    て、 遺伝的アルゴリズムに用いられる染色体は、時間遅れを
    伴う入出力変数からなる線形部と、前記時間遅れを伴う
    入出力変数のベキ級数、非線形関数からなる非線形部と
    から構成されることを特徴とする遺伝的アルゴリズムに
    よる非線形システム同定方法。
  2. 【請求項2】 前記遺伝的アルゴリズムにおいて染色体
    の適応度を計算するため染色体を数学モデルに変換する
    際、染色体の線形部の遺伝子座が「1」となる入出力変
    数とそれに対応する非線形部とを優先して数学モデルへ
    変換するとともに、ベキ級数項の次数については、時間
    遅れの少ない変数におけるベキ級数の組み合わせを優先
    して数学モデルへ変換することを特徴とする請求項1記
    載の遺伝的アルゴリズムによる非線形システム同定方
    法。
JP2000214905A 2000-07-14 2000-07-14 遺伝的アルゴリズムによる非線形システム同定方法 Withdrawn JP2002032104A (ja)

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