JP2002029813A - セメント硬化体及びその製造方法 - Google Patents

セメント硬化体及びその製造方法

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JP2002029813A JP2000215570A JP2000215570A JP2002029813A JP 2002029813 A JP2002029813 A JP 2002029813A JP 2000215570 A JP2000215570 A JP 2000215570A JP 2000215570 A JP2000215570 A JP 2000215570A JP 2002029813 A JP2002029813 A JP 2002029813A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 53MPa以上の曲げ強度と200MPa以上の圧縮強
度を発現するセメント硬化体を提供する。 【解決手段】 セメント硬化体は、セメント、ポゾラン
質微粉末、粒径2mm以下の骨材、減水剤、金属繊維及び
水を少なくとも含む混練物を調製する工程(A)と、混
練物を型枠内に投入し、上記金属繊維の長さ以下の厚さ
を有する層状体を形成させる工程(B)と、工程(B)
と同様の手順を繰り返して、層状体を積層させ、所定の
厚さのセメント成形体を得る工程(C)とからなる製造
方法によって得られる。金属繊維は、好ましくは、直径
0.01〜1.0mm、長さ5〜30mmの鋼繊維である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極めて高い強度を
発現するセメント硬化体に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平11−246255号公報には、
硬化したセメント質マトリックス中に金属繊維が分散し
てなるコンクリートであって、該金属繊維を除外して、
セメントと、最大粒径が2mm以下の骨材粒子と、一次粒
子粒度が1μm以下のポゾラン系反応粒子と、平均粒度
が1mm以下の針状もしくは薄片状粒子から選ばれたマト
リックスの靭性を改善することができる成分と、少なく
とも1種の分散剤とを含有する組成物を、水と混合する
ことにより得られたコンクリートが記載されている。こ
のコンクリートは、硬化前の流動性が大きく、また、硬
化後には150〜230MPaの圧縮強度と25〜50MPaの曲げ強度
を発現するものであり、機械的特性(圧縮強度、曲げ強
度等)に優れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載のコン
クリートには、次のような利点がある。現場打ちで建築
物等を構築する場合には、コンクリート層の厚さを薄く
することができるので、コンクリートの打設量が少なく
なり、労力の低減、コストの削減、利用可能空間の増大
等を図ることができる。また、プレキャスト部材を製造
する場合には、該プレキャスト部材の厚さを薄くするこ
とができるので、軽量化を図ることができ、運搬や施工
が容易になる。本発明は、曲げ強度等の機械的特性を更
に向上させて、上記利点をより一層高めることを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本願請求項1に記載のセ
メント硬化体は、セメント、ポゾラン質微粉末、粒径2m
m以下の骨材、減水剤、金属繊維及び水を少なくとも含
む混練物を硬化させてなるセメント硬化体であって、53
MPa以上の曲げ強度を発現することを特徴とする。上記
金属繊維の好ましい例としては、直径0.01〜1.0mm、長
さ5〜30mmの鋼繊維が挙げられる(請求項2)。このよ
うに特定の寸法の鋼繊維を用いることによって、成形性
を良好に保ちつつ、曲げ強度を向上させることができ
る。上記混練物は、好ましくは、「JIS R 5201(セメン
トの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方
法において15回の落下運動を行なわないで測定した値と
して、200〜300mmのフロー値を有する(請求項3)。こ
のように特定範囲内のフロー値を有する混練物を用いる
ことによって、所望の厚さの層状体を容易に形成させる
ことができるとともに、大きな曲げ強度を発現させるこ
とが可能となる。上記混練物は、更に、平均粒径3〜20
μmの無機粉末を含むことが好ましい(請求項4)。該
無機粉末を配合することによって、セメント硬化体の充
填密度や強度をより一層向上させることができる。上記
混練物は、更に、平均粒度1mm以下の針状粒子又は薄片
状粒子を含むことが好ましい(請求項5)。該針状粒子
又は薄片状粒子を配合することによって、セメント硬化
体の靭性を高めることができる。
【0005】本願請求項6に記載のセメント硬化体の製
造方法は、セメント、ポゾラン質微粉末、粒径2mm以下
の骨材、減水剤、金属繊維及び水を少なくとも含む混練
物を調製する工程(A)と、上記混練物を型枠内に投入
し、上記金属繊維の長さ以下の厚さを有する層状体を形
成させる工程(B)と、上記工程(B)と同様の手順を
繰り返して、上記層状体を積層させ、所定の厚さを有す
るセメント成形体を得る工程(C)とを含むことを特徴
とする。このように一定の寸法以下の厚さを有する層状
体を積層させることによって、53MPa以上の曲げ強度と2
00MPa以上の圧縮強度を発現させることができる。上記
工程(B)及び上記工程(C)において、上記層状体を
形成させる際に、上記混練物を投入する位置を、上記型
枠の上方にて水平に移動させることが好ましい(請求項
7)。このように、混練物を投入する位置(すなわち、
打ち込み治具等の器具における混練物の排出口の位置)
を、例えば、型枠の一端部から他端部に向かって適宜の
速度で水平移動させることによって、所望の厚さを有す
る層状体、及びその積層体を容易に形成させることがで
きる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のセメント硬化体は、セメント、ポゾラン
質微粉末、粒径2mm以下の骨材、減水剤、金属繊維及び
水を少なくとも含む混練物を硬化させてなり、53MPa以
上、好ましくは55MPa以上、より好ましくは60MPa以上の
曲げ強度を発現するものである。なお、本明細書中にお
いて、曲げ強度は、4×4×16cmの供試体を用いて、JISR
5201(セメントの物理試験方法)に準じて測定した値
として表す。
【0007】本発明で用いるセメントの種類としては、
特に限定されず、例えば、普通ポルトランドセメント、
早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメン
ト、低熱ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセ
メントや、高炉セメント、フライアッシュセメント等の
混合セメント等を用いることができる。中でも、早強ポ
ルトランドセメントは、セメント硬化体の早期強度を向
上させようとする場合に、好ましく用いられる。また、
中庸熱ポルトランドセメントまたは低熱ポルトランドセ
メントは、混練物の流動性を向上させようとする場合
に、好ましく用いられる。以上の他、ポリマーセメン
ト、カラーセメント、エコセメント(廃棄物を用いたセ
メント)等も使用することができる。
【0008】ポゾラン質微粉末としては、シリカフュー
ム、シリカダスト、フライアッシュ、スラグ、火山灰、
シリカゾル、沈降シリカ等が挙げられる。中でも、シリ
カフューム及びシリカダストは、一般に、平均粒径が1.
0μm以下であり、粉砕等の処理を行なう必要がないた
め、好ましく用いられる。ポゾラン質微粉末を配合する
ことによって、マイクロフィラー効果及びセメント分散
効果が生じて、セメント硬化体が緻密化し、強度や耐久
性が向上する。
【0009】ポゾラン質微粉末の配合量は、セメント10
0重量部に対して5〜50重量部が好ましく、10〜45重量部
がより好ましい。配合量が5重量部未満では、混練物の
流動性が低くなり、また、セメント硬化体の強度も小さ
くなるので、好ましくない。配合量が50重量部を超える
と、混練物の流動性を確保するために単位水量を増大さ
せる必要が生じ、セメント硬化体の強度が低下するの
で、好ましくない。
【0010】粒径2mm以下の骨材としては、川砂、陸
砂、海砂、砕砂、珪砂、またはこれらの混合物を使用す
ることができる。粒径が2mmを超えると、セメント硬化
体の強度が低下する。ここで、「粒径」とは、85%(重
量)累積粒径、すなわち、粒径の小さいものから累積し
ていった場合において、骨材全体の85重量%に達した時
の粒径をいう。なお、セメント硬化体の強度の面から、
最大粒径が2mm以下の骨材を用いることが好ましく、最
大粒径が1.5mm以下の骨材を用いることが、より好まし
い。骨材の配合量は、混練物の流動性やセメント硬化体
の強度の面から、セメント100重量部に対して50〜250重
量部が好ましく、80〜180重量部がより好ましい。
【0011】減水剤としては、リグニン系、ナフタレン
スルホン酸系、メラミン系、ポリカルボン酸系の減水
剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤を使
用することができる。中でも、減水効果の大きな高性能
減水剤又は高性能AE減水剤を使用することが好まし
い。
【0012】減水剤の配合量は、セメント100重量部に
対して、0.5〜4.0重量部(固形分換算)が好ましく、0.
5〜3.0重量部がより好ましい。配合量が0.5重量部未満
では、混練が困難になるとともに、混練物の流動性が小
さくなるので、好ましくない。配合量が4.0重量部を超
えると、セメント硬化体の強度が低下するので、好まし
くない。なお、減水剤は、液状又は粉末状のどちらでも
使用可能である。
【0013】金属繊維としては、例えば、鋼繊維、アモ
ルファス繊維等が挙げられる。中でも、鋼繊維は、高強
度であり、コスト面や入手のし易さの点からも、好まし
く用いられる。金属繊維を含むことによって、セメント
硬化体の曲げ強度が向上する。また、金属繊維の寸法
は、直径が0.01〜1.0mm、長さが5〜30mmであることが好
ましい。金属繊維の直径が0.01mm未満では、繊維自身の
強度が不足し、張力を受けた際に切れ易くなる。直径が
1.0mmを超えると、同一配合量での本数が少なくなり、
曲げ強度を向上させる効果が低下する。金属繊維の長さ
が5mm未満では、マトリックスに対する付着力が低下
し、曲げ強度を向上させる効果が低下する。長さが30mm
を超えると、混練の際にファイバーボールが生じ易くな
り、成形性が低下する。なお、金属繊維の長さは、骨材
の最大粒径よりも大きいことが好ましい。
【0014】金属繊維の配合量は、混練物の体積の0.5
〜4.0%が好ましく、0.5〜3.0%がより好ましい。配合
量が0.5%未満では、53MPaを超える曲げ強度を発現する
ことが困難となるので、好ましくない。配合量が4.0%
を超えると、混練時の作業性等を確保するために単位水
量を増大させる必要が生じ、その結果、セメント硬化体
の強度が低下するので、好ましくない。
【0015】水の配合量は、セメント100重量部に対し
て10〜30重量部が好ましく、15〜25重量部がより好まし
い。配合量が10重量部未満では、混練が困難になるとと
もに、混練物の流動性が小さくなるので好ましくない。
配合量が30重量部を超えると、セメント硬化体の強度が
低下するので、好ましくない。
【0016】混練物は、「JIS R 5201(セメントの物理
試験方法)11.フロー試験」に記載される方法におい
て、15回の落下運動を行なわないで測定した値として、
200〜300mmのフロー値を有するのが好ましく、210〜290
mmのフロー値を有するのがより好ましい。フロー値が20
0mm以上であることによって、成形等の作業性が非常に
優れたものとなる。フロー値が200mm未満では、成形等
の作業性が劣り、好ましくない。フロー値が300mmを超
えると、材料分離が生じ易くなり、53MPaを超える曲げ
強度を発現することが困難となるので、好ましくない。
【0017】本発明においては、セメント硬化体の充填
密度や強度を高めるために、混練物に、平均粒径3〜20
μm、より好ましくは平均粒径4〜10μmの無機粉末を含
ませることが好ましい。無機粉末としては、石英粉末、
石灰石粉末、炭化物、窒化物等が挙げられる。中でも、
石英粉末は、コストの点や硬化体の品質安定性の点から
好ましいものである。石英粉末としては、石英や非晶質
石英、オパール質やクリストバライト質のシリカ含有粉
末等が挙げられる。無機粉末の配合量は、混練物の流動
性やセメント硬化体の強度から、セメント100重量部に
対して50重量部以下が好ましく、20〜35重量部がより好
ましい。
【0018】本発明においては、セメント硬化体の靭性
を高める観点から、混練物に、平均粒度が1mm以下の針
状粒子又は薄片状粒子を含ませることが好ましい。ここ
で、粒子の粒度とは、その最大寸法の大きさ(特に、針
状粒子では、その長さ)をいう。針状粒子としては、例
えば、ウォラストナイト、ボーキサイト、ムライト等が
挙げられる。薄片状粒子としては、例えば、マイカフレ
ーク、タルクフレーク、バーミキュライトフレーク、ア
ルミナフレーク等が挙げられる。針状粒子と薄片状粒子
は、各々単独で用いてもよいし、併用してもよい。
【0019】針状粒子又は薄片状粒子の配合量は、混練
物の流動性やセメント硬化体の強度や靭性から、セメン
ト100重量部に対して35重量部以下が好ましく、10〜25
重量部がより好ましい。なお、針状粒子においては、硬
化体の靭性を高める観点から、長さ/直径の比で表され
る針状度が3以上のものを用いるのが好ましい。
【0020】次に、本発明のセメント硬化体の製造方法
を説明する。本発明において、各材料の混練方法は、特
に限定されるものではなく、例えば、次の(1)〜
(3)の方法が挙げられる。 (1)水、減水剤以外の材料を予め混合して、プレミッ
クス材を調製した後、該プレミックス材、水、減水剤を
ミキサに投入し、混練する方法。 (2)水以外の材料(ただし、減水剤としては、粉末タ
イプのものを使用する。)を予め混合して、プレミック
ス材を調製した後、該プレミックス材、水をミキサに投
入し、混練する。 (3)各材料を個別にミキサに投入し、混練する。
【0021】混練に用いるミキサは、通常のコンクリー
トの混練に用いられるどのタイプのものでもよく、例え
ば、揺動型ミキサ、パンタイプミキサ、二軸練りミキサ
等が用いられる。混練後、所定の型枠に混練物を投入し
て成形する。本発明においては、混練物の投入は、型枠
の上方にて水平方向に適宜の速度で投入位置を移動させ
ながら行なわれる。例えば、型枠が矩形の開口部を有す
る場合、該開口部の長手方向の一端部にて、混練物の投
入を開始し、型枠内にほぼ一定の厚みで混練物が打設さ
れるような速度にて、他端部に向かって水平に投入位置
(具体的には、打ち込み治具等の器具における混練物の
排出口の位置)を移動させていく。投入位置が他端部に
到達したら、折り返して、一端部に向かって投入を続行
するか、あるいは、一端部に戻って、再度、他端部に向
かって投入を続行する。以後、同様の手順を繰り返すこ
とによって、一定の厚みの層状体を積層してなるセメン
ト成形体を得ることができる。セメント成形体を養生し
た後、脱型すれば、セメント硬化体を得ることができ
る。養生方法は、特に限定されるものではなく、気中養
生や蒸気養生等を行なえばよい。なお、混練物の投入位
置を水平に移動させる速度は、打ち込み治具等の器具か
ら混練物が単位時間当たりに排出される量と、層状体の
厚さとを考慮して、定められる。なお、層状体の1層の
厚みは、使用する金属繊維の長さ以下である。1層の長
さが、使用する金属繊維の長さを超えると、53MPa以上
の曲げ強度が得られ難い。
【0022】開口部の面積が大きい型枠を用いる場合に
は、型枠内の面をいくつかの区画に区切った上で、各区
画毎に、一端部から他端部への投入位置の水平移動を行
なえばよい。例えば、型枠が、大きな正方形の形状の開
口部を有する場合には、正方形を分割して得られる複数
(例えば、4つ)の長方形に区切り、各長方形の区画毎
に、隣接する区画との境界に補助板を立てた上で、長手
方向の一端部から他端部に向かって水平移動しながら混
練物を投入していけばよい。
【0023】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明する。 [使用材料]以下に示す材料を使用した。 1)セメント: 低熱ポルトランドセメント(太平洋セ
メント社製); 2)ポゾラン質微粉末: シリカフューム(平均粒径0.
7μm); 3)骨材: 珪砂4号と珪砂5号の2:1(重量比)の
混合物(最大粒径2mm未満); 4)金属繊維: 鋼繊維(直径:0.2mm、長さ:15m
m); 5)高性能AE減水剤: ポリカルボン酸系高性能AE
減水剤; 6)水: 水道水; 7)無機粉末: 石英粉(平均粒径7μm); 8)針状粒子: ウォラストナイト(平均長さ:0.3m
m、長さ/直径の比:4)
【0024】[実施例1]低熱ポルトランドセメント10
0重量部、シリカフューム32.5重量部、細骨材120重量
部、高性能AE減水剤1.0重量部(固形分換算)、水22
重量部、石英粉30重量部、ウォラストナイト24重量部、
鋼繊維(混練物の全体積の2%に相当する量)を二軸練
りミキサに投入し、混練した。
【0025】混練物のフロー値を、「JIS R 5201(セメ
ントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される
方法において、15回の落下運動を行なわないで測定し
た。その結果を表1に示す。また、前記混練物を50mm
(直径)×100mm(厚さ)の型枠に流し込み、20℃で48
時間前置き後、90℃で48時間蒸気養生した。得られたセ
メント硬化体の圧縮強度(3本の平均値)の測定結果を
表1に示す。なお、圧縮強度は、JIS A 1108(コンクリ
ートの圧縮強度試験方法)に準じて測定した値を表す。
【0026】また、前記混練物を16cm(長さ)×4cm
(幅)×4cm(厚さ)の型枠に打設して、16cm(長さ)
×4cm(幅)×4cm(厚さ)の供試体を作製した。成形
は、型枠の上方で、型枠の長手方向に沿って、混練物の
注ぎ口を有する打ち込み治具(容器)を移動させなが
ら、1層の高さが4mm程度になるように混練物を打設
し、更に、打ち込み治具を反復移動させて、混練物を10
層積層させることによって行なった。成形後、テーブル
バイブレータにて10秒間の振動を成形体に与えた。その
後、20℃で48時間前置き後、90℃で48時間蒸気養生し
た。得られたセメント硬化体の曲げ強度(3本の平均
値)の測定結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】[実施例2]成形時に、1層の高さを8mm
とし、5層積層させた他は、実施例1と同様にして実験
した。結果を表1に示す。 [実施例3]成形時に、1層の高さを約13mmとし、3層
積層させた他は、実施例1と同様にして実験した。結果
を表1に示す。 [実施例4]石英粉及びウォラストナイトを配合しない
他は、実施例1と同様にして、実験した。結果を表1に
示す。
【0029】[比較例1]成形時に、1層の高さを20mm
とし、2層積層させた他は、実施例1と同様にして実験
した。結果を表1に示す。 [比較例2]成形時に、1層の高さを40mmとし、積層さ
せなかった他は、実施例1と同様にして実験した。結果
を表1に示す。 [比較例3]成形時に、型枠の上方中央に注ぎ口を固定
して、混練物を打設した他は、実施例1と同様にして実
験した。結果を表1に示す。 [比較例4]成形時に、型枠の上方端部に注ぎ口を固定
して、混練物を打設した他は、実施例1と同様にして実
験した。結果を表1に示す。
【0030】実施例1〜4と比較例1〜4の結果から、
1層の厚さが金属繊維の長さ(15mm)以下の場合(実施
例1〜4)には、60MPa程度以上の曲げ強度が得られ、
1層の厚さが金属繊維の長さ(15mm)を超える場合(比
較例1〜4)には、50MPa程度以下の曲げ強度しか得ら
れないことがわかる。
【0031】
【発明の効果】本発明のセメント硬化体は、53MPa以上
の曲げ強度と200MPa以上の圧縮強度を発現する。したが
って、本発明のセメント硬化体を現場打ちの建築物に適
用する場合には、従来のセメント硬化体と同一強度を発
現させるためのコンクリートの打設量が少なくなり、労
力の軽減、コストの削減、利用可能な空間の増大等の利
点を得ることができる。また、プレキャスト部材に適用
する場合には、プレキャスト部材の肉厚を小さくするこ
とができるので、軽量となり、運搬時の大量輸送、労力
の軽減等の利点を得ることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C04B 28/02 (C04B 28/02 22:06 22:06 18:14 18:14 Z 20:00 20:00 B 24:26 24:26 E 14:48 14:48 A 14:06 14:06 Z 14:38 14:38 C 14:20) 14:20) A (72)発明者 兵藤 哲郎 千葉県佐倉市大作2−4−2 太平洋セメ ント株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 2E162 CA01 FA00 FA06 FA11 FA12 FB07 FB08 4G012 PA03 PA04 PA08 PA15 PA19 PA27 PB04 PB31 PC02 PC03 PC12 4G052 AB29 AB42 GB03 4G055 AA02 AC01 CA02 CA08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント、ポゾラン質微粉末、粒径2mm
    以下の骨材、減水剤、金属繊維及び水を少なくとも含む
    混練物を硬化させてなるセメント硬化体であって、53MP
    a以上の曲げ強度を発現することを特徴とするセメント
    硬化体。
  2. 【請求項2】 上記金属繊維が、直径0.01〜1.0mm、長
    さ5〜30mmの鋼繊維である請求項1に記載のセメント硬
    化体。
  3. 【請求項3】 上記混練物が、「JIS R 5201(セメント
    の物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法
    において15回の落下運動を行なわないで測定した値とし
    て、200〜300mmのフロー値を有する請求項1又は2に記
    載のセメント硬化体。
  4. 【請求項4】 上記混練物が、更に、平均粒径3〜20μm
    の無機粉末を含む請求項1〜3のいずれかに記載のセメ
    ント硬化体。
  5. 【請求項5】 上記混練物が、更に、平均粒度1mm以下
    の針状粒子又は薄片状粒子を含む請求項1〜4のいずれ
    かに記載のセメント硬化体。
  6. 【請求項6】 セメント、ポゾラン質微粉末、粒径2mm
    以下の骨材、減水剤、金属繊維及び水を少なくとも含む
    混練物を調製する工程(A)と、上記混練物を型枠内に
    投入し、上記金属繊維の長さ以下の厚さを有する層状体
    を形成させる工程(B)と、上記工程(B)と同様の手
    順を繰り返して、上記層状体を積層させ、所定の厚さを
    有するセメント成形体を得る工程(C)とを含むことを
    特徴とするセメント硬化体の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記工程(B)及び上記工程(C)にお
    いて、上記層状体を形成させる際に、上記混練物を投入
    する位置を、上記型枠の上方にて水平に移動させる請求
    項6に記載のセメント硬化体の製造方法。
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