JP2002029483A - 乗り手推進車 - Google Patents
乗り手推進車Info
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- JP2002029483A JP2002029483A JP2000217771A JP2000217771A JP2002029483A JP 2002029483 A JP2002029483 A JP 2002029483A JP 2000217771 A JP2000217771 A JP 2000217771A JP 2000217771 A JP2000217771 A JP 2000217771A JP 2002029483 A JP2002029483 A JP 2002029483A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 車椅子タイプの三輪車等においては、前進駆
動と方向転換が別々の操作部によって行う必要があり操
作機構も複雑。また一つの駆動レバーの揺動を後輪へ伝
える方式が機構的にも複雑になっている。 【解決手段】 前輪と後輪を有し上肢(手)によりボー
トを漕ぐ要領で車輪に回転駆動力を与える着座式乗手推
進車において、特に後輪が左右に存在する乗手推進車と
し、乗り手によって前後方向の揺動操作がなされる左右
一対の作動アームを設けて、左右の後輪のそれぞれの前
進回転推進力の調節をこの左右作動アームの前後揺動の
程度によって可能ならしめることによって、従来のもの
に比して特徴ある乗り手推進車を提供するものである。
動と方向転換が別々の操作部によって行う必要があり操
作機構も複雑。また一つの駆動レバーの揺動を後輪へ伝
える方式が機構的にも複雑になっている。 【解決手段】 前輪と後輪を有し上肢(手)によりボー
トを漕ぐ要領で車輪に回転駆動力を与える着座式乗手推
進車において、特に後輪が左右に存在する乗手推進車と
し、乗り手によって前後方向の揺動操作がなされる左右
一対の作動アームを設けて、左右の後輪のそれぞれの前
進回転推進力の調節をこの左右作動アームの前後揺動の
程度によって可能ならしめることによって、従来のもの
に比して特徴ある乗り手推進車を提供するものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上肢(手)により
ボートを漕ぐ方式で車輪に回転駆動力を与える着座式乗
り手推進車に関し、特に前輪と後輪を有し後輪が左右に
存在する乗り手推進車に関する。
ボートを漕ぐ方式で車輪に回転駆動力を与える着座式乗
り手推進車に関し、特に前輪と後輪を有し後輪が左右に
存在する乗り手推進車に関する。
【0002】
【従来の技術】上肢(手)によりボートを漕ぐ方式で車
輪に回転駆動力を与える着座式の自転車として、特開平
10−53186号と特開平6−344971号があ
る。
輪に回転駆動力を与える着座式の自転車として、特開平
10−53186号と特開平6−344971号があ
る。
【0003】特開平10−53186号は、両手両足に
よるボートを漕ぐような動作で自転車を駆動し、高速で
走行するものであり、駆動レバー5の前後揺動によって
ギア付きレバー9、9を介してレバーリンク10とラチ
ェットレバー11を駆動してスプロケット31を回転せ
しめ、この回転をチェーン33を介して多段スプロケッ
ト32に伝達して後輪36を回転させる機構である。ま
た、他の方式として車椅子タイプの三輪車に適用した構
成として後輪を2輪とし、後輪の車軸にラチェットレバ
ー11を直接取り付けた構成として、駆動レバー5の前
後揺動によって後輪を回転させる構成としている。
よるボートを漕ぐような動作で自転車を駆動し、高速で
走行するものであり、駆動レバー5の前後揺動によって
ギア付きレバー9、9を介してレバーリンク10とラチ
ェットレバー11を駆動してスプロケット31を回転せ
しめ、この回転をチェーン33を介して多段スプロケッ
ト32に伝達して後輪36を回転させる機構である。ま
た、他の方式として車椅子タイプの三輪車に適用した構
成として後輪を2輪とし、後輪の車軸にラチェットレバ
ー11を直接取り付けた構成として、駆動レバー5の前
後揺動によって後輪を回転させる構成としている。
【0004】また、特開平6−344971号は、上肢
により駆動レバー4を前後方向に揺動して大ギア5を正
逆方向に揺動回転し、クラッチ機構7、20、22によ
って、大ギア5と前進用後車輪駆動系2、6、10又は
後進用後車輪駆動系3、8、9とを選択的に連結して後
車輪を前進駆動したり後進駆動したりできる機構であ
る。
により駆動レバー4を前後方向に揺動して大ギア5を正
逆方向に揺動回転し、クラッチ機構7、20、22によ
って、大ギア5と前進用後車輪駆動系2、6、10又は
後進用後車輪駆動系3、8、9とを選択的に連結して後
車輪を前進駆動したり後進駆動したりできる機構であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平10−53
186号では、進行方向の変更は、ハンドルレバー2を
回動させそれをチェーン機構によって伝達し前輪の角度
を変更して行う方式である。このため、前進駆動と方向
転換が別々の操作部によって行う必要があり操作機構も
複雑となる。また車椅子タイプの三輪車の場合も、駆動
レバー5が一つであり左右後輪への駆動力の伝達は同時
駆動方式であるため、方向転換は上記と同様である。ま
たブレーキ方式については具体的な記載はない。
186号では、進行方向の変更は、ハンドルレバー2を
回動させそれをチェーン機構によって伝達し前輪の角度
を変更して行う方式である。このため、前進駆動と方向
転換が別々の操作部によって行う必要があり操作機構も
複雑となる。また車椅子タイプの三輪車の場合も、駆動
レバー5が一つであり左右後輪への駆動力の伝達は同時
駆動方式であるため、方向転換は上記と同様である。ま
たブレーキ方式については具体的な記載はない。
【0006】また特開平6−344971号では、駆動
レバーはひとつであり、この揺動をチェーン機構よって
後輪へ伝える方式であり、また後輪も一つであるため、
方向方向転換もハンドルレバー18の回動をクランク機
構を介して前輪へ伝達するため、機構的にも複雑になっ
ている。またブレーキ方式については具体的な記載はな
い。
レバーはひとつであり、この揺動をチェーン機構よって
後輪へ伝える方式であり、また後輪も一つであるため、
方向方向転換もハンドルレバー18の回動をクランク機
構を介して前輪へ伝達するため、機構的にも複雑になっ
ている。またブレーキ方式については具体的な記載はな
い。
【0007】これに対し本発明は、前輪と後輪を有し上
肢(手)によりボートを漕ぐ方式で車輪に回転駆動力を
与える着座式乗手推進車において、特に後輪が左右に存
在する乗手推進車とし、乗り手によって前後方向の揺動
操作がなされる左右一対の作動アームを設けて、左右の
後輪のそれぞれの前進回転推進力の調節をこの左右作動
アームの前後揺動の程度によって可能ならしめることに
よって、従来のものに比して特徴ある乗り手推進車を提
供するものである。
肢(手)によりボートを漕ぐ方式で車輪に回転駆動力を
与える着座式乗手推進車において、特に後輪が左右に存
在する乗手推進車とし、乗り手によって前後方向の揺動
操作がなされる左右一対の作動アームを設けて、左右の
後輪のそれぞれの前進回転推進力の調節をこの左右作動
アームの前後揺動の程度によって可能ならしめることに
よって、従来のものに比して特徴ある乗り手推進車を提
供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、本願の第1の
発明は、乗り手の腰掛け部と足置き部を有する車体に対
して前輪と左右一対の後輪が回転可能に軸支持され、前
記車体に対して軸部を支点として前記乗り手によって前
後方向の揺動操作がなされる左右一対の作動アームと、
前記一方の作動アームの揺動によって前記一方の後輪を
前進駆動させ前記他方の作動アームの揺動によって前記
他方の後輪を前進駆動させる駆動伝達機構と、前記後輪
へブレーキを掛けるブレーキ装置とを有し、前記作動ア
ームの前後揺動によって前進駆動され、前記作動アーム
の揺動と前記ブレーキ装置の操作によって進行速度と進
行方向の調節を可能ならしめる技術構成である。
発明は、乗り手の腰掛け部と足置き部を有する車体に対
して前輪と左右一対の後輪が回転可能に軸支持され、前
記車体に対して軸部を支点として前記乗り手によって前
後方向の揺動操作がなされる左右一対の作動アームと、
前記一方の作動アームの揺動によって前記一方の後輪を
前進駆動させ前記他方の作動アームの揺動によって前記
他方の後輪を前進駆動させる駆動伝達機構と、前記後輪
へブレーキを掛けるブレーキ装置とを有し、前記作動ア
ームの前後揺動によって前進駆動され、前記作動アーム
の揺動と前記ブレーキ装置の操作によって進行速度と進
行方向の調節を可能ならしめる技術構成である。
【0009】また、第2の発明は、乗り手の腰掛け部と
足置き部を有する車体に対して前輪と左右一対の後輪が
回転可能に軸支持され、前記車体に対して軸部を支点と
して前記乗り手によって前後方向の揺動操作がなされる
左右一対の作動アームと、前記一方の作動アームの揺動
によって前記一方の後輪を前進駆動させ前記他方の作動
アームの揺動によって前記他方の後輪を前進駆動させる
駆動伝達機構と、前記後輪のそれぞれに個別にブレーキ
を掛けるブレーキ装置とを有し、前記後輪の一方に対応
する前記ブレーキ装置の一方の操作部を前記作動アーム
の一方に設け、前記後輪の他方に対応する前記ブレーキ
装置の他方の操作部を前記作動アームの他方に設け、前
記作動アームの前後揺動によって前進駆動され、前記ブ
レーキ装置によって前記左右の後輪のそれぞれにかけら
れるブレーキ操作と前記作動アームの前後揺動操作とに
よって進行方向を変更可能とした技術構成である。
足置き部を有する車体に対して前輪と左右一対の後輪が
回転可能に軸支持され、前記車体に対して軸部を支点と
して前記乗り手によって前後方向の揺動操作がなされる
左右一対の作動アームと、前記一方の作動アームの揺動
によって前記一方の後輪を前進駆動させ前記他方の作動
アームの揺動によって前記他方の後輪を前進駆動させる
駆動伝達機構と、前記後輪のそれぞれに個別にブレーキ
を掛けるブレーキ装置とを有し、前記後輪の一方に対応
する前記ブレーキ装置の一方の操作部を前記作動アーム
の一方に設け、前記後輪の他方に対応する前記ブレーキ
装置の他方の操作部を前記作動アームの他方に設け、前
記作動アームの前後揺動によって前進駆動され、前記ブ
レーキ装置によって前記左右の後輪のそれぞれにかけら
れるブレーキ操作と前記作動アームの前後揺動操作とに
よって進行方向を変更可能とした技術構成である。
【0010】また、第3の発明は、前記左側の作動アー
ムに設けた前記ブレーキ装置の操作部によって前記左側
の後輪のブレーキがかかり、前記右側の作動アームに設
けた前記ブレーキ装置の操作部によって前記右側の後輪
のブレーキがかかる関係にある技術構成である。
ムに設けた前記ブレーキ装置の操作部によって前記左側
の後輪のブレーキがかかり、前記右側の作動アームに設
けた前記ブレーキ装置の操作部によって前記右側の後輪
のブレーキがかかる関係にある技術構成である。
【0011】また、第4の発明は、前記左側の作動アー
ムに設けた前記ブレーキ装置の操作部によって前記右側
の後輪のブレーキがかかり、前記右側の作動アームに設
けた前記ブレーキ装置の操作部によって前記左側の後輪
のブレーキがかかる関係にある技術構成である。
ムに設けた前記ブレーキ装置の操作部によって前記右側
の後輪のブレーキがかかり、前記右側の作動アームに設
けた前記ブレーキ装置の操作部によって前記左側の後輪
のブレーキがかかる関係にある技術構成である。
【0012】また、第5の発明は、後輪を回転可能に支
持した車台と、乗り手の腰掛け部と足置き部を合成樹脂
にて一体成形され前輪を回転可能に支持し前記車台と結
合したボディ部とを有し、前記車台に対して軸部を支点
として前記乗り手によって前後方向の揺動操作がなされ
る左右一対の作動アームと、前記車台に取り付けられて
前記一方の作動アームの揺動によって前記一方の後輪を
前進駆動させ前記他方の作動アームの揺動によって前記
他方の後輪を前進駆動させる駆動伝達機構と、前記左右
の作動アームに設けた操作部によって前記それぞれの後
輪へブレーキを掛けるよう前記車台に取り付けられたブ
レーキ装置とを有した技術構成である。このため、ボデ
ィ部と車台とにそれぞれの部品を取り付けた構成であ
り、特に、相互に連携作動する作動アーム、駆動伝達機
構部及び後輪は車台に取り付け、後輪の制動に係わるブ
レーキ装置はこれらに関連して取り付けた構成であるた
め、組立及び分解作業がしやすくなった技術構成であ
る。
持した車台と、乗り手の腰掛け部と足置き部を合成樹脂
にて一体成形され前輪を回転可能に支持し前記車台と結
合したボディ部とを有し、前記車台に対して軸部を支点
として前記乗り手によって前後方向の揺動操作がなされ
る左右一対の作動アームと、前記車台に取り付けられて
前記一方の作動アームの揺動によって前記一方の後輪を
前進駆動させ前記他方の作動アームの揺動によって前記
他方の後輪を前進駆動させる駆動伝達機構と、前記左右
の作動アームに設けた操作部によって前記それぞれの後
輪へブレーキを掛けるよう前記車台に取り付けられたブ
レーキ装置とを有した技術構成である。このため、ボデ
ィ部と車台とにそれぞれの部品を取り付けた構成であ
り、特に、相互に連携作動する作動アーム、駆動伝達機
構部及び後輪は車台に取り付け、後輪の制動に係わるブ
レーキ装置はこれらに関連して取り付けた構成であるた
め、組立及び分解作業がしやすくなった技術構成であ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の乗り手推進車の実
施の形態について説明する。図1乃至図10は本発明に
係る乗り手推進車の一つの実施形態を示す。図1は本発
明の乗り手推進車の一実施形態の全体斜視図、図2は乗
り手推進車の側面視での構成説明図、図3は各作動アー
ムから後輪に至る駆動関係を平面から示す説明図、図4
は駆動歯体部分とブレーキ装置の構成を側面から示す説
明図、図5は駆動歯体部分の拡大説明図、図6は図5の
底面図、図7は前輪部分を側面から示す説明図、図8は
図7の平面図、図9はブレーキ装置の操作部の構成説明
図、図10は一方向クラッチ部の構成説明図である。
施の形態について説明する。図1乃至図10は本発明に
係る乗り手推進車の一つの実施形態を示す。図1は本発
明の乗り手推進車の一実施形態の全体斜視図、図2は乗
り手推進車の側面視での構成説明図、図3は各作動アー
ムから後輪に至る駆動関係を平面から示す説明図、図4
は駆動歯体部分とブレーキ装置の構成を側面から示す説
明図、図5は駆動歯体部分の拡大説明図、図6は図5の
底面図、図7は前輪部分を側面から示す説明図、図8は
図7の平面図、図9はブレーキ装置の操作部の構成説明
図、図10は一方向クラッチ部の構成説明図である。
【0014】本発明の乗り手推進車を図に基づき説明す
る。本発明の乗り手推進車1は、乗り手の腰掛け部5と
足置き部6を合成樹脂で一体成形したボディ部7が金属
製の車台2にネジ等により固定されている。そして車台
2とボディ部7とによって乗り手推進車1の骨格となる
車体Pを構成している。車体Pには前輪3と左右一対の
後輪4、4とが回転可能に軸支持されている。前記車体
Pに対して(詳細には車台2に対して)軸部8を支点と
して前後方向に揺動可能に支持され腰掛け部5に腰掛け
た乗り手によってその前後方向の揺動操作がなされる左
右一対の作動アーム10、10と、一方の作動アーム1
0の揺動によって一方の後輪4を前進駆動させ他方の作
動アーム10の揺動によって他方の後輪4を前進駆動さ
せる駆動伝達機構と、後輪4、4へブレーキを掛けるブ
レーキ装置16、16とを有し、前記駆動伝達機構は、
各作動アーム10、10の下部にあって各作動アーム1
0、10によって回動するよう軸8で支持された駆動歯
体9、9と、各作動アーム10、10の下部にそれぞれ
取り付けられた駆動歯体9、9と、各駆動歯体9、9に
噛み合い状態にそれぞれ前記車体Pに対して(詳細には
車台2に対して)回動可能に軸支持された従動歯体1
1、11と、各従動歯体11、11と同期回動可能にそ
れぞれ前記車体Pに対して(詳細には車台2に対して)
軸支持された駆動輪(駆動スプロケット)12、12
と、それぞれ一方向クラッチ機構13、13を介して後
輪4、4のそれぞれに組み合わされた従動輪(従動スプ
ロケット)14、14と、それぞれ駆動輪12、12と
これに対応する従動輪14、14とに渡る駆動伝達体
(チェーン、ベルト等)15、15とを設けている。
る。本発明の乗り手推進車1は、乗り手の腰掛け部5と
足置き部6を合成樹脂で一体成形したボディ部7が金属
製の車台2にネジ等により固定されている。そして車台
2とボディ部7とによって乗り手推進車1の骨格となる
車体Pを構成している。車体Pには前輪3と左右一対の
後輪4、4とが回転可能に軸支持されている。前記車体
Pに対して(詳細には車台2に対して)軸部8を支点と
して前後方向に揺動可能に支持され腰掛け部5に腰掛け
た乗り手によってその前後方向の揺動操作がなされる左
右一対の作動アーム10、10と、一方の作動アーム1
0の揺動によって一方の後輪4を前進駆動させ他方の作
動アーム10の揺動によって他方の後輪4を前進駆動さ
せる駆動伝達機構と、後輪4、4へブレーキを掛けるブ
レーキ装置16、16とを有し、前記駆動伝達機構は、
各作動アーム10、10の下部にあって各作動アーム1
0、10によって回動するよう軸8で支持された駆動歯
体9、9と、各作動アーム10、10の下部にそれぞれ
取り付けられた駆動歯体9、9と、各駆動歯体9、9に
噛み合い状態にそれぞれ前記車体Pに対して(詳細には
車台2に対して)回動可能に軸支持された従動歯体1
1、11と、各従動歯体11、11と同期回動可能にそ
れぞれ前記車体Pに対して(詳細には車台2に対して)
軸支持された駆動輪(駆動スプロケット)12、12
と、それぞれ一方向クラッチ機構13、13を介して後
輪4、4のそれぞれに組み合わされた従動輪(従動スプ
ロケット)14、14と、それぞれ駆動輪12、12と
これに対応する従動輪14、14とに渡る駆動伝達体
(チェーン、ベルト等)15、15とを設けている。
【0015】このように、それぞれの作動アーム10、
10の前後揺動によって後輪4、4を前進回転させる駆
動伝達機構として、作動アーム10、10、駆動歯体
9、9、従動歯体11、11、駆動輪(駆動スプロケッ
ト)12、12、駆動伝達体(チェーン、ベルト等)1
5、15及び従動輪14、14がある。このため、作動
アーム10、10の前後揺動がそれに対応する駆動歯体
9、9の回動と従動歯体11、11の回動を伴って後輪
4、4の前進回転に至る駆動伝達となり、作動アーム1
0、10の同時作動によって直進ができ、作動アーム1
0、10の前後揺動の程度によって左右の後輪4、4へ
の前進回転推進力の調節を可能ならしめて進行方向の調
節と進行速度の調節を可能ならしめたものである。
10の前後揺動によって後輪4、4を前進回転させる駆
動伝達機構として、作動アーム10、10、駆動歯体
9、9、従動歯体11、11、駆動輪(駆動スプロケッ
ト)12、12、駆動伝達体(チェーン、ベルト等)1
5、15及び従動輪14、14がある。このため、作動
アーム10、10の前後揺動がそれに対応する駆動歯体
9、9の回動と従動歯体11、11の回動を伴って後輪
4、4の前進回転に至る駆動伝達となり、作動アーム1
0、10の同時作動によって直進ができ、作動アーム1
0、10の前後揺動の程度によって左右の後輪4、4へ
の前進回転推進力の調節を可能ならしめて進行方向の調
節と進行速度の調節を可能ならしめたものである。
【0016】また、本発明の乗り手推進車1は、前輪3
が左右に方向変更可能に前記車体P(詳細にはボディ部
7)に設けた縦方向の軸部18によって回動可能に支持
され、乗り手によって操作されて後輪4、4のそれぞれ
に対して個別にブレーキをかけるブレーキ装置16、1
6を設け、それぞれの作動アーム10、10の前後揺動
がそれに対応する駆動歯体9、9による従動歯体11、
11の回動を伴って後輪4、4の前進回転に至る駆動伝
達となり、作動アーム10、10の前後揺動操作とブレ
ーキ装置16、16の操作とによって進行速度と進行方
向を定めることができ、また左右の後輪4、4のそれぞ
れに対して個別にブレーキをかけて方向変更可能とした
ものである。
が左右に方向変更可能に前記車体P(詳細にはボディ部
7)に設けた縦方向の軸部18によって回動可能に支持
され、乗り手によって操作されて後輪4、4のそれぞれ
に対して個別にブレーキをかけるブレーキ装置16、1
6を設け、それぞれの作動アーム10、10の前後揺動
がそれに対応する駆動歯体9、9による従動歯体11、
11の回動を伴って後輪4、4の前進回転に至る駆動伝
達となり、作動アーム10、10の前後揺動操作とブレ
ーキ装置16、16の操作とによって進行速度と進行方
向を定めることができ、また左右の後輪4、4のそれぞ
れに対して個別にブレーキをかけて方向変更可能とした
ものである。
【0017】また、本発明の乗り手推進車1は、ブレー
キ装置16、16の操作部17、17をそれぞれ左右の
作動アーム10、10の握り部10A、10Aに設け、
それぞれの作動アーム10、10の前後揺動がそれに対
応する駆動歯体9、9による従動歯体11、11の回動
を伴って後輪4、4の前進回転に至る駆動伝達となり、
水上ボートを漕ぐ要領、即ち、作動アーム10、10の
前後揺動操作によって直進と進行方向を変更可能であ
り、またブレーキ装置16、16によって左右の後輪
4、4のそれぞれにかけられるブレーキ操作と作動アー
ム10、10の前後揺動操作とによっても進行方向を変
更可能としたものである。
キ装置16、16の操作部17、17をそれぞれ左右の
作動アーム10、10の握り部10A、10Aに設け、
それぞれの作動アーム10、10の前後揺動がそれに対
応する駆動歯体9、9による従動歯体11、11の回動
を伴って後輪4、4の前進回転に至る駆動伝達となり、
水上ボートを漕ぐ要領、即ち、作動アーム10、10の
前後揺動操作によって直進と進行方向を変更可能であ
り、またブレーキ装置16、16によって左右の後輪
4、4のそれぞれにかけられるブレーキ操作と作動アー
ム10、10の前後揺動操作とによっても進行方向を変
更可能としたものである。
【0018】更に、本発明の乗り手推進車1は、左側の
作動アーム10に設けたブレーキ装置16の操作部17
によって左側の後輪4のブレーキがかかり、右側の作動
アーム10に設けたブレーキ装置16の操作部17によ
って右側の後輪4のブレーキがかかる関係に構成して、
左右の後輪4、4に対するブレーキの掛け具合によって
方向変更の程度が自由に変えられるようにしたものであ
る。この方式では、曲がる方向の作動アーム10に設け
たブレーキ装置16の操作部17の操作になるため、乗
り手推進車1に与える推進力は、曲がる方向とは反対側
の作動アーム10の前後揺動によって行うことになる。
作動アーム10に設けたブレーキ装置16の操作部17
によって左側の後輪4のブレーキがかかり、右側の作動
アーム10に設けたブレーキ装置16の操作部17によ
って右側の後輪4のブレーキがかかる関係に構成して、
左右の後輪4、4に対するブレーキの掛け具合によって
方向変更の程度が自由に変えられるようにしたものであ
る。この方式では、曲がる方向の作動アーム10に設け
たブレーキ装置16の操作部17の操作になるため、乗
り手推進車1に与える推進力は、曲がる方向とは反対側
の作動アーム10の前後揺動によって行うことになる。
【0019】更にまた、他の実施形態として、本発明の
乗り手推進車1は、左側の作動アーム10に設けたブレ
ーキ装置16の操作部17によって右側の後輪4のブレ
ーキがかかり、右側の作動アーム10に設けたブレーキ
装置16の操作部17によって左側の後輪4のブレーキ
がかかる関係に構成したものである。これによって、左
側の作動アーム10に設けたブレーキ装置16の操作部
17で右側の後輪4にブレーキを掛けた状態において左
側の作動アーム10の前進駆動操作によって乗り手推進
車1を右側へ方向変更でき、また右側の作動アーム10
に設けたブレーキ装置16の操作部17で左側の後輪4
にブレーキを掛けた状態において右側の作動アーム10
の前進駆動操作によって乗り手推進車1を左側へ方向変
更できる。このため、作動アーム10にブレーキ装置1
6の操作部17を設けて操作性の向上を図る場合に、ブ
レーキ操作と前進駆動操作を同じ側で行うことができ、
乗り手推進車1を前進駆動操作される側とは反対側へ進
行方向を変更できるので、ボート操作と同様の操作がで
きる技術構成となっている。
乗り手推進車1は、左側の作動アーム10に設けたブレ
ーキ装置16の操作部17によって右側の後輪4のブレ
ーキがかかり、右側の作動アーム10に設けたブレーキ
装置16の操作部17によって左側の後輪4のブレーキ
がかかる関係に構成したものである。これによって、左
側の作動アーム10に設けたブレーキ装置16の操作部
17で右側の後輪4にブレーキを掛けた状態において左
側の作動アーム10の前進駆動操作によって乗り手推進
車1を右側へ方向変更でき、また右側の作動アーム10
に設けたブレーキ装置16の操作部17で左側の後輪4
にブレーキを掛けた状態において右側の作動アーム10
の前進駆動操作によって乗り手推進車1を左側へ方向変
更できる。このため、作動アーム10にブレーキ装置1
6の操作部17を設けて操作性の向上を図る場合に、ブ
レーキ操作と前進駆動操作を同じ側で行うことができ、
乗り手推進車1を前進駆動操作される側とは反対側へ進
行方向を変更できるので、ボート操作と同様の操作がで
きる技術構成となっている。
【0020】次に、本発明の乗り手推進車1の実施形態
の詳細を各図をもとに以下説明することとする。
の詳細を各図をもとに以下説明することとする。
【0021】図10には一方向クラッチ機構13、13
の一つである普通フリーホイールの構成を示す。これに
おいて、後輪4、4の中心軸がはまり合う中子19の周
囲には内周面に多数の鋸歯状歯23を形成した歯体20
を設け、その歯体20の周囲に従動輪(従動スプロケッ
ト)14、14がはまり合っている。21は中子19に
回動可能に支持されていてバネ22によって常時鋸歯状
歯23に係止する方向に付勢された爪である。この構成
によって後輪4、4の停止状態において、作動アーム1
0の揺動操作に基づいて従動輪(従動スプロケット)1
4、14が図10で時計方向に回転すると、歯体20の
鋸歯状歯23に爪21が係止して中子19が従動輪(従
動スプロケット)14、14と同方向へ回動し、後輪
4、4も同方向へ回動して乗り手推進車1は前進する。
この動作の連続によって乗り手推進車1は次第にスピー
ドを増して前進する。この前進中において作動アーム1
0の揺動操作を停止すると、従動輪(従動スプロケッ
ト)14、14と歯体20が停止するが、後輪4、4の
回転に伴う中子19の回転によって爪21は、歯体20
の鋸歯状歯23との係止が解除されて歯体20の鋸歯状
歯23上をすべる。このようにして後輪4、4の回転が
継続する。即ち、後輪4、4の回転速度よりも従動輪
(従動スプロケット)14、14の回動速度が大なると
きには、爪21と鋸歯状歯23とが係止して作動アーム
10の揺動操作による後輪への前進駆動力が伝達され、
後輪4、4の回転速度よりも従動輪(従動スプロケッ
ト)14、14の回動速度が小なるときには、後輪4、
4は自由回転状態となる仕組みであり、これは、一般の
自転車の後輪に設けられた一方向クラッチと同様の仕組
みである。
の一つである普通フリーホイールの構成を示す。これに
おいて、後輪4、4の中心軸がはまり合う中子19の周
囲には内周面に多数の鋸歯状歯23を形成した歯体20
を設け、その歯体20の周囲に従動輪(従動スプロケッ
ト)14、14がはまり合っている。21は中子19に
回動可能に支持されていてバネ22によって常時鋸歯状
歯23に係止する方向に付勢された爪である。この構成
によって後輪4、4の停止状態において、作動アーム1
0の揺動操作に基づいて従動輪(従動スプロケット)1
4、14が図10で時計方向に回転すると、歯体20の
鋸歯状歯23に爪21が係止して中子19が従動輪(従
動スプロケット)14、14と同方向へ回動し、後輪
4、4も同方向へ回動して乗り手推進車1は前進する。
この動作の連続によって乗り手推進車1は次第にスピー
ドを増して前進する。この前進中において作動アーム1
0の揺動操作を停止すると、従動輪(従動スプロケッ
ト)14、14と歯体20が停止するが、後輪4、4の
回転に伴う中子19の回転によって爪21は、歯体20
の鋸歯状歯23との係止が解除されて歯体20の鋸歯状
歯23上をすべる。このようにして後輪4、4の回転が
継続する。即ち、後輪4、4の回転速度よりも従動輪
(従動スプロケット)14、14の回動速度が大なると
きには、爪21と鋸歯状歯23とが係止して作動アーム
10の揺動操作による後輪への前進駆動力が伝達され、
後輪4、4の回転速度よりも従動輪(従動スプロケッ
ト)14、14の回動速度が小なるときには、後輪4、
4は自由回転状態となる仕組みであり、これは、一般の
自転車の後輪に設けられた一方向クラッチと同様の仕組
みである。
【0022】車台2は、作動アーム10、10の駆動に
よって作動する駆動伝達部を構成するために設けた左右
一対のケース24、24と、このケース24、24の左
右両側から後方へ延びて後輪4、4の左右両側において
後輪4、4の車軸25へ連結したリアアーム26、2
6、26、26と、このリアアームのうち内側のリアア
ーム26、26から上方へ延びた取付部27、27に渡
るようにネジ等によって取り付けた後桟28と、ケース
24、24の上壁にネジ等で固定された前桟29とから
構成されている。
よって作動する駆動伝達部を構成するために設けた左右
一対のケース24、24と、このケース24、24の左
右両側から後方へ延びて後輪4、4の左右両側において
後輪4、4の車軸25へ連結したリアアーム26、2
6、26、26と、このリアアームのうち内側のリアア
ーム26、26から上方へ延びた取付部27、27に渡
るようにネジ等によって取り付けた後桟28と、ケース
24、24の上壁にネジ等で固定された前桟29とから
構成されている。
【0023】ボディ部7は、前述のように乗り手の腰掛
け部5と足置き部6を合成樹脂で一体成形したものであ
るが、この他に乗り手の安全と乗り心地等を考慮して、
図1に示すように、後輪4、4から跳ね上げられる水や
土等から乗り手を保護するために腰掛け部5の左右には
後輪4、4の上方を覆うカバー部30と、腰掛け部5の
後部には上方へ延びた背もたれ部31と、足置き部6の
前方を覆う前カバー32とを一体に形成している。ボデ
ィ部7は、繊維強化プラスチックス(FRP)によって
これらの部分を一体に形成しており、それ自体でも充分
な強度を有するが、必要に応じて金属製の補強材によっ
て補強された構成とすることもできる。
け部5と足置き部6を合成樹脂で一体成形したものであ
るが、この他に乗り手の安全と乗り心地等を考慮して、
図1に示すように、後輪4、4から跳ね上げられる水や
土等から乗り手を保護するために腰掛け部5の左右には
後輪4、4の上方を覆うカバー部30と、腰掛け部5の
後部には上方へ延びた背もたれ部31と、足置き部6の
前方を覆う前カバー32とを一体に形成している。ボデ
ィ部7は、繊維強化プラスチックス(FRP)によって
これらの部分を一体に形成しており、それ自体でも充分
な強度を有するが、必要に応じて金属製の補強材によっ
て補強された構成とすることもできる。
【0024】本発明の乗り手推進車1は、組立構造の簡
単化を考慮した構成である。即ち、後輪4、4を回転可
能に支持した車台2と、乗り手の腰掛け部5と足置き部
6を合成樹脂にて一体成形され前輪3を回転可能に支持
し車台2と結合したボディ部7とを有し、車台2に対し
て軸部8を支点として乗り手によって前後方向の揺動操
作がなされる左右一対の作動アーム10、10と、車台
2に取り付けられて一方の作動アーム10の揺動によっ
て一方の後輪4を前進駆動させ他方の作動アーム10の
揺動によって他方の後輪4を前進駆動させる駆動伝達機
構と、左右の作動アーム10に設けた操作部17、17
によってそれぞれの後輪4、4へブレーキを掛けるよう
車台2に取り付けられたブレーキ装置16、16とを有
した技術構成である。このため、ボディ部7と車台2と
にそれぞれの部品を取り付けた構成であり、特に、相互
に連携作動する作動アーム10、10、駆動伝達機構部
及び後輪4、4は車台2に取り付け、後輪4、4の制動
に係わるブレーキ装置16、16はこれらに関連して取
り付けた構成であるため、組立及び分解作業がしやすく
なった技術構成である。配置構成は、右側の後輪4とそ
れに関連する右側の作動アーム10及び駆動伝達機構は
車台2の右側に取り付け配置し、左側の後輪4とそれに
関連する左側の作動アーム10及び駆動伝達機構は車台
2の左側に取り付け配置した構成である。
単化を考慮した構成である。即ち、後輪4、4を回転可
能に支持した車台2と、乗り手の腰掛け部5と足置き部
6を合成樹脂にて一体成形され前輪3を回転可能に支持
し車台2と結合したボディ部7とを有し、車台2に対し
て軸部8を支点として乗り手によって前後方向の揺動操
作がなされる左右一対の作動アーム10、10と、車台
2に取り付けられて一方の作動アーム10の揺動によっ
て一方の後輪4を前進駆動させ他方の作動アーム10の
揺動によって他方の後輪4を前進駆動させる駆動伝達機
構と、左右の作動アーム10に設けた操作部17、17
によってそれぞれの後輪4、4へブレーキを掛けるよう
車台2に取り付けられたブレーキ装置16、16とを有
した技術構成である。このため、ボディ部7と車台2と
にそれぞれの部品を取り付けた構成であり、特に、相互
に連携作動する作動アーム10、10、駆動伝達機構部
及び後輪4、4は車台2に取り付け、後輪4、4の制動
に係わるブレーキ装置16、16はこれらに関連して取
り付けた構成であるため、組立及び分解作業がしやすく
なった技術構成である。配置構成は、右側の後輪4とそ
れに関連する右側の作動アーム10及び駆動伝達機構は
車台2の右側に取り付け配置し、左側の後輪4とそれに
関連する左側の作動アーム10及び駆動伝達機構は車台
2の左側に取り付け配置した構成である。
【0025】本発明の乗り手推進車1は、ブレーキ装置
を設けて作動アーム10、10の前後揺動操作と関連し
て乗り手推進車1の方向変更を、ブレーキ主体、作動ア
ーム主体、ブレーキと作動アームの組み合わせの何れで
も達成でき、乗り手が好みの方法の採用によって方向変
更できる構成である。このため、ブレーキ装置は乗り手
推進車1の操作し易い場所に設ければよく、乗り手が足
で操作できる場所でもよく、また乗り手が手で操作でき
る場所でもよい。操作のし易さ等を考慮して、実施形態
では、ブレーキ装置16、16の操作部17、17を作
動アーム10、10の握り部10A、10Aにそれぞれ
設けた構成を示している。具体的に説明すると、ブレー
キ装置16、16は、作動アーム10、10の握り部1
0A、10Aにそれぞれ設けた操作部17、17と、後
輪4、4のリム部を押圧して後輪4、4の回転を止める
押圧部33、33と、この押圧部33、33と操作部1
7、17とをそれぞれブレーキワイヤ34、34で連結
した構成とし、握り部10A、10Aに対して操作部1
7、17を乗り手が握ることによって押圧部33、33
が後輪4、4のリム部を押圧して後輪4、4の回転を止
める方式である。機構方式は一般的なブレーキ機構であ
る。ブレーキ装置16は、この他に車軸25を中心とし
て後輪4、4と同期して回転するディスクを設け、この
ディスクに対してブレーキを掛ける所謂ディスクブレー
キ方式を採用することもでき、種種の機構の採用が可能
である。
を設けて作動アーム10、10の前後揺動操作と関連し
て乗り手推進車1の方向変更を、ブレーキ主体、作動ア
ーム主体、ブレーキと作動アームの組み合わせの何れで
も達成でき、乗り手が好みの方法の採用によって方向変
更できる構成である。このため、ブレーキ装置は乗り手
推進車1の操作し易い場所に設ければよく、乗り手が足
で操作できる場所でもよく、また乗り手が手で操作でき
る場所でもよい。操作のし易さ等を考慮して、実施形態
では、ブレーキ装置16、16の操作部17、17を作
動アーム10、10の握り部10A、10Aにそれぞれ
設けた構成を示している。具体的に説明すると、ブレー
キ装置16、16は、作動アーム10、10の握り部1
0A、10Aにそれぞれ設けた操作部17、17と、後
輪4、4のリム部を押圧して後輪4、4の回転を止める
押圧部33、33と、この押圧部33、33と操作部1
7、17とをそれぞれブレーキワイヤ34、34で連結
した構成とし、握り部10A、10Aに対して操作部1
7、17を乗り手が握ることによって押圧部33、33
が後輪4、4のリム部を押圧して後輪4、4の回転を止
める方式である。機構方式は一般的なブレーキ機構であ
る。ブレーキ装置16は、この他に車軸25を中心とし
て後輪4、4と同期して回転するディスクを設け、この
ディスクに対してブレーキを掛ける所謂ディスクブレー
キ方式を採用することもでき、種種の機構の採用が可能
である。
【0026】前輪3は、左右に方向変更可能に車体P
(詳細にはボディ部7)に設けた縦方向の軸部18によ
って回動可能に支持されている。具体的には、縦方向に
延びた円筒状の軸受け35を保持具36によってボディ
部7の先端部の内側にネジ37、37にて固定し、この
軸受け35内に回転自在に挿通保持された軸38を設
け、この軸38の下部から後方へ延びたフォーク39、
39に固定した車軸40に前輪3を回転自在に支持した
構成である。
(詳細にはボディ部7)に設けた縦方向の軸部18によ
って回動可能に支持されている。具体的には、縦方向に
延びた円筒状の軸受け35を保持具36によってボディ
部7の先端部の内側にネジ37、37にて固定し、この
軸受け35内に回転自在に挿通保持された軸38を設
け、この軸38の下部から後方へ延びたフォーク39、
39に固定した車軸40に前輪3を回転自在に支持した
構成である。
【0027】それぞれの作動アーム10、10の前後揺
動によりそれに対応する駆動歯体9、9を介して従動歯
体11、11の回動を伴い後輪4、4の前進回転を行う
駆動伝達機構の詳細を説明する。ケース24、24は上
壁とこの上壁から垂下した左右壁とを有する。駆動歯体
9、9はケース24、24の左右壁に渡る軸8、8によ
って回動可能にケース24、24内に支持され、従動歯
体11、11はケース24、24の左右壁に渡る軸4
1、41によって回動可能にケース24、24内に支持
されている。軸41、41は1本の軸構成でもよく、ま
た図6のように複数本の軸の直列構成でもよい。軸4
1、41のケース24、24外へ延びた部分にはリアア
ーム26、26、26、26の前端部がネジ固定されて
いる。この構成によって、左右一対の作動アーム10、
10は、軸部8を中心として前後方向に揺動可能であ
り、この揺動に伴って駆動歯体9、9が軸8を中心とし
て前後に回動し、それによって駆動歯体9、9に噛み合
った従動歯体11、11が軸41を中心として前後方向
に回動する。このため、各従動歯体11、11と同期し
て駆動輪(駆動スプロケット)12、12が前後方向に
回動し、この回動が駆動伝達体(チェーン、ベルト)1
5、15を介して従動輪(従動スプロケット)14、1
4に伝達され、従動輪(従動スプロケット)14、14
の回動によって一方向クラッチ機構13、13を介して
それぞれ左右の後輪4、4に前進回転推進力を与え、後
輪4、4は前進回転する。図示の実施形態では、乗り手
が作動アーム10、10を引いたときに前進する構成で
あるが、乗り手が作動アーム10、10を押したときに
前進するように駆動機構に歯車機構を追加して構成する
ことは容易である。
動によりそれに対応する駆動歯体9、9を介して従動歯
体11、11の回動を伴い後輪4、4の前進回転を行う
駆動伝達機構の詳細を説明する。ケース24、24は上
壁とこの上壁から垂下した左右壁とを有する。駆動歯体
9、9はケース24、24の左右壁に渡る軸8、8によ
って回動可能にケース24、24内に支持され、従動歯
体11、11はケース24、24の左右壁に渡る軸4
1、41によって回動可能にケース24、24内に支持
されている。軸41、41は1本の軸構成でもよく、ま
た図6のように複数本の軸の直列構成でもよい。軸4
1、41のケース24、24外へ延びた部分にはリアア
ーム26、26、26、26の前端部がネジ固定されて
いる。この構成によって、左右一対の作動アーム10、
10は、軸部8を中心として前後方向に揺動可能であ
り、この揺動に伴って駆動歯体9、9が軸8を中心とし
て前後に回動し、それによって駆動歯体9、9に噛み合
った従動歯体11、11が軸41を中心として前後方向
に回動する。このため、各従動歯体11、11と同期し
て駆動輪(駆動スプロケット)12、12が前後方向に
回動し、この回動が駆動伝達体(チェーン、ベルト)1
5、15を介して従動輪(従動スプロケット)14、1
4に伝達され、従動輪(従動スプロケット)14、14
の回動によって一方向クラッチ機構13、13を介して
それぞれ左右の後輪4、4に前進回転推進力を与え、後
輪4、4は前進回転する。図示の実施形態では、乗り手
が作動アーム10、10を引いたときに前進する構成で
あるが、乗り手が作動アーム10、10を押したときに
前進するように駆動機構に歯車機構を追加して構成する
ことは容易である。
【0028】ボディ部7には、左右一対の作動アーム1
0、10が前後方向に揺動できる領域確保のための空間
が形成されている。この空間の先端部には、作動アーム
10、10の前方位置制限用の作動アームストッパ部4
2がボディ部7に設けられている。作動アームストッパ
部42は、ウレタンゴム等の弾力材42Aを軸43で支
持した構成であり、作動アーム10、10が当たっても
ショックが少ない工夫がされている。
0、10が前後方向に揺動できる領域確保のための空間
が形成されている。この空間の先端部には、作動アーム
10、10の前方位置制限用の作動アームストッパ部4
2がボディ部7に設けられている。作動アームストッパ
部42は、ウレタンゴム等の弾力材42Aを軸43で支
持した構成であり、作動アーム10、10が当たっても
ショックが少ない工夫がされている。
【0029】44はボディ部7と車台2との結合部の一
つであり、ボディ部7と車台2との結合部は、腰掛け部
5を後桟28上に載せ、前桟29上にボディ部7の中間
部を載せた状態において、ケース24、24の上壁とボ
ディ部7、及び結合部44とボディ部7とをネジ結合に
て強固に固定する。ボディ部7と車台2との結合によっ
て構成された車体Pは、各部の機能部品を取り付けた状
態において、前輪3と後輪4、4によって地面45上を
転動可能である。
つであり、ボディ部7と車台2との結合部は、腰掛け部
5を後桟28上に載せ、前桟29上にボディ部7の中間
部を載せた状態において、ケース24、24の上壁とボ
ディ部7、及び結合部44とボディ部7とをネジ結合に
て強固に固定する。ボディ部7と車台2との結合によっ
て構成された車体Pは、各部の機能部品を取り付けた状
態において、前輪3と後輪4、4によって地面45上を
転動可能である。
【0030】次に本発明の乗り手推進車1の操作につい
て説明する。作動アーム10、10が前後方向の揺動に
よって上記のように後輪4、4が前進回転し、作動アー
ム10、10の同時作動によって直進ができ、作動アー
ム10、10の前後揺動の程度によって左右の後輪4、
4への前進回転推進力の調節を可能ならしめて進行方向
の調節と進行速度の調節が可能である。即ち、作動アー
ム10、10による後輪4、4への駆動伝達力が均等で
あれば乗り手推進車1は直進する。また作動アーム1
0、10の一方による前進推進力を他方による前進推進
力よりも大きくなるようにすると、乗り手推進車1はこ
の他方へ進行するようになる。例えば右方の前後揺動に
よる前進推進力を左方の前後揺動による前進推進力より
も大きくなるように操作すると、乗り手推進車1は左方
へ進行する。この場合の操作の仕方としては、左方の作
動アーム10の前後揺動よりも右方の作動アーム10の
前後揺動を強くしたり、速くしたり、或いは大きくした
り等、左右の作動アーム10、10の操作の違いによっ
て、それを達成できる。このため、乗り手の操作によっ
て任意の速度で且つ任意の方向へ進行できる。これはボ
ート漕ぎの要領で操作できるので、人が操作する上で特
別な訓練が必要ない点で効果がある。
て説明する。作動アーム10、10が前後方向の揺動に
よって上記のように後輪4、4が前進回転し、作動アー
ム10、10の同時作動によって直進ができ、作動アー
ム10、10の前後揺動の程度によって左右の後輪4、
4への前進回転推進力の調節を可能ならしめて進行方向
の調節と進行速度の調節が可能である。即ち、作動アー
ム10、10による後輪4、4への駆動伝達力が均等で
あれば乗り手推進車1は直進する。また作動アーム1
0、10の一方による前進推進力を他方による前進推進
力よりも大きくなるようにすると、乗り手推進車1はこ
の他方へ進行するようになる。例えば右方の前後揺動に
よる前進推進力を左方の前後揺動による前進推進力より
も大きくなるように操作すると、乗り手推進車1は左方
へ進行する。この場合の操作の仕方としては、左方の作
動アーム10の前後揺動よりも右方の作動アーム10の
前後揺動を強くしたり、速くしたり、或いは大きくした
り等、左右の作動アーム10、10の操作の違いによっ
て、それを達成できる。このため、乗り手の操作によっ
て任意の速度で且つ任意の方向へ進行できる。これはボ
ート漕ぎの要領で操作できるので、人が操作する上で特
別な訓練が必要ない点で効果がある。
【0031】また、本発明の乗り手推進車1の速度調節
や方向変更は、ブレーキ装置16の操作によっても行う
ことができる。即ち、通常、乗り手推進車1の前進は、
ボート漕ぎの方法によって左右の作動アーム10、10
を均等操作して直進しているとき、速度はブレーキの掛
け具合によって調節できる。また一方のブレーキ装置1
6の操作によって一方の後輪4にブレーキを掛けると、
ブレーキが掛かった側の後輪4の回転制動によって、そ
の制動が掛かった側へ乗り手推進車1が曲がる。
や方向変更は、ブレーキ装置16の操作によっても行う
ことができる。即ち、通常、乗り手推進車1の前進は、
ボート漕ぎの方法によって左右の作動アーム10、10
を均等操作して直進しているとき、速度はブレーキの掛
け具合によって調節できる。また一方のブレーキ装置1
6の操作によって一方の後輪4にブレーキを掛けると、
ブレーキが掛かった側の後輪4の回転制動によって、そ
の制動が掛かった側へ乗り手推進車1が曲がる。
【0032】この場合、左側の作動アーム10に設けた
ブレーキ装置16の操作部17によって左側の後輪4の
ブレーキがかかり、右側の作動アーム10に設けたブレ
ーキ装置16の操作部17によって右側の後輪4のブレ
ーキがかかる関係に構成した場合、例えば、右側の後輪
4のブレーキがかかると右側へ方向変更され、左側の後
輪4のブレーキがかかると左側へ方向変更される。この
方式では、曲がる方向の作動アーム10に設けたブレー
キ装置16の操作部17の操作になるため、乗り手推進
車1に与える推進力は、曲がる方向とは反対側の作動ア
ーム10の前後揺動によって行うことになる。このた
め、ブレーキを掛けた側へ方向が変わるのでブレーキ主
体を好む乗り手向きとなる。また一方の後輪4をブレー
キによって停止させた状態でブレーキの掛かっていない
後輪4を一方の作動アーム10の操作によって駆動する
と、ブレーキの掛かった後輪4を中心として乗り手推進
車1を急回転または所定角度に回転させることができ
る。そして、ブレーキ操作と前進駆動操作を左右分離し
て行うことができ、両手をバランスよく操作できる。
ブレーキ装置16の操作部17によって左側の後輪4の
ブレーキがかかり、右側の作動アーム10に設けたブレ
ーキ装置16の操作部17によって右側の後輪4のブレ
ーキがかかる関係に構成した場合、例えば、右側の後輪
4のブレーキがかかると右側へ方向変更され、左側の後
輪4のブレーキがかかると左側へ方向変更される。この
方式では、曲がる方向の作動アーム10に設けたブレー
キ装置16の操作部17の操作になるため、乗り手推進
車1に与える推進力は、曲がる方向とは反対側の作動ア
ーム10の前後揺動によって行うことになる。このた
め、ブレーキを掛けた側へ方向が変わるのでブレーキ主
体を好む乗り手向きとなる。また一方の後輪4をブレー
キによって停止させた状態でブレーキの掛かっていない
後輪4を一方の作動アーム10の操作によって駆動する
と、ブレーキの掛かった後輪4を中心として乗り手推進
車1を急回転または所定角度に回転させることができ
る。そして、ブレーキ操作と前進駆動操作を左右分離し
て行うことができ、両手をバランスよく操作できる。
【0033】これに対して、左側の作動アーム10に設
けたブレーキ装置16の操作部17によって右側の後輪
4のブレーキがかかり、右側の作動アーム10に設けた
ブレーキ装置16の操作部17によって左側の後輪4の
ブレーキがかかる関係に構成する方法もある。これによ
って、左側の作動アーム10に設けたブレーキ装置16
の操作部17で右側の後輪4にブレーキを掛けた状態に
おいて左側の作動アーム10の前進駆動操作によって乗
り手推進車1を右側へ方向変更でき、また右側の作動ア
ーム10に設けたブレーキ装置16の操作部17で左側
の後輪4にブレーキを掛けた状態において右側の作動ア
ーム10の前進駆動操作によって乗り手推進車1を左側
へ方向変更できる。また一方の後輪4をブレーキによっ
て停止させた状態でブレーキの掛かっていない後輪4を
一方の作動アーム10の操作によって駆動すると、ブレ
ーキの掛かった後輪4を中心として乗り手推進車1を急
回転できる。このため、作動アーム10にブレーキ装置
16の操作部17を設けて操作性の向上を図る場合に、
ブレーキ操作と前進駆動操作を同じ側で行うことがで
き、乗り手推進車1を前進駆動操作される作動アーム1
0とは反対側へ進行方向を変更できる。これは、乗り手
推進車は力を入れる側とは反対方向へ向きを変えるの
で、ボート漕ぎ操作と同様の感覚の操作となる特徴があ
り、ボート感覚で操作できる安心が得られる。
けたブレーキ装置16の操作部17によって右側の後輪
4のブレーキがかかり、右側の作動アーム10に設けた
ブレーキ装置16の操作部17によって左側の後輪4の
ブレーキがかかる関係に構成する方法もある。これによ
って、左側の作動アーム10に設けたブレーキ装置16
の操作部17で右側の後輪4にブレーキを掛けた状態に
おいて左側の作動アーム10の前進駆動操作によって乗
り手推進車1を右側へ方向変更でき、また右側の作動ア
ーム10に設けたブレーキ装置16の操作部17で左側
の後輪4にブレーキを掛けた状態において右側の作動ア
ーム10の前進駆動操作によって乗り手推進車1を左側
へ方向変更できる。また一方の後輪4をブレーキによっ
て停止させた状態でブレーキの掛かっていない後輪4を
一方の作動アーム10の操作によって駆動すると、ブレ
ーキの掛かった後輪4を中心として乗り手推進車1を急
回転できる。このため、作動アーム10にブレーキ装置
16の操作部17を設けて操作性の向上を図る場合に、
ブレーキ操作と前進駆動操作を同じ側で行うことがで
き、乗り手推進車1を前進駆動操作される作動アーム1
0とは反対側へ進行方向を変更できる。これは、乗り手
推進車は力を入れる側とは反対方向へ向きを変えるの
で、ボート漕ぎ操作と同様の感覚の操作となる特徴があ
り、ボート感覚で操作できる安心が得られる。
【0034】45は、それぞれの駆動伝達体(チェー
ン、ベルト)15、15の張力の調節をネジによって行
う一般の自転車に採用されているチェーン引き装置と同
様の装置である。
ン、ベルト)15、15の張力の調節をネジによって行
う一般の自転車に採用されているチェーン引き装置と同
様の装置である。
【0035】図9にはブレーキ装置16、16の操作部
17、17部分の構成を示している。操作部17は作動
アーム10の握り部10Aに対して軸46によって回動
可能に支持され、操作部17に一端部が取り付けられた
ブレーキワイヤ一34は、握り部10Aの先端部から握
り部10A内へ入り、作動アーム10内を通って適当な
箇所から外方へ出て押圧部33、33へ連結され構成で
ある。
17、17部分の構成を示している。操作部17は作動
アーム10の握り部10Aに対して軸46によって回動
可能に支持され、操作部17に一端部が取り付けられた
ブレーキワイヤ一34は、握り部10Aの先端部から握
り部10A内へ入り、作動アーム10内を通って適当な
箇所から外方へ出て押圧部33、33へ連結され構成で
ある。
【0036】上記実施形態のブレーキ装置は、乗り手が
上肢(手)で各後輪4、4へ個別にブレーキを掛けられ
る構成としたが、上肢(手)に代わって乗り手が両足で
ブレーキ操作ができるように、右足用ブレーキペダルと
左足用ブレーキペダルを設けて上記のように、各後輪
4、4へ個別にブレーキを掛けられる構成とすることも
できる。この場合にも、上記と同様の動作が得られ同様
の効果が得られる。
上肢(手)で各後輪4、4へ個別にブレーキを掛けられ
る構成としたが、上肢(手)に代わって乗り手が両足で
ブレーキ操作ができるように、右足用ブレーキペダルと
左足用ブレーキペダルを設けて上記のように、各後輪
4、4へ個別にブレーキを掛けられる構成とすることも
できる。この場合にも、上記と同様の動作が得られ同様
の効果が得られる。
【0037】またブレーキ装置は、また一方の上肢
(手)によってブレーキ装置の操作部を操作する方式又
は一方の足によってブレーキ装置のブレーキペダルを操
作する方式した場合に、ブレーキが常に後輪4、4へ同
時に掛かるように構成することもできる。この場合に
は、乗り手推進車1の方向変更は作動アーム10、10
の操作によって調節でき、また乗り手推進車1を急回転
させる場合や所定角度に回転させる場合には、乗り手推
進車1の停止状態において一方の作動アーム10を作動
させることによって可能である。
(手)によってブレーキ装置の操作部を操作する方式又
は一方の足によってブレーキ装置のブレーキペダルを操
作する方式した場合に、ブレーキが常に後輪4、4へ同
時に掛かるように構成することもできる。この場合に
は、乗り手推進車1の方向変更は作動アーム10、10
の操作によって調節でき、また乗り手推進車1を急回転
させる場合や所定角度に回転させる場合には、乗り手推
進車1の停止状態において一方の作動アーム10を作動
させることによって可能である。
【0038】本発明は、上記のように、作動アームの前
後揺動の程度によって乗り手推進車の速度と方向を調節
でき、またブレーキの掛け具合によっても乗り手推進車
の速度と方向を調節でき、更に作動アームの前後揺動の
程度とブレーキの掛け具合の組み合わせによっても乗り
手推進車の速度と方向を調節できる。なお、後輪4、4
を後進方向(所謂バック)へ回転させるためには、前記
駆動伝達機構から後輪4、4へ伝達される駆動力の方向
を後進へ転換ためのクラッチ機構を設ければよい。本発
明は、上記実施形態に限定されず、本発明の技術的範囲
を逸脱しないかぎり種種の変更が考えられ、それに係る
種種の実施形態を包含するものである。
後揺動の程度によって乗り手推進車の速度と方向を調節
でき、またブレーキの掛け具合によっても乗り手推進車
の速度と方向を調節でき、更に作動アームの前後揺動の
程度とブレーキの掛け具合の組み合わせによっても乗り
手推進車の速度と方向を調節できる。なお、後輪4、4
を後進方向(所謂バック)へ回転させるためには、前記
駆動伝達機構から後輪4、4へ伝達される駆動力の方向
を後進へ転換ためのクラッチ機構を設ければよい。本発
明は、上記実施形態に限定されず、本発明の技術的範囲
を逸脱しないかぎり種種の変更が考えられ、それに係る
種種の実施形態を包含するものである。
【0039】
【発明の効果】上記のように、第1の発明については、
それぞれの作動アームの前後揺動がそれに対応する駆動
歯体による従動歯体の回動を伴って後輪の前進回転に至
る駆動伝達となり、左右の後輪のそれぞれの前進回転推
進力の調節を作動アームの前後揺動の程度によって可能
ならしめる技術構成であり、ボート漕ぎの要領によって
陸上で自由な運転ができるので、車輪を手で直接駆動す
る従来の車椅子に比して操作がし易く安全な車椅子等の
乗り手推進車の提供となる。
それぞれの作動アームの前後揺動がそれに対応する駆動
歯体による従動歯体の回動を伴って後輪の前進回転に至
る駆動伝達となり、左右の後輪のそれぞれの前進回転推
進力の調節を作動アームの前後揺動の程度によって可能
ならしめる技術構成であり、ボート漕ぎの要領によって
陸上で自由な運転ができるので、車輪を手で直接駆動す
る従来の車椅子に比して操作がし易く安全な車椅子等の
乗り手推進車の提供となる。
【0040】また、第2の発明は、作動アームにブレー
キ装置の操作部を設けて操作性の向上を図ることがで
き、乗り手推進車の前進は、ボート漕ぎの方法によって
左の作動アームを均等操作して直進しているとき、一方
のブレーキ装置の操作によって一方の後輪にブレーキを
掛けると、ブレーキが掛かった側の後輪の回転制動によ
って、その制動が掛かった側へ乗り手推進車が曲がる。
このため、左右の後輪のそれぞれにかけられるブレーキ
操作と前記作動アームの前後揺動操作とによって進行方
向を変更可能であり、急回転も容易に行いうる。
キ装置の操作部を設けて操作性の向上を図ることがで
き、乗り手推進車の前進は、ボート漕ぎの方法によって
左の作動アームを均等操作して直進しているとき、一方
のブレーキ装置の操作によって一方の後輪にブレーキを
掛けると、ブレーキが掛かった側の後輪の回転制動によ
って、その制動が掛かった側へ乗り手推進車が曲がる。
このため、左右の後輪のそれぞれにかけられるブレーキ
操作と前記作動アームの前後揺動操作とによって進行方
向を変更可能であり、急回転も容易に行いうる。
【0041】また、第3の発明については、作動アーム
にブレーキ装置の操作部を設けて操作性の向上を図る場
合に、曲がる方向の作動アームに設けたブレーキ装置の
操作部の操作になるため、乗り手推進車に与える推進力
は、曲がる方向とは反対側の作動アームの前後揺動によ
って行う、所謂ボート漕ぎ操作と同様の感覚の操作であ
り、ブレーキ操作と前進駆動操作を左右分離して行うこ
とができる。これはブレーキを掛けた側へ方向が変わる
のでブレーキ主体を好む乗り手向きとして特徴がある。
にブレーキ装置の操作部を設けて操作性の向上を図る場
合に、曲がる方向の作動アームに設けたブレーキ装置の
操作部の操作になるため、乗り手推進車に与える推進力
は、曲がる方向とは反対側の作動アームの前後揺動によ
って行う、所謂ボート漕ぎ操作と同様の感覚の操作であ
り、ブレーキ操作と前進駆動操作を左右分離して行うこ
とができる。これはブレーキを掛けた側へ方向が変わる
のでブレーキ主体を好む乗り手向きとして特徴がある。
【0042】また、第4の発明については、作動アーム
にブレーキ装置の操作部を設けて操作性の向上を図る場
合に、ブレーキ操作と前進駆動操作を同じ側で行うこと
ができ、乗り手推進車は力を入れる側とは反対方向へ向
きを変えるので、ボート漕ぎ操作と同様の感覚の操作と
なる安心が得られる。そして、作動アームによる駆動推
進とブレーキとの組み合わせによって好みの操作方法を
工夫できる点でも特徴がある。
にブレーキ装置の操作部を設けて操作性の向上を図る場
合に、ブレーキ操作と前進駆動操作を同じ側で行うこと
ができ、乗り手推進車は力を入れる側とは反対方向へ向
きを変えるので、ボート漕ぎ操作と同様の感覚の操作と
なる安心が得られる。そして、作動アームによる駆動推
進とブレーキとの組み合わせによって好みの操作方法を
工夫できる点でも特徴がある。
【0043】また、第5の発明については、ボディ部と
車台とにそれぞれの部品を取り付けた構成であり、特
に、相互に連携作動する作動アーム、駆動伝達機構部及
び後輪は車台に取り付け、後輪の制動に係わるブレーキ
装置はこれらに関連して取り付けた構成であるため、組
立及び分解作業がしやすくなった技術構成である。
車台とにそれぞれの部品を取り付けた構成であり、特
に、相互に連携作動する作動アーム、駆動伝達機構部及
び後輪は車台に取り付け、後輪の制動に係わるブレーキ
装置はこれらに関連して取り付けた構成であるため、組
立及び分解作業がしやすくなった技術構成である。
【図1】本発明の乗り手推進車の一実施形態の全体斜視
図である。
図である。
【図2】本発明の乗り手推進車の側面視での構成説明図
である。
である。
【図3】本発明の乗り手推進車の各作動アームから後輪
に至る駆動関係を平面から示す説明図である。
に至る駆動関係を平面から示す説明図である。
【図4】本発明の乗り手推進車の駆動歯体部分とブレー
キ装置の構成を側面から示す説明図である。
キ装置の構成を側面から示す説明図である。
【図5】本発明の乗り手推進車の駆動歯体部分の拡大説
明図である。
明図である。
【図6】図5の底面図である。
【図7】本発明の乗り手推進車の前輪部分を側面から示
す説明図である。
す説明図である。
【図8】図7の平面図である。
【図9】本発明の乗り手推進車のブレーキ装置の操作部
の構成説明図である。
の構成説明図である。
【図10】本発明の乗り手推進車の一方向クラッチ部の
構成説明図である。
構成説明図である。
1……乗り手推進車 2……車台 3……前輪 4……後輪 5……腰掛け部 6……足置き部 7……ボディ部 8……軸部 9……駆動歯体 10…作動アーム 11…従動歯体 12…駆動輪 13…一方向クラッチ機構 14…従動輪 15…駆動伝達体 16…ブレーキ装置 17…操作部 18…軸部 19…中子 20…歯体 21…爪 22…バネ 23…鋸歯状歯 24…ケース 25…車軸 26…リアアーム 27…取付部 28…後桟 29…前桟 30…カバー部 31…背もたれ部 32…前カバー 33…押圧部 34…ブレーキワイヤ 35…軸受け部 36…保持具 37…ネジ 38…軸 39…フォーク 40…車軸 41…軸 42…作動アームストッパ部 44…結合部 P……車体
Claims (5)
- 【請求項1】 乗り手の腰掛け部と足置き部を有する車
体に対して前輪と左右一対の後輪が回転可能に軸支持さ
れ、前記車体に対して軸部を支点として前記乗り手によ
って前後方向の揺動操作がなされる左右一対の作動アー
ムと、前記一方の作動アームの揺動によって前記一方の
後輪を前進駆動させ前記他方の作動アームの揺動によっ
て前記他方の後輪を前進駆動させる駆動伝達機構と、前
記後輪へブレーキを掛けるブレーキ装置とを有し、前記
作動アームの前後揺動によって前進駆動され、前記作動
アームの揺動と前記ブレーキ装置の操作によって進行速
度と進行方向の調節を可能ならしめたことを特徴とする
乗り手推進車。 - 【請求項2】 乗り手の腰掛け部と足置き部を有する車
体に対して前輪と左右一対の後輪が回転可能に軸支持さ
れ、前記車体に対して軸部を支点として前記乗り手によ
って前後方向の揺動操作がなされる左右一対の作動アー
ムと、前記一方の作動アームの揺動によって前記一方の
後輪を前進駆動させ前記他方の作動アームの揺動によっ
て前記他方の後輪を前進駆動させる駆動伝達機構と、前
記後輪のそれぞれに個別にブレーキを掛けるブレーキ装
置とを有し、前記後輪の一方に対応する前記ブレーキ装
置の一方の操作部を前記作動アームの一方に設け、前記
後輪の他方に対応する前記ブレーキ装置の他方の操作部
を前記作動アームの他方に設け、前記作動アームの前後
揺動によって前進駆動され、前記ブレーキ装置によって
前記左右の後輪のそれぞれにかけられるブレーキ操作と
前記作動アームの前後揺動操作とによって進行方向を変
更可能としたことを特徴とする乗り手推進車。 - 【請求項3】 前記左側の作動アームに設けた前記ブレ
ーキ装置の操作部によって前記左側の後輪のブレーキが
かかり、前記右側の作動アームに設けた前記ブレーキ装
置の操作部によって前記右側の後輪のブレーキがかかる
関係に構成したことを特徴とする請求項2に記載の乗り
手推進車。 - 【請求項4】 前記左側の作動アームに設けた前記ブレ
ーキ装置の操作部によって前記右側の後輪のブレーキが
かかり、前記右側の作動アームに設けた前記ブレーキ装
置の操作部によって前記左側の後輪のブレーキがかかる
関係に構成したことを特徴とする請求項2に記載の乗り
手推進車。 - 【請求項5】 後輪を回転可能に支持した車台と、乗り
手の腰掛け部と足置き部を合成樹脂にて一体成形され前
輪を回転可能に支持し前記車台と結合したボディ部とを
有し、前記車台に対して軸部を支点として前記乗り手に
よって前後方向の揺動操作がなされる左右一対の作動ア
ームと、前記車台に取り付けられて前記一方の作動アー
ムの揺動によって前記一方の後輪を前進駆動させ前記他
方の作動アームの揺動によって前記他方の後輪を前進駆
動させる駆動伝達機構と、前記左右の作動アームに設け
た操作部によって前記それぞれの後輪へブレーキを掛け
るよう前記車台に取り付けられたブレーキ装置とを有し
た乗り手推進車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000217771A JP2002029483A (ja) | 2000-07-18 | 2000-07-18 | 乗り手推進車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000217771A JP2002029483A (ja) | 2000-07-18 | 2000-07-18 | 乗り手推進車 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002029483A true JP2002029483A (ja) | 2002-01-29 |
Family
ID=18712831
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000217771A Pending JP2002029483A (ja) | 2000-07-18 | 2000-07-18 | 乗り手推進車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002029483A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013141940A (ja) * | 2012-01-12 | 2013-07-22 | Katayama Kogyo Co Ltd | 自転車 |
CN103287541A (zh) * | 2012-03-05 | 2013-09-11 | 苏社芳 | 三轮摩托车、电动三轮车的后轮人力行车制动构造 |
JP2015037902A (ja) * | 2013-03-16 | 2015-02-26 | 正明 手鹿 | 回動クランク装置の自転車 |
JP6483791B1 (ja) * | 2017-11-29 | 2019-03-13 | 横浜ゴム株式会社 | 車椅子 |
WO2023098554A1 (zh) * | 2021-12-01 | 2023-06-08 | 西安双驱自正智能科技有限公司 | 一种可换向人力变速驱动装置及仿划船手摇车 |
-
2000
- 2000-07-18 JP JP2000217771A patent/JP2002029483A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013141940A (ja) * | 2012-01-12 | 2013-07-22 | Katayama Kogyo Co Ltd | 自転車 |
CN103287541A (zh) * | 2012-03-05 | 2013-09-11 | 苏社芳 | 三轮摩托车、电动三轮车的后轮人力行车制动构造 |
JP2015037902A (ja) * | 2013-03-16 | 2015-02-26 | 正明 手鹿 | 回動クランク装置の自転車 |
JP6483791B1 (ja) * | 2017-11-29 | 2019-03-13 | 横浜ゴム株式会社 | 車椅子 |
WO2023098554A1 (zh) * | 2021-12-01 | 2023-06-08 | 西安双驱自正智能科技有限公司 | 一种可换向人力变速驱动装置及仿划船手摇车 |
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