JP2002026870A

JP2002026870A - 高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信システムおよび高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信装置

Info

Publication number: JP2002026870A
Application number: JP2000212353A
Authority: JP
Inventors: Ryuzo Nishi; 竜三西
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 2000-07-13
Filing date: 2000-07-13
Publication date: 2002-01-25

Abstract

(57)【要約】【課題】周波数利用効率を大幅に改善できる高速マル
チキャリアスペクトラム拡散通信システムを提供するこ
とを目的とする。【解決手段】送信装置Ａ１は、シリアルパラレル変換
部１と、パラレルデータの各々に対して直接拡散を行っ
て直接拡散信号を出力する直接拡散部２と、直接拡散信
号に対して異なるキャリアで変調を行ってマルチキャリ
ア信号を出力するマルチキャリア変調部３と、受信装置
Ｂ１は、受信アンテナ５で受信されたマルチキャリア信
号を各キャリア毎に分離して直接拡散信号を出力するマ
ルチキャリア復調部６と、直接拡散信号を逆拡散してパ
ラレルデータを出力する逆拡散部７と、パラレルデータ
をシリアルデータに変換するパラレルシリアル変換部８
とを有し、マルチキャリア変調部は、異なるキャリアで
変調を行うときのキャリア間隔をシリアルパラレル変換
部から出力されるシンボルレートに等しくする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、複数のサブキャリ
アを使うと共に各サブキャリアの変調方式としてスペク
トラム拡散変調方式を使い、より狭い周波数帯域幅の中
でより多くの情報を伝送する高速マルチキャリアスペク
トラム拡散通信システムおよびそのシステムを構成する
高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信装置に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】図１１は、従来の高速マルチキャリアス
ペクトラム拡散通信システムを示すブロック図である。

【０００３】図１１において、Ａ１００はシステムを構
成する送信装置、Ｂ１００はシステムを構成する受信装
置、１はシリアルデータをパラレルデータに変換するシ
リアルパラレル変換部、２は入力データに対して直接拡
散を行って直接拡散信号を出力する直接拡散部、４ａは
各直接拡散信号に対して異なるキャリア（すなわち複数
のサブキャリア）で変調を行ってマルチキャリア信号を
出力するマルチキャリア変調部、４は送信アンテナ、５
は受信アンテナ、５ａはマルチキャリア信号を復調して
直接拡散信号を出力するマルチキャリア復調部、７は直
接拡散信号に対して逆拡散を行ってシリアルパラレル変
換部１から出力されるパラレルデータと同じパラレルデ
ータを出力する逆拡散部、８はパラレルデータをシリア
ルデータに変換するパラレルシリアル変換部である。

【０００４】以上のように構成された高速マルチキャリ
アスペクトラム拡散通信システムについて、その動作を
説明する。

【０００５】送信装置Ａ１００においては、まずシリア
ルパラレル変換部１において、送信したいシリアル配列
の送信データをパラレルデータに変換する。次に、直接
拡散部２において、上記シリアルパラレル変換部１から
出力されるパラレルデータの各々に対して直接拡散を行
う。そして、マルチキャリア変調部４ａにおいて、直接
拡散部２の出力信号（直接拡散信号）の各々を個別にキ
ャリアで変調して送信アンテナ４から空中に送出する。

【０００６】この場合、マルチキャリア変調部４ａでの
各キャリアの周波数間隔は、チップレートＢｃに等しく
する。この時の周波数利用効率η（単位周波数帯域幅当
たりの情報伝送量）は（数１）のようになる。

【０００７】

【数１】

【０００８】（数１）において、Ｎｃはサブキャリアの
数を示し、Ｂｃはチップレートを、Ｂｓはシンボルレー
トを、Ｐｇは拡散率を示す。また、ηの最大値はＮｃが
無限大のときで１である。

【０００９】受信装置Ｂ１００においては、空中を介し
て送信装置Ａ１００から送られてきた信号を受信アンテ
ナ５で受信する。次に、マルチキャリア復調部５ａにお
いて、受信アンテナ５で受信されたマルチキャリア信号
を各キャリア毎に分離し、それぞれをベースバンド帯域
にダウンコンバート、すなわち上記直接拡散信号を生成
する。そして、逆拡散部７において、マルチキャリア復
調部５ａから出力される直接拡散信号の各々に対して逆
拡散を行い、次のパラレルシリアル変換部８において、
逆拡散部７から出力されるパラレルデータをシリアルデ
ータに変換して復調データを生成する。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信システム
においては、周波数利用効率の面において、マルチキャ
リアにすることでの効率改善は殆どなく（シングルキャ
リア時のηを０．５とすると、上記マルチキャリア時の
ηが最大時（η＝１）でも改善度は２倍）、帯域幅があ
る程度確保されたような周波数帯（例えば５ＧＨｚｇ帯
以上）でしか使えないという問題点を有していた。

【００１１】この高速マルチキャリアスペクトラム拡散
通信システムおよび高速マルチキャリアスペクトラム拡
散通信では、周波数利用効率を大幅に改善することが要
求されている。

【００１２】本発明は、この要求を満たすため、周波数
利用効率を大幅に改善することができる高速マルチキャ
リアスペクトラム拡散通信システムおよび周波数利用効
率を大幅に改善することができる高速マルチキャリアス
ペクトラム拡散通信装置を提供することを目的とする。

【００１３】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信シ
ステムは、送信装置と受信装置とから成る高速マルチキ
ャリアスペクトラム拡散通信システムであって、送信装
置は、シリアルに送られて来た送信データを所定数のパ
ラレルデータに変換して出力するシリアルパラレル変換
部と、所定数のパラレルデータの各々に対して直接拡散
を行って所定数の直接拡散信号を出力する直接拡散部
と、所定数の直接拡散信号に対して異なるキャリアで変
調を行ってマルチキャリア信号を出力するマルチキャリ
ア変調部と、マルチキャリア信号を送出する送信アンテ
ナとを有し、受信装置は、到来するマルチキャリア信号
を受信する受信アンテナと、受信アンテナで受信された
マルチキャリア信号を各キャリア毎に分離して所定数の
直接拡散信号を出力するマルチキャリア復調部と、マル
チキャリア復調部からの直接拡散信号を逆拡散して所定
数のパラレルデータを出力する逆拡散部と、逆拡散部か
らのパラレルデータをシリアルデータに変換するパラレ
ルシリアル変換部とを有し、マルチキャリア変調部は、
異なるキャリアで変調を行うときのキャリア間隔をシリ
アルパラレル変換部から出力されるシンボルレートに等
しくする構成を備えている。

【００１４】これにより、周波数利用効率を大幅に改善
することができる高速マルチキャリアスペクトラム拡散
通信システムが得られる。

【００１５】上記課題を解決するために本発明の高速マ
ルチキャリアスペクトラム拡散通信装置は、到来するマ
ルチキャリア信号を受信すると共に入力したマルチキャ
リア信号を送出する送受信アンテナと送信装置と受信装
置とサーキュレータとから成る高速マルチキャリアスペ
クトラム拡散通信装置であって、サーキュレータは、送
受信アンテナで受信されたマルチキャリア信号を送信装
置に漏らすことなく受信装置に伝送すると共に送信装置
からのマルチキャリア信号を受信装置に漏らすことなく
送受信アンテナに伝送し、送受信アンテナは送信装置か
らのマルチキャリア信号を送出すると共に到来するマル
チキャリア信号を受信し、受信装置は、サーキュレータ
から出力されるマルチキャリア信号を各キャリア毎に分
離してｒｃ個の直接拡散信号を出力するマルチキャリア
復調部と、マルチキャリア復調部からのｒｃ個の直接拡
散信号の各々を逆拡散してｒｃ個のパラレルデータを出
力する逆拡散部と、ｒｃ個のパラレルデータをシリアル
データに変換するパラレルシリアル変換部と、マルチキ
ャリア復調部からの出力信号に基づいて通信中の相手と
の間の電波伝搬状況情報を抽出する電波伝搬状況情報抽
出部とを有し、送信装置は、電波伝搬状況情報抽出部か
らの電波伝搬状況情報に基づいて、準備しているサブキ
ャリアＮｃ個のうちのｒｃ個のサブキャリアを選択する
送信系キャリア制御部と、シリアルに送られて来た送信
データをパラレルデータに変換するシリアルパラレル変
換部と、シリアルパラレル変換部からのパラレルデータ
の各々に対して直接拡散を行ってｒｃ個の直接拡散信号
を出力する直接拡散部と、直接拡散部から出力されるｒ
ｃ個の直接拡散信号に対して異なるキャリアで変調を行
ってマルチキャリア信号を出力するマルチキャリア変調
部とを有し、マルチキャリア変調部は、異なるキャリア
で変調を行うときのキャリア間隔をシリアルパラレル変
換部から出力されるシンボルレートに等しくする構成を
備えている。

【００１６】これにより、周波数利用効率を大幅に改善
することができる高速マルチキャリアスペクトラム拡散
通信装置が得られる。

【００１７】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の高速マ
ルチキャリアスペクトラム拡散通信システムは、送信装
置と受信装置とから成る高速マルチキャリアスペクトラ
ム拡散通信システムであって、送信装置は、シリアルに
送られて来た送信データを所定数のパラレルデータに変
換して出力するシリアルパラレル変換部と、所定数のパ
ラレルデータの各々に対して直接拡散を行って所定数の
直接拡散信号を出力する直接拡散部と、所定数の直接拡
散信号に対して異なるキャリアで変調を行ってマルチキ
ャリア信号を出力するマルチキャリア変調部と、マルチ
キャリア信号を送出する送信アンテナとを有し、受信装
置は、到来するマルチキャリア信号を受信する受信アン
テナと、受信アンテナで受信されたマルチキャリア信号
を各キャリア毎に分離して所定数の直接拡散信号を出力
するマルチキャリア復調部と、マルチキャリア復調部か
らの直接拡散信号を逆拡散して所定数のパラレルデータ
を出力する逆拡散部と、逆拡散部からのパラレルデータ
をシリアルデータに変換するパラレルシリアル変換部と
を有し、マルチキャリア変調部は、異なるキャリアで変
調を行うときのキャリア間隔をシリアルパラレル変換部
から出力されるシンボルレートに等しくすることとした
ものである。

【００１８】この構成により、周波数利用効率は（キャ
リア数×シンボルレート）に比例したもの、すなわちキ
ャリア数に比例したものとなり、キャリア数を増加すれ
ば周波数利用効率が増大するという作用を有する。

【００１９】請求項２に記載の高速マルチキャリアスペ
クトラム拡散通信システムは、送信装置と受信装置とか
ら成る高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信システ
ムであって、送信装置は、シリアルに送られて来た送信
データを所定数のパラレルデータに変換して出力するシ
リアルパラレル変換部と、所定数のパラレルデータの各
々に対して直接拡散を行って所定数の直接拡散信号を出
力する直接拡散部と、所定数の直接拡散信号に対して異
なるキャリアで変調を行ってマルチキャリア信号を出力
するマルチキャリア変調部と、マルチキャリア信号を送
出する送信アンテナとを有し、受信装置は、到来するマ
ルチキャリア信号を受信する受信アンテナと、受信アン
テナで受信されたマルチキャリア信号を各キャリア毎に
分離して所定数の直接拡散信号を出力するマルチキャリ
ア復調部と、マルチキャリア復調部からの直接拡散信号
をＤＦＴ処理して所定数のパラレルデータを出力するＤ
ＦＴ部と、ＤＦＴ部からのパラレルデータをシリアルデ
ータに変換するパラレルシリアル変換部とを有し、マル
チキャリア変調部は、異なるキャリアで変調を行うとき
のキャリア間隔をシリアルパラレル変換部から出力され
るシンボルレートに等しくすることとしたものである。

【００２０】この構成により、周波数利用効率は（キャ
リア数×シンボルレート）に比例したもの、すなわちキ
ャリア数に比例したものとなり、キャリア数を増加すれ
ば周波数利用効率が増大するという作用を有する。

【００２１】請求項３に記載の高速マルチキャリアスペ
クトラム拡散通信システムは、送信装置と受信装置とか
ら成る高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信システ
ムであって、送信装置は、シリアルに送られて来た送信
データを所定数のパラレルデータに変換して出力するシ
リアルパラレル変換部と、所定数のパラレルデータの各
々に対して直接拡散を行って所定数の直接拡散信号を出
力する直接拡散部と、所定数の直接拡散信号に対して異
なるキャリアで変調を行ってマルチキャリア信号を出力
するマルチキャリア変調部と、マルチキャリア信号を送
出する送信アンテナとを有し、受信装置は、到来するマ
ルチキャリア信号を受信する受信アンテナと、受信アン
テナで受信されたマルチキャリア信号を各キャリア毎に
分離して所定数の直接拡散信号を出力するマルチキャリ
ア復調部と、マルチキャリア復調部からの直接拡散信号
を逆拡散して所定数のパラレルデータを出力する逆拡散
部と、逆拡散部からのパラレルデータをシリアルデータ
に変換するパラレルシリアル変換部とを有し、マルチキ
ャリア変調部は、異なるキャリアで変調を行うときのキ
ャリア間隔をシリアルパラレル変換部から出力されるシ
ンボルレートに等しく且つ周波数軸上の配置において両
端に位置する２つのサブキャリアのチップレートを他の
サブキャリアのチップレートの半分にすることとしたも
のである。

【００２２】この構成により、周波数利用効率は（キャ
リア数−１）に比例したもの、すなわち略キャリア数に
比例したものとなり、キャリア数を増加すれば周波数利
用効率が増大するという作用を有する。

【００２３】請求項４に記載の高速マルチキャリアスペ
クトラム拡散通信システムは、送信装置と受信装置とか
ら成る高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信システ
ムであって、送信装置は、シリアルに送られて来た送信
データから伝送速度を抽出する伝送速度抽出部と、抽出
した伝送速度に比例してサブキャリア数を決定する送信
系キャリア数制御部と、シリアルに送られて来た送信デ
ータを決定したキャリア数に応じたビット数のパラレル
データである所定ビット数パラレルデータに変換して出
力するシリアルパラレル変換部と、所定ビット数パラレ
ルデータの各々に対して直接拡散を行って所定数の直接
拡散信号を出力する直接拡散部と、所定数の直接拡散信
号に対して異なるキャリアで変調を行ってマルチキャリ
ア信号を出力するマルチキャリア変調部と、マルチキャ
リア信号を送出する送信アンテナとを有し、受信装置
は、到来するマルチキャリア信号を受信する受信アンテ
ナと、受信アンテナで受信されたマルチキャリア信号を
各キャリア毎に分離して所定数の直接拡散信号を出力す
るマルチキャリア復調部と、マルチキャリア復調部から
の直接拡散信号を逆拡散して所定数ビット数パラレルデ
ータを出力する逆拡散部と、逆拡散部からのパラレルデ
ータをシリアルデータに変換するパラレルシリアル変換
部とを有し、マルチキャリア変調部は、異なるキャリア
で変調を行うときのキャリア間隔をシリアルパラレル変
換部から出力されるシンボルレートに等しくすることと
したものである。

【００２４】この構成により、周波数利用効率は（キャ
リア数×シンボルレート）に比例したもの、すなわちキ
ャリア数に比例したものとなり、キャリア数を増加すれ
ば周波数利用効率が増大するという作用を有する。

【００２５】請求項５に記載の高速マルチキャリアスペ
クトラム拡散通信システムは、送信装置と受信装置とか
ら成る高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信システ
ムであって、送信装置は、シリアルに送られて来た送信
データをパラレルデータに変換して出力するシリアルパ
ラレル変換部と、準備しているサブキャリアＮｃ個のう
ちシリアルパラレル変換部の出力に一意的に対応させた
ｒｃ個を選択するキャリアマッピング部と、シリアルパ
ラレル変換部からのパラレルデータの各々に対して直接
拡散を行ってｒｃ個の直接拡散信号を出力する直接拡散
部と、ｒｃ個の直接拡散信号に対して異なるキャリアで
変調を行ってマルチキャリア信号を出力するマルチキャ
リア変調部と、マルチキャリア信号を送出する送信アン
テナとを有し、受信装置は、到来する前記マルチキャリ
ア信号を受信する受信アンテナと、受信アンテナで受信
されたマルチキャリア信号を各キャリア毎に分離してｒ
ｃ個の直接拡散信号を出力するマルチキャリア復調部
と、マルチキャリア復調部からの直接拡散信号を逆拡散
してｒｃ個のパラレルデータを出力する逆拡散部と、マ
ルチキャリア復調部からの出力信号からキャリアマッピ
ングで選択されたキャリア情報を検出するキャリア検出
部と、逆拡散部からのｒｃ個のパラレルデータを入力し
てキャリア検出部から出力されるキャリア情報に対応す
るｒｃ個のパラレルデータを抽出するデマッピング部
と、デマッピング部からのパラレルデータをシリアルデ
ータに変換するパラレルシリアル変換部とを有し、マル
チキャリア変調部は、異なるキャリアで変調を行うとき
のキャリア間隔をシリアルパラレル変換部から出力され
るシンボルレートに等しくすることとしたものである。

【００２６】この構成により、周波数利用効率は（キャ
リア数×シンボルレート）に比例したもの、すなわちキ
ャリア数に比例したものとなり、キャリア数を増加すれ
ば周波数利用効率が増大するという作用を有する。

【００２７】請求項６に記載の高速マルチキャリアスペ
クトラム拡散通信システムは、送信装置と受信装置とか
ら成る高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信システ
ムであって、送信装置は、シリアルに送られて来た送信
データをパラレルデータに変換して出力するシリアルパ
ラレル変換部と、準備しているサブキャリアＮｃ個のう
ちシリアルパラレル変換部の出力データが更新される最
小時間間隔の整数倍毎にランダムにｒｃ個を選択する送
信系キャリアランダム制御部と、シリアルパラレル変換
部からのパラレルデータの各々に対して直接拡散を行っ
てｒｃ個の直接拡散信号を出力する直接拡散部と、ｒｃ
個の直接拡散信号に対して異なるキャリアで変調を行っ
てマルチキャリア信号を出力するマルチキャリア変調部
と、マルチキャリア信号を送出する送信アンテナとを有
し、受信装置は、到来するマルチキャリア信号を受信す
る受信アンテナと、送信系キャリアランダム制御部に同
期して対応するｒｃ個のサブキャリアを生成する受信系
キャリアランダム制御部と、受信アンテナで受信された
マルチキャリア信号を受信系キャリアランダム制御部の
制御に従って各キャリア毎に分離してｒｃ個の直接拡散
信号を出力するマルチキャリア復調部と、マルチキャリ
ア復調部からの直接拡散信号を逆拡散してｒｃ個のパラ
レルデータを出力する逆拡散部と、逆拡散部からのｒｃ
個のパラレルデータを入力してシリアルデータに変換す
るパラレルシリアル変換部とを有し、マルチキャリア変
調部は、異なるキャリアで変調を行うときのキャリア間
隔をシリアルパラレル変換部から出力されるシンボルレ
ートに等しくすることとしたものである。

【００２８】この構成により、周波数利用効率は（キャ
リア数×シンボルレート）に比例したもの、すなわちキ
ャリア数に比例したものとなり、キャリア数を増加すれ
ば周波数利用効率が増大するという作用を有する。

【００２９】請求項７に記載の高速マルチキャリアスペ
クトラム拡散通信装置は、到来するマルチキャリア信号
を受信すると共に入力したマルチキャリア信号を送出す
る送受信アンテナと送信装置と受信装置とサーキュレー
タとから成る高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信
装置であって、サーキュレータは、送受信アンテナで受
信されたマルチキャリア信号を送信装置に漏らすことな
く受信装置に伝送すると共に送信装置からのマルチキャ
リア信号を受信装置に漏らすことなく送受信アンテナに
伝送し、送受信アンテナは送信装置からのマルチキャリ
ア信号を送出すると共に到来するマルチキャリア信号を
受信し、受信装置は、サーキュレータから出力されるマ
ルチキャリア信号を各キャリア毎に分離してｒｃ個の直
接拡散信号を出力するマルチキャリア復調部と、マルチ
キャリア復調部からのｒｃ個の直接拡散信号の各々を逆
拡散してｒｃ個のパラレルデータを出力する逆拡散部
と、逆拡散部からのｒｃ個のパラレルデータをシリアル
データに変換するパラレルシリアル変換部と、マルチキ
ャリア復調部からの出力信号に基づいて通信中の相手と
の間の電波伝搬状況情報を抽出する電波伝搬状況情報抽
出部とを有し、送信装置は、電波伝搬状況情報抽出部か
らの電波伝搬状況情報に基づいて、準備しているサブキ
ャリアＮｃ個のうちのｒｃ個のサブキャリアを選択する
送信系キャリア制御部と、シリアルに送られて来た送信
データをパラレルデータに変換するシリアルパラレル変
換部と、シリアルパラレル変換部からのパラレルデータ
の各々に対して直接拡散を行ってｒｃ個の直接拡散信号
を出力する直接拡散部と、直接拡散部から出力されるｒ
ｃ個の直接拡散信号に対して異なるキャリアで変調を行
ってマルチキャリア信号を出力するマルチキャリア変調
部とを有し、マルチキャリア変調部は、異なるキャリア
で変調を行うときのキャリア間隔をシリアルパラレル変
換部から出力されるシンボルレートに等しくすることと
したものである。

【００３０】この構成により、周波数利用効率は（キャ
リア数×シンボルレート）に比例したもの、すなわちキ
ャリア数に比例したものとなり、キャリア数を増加すれ
ば周波数利用効率が増大するという作用を有する。

【００３１】請求項８に記載の高速マルチキャリアスペ
クトラム拡散通信装置は、到来するマルチキャリア信号
を受信すると共に入力したマルチキャリア信号を送出す
る送受信アンテナと送信装置と受信装置とサーキュレー
タとから成る高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信
装置であって、サーキュレータは、送受信アンテナで受
信されたマルチキャリア信号を送信装置に漏らすことな
く受信装置に伝送すると共に送信装置からのマルチキャ
リア信号を受信装置に漏らすことなく送受信アンテナに
伝送し、送受信アンテナは送信装置からのマルチキャリ
ア信号を送出すると共に到来するマルチキャリア信号を
受信し、受信装置は、サーキュレータから出力されるマ
ルチキャリア信号を各キャリア毎に分離してＮｃ個の直
接拡散信号を出力するマルチキャリア復調部と、マルチ
キャリア復調部からのＮｃ個の直接拡散信号の各々を逆
拡散してＮｃ個のパラレルデータを出力する逆拡散部
と、逆拡散部からのＮｃ個のパラレルデータをシリアル
データに変換するパラレルシリアル変換部と、マルチキ
ャリア復調部からの出力信号に基づいて通信中の相手と
の間の電波伝搬状況情報を抽出する電波伝搬状況情報抽
出部とを有し、送信装置は、電波伝搬状況情報抽出部か
ら電波伝搬状況情報に基づいてＮｃ個のサブキャリアの
通信相手側での受信電力が予め決めたレベルになるよう
に各サブキャリア毎の送信電力を制御する送信系キャリ
ア制御部と、シリアルに送られて来た送信データをＮｃ
個のパラレルデータに変換するシリアルパラレル変換部
と、シリアルパラレル変換部からのＮｃ個のパラレルデ
ータの各々に対して直接拡散を行ってＮｃ個の直接拡散
信号を出力する直接拡散部と、直接拡散部からのＮｃ個
の直接拡散信号の各々に対して異なるキャリアで変調を
行うマルチキャリア変調部とを有し、マルチキャリア変
調部は、異なるキャリアで変調を行うときのキャリア間
隔をシリアルパラレル変換部から出力されるシンボルレ
ートに等しくすることとしたものである。

【００３２】この構成により、周波数利用効率は（キャ
リア数×シンボルレート）に比例したもの、すなわちキ
ャリア数に比例したものとなり、キャリア数を増加すれ
ば周波数利用効率が増大するという作用を有する。

【００３３】請求項９に記載の高速マルチキャリアスペ
クトラム拡散通信システムは、送信装置と受信装置とか
ら成る高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信システ
ムであって、送信装置は、シリアルに送られて来た送信
データをパラレルデータに変換して出力するシリアルパ
ラレル変換部と、シリアルパラレル変換部からのパラレ
ルデータ中の通信品質が同じデータ同士に対して同一の
直接拡散を行うようにシリアルパラレル変換部からのパ
ラレルデータを変換し直すマッピング部と、マッピング
部からの出力信号により、通信品質に応じてＮｃ個の各
サブキャリアの送信電力を配分する送信系キャリア制御
部と、マッピング部から出力されるＮｃ個のサブキャリ
アに対して直接拡散を行ってＮｃ個の直接拡散信号を出
力する直接拡散部と、Ｎｃ個の直接拡散信号に対して異
なるキャリアで変調を行ってマルチキャリア信号を出力
するマルチキャリア変調部と、マルチキャリア信号を送
出する送信アンテナとを有し、受信装置は、到来するマ
ルチキャリア信号を受信する受信アンテナと、受信アン
テナで受信されたマルチキャリア信号を各キャリア毎に
分離してＮｃ個の直接拡散信号を出力するマルチキャリ
ア復調部と、マルチキャリア復調部からの直接拡散信号
を逆拡散してＮｃ個のパラレルデータを出力する逆拡散
部と、逆拡散部からのＮｃ個のパラレルデータに対して
マッピング部とは逆の変換を行うデマッピング部と、デ
マッピング部からのパラレルデータをシリアルデータに
変換するパラレルシリアル変換部とを有し、マルチキャ
リア変調部は、異なるキャリアで変調を行うときのキャ
リア間隔をシリアルパラレル変換部から出力されるシン
ボルレートに等しくすることとしたものである。

【００３４】この構成により、周波数利用効率は（キャ
リア数×シンボルレート）に比例したもの、すなわちキ
ャリア数に比例したものとなり、キャリア数を増加すれ
ば周波数利用効率が増大するという作用を有する。

【００３５】請求項１０に記載の高速マルチキャリアス
ペクトラム拡散通信システムは、基地局と複数の子局と
から成る高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信シス
テムであって、基地局側は、シリアルに送られて来た送
信データをパラレルデータに変換するシリアルパラレル
変換部と、準備しているＮｃ個のサブキャリアのうち各
子局に割り当てるｒｃ個のサブキャリアを生成する子局
キャリア制御部と、シリアルパラレル変換部から出力さ
れるパラレルデータと子局キャリア制御部からの出力デ
ータとから送信フレームを生成するフレーミング部と、
フレーミング部から出力されるｒｃ個のサブキャリアに
対して直接拡散を行てＮｃ個の直接拡散信号を出力する
直接拡散部と、直接拡散部からのＮｃ個の直接拡散信号
に対して異なるキャリアで変調を行ってマルチキャリア
信号を出力するマルチキャリア変調部と、マルチキャリ
ア変調部からのマルチキャリア信号を送出する基地局ア
ンテナとを有し、子局は、送信装置と、受信装置と、基
地局からの前記マルチキャリア信号を受信する子局アン
テナと、子局アンテナでの受信信号を受信装置へ伝送す
ると共に送信装置からのマルチキャリア信号を子局アン
テナへ伝送するサーキュレータとを有し、受信装置は、
子局アンテナで受信されたマルチキャリア信号を各キャ
リア毎に分離してｒｃ個の直接拡散信号を出力するマル
チキャリア復調部と、マルチキャリア復調部からのｒｃ
個の直接拡散信号の各々を逆拡散してｒｃ個のパラレル
データを出力する逆拡散部と、逆拡散部からのｒｃ個の
パラレルデータより、各局に割り当てるｒｃ個のキャリ
アと基地局のシリアルパラレル変換部から出力されるパ
ラレルデータとを分離するデフレーミング部と、デフレ
ーミング部からの出力データより子局キャリア情報を抽
出するキャリア情報抽出部と、デフレーミング部で分離
されたパラレルデータをシリアルデータに変換するパラ
レルシリアル変換部とを有し、送信装置は、シリアルに
送られて来た送信データをパラレルに変換するシリアル
パラレル変換部と、キャリア情報抽出部からの出力デー
タによりサブキャリアの配置を決める送信系キャリア制
御部と、送信装置のシリアルパラレル変換部からのパラ
レルデータの各々に対して直接拡散を行って直接拡散信
号を出力する直接拡散部と、直接拡散部からの直接拡散
信号に対して異なるキャリアで変調を行ってマルチキャ
リア信号をサーキュレータへ出力するマルチキャリア変
調部とを有し、マルチキャリア変調部は、異なるキャリ
アで変調を行うときのキャリア間隔をシリアルパラレル
変換部から出力されるシンボルレートに等しくすること
としたものである。

【００３６】この構成により、周波数利用効率は（キャ
リア数×シンボルレート）に比例したもの、すなわちキ
ャリア数に比例したものとなり、キャリア数を増加すれ
ば周波数利用効率が増大するという作用を有する。

【００３７】以下、本発明の実施の形態について、図１
〜図１０を用いて説明する。

【００３８】（実施の形態１）図１は本発明の実施の形
態１による高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信シ
ステムを示すブロック図である。

【００３９】図１において、シリアルパラレル変換部
１、直接拡散部２、送信アンテナ４、受信アンテナ５、
逆拡散部７、パラレルシリアル変換部８は図１１と同様
のものなので、同一符号を付し、説明は省略する。Ａ１
は送信装置、Ｂ１は受信装置、３は直接拡散部２から出
力される直接拡散信号に対して異なるキャリア（複数の
サブキャリア）で変調を行ってマルチキャリア信号を出
力するマルチキャリア変調部、６はマルチキャリア信号
を各キャリア毎に分離して直接拡散信号を出力するマル
チキャリア復調部である。

【００４０】以上のように構成された高速マルチキャリ
アスペクトラム拡散通信システムについて、その動作を
説明する。

【００４１】送信装置Ａ１においては、まず、シリアル
パラレル変換部１において、送信したいシリアル配列の
送信データをＮｃ個のパラレルデータに変換する。次
に、直接拡散部２において、シリアルパラレル変換部１
から出力されるＮｃ個のパラレルデータの各々に対して
直接拡散を行う。そして、マルチキャリア変調部３にお
いて、直接拡散部２から出力されるＮｃ個の直接拡散信
号の各々を個別にキャリアで変調して送信アンテナ４か
ら空中に送出する。

【００４２】この場合、マルチキャリア変調部３での各
キャリアの周波数間隔は、シンボルレートＢｓに等しく
する。この時の周波数利用効率η（単位周波数帯域幅当
たりの情報伝送量）は（数２）のようになる。

【００４３】

【数２】

【００４４】（数２）においては、サブキャリア数Ｎｃ
がそのまま改善度ηに比例し、例えばＮｃが６の場合に
はηは約３となる。

【００４５】受信装置Ｂ１においては、空中を介して送
信装置Ａ１から送られてきたマルチキャリア信号を受信
アンテナ５で受信する。次に、マルチキャリア復調部６
において、受信アンテナ５で受信されたマルチキャリア
信号を各キャリア毎に分離し、それぞれをベースバンド
帯域にダウンコンバート、すなわち上記直接拡散信号を
生成する。そして、逆拡散部７において、マルチキャリ
ア復調部６から出力される直接拡散信号の各々に対して
逆拡散を行い、次のパラレルシリアル変換部８におい
て、逆拡散部７から出力されるパラレルデータをシリア
ルデータに変換して復調データを生成する。

【００４６】以上のように本実施の形態によれば、送信
装置Ａ１は、シリアルに送られて来た送信データを所定
数のパラレルデータに変換して出力するシリアルパラレ
ル変換部１と、所定数のパラレルデータの各々に対して
直接拡散を行って所定数の直接拡散信号を出力する直接
拡散部２と、所定数の直接拡散信号に対して異なるキャ
リアで変調を行ってマルチキャリア信号を出力するマル
チキャリア変調部３と、マルチキャリア信号を送出する
送信アンテナ４とを有し、受信装置Ｂ１は、到来するマ
ルチキャリア信号を受信する受信アンテナ５と、受信ア
ンテナ５で受信されたマルチキャリア信号を各キャリア
毎に分離して所定数の直接拡散信号を出力するマルチキ
ャリア復調部６と、マルチキャリア復調部６からの直接
拡散信号を逆拡散して所定数のパラレルデータを出力す
る逆拡散部７と、逆拡散部７からのパラレルデータをシ
リアルデータに変換するパラレルシリアル変換部８とを
有し、マルチキャリア変調部３は、異なるキャリアで変
調を行うときのキャリア間隔をシリアルパラレル変換部
１から出力されるシンボルレートに等しくするようにし
たことにより、周波数利用効率を（キャリア数×シンボ
ルレート）に比例したもの、すなわちキャリア数に比例
したものとすることができるので、キャリア数を増加す
ることにより周波数利用効率を増大させることができ
る。

【００４７】（実施の形態２）図２は本発明の実施の形
態３による高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信シ
ステムを示すブロック図である。

【００４８】図２において、送信装置Ａ１、シリアルパ
ラレル変換部１、直接拡散部２、マルチキャリア変調部
３、送信アンテナ４、受信アンテナ５、マルチキャリア
復調部６、逆拡散部７、パラレルシリアル変換部８は図
１と同様のものなので、同一符号を付し、説明は省略す
る。Ｂ２は受信装置、９はマルチキャリア復調部６から
の直接拡散信号をＤＦＴ（ＤｉｓｃｒｅｔｅＦｏｕｒ
ｉｅｒＴｒａｎｓ−ｆｏｒｍ）処理してＮｃ個のパラ
レルデータを出力するＤＦＴ部である。

【００４９】以上のように構成された高速マルチキャリ
アスペクトラム拡散通信システムについて、その動作を
説明する。

【００５０】送信装置Ａ１においては、まず、シリアル
パラレル変換部１において、送信したいシリアル配列の
送信データをＮｃ個のパラレルデータに変換する。次
に、直接拡散部２において、シリアルパラレル変換部１
から出力されるＮｃ個のパラレルデータの各々に対して
直接拡散を行う。そして、マルチキャリア変調部３にお
いて、直接拡散部２から出力されるＮｃ個の直接拡散信
号の各々を個別にキャリアで変調して送信アンテナ４か
ら空中に送出する。

【００５１】この場合、マルチキャリア変調部３での各
キャリアの周波数間隔は、シンボルレートＢｓに等しく
する。この時の周波数利用効率η（単位周波数帯域幅当
たりの情報伝送量）は（数２）のようになる。（数２）
においては、サブキャリア数Ｎｃがそのまま改善度ηに
比例し、例えばＮｃが６の場合にはηは約３となる。受
信装置Ｂ２においては、空中を介して送信装置Ａ１から
送られてきたマルチキャリア信号を受信アンテナ５で受
信する。次に、マルチキャリア復調部６において、受信
アンテナ５で受信されたマルチキャリア信号を各キャリ
ア毎に分離し、それぞれをベースバンド帯域にダウンコ
ンバート、すなわち上記直接拡散信号を生成する。そし
て、ＤＦＴ部９において、マルチキャリア復調部６から
出力される直接拡散信号の各々に対して周波数軸上での
逆拡散を行い、次のパラレルシリアル変換部８において
逆拡散部７から出力されるパラレルデータをシリアルデ
ータに変換して復調データを生成する。

【００５２】この場合、上記ＤＦＴ部９としては、スペ
クトラム拡散方式を用いないマルチキャリア方式の受信
系で用いられるようなＤＦＴ部が流用出来る。

【００５３】以上のように本実施の形態によれば、マル
チキャリア復調部６からの直接拡散信号をＤＦＴ処理し
て所定数のパラレルデータを出力するＤＦＴ部９を設け
たことにより、周波数利用効率を（キャリア数×シンボ
ルレート）に比例したもの、すなわちキャリア数に比例
したものとすることができるので、キャリア数を増加す
ることにより周波数利用効率を増大させることができ
る。

【００５４】（実施の形態３）図３は本発明の実施の形
態３による高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信シ
ステムを示すブロック図である。

【００５５】図３において、シリアルパラレル変換部
１、直接拡散部２、送信アンテナ４、受信アンテナ５、
逆拡散部７、パラレルシリアル変換部８は図１１と同様
のものなので、同一符号を付し、説明は省略する。Ａ２
は送信装置、Ｂ３は受信装置、１０はＮｃ個の直接拡散
信号を複数のサブキャリアで変調するマルチキャリア変
調部、１１は複数のサブキャリアを有するマルチキャリ
ア信号を復調するマルチキャリア復調部である。

【００５６】以上のように構成された高速マルチキャリ
アスペクトラム拡散通信システムについて、その動作を
説明する。

【００５７】送信装置Ａ２においては、まず、シリアル
パラレル変換部１において、送信したいシリアル配列の
送信データをＮｃ個のパラレルデータに変換する。次
に、直接拡散部２において、シリアルパラレル変換部１
から出力されるＮｃ個のパラレルデータの各々に対して
直接拡散を行う。そして、マルチキャリア変調Ａ部１０
において、直接拡散部２から出力されるＮｃ個の直接拡
散信号の各々を個別にキャリアで変調して送信アンテナ
４から空中に送出する。

【００５８】この場合、マルチキャリア変調部１０での
各キャリアの周波数間隔は、シンボルレートＢｓに等し
く、且つ周波数軸上での両端のサブキャリアのみはチッ
プレートを他のサブキャリアの半分にする。この時の周
波数利用効率η（単位周波数帯域幅当たりの情報伝送
量）は（数３）のようになる。

【００５９】

【数３】

【００６０】（数３）においては、例えばＮｃが６の場
合にはηは約５となる。

【００６１】受信装置Ｂ３においては、空中を介して送
信装置Ａ２から送られてきたまマルチキャリア信号を送
信アンテナ５で受信する。次に、マルチキャリア復調部
１１において、受信アンテナ５で受信されたマルチキャ
リア信号を各キャリア毎に分離し、それぞれをベースバ
ンド帯域にダウンコンバート、すなわち上記直接拡散信
号を生成する。そして、逆拡散部７において、マルチキ
ャリア復調部１１から出力される直接拡散信号の各々に
対して逆拡散を行い、次のパラレルシリアル変換部８に
おいて、逆拡散部７から出力されるパラレルデータをシ
リアルデータに変換して復調データを生成する。

【００６２】以上のように本実施の形態によれば、マル
チキャリア変調部１０は、異なるキャリアで変調を行う
ときのキャリア間隔をシリアルパラレル変換部１から出
力されるシンボルレートに等しく且つ周波数軸上の配置
において両端に位置する２つのサブキャリアのチップレ
ートを他のサブキャリアのチップレートの半分にするよ
うにしたことにより、周波数利用効率を（キャリア数−
１）に比例したもの、すなわち略キャリア数に比例した
ものとすることができるので、キャリア数を増加するこ
とにより周波数利用効率を増大させることができる。

【００６３】（実施の形態４）図４は本発明の実施の形
態４による高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信シ
ステムを示すブロック図である。

【００６４】図４において、受信装置Ｂ１、シリアルパ
ラレル変換部１、直接拡散部２、マルチキャリア変調部
３、送信アンテナ４、受信アンテナ５、マルチキャリア
復調部６、逆拡散部７、パラレルシリアル変換部８は図
１と同様のものなので、同一符号を付し、説明は省略す
る。Ａ３は送信装置、１２はシリアルに送られて来た送
信データから伝送速度を抽出する伝送速度抽出部、１３
は抽出した伝送速度に比例してサブキャリア数を決定す
る送信系キャリア数制御部である。

【００６５】以上のように構成された高速マルチキャリ
アスペクトラム拡散通信システムについて、その動作を
説明する。

【００６６】送信装置Ａ３においては、まず、シリアル
パラレル変換部１において、送信したいシリアル配列の
送信データをＮｃ個のパラレルデータに変換する。次
に、直接拡散部２において、シリアルパラレル変換部１
から出力されるＮｃ個のパラレルデータの各々に対して
直接拡散を行う。一方、伝送速度抽出部１２において、
送信したいシリアル配列の送信データから伝送速度を抽
出し、送信系キャリア数制御部１３において、伝送速度
抽出部１２の出力より得られる伝送速度に比例した対応
でサブキャリア数Ｎｃを適応的に決定する。そして、マ
ルチキャリア変調部３において、送信系キャリア数制御
部１３の出力に基づくサブキャリア数で、直接拡散部２
から出力される直接拡散信号の各々を個別にキャリアで
変調して送信アンテナ４から空中に送出する。

【００６７】この場合、マルチキャリア変調部３での各
キャリアの周波数間隔はシンボルレートＢｓに等しくす
る。この時の周波数利用効率η（単位周波数帯域幅当た
りの情報伝送量）は（数２）のようになる。

【００６８】（数２）において、サブキャリア数Ｎｃが
そのまま改善度ηに比例し、例えばＮｃが６の場合には
ηは約３となる。

【００６９】受信装置Ｂ１においては、空中を介して送
信装置Ａ３から送られてきたマルチキャリア信号を受信
アンテナ５で受信する。次に、マルチキャリア復調部６
において、受信アンテナ５で受信されたマルチキャリア
信号を各キャリア毎に分離し、それぞれをベースバンド
帯域にダウンコンバート、すなわち上記直接拡散信号を
生成する。そして、逆拡散部７において、マルチキャリ
ア復調部６から出力されるＮｃ個の直接拡散信号の各々
に対して逆拡散を行い、次のパラレルシリアル変換部８
において、逆拡散部７から出力されるＮｃ個のパラレル
データをシリアルデータに変換して復調データを生成す
る。

【００７０】以上のように本実施の形態によれば、シリ
アルに送られて来た送信データから伝送速度を抽出する
伝送速度抽出部１２と、抽出した伝送速度に比例してサ
ブキャリア数を決定する送信系キャリア数制御部１３と
を設けたことにより、周波数利用効率を（キャリア数×
シンボルレート）に比例したもの、すなわちキャリア数
に比例したものとすることができるので、キャリア数を
増加することにより周波数利用効率を増大させることが
できる。

【００７１】（実施の形態５）図５は本発明の実施の形
態５による高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信シ
ステムを示すブロック図である。

【００７２】図５において、シリアルパラレル変換部
１、直接拡散部２、送信アンテナ４、受信アンテナ５、
逆拡散部７、パラレルシリアル変換部８は図１と同様の
ものなので、同一符号を付し、説明は省略する。Ａ４は
送信装置、Ｂ４は受信装置、１４はｒｃ個のサブキャリ
アのそれぞれに対するキャリア変調を行うマルチキャリ
ア変調部、１５は準備しているサブキャリアＮｃ個のう
ちシリアルパラレル変換部１の出力に一意的に対応させ
たｒｃ個を選択するキャリアマッピング部、１６はマル
チキャリア信号を復調するマルチキャリア復調部、１７
は逆拡散部７からのｒｃ個のパラレルデータを入力して
後述のキャリア検出部１８から出力されるキャリア情報
に対応するｒｃ個のパラレルデータを抽出するデマッピ
ング部、１８はマルチキャリア復調部１６の出力信号か
らキャリアマッピング部１５で選択されたキャリア情報
を検出するキャリア検出部である。

【００７３】以上のように構成された高速マルチキャリ
アスペクトラム拡散通信システムについて、その動作を
説明する。

【００７４】送信装置Ａ４においては、まず、シリアル
パラレル変換部１において、送信したいシリアル配列の
送信データをｒｃ個のパラレルデータに変換する。次
に、直接拡散部２において、シリアルパラレル変換部１
から出力されるｒｃ個のパラレルデータの各々に対して
直接拡散を行う。一方、キャリアマッピング部１５にお
いて、シリアルパラレル変換部１の出力の一部に一意的
に対応させて、準備しているＮｃ個のサブキャリアのう
ちｒｃ個を選択する。そして、マルチキャリア変調部１
４において、キャリアマッピング部１５で選択されたサ
ブキャリアｒｃ個を用いて、直接拡散部２から出力され
る直接拡散信号の各々を個別にキャリアで変調して送信
アンテナ４から空中に送出する。

【００７５】この場合、マルチキャリア変調部１４での
各キャリアの周波数間隔はシンボルレートＢｓに等しく
する。この時の周波数利用効率η（単位周波数帯域幅当
たりの情報伝送量）は（数４）のようになる。

【００７６】

【数４】

【００７７】（数４）において、サブキャリア数Ｎｃが
そのまま改善度ηにほぼ比例する。

【００７８】受信装置Ｂ４においては、空中を介して送
信装置Ａ４から送られてきたマルチキャリア信号を受信
アンテナ５で受信する。次に、マルチキャリア復調部１
６において、受信アンテナ５で受信されたマルチキャリ
ア信号を各キャリア毎に分離し、それぞれをベースバン
ド帯域にダウンコンバート、すなわち上記直接拡散信号
を生成する。そして、逆拡散部７において、マルチキャ
リア復調部１６から出力されるｒｃ個の直接拡散信号の
各々に対して逆拡散を行う。一方、キャリア検出部１８
において、マルチキャリア復調部１６の出力より、送信
装置Ａ４で選択されたキャリア情報（ｒｃ個のサブキャ
リアを示す情報）を検出する。次に、デマッピング部１
７において、逆拡散部７の出力より、サブキャリアｒｃ
個に対応するパラレルデータを抽出すると共にキャリア
検出部１８の出力のキャリア情報より、各キャリアに対
応するパラレルデータを抽出する。そして、パラレルシ
リアル変換部８において、デマッピング部１７から出力
されるパラレルデータをシリアルデータに変換して復調
データを生成する。

【００７９】以上のように本実施の形態によれば、準備
しているサブキャリアＮｃ個のうちシリアルパラレル変
換部の出力に一意的に対応させたｒｃ個を選択するキャ
リアマッピング部１５と、マルチキャリア復調部１６か
らの出力信号からキャリアマッピングで選択されたキャ
リア情報を検出するキャリア検出部１８と、逆拡散部７
からのｒｃ個のパラレルデータを入力してキャリア検出
部１８から出力されるキャリア情報に対応するｒｃ個の
パラレルデータを抽出するデマッピング部１７とを設け
たことにより、周波数利用効率を（キャリア数×シンボ
ルレート）に比例したもの、すなわちキャリア数に比例
したものとすることができるので、キャリア数を増加す
ることにより周波数利用効率を増大させることができ
る。

【００８０】（実施の形態６）図６は本発明の実施の形
態６による高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信シ
ステムを示すブロック図である。

【００８１】図６において、シリアルパラレル変換部
１、直接拡散部２、送信アンテナ４、受信アンテナ５、
逆拡散部７、パラレルシリアル変換部８、マルチキャリ
ア変調部１４、マルチキャリア復調部１６は図５と同様
のものなので、同一符号を付し、説明は省略する。Ａ５
は送信装置、Ｂ５は受信装置、１９は準備しているサブ
キャリアＮｃ個のうちシリアルパラレル変換部１の出力
データ（パラレルデータ）が更新される最小時間間隔の
整数倍毎にランダムにｒｃ個を選択する送信系キャリア
ランダム制御部、２０は送信系キャリアランダム制御部
１９に同期して対応するｒｃ個のサブキャリアを生成す
る受信系キャリアランダム制御部である。

【００８２】以上のように構成された高速マルチキャリ
アスペクトラム拡散通信システムについて、その動作を
説明する。

【００８３】送信装置Ａ５においては、まず、シリアル
パラレル変換部１において、送信したいシリアル配列の
送信データをｒｃ個のパラレルデータに変換する。次
に、直接拡散部２において、シリアルパラレル変換部１
から出力されるｒｃ個のパラレルデータの各々に対して
直接拡散を行う。一方、送信系キャリアランダム制御部
１９において、準備しているＮｃ個のサブキャリアのう
ちｒｃ個をランダムに選択する。この選択は、シリアル
パラレル変換部１から出力されるパラレルデータが更新
される最小時間間隔の整数倍毎に行われる。そして、マ
ルチキャリア変調部１４において、送信系キャリアラン
ダム制御部１９で選択されたサブキャリアｒｃ個を用い
て、直接拡散部２から出力される直接拡散信号の各々を
個別にキャリアで変調して送信アンテナ４から空中に送
出する。

【００８４】この場合、マルチキャリア変調部１４での
各キャリアの周波数間隔はシンボルレートＢｓに等しく
する。この時の周波数利用効率η（単位周波数帯域幅当
たりの情報伝送量）は（数５）のようになる。

【００８５】

【数５】

【００８６】（数５）において、サブキャリア数Ｎｃが
そのまま改善度ηに比例する。

【００８７】受信装置Ｂ５においては、空中を介して送
信装置Ａ５から送られてきたマルチキャリア信号を受信
アンテナ５で受信する。また、受信系キャリアランダム
制御部２０において、送信系キャリアランダム制御部１
９に同期して対応する上記ｒｃ個のサブキャリアを生成
する。次に、マルチキャリア復調部１６において、受信
系キャリアランダム制御部２０で生成されたｒｃ個のサ
ブキャリア情報に基づいて、受信アンテナ５で受信され
たマルチキャリア信号を各キャリア毎に分離し、それぞ
れをベースバンド帯域にダウンコンバート、すなわち上
記直接拡散信号を生成する。そして、逆拡散部７におい
て、マルチキャリア復調部１６から出力されるｒｃ個の
直接拡散信号の各々に対して逆拡散を行う。そして、パ
ラレルシリアル変換部８において、逆拡散部７から出力
されるパラレルデータをシリアルデータに変換して復調
データを生成する。

【００８８】以上のように本実施の形態によれば、準備
しているサブキャリアＮｃ個のうちシリアルパラレル変
換部の出力データが更新される最小時間間隔の整数倍毎
にランダムにｒｃ個を選択する送信系キャリアランダム
制御部１９と、送信系キャリアランダム制御部１９に同
期して対応するｒｃ個のサブキャリアを生成する受信系
キャリアランダム制御部２０とを設けたことにより、周
波数利用効率を（キャリア数×シンボルレート）に比例
したもの、すなわちキャリア数に比例したものとするこ
とができるので、キャリア数を増加することにより周波
数利用効率を増大させることができる。

【００８９】（実施の形態７）図７は本発明の実施の形
態７による高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信シ
ステムを示すブロック図である。

【００９０】図７において、シリアルパラレル変換部
１、直接拡散部２、逆拡散部７、パラレルシリアル変換
部８、マルチキャリア変調部１４、マルチキャリア復調
部１６は図５と同様のものなので、同一符号を付し、説
明は省略する。Ｍ１、Ｍ２は高速マルチキャリアスペク
トラム拡散通信システムを構成する高速マルチキャリア
スペクトラム拡散通信装置としての無線装置、Ａ６は送
信装置、Ｂ６は受信装置、２１は後述の電波伝搬状況情
報抽出部２２からの電波伝搬状況情報に基づいて、準備
しているサブキャリアＮｃ個のうちのｒｃ個のサブキャ
リアを選択する送信系キャリア制御部、２２はマルチキ
ャリア復調部１６からの出力信号に基づいて通信中の相
手との間の電波伝搬状況情報を抽出する電波伝搬状況情
報抽出部、２３、２４は後述の送受信アンテナ２５、２
６で受信されたマルチキャリア信号を送信装置Ａ６に漏
らすことなく受信装置Ｂ６に伝送すると共に送信装置Ａ
６からのマルチキャリア信号を受信装置Ｂ６に漏らすこ
となく送受信アンテナ２５、２６に伝送するサーキュレ
ータ、２５、２６は到来するマルチキャリア信号を受信
すると共に入力したマルチキャリア信号を送出する送受
信アンテナである。

【００９１】以上のように構成された高速マルチキャリ
アスペクトラム拡散通信システムについて、その動作を
説明する。

【００９２】図７に示すように、無線装置Ｍ１と無線装
置Ｍ２が対向通信を行う場合を説明する。

【００９３】まず無線装置Ｍ２について説明する。無線
装置Ｍ２の受信装置Ｂ６においては、空中を介して無線
装置Ｍ１から送られてきたマルチキャリア信号を送受信
アンテナ２６で受信する。そして、サーキュレータ２４
において、送受信アンテナ２６で受信されたマルチキャ
リア信号を送信装置Ａ６に漏らすことなく受信装置Ｂ６
に伝送する。次に、マルチキャリア復調部１６におい
て、サーキュレータ２４からのマルチキャリア信号を各
キャリア毎に分離し、それぞれをベースバンド帯域にダ
ウンコンバート、すなわち直接拡散信号を生成する。そ
して、逆拡散部７において、マルチキャリア復調部１６
から出力されるｒｃ個の直接拡散信号の各々に対して逆
拡散を行う。そして、パラレルシリアル変換部８におい
て逆拡散部７から出力されるパラレルデータをシリアル
データに変換して復調データを生成する。一方、電波伝
搬状況情報抽出部２２において、通信中の相手との間の
電波伝搬状況情報を抽出する。

【００９４】無線装置Ｍ２の送信装置Ａ６においては、
まず、シリアルパラレル変換部１において、送信したい
シリアル配列の送信データをｒｃ個のパラレルデータに
変換する。次に、直接拡散部２において、シリアルパラ
レル変換部１から出力されるｒｃ個のパラレルデータの
各々に対して直接拡散を行う。一方、送信系キャリア制
御部２１において、準備しているＮｃ個のサブキャリア
のうちから、電波伝搬状況情報抽出部２２の出力情報に
基づいて、電波伝搬状況の良好な周波数点から優先的に
ｒｃ個を選択する。そして、マルチキャリア変調部１４
において、送信系キャリア制御部２１で選択されたサブ
キャリアｒｃ個を用いて、直接拡散部２から出力される
直接拡散信号の各々を個別にキャリアで変調する。そし
て、サーキュレータ２４において、上記変調信号を受信
装置Ｂ６に漏らすことなく送受信アンテナ２６に伝送
し、送受信アンテナ２６から空中に送出する。

【００９５】この場合、マルチキャリア変調部１４での
各キャリアの周波数間隔はシンボルレートＢｓに等しく
する。この時の周波数利用効率η（単位周波数帯域幅当
たりの情報伝送量）は（数５）のようになる。

【００９６】（数５）において、サブキャリア数ｒｃが
そのまま改善度ηに比例する。

【００９７】無線装置Ｍ１についても同様の処理を行
う。

【００９８】以上のように本実施の形態によれば、マル
チキャリア復調部１６からの出力信号に基づいて通信中
の相手との間の電波伝搬状況情報を抽出する電波伝搬状
況情報抽出部２２と、電波伝搬状況情報抽出部２２から
の電波伝搬状況情報に基づいて、準備しているサブキャ
リアＮｃ個のうちのｒｃ個のサブキャリアを選択する送
信系キャリア制御部２１とを設けたことにより、周波数
利用効率を（キャリア数×シンボルレート）に比例した
もの、すなわちキャリア数に比例したものとすることが
できるので、キャリア数を増加することにより周波数利
用効率を増大させることができる。

【００９９】（実施の形態８）図８は本発明の実施の形
態８による高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信シ
ステムを示すブロック図である。

【０１００】図８において、シリアルパラレル変換部
１、直接拡散部２、逆拡散部７、パラレルシリアル変換
部８、電波伝搬状況情報抽出部２２、サーキュレータ２
３、２４、送受信アンテナ２５、２６は図７と同様のも
のなので、同一符号を付し、説明は省略する。Ｍ３、Ｍ
４は高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信システム
を構成する高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信装
置としての無線装置、Ａ７は送信装置、Ｂ７は受信装
置、２７はＮｃ個の直接拡散信号を変調するマルチキャ
リア変調部、２８は電波伝搬状況情報抽出部２２からの
電波伝搬状況情報に基づいてＮｃ個のサブキャリアの通
信相手側での受信電力が予め決めたレベルになるように
各サブキャリア毎の送信電力を制御する送信系キャリア
制御部である。

【０１０１】以上のように構成された高速マルチキャリ
アスペクトラム拡散通信システムについて、その動作を
説明する。

【０１０２】図８に示すように無線装置Ｍ３と無線装置
Ｍ４とが対向通信を行う場合を説明する。

【０１０３】まず無線装置Ｍ４について説明する。無線
装置Ｍ４の受信装置Ｂ７においては、空中を介して無線
装置Ｍ３から送られてきたマルチキャリア信号をアンテ
ナ２６で受信する。そして、サーキュレータ２４におい
て、送受信アンテナ２６で受信されたマルチキャリア信
号を送信装置Ａ７に漏らすことなく受信装置Ｂ７に伝送
する。次に、マルチキャリア復調部２９において、サー
キュレータ２４からのマルチキャリア信号を各キャリア
毎に分離し、それぞれをベースバンド帯域にダウンコン
バート、すなわちＮｃ個の直接拡散信号を生成する。そ
して、逆拡散部７において、マルチキャリア復調部２９
から出力されるＮｃ個の直接拡散信号の各々に対して逆
拡散を行う。そして、パラレルシリアル変換部８におい
て、逆拡散部７から出力されるパラレルデータをシリア
ルデータに変換して復調データを生成する。一方、電波
伝搬状況情報抽出部２２において、通信中の相手との間
の電波伝搬状況情報を抽出する。

【０１０４】無線装置Ｍ４の送信装置Ａ７においては、
まず、シリアルパラレル変換部１において、送信したい
シリアル配列の送信データをパラレルデータに変換す
る。次に、直接拡散部２において、シリアルパラレル変
換部１から出力されるパラレルデータの各々に対して直
接拡散を行う。一方、送信系キャリア制御部２８におい
て、電波伝搬状況情報抽出部２２の出力に基づき、通信
中の相手での受信電力が予め決めたレベルになるよう
に、各サブキャリア毎の送信電力を決める。そして、マ
ルチキャリア変調部２７において、送信系キャリア制御
部２８で決定された送信電力を有する各サブキャリアを
用いて、直接拡散部２から出力される直接拡散信号の各
々を個別にキャリアで変調する。そして、サーキュレー
タ２４において、上記変調信号を受信装置Ｂ７に漏らす
ことなく送受信アンテナ２６に伝送し、送受信アンテナ
２６から空中に送出する。

【０１０５】この場合、マルチキャリア変調部２７での
各キャリアの周波数間隔はシンボルレートＢｓに等しく
する。この時の周波数利用効率η（単位周波数帯域幅当
たりの情報伝送量）は（数２）のようになる。

【０１０６】（数２）において、サブキャリア数Ｎｃが
そのまま改善度ηに比例する。

【０１０７】無線装置Ａについても同様の処理を行う。

【０１０８】以上のように本実施の形態によれば、マル
チキャリア復調部２９からの出力信号に基づいて通信中
の相手との間の電波伝搬状況情報を抽出する電波伝搬状
況情報抽出部２２と、電波伝搬状況情報抽出部２２から
電波伝搬状況情報に基づいてＮｃ個のサブキャリアの通
信相手側での受信電力が予め決めたレベルになるように
各サブキャリア毎の送信電力を制御する送信系キャリア
制御部２８とを設けたことにより、周波数利用効率を
（キャリア数×シンボルレート）に比例したもの、すな
わちキャリア数に比例したものとすることができるの
で、キャリア数を増加することにより周波数利用効率を
増大させることができる。

【０１０９】（実施の形態９）図９は本発明の実施の形
態９による高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信シ
ステムを示すブロック図である。

【０１１０】図９において、シリアルパラレル変換部
１、直接拡散部２、送信アンテナ４、受信アンテナ５、
逆拡散部７、パラレルシリアル変換部８は図１と同様の
ものなので、同一符号を付し、説明は省略する。Ａ８は
送信装置、Ｂ８は受信装置、３０はシリアルパラレル変
換部１からのパラレルデータ中の通信品質が同じ所要通
信品質のデータ同士に対して同一の直接拡散を行うよう
にシリアルパラレル変換部１からのパラレルデータを変
換し直すマッピング部、３１は直接拡散部２からのＮｃ
個の直接拡散信号を変調するマルチキャリア変調部、３
２はマッピング部３０からの出力信号により、所要通信
品質に応じてＮｃ個の各サブキャリアの送信電力を配分
する送信系キャリア制御部、３３はマルチキャリア信号
を復調するマルチキャリア復調部、３４は逆拡散部７か
らのＮｃ個のパラレルデータに対してマッピング部３０
とは逆の変換を行うデマッピング部である。

【０１１１】以上のように構成された高速マルチキャリ
アスペクトラム拡散通信システムについて、その動作を
説明する。

【０１１２】送信装置Ａ８においては、まず、シリアル
パラレル変換部１において、送信したいシリアル配列の
送信データをパラレルデータに変換する。そして、マッ
ピング部３０において、送信データ中の所要通信品質が
同じデータ同士（例えば音声データ同士）に対して同一
の直接拡散が行われるようにシリアルパラレル変換部１
の出力データであるパラレルデータを変換し直す。次
に、直接拡散部２において、マッピング部３０から出力
されるパラレルデータの各々に対して直接拡散を行う。
一方、送信系キャリア制御部３２において、マッピング
部３０の出力により、通信品質に応じて各サブキャリア
Ｎｃ個の各々の送信電力を配分する。この場合、各サブ
キャリアの送信電力はその通信品質に応じて最小になる
ように配分する。そして、マルチキャリア変調部３１に
おいて、送信系キャリア制御部３２で配分された送信電
力を有する各サブキャリアを用いて、直接拡散部２から
の直接拡散信号の各々を個別にキャリアで変調して送信
アンテナ４から空中に送出する。

【０１１３】この場合、マルチキャリア変調部３１での
各キャリアの周波数間隔はシンボルレートＢｓに等しく
する。この時の周波数利用効率η（単位周波数帯域幅当
たりの情報伝送量）は（数２）のようになる。

【０１１４】（数２）において、サブキャリア数Ｎｃが
そのまま改善度ηに比例し、例えばＮｃが６の場合には
ηは約３となる。

【０１１５】受信装置Ｂ８においては、空中を介して送
信装置Ａ８から送られてきた信号を受信アンテナ５で受
信する。次に、マルチキャリア復調部３３において、受
信アンテナ５で受信されたマルチキャリア信号を各キャ
リア毎に分離し、それぞれをベースバンド帯域にダウン
コンバート、すなわち上記直接拡散信号を生成する。そ
して、逆拡散部７において、マルチキャリア復調部３３
から出力される直接拡散信号の各々に対して逆拡散を行
う。そして、デマッピング部３４において、マッピング
部３０とは逆の変換を行い、次のパラレルシリアル変換
部８において、デマッピング部３４から出力されるパラ
レルデータをシリアルデータに変換して復調データを生
成する。

【０１１６】以上のように本実施の形態によれば、シリ
アルパラレル変換部１からのパラレルデータ中の通信品
質が同じ所要通信品質のデータ同士に対して同一の直接
拡散を行うようにシリアルパラレル変換部１からのパラ
レルデータを変換し直すマッピング部３０と、マッピン
グ部３０からの出力信号により、通信品質に応じてＮｃ
個の各サブキャリアの送信電力を配分する送信系キャリ
ア制御部３２と、逆拡散部７からのＮｃ個のパラレルデ
ータに対してマッピング部３０とは逆の変換を行うデマ
ッピング部３４とを設けたことにより、周波数利用効率
を（キャリア数×シンボルレート）に比例したもの、す
なわちキャリア数に比例したものとすることができるの
で、キャリア数を増加することにより周波数利用効率を
増大させることができる。

【０１１７】（実施の形態１０）図１０は本発明の実施
の形態１０による高速マルチキャリアスペクトラム拡散
通信システムを示すブロック図である。

【０１１８】図１０において、シリアルパラレル変換部
１、直接拡散部２、送信アンテナ４、逆拡散部７、パラ
レルシリアル変換部８、マルチキャリア変調部１４、マ
ルチキャリア復調部１６、サーキュレータ２４、送受信
アンテナ２６は図１、図７と同様のものなので、同一符
号を付し、説明は省略する。Ａ９は基地局、Ａ１０は送
信装置、Ｂ９は受信装置、Ｍ５は子局、３５はシリアル
パラレル変換部１から出力されるパラレルデータと後述
の子局キャリア制御部３７からの出力データとから送信
フレームを生成するフレーミング部、３６は直接拡散部
２から出力されるＮｃ個の直接拡散信号を変調するマル
チキャリア変調部、３７は準備しているＮｃ個のサブキ
ャリアのうち各子局に割り当てるｒｃ個のサブキャリア
を生成する子局キャリア制御部、３８は逆拡散部７から
のｒｃ個のパラレルデータより、各局に割り当てるｒｃ
個のキャリアと基地局のシリアルパラレル変換部１から
出力されたパラレルデータと同じパラレルデータとを分
離するデフレーミング部、３９はデフレーミング部３８
からの出力データより子局キャリア情報を抽出するキャ
リア情報抽出部、４０はキャリア情報抽出部３９からの
出力データにより、サブキャリアの配置を決める送信系
キャリア制御部である。

【０１１９】以上のように構成された高速マルチキャリ
アスペクトラム拡散通信システムについて、その動作を
説明する。

【０１２０】図１０に示すように基地局Ａ９とその子局
Ｍ５が対向通信を行う場合を説明する。

【０１２１】基地局Ａ９においては、まず、シリアルパ
ラレル変換部１において、送信したいシリアル配列の送
信データをパラレルデータに変換する。一方、子局キャ
リア制御部３７において、準備するサブキャリアＮｃ個
のうち各子局に割り当てるｒｃ個のサブキャリア情報
（各サブキャリアの周波数チャネル）を生成する。そし
て、フレーミング部３５において、シリアルパラレル変
換部１出力であるパラレルデータと子局キャリア制御部
３７出力データ（ｒｃ個のサブキャリアを示すデータ）
とから送信フレームを生成する。次に、直接拡散部２に
おいて、フレーミング部３５から出力されるＮｃ個のパ
ラレルデータの各々に対して直接拡散を行う。そして、
マルチキャリア変調部３６において、直接拡散部２から
出力される直接拡散信号の各々を個別にキャリアで変調
して送信アンテナ４から空中に送出する。

【０１２２】次に、子局Ｍ５の受信装置Ｂ９において、
空中を介して基地局Ａ９から送られてきたマルチキャリ
ア信号を送受信アンテナ２６で受信する。次に、マルチ
キャリア復調部１６において、送受信アンテナ２６で受
信されたマルチキャリア信号を各キャリア毎に分離し、
それぞれをベースバンド帯域にダウンコンバート、すな
わちｒｃ個の直接拡散信号を生成する。そして、逆拡散
部７において、マルチキャリア復調部１６出力の直接拡
散信号の各々に対して逆拡散を行う。そして、デフレー
ミング部３８において、受信信号フレームから、シリア
ルパラレル変換部１出力のパラレルデータと子局キャリ
ア制御部３７出力であるサブキャリア情報とを分離す
る。次のパラレルシリアル変換部８においては、デフレ
ーミング部３８で分離されたシリアルパラレル変換部１
出力のパラレルデータをシリアルに変換して復調データ
を生成する。一方、キャリア情報抽出部３９において
は、デフレーミング部３８で分離された子局キャリア制
御部３７の出力信号であるサブキャリア情報を抽出す
る。

【０１２３】子局Ｍ５の送信装置Ａ１０においては、ま
ず、シリアルパラレル変換部１において、送信したいシ
リアル配列の送信データをパラレルデータに変換する。
次に直接拡散部２において、シリアルパラレル変換部１
出力のパラレルデータの各々に対して直接拡散を行う。
一方、送信系キャリア制御部４０において、キャリア情
報抽出部３９出力により、割り当てられたサブキャリア
ｒｃを決める。そして、マルチキャリア変調部１４にお
いて、送信系キャリア制御部４０で決められたサブキャ
リアｒｃ個を用いて、直接拡散部２出力信号の各々を個
別にキャリアで変調する。そして、サーキュレータ２４
において、上記変調信号を受信装置Ｂ９に漏らすことな
く送受信アンテナ２６に伝送し、送受信アンテナ２６か
ら空中に送出する。

【０１２４】この場合、マルチキャリア変調部１４での
各キャリアの周波数間隔はシンボルレートＢｓに等しく
する。この時の周波数利用効率η（単位周波数帯域幅当
たりの情報伝送量）は（数５）のようになる。

【０１２５】（数５）において、サブキャリア数ｒｃが
そのまま改善度ηに比例する。

【０１２６】以上のように本実施の形態によれば、準備
しているＮｃ個のサブキャリアのうち各子局に割り当て
るｒｃ個のサブキャリアを生成する子局キャリア制御部
３７と、シリアルパラレル変換部１から出力されるパラ
レルデータと子局キャリア制御部３７からの出力データ
とから送信フレームを生成するフレーミング部３５と、
逆拡散部７からのｒｃ個のパラレルデータより、各局に
割り当てるｒｃ個のキャリアと基地局のシリアルパラレ
ル変換部１から出力されるパラレルデータとを分離する
デフレーミング部３８と、デフレーミング部３８からの
出力データより子局キャリア情報を抽出するキャリア情
報抽出部３９と、キャリア情報抽出部３９からの出力デ
ータによりサブキャリアの配置を決める送信系キャリア
制御部４０とを設けたことにより、周波数利用効率を
（キャリア数×シンボルレート）に比例したもの、すな
わちキャリア数に比例したものとすることができるの
で、キャリア数を増加することにより周波数利用効率を
増大させることができる。

【０１２７】

【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項１に
記載の高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信システ
ムよれば、送信装置と受信装置とから成る高速マルチキ
ャリアスペクトラム拡散通信システムであって、送信装
置は、シリアルに送られて来た送信データを所定数のパ
ラレルデータに変換して出力するシリアルパラレル変換
部と、所定数のパラレルデータの各々に対して直接拡散
を行って所定数の直接拡散信号を出力する直接拡散部
と、所定数の直接拡散信号に対して異なるキャリアで変
調を行ってマルチキャリア信号を出力するマルチキャリ
ア変調部と、マルチキャリア信号を送出する送信アンテ
ナとを有し、受信装置は、到来するマルチキャリア信号
を受信する受信アンテナと、受信アンテナで受信された
マルチキャリア信号を各キャリア毎に分離して所定数の
直接拡散信号を出力するマルチキャリア復調部と、マル
チキャリア復調部からの直接拡散信号を逆拡散して所定
数のパラレルデータを出力する逆拡散部と、逆拡散部か
らのパラレルデータをシリアルデータに変換するパラレ
ルシリアル変換部とを有し、マルチキャリア変調部は、
異なるキャリアで変調を行うときのキャリア間隔をシリ
アルパラレル変換部から出力されるシンボルレートに等
しくすることにより、周波数利用効率は（キャリア数×
シンボルレート）に比例したもの、すなわちキャリア数
に比例したものとすることができるので、キャリア数を
増加することにより周波数利用効率を増大させることが
でき、従来方式の数倍以上の高い周波数利用効率を達成
することができ、９００ＭＨｚや２．４ＧＨｚ帯でも使
用可能であり、したがって低コストでかつ回線品質劣化
を伴うことなく高速大容量化を図ることができるという
有利な効果が得られる。

【０１２８】請求項２に記載の高速マルチキャリアスペ
クトラム拡散通信システムによれば、送信装置と受信装
置とから成る高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信
システムであって、送信装置は、シリアルに送られて来
た送信データを所定数のパラレルデータに変換して出力
するシリアルパラレル変換部と、所定数のパラレルデー
タの各々に対して直接拡散を行って所定数の直接拡散信
号を出力する直接拡散部と、所定数の直接拡散信号に対
して異なるキャリアで変調を行ってマルチキャリア信号
を出力するマルチキャリア変調部と、マルチキャリア信
号を送出する送信アンテナとを有し、受信装置は、到来
するマルチキャリア信号を受信する受信アンテナと、受
信アンテナで受信されたマルチキャリア信号を各キャリ
ア毎に分離して所定数の直接拡散信号を出力するマルチ
キャリア復調部と、マルチキャリア復調部からの直接拡
散信号をＤＦＴ処理して所定数のパラレルデータを出力
するＤＦＴ部と、ＤＦＴ部からのパラレルデータをシリ
アルデータに変換するパラレルシリアル変換部とを有
し、マルチキャリア変調部は、異なるキャリアで変調を
行うときのキャリア間隔をシリアルパラレル変換部から
出力されるシンボルレートに等しくすることにより、Ｄ
ＦＴ部は逆拡散部とは異なって広く市販されているの
で、周波数利用効率の増大化をより安価に行うことがで
きるという有利な効果が得られる。

【０１２９】請求項３に記載の高速マルチキャリアスペ
クトラム拡散通信システムによれば、送信装置と受信装
置とから成る高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信
システムであって、送信装置は、シリアルに送られて来
た送信データを所定数のパラレルデータに変換して出力
するシリアルパラレル変換部と、所定数のパラレルデー
タの各々に対して直接拡散を行って所定数の直接拡散信
号を出力する直接拡散部と、所定数の直接拡散信号に対
して異なるキャリアで変調を行ってマルチキャリア信号
を出力するマルチキャリア変調部と、マルチキャリア信
号を送出する送信アンテナとを有し、受信装置は、到来
するマルチキャリア信号を受信する受信アンテナと、受
信アンテナで受信されたマルチキャリア信号を各キャリ
ア毎に分離して所定数の直接拡散信号を出力するマルチ
キャリア復調部と、マルチキャリア復調部からの直接拡
散信号を逆拡散して所定数のパラレルデータを出力する
逆拡散部と、逆拡散部からのパラレルデータをシリアル
データに変換するパラレルシリアル変換部とを有し、マ
ルチキャリア変調部は、異なるキャリアで変調を行うと
きのキャリア間隔をシリアルパラレル変換部から出力さ
れるシンボルレートに等しく且つ周波数軸上の配置にお
いて両端に位置する２つのサブキャリアのチップレート
を他のサブキャリアのチップレートの半分にすることに
より、周波数利用効率を（キャリア数−１）に比例した
もの、すなわち略キャリア数に比例したものとすること
ができるので、キャリア数を増加することにより一層の
周波数利用効率の増大を図ることができるという有利な
効果が得られる。

【０１３０】請求項４に記載の高速マルチキャリアスペ
クトラム拡散通信システムによれば、送信装置と受信装
置とから成る高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信
システムであって、送信装置は、シリアルに送られて来
た送信データから伝送速度を抽出する伝送速度抽出部
と、抽出した伝送速度に比例してサブキャリア数を決定
する送信系キャリア数制御部と、シリアルに送られて来
た送信データを決定したキャリア数に応じたビット数の
パラレルデータである所定ビット数パラレルデータに変
換して出力するシリアルパラレル変換部と、所定ビット
数パラレルデータの各々に対して直接拡散を行って所定
数の直接拡散信号を出力する直接拡散部と、所定数の直
接拡散信号に対して異なるキャリアで変調を行ってマル
チキャリア信号を出力するマルチキャリア変調部と、マ
ルチキャリア信号を送出する送信アンテナとを有し、受
信装置は、到来するマルチキャリア信号を受信する受信
アンテナと、受信アンテナで受信されたマルチキャリア
信号を各キャリア毎に分離して所定数の直接拡散信号を
出力するマルチキャリア復調部と、マルチキャリア復調
部からの直接拡散信号を逆拡散して所定数ビット数パラ
レルデータを出力する逆拡散部と、逆拡散部からのパラ
レルデータをシリアルデータに変換するパラレルシリア
ル変換部とを有し、マルチキャリア変調部は、異なるキ
ャリアで変調を行うときのキャリア間隔をシリアルパラ
レル変換部から出力されるシンボルレートに等しくする
ことにより、サブキャリアの数を伝送速度の変化に応じ
て適応的に変えることができるので、複数の通信が同時
に行われるようなシステム全体として、従来方式の数倍
以上の高い周波数利用効率を達成することができるとい
う有利な効果が得られる。

【０１３１】請求項５に記載の高速マルチキャリアスペ
クトラム拡散通信システムによれば、送信装置と受信装
置とから成る高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信
システムであって、送信装置は、シリアルに送られて来
た送信データをパラレルデータに変換して出力するシリ
アルパラレル変換部と、準備しているサブキャリアＮｃ
個のうちシリアルパラレル変換部の出力に一意的に対応
させたｒｃ個を選択するキャリアマッピング部と、シリ
アルパラレル変換部からのパラレルデータの各々に対し
て直接拡散を行ってｒｃ個の直接拡散信号を出力する直
接拡散部と、ｒｃ個の直接拡散信号に対して異なるキャ
リアで変調を行ってマルチキャリア信号を出力するマル
チキャリア変調部と、マルチキャリア信号を送出する送
信アンテナとを有し、受信装置は、到来する前記マルチ
キャリア信号を受信する受信アンテナと、受信アンテナ
で受信されたマルチキャリア信号を各キャリア毎に分離
してｒｃ個の直接拡散信号を出力するマルチキャリア復
調部と、マルチキャリア復調部からの直接拡散信号を逆
拡散してｒｃ個のパラレルデータを出力する逆拡散部
と、マルチキャリア復調部からの出力信号からキャリア
マッピングで選択されたキャリア情報を検出するキャリ
ア検出部と、逆拡散部からのｒｃ個のパラレルデータを
入力してキャリア検出部から出力されるキャリア情報に
対応するｒｃ個のパラレルデータを抽出するデマッピン
グ部と、デマッピング部からのパラレルデータをシリア
ルデータに変換するパラレルシリアル変換部とを有し、
マルチキャリア変調部は、異なるキャリアで変調を行う
ときのキャリア間隔をシリアルパラレル変換部から出力
されるシンボルレートに等しくすることにより、送信デ
ータに応じ一意的に、準備しているＮｃ個のうちｒｃ個
を選択送信することができるので、更に高い周波数利用
効率を図ることができるという有利な効果が得られる。

【０１３２】請求項６に記載の高速マルチキャリアスペ
クトラム拡散通信システムによれば、送信装置と受信装
置とから成る高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信
システムであって、送信装置は、シリアルに送られて来
た送信データをパラレルデータに変換して出力するシリ
アルパラレル変換部と、準備しているサブキャリアＮｃ
個のうちシリアルパラレル変換部の出力データが更新さ
れる最小時間間隔の整数倍毎にランダムにｒｃ個を選択
する送信系キャリアランダム制御部と、シリアルパラレ
ル変換部からのパラレルデータの各々に対して直接拡散
を行ってｒｃ個の直接拡散信号を出力する直接拡散部
と、ｒｃ個の直接拡散信号に対して異なるキャリアで変
調を行ってマルチキャリア信号を出力するマルチキャリ
ア変調部と、マルチキャリア信号を送出する送信アンテ
ナとを有し、受信装置は、到来するマルチキャリア信号
を受信する受信アンテナと、送信系キャリアランダム制
御部に同期して対応するｒｃ個のサブキャリアを生成す
る受信系キャリアランダム制御部と、受信アンテナで受
信されたマルチキャリア信号を受信系キャリアランダム
制御部の制御に従って各キャリア毎に分離してｒｃ個の
直接拡散信号を出力するマルチキャリア復調部と、マル
チキャリア復調部からの直接拡散信号を逆拡散してｒｃ
個のパラレルデータを出力する逆拡散部と、逆拡散部か
らのｒｃ個のパラレルデータを入力してシリアルデータ
に変換するパラレルシリアル変換部とを有し、マルチキ
ャリア変調部は、異なるキャリアで変調を行うときのキ
ャリア間隔をシリアルパラレル変換部から出力されるシ
ンボルレートに等しくすることにより、準備しているＮ
ｃ個のサブキャリアのうちのｒｃ個のサブキャリアをラ
ンダムに選択して送信することができるので、従来方式
の数倍以上の高い周波数利用効率を達成することができ
ると共に、より秘話性を高めることができるという有利
な効果が得られる。

【０１３３】請求項７に記載の高速マルチキャリアスペ
クトラム拡散通信装置によれば、到来するマルチキャリ
ア信号を受信すると共に入力したマルチキャリア信号を
送出する送受信アンテナと送信装置と受信装置とサーキ
ュレータとから成る高速マルチキャリアスペクトラム拡
散通信装置であって、サーキュレータは、送受信アンテ
ナで受信されたマルチキャリア信号を送信装置に漏らす
ことなく受信装置に伝送すると共に送信装置からのマル
チキャリア信号を受信装置に漏らすことなく送受信アン
テナに伝送し、送受信アンテナは送信装置からのマルチ
キャリア信号を送出すると共に到来するマルチキャリア
信号を受信し、受信装置は、サーキュレータから出力さ
れるマルチキャリア信号を各キャリア毎に分離してｒｃ
個の直接拡散信号を出力するマルチキャリア復調部と、
マルチキャリア復調部からのｒｃ個の直接拡散信号の各
々を逆拡散してｒｃ個のパラレルデータを出力する逆拡
散部と、逆拡散部からのｒｃ個のパラレルデータをシリ
アルデータに変換するパラレルシリアル変換部と、マル
チキャリア復調部からの出力信号に基づいて通信中の相
手との間の電波伝搬状況情報を抽出する電波伝搬状況情
報抽出部とを有し、送信装置は、電波伝搬状況情報抽出
部からの電波伝搬状況情報に基づいて、準備しているサ
ブキャリアＮｃ個のうちのｒｃ個のサブキャリアを選択
する送信系キャリア制御部と、シリアルに送られて来た
送信データをパラレルデータに変換するシリアルパラレ
ル変換部と、シリアルパラレル変換部からのパラレルデ
ータの各々に対して直接拡散を行ってｒｃ個の直接拡散
信号を出力する直接拡散部と、直接拡散部から出力され
るｒｃ個の直接拡散信号に対して異なるキャリアで変調
を行ってマルチキャリア信号を出力するマルチキャリア
変調部とを有し、マルチキャリア変調部は、異なるキャ
リアで変調を行うときのキャリア間隔をシリアルパラレ
ル変換部から出力されるシンボルレートに等しくするこ
とにより、準備しているサブキャリアＮｃ個のうちのｒ
ｃ個を電波伝搬状況の良好な周波数点から優先的に配置
し送信することができるので、従来方式の数倍以上の高
い周波数利用効率を達成することができると共に、より
通信品質を高めることができるという有利な効果が得ら
れる。

【０１３４】請求項８に記載の高速マルチキャリアスペ
クトラム拡散通信装置によれば、到来するマルチキャリ
ア信号を受信すると共に入力したマルチキャリア信号を
送出する送受信アンテナと送信装置と受信装置とサーキ
ュレータとから成る高速マルチキャリアスペクトラム拡
散通信装置であって、サーキュレータは、送受信アンテ
ナで受信されたマルチキャリア信号を送信装置に漏らす
ことなく受信装置に伝送すると共に送信装置からのマル
チキャリア信号を受信装置に漏らすことなく送受信アン
テナに伝送し、送受信アンテナは送信装置からのマルチ
キャリア信号を送出すると共に到来するマルチキャリア
信号を受信し、受信装置は、サーキュレータから出力さ
れるマルチキャリア信号を各キャリア毎に分離してＮｃ
個の直接拡散信号を出力するマルチキャリア復調部と、
マルチキャリア復調部からのＮｃ個の直接拡散信号の各
々を逆拡散してＮｃ個のパラレルデータを出力する逆拡
散部と、逆拡散部からのＮｃ個のパラレルデータをシリ
アルデータに変換するパラレルシリアル変換部と、マル
チキャリア復調部からの出力信号に基づいて通信中の相
手との間の電波伝搬状況情報を抽出する電波伝搬状況情
報抽出部とを有し、送信装置は、電波伝搬状況情報抽出
部から電波伝搬状況情報に基づいてＮｃ個のサブキャリ
アの通信相手側での受信電力が予め決めたレベルになる
ように各サブキャリア毎の送信電力を制御する送信系キ
ャリア制御部と、シリアルに送られて来た送信データを
Ｎｃ個のパラレルデータに変換するシリアルパラレル変
換部と、シリアルパラレル変換部からのＮｃ個のパラレ
ルデータの各々に対して直接拡散を行ってＮｃ個の直接
拡散信号を出力する直接拡散部と、直接拡散部からのＮ
ｃ個の直接拡散信号の各々に対して異なるキャリアで変
調を行うマルチキャリア変調部とを有し、マルチキャリ
ア変調部は、異なるキャリアで変調を行うときのキャリ
ア間隔をシリアルパラレル変換部から出力されるシンボ
ルレートに等しくすることにより、各サブキャリアの受
信電力が均一になるように、各サブキャリアの送信電力
を制御することができるので、より耐フェージング特性
が良好である（すなはち、移動中でもより良好な通信品
質を有する）と共に、従来方式の数倍以上の高い周波数
利用効率を達成することができるという有利な効果が得
られる。

【０１３５】請求項９に記載の高速マルチキャリアスペ
クトラム拡散通信システムによれば、送信装置と受信装
置とから成る高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信
システムであって、送信装置は、シリアルに送られて来
た送信データをパラレルデータに変換して出力するシリ
アルパラレル変換部と、シリアルパラレル変換部からの
パラレルデータ中の通信品質が同じデータ同士に対して
同一の直接拡散を行うようにシリアルパラレル変換部か
らのパラレルデータを変換し直すマッピング部と、マッ
ピング部からの出力信号により、通信品質に応じてＮｃ
個の各サブキャリアの送信電力を配分する送信系キャリ
ア制御部と、マッピング部から出力されるＮｃ個のサブ
キャリアに対して直接拡散を行ってＮｃ個の直接拡散信
号を出力する直接拡散部と、Ｎｃ個の直接拡散信号に対
して異なるキャリアで変調を行ってマルチキャリア信号
を出力するマルチキャリア変調部と、マルチキャリア信
号を送出する送信アンテナとを有し、受信装置は、到来
するマルチキャリア信号を受信する受信アンテナと、受
信アンテナで受信されたマルチキャリア信号を各キャリ
ア毎に分離してＮｃ個の直接拡散信号を出力するマルチ
キャリア復調部と、マルチキャリア復調部からの直接拡
散信号を逆拡散してＮｃ個のパラレルデータを出力する
逆拡散部と、逆拡散部からのＮｃ個のパラレルデータに
対してマッピング部とは逆の変換を行うデマッピング部
と、デマッピング部からのパラレルデータをシリアルデ
ータに変換するパラレルシリアル変換部とを有し、マル
チキャリア変調部は、異なるキャリアで変調を行うとき
のキャリア間隔をシリアルパラレル変換部から出力され
るシンボルレートに等しくすることにより、伝送信号中
に通信品質の異なる信号が混在する場合に、通信品質の
同じものを同じサブキャリアで伝送し、且つ、各サブキ
ャリアの送信電力を通信品質に応じた最小値にすること
ができるので、より低消費電力で、従来方式の数倍以上
の高い周波数利用効率を達成することができるという有
利な効果が得られる。

【０１３６】請求項１０に記載の高速マルチキャリアス
ペクトラム拡散通信システムによれば、基地局と複数の
子局とから成る高速マルチキャリアスペクトラム拡散通
信システムであって、基地局側は、シリアルに送られて
来た送信データをパラレルデータに変換するシリアルパ
ラレル変換部と、準備しているＮｃ個のサブキャリアの
うち各子局に割り当てるｒｃ個のサブキャリアを生成す
る子局キャリア制御部と、シリアルパラレル変換部から
出力されるパラレルデータと子局キャリア制御部からの
出力データとから送信フレームを生成するフレーミング
部と、フレーミング部から出力されるｒｃ個のサブキャ
リアに対して直接拡散を行てＮｃ個の直接拡散信号を出
力する直接拡散部と、直接拡散部からのＮｃ個の直接拡
散信号に対して異なるキャリアで変調を行ってマルチキ
ャリア信号を出力するマルチキャリア変調部と、マルチ
キャリア変調部からのマルチキャリア信号を送出する基
地局アンテナとを有し、子局は、送信装置と、受信装置
と、基地局からの前記マルチキャリア信号を受信する子
局アンテナと、子局アンテナでの受信信号を受信装置へ
伝送すると共に送信装置からのマルチキャリア信号を子
局アンテナへ伝送するサーキュレータとを有し、受信装
置は、子局アンテナで受信されたマルチキャリア信号を
各キャリア毎に分離してｒｃ個の直接拡散信号を出力す
るマルチキャリア復調部と、マルチキャリア復調部から
のｒｃ個の直接拡散信号の各々を逆拡散してｒｃ個のパ
ラレルデータを出力する逆拡散部と、逆拡散部からのｒ
ｃ個のパラレルデータより、各局に割り当てるｒｃ個の
キャリアと基地局のシリアルパラレル変換部から出力さ
れるパラレルデータとを分離するデフレーミング部と、
デフレーミング部からの出力データより子局キャリア情
報を抽出するキャリア情報抽出部と、デフレーミング部
で分離されたパラレルデータをシリアルデータに変換す
るパラレルシリアル変換部とを有し、送信装置は、シリ
アルに送られて来た送信データをパラレルに変換するシ
リアルパラレル変換部と、キャリア情報抽出部からの出
力データによりサブキャリアの配置を決める送信系キャ
リア制御部と、送信装置のシリアルパラレル変換部から
のパラレルデータの各々に対して直接拡散を行って直接
拡散信号を出力する直接拡散部と、直接拡散部からの直
接拡散信号に対して異なるキャリアで変調を行ってマル
チキャリア信号をサーキュレータへ出力するマルチキャ
リア変調部とを有し、マルチキャリア変調部は、異なる
キャリアで変調を行うときのキャリア間隔をシリアルパ
ラレル変換部から出力されるシンボルレートに等しくす
ることにより、通信形態がポイント・ツー・マルチポイ
ント（Ｐｏｉｎｔ−ｔｏ−Ｍｕｌｔｉｐｏｉｎｔ）の場
合に、各子局のサブキャリアが重複しないように基地局
が各子局のサブキャリアを制御することができるので、
システムとして従来方式の数倍以上の高い周波数利用効
率を達成することができるという有利な効果が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１による高速マルチキャリ
アスペクトラム拡散通信システムを示すブロック図

【図２】本発明の実施の形態２による高速マルチキャリ
アスペクトラム拡散通信システムを示すブロック図

【図３】本発明の実施の形態３による高速マルチキャリ
アスペクトラム拡散通信システムを示すブロック図

【図４】本発明の実施の形態４による高速マルチキャリ
アスペクトラム拡散通信システムを示すブロック図

【図５】本発明の実施の形態５による高速マルチキャリ
アスペクトラム拡散通信システムを示すブロック図

【図６】本発明の実施の形態６による高速マルチキャリ
アスペクトラム拡散通信システムを示すブロック図

【図７】本発明の実施の形態７による高速マルチキャリ
アスペクトラム拡散通信システムを構成する高速マルチ
キャリアスペクトラム拡散通信装置を示すブロック図

【図８】本発明の実施の形態８による高速マルチキャリ
アスペクトラム拡散通信システムを構成する高速マルチ
キャリアスペクトラム拡散通信装置を示すブロック図

【図９】本発明の実施の形態９による高速マルチキャリ
アスペクトラム拡散通信システムを示すブロック図

【図１０】本発明の実施の形態１０による高速マルチキ
ャリアスペクトラム拡散通信システムを示すブロック図

【図１１】従来の高速マルチキャリアスペクトラム拡散
通信システムを示すブロック図

【符号の説明】

Ａ１、Ａ２、Ａ３、Ａ４、Ａ５、Ａ６、Ａ７、Ａ８、Ａ
１０送信装置Ａ９基地局Ｂ１、Ｂ２、Ｂ３、Ｂ４、Ｂ５、Ｂ６、Ｂ７、Ｂ８、Ｂ
９受信装置Ｍ１、Ｍ２、Ｍ３、Ｍ４無線装置（高速マルチキャリ
アスペクトラム拡散通信装置）Ｍ５子局１シリアルパラレル変換部２直接拡散部３、１０、１４、２７、３１、３６マルチキャリア変
調部４送信アンテナ５受信アンテナ６、１１、１６、２９、３３マルチキャリア復調部７逆拡散部８パラレルシリアル変換部９ＤＦＴ部１２伝送速度抽出部１３送信系キャリア数制御部１５キャリアマッピング部１７デマッピング部１８キャリア検出部１９送信系キャリアランダム制御部２０受信系キャリアランダム制御部２１送信系キャリア制御部２２電波伝搬状況情報抽出部２３、２４サーキュレータ２５、２６送受信アンテナ２８、３２、４０送信系キャリア制御部３０マッピング部３４デマッピング部３５フレーミング部３７子局キャリア制御部３８デフレーミング部３９キャリア情報抽出部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】送信装置と受信装置とから成る高速マルチ
キャリアスペクトラム拡散通信システムであって、前記送信装置は、シリアルに送られて来た送信データを
所定数のパラレルデータに変換して出力するシリアルパ
ラレル変換部と、前記所定数のパラレルデータの各々に
対して直接拡散を行って所定数の直接拡散信号を出力す
る直接拡散部と、前記所定数の直接拡散信号に対して異
なるキャリアで変調を行ってマルチキャリア信号を出力
するマルチキャリア変調部と、前記マルチキャリア信号
を送出する送信アンテナとを有し、前記受信装置は、到来する前記マルチキャリア信号を受
信する受信アンテナと、前記受信アンテナで受信された
マルチキャリア信号を各キャリア毎に分離して前記所定
数の直接拡散信号を出力するマルチキャリア復調部と、
前記マルチキャリア復調部からの直接拡散信号を逆拡散
して前記所定数のパラレルデータを出力する逆拡散部
と、前記逆拡散部からのパラレルデータをシリアルデー
タに変換するパラレルシリアル変換部とを有し、前記マルチキャリア変調部は、前記異なるキャリアで変
調を行うときのキャリア間隔を前記シリアルパラレル変
換部から出力されるシンボルレートに等しくすることを
特徴とする高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信シ
ステム。
【請求項２】送信装置と受信装置とから成る高速マルチ
キャリアスペクトラム拡散通信システムであって、前記送信装置は、シリアルに送られて来た送信データを
所定数のパラレルデータに変換して出力するシリアルパ
ラレル変換部と、前記所定数のパラレルデータの各々に
対して直接拡散を行って所定数の直接拡散信号を出力す
る直接拡散部と、前記所定数の直接拡散信号に対して異
なるキャリアで変調を行ってマルチキャリア信号を出力
するマルチキャリア変調部と、前記マルチキャリア信号
を送出する送信アンテナとを有し、前記受信装置は、到来する前記マルチキャリア信号を受
信する受信アンテナと、前記受信アンテナで受信された
マルチキャリア信号を各キャリア毎に分離して前記所定
数の直接拡散信号を出力するマルチキャリア復調部と、
前記マルチキャリア復調部からの直接拡散信号をＤＦＴ
処理して前記所定数のパラレルデータを出力するＤＦＴ
部と、前記ＤＦＴ部からのパラレルデータをシリアルデ
ータに変換するパラレルシリアル変換部とを有し、前記マルチキャリア変調部は、前記異なるキャリアで変
調を行うときのキャリア間隔を前記シリアルパラレル変
換部から出力されるシンボルレートに等しくすることを
特徴とする高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信シ
ステム。
【請求項３】送信装置と受信装置とから成る高速マルチ
キャリアスペクトラム拡散通信システムであって、前記送信装置は、シリアルに送られて来た送信データを
所定数のパラレルデータに変換して出力するシリアルパ
ラレル変換部と、前記所定数のパラレルデータの各々に
対して直接拡散を行って所定数の直接拡散信号を出力す
る直接拡散部と、前記所定数の直接拡散信号に対して異
なるキャリアで変調を行ってマルチキャリア信号を出力
するマルチキャリア変調部と、前記マルチキャリア信号
を送出する送信アンテナとを有し、前記受信装置は、到来する前記マルチキャリア信号を受
信する受信アンテナと、前記受信アンテナで受信された
マルチキャリア信号を各キャリア毎に分離して前記所定
数の直接拡散信号を出力するマルチキャリア復調部と、
前記マルチキャリア復調部からの直接拡散信号を逆拡散
して前記所定数のパラレルデータを出力する逆拡散部
と、前記逆拡散部からのパラレルデータをシリアルデー
タに変換するパラレルシリアル変換部とを有し、前記マルチキャリア変調部は、前記異なるキャリアで変
調を行うときのキャリア間隔を前記シリアルパラレル変
換部から出力されるシンボルレートに等しく且つ周波数
軸上の配置において両端に位置する２つのサブキャリア
のチップレートを他のサブキャリアのチップレートの半
分にすることを特徴とする高速マルチキャリアスペクト
ラム拡散通信システム。
【請求項４】送信装置と受信装置とから成る高速マルチ
キャリアスペクトラム拡散通信システムであって、前記送信装置は、シリアルに送られて来た送信データか
ら伝送速度を抽出する伝送速度抽出部と、前記抽出した
伝送速度に比例してサブキャリア数を決定する送信系キ
ャリア数制御部と、シリアルに送られて来た送信データ
を前記決定したキャリア数に応じたビット数のパラレル
データである所定ビット数パラレルデータに変換して出
力するシリアルパラレル変換部と、前記所定ビット数パ
ラレルデータの各々に対して直接拡散を行って所定数の
直接拡散信号を出力する直接拡散部と、前記所定数の直
接拡散信号に対して異なるキャリアで変調を行ってマル
チキャリア信号を出力するマルチキャリア変調部と、前
記マルチキャリア信号を送出する送信アンテナとを有
し、前記受信装置は、到来する前記マルチキャリア信号を受
信する受信アンテナと、前記受信アンテナで受信された
マルチキャリア信号を各キャリア毎に分離して前記所定
数の直接拡散信号を出力するマルチキャリア復調部と、
前記マルチキャリア復調部からの直接拡散信号を逆拡散
して前記所定数ビット数パラレルデータを出力する逆拡
散部と、前記逆拡散部からのパラレルデータをシリアル
データに変換するパラレルシリアル変換部とを有し、前記マルチキャリア変調部は、前記異なるキャリアで変
調を行うときのキャリア間隔を前記シリアルパラレル変
換部から出力されるシンボルレートに等しくすることを
特徴とする高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信シ
ステム。
【請求項５】送信装置と受信装置とから成る高速マルチ
キャリアスペクトラム拡散通信システムであって、前記送信装置は、シリアルに送られて来た送信データを
パラレルデータに変換して出力するシリアルパラレル変
換部と、準備しているサブキャリアＮｃ個のうち前記シ
リアルパラレル変換部の出力に一意的に対応させたｒｃ
個を選択するキャリアマッピング部と、前記シリアルパ
ラレル変換部からのパラレルデータの各々に対して直接
拡散を行ってｒｃ個の直接拡散信号を出力する直接拡散
部と、前記ｒｃ個の直接拡散信号に対して異なるキャリ
アで変調を行ってマルチキャリア信号を出力するマルチ
キャリア変調部と、前記マルチキャリア信号を送出する
送信アンテナとを有し、前記受信装置は、到来する前記マルチキャリア信号を受
信する受信アンテナと、前記受信アンテナで受信された
マルチキャリア信号を各キャリア毎に分離して前記ｒｃ
個の直接拡散信号を出力するマルチキャリア復調部と、
前記マルチキャリア復調部からの直接拡散信号を逆拡散
して前記ｒｃ個のパラレルデータを出力する逆拡散部
と、前記マルチキャリア復調部からの出力信号から前記
キャリアマッピングで選択されたキャリア情報を検出す
るキャリア検出部と、前記逆拡散部からの前記ｒｃ個の
パラレルデータを入力して前記キャリア検出部から出力
されるキャリア情報に対応する前記ｒｃ個のパラレルデ
ータを抽出するデマッピング部と、前記デマッピング部
からのパラレルデータをシリアルデータに変換するパラ
レルシリアル変換部とを有し、前記マルチキャリア変調部は、前記異なるキャリアで変
調を行うときのキャリア間隔を前記シリアルパラレル変
換部から出力されるシンボルレートに等しくすることを
特徴とする高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信シ
ステム。
【請求項６】送信装置と受信装置とから成る高速マルチ
キャリアスペクトラム拡散通信システムであって、前記送信装置は、シリアルに送られて来た送信データを
パラレルデータに変換して出力するシリアルパラレル変
換部と、準備しているサブキャリアＮｃ個のうち前記シ
リアルパラレル変換部の出力データが更新される最小時
間間隔の整数倍毎にランダムにｒｃ個を選択する送信系
キャリアランダム制御部と、前記シリアルパラレル変換
部からのパラレルデータの各々に対して直接拡散を行っ
てｒｃ個の直接拡散信号を出力する直接拡散部と、前記
ｒｃ個の直接拡散信号に対して異なるキャリアで変調を
行ってマルチキャリア信号を出力するマルチキャリア変
調部と、前記マルチキャリア信号を送出する送信アンテ
ナとを有し、前記受信装置は、到来する前記マルチキャリア信号を受
信する受信アンテナと、前記送信系キャリアランダム制
御部に同期して対応する前記ｒｃ個のサブキャリアを生
成する受信系キャリアランダム制御部と、前記受信アン
テナで受信されたマルチキャリア信号を前記受信系キャ
リアランダム制御部の制御に従って各キャリア毎に分離
して前記ｒｃ個の直接拡散信号を出力するマルチキャリ
ア復調部と、前記マルチキャリア復調部からの直接拡散
信号を逆拡散して前記ｒｃ個のパラレルデータを出力す
る逆拡散部と、前記逆拡散部からの前記ｒｃ個のパラレ
ルデータを入力してシリアルデータに変換するパラレル
シリアル変換部とを有し、前記マルチキャリア変調部は、前記異なるキャリアで変
調を行うときのキャリア間隔を前記シリアルパラレル変
換部から出力されるシンボルレートに等しくすることを
特徴とする高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信シ
ステム。
【請求項７】到来するマルチキャリア信号を受信すると
共に入力したマルチキャリア信号を送出する送受信アン
テナと送信装置と受信装置とサーキュレータとから成る
高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信装置であっ
て、前記サーキュレータは、前記送受信アンテナで受信され
たマルチキャリア信号を前記送信装置に漏らすことなく
前記受信装置に伝送すると共に前記送信装置からのマル
チキャリア信号を前記受信装置に漏らすことなく前記送
受信アンテナに伝送し、前記送受信アンテナは前記送信装置からのマルチキャリ
ア信号を送出すると共に到来するマルチキャリア信号を
受信し、前記受信装置は、前記サーキュレータから出力されるマ
ルチキャリア信号を各キャリア毎に分離してｒｃ個の直
接拡散信号を出力するマルチキャリア復調部と、前記マ
ルチキャリア復調部からのｒｃ個の直接拡散信号の各々
を逆拡散してｒｃ個のパラレルデータを出力する逆拡散
部と、前記逆拡散部からのｒｃ個のパラレルデータをシ
リアルデータに変換するパラレルシリアル変換部と、前
記マルチキャリア復調部からの出力信号に基づいて通信
中の相手との間の電波伝搬状況情報を抽出する電波伝搬
状況情報抽出部とを有し、前記送信装置は、前記電波伝搬状況情報抽出部からの電
波伝搬状況情報に基づいて、準備しているサブキャリア
Ｎｃ個のうちの前記ｒｃ個のサブキャリアを選択する送
信系キャリア制御部と、シリアルに送られて来た送信デ
ータをパラレルデータに変換するシリアルパラレル変換
部と、前記シリアルパラレル変換部からのパラレルデー
タの各々に対して直接拡散を行って前記ｒｃ個の直接拡
散信号を出力する直接拡散部と、前記直接拡散部から出
力される前記ｒｃ個の直接拡散信号に対して異なるキャ
リアで変調を行ってマルチキャリア信号を出力するマル
チキャリア変調部とを有し、前記マルチキャリア変調部は、前記異なるキャリアで変
調を行うときのキャリア間隔を前記シリアルパラレル変
換部から出力されるシンボルレートに等しくすることを
特徴とする高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信装
置。
【請求項８】到来するマルチキャリア信号を受信すると
共に入力したマルチキャリア信号を送出する送受信アン
テナと送信装置と受信装置とサーキュレータとから成る
高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信装置であっ
て、前記サーキュレータは、前記送受信アンテナで受信され
たマルチキャリア信号を前記送信装置に漏らすことなく
前記受信装置に伝送すると共に前記送信装置からのマル
チキャリア信号を前記受信装置に漏らすことなく前記送
受信アンテナに伝送し、前記送受信アンテナは前記送信装置からのマルチキャリ
ア信号を送出すると共に到来するマルチキャリア信号を
受信し、前記受信装置は、前記サーキュレータから出力されるマ
ルチキャリア信号を各キャリア毎に分離してＮｃ個の直
接拡散信号を出力するマルチキャリア復調部と、前記マ
ルチキャリア復調部からのＮｃ個の直接拡散信号の各々
を逆拡散してＮｃ個のパラレルデータを出力する逆拡散
部と、前記逆拡散部からのＮｃ個のパラレルデータをシ
リアルデータに変換するパラレルシリアル変換部と、前
記マルチキャリア復調部からの出力信号に基づいて通信
中の相手との間の電波伝搬状況情報を抽出する電波伝搬
状況情報抽出部とを有し、前記送信装置は、前記電波伝搬状況情報抽出部から電波
伝搬状況情報に基づいて前記Ｎｃ個のサブキャリアの通
信相手側での受信電力が予め決めたレベルになるように
各サブキャリア毎の送信電力を制御する送信系キャリア
制御部と、シリアルに送られて来た送信データを前記Ｎ
ｃ個のパラレルデータに変換するシリアルパラレル変換
部と、前記シリアルパラレル変換部からの前記Ｎｃ個の
パラレルデータの各々に対して直接拡散を行って前記Ｎ
ｃ個の直接拡散信号を出力する直接拡散部と、前記直接
拡散部からの前記Ｎｃ個の直接拡散信号の各々に対して
異なるキャリアで変調を行うマルチキャリア変調部とを
有し、前記マルチキャリア変調部は、前記異なるキャリアで変
調を行うときのキャリア間隔を前記シリアルパラレル変
換部から出力されるシンボルレートに等しくすることを
特徴とする高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信装
置。
【請求項９】送信装置と受信装置とから成る高速マルチ
キャリアスペクトラム拡散通信システムであって、前記送信装置は、シリアルに送られて来た送信データを
パラレルデータに変換して出力するシリアルパラレル変
換部と、前記シリアルパラレル変換部からのパラレルデ
ータ中の通信品質が同じデータ同士に対して同一の直接
拡散を行うように前記シリアルパラレル変換部からのパ
ラレルデータを変換し直すマッピング部と、前記マッピ
ング部からの出力信号により、通信品質に応じてＮｃ個
の各サブキャリアの送信電力を配分する送信系キャリア
制御部と、前記マッピング部から出力される前記Ｎｃ個
のサブキャリアに対して直接拡散を行ってＮｃ個の直接
拡散信号を出力する直接拡散部と、前記Ｎｃ個の直接拡
散信号に対して異なるキャリアで変調を行ってマルチキ
ャリア信号を出力するマルチキャリア変調部と、前記マ
ルチキャリア信号を送出する送信アンテナとを有し、前記受信装置は、到来する前記マルチキャリア信号を受
信する受信アンテナと、前記受信アンテナで受信された
マルチキャリア信号を各キャリア毎に分離して前記Ｎｃ
個の直接拡散信号を出力するマルチキャリア復調部と、
前記マルチキャリア復調部からの直接拡散信号を逆拡散
して前記Ｎｃ個のパラレルデータを出力する逆拡散部
と、前記逆拡散部からの前記Ｎｃ個のパラレルデータに
対して前記マッピング部とは逆の変換を行うデマッピン
グ部と、前記デマッピング部からのパラレルデータをシ
リアルデータに変換するパラレルシリアル変換部とを有
し、前記マルチキャリア変調部は、前記異なるキャリア
で変調を行うときのキャリア間隔を前記シリアルパラレ
ル変換部から出力されるシンボルレートに等しくするこ
とを特徴とする高速マルチキャリアスペクトラム拡散通
信システム。
【請求項１０】基地局と複数の子局とから成る高速マル
チキャリアスペクトラム拡散通信システムであって、前記基地局側は、シリアルに送られて来た送信データを
パラレルデータに変換するシリアルパラレル変換部と、
準備しているＮｃ個のサブキャリアのうち各子局に割り
当てるｒｃ個のサブキャリアを生成する子局キャリア制
御部と、前記シリアルパラレル変換部から出力されるパ
ラレルデータと前記子局キャリア制御部からの出力デー
タとから送信フレームを生成するフレーミング部と、前
記フレーミング部から出力される前記ｒｃ個のサブキャ
リアに対して直接拡散を行てＮｃ個の直接拡散信号を出
力する直接拡散部と、前記直接拡散部からの前記Ｎｃ個
の直接拡散信号に対して異なるキャリアで変調を行って
マルチキャリア信号を出力するマルチキャリア変調部
と、前記マルチキャリア変調部からのマルチキャリア信
号を送出する基地局アンテナとを有し、前記子局は、送信装置と、受信装置と、前記基地局から
の前記マルチキャリア信号を受信する子局アンテナと、
前記子局アンテナでの受信信号を受信装置へ伝送すると
共に前記送信装置からのマルチキャリア信号を前記子局
アンテナへ伝送するサーキュレータとを有し、前記受信装置は、前記子局アンテナで受信された前記マ
ルチキャリア信号を各キャリア毎に分離してｒｃ個の直
接拡散信号を出力するマルチキャリア復調部と、前記マ
ルチキャリア復調部からの前記ｒｃ個の直接拡散信号の
各々を逆拡散してｒｃ個のパラレルデータを出力する逆
拡散部と、前記逆拡散部からの前記ｒｃ個のパラレルデ
ータより、前記各局に割り当てるｒｃ個のキャリアと前
記基地局の前記シリアルパラレル変換部から出力される
パラレルデータとを分離するデフレーミング部と、前記
デフレーミング部からの出力データより子局キャリア情
報を抽出するキャリア情報抽出部と、前記デフレーミン
グ部で分離されたパラレルデータをシリアルデータに変
換するパラレルシリアル変換部とを有し、前記送信装置は、シリアルに送られて来た送信データを
パラレルに変換するシリアルパラレル変換部と、前記キ
ャリア情報抽出部からの出力データによりサブキャリア
の配置を決める送信系キャリア制御部と、前記送信装置
のシリアルパラレル変換部からのパラレルデータの各々
に対して直接拡散を行って直接拡散信号を出力する直接
拡散部と、前記直接拡散部からの直接拡散信号に対して
異なるキャリアで変調を行ってマルチキャリア信号を前
記サーキュレータへ出力するマルチキャリア変調部とを
有し、前記マルチキャリア変調部は、前記異なるキャリアで変
調を行うときのキャリア間隔を前記シリアルパラレル変
換部から出力されるシンボルレートに等しくすることを
特徴とする高速マルチキャリアスペクトラム拡散通信シ
ステム。