JP2002026613A - 帯域阻止型誘電体フィルタ及びこれを用いた誘電体デュプレクサ - Google Patents

帯域阻止型誘電体フィルタ及びこれを用いた誘電体デュプレクサ

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JP2002026613A
JP2002026613A JP2000212372A JP2000212372A JP2002026613A JP 2002026613 A JP2002026613 A JP 2002026613A JP 2000212372 A JP2000212372 A JP 2000212372A JP 2000212372 A JP2000212372 A JP 2000212372A JP 2002026613 A JP2002026613 A JP 2002026613A
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JP
Japan
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dielectric
filter
band
input
duplexer
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JP2000212372A
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Inventor
Naoki Matsushita
直樹 松下
Masahisa Nakaguchi
昌久 中口
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electronic Components Co Ltd
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基本波周波数近傍における通過特性を劣化さ
せることなく、高周波数帯域、特に3倍高調波近傍の減
衰量を大きくすることのできる帯域阻止型誘電体フィル
タと、これを用いた誘電体デュプレクサを提供する。 【解決手段】 高周波信号が入力される入力端子T
INと、高周波信号を出力する出力端子TOUTを具えた入
出力ライン42に、複数の同軸誘電体共振器2a2b2cを誘導
結合してなる帯域阻止型誘電体フィルタにおいて、入力
端子TIN側初段の同軸誘電体共振器2cと送信用入出力ラ
イン42との間に、インダクタンス成分L24を挿入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、数百MHzから数GHz
の高周波信号に利用される帯域阻止型誘電体フィルタ
と、これを用いた誘電体デュプレクサに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】数百MHzから数GHzの高周波信号を送受信
する通信機器に使用される誘電体デュプレクサ(50)は、
図4に示すように、送信側の帯域阻止型誘電体フィルタ
(40)と、受信側の帯域通過型誘電体フィルタ(30)とを、
共通するアンテナANTに電気的に接続して構成される。
帯域阻止型誘電体フィルタ(40)と帯域通過型誘電体フィ
ルタ(30)は、夫々複数の同軸誘電体共振器(2a)(2b)(2c)
(1a)(1b)(1c)を接続して構成される。同軸誘電体共振器
として、1/4波長型共振器が知られている。これは、
図1に示すように、誘電体ブロック(60)に、その両端面
を通る貫通孔(62)を形成し、誘電体ブロック(60)の一方
の端面を除く外周面と貫通孔(62)の内面に導体層(図中
斜線部)を形成し、誘電体ブロック(60)内で、1波長が
共振器長の1/4に等しい電磁波を共振させる素子であ
る。
【0003】帯域阻止型誘電体フィルタ(40)は、本発明
の図1を用いて説明すると、複数の同軸誘電体共振器(2
a)(2b)(2c)を、導体パターン(72)が形成されたベース基
板(70)上に配置して構成される。3個の同軸誘電体共振
器(2a)(2b)(2c)を用いて構成された帯域阻止型誘電体フ
ィルタ(40)の回路構成を例に挙げると、その等価回路を
図4に示すように、一端に送信機に接続される入力端子
OUT、他端にアンテナANTへ接続される出力端子TIN
有する送信側入出力ライン(42)に、コンデンサC21、C
22、C23と夫々直列に接続された同軸誘電体共振器(2a)
(2b)(2c)をインダクタンスL22、L23によって誘導結合
したものであり、更に、送信側入出力ライン(42)には、
アンテナANT側の出力端にインダクタンスL21が挿入さ
れている。
【0004】帯域通過型誘電体フィルタ(30)も同様に、
複数の同軸誘電体共振器(1a)(1b)(1c)を導体パターン(7
2)が形成されたベース基板(70)上に配置して構成され
る。3個の同軸誘電体共振器(1a)(1b)(1c)を用いて構成
された帯域通過型誘電体フィルタ(30)の回路構成を例に
挙げると、図4の等価回路に示すように、一端にアンテ
ナANTに接続される入力端子RIN、他端に受信機へ接続
される出力端子ROUTを有する受信側入出力ライン(32)
に、並列した同軸誘電体共振器(1a)(1b)(1c)をコンデン
サC12及びC13によって容量結合したものであり、更
に、受信側入出力ライン(32)の入出力端には、入出力結
合容量C11とC14が接続されている。帯域通過型誘電体
フィルタ(30)が、急峻な減衰特性を有する有極型フィル
タであるときは、同軸誘電体共振器の何れか1つに直列
共振コンデンサC15が接続されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に1/4波長型同
軸誘電体共振器は、1波長が共振器長の1/4倍の基本
波長だけでなく、基本波の周波数f0の奇数倍である高
調波(周波数3f0、5f0等)も共振する。従って、1/
4波長型同軸誘電体共振器を用いた帯域阻止型誘電体フ
ィルタ(40)や帯域通過型誘電体フィルタ(30)では、希望
する基本波周波数f0近傍の周波数帯域だけではなく、
高調波近傍の周波数帯域においても、図3に点線で示す
ように、信号の減衰量が少ない低減衰帯域を生ずること
となる。基本波周波数f0の3倍周波数3f0の近傍に生
ずる低減衰帯域は、希望する周波数帯域に最も近いた
め、減衰量を大きくすることが望まれていた。
【0006】本発明の目的は、基本波周波数近傍におけ
る通過特性を劣化させることなく、高周波数帯域、特に
3倍高調波近傍の減衰量を大きくすることのできる帯域
阻止型誘電体フィルタと、これを用いた誘電体デュプレ
クサを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の帯域阻止型誘電体フィルタ(40)は、高周波
信号が入力される入力端子TINと、高周波信号を出力す
る出力端子TOUTを具えた入出力ライン(42)に、複数の
同軸誘電体共振器(2a)(2b)(2c)を誘導結合してなる帯域
阻止型誘電体フィルタにおいて、入力端子TIN側初段の
同軸誘電体共振器(2c)と送信用入出力ライン(42)との間
に、インダクタンス成分L24を挿入した。
【0008】また、本発明の誘電体デュプレクサ(50)
は、アンテナANTに、送信用帯域阻止型フィルタと、受
信用帯域通過型フィルタを接続して構成される誘電体デ
ュプレクサにおいて、帯域阻止型フィルタとして上記帯
域阻止型誘電体フィルタ(40)を用いた。
【0009】
【作用及び効果】帯域阻止型誘電体フィルタ(40)の入力
端子TIN側初段の同軸誘電体共振器(2c)にインダクタン
ス成分L24を付加することによって、入力端子TINから
入力された高周波信号の基本波周波数f0近傍における
通過特性を劣化させることなく、高調波域の抑圧性能、
特に3倍高調波3f0近傍の減衰量を大きい高周波信号
を出力端子TOUTから出力することができ、フィルタの
性能向上を達成できる。
【0010】上記帯域阻止型誘電体フィルタ(40)を用い
た誘電体デュプレクサ(50)は、入力された高周波信号の
基本波周波数f0近傍における通過特性を劣化させるこ
となく、高調波域の抑圧性能、特に3倍高調波3f0
傍の減衰量を大きい高周波信号を出力することができる
から、デュプレクサの性能向上を達成できる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、ベース基板(70)上に実装
された本発明の誘電体デュプレクサ(50)の斜視図、図2
は、本発明の誘電体デュプレクサ(50)の一実施例を示す
等価回路である。図1に示すように、誘電体デュプレク
サ(50)は、表面に導電パターン(72)が形成されたベース
基板(70)上に、同軸誘電体共振器(1a)(1b)(1c)(2a)(2b)
(2c)が実装される。コンデンサ、インダクタンス成分
は、実装することもできるし、導電パターン(72)の幅を
変えたり、屈曲させて作成することもできる。実装され
る同軸誘電体共振器(1a)(1b)(1c)(2a)(2b)(2c)として、
図1に示すように、誘電体ブロック(60)に、その両端面
を通る貫通孔(62)を形成し、誘電体ブロック(60)の一方
の端面を除く外周面と貫通孔の内面に導体層(斜線部)を
形成し、誘電体ブロック(60)内で、1波長が共振器長の
1/4に等しい電磁波を共振させる素子を例示できる。
誘電体ブロック(60)は、酸化バリウム、酸化チタン、酸
化ネオジム等の高誘電率セラミックス材料から作成で
き、導体層は、銀、銅などの高誘電率材料から作成でき
る。
【0012】等価回路図2に示すように、誘電体デュプ
レクサ(50)は、送信側の帯域阻止型誘電体フィルタ(40)
と、受信側の帯域通過型誘電体フィルタ(30)を、共通す
るアンテナANTに電気的に接続して構成される。以下で
は、フィルタ(30)(40)に夫々3個の同軸誘電体共振器(1
a)(1b)(1c)(2a)(2b)(2c)を用いた誘電体デュプレクサ(5
0)を例に挙げて説明を行なうが、同軸誘電体共振器の数
は3個に限定されるものではない。
【0013】帯域阻止型誘電体フィルタ(40)は、図2に
示すように、一端にアンテナANTへ接続される出力端子
OUT、他端に送信機へ接続される入力端子TINを有す
る送信側入出力ライン(42)に、コンデンサC21、C22
23と夫々直列に接続された同軸誘電体共振器(2a)(2b)
(2c)をインダクタンスL22、L23で誘導結合したものを
例示できる。送信側入出力ライン(42)には、更にアンテ
ナANT側の出力端子TO UT側端部にインダクタンスL21
挿入されている。
【0014】基本波周波数f0の3倍以上の高調波(3f
0、5f0等)の低減を図るために、入力端子TIN側初段
の同軸誘電体共振器(2c)が接続されたコンデンサC23
入出力ライン(42)との間には、インダクタンスL24が挿
入されている。挿入されるインダクタンスL24は、フィ
ルタ(40)の他のインダクタンスL21乃至L23に比べて、
インダクタンス成分は小さくてよく、インダクタンスL
21乃至L23の1/10以下、例えば、数ナノヘンリー程
度の大きさのインダクタンスとすることができる。この
ようにインダクタンス成分の小さいインダクタンスL24
は、チップや空芯コイルなどのコイル素子を接続した
り、図2に示すように、導電パターン(72)の一部を数ミ
リ程度屈曲させて形成することができる。導電パターン
(72)を屈曲してインダクタンスL24を形成すると、部品
点数の増加を引き起こす問題もない。
【0015】帯域通過型誘電体フィルタ(30)は、一端に
アンテナANTへ接続される入力端子RIN、他端に受信機
へ接続される出力端子ROUTを有する受信側入出力ライ
ン(32)に、並列した同軸誘電体共振器(1a)(1b)(1c)をコ
ンデンサC12及びC13で容量結合したものを例示でき
る。受信側入出力ライン(32)には、更に、入出力端に入
出力結合コンデンサC11とC14が接続されている。ま
た、同軸誘電体共振器(1a)(1b)(1c)の何れか1つ、図で
は、中央の同軸誘電体共振器(1b)にコンデンサC15を接
続し、急峻な減衰特性を有する有極型フィルタとしてい
る。
【0016】帯域通過型誘電体フィルタ(30)として、所
謂SAW(Surface Acoustic Wave)フィルタ等を用いて
もよい。
【0017】上記帯域阻止型誘電体フィルタ(40)の出力
端子TOUTと、帯域通過型誘電体フィルタ(30)の入力端
子RINをアンテナANTに接続することにより誘電体デュ
プレクサ(50)が作成される。なお、作成された誘電体デ
ュプレクサ(50)は、帯域阻止型誘電体フィルタ(40)の入
力端子TINを送信機に接続し、帯域通過型誘電体フィル
タ(30)の出力端子R OUTを受信機に接続することによ
り、通信機器の送受信用フィルタとして使用することが
できる。
【0018】
【実施例】インダクタンスL24を導電パターン(72)の屈
曲によって作成した帯域阻止型誘電体フィルタ(40)(発
明例)と、インダクタンスL24を挿入しない帯域阻止型
誘電体フィルタ(従来例)を準備し、各フィルタの通過特
性を測定した。なお、挿入されたL24のインダクタンス
は数ナノヘンリーであった。通過特性は、入力端子TIN
から基本周波数f0が1850〜1910MHzの高周波信
号を印加し、出力端子TOUTにおける出力信号の周波数
を測定することによって行なった。その結果、図3に示
すように、インダクタンス成分L24を挿入した発明例
は、従来例と比べて、希望帯域である基本周波数f0
傍の周波数特性を抑圧することなく、高調波成分、特に
3倍高調波が低減できた。
【0019】上記実施例からわかるように、本発明の帯
域阻止型誘電体フィルタ(40)は、希望帯域である基本周
波数f0の通過特性を抑制することなく、高調波成分を
抑制できる。従って、本発明の帯域阻止型誘電体フィル
タ(40)を使用した誘電体デュプレクサ(50)は、すぐれた
通過特性を有する。
【0020】上記実施例の説明は、本発明を説明するた
めのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定
し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本
発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲
に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘電体デュプレクサの斜視図である。
【図2】本発明の誘電体デュプレクサの等価回路図であ
る。
【図3】帯域阻止型誘電体フィルタの減衰特性を示すグ
ラフである。
【図4】従来の誘電体デュプレクサの等価回路図であ
る。
【符号の説明】
1a,1b,1c,2a,2b,2c 同軸誘電体共振器 C コンデンサ L インダクタンス 30 帯域通過型誘電体フィルタ 40 帯域阻止型誘電体フィルタ 50 誘電体デュプレクサ
フロントページの続き (72)発明者 中口 昌久 大阪府大東市三洋町一番一号 三洋電子部 品株式会社内 Fターム(参考) 5J006 HA04 HA15 HA32 JA01 JA02 KA02 LA03 NA05 NF01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波信号が入力される入力端子T
    INと、高周波信号を出力する出力端子TOUTを具えた入
    出力ライン(42)に、複数の同軸誘電体共振器(2a)(2b)(2
    c)を誘導結合してなる帯域阻止型誘電体フィルタにおい
    て、 入力端子TIN側初段の同軸誘電体共振器(2c)と送信用入
    出力ライン(42)との間に、インダクタンス成分L24を挿
    入したことを特徴とする帯域阻止型誘電体フィルタ。
  2. 【請求項2】 インダクタンス成分L24は、同軸誘電体
    共振器(2a)(2b)(2c)間の誘導結合に用いられるインダク
    タンス成分に比して小である請求項1に記載の帯域阻止
    型誘電体フィルタ。
  3. 【請求項3】 インダクタンス成分L24は、導電パター
    ン(72)の一部を屈曲して形成される請求項1又は請求項
    2に記載の帯域阻止型誘電体フィルタ。
  4. 【請求項4】 アンテナANTに、送信用帯域阻止型フィ
    ルタと、受信用帯域通過型フィルタを接続して構成され
    る誘電体デュプレクサにおいて、 帯域阻止型フィルタとして、請求項1乃至請求項3の何
    れかに記載の帯域阻止型誘電体フィルタ(40)を用いたこ
    とを特徴とする誘電体デュプレクサ。
JP2000212372A 2000-07-13 2000-07-13 帯域阻止型誘電体フィルタ及びこれを用いた誘電体デュプレクサ Pending JP2002026613A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100729969B1 (ko) * 2006-12-08 2007-06-20 센티스 주식회사 유전체 밴드 스톱 공진기와 이를 구비한 중계기

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100729969B1 (ko) * 2006-12-08 2007-06-20 센티스 주식회사 유전체 밴드 스톱 공진기와 이를 구비한 중계기

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