JP2002025808A - 送配電用サージ吸収器及びその製造方法 - Google Patents

送配電用サージ吸収器及びその製造方法

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JP2002025808A JP2000206587A JP2000206587A JP2002025808A JP 2002025808 A JP2002025808 A JP 2002025808A JP 2000206587 A JP2000206587 A JP 2000206587A JP 2000206587 A JP2000206587 A JP 2000206587A JP 2002025808 A JP2002025808 A JP 2002025808A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放電耐量特性に優れる送配電用サージ吸収器
及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 本送配電用サージ吸収器1は、酸化亜鉛
素子2と、該酸化亜鉛素子の上下面の各々に配設される
上側及び下側電極板3a〜b、3cと、酸化亜鉛素子2
を中央に位置決めするためのスペーサー4と、該スペー
サーに設けられた貫通孔に挿通され且つ上側電極板3a
〜bに一端部が配設される金属接合材7と、該金属接合
材の端部に配設される上側電極金具5と、下側電極板3
c上に配設され且つ樹脂注入孔を備える下側電極金具6
と、少なくとも上記酸化亜鉛素子、上記上側及び下側電
極板及び上記スペーサーを収容する保護筒体8と、酸化
亜鉛素子2、上側及び下側電極板3及びスペーサー4と
保護筒体8と上下側電極金具5、6との隙間に充填硬化
されたゴム部9と、を備える。このゴム部9はゴム注入
孔61からこの隙間にシリコーンゴム等が注入充填され
硬化させて得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送配電用サージ吸
収器及びその製造方法に関し、更に詳しくは放電耐量特
性に優れる送配電用のサージ吸収器及びその製造方法に
関する。本発明の送配電用サージ吸収器は、避雷器等に
利用される。
【0002】
【従来の技術】従来から、電力の送配電系統において発
生する異常電圧を抑制し、送配電系統を保護するために
サージ吸収器として避雷器が用いられる。避雷器は正常
な電圧では絶縁特性を示し、異常電圧が印可された時に
は低い抵抗値となるサージ吸収器が用いられる。近年の
電力系統は、送電コスト低減のため高電圧化、大容量化
が進み、それに伴い、サージ吸収器の要求性能、例え
ば、放電耐量特性、荷電寿命特性、耐湿特性等も高くな
りつつある。そして、この放電耐量特性を向上させるた
めに、ガラス等からなる無機絶縁層を素子の外周側面に
形成させたものが知られている(特開昭58−1435
05号公報)。しかし、このサージ吸収器は、焼き付け
温度が高温であるためこの焼き付けによって焼結体の電
気特性、例えば放電耐量特性等のばらつきが発生すると
いう問題があった。更に、このサージ吸収器ではインパ
ルス大電流を通電した場合、酸化亜鉛素子の膨張により
絶縁層にヒビが入ってしまい、ひいては破壊に到る場合
もあるという問題もある。
【0003】また、この放電耐量特性を向上させるため
に、エチレン−プロピレン共重合ゴム、シリコーンゴム
等のゴムで素子の外周側面を被覆させたものが知られて
いる(特開平7−153337号公報)。しかし、この
サージ吸収器においても、この素子の外周側面を構成す
るゴム面と保護筒体との間に隙間があり、大電流を通電
した場合、この隙間を介して放電が生じることがあり、
放電耐量特性が十分とはいえない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するものであり、放電耐量特性に優れる送配電用
のサージ吸収器及びその製造方法を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、放電耐量
特性に優れる送配電用のサージ吸収器及びその製造方法
について鋭意検討した結果、本発明を完成するに至っ
た。請求項1記載の発明の送配電用サージ吸収器は、酸
化亜鉛素子と該酸化亜鉛素子を収容する保護筒体と、を
備える送配電用サージ吸収器であって、上記酸化亜鉛素
子の上下面の各々に配設される上側及び下側電極板と、
上記酸化亜鉛素子を中央に位置決めするために上記上側
電極板の上面に配設されるスペーサーと、を備え、上記
酸化亜鉛素子及び上記スペーサーと上記保護筒体との間
に充填されたゴム又は樹脂が硬化形成されていることを
特徴とする。
【0006】請求項2記載の発明の送配電用サージ吸収
器は、酸化亜鉛素子と、該酸化亜鉛素子の上下面の各々
に配設される上側及び下側電極板と、上記酸化亜鉛素子
を中央に位置決めするためのスペーサーと、該スペーサ
ーに設けられた貫通孔又は切欠部に挿通され且つ上記上
側電極板に一端部が配設される金属接合材と、該金属接
合材の他端部に配設される上側電極金具と、上記下側電
極板上に配設され且つ樹脂注入孔を備える下側電極金具
と、少なくとも上記酸化亜鉛素子、上記上側及び下側電
極板及び上記スペーサーを収容する保護筒体と、少なく
とも上記酸化亜鉛素子、上記上側及び下側電極板及び上
記スペーサーと上記保護筒体との間に充填硬化されたゴ
ム部又は樹脂部と、を備えることを特徴とする。
【0007】請求項3記載の送配電用サージ吸収器は、
上記上側電極板が鉛電極板であり、該鉛電極板と上記ス
ペーサーとの間にアルミニウム電極板が配設されるもの
である。また、請求項4記載の送配電用サージ吸収器
は、上記酸化亜鉛素子の外周側面に無機化合物からなる
絶縁層が形成されるものである。更に、請求項5記載の
送配電用サージ吸収器は、上記ゴムとしてシリコーンゴ
ムを用いることである。
【0008】請求項6記載の発明の送配電用サージ吸収
器の製造方法は、酸化亜鉛素子と、該酸化亜鉛素子の上
下面の各々に配設される上側及び下側電極板と、上記酸
化亜鉛素子を中央に位置決めするためのスペーサーと、
該スペーサーに設けられた貫通孔又は切欠部に挿通され
且つ上記上側電極板に一端部が配設される金属接合材
と、該金属接合材の他端部に配設される上側電極金具
と、上記下側電極板上に配設され且つゴム又は樹脂の注
入孔を備える下側電極金具と、少なくとも上記酸化亜鉛
素子、上記上側及び下側電極板及び上記スペーサーを収
容する保護筒体とを組み付け、その後、上記注入孔を介
して、少なくとも上記酸化亜鉛素子、上記上側及び下側
電極板及び上記スペーサーと上記保護筒体との間にゴム
又は樹脂を注入して充填し、硬化させることを特徴とす
る。
【0009】請求項7記載の送配電用サージ吸収器の製
造方法は、上側電極板は鉛電極板であり、該鉛電極板と
上記スペーサーとの間にアルミニウム電極板が配設され
るものである。また、請求項8記載の送配電用サージ吸
収器の製造方法は、酸化亜鉛素子の外周側面に無機化合
物からなる絶縁層を形成するものである。更に、請求項
9記載の送配電用サージ吸収器の製造方法は、上記ゴム
をシリコーンゴムとしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、実施例に基づいて本発明
を具体的に説明する。図1は送配電用サージ吸収器の説
明断面図、図2は送配電用サージ吸収器の各部品組み付
け途中の説明断面図、図3は下側電極金具の説明図、図
4は送配電用サージ吸収器の各部品組み付け完成時の組
付け状態を示す説明断面図、図5は保護筒体の説明図、
図6は下側電極金具の説明図である。 (1)送配電用サージ吸収器の構成 本実施例の送配電用サージ吸収器は、図1に示すよう
に、酸化亜鉛素子2と、上側電極板3a及び3bと、下
側電極板3cと、スペーサー4と、上側電極金具5と、
下側電極金具6と、金属接合材7と、保護筒体8と、硬
化樹脂部9とを備える。
【0011】上記酸化亜鉛素子2は、円柱状(直径:3
2mmφ、高さ:32〜34mm)であり、この素子
は、酸化亜鉛を主成分とする公知のものが用いられてい
る。そして、この外周側面には無機絶縁層(例えばジル
コニアを主成分とし、リン酸アルミニウム及び水酸化ア
ルミニウムをバインダーとして得たもの。厚さ:約5μ
m以上)が形成されている。そして、この上下面の端面
全体には、アルミニウムメタリコン又は銀ペーストによ
り素子電極層(図示せず)が形成されている。
【0012】上記上側電極板としては、下方に配設され
る鉛電極板(直径:32mmφ、厚さ:0.2〜0.6
mm)3a及びこの上に配設されるアルミニウム電極板
(直径:32mmφ、厚さ:0.2〜0.6mm)3b
が用いられている。上記下側電極板3cとしては、上記
鉛電極板3aと同じものを用いた。上記スペーサー4
は、酸化亜鉛素子2を保護筒体8内の中央に位置決め配
置するためのものであり、樹脂製(例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ナイロン等)からなっている。こ
のスペーサー4は、キャップ状(外径:33mm、内
径:32mm、外周壁部深さ:2〜3mm)をしてお
り、上記電極板3a、3b、及び酸化亜鉛素子2の上部
を収容できる内径を備え、酸化亜鉛素子2及び上側電極
板3a、3b上であって且つ酸化亜鉛素子2の上部にか
ん合されるように取着されている。このスペーサー4の
中心部には約14mmφの貫通孔41が設けられてお
り、上側電極板3aと上側電極金具5とを接続(配設)
するための金属接合材(金属製バネ材)7を挿通できる
ようになっている。この金属接合材7は、スプリング型
バネ材と、この中に挿通配置されるとともにこのスプリ
ングの最上のピッチと最下のピッチに各端部が折り曲げ
接続されている柔軟性金属板材(銅製)と、からなり、
バネ作用をも有する。
【0013】上記上側電極金具5は、アルミニウム電極
板3bに接するように配設される金属接合材7の他端部
に配設(接触)され、保護筒体8の上方に配設されるも
のである。この上側電極金具5には、図1及び図6に示
すように、組み付けピン51で保護筒体8に固定できる
ようにピン挿通穴(約3〜4mmφ)52、及び保護筒
体8を位置決めするための位置決め用凸部53を備え
る。更に、上記金属接合材7を収容するための空間54
を備える。上記下側電極金具6は、下側電極板3cに接
するように配設され、保護筒体8の下方に配設されるも
のである。この下側電極金具6には、図1及び図3に示
すように、保護筒体と酸化亜鉛素子等との隙間9に充填
されるゴム又は樹脂を注入するための注入孔61、保護
筒体8と組み付けピン51で固定できるようにピン挿通
穴(約3〜4mmφ)62、及び保護筒体8を位置決め
するための位置決め用凸部63を備える。
【0014】上記保護筒体8は、素子の破裂による破片
の飛散を防止するものであり、図1及び図5に示すよう
に、筒状(内径:33〜34mmφ、長さ:67〜68
mm、厚さ:3〜4mm)をしている。これは繊維強化
樹脂(例えばガラス繊維強化ポリエステル樹脂)から構
成されている。そして、この保護筒体8は、酸化亜鉛素
子2、上側及び下側電極板3a、3b、3c及びスペー
サー4をすっぽりと収容している。また、この保護筒体
8には、上側電極金具5及び下側電極金具6と組み付け
ピン51で固定できるようにピン挿通穴(約3〜4mm
φ)81、81、それらを位置決めするための位置決め
用切欠部82、82を備える。
【0015】上記充填硬化されたゴム部9は、酸化亜鉛
素子2、上側及び下側電極板3a、3b、3c及びスペ
ーサー4と、上側電極金具5及び下側電極金具6と、保
護筒体8との隙間をしっかりと充填硬化されている。即
ち、それらを一体的に固着しているとともに、酸化亜鉛
素子をすっぽりと覆っている。このゴム部9は、本実施
例ではシリコーンゴムから構成されている。
【0016】(2)送配電用のサージ吸収器の製造 まず、上記に示す円柱状の酸化亜鉛素子2の上面に上側
電極板3a、3b、スペーサー4の順に載せて組付体A
を得た。その後、下側電極金具(図3参照)6の上面
に、ゴム素材等を注入するための注入孔61を備える下
側電極板3bを載置し、この下側電極板3bの上に前記
組付体Aを載置した(図2参照)。次いで、図2に示す
組付体に、図5に示す保護筒体8、図6に示す下側電極
金具6及び金属接合材7を組み付ける。この際、保護筒
体8の位置決め用切欠部82、82に、上側電極金具5
及び下側電極金具6の各位置決め用凸部53、63を合
わせて位置決めして組み付けた。その後、保護筒体8の
上下を、組み付けピン51、51で固定した(図4参
照)。
【0017】次いで、保護筒体8と下側金属電極6の境
目M1、保護筒体8と組み付けピン51との境目M2、及
び組み付けピン51の中央に設けられた溝M3を、シリ
コーンゴム(例えば、信越化学工業社製、商品名「KE
4897」)を用いて目詰めを行って、この隙間からゴ
ム素材が漏れないようにした。尚、保護筒体8と上側金
属電極5の境目91a、91b、保護筒体8と組み付け
ピン51との境目92a、92b、及び組み付けピン5
1の中央に設けられた溝93には隙間(通気孔)があ
り、ここからゴム素材が注入された場合、内部にある空
気が外部へ排気されることとなる。
【0018】そして、下側電極金具6に設けられた注入
孔61から、シリコーンゴム(例えば信越化学工業社
製、商品名「KE66」あるいは、積水化学社製、商品
名「KE66」)を、保護筒体8と酸化亜鉛素子2等と
の隙間9aに注入した。その際、上記通気孔(隙間)9
1a、91b、92a、92b、93から内部の空気が
排気されるので、上記充填空間9aが確実に満たされる
ようにゴム素材が充填される。そして、この通気孔91
a、91b、92a、92b、93からゴム素材がしみ
出てきたことを確認し、充填を完了した。充填後、常温
で約1日(24時間)静置して、シリコーンゴム素材を
硬化させて、図1に示す送配電用サージ吸収器を得た。
【0019】上記製造された送配電用サージ吸収器は、
保護筒体内の隙間に硬化されたシリコーンゴムが充填形
成されており、酸化亜鉛素子と保護筒体との間に隙間が
全くないので、インパルス電流が100kAを越えて
も、特に125kAを与えても放電が起こらず、放電耐
量特性に極めて優れることが判る。一方、シリコーンゴ
ムを充填しない構造の送配電用サージ吸収器の場合に
は、同様に125kAの高電流を与えた場合、保護筒体
内の隙間において放電が生じた。また、この製造された
送配電用サージ吸収器においては、素子端部が露出する
こともなく完全にシリコーンゴムで覆われているので、
この部分の放電も生じることがない。更に、保護筒体内
に樹脂を充填して製造するため、保護筒体内の部品がす
べて固定された一体化した製品とすることができ、しか
も、流動性のあるゴム素材を注入するのみで容易に製造
することができた。
【0020】尚、本発明においては、上記実施例に限定
されるものではなく、目的、用途に応じて本発明の範囲
内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、上
記酸化亜鉛素子を構成する成分としては、酸化亜鉛を主
成分として含むものであれば特に限定されず、ビスマ
ス、アンチモン、コバルト、マンガン、ニッケル、クロ
ム、ケイ素等の酸化物等を副成分として含むものを使用
してもよい。上記実施例においては、酸化亜鉛素子の上
下端面の全面に、上側及び下側電極板との導通をとりや
すくするためにアルミニウムメタリコン、銀ペースト等
を塗布しているが、他の方法により形成させてもよい
し、また、縁取りのないような全面ではなく、縁取りが
あるように形成させてもよい。
【0021】上記酸化亜鉛素子の外周側面に形成される
絶縁層を構成する無機化合物は、上記実施例以外の種々
のものを選択できる。即ち、オルトリン酸アルミニウ
ム、ピロリン酸アルミニウム、トリポリリン酸アルミニ
ウム、テトラポリリン酸アルミニウム等のアルミニウム
塩やオルトリン酸シリコン、ピロリン酸シリコン、トリ
ポリリン酸シリコン、テトラポリリン酸シリコン等のシ
リコン塩、酸化ジルコニウム等のジルコニウム塩等を使
用してもよい。これらは単独で又は二種以上を混合し
て、通常、バインダーとともに用いられる。また、上記
実施例においては無機絶縁層が形成されているが、形成
されていなくてもよい。
【0022】更に、上記充填素材としては、インパルス
電流通電時の酸化亜鉛素子の膨張に対し弾力性及び耐熱
性を有するゴム又は樹脂であれば特に限定されないが、
このうちゴム(熱可塑性弾性体を含む。)が好ましい。
ゴムとしては、上記シリコーンゴム以外に、ポリウレタ
ンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EP
R)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム(E
PDM)、アクリルゴム等を使用してもよい。樹脂とし
ては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、
フッ素樹脂等を使用してもよい。また、ゴム又は樹脂の
硬化形成方法についても、特に限定されず、常温で硬化
させても、加熱によって硬化させてもよく、樹脂の種
類、性能に適した硬化形成方法を適用することができ
る。尚、硬化させる前には常温で流動性に優れたものが
好ましい。
【0023】また、上記保護筒体を構成する材料も特に
限定されないが、上記実施例のガラス繊維強化ポリエス
テル樹脂以外のFRP、例えば、ガラス繊維強化のポリ
プロピレン、ナイロン等とすることができ、また、ガラ
ス繊維以外の炭素繊維等により強化することもできる。
更に、繊維強化をしない樹脂自体、例えば、ポリエステ
ル、ナイロン、ポリプロピレン、ポリアセタール、ポリ
スルホン等を使用することができる。上記金属接合体も
上側電極板と上側電極金具との導通がとれれば、バネの
ないものでも構わないし、他の構造、素材を使用するこ
とができる。上記実施例において、スペーサーには貫通
孔が形成されているが、金属接合材を挿通できる形状で
あればよく、この貫通孔の大きさ、形状も特に限定され
ないし、この代わりに切欠部とすることもできる。ま
た、内部の空気を排気するための通気孔としては、図4
の94に示すように、上側電極金具には通気孔を設けて
もよい。
【0024】更に、送配電用サージ吸収器の製造に際し
ての各部材の組付け順序は、送配電用サージ吸収器を製
造できるものであれば特に限定されず、即ち、上記実施
例に示す手順に限定されない。また、本発明の送配電用
サージ吸収器としては、更に外套体で被覆した構成とし
てもよい。
【0025】
【発明の効果】本発明の送配電用サージ吸収器は、保護
筒体内の隙間にシリコーンゴムが充填形成されており、
酸化亜鉛素子と保護筒体との間に隙間が全くないので、
放電耐量特性に極めて優れる。また、本送配電用サージ
吸収器は、保護筒体内の部品がすべて一体的に固定され
ているので、振動に対しても優れる。 本発明の製造方法
によれば、上記放電耐量特性に優れる送配電用サージ吸
収器を、流動性のあるゴム素材を注入するのみで容易に
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係わる送配電用サージ吸収器の説明断
面図である。
【図2】実施例において送配電用サージ吸収器の各部品
の組み付け途中の説明断面図である。
【図3】実施例において用いた下側電極金具の説明図で
あり、(A)はその平面図、(B)はその正面図、
(C)はその底面図である。
【図4】各部品組み付け完成時の組付け状態を示す説明
断面図である。
【図5】実施例において用いた保護筒体の説明図であ
り、(A)はその平面図、(B)はその正面図である。
【図6】実施例において用いた上側電極金具の説明図で
あり、(A)はその平面図、(B)はその正面図、
(C)はその底面図である。
【符号の説明】
1;サージ吸収器、2;酸化亜鉛素子、3a;上側電極
板(鉛電極板)、3b;上側電極板(アルミニウム電極
板)、3c;下側電極板(鉛電極板)、4;スペーサ
ー、5;上側電極金具、51;組み付けピン、6;下側
電極金具、61;ゴム又は樹脂の注入孔、7;金属接合
材、8;保護筒体、9;シリコーンゴム硬化部、9a;
保護筒体と酸化亜鉛素子等との隙間、91a、91b、
92a、92b、93、94;通気孔。
フロントページの続き (72)発明者 間宮 三嘉 愛知県名古屋市南区浜中町1丁目5番地 日本高圧電気株式会社内 Fターム(参考) 5E034 EA07 EA08 EB02 EB03 EB04 ED03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化亜鉛素子と該酸化亜鉛素子を収容す
    る保護筒体と、を備える送配電用サージ吸収器であっ
    て、 上記酸化亜鉛素子の上下面の各々に配設される上側及び
    下側電極板と、上記酸化亜鉛素子を中央に位置決めする
    ために上記上側電極板の上面に配設されるスペーサー
    と、を備え、上記酸化亜鉛素子及び上記スペーサーと上
    記保護筒体との間に充填されたゴム又は樹脂が硬化形成
    されていることを特徴とする送配電用サージ吸収器。
  2. 【請求項2】 酸化亜鉛素子と、該酸化亜鉛素子の上下
    面の各々に配設される上側及び下側電極板と、上記酸化
    亜鉛素子を中央に位置決めするためのスペーサーと、該
    スペーサーに設けられた貫通孔又は切欠部に挿通され且
    つ上記上側電極板に一端部が配設される金属接合材と、
    該金属接合材の他端部に配設される上側電極金具と、上
    記下側電極板上に配設され且つ樹脂注入孔を備える下側
    電極金具と、少なくとも上記酸化亜鉛素子、上記上側及
    び下側電極板及び上記スペーサーを収容する保護筒体
    と、少なくとも上記酸化亜鉛素子、上記上側及び下側電
    極板及び上記スペーサーと上記保護筒体との間に充填硬
    化されたゴム部又は樹脂部と、を備えることを特徴とす
    る送配電用サージ吸収器。
  3. 【請求項3】 上記上側電極板は鉛電極板であり、該鉛
    電極板と上記スペーサーとの間にアルミニウム電極板が
    配設される請求項1又は2に記載の送配電用サージ吸収
    器。
  4. 【請求項4】 上記酸化亜鉛素子の外周側面には、無機
    化合物からなる絶縁層が形成されている請求項1乃至3
    のいずれかに記載の送配電用サージ吸収器。
  5. 【請求項5】 上記ゴムがシリコーンゴムである請求項
    1乃至4のいずれかに記載の送配電用サージ吸収器。
  6. 【請求項6】 酸化亜鉛素子と、該酸化亜鉛素子の上下
    面の各々に配設される上側及び下側電極板と、上記酸化
    亜鉛素子を中央に位置決めするためのスペーサーと、該
    スペーサーに設けられた貫通孔又は切欠部に挿通され且
    つ上記上側電極板に一端部が配設される金属接合材と、
    該金属接合材の他端部に配設される上側電極金具と、上
    記下側電極板上に配設され且つゴム又は樹脂の注入孔を
    備える下側電極金具と、少なくとも上記酸化亜鉛素子、
    上記上側及び下側電極板及び上記スペーサーを収容する
    保護筒体とを組み付け、その後、上記注入孔を介して、
    少なくとも上記酸化亜鉛素子、上記上側及び下側電極板
    及び上記スペーサーと上記保護筒体との間にゴム又は樹
    脂を注入して充填し、硬化させることを特徴とする送配
    電用サージ吸収器の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記上側電極板は鉛電極板であり、該鉛
    電極板と上記スペーサーとの間にアルミニウム電極板が
    配設される請求項6記載の送配電用サージ吸収器の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 上記酸化亜鉛素子の外周側面には、無機
    化合物からなる絶縁層が形成されている請求項6又は7
    に記載の送配電用サージ吸収器の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記ゴムがシリコーンゴムである請求項
    6乃至8のいずれかに記載の送配電用サージ吸収器の製
    造方法。
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