JP2002025592A - 固体高分子型燃料電池システム - Google Patents

固体高分子型燃料電池システム

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JP2002025592A JP2000212908A JP2000212908A JP2002025592A JP 2002025592 A JP2002025592 A JP 2002025592A JP 2000212908 A JP2000212908 A JP 2000212908A JP 2000212908 A JP2000212908 A JP 2000212908A JP 2002025592 A JP2002025592 A JP 2002025592A
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勝則 酒井
Michio Hori
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Kazutoshi Takaishi
和年 高石
Masahiro Saito
正弘 齋藤
Masami Koyama
正美 小山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】燃料電池の既反応ガスを用いて温湿度交換膜を
介して未反応ガスを加湿する燃料電池システムにおい
て、温湿度交換部分の反応ガスの圧力損失を低減する。 【解決手段】固体高分子膜6を電解質とし、反応ガスを
反応させる燃料極及び酸化剤極からなる反応部を備えた
固体高分子型燃料電池スタック1と、燃料電池スタック
1の反応部を通過した既反応ガスと、燃料電池スタック
1の反応部を通過する前の未反応ガスとの熱と水分の交
換を行うため、温湿度交換膜24の表面に対して所定の
ガス流路を形成する流路体を備えた温湿度交換手段20
を具備し、流路体は、プレス成形が可能な薄板に、少な
くとも一方の面に複数の支柱26を形成した固体高分子
型燃料電池システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン伝導性を有
する固体高分子を電解質とする固体高分子型燃料電池シ
ステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高効率のエネルギー変換装置とし
て、燃料電池が注目を集めている。燃料電池のうち、プ
ロトン伝導性を有する固体高分子電解質膜を用いた燃料
電池は、コンパクトな構造で高出力密度が得られ、かつ
簡略なシステムで運転が可能なことから、宇宙用や電気
自動車用などの電源として注目されている。
【0003】一般的な燃料電池システムは、燃料として
メタン等の炭化水素またはメタノール等のアルコールを
燃料とし、燃料を改質して水素リッチガスを生成する改
質器、水素リッチガス中のCO(炭酸ガス)を低減する
シフト反応器および選択酸化器、酸化剤として空気を供
給するコンプレッサー、電池反応による発熱を取り除く
冷却系、そして燃料電池本体から構成されている。
【0004】燃料電池本体では、燃料ガスに含まれる水
素から水素イオンを生成し、電解質膜内を伝導して酸化
剤ガスに含まれる酸素と反応して水を生成する。その際
に、水素の化学エネルギーの一部が直接電気エネルギー
として取り出される。
【0005】電解質膜は含水状態で良好な水素イオン伝
導性を示す。このため、運転中は、電解質膜に水分を与
えて含水状態に保つ加湿が不可欠である。加湿方法とし
ては、反応ガスに予め水蒸気を添加する外部加湿方式、
電池冷却水と未反応ガスを加湿膜を介して接触させ、電
池冷却水の一部を未反応ガスに添加する間接内部加湿方
式、電池冷却水を電池反応部の反応ガスに直接供給する
直接内部加湿方式などが知られている。
【0006】一方、特願平10−251124号明細書
には、電池部を通過した既反応ガスと電池部を通過する
前の未反応ガスを、保水性の多孔質体からなる温湿度交
換膜に接触させ、熱と水分の交換を行う加湿方法が開示
されている。
【0007】この場合、未反応ガスを供給するガス溝を
設けた未反応ガスセパレータと、既反応ガスを供給する
ガス溝を設けた既反応ガスセパレータを用意し、未反応
ガスセパレータと既反応ガスセパレータの間に、保水性
の多孔質体からなる温湿度交換膜を介在させてこれらを
まとめて狭持した温湿度交換セルとし、既反応ガス中に
含まれた水蒸気を多孔質体上に凝縮させ、未反応ガス中
に蒸発させることで、未反応ガスを加湿する。温湿度交
換セルは必要に応じて複数枚積層されるが、その積層数
は燃料電池スタックの単セル電池の枚数より少なく、通
常1/2程度の枚数となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた公知のガス
溝を設けたセパレータを温湿度交換セルのガス流路とし
て用いた場合、反応ガスは、未反応ガスを供給するガス
溝および既反応ガスを供給するガス溝の双方を流れるこ
とになる。
【0009】また、温湿度交換セルに用いる未反応ガス
セパレータ及び既反応ガスセパレータに設けられたガス
溝は、燃料電池スタックの単セル電池のセパレータに設
けられたガス溝と概略同形状であり、その圧力損失の抵
抗となる接触面はガス溝底面とガス溝側面2面の計3面
ある。これらの接触面はガス溝の長さ方向に亘って存在
し、圧力損失の増加をもたらす。
【0010】さらに温湿度交換セルの枚数が燃料電池ス
タックの単セル電池の枚数より少ないことから、未反応
ガスを供給するガス溝および既反応ガスを供給するを流
れる反応ガスの流量は燃料電池スタックの単セル電池を
流れる反応ガスの流量より多くなる。このため、温湿度
交換セルのガス流路の圧損は、燃料電池スタックの単セ
ル電池のガス流路の圧損に比べてより一層大きくなって
しまうという問題点がある。
【0011】反応ガスの圧損が増大すると、反応ガスを
供給するのに必要な動力が増して、燃料電池システムの
発電効率が減少してしまう。
【0012】また、ガス溝を設けたセパレータでは、ガ
ス溝の開口部すなわち上面だけしか保水性の多孔質体と
の交換面として機能しないため、ガス溝を設けていない
セパレータ面及びガス溝の底面部が交換面として機能せ
ず、有効な交換面積が少なくなって加湿量が少なくなる
という問題点もある。これにより温湿度交換セルの枚数
が増大し、燃料電池システムのコンパクト性が損なわれ
てしまう。
【0013】本発明は以上述べた課題を解決するために
なされたもので、反応ガスの圧損を低く抑えることがで
き、また、ガス流路の両面を温湿度の交換面として利用
でき、加湿量を増大させることができる固体高分子型燃
料電池システムを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に対応する発明は、固体高分子膜を電解質
とし、反応ガスを反応させる反応部を備えた固体高分子
型燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックの反応部
を通過した既反応ガスと、前記燃料電池スタックの反応
部を通過する前の未反応ガスとの熱と水分の交換を行う
ため、温湿度交換膜の表面に対して所定のガス流路を形
成する流路体を備えた温湿度交換手段を具備し、前記流
路体は、前記温湿度交換膜を対向支持する複数の支柱、
あるいは複数の中空状突起の少なくともいずれか一方が
形成された板状部材であることを特徴とする固体高分子
型燃料電池システムである。
【0015】前記目的を達成するため、請求項2に対応
する発明は、次のようにしたものである。すなわち前記
流路体は、前記支柱、前記中空状突起を設けない部分に
厚さ方向に、前記既反応ガス及び前記未反応ガスをそれ
ぞれ通過させるための複数の連絡孔を設けたことを特徴
とする請求項1に記載の固体高分子型燃料電池システム
である。
【0016】前記目的を達成するため、請求項3に対応
する発明は、前記流路体は、単位面積に設ける支柱、前
記中空状突起の数を、前記板状部材の中央部と前記板状
部材の周縁部で変化させたことを特徴とする請求項1に
記載の固体高分子型燃料電池システムである。
【0017】前記目的を達成するため、請求項4に対応
する発明は、前記流路体の複数の支柱、複数の中空状突
起は、機械加工、射出成形加工、モールド成形加工、プ
レス成形加工の中から選択された加工方法により形成し
たことを特徴とする請求項1に記載の固体高分子型燃料
電池システムである。
【0018】前記目的を達成するため、請求項5に対応
する発明は、固体高分子膜を電解質とし、反応ガスを反
応させる反応部を備えた固体高分子型燃料電池スタック
と、前記燃料電池スタックの反応部を通過した既反応ガ
スと、前記燃料電池スタックの反応部を通過する前の未
反応ガスとの熱と水分の交換を行うため、温湿度交換膜
の表面に対して所定のガス流路を形成する流路体を備え
た温湿度交換手段を具備し、前記流路体は、帯状の板状
部材であってその肉厚方向に複数の連絡孔を有する流路
体構成板を格子状に組合せた構成としたことを特徴とす
る固体高分子型燃料電池システムである。
【0019】前記目的を達成するため、請求項6に対応
する発明は、前記流路体は、金属、合成樹脂、耐熱性樹
脂のいずれかで構成したことを特徴とする請求項1乃至
請求項5のいずれか一つに記載の固体高分子型燃料電池
システムである。
【0020】以上述べた請求項のいずれかに記載の発明
によれば、ガス流路断面の圧力抵抗は支柱、中空状突起
の側面だけになり、従来のガス溝の側面と比較して面積
の低減が可能となり、反応ガスの圧損を低く抑えること
ができる。また、板状部材の両面に支柱及び中空状突起
を設けることで、流路体の両面に温湿度交換膜を配置す
ることが可能となり、交換面積を増大させ、加湿量を増
大させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0022】図1乃至図6は、本発明に係る固体高分子
型燃料電池システム(燃料電池システムと称する)の第
1の実施形態を説明するための図である。図1は本発明
に係る燃料電池システムの概略を示す斜視図であり、図
2および図3はそれぞれ図1のA─A及びB─B線に沿
って切断した断面図である。
【0023】本発明の第1の実施形態は、概略固体高分
子膜を電解質とし、反応ガスを反応させる反応部を備え
た固体高分子型燃料電池スタック1と、燃料電池スタッ
ク1の反応部を通過した既反応ガスと、燃料電池スタッ
ク1の反応部を通過する前の未反応ガスとの熱と水分の
交換を行うため、温湿度交換膜24の表面に対して所定
のガス流路を形成する流路体例えば未反応酸化剤ガスセ
パレータ22及び既反応酸化剤ガスセパレータ23を備
えた温湿度交換手段20を具備し、酸化剤ガスセパレー
タ22、23は、板状部材であって、温湿度交換膜24
と対向する面に複数の支柱32を形成した固体高分子型
燃料電池システムである。
【0024】以下、これについて具体的に説明する。燃
料電池システムは、燃料電池スタック1と温湿度交換手
段20および3枚のエンドプレート30から構成されて
いる。
【0025】燃料電池スタック1は複数個(ここでは3
個のみを示している)の単セル2からなり、各単セル2
は概ね膜電極複合体3と、膜電極複合体3を挟むように
膜電極複合体3の両側に対向配置されると共に、所定の
位置(詳細については後述する)を除き燃料並びに電池
酸化剤ガスをシールするためのシールパッキン4と、両
シールパッキン4をそれぞれ挟むように配設されるセパ
レータ5とからなっている。
【0026】膜電極複合体3は、高分子電解質膜6と燃
料極7及び酸化剤極8とからなり、高分子電解質膜6は
長方形状であって、燃料極7及び酸化剤極8は電解質膜
6の対向する板面にそれぞれ配設されている。
【0027】図4(a),(b)はいずれも単セル2の
セパレータ5を説明するための図であり、図4(a)は
正面図であり、図4(b)は図4(a)のC─C線に沿
って切断した断面図である。セパレータ5の全体の形状
は直方体状であって一方の板面例えば表面(燃料極7と
対向する面)の上側周縁部には冷却剤流路9、燃料ガス
供給マニホールド(図では貫通孔のみが示されている
が、実際にはこの部分にマニホールドが形成される)1
0が形成され、又一方の板面の下側周縁部には冷却剤流
路9、燃料ガス排出マニホールド(図では貫通孔のみが
示されているが、実際にはこの部分にマニホールドが形
成される)11が形成され、更に一方の板面の右側及び
左側周縁部には、それぞれ電池酸化剤ガス供給マニホー
ルド(図では貫通孔のみが示されているが、実際にはこ
の部分にマニホールドが形成される)12及び電池酸化
剤ガス排出マニホールド(図では貫通孔のみが示されて
いるが、実際にはこの部分にマニホールドが形成され
る)13がそれぞれ形成され、又一方の板面の周縁部を
除く中央部[図4(a)の破線で囲んだ部分]に水平方
向に複数の燃料ガス流路14例えば断面ほぼU字状の溝
が形成されている。セパレータ5の他方の板面例えば裏
面(酸化剤極8と対向する面)の周縁部を除く中央部に
は、図4(b)に示すように酸化剤ガス流路15例えば
断面ほぼU字状の溝が形成されている。
【0028】セパレータ5の燃料ガス供給路14の周囲
には、燃料ガス/酸化剤ガス/冷却剤を各単セル2に供
給/排出するためのマニホールド10、11、12、1
3が設けられている。図4に示すように、セパレータ5
の表面に設けられた燃料ガス供給路14と燃料ガス供給
マニホールド10および燃料ガス排出マニホールド11
は連通しており、燃料ガスを燃料極7に供給する。
【0029】また、図示しないセパレータ裏面の酸化剤
ガス供給溝と、電池酸化剤ガス供給マニホールドおよび
電池酸化剤ガス排出マニホールドは連通しており、酸化
剤ガスを酸化剤極8に供給する。
【0030】燃料電池スタック1のセパレータ5は、燃
料ガス供給溝を備える燃料セパレータと、酸化剤ガス供
給溝を備える酸化剤セパレータ、および冷却剤流路を備
える冷却セパレータがあるが、図2および図3に示すよ
うに、燃料セパレータと酸化剤セパレータは一体化され
たセパレータとして使用される。
【0031】なお、燃料電池スタック1を構成する膜電
極複合体3及びシールパッキン4の全周縁部にも、セパ
レータ5と同様すなわちセパレータ5に対応する位置
に、図示しないがそれぞれ冷却剤流路、燃料ガス供給マ
ニホールド、燃料ガス排出マニホールドが形成され、又
図示しないが電池酸化剤ガス供給マニホールド12及び
電池酸化剤ガス排出マニホールド13がそれぞれ形成さ
れており、この結果燃料ガス及び電池酸化剤ガスは、該
マニホールド10、11、12、13の形成されている
位置に対応する位置のみに、燃料ガス及び電池酸化剤ガ
スがその肉厚方向にのみに通過するようになっている。
また、シールパッキン4は、燃料極7及び酸化剤極8に
相当する領域が切り欠かれており、その肉厚を燃料極7
及び酸化剤極8の厚みと概略同一にすることで、燃料極
7及び酸化剤極8の周囲をシールし、かつ燃料極7及び
酸化剤極8とセパレータ5との間の電気的接触を実現し
ている。
【0032】図3及び図4の変形例として次のようにす
ることができる。すなわち、燃料電池スタックのセパレ
ータは、燃料ガス供給溝を備える燃料セパレータと、酸
化剤供給溝を備える酸化剤セパレータがあるが、図2及
び図3に示すように、燃料セパレータと酸化剤セパレー
タは一体化されたセパレータとして使用される。この場
合、セパレータ周辺部の上下に設けられた冷却剤マニホ
ールドは、電池発熱をセパレータ内の熱伝導及び冷却剤
への熱伝導により取り除く機能を有する。更に、燃料セ
パレータ又は酸化剤セパレータと同様に冷却セパレータ
を設け、複数の単セル毎に挿入することで冷却してもよ
い。
【0033】温湿度交換手段20は複数の温湿度交換セ
ル21からなり、各温湿度交換セル21は未反応酸化剤
ガスセパレータ22および既反応酸化剤ガスセパレータ
23と、8枚の温湿度交換膜24と、各温湿度交換膜2
4の両側に夫々配設されると共に、所定の位置(詳細に
ついては後述する)を除き未反応及び既反応酸化剤ガス
をシールするためのシールパッキン25から構成され
る。
【0034】未反応酸化剤ガスセパレータ22および既
反応酸化剤ガスセパレータ23は、それぞれ図5および
図6に示すように構成されている。図5(a)は未反応
酸化剤ガスセパレータ22の正面図であり、図5(b)
は図5(a)のD─D線に沿って切断した断面図であ
り、図5(c)は図5(a)のE─E線に沿って切断し
た断面図である。
【0035】未反応酸化剤ガスセパレータ22は、金属
または樹脂などからなる薄板の対向する上下面に、それ
ぞれ複数個の支柱26を等間隔に設けた流路体を用いて
いる。その流路体の周縁部には、未反応酸化剤ガス供給
マニホールド27と未反応酸化剤ガス排出マニホールド
28および既反応酸化剤ガス供給マニホールド29と既
反応酸化剤ガス排出マニホールド31の計4個のマニホ
ールドが設けられている。
【0036】各温湿度交換膜24としては、イオン交換
膜など、気体の透過率が低い保水性の多孔質体を用い
る。
【0037】図6(a)は既反応酸化剤ガスセパレータ
23の正面図であり、図6(b)は図6(a)のF─F
線に沿って切断した断面図であり、図6(c)は図6
(a)のG─G線に沿って切断した断面図である。既反
応酸化剤ガスセパレータ23も、未反応酸化剤ガスセパ
レータ22と同様に、金属または樹脂などからなる薄板
の対向する上下面に、それぞれ複数個の支柱32を等間
隔に設けた流路体を用いている。その流路体の周縁部に
は、未反応酸化剤ガス供給マニホールド33と未反応酸
化剤ガス排出マニホールド34および既反応酸化剤ガス
供給マニホールド35と既反応酸化剤ガス排出マニホー
ルド36の計4個のマニホールドが設けられている。
【0038】又、図1に示すように、左側のエンドプレ
ート30には、酸化剤入口41及び酸化剤出口42が配
設され、これらは温湿度交換手段20及び燃料電池スタ
ック1の酸化剤ガス供給マニホールド12並びに酸化剤
ガス排出マニホールド13にそれぞれ連通するように構
成されている。さらに、右側のエンドプレート30に
は、燃料入口43及び燃料出口44が配設され、これら
は燃料ガス供給マニホールド10と燃料ガス流路14及
び燃料ガス排出マニホールド11に連通するように構成
されている。右側のエンドプレート30には、図示しな
い冷却剤入口及び冷却剤出口45が配設され、これらは
燃料電池スタック1の冷却剤流路9と連通するように構
成されている。
【0039】なお、温湿度交換膜24及びシールパッキ
ン25の全周縁部にも、セパレータ22と同様すなわち
セパレータ22に対応する位置に、図示しないがそれぞ
れ未反応酸化剤ガス供給マニホールド、未反応酸化剤ガ
ス排出マニホールド、既反応酸化剤ガス供給マニホール
ド、既反応酸化剤ガス排出マニホールドが形成されてお
り、この結果酸化剤ガスは、該マニホールド27、2
8、29、31の形成されている位置に対応する位置の
みに、酸化剤ガスがその肉厚方向にのみに通過するよう
になっている。また、シールパッキン25は、複数個の
支柱32が設けられた領域に相当する部分の全面が切り
欠かれており、温度交換膜24を露出させて湿度交換膜
面として機能させている。
【0040】前記流路体を構成する支柱26、32を有
する未反応酸化剤ガスセパレータ22及び既反応酸化剤
ガスセパレータ23は、ステンレス又はアルミニウムな
どの金属を用いて機械加工を行ったり、耐熱性樹脂例え
ばポリカーボネート、ポリイミド、ポリプロピレンの中
から選択された一つの材料を用いて射出成形加工又はモ
ールド成形加工により製作する。
【0041】このようにして得られた酸化剤ガスセパレ
ータ22、23と、温湿度交換膜24と、シールパッキ
ン25を一体的に組み込んで温湿度交換手段20を構成
した場合には、温湿度交換膜24にはシールパッキン2
5に形成されている孔(図示せず)を介して温湿度交換
膜24には各支柱26、32の先端がシールパッキン2
5に形成されている孔(図示せず)を介して夫々当接す
るが、図2及び図3に示すように酸化剤ガスセパレータ
22、23と温湿度交換膜24の間は支柱26、32の
長さの分だけ間隔が形成され、これによって酸化剤ガス
の流路空間が形成される。この場合、酸化剤ガスの流路
空間は厳密には支柱26、32の本数全部の体積を除い
た分だけとなる。支柱26、32の本数は、酸化剤ガス
の流路空間のことだけを考えると少ない方が望ましい
が、支柱26、32の本数が少ないと温湿度交換膜24
を支える個所が少なくなることから、支柱26、32の
本数を適宜決める方が望ましい。さらに、支柱26、3
2を酸化剤ガスセパレータ22、23の一方の面(片
面)にのみ設けた場合には、支柱26、32を設けない
面が温湿度交換膜24と接触してしまうので、温湿度交
換効率が悪くなる。このようなことから、支柱26、3
2を酸化剤ガスセパレータ22、23の両方の面(両
面)に設けるのが望ましい。
【0042】以上のように構成された第1の実施形態の
作用効果について説明する。
【0043】酸化剤ガスは、図2及び図3の白抜きの矢
印に示すように、図1の左側のエンドプレート30に形
成されている酸化剤入口41から温湿度交換手段20の
未反応酸化剤ガス供給マニホールド27に供給され、各
温湿度交換セル21の未反応酸化剤ガスセパレータ22
に分配される。
【0044】そして、酸化剤ガスは温湿度交換膜24を
介して加熱および加湿された後、温湿度交換手段20の
未反応酸化剤ガス排出マニホールド28にて回収され
る。未反応酸化剤ガス排出マニホールド28は、中央の
エンドプレート30に設けられた連絡孔30aを介して
燃料電池スタック1の電池酸化剤ガス供給マニホールド
12に連通しており、加熱・加湿された酸化剤ガスが燃
料電池スタック1に供給される。
【0045】酸化剤ガスは、燃料電池スタック1内で燃
料電池反応が行われ、その後燃料電池反応による生成水
を含んだ既反応酸化剤ガスは、図2及び図3のハッチン
グ入りの矢印に示すように、燃料電池スタック1の電池
酸化剤ガス排出マニホールド13にて回収される。電池
酸化剤ガス排出マニホールド13は、中央のエンドプレ
ート30に設けられた連絡孔30aを介して温湿度交換
手段20の既反応酸化剤ガス供給マニホールド35と連
通しており、既反応酸化剤ガスは既反応酸化剤ガス供給
マニホールドに供給されて、温湿度交換手段の各温湿度
交換セル21の既反応酸化剤ガスセパレータ22に分配
される。
【0046】ここで、既反応酸化剤ガス中に含まれる水
蒸気が温湿度交換膜24の表面に凝縮し、透過し、未反
応酸化剤ガスへ蒸発することで、未反応酸化剤ガスの加
熱および加湿が行われる。水蒸気が減少した既反応酸化
剤ガスは、温湿度交換手段20の既反応酸化剤ガス排出
マニホールド36で回収され、酸化剤出口42により、
システムの外へ持ち出される。
【0047】以上述べた第1の実施形態によれば、燃料
電池スタックの反応部を通過する前の未反応ガスとの熱
と水分の交換を行う温湿度交換手段20を設け、温湿度
交換手段20のガス流路を形成する流路体例えば酸化剤
ガスセパレータ22、23に温湿度交換膜24と対向す
る面(2面又は1面)に、複数の支柱26、32を形成
したので、ガス流路断面の抵抗体は支柱26、32の側
面だけになり、反応ガスの圧損を低く抑えることができ
る。
【0048】酸化剤ガスセパレータ22、23の対向す
る面にそれぞれ支柱26、32を形成することにより、
ガス流路の両面を温湿度の交換面として利用でき、加湿
量を増大させることができる。
【0049】流路体例えば酸化剤ガスセパレータ22、
23は、金型を用いて射出成形加工又はモールド成形加
工することにより、板状部材及び支柱26、32が一体
に製造される。この場合、図5に示す酸化剤ガスセパレ
ータ22の周縁に設けられるマニホールド27、28、
29、30を含めて一体成形が可能であり、又図6に示
すマニホールド33、34、35、36を含めて一体成
形が可能であり、この結果、大量の酸化剤ガスセパレー
タ22、23を低コストで製作可能となる。
【0050】なお、流路体例えば酸化剤ガスセパレータ
22、23の厚さは薄い方が好ましく、本実施形態で
は、0.2mmのものを用いた。また、上下に設けた支柱2
6、32は、細い形状のものが圧力抵抗の低減の観点か
ら望ましいが、本実施形態では、直径1.5mm、高さ2mmの
円柱状とした。もちろん、支柱26、32の形状として
は、円柱状に限らず四角柱や円錐形状、三角錐形状など
でもよい。
【0051】ガスセパレータ22、23の両面に支柱2
6、32を形成することにより、支柱26、32の対向
する面に温湿度交換膜24を配設することができ、交換
面積の増大を図ることができる。
【0052】本実施形態のように、酸化剤ガスセパレー
タ22、23の両面に支柱26、32を設けることで、
未反応酸化剤ガス又は既反応酸化剤ガスが通過する際の
発電試験を行って圧力損失を測定した結果について説明
する。この実験を行うに当たって、従来の燃料電池シス
テムと本実施形態の燃料電池システムを用意し、2つの
システムとも燃料電池スタックは同等のもの、つまり電
極面積100cm2の単セル電池を20枚積層した燃料電池ス
タックを用いた。それに対し、温湿度交換セルの枚数
は、単セル電池の枚数の1/5の4枚とした。
【0053】電流密度0.5A/cm2、酸化剤ガス利用率40%
で発電した結果、酸化剤ガス入口から出口までの圧力損
失は、従来の燃料電池システムの10,000Paに対し、本実
施形態の燃料電池システムは8,000Paであった。同時に
燃料電池スタックの電池酸化剤ガス供給マニホールドか
ら電池酸化剤ガス排出マニホールドまでの圧力損失を測
定したところ、2つのシステムとも7,000Paであった。
この結果から、温湿度交換手段の酸化剤ガスの圧力損失
は従来のシステムの3,000Paから本実施形態の1,000Paへ
低減された。
【0054】また、従来の燃料電池システムでは、5個
の温湿度交換セル21に対して、4枚の温湿度交換膜を
用いていたが、本実施形態では、図2に示すように、8
枚の温湿度交換膜24を用いることができ、より多くの
加湿量を得ることができた。具体的には、図2に示すよ
うに、5個の温湿度交換セル21のうち、2個は省略さ
れて中央の1個と、左右の端部側に存在する2個のみが
示されているが、中央の1個に備えている2枚の温湿度
交換セル21と、省略されている2個にそれぞれ備えて
いるものであって合計4枚の温湿度交換セル21と、左
右の端部側にそれぞれ備えているものであって合計2枚
の温湿度交換セル21の全ての合計が8枚となってい
る。
【0055】図7および図8は本発明の第2の実施形態
に係る燃料電池システムの温湿度交換手段の未反応酸化
剤ガスセパレータ22Aおよび既反応酸化剤ガスセパレ
ータ23Aを示す。図7(a)は未反応酸化剤ガスセパ
レータ22Aの正面図であり、図7(b)は図7(a)
のH─H線に沿って切断した断面図であり、図7(c)
は図7(a)のI─I線に沿って切断した断面図であ
る。図8(a)は既反応酸化剤ガスセパレータ23Aの
正面図であり、図8(b)は図8(a)のJ─J線に沿
って切断した断面図であり、図8(c)は図8(a)の
K─K線に沿って切断した断面図である。
【0056】本実施形態では、第1の実施形態の流路体
例えば酸化剤ガスセパレータ22、23において、支柱
26、32の形成されていない部分(支柱26、32を
設けていない部分)に複数の連絡孔22Aa、23Aa
を形成した点のみが異なる。その他の燃料電池システム
の構成は、第1の実施形態と同様であり、説明は省略す
る。
【0057】このみ場合、流路体を形成する酸化剤ガス
セパレータ22、23の上下は、同じ流体が流れるた
め、その接触面積は小さい方が望ましい。つまり、連絡
孔22Aa、23Aaを設けて酸化剤ガスセパレータ2
2、23と酸化剤との接触面積を減らすことで、より一
層圧力損失の低減が可能となった。このことは、次のよ
うな実験結果から明らかである。
【0058】本実施形態では、支柱26、32と支柱2
6、32の中央に、直径3mmの円形の連絡孔22Aa、
23Aaを複数個設けた。この場合の連絡孔22Aa、
23Aaの形状は円形に限ることなく、例えば四角形な
どでもよい。
【0059】本実施形態の燃料電池システムと、従来の
燃料電池システムを用意して発電試験を行い、発電試験
を行って圧力損失を測定した。2つのシステムとも燃料
電池スタックは同等のもの、つまり電極面積100cm2の単
セル電池を20枚積層した燃料電池スタックを用いた。
それに対し、温湿度交換セルの枚数は、単セル電池の枚
数の1/5の4枚とした。
【0060】この場合、電流密度0.5A/cm2、酸化剤ガス
利用率40%で発電した結果、酸化剤ガス入口から出口ま
での圧力損失は、従来の燃料電池システムの10,000Paに
対し、本実施形態の燃料電池システムは7,600Paであっ
た。同時に燃料電池スタックの電池酸化剤ガス供給マニ
ホールドから電池酸化剤ガス排出マニホールドまでの圧
力損失を測定したところ、2つのシステムとも7,000Pa
であった。この結果から、温湿度交換手段の酸化剤ガス
の圧力損失は従来のシステムの3,000Paから本実施形態
の600Paへ低減された。
【0061】図9及び図10は本発明の第3の実施形態
に係る燃料電池システムの温湿度交換手段の未反応酸化
剤ガスセパレータを示す。図9(a)は未反応酸化剤ガ
スセパレータ22Bの正面図であり、図9(b)は図9
(a)のL─L線に沿って切断した断面図であり、図9
(c)は図9(a)のM─M線に沿って切断した断面図
であり、図10(a)は既反応酸化剤ガスセパレータ2
3Bの正面図であり、図10(b)は図10(a)のN
─N線に沿って切断した断面図であり、図10(c)は
図10(a)のO─O線に沿って切断した断面図であ
る。
【0062】本実施形態では、第1の実施形態の流路体
例えば未反応酸化剤ガスセパレータ22B及び既反応酸
化剤ガスセパレータ23Bにおいて、中央部の領域の支
柱26、32の数を増加させた。その他の燃料電池シス
テムの構成は第1の実施形態と同様であり、説明は省略
する。
【0063】第1の実施形態の未反応酸化剤ガスセパレ
ータ22では、左上の未反応酸化剤ガス供給マニホール
ド27から右下の未反応酸化剤ガス排出マニホールド2
8へ酸化剤ガスが流れるため、流路体の左下および右上
の領域は流れにくくなる。
【0064】これに対し本実施形態では、点線で囲った
領域は、酸化剤ガスが流れやすい領域つまり支柱増加領
域に支柱26の数を増やして流体抵抗を増やしている。
これに対して、第1の実施形態の図5では支柱26相互
間は同一となっている。このため、支柱26の数が少な
く、流体抵抗が小さな左下および右上の領域にも酸化剤
ガスが流れるようになり、流路体の全面に均一に流れる
ようになる。
【0065】図10の既反応酸化剤ガスセパレータ23
Bは図9と同様に中央の支柱26の増加領域に支柱の数
を増やしており、未反応酸化剤ガスセパレータ22Bと
同様の効果が得られることは、次の実験結果から明らか
である。
【0066】本実施形態の燃料電池システムと、従来の
燃料電池システムを用意して発電試験を行い、発電試験
を行って圧力損失を測定した。2つのシステムとも燃料
電池スタックは同等のもの、つまり電極面積100cm2の単
セル電池を20枚積層した燃料電池スタックを用いた。
それに対し、温湿度交換セル21の枚数は、単セル電池
の枚数の1/5の4枚とした。
【0067】電流密度0.5A/cm2、酸化剤ガス利用率40%
で発電した結果、酸化剤ガス入口から出口までの圧力損
失は、従来の燃料電池システムの10,000Paに対し、本実
施形態の燃料電池システムは8,300Paであった。同時に
燃料電池スタック1の電池酸化剤ガス供給マニホールド
から電池酸化剤ガス排出マニホールドまでの圧力損失を
測定したところ、2つのシステムとも7,000Paであっ
た。この結果から、温湿度交換手段の酸化剤ガスの圧力
損失は従来のシステムの3,000Paから本実施形態の1,300
Paへ低減された。
【0068】図11、図12及び図13は、本発明の第
5の実施形態に係る燃料電池システムの温湿度交換手段
の未反応酸化剤ガスセパレータおよび既反応酸化剤ガス
セパレータを示す。図11(a)は未反応酸化剤ガスセ
パレータ22Cの正面図であり、図11(b)は図11
(a)のP─P線に沿って切断した断面図であり、図1
1(c)は図11(a)のQ─Q線に沿って切断した断
面図である。図12(a)は既反応酸化剤ガスセパレー
タ23Cの正面図であり、図12(b)は図12(a)
のR─R線に沿って切断した断面図であり、図12
(c)は図12(a)のS─S線に沿って切断した断面
図である。
【0069】本実施形態では、温湿度交換手段20のガ
スセパレータ22C、23Cとして、図13(a)に示
すように構成した格子状流路体構成板(1)51、格子
状流路体構成板(2)52を、図13(b)に示すよう
に格子状に組み合わせたものである。格子状流路体構成
板51は、帯状の板状部材であってその肉厚方向に複数
の連絡孔53を有し、連絡孔53の相互間であって、板
状部材の下側に切り欠き54が複数形成されている。格
子状流路体構成板52は、帯状の板状部材であってその
肉厚方向に複数の連絡孔53を有し、連絡孔53の相互
間であって、板状部材の上側に切り欠き54が複数形成
されている。このように形成された2種類の格子状流路
体構成板(1)51、(2)52を、図13(b)のよ
うに組合せることで形成される。流路体構成板51、5
2は、幅がセパレータ厚さと同等であり、流路体構成板
51は切り欠き54が下部に設けられており、流路体構
成板52は切り欠き54が上部に設けられている。
【0070】これらの構成板51、52を、構成板51
の切り欠き54と構成板52の切り欠き54を、図13
(b)のように合わせるように組み立てることで、格子
状流路体を製作する。格子状流路体は、構成板の組合せ
部分が支柱の役割を果たし、また連絡孔53がガスの流
路の役割を果たしている。この場合、第1の実施形態の
ように、流路全体を占める薄板がないため、酸化剤(流
体)の接触面積を大幅に減らすことが可能となり、より
一層の圧力損失の低減が可能となる。
【0071】図14は本発明の第5の実施形態に係る燃
料電池システムの温湿度交換手段の未反応酸化剤ガスセ
パレータを示す。図14(a)は未反応酸化剤ガスセパ
レータ22Dの正面図であり、図14(b)は図14
(a)のT─T線に沿って切断した断面図であり、図1
4(c)は図14(a)のU─U線に沿って切断した断
面図である。
【0072】本実施形態では、温湿度交換手段20の流
路体例えば未反応酸化剤ガスセパレータ22Dとして、
金属などの薄板の上下に、前述した支柱26、32と同
様な機能を有する中空状突起55を複数個設けたもので
ある。このように中空状突起55並びにマニホールド2
7、28、29、31を含めて未反応酸化剤ガスセパレ
ータ22Dは、金属を金型プレス成形加工により形成さ
れたものである。
【0073】図15は本発明の第6の実施形態に係る燃
料電池システムの温湿度交換手段20の温湿度交換セル
21の構成を示す断面図である。その他の燃料電池シス
テムの構成は第1の実施形態と同様であるが、図15に
示すようにマニホールド周囲の枠部分が薄板と同じ厚さ
のため、温湿度交換セル用のシールパッキンの厚みを大
きくする必要がある。
【0074】薄板の材質としては、プレス成形可能な金
属材料であれば良く、ステンレス、アルミ、銅、チタン
などが考えられるが、本実施形態では、厚さ0.2mmのス
テンレス鋼を用いた。
【0075】薄板の上下に設けた突起により、第1の実
施形態の支柱と同様の効果が得られる。すなわち、流体
の抵抗は突起の側面だけとなるため、従来の溝形状に比
べて大幅な圧力損失の低減が可能となる。また、材質と
して金属を用いることで、樹脂を材料とした支柱よりも
強度に優れ、従って突起の数を少なくすることが可能と
なる。
【0076】
【発明の効果】本発明によれば、反応ガスの圧損を低く
抑えることができ、また、ガス流路の両面を温湿度の交
換面として利用でき、加湿量を増大させることができる
固体高分子型燃料電池システムを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体高分子型燃料電池システムに係る
第1の実施形態を説明するための斜視図。
【図2】図1のA─A線に沿って切断した断面図。
【図3】図1のB─B線に沿って切断した断面図。
【図4】図1の燃料電池スタックのセパレータを説明す
るための図。
【図5】図1の温湿度交換手段の未反応酸化剤ガスセパ
レータを説明するための図。
【図6】図1の温湿度交換手段の既反応酸化剤ガスセパ
レータを説明するための図。
【図7】本発明の固体高分子型燃料電池システムに係る
第2の実施形態の温湿度交換手段の未反応酸化剤ガスセ
パレータを説明するための図。
【図8】本発明の固体高分子型燃料電池システムに係る
第2実施形態の温湿度交換手段の既反応酸化剤ガスセパ
レータを説明するための図。
【図9】本発明の固体高分子型燃料電池システムに係る
第3の実施形態の温湿度交換手段の未反応酸化剤ガスセ
パレータを説明するための図。
【図10】本発明の固体高分子型燃料電池システムに係
る第3の実施形態の温湿度交換手段の既反応酸化剤ガス
セパレータを説明するための図。
【図11】本発明の固体高分子型燃料電池システムに係
る第4の実施形態の温湿度交換手段の未反応酸化剤ガス
セパレータを説明するための図。
【図12】本発明の固体高分子型燃料電池システムに係
る第4の実施形態の温湿度交換手段の既反応酸化剤ガス
セパレータを説明するための図。
【図13】本発明の固体高分子型燃料電池システムに係
る第4の実施形態の格子状に構成した流路体を説明する
ための図。
【図14】本発明の固体高分子型燃料電池システムに係
る第5の実施形態の温湿度交換手段の未反応酸化剤ガス
セパレータを説明するための図。
【図15】本発明の固体高分子型燃料電池システムに係
る第6の実施形態の温湿度交換セルを説明するための図
であって図1のA─A線に沿って切断した断面図。
【符号の説明】
1…燃料電池スタック、2…単セル、3…膜電極複合
体、4…シールパッキン、5…セパレータ、6…高分子
電解質膜、7…燃料極、8…酸化剤極、9…冷却剤流
路、10…燃料ガス供給マニホールド、11…燃料ガス
排出マニホールド、12…電池酸化剤ガス供給マニホー
ルド、13…電池酸化剤ガス排出マニホールド、14…
燃料ガス流路、15…酸化剤ガス流路、20…温湿度交
換手段、21…温湿度交換セル、22…未反応酸化剤ガ
スセパレータ、23…既反応酸化剤ガスセパレータ、2
4…温湿度交換膜、25…シールパッキン、26…支
柱、27…未反応酸化剤ガス供給マニホールド、28…
未反応酸化剤ガス排出マニホールド、29…既反応酸化
剤ガス供給マニホールド、30…エンドプレート、31
…既反応酸化剤ガス排出マニホールド、32…支柱、3
3…未反応酸化剤ガス供給マニホールド、34…未反応
酸化剤ガス排出マニホールド、35…既反応酸化剤ガス
供給マニホールド、36…既反応酸化剤ガス排出マニホ
ールド、41…酸化剤入口、42…酸化剤出口、43…
燃料入口、44…燃料出口、45…冷却剤出口。
フロントページの続き (72)発明者 酒井 勝則 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 堀 美知郎 神奈川県川崎市川崎区浮島4番1号 株式 会社東芝電力・産業システム技術開発セン ター内 (72)発明者 高石 和年 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 齋藤 正弘 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 小山 正美 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町事業所内 Fターム(参考) 5H026 AA06 CC03 CC08 5H027 AA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体高分子膜を電解質とし、反応ガスを
    反応させる反応部を備えた固体高分子型燃料電池スタッ
    クと、 前記燃料電池スタックの反応部を通過した既反応ガス
    と、前記燃料電池スタックの反応部を通過する前の未反
    応ガスとの熱と水分の交換を行うため、温湿度交換膜の
    表面に対して所定のガス流路を形成する流路体を備えた
    温湿度交換手段を具備し、 前記流路体は、前記温湿度交換膜を対向支持する複数の
    支柱、あるいは複数の中空状突起の少なくともいずれか
    一方が形成された板状部材であることを特徴とする固体
    高分子型燃料電池システム。
  2. 【請求項2】 前記流路体は、前記支柱、前記中空状突
    起を設けない部分に厚さ方向に、前記既反応ガス及び前
    記未反応ガスをそれぞれ通過させるための複数の連絡孔
    を設けたことを特徴とする請求項1に記載の固体高分子
    型燃料電池システム。
  3. 【請求項3】 前記流路体は、単位面積に設ける支柱、
    前記中空状突起の数を、前記板状部材の中央部と前記板
    状部材の周縁部で変化させたことを特徴とする請求項1
    に記載の固体高分子型燃料電池システム。
  4. 【請求項4】 前記流路体の複数の支柱、複数の中空状
    突起は、機械加工、射出成形加工、モールド成形加工、
    プレス成形加工の中から選択された加工方法により形成
    したことを特徴とする請求項1に記載の固体高分子型燃
    料電池システム。
  5. 【請求項5】 固体高分子膜を電解質とし、反応ガスを
    反応させる反応部を備えた固体高分子型燃料電池スタッ
    クと、 前記燃料電池スタックの反応部を通過した既反応ガス
    と、前記燃料電池スタックの反応部を通過する前の未反
    応ガスとの熱と水分の交換を行うため、温湿度交換膜の
    表面に対して所定のガス流路を形成する流路体を備えた
    温湿度交換手段を具備し、 前記流路体は、帯状の板状部材であってその肉厚方向に
    複数の連絡孔を有する流路体構成板を格子状に組合せた
    構成としたことを特徴とする固体高分子型燃料電池シス
    テム。
  6. 【請求項6】 前記流路体は、金属、合成樹脂、耐熱性
    樹脂のいずれかで構成したことを特徴とする請求項1乃
    至請求項5のいずれか一つに記載の固体高分子型燃料電
    池システム。
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