JP2002024756A - バーコードリーダシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】商品に貼付されたバーコードの読み取り作業効
率を改善すると共にバーコードを交換することなく値引
き処理を簡単に行うバーコードリーダシステムを提供す
る。 【解決手段】バーコードリーダシステムは、バーコード
２８、５０を読み取る画像読取部１２およびその読み取
りデータを処理するデータ処理部１４を含むバーコード
リーダ１０と、このバーコードリーダ１０からの読み取
りデータが入力される上位制御部２０とにより構成され
る。上位制御装置２０には、バーコードデータベース２
２、キーボード２４およびディスプレイ２６が接続され
る。バーコードリーダ１０からの送出データに異常デー
タが含まれる場合には、上位制御部２０によりバーコー
ドデータベース２２のデータに基づいて正しい読み取り
データを決定する。また、バーコード５０には、店員が
値引き率等をバーコードの値引き領域５８の所定位置に
手書き線を書き込むことが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はバーコードリーダシ
ステム、特に品質の悪いバーコードの入力作業の効率化
および値引きや在庫管理等で使用する手書きの付加情報
も認識可能にするバーコードリーダシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】プログラムされた間隔の平行な複数の細
線および太線より構成されるバーコードは、会計処理お
よび在庫管理の効率化のために現在では殆ど全ての商品
に付して使用されている。会計処理時には、ＰＯＳター
ミナル（端末装置）のバーコードリーダにより商品に付
されたバーコードをスキャンして読み取り、必要なコン
ピュータ処理を行う。斯かるバーコードおよびバーコー
ドリーダは、周知であり、例えば特開平５ー１１４０４
１号公報の「バーコードリーダ」および特開平６ー８０
４０号公報の「ＰＯＳ端末装置」等に開示されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来のバーコ
ードリーダは、次の如き幾つかの解決するべき課題を有
する。先ず、バーコードの印刷品質の悪いものは、読み
取り率が悪く、何度も読み取り操作を行わないと入力で
きないので、読み取り作業効率が悪い。場合によって
は、バーコードと合わせて印刷されている全てのキャラ
クタをオペレータ（作業者）が読み取り、キーボード
（入力装置）で入力しなければならない。このような手
作業は、手間がかかるのみならず入力ミスも生じる虞が
ある。その理由は、従来のバーコードリーダでは正常な
キャラクタとして認識できない場合には、誤読防止のた
め読み取りできないものとしてデータを破棄し、上位制
御部に読み取りデータを送出しないためである。

【０００４】次に、バーコードリーダはバーコードしか
読めず、生鮮品の割引き情報等の追加情報は、商品に新
たなバーコードを貼り付けたり又はオペレータがキーボ
ードから割引情報を入力しなければならない。このよう
な作業は、手間がかかり、入力ミスも生じ易い。その理
由は、従来のバーコードリーダでは正常なキャラクタと
して認識できない場合には、上位制御部（コンピュータ
等）に読み取りデータを送出しないことおよび手書き等
の容易な手段で商品のバーコード情報を変更することが
できないためである。

【０００５】

【発明の目的】従って、本発明の目的は、オペレータの
操作を極力簡略化して且つ運用上の操作ミスを軽減する
バーコードリーダシステムを提供することである。ま
た、商品への付加情報を簡易な方法で追加読み取り可能
にするバーコードリーダシステムを提供することであ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明のバーコードリー
ダシステムは、印刷されているバーコードを読み取るバ
ーコードリーダと、このバーコードリーダからの送出デ
ータを受ける上位制御部とを有するシステムであって、
バーコードリーダは、バーコードのキャラクタを読み取
る画像読取部と、この画像読取部で認識できなかった異
常キャラクタを認識できたキャラクタと共に送出データ
として上位制御部に送出するデータ処理部とを備える。

【０００７】また、本発明のバーコードリーダシステム
の好適実施形態によると、上位制御部は、バーコードリ
ーダから送出される送出データに異常キャラクタが含ま
れる場合には、認識できたキャラクタ情報に基づきバー
コードのキャラクタを推定する。上位制御部には、取扱
商品のバーコードデータを含むバーコードデータベース
が接続される。データ処理部は、異常キャラクタを
「？」とする。また、上位制御部には、キーボード等の
入力装置およびバーコードリーダで認識できた正常キャ
ラクタに基づく候補を表示してオペレータが選択可能に
するディスプレイが接続される。バーコードリーダで認
識できない異常キャラクタが、予め決めた所定数を超え
る場合には、上位制御部へのデータ送出を制限する。バ
ーコードを、商品コード領域および値引き領域に分け、
この値引き領域のバーコードの一部を手書き線で壊し、
上位制御部で値引き情報を検出処理可能にする。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明によるバーコードリ
ーダシステムの好適実施形態の構成および動作を、添付
図を参照して詳細に説明する。

【０００９】先ず、図１は、本発明によるバーコードリ
ーダシステムの好適実施形態の構成を示すブロック図で
ある。このバーコードリーダシステムの実施形態は、画
像読取部１２およびデータ処理部１４を含むバーコード
リーダ１０と、上位制御部２０とにより構成される。こ
の上位制御部２０には、バーコードデータベース２２、
キーボード（入力装置）２４およびディスプレイ（出力
装置）２６が接続されている。

【００１０】図１に示すバーコードリーダシステムの各
構成要素の機能を説明する。バーコードリーダ１０は、
商品等に貼付されたバーコードを読み取り且つ処理す
る。具体的には、画像読取部１２は、バーコード３０
（図３）をレーザビーム等のビームでスキャン（走査）
してバーコード３０に対応するデジタルパターン出力を
生成する。データ処理部１４は、画像読取部１２からの
読み取りデジタルデータに基づき該当するキャラクタ
（数字、文字又は記号）を生成する。後述する如く、画
像読取部１２で読み取られたデジタルデータに該当する
キャラクタが存在しない場合には、データ処理部１４
は、予め決められた異常キャラクタに変換するか又はキ
ャラクタを付加する。上位制御部２０は、バーコードリ
ーダ１０から送出されるキャラクタに基づき、所定の処
理をするコンピュータ等である。バーコードデータベー
ス２２は、例えばハードディスク装置であり、店舗等で
取り扱う全てのバーコードを記憶している。キーボード
２４は、オペレータが上位制御部２０に指令を送る入力
装置である。また、ディスプレイ２６は、ＣＲＴ（ブラ
ウン管）又は液晶表示パネル等の表示装置であり、上位
制御部２０がオペレータに選択又は確認してもらうため
の１以上の候補を表示する出力装置である。オペレータ
は、キーボード２４およびディスプレイ２６により上位
制御部２０と対話して、正しいバーコードのキャラクタ
の推定又は決定が可能である。

【００１１】次に、図２は、図１に示すバーコードリー
ダシステムにより読み取られるバーコードの例とこのバ
ーコード２８の読み取り例を示す。図１および図２を参
照して、バーコードリーダシステムの動作例を詳細に説
明する。先ず、バーコードリーダ１０は、画像読取部１
２でバーコード２８のイメージデータを取り込み、デー
タ処理部１４でバーコード２８を解析して該当するキャ
ラクタを生成する。従来のバーコードリーダでは、バー
コードの品質が悪く１キャラクタでも該当するキャラク
タがないか又はチェックデジットによるチェックで合致
しないと読み取り完了せず上位制御部２０にデータ送出
しなかった。しかし、本発明のバーコードリーダシステ
ムでは、該当するキャラクタがない場合には、異常キャ
ラクタコード(図２中では？キャラクタ)として上位制御
部２０に送出する。また、チェックデジットが合わない
場合には、最後にチェックデジット異常コード（図２中
では？キャラクタ）を上位制御部２０に送出する。

【００１２】図２の特定例において、バーコード２８
は、１３桁のキャラクタ又は数字である。図２中の右側
に、バーコードリーダ１０の画像読取部１２による読み
取り例を示す。（ａ）は、バーコード３０が明瞭であ
り、画像読取部１２が正常に読み取り且つデータ処理部
１４が正常な該当する数字に変換して正常キャラクタの
みを上位制御部２０に対して送出した送出データ例であ
る。他方、（ｂ）は、バーコード２８の一部が誤って読
み取られた場合の例である。即ち、第１の例ではキャラ
クタ中に異常キャラクタ「？」を含み、１キャラクタが
認識できなかった場合を示す。また、第２の例では、バ
ーコードデータベースに含まれないキャラクタと読み取
られた場合である。

【００１３】次に、図３は、図１に示すバーコードデー
タベース２２の１例を示す。このバーコードデータベー
ス２２は、バーコード３０、商品名３２および価格３４
のリストである。図３の特定例では、バーコード３０が
「１２３４５６７８９０１２３」の場合には、商品名３
２がＡであり、価格３４が１，０００円である。また、
バーコード３０が「２２３４５６７８９０１２３」の場
合には、商品名３２がＢであり、価格３４が５００円で
ある。

【００１４】図３を参照して、図１に示す本発明による
バーコードリーダシステムの実施形態の動作を説明す
る。バーコードリーダ１０より送出されたデータの中に
異常キャラクタ「？」がある場合について説明する。先
ず、正常キャラクタのみで、バーコードデータベース２
２のバーコード３０を検索して、正常キャラクタが合致
するバーコード３０を抽出する。抽出されたバーコード
３０が１つの場合には、オペレータの選択なしに無条件
に決定しても良いが、オペレータに確認させても良い。
これに対して、抽出されたバーコード３０が複数ある場
合には、候補として抽出された全てディスプレイ２６に
表示してオペレータに入力装置であるキーボード２４に
より選択させる。

【００１５】バーコードリーダ１０からの出力データに
異常キャラクタ「？」が多い場合には、バーコードデー
タベース２２により抽出されるバーコードの候補が多く
なる。そのため、異常キャラクタ「？」の数が多い場合
には、上位制御部２０には送出しないように制限しても
良い。また、バーコードリーダ１０より上位制御部２０
に対して送出されたデータの中にチェックデジット異常
コードがあった場合には、最も合致キャラクタの多いも
のを候補として選択して、ディくスプレイ２６に表示し
てオペレータがキーボード２４により確認入力をする。

【００１６】次に、図４および図５を参照して、本発明
によるバーコードリーダシステムの他の実施形態を説明
する。この実施形態は、予め値引きが想定される、例え
ば生鮮食品での例として説明する。図４は、付加情報バ
ーコードデータベース２２’の１例を示す。このバーコ
ードデータベース２２’は、バーコード４０、商品名４
２、価格４４および値引きキャラクタ位置４６より構成
される。バーコード４０は、商品コード４０ａ、付加コ
ード４０ｂおよびチェックデジット４０ｃより構成され
る。この特定例では、値引きキャラクタ位置４６は、８
〜１２の５デジット位置に割り当てられている。第１の
例では、商品コード４０ａが「１２３４５６７」、付加
コード４０ｂが「８９０１２」、チェックデジット４０
ｃが３、商品名４２がＡ、価格４４が１，０００円であ
る。そして、値引きキャラクタ位置８〜１２が、それぞ
れ５％、１０％、１５％、２０％および２５％である。
一方、第２の例では、商品コード４０ａが「２２３４５
６７」、付加コード４０ｂが「８９０１２」、チェック
デジット４０ｃが３、商品名４２がＢ、価格４４が５０
０円である。値引きキャラクタ位置４６は、８〜１２が
それぞれ１０％、２０％、３０％、４０％および５０％
である。また、図５は、値引きキャラクタ位置４６の例
であり、バーコード５０、手書き線５２および押印欄５
４よりなる。手書き線５２は、値引率に応じてバーコー
ド５０の所定位置に店員が書き込まれる。

【００１７】このバーコード５０は、商品コード４０を
示す左側の商品コード領域５６と何％引きかを示す右側
の値引き領域５８とを決めておく。そして、その内容を
バーコードラベルにも印刷しておく。店員は、値引きを
行う場合に、黒ペンで位置が示されたバーコード５０の
一部を壊す。値引きした商品は、担当者の印を押印する
のが一般的であり、押印欄５４もバーコードラベルに予
め印刷しておく。バーコードリーダ１０で、読み取った
とき、印刷されたバーコードデータと全く同じ場合に
は、「値引きなし」として処理する。「値引き領域」の
キャラクタが異常キャラクタ又は異なるキャラクタにな
っていた場合には、そのキャラクタが手書きで壊された
ものと判断して、付加情報バーコードデータベース２
２’の該当商品における、異常キャラクタの位置により
値引き情報を取得する。ディスプレイ２６に値引き情報
を表示して、オペレータは確認入力を行うだけで値引き
入力が完了するので作業性が著しく向上する。

【００１８】以上、本発明によるバーコードリーダシス
テムの実施形態の構成および動作を説明した。しかし、
斯かる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら
本発明を限定するものではない。本発明の要旨を逸脱す
ることなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能で
あること、当業者には容易に理解できよう。

【００１９】

【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明の
バーコードリーダシステムによると、次の如き実用上の
顕著な効果が得られる。先ず、品質の悪いバーコードの
読み取りを容易に行えることである。その理由は、バー
コードリーダから送出されたデータのうち正常キャラク
タに基づき、バーコードデータベースを参照して異常キ
ャラクタの候補を検索する。該当するものが１つであれ
ば決定し、複数あれば、オペレータがキーボード等の入
力装置により選択操作を行う。バーコードには、一般的
にチェックデジットがあるため、１キャラクタの異常で
あれば、候補は１つしか存在しない。また、異常キャラ
クタが複数キャラクタであっても、データベースに登録
されているものは取り扱い商品だけであるので、候補の
数が極端に多くなることはない。このシステムにより、
オペレータは何度も読み取り操作を反復することなく入
力作業が完了できる。また、全キャラクタをキーボード
等で入力する必要を排除することにより、入力が容易に
なることおよび入力ミスを阻止することができるためで
ある。

【００２０】第２に、手書きによる容易な手段でバーコ
ード情報の変更が可能である。その理由は、バーコード
リーダから送出されたデータの中で異常キャラクタの存
在位置により該当商品の該当キャラクタが破壊されてい
る場合の商品付加情報を上位制御部のバーコードデータ
ベースより引き出す。このシステムにより、例えば商品
に貼り付けられているバーコードラベルの２０％引きに
該当するキャラクタをペンで破壊すると、上位制御部は
その商品のデータベースより異常キャラクタの位置によ
る付加情報を引き出して２０％引きと認識することがで
きる。このシステムにより、生鮮品の割引き情報等、商
品に後から生じる追加情報のために商品に新たなバーコ
ードを貼付し又はオペレータがキーボードから割引情報
を入力する手間のかかる作業がなくなり、作業効率が改
善されると共に入力ミスの軽減が可能になるためであ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるバーコードリーダシステムの好適
実施形態の構成を示すブロック図である。

【図２】本発明におけるバーコードリーダからの送出デ
ータ例を示す。

【図３】本発明におけるバーコードデータベースの例で
ある。

【図４】本発明における付加情報付バーコードデータベ
ースの例である。

【図５】本発明における値引きバーコードの例である。

【符号の説明】

１０ バーコードリーダ １２ 画像読取部 １４ データ処理部 ２０ 上位制御部 ２２、２２’ バーコードデータベース ２４ キーボード（入力装置） ２６ ディスプレイ ２８、５０ バーコード ５２ 手書き線 ５６ 商品コード領域 ５８ 値引き領域

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】印刷されているバーコードを読み取るバー
   コードリーダと、該バーコードリーダからの送出データ
   を受ける上位制御部とを有するバーコードリーダシステ
   ムにおいて、 前記バーコードリーダは、前記バーコードのキャラクタ
   を読み取る画像読取部と、該画像読取部で読み取れなか
   った異常キャラクタを認識できた正常キャラクタと共に
   前記送出データとして前記上位制御部へ送出するデータ
   処理部とを備えることを特徴とするバーコードリーダシ
   ステム。
2. 【請求項２】前記上位制御部は、前記バーコードリーダ
   から送出される前記送出データに前記異常キャラクタが
   含まれる場合には、前記認識できた正常キャラクタ情報
   に基づき前記バーコードのキャラクタを推定することを
   特徴とする請求項１に記載のバーコードリーダシステ
   ム。
3. 【請求項３】前記上位制御部には、取扱商品のバーコー
   ドデータを含むバーコードデータベースが接続されるこ
   とを特徴とする請求項１又は２に記載のバーコードリー
   ダシステム。
4. 【請求項４】前記データ処理部は、前記異常キャラクタ
   を「？」とすることを特徴とする請求項１、２又は３に
   記載のバーコードリーダシステム。
5. 【請求項５】前記上位制御部には、キーボード等の入力
   装置および前記バーコードリーダで認識できた正常キャ
   ラクタに基づく候補を表示してオペレータが選択可能に
   するディスプレイが接続されることを特徴とする請求項
   １乃至４の何れかに記載のバーコードリーダシステム。
6. 【請求項６】前記バーコードリーダで認識できない異常
   キャラクタが予め決めた所定数を超える場合には、前記
   上位制御部へデータの送出を制限することを特徴とする
   請求項１乃至５の何れかに記載のバーコードリーダシス
   テム。
7. 【請求項７】前記バーコードを、商品コード領域および
   値引き領域に分け、該値引き領域のバーコードの一部を
   手書き線で壊し、前記上位制御部で値引き情報を検出処
   理可能にすることを特徴とする請求項１乃至６の何れか
   に記載のバーコードリーダシステム。