JP2002024463A - チケットの売買方法及び売買システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ネットワークを利用したチケットの売買を行
うにあたって、チケットの売買を迅速に且つ何時でも行
うことができるとともに、割引料金チケットに関する予
定変更に伴う購入者の損失や販売者の販売に際してのダ
ブルブッキングのリスクを解消することができるチケッ
トの売買方法を提供する。 【解決手段】 内容変更可能チケット及び内容変更不可
チケットとを対象とし、チケットを販売する者がチケッ
トの価格を含むチケットに関する情報をネットワークを
介してネットワークサーバに入力するステップと、チケ
ットを購入する者がネットワークサーバが保有するチケ
ットに関する情報に基づいて購入したいチケットを選択
して、ネットワークを介して選択したチケットを購入す
るステップと、内容変更不可チケットの保有者が該内容
変更不可チケットの転売希望価格を含むチケットに関す
る情報をネットワークを介してネットワークサーバに入
力することによって該内容変更不可チケットを転売する
ステップと、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ネットワークを利
用して航空券（チケット）の売買を行うチケットの売買
方法及び売買システムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、インターネットをはじめとするネ
ットワークが、企業や一般家庭に急速に普及しつつあ
る。また、このネットワークを利用して、様々な情報を
提供するサービスが行われたり、各種商品の売買が行わ
れるようになってきた。

【０００３】ネットワークを利用した商品の売買、いわ
ゆるオンラインショッピングの形式としては、基本的に
は以下のようなものが広く行われている。即ち、販売者
が売買対象である商品の情報（商品の内容や価格等）を
ネットワークを介して提供し、一方購入者はその情報を
確認して販売者に購入を申し込み、支払い手続や配達日
時等の必要事項を取り決めて売買を成立させるものであ
る。

【０００４】また、上記のような販売者側が商品の価格
を指定するものではなく、いわゆるオークション形式に
よる売買もよく知られている。即ち、販売者が商品の最
低入札価格を設定して提供し、所定期間内にネットワー
ク上でこの最低入札価格以上で最高額の価格を入札した
購入者が商品を購入することができるという形式であ
る。

【０００５】さらにまた、購入者が購入希望価格を提示
し、販売者がそれに応じて販売価格を入札し、最も安価
な入札をした販売者が落札するという、いわゆる逆オー
クション形式による売買も知られている。この逆オーク
ション形式による売買に関しては、米国特許第５７９４
２０７号に開示されたものが有名である。

【０００６】航空券（チケット）の売買に関しても、上
記のようなネットワークを利用した売買が行われるよう
になってきたことは同様である。これによって、旅行代
理店や航空会社といった販売者に購入者が直接出向いて
チケットを購入したり、電話で売買手続を行ったりする
ような方式が一般的であった従来に対して、更にチケッ
トの売買方式が選択肢としてが加わることとなった。

【０００７】チケットの売買の場合、チケットの販売者
が複数存在していて、また、日程や行き先等の内容が同
様であるチケットが複数存在しているという特徴があ
る。この特徴からすると、購入者が複数の販売者の入札
した条件を比較検討して購入したいチケットを決定する
ことができるという点で、前述したネットワークを利用
した売買形式のうち逆オークション形式がチケット売買
に適していると考えることができる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記逆
オークション形式、特に前記米国特許第５７９４２０７
号に提案の形式よると、入札・落札を経て売買成立に至
るプロセスにある程度の時間を要する。そのため、購入
者にとっては、最初に希望条件を入力する作業を行わな
ければならない手間がある上に、その後売買が成立する
までしばらく待たされるという問題点があった。また、
それ故に航空便の出発直前にはこの形式でチケットを購
入することができないという問題点があった。

【０００９】ところで、チケットには、以下の２種類の
存在が知られている。一つは、内容変更（日キャンセ
ル、日程や行き先の変更）ができるチケットである。も
う一つは、内容変更ができないチケットである。前者の
内容変更可能チケットは、内容変更を自由に行うことが
できる代わりに料金が高価に設定されていて、正規料金
チケットと呼ばれる。後者の内容変更不可チケットは、
内容変更を一切行うことができない代わりに料金が安価
に設定されていて、割引料金チケットと呼ばれる。

【００１０】従来においては、上記の割引料金チケット
を購入した購入者にその後何らかの理由による予定変更
が生じた場合でも、内容変更ができないために、購入者
はそのチケットを諦めざるを得ないという問題があっ
た。さらにこの場合、販売者側にしてみれば、割引料金
チケットの購入者のうちどれだけの者がその便に乗らな
いかを予測することはおよそ不可能であり、ダブルブッ
キングのリスクを犯しながら定員以上のチケットを販売
せざるを得ないという問題があった。

【００１１】上記のような割引料金システムに伴う問題
点は、種々提案されている前述のネットワークを利用し
たチケットの売買形式のいずれにおいても解決されるこ
とがないままであるのが実状である。

【００１２】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、ネットワークを利用したチケットの売買
を行うにあたって、チケットの売買を迅速に且つ何時で
も（出発直前であっても）行うことができるとともに、
割引料金チケットに関する予定変更に伴う購入者の損失
や販売者の販売に際してのダブルブッキングのリスクを
解消することができる、チケットの売買方法及び売買シ
ステムを提供することを目的とする。

【００１３】

【課題を解決するための手段】請求項１に係る本発明
は、ネットワークを介してチケットを売買するチケット
の売買方法において、チケットが、内容変更可能チケッ
ト及び内容変更不可チケットとを対象とし、チケットを
販売する者が、チケットの価格を含むチケットに関する
情報をネットワークを介してネットワークサーバに入力
するステップと、チケットを購入する者が、前記ネット
ワークサーバが保有するチケットに関する情報に基づい
て購入したいチケットを選択して、ネットワークを介し
て選択したチケットを購入するステップと、内容変更不
可チケットの保有者が、該内容変更不可チケットの転売
希望価格を含むチケットに関する情報をネットワークを
介して前記ネットワークサーバに入力することによって
該内容変更不可チケットを転売するステップと、を有す
るものである。

【００１４】請求項１に係る本発明によれば、内容変更
不可チケットの保有者に何らかの理由による予定変更が
生じた場合でも、チケットの転売希望価格等の情報をネ
ットワークを介してネットワークサーバに入力すること
によって、そのチケットを転売することができる。従っ
て、予定変更が生じた場合でも、チケットを転売すれば
従来よりも予定変更に伴う損失を最小限に抑えることが
できる。また、チケットを購入する者は、チケットを販
売する者がネットワークサーバに入力したチケットに関
する情報を見て迅速にチケットを購入することができる
とともに、その時点で最も安い価格のチケットを選択す
ることができる。また航空便の出発直前であってもチケ
ットを購入することが可能となる。さらにまた、販売者
側にしてみれば、割引料金チケットの購入者の予定変更
の発生状況がネットワークサーバ上のデータから分かる
ので、従来のようなダブルブッキングのリスクを低減で
きる。

【００１５】請求項２に係る本発明は、請求項１記載の
チケットの売買方法において、チケットを販売する者ま
たは内容変更不可チケットの保有者が、内容変更不可チ
ケットの価格を、最初に前記ネットワークサーバに入力
した以降に変更することができるものである。

【００１６】また、請求項３に係る本発明は、請求項１
記載のチケットの売買方法において、チケットを販売す
る者または内容変更不可チケットの保有者が、内容変更
不可チケットの価格を、時刻の関数として設定できるも
のである。

【００１７】これら（請求項２、３）の場合には、内容
変更不可チケットの保有者にとっては、段々と価格を下
げることによって売買成立の可能性を高めることができ
る。また、チケットを販売する者にとっては、段々と価
格を下げることによって多くのチケットを販売すること
が可能となる。また、チケットを販売する者による入札
と、内容変更不可チケットの保有者による入札との相乗
効果によって、安価なチケットの売買がより容易とな
る。

【００１８】請求項４に係る本発明は、請求項１記載の
チケットの売買方法において、チケットを購入する者ま
たは内容変更不可チケットの保有者が、ユーザ情報とチ
ケットの購入に関する情報が記録可能な情報記録手段を
保有しており、該情報記録手段に、チケットを購入する
者が購入したチケットのデータが記録されることによっ
て該情報記録手段がチケットとして機能するものであ
る。

【００１９】また、請求項５に係る本発明は、請求項４
記載のチケットの売買方法において、チケットを購入す
る者がチケットを購入する時または内容変更不可チケッ
トの保有者が該内容変更不可チケットを転売する時に、
前記情報記録手段に記録されたユーザ情報と前記ネット
ワークサーバに記憶されたユーザ情報とを照合するもの
である。

【００２０】また、請求項６に係る本発明は、請求項４
記載のチケットの売買方法において、前記情報記録手段
がＩＣカードであるものである。

【００２１】これら（請求項４、５、６）の場合、ＩＣ
カード等の情報記録手段を用いることによって、チケッ
ト売買、転売、内容変更、チェックイン等の手続が効率
よく迅速に行うことができる。特に情報記録手段をチケ
ットとして利用できるので、紙チケット発行の無駄等を
省くことができる。

【００２２】請求項７に係る本発明は、請求項１記載の
チケットの売買方法において、チケットを購入する者ま
たは内容変更不可チケットの保有者がネットワークを介
して前記ネットワークサーバに接続する手段が、専用端
末と、チケットを購入する者または内容変更不可チケッ
トの保有者が自ら保有する端末とのいずれか一方である
ものである。

【００２３】この場合には、購入や転売の際に、専用端
末でも自分が保有する端末でもどちらでも各手続ができ
るので、場所に制約されることなくチケットの購入や転
売等の手続ができるようになり、便利である。

【００２４】請求項８に係る本発明は、ネットワークを
介してチケットを売買するチケットの売買システムにお
いて、チケットが、内容変更可能チケット及び内容変更
不可チケットとを対象とし、チケットの価格を含むチケ
ットに関する情報を保有するネットワークサーバと、チ
ケットを販売する者が、チケットの価格を含むチケット
に関する情報をネットワークを介して前記ネットワーク
サーバに入力するためのチケット販売管理システムと、
チケットを購入する者が、チケットの価格を含むチケッ
トに関する情報をネットワークを介して前記ネットワー
クサーバから得てチケットを購入するための購入者端末
と、内容変更不可チケットの保有者が、該内容変更不可
チケットの転売希望価格を含むチケットに関する情報を
ネットワークを介して前記ネットワークサーバに入力す
ることによって該内容変更不可チケットを転売するため
の転売者端末と、を有するものである。

【００２５】この請求項８に係る本発明によると、上記
請求項１から７で述べたような作用効果を奏するチケッ
トの売買システムを構築することができる。

【００２６】

【発明の実施の形態】本発明に係るチケットの売買シス
テムの実施形態の一例を、以下に図面を用いて説明す
る。

【００２７】図１は、チケットの売買システムの実施形
態の一例を示す概念図である。この図１において、１は
ネットワークサーバである。ネットワークを介して行わ
れる各チケットの売買は、このネットワークサーバ１に
て管理されて行われる。この実施形態では、ネットワー
クはインターネットを利用している。

【００２８】販売者（チケットを販売する者）３は、ネ
ットワークを介してネットワークサーバ１に接続されて
いるチケット販売管理システム２を通じてチケットの販
売を行う。販売者３は通常は航空会社である。販売者３
が販売するチケットは、正規料金チケット及び割引料金
チケットである。

【００２９】購入者（チケットを購入する者）５は、ネ
ットワークを介してネットワークサーバ１に接続されて
いる購入者端末４を通じてチケットの購入を行う。購入
者端末４は、購入者５自身が保有するインターネット端
末でもよいし、公共施設等に適宜設置した専用端末でも
よい。従って、場所に制約されることなく各手続ができ
るようになり、便利である。専用端末である場合には、
特に新幹線の駅構内等に設置すれば、航空便と、新幹線
等の他の交通手段との時間的・経済的比較が容易となる
ので好適である。

【００３０】割引料金チケットを購入した購入者５が、
チケット購入後に何らかの理由で予定が変更になり、そ
の割引料金チケットが不要となってしまったような場合
においては、割引料金チケットは内容変更ができないた
めに従来であればその割引料金チケットを諦めざるを得
なかった。しかし、本発明では、購入者５は、今度は転
売者（チケットを転売する者、即ち、内容変更不可チケ
ットの保有者）７として、その不要となった割引料金チ
ケットを特別割引チケットとして転売者端末６（購入者
端末４と同一）でネットワークを介して転売することが
できる。

【００３１】上述の説明から分かる通り、割引料金チケ
ットと特別割引チケットとは、その販売ルートが異なる
だけであって、チケットの内容としては何ら変わるとこ
ろがない。特別割引チケットとして転売された割引料金
チケットが再度転売に出されるというパターンも有り得
る。ただし、売買システムが再度の転売を禁止するよう
に管理することもできる。

【００３２】次に、図１の売買システムによるチケット
売買の詳細を説明する。

【００３３】販売者３は、販売したいチケットに関する
情報をチケット販売管理システム２からネットワークを
介してネットワークサーバ１に入力する。チケットに関
する情報とは、例えば、便名、発着日時、発着地、価
格、残席数等である。この情報がネットワークサーバ１
のデータベースに随時保存・更新され、購入者端末４に
リアルタイムの情報を表示することが可能となってい
る。

【００３４】購入者５は、購入者端末４を用いてネット
ワークサーバ１にアクセスして、購入者端末４上に表示
されたチケットに関する情報を得る。そして自分が希望
する条件からチケットを購入すべき便を選択して、さら
にチケットの種類を選択する。購入者端末４上には、同
じ便に対して正規料金チケット、割引料金チケット、特
別割引チケットの３種類のチケットの情報が表示されて
いるので、購入者５は、それらの価格等を比較検討して
購入するチケットを選択することができる。

【００３５】購入者５がチケットを購入する手続をとる
ために、この実施形態では、購入者５に関するユーザ情
報とチケットの購入に関する情報が記録可能な情報記録
手段としてのＩＣカードを用いている。このＩＣカード
は、購入者５に対して事前に発行されるもので、以下の
説明で明らかになるように、決済機能及びチケット機能
を持っている。なお、情報記録手段としてはＩＣカード
以外にも同様の機能を有する磁気カード等が使用でき
る。

【００３６】購入者５が購入者端末４として専用端末を
利用している場合には、購入するチケットを入力する前
あるいは後に、ＩＣカードを専用端末のカードリーダに
挿入してデータを読み込ませる。購入者端末４として購
入者５自身が保有するインターネット端末を利用してい
る場合には、ＩＣカードのカード番号や暗証番号を入力
する。

【００３７】購入者５からのＩＣカードのデータと購入
希望内容のデータが購入者端末４からネットワークサー
バ１に送信される。この時、購入者５が購入を希望した
チケットが正規料金チケットまたは割引料金チケットの
いずれかである場合には、データがネットワークサーバ
１を通じて販売者５のチケット販売管理システム２に送
信される。チケット販売管理システム２は受信したデー
タの内容を確認し、問題なければ決済が行われる。ネッ
トワークサーバ１、チケット販売管理システム２の各デ
ータベースにチケット売買のデータが記録される。購入
者端末４が専用端末である場合には、この時点でＩＣカ
ードには購入したチケットのデータが記録される。購入
者端末４が購入者５自身が保有するインターネット端末
である場合には、チェックイン時にカウンターまたは専
用端末でＩＣカードに購入したチケットのデータが記録
される。このようにすると、ＩＣカード自身がチケット
として機能する。

【００３８】また、ＩＣカードには、書き換え可能表示
エリアが設けられている。この書き換え可能表示エリア
に座席番号や搭乗口番号等の必要な情報が表示されるよ
うになっており、チェックイン時に各情報が書き込ま
れ、搭乗券の役割を果たす。この書き換え可能表示エリ
アは、例えば磁力方式、加熱方式、ロイコ方式といった
公知の形態のいずれでもよく、書き換えは何度も繰返し
行える特徴がある。

【００３９】また、購入者５が購入を希望したチケット
が特別割引チケットである場合には、代金がネットワー
クサーバ１を通じて購入者５から転売者７へと振り込ま
れ決済される。そして、その特別割引チケットに関する
情報がネットワークサーバ１にて更新され、チケット販
売管理システム２にも送信され、チケット販売管理シス
テム２のデータも更新される。 なお、購入者５が正規
料金チケットを購入した場合であって、その後キャンセ
ルや内容変更の必要が生じた場合には、購入者端末４と
ＩＣカードを用いて、上述のチケット購入と同様の手続
にてキャンセルや内容変更を行うことができる。

【００４０】転売者７は、転売したい割引料金チケット
の価格を自ら設定して、転売者端末６からネットワーク
を介してネットワークサーバ１に入力する。同時に、Ｉ
Ｃカードのデータの読み込み、またはカード番号や暗証
番号の入力を行う。これらのデータを受信したネットワ
ークサーバ１は、その割引料金チケットを特別割引チケ
ットとしてデータベースの更新を行い、この結果購入者
端末４にこの特別割引チケットの情報が表示されるよう
になる。

【００４１】上述のように、 ＩＣカード等の情報記録
手段を用いることによって、チケット売買、転売、内容
変更、チェックイン等の手続が効率よく迅速に行うこと
ができる。特に情報記録手段をチケットとして利用でき
るので、紙チケット発行の無駄等を省くことができる。

【００４２】次に、購入者５がチケットを購入する時の
手続フローの一例を図２のフローチャートと図３、図４
の画面表示の例を用いて説明する。

【００４３】購入者５は、購入者端末４として専用端末
または自らのインターネット端末のどちらでも使用する
ことができる（ステップＳ１）。

【００４４】ステップＳ１で専用端末を使用する場合、
専用端末に表示されている画面から最初に購入画面にア
クセスする（ステップＳ２）。この購入画面からチケッ
トを購入したい便を選択すると（ステップＳ３）、図３
に示すチケット選択画面が表示される（ステップＳ
４）。

【００４５】チケット選択画面は、図３に示すように、
選択した便に対して存在する正規料金チケット、割引料
金チケット、特別割引チケットそれぞれの価格や残席数
等が表示されており、このいずれかを購入者５が選択で
きるように構成されている。購入者５がいずれかのチケ
ットを選択すると、専用端末はＩＣカードをカードリー
ダに挿入するように要求する（ステップＳ５）。購入者
５がＩＣカードをカードリーダに挿入すれば、専用端末
はＩＣカードに記録された購入者５に関する情報を読み
取り、ネットワークサーバ１に送信する（ステップＳ
６）。

【００４６】また、ステップＳ１において購入者５のイ
ンターネット端末を使用する場合には、インターネット
端末でネットワークサーバ１のホームページにアクセス
し、さらに購入画面にアクセスする（ステップＳ７）。
そして、ステップＳ２，Ｓ３と同様にこの購入画面から
チケットを購入したい便を選択すると（ステップＳ
８）、図３に示すチケット選択画面が表示される（ステ
ップＳ９）。

【００４７】購入者５がいずれかのチケットを選択する
と、インターネット端末にはＩＣカードのカード番号及
び暗証番号を入力する要求が表示される（ステップＳ１
０）。購入者５がカード番号及び暗証番号を入力すれ
ば、ネットワークサーバ１に送信される（ステップＳ１
１）。

【００４８】ステップＳ６またはステップＳ１１でネッ
トワークサーバ１が購入者５の情報を受信すると、ネッ
トワークサーバ１は、データベースに記憶しているユー
ザ情報と受信した購入者５に関する情報を照合する（ス
テップＳ１２）。ユーザ情報の照合で問題なければ購入
手続に移る。

【００４９】ネットワークサーバ１は購入者５が選択し
たチケットに関する情報についてデータベースを更新
し、同時に販売者３のチケット販売管理システム２に送
信する（ステップＳ１３）。購入者５が選択したチケッ
トが特別割引チケットである場合には、転売者７のＩＣ
カードのデータも更新される（チケットのデータが転売
者７から購入者５へ移転される）。チケット売買に問題
がなければ、決済が行われる（ステップＳ１４）。

【００５０】チケットの売買が成立すれば、ネットワー
クサーバ１及びチケット販売管理システム２はデータベ
ースにチケット売買のデータを記録する（ステップＳ１
５）。その後、購入者端末４に手続完了の連絡と内容確
認の表示がなされる（ステップＳ１６）。

【００５１】なお、上述のフローにおいては、便の選択
とチケットの選択を行ってからＩＣカードの読み込み／
データ入力とユーザ情報の照合を行っているが、先にユ
ーザ情報の照合を行ってから、便の選択とチケットの選
択を行うようにしてもよい。

【００５２】また、ステップＳ３，Ｓ８では購入者５が
購入画面からチケットを購入したい便を選択している
が、購入画面の初期画面として、または購入画面から選
択して、図４に例示するような検索画面を表示して、購
入者５の希望する時間や行き先等から利用可能な便を検
索するようにしてもよい。図４の検索画面で購入者５が
希望する時間や行き先を入力して検索を指示すると、ネ
ットワークサーバ１が保有するデータベースから検索条
件に適合する便を検索し、検索結果を図５に例示するよ
うな検索結果表示画面に表示する。購入者５は、図５に
表示された便のリストからチケットの購入を希望する便
を選択する。購入者５が便を選択すると、図３のチケッ
ト選択画面に移る。

【００５３】次に、転売者７が特別割引チケットを転売
する時の手続フローの一例を図６のフローチャートと図
７の画面表示の例を用いて説明する。

【００５４】転売者７は、転売者端末６として専用端末
または自らのインターネット端末のどちらでも使用する
ことができる（ステップＳ２１）。

【００５５】ステップＳ２１で専用端末を使用する場
合、専用端末に表示されている画面から最初に転売画面
にアクセスする（ステップＳ２２）。この転売画面から
転売したい割引料金チケットの便を選択すると（ステッ
プＳ２３）、専用端末はＩＣカードをカードリーダに挿
入するように要求する（ステップＳ２４）。転売者７が
ＩＣカードをカードリーダに挿入すれば、専用端末はＩ
Ｃカードに記録された転売者７に関する情報を読み取
り、ネットワークサーバ１にてユーザ情報の照合が行わ
れる（ステップＳ２５）。

【００５６】また、ステップＳ２１で転売者７のインタ
ーネット端末を使用する場合、インターネット端末でネ
ットワークサーバ１のホームページにアクセスし、さら
に転売画面にアクセスする（ステップＳ２６）。そし
て、ステップＳ２３と同様にこの転売画面から転売した
い割引料金チケットの便を選択すると（ステップＳ２
７）、インターネット端末にはＩＣカードのカード番号
及び暗証番号を入力する要求が表示される（ステップＳ
２８）。転売者７がカード番号及び暗証番号を入力すれ
ば、ネットワークサーバ１にてユーザ情報の照合が行わ
れる（ステップＳ２９）。

【００５７】ステップＳ２５，Ｓ２９でユーザ情報の照
合に問題がなければ、転売者端末６には図７に例示する
ような転売入力画面が表示される。ここで転売者７は転
売希望価格を設定して入力する（ステップＳ３０）。こ
の時、転売者７は、転売入力画面に表示されている残席
の情報や、その便に対するほかの転売者の情報を参照し
ながら、自分の転売したい割引料金チケットが転売でき
る可能性を検討して、転売希望価格を決定することがで
きる。なお、この転売希望価格は、安価なチケットをで
きるだけ多くの人が利用できるようにするという観点に
立てば、転売者７が購入した時の購入価格以下であるこ
とが望ましく、この購入価格を超える価格が入力される
ことを防止するように管理されることとなるが、本発明
はこの転売希望価格の管理を必須とする訳ではない。

【００５８】この転売希望価格が入力された時点で、ネ
ットワークサーバ１のデータベースに特別割引チケット
のデータとして記録され、図３の購入画面に反映される
（ステップＳ３１）。図３においては、特別割引チケッ
トの価格は最安値の価格のみが表示されているが、全て
の特別割引チケットの価格を購入画面にリスト表示させ
てもよい。

【００５９】その後、第三者が転売に出た特別割引チケ
ットを購入すれば（ステップＳ３２）、その転売に関す
るデータがネットワークサーバ１、チケット販売管理シ
ステム２のデータベースにて更新される（ステップＳ３
３）。同時に、代金がネットワークサーバ１を通じて新
しい購入者５から転売者７へと振り込まれ決裁される
（ステップＳ３４）。

【００６０】一方、ステップＳ３１の後にその特別割引
チケットを購入する者が現れない場合（ステップＳ３
５）には、その便の出発時刻またはそれ以前の所定時刻
にデータ無効となるが（ステップＳ３６）、転売者７
は、割引料金チケットを特別割引チケットとして転売に
出した以降に、適宜転売価格の変更を行うことができる
（ステップＳ３７）。この場合には、ステップＳ２１に
戻ってチケットを転売に出す時と同様の手順で価格を変
更する。価格を変更せずに最初に設定した価格のままに
しておいてもよいことは勿論である。

【００６１】また、この特別割引チケットの転売希望価
格の設定については、上述のように最初に一定値に設定
して後で必要に応じて変更可能にしておく方法以外に
も、最初に設定する際に価格を時刻の関数として入力で
きるようにすることも可能である。具体的には、転売締
切時刻を設定し、現在時刻からその転売締切時刻までの
残存時間を数段階に分け、その段階が進む毎に価格を変
更させるものである。例えば、出発の３０分前を転売締
切時刻とし、当日までは１万円、当日の正午までは９千
円、その後転売締切時刻までは７千円、と設定すること
ができる。このような転売希望価格の設定を行えるよう
にすれば、段々と価格を下げることによって売買成立の
可能性を高めることが期待できる。また、逆に、最初に
転売希望価格を設定してネットワークサーバ１に入力し
た後は、その転売希望価格の変更を禁止することにして
もよい。

【００６２】なお、上述のフロー（図６）においては、
便の選択を行ってからＩＣカードの読み込み／データ入
力とユーザ情報の照合を行っているが、最初にユーザ情
報の照合を行ってもよい。

【００６３】上述した実施形態によると、内容変更不可
チケットの保有者に何らかの理由による予定変更が生じ
た場合でも、チケットの転売希望価格等の情報をネット
ワークを介してネットワークサーバに入力することによ
って、そのチケットを転売することができる。従って、
予定変更が生じた場合でも、チケットを転売すれば従来
よりも予定変更に伴う損失を最小限に抑えることができ
る。

【００６４】また、チケットを購入する者は、チケット
を販売する者がネットワークサーバに入力したチケット
に関する情報を見て迅速にチケットを購入することがで
きるとともに、その時点で最も安い価格のチケットを選
択することができる。また航空便の出発直前であっても
チケットを購入することが可能となる。

【００６５】さらにまた、販売者側にしてみれば、割引
料金チケットの購入者の予定変更の発生状況がネットワ
ークサーバ上のデータから分かるので、従来のようなダ
ブルブッキングのリスクを低減できる。

【００６６】また、上述した実施形態によると、転売者
７は、転売入力画面に残席の情報やその便に対するほか
の転売者の情報が表示されているので、これらの情報を
参照しながら、自分の転売したい割引料金チケットが転
売できる可能性を検討して、転売希望価格を決定するこ
とができる。

【００６７】なお、上述の実施形態においては、チケッ
トの売買が成立した時点において個別に決裁を行ってい
るが、所定の締切日を設定して該締切日毎に決裁しても
よい。例えば、所定の締切日までに購入したチケットの
価格の合計と、転売した特別割引チケットの価格との差
額を計算し、チケットの売買システムのユーザ（購入者
５及び／または転売者７）の口座から引き落とすことと
することが考えられる。売買の支払いについては、デビ
ッドカード機能、クレジットカード機能、プリペイドカ
ード機能等、適当な方法が採用できる。これらの場合、
ネットワークサーバ１に銀行のシステムがネットワーク
を介して接続される。

【００６８】また、販売者３がチケットに関する情報の
一つとしてネットワークサーバ１に入力する価格のう
ち、割引料金チケットの価格については、その時々の特
別割引チケットの価格状況を監視しながら、適宜価格の
変更を随時行えるようにしてもよい。そうすれば、多く
のチケットを販売することが可能となる。この場合、転
売者７の転売の機会を減少させないように、価格の変更
の期間に制限を設けることが有効である。また、転売者
７の特別割引チケットの転売の場合と同様に、割引料金
チケットの価格を時刻の関数として設定することにして
もよい。

【００６９】また、上述の実施形態によると、販売者３
による入札と、転売者７による入札と両方が行なわれる
ので、これらの相乗効果によって、安価なチケットの売
買がより容易となることが期待できる。

【００７０】

【発明の効果】請求項１，８に係る本発明によれば、内
容変更不可チケットの保有者に何らかの理由による予定
変更が生じた場合でも、チケットの転売希望価格等の情
報をネットワークを介してネットワークサーバに入力す
ることによって、そのチケットを転売することができ
る。従って、予定変更が生じた場合でも、チケットを転
売すれば従来よりも予定変更に伴う損失を最小限に抑え
ることができる。

【００７１】また、チケットを購入する者は、チケット
を販売する者がネットワークサーバに入力したチケット
に関する情報を見て迅速にチケットを購入することがで
きるとともに、その時点で最も安い価格のチケットを選
択することができる。また航空便の出発直前であっても
チケットを購入することが可能となる。

【００７２】さらにまた、販売者側にしてみれば、割引
料金チケットの購入者の予定変更の発生状況がネットワ
ークサーバ上のデータから分かるので、従来のようなダ
ブルブッキングのリスクを低減できる。

【００７３】請求項２，３に係る本発明によると、内容
変更不可チケットの保有者にとっては、段々と価格を下
げることによって売買成立の可能性を高めることができ
る。また、チケットを販売する者にとっては、段々と価
格を下げることによって多くのチケットを販売すること
が可能となる。また、チケットを販売する者による入札
と、内容変更不可チケットの保有者による入札との相乗
効果によって、安価なチケットの売買がより容易とな
る。

【００７４】請求項４乃至６に係る本発明によると、Ｉ
Ｃカード等の情報記録手段を用いることによって、チケ
ット売買、転売、内容変更、チェックイン等の手続が効
率よく迅速に行うことができる。特に情報記録手段をチ
ケットとして利用できるので、紙チケット発行の無駄等
を省くことができる。

【００７５】請求項７に係る本発明によると、購入や転
売の際に、専用端末でも自分が保有する端末でもどちら
でも各手続ができるので、場所に制約されることなくチ
ケットの購入や転売等の手続ができるようになり、便利
である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るチケットの売買システムの実施形
態の一例を示す概念図である。

【図２】購入者がチケットを購入する時の手続フローの
一例を示すフローチャートである。

【図３】チケット選択画面の一例である。

【図４】検索画面の一例である。

【図５】検索結果表示画面の一例である。

【図６】転売者が特別割引チケットを転売する時の手続
フローの一例を示すフローチャートである。

【図７】転売入力画面の一例である。

【符号の説明】

１：ネットワークサーバ ２：チケット販売
管理システム ３：販売者 ４：購入者端末 ５：購入者 ６：転売者端末 ７：転売者

フロントページの続き (72)発明者 楢崎 博司 兵庫県神戸市西区高塚台１丁目５番５号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 Ｆターム(参考） 5B049 CC05 CC08 CC16 EE00 GG00

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ネットワークを介してチケットを売買す
   るチケットの売買方法において、チケットが、内容変更
   可能チケット及び内容変更不可チケットとを対象とし、
   チケットを販売する者が、チケットの価格を含むチケッ
   トに関する情報をネットワークを介してネットワークサ
   ーバに入力するステップと、チケットを購入する者が、
   前記ネットワークサーバが保有するチケットに関する情
   報に基づいて購入したいチケットを選択して、ネットワ
   ークを介して選択したチケットを購入するステップと、
   内容変更不可チケットの保有者が、該内容変更不可チケ
   ットの転売希望価格を含むチケットに関する情報をネッ
   トワークを介して前記ネットワークサーバに入力するこ
   とによって該内容変更不可チケットを転売するステップ
   と、を有することを特徴とするチケットの売買方法。
2. 【請求項２】 チケットを販売する者または内容変更不
   可チケットの保有者が、内容変更不可チケットの価格
   を、最初に前記ネットワークサーバに入力した以降に変
   更することができることを特徴とする請求項１記載のチ
   ケットの売買方法。
3. 【請求項３】 チケットを販売する者または内容変更不
   可チケットの保有者が、内容変更不可チケットの価格
   を、時刻の関数として設定できることを特徴とする請求
   項１記載のチケットの売買方法。
4. 【請求項４】 チケットを購入する者または内容変更不
   可チケットの保有者が、ユーザ情報とチケットの購入に
   関する情報が記録可能な情報記録手段を保有しており、
   該情報記録手段に、チケットを購入する者が購入したチ
   ケットのデータが記録されることによって該情報記録手
   段がチケットとして機能することを特徴とする請求項１
   記載のチケットの売買方法。
5. 【請求項５】 チケットを購入する者がチケットを購入
   する時または内容変更不可チケットの保有者が該内容変
   更不可チケットを転売する時に、前記情報記録手段に記
   録されたユーザ情報と前記ネットワークサーバに記憶さ
   れたユーザ情報とを照合することを特徴とする請求項４
   記載のチケットの売買方法。
6. 【請求項６】 前記情報記録手段がＩＣカードであるこ
   とを特徴とする請求項４記載のチケットの売買方法。
7. 【請求項７】 チケットを購入する者及び内容変更不可
   チケットの保有者がネットワークを介して前記ネットワ
   ークサーバに接続する手段が、専用端末と、チケットを
   購入する者または内容変更不可チケットの保有者が自ら
   保有する端末とのいずれか一方であることを特徴とする
   請求項１記載のチケットの売買方法。
8. 【請求項８】 ネットワークを介してチケットを売買す
   るチケットの売買システムにおいて、チケットが、内容
   変更可能チケット及び内容変更不可チケットとを対象と
   し、チケットの価格を含むチケットに関する情報を保有
   するネットワークサーバと、チケットを販売する者が、
   チケットの価格を含むチケットに関する情報をネットワ
   ークを介して前記ネットワークサーバに入力するための
   チケット販売管理システムと、チケットを購入する者
   が、チケットの価格を含むチケットに関する情報をネッ
   トワークを介して前記ネットワークサーバから得てチケ
   ットを購入するための購入者端末と、内容変更不可チケ
   ットの保有者が、該内容変更不可チケットの転売希望価
   格を含むチケットに関する情報をネットワークを介して
   前記ネットワークサーバに入力することによって該内容
   変更不可チケットを転売するための転売者端末と、を有
   することを特徴とするチケットの売買システム。