JP2002023297A - ハロゲン化銀フォトサーモグラフィ写真要素 - Google Patents

ハロゲン化銀フォトサーモグラフィ写真要素

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JP2002023297A JP2001178810A JP2001178810A JP2002023297A JP 2002023297 A JP2002023297 A JP 2002023297A JP 2001178810 A JP2001178810 A JP 2001178810A JP 2001178810 A JP2001178810 A JP 2001178810A JP 2002023297 A JP2002023297 A JP 2002023297A
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David T Southby
ティー.サウスビー デビッド
Yang Xiqiang
ヤン シチャン
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アール.オウクザルツジク ジブスロー
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Eastman Kodak Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真ガンマをコントロールし、感度を大きく
失うことなしに広いラチチュードを可能にする物質を含
むフォトサーモグラフィー写真要素を提供する。 【解決手段】 少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層を
含んでなるハロゲン化銀フォトサーモグラフィー画像形
成要素。前記ハロゲン化銀要素は式I: 【化1】 (INHは現像抑制剤;LINKは連結基又はタイミング基;m
は0、1又は2;R1及びR2は独立して、水素原子又は脂肪
族、芳香族もしくは複素環式基であるか、R1及びR2はそ
れらが結合した窒素と共に5もしくは6員環又は多環系を
形成するのに必要な原子を表すか、又はR1及びR2は独立
して、-C(=O)(LINK)m-INH基であるか、又は-NR3C(=O)-
(LINK)m-INHで置換され、R3はR1又はR2での定義と同じ
であるが、R 1及びR2の一方のみが水素原子となることが
できる)のアミド化合物を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コントラスト増強
剤前駆体として、アミド化合物であるブロックされた抑
制剤を含有するハロゲン化銀フォトサーモグラフィ画像
形成要素に関する。さらに、本発明は、そのような要素
を用いる画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フルカラー像を捕らえるために使用され
るフォトサーモグラフィーフィルムシステムにおいて、
一旦フィルムが現像されたならば、シーン輝度内容のス
キャニングはスキャナの設計によって決定される限定さ
れた濃度範囲にわたって可能なのみである。フィルム濃
度が非常に高いならば、スキャニングは、不可能である
か、又は信号対ノイズの問題を受け始めかつシーン情報
が失われるかのいずれかである。これはカラーフォトサ
ーモグラフィーフィルムが十分なラチチュードを持つ;
すなわち、スキャンすることができる濃度範囲の全ての
必要なシーン輝度情報を記録することが可能であるよう
に設計するために必須である。従って、このようなフィ
ルムの設計は、より低いガンマを有さなければならず、
そのため各カラー記録において従来のフィルムのための
通常のものよりもより低い最大濃度に達する。
【0003】環窒素又は隣接イオウ原子に結合された比
較的酸性の水素原子を伴うある複素環式分子が、写真フ
ィルム及び紙システムにおいて現像制限剤又は現像抑制
剤として作用することは周知である。現像抑制剤は、ハ
ロゲン化銀粒子の現像の遅延又は停止のいずれかのため
に使用される。これらは、望ましくない色素吸収を補正
し、鮮鋭度を改善しかつフィルム粒状度を低減するため
に使用することもできる。フィルム中に貯蔵時には安定
であるが現像時には適宜放出され得るようにするため
に、これらの抑制剤を化学的にブロックする様々な方法
が説明されている。抑制剤の放出は、典型的には現像処
理液中の塩基又は他の求核試薬との反応により水性アル
カリ条件下で行われる。特にブロックされた抑制剤は像
転写システムにおいて使用されることがわかっている。
1975年3月のリサーチディスクロージャーの記事13118及
び米国特許第4,255,510号及び第4,256,881号は、抑制剤
をブロックするためにアルカリ−加水分解可能な基、特
にN-一置換された及びN, N-二置換されたアミド基を使
用する材料を開示している。米国特許第5,354,650号に
開示されたような、適当にブロックされた抑制剤の現像
処理液中の塩基又は他の求核試薬との反応に関連した非
−像様の放出のその他の方法が公知であるが、これがフ
ォトサーモグラフィー法において有用であるかどうかは
分かっていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】カラーネガフィルムの
ような従来の写真システムにおいて、遊離の抑制剤の添
加は、たとえ少量であっても、感度の損失につながる。
従って、例えば現像抑制剤放出剤(DIR)カプラーを使用
する色素形成現像による、抑制剤の像様の放出は有用で
ある。DIRカプラーは、像様の形式で写真ガンマを低下
することにより、光に対するフィルムの反応を制御する
ために使用される。しかし、多くの場合DIRカプラー
は、フォトサーモグラフィーシステムにおける有効なガ
ンマ低下剤ではない。
【0005】写真ガンマをコントロールし、感度を大き
く失うことなしに広いラチチュードを可能にする物質を
提供することが、フォトサーモグラフィフィルムでは依
然として問題点である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも一
層のハロゲン化銀乳剤層を含んでなるハロゲン化銀フォ
トサーモグラフィー画像形成要素であって、前記ハロゲ
ン化銀要素がさらに式I:
【0007】
【化2】
【0008】(上式中、INHは現像抑制剤であり;LINK
は連結基又はタイミング基であり、mは0、1又は2であ
り;そしてR1及びR2は、独立して、水素原子又は脂肪
族、芳香族もしくは複素環式基であるか、又はR1及びR2
は、それらが結合した窒素と共に5もしくは6員環又は多
環系を形成するのに必要な原子を表すか、又はR1及びR2
は、独立して、-C(=O)(LINK)m-INH基であるか、又は-NR
3C(=O)-(LINK)m-INHで置換され、ここでR3はR1又はR2
定義されたものと同じであるが、但しR1及びR2の一方の
みが水素原子となることができる)のアミド化合物を含
む画像形成要素を提供する。
【0009】また本発明は、像様露光され、現像され
た、アミド化合物を含有する画像形成要素をスキャンし
て前記像様露光の第一電子画像表示(representation)
を形成する工程を含んでなる画像形成方法も提供する。
さらに本発明は前記第一電子画像表示を変更して第二電
子画像表示を作製する工程を含む画像形成方法、及び前
記電子画像表示を、記憶し、伝送し、プリントするか、
又は表示することを含む画像形成方法を提供する。
【0010】又本発明は、一回使用カメラにおいて、ア
ミド化合物を含有する画像形成要素を用いることを含む
画像形成方法、及びヒーターステージを有する一回使用
カメラにおいて、像様露光された前記処方の要素を熱処
理する工程を含む画像形成方法も提供する。
【0011】本発明で用いられるアミド化合物は、低写
真ガンマと長いラチチュードを有するフォトサーモグラ
フィハロゲン化銀要素を提供する。また、このアミド化
合物は、異なる色記録のレスポンスをバランスさせ、そ
れによって、各色記録に同様のラチチュードを提供す
る。これによって、フィルムスキャナー設計をより簡単
で、低廉で且つ潜在的により堅牢にすることができ、こ
れは分散した写真仕上げの選択を増進することができ
る。このアミド化合物はさらに、フォトサーモグラフィ
フィルムの在庫寿命を延ばし、熱処理の温度変化に対す
るレスポンスを改善する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のアミド化合物は、ブロッ
クされた抑制剤であり、かつ下記式で示される:
【0013】
【化3】
【0014】INHは、現像抑制剤部分である。INHの例
は、置換又は未置換のメルカプトテトラゾール、メルカ
プトトリアゾール、ジメルカプトチアジアゾール、メル
カプトオキサジアゾール、メルカプトイミダゾール、メ
ルカプトベンゾイミダゾール、メルカプトベンズオキサ
ゾール、メルカプトベンゾチアゾール、テトラゾール、
1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、ベンゾトリ
アゾール又はイミダゾールを含むが、これらに限定され
るものではない。好ましいINHは、1〜4個の窒素原子を
有する置換又は未置換の複素環式環又は多環系であり、
かつ最も好ましいINHは、置換又は未置換のベンズトリ
アゾールである。
【0015】R1及びR2は、独立して水素原子であり、又
はハロゲン化銀写真要素において使用するのに適してお
りかつアミド化合物の活性を増強するコントラストによ
り干渉されることのないような置換基のいずれかである
ことができる。しかし少なくとも1方のR1及びR2は置換
基でなければならない。好ましくは、R1及びR2のひとつ
は水素原子である。R1及びR2は、独立して置換又は未置
換の脂肪族、芳香族又は複素環式基を表すことができる
か、もしくはR1及びR2は、それらが結合した窒素と一緒
に、置換又は未置換の5又は6員環又は多環系を形成する
のに必要な原子を表している。R1及びR2は、独立して-C
(=O)(LINK)m-INH基であることができる。更に、R1及びR
2は、独立して、-NR3-C(=O)-(LINK)m-INH基で置換され
ることができ、ここでR1又はR2は、2個以上の抑制剤放
出基の間を架橋している。R3は、R 1又はR2と同様に定義
されている。これは、アミド化合物が、1個よりも多い
抑制剤部分を放出することを可能にしている。
【0016】R1及びR2が、脂肪族基である場合は、これ
らは、1〜32個の炭素原子を有するアルキル基、又は2〜
32個の炭素原子を有するアルケニル又はアルキニル基で
あることが好ましい。より好ましくは、これらは6〜30
個の炭素原子を有するアルキル基、又は6〜30個の炭素
原子を有するアルケニル又はアルキニル基である。これ
らの基は、置換基を有することも有さないこともでき
る。アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、ブ
チル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、2-エチルヘキシ
ル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、
シクロヘキシル、イソプロピル及びt-ブチル基を含む。
アルケニル基の例は、アリル及びブテニル基であり、か
つアルキニル基の例は、プロパラギル及びブチニル基で
ある。
【0017】好ましい芳香族基は、6〜20個の炭素原子
を有する。より好ましい芳香族基は、6〜10個の炭素原
子を有し、とりわけ、フェニル及びナフチル基である。
これらの基は、置換基を有することも有さないこともで
きる。複素環式基は、窒素、酸素、イオウ、セレン及び
テルルから選択された原子を少なくとも1個伴う置換又
は未置換の3〜15-員環である。より好ましい複素環式基
は、窒素から選択された原子を少なくとも1個伴う5〜6-
員環である。複素環式基の例は、ピロリジン、ピペリジ
ン、ピリジン、テトラヒドロフラン、チオフェン、オキ
サゾール、チアゾール、イミダゾール、ベンゾチアゾー
ル、ベンズオキサゾール、ベンズイミダゾール、セレナ
ゾール、ベンゾセレナゾール、テルラゾール、トリアゾ
ール、ベンゾトリアゾール、テトラゾール、オキサジア
ゾール又はチアジアゾール環である。
【0018】R1及びR2は一緒に、環又は多環系を形成す
ることができる。これらの環システムは、未置換又は置
換であることができる。このR1及びR2により形成された
環及び多環系は脂環式であるか、又はこれらは前述の芳
香族及び複素環式基であることができる。
【0019】R1及びR2は、該アミド化合物の水への溶解
度及び融点に対する作用により選択される。この化合物
は、多くの方法でフィルムに混合することができる。こ
れが水溶液の一部として添加される場合、十分に高い水
への溶解度が必要である。これが固形粒子分散系として
添加される場合は、より高い融点で、水への溶解度が低
いより結晶質のアミド化合物が、分散系形成及び貯蔵時
の再結晶(粒子成長)を防ぐために必要である。更に、ア
ミド化合物が高沸点溶剤の細かい液滴中に混合される場
合は、該溶剤への溶解度及び液滴中の安定性(結晶化又
は粒子成長を防ぐため)が重要である。これらの設計の
特徴は、当業者には周知である。いかなる混合法であろ
うと、現像処理温度で抑制剤の放出に有害に作用しては
ならない。
【0020】INH、R1及びR2の置換基の非限定的例は、
アルキル基(例えば、メチル、エチル、ヘキシル)、アル
コキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、オクチルオキ
シ)、アリール基(例えば、フェニル、ナフチル、トリ
ル)、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アリールオキシ基
(例えば、フェノキシ)、アルキルチオ基(例えば、メチ
ルチオ、ブチルチオ)、アリールチオ基(例えば、フェニ
ルチオ)、アシル基(例えば、アセチル、プロピオニル、
ブチリル、バレリル)、スルホニル基(例えば、メチルス
ルホニル、フェニルスルホニル)、アシルアミノ基、ス
ルホニルアミノ基、アシルオキシ基(例えば、アセトキ
シ、ベンゾキシ)、カルボキシル基、シアノ基、スルホ
基、及びアミノ基を含む。好ましい置換基は、低級アル
キル基、すなわち、1〜6個の炭素原子を有するもの(例
えば、メチル)及びハロゲン基(例えば、塩素)である。I
NHは、更に追加の-NR3C(=O)-(LINK)m-INH基で置換する
ことができる(式中、R3はR1又はR2と同じ定義である)。
【0021】LINKは、アミド化合物の機能を妨害しない
連結基又はタイミング基であるが、これはアミド化合物
からの抑制剤の放出速度を変更することができ、このこ
とは、フォトサーモグラフィーシステムにおける使用に
とって適している。mは0、1又は2である。多くのこのよ
うな連結基は当業者には公知であり、一部はタイミング
基として公知である。これらは、例えば(1) 米国特許第
5,262,291号に開示されたような、芳香族の求核置換反
応を利用する基;(2)ヘミアセタールの切断反応を利用
する基(米国特許第4,146,396号、日本国特開昭第60-249
148号;第60-249149号);(3) 共役系に沿って電子転移
反応を利用する基(米国特許第4,409,323号;第4,421,84
5号;日本国特開昭第57-188035号;第58-98728号;第58
-209736号;第58-209738号);及び、(4)分子内求核置換
反応を使用する基(米国特許第4,248,962号)を含む。
【0022】例証となるタイミング基は、式T-1からT-4
に示されている。
【0023】
【化4】
【0024】(式中、Nuは求核基であり;Eは、1個以上
のカルボ-又はヘテロ-芳香族環を含む求電子基であり、
電子の不足した炭素原子を含んでいる;LINK3は、Nuの
求核部位とEの電子の不足した炭素原子の間の直接経路
中に1〜5個の原子を提供する連結基であり;及びaは0又
は1である)。
【0025】このようなタイミング基は、例えば以下を
含む:
【0026】
【化5】
【0027】
【化6】
【0028】これらのタイミング基は、より詳細には米
国特許第5,262,291号に開示されていて、これは本願明
細書に参照することによって組入れる。
【0029】
【化7】
【0030】(式中、Vは、酸素原子、イオウ原子、又は
【0031】
【化8】
【0032】を表し、R13及びR14は、各々水素原子又は
置換基を表し;R15は、置換基を表し;及び、bは1又は2
である)。R13及びR14が置換基を表す場合のこれら並び
にR15の典型的な例は、
【0033】
【化9】
【0034】であり(式中、R16は、脂肪族又は芳香族炭
化水素残基、又は複素環式基を表し;及び、R17は、水
素原子、脂肪族又は芳香族炭化水素残基、又は複素環式
基を表す。);R13、R14及びR15は、各々、二価の基を表
すことができ、かつこれらのいずれか2個は互いに結合
し、環構造を完成する。式(T-2)で示されたこれらの基
の具体例を以下に示す。
【0035】
【化10】
【0036】(式中、Nu1は、求核基を表し、かつ酸素又
はイオウ原子を、求核種の例として示すことができ;El
は、Nu1により求核攻撃を受ける基である求電子基を表
し;かつ、LINK4は、Nu1及びE1を分子内求核置換反応が
生じ得るように立体配置することができる連結基を表
す)。式(T-3)により示された基の具体例を以下に示
す。
【0037】
【化11】
【0038】(式中、V、R13、R14及びbは全て、各々、
式(T-2)における意味と同じである。加えて、R13及びR
14は、互いに結合し、ベンゼン環又は複素環式環を形成
するか、又はVはR13及びR14と互いに結合し、ベンゼン
又は複素環式環を形成することができる。Z1及びZ2は各
々独立して、炭素原子又は窒素原子を表し、かつx及びy
は各々0又は1を表す)。
【0039】タイミング基(T-4)の具体例を以下に示
す。
【0040】
【化12】
【0041】
【化13】
【0042】本発明のある実施態様において、LINKは、
構造式IIである:
【0043】
【化14】
【0044】(式中、Xは炭素又はイオウを表し;Yは酸
素、イオウ又はN-R5を表し(式中、R5は置換又は未置換
のアルキル、もしくは置換又は未置換のアリールを表
す。);pは1又は2であり;Zは、炭素、酸素又はイオウ
を表し;rは0又は1を表し;但しXが炭素である場合は、
p及びrは両方共1であり、XがイオウでありYが酸素であ
る場合は、pは2でありかつrは0であり;#は、INHへの結
合を意味し;$は、C(=O)NR1R2-への結合を意味する)。
【0045】例証的連結基は、例えば下記を含む:
【化15】
【0046】アミド化合物の非限定的例は、下記を含
む。
【0047】
【化16】
【0048】
【化17】
【0049】有用なアミド化合物のレベルは、0.1〜150
0μモル/m2である。より好ましい範囲は、1〜1000μモ
ル/m2であり、最も好ましい範囲は5〜500μモル/m2であ
る。これらのアミド化合物は、本目的に適したいずれか
の技術を用いて写真要素に添加することができる。これ
らは、最も一般的には有機溶剤、例えばメタノール又は
アセトンに溶解される。これらは、特定のカプラーと共
に使用される技術に類似した液/液分散系の形で添加す
ることができるか、又はこれらは固相粒子分散系として
添加することができる。アミド化合物の添加は、写真要
素調製工程のいずれかで行うことができる。好ましく
は、これらのアミド化合物は、ハロゲン化銀乳剤層中に
混合される。これらのアミド化合物は、異なる抑制基又
は異なるブロッキング基を有する、様々な種類の組合せ
で使用することができる。更にこれらのアミド化合物
は、ブロックされた写真現像主薬と組合せて使用するこ
とができる。
【0050】この用途において特定の部分又は基に言及
すると、これは、この部分が、それ自身未置換か又は1
種以上の置換基で置換され得る(最大可能な数まで)こと
を意味する。例えば、「アルキル」又は「アルキル基」
は、置換又は未置換のアルキルを意味する一方で、「ア
リール基」は、置換又は未置換のベンゼン(最大5個の置
換基を含む)又は高級芳香族システムを意味する。一般
に、特に記さない限りは、本願明細書において分子上で
使用できる置換基は、置換又は未置換に関らず、写真用
途に必要な特性を破壊しないようないずれかの基を含
む。前述の基における置換基の例は、以下の公知の置換
基を含むことができる:ハロゲン、例えば、塩素、フッ
素、臭素、ヨウ素;アルコキシ、特に「低級アルキル」
(すなわち、1〜6個の炭素原子を有するもの)、例えば、
メトキシ、エトキシ;置換又は未置換のアルキル、特に
低級アルキル(例えば、メチル、トリフルオロメチル);
チオアルキル(例えば、メチルチオ又はエチルチオ)、特
に1〜6個の炭素原子を有するもののいずれか;置換及び
未置換のアリール、特に6〜20個の炭素原子を有するも
の(例えば、フェニル);並びに、置換又は未置換のヘテ
ロアリール、特にN、O又はSから選択された1〜3個のヘ
テロ原子を有する5-又は6-員環を有するもの(例えば、
ピリジル、チエニル、フリル、ピロリル);以下に説明
するいずれかのような、酸又は酸性塩基;並びに、その
他の当該技術分野において公知のもの。アルキル置換基
は、特に「低級アルキル」(すなわち、1〜6個の炭素原
子を有するもの)を含み、例えば、メチル、エチルなど
であってよい。更に、アルキル基又はアルキレン基に関
して、これらは分枝した、分枝していない又は環式であ
ることが理解されるであろう。
【0051】このアミド化合物はいずれの形態のフォト
サーモグラフィ画像形成要素にも用いることができる。
フォトサーモグラフィー画像形成要素は、現像処理が単
に画像形成要素への熱の適用により開始されるものであ
る。リサーチディスクロージャー 17029、1978年6月に
記されたタイプのフォトサーモグラフィー要素を引用す
ることにより本明細書の内容とする。リサーチディスク
ロージャーに記載されているように、フォトサーモグラ
フィ要素はタイプA又はタイプBとなることができる。タ
イプA要素は、反応的に組み合わさる、感光性ハロゲン
化銀、還元剤又は現像主薬、アクチベーター、及びコー
ティングビヒクル又は結合剤を含有する。これらの系で
は、感光性ハロゲン化銀にある銀イオンが金属銀に還元
されることによって現像が起きる。タイプB系は有機化
合物と銀イオンとの塩又は錯体に追加して、タイプAの
要素の全てを含有することができる。これらの系では、
この有機錯体は、現像時に還元され、金属銀を生じる。
有機銀塩は、銀ドナーと称される。このような画像形成
要素を説明している参考文献は、例えば、米国特許第3,
457,075号;第4,459,350号;第4,264,725号及び第4,74
1,992号がある。ハロゲン化銀及び/又は銀を除去する
ための定着及び/又は漂白/定着、水洗及び乾燥が、現
像に続くことができる。
【0052】フォトサーモグラフィー要素は、本質的に
写真用ハロゲン化銀からなる感光性構成材料を含む。タ
イプBフォトサーモグラフィー材料において、ハロゲン
化銀からの銀の潜像は、現像処理時に望ましい像形成組
合せのための触媒として作用すると考えられている。こ
れらのシステムにおいて、写真ハロゲン化銀の好ましい
濃度は、フォトサーモグラフィー材料中の銀ドナー1モ
ルにつき写真ハロゲン化銀0.01〜100モルの範囲であ
る。
【0053】タイプBフォトサーモグラフィー要素は、
有機銀塩酸化剤を含有する酸化−還元像形成組合せを含
む。この有機銀塩は、光に対し比較的安定している銀塩
であるが、露光された写真−触媒(すなわち、感光性ハ
ロゲン化銀)及び還元剤の存在下で、80℃以上に加熱さ
れた場合に銀像の形成の助けとなる。
【0054】好適な有機銀塩は、カルボキシル基を有す
る有機化合物の銀塩を含む。それらの好ましい例は、脂
肪族カルボン酸の銀塩及び芳香族カルボン酸の銀塩を含
む。好ましい脂肪族カルボン酸銀塩の例は、ベヘン酸
銀、ステアリン酸銀、オレイン酸銀、ラウリン酸銀、カ
プリン酸銀、ミリスチル酸銀、パルミチン酸銀、マレイ
ン酸銀、フマル酸銀、酒石酸銀、ギ酸銀、リノレイン酸
銀、酪酸銀及び樟脳酸銀、並びにそれらの混合物などを
含む。ハロゲン原子又はヒドロキシル基で置換された銀
塩も有効に使用することができる。好ましい芳香族カル
ボン酸及び他のカルボキシル基を含む化合物の銀塩は、
安息香酸銀、置換された安息香酸銀、例えば3,5-ジヒド
ロキシ安息香酸銀、o-メチル安息香酸銀、m-メチル安息
香酸銀、p-メチル安息香酸銀、2,4-ジクロロ安息香酸
銀、アセトアミド安息香酸銀、p-フェニル安息香酸銀な
ど、没食子酸銀、タンニン酸銀、フタル酸銀、テレフタ
ル酸銀、サリチル酸銀、フェニル酢酸銀、ピロメリト酸
銀、米国特許第3,785,830号に開示された3-カルボキシ
メチル-4-メチル-4-チアゾリン-2-チオンの銀塩など、
並びに米国特許第3,330,663号に開示されたチオエーテ
ル基を含む脂肪族カルボン酸の銀塩を含む。
【0055】5又は6個の環原子を含む複素環式核を有
し、その中の少なくとも1個は窒素であり、その他の環
原子は、炭素並びに最大2個の酸素、イオウ及び窒素か
ら選択されたヘテロ原子を含むような、メルカプト又は
チオン置換化合物の銀塩が具体的に考察されている。典
型的に好ましい複素環式核は、トリアゾール、オキサゾ
ール、チアゾール、チアゾリン、イミダゾリン、イミダ
ゾール、ジアゾール、ピリジン及びトリアジンを含む。
これらの複素環式化合物の好ましい例は、3-メルカプト
-4-フェニル-1,2,4-トリアゾール銀塩、2-メルカプトベ
ンズイミダゾール銀塩、2-メルカプト-5-アミノチアジ
アゾール銀塩、2-(2-エチル-グリコールアミド)ベンゾ
チアゾール銀塩、5-カルボキシル-1-メチル-2-フェニル
-4-チオピリジン銀塩、メルカプトトリアジン銀塩、2-
メルカプトベンズオキサゾール銀塩、米国特許第4,123,
274号に開示されているような銀塩、例えば3-アミノ-5
-ベンジルチオ-1,2,4-チアゾール銀塩のような1,2,4-メ
ルカプトチアゾール誘導体の銀塩、米国特許第3,201,67
8号に開示されている3-(2-カルボキシエチル)-4-メチル
-4-チアゾリン-2-チオンの銀塩のようなチオン化合物の
銀塩を含む。その他の有用な複素環式核を含まないメル
カプト又はチオン置換された化合物の例は以下を含む:
チオグリコール酸銀塩、例えば日本国特許出願48-28221
号に開示されたS-アルキルチオグリコール酸銀塩(ここ
で、アルキル基は12〜22個の炭素原子を有する)、例え
ばジチオ酢酸銀塩のようなジチオカルボン酸の銀塩、及
びチオアミドの銀塩を含む。
【0056】更に、イミノ基を有する化合物の銀塩を使
用することができる。このような化合物の好ましい例
は、日本国特許公開44-30270号及び45-18146号に開示さ
れたベンゾトリアゾール及びその誘導体の銀塩を含み、
例えば、ベンゾトリアゾール又はメチルベンゾトリアゾ
ールなどの銀塩、ハロゲン置換されたベンゾトリアゾー
ルの銀塩、例えば5-クロロベンゾトリアゾール銀塩な
ど、1,2,4-トリアゾールの銀塩、3-アミノ-5-メルカプ
トベンジル-1,2,4-トリアゾールの銀塩、米国特許第4,2
20,709号に開示された1H-テトラゾール銀塩、イミダゾ
ール及びイミダゾール誘導体の銀塩などである。
【0057】銀半セッケンの使用が都合がよいことも分
かっており、中でも市販のベヘン酸のナトリウム塩の水
溶液からの沈殿により調製されたベヘン酸銀とベヘン酸
の等モル配合物であり、銀が約14.5%と分析されている
ものが好ましい例とされている。透明フィルム裏材上に
作成された透明シート材は、透明なコーティングを必要
とし、この目的のためには、約4又は5%を越えない遊離
のベヘン酸を含有しかつ約25.2%銀と分析されたベヘン
酸銀完全セッケンを使用することができる。銀セッケン
分散系の製造法は当該技術分野において周知であり、か
つ1983年10月のリサーチディスクロージャー(23419)及
び米国特許第3,985,565号に開示されている。
【0058】銀塩錯体も、硝酸銀のような銀イオン種の
水溶液、及び銀と錯体形成される有機リガンドの溶液の
混合により調製することができる。この混合法は、ハロ
ゲン化銀沈殿法において使用されるものを含む、いずれ
か簡便な形であることができる。銀錯体粒子の凝集を避
けるために、安定剤を用いることができる。この安定剤
は、写真技術分野において有用であることが分かってい
る材料のいずれかであることができ、例えば、ゼラチ
ン、ポリビニルアルコール又はポリマー性もしくはモノ
マー性界面活性剤であるが、これらに限定されるもので
はない。
【0059】感光性ハロゲン化銀粒子及び有機銀塩は、
これらが現像時に触媒的に近接するように被覆される。
これらは、連続層により被覆することができるが、コー
ティング前に混合されることが好ましい。常用の混合技
術は、前掲のリサーチディスクロージャー、第17029項
に加え、米国特許第3,700,458号及び公開された日本国
特許出願50-32928、49-13224、50-17216及び51-42729に
記されている。
【0060】本発明のフォトサーモグラフィ要素に還元
剤を含んでもよい。有機銀塩のための還元剤は、銀イオ
ンを還元し金属銀とすることができるような任意の物質
となることができ、好ましくは有機物質である。常用の
写真現像主薬、例えば3-ピラゾリジノン、ヒドロキノ
ン、p-アミノフェノール、p-フェニレンジアミン及びカ
テコールなどが有用であり、ヒンダードフェノール及び
p-フェニレンジアミン還元剤が好ましい。この還元剤
は、好ましくはフォトサーモグラフィー層の5〜25%の
濃度範囲で存在する。
【0061】広範な還元剤が、環式銀システムにおいて
明らかにされていて、例えばフェニルアミドキシム、2-
チエニルアミドキシム及びp-フェノキシ-フェニルアミ
ドキシムなどのアミドキシム、アジン(例えば、4-ヒド
ロキシ-3,5-ジメトキシベンズアルデヒドアジン);脂肪
族カルボン酸アリールヒドラジド及びアスコルビン酸の
組合せ、例えばアスコルビン酸と組合せた2,2’-ビス
(ヒドロキシメチル)プロピオニル-β-フェニルヒドラジ
ド;ポリヒドロキシベンゼン及びヒドロキシルアミン、
レダクトン及び/又はヒドラジンの組合せ、例えばヒド
ロキノン及びビス(エトキシエチル)ヒドロキシルアミ
ン、ピペリジノヘキソースレダクトン又はフォルミル-4
-メチルフェニルヒドラジン、フェニルヒドロキサム
酸、p-ヒドロキシフェニルヒドロキサム酸及びo-アラニ
ンヒドロキサム酸のようなヒドロキサム酸の組合せ;ア
ジン及びスルホンアミドフェノール、例えばフェノチア
ジン及び2,6-ジクロロ-4-ベンゼンスルホンアミドフェ
ノールの組合せ;α-シアノ-フェニル酢酸誘導体、例え
ばα-シアノ-2-メチルフェニル酢酸エチル、α-シアノ-
フェニル酢酸エチル;ビス-β-ナフトールで、詳細には
2,2’-ジヒドロキシル-1-ビナフチル、6,6’-ジブロモ-
2,2’-ジヒドロキシ-1,1’-ビナフチル、及びビス(2-ヒ
ドロキシ-1-ナフチル)メタン;ビス-o-ナフトール及び
l,3-ジヒドロキシベンゼン誘導体(例えば、2,4-ジヒド
ロキシベンゾフェノン又は2,4-ジヒドロキシアセトフェ
ノン)の組合せ;5-ピラゾロン、例えば3-メチル-1-フェ
ニル-5-ピラゾロン;レダクトン、例えば、ジメチルア
ミノヘキソースレダクトン、無水ジヒドロアミノヘキソ
ースレダクトン、及び無水ジヒドロ-ピペリドン-ヘキソ
ースレダクトン;スルファミドフェノール還元剤、例え
ば2,6-ジクロロ-4-ベンゼン-スルホン-アミド-フェノー
ル、及びp-ベンゼンスルホンアミドフェノール;2-フェ
ニルインダン-1,3-ジオンなど;クロマン、例えば2,2-
ジメチル-7-t-ブチル-6-ヒドロキシクロマン;1,4-ジヒ
ドロピリジン、例えば2,6-ジメトキシ-3,5-ジカルボエ
トキシ-1,4-ジヒドロピリデン;ビスフェノール、例え
ばビス(2-ヒドロキシ-3-t-ブチル-5-メチルフェニル)-
メタン;2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)-プ
ロパン;4,4-エチリデン-ビス(2-t-ブチル-6-メチルフ
ェノール);及び、2,2-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキ
シフェニル)プロパン;アスコルビン酸誘導体、例え
ば、1-アスコルビル-パルミテート、アスコルビルステ
アレート及び不飽和アルデヒド及びケトン、例えばベン
ジル及びジアセチル;ピラゾリジン-3-オン;並びに、
ある種のインデン-1,3-ジオンがある。
【0062】フォトサーモグラフィー要素中の有機還元
剤の最適濃度は、特定のフォトサーモグラフィー要素、
望ましい像、現像処理条件、特定の有機銀塩及び特定の
酸化剤のような因子に応じて変動する。
【0063】本発明の写真要素において使用することが
できる還元剤は、それ自体ブロックされた現像主薬とな
ることができる。ブロックされた現像主薬の例は、Reev
esの米国特許第3,342,599号;Kenneth Mason Publicati
ons社(Dudley Annex, 12a North Street, Emsworth, Ha
mpshire P010 7DQ、英国)から出版されたリサーチディ
スクロージャー (129 (1975) pp. 27-30);Hamaokaらの
米国特許第4,157,915号;Waxman及びMourningの米国特
許第4,060,418号;及び、米国特許第5,019,492号に明ら
かにされたようなブロックされた現像主薬を含む。特に
有用なものは、1999年12月30日に出願された米国特許出
願第09/476,234号「IMAGING ELEMENT CONTAINING A BLO
CKED PHOTOGRAPICALLY USEFUL COMPOUND」;1999年12月
30日に出願された米国特許出願第09/475,691号「IMAGIN
G ELEMENT CONTAINING A BLOCKEDPHOTOGRPHICALLY USEF
UL COMPOUND」;1999年12月30日に出願された米国特許
出願第09/475,703号「IMAGING ELEMENT CONTAINING A B
LOCKED PHOTOGRAPHICALLYUSEFUL COMPOUND」;1999年12
月30日に出願された米国特許出願第09/475,690号「IMAG
ING ELEMENT CONTAINING A BLOCKED PHOTOGRAPHICALLY
USEFUL COMPOUND」;及び、1999年12月30日に出願され
た米国特許出願第09/476,233号「PHOTOGRAPHIC OR PHOT
OTHERMOGRAPHIC ELEMENT CONTAINING A BLOCKED PHOTOG
RAPHICALLYUSEFUL COMPOUND」に開示されたブロックさ
れた現像主薬である。
【0064】このフォトサーモグラフィー要素は、アク
チベータ−調色剤又は調色−促進剤としても公知の、調
色剤を含むことができる。調色剤の組合せも、フォトサ
ーモグラフィー要素において有用である。有用な調色剤
及び調色剤組合せの例は、例えばリサーチディスクロー
ジャー、1978年6月、第17029項及び米国特許第4,123,28
2号に開示されている。有用な調色剤の例は、例えば、
フタルイミド、N-ヒドロキシフタルイミド、N-カリウム
フタルイミド、スクシンイミド、N-ヒドロキシ-1,8-ナ
フタルイミド、フタラジン、1-(2H)-フタラジノン、2-
アセチルフタラジノン、サリチルアニリド、ベンズアミ
ド、及びジメチル尿素がある。
【0065】現像処理後画像安定剤および潜像保持安定
剤は、フォトサーモグラフィー要素において有用であ
る。説明されたフォトサーモグラフィー要素について、
フォトサーモグラフィー技術において公知の安定剤のい
ずれかが有用である。有用な安定剤の例は、例えば、米
国特許第4,459,350号に開示されたような、光分解によ
り活性化する安定剤及び安定剤前駆体を含む。別の有用
な安定剤の例は、米国特許第3,877,940号に開示されて
いるような、アゾールチオエーテル及びブロックされた
アゾリンチオン安定剤前駆体及びカルバモイル安定剤前
駆体を含む。
【0066】フォトサーモグラフィー要素は、ビヒクル
及び結合剤として、ならびに様々な層の中に、様々なコ
ロイド及びポリマーを単独で又は組合せて含むことが好
ましい。有用な材料は、親水性又は疎水性である。これ
らは、透明又は半透明であり、かつゼラチン、ゼラチン
誘導体、セルロース誘導体、例えばデキストランのよう
な多糖、アラビアゴムなどのような天然の物質;並び
に、ポリ(ビニルピロリドン)のような水溶性ポリビニル
化合物及びアクリルアミドポリマーのような、合成高分
子物質の両方を含む。他の有用な合成高分子化合物は、
ラテックス型のような分散されたビニル化合物、及び特
に写真要素の寸法安定性を増大するものを含む。効果的
ポリマーは、アクリレートの水に不溶性のポリマー、例
えばアルキルアクリレート及びメタクリレート、アクリ
ル酸、スルホアクリレート、及び架橋結合部位を有する
ものなどを含む。好ましい高い分子量の物質及び樹脂
は、ポリ(ビニルブチラル)、酢酸セルロースブチレー
ト、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(ビニルピロリ
ドン)、エチルセルロース、ポリスチレン、ポリ(塩化ビ
ニル)、塩素化されたゴム、ポリイソブチレート、ブタ
ジエン−スチレンコポリマー、塩化ビニル及び酢酸ビニ
ルのコポリマー、塩化ビニリデン及び酢酸ビニルのコポ
リマー、ポリ(ビニルアルコール)及びポリカーボネート
を含む。コーティングが有機溶剤を用いて行われる場合
は、有機可溶性樹脂を、コーティング配合物への直接混
合により被覆することができる。コーティングが水溶液
に由来する場合、いずれか有用な有機可溶性物質は、ラ
テックスまたは他の細粒分散系に混合することができ
る。
【0067】説明したフォトサーモグラフィー要素は、
有用な画像の形成を補助することが分かっている添加剤
を含有することができる。このフォトサーモグラフィー
要素は、リサーチディスクロージャー、1978年12月、第
17643項及びリサーチディスクロージャー、1978年6月、
第17029項に記されているような、スピードを増大する
化合物として機能する現像改質剤、増感色素、硬膜剤、
静電防止剤、可塑化剤及び潤滑剤、コーティング助剤、
増白剤、吸収性及びフィルタ色素を含有することができ
る。
【0068】フォトサーモグラフィー要素の層は、浸漬
コーティング、エアーナイフコーティング、カーテンコ
ーティング又はホッパーを使用する押出コーティングを
含む、写真技術において公知のコーティング法により、
支持体上に被覆される。望ましい場合は、2個以上の層
を同時に被覆することができる。
【0069】説明されたフォトサーモグラフィー要素
は、露光及び現像処理前に、フォトサーモグラフィー要
素の安定化を補助するために、サーマル安定剤を含むこ
とが好ましい。このようなサーマル安定剤は、貯蔵時の
フォトサーモグラフィー要素の安定性の向上を提供す
る。好ましいサーマル安定剤は、2-ブロモ-2-p-トリ(to
ly)スルホニルアセトアミドのような、2-ブロモ-2-アリ
ールスルホニルアセトアミド;2-(トリブロモメチルス
ルホニル)ベンゾチアゾール;及び、6-メチル又は6-フ
ェニル-2,4-ビス(トリブロモメチル)-s-トリアジンのよ
うな、6-置換-2,4-ビス(トリブロモメチル)-s-トリアジ
ンを含む。
【0070】像様露光は、フォトサーモグラフィー要素
における現像可能な潜像の作成に十分な時間及び強度で
あることが好ましい。フォトサーモグラフィー要素の像
様露光後、得られる潜像は、様々な方法で現像すること
ができる。最も簡単なものは、サーマル現像処理温度へ
の要素の全面加熱によるものである。この全体の加熱は
単に、フォトサーモグラフィー要素を約90℃〜約180℃
の範囲の温度へ、約0.5〜約60秒以内のように、現像さ
れた像が形成されるまで加熱することに関連している。
サーマル現像処理温度を上昇又は下降することにより、
より長い又は短い時間の現像処理が有用である。好まし
いサーマル現像処理温度は、約100℃〜約160℃の範囲内
である。サーマル現像処理は、圧力及び湿度に関して周
囲条件下で行われることが好ましい。通常の大気の圧力
及び湿度から外れる条件も有用である。フォトサーモグ
ラフィー技術において公知の加熱手段が、露光された写
真加熱複写要素にとって望ましい現像処理温度を提供す
るために有用である。この加熱手段は、例えば、簡単な
ホットプレート、アイロン、ローラ、加熱したドラム、
電磁波加熱手段、熱風、蒸気などである。
【0071】写真加熱複写要素の現像装置の設計は、該
要素の貯蔵及び用途に使用されるカセット又はカートリ
ッジの設計に関連づけられると考えられる。更にフィル
ム又はカートリッジ上に保存されたデータを用いて、要
素の現像処理条件又はスキャニングを変更することがで
きる。画像形成システムのこれらの工程を達成する方法
は、1998年12月7日に出願された米国特許出願第09/206,
586号、同第09/206,612号、及び第09/206,583号に開示
されており、これらを本願明細書に参照することによっ
て組入れる。現像装置を要素上に情報を記入するために
使用することができるような装置の用途、現像処理、ス
キャニング、及び画像表示を調節するために使用するこ
とができる情報についても構想されている。このシステ
ムは、1998年12月7日に出願された米国特許出願第09/20
6,914号及び1999年6月15日に出願された第09/333,092号
に開示されており、これらを本願明細書に参照すること
によって組入れる。
【0072】本フォトサーモグラフィー要素の構成材料
は、望ましい像を提供する要素内のいずれかの位置にあ
ることができる。望ましい場合は、1種以上の構成材料
が、該要素の1種以上の層中に存在することができる。
例えば場合によっては、要素のフォトサーモグラフィー
画像-記録層を覆う保護膜層中に特定の割合の還元剤、
調色剤、安定剤及び/又は他の添加剤を含有することが
望ましい。これは場合によっては、該要素の層内の特定
の添加剤の移動を減少する。
【0073】本発明の実践において有用な典型的カラー
ネガフィルム構造は、下記の要素SCN-1で例示される:要素SCN-1 SOC 表面保護膜 BU 青記録層ユニット IL1 第一の中間層 GU 緑記録層ユニット IL2 第二の中間層 RU 赤記録層ユニット AHU ハレーション防止層 S 支持体 SOC 表面保護膜
【0074】支持体Sは、反射性又は透明のいずれかで
あり、通常後者が好ましい。反射性の場合、支持体は白
色であり、かつカラープリント要素において現在使用さ
れている通常の支持体のいずれかの形であることができ
る。支持体が透明である場合、これは無色又は薄く色が
つくことができ、かつカラーネガ要素において現在使用
されている通常の支持体のいずれかの形−例えば、無色
又は薄く色がついた透明フィルム支持体であることがで
きる。支持体の構成の詳細は、当該技術分野において良
く理解されている。有用な支持体の例は、ポリ(ビニル
アセタール)フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリ(エ
チレンテトラフタレート)フィルム、ポリ(エチレンナフ
タレート)フィルム、ポリカーボネートフィルム、及び
関連したフィルム並びに樹脂製材料、更には紙、布、ガ
ラス、金属、及び予想される現像処理条件に耐える他の
支持体である。この要素は、追加の層、例えばフィルタ
層、中間層、保護膜層、下塗り層、ハレーション防止層
などを含むことができる。接着を増強するために下塗り
層を含む透明及び反射性支持体構造は、リサーチディス
クロージャー、1996年9月、No.389、第38957項(以後
サーチディスクロージャー Iと称す)の第XV節に記され
ている。本願明細書に引用された全ての節は、特に記さ
ない限り、リサーチディスクロージャー Iの節である。
【0075】本発明の写真要素は、1992年11月のリサー
チディスクロージャー、第34390項に記された磁気記録
材料、又は透明な磁気記録層、例えば米国特許第4,279,
945号及び第4,302,523号に開示されているような、透明
な支持体の下側に磁気粒子を含む層を有用に含むことも
できる。
【0076】青、緑及び赤記録層ユニットBU、GU及びRU
の各々は、1種以上の親水性コロイド層からなり、かつ
少なくとも1種の輻射線−感受性ハロゲン化銀乳剤及び
少なくとも1種の色素像-形成カプラーを含むカプラーを
含有する。増大した記録のラチチュード及び低下した像
の粒状度を提供するために、緑、及び赤記録ユニットが
少なくとも2個の記録層サブ-ユニットに分けられること
が好ましい。最も単純な考察された構成において、各々
の層ユニット又は層サブユニットは、乳剤及びカプラー
を含有する単独の親水性コロイド層からなる。層ユニッ
ト又は層サブユニット中に存在するカプラーが乳剤含有
層以外の親水性コロイド層で被覆されている場合、この
カプラー含有親水性コロイド層は、現像時に乳剤から酸
化された発色現像主薬を受けるように配置される。通
常、カプラー含有層は、乳剤含有層に隣接している親水
性コロイド層である。
【0077】優れた画像の鮮鋭度を保証するため、並び
に製造及びカメラにおける使用を促進するために、全て
の増感層は、支持体の共通面に配置されることが好まし
い。スプール型である場合、カメラ内では巻きほどかれ
たとき、露光が、これらの層を保持している支持体面に
当たる前に、増感された層全てに当たるように、要素は
スプールに巻かれている。更に支持体上の層ユニットの
厚さの合計は要素上に露光された像の優れた鮮鋭度を確
実にするように、制御されなければならない。一般に支
持体の露光面上の増感層、中間層及び保護層の厚さの合
計は、35μm未満である。
【0078】常用の輻射線-感受性ハロゲン化銀乳剤か
ら簡便に選択されたいずれかを層ユニット内に混合する
ことができ、かつ本発明のスペクトル吸収率を提供する
ために使用される。最も好ましくは少量のヨウ化物を含
有する高臭化物乳剤が使用される。より高速の現像処理
スピードを認めるために、高塩化物乳剤を使用すること
ができる。輻射線-感受性の塩化銀、臭化銀、ヨウ臭化
銀、ヨウ塩化銀、塩臭化銀、臭塩化銀、ヨウ塩臭化銀及
びヨウ臭塩化銀粒子の全て考察されている。これらの粒
子は、等軸又は非等軸(例えば平板状)であることができ
る。平板状粒子が総粒子投影面積の少なくとも50 (好ま
しくは少なくとも70、及び最適には少なくとも90)%を
占めるような平板状粒子乳剤が、粒状度に関連したスピ
ードを増大するために特に有利である。平板状とみなさ
れるべき粒子は、その厚さに対するその等価円直径(EC
D)の比が少なくとも2である、ふたつの主要な平行面が
必要である。具体的に好ましい平板状粒子乳剤は、平板
状粒子の平均アスペクト比が少なくとも5であり、最適
には8よりも大きいものである。好ましい平均平板状粒
子厚さは、0.3μm未満(最も好ましくは0.2μm未満)であ
る。平均平板状粒子厚さが0.07μm未満であるような超
薄平板状粒子乳剤が、特に考察されている。これらの粒
子は、好ましくは表面潜像を形成し、その結果これらは
本発明のカラーネガフィルム形状の表面現像剤中で現像
処理される際に、ネガ像を形成する。
【0079】通常の輻射線-感受性ハロゲン化銀乳剤の
例は、先に引用したリサーチディスクロージャー IのI.
Emulsion grains and their preparationに示されてい
る。いずれか通常の形状であることができるこれらの乳
剤の化学増感は、IV. Chemical sensitizationの節に例
証されている。化学増感剤として有用な化合物は、例え
ば、活性ゼラチン、イオウ、セレン、テルル、金、プラ
チナ、パラジウム、イリジウム、オスミウム、レニウ
ム、リン又はそれらの組合せを含む。化学増感は一般
に、pAgレベル5〜10、pHレベル4〜8、及び温度30℃〜80
℃で行われる。いずれか通常の形で行われる分光増感及
び増感色素は、V. Spectral sensitizationand desensi
tizationの節に記されている。この色素は、写真要素上
への乳剤のコーティングの前のいずれかの時点で(例え
ば、化学増感時もしくはその後)又は同時に、ハロゲン
化銀粒子乳剤及び親水性コロイドに添加することができ
る。これらの色素は、例えば水又はアルコール中の溶液
として、もしくは固形粒子の分散系として添加すること
ができる。これらの乳剤層は更に、典型的には1種以上
のカブリ防止剤又は安定剤を含むこともでき、これらは
VII. Antifoggants andstabilizersの節に記されている
ような通常の形で行うことができる。
【0080】本発明において使用されるハロゲン化銀粒
子は、先に引用されたリサーチディスクロージャー I、
及びJamesの「The Theory of the Photographic Proces
s」に記されたような、当該技術分野において公知の方
法に従い調製することができる。これらは、アンモニア
乳剤の製法、中性又は酸性乳剤の製法、及び他の当該技
術分野において公知のもののような方法を含んでいる。
これらの方法は一般に、保護コロイドの存在下での水溶
性銀塩の水溶性ハロゲン化塩との混合、及び析出による
ハロゲン化銀生成時の温度、pAg、pH値などの適当な値
への制御に関連している。
【0081】粒子析出時に、1種以上のドーパント(銀及
びハロゲン化物以外の粒子封入体)を、粒子特性を変更
するために導入することができる。 例えば、リサーチ
ディスクロージャー IのJ. Emulsion grains and their
preparationの節の、G. Grain modifying conditions
and adjustmentsサブ節の(3)、(4)及び(5)段に記された
様々な常用のドーパントのいずれかが、本発明の乳剤中
に存在することができる。加えて、該粒子を1個以上の
有機リガンドを有する遷移金属の六配位錯体でドープす
ることが特に考察されていて、これは、本願明細書に参
照することによって組入れるOlmらの米国特許第5,360,7
12号に開示されている。
【0082】本願明細書に参照することによって組入れ
る1994年11月に出版されたリサーチディスクロージャ
、第36736項に記されたような、浅い電子トラップ(以
後SETと称す)を形成することにより、画像形成スピード
を増大することが可能なドーパントを、該粒子の面心立
方格子中に取り込むことが特に考察されている。
【0083】このSETドーパントは、該粒子内のあらゆ
る位置で有効である。一般にSETドーパントが銀をベー
スにして粒子の外側50%に取り込まれた場合により良い
結果が得られる。SET組込みに関して最適の粒子領域
は、粒子を形成している総銀の50〜85%の範囲の銀によ
って形成されるものである。SETは、全て一度に導入す
るか、粒子の析出が続いている期間にわたって反応容器
に流すことができる。一般に、SET形成ドーパントは、
少なくとも1 × 10-7モル/銀モルからそれらの溶解度
限界までの濃度で、典型的には最大約5 × 10-4モル/
銀モルで取り込まれ得る。
【0084】SETドーパントは、相反則不軌の低下に効
果があることが分かっている。特にイリジウム六配位錯
体又はIr+4錯体のSETドーパントとしての使用が、有利
である。
【0085】浅い電子トラップを提供するには無効のイ
リジウムドーパント(非-SETドーパント)も、相反則不軌
の低下のためにハロゲン化銀粒子乳剤の粒子に取り込む
ことができる。
【0086】相反性の向上に有効であるように、Irは、
粒子構造内のいずれかの位置に存在することができる。
相反性の向上をもたらすためにIrドーパントにとって粒
子構造内の好ましい位置は、粒子を形成する総銀が析出
する最初の60%の後及び最後の1%の前(最も好ましくは
最後の3%の前)に形成された粒子の領域内である。この
ドーパントは、全て一度に導入するか、又は粒子の析出
が続いている期間にわたって反応容器に流すことができ
る。一般に相反性を向上する非-SET Irドーパントは、
それが有効である最低濃度で取り込まれると考えられて
いる。
【0087】本写真要素のコントラストは、本願明細書
に参照することによって組入れるMcDugleらの米国特許
第4,933,272号に開示されたような、ニトロシル又はチ
オニトロシルリガンドを有する六配位錯体(NZドーパン
ト)に該粒子をドープすることにより更に増大すること
ができる。
【0088】このコントラスト増加ドーパントは、通常
の位置で粒子構造に取り込まれる得る。しかし、NZドー
パントが粒子表面に存在する場合は、これは粒子の感度
を低下し得る。従って、NZドーパントは粒子内に位置
し、その結果これは、ヨウ塩化銀粒子の形成において、
析出した総銀の少なくとも1%(最も好ましくは少なくと
も3%)まで、粒子表面から隔てられることが好ましい。
NZドーパントの好ましいコントラスト増強濃度は、1 ×
10-11〜4 × 10-8モル/銀モルの範囲であり、特に好
ましい濃度は10-10〜10-8モル/銀モルの範囲である。
【0089】様々なSET、非-SET Ir及びNZドーパントに
ついての一般に好ましい濃度範囲は前述のものである
が、これらの一般的範囲内の具体的な最適濃度を、日常
の試験により具体的な用途のために確定することができ
ることも認められる。詳細には、SET、非-SET Ir及びNZ
ドーパントを単独で又は組合せて使用することが具体的
に考察されている。例えば、SETドーパント及び非-SET
Irドーパントを組合せて含有する粒子が特に考察されて
いる。同様に、SET及びNZドーパントを組合せて使用す
ることができる。同じくNZ及びSETドーパントでないIr
を組合せて使用することもできる。最後に、非-SET Ir
ドーパントを、SETドーパント及びNZドーパントと組合
せることが構想されている。最後のドーパントの3種の
組合せの場合、析出時に、最初にNZドーパント、その後
SETドーパント、最後に非-SET Irドーパントが取り込ま
れることが一般に最も簡便である。
【0090】本発明の写真要素は、典型的には、乳剤の
形のハロゲン化銀を提供する。写真乳剤は一般に、写真
要素の層として乳剤のコーティングのためのビヒクルを
含む。有用なビヒクルは、タンパク質、タンパク質誘導
体、セルロース誘導体(例えばセルロースエステル)、ゼ
ラチン(例えば、ウシ骨又は皮のゼラチンのようなアル
カリ処理したゼラチン、又はブタ皮ゼラチンのような酸
処理したゼラチン)、脱イオン化したゼラチン、ゼラチ
ン誘導体(例えば、アセチル化したゼラチン、フタル化
したゼラチンなど)のような両方の天然の物質、並びに
リサーチディスクロージャー Iに記されているものを含
む。同じく親水性水透過性コロイドも、ビヒクル又はビ
ヒクル増量剤として有用である。これらは、合成高分子
の釈解剤、担体、及び/又は結合剤、例えばポリ(ビニ
ルアルコール)、ポリ(ビニルラクタム)、アクリルアミ
ドポリマー、ポリビニルアセタール、 アルキル及びス
ルホアルキルアクリレート及びメタクリレートのポリマ
ー、加水分解されたポリビニル酢酸、ポリアミド、ポリ
ビニルピリジン、メタクリルアミドコポリマーを含む。
ビヒクルは、写真乳剤において有用な量で乳剤中に存在
することができる。乳剤は更に、写真乳剤において有用
であることが分かっているいずれかの添加剤を含むこと
もできる。
【0091】いずれか有用な量の感光性銀がハロゲン化
銀として本発明において有用な要素において使用される
一方で、総銀量が10g/m2未満であることが好ましい。銀
量が7g/m2未満であることが好ましく、かつ5g/m2未満の
銀量がより好ましい。銀量が低下すると該要素の光学特
性を改善し、その結果この要素を用いてより鮮明な画像
の形成が可能になる。これらの少ない量の銀は、これら
が要素の迅速な現像及び脱銀を可能にする点においても
重要である。対照的に、該要素中の支持体表面積1m2
たり少なくとも1.5gの被覆された銀である銀コーティン
グ被覆が、少なくとも2.7 logEの露光のラチチュードを
認めるためには必要であるが、他方で拡大が意図された
写真について適切な低い粒状度の位置は維持される。
【0092】BUは、少なくとも1種のイエロー色素像-形
成カプラーを含み、GUは少なくとも1種のマゼンタ色素
像-形成カプラーを含み、かつRUは少なくとも1種のシア
ン色素像-形成カプラーを含む。通常の色素像-形成カプ
ラーのいずれか簡便な組合せを用いることができる。通
常の色素像-形成カプラーは、先に引用したリサーチデ
ィスクロージャー Iの、X. Dye image formers and mod
ifiers、B. Image-dye-forming couplerに記されてい
る。この写真要素は更に、「現像抑制剤放出型」化合物
(DIR)のような、フォトサーモグラフィー及び通常のフ
ィルムシステムにおいて公知の他の画像改質化合物を含
むことができるが、それらの作用は様々である。本発明
の要素にとって有用な追加のDIRは、当該技術分野にお
いて公知であり、例として、米国特許第3,137,578号;
第3,148,022号;第3,148,062号;第3,227,554号;第3,3
84,657号;第3,379,529号;第3,615,506号;第3,617,29
1号;第3,620,746号;第3,701,783号;第3,733,201号;
第4,049,455号;第4,095,984号;第4,126,459号;第4,1
49,886号;第4,150,228号;第4,211,562号;第4,248,96
2号;第4,259,437号;第4,362,878号;第4,409,323号;
第4,477,563号;第4,782,012号;第4,962,018号;第4,5
00,634号;第4,579,816号;第4,607,004号;第4,618,57
1号;第4,678,739号;第4,746,600号;第4,746,601号;
第4,791,049号;第4,857,447号;第4,865,959号;第4,8
80,342号;第4,886,736号;第4,937,179号;第4,946,76
7号;第4,948,716号;第4,952,485号;第4,956,269号;
第4,959,299号;第4,966,835号;第4,985,336号に加
え、英国特許公開第GB 1,560,240号;第GB 2,007,662
号;第GB 2,032,914号;第GB 2,099,167号;独国特許公
開第DE2,842,063号;第DE 2,937,127号;第DE 3,636,82
4号;第DE 3,644,416号、更には下記の欧州特許公開第2
72,573号;第335,319号;第336,411号;第346,899号;
第362,870号;第365,252号;第365,346号;第373,382
号;第376,212号;第377,463号;第378,236号;第384,6
70号;第396,486号;第401,612号;第401,613号。
【0093】DIR化合物は、CR. Barr、J.R. Thirtle及
びP.W. Vittumの「Developer-Inhibitor-Releasing (DI
R) Couplers for Color Photography」(Photographic S
cience and Engineering)、第13巻、p.174 (1969年)に
記されており、これらは本願明細書に参照することによ
って組入れる。
【0094】単独の色素像-形成層ユニット中に、1、
2、又は3個の個別の乳剤層を被覆することは一般的に行
われる。2個以上の乳剤層で単独層ユニットが被覆され
る場合、これらは典型的には感度が異なるように選択さ
れる。より感度の高い乳剤がより感度の低い乳剤の上に
被覆される場合、これら2種の乳剤が配合された場合よ
りもより速いスピードが認められる。より感度の低い乳
剤がより感度の高い乳剤の上に被覆される場合、これら
2種の乳剤が配合された場合よりもより高いコントラス
トが認められる。最も感度の高い乳剤が輻射線曝露源に
最も近い位置にあり、かつ最も遅い乳剤が支持体に最も
近い位置にあることが好ましい。
【0095】1個以上の本発明の層ユニットが、少なく
とも2個、より好ましくは3個以上のサブユニット層に分
けられていることが好ましい。カラー記録ユニット中の
全ての感光性ハロゲン化銀乳剤が、可視光の同じ領域に
スペクトル感度を有することが好ましい。この実施態様
において、このユニットに混合された全てのハロゲン化
銀乳剤は、本発明のスペクトル吸収率を有するにも関ら
ず、それらの間でスペクトル吸収率特性は少ししか違わ
ないと予想される。より好ましい実施態様において、露
光が低から高の光レベルへと変動する際に写真記録材料
により像様の均質なスペクトル反応を提供するために、
より遅いハロゲン化銀乳剤の増感が、その上に存在する
層ユニットのより速いハロゲン化銀乳剤の遮光作用を説
明するために詳細に追跡されている。従って下側層のス
ペクトル感度のピーク時の遮蔽及び広がりを説明するた
めには、ピーク光吸収分光増感色素のより高い割合は、
細分された層ユニットのより低い乳剤において望ましい
であろう。
【0096】中間層ILl及びIL2は、それらの主要機能と
して色汚れの低下−すなわち、酸化された現像主薬の発
色用カプラーとの反応前の隣接記録層ユニットへの移動
を防止する親水性コロイド層である。これらの中間層は
一部、単に酸化された現像主薬が移動するはずである拡
散経路の長さを増加することにより有効である。酸化さ
れた現像主薬を遮る中間層の効果を増大するために、酸
化された現像主薬を混合することが通常行われる。防汚
剤(酸化された現像主薬掃去剤)を、リサーチディスクロ
ージャー I、X. Dye image formers and modifiers、D.
Hue modifiers/stabilizationの、(2)段に記されたも
のの中から選択することができる。GU及びRU中の1種以
上のハロゲン化銀乳剤が高臭化物乳剤であり、かつその
結果青光に対して顕著な固有感度を有する場合、ILl中
にイエローフィルタ、例えばCareyLea銀又はサーマル現
像処理時に脱色されるか又はされないようなイエロー色
素などを組込むことが好ましい。適当なイエローフィル
タ色素は、リサーチディスクロージャー I、VIII. Abso
rbing and scattering materialsの項、B. Absorbing m
aterialsに記されたものの中から選択することができ
る。本発明の要素において、マゼンタ着色されたフィル
タ材料は、IL2及びRUには存在しない。
【0097】ハレーション防止層ユニットAHUは、典型
的には顔料及び色素の単独又は組合せのような、熱によ
り脱色可能な光吸収材を含む。適当な材料は、リサーチ
ディスクロージャー I、VIII. Absorbing materialsの
項に記されたものの中から選択することができる。通常
AHUの代わりの位置は、支持体Sと支持体に最も近い被覆
された記録層ユニット間である。
【0098】表面保護膜SOCは、取扱い及び現像処理時
のカラーネガ要素の物理的防御のために提供される親水
性コロイド層である。各SOCは、カラーネガ要素表面に
おいて又はその近傍で最も効果的であるような添加剤の
混合のために都合の良い位置も提供する。場合によって
は、表面保護膜は、表面層と中間層に分けられ、中間層
は、表面層中の添加剤と隣接記録層ユニットの間のスペ
ーサーとして機能する。別の一般的な変形において、添
加剤は、表面層と中間層の間に分配され、添加剤を含有
する層は、隣接記録層ユニットと適合性がある。最も典
型的なSOCは、コーティング助剤、可塑化剤及び潤滑
剤、防汚剤、及び艶消し剤のような、添加剤を含有し、
これらはリサーチディスクロージャー I、IX. Coating
physical property modifying addendaの項に例示され
ている。乳剤層に重なっているSOCは、更に好ましくは
リサーチディスクロージャー I、VI. UV dyes/optical
brighteners/luminescent dyesの項、第(1)段に記され
たような紫外線吸収剤を含む。
【0099】要素SCN-lの層ユニット配列の代わりに、
別の層ユニット配列を使用することができ、かつ特に一
部の乳剤の選択にとって魅力的である。高塩化物乳剤及
び/又は薄い(<0.2μm平均粒子厚さ)平板状粒子乳剤を
用いて、BU、GU及びRUの位置の可能な互換の全てを、マ
イナス青記録の青光汚れのリスクなしに行うことがで
き、その理由は、これらの乳剤が、可視スペクトルにお
いて無視できる本来の感度を有するからである。同じ理
由でこれらの中間層への青光吸収剤の混合は不要であ
る。
【0100】色素像-形成層ユニット内の乳剤層のスピ
ードが異なる場合、銀をベースにした理論量よりも少な
い量の最高速の層中の色素像-形成カプラーの混合を制
限するための通常の方法である。最高速乳剤層の機能
は、最低濃度よりもわずかに上の−すなわち層ユニット
中の残留する1個又は複数の乳剤層の感度閾値の下側の
露光領域に特性曲線の一部を形成している。この方法
で、最高の感度スピードの乳剤層の増大した粒状度の形
成された色素像記録への追加は、画像形成スピードを犠
牲にすることなく最小化される。
【0101】前述の考察において、プリントに使用され
るカラーネガ要素において通常行われるように、青、緑
及び赤記録層ユニットは、各々、イエロー、マゼンタ及
びシアン像色素発色カプラーを含有すると説明される。
本発明は、例証されたように通常のカラーネガ構成に適
切に適用することができる。カラーリバーサルフィルム
構成も同様の形状であろう。好ましい実施態様におい
て、カラーネガ要素は、専らスキャニングのために3種
の個別の電子カラー記録を作成することが意図されてい
る。従って、作成された画像色素の実際の色相は余り重
要ではない。必須のものは、層ユニットの各々で作成さ
れた色素像が、残りの各層ユニットにより作成されたも
のから識別できるということのみである。この識別能を
提供するために、各層ユニットが、様々なスペクトル領
域に吸収ピーク半値幅を有する画色素像を作成するため
に選択された1種以上の色素像-形成カプラーを含むこと
が考案されている。青、緑又は赤の記録層ユニットが、
プリントでの利用が意図されたカラーネガ要素において
通常であるように、スペクトルの青、緑又は赤領域に吸
収ピーク半値幅を有するイエロー、マゼンタ又はシアン
色素を形成するか、又はスペクトルのいずれか他の便利
な領域内の吸収ピーク半値幅が、層ユニット中の像色素
の吸収ピーク半値幅が実質的に同一の広がりを持つ波長
幅を越えて広がる限りは、近紫外線(300-400nm)から可
視光及び近赤外線(700-1200nm)に範囲があるかどうかは
重要ではない。用語「実質的に同一の広がりを持たない
波長幅」は、 各画像色素が、別の画像色素の吸収ピー
ク半値幅と重ならない少なくとも25(好ましくは50)nmの
スペクトル領域を越えて広がる吸収ピーク半値幅を示す
ことを意味する。理想的には、像色素は、相互に排他的
な吸収ピーク半値幅を示す。
【0102】層ユニットが、異なるスピードの2種以上
の乳剤層を含む場合、層ユニットの他の乳剤層の色素像
とは異なるスペクトル領域に存在する吸収ピーク半値幅
を示す色素像を層ユニットの各乳剤層中に形成すること
により、視認でき、電子記録から再現できるような像に
おいて画像粒状度を低下することが可能である。この技
術は、層ユニットがスピードが違うサブユニットに分け
られているような要素に特に良く適している。これは、
複数の電子記録を各層ユニットについて作成することが
でき、これは同じスペクトル感度の乳剤層により形成さ
れた様々な色素像に対応している。最高速の乳剤層によ
り形成された色素像のスキャニングにより形成されたデ
ジタル記録を用いて、最小濃度の直ぐ上にあるように見
える色素像の一部を再現する。高い露光レベルで、第
二、及び任意に第三の電子記録を、残りの1個又は複数
の乳剤層により形成された光学的に識別された色素像を
スキャニングすることにより形成することができる。こ
れらのデジタル記録は、より少ないノイズ(より低い粒
状度)を含み、かつより遅い乳剤層の閾値露光レベルの
上側の露光範囲全体で視認される像の再現に使用するこ
とができる。粒状度を低下するためのこの技術は、Sutt
onの米国特許第5,314,794号に開示されており、これは
本明細書に参照として組入れられている。
【0103】本発明のカラーネガティブ要素の各層単位
は、少なくとも2.7logEの露光ラチチュードを得ること
を促進する、1.5より小さい色素画像の特性曲線ガンマ
を生成する。多色写真要素の最小の許容される露光ラチ
チュードは、写真の用途において生ずることがある最も
極端に白色(例えば、花嫁の結婚式のガウン)及び最も
極端に黒色(例えば、花婿のタキシード)の正確な記録
を可能とする露光ラチチュードである。2.6logEの露光
ラチチュードは、典型的な花嫁及び花婿の結婚式のシー
ンをちょうど収容する。少なくとも3.0logEの露光ラチ
チュードは、撮影者の露光量レベルの選定誤差を十分に
許容することができるので、好ましい。さらに大きな露
光寛容度が特に好ましい。露光量の誤差がさらに大きい
場合でも正確な画像再現を得る能力が実現されるからで
ある。プリントを目的とするのカラーネガ要素の場合、
ガンマが格別に低いとプリント後の場面の視覚的魅力が
失われることがしばしばあるが、カラーネガ要素を走査
してディジタル色素画像記録をつくりだす場合には、そ
の電子信号情報の調整によりコントラストを増大させる
ことができる。本発明の要素を反射されるビームを用い
て走査する場合には、当該ビームは層ユニットを2回通
過することになる。このため、濃度変化(ΔD)が倍加
されることによりガンマ(ΔD÷ΔLogE)は事実上
2倍になる。こうして、1.0又はさらには0.6程度に低い
ガンマが考えられ、そして約5.0 logEまで又はそれ以上
の露光ラチチュードが可能である。約0.55のガンマが好
ましい。約0.4〜0.5のガンマが特に好ましい。
【0104】色素-形成カプラーを使用する代わりに、
マルチカラー像形成において使用される通常の混合され
た色素像形成化合物のいずれも、代わりに青、緑及び赤
記録層ユニット中に混合され得る。色素像は、露光の機
能としての色素の選択的破壊、形成又は物理的除去によ
り作成することができる。例えば銀色素漂白法が周知で
あり、かつ混合された画像色素の選択的破壊による色素
像形成のために商業的に利用されている。この銀色素漂
白法は、リサーチディスクロージャー I、X. Dye image
formers and modifiersの項、A. Silver dye bleachに
記されている。
【0105】また、予備形成画像色素を青、緑及び赤記
録層単位の中に混和し、色素を最初不動であるが、酸化
された現像主薬とのレドックス反応に入る作用として、
可動部分の中に色素発色団を放出することができるよう
に選択することがよく知られている。これらの化合物は
レドックス色素放出剤(RDR)として普通に呼ばれる。
放出された可動色素を洗浄除去することによって、走査
することができる保持された色素画像がつくられる。ま
た、放出された可動色素を受容体に転移することが可能
であり、ここで放出された可動色素は媒染層の中に固定
化される。次いで画像を担持する受容体を走査すること
ができる。最初、受容体はカラーネガティブ要素の一体
的部分である。要素の一体的部分を残す受容体を用いて
走査を実施するとき、受容体は典型的には透明支持体を
含有し、媒染層を担持する色素画像は支持体のちょうど
下に存在し、そして白色反射層は媒染層のちょうど下に
存在する。色素画像の走査を促進するために受容体をカ
ラーネガティブ要素から剥離する場合、受容体支持体は
反射性となることができる。この構成は、色素画像が見
ることを意図されるか、あるいは色素画像の透過走査を
可能とするように透明であるとき、普通に選択される。
RDRならびにRDRが混和される色素画像転写系は、下記の
文献に記載されている:リサーチディスクロージャー、
Vol. 151、November 1976、Item 15162。
【0106】色素像は、最初可動性であるが、像様の現
像の間に不動化される化合物によっても提供され得るこ
とも認められている。この種の像形成色素を利用する像
転写システムは、これまでに明らかにされた色素像転写
システムにおいて長期間使用されている。本発明の実践
に適合性のあるこれら及び他の像転写システムは、1978
年12月のリサーチディスクロージャー、第176巻、第176
43項、XXIII. Image transfer systemに記されている。
【0107】リサーチディスクロージャー I、XIV. Sca
n facilitating featuresの項に例示されているよう
な、多くのカラーネガ要素の変更が、スキャニングに便
利なように示唆されている。先に説明されたカラーネガ
要素構成との際立った適合性があるこれらのシステム
は、本発明の実践において使用されることが考察されて
いる。
【0108】また、本発明の画像形成要素は慣用ではな
い増感スキームで使用できることが考えられる。例え
ば、スペクトルの赤、緑及び青領域に対して増感された
画像形成層の代わりに、感光材料はシーンの輝度を記録
する1つの白色感受性層、及び2つのシーンのクロミナン
スを記録する2つの感色性層を有することができる。現
像後、米国特許第5,962,205号に記載されているよう
に、生じた画像を走査し、ディジタル的に再処理して、
原シーンの全カラーを再構成することができる。また、
画像形成要素はカラー分解露光を伴うパンクロマチック
増感乳剤を含んでなることができる。この態様では、本
発明の現像剤は着色又は中性画像を生じ、この画像は、
分解露光と組み合わせて、原シーンのカラー値の完全な
復元を可能とするであろう。このような要素において、
現像された銀濃度、1種又はそれより多い慣用カプラー
の組合わせ、又は「黒」カプラー、例えば、レゾルシノ
ールカプラーにより、画像を形成することができる。分
解露光は適当なフィルターを通して順次に、又は空間的
に離散したフィルター要素(通常「カラーフィルターア
レイ」と呼ばれる)の系を通して同時に実施することが
できる。
【0109】また、本発明の画像形成要素は黒白画像形
成材料であることができ、この材料は、例えば、パンク
ロマチック増感ハロゲン化銀乳剤及び本発明のディベロ
ッパーから構成される。この態様では、処理後に現像さ
れた銀濃度によるか、又は中性像トーンスケールを担持
するために使用できる色素を生成するカプラーにより、
画像を形成することができる。
【0110】慣用の露光されたカラー写真材料の化学現
像後に記録されたシーン露光を読み出すために、慣用の
イエロー、マゼンタ及びシアンの画像色素が形成される
場合、この要素の赤、緑及び青の色記録単位のレスポン
スを、それらの濃度を検査することによって、正確に識
別することができる。デンシトメトリーは、RGB画像色
素形成単位の像様レスポンスを、相対的に独立したチャ
ンネルに分解する、選択された着色フィルターを使用す
る試料による透過光の尺度である。光学式プリントに意
図されるカラーネガティブフィルム要素のレスポンスを
計測するステイタス(Status)Mフィルター、及び直接
透視に意図されるカラー反転フィルムのためのステイタ
スAフィルターが普通に使用されている。積算デンシト
メトリーでは、不完全な画像色素の望ましくない側及び
テイルの吸収によって、少量のチャンネル混合が生じ、
全レスポンスの一部、例えば、マゼンタチャンネルは、
中性特性曲線におけるイエロー又はシアンの記録、又は
両方のオフピーク吸収から生じることがある。このよう
な人工物はフィルムの分光感度の測定において無視でき
る。積算濃度のレスポンスの適当な数学的処理により、
これらの望ましくないオフピーク濃度の寄与を完全に補
正して解析濃度を提供することができ、ここで所定の色
記録のレスポンスは他の画像色素のスペクトル寄与に対
して独立である。解析濃度の測定は、下記の文献におい
て要約された:SPSE Handbook ofPhotographic Scie
nce and Engineering、W. Thomas、編者、John Wil
eyand Sons、New York、1973、Section 15.3、Color
Densitometry、pp. 840−848。
【0111】画像ノイズを減少することができ、ここで
露光し、処理されたカラーネガティブフィルム要素を走
査して、画像パターンの操作可能な電子記録を生成し、
次いで調節された電子記録を可視形態に再変換すること
によって、画像が得られる。層のガンマ比を狭い範囲内
にあるように設計すると同時に、他の性能の欠陥を回避
するか、あるいは最小にすることによって、画像の鮮鋭
度及び多彩さを増加することができ、ここで色記録を電
子形態に配置した後、見るべき色画像を再びつくる。プ
リント時、又は電子画像記録を操作することによって、
画像ノイズを画像情報の残部から分離することは不可能
であるが、電子画像記録を調節して、既知のプリント技
法により達成不可能であるような、全体的な特性曲線の
形状及び鮮鋭度の特性を改良するために、低いノイズを
示す(低いガンマ比を有するカラーネガティブフィルム
要素により提供されるので)ことは可能である。従っ
て、光学式プリント用途に役立つように構成された通常
のカラーネガティブ要素から同様に誘導されるものより
すぐれている、このようなカラーネガティブ要素から誘
導された電子画像記録から画像を再作成することができ
る。
【0112】赤、緑及び青の色記録単位の各々について
のガンマ比が1.2より小さいとき、記載した要素のすぐ
れた画像形成特性が得られる。より好ましい態様では、
赤、緑及び青感性色生成単位の各々は1.15より低いガン
マ比を示す。なおより好ましい態様では、赤及び青感性
色生成単位の各々は1.10より低いガンマ比を示す。最も
好ましい態様では、赤、緑及び青感性色生成単位の各々
は1.10より低いガンマ比を示す。すべての場合におい
て、個々の色単位(複数可)は1.15より低いガンマ比を
示すことが好ましく、それらは1.10より低いガンマ比を
示すことがより好ましく、そしてそれらは1.05より低い
ガンマ比を示すことがなおより好ましい。層単位のガン
マ比が等しいことは不要である。ガンマ比のこれらの低
い値は、層単位間の低いレベルの層間相互作用(また、
インターレイヤーインターイメージ効果として知られて
いる)を示し、走査及び電子的操作後の画像の品質の改
良を引き起こすと考えられる。層単位間の化学的相互作
用から生ずる、明らかに有害な画像特性を、画像操作時
に電子的に抑制する必要はない。既知の電子的画像操作
スキームを使用して、相互作用を適切に抑制できない場
合、相互作用は面倒なことが多い。
【0113】すぐれた感光性を有する要素が、本発明の
実施において最もよく使用される。要素は少なくとも約
ISO 50の感度を有し、好ましくは少なくとも約ISO 10
0の感度を有し、より好ましくは少なくとも約ISO 200
を有する。ISO 3200又はさらにそれより高い感度を有
する要素が特別に考えられる。カラーネガ写真要素のス
ピード(即ち、感度)は、処理後のカブリ上の特定の濃
度に到達するのに必要な露光量に反比例する。各色記録
において約0.65のガンマを有するカラーネガ要素の
写真スピードが、米国規格協会(ANSI: American Natio
nal StandardsInstitute )によってANSI規格番号PH2.27
-1981(ISO(ASA スピード)として特に規定されている。
これは、カラーフィルムの緑光感光性色記録ユニットと
最も低い感光性の色記録ユニットのそれぞれの最小濃度
より0.15の濃度を生成するのに要する平均露光量レ
ベルに関する。この定義は国際標準化機構(ISO: Inter
national Standards Organization)のフィルムスピード
等級に一致する。この開示の目的のために、色単位ガン
マが0.65と異なる場合、別な方法で規定した様式で
スピードを決定する前に、ガンマ対LogE(露光量)
曲線を0.65値に対して線形的に展開又は逆展開する
ことによってASA又はISOスピードを計算する。
【0114】本発明は、また、1回使用のカメラ(又は
「レンズ付きフィルム」ユニット)としばしば呼ばれ
る、本発明の写真要素の使用を包含する。これらのカメ
ラはそれらの中に前もって装填されたフィルムとともに
販売されており、露光されたフィルムをカメラ内に残し
たままカメラ全体は現像所に戻される。本発明において
使用する1回使用のカメラは、この分野において知られ
ているいずれのものにもなることができる。これらのカ
メラは、この分野において知られているような特別の特
徴、例えば、シャッター手段、フィルム巻取り手段、フ
ィルム進行手段、防水ハウジング、単一又は複数のレン
ズ、レンズ選択手段、可変絞り、フォーカス又は焦点距
離のレンズ、ライティング条件をモニターする手段、使
用説明書に準備されたライティング条件又はユーザーに
基づいてシャッター時間又はレンズ特徴を調節する手
段、及び使用条件をフィルム上に直接記録するカメラの
手段を提供することができる。これらの特徴は、以下を
含むが、これらに限定されるものではない:Skarmanの
米国特許第4,226,517号に開示されたような、手動又は
自動のフィルム送り及びシャッターのリセットのための
簡略化された機構を提供すること;Mattersonらの米国
特許第4,345,835号に開示されているような、自動露光
制御のためのアパーチャを提供すること;Fujimura ら
の米国特許第4,766,451号に開示されているような、防
湿性;Ohmuraらの米国特許第4,751,536号に開示されて
いるような、内部及び外部フィルムケーシングを提供す
ること;Taniguchiらの米国特許第4,780,735号に開示さ
れたような、フィルム上に使用条件を記録する手段を提
供すること;Araiの米国特許第4,804,987号に開示され
たような、レンズ付きカメラを提供すること;Sasakiら
の米国特許第4,827,298号に開示されているような、優
れたカール防止特性を伴うフィルム支持体を提供するこ
と;Ohmuraらの米国特許第4,812,863号に開示されてい
るような、ファインダーを提供すること;Ushiroらの米
国特許第4,812,866号に開示されたような、限定された
焦点距離及びレンズ速度のレンズを提供すること;Naka
yamaらの米国特許第4,831,398号及びOhmuraらの米国特
許第4,833,495号に開示されたような、複数のフィルム
容器を提供すること;Shibaの米国特許第4,866,469号に
開示されたような、改善された耐−摩擦特性を伴うフィ
ルムを提供すること;Mochidaの米国特許第4,884,087号
に開示されているような、巻き上げ機構、回転スプー
ル、又は弾性スリーブを提供すること;Takeiらの米国
特許第4,890,130号及び第5,063,400号に開示されたよう
な、軸方向に取り外し可能なフィルムのパトローネ又は
カートリッジを提供すること;Ohmuraらの米国特許第4,
896,178号に開示されたような、電子フラッシュ手段を
提供すること;Mochidaらの米国特許第4,954,857号に開
示されているような、露光に作用するため外部から操作
できる部材を提供すること;Murakamiの米国特許第5,04
9,908号に開示されたような、改良されたスプロケット
孔を伴うフィルム支持体及び該フィルムの送り手段を提
供すること;Haraの米国特許第5,084,719号に開示され
たような、内部鏡を提供すること;及び、Yagiらの欧州
特許出願第0,466,417 A号に開示されたような、密に巻
き上げられたスプール上での使用に適したハロゲン化銀
乳剤を提供すること。
【0115】フィルムはこの分野において知られている
任意の方法で1回使用のカメラに取付けることができる
が、押込み式(thrust)カートリッジにより露光時に巻
取られるように、1回使用のカメラの中にフィルムを取
付けることが特に好ましい。押込み式カートリッジは下
記の文献に開示されている:Kataoka等の米国特許第5,2
26,613号;Zander、米国特許第5,200,777号;Dowling等
の米国特許第5,031,852号;及びRobertson等の米国特許
第4,834,306号。このようにして押込み式カートリッジ
を使用するために適当な小さなボディの1回使用のカメ
ラは、Tobioka等の米国特許第5,692,221号に開示されて
いる。より一般的には、使い捨てカメラとして最も有用
なサイズが限定されたカメラは、一般に長方形の形状で
あり、かつここで説明されたカメラが限定された容積で
ある場合に、容易な操作及びポケット内のような持ち運
び適性の要件に合致することができる。このカメラは、
総容積約450cm3(cc)未満、好ましくは380cc未満、より
好ましくは300cc未満、及び最も好ましくは220cc未満で
ある。このようなカメラの縦−横−高さの比は、一般
に、約 1:2:4比であり、快適な操作及びポケット収納性
を提供するためには、各々の約25%の範囲である。一般
に、最小の使用可能な縦は、組込まれたレンズの焦点距
離によって、及びに組込まれたフィルムスプール及びカ
ートリッジの寸法よって設定される。この約0.2〜3cmの
範囲の曲率半径で仕上げられたカメラの大多数の角及び
縁を有することが好ましい。スラストカートリッジの使
用は、フィルムをいずれも画質を損なう傾向がある埃、
掻き傷、及び摩擦から保護しつつも、ロール上に写真撮
影された特定シーンへの容易なスキャナの接近を提供す
ることにより、本発明において特別な利点を可能にす
る。
【0116】本発明のカメラにおいていずれか公知の撮
影用レンズが使用された場合、本発明の一回使用カメラ
に搭載されたこの撮影用レンズは、単独の非球面のプラ
スチックレンズが好ましい。これらのレンズは、焦点距
離約10〜100mmを有し、かつレンズのアパーチャはf/2〜
f/32の間である。焦点距離は、好ましくは約15〜60mmで
あり、最も好ましくは約20〜40mmである。グラビア写真
用途のためには、長方形のフィルム露光領域の対角線の
25%以内に収まる焦点距離が好ましい。レンズのアパー
チャは、約f/2.8〜f/22と考えられ、約f/4〜f/16のレン
ズアパーチュアが好ましい。このレンズMTFは、フィル
ム面、空間周波数20本/mm(lpm)で、0.6未満と低いこと
が可能であるが、0.7以上と高い値、最も好ましくは0.8
以上が考察されている。レンズMTF値がより高いと、一
般により鮮鋭な写真の形成を可能にする。先に示した機
能と一致している2、3個又はそれ以上のレンズ要素を含
む多レンズ配置が、特に考察されている。
【0117】カメラは、例えば加熱要素のような、自蔵
式の現像処理能を備えることができる。像捕獲及びディ
スプレイシステムにおけるそれらの用途を含むこのよう
なカメラの設計は、1999年9月1日に出願された米国特許
出願第09/388,573号に開示されており、これは本明細書
に参照として組入れられている。該出願において開示さ
れた使い捨てカメラの使用は、本発明の実践において特
に好ましい。
【0118】本発明の写真要素は、リサーチディスクロ
ージャー I、第XVI項に記されたものを含む、いずれか
公知の技術を用いて像様に露光されることが好ましい。
これは典型的には、スペクトル可視領域の光線への露光
に関連し、かつ典型的にはこのような露光は、レンズを
通したライブ像であるが、露光が、発光装置(例えば発
光ダイオード、CRTなど)による、保存された画像(例え
ばコンピュータにより保存された画像)に対する露光で
あることもできる。本フォトサーモグラフィー要素は、
電磁スペクトルの紫外及び赤外領域に加え、電子ビーム
及びβ線輻射線、ガンマ線、x-線、α粒子、中性子照
射、及びレーザーにより形成された非コヒーレント(ラ
ンダム相)又はコヒーレント(同相)な形の粒子波様輻
射線エネルギーの他の形態により露光される。露光は写
真ハロゲン化銀の分光感度に従って、モノクロマチッ
ク、オルソクロマチック又はパンクロマチックである。
【0119】前述したように本発明の要素は、下記のプ
ロセスのいくつか又はすべてについての開始材料として
働く:捕捉画像の電子的表現を生成する画像走査、及び
その後、その画像を操作し、記憶し、伝送し、出力し、
又は電子的に表示するディジタル処理。
【0120】色素像は、Bissonetteの米国特許第3,748,
138号、第3,826,652号、第3,862,842号及び第3,989,526
号、並びにTravisの米国特許第3,765,891号に開示され
た不活性遷移金属イオン錯体酸化剤と、及び/又はMate
jecの米国特許第3,674,490号、リサーチディスクロージ
ャー、第116巻、1973年12月、第11660項、及びBissonet
teのリサーチディスクロージャー、第148巻、1976年8
月、第14836、14846及び14847項に記された過酸化物酸
化剤と、色素-像-形成還元剤との組合せを使用する方法
により形成されるか又は増幅される。この写真要素は特
に、このような方法による色素像形成に適合することが
でき、これはDunnらの米国特許第3,822,129号、Bissone
tteの米国特許第3,834,907号及び第3,902,905号、Bisso
netteらの米国特許第3,847,619号、Mowreyの米国特許第
3,904,413号、Hiraiらの米国特許第4,880,725号、Iwano
の米国特許第4,954,425号、Marsdenらの米国特許第4,98
3,504号、Evansらの米国特許第5,246,822号、Twistの米
国特許第5,324,624号、Fysonの欧州特許第0487616号、T
annahillらの国際公開公報第90/13059号、Marsdenらの
国際公開公報第90/13061号、Grimseyらの国際公開公報
第91/16666号、Fysonの国際公開公報第91/17479号、Mar
sdenらの国際公開公報第92/01972号、Tannahillの国際
公開公報第92/054271号、Hensonの国際公開公報第92/07
299号、Twistの国際公開公報第93/01524号及び第93/114
60号、並びにWingenderらの独国特許第OLS 4,211,460号
に開示されている。
【0121】一旦本発明の現像処理された写真要素中に
イエロー、マゼンタ、及びシアン色素像記録が形成され
たならば、常法を用いて、各カラー記録に関し画像情報
を検索し、かつ引き続きカラーバランスの取れた可視像
を作成するために該記録を操作することができる。例え
ば、写真要素を、スペクトルの青、緑、及び赤領域内で
連続してスキャニングするか、又は1個のスキャニング
ビームの中に青、緑、及び赤光を組込むことが可能であ
り、後者の場合、青、緑、及び赤フィルタにより分解・
通過され、各カラー記録について個別のスキャニングビ
ームを形成する。簡単な技法は、1系列の横方向にオフ
セットされた走査通路に沿って写真要素を一点一点走査
することである。受け取った輻射線を電気信号に変換す
るセンサーにより、走査点において要素を通過した光の
強度が記録される。最も一般的には、画像の有用な電子
記録を形成するために、この電子信号をさらに操作す
る。例えば、電気信号をアナログ−ディジタル変換器に
とおし、画像内のピクセル(点)の位置に必要な位置情
報と一緒にディジタルコンピューターに送られる。他の
態様では、この電子信号を測色情報又はトーン情報でコ
ード化して電子記録を形成する。この電子記録は、画像
を可視形態、例えば、コンピューターモニター表示画
像、テレビジョン画像、プリント画像、等に再構成する
ために好適である。
【0122】本発明の画像形成要素の多くは、要素から
ハロゲン化銀を除去する前に走査されることが考えられ
る。残りのハロゲン化銀は濁った被膜を生じ、そして拡
散照明光学系を使用するスキャナーを使用することによ
って、このような系について走査された画像品質を改良
できることが見出された。拡散照明を生成する分野にお
いて知られている任意の技法を使用することができる。
好ましいシステムは、内壁が高度の拡散反射を生成する
ように特別に設計された拡散キャビティを使用する、反
射システム、及び光を散乱する働きをするビームの中に
配置された光学的要素を使用して、反射する光のビーム
の拡散が達成される透過システムを包含する。このよう
な要素は、所望の散乱を生成する構成要素を組込むか、
あるいは所望の散乱を促進する表面処理を有するガラス
又はプラスチックであることができる。
【0123】走査により抽出された情報から画像を生成
するとき直面する課題の1つは、見るとき入手可能な情
報ピクセルの数が匹敵する古典的写真プリントから入手
可能のもののほんの一部分であることである。従って、
画像鮮鋭度を増大しかつ異常ピクセル信号(すなわち、
ノイズ)の影響を最小とすることが、画像品質を増強す
るための共通のアプローチである。異常ピクセル信号の
影響を最小とする好都合な技法は、隣接するピクセルか
らの読みを因数分解することによって、各ピクセル濃度
の読み加重平均値に調節することであり、より近接する
ピクセルはより重く加重される。
【0124】本発明の要素は、下記の文献に記載されて
いるように、参照露光に付される、未露光写真記録材料
の一部分の1つ以上のパッチ領域から誘導される濃度較
正パッチを有することができる:Wheeler等の米国特許
第5,649,260号、Koeng等の米国特許第5,563,717号、及
びCosgrove等の米国特許第5,644,647号。
【0125】像記録の画質の最大化の技術を含むスキャ
ン信号操作の例証的システムは、Bayerの米国特許第4,5
53,156号;Urabeらの米国特許第4,591,923号;Sasakiら
の米国特許第4,631,578号;Alkoferの米国特許第4,654,
722号;Yamadaらの米国特許第4,670,793号;Kleesの米
国特許第4,694,342号及び第4,962,542号;Powellの米国
特許第4,805,031号;Mayneらの米国特許第4,829,370
号;Abdulwahabの米国特許第4,839,721号;Matsunawaら
の米国特許第4,841,361号及び第4,937,662号;Mizukosh
iらの米国特許第4,891,713号;Petilliの米国特許第4,9
12,569号;Sullivanらの米国特許第4,920,501号及び第
5,070,413号;Kimotoらの米国特許第4,929,979号;Hiro
sawaらの米国特許第4,972,256号;Kaplanの米国特許第
4,977,521号;Sakaiの米国特許第4,979,027号;Ngの米
国特許第5,003,494号;Katayamaらの米国特許第5,008,9
50号;Kimuraらの米国特許第5,065,255号;Osamuらの米
国特許第5,051,842号;Leeらの米国特許第5,012,333
号;Bowersらの米国特許第5,107,346号;Telleの米国特
許第5,105,266号;MacDonaldらの米国特許第5,105,469
号;並びに、Kwonらの米国特許第5,081,692号に開示さ
れている。スキャニング時のカラーバランス調節の技術
は、 Mooreらの米国特許第5,049,984号及びDavisの米国
特許第5,541,645号に開示されている。
【0126】大部分の場合では、見るために快く色バラ
ンスされた画像を生成しかつ、種々の変換を通して、あ
るいはビデオモニターに出力するか、あるいは慣用のカ
ラープリントとしてプリントされるとき、画像を担持す
る信号のカラー忠実度を保存するように、いったん獲得
されたディジタル色記録は調節される。走査後、画像を
担持する信号を変換する好ましい技法は下記の文献に開
示されている:Giorgianni等の米国特許第5,267,030
号、その開示は引用することによって本明細書の一部と
する。図8関連して記載されているGiorgianni等の米国
特許第5,267,030号の信号変換方法は、見るために色バ
ランスがとれた画像を得る特に好ましい技法である。
【0127】当業者に可能なカラーデジタル像の管理の
更なる例証は、Giorgianni及びMaddenのDigital Color
Management, Addison-Wesley, 1998年に記されている。
【0128】第1図は、ブロック図の形態で、本発明の
カラーネガティブ要素により提供される画像情報を使用
する方法を示す。本発明による像様露光され、写真処理
されたカラーネガティブ要素1を透過により走査するた
めに、画像スキャナー2が使用される。走査ビームは最
も好都合には白色光ビームである。この白色光ビーム
は、層単位を通過しかつフィルターを通過して分割され
て、別々の画像記録、赤記録層単位画像記録(R)、緑
記録層単位画像記録(G)、及び青記録層単位画像記録
(B)を創出する。ビームを分割する代わりに、青、緑
及び赤のフィルターが各ピクセル位置においてビームと
順次交差する配置を取ることができる。なお他の走査の
変法において、発光ダイオードの集合により生成され
た、別々の青、緑及び赤の光ビームを直接各ピクセル位
置に向けることができる。要素1は配列検出器、例え
ば、配列電荷結合素子(CCD)を使用してピクセル毎
に、あるいは線形配列検出器、例えば、線形配列CCDを
使用して線毎に走査されるので、R、G、及びB画像要素
のシーケンス信号が生成され、これらの信号をスキャナ
ーから提供される空間的位置の情報と相関させることが
できる。信号強度及び位置の情報はワークステーション
4に供給され、そして情報は電子形態R'、G'、及びB'に
変換された、これらは任意の好都合な記憶装置5に記憶
することができる。
【0129】映画画像形成産業では、通常のアプローチ
はカラーネガティブフィルムの情報をテレシネ転送装置
を使用してビデオ信号に転送することである。テレシネ
転送装置の2つのタイプが最も一般的である:(1)光電
子増倍管検出器を使用するフライングスポットスキャナ
ー又は(2)センサーとしてのCCD。これらの装置は、各
ピクセル位置でカラーネガティブフィルムを通過する走
査ビームを電圧に変換する。次いでポジテ画像にするた
めに信号処理により電気信号を反転する。次いで信号を
増幅し、変調し、陰極線管モニターに供給して画像を表
示するか、あるいは記憶のために磁気テープに記録す
る。アナログ及びディジタルの両方の画像信号の操作が
考えられるが、圧倒的に大部分のコンピューターが現在
ディジタルでありかつこれは普通のコンピューター周辺
機器、例えば、磁気テープ、磁気ディスク、又は光学デ
ィスクを用いる使用を促進するので、操作のために信号
をディジタル形態にすることが好ましい。
【0130】ビデオモニター6は、R"、G"、及びB"でし
めされるその要件のために変更されたディジタル画像情
報を受け取り、ワークステーションが受け取る画像情報
を見ることを可能にする。ビデオモニターの陰極線管に
頼る代わりに、液晶表示パネル又は任意の他の好都合な
電子画像観察装置を使用することができる。ビデオモニ
ターは一般的には画像制御装置3に頼り、この制御装置
はキーボード及びカーソルを含むことができ、これによ
りワークステーションのオペレーターは、表示されたビ
デオ画像及びディジタル画像情報から再びつくるべき画
像を変更する画像操作命令を与えることができる。
【0131】画像の変更は、ビデオ表示6上に導入され
観察することができ、記憶装置5の中に記憶される。変
更された画像情報R'''、G'''、及びB'''を出力装置7に
送って、見るための再現画像を生成することができる。
出力装置は任意の好都合な要素書込み装置、例えば、熱
色素転写、インクジェット、静電、電子写真、静電、熱
色素昇華又は他の型のプリンターであることができる。
また、増感写真印画紙へのCRT又はLEDプリントが考えら
れる。慣用のハロゲン化銀カラーペーパーの露光を制御
するために、出力装置を使用することができる。出力装
置は、見るための再現画像を担持する出力媒体8を作製
する。最終ユーザーが究極的に観察しかつノイズ(粒状
度)、鮮鋭度、コントラスト、及び色バランスについて
判定するのは、出力媒体中の画像である。ビデオ表示上
の画像は、また、インターネットコンピューターネット
ワークのワールド・ワイド・ウェブ上のパーティ間で伝
送された画像の場合と同様に、最終ユーザーにより究極
的に観察されかつノイズ、鮮鋭度、トーンスケール、色
バランス、及び色生成について判定される。
【0132】Giorgianniらの米国特許第5,267,030号に
開示されている方法に従い、図1に示すタイプの手順を
用いて、本発明に係るカラーネガ要素に含まれる画像
を、ディジタル形態に変換し、操作し、次いで観察可能
な形態に再生する。本発明のカラーネガ記録材料は、米
国特許第5,257,030号に記載されている好適な方法で使
用できる。1つの好ましい態様において、Giorgianni等
の開示は、透過型スキャナーからのR、G及びBの画像
保持信号を、基準画像生成装置、例えばフィルムライタ
ーもしくはペーパーライター、サーマルプリンター、ビ
デオディスプレイなどの三色信号に対応する画像操作及
び/又は記憶計量値に変換する方法と手段を提供する。
この計量値(metric value)は、その装置でカラー画像
を適切に再現するのに必要な計量値に相当する。例え
ば、基準画像を形成する装置として特定のビデオディス
プレイが選択され、そして中間の画像データ計量値とし
てその基準ビデオディスプレイのためのR’、G’及び
B’の強度変調信号(コード値)が選択されると、スキ
ャナーからのR、G及びBの画像保持信号は、基準ビデ
オディスプレイ上で入力画像を適切に再現するのに必要
なものに対応するR’、G’及びB’のコード値に変換
される。R、G及びBの画像保持信号を上記コード値に
変換する数学的変換からデータ組が生成する。適当なサ
ンプルを選択し、そして較正されるフィルムの有用な露
光範囲をカバーする露光パターンが、パターンジェネレ
ータを露光することによって形成され、次いで露光装置
に送られる。その露光装置は、三色露光部分をフィルム
上に生成し、約150個のカラーパッチからなる試験画
像を生成する。試験画像は、その用途に適した様々な方
法を使用して生成させることができる。これらの方法と
しては、感光計などの露光装置を使用する方法;カラー
画像形成装置の出力装置を使用する方法;既知の光源に
よって照明される、既知の反射率を有する試験対象の画
像を記録する方法;又は写真技術分野で公知の方法を使
用して三色露光量値を計算する方法がある。感度の異な
る入力フィルムが使用される場合、これらフィルム間の
感度の相対的な差を補償するため、赤、緑及び青の全体
露光量を各フィルムについて適正に調節しなければなら
ない。従って、各フィルムは、その赤、緑及び青の感度
に対して適切な等価の露光を受ける。露光されたフィル
ムは化学的に処理される。フィルムのカラーパッチが透
過スキャナーによって読み取られると、そのスキャナー
は各カラーパッチに対応するR、G及びBの画像保持信
号を生成する。コード値パターンジェネレータの信号値
パターンがRGB強度変調信号を生成し、それらの信号
は前記基準ビデオディスプレイに送られる。ビデオディ
スプレイ試験色がポジティブフィルムの試験色又は焼き
付けられたネガの色とマッチしていることを計器又は人
間の観測者に相当する色合わせ装置(color matching a
pparatus)が示すように、各試験色に対するR’、G’
及びB’のコード値が調節される。変換装置は、フィル
ムの試験色についてのR、G及びBの画像保持信号値
を、対応する試験色のR’、G’及びB’のコード値に
関係づける変換を生じる。
【0133】R、G及びBの画像保持信号を中間データ
に変換するのに必要な数学的な操作は、マトリックス操
作とルックアップテーブル(LUT)のシーケンスで構
成されることがある。
【0134】図2を参照すると、本発明の好ましい態様
で、入力画像保持信号R、G及びBは、下記のように、
基準出力装置でカラー画像を適切に再現するのに必要な
R’、G’及びB’の出力画像保持信号に対応する中間
データ値に変換される。 (1)フィルムの求められた透過率に対応するR、G及
びBの画像保持信号を、一次元のルックアップテーブル
LUT1によって、フィルムスキャナーから信号を受信
し記憶するために使用されるコンピューターにおいて対
応する濃度に変換する。 (2)工程(1)からの濃度を、次に変換装置から得ら
れるマトリックス1を使用して変換し、中間画像保持信
号を生成させる。 (3)工程(2)の濃度を、入力フィルムのニュートラ
ルスケール濃度が基準のニュートラルスケール濃度に変
換されるように誘導された一次元ルックアップテーブル
LUT2により任意選択的に変更する。 (4)工程(3)の濃度を、一次元ルックアップテーブ
ルLUT3によって変換し、基準出力装置のための対応
するR’、G’及びB’の出力画像保持信号を生成させ
る。
【0135】個々のルックアップテーブルが、典型的に
は、各入力カラーに対して用意されることが理解される
であろう。ある態様では、3つの一次元ルックアップテ
ーブルが使用され、各一次元ルックアップテーブルが、
赤、緑及び青の色記録各々に対して1つずつ利用され
る。別の態様では、多次元ルックアップテーブルを、
D’Erricoの米国特許第4,941,039号に記載されているよ
うに利用できる。上記工程4の基準出力装置に対する出
力画像保持信号が装置に依存するコード値の形態にあっ
てもよいこと、又は前記画像保持信号が装置に特異的な
コード値になるようにさらに調節する必要があることは
明らかであろう。このような調節を、さらなるマトリッ
クス変換、もしくは一次元ルックアップテーブル変換、
又はそのような変換の組み合わせによって達成し、特定
の装置を使用して出力画像保持信号を、伝送し、記憶
し、プリント又は表示する工程のいずれの目的にも合う
出力画像保持信号を適切に生成できる。
【0136】本発明の第2の好ましい態様では、透過ス
キャナーからのR、G及びBの画像保持信号を、1つの
基準画像記録装置及び/又は媒体の大きさ又は種類に対
応し、かつ、入力媒体がその原シーンを捕獲したのと同
じ条件下でその原シーンを捕獲したならば基準装置又は
媒体により形成されたであろう三色値にすべての入力媒
体についての計量値が対応する画像操作及び/又は記憶
計量値に変換される。例えば、基準画像記録媒体として
特定のカラーネガフィルムが選択され、そして中間画像
データ計量値としてその基準フィルムの求められたRG
B濃度が選択された場合、本発明の入力カラーネガフィ
ルムに関し、スキャナーからのR、G及びBの画像保持
信号は、本発明のカラーネガ記録材料が露光されたのと
同じ条件下で露光されたならば基準カラーネガフィルム
により形成されたであろう画像のR’、G’及びB’の
濃度値に対応するR’、G’及びB’の濃度値に変換さ
れる。
【0137】較正されたフィルムの有用な露光範囲を適
切にサンプリングし、カバーするように選択される露光
パターンを、パターンジェネレータを露光することによ
って形成し、次いで露光装置に送る。その露光装置はフ
ィルム上に三色露光部分を生成して、約150個のカラ
ーパッチからなる試験画像を生成する。用途に適した様
々な方法を使用して試験画像を生成することができる。
それらの方法としては、感光計などの露光装置を使用す
る方法;カラー画像形成装置の出力装置を使用する方
法、既知の光源によって照明される既知の反射率を有す
る試験対象の画像を記録する方法;又は写真技術分野で
公知の方法を使用して三色露光値を計算する方法があ
る。感度の異なる入力フィルムが使用される場合、これ
らフィルム間の感度の相対的な差を補償するため、赤、
緑及び青の全体露光を各フィルムについて適切に調節し
なければならない。従って、各フィルムは、その赤、緑
及び青の感度に対して適切な等価の露光量を受ける。露
光されたフィルムは化学的に処理される。フィルムのカ
ラーパッチは、各カラーパッチに対応するR、G及びB
の画像保持信号を生成する透過スキャナーによって、及
び各パッチに対応するR’、G’及びB’の濃度値を生
成する透過濃度計によって読み取られる。変換装置は、
フィルムの試験カラーについてのR、G及びBの画像保
持信号値を、基準カラーネガフィルムの対応する試験カ
ラーについての求められたR’、G’及びB’濃度に関
連づける変換を生じる。別の好ましい態様では、基準画
像記録媒体として特定のカラーネガフィルムが選択さ
れ、そして中間画像データ計量値としてその基準フィル
ムの工程2の予め求められたR’、G’及びB’の中間
濃度が選択されると、本発明の入力カラーネガフィルム
に関し、スキャナーからのR、G及びBの画像保持信号
は、本発明のカラーネガ記録材料が露光されたのと同じ
条件下で露光されたならば基準カラーネガフィルムによ
り形成されたであろう画像のR’、G’及びB’の中間
濃度値に対応するR’、G’及びB’の中間濃度値に変
換される。
【0138】従って、本発明の方法に従って較正された
各入力フィルムは、基準出力装置で基準カラーネガフィ
ルムによって形成されたであろうカラー画像を適切に再
現するのに必要なR’、G’及びB’のコード値に対応
するできる限り同じ中間データ値を生成する。未較正の
フィルムも、類似のタイプのフィルムに対して誘導され
る変換で使用することができ、そしてその結果は、前述
のものと同様であろう。
【0139】R、G及びBの画像保持信号を、この好ま
しい態様の中間データ計量値に変換するのに必要な数学
的操作は、一連のマトリックス操作と一次元LUTで構
成することができる。通常、3つの入力色に対して3つ
のテーブルが用意される。このような変換は、限定する
わけではないが、行列代数、画像保持信号のうちの1つ
以上に依存する代数的表現及びn次元LUTを含む、ホ
ストコンピュータにより生成される計算工程における単
一の数学的操作又は数学的操作の組み合わせを使用する
ことにより他の態様でも達成することができる。1つの
態様では、工程2のマトリックスは3×3マトリックス
である。より好ましい態様では、工程2のマトリックス
1は3×10マトリックスである。好ましい態様では、
工程4の一次元LUT3は、中間画像保持信号をカラー
写真印画紙の特性曲線に従って変換して、正常なカラー
プリント画像のトーンスケールを再現する。別の好まし
い態様では、工程4のLUT3は、いっそう好ましい例
えばより低い画像コントラストを有する修正された眼で
見るトーンスケールに従って、中間画像保持信号を変換
する。
【0140】これらの変換の複雑さのために、R、G及
びBからR’、G’及びB’への変換は、三次元LUT
でうまく達成されることが多いことに留意すべきであ
る。このような三次元LUTは、米国特許第4,941,039
号におけるJ. D’Erricoの教示に従って作り出すことが
できる。
【0141】画像が電子形態であっても、画像の処理法
は、上記の特定の処理法に限定されないことが理解され
るべきである。画像がこの形態である場合、限定するわ
けではないが、標準シーンバランスアルゴリズム(ネガ
内の1つ以上の領域の濃度に基づいて濃度とカラーバラ
ンスの補正値を決定する);フィルムの露光不足のガン
マを高めるトーンスケール処理;コンボリューション又
はアンシャープマスキングによる非適応又は適応鮮鋭
化;赤目の低減;及び非適応又は適応粒子抑制等の追加
の画像処理法を利用できる。さらに、画像を芸術的に処
理したり、ズーミングやクロッピングを行い、そして追
加の画像を組み合わせるなど当該技術分野で公知の処理
を行ってもよい。いったん画像を修正し、そして追加の
画像処理操作を行ったならば、画像は、遠隔場所に電子
的に伝送されるか、又は限定するわけではないが、ハロ
ゲン化銀フィルムもしくはペーパーライター、感熱プリ
ンター、電子写真プリンター、インクジェットプリンタ
ー、ディスプレイモニター、CDディスク、光及び磁気
電子信号記憶装置、並びに当該技術分野で公知の他のタ
イプの記憶装置とディスプレイ装置等の各種の出力装置
で記される。
【0142】本発明のさらに他の態様では、Arakawa等
の米国特許第5,962,205号に記載されている輝度及びク
ロミナンスの増感ならびに画像抽出製品及び方法を利用
してもよい。Arakawa等の開示は、引用によりここに含
まれていることにする。
【0143】
【実施例】下記例は、本発明を例証することを意図して
いるが、これを限定するものではない。調製例 化合物D-3の調製:以下の例は、本発明に有用な代表的
なアミド化合物の合成を具体的に示す。5,6-ジクロロベ
ンゾトリアゾール (26.75g, 143 ミリモル)及びTHF (15
0 mL)の不均一混合液を攪拌している中に、二酢酸ジブ
チルスズ5滴及びシクロヘキシルイソシアナート(18.8 m
L, 147 ミリモル)を添加した。室温で10時間攪拌した
後、均一混合物を、水(900 mL)に注いだ。沈殿した固形
物を、濾過により単離し、かつエチルアルコール及び酢
酸エチル(3-: 1) 混合物で再結晶し、D-3 37.55g (82%)
を得た。
【0144】写真例 例1 現像処理条件は、例において説明したものである。特に
記さない限りは、ハロゲン化銀は、現像後、Kodak Flex
icolor Fix液中の液浸により除去した。一般に、測定濃
度のおよそ0.2の増大が、この工程を省いた場合に得ら
れた。
【0145】コーティングフォーマット 本発明のコーティング例は、厚さ7ミルのポリ(エチレン
テトラフタレート)支持体上に調製し、及びこれはゼラ
チン(0.22 g/m2)及び1,1'-(メチレンビス(スルホニル))
ビス-エテン硬膜剤(総ゼラチン濃度の2%)の保護膜層を
伴う乳剤含有層(含量は下記に示す) で構成された。両
層が、コーティングを促進するために、分散助剤を含有
した。
【0146】成分 レイダウン 銀(乳剤E-1より) 0.54g/m2 銀(乳剤E-2より) 0.22g/m2 銀(乳剤E-3より) 0.16g/m2 銀(乳剤E-4より) 0.11g/m2 銀(銀塩SS-1より) 0.32g/m2 銀(銀塩SS-2より) 0.32g/m2 カプラーM-1 (カプラー分散系Disp-lより) 0.54g/m2 現像主薬Dev-1 0.86g/m2 サリチルアニリド 0.86g/m2 ブロックされた抑制剤 様々、表参照 石灰処理したゼラチン 4.3g/m2
【0147】銀塩分散体SS-1:攪拌している反応容器
に、石灰処理したゼラチン431g及び蒸留水6569 gを充填
した。ベンゾトリアゾール214 g、蒸留水2150 g、及び
2.5モル水酸化ナトリウム790 gを含有する溶液を調製し
た(溶液B)。反応容器中のこの混合液を、溶液B、硝酸、
及び水酸化ナトリウムを必要量添加し、pAg7.25及びpH
8.00に調節した。0.54モル硝酸銀溶液4 Lをケトルに250
cc/分で添加し、かつ溶液Bを添加しながら、pAgを7.25
で維持した。この工程を、硝酸銀溶液がなくなるまで継
続し、この時点で混合物を限外濾過により濃縮した。得
られる銀塩分散体は、ベンゾトリアゾール銀の細粒を含
んでいた。
【0148】銀塩分散体SS-2:攪拌している反応容器
に、石灰処理したゼラチン431g及び蒸留水6569 gを充填
した。1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール320 g、蒸
留水2044 g、及び2.5モル水酸化ナトリウム790 gを含有
する溶液を調製した(溶液B)。反応容器中のこの混合液
を、溶液B、硝酸、及び水酸化ナトリウムを必要量添加
し、pAg7.25及びpH8.00に調節した。0.54モル硝酸銀溶
液4 Lをケトルに250 cc/分で添加し、かつ溶液Bを添加
しながら、pAgを7.25で維持した。この工程を、硝酸銀
溶液がなくなるまで継続し、この時点で混合物を限外濾
過により濃縮した。得られる銀塩分散体は、1-フェニル
-5-メルカプトテトラゾール銀の細粒を含んでいた。
【0149】乳剤:ハロゲン化銀乳剤は、下記の形態及
び組成を有するように通常の手段で調製した。乳剤は、
増感色素の添加により、緑光に対して分光増感され、そ
の結果最適性能のために化学増感された。
【0150】E-1:臭化銀96%及びヨウ化銀4%の組成で、
かつ等価円直径1.2μを有しかつ厚さ0.12μの平板状乳
剤。E-2 :臭化銀98%及びヨウ化銀2%の組成で、かつ等価円直
径0.45μを有しかつ厚さ0.06μの平板状乳剤。E-3 :臭化銀98%及びヨウ化銀2%の組成で、かつ等価円直
径0.79μを有しかつ厚さ0.09μの平板状乳剤。E-4 :臭化銀97%及びヨウ化銀3%の組成で、かつサイズ0.
16μを有する立方体乳剤。
【0151】カプラー分散体Disp-1:油を主成分とする
カプラー分散体は、カプラーM-1リン酸トリクレシル及
び2-ブトキシ-N,N-ジブチル-5-(1,1,3,3-テトラメチル
ブチル)-ベンゼンアミンを重量比1:0.8:0.2で含有する
ように調製した。
【0152】
【化18】
【0153】混合された現像主薬(Dev-1):この材料
は、下記の配合のジルコニアビーズを用い、水性混合物
中で、4日間ボールミルした。混合された現像主薬1gに
ついて、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリ
ウム(0.1 g)、水(10 gまで)、及びビーズ(25 ml)を用い
た。場合によっては、ミル後、スラリーを、加温した(4
0℃)ゼラチン溶液(12.5%, 10 g)で希釈し、その後ビー
ズを濾過により取り除いた。濾液(ゼラチン添加ありま
たはなし)を、使用時まで冷蔵保存した。
【0154】
【化19】
【0155】ブロックされた抑制剤:これらの材料は、
下記の配合のジルコニアビーズを用い、水性混合物中
で、4日間ボールミルした。ブロックされた抑制剤1gに
ついて、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリ
ウム(0.1 g)、水(10 gまで)、及びビーズ(25 ml)を用い
た。場合によっては、ミル後、スラリーを、加温した(4
0℃)ゼラチン溶液(12.5%, 10 g)で希釈し、その後ビー
ズを濾過により取り除いた。濾液(ゼラチン添加ありま
たはなし)を、使用時まで冷蔵保存した。
【0156】
【化20】
【0157】コーティング評価 得られたコーティングを、Daylight 5A、0.6 Inconel及
びWratten 9フィルタ濾過した3000K の3.04 logルック
ス光源に、階段光学くさびで露光した。露光時間は0.1
秒であった。露光後、コーティングを、加熱したプラテ
ンに20秒間接触することにより、熱により現像処理し
た。認められた作用の普遍性をチェックするために、多
くの細片を、様々なプラテン温度で処理した。各工程の
濃度の読み値から、写真ガンマを、尺度として、1つの
介在する濃度工程で隔離された任意の2種の測定された
濃度工程間で最大2点のコントラストを用いて評価し
た。ガンマ低下の程度は、ラチチュードを改善するブロ
ックされた抑制剤の効果で測定した。
【0158】上述の本発明の化合物のコーティングを次
の表に示すように行い、試験細片を145℃で処理した。
それはガンマをコントロールするのに非常に有効であ
る。示した結果は他の処理温度ででのデータと矛盾が無
かった。
【0159】 ブロックされた抑制剤 量(ミリモル/m2) ガンマ ガンマ低下% なし 0.63 D1 0.35 0.57 10 0.71 0.44 30 1.06 0.39 38 D2 0.35 0.56 11 0.71 0.44 30 1.06 0.37 41 D3 0.35 0.39 38 0.71 0.43 32 1.06 0.22 65 D4 0.35 0.43 32 0.71 0.44 30 1.06 0.29 54 D5 0.35 0.61 3 0.71 0.51 19 1.06 0.51 19
【0160】次の構成要素を例2の実施に使用した。活
性成分の化学構造を次に記載する。カプラー分散物CDM-1 :追加の永久溶剤を使用しないで
カプラーM-1を含有するカプラー分散物を通常の方法で
調製した。カプラー分散物CDC-1 :質量比1:2でカプラーC-1及び
フタル酸ジブチルを含有する油性カプラー分散物を通常
の方法で調製した。カプラー分散物CDY-1 :質量比1:0.5でカプラーY-1
及びフタル酸ジブチルを含有する油性カプラー分散物を
通常の方法で調製した。
【0161】
【表1】
【0162】
【化21】
【0163】
【化22】
【0164】
【化23】
【0165】表2に記載した比較多層画像形成要素を作
製した。保護された抑制剤D-2を用いる本発明の多層要
素を、層に従って、表3に示すように保護された抑制剤
の量と共に、表2に示すのと同じ要素を全て含んで作製
した。
【0166】
【表2】
【0167】
【表3】
【0168】
【表4】
【0169】
【表5】
【0170】得られたコーティングを、Wratten 2Bフィ
ルタ濾過した5500K の2.1 logルックス光源に、階段光
学くさびを通して露光した。階段くさびは、それぞれ0.
2 log(E)づつ分離した21段階を有して、全体露光量範囲
4.0 log(E)を生成する。
【0171】露光後、コーティングを、150℃で20秒間
プラテンに接触させることにより、熱処理した。各段階
に対応するシアン、マゼンタ、及びイエロー濃度をステ
ータスMカラープロファイルを用いて読み取った。Dmin
より上の濃度を示した段階から形成された濃度に適合す
る線に回帰推定させることによって、各コーティングの
平均ガンマを、各記録について計算した。表4は表2に
記載された比較コーティングの測定ガンマと、表3に示
す変更によって説明された本発明のコーティングのガン
マとを表す。本発明の保護された抑制剤が熱処理可能な
コーティングのガンマを低下させるのに好適であること
が分かるであろう。
【0172】
【表6】
【0173】本発明は、好ましい実施態様を参照し、詳
細に説明されているが、本発明の精神及び範囲内で変更
及び修飾を行うことができることは理解されるであろ
う。以下、さらに本発明の好ましい追加の態様を記載す
る。
【0174】(態様1) 少なくとも一層のハロゲン化
銀乳剤層を含んでなるハロゲン化銀フォトサーモグラフ
ィー画像形成要素であって、前記ハロゲン化銀要素がさ
らに式Iのアミド化合物を含むフォトサーモグラフィー
画像形成要素:
【化24】 (上式中、INHは現像抑制剤であり;LINKは連結基又は
タイミング基であり、mは0、1又は2であり;そしてR1
びR2は、独立して、水素原子又は脂肪族、芳香族もしく
は複素環式基であるか、又はR1及びR2は、それらが結合
した窒素と共に5もしくは6員環又は多環系を形成するの
に必要な原子を表すか、又はR1及びR2は、独立して、-C
(=O)(LINK)m-INH基であるか、又は-NR3C(=O)-(LINK)m-I
NHで置換され、ここでR3はR1又はR2で定義されたものと
同じであるが、但しR1及びR2の一方のみが水素原子とな
ることができる)。
【0175】(態様2) R1が水素原子である態様1記
載のハロゲン化銀要素。 (態様3) INHが、窒素原子を1〜4個含む置換又は未
置換の、複素環式環もしくは多環系である態様1記載の
ハロゲン化銀要素。 (態様4) INHが、窒素原子を1〜4個含む置換又は未
置換の、複素環式環もしくは多環系である態様2記載の
ハロゲン化銀要素。
【0176】(態様5) INHが、置換又は未置換のベ
ンゾトリアゾールである態様1記載のハロゲン化銀要
素。 (態様6) INHが、置換又は未置換のベンゾトリアゾ
ールである態様2記載のハロゲン化銀要素。
【0177】(態様7) R1及びR2が、独立して、水素
原子又は1〜32個の炭素を有するアルキル基、又は炭素
原子6〜10個を有する芳香族基を表す態様1記載のハロ
ゲン化銀要素。 (態様8) R2が、1〜32個の炭素を有するアルキル
基、又は炭素原子6〜10個を有する芳香族基である態様
2記載のハロゲン化銀要素。 (態様9) アミド化合物が、下記のものである態様1
記載のハロゲン化銀要素:
【0178】
【化25】
【0179】
【化26】
【0180】(態様10) 態様1に従って調製された、
像様露光されたフォトサーモグラフィ要素の現像方法で
あって、前記像様露光された要素を約90℃〜約180℃
で、約0.5秒〜約60秒で処理することを含んでなる現像
方法。 (態様11) 態様1に従って調製された、像様露光され
現像された画像形成要素を走査して、前記像様露光の第
一電子像表示を作製する工程を含んでなる画像形成方
法。 (態様12) 拡散照明源を用いて走査を達成する態様11
に記載の走査方法。 (態様13) 照明源の拡散を反射手段によって行う態様
12記載の画像を走査する方法。 (態様14) 照明源の拡散を光を拡散するために知られ
ている材料を含む光学素子の使用によって行う態様12記
載の画像を走査する方法。 (態様15) 像様露光され、現像され、そして走査され
た、態様1に従って調製された画像形成要素から生成さ
れた第一電子画像表示をデジタル化して、デジタル画像
を形成する工程を含んでなる画像形成方法。
【0181】(態様16) 像様露光され、現像され、そ
して走査された、態様1に従って調製された画像形成要
素から生成された第一電子画像表示を変更して、第二電
子画像表示を形成する工程を含んでなる画像形成方法。 (態様17) 前記第一電子画像表示がデジタル画像であ
る態様16記載の方法。 (態様18) 像様露光され、現像され、走査された、態
様1に従って調製された画像形成要素に由来する画像の
電子画像表示を、記憶、伝送、プリント、又は表示する
ことを含んでなる画像形成方法。 (態様19) 前記電子画像表示がデジタル画像である態
様18記載の方法。
【0182】(態様20) 画像のプリントを次のプリン
ト技法:電子写真、インクジェット、感熱色素昇華、又
は増感写真ペーパへのCRTもしくはLED印刷、を用
いて行う態様18に記載の方法。 (態様21) 一回使用カメラにおいて、態様1に従って
調製された画像形成要素を使用することを含んでなる画
像形成方法。 (態様22) ヒーターステージを有する一回使用カメラ
において、像様露光された、態様1に従って調製された
要素を、熱処理する工程を含んでなるから生成された第
一電子画像表示をデジタル化して、デジタル画像を形成
する画像形成方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の要素のスキャニングにより得
られる現像処理及び可視像形成の装置を構成するブロッ
ク図を示す。
【図2】図2は、本発明の現像されたカラー要素をスキ
ャニングすることに由来した像記録信号の電気信号処理
のブロック図を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シチャン ヤン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,ノースブルック ウェイ 733 (72)発明者 ジブスロー アール.オウクザルツジク アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,ジョン グレン ブールバ ード 769 Fターム(参考) 2H016 AD00 BD01 BD06 BK00 2H023 CC02 CD10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層を
    含んでなるハロゲン化銀フォトサーモグラフィー画像形
    成要素であって、前記ハロゲン化銀要素がさらに式Iの
    アミド化合物を含むフォトサーモグラフィー画像形成要
    素: 【化1】 (上式中、INHは現像抑制剤であり;LINKは連結基又は
    タイミング基であり、mは0、1又は2であり;そしてR1
    びR2は、独立して、水素原子又は脂肪族、芳香族もしく
    は複素環式基であるか、又はR1及びR2は、それらが結合
    した窒素と共に5もしくは6員環又は多環系を形成するの
    に必要な原子を表すか、又はR1及びR2は、独立して、-C
    (=O)(LINK)m-INH基であるか、又は-NR3C(=O)-(LINK)m-I
    NHで置換され、ここでR3はR1又はR2で定義されたものと
    同じであるが、但しR1及びR2の一方のみが水素原子とな
    ることができる)。
  2. 【請求項2】 請求項1に従って調製された、像様露光
    されたフォトサーモグラフィ要素の現像方法であって、
    前記像様露光された要素を90℃〜180℃で、0.5秒〜60秒
    で処理することを含んでなる現像方法。
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