JP2002022951A - 色変り蛇腹状組立て体 - Google Patents

色変り蛇腹状組立て体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて簡単な構成で無色透明(あるい
は、無色半透明)の状態から有色透明(あるいは、有色
半透明)の着色状態に変化し得る蛇腹状組立て体を提供
する。 【解決手段】 本発明の蛇腹状組立て体は、各々が複屈
折性材料の膜で被覆された複数個の偏光プレート15〜
18と、これら複数個の偏光プレートを覆う帯状偏光シ
ート20〜23とから成る。複数個の偏光プレートは、
一方向に連続的に並べられ、かつ隣接する偏光プレート
間で、(複屈折性材料膜で被覆された)表面と、(被覆
されない)裏面とが交互に逆向きになるように配列され
る。また、帯状偏光シートは、偏光プレートの表面又は
裏面のみを、隣接する偏光プレート間で、たがい違いに
なるように覆うようにされる。そして、偏光プレート
と、帯状偏光シートとを結合してなる組立て体を、折り
たたんだ状態から展開した状態に移行させる際に、開く
位置を変えることにより、帯状偏光シートが偏光プレー
トの表面を覆う状態と、同裏面を覆う状態とを選択的に
入れ替えるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーテンや窓用シ
ャッター、あるいは被装飾物や玩具などに利用できる蛇
腹状組立て体に関する。
【0002】
【従来の技術】「蛇腹」とは、一般に、伸縮自在のひだ
状のものをいう。これは、従来より、布、プラスティッ
ク、木、あるいは皮などの素材から成る細長い矩形状の
部材を複数個結合して交互に山折り/谷折りになるよう
に組立てられたもの(以降、蛇腹状組立て体と呼ぶ)で
あり、全体として折りたたんだり展開したりできるよう
になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の蛇腹状組立て体
は、その色彩が素材自体もしくは素材表面を被覆する膜
材等に依存して定まり、一般に固定的なものである。た
だし、唯一の例外として、江戸時代から伝わる民芸玩具
である“ぺタクタ”を応用したプレート状の蛇腹状隠し
絵オモチャがある。このオモチャに用いられる蛇腹は、
その表面部材が2重構造になっており、展開の仕方よっ
て隠された絵模様や色彩などが現れるようになってい
る。しかしながら、この場合でも蛇腹の色模様は予め描
かれたものに留まるものである。もっとも、(実用化は
されていないようであるが)特殊な方法として、ホログ
ラムの原理を用いて、立体表面にあしらうべき画像平面
部材を作成すれば、見る角度によって像の形や色彩等が
多様に変化するような、例えば、被装飾物としての蛇腹
を作製することが可能となる。
【0004】しかしながら、ホログラム方式による、特
に白色光再生画像の作成は技術的にかなり高度なもので
あり、その作成は容易でなく、コスト高ともなる。した
がって、安価な製品用の蛇腹の作製にホログラム手法を
採用するのは得策ではない。
【0005】本発明は、上述したような従来技術の問題
点に鑑みなされたもので、極めて簡単な構成でありなが
ら、蛇腹の展開の仕方で無色透明(あるいは、半透明)
の状態から有色透明の着色状態に変化し、しかも見る角
度により色彩が変化するような蛇腹状組立て体を提供す
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る蛇腹状組立て体は、各々が、複屈折性
材料の膜で被覆された複数個の偏光プレートと、これら
複数個の偏光プレートを覆う帯状偏光シートとから成
る。複数個の偏光プレートは、一方向に連続的に並べら
れ、かつ隣接する偏光プレート間で、(複屈折性材料膜
で被覆される)表面(おもてめん)と、(被覆されな
い)裏面とが交互に逆向きになるように配列されてい
る。また、帯状偏光シートは、偏光プレートの表面又は
裏面のみを、隣接する偏光プレート間で、たがい違いに
なるように覆うようになっている。そして、偏光プレー
トと帯状偏光シートとを結合して成る組立て体を、折り
たたんだ状態から展開した状態に移行させる際に、たた
む際に閉じたところと異なるところを開くことにより、
帯状偏光シートが該偏光プレートの表面を覆う状態と、
それが同裏面を覆う状態とが入れ替わるようになってい
る。このようにして構成された、本発明の蛇腹状組立て
体は、偏光プレート、複屈折性材料膜及び偏光シート相
互の光学的な作用によって発色性を有するに至る。即
ち、偏光シートが各偏光プレートの裏面を覆っている状
態では、蛇腹は無色半透明であるが、この状態から、偏
光シートが偏光プレートの表面を覆う状態に移行する
と、蛇腹は直ちに発色する。そして、その色彩は、所定
の特性(複屈折性材料膜の結晶光学軸の向き、偏光プレ
ートの偏光方位及び複屈折性材料膜の膜厚など)に依存
して決まる。また、色彩は、見る角度によって玉虫色の
ように変化する。本発明の蛇腹状組立て体においては、
さらに、帯状偏光シートの表面が、複屈折性材料膜の切
片で被覆される。この複屈折性材料膜の切片による被覆
の仕方としては、帯状偏光シートが、偏光プレートの表
面を覆っている状態のときは、偏光シートの偏光プレー
ト側の面が被覆され、また偏光シートが偏光プレートの
裏面を覆っている状態のときは、偏光シートの偏光プレ
ートと反対側の面が被覆されるように、被覆面が隣接プ
レート間で交互に逆向きになるようになっている。こう
することにより、偏光プレート側の複屈折性材料膜と、
偏光シート側の複屈折性材料膜の光学的相互作用により
色彩が決まるので、色模様変化のバリエーションが増す
こととなる。
【0007】本発明の一局面においては、複数個の偏光
プレートの各々が、すべて実質的に同一の偏光方位を有
しており、また、偏光プレートの偏光方位と、偏光シー
トの偏光方位が実質的に同一になっている。
【0008】さらに、本発明においては、蛇腹の発色の
条件として、偏光プレートを被覆している複屈折性材料
膜の結晶光学軸の向きと、その偏光プレートの偏光方位
とのなす角度θが、0度と90度の間の任意の値に設定
される。角度θが丁度0度及び90度のときには、光学
上発色効果が生じないからである。好適には、その角度
θは、約45度に設定される。θが45度のときに、色
彩が最も鮮明になるからである。
【0009】以上の説明は、折りたたみ展開/操作によ
り蛇腹の透過光が発色するようないわば透過光型蛇腹の
構成に向けられているが、本発明によれば、透過光型蛇
腹の変形としての反射光型蛇腹を構成することも可能で
ある。本発明による反射光型蛇腹状組立て体は、一方向
に連続的に並べられた複数個のミラープレートと、これ
ら複数個のミラープレートを覆う帯状偏光シートであっ
て、その表面が複屈折性材料膜で被覆され、被覆面が隣
接ミラープレート間で交互に表裏逆になっている帯状偏
光シートとを含んでいる。
【0010】そして、ミラープレートと、帯状偏光シー
トとを結合してなる組立て体を、折りたたんだ状態から
展開した状態に移行させる際に、開く位置を変えること
により、該帯状偏光シートの表面を被覆する該複屈折性
材料膜がプレート側にある状態と、反対側にある状態と
が選択的に入れ替わるようになっている。
【0011】もしくは、各々が、複屈折性材料の膜で被
覆された複数個のミラープレートであって、一方向に連
続的に並べられ、かつ隣接するミラープレート間で、複
屈折性材料膜で被覆された表面と、被覆されていない裏
面とが交互に逆向きになるように配列された複数個のミ
ラープレートと、これら複数個のミラープレートの表面
又は裏面のみを、隣接するプレート間でたがい違いにな
るようにして覆うための帯状偏光シートとを含んでい
る。そして、ミラープレートと、帯状偏光シートとを結
合してなる組立て体を、折りたたんだ状態から展開した
状態に移行させる際に、開く位置を変えることにより、
帯状偏光シートがミラープレートの表面を覆う状態と、
同裏面を覆う状態とが選択的に入れ替わるようになって
いる。
【0012】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例に基づ
き図面を参照しながら、以下において説明する。
【0013】図1は、本発明に従う蛇腹状組立て体の構
成要素を示す図である。図1−(a)は、蛇腹を形成す
る第1の構成要素としての、複屈折性材料膜の切片で被
覆された偏光プレートであり、a、b、c及びdは偏
光プレート面の各区画を表わし、2、3、4及び5は、
夫々偏光プレートの区画a、b、c及びdを被覆する複
屈折性材料膜の切片である。図1−(a)において、矢
印イ及びロは、夫々偏光プレートの偏光方位及び複屈
折性材料膜の結晶光学軸の向きを表わしている。図1−
(b)は、図1−(a)の偏光プレートを覆うための第
2の構成要素としての帯状偏光シート6を示し、一例と
して4枚の偏光プレートの夫々の区画を覆うよう区画
e、f、g及びhを有し、偏光プレートの幅の4倍の長
さを有している。図2は、本発明に従い、図1−(a)
に示すようにして構成された偏光プレート7、8、9、
10を、一例として4枚左右の方向に並べたものを示し
ている。複屈折性材料膜切片11、12で被覆されてい
る面が隣り合う偏光プレート間で交互に逆となっている
点に注意されたい。図3は、図2に示されるように並べ
られた4枚の偏光プレート15、16、17及び18
を、図1−(b)に示されるような帯状偏光シートを4
枚用いて覆うことにより、組立てられた本発明に係る蛇
腹状組立て体を示している。図3−(a)は平面図、図
3−(b)は断面図である。図3において、15、1
6、17及び18は、各々偏光プレートであり、また、
20、21、22及び23は各々帯状偏光シートであ
る。図3−(b)中黒で塗りつぶされた部分は奇数行
(帯状偏光シート20又は22で覆われた行)の各偏光
プレートを被覆する複屈折性材料膜の切片を、また斜線
の部分は偶数行(帯状偏光シート21又は23で覆われ
た行)の各偏光プレートを被覆する複屈折性材料膜の切
片を示している。各帯状偏光シートが、各偏光プレート
の(複屈折性材料膜切片で被覆されていない)裏面を常
に覆うよう交互に上下になっている点に注意されたい。
【0014】次に、図4−(a)は、帯状偏光シートの
別の作成方法を示す図である。この方法においては、帯
状シートの4つの区画e、f、g、hの夫々が、複屈折
性材料膜切片31、32、33、34で、隣り合う区画
間で被覆面が交互に逆になるように、被覆される。図4
−(b)は、この帯状偏光シートを利用して、図3と同
様の仕方で偏光プレートが被覆される様子を示してい
る。(尚、ここでは見易くするために奇数行のみの偏光
プレート及び帯状偏光シートの断面が示されており、偶
数行は省略されている。)図4−(b)において、4
0、41、42及び43は偏光プレートであり、44は
複屈折性材料膜切片で図4−(a)のようにして被覆さ
れた帯状偏光シートである。また、図中で塗りつぶされ
た部分45は偏光プレート表面上を被覆する複屈折性材
料膜切片を、またハッチングの部分46は帯状偏光シー
ト上を被覆する複屈折性材料膜切片である。
【0015】図5及び図6は、図3又は図4−(b)の
ようにして構成された蛇腹状組立て体を折りたたみ、つ
いで閉じたところとは別のところを開くようにして展開
する場合の一連の過程を示す図である。図5−(a)
は、図3又は図4−(a)に示されるようにして構成さ
れた蛇腹状組立て体の外観を示す。この状態では、蛇腹
は、無色半透明であり発色していない。この蛇腹は図5
−(b)の状態を経て(c)のように完全に折りたたまれ
る。ついで、折りたたみ時に閉じた部分と別の部分と開
きながら(d)を経て(e)のように展開すると、蛇腹
は複屈折性材料膜切片で被覆された偏光プレートの部分
が発色する。図6は、図3に示されるようにして構成さ
れた組立て体の折りたたみないし展開の一連の過程を断
面図にて示す図であり、折りたたみついで展開する過程
で複屈折性材料膜切片で被覆された面と帯状偏光シート
面の位置関係が変化する。つまり、帯状偏光シート50
は、はじめ偏光プレート52の(複屈折性材料膜の切片
で被覆されていない)裏面側を覆っている状態にあるが
(図6−(a))、折りたたんだ後に、閉じたところとは別
のPの箇所を開いて展開するようにすると、帯状シート
50は、偏光プレート52の(複屈折性材料膜切片51
で被覆されている)表面側を覆う状態へと変化する(図6
−(e))。
【0016】図7は、図4−(b)に示されるようにして
構成された蛇腹組立て体の折りたたみないし展開過程を
断面図にて示す図であり、図6と同様、折りたたみ状態
から展開する過程で複屈折性材料膜切片で被覆された面
と帯状偏光シート面の位置関係が変化する。つまり、折
りたたんだ蛇腹(図7−(c))をq点の箇所から開いて展
開することにより、帯状偏光シート55が偏光プレート
57の裏面を覆っている状態から(図7−(a))、帯状偏
光シート55が偏光プレート57の表面を覆う状態(図
7−(e))へと変化する。しかも、偏光プレート面上
の複屈折性材料膜56と、帯状偏光シート面上の複屈折
性材料膜58とが対向して接触しこれらを偏光プレート
57と偏光シート55ではさみ込んだ(サンドイッチし
た)形態になる。
【0017】図8は、本発明の蛇腹状組立て体の発色の
様子を示す図であり、図8−(a)は図3に示されるよう
にして構成された蛇腹状組立て体の発色パターンを、ま
た図8−(b)は、図4−(b)に示されるようにして構成
された蛇腹状組立て体の発色パターンを示している。
【0018】双方とも複屈折性材料膜切片の被覆領域の
みが発色する。発する色は、一般に複屈折性材料膜の膜
厚と、その結晶光学軸が(被覆される偏光プレートの)偏
光方位となす角度θに依存して定まる。即ち、色相はd
/(2n+1)(d:膜厚、n:自然数)に依存して、また
その鮮明度はθに依存して決まる。もう少し具体的にい
うと、(複屈折性材料膜が被覆される)偏光プレートと、
帯状偏光シートの偏光方位が同じときは白色光からd/
(2n+1)の波長の光が減じられた光の色となり、偏光
プレートと、帯状偏光シートの偏光方位が互いに直交す
るときには、d/(2n+1)の波長の光が増強された光
の色となり、θが45度のときに最も鮮明度が高くなり
θ=0度及び90度のときは色は消滅する(無色とな
る)。
【0019】上述のような光学効果が生ずる理由は、次
の通りである。偏光プレートに白色無偏光波が入射する
と、偏光プレートを通過する際に平面偏光波が生成され
る。この平面偏光波が、複屈折性材料膜に(その光学軸
に対して偏光面がθの角度をなして)入射すると、複屈
折性材料膜中で複屈折(即ち、互いに振動面が直交する
常光線と、異常光線とに分離する現象)がおきる。そし
て、これら常光線と異常光線の伝播速度の差に起因し
て、それらの位相が互いにずれ合い、特定の波長λの光
について常光線と異常光線の間でλ/2の奇数倍がdに
相当する分だけ位相がずれ合う。このため、入射偏光の
偏光面に対して角度2θだけ回転した偏光面をもつその
特定波長λの平面偏光が、複屈折性材料膜から出射する
こととなる。次に、この平面偏光が偏光シートに入射す
ると偏光シートが特定波長λの偏光を通過させる場合
(即ち、波長λの偏光波の偏光面が偏光シートの偏光方
位と平行になる場合)は、その特定の波長λの光が強調
され、また逆にそれを遮断する場合(即ち、偏光面と偏
光方位が直交する場合)は、その特定波長λの光が弱め
られることになる。このため、偏光シートの偏光方位を
適当に調整すれば、ほぼ波長λの光あるいはほぼそれと
補色関係にある色の光を選択的にとり出すことが可能と
なる。尚、見る角度によって色彩が玉虫色のように変化
するのは、複屈折性材料膜中の光の行路長(約d)が、
光の通過方向によってわずかに異なり、それが変化する
ことによる。上述した、蛇腹状組立て体の構成の実施例
では、説明を簡単にするため、偏光プレートを4枚、帯
状偏光シートを同じく4枚用いたが、偏光プレート及び
偏光シートを、夫々任意の枚数m及びn設けて同様の仕
方で蛇腹を構成することも無論可能である。また、偏光
プレート表面上の一部の領域のみを複屈折性材料膜の切
片で被覆するようにしたが、偏光プレートの各区画の全
領域を被覆することも、さらにいくつかの膜を用意して
重ね貼りすることも可能である。図9−(a)は、偏光
プレートを10枚用意し、各プレートを6区画に分け、
かつ6枚の帯状偏光シートで覆うよう構成し、また各区
画の全面を複屈折性材料膜で被覆した実施例を示す図で
ある。図9−(b)は、その場合の発色の様子を示して
いる。さらに、図10は、複屈折性材料膜をしま状に裁
断した切片を複数個用意してこれを重ね貼りした例、及
びその場合の発色の様子を示す図である。図10−
(a)は、偏光プレート60の上を、複屈折性材料膜の
4枚の矩形状切片61、62、63、64をこの順番で
次々と被覆した例を示している。複屈折性材料膜の膜厚
をdとすると、図中の領域C1とC7の領域は膜厚dで、
領域C2とC6は膜厚2dで、領域C3とC5は膜厚3d
で、また領域C4は膜厚4dで、夫々被覆されることに
なる。前に説明したように発する色は膜厚に依存するか
ら、図10−(b)に示すような発色パターンとなる。
同様に、図10−(c)は、偏光プレート70表面上を
複屈折性材料膜の6枚の3角形状切片71、72、7
3、74、75、76で被覆した例を示す。この場合の
発色パターンは、図10−(d)に示すごとくとなる。
【0020】以上説明してきた本発明の蛇腹状組立て体
は、いずれも蛇腹の折りたたみ/展開操作により透過光
が発色するようないわば、“透過光型蛇腹”というべき
ものであるが、これを変形して“反射光型蛇腹”を本発
明の原理に従って構成することも可能である。図11
は、そのような反射光型蛇腹状組立て体の2種類の構成
例の断面構造を示している。図11−(a)において、
80は透過光型の場合の偏光プレートの代わりに用いら
れる(光を反射する面を有する)ミラープレート、81
は透過型と同様の偏光シート、及び82はミラープレー
ト上を被覆する複屈折性材料膜である。図11−(a)
の上側は、蛇腹の初期状態の構造、即ち発色前の構造を
示す図であり、下側は折りたたみ及び再展開操作により
発色した状態の構造を示す図である。図11−(a)及
び(b)に示されるものが、反射光型蛇腹状組立て体の
典型的構成であるが、図11−(a)の構成において、
さらに帯状シート81の表面を、図11−(b)のよう
にして複屈折性材料膜の切片83で被覆するようにして
もよい。
【0021】さらに、以上の説明において、本発明の蛇
腹の主構成要素として用いられる偏光プレート(あるい
は、ミラープレート)としては、もっぱら矩形状の薄板
を想定してきた。しかしながら、本発明の蛇腹を構成す
るにあたっては、偏光プレート(あるいは、ミラープレ
ート)の断面形状を矩形のみに限る必要はない。むし
ろ、矩形以外の特定の断面形状のものを用いた方が都合
の良いこともある。図12は、そのような例を示す図で
あり、図12−(a)及び(b)は、夫々本発明の蛇腹
を構成するのに適した、偏光プレート等の断面形状とし
ての「菱形」と[レンズ形]を示すとともに、それを用
いて組立てられた蛇腹の外観を示している。
【0022】尚、本発明は、偏光プレートあるいは、ミ
ラープレート(つまり、平坦な断面形状)以外の偏光
(あるいはミラー)部材を用いても、本発明の原理を適
用することができる。例えば、図13に示されるような
正方形断面又は円形断面の偏光部材を用いて蛇腹を組立
てることができ、折りたたみ/展開操作により、平板状
部材を用いた場合と、同様の色彩変化が生じる。
【0023】
【発明の効果】本発明による蛇腹状組立て体は、以上説
明したように構成されるので、次のような作用効果を奏
する。
【0024】(i)無色透明(又は無色半透明)な展開
状態から、折りたたみ、再展開操作を行うと、有色透明
(又は、有色半透明)の状態に変化するので、その色変
りの意外性が楽しめる。
【0025】(ii)発色状態にある場合、観察者の見
る角度によって色相及び色の鮮明度が変化するので色彩
の動的変化が楽しめる。
【0026】(iii)色は、透過光により生成される
ものなのでクリヤで且つ明るい。
【0027】(iV)板ガラス等のような、予め着色さ
れた部材の重ね合わせによる混色ではなく、光学的な相
互作用によるものなので、色の明度が減少しない。
【0028】(V)本発明の蛇腹状組立て体を作製する
のに必要な材料は、偏光プレート、複屈折性材料膜及び
偏光シートだけであり、これらは、市場で容易かつ安価
に入手でき、また作製も簡単であるから、製品のコスト
を十分下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蛇腹状組立て体の構成要素を示す図で
ある。
【図2】図1−(a)に示されるようにして作成された
偏光プレートを左右方向に並べた図である。
【図3】本発明の蛇腹状組立て体の構成例を示す図であ
る。
【図4】本発明の蛇腹状組立て体の構成要素である帯状
偏光シートを示す図である。
【図5】本発明の蛇腹状組立て体の折りたたみないし展
開の過程を示す図である。
【図6】図3に示されるような仕方で構成された蛇腹状
組立て体の折りたたみないし展開の過程を示す断面図で
ある。
【図7】図4−(b)に示されるような仕方で構成され
た蛇腹状組立て体の折りたたみないし展開の過程を示す
断面図である。
【図8】本発明の蛇腹状組立て体の発色の様子を示す図
である。
【図9】本発明の他の構成例及びその場合の発色の様子
を示す図である。
【図10】複屈折性材料膜の切片を重ね貼りした例とそ
の場合の発色の様子を示す図である。
【図11】ミラープレートを用いた反射光型蛇腹状組立
て体の断面を示す図である。
【図12】本発明の蛇腹を構成するのに特に適した、偏
光プレート等の断面形状及びそれを用いた蛇腹状組立て
体の外観を示す図である。
【図13】本発明の蛇腹状組立て体の他の構成例を示す
図である。
【符号の説明】 、7〜10、15〜18、40〜43、57、60
偏光プレート 2〜5、11、12、40、46、56、58、61〜
64、71〜76、82、83 複屈折性材料膜の
切片 6、20〜23、44、55、81 帯状偏光シー
ト 80 ミラープレート

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々が、複屈折性材料の膜で被覆された
    複数個の偏光プレートであって、一方向に連続的に並べ
    られ、かつ隣接する偏光プレート間で、該複屈折性材料
    膜で被覆された表面と、被覆されていない裏面とが交互
    に逆向きになるように配列された複数個の偏光プレート
    と、 該複数個の偏光プレートの該表面又は裏面のみを、隣接
    する偏光プレート間で、たがい違いになるようにして覆
    うための帯状の偏光シートとを含み、 該偏光プレートと、該帯状偏光シートとを結合してなる
    組立て体を、折りたたんだ状態から展開した状態に移行
    させる際に、開く位置を変えることにより、該帯状偏光
    シートが該偏光プレートの表面を覆う状態と、同裏面を
    覆う状態とを選択的に入れ替えるようにすることを特徴
    とする蛇腹状組立て体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の蛇腹状組立て体におい
    て、 該帯状偏光シートの表面が、複屈折性材料膜の切片で被
    覆されており、該帯状偏光シートが該偏光プレートの表
    面を覆っている状態のときは、偏光シートの、該偏光プ
    レート側の面が被覆され、また該偏光シートが該偏光プ
    レートの裏面を覆っている状態のときは、該偏光シート
    の、該偏光プレートと反対側の面が被覆されるように、
    被覆面が隣接プレート間で交互に逆になっている蛇腹状
    組立て体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の蛇腹状組立て体
    において、 該複数個の偏光プレートの各々が、すべて実質的に同一
    の偏光方位を有している蛇腹状組立て体。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の蛇腹状組立て体におい
    て、 該偏光プレートの偏光方位と、該帯状偏光シートの偏光
    方位が実質的に同一である蛇腹状組立て体。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4に記載の蛇腹状組立て体
    において、 該偏光プレートを被覆している該複屈折性材料膜の結晶
    光学軸の向きと、その偏光プレートの偏光方向とのなす
    角度θが、0度と90度の間の任意の値に設定されてい
    る蛇腹状組立て体。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の蛇腹状組立て体におい
    て、 該角度θが、約45度に設定されている蛇腹状組立て
    体。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6に記載の蛇腹状組立て体
    において、 該偏光プレートの断面形状が、矩形である蛇腹状組立て
    体。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至6に記載の蛇腹状組立て体
    において、 該偏光プレートの断面形状が、菱形である蛇腹状組立て
    体。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至6に記載の蛇腹状組立て体
    において、 該偏光プレートの断面形状が、レンズ状である蛇腹状組
    立て体。
  10. 【請求項10】 一方向に連続的に並べられた複数個の
    ミラープレートと、 該複数個のミラープレートを覆う帯状偏光シートであっ
    て、その表面が複屈折性材料膜で被覆され、被覆面が隣
    接ミラープレート間で交互に表裏逆になっている帯状偏
    光シートとを含み、 該ミラープレートと、該帯状偏光シートとを結合してな
    る組立て体を、折りたたんだ状態から展開した状態に移
    行させる際に、開く位置を変えることにより、該帯状偏
    光シートの表面上の該複屈折性材料膜が該ミラープレー
    ト側にある状態と、反対側にある状態とを選択的に入れ
    替えるようにすることを特徴とする蛇腹状組立て体。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の蛇腹状組立て体に
    おいて、 該ミラープレートの各々の表面が、複屈折性材料膜で被
    覆されており、被覆された面が隣接プレート間で交互に
    なっている蛇腹状組立て体。
  12. 【請求項12】 各々が、複屈折性材料の膜で被覆され
    た複数個のミラープレートであって、一方向に連続的に
    並べられ、かつ隣接するミラープレート間で、該複屈折
    性材料膜で被覆された表面と、被覆されていない裏面と
    が交互に逆向きになるように配列された複数個のミラー
    プレートと、 該複数個のミラープレートの該表面又は裏面のみを、隣
    接するミラープレート間で、たがい違いになるようにし
    て覆うための帯状の偏光シートとを含み、 該ミラープレートと、該帯状偏光シートとを結合してな
    る組立て体を、折りたたんだ状態から展開した状態に移
    行させる際に、開く位置を変えることにより、該帯状偏
    光シートが、該ミラープレートの表面を覆う状態と、同
    裏面を覆う状態とを選択的に入れ替えるようにすること
    を特徴とする蛇腹状組立て体。
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KR20160090211A (ko) * 2015-01-21 2016-07-29 박순덕 터치방식의 완구 멜로디발생장치

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