JP2002022891A - 原子力用b含有鋼よりなる廃棄物貯蔵容器 - Google Patents
原子力用b含有鋼よりなる廃棄物貯蔵容器Info
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Abstract
提供する。 【解決手段】 質量%で、B:0.05〜5.0、また
はC:3.0%以下、B:0.05〜5.0%に、さら
に、Si:5.0%以下、Mn:10.0%以下、N
i:3.0%以下、Cr:3.0%以下、Mo:10.
0%以下の1種または2種以上、ないしは、C:3.0
%以下、Cr:10.0〜30.0%、B:0.05〜
5.0%に、さらに、Si:5.0%以下、Mn:1
0.0%以下、Ni:35.0%以下、Mo:10.0
%以下の1種または2種以上、残部Feおよび不可避的
不純物よりなる成分組成のそれぞれの鋼を溶解し、該溶
鋼を窒素またはアルゴンなどの不活性ガスを用いてアト
マイズにより粉末を製作し、該粉末をオーステナイト系
ステンレス鋼板容器に充填したまま、該粉末をHIPま
たはCIP処理によって得ることを特徴とする原子力用
B含有鋼よりなる廃棄物貯蔵容器。
Description
よりなる廃棄物貯蔵容器に関するものである。
容器については、B含有オーステナイト系ステンレス鋼
のインゴットを製造し、このインゴットを熱間圧延する
ことにより鋼板を製造し、この鋼板を曲げ加工して所定
の容器を製造している。しかしながら、熱間圧延温度は
通常1150〜1200℃で行われているため、B化合
物が析出し曲げ加工が困難となると共に、B化合物の析
出により材料の靱性、耐衝撃性に問題があった。そのた
め、従来の製造法である溶製によると熱間圧延ではB含
有量が1.5%が限界であり、原子力貯蔵能力に限界が
あった。
するため、発明者らは鋭意開発を進めた結果、B含有合
金鋼、またはB含有オーステナイト系ステンレス鋼を溶
解し、該溶鋼を窒素またはアルゴンなどの不活性ガスを
用いてアトマイズにより粉末を製作し、該粉末をオース
テナイト系ステンレス鋼板容器に充填したまま、該粉末
をHIP、またはCIP処理によって得た原子力廃棄物
貯蔵容器を提供することにある。その発明の要旨とする
ところは、 (1)B:0.05〜5.0質量%を含有する溶鋼を溶
解し、該溶鋼を窒素またはアルゴンなどの不活性ガスを
用いてアトマイズにより粉末を製作し、該粉末をオース
テナイト系ステンレス鋼板容器に充填したまま、該粉末
をHIP、またはCIP処理によって得ることを特徴と
する原子力用B含有オーステナイト系ステンレス鋼より
なる廃棄物貯蔵容器。
0.05〜5.0%に、さらに、Si:5.0%以下、
Mn:10.0%以下、Ni:3.0以下、Cr:3.
0%以下、Mo:10.0%以下の1種または2種以上
を含有し、残部Feおよび不可避的不純物よりなる成分
組成の鋼を溶解し、該溶鋼を窒素またはアルゴンなどの
不活性ガスを用いてアトマイズにより粉末を製作し、該
粉末をオーステナイト系ステンレス鋼板容器に充填した
まま、該粉末をHIP、またはCIP処理によって得る
ことを特徴とする原子力用B含有オーステナイト系ステ
ンレス鋼よりなる廃棄物貯蔵容器。
r:10.0〜30.0%、B:0.05〜5.0%
に、さらに、Si:5.0%以下、Mn:10.0%以
下、Ni:35.0以下、Mo:10.0%以下の1種
または2種以上を含有し、残部Feおよび不可避的不純
物よりなる成分組成の鋼を溶解し、該溶鋼を窒素または
アルゴンなどの不活性ガスを用いてアトマイズにより粉
末を製作し、該粉末をオーステナイト系ステンレス鋼板
容器に充填したまま、該粉末をHIP、またはCIP処
理によって得ることを特徴とする原子力用B含有オース
テナイト系ステンレス鋼よりなる廃棄物貯蔵容器にあ
る。
定理由について説明する。 C:3.0%以下 Cは、Cは素地に固溶され、硬さを上昇させ耐食性向
上、特に粒界腐食を防止する元素である。さらに、湯の
粘性低下で鋳込みが良化し、かつ鋳鋼の強度も向上す
る。しかし、B含有鋼において3.0%を超えると硬さ
が急激に上昇し、耐食性が劣化するため上限を3.0%
とした。
湯の粘性低下で鋳込みが良化される。しかし、5.0%
を超えると応力腐食割れ防止に役立たないことから、上
限を5.0%とした。 Mn:10.0%以下 Mnは脱酸および強度確保のために有効な元素である
が、10.0%を超えて添加すると靱性を低下させるた
め、その上限を10.0%とした。
しかし、多量の添加はコスト高になるので、その上限を
35.0%とした。 Cr:10.0〜30.0% Crは本発明鋼の耐食性を確保する基本的な元素であ
り、特に耐食性を重視する際には積極添加する。この効
果を得るためには10.0%以上の含有が必要である。
しかし、多量の添加はコスト高になるので、その上限を
30.0%とした。
必要な元素である。従って、耐食性および耐熱性を重視
する際には積極添加する。しかし、多量に含有させると
加工性を低下させるためその上限を10.0%とした。 B:0.05〜5.0% Bは本発明での原子力用の廃棄物貯蔵容器として必須元
素であり、中性子吸収能力の向上に少なくとも0.05
%以上必要である。しかし、過剰の添加はその効果が飽
和することから、その上限を5.0%とした。
て詳細に説明する。図1は本発明に係る原子力廃棄物貯
蔵容器を製造するための概略図である。この図に示すよ
うに、B含有合金鋼、またはB含有オーステナイト系ス
テンレス鋼のインゴットを溶解し、この溶解した溶湯を
窒素またはアルゴンなどの不活性ガスを用いたアトマイ
ズにより粉末を作製し、これをオーステナイト系ステン
レス鋼外板1とオーステナイト系ステンレス鋼内板2を
空洞の板に溶接して出来た容器に、上記B含有合金鋼、
またはB含有オーステナイト系ステンレス鋼3の粉末を
充填したまま、この粉末を充填した状態で上記容器の粉
末流入口をSUS製の板で覆い、板と容器を溶接して封
入した後HIP、またはCIP処理を行う。この板と容
器を溶接する場合に、この溶接部の溶接不良や劣化に備
え耐食性の良い粉末を充填することが好ましい。
として、この時のHIP成形温度は800〜1250
℃、HIP成形圧力は100〜200MPaであり、C
IP圧力は1000〜5000kg/cm2 である。こ
のようにして製造するため、生産性および歩留りが向上
し、さらには耐衝撃性の向上を図ることが出来ると共
に、Bの含有量を増加させることが可能となり、原子力
廃棄物貯蔵能力の向上を図ることが出来る。
処理にて製造した原子力廃棄物貯蔵容器を示す図であ
る。この図2に示すように、オーステナイト系ステンレ
ス鋼外板1とオーステナイト系ステンレス鋼内板2で出
来た容器とB含有合金鋼、またはB含有オーステナイト
系ステンレス鋼の一体の原子力廃棄物貯蔵容器4を作製
することが出来る。この時にオーステナイト系ステンレ
ス鋼外板1とオーステナイト系ステンレス鋼内板2を溶
接して出来た容器の形状が角形状、例えば外径300m
m、内径240mm×4000mm長さの大きさに溶接
した容器を作成したものであるが、この形状に限定する
ことなく、円筒、例えば外径400mm、内径340m
m×4000長さに溶接して円筒状の容器を用いても良
い。
テナイト系ステンレス鋼外板と内板とで構成された容器
内にB含有鋼粉末を充填し、そのままの状態でHIP、
またはCIP処理することにより、従来、B含有鋼での
熱間圧延による加工の問題および材料の靱性、耐衝撃性
の問題を解消することが可能となり、生産性および歩留
りの向上、さらには耐衝撃性の向上を図ることが可能な
原子力廃棄物貯蔵容器を提供できる極めて優れた効果を
奏するものである。
ための概略図である。
造した原子力廃棄物貯蔵容器を示す図である。
ンレス鋼 4 原子力廃棄物貯蔵容器
Claims (3)
- 【請求項1】 B:0.05〜5.0質量%を含有する
溶鋼を溶解し、該溶鋼を窒素またはアルゴンなどの不活
性ガスを用いてアトマイズにより粉末を製作し、該粉末
をオーステナイト系ステンレス鋼板容器に充填したま
ま、該粉末をHIP、またはCIP処理によって得るこ
とを特徴とする原子力用B含有オーステナイト系ステン
レス鋼よりなる廃棄物貯蔵容器。 - 【請求項2】 質量%で、 C:3.0%以下、 B:0.05〜5.0%に、 さらに、Si:5.0%以下、 Mn:10.0%以下、 Ni:3.0以下、 Cr:3.0%以下、 Mo:10.0%以下 の1種または2種以上を含有し、残部Feおよび不可避
的不純物よりなる成分組成の鋼を溶解し、該溶鋼を窒素
またはアルゴンなどの不活性ガスを用いてアトマイズに
より粉末を製作し、該粉末をオーステナイト系ステンレ
ス鋼板容器に充填したまま、該粉末をHIP、またはC
IP処理によって得ることを特徴とする原子力用B含有
オーステナイト系ステンレス鋼よりなる廃棄物貯蔵容
器。 - 【請求項3】 質量%で、 C:3.0%以下、 Cr:10.0〜30.0%、 B:0.05〜5.0%に、 さらに、Si:5.0%以下、 Mn:10.0%以下、 Ni:35.0以下、 Mo:10.0%以下 の1種または2種以上を含有し、残部Feおよび不可避
的不純物よりなる成分組成の鋼を溶解し、該溶鋼を窒素
またはアルゴンなどの不活性ガスを用いてアトマイズに
より粉末を製作し、該粉末をオーステナイト系ステンレ
ス鋼板容器に充填したまま、該粉末をHIP、またはC
IP処理によって得ることを特徴とする原子力用B含有
オーステナイト系ステンレス鋼よりなる廃棄物貯蔵容
器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000212574A JP2002022891A (ja) | 2000-07-13 | 2000-07-13 | 原子力用b含有鋼よりなる廃棄物貯蔵容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000212574A JP2002022891A (ja) | 2000-07-13 | 2000-07-13 | 原子力用b含有鋼よりなる廃棄物貯蔵容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2002022891A true JP2002022891A (ja) | 2002-01-23 |
Family
ID=18708482
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000212574A Pending JP2002022891A (ja) | 2000-07-13 | 2000-07-13 | 原子力用b含有鋼よりなる廃棄物貯蔵容器 |
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JP (1) | JP2002022891A (ja) |
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CN106378459A (zh) * | 2016-09-13 | 2017-02-08 | 安泰核原新材料科技有限公司 | 一种高硼不锈钢中子吸收材料及其制备方法 |
CN106392077A (zh) * | 2016-10-09 | 2017-02-15 | 中国核动力研究设计院 | 一种高硼不锈钢板的制备方法 |
EP3247815A4 (en) * | 2014-12-17 | 2018-05-09 | Uddeholms AB | A wear resistant alloy |
-
2000
- 2000-07-13 JP JP2000212574A patent/JP2002022891A/ja active Pending
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