JP2002022833A - 反射測定装置 - Google Patents
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Abstract
測定機器を必要とせず、コストダウンを達成することの
できる反射測定装置を提供する。 【解決手段】 レーザ光の光ビームを走査して出射する
と共に、その反射波を受光部10にて受光することによ
り、光ビームの出射方向に存在する物体との距離を検出
して、その検出結果(測距データ)をコネクタ20から
外部の電子制御装置へ出力するレーザレーダ装置1は、
製造時において、コネクタ20に接続された検査装置1
10から所定の機能コードを受けると、テストモードに
なり、受光部10の受光素子14及びアンプ16から出
力される受光信号の電圧をピークホールド回路27によ
りピークホールドして、その電圧をA/D変換し、該A
/D変換値を受光強度の測定結果として検査装置110
へ送信する、という動作を繰り返す。よって、受光強度
のモニタに特別な機構や測定機器が不要となる。
Description
し、その反射光を受光することにより、その光ビームの
出射方向に存在する物体の位置や距離といった情報を検
出する反射測定装置に関する。
両との車間距離を所定値に保持するように車速を制御す
る電子制御装置や、車両周囲に存在する先行車両等の障
害物を検出して運転者に警報を発する電子制御装置が実
用化されている。
ーザ光等の光ビームを車両周囲の所定角度範囲に走査し
て出射すると共に、その出射した光ビームの反射波を受
光することにより、その光ビームの出射方向に存在する
物体の位置,距離(その物体までの距離),相対速度
(その物体との相対速度)といった情報を検出する反射
測定装置が、通信ラインを介して接続される。
ものとして、車載用のレーザレーダ装置がある。そし
て、レーザレーダ装置では、装置前面の窓部から光ビー
ムを走査して出射すると共に、その出射タイミングから
光ビームが物体に当たって帰ってくるまでの時間差に基
づき、その物体との距離等を検出し、その検出結果を、
当該装置が接続された電子制御装置へ、通信ラインを介
して出力する。そして、電子制御装置は、このような反
射測定装置とデータ通信を行うことにより、車両周囲に
存在している物体に関する上記の如き各種情報を収集し
て、制御対象を制御する。
造時において、光ビームの出射光軸と反射波受光の光軸
とを合わせてやる必要があり、このため、まず受光の光
軸中心を測定し、その測定した受光の光軸中心に合わせ
て、出射光軸を調整するようにしている。
では、以下の構成及び方法により、受光の光軸中心を測
定していた。尚、ここでは、反射測定装置が前述した車
載用のレーザレーダ装置であるものとして説明する。 (1)まず、図5に示すように、レーザレーダ装置10
0における受光部10の受光信号出力部に、予めテスト
ピン103を設けておく。
した光ビームの反射光を受光するための光学的及び電気
的な部分であり、外から入射される光を集光する受光レ
ンズ12と、該受光レンズ12で集光された光を電気信
号に変換する受光素子としてのフォトダイオード14
や、そのフォトダイオード14で変換された電気信号を
増幅するアンプ(増幅回路)16等を備えた電子回路
と、その電子回路を成す各種電子部品を搭載した受光回
路基板18等から構成されている。
光部10が受けた光の強度(受光強度)に応じた電圧の
受光信号が出力されることとなる。そして、テストピン
103は、上記アンプ16の出力端子と電気的に接続さ
れており、この例では受光回路基板18上に実装されて
いる。
レーダ装置100を、基準発光源102から所定距離だ
け離れて設けられた試験台104の上に固定する。ここ
で、基準発光源102と試験台104は、暗室内に設け
られているものであり、レーザレーダ装置100も、そ
の暗室内に置かれることとなる。
ス幅が25nsといった極短パルスのレーザ光PPを1
ms毎に繰り返し出力するものである。そして、レーザ
レーダ装置100は、当該装置100の正面であって、
受光部10(詳しくは、受光レンズ12)のほぼ正面
に、基準発光源102が位置するように、上記試験台1
04の上に固定される。
0の背面に設けられた符号20の部材は、そのレーザレ
ーダ装置100が、実際の使用状態において、通信ライ
ンを介し外部の電子制御装置と接続されるためのコネク
タである。 (3)次に、図5に示す如く、試験台104に載置され
たレーザレーダ装置100の上記テストピン103に、
測定機器であるオシロスコープ106から伸びたプロー
ブ108を接続し、その状態で下記の〜の手順によ
り、受光の光軸中心を求める。
れるテストピン103の電圧(即ち、受光部10での受
光強度を表す受光信号の電圧)は、パーソナルコンピュ
ータ等からなる検査装置110へ入力されるようになっ
ており、また、上記試験台104の基準発光源102に
対する向き(延いては、レーザレーダ装置100の基準
発光源102に対する向き)は、検査装置110の制御
により、左右方向及び上下方向に動かすことが可能にな
っている。そして、下記の〜の手順は、基準発光源
102からレーザレーダ装置100の方へ、前述したパ
ルス状のレーザ光PPが繰り返し出力されている状況下
において、検査装置110により実施される。一方、以
下の説明において、初期位置とは、上記(2)の作業で
試験台104に固定された時のレーザレーダ装置100
の位置を指している。
を初期位置から左に動かして、オシロスコープ106に
より測定される受光信号のレベル(即ち、受光信号の電
圧であり、受光部10の受光強度)が半減する角度を求
める。 :次に、レーザレーダ装置100の向きを右に動かし
て、オシロスコープ106により測定される受光信号の
レベルが半減する角度を求める。
で求めた角度との中間点を、左右方向の仮の中心値と
し、レーザレーダ装置100をこの向きにする。 :その後、レーザレーダ装置100の向きを上に動か
して、オシロスコープ106により測定される受光信号
のレベルが半減する角度を求める。
を下に動かして、オシロスコープ106により測定され
る受光信号のレベルが半減する角度を求める。 :そして、上記で求めた角度と上記で求めた角度
との中間点を、上下方向の中心値とし、レーザレーダ装
置100をこの向きにする。
の際の,で夫々求めた角度同士の中間点を、左右方
向の中心値とする。 そして、検査装置110は、上記で求めた上下方向の
中心値と上記で求めた左右方向の中心値とを、レーザ
レーダ装置100の受光の光軸中心を表すパラメータと
して記憶する。
02に対するレーザレーダ装置100の向きを左右及び
上下方向に動かしながら、そのレーザレーダ装置100
の受光部10での受光強度をオシロスコープ106によ
り測定して、そのレーザレーダ装置100の受光の光軸
中心を求めている。
理由による。即ち、この種のレーザレーダ装置におい
て、受光部10の受光素子(フォトダイオード14)か
らアンプ16を介して出力される受光信号のレベルは、
図6に示すように、受光の光軸中心と実際の受光軸との
差である角度θが所定範囲内であれば、ほぼ一定値とな
るが、その範囲から上記角度θが外れると、急に減衰す
る。そして、受光信号のレベルが一定値から半減する角
度θ1,θ2同士の中間点が、受光の光軸中心であると
見なすことができるからである。
反射測定装置では、以下の問題がある。 (a)まず、テストピン103を設ける分、コストアッ
プを招く。 (b)しかも、テストピン103は、オシロスコープ1
06からのプローブ108が届く範囲に設ける必要があ
り、装置の内部構成の大きな制約となる。そして、その
制約のために、余分な構造体や配線等を追加しなければ
ならず、更にコストアップを招いてしまう。
び防塵のために、光学系部分と電気系部分とからなる本
体部分が筐体であるケース内に密閉されるが、オシロス
コープ106からのプローブ108をテストピン103
に接続するためには、本体部分をケースから出す必要が
ある。このため、製造時における工数が増えて、コスト
アップを招いてしまう。
に、前述した(2)及び(3)の作業を行うことも考え
られるが、製造時における工程の制約を招いてしまう。 (d)そして更に、従来の反射測定装置では、受光の光
軸中心を求めるためにオシロスコープ106が必要であ
るため、製造設備のコストアップを招いてしまう。
のであり、受光の光軸中心を求めるために特別な機構や
測定機器を必要とせず、コストダウンを達成することの
できる反射測定装置を提供することを目的としている。
を達成するためになされた請求項1に記載の本発明の反
射測定装置は、光ビームを出射してそれの反射光を受光
部にて受光することにより、その光ビームの出射方向に
存在する物体に関する情報を検出し、その検出結果を、
データ通信用の通信手段を介して外部の電子制御装置に
出力するものである。尚、物体に関する情報とは、前述
したように、その物体の位置やその物体との距離、或い
はその物体との相対速度などである。
記通信手段を介して所定の指示コマンドを受けると、当
該装置の動作モードを、受光部が受けた光の強度(以
下、受光強度という)を測定するためのテストモードに
設定するモード設定手段と、そのモード設定手段によっ
て当該装置の動作モードがテストモードに設定される
と、受光部での受光強度を測定して、その測定結果を前
記通信手段を介して外部に出力する受光強度測定手段と
を備えている。
常動作時の通信相手である電子制御装置と接続される既
存の通信手段に、所定の検査装置を接続して、その検査
装置から指示コマンドを与えてやれば、モード設定手段
により、当該反射測定装置の動作モードがテストモード
に設定される。そして、当該反射測定装置内の受光強度
測定手段により、受光部での受光強度が測定されると共
に、その受光強度の測定結果が、前記通信手段を介して
検査装置へと出力されて来ることとなる。
ば、前述した従来装置100のようなテストピン103
を設けることなく、外部の検査装置により、受光部での
受光強度をモニタして、受光の光軸中心を求めることが
できる。よって、本発明の反射測定装置によれば、前述
した(a)〜(d)の問題を解決することができる。
ても良いため、そのテストピン103の分だけ、直接的
にコストダウンが図れる。しかも、上記(b)で述べた
ような物理的な制約が無くなって、余分な構造体や配線
等を追加することもないため、更に大きなコストダウン
が図れる。
際に、従来装置100のように本体部分をケースから出
す必要がなく、既存の通信手段に検査装置を接続するだ
けで良いため、製造時の工数を減少させることができ、
その分、コストダウンを図ることができる。また、本体
部分をケース内に収容した状態でも、受光強度をモニタ
することができるため、製造時の工程に制約を与えるこ
ともない。
(受光強度をモニタするため)にオシロスコープ等の測
定機器を必要としないため、製造設備のコストダウンも
図ることができる。このように、本発明の反射測定装置
によれば、受光の光軸中心を求めるために特別な機構や
測定機器を必要とせず、コストダウンを達成することが
できる。
測定装置において、受光の光軸中心を求める際には、受
光部の前方に、光をパルス的に且つ一定周期で繰り返し
出力する基準発光源が設けられる。また、この種の反射
測定装置の受光部は、受光強度に応じた電圧の受光信号
を出力する受光素子及びアンプ等からなる受光信号出力
手段を備えている。
受光強度測定手段は、具体的には、請求項2に記載の如
く構成することができる。即ち、まず、受光強度測定手
段が、受光部の受光信号出力手段から出力される受光信
号の電圧をピークホールドするピークホールド回路を備
えるようにする。そして、受光強度測定手段は、受光信
号出力手段から出力される受光信号の電圧をピークホー
ルド回路に所定時間継続してピークホールドさせて、該
ピークホールド回路に保持された電圧をA/D変換し、
そのA/D変換値を、受光部での受光強度の測定結果と
して、通信手段から外部へ出力するように構成するので
ある。
て、光を連続的に出すものではなく、光をパルス的に且
つ一定周期で繰り返し出力する一般的なものを用いて
も、受光部での受光強度に相当する受光信号のピーク電
圧(波高値)を確実にとらえて、その値(即ち、受光強
度の測定結果)を通信手段から外部の装置へと出力する
ことができ、延いては、受光の光軸中心を確実に求める
ことができるようになる。
に受光信号の電圧をピークホールドさせる継続時間(詳
しくは、ピークホールドを開始してからA/D変換を行
うまでの時間であり、以下、サンプル時間ともいう)T
sは、基準発光源がパルス状の光を出力する周期(以
下、光出力周期という)Toutよりも長い時間に設定
しておく必要がある。つまり、Ts>Toutでない
と、受光信号の電圧をピークホールドしている期間中に
基準発光源から光が出力されない場合が発生して、常に
有用なA/D変換値を外部の検査装置へと出力すること
ができなくなるからであり、換言すれば、受光部が光を
全く受光していないことを示す誤ったA/D変換値が、
検査装置へ出力されてしまうからである。
Tsを基準発光源の光出力周期Toutよりも短くする
ことができず、また、ピークホールド回路は、一般に、
入力される電圧で充電されて、その電圧のピーク値を保
持する構成であるため、上記サンプル時間Tsを長く設
定すると、充電電圧が放電して正確なピーク値が得られ
なくなる虞がある。このため、ピークホールド回路とし
ては、ある程度の電圧保持性能を有した構成のものが必
要となる。
ル時間(ピークホールド回路に受光信号の電圧をピーク
ホールドさせる継続時間)Tsを基準発光源の光出力周
期Toutよりも短く設定することができるようにする
には、請求項3の構成を採用すれば良い。
は、受光強度測定手段が、受光部の受光信号出力手段か
ら出力される受光信号の電圧をピークホールド回路に所
定時間ピークホールドさせて、該ピークホールド回路に
保持された電圧をA/D変換する第1処理と、該第1処
理の後に前記ピークホールド回路をリセットする第2処
理とからなる波高値測定処理を、所定回数だけ繰り返し
実行する。そして更に、受光強度測定手段は、その所定
回数分の上記第1処理で得たA/D変換値のうち、予め
設定された基準値以上のA/D変換値の平均値を求め、
その平均値を受光部での受光強度の測定結果として、通
信手段から外部へ出力する。
置によれば、ピークホールド回路によるサンプル時間T
sを基準発光源の光出力周期Toutよりも短く設定し
ても、外部の検査装置へ受光強度の測定結果を正確に出
力することができる。つまり、所定回数分のA/D変換
値のうち、基準発光源から光が出力された場合の有用な
A/D変換値(即ち、上記基準値以上のA/D変換値)
だけについて、それらの平均値が求められ、その平均値
が受光強度の測定結果として通信手段から外部へ出力さ
れるからである。
れば、ピークホールド回路として、電圧保持性能に劣る
簡単な構成のものを使用することができ、装置の小型化
及び低コスト化の面で非常に有利である。
態の反射測定装置としての車載用レーザレーダ装置につ
いて、図面を用いて説明する。尚、以下に説明するレー
ザレーダ装置において、製造時に光ビームの出射光軸と
反射波受光の光軸とを合わせるために受光の光軸中心を
求める際には、前述した図5のレーザレーダ装置100
の場合と同じ基準発光源102が用いられるものとす
る。
うに、第1実施形態のレーザレーダ装置1は、図5を用
いて説明した従来のレーザレーダ装置100と同様に、
受光レンズ12,フォトダイオード14,アンプ16,
及び受光回路基板18等からなる受光部10と、外部の
電子制御装置と通信ラインを介して接続されるためのコ
ネクタ20とを備えている。尚、図1において、図5と
同じ構成要素については、同一の符号を付しているた
め、詳細な説明は省略する。
に搭載されて実際に使用される場合には、前述した従来
のレーザレーダ装置100と同様の機能を果たす。即
ち、装置前面の窓部からレーザ光である光ビームを走査
して出射すると共に、その出射した光ビームの反射波を
受光部10にて受光し、少なくとも、光ビームの出射タ
イミングから反射波受光までの時間差に基づき、光ビー
ムの出射方向に存在する物体との距離を検出して、その
検出結果のデータ(測距データ)をコネクタ20から通
信ラインを介して外部の電子制御装置へ出力する、とい
った測距動作を行う。
れて実際に使用される場合の通信相手としては、例え
ば、先行車両との車間距離を所定値に保持するように車
速を制御する電子制御装置が考えられる。また、本レー
ザレーダ装置1は、図1(B)に示す如く、上記測距動
作を行うための測距処理を含む様々な演算処理を実行す
るマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)23
と、そのマイコン23が、当該装置1にコネクタ20を
介して接続された外部の電子制御装置とデータ通信を行
うための通信回路25とを備えている。
は、従来のレーザレーダ装置100にも同様に備えられ
ているものである。また、本実施形態において、通信回
路25及びコネクタ20の通信仕様は、RS−232C
に準拠したものとなっている。
置1は、図5のレーザレーダ装置100と比較すると、
図1に示すように、テストピン103を備えておらず、
その代わりに、受光部10のフォトダイオード14及び
アンプ16によって出力される受光信号の電圧をピーク
ホールドするピークホールド回路27を備えている。
持された電圧は、マイコン23のA/D変換用の入力端
子に入力されるようになっており、更に、ピークホール
ド回路27はマイコン23によってリセットされる(詳
しくは、ピークホールド回路27に保持されている電圧
は、マイコン23からのリセット信号によって放電され
る)ようになっている。
1も、製造時にて光ビームの出射光軸と反射波受光の光
軸とを合わせる光軸調整のために受光の光軸中心を求め
る際には、前述した図5のレーザレーダ装置100の場
合と同様の試験台104に固定されると共に、前述した
レーザレーダ装置100の場合と同じ基準発光源102
が用いられるが、試験台104の向き等を制御して受光
の光軸中心を求めるパーソナルコンピュータ等の検査装
置110は、当該レーザレーダ装置1の既存のコネクタ
20に通信ライン3を介して接続される。
ダ装置1において、マイコン23は、図2に示す割り込
み処理を一定時間毎(本実施形態では100ms毎)に
実行する。即ち、マイコン23が図2の割り込み処理を
開始すると、まずステップ(以下単に「S」と記す)1
10にて、通信回路25を介した外部装置(電子制御装
置又は検査装置110)との通信処理を行い、続くS1
20にて、その通信処理で外部装置から受信した機能コ
ードを解析する。つまり、本実施形態において、当該レ
ーザレーダ装置1に接続される電子制御装置と検査装置
110との各々は、自己が送信するデータ列の最初の1
バイトを、レーザレーダ装置1の動作モードを指示する
ための機能コードとして送信するようになっており、マ
イコン23は、このS120にて、外部装置から今回受
信した機能コードを識別する。
ドBとの2種類がある。そして、一方のコードAは、レ
ーザレーダ装置1の動作モードを通常モードに設定させ
て、該レーザレーダ装置1に前述の測距動作を行わせる
ためのコードである。また、他方のコードBは、レーザ
レーダ装置1の動作モードをテストモードとしての光軸
調整モードに設定させて、該レーザレーダ装置1に受光
強度の測定を行わせるための、指示コマンドとしてのコ
ードである。
て、受信した機能コードがコードAであると判定した場
合には、S130に進んで、当該レーザレーダ装置1の
動作モードを通常モードに設定し、当該割り込み処理を
終了する。また、上記S120にて、受信した機能コー
ドがコードBであると判定した場合には、S140に移
行して、当該レーザレーダ装置1の動作モードを光軸調
整モードに設定し、当該割り込み処理を終了する。
能コードがコードAとコードBとの何れでもないと判定
した場合には、S150に移行して、所定のエラー処理
を行ってから、当該割り込み処理を終了する。ここで、
マイコン23は、上記S130で当該レーザレーダ装置
1の動作モードを通常モードに設定している場合には、
測距動作を行うための測距処理(即ち、光ビームを出射
する処理や距離を計算する演算処理など)を、図2の割
り込み処理と並行して行い、その測距処理で得た測距デ
ータを、S110の通信処理により外部装置へ送信す
る。
1が車両に搭載されて実際に使用される場合、当該装置
1と通信相手の電子制御装置とは、100ms毎に通信
を行うと共に、電子制御装置は、その通信タイミング毎
に、コードAを送信することにより、当該レーザレーダ
装置1から測距データを取得することとなる。尚、レー
ザレーダ装置1は、電子制御装置がコードAを最初に送
信した次の通信タイミングから、測距データを送信し出
すこととなる。
該レーザレーダ装置1の動作モードを光軸調整モードに
設定している場合には、図2の割り込み処理と並行し
て、図3に示す内容の受光強度測定用処理を行う。即
ち、この場合も外部装置との通信周期T1は100ms
であるが、マイコン23は、外部装置との通信を開始す
る直前に、ピークホールド(P/H)回路27をリセッ
トし、外部装置との通信開始タイミングからT1よりも
短い所定時間T2(この例では80ms)が経過した時
点で、ピークホールド回路27に保持されている電圧を
A/D変換する。そして、そのA/D変換で得たデータ
(即ち、受光部10での受光強度を表すデータ)を、次
の通信タイミングで外部装置に送信する。尚、ピークホ
ールド回路27のリセットは、A/D変換の処理を終え
てから次の通信開始タイミングまで継続される。
1において、製造時に光ビームの出射光軸と反射波受光
の光軸とを合わせるために受光の光軸中心を求める際に
は、本来は電子制御装置と接続されるコネクタ20に検
査装置110を接続すると共に、その検査装置110か
ら当該レーザレーダ装置1へ、100ms周期の通信タ
イミング毎に、コードBを送信してやれば、当該レーザ
レーダ装置1から検査装置110へ、最新の受光強度を
表すデータが100ms毎に送信されることとなる。
尚、レーザレーダ装置1は、検査装置110がコードB
を最初に送信した次の通信タイミングから、受光強度の
データを送信し出すこととなる。
02を動作させた状態で、レーザレーダ装置1からの受
光強度のデータ(即ち、受光部10での受光強度)をモ
ニタし、前述した〜と同じ手順により、レーザレー
ダ装置1の受光の光軸中心を求めることとなる。
では、コネクタ20と通信回路25とが、通信手段に相
当している。また、フォトダイオード14とアンプ16
が、受光信号出力手段に相当している。そして、マイコ
ン23が実行する処理のうちで、図2のS120及びS
140の処理が、モード設定手段に相当しており、ピー
クホールド回路27とマイコン23(特に、図3に示し
た受光強度測定用処理を行う機能部分)とが、受光強度
測定手段に相当している。
ダ装置1によれば、前述した従来装置100のようなテ
ストピン103を設けることなく、外部の検査装置11
0により、受光部10での受光強度をモニタして、受光
の光軸中心を求めることができる。このため、以下の効
果が得られる。
にコストダウンが図れる。しかも、上記(b)で述べた
ような物理的な制約が無くなって、余分な構造体や配線
等を追加することもないため、更に大きなコストダウン
が図れる。そして、製造時にて受光の光軸中心を求める
際に、従来装置100のように本体部分をケースから出
す必要がなく、既存の通信手段としてのコネクタ20に
検査装置110を接続するだけで良いため、製造時の工
数を減少させることができ、その分、コストダウンを図
ることができる。
でも、受光強度をモニタすることができるため、製造時
の工程に制約を与えることもない。そして更に、受光の
光軸中心を求めるため(受光強度をモニタするため)に
オシロスコープ等の測定機器を必要としないため、製造
設備のコストダウンも図ることができる。
ダ装置1によれば、受光の光軸中心を求めるために特別
な機構や測定機器を必要とせず、コストダウンを達成す
ることができる。また更に、本第1実施形態のレーザレ
ーダ装置1において、マイコン23は、受光部10のア
ンプ16から出力される受光信号の電圧を、ピークホー
ルド回路27に通信周期T1よりも短い所定時間T2の
間、継続してピークホールドさせ、そのピークホールド
回路27に保持された電圧をA/D変換して、該A/D
変換値を、受光部10での受光強度の測定結果として、
通信回路25及びコネクタ20を介し外部の検査装置1
10へ出力するようにしている。
のレーザ光を一定周期(本実施形態では1ms周期)で
繰り返し出力するものであるにも拘わらず、受光部10
での受光強度に相当する受光信号のピーク電圧(波高
値)を確実にとらえて、その値をコネクタ20から外部
の検査装置110へと出力することができ、延いては、
受光の光軸中心を確実に求めることができるようにな
る。
形態のレーザレーダ装置1では、ピークホールド回路2
7によるサンプル時間Ts(即ち、ピークホールド回路
27に電圧のピークホールドを開始させてからA/D変
換を行うまでの時間であり、図3のT2)を、基準発光
源102の光出力周期Tout(=1ms)よりも短く
設定することはできず、また、できるだけ通信周期T1
(=100ms)に近い値に設定する必要がある。これ
は、Ts>Toutでないと、受光信号の電圧をピーク
ホールドしている期間中に基準発光源102から光が出
力されない場合が発生して、有用なA/D変換値を検査
装置110へと確実に出力できず、また、サンプル時間
Tsが通信周期T1に対してあまり短いと、充分なサン
プリング性能が得られないからである。
置1では、ピークホールド回路27として、ある程度の
電圧保持性能を有したもの(上記例では、ピーク電圧を
80ms以上保持可能なもの)が必要となる、という点
で不利な面もある。そこで次に、この点を解消可能な第
2実施形態のレーザレーダ装置について説明する。尚、
本第2実施形態は、ハードウエア構成の面では、図1に
示した第1実施形態のものと同じであるため、以下の説
明において、各部の符号としては、前述した第1実施形
態(図1)と同じものを用いる。
いては、マイコン23が、図2のS140で当該装置1
の動作モードを光軸調整モードに設定している場合に、
図3に示した処理ではなく、図4に示す内容の受光強度
測定用処理を行う。尚、それ以外の構成,作用,及び当
該装置1の取扱方法などは、第1実施形態と全く同じで
ある。
の受光強度測定用処理では、まず、外部装置(実際には
検査装置110)との通信処理を終えた直後から、以下
のような波高値測定処理を所定回数(本実施形態では2
000回)だけ繰り返し行う。
受光信号の電圧を、ピークホールド回路27に、基準発
光源102の光出力周期Toutよりも短い所定時間T
a(この例では12μs)継続してピークホールドさせ
て、そのピークホールド回路27に保持された電圧をA
/D変換する第1処理と、該第1処理の後にピークホー
ルド回路27をリセットする第2処理とからなる。
換に要する時間Tbが10μsであると共に、ピークホ
ールド回路27をリセットする時間Tcが10μsであ
り、更に、A/D変換の終了時からピークホールド回路
27のリセットを開始するまでの時間が3μsあるた
め、1回の波高値測定処理に35μsを要することとな
る。よって、外部装置との通信処理を終えた直後から、
70msの間に、波高値測定処理を2000回行うこと
となる。
処理を2000回行った後、次の通信開始タイミングま
での間に、データ処理を行って、2000回の波高値測
定処理(詳しくは、上記第1処理におけるA/D変換)
で得たA/D変換値のうち、予め設定された基準値以上
のA/D変換値だけについて、それらの平均値を求め
る。
る際にアンプ16から出力されると予想される最大電圧
Vpよりも小さく、且つ、基準発光源102からレーザ
光が出力されたと見なすことのできる値である。そし
て、本実施形態では、上記最大電圧Vpとして1000
mVが見込まれるため、上記基準値は200mVに設定
されている。また、上記最大電圧Vpは、当該レーザレ
ーダ装置1が試験台104に載置された状態で、基準発
光源102からのレーザ光が受光の光軸中心となった場
合(基準発光源102からのレーザ光が受光レンズ12
の真正面から入射した場合)の、アンプ16の出力電圧
である。
処理で求めた平均値のデータを、受光部10での受光強
度を表すデータとして、次の通信タイミングで外部装置
に送信する。尚、本第2実施形態のレーザレーダ装置1
では、ピークホールド回路27とマイコン23(特に、
図4に示した受光強度測定用処理を行う機能部分)と
が、受光強度測定手段に相当している。
ダ装置1によれば、ピークホールド回路27によるサン
プル時間Ts(図4におけるTa)を基準発光源102
の光出力周期Toutよりも短く設定しているにも拘わ
らず、外部の検査装置110へ受光強度の測定結果を正
確に出力することができる。
ち、基準発光源102からレーザ光が出力された場合の
有用なA/D変換値(即ち、上記基準値以上のA/D変
換値)だけについて、それらの平均値が求められ、その
平均値が受光強度の測定結果として外部へ出力されるか
らである。
置1によれば、第1実施形態で述べた効果が得られるだ
けでなく、更に、ピークホールド回路27として、電圧
保持性能に劣る簡単な構成のものを使用することができ
るため、装置の小型化及び低コスト化の面で非常に有利
である。
たが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまで
もない。例えば、上記各実施形態において、通信周期T
1を始め、図3のT2や図4のTa,Tb,及びTcの
各値は、前述した値に限るものではなく、適宜設定する
ことができる。
装置1は、レーザ光の出射方向に存在する物体との距離
を測定するものであったが、本発明は、物体の有無のみ
や、物体との相対速度などを測定するものに対しても同
様に適用することができる。また更に、本発明は、車載
用に限らず、他の用途のレーザレーダといった反射測定
装置に対しても、全く同様に適用することができる。
図である。
が、一定時間毎に実行する処理を表すフローチャートで
ある。
が、光軸調整モードの時に行う受光強度測定用処理を表
すタイムチャートである。
が、光軸調整モードの時に行う受光強度測定用処理を表
すタイムチャートである。
る。
部、12…受光レンズ、14…フォトダイオード(受光
素子)、16…アンプ、18…受光回路基板、20…コ
ネクタ、23…マイコン、25…通信回路、27…ピー
クホールド回路、102…基準発光源、104…試験
台、110…検査装置
Claims (3)
- 【請求項1】 光ビームを出射すると共に該出射した光
ビームの反射光を受光部にて受光することにより、前記
光ビームの出射方向に存在する物体に関する情報を検出
し、その検出結果を、データ通信用の通信手段を介して
外部の電子制御装置に出力する反射測定装置であって、 前記通信手段を介して所定の指示コマンドを受けると、
当該装置の動作モードを、前記受光部が受けた光の強度
(以下、受光強度)を測定するためのテストモードに設
定するモード設定手段と、 該モード設定手段により当該装置の動作モードが前記テ
ストモードに設定されると、前記受光強度を測定して、
その測定結果を前記通信手段を介して外部に出力する受
光強度測定手段と、 を備えていることを特徴とする反射測定装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の反射測定装置におい
て、 前記受光部は、受光強度に応じた電圧の受光信号を出力
する受光信号出力手段を備えるものであり、 前記受光強度測定手段は、 前記受光信号出力手段から出力される受光信号の電圧を
ピークホールドするピークホールド回路を備えると共
に、 前記受光信号の電圧を前記ピークホールド回路に所定時
間ピークホールドさせて、該ピークホールド回路に保持
された電圧をA/D変換し、該A/D変換値を、前記受
光強度の測定結果として出力するように構成されている
こと、 を特徴とする反射測定装置。 - 【請求項3】 請求項1に記載の反射測定装置におい
て、 前記受光部は、受光強度に応じた電圧の受光信号を出力
する受光信号出力手段を備えるものであり、 前記受光強度測定手段は、 前記受光信号出力手段から出力される受光信号の電圧を
ピークホールドするピークホールド回路を備えると共
に、 前記受光信号の電圧を前記ピークホールド回路に所定時
間ピークホールドさせて、該ピークホールド回路に保持
された電圧をA/D変換する第1処理と、該第1処理の
後に前記ピークホールド回路をリセットする第2処理と
からなる波高値測定処理を、所定回数だけ繰り返し実行
して、前記所定回数分の前記第1処理で得たA/D変換
値のうち、予め設定された基準値以上のA/D変換値の
平均値を求め、その平均値を前記受光強度の測定結果と
して出力するように構成されていること、 を特徴とする反射測定装置。
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-
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- 2000-07-12 JP JP2000211200A patent/JP4304838B2/ja not_active Expired - Fee Related
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