JP2002019696A - ステルス船の開口遮蔽装置 - Google Patents

ステルス船の開口遮蔽装置

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JP2002019696A
JP2002019696A JP2000208600A JP2000208600A JP2002019696A JP 2002019696 A JP2002019696 A JP 2002019696A JP 2000208600 A JP2000208600 A JP 2000208600A JP 2000208600 A JP2000208600 A JP 2000208600A JP 2002019696 A JP2002019696 A JP 2002019696A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量かつ簡易なステルス船の開口遮蔽装置を
提供する。 【解決手段】 船舶の開口4を遮蔽するステルスカーテ
ン5と、開口4を遮蔽したステルスカーテン5に張力を
付与するメインシート25,26,31,32およびス
テーロープ12,13で構成される張力付与手段と、ス
テルスカーテン5を上下方向に折り畳んで格納するハン
クス41およびステーロープ12,13で構成される格
納手段とを備え、ステルスカーテン5に電波を吸収する
電波吸収体6を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステルス船の開口
遮蔽装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、護衛艦等においてレーダー波を正
面に反射させないようにした、いわゆるステルス船が用
いられている。対艦ミサイルは自らレーダー波を発射
し、その反射波を目標と見なして方向を合わせるため、
ステルス船はレーダー波の正面反射率を小さくすること
により、ミサイルの攻撃から自艦を防御できる。
【0003】図12に示すように、ステルス船1は船体
2および上構3の外板を傾斜平面に形成し、レーダー波
の反射面積を小さくするとともに、レーダー波を正面に
反射しないようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ステルス船1は上述の
ようにミサイルの探知レーダー波を別方向に反射し、そ
の攻撃を受けにくくするが、船体壁面に例えば小型搭載
挺等を格納する開口4を持つ場合、開口4に入ったレー
ダー波が正面に反射しやすく、ステルス性が損なわれる
という問題点があった。
【0005】これに対処するため、開口4を遮蔽するハ
ッチカバーのような大型の金属製の蓋を設けることが考
えられるが、この場合大がかりな開閉装置(機構)を必
要とし、質量の増大や建造コストアップを招く。
【0006】本発明は上記の問題点を鑑みてなされたも
のであり、軽量かつ簡易なステルス船の開口遮蔽装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、船舶の開
口を遮蔽するステルスカーテンと、開口を遮蔽したステ
ルスカーテンに張力を付与する張力付与手段と、ステル
スカーテンを格納する格納手段とを備え、ステルスカー
テンに電波を吸収する電波吸収体を備えたことを特徴と
するものとした。
【0008】第2の発明は、第1の発明において、ステ
ルスカーテンを垂直線に対して傾斜して張設したことを
特徴とするものとした。
【0009】第3の発明は、第1または第2の発明にお
いて、ステルスカーテンの端部を開口のまわりの壁面に
間隙を持って対峙させ、間隙を介してステルスカーテン
の内外を連通したことを特徴とするものとした。
【0010】第4の発明は、第1から第3のいずれか一
つの発明において、電波吸収体を板状に形成し、ステル
スカーテンに電波吸収体を着脱可能に収装するポケット
を形成し、複数の電波吸収体を互いに間隔を持ってステ
ルスカーテンに取り付けたことを特徴とするものとし
た。
【0011】第5の発明は、第1から第4のいずれか一
つの発明において、格納手段はステルスカーテンを上下
方向に折り畳んで格納する構成としたことを特徴とする
ものとした。
【0012】第6の発明は、第1から第4のいずれか一
つの発明において、格納手段はステルスカーテンを水平
方向に折り畳んで格納する構成としたことを特徴とする
ものとした。
【0013】第7の発明は、第5または第6の発明にお
いて、張力付与手段としてステルスカーテンの端部をス
ライド可能に案内するステーロープを備え、ステーロー
プを介してステルスカーテンに付与する張力を調整する
構成としたことを特徴とするものとした。
【0014】第8の発明は、第5または第6の発明にお
いて、張力付与手段としてステルスカーテンの角部に結
合されるメインシートを備え、メインシートを介してス
テルスカーテンに付与する張力を調整する構成としたこ
とを特徴とするものとした。
【0015】第9の発明は、第1から第4のいずれか一
つの発明において、格納手段はステルスカーテンを巻き
取って格納する回転ドラムを備えたことを特徴とするも
のとした。
【0016】第10の発明は、第9の発明において、回
転ドラムを自由状態で中央部が高くなるように撓ませて
支持したことを特徴とするものとした。
【0017】第11の発明は、第9または第10の発明
において、ステルスカーテンの端部が結合されるドラム
を備え、張力付与手段としてドラムにステルスカーテン
の端部が長手方向に摺動可能に差し込まれる溝を形成
し、ドラムに対してステルスカーテンの角部を長手方向
に引っ張る手段を備えたことを特徴とするものとした。
【0018】
【発明の作用および効果】第1の発明によると、ステル
スカーテンは開口を遮蔽し、ステルスカーテンに透過す
る電磁波のエネルギーを電波吸収体が減衰し、開口に入
ろうとするレーダー波の反射を抑え、ミサイル等の攻撃
から自艦を防御できる。
【0019】ステルスカーテンは、ハッチカバーのよう
な金属製の蓋に比べて、大がかりな開閉装置を設ける必
要もなく、質量を大幅に低減し、建造コストダウンがは
かれる。
【0020】第2の発明によると、ステルスカーテンに
当たるレーダー波の一部が各電波吸収体に当たって反射
するが、ステルスカーテンは垂直線に対して傾斜して張
られることによってレーダー波の正面反射率が低く抑え
られ、ステルス性を高められる。
【0021】第3の発明によると、ステルスカーテンの
内外が間隙を介して連通しているため、ステルスカーテ
ンに受ける風圧が間隙を通ってステルスカーテンの内側
に導かれ、風圧と内圧の均衡によってステルスカーテン
が凹状に窪むことを抑えられる。こうして、ステルスカ
ーテンが平面状に張られることにより、レーダー波の正
面反射率が低減され、ステルス性を高められる。
【0022】第4の発明によると、電波吸収体を複数の
平板に分割してポケットに収装することにより、電波吸
収体に規格品を用いて製造コストダウンがはかれる。
【0023】第5の発明によると、ステルスカーテンを
上方向に折り畳んで格納することが可能となり、開口か
ら例えば搭載挺等を出し入れするのにステルスカーテン
が邪魔にならない。
【0024】第6の発明によると、ステルスカーテンを
水平方向にスライドして格納できるため、ステルスカー
テンを手動で開閉することが可能となる。
【0025】第7の発明によると、ステーロープを介し
てステルスカーテンに張力が付与されることにより、ス
テルスカーテンの弛みがとられ、レーダー波の正面反射
率を低減するステルス性を高められる。
【0026】第8の発明によると、ステルスカーテンの
角部に結合されるメインシートを介してステルスカーテ
ンに張力が付与されることにより、ステルスカーテンの
弛みがとられ、レーダー波の正面反射率を低減するステ
ルス性を高められる。
【0027】第9の発明によると、回転ドラムにステル
スカーテンが巻き取られるため、ステルスカーテンの開
閉作業は折り畳み式のものに比べてロープ操作が大幅に
削減され、作業者の負担を軽減できる。
【0028】第10の発明によると、自由状態で回転ド
ラムをその中央部が高くなるように支持したため、回転
ドラムに自重およびステルスカーテン等の質量が働く
と、略直線状に延びてステルスカーテンの弛みがとら
れ、レーダー波の正面反射率を低減するステルス性を高
められる。
【0029】第11の発明によると、ドラムに対してス
テルスカーテンの角部を長手方向に引っ張ることによ
り、ステルスカーテンの弛みがとられ、レーダー波の正
面反射率を低減するステルス性を高められる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0031】図1に示すように、ステルス船1は船体2
および上構3の外板を傾斜平面に形成してレーダー波を
正面に反射させないようにしているが、上構3には小型
搭載挺等を格納する開口4を持っている場合があり、こ
の開口4がレーダー波が正面に反射するためにステルス
性が損なわれる可能性がある。
【0032】これに対処すべく本発明では、開口4を遮
蔽するステルスカーテン5を備え、ステルスカーテン5
に電磁波を吸収する電波吸収体を備えて、開口4に入ろ
うとするレーダー波の反射を抑える構成とする。
【0033】開口4は垂直線に対して傾斜しており、ス
テルスカーテン5も開口4に沿うように垂直線に対して
傾斜して張設される。
【0034】また、ステルスカーテン5の開口4のまわ
りの外壁10の内壁面10aに船体開口から所定の間隙
7を持って対峙し、ステルスカーテン5の内外が間隙7
を介して連通している(図2)。この間隙7の幅Sは例
えば50〜100mmの範囲に設定される。これによ
り、ステルスカーテン5に受ける風圧が間隙7を通って
ステルスカーテン5の内側に導かれることにより、風圧
ををカーテン内側の内圧と素早く均衡させ、風圧によっ
てステルスカーテン5が凹状に窪むことが抑えられる。
こうして、ステルスカーテン5が平面状に張られること
により、レーダー波の正面反射率が低減され、ステルス
性を高められる。
【0035】電波吸収体6は平板状に形成され(図
3)、ステルスカーテン5に形成されたポケット8に収
装される。電波吸収体6は例えばフェライトとゴムから
なる弾性板であり、折り曲げ等の弾性変形が可能であ
る。ステルスカーテン5は例えばダクロン帆布9を主体
として、袋状のポケット8が縫い付けられる。電波吸収
体6をポケット8に出し入れできるようになっている。
【0036】図4はステルスカーテン5に電波吸収体6
が取り付けられた状態を示したものである。電波吸収体
6は多数の板に分割され、互いに均一な間隔を持って取
り付けられる。電波吸収体6はステルスカーテン5が開
口4に面する全面積の7〜8割程度の範囲を占めるよう
に設置すると十分なステルス性を確保できる。電波吸収
体6が開口4の例えば75%程度を占めるように設けら
れると、ステルスカーテン5に当たるレーダー波の25
%が各電波吸収体6の間を通って反射するが、ステルス
カーテン5は垂直線に対して傾斜して張られることによ
ってレーダー波の正面反射率が半減することで、正面反
射率は12.5%程度に抑えられ、十分なステルス性を
確保できる。
【0037】電波吸収体6を複数の板に分割する理由
は、市販の規格品を用いることができるため、これによ
り製造コストを下げることができる。したがって、コス
トを気にしないのであれば、吸収体6をこのように細か
く分割する必要はなく、大型の一枚の板で形成してもよ
いし、二分割あるいは三分割してもよい。
【0038】図5はステルスカーテン5の格納方法を示
したものである。本実施の形態はステルスカーテン5を
上下方向に折り畳んで格納する格納手段を備える。
【0039】この格納手段は、ステルスカーテン5の左
右端部に滑車付き吊り具として複数のハンクス41が結
合され、各ハンクス41に通される左ステーロープ12
と右ステーロープ13が開口4の左右端部に沿って張設
される。左ステーロープ12と右ステーロープ13は各
ハンクス41を垂直方向に案内する軌道となる。
【0040】ステルスカーテン5を格納する際、各開放
ライン21,22が図示しない電動ウィンチを介して引
き上げられ、ステルスカーテン5を図5に示すように上
側に引き寄せて折り畳むようになっている。左側の開放
ライン21はステルスカーテン5の左端に結合された各
ハンクス41を挿通し、その一端21aがステルスカー
テン5の左下端部に結合され、ステルスカーテン5の左
上端部から延びるその他端がリード滑車23を介して電
動ウィンチに巻き取られる。右側の開放ライン12はス
テルスカーテン5の右端に結合された各ハンクス41を
挿通し、その一端12aがステルスカーテン5の右下端
部に結合され、ステルスカーテン5の右上端部から延び
るその他端がリード滑車24を介して電動ウィンチに巻
き取られる。
【0041】ステルスカーテン5を閉める際、各開放ラ
イン21,22が電動ウィンチを介して繰り出され、ス
テルスカーテン5が重力によって展張する。
【0042】ステルスカーテン5に張力を付与する張力
付与手段として、左ステーロープ12はその一端12a
が船体側に固定され、その途中がリード滑車14に掛け
回され、その他端12bが手動ウィンチ15を介してク
リート16に連結される。右ステーロープ13はその一
端13aが船体側に固定され、その途中がリード滑車1
7に掛け回され、その他端が手動ウィンチ18を介して
クリート19に連結される。ステルスカーテン5を開閉
する操作時に左ステーロープ12および右ステーロープ
13の張力が手動ウィンチ15,18を介して緩められ
ることにより、ハンクス41を円滑に動かせる。ステル
スカーテン5の展張時に左ステーロープ12および右ス
テーロープ13の張力が手動ウィンチ15,18を介し
て強められることにより、ステルスカーテン5の皺や弛
みがとられる。
【0043】ステルスカーテン5に張力を付与する張力
付与手段として、ステルスカーテン5の四つの角部には
メインシート(ロープ)25,26,31,32がそれ
ぞれ結合され、ステルスカーテン5はこれらを介して張
力が付与され、皺や弛みがとられる。
【0044】左側の閉じローヤーメインシート25はそ
の一端25aがステルスカーテン5の左下端部に結合さ
れ、その他端がリード滑車27を介して図示しないクリ
ートに結ばれる。右側のローヤーメインシート26はそ
の一端26aがステルスカーテン5の右下端部に結合さ
れ、その他端がリード滑車28を介して図示しないクリ
ートに結ばれる。
【0045】左側のアッパーメインシート31はその一
端31aがステルスカーテン5の左上端部に結合され、
その他端がリード滑車33を介して図示しないウィンチ
に巻き取られる。右側のアッパーメインシート32はそ
の一端32aがステルスカーテン5の右上端部に結合さ
れ、その他端がリード滑車34を介して図示しないウィ
ンチに巻き取られる。
【0046】以上のように構成され、ステルスカーテン
5は開口4を遮蔽し、電波吸収体6が開口4に入ろうと
するレーダー波を吸収し、レーダー波の反射を抑える。
【0047】ステルスカーテン5は展張した状態で各ス
テーロープ12,13を介して水平方向の張力が付与さ
れるとともに、各メインシート25,26,31,32
を介して垂直方向の張力が付与され、ステルスカーテン
5の皺や弛みがとられるとともに、ステルスカーテン5
が凹状に窪むことが抑えられ、レーダー波の正面反射率
が低減される。
【0048】また、ステルスカーテン5の内外が間隙7
を介して連通しているため、ステルスカーテン5に受け
る風圧が間隙7を通ってステルスカーテン5の内側に導
かれ、風圧と内圧が均衡し、ステルスカーテン5が凹状
に窪むことを抑えられる。こうして、ステルスカーテン
5が平面状に張られることにより、レーダー波の正面反
射率が低減され、ステルス性を高められる。
【0049】ステルスカーテン5は、ハッチカバーのよ
うな金属製の蓋に比べて、大がかりな開閉装置を設ける
必要もなく、質量を大幅に低減し、建造コストを下げる
ことができる。
【0050】次に図6に示す他の実施の形態はステルス
カーテン5を水平方向に折り畳んで格納する格納手段を
示したものである。この格納手段は、ステルスカーテン
5の上下端部に複数のハンクス41が結合され、各ハン
クス41に通される上ステーロープ42と下ステーロー
プ43が開口4の上下端部に沿って張設される。上ステ
ーロープ42と下ステーロープ43は各ハンクス41を
水平方向に案内する軌道となる。
【0051】ステルスカーテン5を格納する際は、各開
放ライン51,52を手動で引っ張ることによりステル
スカーテン5が図6において左側に引き寄せられて折り
畳まれる。上側の開放ライン51はステルスカーテン5
の上端に結合された各ハンクス41を挿通し、その一端
51aがステルスカーテン5の右上端部に結合され、ス
テルスカーテン5の左上端部から延びるその他端がリー
ド滑車53を介してクリート54に結ばれる。下側の開
放ライン52はステルスカーテン5の下端に結合された
各ハンクス41を挿通し、その一端52aがステルスカ
ーテン5の右下端部に結合され、ステルスカーテン5の
左下端部から延びるその他端がリード滑車55,56を
介してクリート57に結ばれる。
【0052】ステルスカーテン5に張力を付与する張力
付与手段として、上ステーロープ42はその一端42a
が船体側に固定され、その途中がリード滑車44に掛け
回され、その他端42bがターンバックル45を介して
船体側に連結される。
【0053】下ステーロープ43はその一端43aが船
体側に固定され、その途中がリード滑車46,47に掛
け回され、その他端がウィンチ48に巻き取られる。ス
テルスカーテン5を開閉する操作時に下ステーロープ4
3の張力がウィンチ48を介して緩められることによ
り、ハンクス41を円滑に動かせる。ステルスカーテン
5の展張時に下ステーロープ43の張力がウィンチ48
を介して強められることにより、ステルスカーテン5の
皺や弛みがとられる。
【0054】ステルスカーテン5に張力を付与する張力
付与手段として、ステルスカーテン5の四つの角部には
メインシート61,62,71,72がそれぞれ結合さ
れ、ステルスカーテン5はこれらを介して張力が付与さ
れ、皺や弛みがとられる。
【0055】ステルスカーテン5を閉める際は、各メイ
ンシート61,62を手動で引っ張ることによりステル
スカーテン5が図6において右側に引っ張られて展張さ
れる。上側のメインシート61はその一端61aがステ
ルスカーテン5の右上端部に結合され、その他端がリー
ド滑車63を介してクリート64に結ばれる。下側のメ
インシート62はその一端62aがステルスカーテン5
の右下端部に結合され、その他端がリード滑車65を介
してクリート66に結ばれる。
【0056】上側のメインシート71はその一端71a
がステルスカーテン5の左上端部に結合され、その他端
がリード滑車73を介してウィンチ74に巻き取られ
る。下側のメインシート72はその一端72aがステル
スカーテン5の左下端部に結合され、その他端がリード
滑車75,76を介してウィンチ77に巻き取られる。
【0057】図7はステルスカーテン5の格納状態を示
すもので、ステルスカーテン5が左側に引き寄せられて
折り畳まれた状態で、固縛ロープ58を介して固縛され
ることにより開口4が全開する。
【0058】この場合、ステルスカーテン5が水平方向
に移動する構造のため、ステルスカーテン5を手動で開
閉することが可能となる。
【0059】次に、図8に示す他の実施の形態を説明す
る。なお、前記実施の形態と同一構成部には同一符号を
付す。
【0060】格納手段としてステルスカーテン5を上方
に巻き取る回転ドラム81を備える。回転ドラム81は
その両端が軸受82,83を介して回転可能に支持さ
れ、その一端が油圧モータ84によって回転駆動され
る。油圧モータ84はブレーキを備え、ブレーキを介し
て停止位置でその回転が止められるようになっている。
なお、油圧モータ84に代えて電動モータを用いてもよ
い。
【0061】図9はドラム81に自重およびステルスカ
ーテン5の質量がかからない自由状態を示すものであ
る。各軸受82,83は水平線に対して傾斜して船体側
に固定され、自由状態で回転ドラム81がその両端部よ
りその中央部で高くなるように曲げられた状態で回転可
能に支持される。このため、回転ドラム81は自重およ
びステルスカーテン5等の質量が働くと、略直線状に延
びる。
【0062】ステルスカーテン5の上端には回転ドラム
81が結合され、ステルスカーテン5の下端(自由端)
には固定ドラム85が結合される。図10に示すよう
に、各ドラム81,85は長手方向に延びる溝86を有
し、このステルスカーテン5の端部5bが長手方向に摺
動可能に差し込まれる。ステルスカーテン5の端部5b
は芯ロープ87が縫い付けられ、芯ロープ87を介して
溝86からの抜け止めが行われる。
【0063】ステルスカーテン5に張力を付与する張力
付与手段として、図11に示すように、ステルスカーテ
ン5の各角部はアイ90が設けられる一方、各ドラム8
1,85にアイ88が設けられ、このアイ90とアイ8
8を結ぶナイロンロープ89が多重掛けされる。ステル
スカーテン5はナイロンロープ89を介して横方向の張
力が付与される。
【0064】固定ドラム85には5本のロープ91〜9
5がそれぞれ結合され、ステルスカーテン5はこれらを
介して上下方向の張力が付与され、皺や弛みがとられ
る。ステルスカーテン5を閉める際は、両端のロープ9
1,95はリード滑車96,97を介して手動ウィンチ
98,99に巻き取られる。その間に配置される各ロー
プ92〜94はリード滑車102〜104を介してクリ
ート105〜107に結ばれる。
【0065】この場合、回転ドラム81にステルスカー
テン5が巻き取られるため、ステルスカーテン5の開閉
作業は上記折り畳み式のものに比べてロープ操作が大幅
に削減され、作業者の人数を減らすことができる。
【0066】自由状態で回転ドラム81をその中央部が
高くなるように支持したため、回転ドラム81に自重お
よびステルスカーテン5等の質量が働くと、略直線状に
延びてステルスカーテン5の弛みがとられる。さらに、
各ドラム81,85に対してステルスカーテン5の角部
を長手方向に引っ張ることにより、ステルスカーテン5
の弛みがとられ、レーダー波の正面反射率を低減するス
テルス性を高められる。
【0067】本発明は上記の実施の形態に限定されず
に、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がな
しうることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すステルス船の開口遮
蔽装置の縦断面図。
【図2】同じく横断面図。
【図3】同じくステルスカーテンおよび電波吸収体の斜
視図。
【図4】同じくステルスカーテン等の側面図。
【図5】同じく格納時におけるステルスカーテン等の斜
視図。
【図6】他の実施の形態を示すステルスカーテン等の側
面図。
【図7】同じく格納時におけるステルスカーテン等の平
面図。
【図8】他の実施の形態を示すステルスカーテン等の側
面図。
【図9】同じく回転ドラム等の側面図。
【図10】同じくドラムの横断面図。
【図11】同じくステルスカーテンおよびドラム等の斜
視図。
【図12】従来例を示すステルス船の開口遮蔽装置の縦
断面図。
【符号の説明】
1 ステルス船 2 船体 3 上構 4 開口 5 ステルスカーテン 6 電波吸収体 7 間隙 10a 内壁面 12,13 ステーロープ 25,26,31,32 メインシート 42,43 ステーロープ 61,62,71,72 メインシート 81 回転ドラム

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】船舶の開口を遮蔽するステルスカーテン
    と、 前記開口を遮蔽した前記ステルスカーテンに張力を付与
    する張力付与手段と、 前記ステルスカーテンを格納する格納手段とを備え、 前記ステルスカーテンに電波を吸収する電波吸収体を備
    えたことを特徴とするステルス船の開口遮蔽装置。
  2. 【請求項2】前記ステルスカーテンを垂直線に対して傾
    斜して張設したことを特徴とする請求項1に記載のステ
    ルス船の開口遮蔽装置。
  3. 【請求項3】前記ステルスカーテンの端部を前記開口の
    まわりの壁面に間隙を持って対峙させ、 前記間隙を介して前記ステルスカーテンの内外を連通し
    たことを特徴とする請求項1または2に記載のステルス
    船の開口遮蔽装置。
  4. 【請求項4】前記電波吸収体を板状に形成し、 前記ステルスカーテンに前記電波吸収体を着脱可能に収
    装するポケットを形成し、 複数の前記電波吸収体を互いに間隔を持って前記ステル
    スカーテンに取り付けたことを特徴とする請求項1から
    3のいずれか一つに記載のステルス船の開口遮蔽装置。
  5. 【請求項5】前記格納手段は前記ステルスカーテンを上
    下方向に折り畳んで格納する構成としたことを特徴とす
    る請求項1から4のいずれか一つに記載のステルス船の
    開口遮蔽装置。
  6. 【請求項6】前記格納手段は前記ステルスカーテンを水
    平方向に折り畳んで格納する構成としたことを特徴とす
    る請求項1から4のいずれか一つに記載のステルス船の
    開口遮蔽装置。
  7. 【請求項7】前記張力付与手段として前記ステルスカー
    テンの端部をスライド可能に案内するステーロープを備
    え、 前記ステーロープを介して前記ステルスカーテンに付与
    する張力を調整する構成としたことを特徴とする請求項
    5または6に記載のステルス船の開口遮蔽装置。
  8. 【請求項8】前記張力付与手段として前記ステルスカー
    テンの角部に結合されるメインシートを備え、 前記メインシートを介して前記ステルスカーテンに付与
    する張力を調整する構成としたことを特徴とする請求項
    5または6に記載のステルス船の開口遮蔽装置。
  9. 【請求項9】前記格納手段は前記ステルスカーテンを巻
    き取って格納する回転ドラムを備えたことを特徴とする
    請求項1から4のいずれか一つに記載のステルス船の開
    口遮蔽装置。
  10. 【請求項10】前記回転ドラムを自由状態で中央部が高
    くなるように撓ませて支持したことを特徴とする請求項
    9に記載のステルス船の開口遮蔽装置。
  11. 【請求項11】前記ステルスカーテンの端部が結合され
    るドラムを備え、 前記張力付与手段として前記ドラムに前記ステルスカー
    テンの端部が長手方向に摺動可能に差し込まれる溝を形
    成し、 前記ドラムに対して前記ステルスカーテンの角部を長手
    方向に引っ張る手段を備えたことを特徴とする請求項9
    または10に記載のステルス船の開口遮蔽装置。
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