JP2002018393A - 魚滓処理装置及び魚滓処理方法 - Google Patents

魚滓処理装置及び魚滓処理方法

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JP2002018393A
JP2002018393A JP2000202274A JP2000202274A JP2002018393A JP 2002018393 A JP2002018393 A JP 2002018393A JP 2000202274 A JP2000202274 A JP 2000202274A JP 2000202274 A JP2000202274 A JP 2000202274A JP 2002018393 A JP2002018393 A JP 2002018393A
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fish
reactor
oil phase
reaction
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JP2000202274A
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Katsuhiro Taniguchi
勝弘 谷口
Hiroshi Ikeda
博史 池田
Yosuke Yamakawa
洋亮 山川
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Kimura Chemical Plants Co Ltd
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Kimura Chemical Plants Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 魚滓(主に、魚肉、はらわた、骨、鱗など)
から、有用物質を効率よく回収することが可能な、魚滓
処理装置及び魚滓処理方法を提供する。 【解決手段】 ブレーカー10と、ミンチ状原料を15
0〜200℃に加熱する第1反応器110と、第1反応
器110において水熱反応させた反応処理物を、水相と
固相・油相に分離し、又は、油相と油相以外の相に分離
する第1分離手段130と、第1分離手段により分離し
た水相から、リン酸、乳酸などの水溶性有用成分を回収
し、又は、第1分離工程で分離した油相を回収する回収
手段150と、第1分離手段により分離された固相・油
相と、回収手段により水溶性有用成分を回収した後の水
相の混合物、又は、第1分離により分離された油相以外
の相を230〜280℃に加熱する第2反応器120
と、第2反応器120において水熱反応させた反応処理
物から、有用物質を分離する第2分離手段140とを備
えた構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は魚滓(主に、魚
肉、はらわた、骨、鱗など)から、有用物質を回収する
ための装置に関し、詳しくは、魚滓原料を、加圧下で加
熱して水熱反応を行わせることにより、魚油やアミノ
酸、各種有機酸などの有用物質を効率よく回収できるよ
うにした魚滓処理装置及び魚滓処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、条約や法的規制により、魚滓(魚
肉、はらわた、骨、鱗など)を海洋に投棄することがで
きなくなり、魚の加工場や魚市場などからでる魚のあら
を有効利用、又は、再資源化できるように処理したりす
るための方法や設備が必要とされるに至っている。
【0003】従来、魚滓の処理は、各地方自治体に任さ
れており、その大部分は海洋に投棄されていた。しか
し、ロンドン条約の改正により、1996年1月から魚
滓の海洋投棄が禁止されたため、ほとんどの自治体では
生ゴミと同様の扱いで、焼却処分を行っているのが実情
である。そして、一部の有効利用法としては、例えば、 常圧下で加熱処理して、魚油を回収する方法、 常圧下で加熱処理して、養殖魚の餌や肥料に転換する
方法 などが提案され、その一部は実施されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法
では、魚油の回収効率が低く、又、回収される魚油の質
もあまり良好ではないというような問題点がある。ま
た、上記の方法では、得られる製品の付加価値が低
く、処理費用との関係における経済性から、地方自治体
及び関連業界にとっては、深刻な問題に発展するに至っ
ている。
【0005】本願発明は、上記問題点を解決するもので
あり、魚滓(主に、魚肉、はらわた、骨、鱗など)か
ら、有用物質を効率よく回収することが可能な、魚滓処
理装置及び魚滓処理方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願発明(請求項1)の魚滓処理装置は、魚滓から
魚油やアミノ酸、各種有機酸などの有用資源を回収する
ために用いられる魚滓処理装置であって、魚滓原料をミ
ンチ状に解砕するブレーカーと、ブレーカーによりミン
チ状に解砕され、水分含有率が60〜92重量%の範囲
に調整されたミンチ状原料を、加圧下で200〜280
℃に加熱して水熱反応を行わせる反応器と、前記反応器
において水熱反応させた反応処理物から、有用物質を分
離する分離手段とを具備することを特徴としている。
【0007】本願発明(請求項1)の魚滓処理装置は、
魚滓原料をミンチ状にするブレーカーと、水分含有率が
調整されたミンチ状原料を、加圧下で200〜280℃
に加熱して水熱反応を行わせる反応器と、反応器におい
て水熱反応させた反応処理物から、油相、水相、及び固
相のうちの少なくとも一つの相を分離する分離手段とを
備えており、魚滓を亜臨界温度に加熱して水熱反応(亜
臨界水加水分解反応)を行わせることにより、魚滓に含
まれるDHAやEPAなどの脂肪酸を高い割合で含む油
相を効率よく分離、回収したり、栄養物などの有用成分
が溶解した水相を回収したりすることが可能になり、従
来、大部分が焼却処理されていた魚滓を効率よく処理し
て、有用資源化することが可能になる。
【0008】なお、本願発明において、魚滓とは、魚の
身、魚の頭部、骨、内臓、皮、鱗などを含む広い概念で
あり、各部の比率などに特別の制約はない。また、本願
発明において、ブレーカーとは、魚滓原料をミンチ状
(「ミンチ状」とは、本願発明では、いわゆるミンチ状
態の場合に限られるものではなく、細かく砕かれた破砕
状態などを含む広い概念である)にするミンサーなどを
意味するものであり、その具体的な構成に特別の制約は
なく、魚滓原料を解砕して細片化することが可能な種々
の機構のものを用いることが可能である。
【0009】また、本願発明においては、反応器とし
て、撹拌機を備えたオートクレーブ型のもの、所定の長
さのチューブをつづら折り状に曲折させた構造の反応器
(チューブ型反応器)など、種々の構造のものを用いる
ことが可能である。なお、チューブ型反応器を用いる場
合に、要部をフランジ接続する構造として、直管部と折
り曲げ部を分離できるようにした場合、閉塞時などに速
やかに対応することが可能になるとともに、容易にメン
テナンスを行うことが可能になる。また、チューブ型反
応器を用いると、連続化に対応しやすくなるとともに、
短い時間で効率よく反応を行わせることが可能になるた
め、装置のコンパクト化を図ることが可能になり、設備
コストを削減することが可能になる。
【0010】また、本願発明において、分離手段とは、
反応器において水熱反応させた反応処理物から、油相、
水相、及び固相のうちの少なくとも一つの相を分離して
回収することが可能な手段を意味する概念である。な
お、分離手段としては、反応処理物から有用物質を分離
することが可能な種々の手段を用いることが可能であ
り、その具体的な構成に特別の制約はない。
【0011】本願発明の魚滓処理装置において回収する
ことが可能な、固相は、魚の骨やひれなどに由来する物
質である。この固相中には、リン酸カルシウムなどの有
用成分が含まれている。また、水相は、乳酸、ペプチド
などのアミノ酸、各種有機酸、水溶性タンパク質などの
栄養物を含んでいる。さらに、油相はDHAやEPAの
ような、特に付加価値の高い脂肪酸などを含んでいる。
【0012】なお、本願発明において、反応器の加熱温
度を200〜280℃としているのは、加熱温度が20
0℃未満の場合、本来回収可能なアミノ酸や各種有機
酸、魚油などを十分に回収することができず、また、加
熱温度が280℃を越えると、高付加価値物質を含む魚
油の生成量が減少し、水相に含まれているアミノ酸の生
成量も減少することによる。ただし、反応温度域は、魚
種や季節などにより適切な領域があることから、個々の
条件に応じて、処理装置側の操作温度域に幅を持たせて
おくことが重要である。
【0013】なお、反応時間は、加熱温度や、魚滓の部
位などにもよるが、通常は、10〜15min程度とする
ことが望ましい。ただし、反応時間に特別の制約はな
い。
【0014】また、水分含有率を60〜92重量%の範
囲に調整するようにしているのは、水分含有率が60重
量%以下になると、流動性が低下して取り扱いが困難に
なり、また、水分含有率が92重量%を越えると、反応
器への供給量などの取り扱い量が増大して設備の大型化
を招き、好ましくないことによる。
【0015】また、請求項2の魚滓処理装置は、前記反
応器に供される前に、前記ミンチ状原料を予備的に加熱
処理する予備加熱処理手段を備えていることを特徴とし
ている。
【0016】予備加熱処理手段を設けて、ミンチ状原料
を、反応器に供される前に、予備的に加熱処理すること
により、亜臨界状態の水との接触効率を向上させて、効
率的な加水分解反応を行わせることが可能になる。した
がって、未加熱のミンチ状原料を直接に、高温の反応器
に供給する場合に比べて、反応器内において、安定した
水熱反応を行わせることが可能になり、本願発明をより
実効あらしめることができる。
【0017】また、請求項3の魚滓処理装置は、前記分
離手段が、前記反応器において水熱反応させた反応処理
物から油相、水相、及び固相のうちの少なくとも一つの
相を分離するものであることを特徴としている。
【0018】本願発明の魚滓処理装置においては、請求
項3のように、分離手段として、反応器において水熱反
応させた反応処理物から油相、水相、及び固相のうちの
少なくとも一つの相を分離するものを用いることが可能
である。なお、分離手段としては、例えば、反応処理物
から、油相、水相、及び固相のそれぞれを分離、回収す
ることが可能な、一体化された一つの機構であるような
分離手段を用いることも可能である。また、反応処理物
から、油相、水相、及び固相のそれぞれを分離、回収す
ることが可能なものである場合においては、例えば、反
応処理物から、油相、水相、及び固相のいずれか一つの
相だけを分離する一段目の分離機構と、その後に残った
二つの相を分離する分離機構を備えた構成のものなどを
用いることも可能であり、その具体的な構成に特別の制
約はない。
【0019】また、本願発明(請求項4)の魚滓処理方
法は、魚滓原料から魚油やアミノ酸、各種有機酸などの
有用資源を回収するための魚滓処理方法であって、魚滓
原料をミンチ状に解砕するとともに、水分含有率を60
〜92重量%の範囲に調整するミンチ状原料調製工程
と、前記ミンチ状原料調製工程で調製されたミンチ状原
料を、加圧下で150〜200℃に加熱して水熱反応を
行わせる第1反応工程と、前記第1反応工程において水
熱反応させた反応処理物を、水相と水相以外の固相や油
相などの相(以下「固相・油相」という)に分離し、又
は、油相と油相以外の相に分離する第1分離工程と、前
記第1分離工程で分離した水相から、リン酸、乳酸など
の水溶性有用成分を回収するか、又は、前記第1分離工
程で分離した油相を回収する回収工程と、前記第1分離
工程で分離された固相・油相と、前記回収工程で水溶性
有用成分を回収した後の水相の混合物、又は、前記第1
分離工程で分離された油相以外の相(水相及び固相)
を、加圧下で230〜280℃に加熱して水熱反応を行
わせる第2反応工程と、前記第2反応工程において水熱
反応させた反応処理物から、有用物質を分離する第2分
離工程とを具備することを特徴としている。
【0020】魚滓原料をミンチ状にし、水分含有率を調
整したミンチ状原料を、第1反応工程で、加圧下で15
0〜200℃に加熱して水熱反応を行わせ、第1分離工
程で、反応処理物を、水相と固相・油相に分離するか、
又は、油相と油相以外の相に分離した後、回収工程で、
分離した水相から、リン酸、乳酸などの有用成分を回収
するか、又は、第1分離工程で分離した油相を回収した
後、第2反応工程で、第1分離工程において分離された
固相・油相と、回収工程で水溶性有用成分を回収した後
の水相の混合物、又は、第1分離工程において分離され
た油相以外の相を、加圧下で230〜280℃に加熱し
て水熱反応を行わせることにより、反応処理物から、効
率よく有用物質を分離、回収することが可能になる。
【0021】すなわち、150〜200℃で反応させる
第1反応工程と、第1分離工程で分離された固相・油相
と、回収工程で水溶性有用成分を回収した後の水相の混
合物、又は、第1分離工程で分離された油相以外の相を
230〜280℃で反応させる第2反応工程とを備えた
構成とした場合、(a)比較的低い温度(150〜200
℃)での第1反応工程で分離した水相から、リン酸、乳
酸、タンパク質などの水溶性の有用成分を回収するとと
もに、第1分離工程で分離された固相・油相と、水溶性
有用成分回収工程で有用成分を回収した後の水相とを、
第2反応工程で高温(230〜280℃)で水熱反応さ
せることにより、魚油やアミノ酸、各種有機酸などの付
加価値の高い有用物質を効率よく分離、回収することが
可能になり、また、(b)第1反応工程において水熱反応
させた反応処理物を、油相と油相以外の相に分離して、
油相を回収するとともに、第1分離工程で分離された油
相以外の相(水相及び固相)を、第2反応工程で高温
(230〜280℃)で水熱反応させることによって
も、魚油やアミノ酸、各種有機酸などの付加価値の高い
有用物質を効率よく分離、回収することが可能になる。
なお、上記(a),(b)の処理態様は、魚滓原料の違い
(魚の種類や部位の違い)などに対応して、適宜選択す
ることが可能な態様であり、具体的な条件に応じて、い
ずれの態様とするかを決定することができる。
【0022】また、本願発明(請求項4)の魚滓処理方
法において、第1反応工程の加熱温度を150〜200
℃としているのは、加熱温度が150℃未満の場合、固
形分の残存量が多く、本来回収可能なアミノ酸や各種有
機酸、魚油などを十分に回収することができず、また、
加熱温度が200℃を越えると、水相に含まれる乳酸、
リン酸の回収量が減少することによる。
【0023】また、第2反応工程の加熱温度を230〜
280℃としているのは、加熱温度が230℃未満の場
合、有用な魚油や各種アミノ酸の生成が不十分となり、
また、加熱温度が280℃を越えると、魚油やアミノ酸
の生成量が減少することによる。なお、第1反応工程で
の反応時間は、魚滓の部位などにもよるが、通常は、5
〜10min程度で、第1反応工程として必要な反応を行
わせることが可能であり、また、第2反応工程での反応
時間は、魚滓の部位などにもよるが、通常は、10〜1
5min程度で十分な反応を行わせることが可能である。
【0024】また、本願発明(請求項5)の魚滓処理装
置は、魚滓原料から魚油やアミノ酸、各種有機酸などの
有用資源を回収するために用いられる魚滓処理装置であ
って、魚滓原料をミンチ状にするブレーカーと、ブレー
カーによりミンチ状に解砕され、水分含有率が60〜9
2重量%の範囲に調整されたミンチ状原料を、加圧下で
150〜200℃に加熱して水熱反応を行わせる第1反
応器と、前記第1反応器において水熱反応させた反応処
理物を、水相と水相以外の固相や油相などの相(以下
「固相・油相」という)分離し、又は、油相と油相以外
の相に分離する第1分離手段と、前記第1分離手段によ
り分離した水相から、リン酸、乳酸などの水溶性有用成
分を回収し、又は、前記第1分離工程で分離した油相を
回収する回収手段と、前記第1分離手段により分離され
た固相・油相と、前記回収手段により水溶性有用成分を
回収した後の水相の混合物、又は、前記第1分離手段に
より分離された油相以外の相(水相及び固相)を、加圧
下で230〜280℃に加熱して水熱反応を行わせる第
2反応器と、前記第2反応器において水熱反応させた反
応処理物から、有用物質を分離する第2分離手段とを具
備することを特徴としている。
【0025】本願発明(請求項5の)の魚滓処理装置
は、上述のように、ブレーカーと、ミンチ状原料を15
0〜200℃に加熱して水熱反応を行わせる第1反応器
と、第1反応器において水熱反応させた反応処理物を、
水相と水相以外の固相・油相に分離し、又は、油相と油
相以外の相に分離する第1分離手段と、第1分離手段に
より分離した水相から、リン酸、乳酸などの水溶性有用
成分を回収するか、又は、第1分離工程で分離した油相
を回収する回収手段と、第1分離手段により分離された
固相・油相と、回収手段により水溶性有用成分を回収し
た後の水相の混合物、又は、第1分離手段により分離さ
れた油相以外の相(水相及び固相)を、加圧下で230
〜280℃に加熱して水熱反応を行わせる第2反応器
と、第2反応器において水熱反応させた反応処理物か
ら、有用物質を分離する第2分離手段とを備えているの
で、請求項4の魚滓処理方法を確実に実施して、魚滓か
ら、魚油やアミノ酸、各種有機酸などの付加価値の高い
有用物質を効率よく分離、回収することが可能になる。
【0026】また、請求項6の魚滓処理装置は、前記第
1反応器に供される前に、前記ミンチ状原料を予備的に
加熱処理する予備加熱処理手段を備えていることを特徴
としている。
【0027】予備加熱処理手段を設けて、ミンチ状原料
を、第1反応器に供される前に、予備的に加熱処理する
ことにより、亜臨界状態の水との接触効率を向上させ
て、効率的な加水分解反応を行わせることが可能にな
る。したがって、未加熱のミンチ状原料を直接に、第1
反応器に供給する場合に比べて、第1反応器内におい
て、安定した水熱反応を行わせることが可能になり、本
願発明をより実効あらしめることができる。
【0028】また、請求項7の魚滓処理装置は、前記第
2分離手段が、前記反応器において水熱反応させた反応
処理物から油相、水相、及び固相のうちの少なくとも一
つの相を分離するものであることを特徴としている。
【0029】本願発明の魚滓処理装置においては、請求
項7のように、第2分離手段として、反応器において水
熱反応させた反応処理物から油相、水相、及び固相のう
ちの少なくとも一つの相を分離するものを用いることが
可能である。なお、分離手段としては、例えば、反応処
理物から、油相、水相、及び固相のそれぞれを分離、回
収することが可能な、一体化された一つの機構であるよ
うな分離手段を用いることも可能である。また、反応処
理物から、油相、水相、及び固相のそれぞれを分離、回
収することが可能なものである場合においては、例え
ば、反応処理物から、油相、水相、及び固相のいずれか
一つの相だけを分離する一段目の分離機構と、その後に
残った二つの相を分離する分離機構を備えた構成のもの
などを用いることも可能であり、その具体的な構成に特
別の制約はない。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を示
してその特徴とするところをさらに詳しく説明する。
【0031】[実施形態1]図1は本願発明の一実施形
態にかかる魚滓処理装置の構成を示す図である。この実
施形態の魚滓処理装置Aは、魚あら(魚の頭部、骨、内
臓、皮、鱗など)から魚油やアミノ酸、各種有機酸など
の有用資源を回収するための装置であって、魚滓原料を
ミンチ状に解砕するブレーカー10と、ブレーカー10
によりミンチ状に解砕されたミンチ状原料を、加圧下で
200〜280℃に加熱して水熱反応を行わせる反応器
20と、反応器20において水熱反応させた反応処理物
から、有用物質を分離する分離手段30とを備えてい
る。なお、この実施形態では、反応器20として、撹拌
機を備えたオートクレーブ型のものを用いているが、所
定の長さのチューブをつづら折り状に曲折させた構造の
チューブ型反応器を用いることも可能である。また、魚
滓の種類によっては、固形物の含有率が極端に少なくな
るため、分離手段を構成するデカンター32、3相分離
機33、クッションタンク34などが不要になる場合も
ある。
【0032】そして、この魚滓処理装置Aにおいては、
ミンチ状原料の水分含有率を調整する(例えば、含水率
60〜92重量%に調整する)ために、ブレーカー10
でミンチ状に解砕されたミンチ状原料の供給ライン11
に水を供給する給水ライン12が配設されている。な
お、水の添加位置に特に制約はなく、ブレーカー10に
必要な添加水として、分離後の水相を再利用するように
構成することも可能である。
【0033】なお、ミンチ状原料は、スラリーポンプ1
3を経て、反応器20に供給されるように構成されてお
り、反応器20の手前には、ミンチ状原料を予備的に加
熱処理するための予備加熱処理手段(プレクッカー)1
4が配設されている。また、反応器20の下部には冷却
器21が配設されており、反応器20の出口側に減圧シ
ステム22が配設されている。
【0034】なお、分離手段30は、セパレーションタ
ンク31と、セパレーションタンク31で分離された固
相の割合の高い分離液をデカントするデカンター32
と、セパレーションタンク31の上層液を供給して、油
相と水相の分離を行うとともに、微量の固相の分離も行
う3相分離機33などから構成されている。なお、デカ
ンター32で分離された固相分濃度の高いスラッジはミ
ンチ状原料の供給ライン11に戻されるように構成され
ており、また、デカンター32で分離された少量の油相
を含む水相は、クッションタンク34に貯められた後、
3相分離機33に送られるように構成されている。
【0035】上記実施形態の魚滓処理装置Aを用い、魚
滓原料をブレーカー10によりミンチ状に処理した後、
水分含有率を調整したミンチ状原料を、反応器20に供
給して、加圧下で200〜280℃に加熱して水熱反応
(亜臨界水加水分解反応)させることにより、反応処理
物から、良質な有機酸などを含む付加価値の高い油相を
回収することができるとともに、水溶性タンパク質の溶
解した水相を回収することが可能になる。また、3相分
離機33から、水相の付着した固相が排出されるが、こ
の固相も乾燥して、肥料や飼料として利用することが可
能である。
【0036】[実施形態2]図2は、本願発明の他の実
施形態にかかる魚滓処理装置の構成を示す図である。こ
の実施形態2の魚滓処理装置Bは、魚あら(魚の頭部、
骨、内臓、皮、鱗など)から有機酸などの有用資源を回
収するための装置であって、魚滓原料をミンチ状に解砕
するブレーカー10と、ミンチ状原料を150〜200
℃に加熱して水熱反応を行わせる第1反応器110と、
第1反応器110において水熱反応させた反応処理物
を、水相と水相以外の固相・油相に分離する第1分離手
段130と、第1分離手段130により分離した水相か
ら、リン酸、乳酸などの有用成分を回収する回収手段1
50と、第1分離手段130により分離された固相・油
相と、回収手段150により有用成分を回収した後の水
相とを、230〜280℃に加熱して水熱反応を行わせ
る第2反応器120と、第2反応器120において水熱
反応させた反応処理物から、有用物質を分離する第2分
離手段140とを備えている。なお、第1反応器110
及び第2反応器120の下部には、それぞれ冷却器11
1,121が配設されている。なお、第1分離手段13
0に、油相を回収するための油相回収ライン131を設
けた構成とすることも可能である。
【0037】この実施形態2でも、反応器110及び1
20として、撹拌機を備えたオートクレーブ型の構造の
ものを用いているが、所定の長さのチューブをつづら折
り状に曲折させた構造のチューブ型反応器を用いること
も可能である。なお、反応器として、チューブ型反応器
を用いてプロセスを連続化することにより、効率よく水
熱反応を行わせて、装置のコンパクト化を図ることが可
能になる。
【0038】また、第2分離手段140は、上記実施形
態1の分離手段30と同様に構成されており、セパレー
ションタンク31、セパレーションタンク31で分離さ
れた固相の割合の高い分離液をデカントするデカンター
32と、セパレーションタンク31の上層液を供給し
て、油相と水相の分離を行うとともに、微量の固相の分
離も行う3相分離機33などを備えている。
【0039】その他の構成は、図1に示す上記実施形態
1の魚滓処理装置Aの構成と同様であり、重複を避ける
ため、各部の説明は省略する。なお、図2において、図
1と同一符号を付した部分は、図1と同一の部分、又は
相当する部分を示している。
【0040】上記実施形態の魚滓処理装置Bを用い、魚
滓原料をブレーカー10によりミンチ状に処理した後、
水分含有率を調整したミンチ状原料を、第1反応器11
0に供給して、加圧下で150〜200℃に加熱して水
熱反応(亜臨界水加水分解反応)を行わせた後、反応処
理物を、水相と、水相以外の固相や油相などの部分とに
分離し、分離した水相から、リン酸、乳酸などの有用成
分を回収した後、第1分離手段130により分離された
固相・油相と、水溶性有用成分回収手段150により有
用成分を回収した後の水相とを、第2反応器120に供
給して、加圧下で230〜280℃に加熱して水熱反応
(亜臨界水加水分解反応)を行わせることにより、良質
な有機酸などを含む付加価値の高い油相を効率よく回収
することができるとともに、水溶性タンパク質の溶解し
た水相を効率よく回収することができる。また、3相分
離機33から、水相の付着した固相が排出されるが、こ
の固相も乾燥して、肥料や飼料として利用することがで
きる。
【0041】なお、上記実施形態では、第1分離工程
で、反応処理物を水相と固相・油相に分離した後、水相
からリン酸、乳酸などの有用成分を回収する一方、第1
分離工程で分離された固相・油相と、回収工程で水溶性
有用成分を回収した後の水相の混合物を、第2反応工程
で、加圧下で230〜280℃に加熱して水熱反応を行
わせるようにしているが、魚滓原料の種類などによって
は、第1反応工程で水熱反応を行わせた後の反応処理物
を、第1分離工程で、油相と油相以外の相に分離して油
相を回収した後、第1分離工程で分離された油相以外の
相を、第2反応工程で、加圧下で230〜280℃に加
熱して水熱反応を行わせるように構成することも可能で
あり、その場合にも、反応処理物から、有用物質を効率
よく分離、回収することができる。
【0042】上述のように、この実施形態2の魚滓処理
装置Bにおいては、第1反応器110と第2反応器12
0の2つの反応器を備えた構成としているので、上記実
施形態1の場合のように、一段で反応を行わせる場合に
比べて、さらに効率よく、良質の有機酸などの有用物質
を回収することが可能になる。
【0043】なお、この実施形態2の魚滓処理装置Bを
用いて、魚あら(内臓70%、骨部30%)から調製し
たミンチ状魚滓原料(水分含有率57%)を20kg/hr
の割合で処理した場合、 第1分離手段において分離した水相からは、リン酸が
0.12kg/hr、乳酸が0.05kg/hrの割合で回収さ
れ、また、 第2分離手段においては、(a)DHAやEPAなどを
含む油相が2.7kg/hr、(b)水溶性タンパク質及びピ
ログルタミン酸、アラニン、グリシン、シスチンなどの
有機酸やアミノ酸、及び水溶性タンパク質などを含有す
る水相が11.4kg/hr、(c)固形分が4.87kg/
hrの割合で回収された。
【0044】なお、本願発明は、上記の各実施形態1,
2に限定されるものではなく、処理すべき魚滓の種類や
部位(例えば、マグロなどの赤身の魚や、鯛や鮃などの
白身の魚などの肉質による魚の種類、頭、内臓、骨など
の部位やその比率など)、ブレーカー、反応器(第1反
応器及び第2反応器)、分離手段などの各構成部材の型
式や構造、ミンチ状原料の水分含有率、反応温度や圧
力、反応時間などの諸条件、ミンチ状原料を予備的に加
熱処理する予備加熱処理手段の有無、水熱反応させた反
応処理物から分離・回収すべき油相、水相、及び固相の
種類などに関し、発明の要旨の範囲内において、種々の
応用、変形を加えることが可能である。
【0045】
【発明の効果】上述のように、本願発明(請求項1)の
魚滓処理装置は、魚滓原料をミンチ状にするブレーカー
と、水分含有率が調整されたミンチ状原料を、加圧下で
200〜280℃に加熱して水熱反応を行わせる反応器
と、反応器において水熱反応させた反応処理物から、油
相、水相、及び固相のうちの少なくとも一つの相を分離
する分離手段とを備えており、魚滓を亜臨界温度に加熱
して水熱反応(亜臨界水加水分解反応)を行わせること
により、魚滓に含まれるDHAやEPAなどの脂肪酸を
高い割合で含む油相を効率よく分離、回収したり、栄養
物などの有用成分が溶解した水相を回収したりすること
が可能になり、魚滓を効率よく処理して、有用資源化す
ることができるようになる。
【0046】また、請求項2の魚滓処理装置のように、
予備加熱処理手段を設けて、ミンチ状原料を、反応器に
供される前に、予備的に加熱処理するようにした場合、
未加熱のミンチ状原料を直接に、高温の反応器に供給す
る場合に比べて、反応器内において、安定した水熱反応
を行わせることが可能になり、本願発明をより実効あら
しめることが可能になる。
【0047】また、本願発明の魚滓処理装置において
は、請求項3のように、分離手段として、反応器におい
て水熱反応させた反応処理物から油相、水相、及び固相
のうちの少なくとも一つの相を分離するものを用いるこ
とが可能である。ただし、本願発明において、分離手段
の具体的な構成には特別の制約はない。
【0048】また、本願発明(請求項4)の魚滓処理方
法は、魚滓原料をミンチ状にし、水分含有率を調整した
ミンチ状原料を、第1反応工程で、加圧下で150〜2
00℃に加熱して水熱反応を行わせ、第1分離工程で、
反応処理物を、水相と固相・油相に分離するか、又は、
油相と油相以外の相に分離した後、回収工程で、分離し
た水相から、リン酸、乳酸などの有用成分を回収する
か、又は、第1分離工程で分離した油相を回収した後、
第2反応工程で、第1分離工程において分離された固相
・油相と、回収工程で水溶性有用成分を回収した後の水
相の混合物、又は、第1分離工程において分離された油
相以外の相を、加圧下で230〜280℃に加熱して水
熱反応を行わせるようにしているので、反応処理物か
ら、効率よく有用物質を分離、回収することが可能にな
る。
【0049】すなわち、魚滓原料の種類によっては、第
1分離工程で、反応処理物を水相と固相・油相に分離し
た後、水相からリン酸、乳酸などの有用成分を回収する
一方、第1分離工程で分離された固相・油相と、回収工
程で水溶性有用成分を回収した後の水相の混合物を、第
2反応工程で、加圧下で230〜280℃に加熱して水
熱反応を行わせることも可能であり、また、第1反応工
程で水熱反応を行わせた後の反応処理物を、第1分離工
程で、油相と油相以外の相に分離して油相を回収した
後、第1分離工程で分離された油相以外の相を、第2反
応工程で、加圧下で230〜280℃に加熱して水熱反
応を行わせるように構成することも可能であり、いずれ
の場合にも、反応処理物から、有用物質を効率よく分
離、回収することができる。
【0050】また、本願発明(請求項5の)の魚滓処理
装置は、上述のように、ブレーカーと、ミンチ状原料を
150〜200℃に加熱して水熱反応を行わせる第1反
応器と、第1反応器において水熱反応させた反応処理物
を、水相と水相以外の固相・油相に分離し、又は、油相
と油相以外の相に分離する第1分離手段と、第1分離手
段により分離した水相から、リン酸、乳酸などの水溶性
有用成分を回収するか、又は、第1分離工程で分離した
油相を回収する回収手段と、第1分離手段により分離さ
れた固相・油相と、回収手段により水溶性有用成分を回
収した後の水相の混合物、又は、第1分離により分離さ
れた油相以外の相(水相及び固相)を、加圧下で230
〜280℃に加熱して水熱反応を行わせる第2反応器
と、第2反応器において水熱反応させた反応処理物か
ら、有用物質を分離する第2分離手段とを備えているの
で、請求項4の魚滓処理方法を確実に実施して、魚滓か
ら、魚油やアミノ酸、各種有機酸などの付加価値の高い
有用物質を効率よく分離、回収することができるように
なる。
【0051】また、請求項6の魚滓処理装置のように、
予備加熱処理手段を設けて、ミンチ状原料を、第1反応
器に供される前に、予備的に加熱処理することにより、
未加熱のミンチ状原料を直接に、第1反応器に供給する
場合に比べて、第1反応器内において、安定した水熱反
応を行わせることが可能になり、本願発明をより実効あ
らしめることができる。
【0052】また、本願発明の魚滓処理装置において
は、請求項7のように、第2分離手段として、反応器に
おいて水熱反応させた反応処理物から油相、水相、及び
固相のうちの少なくとも一つの相を分離するものを用い
ることが可能である。また、反応処理物から、油相、水
相、及び固相のそれぞれを分離、回収することが可能
な、一体化された一つの機構であるような分離手段を用
いることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態にかかる魚滓処理装置の
構成を示す図である。
【図2】本願発明の他の実施形態にかかる魚滓処理装置
の構成を示す図である。
【符号の説明】
A,B 魚滓処理装置 10 ブレーカー 11 ミンチ状原料の供給ライン 12 給水ライン 13 スラリーポンプ 14 予備加熱処理手段(プレクッカー) 20 反応器 21 冷却器 22 減圧システム 30 分離手段 31 セパレーションタンク 32 デカンター 33 3相分離機 34 クッションタンク 110 第1反応器 111 冷却器 120 第2反応器 121 冷却器 130 第1分離手段 131 油相回収ライン 140 第2分離手段 150 回収手段
フロントページの続き (72)発明者 池田 博史 兵庫県尼崎市杭瀬寺島2丁目1番2号 木 村化工機株式会社内 (72)発明者 山川 洋亮 兵庫県尼崎市杭瀬寺島2丁目1番2号 木 村化工機株式会社内 Fターム(参考) 4D004 AA04 AC05 BA04 BA06 BA10 CA04 CA13 CA22 CA34 CA50 CB04 CB13 DA03 DA06 DA09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】魚滓から魚油やアミノ酸、各種有機酸など
    の有用資源を回収するために用いられる魚滓処理装置で
    あって、 魚滓原料をミンチ状に解砕するブレーカーと、 ブレーカーによりミンチ状に解砕され、水分含有率が6
    0〜92重量%の範囲に調整されたミンチ状原料を、加
    圧下で200〜280℃に加熱して水熱反応を行わせる
    反応器と、 前記反応器において水熱反応させた反応処理物から、有
    用物質を分離する分離手段とを具備することを特徴とす
    る魚滓処理装置。
  2. 【請求項2】前記反応器に供される前に、前記ミンチ状
    原料を予備的に加熱処理する予備加熱処理手段を備えて
    いることを特徴とする請求項1記載の魚滓処理装置。
  3. 【請求項3】前記分離手段が、前記反応器において水熱
    反応させた反応処理物から油相、水相、及び固相のうち
    の少なくとも一つの相を分離するものであることを特徴
    とする請求項1又は2記載の魚滓処理装置。
  4. 【請求項4】魚滓原料から魚油やアミノ酸、各種有機酸
    などの有用資源を回収するための魚滓処理方法であっ
    て、 魚滓原料をミンチ状に解砕するとともに、水分含有率を
    60〜92重量%の範囲に調整するミンチ状原料調製工
    程と、 前記ミンチ状原料調製工程で調製されたミンチ状原料
    を、加圧下で150〜200℃に加熱して水熱反応を行
    わせる第1反応工程と、 前記第1反応工程において水熱反応させた反応処理物
    を、水相と水相以外の固相や油相などの相(以下「固相
    ・油相」という)に分離し、又は、油相と油相以外の相
    に分離する第1分離工程と、 前記第1分離工程で分離した水相から、リン酸、乳酸な
    どの水溶性有用成分を回収するか、又は、前記第1分離
    工程で分離した油相を回収する回収工程と、 前記第1分離工程で分離された固相・油相と、前記回収
    工程で水溶性有用成分を回収した後の水相の混合物、又
    は、前記第1分離工程で分離された油相以外の相(水相
    及び固相)を、加圧下で230〜280℃に加熱して水
    熱反応を行わせる第2反応工程と、 前記第2反応工程において水熱反応させた反応処理物か
    ら、有用物質を分離する第2分離工程とを具備すること
    を特徴とする魚滓処理方法。
  5. 【請求項5】魚滓原料から魚油やアミノ酸、各種有機酸
    などの有用資源を回収するために用いられる魚滓処理装
    置であって、 魚滓原料をミンチ状にするブレーカーと、 ブレーカーによりミンチ状に解砕され、水分含有率が6
    0〜92重量%の範囲に調整されたミンチ状原料を、加
    圧下で150〜200℃に加熱して水熱反応を行わせる
    第1反応器と、 前記第1反応器において水熱反応させた反応処理物を、
    水相と水相以外の固相や油相などの相(以下「固相・油
    相」という)を分離し、又は、油相と油相以外の相に分
    離する第1分離手段と、 前記第1分離手段により分離した水相から、リン酸、乳
    酸などの水溶性有用成分を回収し、又は、前記第1分離
    工程で分離した油相を回収する回収手段と、 前記第1分離手段により分離された固相・油相と、前記
    回収手段により水溶性有用成分を回収した後の水相の混
    合物、又は、前記第1分離手段により分離された油相以
    外の相(水相及び固相)を、加圧下で230〜280℃
    に加熱して水熱反応を行わせる第2反応器と、 前記第2反応器において水熱反応させた反応処理物か
    ら、有用物質を分離する第2分離手段とを具備すること
    を特徴とする魚滓処理装置。
  6. 【請求項6】前記第1反応器に供される前に、前記ミン
    チ状原料を予備的に加熱処理する予備加熱処理手段を備
    えていることを特徴とする請求項5記載の魚滓処理装
    置。
  7. 【請求項7】前記第2分離手段が、前記反応器において
    水熱反応させた反応処理物から油相、水相、及び固相の
    うちの少なくとも一つの相を分離するものであることを
    特徴とする請求項5又は6記載の魚滓処理装置。
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