JP2002015996A - 投影露光装置及び方法 - Google Patents

投影露光装置及び方法

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JP2002015996A JP2001167641A JP2001167641A JP2002015996A JP 2002015996 A JP2002015996 A JP 2002015996A JP 2001167641 A JP2001167641 A JP 2001167641A JP 2001167641 A JP2001167641 A JP 2001167641A JP 2002015996 A JP2002015996 A JP 2002015996A
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マスクのパターンを高解像度、大焦点深度で
基板上に転写可能とする。 【構成】 マスクのパターンに対して所定の入射角ψで
光束を照射するために、照明光学系内でマスクのパター
ン面に対して実質的にフーリエ変換の関係となる所定面
(照明光学系の瞳面)上での照明光の光量分布を、照明
光学系の光軸から偏心し、その光軸との距離がほぼ等し
く、かつパターンに応じて所定面上での位置が設定され
る複数の領域内でそれぞれ高めるとともに、その複数の
領域から射出される光束の各強度をほぼ等しくし、照明
光学系の光軸に沿って相対移動可能な一対のプリズムを
用いて、照明光学系の光軸と複数の領域との距離を設定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は投影露光装置に関し、特
に半導体集積素子等の回路パターン、又は液晶素子のパ
ターンの転写に使用される投影露光装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等の回路パターン形成には、
一般にフォトリソグラフ技術と呼ばれる工程が必要であ
る。この工程には通常、レチクル(マスク)のパターン
を半導体ウェハ等の試料基板上に転写する方法が採用さ
れる。試料基板上には感光性のフォトレジストが塗布さ
れており、照射光像、即ちレチクルパターンの透明部分
のパターン形状に応じて、フォトレジストに回路パター
ンが転写される。投影露光装置では、レチクル上に描画
された転写すべき回路パターンが、投影光学系を介して
試料基板(ウェハ)上に投影、結像される。
【0003】また、レチクルを照明するための照明光学
系中には、フライアイレンズ、ファイバーなどのオプチ
カルインテグレーターが使用され、レチクル上に照射さ
れる照明光の強度分布が均一化される。その均一化を最
適に行なうために、フライアイレンズを用いた場合、フ
ライアイレンズのレチクル側焦点面とレチクルのパター
ン面とはほぼフーリエ変換の関係で結ばれており、ま
た、レチクル側焦点面と光源側焦点面ともフーリエ変換
の関係で結ばれている。
【0004】従って、レチクルのパターン面と、フライ
アイレンズの光源側焦点面(正確にはフライアイレンズ
の個々のレンズの光源側焦点面)とは、結像関係(共役
関係)で結ばれている。このため、レチクル上では、フ
ライアイレンズの各エレメント(2次光源像)からの照
明光がそれぞれ加算(重畳)されることで平均化され、
レチクル上の照度均一性を良好とすることが可能となっ
ている。
【0005】従来の投影型露光装置では、上述のフライ
アイレンズ等のオプチカルインテグレーターの入射面に
入射する照明光束の光量分布を、照明光学系の光軸を中
心とするほぼ円形内(あるいは矩形内)でほぼ一様にな
るようにしていた。図9は、上述の従来の投影型露光装
置のオプチカルインテグレータからウェハまでの構成を
模式的に示す図である。照明光束L130は、照明光学
系中のフライアイレンズ11、空間フィルター12、及
びコンデンサーレンズ15を介してレチクル16のレチ
クルパターン17を照明する。
【0006】ここで、空間フィルター12はフライアイ
レンズ11のレチクル側焦点面11b、即ちレチクル1
6に対するフーリエ変換面(以後、瞳面と略す)、若し
くはその近傍に配置され、投影光学系の光軸AXを中心
としたほぼ円形領域の開口を有し、瞳面内にできる2次
光源(面光源)像を円形に制限する。このとき、照明光
学系11,12,15の開口数と投影光学系18のレチ
クル側開口数との比、所謂σ値は開口絞り(例えば空間
フィルター12の開口径)により決定され、その値は0.
3〜0.6程度が一般的である。
【0007】照明光束L130はレチクル16にパター
ニングされたパターン17により回折され、パターン1
7からは0次回折光Do、+1次回折光Dp、−1次回折
光Dmが発生する。夫々の回折光Do、Dm、Dpは投影光
学系18により集光され、ウェハ20上に干渉縞を発生
させる。この干渉縞がパターン17の像である。このと
き、0次回折光Doと±1次回折光Dp、Dmとのなす角
θ(レチクル側)はsinθ=λ/P(λ:露光波長、
P:パターンピッチ)により決まる。ここで、光束を表
す実線は1点から出た光の主光線を表している。
【0008】パターンピッチが微細化するとsinθが
大きくなり、sinθが投影光学系18のレチクル側開
口数(NAR) より大きくなると、±1次回折光Dp、D
mは投影光学系を透過できなくなる。すると、ウェハ2
0上には0次回折光Doのみしか到達せず、干渉縞は生
じない。つまり、sinθ>NARとなる場合にはパタ
ーン17の像は得られず、パターン17をウェハ20上
に転写することができなくなってしまう。
【0009】以上のことから、従来の露光装置において
は、sinθ=λ/P≒NARとなり、ピッチPは次式
で与えられていた。 P≒λ/NAR …(1) 1:1ラインアンドスペースパターンの場合、最小パタ
ーンサイズはピッチPの半分であるから、最小パターン
サイズは0.5・λ/NAR程度となるが、実際のフォト
リソグラフィーにおいてはウェハの湾曲や、プロセスに
よるウェハの段差等の影響、又はフォトレジスト自体の
厚さのために、ある程度の焦点深度が必要となる。この
ため、実用的な最小解像パターンサイズは、k・λ/N
Aとして表される。ここで、kはプロセス係数と呼ばれ
0.6〜0.8程度となる。
【0010】また、投影光学系のレチクル側開口数NA
Rとウェハ側開口数NAWとの比は投影光学系の投影倍率
と同じであるので、レチクル上における最小解像パター
ンサイズはk・λ/NARとなり、ウェハ上の最小パタ
ーンサイズはk・λ/NAW=k・λ/M・NAR(但
し、Mは投影倍率(縮小率))となる。
【0011】従って、より微細なパターンを転写するた
めには、より短い波長の露光光源を使用するか、あるい
はより開口数の大きな投影光学系を使用するかを選択す
る必要があった。もちろん、波長と開口数の両方を最適
化する努力も考えられる。また、レチクルの回路パター
ンの透過部分のうち、特定の部分からの透過光の位相
を、他の透過部分からの透過光の位相よりπだけずら
す、いわゆる位相シフトレチクルが特公昭62−508
11号公報等で提案されている。この位相シフトレチク
ルを使用すると、従来よりも微細なパターンの転写が可
能となる。
【0012】さらに、レチクルを所定の角度だけ傾いた
光で照明する傾斜照明法も提案されている。この傾斜照
明法は1991年秋期応用物理学会等で発表されたレチ
クルパターンのフーリエ変換相当面、若しくはその近傍
面での2次光源形状を制限する方式(以下「変形光源
法」という)と原理的には等価である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の露
光装置においては、照明光源を現在より短波長化(例え
ば200nm以下)することは、透過光学部材として使
用可能な適当な光学材料が存在しない等の理由により現
時点では困難である。
【0014】さらに、投影光学系の開口数は、現状でも
すでに理論的限界に近く、これ以上の大開口化はほぼ望
めない状態である。もし現状以上の大開口化が可能であ
るとしても、±λ/2NA2で表わされる焦点深度は開
口数の増加に伴なって急激に減少し、実使用に必要な焦
点深度がますます少なくなるという問題が顕著になって
くる。
【0015】一方、位相シフトレチクルについては、そ
の製造工程が複雑になる分コストも高く、また検査及び
修正方法も未だ確立されていないなど、多くの問題が残
されている。また、変形光源法は所定開口部を備えた遮
光板をレチクルパターンのフーリエ変換相当面、若しく
はその近傍(特にフライアイレンズの射出端側)に設け
ることにより2次光源形状を制限しているため、光量損
失や照度均一化の劣化という問題点があった。
【0016】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、通常のレチクルを使用しても、光量損失や照度均一
化の劣化なく高解像度、且つ大焦点深度が得られる投影
露光装置及び方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の投影露光装置に
おいては、原理的に図8に示すように構成される。図8
において従来(図9)と同じ部材には同一の符号をつけ
てある。図8において、オプチカルインテグレータとし
てのフライアイレンズ11A,11Bは、そのレチクル
側焦点面11bがレチクル16上の回路パターン(レチ
クルパターン)17に対してほぼフーリエ変換面となる
位置(投影光学系18の瞳面19と共役な位置)に配置
され、且つ、上記のフライアイレンズ11A,11B
は、複数のフライアイレンズに分散して配列される。
【0018】また、フライアイレンズ11A,11Bの
レチクル側焦点面11bにおける照明光量分布を、上記
複数のフライアイレンズ11A,11Bの個々のフライ
アイレンズ位置以外でほぼ零とするために、フライアイ
レンズの光源側に遮光板12を設ける。このため、フラ
イアイレンズ11A,11Bのレチクル側焦点面11b
における照明光量分布は各フライアイレンズ11A、1
1Bの位置でのみ存在し、それ以外ではほぼ零となる。
【0019】フライアイレンズ11A,11Bのレチク
ル側焦点面11bはレチクルパターン17に対するフー
リエ変換面にほぼ等しいので、フライアイレンズ11
A,11Bのレチクル側焦点面11bでの光量分布(光
束の位置座標)は、レチクルパターン17に対する照明
光束の入射角度ψに対応することになる。従って、フラ
イアイレンズ11A、11Bの個々の位置(光軸に垂直
な面内での位置)を調整することによって、レチクルパ
ターン17に入射する照明光束の入射角を決定すること
ができる。ここで、フライアイレンズ11A,11Bは
光軸AXと対称に配置するのが望ましい。
【0020】さて、本発明の請求項1に記載した投影露
光装置は、光源(1)からの照明光をマスク(16)に
照射する照明光学系と、マスクのパターン(17)の像
を基板(20)上に投影する投影光学系(18)とを備
える。そして、照明光学系内でマスクのパターンに対し
て実質的にフーリエ変換の関係となる所定面(照明光学
系の瞳面)上での照明光の光量分布を、照明光学系の光
軸(AX)から偏心し、光軸との距離が等しく、かつパ
ターンに応じて所定面上での位置が設定される複数の領
域で高めるとともに、複数の領域から射出される光束の
各強度をほぼ等しくする照明光生成手段(5、6、9)
を備え、照明光生成手段は、照明光学系の光軸に沿って
相対移動可能な一対のプリズム(5a、5b)を含むも
のである。なお、照明光学系の光軸と複数の領域との距
離に応じて一対のプリズムの間隔が調整されることとし
てもよい。
【0021】また、本発明の請求項30に記載した投影
露光方法は、照明光学系を通して光源(1)からの照明
光をマスク(16)に照射するとともに、投影光学系
(18)を介して照明光で基板(20)を露光する。そ
して、照明光学系内でマスクのパターンに対して実質的
にフーリエ変換の関係となる所定面(照明光学系の瞳
面)上での照明光の光量分布を、照明光学系の光軸(A
X)から偏心し、光軸との距離が等しく、かつパターン
に応じて所定面上での位置が設定される複数の領域で高
めるとともに、複数の領域から射出される光束の各強度
をほぼ等しくし、照明光学系の光軸に沿って相対移動可
能な一対のプリズム(5a、5b)を用いて、照明光学
系の光軸と複数の領域との距離を設定するものである。
【0022】従って、請求項1、30に係る発明では、
高解像度かつ大焦点深度でマスクのパターンを基板上に
転写できるとともに、照明光の光量分布の設定に伴う光
量損失を大幅に低減することが可能となっている。な
お、照明光学系の光軸と複数の領域との距離を可変とす
る、所定面上で照明光学系の光軸を中心とした放射方向
に複数の領域を移動する、あるいは基板上に転写すべき
パターンに応じて光量分布を変更するために、一対のプ
リズムの間隔が調整されることとしてもよい。
【0023】また、一対のプリズムのうち照明光が入射
する第1プリズム(5a)はその射出面が凸型であると
ともに、照明光を射出する第2プリズム(65b)はそ
の入射面が凹型であることとしてもよい。さらに、第1
プリズムの入射面及び第2プリズムの射出面はそれぞれ
照明光学系の光軸とほぼ垂直な平面としてもよいし、第
1プリズムは照明光学系の光軸と垂直な方向に移動可能
としてもよい。なお、一対のプリズムはそれぞれ多面体
プリズムとしてもよいし、照明光学系内で所定面とほぼ
共役に配置してもよい。また、一対のプリズムは光源と
照明光学系内のオプチカルインテグレータとの間に配置
されることが望ましい。さらに、レンズ系(9)を用い
て、一対のプリズムから射出する照明光をオプチカルイ
ンテグレータの入射面上に集光させてもよい。
【0024】本発明では、高解像度、大焦点深度でパタ
ーンを基板上に転写することができる。以下、この理由
について簡単に説明する。レチクル(マスク)上に描画
された回路パターン(17)は、一般に周期的なパター
ンを多く含んでいる。従って、照明光学系内のフーリエ
変換面(瞳面)上で光量分布が高められる複数の領域の
1つ、例えば図8に示した1つのフライアイレンズ11
Aから射出される照明光が照射されたレチクルパターン
17からは0次回折光成分Do、±1次回折光成分Dp,
Dm、及びより高次の回折光成分が、パターンの微細度
(ピッチ)に応じた回折角の方向に発生する。このと
き、図8に示すように照明光束(主光線)L120は光
軸に対して傾いた角度ψでレチクル16に入射するか
ら、発生した各次数の回折光成分も、垂直に照明された
場合に比べて傾き(角度ずれ)をもってレチクルパター
ン17から発生する。
【0025】照明光L120はレチクルパターン17に
より回折され、光軸AXに対してψだけ傾いた方向に進
む0次回折光Do、0次回折光Doに対してθpだけ傾い
た+1次回折光Dp、及び0次回折光Doに対してθmだ
け傾いた−1次回折光Dmを発生する。従って、+1次
回折光Dpは光軸AXに対して角度(θp+ψ)の方向に
進行し、−1次回折光Dmは光軸AXに対して角度(θm
−ψ)の方向に進行する。
【0026】このとき、回折角θp、θmはそれぞれ sin(θp+ψ)−sinψ=λ/P …(2) sin(θm−ψ)+sinψ=λ/P …(3) で表される。
【0027】ここでは、+1次回折光Dp、−1次回折
光Dmの両方が投影光学系18の瞳19を透過している
ものとする。レチクルパターン17の微細化に伴って回
折角が増大すると、先ず角度(θp+ψ)の方向に進行
する+1次回折光Dpが投影光学系18の瞳19を透過
できなくなる。即ちsin(θp+ψ)>NARの関係にな
ってくる。しかし、照明光L120が光軸AXに対して
傾いて入射しているため、回折角が大きくなっても−1
次回折光Dmは投影光学系18に入射可能となる。即
ち、sin(θm−ψ)<NARの関係になる。よって、ウ
ェハ20上には0次回折光Doと−1次回折光Dmの2光
束による干渉縞が生じる。この干渉縞はレチクルパター
ン17の像であり、レチクルパターン17が1:1のラ
インアンドスペースの時、ウェハ20上に塗布されたレ
ジストには約90%のコントラストでレチクルパターン
17の像をパターニングすることが可能となる。
【0028】尚、このときの解像限界は、 sin(θm−ψ)=NAR …(4) となるときであり、従って NAR+sinψ=λ/P P=λ/(NAR+sinψ) …(5) が転写可能な最小パターンのレチクル側でのピッチPで
ある。
【0029】例えば、sinψを0.5×NAR程度に定
めるとすれば、転写可能なレチクル上のパターンの最小
ピッチは、 P=λ/(NAR+0.5NAR)=2λ/3NAR …(6) となる。
【0030】一方、図9に示したように、レチクル16
の瞳面上での照明光の分布が投影光学系18の光軸AX
を中心とする円形領域である従来の露光装置の場合、解
像限界は式(1)に示したようにP≒λ/NARであっ
た。以上のことから、従来の露光装置より高い解像度が
実現できることがわかる。
【0031】次に、レチクルパターンに対して特定の入
射方向と入射角で光束を照射し、0次回折光成分と1次
回折光成分とを用いてウェハ上に結像パターンを形成す
る方法によって、焦点深度が大きくなる理由について説
明する。図8のようにウェハ20が投影光学系18の焦
点位置(最良結像面)に一致している場合には、レチク
ルパターン17中の1点を出てウェハ20上の一点に達
する各回折光は、投影光学系18のどの部分を通るもの
であっても全て等しい光路長を有する。このため、従来
のように0次回折光成分が投影光学系18の瞳面19の
ほぼ中心(光軸近傍)を通過する場合でも、0次回折光
成分とその他の回折光成分とで光路長は相等しく、相互
の波面収差も零である。
【0032】しかし、ウェハ20が投影光学系18の焦
点位置に一致していないデフォーカス状態の場合、図9
に示すような従来の装置では、投影光学系に対して斜め
に入射する高次の回折光の光路長は、光軸近傍を通る0
次回折光に対して焦点前方(投影光学系18から遠ざか
る方)では短く、焦点後方(投影光学系18に近づく
方)では長くなり、その差は入射角の差に応じたものと
なる。従って、各回折光は相互に波面収差を形成し、焦
点位置の前後にボケを生じることとなる。
【0033】前述のデフォーカスによる波面収差は、ウ
ェハ20の焦点位置からのデフォーカス量をΔF、各回
折光がウェハに入射するときの入射角θW の正弦をr
(r=sinθW)とすると、ΔFr2/2で与えられる
量である。このとき、rは各回折光の、瞳面19での光
軸AXからの距離を表わす。図9に示した従来の投影型
露光装置では0次回折光Doは光軸AXの近傍を通るの
で、r=0となり、±1次回折光Dp,Dmは、r=M・
λ/Pとなる(Mは投影光学系の倍率)。
【0034】従って、0次回折光Doと±1次回折光D
p,Dmとのデフォーカスによる波面収差は、ΔF・M
2(λ/P)2/2となる。一方、本発明における投影露光
装置では、図8に示すように0次回折光成分Doは光軸
AXから角度ψだけ傾いた方向に発生するから、瞳面1
9における0次回折光成分の光軸AXからの距離はr=
M・sinψである。また、−1次回折光成分Dm の瞳
面における光軸からの距離はr=M・sin(θm−ψ)
となる。そしてこのとき、sinψ=sin(θm−ψ)
となれば、0次回折光成分Doと−1次回折光成分Dmの
デフォーカスによる相対的な波面収差は零となり、ウェ
ハ20が焦点位置より光軸方向に若干ずれても、パター
ン17の像ボケは従来程大きく生じないことになる。即
ち、焦点深度が増大することになる。また、式(3)の
ように、sin(θm−ψ)+sinψ=λ/Pであるか
ら、照明光束L120のレチクル16への入射角ψが、
パターンのピッチPに対してsinψ=λ/2Pの関係
にあれば、焦点深度を増大することが可能である。
【0035】ところで、本発明の原理説明に用いた図8
では、2個のフライアイレンズが光軸AXに対して位置
的に対称性を保った状態を示している。このようにフラ
イアイレンズの位置の対称性が保たれていたとしても、
この2個のフライアイレンズ11A,11Bより射出さ
れる光量は必ずしも等しいとは限らない。従って、フラ
イアイレンズの位置とその位置からの光束の光量とを考
慮した対称性を保つには、両フライアイレンズからの光
束の光量も等しくしておく必要がある。この対称性が保
たれないと、ウェハ共役面における照明光束の方向重心
(投影光学系の瞳面における光軸から各光束への位置ベ
クトルに各光束の光量を乗じたものの総和)が光軸から
外れることとなる。即ち、投影光学系のウェハ側のテレ
セントリシティーが保たれないこととなり、デフォーカ
ス時にパターン像の横ずれ(所謂テレセンずれ)が生じ
ることとなる。
【0036】そこで、例えば光源とオプチカルインテグ
レータ(フライアイレンズ11A,11B)との間に配
置される一対のプリズム(光束分割部材とも呼ぶ)のう
ち、光源側に配置される第1プリズム(5a)を照明光
学系の光軸とほぼ垂直な方向に移動可能とし、光源から
の照明光と第1プリズムとの相対移動によって、一対の
プリズムから射出される各光束の強度を調整可能として
もよい。これにより、照明光学系内のフーリエ変換面上
で光量分布が高められる各領域(図8では各フライアイ
レンズ)から射出される光束の強度をほぼ等しくするこ
とができる。このとき、各フライアイレンズからの光束
の強度を計測する照度計(21)を設け、この計測結果
に基づいて各光束の強度を調整するようにしてもよい。
【0037】
【実施例】図1は本発明の実施例による投影型露光装置
(ステッパー)の概略的な構成を示す図である。この構
成において、フライアイレンズ11A,11Bの夫々の
光源側焦点面11aの所定の領域に照明光の光量分布を
集中せしめる光学部材(光束分割部材の一部)として、
多面体プリズム5を設けることとした。
【0038】水銀ランプ1より発生した照明光束は、楕
円鏡2の第2焦点f0に集光した後、ミラー3、リレー
系等のレンズ系4を介して多面体プリズム5に照射され
る。このときの照明方法は、ケーラー照明法であっても
クリチカル照明であっても良い。多面体プリズム5から
発生した光束は、リレーレンズ9によりフライアイレン
ズ11A,11Bの夫々に集中して入射する。このと
き、フライアイレンズ11A,11Bの光源側焦点面1
1aと、多面体プリズム5とは、リレーレンズ9を介し
て、ほぼフーリエ変換の関係となっている。尚、図1で
は、多面体プリズム5への照明光を平行光束として図示
したが、実際は発散光束となっているため、フライアイ
レンズ11A,11Bへの入射光束はある大きさ(面
積)を持っている。
【0039】一方、フライアイレンズ11A,11Bの
レチクル側焦点面11bは、レチクルパターン17のフ
ーリエ変換面(瞳共役面)とほぼ一致するように、光軸
AXと垂直な面内の方向に配置されている。また、個々
のフライアイレンズ11A,11Bは光軸AXと垂直な
面内の方向に夫々独立に可動であり、且つ、そのための
可動部材に保持されているが、その詳細は後述する。個
々のフライアイレンズ11A,11Bは同一の形状、同
一の材質(屈折率)のものであることが望ましい。
【0040】また、図1に示した個々のフライアイレン
ズ11A,11Bの各レンズエレメントは、両凸レンズ
とし、且つ光源側焦点面11aと入射面、レチクル側焦
点面11bと射出面がそれぞれ一致する場合の例であっ
たが、フライアイレンズのレンズエレメントはこの関係
を厳密に満たさなくても良く、また平凸レンズや、凸平
レンズ或いは平凹レンズであってもよい。
【0041】尚、フライアイレンズの光源側焦点面11
aとレチクル側焦点面11bとは、当然ながらフーリエ
変換の関係である。従って、図1の例の場合、フライア
イレンズのレチクル側焦点面11b、即ちフライアイレ
ンズ11A,11Bの射出面は、多面体プリズム5と結
像関係(共役)になっている。
【0042】図2は、投影型露光装置のフライアイレン
ズ11A、11Bから投影光学系18までの構成を模式
的に表す図であり、フライアイレンズのレチクル側焦点
面11bが、レチクルパターン17のフーリエ変換面1
2cと一致している。またこのとき、レチクル側焦点面
11bとレチクルパターン17とをフーリエ変換の関係
とならしめる光学系を一枚のレンズ15aとして表わし
てある。さらに、レンズ15aのフライアイレンズ側主
点Hからフライアイレンズ11A,Bのレチクル側焦点
面11bまでの距離と、レンズ15aのレチクル側主点
H′からレチクルパターン17までの距離は共にfであ
るとする。
【0043】さて、フライアイレンズ11A,11Bの
レチクル側焦点面11bより射出される光束は、コンデ
ンサーレンズ13,15、及びミラー14を介して、レ
チクル16を均一な照度分布で照明する。遮光板12
A,12Bは、それぞれフライアイレンズ11A,11
Bの各位置に対応し、可動となっている。このため、フ
ライアイレンズ11A,11Bからの照明光束を夫々任
意に遮光、透光することが可能である。このため、レチ
クルパターン17に照明される照明光を、フライアイレ
ンズ11A,11Bのうちいずれか一方からの光束(2
次光源像からの光束)のみとすることができ、従って、
例えばウェハ20表面との共役面にその受光面を持った
後述の照度計21を用いて光束の強度を計測する際、各
フライアイレンズからの光束の強度を独立して計測する
ことができる。
【0044】この照度計は、ウェハ共役面に配置される
ものに限定されず、例えば、ミラー14の裏面にフライ
アイレンズのレチクル側焦点面11bと共役な面を作
り、そこに2つのセンサーを配置して計測してもよい。
その場合、フライアイレンズ11A、11Bからの各々
の光束の強度を同時に計測することができ、遮光板12
Aは必要ない。
【0045】こうして照明されたレチクル16上のレチ
クルパターン17から発生した回折光は、図8で説明し
たのと同様に、テレセントリックな投影光学系18によ
り集光、結像され、ウェハ20上にレチクルパターン1
7の像を転写する。前述の多面体プリズム5を使って照
明光束を分割して、その光束をフライアイレンズ11
A,11Bの光源側焦点面内の特定位置(フライアイレ
ンズ)に集中させる際、その集中位置は、多面体プリズ
ム5の傾斜角や方向性によって変化する。従って、各フ
ライアイレンズ11A、11Bの位置に照明光を集中さ
せるべく、多面体プリズム5の傾斜角や方向性を決定す
る。
【0046】上記実施例では、多面体プリズム5とフラ
イアイレンズ11A,11Bの光源側焦点面とをフーリ
エ変換の関係としたが、結像関係としてもよい。但し、
フーリエ変換の関係とした方が、多面体プリズム5上の
ゴミ等によるレチクル16上の照度均一性の悪化を防ぐ
ことができる。また、図中では多面体プリズム5により
照明光束を2光束に分割するものとしたが、多面体プリ
ズムの面数を増すことでより多くの光束に分割すること
ができる。
【0047】さて、図1中多面体プリズム5は、能動部
材6に保持されており、光軸AXとほぼ垂直な方向(紙
面上下方向)に可動となっている(詳細後述)。このと
き、多面体プリズム5を光軸AXとほぼ垂直な方向に移
動すると、多面体プリズム5に入射する光束の分割位置
(多面体プリズム5と入射光束との相対位置)が変わる
ため、分割後の複数の光束の光量比を光量損失なく変え
ることができる。このとき、能動部材6は駆動系51に
よって制御される。また、駆動系51は、前述の遮光板
12A,12Bの各光路(各フライアイレンズ射出面近
傍)への出し入れも制御するものとする。さらに、各フ
ライアイレンズ11A,11Bが可動であれば、各フラ
イアイレンズの移動も行うものとする。
【0048】図1中、ウェハ20を保持するウェハホル
ダー22は、ウェハステージ23によって光軸AXと垂
直な面内に可動である。また、ウェハステージ23上に
は照度計21が設けられている。照度計21は投影フィ
ールド内全体を一括に受光するセンサーであり、その受
光面はウェハ表面とほぼ一致する平面内に設けられてい
る。この照度計21により、ウェハ上の像面と共役な位
置での照明光強度を計測することができる。従って、前
述の遮光板12A,12Bを操作し、各フライアイレン
ズ11A,11Bのうちの1つを残してそれ以外からの
照明光束を全て遮光することで、1つのフライアイレン
ズからの光束の強度を計測することができる。この計測
を各フライアイレンズについて夫々行うことにより、各
フライアイレンズからの光束の強度を知ることができ
る。強度計測時にはレチクル16は装填されていない方
が好ましいが、レチクルの入った状態で計測をしてもよ
い。
【0049】計測した各光束の計測値は主制御系21で
比較される。主制御系21には照明光の強度と能動部材
6の駆動量との関係が予めテーブル値として登録されて
おり、主制御系21は各光束の強度を等しくするように
能動部材6を操作する。これによって各フライアイレン
ズからの光束の強度を等しくすることができる。
【0050】また、各フライアイレンズの配置は、光軸
AXに対して対称とする。このため、前述の投影光学系
の瞳面における光軸から各光束への位置ベクトルに各光
束の光量を乗じたものの総和(方向重心)が零となり、
前述のテレセンずれを零とすることができる。
【0051】ところで、光源である水銀ランプ1には使
用時間の限界(寿命)があり、現在のところ約600時
間毎に新品と交換して使用している。水銀ランプには、
製造段階で生じる個体差があり、光量の配向特性等がラ
ンプ毎に異なる。従って、以前のランプ使用時には各々
のフライアイレンズからの光束の強度が等しかった場合
でも、ランプを交換することによってそれに伴う配向特
性等の変化が生じ、各フライアイレンズからの光束の強
度が等しくならない可能性がある。またこのことは、1
個の水銀ランプを使用中の経時変化によっても発生し得
るものである。従って、上記の光束分割手段の調整は、
ランプ交換毎、或いはランプ使用中の例えば100時間
毎に行うと良い。
【0052】ところで、フライアイレンズのレチクル側
焦点面内での2次光源像の位置は、使用するレチクルの
パターンのピッチ(周期性)に応じて変更できることが
望ましい。以下に、フライアイレンズを可動とする実施
例について説明する。図3はフライアイレンズの可動部
を光軸方向から見た図であり、図4は光軸と垂直な方向
から見た図である。複数のフライアイレンズとして図3
では4個のフライアイレンズ11A,11B,11C,
11Dを光軸からほぼ等距離に配置している。また、フ
ライアイレンズ11A,11B,11C,11Dの夫々
は、図3には32個のレンズエレメントで構成されるよ
うに示しているが、これに限定されるものではなく、極
端な場合1個のレンズエレメントで構成されたフライア
イレンズとしてもよい。
【0053】さて、図3、図4において、フライアイレ
ンズ11A,11B,11C,11Dは夫々治具80
A,80B,80C,80Dにより保持され、これら治
具80A,80B,80C,80Dはさらに支持棒70
A,70B,70C,70Dを介して可動部材71A,
71B,71C,71Dにより夫々支持されている。こ
の支持棒70A,70B,70C,70Dは、可動部材
71A,71B,71C,71Dに含まれるモーター及
びギア等の駆動素子により、光軸AXを中心とした放射
方向に伸縮可能となっている。また、可動部材71A,
71B,71C,71D自体も、固定ガイド72A,7
2B,72C,72Dに沿って移動可能であり、従って
個々のフライアイレンズ11A,11B,11C,11
Dは光軸AXと垂直な面内の任意の位置に夫々独立に移
動可能である。
【0054】また、遮光板12A,12Bもフライアイ
レンズ11A,11Bの移動に応じて移動可能であり、
フライアイレンズ11A,11Bの位置に係わらず、任
意のフライアイレンズからの光束のみを透過させ、他の
光束全てを遮光することができる。さらに、各フライア
イレンズ11A,11Bを保持する治具80A,80B
が夫々遮光羽根81A,81Bを有していれば、図8に
示すような遮光板12の開口部はフライアイレンズの径
よりかなり大きくて良くなる。また、各遮光羽根81
A,81Bは、光軸方向にわずかずつずれていると、各
フライアイレンズの移動範囲に与える制限が減少され
る。
【0055】次に、多面体プリズム5の構成について図
5を参照して説明する。多面体プリズム5は2つの多面
体プリズム5a,5bで構成されており、少なくとも凹
型の多面体プリズム5aは、光軸AXに垂直な面内方向
に移動可能である。プリズム5aは保持具7aを介して
能動部材6aに設けられており、さらに、能動部材6a
は固定具8に設けられている。能動部材6はプリズム5
aを光軸AXと垂直な面内方向に移動する。一方、プリ
ズム5bは保持具7bを介して固定具8に設けられてい
る。プリズム5aとプリズム5bとの夫々は、固定具8
内に設けられた駆動部により光軸AX方向に移動可能で
あり、プリズム5aとプリズム5bとの光軸AX方向の
間隔を可変とすることができる。
【0056】前述の如く各照明光束の強度を等しくする
場合は、少なくともプリズム5aを光軸AXと垂直な面
内方向に所定量だけ移動する。凹型プリズム5aが複数
の光学素子で構成される場合は少なくともその一部を移
動可能としてもよい。尚、図中の点線はプリズム5aが
移動した場合を示しており、この時2つの光束が光軸A
Xから大きくシフトする場合は、プリズム5bとレンズ
9aとの間の各々の光路中に平行平板ガラスを設け、各
光束の光軸AXからのシフト量を補正すればよい。
【0057】ところで、上述の如くフライアイレンズ1
1A〜Dが移動する場合、多面体プリズム等の光束分割
部材から射出される光束の通過する位置(光軸AXを中
心として光軸と垂直な面内の位置)もフライアイレンズ
の移動に応じて変更する必要がある。この場合、プリズ
ム5aとプリズム5bの間隔を変更することにより、分
割された各光束の光軸からの距離を変更することができ
る。また、このプリズム5a,5bを光軸AXについて
回転することで、光軸を中心とした円周方向の光束の位
置も変更できる。
【0058】さて、図3、及び図4に示したフライアイ
レンズ11A,11B,11C,11Dの各位置(光軸
と垂直な面内での位置)は、転写すべきレチクルパター
ンに応じて決定(変更)するのが良い。つまり、作用の
項で述べたように各フライアイレンズからの照明光束
が、転写すべきパターンの微細度(ピッチ)に対して最
適な解像度、及び焦点深度の向上効果を得られるような
入射角ψでレチクルパターンに入射するようにすればよ
い。
【0059】次に、各フライアイレンズの位置決定の具
体例について、図6を用いて説明する。図6(A),
(C)は、共にレチクルパターン17中に形成される一
部分のパターンの例を示す図である。図6(B)は、図
6(A)に示すようなパターンを照明するのに最適な、
レチクルパターンのフーリエ変換面(又は投影光学系の
瞳面)での各フライアイレンズの中心の位置(本発明で
いうフーリエ変換面内での、光量分布の極大値の位置に
相当する)を示し、同様に図6(D)は、図6(C)に
示すようなパターンを照明するのに最適な、各フライア
イレンズの中心の位置を示す図である。
【0060】図6(A)は、所謂1次元ラインアンドス
ペースパターンであって、Y方向に帯状に延びた透過部
と遮光部とが等しい幅で、且つX方向にピッチPで規則
的に並んでいる。このとき、個々のフライアイレンズの
最適位置は図6(B)に示すようにフーリエ変換面12
c内に仮定したY方向の線分Lα上、及び線分Lβ上の
任意の位置となる。図6(B)はレチクルパターン17
に対するフーリエ変換面12c(フライアイレンズのレ
チクル側焦点面11b)を光軸AX方向から見た図であ
り、且つ、面12c内の座標系X,Yは、同一方向から
レチクルパターン17を見た図6(A)と同一にしてあ
る。
【0061】さて、図6(B)において光軸AXが通る
中心Cから、各線分Lα、Lβまでの距離α、βはα=
βであり、露光波長をλとしたとき、α=β=f・λ/
2Pに等しい。この距離α,βをf・sinψと表わせ
れば、sinψ=λ/2Pであり、これは作用の項で述
べた数値と一致している。従って各フライアイレンズの
各中心(各フライアイレンズの夫々によって作られる2
次光源像の光量分布の各重心)位置が線分Lα、Lβ上
にあれば、図6(A)に示す如きラインアンドスペース
パターンに対して、各フライアイレンズからの光束を照
射した際に発生する±1次回折光のうちのどちらか一方
と0次回折光との2つの回折光は、投影光学系瞳面19
において光軸AXからほぼ等距離となる位置を通る。従
って、前述の如くラインアンドスペースパターン(図6
(A))に対する焦点深度を最大とすることができ、且
つ高解像度を得ることができる。
【0062】次に、図6(C)は、レチクルパターンが
所謂2次元島状パターンである場合であり、且つ、パタ
ーンのX方向のピッチがPx、Y方向のピッチがPyと
なっている。図6(D)はこのようなパターンを照明す
る場合の各フライアイレンズの最適位置を表わす図であ
り、図6(C)の座標系X,Yの関係は図6(A),
(B)の関係と同じである。図6(C)の如き2次元パ
ターンに照明光が入射すると、パターンの2次元方向の
周期性(X方向はPx、Y方向はPy)に応じた2次元
方向に回折光が発生する。この場合も、回折光中の±1
次回折光のうちのいずれか一方と0次回折光とが投影光
学系瞳面19において光軸AXからほぼ等距離となるよ
うにすれば、焦点深度を最大とすることができる。つま
り、図6(C)のパターンのX方向のピッチはPxであ
るから、図6(D)に示すようにα=β=f・λ/2P
xとなる線分Lα、Lβ上に各フライアイレンズの中心
があれば、パターンのX方向成分について焦点深度を最
大とすることができる。同様に、γ=ε=f・λ/2P
yとなる線分Lγ、Lε上に各フライアイレンズの中心
があれば、パターンY方向成分について焦点深度を最大
とすることができる。
【0063】以上、図6(B)、又は(D)に示した各
位置に配置したフライアイレンズからの照明光束がレチ
クルパターン17に入射すると、+1次回折光成分D
p、又は−1次回折光成分Dmのいずれか一方と0次光回
折光成分Doとが、投影光学系18内の瞳面19で光軸
AXからほぼ等距離となる光路を通る。従って、作用の
項で述べたとおり、高解像及び大焦点深度の投影型露光
装置が実現できる。
【0064】以上、レチクルパターン17として図6
(A)、又は(C)に示した2例のみを考えたが、他の
パターンであってもその周期性(微細度)に着目し、そ
のパターンからの+1次回折光成分、又は−1次回折光
成分のいずれか一方と0次回折光成分との2光束が、投
影光学系内の瞳面19では光軸AXからほぼ等距離にな
る光路を通る様な位置に各フライアイレンズの中心を配
置すればよい。
【0065】また、図6(A)、(C)のパターン例
は、遮光部と透過部との比(デューティ比)が1:1の
パターンであったため、発生する回折光中では±1次回
折光が強くなる。このため、±1次回折光のうちの一方
と0次回折光との関係のみに着目した。しかし、デュー
ティ比が1:1から異なるパターンの場合等では他の回
折光、例えば±2次回折光のうちの一方と0次回折光と
の位置関係が、投影光学系瞳面19において光軸AXか
らほぼ等距離となるようにしてもよい。
【0066】さらに、レチクルパターン17が図6
(C)の如く2次元の周期性パターンを含む場合、特定
の1つの0次回折光成分に着目したとき、投影光学系の
瞳面19上ではその1つの0次回折光成分を中心として
X方向に分布する1次以上の高次回折光成分と、Y方向
に分布する1次以上の高次回折光成分とが存在し得る。
【0067】そこで、特定の1つの0次回折光成分に対
して2次元のパターンの結像を良好に行うものとする
と、X方向に分布する高次回折光成分の1つと、Y方向
に分布する高次回折光成分の1つ、及び特定の0次回折
光成分との3つの回折光成分が、瞳面19上で光軸AX
からほぼ等距離に分布するように、特定の0次回折光成
分(1つのフライアイレンズ)の位置を調節すればよ
い。例えば、図6(D)中でフライアイレンズ中心位置
を点Pζ、Pη、Pκ、Pμのいずれかと一致させると
よい。点Pζ、Pη、Pκ、Pμはいずれも線分Lαま
たはLβ(X方向の周期性について最適な位置、即ちX
方向の±1次回折光の一方と0次回折光とが投影光学系
瞳面19上で光軸からほぼ等距離となる位置)と線分L
γまたはLε(Y方向の周期性について最適な位置)と
の交点であるため、X方向、Y方向のいずれのパターン
方向についても最適な光源位置である。
【0068】以上の実施例においては、2次元パターン
としてレチクル上の同一箇所に2次元の方向性を有する
パターンを仮定したが、同一レチクルパターン中の異な
る位置に異なる方向性を有する複数のパターンが存在す
る場合にも上記の方法を適用することが出来る。
【0069】レチクル上のパターンが複数の方向性又は
微細度を有している場合、フライアイレンズの最適位置
は、上述の様にパターンの各方向性及び微細度に応じた
ものとなる。或いは各最適位置の平均位置にフライアイ
レンズを配置してもよい。また、この平均位置は、パタ
ーンの微細度や重要度に応じた重みを加味した加重平均
としてもよい。尚、上記のようにフライアイレンズを移
動した際は、照度計21で各フライアイレンズからの光
束の強度を計測し、夫々所定の強度になっているかを確
認するのが望ましい。
【0070】以上のようにレチクルパターンの周期の方
向性を考慮する場合、上記の各情報は、図1中のキーボ
ード52から入力可能とする。入力する情報がパターン
の方向性である場合、それに応じた各フライアイレンズ
の位置を主制御系50で決定すればよい。
【0071】ところで、各フライアイレンズ夫々からレ
チクルへ照射される光束の開口数は、σ値として0.1か
ら0.3程度であるとよい。σ値が小さすぎると、照度の
低下や照度むらを生じやすく、大きすぎると本発明によ
る高解像度、大焦点深度の効果が低下する以上の実施例
においては、光源として水銀ランプ1を用いたが、他の
輝線ランプやレーザー(KrF等)光源、或るいは連続
スペクトルの光源であっても良い。また、照明光学系中
の光学部材の大部分をレンズとしたが、ミラー(凹面
鏡、凸面鏡)であっても構わない。さらに、投影光学系
としては屈折系であっても、反射系、或るいは反射屈折
系であってもよい。
【0072】また、以上の実施例においては両側テレセ
ントリックな投影光学系を使用したが、片側テレセント
リック系でも、非テレセントリック系でも同様である。
その他、光源から発生する照明光のうち、特定の波長の
光のみを利用するために、照明光学系中に干渉フィルタ
ー等の単色化手段を設けてもよい。
【0073】照明光の均一化については、フライアイレ
ンズ11A,11B,11C,11Dの光源側焦点面1
1a近傍に、拡散板や光ファイバー束等の光散乱部材を
用いることで、照明光の均一化を行なっても良い。或る
いは本発明の実施例で使用されたフライアイレンズ11
A,11Bとは別に、さらにフライアイレンズ(以後、
別フライアイレンズと称する)等のオプチカルインテグ
レーターを用いて、照明光の均一化を行なっても良い。
このとき、別フライアイレンズは、上記フライアイレン
ズ11A,11Bの光源側焦点面11a近傍での照明光
量分布を可変とする光学部材(即ち、インプット光学
系)、例えば図1に示した多面体プリズム5等よりも光
源側であることが望ましい。或いは、上記の各フライア
イレンズ11A、11Bよりもレチクル側にそれぞれ独
立したフライアイレンズ群を別に設けてもよい。このよ
うに、2つの照明光を各々2つのフライアイレンズで均
一化することにより、より一層の均一化が図れる。
【0074】尚、以上の実施例では光束分割部材として
ピラミッドプリズムを用いたが、これに限定されるもの
ではない。例えば、複数個のレンズを並べたレンズアレ
イとしてもよく、多面ミラーを用いて分割してもよい。
この場合も、レンズアレイや多面ミラーを光軸AXと垂
直な面内で移動させて、各光束の強度を調整すればよ
い。
【0075】また、以上では光束分割部材の少なくとも
一部を移動させて、照明光束の光束分割位置(照明光束
と光束分割部材との相対位置)を可変としていたが、図
1のレンズ系4と光束分割部材5との間に平行平板ガラ
スを設け、この平行平板ガラスの傾きを変えることによ
り、照明光束の分割位置を可変としてもよい。
【0076】さらに、特開昭60−78454号公報に
開示されているように、ピンホール付センサーや2次元
CCDセンサーを照度計21の代わりにステージ上に設
けて、図3に示すような4つのフライアイレンズのう
ち、1つのフライアイレンズによる照明光の像面内での
照度ムラを、各フライアイレンズ毎に計測して評価して
もよい。
【0077】また、フライアイレンズ11に入射する複
数の光束に、前述のプリズム5aの移動で補正できない
程の強度差がある場合は、図1中フライアイレンズ11
A、11Bの光源側に吸光性フィルター(又は金網等)
を設け、プリズム5aの移動と併用すればよい。例え
ば、プリズム5で照明光を4つに分割し、各々の光束を
4つのフライアイレンズに入射する場合について考えて
みる。4つのフライアイレンズの中心が図6(D)の点
Pζ、Pη、Pκ、Pμにあるとしたとき、PζとPκ
の位置にあるフライアイレンズからの照明光の強度が等
しくなるようにプリズムを移動し、Pη、Pμからの照
明光の強度が等しくなるようにフィルターで補正する。
【0078】また、プリズム5とフィルターとの少なく
とも1つを使って複数の光束の強度を、レチクルパター
ンの周期性に応じて積極的に異ならせるようにしてもよ
い。これを図7を参照して説明する。図7(A)はX、
Yの2次元方向とX、Y方向に対して45度方向のパタ
ーンの2種類のパターンが混在しているレチクルパター
ンを示しており、図7(B)はフーリエ変換面での照明
光の領域(フライアイレンズの位置)を示しており、そ
の位置関係は図6(D)に示すものと同様である。強度
の異ならせ方の一例としては、図7(B)で領域110
g、110hからの光束の強度をプリズムで調整し、領
域110i、110jからの光束の強度をフィルターで
弱くする。
【0079】このとき、本実施例の露光装置が特開昭6
0−78454号公報に開示されているような、投影レ
ンズの結像特性を制御する手段(投影レンズエレメント
間の圧力制御を行う方式等)を有している場合、各照明
光間の光量比が大きく変わることにより制御量に誤差が
生じる場合がある。これを防止するため、各光束間の光
量比に応じて、この制御量を求めるためのパラメータを
変化させるようにしてもよい。
【0080】また、以上の実施例では、分割されたフラ
イアイレンズ群の各々に照明光を入射させることとした
が、分割されていない大型の1つのフライアイレンズ内
で照明される領域が光軸AXから偏心した離散的な領域
となるように照明光を入射させるようにしてもよい。
【0081】
【発明の効果】以上の様に本発明によれば、通常のマス
クを使用しながら、従来よりも高解像度、大焦点深度の
投影露光装置を実現することが可能である。しかも本発
明によれば、すでに半導体生産現場で稼働中の投影露光
装置の照明系部分、及び主制御系の一部分を替えるだけ
でよく、稼働中の装置の投影光学系をそのまま利用し
て,それまで以上の高解像力化が可能となる。また、露
光装置のランプ交換、或いはレーザ交換等に伴って、光
源の配向特性、或いは位置が変化した場合にもこれを光
量損失なく補償することができ、安定した露光装置を実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による投影型露光装置の概略的
な構成を示す図
【図2】本発明の実施例による投影型露光装置における
フライアイレンズから投影光学系までの構成を模式的に
表す図
【図3】本発明の実施例による投影露光装置におけるフ
ライアイレンズの配置とその可動部材との構成を光軸方
向からみた図
【図4】本発明の実施例による投影露光装置におけるフ
ライアイレンズの配置とその可動部材との構成を光軸と
垂直な方向からみた図
【図5】インプット光学系の他の構成を示す図
【図6】(A),(C)は、マスク上に形成されたレチ
クルパターンの一例を示す図(B),(D)は、図6
(A),(C)に示すようなパターンを照明するのに最
適な、レチクルパターンのフーリエ変換面でのフライア
イレンズの位置を示す図
【図7】(A)は、本発明の実施例による投影型露光装
置に使用するレチクルパターンの他の例を示す図(B)
は、図7(A)に示すパターンを照明するのに最適な、
レチクルパターンのフーリエ変換面におけるフライアイ
レンズの位置と照明強度を示す図
【図8】本発明の原理を説明する図
【図9】従来の投影型露光装置の構成を示す図
【符号の説明】
5a、5b 多面体プリズム 6a、6b 能動部材 9 レンズ系 10 吸光性フィルター 11A,11B,11C,11D フライアイレンズ 12,12A,12B 遮光板(空間フィルター) 12c レチクルパターンのフーリエ変換面 21 照度計 50 主制御系 70A,70B,70C,70D 支持棒 71A,71B,71C,71D 可動部材 72A,72B,72C,72D 固定ガイド

Claims (45)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの照明光をマスクに照射する照
    明光学系と、前記マスクのパターンの像を基板上に投影
    する投影光学系とを備えた投影露光装置において、 前記照明光学系内で前記マスクのパターンに対して実質
    的にフーリエ変換の関係となる所定面上での前記照明光
    の光量分布を、前記照明光学系の光軸から偏心し、前記
    光軸との距離が等しく、かつ前記パターンに応じて前記
    所定面上での位置が設定される複数の領域で高めるとと
    もに、前記複数の領域から射出される光束の各強度をほ
    ぼ等しくする照明光生成手段を備え、前記照明光生成手
    段は、前記照明光学系の光軸に沿って相対移動可能な一
    対のプリズムを含むことを特徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】 前記照明光学系の光軸と前記複数の領域
    との距離に応じて前記一対のプリズムの間隔が調整され
    ることを特徴とする請求項1に記載の投影露光装置。
  3. 【請求項3】 前記照明光学系の光軸と前記複数の領域
    との距離を可変とするために、前記一対のプリズムの間
    隔が調整されることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の投影露光装置。
  4. 【請求項4】 前記所定面上で前記照明光学系の光軸を
    中心とした放射方向に前記複数の領域を移動するため
    に、前記一対のプリズムの間隔が調整されることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の投影露光装置。
  5. 【請求項5】 前記基板上に転写すべきパターンに応じ
    て前記光量分布を変更するために、前記一対のプリズム
    の間隔が調整されることを特徴とする請求項1又は2に
    記載の投影露光装置。
  6. 【請求項6】 前記一対のプリズムのうち前記照明光が
    入射する第1プリズムはその射出面が凸型であるととも
    に、前記照明光を射出する第2プリズムはその入射面が
    凹型であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一
    項に記載の投影露光装置。
  7. 【請求項7】 前記第1プリズムの入射面及び前記第2
    プリズムの射出面はそれぞれ前記照明光学系の光軸とほ
    ぼ垂直な平面であることを特徴とする請求項6に記載の
    投影露光装置。
  8. 【請求項8】 前記第1プリズムは、前記照明光学系の
    光軸と垂直な方向に移動可能であることを特徴とする請
    求項6又は7に記載の投影露光装置。
  9. 【請求項9】 前記一対のプリズムはそれぞれ多面体プ
    リズムであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか
    一項に記載の投影露光装置。
  10. 【請求項10】 前記一対のプリズムは、前記光源と前
    記照明光学系内のオプチカルインテグレータとの間に配
    置されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項
    に記載の投影露光装置。
  11. 【請求項11】 前記照明光生成手段は、前記一対のプ
    リズムから射出する照明光を前記オプチカルインテグレ
    ータの入射面上に集光するレンズ系を含むことを特徴と
    する請求項10に記載の投影露光装置。
  12. 【請求項12】 前記一対のプリズムは、前記照明光学
    系内で前記所定面とほぼ共役に配置されることを特徴と
    する請求項1〜11のいずれか一項に記載の投影露光装
    置。
  13. 【請求項13】 前記複数の領域は、前記基板上に転写
    すべきパターンの微細度に応じて前記照明光学系の光軸
    との距離が決定されることを特徴とする請求項1〜12
    のいずれか一項に記載の投影露光装置。
  14. 【請求項14】 前記パターンが第1及び第2方向にそ
    れぞれ延びるとき、前記複数の領域は互いに前記第1方
    向に関する前記光軸との第1距離がほぼ等しく、かつ前
    記第2方向に関する前記光軸との第2距離がほぼ等しい
    ことを特徴とする請求項13に記載の投影露光装置。
  15. 【請求項15】 前記複数の領域は、前記パターンの前
    記第1方向に関する微細度に応じて前記第1距離が定め
    られ、かつ前記パターンの前記第2方向に関する微細度
    に応じて前記第2距離が定められることを特徴とする請
    求項14に記載の投影露光装置。
  16. 【請求項16】 前記パターンが少なくとも第1方向に
    延びるとき、前記複数の領域は、前記第1方向とほぼ平
    行で、かつ前記第1方向と直交する第2方向に関して前
    記照明光学系の光軸から前記パターンの前記第2方向に
    関する微細度に応じた距離だけ離れた一対の第1線分上
    に配置されることを特徴とする請求項1〜13のいずれ
    か一項に記載の投影露光装置。
  17. 【請求項17】 前記パターンが前記第1方向と直交す
    る第2方向にも延びるとき、前記複数の領域は、前記第
    2方向とほぼ平行で、かつ前記第1方向に関して前記照
    明光学系の光軸から前記パターンの前記第1方向に関す
    る微細度に応じた距離だけ離れた一対の第2線分、及び
    前記一対の第1線分の各線分上に配置されることを特徴
    とする請求項16に記載の投影露光装置。
  18. 【請求項18】 前記複数の領域は、前記一対の第1線
    分と前記一対の第2線分との交点上に配置されることを
    特徴とする請求項17に記載の投影露光装置。
  19. 【請求項19】 前記各領域から射出される光束の照射
    によって前記パターンから発生する次数が異なる2つの
    回折光が、前記投影光学系の瞳面上で光軸からほぼ等距
    離となる位置を通過するように、前記各領域の位置を決
    定することを特徴とする請求項1〜18のいずれか一項
    に記載の投影露光装置。
  20. 【請求項20】 前記2つの回折光は±n次回折光の一
    方と0次回折光とであることを特徴とする請求項19に
    記載の投影露光装置。
  21. 【請求項21】 前記各領域から射出される光束の前記
    マスクへの入射角をψ、前記パターンから発生する±n
    次回折光の回折角をθ、前記投影光学系のマスク側開口
    数をNARとすると、前記±n次回折光の一方でsin
    (θ−ψ)=NARなる関係が満たされるときを前記投影
    光学系の解像限界とすることを特徴とする請求項1〜2
    0のいずれか一項に記載の投影露光装置。
  22. 【請求項22】 前記関係を満たす一方の回折光は、前
    記投影光学系の光軸に関して前記パターンから発生する
    0次回折光とほぼ対称になることを特徴とする請求項2
    1に記載の投影露光装置。
  23. 【請求項23】 前記照明光の波長をλ、前記パターン
    のピッチをPとして、前記各領域から射出される光束の
    前記マスクへの入射角ψがsinψ=λ/2Pなる関係
    を満たすように、前記各領域の位置を決定することを特
    徴とする請求項1〜22のいずれか一項に記載の投影露
    光装置。
  24. 【請求項24】 前記各領域から射出される光束の前記
    マスクへの入射角をψ、前記照明光の波長をλ、前記投
    影光学系の前記マスク側開口数をNARとして、前記基
    板上に転写可能なパターンの最小ピッチがλ/(NAR
    sinψ)であることを特徴とする請求項1〜23のい
    ずれか一項に記載の投影露光装置。
  25. 【請求項25】 前記照明光の波長をλ、前記投影光学
    系の前記マスク側の開口数をNARとして、前記パター
    ンはピッチがλ/NARよりも小さい周期構造を有する
    ことを特徴とする請求項1〜24のいずれか一項に記載
    の投影露光装置。
  26. 【請求項26】 前記パターンが第1及び第2方向にそ
    れぞれ延びるとき、前記各領域から射出される光束の照
    射によって前記パターンから発生する0次回折光、前記
    0次回折光を中心として前記第1方向に分布する高次回
    折光の1つ、及び前記0次回折光を中心として前記第2
    方向に分布する高次回折光の1つが、前記投影光学系の
    瞳面上で光軸からほぼ等距離に分布するように、前記各
    領域の位置を決定することを特徴とする請求項1〜25
    のいずれか一項に記載の投影露光装置。
  27. 【請求項27】 前記第1及び第2方向にそれぞれ分布
    する前記1つの高次回折光は次数が等しいことを特徴と
    する請求項26に記載の投影露光装置。
  28. 【請求項28】 前記複数の領域は、前記所定面上で前
    記照明光学系の光軸に対してほぼ対称に配置されること
    を特徴とする請求項1〜27のいずれか一項に記載の投
    影露光装置。
  29. 【請求項29】 前記各領域から射出される光束の開口
    数と前記投影光学系のマスク側開口数との比を0.1〜
    0.3程度に設定することを特徴とする請求項1〜28
    のいずれか一項に記載の投影露光装置。
  30. 【請求項30】 照明光学系を通して光源からの照明光
    をマスクに照射するとともに、投影光学系を介して前記
    照明光で基板を露光する投影露光方法において、 前記照明光学系内で前記マスクのパターンに対して実質
    的にフーリエ変換の関係となる所定面上での前記照明光
    の光量分布を、前記照明光学系の光軸から偏心し、前記
    光軸との距離が等しく、かつ前記パターンに応じて前記
    所定面上での位置が設定される複数の領域で高めるとと
    もに、前記複数の領域から射出される光束の各強度をほ
    ぼ等しくし、前記照明光学系の光軸に沿って相対移動可
    能な一対のプリズムを用いて、前記照明光学系の光軸と
    前記複数の領域との距離を設定することを特徴とする投
    影露光方法。
  31. 【請求項31】 前記一対のプリズムの間隔を調整し
    て、前記照明光学系の光軸と前記複数の領域との距離を
    変更することを特徴とする請求項30に記載の投影露光
    方法。
  32. 【請求項32】 前記基板上に転写すべきパターンに応
    じて前記光量分布を変更するために、前記一対のプリズ
    ムの間隔を調整することを特徴とする請求項30又は3
    1に記載の投影露光方法。
  33. 【請求項33】 前記複数の領域は、前記基板上に転写
    すべきパターンの微細度に応じて前記照明光学系の光軸
    との距離が決定されることを特徴とする請求項30〜3
    2のいずれか一項に記載の投影露光方法。
  34. 【請求項34】 前記パターンが第1及び第2方向にそ
    れぞれ延びるとき、前記複数の領域は互いに前記第1方
    向に関する前記光軸との第1距離がほぼ等しく、かつ前
    記第2方向に関する前記光軸との第2距離がほぼ等しい
    ことを特徴とする請求項33に記載の投影露光方法。
  35. 【請求項35】 前記複数の領域は、前記パターンの前
    記第1方向に関する微細度に応じて前記第1距離が定め
    られ、かつ前記パターンの前記第2方向に関する微細度
    に応じて前記第2距離が定められることを特徴とする請
    求項34に記載の投影露光方法。
  36. 【請求項36】 前記パターンが少なくとも第1方向に
    延びるとき、前記複数の領域は、前記第1方向とほぼ平
    行で、かつ前記第1方向と直交する第2方向に関して前
    記照明光学系の光軸から前記パターンの前記第2方向に
    関する微細度に応じた距離だけ離れた一対の第1線分上
    に配置されることを特徴とする請求項30〜33のいず
    れか一項に記載の投影露光方法。
  37. 【請求項37】 前記パターンが前記第1方向と直交す
    る第2方向にも延びるとき、前記複数の領域は、前記第
    2方向とほぼ平行で、かつ前記第1方向に関して前記照
    明光学系の光軸から前記パターンの前記第1方向に関す
    る微細度に応じた距離だけ離れた一対の第2線分、及び
    前記一対の第1線分の各線分上に配置されることを特徴
    とする請求項36に記載の投影露光方法。
  38. 【請求項38】 前記複数の領域は、前記一対の第1線
    分と前記一対の第2線分との交点上に配置されることを
    特徴とする請求項37に記載の投影露光方法。
  39. 【請求項39】 前記各領域から射出される光束の前記
    マスクへの入射角をψ、前記パターンから発生する±n
    次回折光の回折角をθ、前記投影光学系のマスク側開口
    数をNARとすると、前記±n次回折光の一方でsin
    (θ−ψ)=NARなる関係が満たされるときを前記投影
    光学系の解像限界とすることを特徴とする請求項30〜
    38のいずれか一項に記載の投影露光方法。
  40. 【請求項40】 前記照明光の波長をλ、前記パターン
    のピッチをPとして、前記各領域から射出される光束の
    前記マスクへの入射角ψがsinψ=λ/2Pなる関係
    を満たすように、前記各領域の位置を決定することを特
    徴とする請求項30〜39のいずれか一項に記載の投影
    露光方法。
  41. 【請求項41】 前記各領域から射出される光束の前記
    マスクへの入射角をψ、前記照明光の波長をλ、前記投
    影光学系の前記マスク側開口数をNARとして、前記基
    板上に転写可能なパターンの最小ピッチがλ/(NAR
    sinψ)であることを特徴とする請求項30〜40の
    いずれか一項に記載の投影露光方法。
  42. 【請求項42】 前記照明光の波長をλ、前記投影光学
    系の前記マスク側の開口数をNARとして、前記パター
    ンはピッチがλ/NARよりも小さい周期構造を有する
    ことを特徴とする請求項30〜41のいずれか一項に記
    載の投影露光方法。
  43. 【請求項43】 前記パターンが第1及び第2方向にそ
    れぞれ延びるとき、前記各領域から射出される光束の照
    射によって前記パターンから発生する0次回折光、前記
    0次回折光を中心として前記第1方向に分布する高次回
    折光の1つ、及び前記0次回折光を中心として前記第2
    方向に分布する高次回折光の1つが、前記投影光学系の
    瞳面上で光軸からほぼ等距離に分布するように、前記各
    領域の位置を決定することを特徴とする請求項30〜4
    2のいずれか一項に記載の投影露光方法。
  44. 【請求項44】 前記複数の領域は、前記所定面上で前
    記照明光学系の光軸に対してほぼ対称に配置されること
    を特徴とする請求項30〜43のいずれか一項に記載の
    投影露光方法。
  45. 【請求項45】 前記各領域から射出される光束の開口
    数と前記投影光学系のマスク側開口数との比を0.1〜
    0.3程度に設定することを特徴とする請求項30〜4
    4のいずれか一項に記載の投影露光方法。
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