JP2002014525A - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法及び画像形成装置

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JP2002014525A
JP2002014525A JP2000367720A JP2000367720A JP2002014525A JP 2002014525 A JP2002014525 A JP 2002014525A JP 2000367720 A JP2000367720 A JP 2000367720A JP 2000367720 A JP2000367720 A JP 2000367720A JP 2002014525 A JP2002014525 A JP 2002014525A
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latent image
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image carrier
exposure
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JP2000367720A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Kagawa
敏章 香川
Hiroyuki Yamaji
博之 山地
Atsushi Kato
敦之 加藤
Shoji Tomita
章嗣 冨田
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 解像性を維持しつつ、画像濃度を最大確保で
きるように作像条件を最適化することにより、1200
dpi以上の高解像度においても、解像性と画像濃度と
を両立し、さらに高速化にも対応した画像形成方法及び
画像形成装置を提供する。 【解決手段】 露光による静電潜像担持体上での露光エ
ネルギー密度をE(J/m2 )、静電潜像担持体の感度
定数をS(J/m2 )とすると、0.9≦E/S≦2.
6となるように、上記E,Sを設定する。具体的には、
光書込み部がレーザ光走査型の場合、レーザーパワーを
P(W)、静電潜像担持体の表面移動速度をvp(m/
s)、露光手段の走査幅をws(m)とすると、0.9
≦(P/(vp・ws))/S≦2.6となるように、
上記P,vp,ws,Sを設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
等の画像形成装置や画像形成方法に関するものである。
特に、電子写真プロセスにて高解像度の画像形成を行う
画像形成方法及び画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置や静電記録装置では、原稿
画像に対し露光を行い、その反射光を静電潜像担持体に
露光し静電潜像を得る方法が一般的に行われている。こ
の方式は、原稿反射光量を直接画像信号とするため、静
電潜像の電位は連続的に変化する。これに対し、原稿反
射光を電気信号に変換し、その信号を処理した後、それ
に基づき静電潜像担持体の露光を行う、いわゆるデジタ
ル電子写真装置、デジタル静電記録装置が近年商品化さ
れている。デジタルの画像信号を使用している電子写真
装置の多くは、半導体レーザー等の光源が画像信号に従
いON−OFFされ、その光が静電潜像担持体上に投影
される。
【0003】このようなデジタル電子写真では、さらな
る高画質化を図るため、300dpiから600dp
i、さらには1200dpiへ高解像度化される動きに
あり(本明細書中、解像度R(dpi)とは、露光光の
走査方向である主走査方向×静電潜像担持体の移動方向
である副走査方向にR(dpi)×R(dpi)のこと
であり、dpiはドット/インチ=ドット/25.4m
mである)、加えて、高速化についても求められてい
る。
【0004】従来、高解像度画像を実現するための手段
として、静電潜像担持体に対して静電潜像を書き込むビ
ームのパルス幅やパワーを制御するか、もしくは、ビー
ム径(スポット径)を小さく絞る方法が用いられてい
る。また、高解像度画像で高濃度を得るための手段とし
ては、ビームのパルス幅やパワーを最大値に設定し、現
像バイアスDVBと明電位VLとの差である現像ポテン
シャル|DVB−VL|を最大にする方法が採られてい
る。
【0005】このような従来技術を示す公報としては、
例えば、特開昭59−30566号公報がある。これに
おいては、所望の暗電位となるように帯電器の電流を制
御する一方、所望の明電位となるように露光装置の光量
を調整し、さらに、現像装置内の現像剤の現像曲線の傾
きによりトナー供給量を制御することにより、感光体や
現像特性の変化や劣化が生じても安定した画像濃度を呈
することが可能な画像形成装置が記載されている。
【0006】また、特開平6−51599号公報には、
露光、帯電、現像バイアスの設定量を変化させることに
より、濃度及び細線の再現性を向上させ得る画像形成装
置が記載されている。これによれば、まず最初に、入力
された画像信号に対して最適な画像濃度を得るための作
像条件(プロセス条件)を決定し、その後、最適濃度を
決定するために設定した作像条件は変更しないで、他の
作像条件を細線再現性が最適となるように設定するよう
になっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述したよ
うに、1200dpi以上へと高解像度化されるなか、
コスト的に露光光のビーム径を低解像度の場合のように
絞ることができなくなるといった、新たな問題が発生し
ている。
【0008】本願出願人が、ビーム径Db(μm)と画
素ピッチPd(μm)の比であるDb/Pdと、解像性
を満足する最適現像バイアスDVBr,静電潜像担持体
のソリッド画像部明電位VL,現像ポテンシャル|DV
Br−VL|との関係を、シミュレーションにより求め
たところ、画素ピッチに対してビーム径が大きくなる
と、露光や帯電、現像バイアスの設定量を変化させて
も、現像ポテンシャル|DVBr−VL|を大きくとる
ことができなくなることがわかった。
【0009】その結果、上記した従来公報の技術を採用
しても、1200dpi以上の解像度では、解像性と画
像濃度との両立が困難となる。なお、ビーム径の絞り込
みと、現像ポテンシャル|DVBr−VL|との関係の
詳細については、発明の実施の形態の項で説明する。
【0010】さらに、前述したように、高解像度化と共
に高速化が図られており、プロセス速度は、さらに速め
られる傾向にあるが、この高速化によっても、画像濃度
を確保できなくなってきている。
【0011】図14は、現像ポテンシャルを−200
(V)で一定として、プロセス速度とソリッド部の画像
濃度との相対関係を実験により調べた結果であるが、こ
の図よりわかるように、現像ポテンシャルが一定であっ
ても、プロセス速度の高速化により画像濃度は低下して
いる。画像濃度としては、最低限1.3以上確保する必
要があるが、現状、プロセス速度が50mm/s以上に
なると画像濃度1.3を下回ってしまっている。
【0012】上記した従来公報の技術では、プロセス速
度を画像濃度アップ、細線再現性のために設定するパラ
メータとはしていないので、高速化が図られると、高画
質化における解像性と画像濃度との両立が困難となる。
【0013】また、近年、電子写真プロセスを用いた出
力機器(画像形成装置)に対し、高画質、高速化への要
望がより一層高まっていると同時に、ユーザ側のニーズ
によって解像度を選択して所望の解像度で出力可能なこ
とも重要視されるようになってきている。
【0014】解像度を切り替える方法として、一般に
は、1)ポリゴンミラーなどの光偏向手段の回転速度を
切り替える方法と、2)感光体ドラムなどの静電潜像担
持体の周速度を切り替える方法とが知られている。
【0015】上記1)の解像度切り替え方法において、
各解像度で良好な画質を得るための対策に関しては、例
えば、特開平7−92749号公報に開示がなされてい
る。該公報には、解像度の変更を光偏向手段の回転数の
制御により実現し、加えて、現像バイアス、レーザーパ
ワー、並びに感光体ドラムの表面電位を、各解像度を与
える光偏向手段の回転数に応じた適性値に変更する旨が
記載されている。
【0016】しかし、上記公報に記載の技術では、解像
度の切り替えを光偏向手段の回転速度の切り替えにより
実現するため、低解像度モードと高解像度モードの何れ
においても印字速度は一定であり、低解像度選択時のメ
リットは少ない。また、該公報には、選択される各解像
度に応じてレーザーパワー、感光体ドラムの表面電位、
並びに現像バイアスを適正値に切り替えることは記載さ
れているものの、具体的な設定値(適正値)に関する記
載はなされていない。
【0017】一方、上記2)の解像度切り替え方法で
は、高解像度選択時と比較して低解像度選択時の印字速
度が増加し、高解像度モードと低解像度モードとを使い
分けるメリットがより大きくなる。これは、低解像度モ
ードでは静電潜像担持体の周速度を高解像モードと比較
して増加させて、該静電潜像担持体表面のよりラフな走
査(高速モードでの走査:低画素ピッチでの潜像形成)
を行うためである。
【0018】つまり、上記1)の方法と2)の方法とで
高解像度モードにおける印字速度が同じ場合、静電潜像
担持体の周速度を切り替える方法(つまり2)の方法)
では、低解像度選択時には、高解像度モードに対する解
像度比分だけ印字速度を増すことができる。よって、上
記2)の方法による解像度変更の方が、低解像度選択時
のメリットが大きいと言える。
【0019】一方、上記1)、2)の方法以外にも、書
き込み系の設定を実質的に変更することなく、通常の光
ビームよりも低強度の光ビームを重ね書きすることによ
り、走査線位置以外の位置にドットを形成して光学走査
の解像度以上の解像度で画像形成する技術も知られてい
る。この技術は、例えば、図16(b)に示すように、
基準走査線上を走査するパターン1(通常の光ビームに
よる走査)と基準走査線間を走査するパターン2(低強
度の光ビームによる走査)とを併用して、基準走査線上
のみを走査する場合と比較して、約2倍の解像度を実現
するものである。ここでは、上記通常の光ビームの照射
手段と、低強度の光ビームの照射手段とを別個設けるこ
とで、高解像度モード、低解像度モードとも同じ速度に
て印字可能となるが、上記基準走査線上に印字するパタ
ーン1と、基準走査線間(走査線位置以外の位置)に印
字するパターン2とで潜像ポテンシャル形状が異なると
いう問題を有する。
【0020】図15には、通常走査時で解像度600d
piを与える光学系を用いて1200dpi相当の1ド
ットライン(ここでは、図16(b)に示すパターン1
またはパターン2を1ドットライン形成したもの)の静
電潜像を感光体ドラム(静電潜像担持体)上に形成した
場合の、各ドットの潜像ポテンシャルの計算結果を示し
ている。各ドットの形成条件としては、図16(a)に
示す条件1〜5とし、該図に示すようにレーザーパワー
を変更して基準走査線上と基準走査線間とにドットを形
成した(図16(b)参照)。
【0021】図15に示す結果から、基準走査線上にド
ットを形成する場合(条件1)と、基準走査線間にドッ
トを形成する場合(条件2〜5)とで、感光体ドラムの
表面電位の分布パターンが大きく異なることが分かる。
この分布パターンの相違は、ドットライン毎にその幅や
濃度(トナー像となった場合)が明らかに異なることを
意味し、1200dpiの画質を満足しているとは到底
言いがたい。
【0022】そこで上記問題点を解決するために、特開
平10−193668号公報では、さらにビーム径を走
査ピッチより小さく設定する方法が開示されている。し
かし、現状一般的な解像度である600dpiに対して
そのピッチ間距離(画素ピッチ)42μm程度までレー
ザビーム径(ビーム径)を絞り込むためには、レーザの
発光波長を短波長側にシフトさせる必要が生じるうえ、
ソリッド部の書きこみムラから黒ベタの再現性が劣化す
る可能性があり、現実的ではない。
【0023】このような理由から、静電潜像担持体の周
速度切り替えにより解像度変更を行う方法が推奨される
が、該方法では一定のライン幅の画像の再現が困難とな
るという課題がある。以下、具体的に説明する。
【0024】図17には、一般に出回っている、静電潜
像担持体の周速度切り替えによる解像度切り替え型プリ
ンタにつき、1200dpi出力モードでのライン再現
性をライン幅に着目して調査した結果を示している。な
お、静電潜像担持体走査時に用いたレーザビーム径は約
60μmである。また、図17に示すイメージサイズと
は、1または複数のドットラインにより構成される一つ
のライン画像のライン幅を示すものである。
【0025】該図から明らかなように、A社、B社製品
とも2ドットライン以上からなるライン画像の形成(再
現)動作では、画像データ側の線幅増加に伴い出力画像
の線幅合計もほぼリニアに増加しているが、B社製品の
場合、1ドットラインからなるライン画像は全く再現さ
れていなかった。これは、2ドットライン以上からなる
ライン画像の極端な太りを防止するに好適な露光条件の
ままで1ドットラインを再現することは、事実上困難を
きたすことを示している。
【0026】また、A社の場合、1ドットラインからな
るライン画像は再現できているが、2ドットライン以上
からなるライン画像が極端に太って再現される。上記現
象について、潜像形成の立場から分析したところ、解像
度1200dpi時のピッチ間距離(画素ピッチ)約2
1μmに対してレーザビーム径が60μmとかなり大き
いために、特定ドットの光書きこみ時に、それに副走査
方向に隣接するドットにも光の回り込みが生じたためで
あると判明した。そのため、A社製品のように1ドット
ラインからなるライン画像を適正線幅で出力できたとし
ても、2ドットライン以上からなるライン画像が極端に
太ってしまう。
【0027】本発明は、上記課題に鑑みなされたもの
で、解像性を維持しつつ、画像濃度を最大確保できるよ
うに作像条件を最適化することにより、1200dpi
以上の高解像度においても、解像性と画像濃度とを両立
し、さらに高速化にも対応した画像形成方法及び画像形
成装置を提供することを目的としている。さらに、画像
形成装置において、静電潜像担持体の周速度の切り替え
により解像度の切り替えを行う場合に、低解像度側の画
像劣化を回避しつつ、高解像度側のハイライト部、特に
1ドットラインからなるライン画像の再現性を向上させ
ることを目的としている。
【0028】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、上記目
的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、露光エネルギー
密度Eと静電潜像担持体の感度定数Sとの比E/Sが、
0.9以上で、かつ、2.6以下のときに、画像濃度を
決定する、解像性を満足する最適現像バイアスとソリッ
ド画像部の明電位との差分、すなわち現像ポテンシャル
が最大値をとることを見い出した。
【0029】そこで、本発明に係る画像形成方法は、上
記課題を解決するために、帯電された静電潜像担持体表
面を露光して静電潜像を形成し、該静電潜像に現像剤を
付与して画像を形成する画像形成方法において、露光に
よる静電潜像担持体上での露光エネルギー密度をE(J
/m2 )、静電潜像担持体の感度定数をS(J/m2
とすると、0.9≦E/S≦2.6となるように、上記
E,Sを設定することを特徴としている。
【0030】また、本発明に係る画像形成方法は、上記
課題を解決するために、帯電手段にて帯電された静電潜
像担持体表面を露光手段にて露光して静電潜像を形成
し、該静電潜像に現像剤を付与して画像を形成する画像
形成装置において、露光手段による静電潜像担持体上で
の露光エネルギー密度をE(J/m2 )、静電潜像担持
体の感度定数をS(J/m2 )とすると、0.9≦E/
S≦2.6となるように、上記E,Sが設定されている
ことを特徴としている。
【0031】露光エネルギー密度E(J/m2 )と静電
潜像担持体の感度定数S(J/m2)との比を上記範囲
とすることで、露光光のビーム径が画素ピッチの2倍以
上となるような高解像度であっても、解像性を維持しつ
つ、画像濃度を最大確保でき、解像性と画像濃度を両立
できる。しかも、露光エネルギー密度Eをパラメータと
しているので、露光エネルギー密度Eを決定するパラメ
ータ、即ち作像条件には、静電潜像担持体の表面移動速
度であるプロセス速度が含まれてくる。したがって、高
速化にも対応可能となる。
【0032】露光エネルギー密度Eと、感度定数Sとの
比を、上記範囲に設定するとはつまり、露光手段が、静
電潜像担持体の移動方向と直交する方向にレーザ光を走
査して露光を行う形態の場合は、露光手段のレーザーパ
ワーをPs(W)、静電潜像担持体の移動速度をvp
(m/s)、露光手段の走査幅をws(m)とすると、
露光エネルギー密度Eは、E=Ps/(vp・ws)で
表されるので、0.9≦(Ps/(vp・ws))/S
≦2.6となるように、上記Ps,vs,ws,Sを設
定すれば良い。
【0033】また、これとは異なり、露光手段が、静電
潜像担持体の移動方向と直交する方向に複数の光源素子
が直線的に配列された形態の場合は、光源素子1つ当た
りの露光エネルギーをPa、静電潜像担持体の移動速度
をvp(m/s)、解像度にて決まる画素ピッチをPd
(m)とすると、露光エネルギー密度Eは、E=Pa/
(vp・Pd)で表されるので、0.9≦(Pa/(v
p・Pd))/S≦2.6となるように、上記Pa,v
p,Pd,Sを設定すれば良い。
【0034】また、上記した本発明の画像形成方法及び
画像形成装置は、特に、露光手段における静電潜像担持
体上に形成される露光光のビーム径をDb(μm)、解
像度にて決まる画素ピッチをPd(μm)とすると、D
b/Pd≧2となる構成に適用することが好ましい。こ
れは、露光光のビーム径(μm)と画素ピッチ(μm)
の比Db/Pdが大きくなる程、確保できる現像ポテン
シャル|DVBr−VL|が小さくなり、得られる画像
濃度が低下する傾向にあるためであって、Db/Pd≧
2となる構成に適用することで、その効果を確実に発揮
することができる。さらに言えば、ビーム径Dbは、コ
スト的な観点からレーザーの場合、現状60μm程度ま
で絞るのが実用限界であることから、Pdが30μm以
下となる構成に適用することで、その効果を確実に発揮
することができる。
【0035】また、上記した本発明の画像形成方法及び
画像形成装置は、特に、静電潜像担持体の移動速度であ
るvp(m/s)が、vp≧0.05(m/s)となる
構成に適用することが好ましい。これは、vpが0.0
5(m/s)以上となると、最低限確保する必要のある
画像濃度1.3を下回るためであり、vp≧0.05
(m/s)となる構成に適用することで、その効果を十
分発揮することができる。
【0036】また、上記した本発明の画像形成方法及び
画像形成装置においては、特に、静電潜像担持体の初期
帯電電位Vd(V)の絶対値|Vd|は、600以上8
00以下とすることが好ましい。これは、|Vd|が大
きいほど、現像ポテンシャルのピーク値が大きくなり、
得られる画像濃度が高くなるが、その反面、|Vd|が
大き過ぎると、静電潜像担持体かぶりやキャリア上がり
が発生し易くなるためである。|Vd|を上記範囲とす
ることで、静電潜像担持体かぶりやキャリア上がりによ
る画質低下を招来することなく、画像濃度を高めること
ができる。
【0037】本発明に係る画像形成装置はまた、上記の
課題を解決するために、帯電手段にて帯電された静電潜
像担持体表面を露光手段にて露光して静電潜像を形成
し、該静電潜像に現像剤を付与して画像を形成する画像
形成装置において、上記露光手段により静電潜像担持体
上に形成される露光光のビーム径Db(μm)を変更す
ることなく、上記静電潜像担持体の周速度を変更するこ
とで、解像度を、第一の解像度と該第一の解像度より低
解像度な第二の解像度との間で変更する手段を備え、上
記ビーム径Dbと上記第二の解像度における画素ピッチ
Pd2 (μm)とが、Db≧√2Pd2 の関係を満たし
ているときに、上記第一の解像度にてライン画像を形成
する際に、該ライン画像を構成するドットライン数に応
じて、上記露光手段のレーザーパワーを適正値に変更す
ることを特徴としている。
【0038】静電潜像担持体の周速度を変更することで
解像度切り替えを行う画像形成装置においては、特に高
解像度出力時にライン画像の再現不良が起こりやすい。
これは、2ドットライン以上からなるライン画像を再現
する場合に、隣接ドットラインに露光光の回り込みが発
生するためであるが、上記構成のように、高解像度出力
時(第一の解像度での画像形成時)に画像データに応じ
てレーザパワー(単位時間あたりの露光量)を適正値に
変調するようにすれば、高解像度モードでのハイライト
部(1ドットラインなど)のライン再現性を向上させる
ことができる。また、低解像度出力時(第二の解像度で
の画像形成時)では、2ドットライン以上からなるライ
ン画像を再現する場合であっても、隣接ドットラインに
露光光の回り込みが発生しにくいので、特にレーザーパ
ワーを変調せずとも、画像劣化がほぼ見られないライン
画像を再現することができる。
【0039】なお、「上記第一の解像度にてライン画像
を形成する際に、ライン画像を構成するドットライン数
に応じてレーザーパワーを適正値に変更する」、具体的
な例としては、2本以上のドットラインからなるライン
画像を形成する際のレーザーパワーを1とした場合に、
1本のドットラインからなるライン画像を形成する際の
レーザーパワーを1を超える値に変更すること等が挙げ
られる。
【0040】また、上記の画像形成装置においては、上
記第一の解像度にて2本以上のドットラインからなる上
記ライン画像を形成する際の、露光手段のレーザーパワ
ーを1とした場合に、上記第一の解像度にて1本のドッ
トラインからなる上記ライン画像を形成する際のレーザ
ーパワーを1.1以上2.5以下の範囲内に変更するこ
とがより好ましい。
【0041】本発明に係る画像形成装置はさらに、上記
の課題を解決するために、帯電手段にて帯電された静電
潜像担持体表面を露光手段にて露光して静電潜像を形成
し、該静電潜像に現像剤を付与して画像を形成する画像
形成装置において、上記露光手段により静電潜像担持体
上に形成される露光光のビーム径Db(μm)を変更す
ることなく、上記静電潜像担持体の周速度を変更するこ
とで、解像度を、第一の解像度と該第一の解像度より低
解像度な第二の解像度との間で変更する手段を備え、上
記ビーム径Dbと上記第二の解像度における画素ピッチ
Pd2 (μm)とが、Db≧√2Pd2 の関係を満たし
ているときに、上記静電潜像担持体上に、上記第一の解
像度にて、第一の静電潜像のドットに隣接して第二の静
電潜像のドットを形成するときの露光エネルギーPa
を、該第一の静電潜像のドットのみを形成するときと比
較して小さくすることを特徴としている。
【0042】静電潜像担持体の周速度を変更することで
解像度切り替えを行う画像形成装置においては、特に高
解像度出力時に画像の再現不良が起こりやすい。これ
は、画像を構成する隣接した静電潜像のドット(上記第
一、第二の静電潜像のドット)に露光光の回り込みが発
生するためであるが、上記構成のように、単位時間当た
りの露光量(レーザーパワー)や露光時間の変更を通し
て、高解像度出力時(第一の解像度での画像形成時)で
の露光エネルギーPa(書き込み光エネルギー:露光
量)を適正値に変調するようにすれば、高解像度モード
でのハイライト部の再現性を向上させることができる。
【0043】また、低解像度出力時(第二の解像度での
画像形成時)では、隣接した静電潜像のドットに露光光
の回り込みが発生しにくいので、特に露光エネルギーP
aを変調せずとも、画像劣化がほぼ見られない画像を再
現することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明に係る画
像形成方法及び画像形成装置の実施の一形態を、図1な
いし図11を用いて以下に説明する。
【0045】まず、図11の模式図を用いて、本実施の
形態の画像形成装置における画像形成部の構成を説明す
る。図11に示すように、本画像形成装置には、静電潜
像担持体1が備えられ、その周りに、静電潜像担持体1
の回転方向(図中矢印)に沿って、帯電器(帯電手段)
4、光書込み部(露光手段)6、現像器(現像手段)
3、転写器2、クリーニング部5、除電器7が順に配設
されている。
【0046】静電潜像担持体1は、例えば円筒状のアル
ミニウム素管に感光体を塗布したものからなる。帯電器
4は、静電潜像担持体1表面を帯電するもので、チャー
ジャー方式、接触方式等がある。光書込み部6は、帯電
器4にて帯電された静電潜像担持体1表面を露光して静
電潜像を書き込むものである。光書込み部6としては、
半導体レーザー等の光源を、静電潜像担持体1の軸方向
(主走査方向)に走査するタイプのレーザー光走査型の
ものをここでは採用している。これ以外に、発光ダイオ
ード等の光源素子が直線的に配列されたリニアアレイ光
源型のもの等を用いることもできる。
【0047】現像器3は、内部にトナーを収納してお
り、静電潜像担持体1との対向部にて、現像剤担持体3
a上に保持したトナーを、現像剤担持体3aに印加され
る現像バイアスにて静電潜像担持体1上の静電潜像に供
給して現像化するものである。画像形成装置がカラー対
応の場合、現像器3は用いられるトナーの色の数、例え
ばイエロー,マゼンタ、シアン,ブラックの4つ配設さ
れることとなる。
【0048】転写器2は、用紙カセット15より給送さ
れた用紙Pに、静電潜像担持体1上の可視像であるトナ
ー像(現像剤像)を転写するものであり、チャージャー
方式や接触方式等の転写器を用いることができる。クリ
ーニング部5は、トナー像が転写された後の静電潜像担
持体1表面に残留するトナーを掻き取るものである。
【0049】用紙カセット15は、用紙Pを収容するも
のであって、用紙カセット15内の用紙Pは、半月型の
ピックアップローラ18と給紙ローラ19とによって一
枚ずつ分離給紙される。分離給紙された用紙Pは、転写
器2と静電潜像担持体1との対向部に搬送され、静電潜
像担持体1上のトナー像が転写される。
【0050】このような構成を有する本画像形成装置で
は、静電潜像担持体1の回転に伴い、帯電器4による静
電潜像担持体1の帯電、光書込み部6による静電潜像の
形成、現像器3による静電潜像の現像、転写器2による
用紙Pへのトナー像の転写、クリーニング部5による静
電潜像担持体1のクリーニングの各工程を繰り返すこと
によって画像を形成する。なお、画像形成装置がカラー
対応の場合は、トナーの色数分のトナー像が静電潜像担
持体1上に各々形成され、用紙P上に順次重ねられるこ
ととなる。用紙P上に形成されたトナー像は、その後定
着器8を通過することによってトナーが溶融されると共
に加圧され、用紙P上に固定される。
【0051】次に、本画像形成装置において採用されて
いる、1200dpi以上の高解像度でありながら、解
像性と共に充分な画像濃度が得られ、加えて、高速化に
も対応可能とする構成について説明する。
【0052】先ずは、静電潜像担持体1上の静電潜像に
トナーを供給してトナー像として可視化する現像のメカ
ニズムを説明する。
【0053】帯電された静電潜像担持体1表面に光書込
み部6からレーザー等を照射して任意のパターンを書き
込むと、光が照射された領域の表面電位が、レーザーの
光量や照射時間に応じて変化する。光書込み部6より照
射される、レーザーパワーP、ビームウエスト半径w
x,wyのガウシアン分布のレーザービームにより、走
査速度(主走査方向)v、パルス幅Δtで露光した時の
静電潜像担持体1上の露光プロファイルは、(1)式で
表される。
【0054】
【数1】
【0055】上記(1)式において、走査速度v(m/
s)及びパルス幅Δt(s)は、解像度をR(dp
i)、全走査長をws(m)、プロセス速度をvp(m
/s)とすると、以下の(2),(3)式で表される。
【0056】 v=(ws・vp)/(0.0254/R) …(2) Δt=(0.0254/R)2 /(ws・vp) …(3) 一方、静電潜像担持体1の光放電特性(以下、PIDC
と称する)は、以下の(4)式で表される。
【0057】
【数2】
【0058】但し、(4)式中、 V:静電潜像担持体1の表面電位(V) Vd:静電潜像担持体1の初期帯電電位もしくは暗電位
(V) Vr:静電潜像担持体1上の残留電位(V) E:静電潜像担持体1への露光エネルギー密度(J/m
2 ) S:静電潜像担持体1の感度定数(J/m2 ) である。
【0059】図2上部に、上記(4)式より求まる静電
潜像担持体1のPIDCを、図2下部に、上記(1)式
より求まる静電潜像担持体1上における露光エネルギー
プロファイルを示す。
【0060】ここで、現像バイアスDVBとPIDCか
ら求まる露光エネルギーの値が現像閾値であり、この現
像閾値を超える露光エネルギープロファイル部分Lで静
電潜像担持体1の表面電位が現像バイアスDVBより低
くなり、トナーによる現像が行われることから、領域L
を潜像プロファイルとみなすことができる。
【0061】図に示す一例では、現像バイアスDVBが
−350(V)であり、静電潜像担持体1表面の静電潜
像には、静電潜像担持体1表面電位の絶対値が350
(V)以下となる領域にトナーが付着することになる。
ここで、上記PIDCのグラフより、現像バイアスDV
Bが−350(V)を与える露光エネルギー密度を現像
閾値とすると、該現像閾値以上の露光エネルギーが与え
られた領域で潜像が形成される。すなわち、上記露光エ
ネルギープロファイルの領域Lが潜像プロファイルとな
る。このような、潜像プロファイルを持つビーム光によ
ってラインを形成すると、そのライン幅(1ドットライ
ン)は上記潜像プロファイルの両端幅となる。
【0062】このような理論解析を用いて、露光光のビ
ーム径Db(μm)と解像度にて決まる画素ピッチPd
(μm)との比であるDb/Pdと、解像性を満足する
最適現像バイアスDVBr,静電潜像担持体のソリッド
画像部明電位VL,現像ポテンシャル|DVBr−VL
|との関係をシミュレーションにより求めた。図3にそ
の結果を示す。
【0063】図3より、ビーム径Dbと画素ピッチPd
の比Db/Pdが大きくなると、現像ポテンシャル|D
VBr−VL|が小さくなることがわかる。現像ポテン
シャル|DVBr−VL|と画像濃度との間には、現像
ポテンシャル|DVBr−VL|が大きいほど画像濃度
が高くなるといった関係がある。
【0064】つまり、これより、ビーム径を画素ピッチ
にまで絞り込める300dpi程度の低い解像度では、
充分大きい現像ポテンシャル|DVBr−VL|を得る
ことができるが、解像度が300dpiから600dp
i、さらには1200dpiと高解像度化されるにつ
れ、コスト的な観点からビーム径を画素ピッチにまで絞
り込むことができなくなると(ビーム径は60μm前後
まで絞り込むのが現状実用限界であるため、1200d
piではビーム径は画素ピッチ(21μm)の3倍近く
になる)、確保できる現像ポテンシャル|DVBr−V
L|が小さくなり、結果的に、露光や帯電、現像バイア
スの設定量を変化させても対応できなくなり、画像濃度
が低下してしまうことがわかる。
【0065】尚、上記シミュレーションにおいては、露
光光のレーザーパワーを0.15mW、プロセス速度を
61mm/s、静電潜像担持体1の感度定数を2.5m
J/m2 とした。プロセス速度とは、静電潜像担持体1
の表面移動速度である。また、ビーム径は真円と仮定
し、その直径をDbとした。したがって、ビームウエス
ト半径wx,wyは、wx=Db/2、wy=Db/2
となる。
【0066】また、本願出願人は、例えば1200dp
i以上の解像度を有する画像形成装置のように、ビーム
径が画素ピッチの2倍以上となる場合、最小画素のドッ
トではなく、最小画素のラインの静電潜像の幅(潜像
幅)が目標の幅となるように作像条件を設定する方がよ
り高品位画像が得られ、好ましいことを見い出し、先願
にて提案している。そこで、上記シミュレーションにお
いて、解像性を満足する最適現像バイアスDVBrとし
ては、最小画素でのドットではなく、最小画素でのライ
ンの潜像幅が目標の幅となるような値を最適値とした。
【0067】さらに、本来、ライン潜像の目標幅として
は、解像度をR(dpi)とした時、√2×25.4×
1000/Rとなるが、上記シミュレーションでは、静
電潜像担持体1上でのキャリア拡散の影響を考慮してな
いため、シミュレーションの結果に対し、最終的にキャ
リア拡散により潜像が√2倍程度広がると仮定する。加
えて、1200dpi等の高解像度ラインでは転写プロ
セスでのラインの細りの影響が大きいため、静電潜像担
持体上の現像としては最終目標より太く(1.5倍程
度)形成しておく必要がある。そこで、上記シミュレー
ションでは、解像度をR(dpi)としたときのライン
潜像の目標幅は、1.5×25.4×1000/Rとし
た。
【0068】次に、このようなシミュレーションを用い
て、1200dpi以上の解像度においても、十分な解
像性と画像濃度を確保するための最適な作像条件につい
て検討を行った。
【0069】前述したように、画像濃度は、現像ポテン
シャル|DVBr−VL|が大きいほど向上する。ここ
で、解像性を満足する最適現像バイアスDVBrは、図
2において説明したように、最小画素ラインの露光エネ
ルギープロファイルと静電潜像担持体1のPIDCから
一義的に求まる。一方、ソリッド画像部の明電位VL
は、ソリッド画像の露光エネルギープロファイルと静電
潜像担持体1のPIDCから一義的に求まる。
【0070】すなわち、上記図2の(1)式で示される
露光エネルギープロファイルのビーム光を連続露光して
ソリッド画像を形成すると、該ソリッド画像の露光エネ
ルギー密度は、図4に示すように約0.6μJ/cm2
となり、この時の静電潜像担持体1表面における電位V
LはPIDCから求まる。
【0071】露光エネルギープロファイルは、ビーム径
Db(ビームウエスト半径wx,wy)が一定であれ
ば、上記(1)式より、レーザーパワーP、パルス幅Δ
t、走査速度vの関数となる。ここで、パルス幅Δt、
走査速度vは、上記(2),(3)式より、解像度R、全
走査長ws、プロセス速度vpの関数であることから、
解像度Rが一定であれば、露光エネルギープロファイル
は、レーザーパワーP、全走査長ws、プロセス速度v
pより一義的に求まることになる。一方、静電潜像担持
体1のPIDCは、(4)式からわかるように、静電潜
像担持体1の初期帯電電位もしくは暗電位Vd、静電潜
像担持体1上の残留電位Vrが一定であれば静電潜像担
持体1の感度定数Sだけで一義的に求まる。
【0072】すなわち、現像ポテンシャル|DVBr−
VL|は、P,L,vp,Sにより一義的に決まる。
【0073】そこで、続いて、現像ポテンシャル|DV
Br−VL|を一義的に決定する各パラメータP,w
s,vp,Sと現像ポテンシャル|DVBr−VL|と
の関係を、シミュレーションにより求めた。
【0074】先ずは、図5(a)に、4つのパラメータ
P,ws,vp,Sのうち、wsとvpを固定し、Pと
Sを振った場合のシミュレーションの結果を示す。ここ
では、解像度R=1200dpi、ビーム径Db=60
μm、静電潜像担持体1の初期帯電電位Vd=−600
(V)、静電潜像担持体1上の残留電位Vr=−50
(V)、全走査長ws=413.6mm、プロセス速度
vp=61mm/sの時のレーザーパワーP(mW)、
静電潜像担持体1の感度定数S(mJ/m2 )と現像ポ
テンシャル|DVBr−VL|との関係を求めている。
【0075】図5(a)では、X軸にレーザーパワー
P、Y軸に現像ポテンシャル|DVBr−VL|をとっ
ている。これより、現像ポテンシャル|DVBr−VL
|はレーザーパワーPに関してピークを持ち、ピークを
取るレーザーパワーPの値は、 S=1.25mJ/m2 の時 P=0.05mW S=2.5mJ/m2 の時 P=0.1mW S=5mJ/m2 の時 P=0.2mW と、静電潜像担持体1の感度定数Sに比例することがわ
かる。
【0076】そこで、レーザーパワーPと静電潜像担持
体1の感度定数Sとの比P/Sと、現像ポテンシャル|
DVBr−VL|との関係を求めた。図5(b)にその
結果を示す。図5(b)より、現像ポテンシャル|DV
Br−VL|はP及びSの各々の値に関係なく、P/S
が40(m2 /s)でピーク(最大値)を取ることがわ
かる。したがって、これより、P/Sを最適化すること
で、現像ポテンシャル|DVBr−VL|を最大限確保
し、解像性と画像濃度とを両立できることがわかった。
【0077】次に、図6(a)に、4つのパラメータ
P,ws,vp,Sのうち、vpとSを固定し、Pとw
sを振った場合のシミュレーションの結果を示す。ここ
では、解像度R=1200dpi、ビーム径Db=60
μm、静電潜像担持体1の初期帯電電位Vd=−600
(V)、静電潜像担持体1上の残留電位Vr=−50
(V)、静電潜像担持体1の感度定数S=2.5mJ/
2 、プロセス速度vp=61mm/sの時のレーザー
パワーP(mW)、全走査長ws(mm)と現像ポテン
シャル|DVBr−VL|との関係を求めている。
【0078】図6(a)では、X軸にレーザーパワー
P、Y軸に現像ポテンシャル|DVBr−VL|をとっ
ている。これより、現像ポテンシャル|DVBr−VL
|はレーザーパワーPに関してピークを持ち、ピークを
取るレーザーパワーPの値は、 ws=206.8mmの時 P=0.05mW ws=413.6mmの時 P=0.1mW ws=827.2mmの時 P=0.2mW と、全走査長wsに比例することがわかる。
【0079】そこで、レーザーパワーPと全走査長ws
との比P/wsと現像ポテンシャル|DVBr−VL|
との関係を求めた。図6(b)にその結果を示す。図6
(b)より、現像ポテンシャル|DVBr−VL|はP
及びwsの各々の値に関係なく、P/wsが0.24
(W/m)でピーク(最大値)を取ることがわかる。し
たがって、これより、P/wsを最適化することで、現
像ポテンシャル|DVBr−VL|を最大限確保し、解
像性と画像濃度とを両立できることがわかった。
【0080】次に、図7(a)に、4つのパラメータ
P,ws,vp,Sのうち、wsとSを固定し、P、v
pを振った場合のシミュレーションの結果を示す。ここ
では、解像度R=1200dpi、ビーム径Db=60
μm、静電潜像担持体1の初期帯電電位Vd=−600
(V)、静電潜像担持体1上の残留電位Vr=−50
(V)、静電潜像担持体1の感度定数S=2.5mJ/
2 、全走査長ws=413.6mmの時のレーザーパ
ワーP(mW)、プロセス速度vp(mm/s)と現像
ポテンシャル|DVBr−VL|との関係を求めてい
る。
【0081】図7(a)では、X軸にレーザーパワー
P、Y軸に現像ポテンシャル|DVBr−VL|をとっ
ている。これより、現像ポテンシャル|DVBr−VL
|はレーザーパワーPに関してピークを持ち、ピークを
取るレーザーパワーPの値は、 vp=30.5mmの時 P=0.05mW vp=61mmの時 P=0.1mW vp=122mmの時 P=0.2mW と、プロセス速度vpに比例することがわかる。
【0082】そこで、レーザーパワーPとプロセス速度
vpとの比P/vpと、現像ポテンシャル|DVBr−
VL|との関係を求めた。図7(b)にその結果を示
す。図7(b)より、現像ポテンシャル|DVBr−V
L|はP及びvpの各々の値に関係なく、P/vpが
1.64(J/m)でピーク(最大値)を取ることがわ
かる。したがって、これより、P/vpを最適化するこ
とで、現像ポテンシャル|DVBr−VL|を最大限確
保し、解像性と画像濃度とを両立できることがわかっ
た。
【0083】上記した図5〜図7の結果より、現像ポテ
ンシャル|DVBr−VL|は、 P/(S・ws・vp)=(P/(ws・vp))/S に関して一義的に決まり、ピークを持つものと考えられ
る。ここで、P/(ws・vp)は、単位面積当たりの
露光エネルギー量、すなわち露光エネルギー密度を表し
ている。
【0084】そこで、続いて、露光エネルギー密度P/
(ws・vp)=Eとし、解像度R=1200dpi、
ビーム径Db=60μm、静電潜像担持体1の初期帯電
電位Vd=−600(V)、静電潜像担持体1上の残留
電位Vr=−50(V)の時のE/Sと現像ポテンシャ
ル|DVBr−VL|との関係をシミュレーションによ
り求めてみた。その結果を図1に示す。
【0085】図1より、P,ws,vp,S各々の値に
関係無く、無次元数であるE/Sが0.9≦E/S≦
2.6の範囲で、現像ポテンシャル|DVBr−VL|
は200(V)以上となり、ピークをとることから、E
/Sをこの範囲になるよう各作像条件、つまり、P,w
s,vp,Sを最適化することで、現像ポテンシャル|
DVBr−VL|を最大限確保し、解像性と画像濃度と
を両立できることがわかる。そして、さらに好ましく
は、現像ポテンシャル|DVBr−VL|がピークをと
り、確実に230(V)以上となる1.4≦E/S≦
1.7の範囲となるように、P,ws,vp,Sを最適
化することである。
【0086】そこで、上記した本画像形成装置において
は、このような検討の結果、無次元数E/Sが0.9≦
E/S≦2.6の範囲になるように、光書込み部6にお
けるレーザーパワーP、全走査長ws、プロセス速度v
p、静電潜像担持体1の感度定数Sが設定されている。
これにより、1200dpi以上の高解像度であって
も、解像性と画像濃度を両立でき、また、プロセス速度
が50mm/s以上であっても、解像性と画像濃度を両
立できる。
【0087】次に、上記した4つのパラメータP,w
s,vp,S以外に、静電潜像担持体1の初期帯電電位
Vdも含めて検討を行った。図8に、シミュレーション
により、E/Sと現像ポテンシャル|DVBr−VL|
との関係を、静電潜像担持体1の初期帯電電位Vdにつ
いて求めた図を示す。
【0088】図8より、静電潜像担持体1の初期帯電電
位Vdが高いほど、現像ポテンシャル|DVBr−VL
|のピーク値は大きくなり、得られる画像濃度が高くな
ることがわかる。画像濃度1.3以上を確保できる条件
としては、使用されるトナーや現像条件等により異なる
が、通常、現像ポテンシャル|DVBr−VL|は、好
ましくは230(V)以上、少なくとも200(V)以
上あればよいことから、|Vd|の下限は600(V)
とした。
【0089】一方、|Vd|の上限であるが、静電潜像
担持体1の初期帯電電位Vdを大きくとりすぎると、V
dとDVBrとの電位差|Vd−DVBr|が大きくな
り、静電潜像担持体におけるかぶりやキャリア上がりが
発生するといった問題が生じる。そこで、実験により、
Vdと静電潜像担持体におけるかぶり濃度及びキャリア
上がりの関係を調べた。図9にその結果を示す。
【0090】図9より、|Vd|が800(V)以上で
かぶり濃度、キャリア上がり個数とも急上昇することか
ら、|Vd|の上限としては、800(V)とした。
【0091】続いて、解像性と画像濃度(I.D.≧
1.3)とを両立するための、レーザーパワーPと現像
バイアスDVBrとの関係も実験により求めた。その結
果を、図10に示す。
【0092】実験条件としては、解像度R=1200d
pi、ビーム径Db=60μm、静電潜像担持体1の初
期帯電電位Vd=−600(V)、プロセス速度vp=
61mm/s、全走査長ws=413.6mmとし、感
度定数S=2.5mJ/m2の静電潜像担持体1を使用
した。
【0093】図10より、解像性(1ドットラインの再
現性)と画像濃度とが両立される領域(図中、斜線領
域)が広くなるレーザパワーは、0.1mW付近であ
り、上記のように作像条件であるP,ws,vp,Sを
設定する場合、レーザパワーP(mW)としては、解像
性と画像濃度との両立性の観点から、0.07≦P≦
0.15の範囲に入るように設定することが適してお
り、より好ましくは、0.1mWとすることである。そ
して、この結果は、0.1mW付近で、パラメータS,
ws,vpに関わりなく現像ポテンシャル|DVBr−
VL|が200(V)程度以上をとる、前述した図5
(a),図6(a),図7(a)の各シミュレーション
結果とも一致しており、このことから、シミュレーショ
ンの妥当性も立証された。
【0094】本画像形成装置においては、このような検
討結果より、上記したP,ws,vp,Sを、E/Sを
0.9≦E/S≦2.6の範囲になるように設定する
際、静電潜像担持体1の初期帯電電位Vd(V)は60
0≦|Vd|≦800の範囲になり、かつ、レーザーパ
ワーPは、0.07≦P≦0.15の範囲を満足するよ
うに設定している。
【0095】そして、このような画像形成装置の構成
は、特に、光書込み部6から照射されるレーザー光の、
静電潜像担持体1上に形成されるビーム径をDb(μ
m)、解像度にて決まる画素ピッチをPd(μm)とす
ると、Db/Pd≧2となる構成、さらに言えば、ビー
ム径Dbが30μm以下となる構成、つまり、1200
dpi以上の高解像の構成に適用することで、当該構成
による効果を確実に発揮することができる。また、この
ような画像形成装置の構成は、特に、プロセス速度vp
(m/s)が、vp≧0.05(m/s)となる構成に
適用することで、その効果を十分発揮することができ
る。
【0096】なお、本実施の形態では、光書込み部6と
して、静電潜像担持体1の移動方向と直交する方向にレ
ーザ光を走査して露光を行うレーザ走査型の露光手段を
用いたので、レーザーパワーをP(W)、静電潜像担持
体の移動速度をvp(m/s)、露光手段の走査幅をw
s(m)とすると、露光エネルギー密度E=Ps/(v
p・ws)で表されるので、0.9≦(Ps/(vp・
ws))/S≦2.6となるように、上記P,vp,w
s,Sを設定したが、光書込み部6が、静電潜像担持体
1の移動方向と直交する方向にLED等の複数の光源素
子が直線的に配列されたリニアアレイ型の露光手段の場
合は、光源素子1つ当たりの露光エネルギーをPa
(W)、静電潜像担持体の移動速度をvp(m/s)、
解像度にて決まる画素ピッチをPd(m)とすると、露
光エネルギー密度Eは、E=Pa/(vp・Pd)で表
されるので、0.9≦(Pa/(vp・Pd))/S≦
2.6となるように、上記Pa,vp,Pd,Sを設定
すれば良い。
【0097】〔実施の形態2〕本発明に係る画像形成装
置の他の実施の形態を、図12ないし図13を用いて以
下に説明する。なお、上記実施の形態1で説明した部材
と同一の機能を有する部材については同一の符号を付
し、その詳細な説明は省略するものとする。また、いう
までもないが、本願発明の範囲は、この実施の形態に記
載の範囲のみに限定されるものではない。
【0098】まず、図12の模式図を用いて、本実施の
形態の画像形成装置における画像形成部の構成を説明す
る。図12に示すように、本画像形成装置には、円筒状
のアルミニウム素管に感光体(例えばOPC(Organic P
hoto-Conductor:有機光導電体)層)を塗布した静電潜
像担持体(感光体ドラム)1が備えられ、その周りに、
静電潜像担持体1の回転方向(図中矢印)に沿って、静
電潜像担持体1表面を帯電する帯電器(帯電手段)4、
レーザ光源を用いた画像の光書込み部(露光手段)6、
静電潜像担持体1上にトナー像を形成する現像器(現像
手段)3、転写器2、クリーニング部5、並びに除電器
7が順に配設されている。
【0099】つまり、図12に示す画像形成部は、図1
1に示したものと実質同等の構成からなっている。な
お、上記の転写器2は、例えばチャージャ型のコロナ放
電転写器であり、静電潜像担持体1上のトナーTを用紙
(転写材)Pに転写するものである。また、クリーニン
グ部5は、転写後の静電潜像担持体1表面の残留トナー
を掻き取り除去するものである。
【0100】即ち、上記画像形成部は、図11に示すも
のと同様、静電潜像担持体1に対して、帯電・書き込み
・現像・転写・クリーニングを1サイクルとして繰り返
し行うことにより、用紙Pにトナー画像を形成するよう
になっている。このようにして用紙P上に転写されたト
ナー画像は、次いで定着器8を通過することによってト
ナーが溶融されると共に加圧され、用紙P上に固定され
る。
【0101】また、本実施の形態にかかる画像形成装置
では、図示しない回転駆動力の入力手段を介して静電潜
像担持体1の回転速度は切り替え可能となっており、こ
れにより、該静電潜像担持体1の周速度は、より低速な
第一速度と、該第一速度の2倍に相当する第二速度との
2段階に変更可能となっている。このような構成によ
り、光書込み部6から照射されるレーザ(露光光)のビ
ーム径や、図示しないポリゴンミラー(光偏向手段)の
周速度を変更することなく、静電潜像担持体1上に形成
される静電潜像の形成密度を変更し、これにより用紙P
上に再現されるドットの副走査方向の画素ピッチ(ドッ
トピッチ:解像度ピッチ)を変更可能となる。
【0102】より具体的には、上記レーザによる主走査
方向への走査開始タイミングは静電潜像担持体1の周速
度により決定されるので、静電潜像担持体1の周速度が
小さくなるほど(すなわち反比例して)、上記静電潜像
の副走査方向の形成密度が大きくなる。よって、上記周
速度を低速な上記第一速度に設定する場合には、第二速
度に設定する場合と比較して、用紙P上に形成されるド
ット間の副走査方向の画素ピッチが1/2倍、すなわち
解像度が2倍となる(ここでは速度比を1/2に仮定し
ているため)。なお、主走査方向のドットの形成につい
ても、低解像度モードでは2クロック分で1ドット相当
となるように、また高解像度モードでは1クロック分で
1ドット相当となるように設定されており、やはり解像
度が2倍となる。
【0103】上記のように構成された画像形成装置を用
い、本願発明者らは、以下のような実験条件で実験を行
った。まず、静電潜像担持体1として、膜厚21μmの
OPCからなる感光体を備え、その感度定数(半減露光
量)が0.4μJ/cm2 であるものを採用し、初期の
帯電電位を−600Vに設定した。また、現像器3から
供給される現像剤として、キャリアとトナーとを含んで
なる2成分現像剤を採用した。ここで、キャリアは平均
粒径60μmのものを、トナーは、非磁性トナーで、か
つその体積平均粒径が7μmのものを使用した。また、
書きこみに用いたレーザ(露光光)のビーム径は60μ
mである。なお、ここで言うビーム径とは、一般に定義
されるように、断面光強度がピーク強度の1/e2 とな
る範囲内でのスポット径とし、その時のレーザーパワー
(単位時間あたりの露光量)は0.2mWとした。さら
に、上記静電潜像担持体1の周速度の一方である第一速
度での解像度が1200dpi(第一の解像度)、第二
速度での解像度が600dpi(第二の解像度)となる
ように、解像度を設定した。
【0104】上記の条件において、静電潜像担持体1の
周速度として第一速度(解像度1200dpi)を選択
し、感光体上にレーザを全面照射したところ、該感光体
の明電位は約−80Vでほぼ飽和に達した。さらにこの
条件下で現像バイアスを−400Vに設定し、現像電位
差320Vの条件下で、用紙Pに黒べたを印字した結
果、画像濃度が1.4の均一な黒べた画像が得られた。
【0105】次に、上記第一速度を選択したままで(解
像度1200dpi)、1本から5本のドットラインか
らなる5種類のライン画像を用紙P上に印字した。そし
てKEYENCE製VH−7000を用いて各ライン画
像の取りこみを行い、2値化処理後、ライン幅(ライン
画像の幅)を計測した。この結果を、パワー補正前のデ
ータとして図13に示す。
【0106】上記の結果からわかるように、2以上のド
ットラインからなるライン画像の場合では、含まれるド
ットライン数とライン幅との相関関係に、一つの一次関
数で近似される線形性がみられるが、1ドットライン
(ドットライン数1)の場合では、ドットライン数とラ
イン幅との関係がこの一次関数からはずれており、ライ
ンが極端に痩せて、ところどころに途切も見うけられ
た。これは、高解像度化されるにつれ、コスト的な観点
から、静電潜像担持体上でのビーム径(スポット径)を
画素ピッチに近い大きさにまで絞り込むことが困難とな
り、確保できる現像ポテンシャルが小さくなって、画像
濃度が低下するためである。なお、構成ドットライン数
が2以上のライン画像の場合に極端な痩せや途切れが見
られないのは、隣接ドットラインの静電潜像担持体1へ
の書き込み時に光の回り込みが生じ、各ドットラインに
対応した静電潜像が補強されるためである。
【0107】ところで、一般的に使用されている近赤外
線領域のレーザでは、ビーム径(スポット径)は60μ
m前後まで絞り込むことが現状実用限界とされている
が、例えば、解像度1200dpiの場合、画素ピッチ
は21μm、600dpiの場合、画素ピッチは42μ
mとなる。
【0108】さらに、本願発明者らは、より低解像度な
上記第二の解像度での画素ピッチをPd2 、レーザのビ
ーム径(露光光のビーム径)をDbとしたときに、 Db≧√2Pd2 ・・・・・ (5) の関係式を満たすことがより好ましいことを見いだして
いる。以下、この理由について説明する。
【0109】上記のビーム径Dbは現状実用限界により
制限されると同時に、解像度にて決まる画素ピッチとの
関係によっても制限を受け、該画素ピッチに対してビー
ム径Dbを絞り込みすぎた場合には、黒べた書き込み時
の静電ポテンシャルのむらが大きくなり、黒べた再現性
が劣化する虞が生じる。この虞を解消するためには、少
なくとも画素ピッチの√2倍程度のビームサイズ(最小
ビーム径)が必要とされるが、上記第一、第二の解像度
を有するような解像度切り替え型出力機(画像形成装
置)においては、より画素ピッチの大きくなる低解像度
(第二の解像度:600dpi)側を優先して上記最小
ビーム径が決定される。そのため、上記(5)に示す関
係式を満たすことが要求される。
【0110】しかしながら、上記(5)の関係式を満た
すビーム径Dbで、より高解像度な第一の解像度(12
00dpi)での1ドットラインの再生を行う場合、そ
の画素ピッチPd1 (21μm)に対してビーム径Db
が大きくなりすぎて、確保できる現像ポテンシャルが充
分ではなくなるので困難を伴う(図13参照)。
【0111】そこで、上記(5)の関係式が成立する場
合であっても、上記第一の解像度で、1ドットライン
(からなるライン画像)を用紙P上に印字可能となるよ
うな条件について検討を行った。具体的には、1ドット
ラインに対応した静電潜像を形成する場合のみ、レーザ
ーパワーを上記の0.2mWから0.3mWに変更し、
その他は、パワー補正前の条件から変更せずに再度実験
を行い、得られたライン画像のライン幅の測定を行っ
た。その結果は、パワー補正後のデータとして図13に
示す。
【0112】図13から明らかなように、1ドットライ
ン出力時のみレーザパワーを0.2mWから0.3mW
に変化させることで、1ドットラインからなるライン画
像のライン幅はより太くなり、ドットライン数とライン
幅との関係が上記一次関数をほぼ満たすようになる。す
なわち、極端な線の痩せや途切れなどのない1ドットラ
インを十分に再現することができた。また、2以上のド
ットラインからなるライン画像については、パワー補正
前の条件(レーザパワーは0.2mW)で静電潜像担持
体1の走査を行うことにより、すでに説明のように、極
端な線の太りを招来することなく再現可能である。
【0113】また、解像度600dpiモードでの画質
についても評価を行ったところ、解像度600dpiで
の画素ピッチ(ドット間距離)42μmに対して、ビー
ム径が60μmと約√2倍あるため、黒べた画像出力時
においても露光ムラ等による画像欠陥のない良好な画像
が得られた。
【0114】次いで、上記第一の解像度において、1ド
ットライン出力時に最適なレーザパワーを決定するため
に、以下に示す実験を行った。なお、この実験では、静
電潜像担持体1上を走査する際のレーザパワーを下記に
示すように変更した以外は、図13に結果を示した実験
と同一の条件を採用している。
【0115】具体的には、レーザパワーを0.2mWに
固定して2ドットラインからなるライン画像の出力を行
うとともに、レーザパワーを表1に示すように変更して
1ドットライン(からなるライン画像)の出力をおこな
い、1ドットライン、および2ドットラインからなるラ
イン画像のライン幅をそれぞれ計測した。結果を表1に
示す。
【0116】
【表1】
【0117】そして、少なくとも2ドットラインからな
るライン画像のライン幅に対して1ドットラインのライ
ン幅が狭くなるとともに、1ドットラインが途切れるこ
となく再現されるレーザパワーを、1ドットラインの再
現に良好なレーザパワーであるとした。その結果、1ド
ットラインの再現には、0.22mW以上0.5mW以
下の範囲内のレーザパワーが良好であることが判明し
た。つまり、2以上のドットラインからなるライン画像
を出力する時のレーザパワー(0.2mW)に対して、
約1.1倍から2.5倍の範囲内のレーザパワーを設定
することで、1ドットラインが途切れたり、著しくやせ
たりすることなく、ハイライト部でのライン再現が可能
となった。
【0118】なお、本実施の形態では、1ドットライン
に対応した静電潜像を静電潜像担持体1上に形成する際
(第一の静電潜像のドットのみを形成する際)には、レ
ーザパワーを、例えば、0.22mW以上0.5mW以
下の範囲内に設定し、2以上のドットラインからなるラ
イン画像に対応した静電潜像を静電潜像担持体1上に形
成する際(第一の静電潜像のドットに隣接して第二の静
電潜像のドットを形成する際)には、露光時間などの条
件を変更せずに、レーザパワーを、例えば0.2mWに
設定している。
【0119】これは、換言すれば、静電潜像担持体の副
走査方向および主走査方向の双方に沿って隣接するよう
に静電潜像のドットを形成する場合(例えば、主走査方
向に延びるドットラインを、副走査方向に沿って2本以
上形成する場合)には、上記主走査方向または副走査方
向にのみ隣接する静電潜像のドットを複数形成する場合
(例えば、主走査方向に延びる1ドットラインを形成す
る場合)と比較して、レーザの書き込み光エネルギー
(露光エネルギーPaに相当)を減少させて行うことを
指す。
【0120】つまり、1ドットラインに対応する静電潜
像を形成する場合とは異なり、2以上のドットラインか
らなるライン画像に対応する静電潜像を形成する場合に
は、各ドットラインを構成するドットの静電潜像を書き
込む際に、隣接するドットラインへの光の回り込みが発
生するので、それぞれのドットの静電潜像は、設定され
た書き込み光エネルギーよりも強い値で書き込まれてし
まう。よって、2以上のドットラインからなるライン画
像を用紙P上に再現した場合に、そのライン幅が太くな
り過ぎる虞がある。
【0121】そこで、2ドットラインからなるライン画
像に対応する静電潜像形成時のように、少なくとも2方
向(主走査方向および副走査方向)に隣接して静電潜像
のドットを複数形成する場合には、一方向(主走査方向
または副走査方向)に隣接して複数のドットを形成する
場合と比較してより低い書き込み光エネルギー(露光エ
ネルギー)で書き込みを行うようにし、これにより1ド
ットラインのみならず2以上のドットラインからなるラ
イン画像を鮮明かつ所望のライン幅で形成可能となる。
なお、書き込み光エネルギーは、露光時間や単位時間当
たりの露光量などを変更することで、所望の値に調整可
能である。
【0122】なお、本実施の形態では、主走査方向に伸
長するドットラインに対応した静電潜像の形成を例に挙
げて説明を行ったが、特にこれに限定されるものではな
い。例えば、副走査方向に伸長するドットラインに対応
した静電潜像を形成する場合や、ライン画像以外の画像
を形成する場合などにも適用可能である。
【0123】また、上記画像形成装置として、2つの解
像度間での解像度切り替えが可能な構成を例に挙げた
が、3つ以上の異なる解像度間での解像度切り替えが可
能な構成であってももちろんよい。いずれの場合であっ
ても、式(5)の関係を与える画素ピッチ、すなわちビ
ーム径Dbの下限値の基準を与える画素ピッチとして
は、最も低い解像度(本実施の形態では第二の解像度)
での画素ピッチPd2 を採用すればよい。
【0124】以上、本実施の形態で説明したように、本
発明にかかる画像形成装置は、静電潜像担持体上に静電
潜像を形成する露光手段を備えてなるとともに、レーザ
ビーム径、光偏向手段(ポリゴンミラーなど)の周速度
を変更せず、静電潜像担持体の周速度を制御すること
で、レーザ解像度を第一の解像度と第二の解像度とに変
更する手段を備え、第二の解像度に対して第一の解像度
はその2倍であり、前記露光手段のレーザビーム径をD
b、第二の解像度の画素ピッチをPd2 とした時、Db
≧√2Pd2 の条件で、第一の解像度にてライン画像を
形成するに際して、形成すべきライン幅に応じてレーザ
パワーを変更する構成であってもよい。
【0125】また、本発明にかかる画像形成装置は、静
電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段を備えて
なるとともに、レーザビーム径、光偏向手段の周速度を
変更せず、静電潜像担持体の周速度を制御することで、
レーザ解像度を第一の解像度と第二の解像度とに変更す
る手段を備え、第二の解像度に対して第一の解像度はそ
の2倍であり、前記露光手段のレーザビーム径をDb、
第二の解像度の画素ピッチをPd2 とした時、Db≧√
2Pd2 の条件で、第一の解像度にて画像を形成するに
際して、第1のドットに隣接して第2のドットが配置さ
れるとレーザの書きこみ光エネルギー(露光エネルギ
ー)を減少せしめる構成であってもよい。
【0126】
【発明の効果】本発明に係る画像形成方法は、以上のよ
うに、帯電された静電潜像担持体表面を露光して静電潜
像を形成し、該静電潜像に現像剤を付与して画像を形成
する画像形成方法において、露光による静電潜像担持体
上での露光エネルギー密度をE(J/m2 )、静電潜像
担持体の感度定数をS(J/m2 )とすると、0.9≦
E/S≦2.6となるように、上記E,Sを設定する構
成である。
【0127】また、本発明に係る画像形成方法は、以上
のように、帯電器にて帯電された静電潜像担持体表面を
露光手段にて露光して静電潜像を形成し、該静電潜像に
現像剤を付与して画像を形成する画像形成装置におい
て、露光手段による静電潜像担持体上での露光エネルギ
ー密度をE(J/m2 )、静電潜像担持体の感度定数を
S(J/m2 )とすると、0.9≦E/S≦2.6とな
るように、上記E,Sが設定されている構成である。
【0128】このように、露光エネルギー密度E(J/
2 )と静電潜像担持体の感度定数S(J/m2 )との
比を上記範囲とすることで、露光光のビーム径が画素ピ
ッチの2倍以上となるような高解像度であっても、解像
性を維持しつつ、画像濃度を最大確保でき、解像性と画
像濃度を両立できる。しかも、露光エネルギー密度Eを
パラメータとしているので、露光エネルギー密度Eを決
定するパラメータ、即ち作像条件には、静電潜像担持体
の表面移動速度であるプロセス速度が含まれてくるの
で、高速化にも対応可能となるという効果を奏する。
【0129】露光エネルギー密度Eと、感度定数Sとの
比を、上記範囲に設定するとはつまり、露光手段が、静
電潜像担持体の移動方向と直交する方向にレーザ光を走
査して露光を行う形態の場合は、露光手段のレーザーパ
ワーをPs(W)、静電潜像担持体の移動速度をvp
(m/s)、露光手段の走査幅をws(m)とすると、
露光エネルギー密度Eは、E=Ps/(vp・ws)で
表されるので、0.9≦(Ps/(vp・ws))/S
≦2.6となるように、上記Ps,vs,ws,Sを設
定すれば良い。
【0130】また、露光手段が、静電潜像担持体の移動
方向と直交する方向に複数の光源素子が直線的に配列さ
れた形態の場合は、光源素子1つ当たりの露光エネルギ
ーをPa、静電潜像担持体の移動速度をvp(m/
s)、解像度にて決まる画素ピッチをPd(m)とする
と、露光エネルギー密度Eは、E=Pa/(vp・P
d)で表されるので、0.9≦(Pa/(vp・P
d))/S≦2.6となるように、上記Pa,vp,P
d,Sを設定すれば良い。
【0131】また、上記した本発明の画像形成方法及び
画像形成装置は、特に、露光手段における静電潜像担持
体上に形成される露光光のビーム径をDb(μm)、解
像度にて決まる画素ピッチをPd(μm)とすると、D
b/Pd≧2となる構成に適用することが好ましく、D
b/Pd≧2となる構成に適用することで、その効果を
確実に発揮することができる。さらに言えば、ビーム径
Dbが30μm以下となる構成に適用することで、その
効果を確実に発揮することができる。
【0132】また、上記した本発明の画像形成方法及び
画像形成装置は、特に、静電潜像担持体の移動速度であ
るvp(m/s)が、vp≧0.05(m/s)となる
構成に適用することが好ましく、vp≧0.05(m/
s)となる構成に適用することで、その効果を十分発揮
することができる。
【0133】また、上記した本発明の画像形成方法及び
画像形成装置においては、特に、静電潜像担持体の初期
帯電電位Vd(V)の絶対値|Vd|は、600以上8
00以下とすることが好ましく、|Vd|を上記範囲と
することで、静電潜像担持体かぶりやキャリア上がりに
よる画質低下を招来することなく、画像濃度を高めるこ
とができるという効果を併せて奏する。
【0134】本発明に係る画像形成装置は、以上のよう
に、静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成し、
該静電潜像に現像剤を付与して画像を形成する画像形成
装置において、静電潜像担持体上に形成される露光光の
ビーム径Dbを変更せずに該静電潜像担持体の周速度を
変更することで、レーザ解像度を、第一の解像度と、よ
り低解像度な第二の解像度との間で変更する手段を備
え、ビーム径Dbと第二の解像度における画素ピッチP
2 とが、Db≧√2Pd2 の関係を満たしているとき
に、第一の解像度にてライン画像を形成する際に、該ラ
イン画像を構成するドットライン数に応じて、レーザー
パワーを適正値に変更する構成である。
【0135】上記構成によれば、第一の解像度でのハイ
ライト部のライン再現性を向上させることができるとい
う効果を奏する。
【0136】また、上記の画像形成装置においては、上
記第一の解像度にて2本以上のドットラインからなる上
記ライン画像を形成する際の、露光手段のレーザーパワ
ーを1とした場合に、上記第一の解像度にて1本のドッ
トラインからなる上記ライン画像を形成する際のレーザ
ーパワーを1.1以上2.5以下の範囲内に変更するこ
とがより好ましく、この構成によれば、第一の解像度で
のハイライト部のライン再現性をより一層向上させるこ
とができるという効果を加えて奏する。
【0137】本発明に係る画像形成装置は、上記のよう
に、静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成し、
該静電潜像に現像剤を付与して画像を形成する画像形成
装置において、静電潜像担持体上に形成される露光光の
ビーム径Dbを変更せずに該静電潜像担持体の周速度を
変更することで、レーザ解像度を、第一の解像度と、よ
り低解像度な第二の解像度との間で変更する手段を備
え、ビーム径Dbと第二の解像度における画素ピッチP
2 とが、Db≧√2Pd2 の関係を満たしているとき
に、上記静電潜像担持体上に、第一の解像度にて、第一
の静電潜像のドットに隣接して第二の静電潜像のドット
を形成するときの露光エネルギーPaを、第一の静電潜
像のドットのみを形成するときと比較して小さくする構
成である。
【0138】上記の構成によれば、第一の解像度でのハ
イライト部の再現性を向上させることができるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を示すもので、露光エネルギー密度Eと
静電潜像担持体の感度定数Sの比E/Sと、現像ポテン
シャル|DVBr−VL|との関係を示す説明図であ
る。
【図2】理論解析により、潜像プロファイルを求める方
法を示す説明図である。
【図3】ビーム径Dbと画素ピッチPdの比Db/Pd
と、現像ポテンシャル|DVBr−VL|との関係を示
す説明図である。
【図4】現像ポテンシャル|DVBr−VL|のシミュ
レーション方法を示す説明図である。
【図5】レーザーパワーP、静電潜像担持体の感度定数
S、及び現像ポテンシャル|DVBr−VL|の関係を
示した説明図である。
【図6】レーザーパワーP、全走査長ws、及び現像ポ
テンシャル|DVBr−VL|の関係を示した説明図で
ある。
【図7】レーザーパワーP、プロセス速度vs、及び現
像ポテンシャル|DVBr−VL|の関係を示した説明
図である。
【図8】静電潜像担持体の初期帯電電位Vdと現像ポテ
ンシャル|DVBr−VL|との関係を示した説明図で
ある。
【図9】静電潜像担持体の初期帯電電位Vdと、静電潜
像担持体におけるかぶり濃度及びキャリア上がり個数と
の関係を示した説明図である。
【図10】解像性と画像濃度を両立するための、レーザ
パワーと現像バイアスとの関係を示した説明図である。
【図11】本発明の実施の一形態にかかる画像形成装置
における、静電潜像担持体周辺の構成を示す模式図であ
る。
【図12】本発明の他の実施の形態にかかる画像形成装
置における、静電潜像担持体周辺の構成を示す模式図で
ある。
【図13】本発明にかかるレーザーパワーの補正を行っ
た場合と行わなかった場合とにおける、ライン画像を形
成するドットライン数と、ライン画像のライン幅との関
係を示すグラフである。
【図14】プロセス速度と画像濃度との関係を示した説
明図である。
【図15】従来の画像形成装置における、様々な走査パ
ターンでの感光体ドラムの表面電位と露光位置との関係
を表すグラフである。
【図16】(a)・(b)は、従来の画像形成装置にお
ける、感光体ドラムの走査パターンおよび走査条件を説
明する図である。
【図17】従来の画像形成装置にてライン画像を再現し
た場合の、イメージサイズ(ライン幅)とドットライン
数との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 静電潜像担持体 2 転写器 3 現像器(現像手段) 4 帯電器(帯電手段) 5 クリーニング部 6 光書込み部(露光手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/29 (72)発明者 加藤 敦之 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 冨田 章嗣 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2C362 AA33 AA54 AA64 AA65 AA66 BA67 CB05 CB59 CB60 2H076 AB05 AB06 AB09 AB16 AB18 AB73 DA06 DA21 5C072 AA03 BA07 BA16 HA02 HA06 HA13 HB02 HB16 XA01 XA05 5C074 AA05 AA12 BB02 BB03 BB26 CC26 DD08 DD12 DD14 EE14 GG08 GG09 GG12 HH02

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯電された静電潜像担持体表面を露光して
    静電潜像を形成し、該静電潜像に現像剤を付与して画像
    を形成する画像形成方法において、 露光による静電潜像担持体上での露光エネルギー密度を
    E(J/m2 )、静電潜像担持体の感度定数をS(J/
    2 )とすると、 0.9≦E/S≦2.6 となるように、上記E,Sを設定することを特徴とする
    画像形成方法。
  2. 【請求項2】帯電された静電潜像担持体表面を露光して
    静電潜像を形成し、該静電潜像に現像剤を付与して画像
    を形成する画像形成方法において、 静電潜像担持体の移動方向と直交する方向にレーザ光を
    走査して露光を行う形態の露光手段を用いて露光を行う
    場合、 露光手段のレーザーパワーをPs(W)、静電潜像担持
    体の表面移動速度をvp(m/s)、露光手段の走査幅
    をws(m)、静電潜像担持体の感度定数をS(J/m
    2 )とすると、 0.9≦(Ps/(vp・ws))/S≦2.6 となるように、上記Ps,vp,ws,Sを設定するこ
    とを特徴とする画像形成方法。
  3. 【請求項3】帯電された静電潜像担持体表面を露光して
    静電潜像を形成し、該静電潜像に現像剤を付与して画像
    を形成する画像形成方法において、 静電潜像担持体の移動方向と直交する方向に複数の光源
    素子が直線的に配列された形態の露光手段を用いて露光
    を行う場合、 光源素子1つ当たりの露光エネルギーをPa、静電潜像
    担持体の表面移動速度をvp(m/s)、解像度にて決
    まる画素ピッチをPd(m)、静電潜像担持体の感度定
    数をS(J/m2 )とすると、 0.9≦(Pa/(vp・Pd))/S≦2.6 となるように、上記Pa,vp,Pd,Sを設定するこ
    とを特徴とする画像形成方法。
  4. 【請求項4】帯電手段にて帯電された静電潜像担持体表
    面を露光手段にて露光して静電潜像を形成し、該静電潜
    像に現像剤を付与して画像を形成する画像形成装置にお
    いて、露光手段による静電潜像担持体上での露光エネル
    ギー密度をE(J/m2 )、静電潜像担持体の感度定数
    をS(J/m2 )とすると、 0.9≦E/S≦2.6 となるように、上記E,Sが設定されていることを特徴
    とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】帯電手段にて帯電された静電潜像担持体表
    面を露光手段にて露光して静電潜像を形成し、該静電潜
    像に現像剤を付与して画像を形成する画像形成装置にお
    いて、 上記露光手段が、静電潜像担持体の移動方向と直交する
    方向にレーザ光を走査して露光を行う構成であり、 露光手段のレーザーパワーをPs(W)、静電潜像担持
    体の表面移動速度をvp(m/s)、露光手段の走査幅
    をws(m)、静電潜像担持体の感度定数をS(J/m
    2 )とすると、 0.9≦(Ps/(vp・ws))/S≦2.6 となるように、上記Ps,vp,ws,Sが設定されて
    いることを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】帯電手段にて帯電された静電潜像担持体表
    面を露光手段にて露光して静電潜像を形成し、該静電潜
    像に現像剤を付与して画像を形成する画像形成装置にお
    いて、 上記露光手段が、静電潜像担持体の移動方向と直交する
    方向に複数の光源素子が直線的に配列された構成であ
    り、 光源素子1つ当たりの露光エネルギーをPa、静電潜像
    担持体の表面移動速度をvp(m/s)、解像度にて決
    まる画素ピッチをPd(m)、静電潜像担持体の感度定
    数をS(J/m2 )とすると、 0.9≦(Pa/(vp・Pd))/S≦2.6 となるように、上記Pa,vp,Pd,Sが設定されて
    いることを特徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】上記露光手段における静電潜像担持体上に
    形成される露光光のビーム径をDb(μm)、解像度に
    て決まる画素ピッチをPd(μm)とすると、 Db/Pd≧2 であることを特徴とする請求項4〜6の何れかに記載の
    画像形成装置。
  8. 【請求項8】画素ピッチPd(μm)が、 Pd≦30 であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装
    置。
  9. 【請求項9】上記静電潜像担持体の表面移動速度である
    vp(m/s)が、 vp≧0.05 であることを特徴とする請求項4〜8の何れか1項に記
    載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】静電潜像担持体の初期帯電電位をVd
    (V)とすると、 600≦|Vd|≦800 であることを特徴とする請求項4〜9の何れか1項に記
    載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】帯電手段にて帯電された静電潜像担持体
    表面を露光手段にて露光して静電潜像を形成し、該静電
    潜像に現像剤を付与して画像を形成する画像形成装置に
    おいて、 上記露光手段により静電潜像担持体上に形成される露光
    光のビーム径Db(μm)を変更することなく、上記静
    電潜像担持体の周速度を変更することで、解像度を、第
    一の解像度と該第一の解像度より低解像度な第二の解像
    度との間で変更する手段を備え、 上記ビーム径Dbと上記第二の解像度における画素ピッ
    チPd2 (μm)とが、 Db≧√2Pd2 の関係を満たしているときに、上記第一の解像度にてラ
    イン画像を形成する際に、該ライン画像を構成するドッ
    トライン数に応じて、上記露光手段のレーザーパワーを
    適正値に変更することを特徴とする画像形成装置。
  12. 【請求項12】上記第一の解像度にて2本以上のドット
    ラインからなる上記ライン画像を形成する際の、露光手
    段のレーザーパワーを1とした場合に、 上記第一の解像度にて1本のドットラインからなる上記
    ライン画像を形成する際のレーザーパワーを1.1以上
    2.5以下の範囲内に変更することを特徴とする請求項
    11に記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】帯電手段にて帯電された静電潜像担持体
    表面を露光手段にて露光して静電潜像を形成し、該静電
    潜像に現像剤を付与して画像を形成する画像形成装置に
    おいて、上記露光手段により静電潜像担持体上に形成さ
    れる露光光のビーム径Db(μm)を変更することな
    く、上記静電潜像担持体の周速度を変更することで、解
    像度を、第一の解像度と該第一の解像度より低解像度な
    第二の解像度との間で変更する手段を備え、 上記ビーム径Dbと上記第二の解像度における画素ピッ
    チPd2 (μm)とが、 Db≧√2Pd2 の関係を満たしているときに、 上記静電潜像担持体上に、上記第一の解像度にて、第一
    の静電潜像のドットに隣接して第二の静電潜像のドット
    を形成するときの露光エネルギーPaを、該第一の静電
    潜像のドットのみを形成するときと比較して小さくする
    ことを特徴とする画像形成装置。
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JP2009042606A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Ricoh Co Ltd 静電潜像評価方法及び静電潜像評価装置

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