JP2002014199A - 散乱線吸収グリッドの製造方法 - Google Patents

散乱線吸収グリッドの製造方法

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JP2002014199A JP2000200398A JP2000200398A JP2002014199A JP 2002014199 A JP2002014199 A JP 2002014199A JP 2000200398 A JP2000200398 A JP 2000200398A JP 2000200398 A JP2000200398 A JP 2000200398A JP 2002014199 A JP2002014199 A JP 2002014199A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 散乱線吸収グリッドの製造方法において、製
造工程を単純化し作業効率を高める。 【解決手段】 放射線吸収材料からなるグリッド用板材
10と、一定の形状を有する弾性材料からなるスペーサ
20とを交互に多数、全体としてグリッド用板材10の
面に垂直な方向に延びた平板状のブロック体30を形成
するように隣接させて配列し、このブロック体30の配
列を維持した状態で、スペーサ20の弾性変形により、
ブロック体30の表裏両面の一方を他方に対して前記配
列方向に圧縮させて、このブロック体30の断面を台形
状に変形させた後、ブロック体30の両面に放射線透過
材料からなる一対の天板40Aおよび40Bを接着す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射線撮影装置に
使用される散乱線吸収グリッドの製造方法に関し、詳し
くは、グリッドを構成する板材が放射線の放射方向に傾
いて並んだ散乱線吸収グリッドの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】放射線撮影装置によって撮影を行なうと
きに被写体と放射線検出器との間に配置され、被写体に
よって散乱された散乱線を吸収してS/Nの高い放射線
を得るための散乱線吸収グリッドが知られている。
【0003】この散乱線吸収グリッドは、放射線を吸収
する細長い薄板からなるグリッド用板材を多数、間隔を
おいて並べて全体として平板状に形成されたものであ
り、被写体によって散乱されて斜めに進む散乱放射線を
吸収し、放射線源から被写体を通して直線的に放射線検
出器に入射する放射線のみを効果的に透過させることに
より、検出された被写体の画像に混入する散乱放射線に
よるノイズを低減させるものである。
【0004】この平板状に形成されたグリッドを構成す
る板材は、放射線源から発せられた、被写体を透過して
直線的に放射線検出器に入射する放射線の進行を妨げな
いように、この放射線源に向けて整列させ、すなわち放
射線の放射方向に向かって並ぶように、ブロックの中央
から両端部に向かうほど傾斜角度が大きくなるように配
列させるのが、より高いS/Nを得るために好ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この効
率の良い散乱線吸収グリッドを製造するには、グリッド
用板材の傾斜角度を少しづつ変化させて配列するため、
例えば形状が異なる複数種類のスペーサを板材の間に介
在させて配することが必要となり、さらにこれらの形状
が少しづつ異なる多数のスペーサとグリッド用板材とを
予め決められた順番に交互に配列する製造工程が必要と
なる。従って、この散乱線吸収グリッドの製造工程は、
作業効率(生産性)が悪いものとなり、この型のグリッ
ドのコストを高くしている。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、製造工程が単純化された作業効率、すなわち生産
性の高い散乱線吸収グリッドの製造方法を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の散乱線吸
収グリッドの製造方法は、放射線吸収材料からなるグリ
ッド用板材と、一定の形状を有する弾性材料からなるス
ペーサとを交互に多数、全体としてグリッド用板材の面
に垂直な方向に延びた平板状のブロック体を形成するよ
うに隣接させて配列し、このブロック体の配列を維持し
た状態で、前記スペーサの弾性変形により、ブロック体
の表裏両面の一方を他方に対して前記配列方向に圧縮も
しくは伸張させて、ブロック体のグリッド用板材の長さ
方向に垂直な面における断面を台形状に変形させた後、
ブロック体の両面に放射線透過材料からなる一対の天板
を固着させることを特徴とする。
【0008】本発明の第2の散乱線吸収グリッドの製造
方法は、放射線吸収材料からなるグリッド用板材と、一
定の形状を有する弾性材料からなるスペーサとを交互に
多数、全体として前記グリッド用板材の面に垂直な方向
に延びた平板状のブロック体を形成するように隣接させ
て配列し、平板状のブロック体を両面から平面状の押え
面を持った狭持手段で狭持し、このブロック体の前記配
列方向の前後両端からグリッド用板材の長さ方向と平行
な軸の回りに互いに反対方向に傾斜した傾斜面を持った
一対の押圧部材でこのブロック体を押圧し、その後、狭
持手段を外して前記両面に放射線透過部材からなる一対
の天板を固着し、その後、押圧部材を除去することを特
徴とする。
【0009】本発明の第3の散乱線吸収グリッドの製造
方法は、放射線吸収材料からなるグリッド用板材と、一
定の形状を有する弾性材料からなるスペーサとを交互に
多数、全体として前記グリッド用板材の面に垂直な方向
に延びた平板状のブロック体を形成するように隣接させ
て配列し、この平板状のブロック体の表裏両面の一方に
放射線透過部材からなる第1の天板を固着し、平板状の
ブロック体を表裏両面から平面状の押え面を持った狭持
手段で狭持し、このブロック体の前記配列方向の前後両
端から前記グリッド用板材の長さ方向と平行な軸の回り
に互いに反対方向に傾斜した傾斜面を持った一対の押圧
部材で、ブロック体を前記第1の天板が固着されていな
い方の面を圧縮するように押圧し、その後、前記狭持手
段を外して前記第1の天板が固定されていない方の面に
放射線透過部材からなる第2の天板を固着し、その後、
前記押圧部材を除去することを特徴とする。
【0010】本発明の第4の散乱線吸収グリッドの製造
方法は、放射線吸収材料からなるグリッド用板材と、一
定の形状を有する弾性材料からなるスペーサとを交互に
多数、全体として前記グリッド用板材の面に垂直な方向
に延びた平板状のブロック体を形成するように隣接させ
て配列し、この平板状のブロック体の表裏両面の一方の
面に放射線透過部材からなる第1の天板を固着し、平板
状のブロック体の他方の面に弾性を有する放射線透過部
材からなるフィルムを接着し、平板状のブロック体を両
面から平面状の押え面を持った狭持手段で狭持し、前記
フィルムをブロック体の前記配列方向の前後両端から伸
張し、このフィルムを伸張した状態で、前記狭持手段を
外して第1の天板に固着されていない方の面に放射線透
過部材からなる第2の天板を固着することを特徴とす
る。
【0011】前記各散乱線吸収グリッドの製造方法は、
グリッド用板材と、スペーサとの間に接着剤を介して両
部材を隣接させて配置し、前記ブロック体を押圧部材で
押圧したり、前記フィルムを伸張した後に、接着材を硬
化させるようにすることもできる。
【0012】なお、前記一定の形状を有するスペーサと
は、一種類の同じ大きさの断面形状を有するスペーサを
意味し、例えば1方向に長く伸びた直方体等の柱状体を
スペーサとして用いるのが適当である。
【0013】また、前記グリッド用板材としては、1方
向に長く伸びた細長い薄板等を用いるのが適切である。
【0014】また、前記弾性材料からなるスペーサと
は、必ずしも広範囲の変形に対して正確に弾性変形する
材料に限らず、小さな変形範囲において概略弾性的な変
形をする材料、例えば発泡材、紙、布、不織布、木等か
らなるスペーサであってもよい。
【0015】また、前記フィルムは、プラスチックフィ
ルム、複数の薄膜を積層した積層フィルム等、比較的大
きな均一なヤング率を有するものであればどのようなフ
ィルムであってもよい。
【0016】また、「ブロック体の表裏両面の一方を他
方に対して前記配列方向に圧縮もしくは伸張させて」と
は、ブロック体の表裏両面の両方の面を等しい力で圧縮
もしくは伸張させる場合を除き、表裏両面の少なくとも
一方の面を他方の面に比較して圧縮もしくは伸張させる
ことを意味し、片面だけに力を加えても、両面に力を加
えてもどちらでも良い。
【0017】
【発明の効果】本発明の第1の散乱線吸収グリッドの製
造方法によれば、一定の形状を有する弾性材料からなる
スペーサとグリッド用板材とを交互に多数配列させるこ
とによりブロック体を形成するようにしたので、複数種
類の異なる形状を持つスペーサを用意して、これらのス
ペーサを決められた場所に決められた順番で配列する従
来の複雑な工程に比して材料コストが安価である上、作
業効率を向上させることができ、製造コストを大幅に下
げることができる。
【0018】また、スペーサの弾性変形によりブロック
体を圧縮または伸張させて、その断面を台形形状に変形
させるようにしたので、放射線源から発せられた放射線
を効率良く透過させることができるようにグリッド用板
材がほぼ放射方向に傾いて並んだ散乱線吸収グリッドを
安価に製造することができる。
【0019】本発明の第2の散乱線吸収グリッドの製造
方法によれば、平板状のブロック体を両面から平面状の
押え面を持った狭持手段で狭持し、傾斜面を持った一対
の押圧部材で前記配列方向の前後両端からこのブロック
体を押圧するようにしたので、より確実にグリッド用板
材を配列させることができる。
【0020】本発明の第3の散乱線吸収グリッドの製造
方法によれば、平板状のブロック体の表裏両面の一方に
放射線透過部材からなる第1の天板を固着し、このブロ
ック体を両面から平面状の押え面を持った狭持手段で狭
持し、傾斜面を持った一対の押圧部材で、前記第1の天
板が固着されていない方の面を前記配列方向の前後両端
から圧縮するようにしたので、ブロック体の、第1の天
板が固着された面の寸法を一定に保つことができるの
で、このブロック体中の各グリッド用板材をより正確に
配列させることができる。
【0021】本発明の第4の散乱線吸収グリッドの製造
方法によれば、上記平板状のブロック体の表裏両面の一
方の面に放射線透過部材からなる第1の天板を固着し、
この平板状のブロック体の他方の面に弾性を有する放射
線透過部材からなるフィルムを接着し、フィルムをブロ
ック体の配列方向の前後両端から伸張するようにしたの
で、この変形されたブロック体の表裏両面の一方の面は
第1の天板によって固定され、他方の面は一般に板材等
より場所によるヤング率のバラツキが小さいフィルムに
より均一に伸張されて、このブロック体の表裏両面のそ
れぞれの面における互いに隣り合う各グリッド用板材の
間隔をバラツキなく略等しい間隔に定めることができる
ので、より正確にグリッド用板材を配列させることがで
きる。
【0022】なお、前記グリッド用板材とスペーサとの
間に接着剤を介して両部材を隣接させて配置し、ブロッ
ク体を押圧部材で押圧したりフィルムを伸張してブロッ
ク体の断面を変形させた後に、接着材を硬化させれば、
グリッド用板材とスペーサとが固着され、ブロック体全
体の形状を維持しやすくなるので、その後の作業がしや
すくなり、完成したグリッドがその形状を安定して維持
することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の散乱線吸収グリッ
ドの製造方法の具体的な実施の形態について、図面を用
いて説明する。図1は、本発明の散乱線吸収グリッドの
製造方法を適用して製造した散乱線吸収グリッドの概略
構成を示す図である。
【0024】図1に示すように散乱線吸収グリッド10
0は、細長い薄板状の放射線吸収材料からなる多数のグ
リッド用板材10(図2参照)と細長い直方体状の弾性
材料からなるスペーサ20(図3参照)とが交互に多
数、配列された平板状のブロック体30を、第1の天板
40Aと第2の天板40Bとの間に配置したものであ
る。
【0025】なお、このグリッド用板材10は、放射線
撮影を行うときに想定される放射線源の位置200(図
6参照)に向かうように整列されており、中心部Cから
両端部E1およびE2に向かうほどその傾斜角度が大き
くなっている。
【0026】グリッド用板材10は、図2に示すように
厚さt1が0.1mm程度、幅が10mm程度、長さが
440mm程度の細長い薄板であり、粉体状の単体、ま
たは粉体状の鉛酸化物、ビスマス化合物、あるいは他の
重金属化合物などを溶液に混合して有機ポリマーを結合
材(バインダ)とする溶液にして、この溶液を平面上に
塗布して薄板状に形成した材料や、鉛箔、ビスマス等の
薄板状の単体材料によって形成されている。
【0027】スペーサ20は、一定の形状からなり、図
3に示すような細長い直方体形状で幅と長さがグリッド
用板材10と略等しく、厚さt2が0.2mmから1.
0mm程度の放射線が吸収されにくい弾性材料、例えば
発泡ポリマー(例えば、発泡ポリスチレン、発泡ポリプ
ロポピレン、発泡ウレタン)、不織布、紙、布、木材等
によって形成されている。
【0028】第1の天板40Aおよび第2の天板40B
は、アルミニウム板やFRP(繊維強化プラスチック)
板等の放射線透過材料によって形成されている。
【0029】次に、本発明の第1の実施の形態の製造工
程について説明する。
【0030】工程1として、図4に示すように放射線吸
収材料からなるグリッド用板材10と、弾性材料からな
るスペーサ20とを交互に多数、全体としてグリッド用
板材10の面に垂直な方向に延びた平板状のブロック体
30を形成するように隣接させて配列する。このとき多
数のスペーサ20は一定の形状を有するので(一種類の
同じ大きさの断面形状を有するスペーサなので)、どの
スペーサをどの位置に配列させてもかまわない。なお、
グリッド用板材10とスペーサ20とは規則正しく交互
に配列する。
【0031】また、グリッド用板材10とスペーサ20
との間に接着剤21を介して配列する。
【0032】工程2として、図5に示すように工程1で
配列された平板状のブロック体30を両面から平面状の
押え面を持った狭持手段50Aおよび50Bで狭持す
る。
【0033】工程3として、図6に示すように狭持手段
50Aおよび50Bで狭持されたブロック体30を、グ
リッド用板材10とスペーサ20とが配列された方向の
前後両端から、グリッド用板材10の長さ方向と平行な
軸の回りに互いに反対方向に傾斜した傾斜面61Aおよ
び61Bを持った一対の押圧部材60Aおよび60Bで
押圧する。
【0034】このブロック体30を押圧する力によって
ブロック体30中の各スペーサ20の断面形状は互いに
異なる台形形状(中央を挟んで左右対称に反対方向に変
形した形)に変形され、各グリッド用板材10も各スペ
ーサ20の変形に応じて傾斜され、ブロック体30全体
の形状も台形柱形状に変形される。
【0035】このとき、押圧部材60Aおよび60Bの
傾斜面61Aおよび61Bは、放射線撮影を行うときに
想定される放射線源200の方向に向う角度に設定され
ており、押圧部材の傾斜面61Aおよび61Bに当接し
て位置決めされているグリッド用板材10Aおよび10
Bも想定される放射線源200の位置に向かって(すな
わち放射線の進行方向に沿った角度に)傾斜される。
【0036】また、この台形柱形状に変形されたブロッ
ク体30は、一定の形状を有する弾性材料からなるスペ
ーサ20によって構成されているので、これらの各スペ
ーサ20は配列方向に同じ比率で変形され、変形された
ブロック体30の台形断面の平行な2辺(B1およびB
2)の長さの比率は、変形された各スペーサ20を挟む
2つのグリッド用板材10によって形成された台形柱形
状の台形断面の平行な2辺の長さ(G1およびG2)の
長さの比率と等しくなる。これにより、これらの台形形
状の斜辺となる2辺(すなわち、2つのグリッド用板材
によって形成される2辺)を延長すると、放射線源20
0の位置と一致する1点Pに向かって集まることにな
る。このことにより、各グリッド用板材10は、放射線
源200の位置から発せられた放射線を効率良く透過さ
せることができる傾きに整列されることになる。
【0037】工程4として、押圧部材60Aおよび60
Bを位置決めした状態のまま、工程1において各グリッ
ド用板材10とスペーサ20との間に介した接着剤21
を硬化させる。接着剤の硬化のさせ方は接着剤21の種
類によるが、熱を加えて硬化させたり、放置して時間の
経過と共に化学反応を進めることによって硬化させたり
することができる。
【0038】工程5として、接着剤21が硬化された
後、押圧部材60Aおよび60Bを位置決めした状態の
まま、狭持手段50Aを外し、図7に示すように狭持手
段50Aが外されたブロック体30および押圧部材60
Aおよび60Bの面に放射線透過部材からなる天板40
Aを接着する。
【0039】なお、工程4において、ブロック体30の
各グリッド用板材10とスペーサ20との間の接着剤2
1が硬化されているので、狭持手段50Aを外しても各
グリッド用板材10とスペーサ20との位置ずれは抑制
される。
【0040】工程6として、工程5が終了した状態のま
ま、ブロック体30、押圧部材60A、押圧部材60
B、狭持手段50B、および天板40Aを一体として裏
返して狭持手段50Bを外す。そして図8に示すよう
に、狭持手段50Bが外されたブロック体30、押圧部
材60Aおよび60Bの面に放射線透過部材からなる天
板40Bを接着する。
【0041】工程7として、図9に示すように両側に天
板が接着されたブロック体30の前後両端を天板40A
および天板40Bと共に切断し、押圧部材60Aおよび
60Bを除去して、散乱線吸収グリッド100を得る
(この工程は必ずしも必要ない)。
【0042】次に、本発明の第2の実施の形態の散乱線
吸収グリッドの製造工程について図10から図13を用
いて説明する。なお、以下の図中、第1の実施の形態と
同様の構成については第1の実施の形態と同一の符号を
用いて示し、その説明の一部を省略する。
【0043】工程1は第1の実施の形態と同様である。
【0044】工程2として、図10に示すように、平板
状のブロック体30の表裏両面の一方に放射線透過部材
からなる第2の天板40Bを接着する。このとき、グリ
ッド用板材10とスペーサ20とは規則正しく正確に配
列されているので、第2の天板40Bに接着されたブロ
ック体30の配列方向の長さはD1となる。
【0045】工程3として、図11に示すように、天板
40Bが接着された平板状のブロック体30を表裏両面
から平面状の押え面を持った狭持手段50Aおよび50
Bで狭持する。
【0046】工程4として、図12に示すように、天板
40Bが接着されたブロック体30の配列方向の前後両
端から、グリッド用板材10の長さ方向と平行な軸の回
りに互いに反対方向に傾斜した傾斜面61Aおよび61
Bを持った一対の押圧部材60Aおよび60Bで、ブロ
ック体30を第2の天板40Bが接着されていない方の
面を圧縮するように押圧する。
【0047】これにより、第1の実施の形態の工程3に
おいて説明したように、ブロック体30中の各グリッド
用板材10が想定される放射線源の方向である延長交点
P´に向かって傾斜される。
【0048】なお、第2の天板40Bが接着された側の
ブロック体30の面は上記圧縮によって変形されず第2
の天板40Bが接着されたときの寸法D1がそのまま維
持されるので、斜面61A、斜面61Bおよび第2の天
板40Bによって形成される台形断面の延長交点P´の
位置をより正確に定めることができる。
【0049】工程5は、第1の実施の形態の工程4と同
様であり、各グリッド用板材10とスペーサ20との間
に介した接着剤を硬化させる。
【0050】工程6として、図13に示すように、狭持
手段50Aおよび50Bを外して第2の天板40Bが固
定されていない方の面に放射線透過部材からなる第1の
天板40Aを接着する。
【0051】工程7は、第1の実施の形態の工程7と同
様の工程であり、ブロック体30の前後両端を、天板4
0Bおよび天板40Aと共に切断し、押圧部材60Aお
よび60Bを除去して散乱線吸収グリッド100を得
る。
【0052】次に、本発明の第3の実施の形態の散乱線
吸収グリッドの製造工程について図14から図18を用
いて説明する。なお、以下の図中、第1の実施あるいは
第2の実施の形態と同様の構成については第1の実施の
形態あるいは第2の実施と同一の符号を用いて示す。
【0053】工程1および工程2は、第2の実施の形態
と同様である。このとき、グリッド用板材10とスペー
サ20とは規則正しく正確に配列されているので、第2
の天板40Bに接着されたブロック体30の配列方向の
長さはD2となる。
【0054】工程3においては、図14に示すように、
平板状のブロック体30の第2の天板40Bが固定され
ていない方の面に弾性を有する放射線透過部材からなる
ポリカーボネート、PET等の樹脂製のフィルム70を
接着する。
【0055】工程4においては、図15に示すように、
第2の天板40Bとフィルム70が固定された平板状の
ブロック体30を両面から平面状の押え面を持った狭持
手段50Aおよび50Bで狭持する。
【0056】工程5においては、図16に示すように、
狭持手段50Aおよび50Bで狭持されたまま、フィル
ム70を、ブロック体30のグリッド用板材10とスペ
ーサ20との配列方向の前後両端から伸張する。
【0057】これにより、フィルム70が接着された側
のブロック体30の面が、一般に板材等より場所による
ヤング率の変化が小さいフィルムにより均一に伸張さ
れ、この面の各グリッド用板材の配列間隔を等間隔にす
ることができ、かつブロック体の第1の天板を固着した
側の面の寸法は配列されたときの寸法が正確に維持され
るので、この変形されたブロック体を構成する各スペー
サを挟む2つのグリッド板材によって形成される台形形
状の平行な2辺の長さのをバラツキなく一定の比率に定
めることができる。従って、前記と同様な理由により、
各スペーサの両側に配置された2つのグリッド用板材に
よって形成される台形形状の斜辺の延長交点の位置のば
らつきが少なくなり、グリッド用板材がこの延長交点に
向けてバラツキ少なく配列される。
【0058】このように、工程5においては、各グリッ
ド用板材10が、想定される放射線源200に向かう方
向に傾斜される。
【0059】なお、第2の天板40Bが接着されたブロ
ック体30の面は上記伸張によって変形されず第2の天
板40Bが接着されたときの寸法Dがそのまま維持され
る。
【0060】工程6は、第1の実施の形態の工程4と同
様であり、第1の工程において各グリッド用板材10と
スペーサ20との間に介した接着剤を硬化させる。
【0061】工程7においては、図17に示すように、
フィルム70を伸張した状態で、狭持手段50Aおよび
50Bを外して、フィルム70が接着されている方のブ
ロック体の面に放射線透過部材からなる第1の天板40
Aを接着する。
【0062】工程8においては、図18に示すように、
ブロック体30の前後両端を、天板40Bおよび天板4
0Aと共に切断して散乱線吸収グリッド100を得る。
【0063】なお、上記各実施の形態においては、工程
1において、各グリッド用板材とスペーサとの間に接着
剤を介して両部材を隣接させて配置させ、その後の工程
においてブロック体30を変形させたときにこの接着剤
を硬化させたが、この工程は第1の天板40Aあるいは
第2の天板40Bを外したときに各グリッド用板材10
とスペーサ20との位置がずれることを抑制するための
工程であり省略することができる。
【0064】また、上記各実施の形態においては、押圧
部材による圧縮あるいはフィルムの伸張により、平板状
のブロック体の断面を変形させたが、ブロック体の断面
を変形させる工程はこのような工程に限らない。すなわ
ち、図19に示すように、一定の形状を有する弾性材料
からなるスペーサ20とグリッド用板材10とを交互に
多数隣接させたブロック体30の配列を維持した状態
で、スペーサ20の弾性変形により、ブロック体30の
表裏両面の一方の面30Aを他方の面30Bに対して前
記配列方向に圧縮もしくは伸張させて、このブロック体
30のグリッド用板材10の長さ方向に垂直な面におけ
る断面を変形させる工程であればどのような工程でブロ
ック体の断面を変形させてもよい。
【0065】上記のように本発明によれば、一定の形状
を有するスペーサを用いることにより製造工程が単純化
され作業効率を向上させることができる。また、スペー
サを弾性変形させることによりグリッド用板材を傾斜さ
せて配列させるようにしたので、放射線源から発せられ
た放射線を効率良く透過させることができる散乱線吸収
グリッドを安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法によって製造した散乱線吸収
グリッドを示す図
【図2】グリッド用板材の概略形状を示す図
【図3】スペーサの概略形状を示す図
【図4】第1の実施の形態の工程1においてグリッド用
板材とスペーサとを交互に配列する様子を示す図
【図5】工程2においてブロック体を狭持手段で狭持す
る様子を示す図
【図6】工程3においてブロック体を押圧部材で押圧す
る様子を示す図
【図7】工程5においてブロック体に天板を接着する様
子を示す図
【図8】工程6においてブロック体に天板を接着する様
子を示す図
【図9】工程7においてブロック体の両端を切断する様
子を示す図
【図10】第2の実施の形態の工程2においてブロック
体に天板を接着する様子を示す図
【図11】工程3においてブロック体を狭持手段で狭持
する様子を示す図
【図12】工程4においてブロック体を押圧部材で押圧
する様子を示す図
【図13】工程6においてブロック体に天板を接着する
様子を示す図
【図14】第3の実施の形態の工程3においてブロック
体にフィルムを接着する様子を示す図
【図15】工程4においてブロック体を狭持手段で狭持
する様子を示す図
【図16】工程5においてブロック体に接着されたフィ
ルムを伸張する様子を示す図
【図17】工程7においてブロック体に天板を接着する
様子を示す図
【図18】工程8においてブロック体の両端を切断する
様子を示す図
【図19】ブロック体の表裏両面の一方の面を他方の面
に対して圧縮もしくは伸張させる様子を示す図
【符号の説明】
10 グリッド用板材 20 スペーサ 30 ブロック体 40A、B 第1の天板、第2の天板 50A,B 狭持手段 60A,B 押圧部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線吸収材料からなるグリッド用板材
    と、一定の形状を有する弾性材料からなるスペーサとを
    交互に多数、全体として前記グリッド用板材の面に垂直
    な方向に延びた平板状のブロック体を形成するように隣
    接させて配列し、 該ブロック体の配列を維持した状態で、前記スペーサの
    弾性変形により、該ブロック体の表裏両面の一方を他方
    に対して前記配列方向に圧縮もしくは伸張させて、該ブ
    ロック体の前記グリッド用板材の長さ方向に垂直な面に
    おける断面を台形状に変形させた後、該ブロック体の両
    面に放射線透過材料からなる一対の天板を固着させるこ
    とを特徴とする散乱線吸収グリッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 放射線吸収材料からなるグリッド用板材
    と、一定の形状を有する弾性材料からなるスペーサとを
    交互に多数、全体として前記グリッド用板材の面に垂直
    な方向に延びた平板状のブロック体を形成するように隣
    接させて配列し、 該平板状のブロック体を両面から平面状の押え面を持っ
    た狭持手段で狭持し、 前記ブロック体の前記配列方向の前後両端から前記グリ
    ッド用板材の長さ方向と平行な軸の回りに互いに反対方
    向に傾斜した傾斜面を持った一対の押圧部材で該ブロッ
    ク体を押圧し、 その後、前記狭持手段を外して前記両面に放射線透過部
    材からなる一対の天板を固着し、 その後、前記押圧部材を除去することを特徴とする散乱
    線吸収グリッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 放射線吸収材料からなるグリッド用板材
    と、一定の形状を有する弾性材料からなるスペーサとを
    交互に多数、全体として前記グリッド用板材の面に垂直
    な方向に延びた平板状のブロック体を形成するように隣
    接させて配列し、 該平板状のブロック体の表裏両面の一方に放射線透過部
    材からなる第1の天板を固着し、 該平板状のブロック体を表裏両面から平面状の押え面を
    持った狭持手段で狭持し、 前記ブロック体の前記配列方向の前後両端から前記グリ
    ッド用板材の長さ方向と平行な軸の回りに互いに反対方
    向に傾斜した傾斜面を持った一対の押圧部材で、該ブロ
    ック体を前記第1の天板が固着されていない方の面を圧
    縮するように押圧し、 その後、前記狭持手段を外して前記第1の天板が固定さ
    れていない方の面に放射線透過部材からなる第2の天板
    を固着し、 その後、前記押圧部材を除去することを特徴とする散乱
    線吸収グリッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記グリッド用板材と、前記スペーサと
    の間に接着剤を介して両部材を隣接させて配置し、前記
    ブロック体を前記押圧部材で押圧した後に、前記接着材
    を硬化させることを特徴とする請求項2または3記載の
    散乱線吸収グリッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 放射線吸収材料からなるグリッド用板材
    と、一定の形状を有する弾性材料からなるスペーサとを
    交互に多数、全体として前記グリッド用板材の面に垂直
    な方向に延びた平板状のブロック体を形成するように隣
    接させて配列し、 該平板状のブロック体の表裏両面の一方の面に放射線透
    過部材からなる第1の天板を固着し、 該平板状のブロック体の他方の面に弾性を有する放射線
    透過部材からなるフィルムを接着し、 該平板状のブロック体を両面から平面状の押え面を持っ
    た狭持手段で狭持し、 前記フィルムを前記ブロック体の前記配列方向の前後両
    端から伸張し、 該フィルムを伸張した状態で、前記狭持手段を外して前
    記第1の天板に固着されていない方の面に放射線透過部
    材からなる第2の天板を固着することを特徴とする散乱
    線吸収グリッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記グリッド用板材と、前記スペーサと
    の間に接着剤を介して両部材を隣接させて配置し、前記
    フィルムを伸張した後に、前記接着材を硬化させること
    を特徴とする請求項5記載の散乱線吸収グリッドの製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004028815A (ja) * 2002-06-26 2004-01-29 Toshiba Corp シンチレータブロックとその製造方法ならびにx線検出器およびx線ct装置
KR101581338B1 (ko) * 2014-10-13 2015-12-30 (주)동문 엑스레이 그리드 조립 장치

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