JP2002014165A - スキャン式レーダの信号処理方法 - Google Patents

スキャン式レーダの信号処理方法

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 正確にペアリングを行うことができ、ターゲ
ットの有無の判定を誤らないスキャン式レーダの信号処
理方法を提供する。 【解決手段】 反射されたビームのピークデータからタ
ーゲットの大きさを予測し、予測されたターゲットの大
きさに基づいて該ピークデータをグループ分けし、該グ
ループ分けしてまとめたピークデータ毎に、ビームの角
度、ピークの周波数、および反射されたビームのピーク
のパワーをそれぞれx軸、y軸、z軸にもつ座標にプロ
ットし、プロットして得られた三角錐の重心から前記タ
ーゲットのビーム角度を求め、さらに該三角錐の重心か
ら前記ターゲットの大きさを再度求め、ほぼ同じ大きさ
とほぼ同じ角度を持った上昇区間と下降区間のピークデ
ータをペアリングする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスキャン式レーダの
信号処理方法に関し、特に、受信信号と送信信号とのビ
ート信号が周波数分析されてターゲットに対して得られ
た三角波状のFM−CW波の上昇区間及び下降区間のピ
ーク周波数のペアリングに関する。
【0002】
【従来の技術】FM−CW方式レーダは車両に搭載さ
れ、三角波状の周波数変調された連続の送信波を出力し
てターゲットである前方の車両との距離を求めている。
即ち、レーダからの送信波が前方の車両で反射され、反
射波の受信信号と送信信号とのビート信号(レーダ信
号)を得る。このビート信号を高速フーリエ変換(FF
T)して周波数分析を行う。周波数分析されたビート信
号はターゲットに対してパワーが大きくなるピークが生
じるが、このピークに対応する周波数をピーク周波数と
呼ぶ。ピーク周波数は距離に関する情報を有し、前方車
両との相対速度によるドップラ効果のために、前記三角
波状のFM−CW波の上昇区間と下降区間とではこのピ
ーク周波数は異なる。そして、この上昇区間と下降区間
のピーク周波数から前方の車両との距離が得られる。ま
た、前方の車両が複数存在する場合は各車両に対して一
対の上昇区間と下降区間のピーク周波数が生じる。この
上昇区間と下降区間の一対のピーク周波数を形成するこ
とをペアリングという。
【0003】このペアリングは従来は、上昇区間と下降
区間で単にピーク周波数の低い順に行ったり、あるいは
上昇区間と下降区間で単にピーク周波数のパワーが大き
い順に行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】スキャン式レーダの場
合、図1に示すように、自車からのビームは所定の角度
で前方をスキャンし、その反射波を用いて前方車両との
距離および相対速度を検出している。図1のように前方
に2台の車両がある場合、それぞれから反射波が帰って
くる。
【0005】また、電波レーダの場合、電波の反射は特
定の箇所から帰ってくるのではなく、ターゲットの面で
反射して帰ってくる。ターゲットの面が鏡面であればあ
るほど反射波は特定の範囲に絞られる。ターゲットが車
両であれば、車両の側部の突起物や車両下部のデファレ
ンスギアなどの突起物からの反射波も帰って来る。その
場合、図2に示すように、三角波状のFM−CW波の上
昇区間に複数のピーク周波数が現れ(図2(a) )、下降
区間にも同様に複数のピーク周波数が現れ(図2(b) )
てしまう。前方の車両との車間距離や相対速度を求める
ためには、同じターゲットまたは同じ部分からの反射波
の上昇時と下降時のピーク周波数をペアリングする必要
がある。
【0006】図2において、ターゲットが複数存在する
とき、例えば図2(a) に示すように上昇区間に周波数が
それぞれfa kHz とfa'kHz であるピークaとa’の2
つが存在する。一方、図2(b) に示すように下降区間に
周波数がそれぞれfb kHz とfb'kHz であるピークbと
b’の2つが存在する。この場合、上昇区間のピークa
の周波数fa と下降区間のピークbの周波数fb が同一
のターゲットからのピーク周波数であるとすると、ピー
ク周波数fa とfb をペアリングすれば前方車両との正
確な距離と相対速度を得ることができる。しかし、例え
ば周波数の低い順にペアリングするとピークaの周波数
fa とピークb’の周波数fb'をペアリングしてしま
い、前方車両との正確な距離と相対速度を得ることがで
きないことになる。
【0007】従って、本発明の目的は、上記問題を解決
し、正確にペアリングを行うことができ、ターゲットの
識別を誤らないスキャン式レーダの信号処理方法を提供
することである。また、そのために上昇区間及び下降区
間においてピークが生じたビームの角度を正確に求める
ことである。また、ターゲットの大きさを正確に求める
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明スキャン式レーダの信号処理方法によると、
反射されたビームのピークデータからターゲットの大き
さを予測し、予測されたターゲットの大きさに基づいて
該ピークデータをグループ分けし、該グループ分けして
まとめたピークデータ毎に、ビームの角度、ピークの周
波数、および反射されたビームのピークのパワーをそれ
ぞれx軸、y軸、z軸にもつ座標にプロットし、プロッ
トして得られた三角錐の重心から前記ターゲットのビー
ム角度を求め、さらに該三角錐の重心から前記ターゲッ
トの大きさを再度求め、ほぼ同じ大きさとほぼ同じ角度
を持った上昇区間と下降区間のピークデータをペアリン
グする。そして、ペアリングされたピークデータの周波
数から、先行車両との車間距離と相対速度を求める。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。図3は本発明に係るスキャン
式レーダ信号処理方法を用いた車間距離制御装置の構成
の概要を示した図である。図3においテ、レーダセンサ
部はレーダアンテナ1、走査機構2、及び信号処理回路
3を備えている。車間距離制御ECU7は、ステアリン
グセンサ4、ヨーレートセンサ5、車速センサ6、およ
びレーダセンサ部の信号処理回路3からの信号を受け、
警報機8、ブレーキ9、スロットル10等を制御する。
また、車間距離制御ECU7はレーダセンサ部の信号処
理回路3にも信号を送る。
【0010】図4は、図3の信号処理回路3の構成を示
したものである。信号処理回路3は、走査角制御部1
1、レーダ信号処理部12、制御対象認識部13を備え
ている。レーダ信号処理部12はレーダアンテナ1から
の反射信号をFET処理し、パワースペクトルを検出
し、ターゲットとの距離および相対速度を算出し、制御
対象認識部13にそのデータを送信する。制御対象認識
部13は、レーダ信号処理部から受信したターゲットと
の距離、相対速度、および車間距離制御ECU7から受
信したステアリングセンサ4、ヨーレートセンサ5、車
速センサ6等から得られた車両情報に基づいて走査角制
御部11に走査角を指示すると共に、制御対象となるタ
ーゲットを判別して車間距離制御ECU7に送信する。
走査角制御部11は、固定式レーダの場合はカーブ走行
時の走査角等を制御し、本発明のようにスキャン式レー
ダの場合はスキャン走査角度を制御するものである。本
発明はスキャン式レーダの場合の信号処理装置に関す
る。
【0011】図5はレーダの送信信号と受信信号の例を
示した図である。レーダアンテナ1からは実線で示され
ているように、周波数偏移幅Δfで中心周波数がfo
三角波状のFM−CW波が送信信号として送信される。
この送信波はターゲットで反射されて、点線で示された
反射波を受信信号として受信する。そして、図4のレー
ダ信号処理部12では三角波の上昇区間と下降区間で送
信信号と受信信号とのビートをとり、FFT処理をして
上昇区間と下降区間のビート信号について周波数分析が
行われ、ターゲットに対する上昇区間のピーク周波数f
UPと下降区間のピーク周波数fDNとそのパワーが検出さ
れ、これらピーク周波数からターゲットとの距離および
相対速度を算出する。
【0012】図6は複数のターゲットがある場合に、F
FT処理により得られた周波数分析結果に基づいてピー
ク周波数のペアリングをどのように行うかを説明するた
めの図である。図の例では、3つのターゲットがあり、
上昇区間には周波数がそれぞれfUPa,fUPb,fUP
であるピークa1 、b1 、c1 があり、下降区間には周
波数がそれぞれfDNa,fDNb,fDNcであるピークa
2 、b2 、c2 がある。なお、ノイズがピーク周波数と
して検出されるのを回避するため、閾値を設けてある。
【0013】この場合、上昇区間のビートと下降区間の
ビートではピーク周波数が3つづつ同じ数だけあるの
で、単にピーク周波数の低いものからペアリングを行
う。即ち、ターゲットa,b,cに対してそれぞれ(a
1,a2 )、(b1,b2 )、(c1,c2 )のように組み合
わせてピーク周波数のペアリングが行われる。なお、上
記ペアリングの場合、ペアリングされたピーク周波数の
うち、ペアとなったピーク周波数の強度の差が所定値以
上の場合には、誤ってペアリングされて異常な結果が出
るのを避けるため、ペアリングの関係を切るペアカット
を行い、そのペアのピーク周波数に関してはターゲット
の認定から削除する。
【0014】ターゲットと自車との距離rと、相対速度
vは以下の式から導かれる。 r={(fUP+fDN)/2}×k v={(fUP−fDN)/2}×k (kは係数) 上記式からわかるように、相対速度vが大きい場合、ピ
ーク周波数fUPとピーク周波数fDNは大きな差を有す
る。
【0015】ターゲットと自車との距離rと、相対速度
vを算出するため上記のようにピーク周波数fUPとピー
ク周波数fDNを検出しなければならないが、そのために
はf UPとfDNがペアであること、即ち、同一ターゲット
からの受信信号であることを確認しなければならない。
その確認のためにfUPとfDNの強度の比較を行い、ほぼ
同じレベルであれば同一ターゲットであると判定し、f
UPとfDNをペアであるとして上記式により距離rと相対
速度vを算出している。
【0016】図7は上記従来の場合のペアリング処理の
制御のフローチャートを示した図である。なお、このフ
ローチャートに示した制御および動作は図4のレーダ信
号処理部12により行われる。図7において制御の動作
が開始されると(S1)、レーダの送信信号と受信信号
とのビート信号のFFT処理が行われ(S2)、ピーク
の抽出が行われて上昇区間のピーク周波数fUPと下降区
間のピーク周波数fDN及びそのパワーが検出される(S
3)。次にピーク抽出が行われたターゲットが新規なも
のであるかどうか判断される(S4)。この判断は検出
されたピーク周波数とその強度から、前回検出したター
ゲットと同じかどうか判断する。即ち、前回と今回のピ
ーク周波数とパワーが大きく異なっていない場合は新規
ターゲットでないと判断される。新規ターゲットでない
と判断された場合(No)、前回のターゲットと同じタ
ーゲットから得られたとみなされた今回のピーク周波数
UPとfDNを優先的に組み合わせ、ターゲットとの距離
及び相対速度を算出する(S5)。次にピーク周波数f
UPとfDNのパワーが比較され(S6)、比較の結果パワ
ーの差が大かどうか判断される(S7)。パワーの差が
大と判断された場合(Yes)、例えばパワーの差が
3.4dB以上の場合、誤ったペアリングである恐れが
あるのでこのデータ、即ち、上記算出されたターゲット
との距離及び相対速度のデータは削除され(S8)、距
離や相対速度は更新されない。一方、パワーの差が大と
判断されなかった場合(No)はデータが更新される
(S9)。
【0017】S4において新規ターゲットであると判断
された場合(Yes)、周波数の低い順に組み合わせて
ペアリングを行って距離及び相対速度を検出する(S1
0)。次に各組み合わせにおけるパワーを比較し(S1
1)、比較の結果パワーの差が大かどうか判断される
(S12)。パワーの差が大と判断された場合(Ye
s)、例えばこの場合は新規ターゲットであるためパワ
ーの差に幅を持たせて8.0dB以上の場合、誤ったペ
アリングである恐れがあるのでこのデータは削除され
(S13)、距離や相対速度は更新されない。一方、パ
ワーの差が大と判断されなかった場合(No)はデータ
が更新される(S9)。
【0018】図8は本発明の信号処理方法によるペアリ
ングの際の信号処理の実施形態を示した図である。本発
明によれば、ターゲットからの反射波のピークを同一角
度または近い角度毎に組み合わせて距離および相対速度
を得ようとするものである。同時に、周波数の近いも
の、反射レベルの差が近いものも考慮する。図8の
(a)と(b)は、それぞれ上昇区間と下降区間に現れ
る反射波のピークを示したものであり、横軸はそのピー
クを得た時のビームの角度であり、縦軸はピークのパワ
ーベルを表している。図8(a)は上昇区間のピークを
表したものであり、ビーム角度がそれぞれθa1、θa0
θa2においてピークa1 、a0 、a2 が現れ、そのとき
の周波数がfa1、fa0、fa2であるとする。一方、図8
(b)は下降区間のピークを表したものであり、ビーム
角度がそれぞれθb1、θb0、θb2においてピークb1 、
b0 、b2 が現れ、そのときの周波数がfb1、fb0、f
b2であるとする。
【0019】上記の場合、ビーム角度θa1がθb1と、θ
a0がθb0と、θa2がθb2とそれぞれ互いに近い角度であ
るとすると、ピーク周波数fa1とfb1、fa0とfb0、f
a2とfb2をペアリングすることによって、正確なペアリ
ングを行うことができ、車間距離および相対速度を正確
に検出することができる。図9、図10は本発明の方法
によるペアリング処理の制御及び動作のフローチャート
を示した図である。なお、このフローチャートに示した
制御及び動作は図4のレーダ信号処理部14で行われ
る。
【0020】図9、図10において制御の動作が開始さ
れると、図11に示すように、自車Aからビームが発射
されスキャンする。図11において、θ0 〜θ4 はビー
ムが発射される角度を示す。そして、各ビーム毎に上昇
区間のビート信号をサンプリングする(S1)、また同
時に下降区間のビート信号をサンプリングする(S
2)。次に上昇区間のビート信号をFFT処理し(S
3)、次いで下降区間のビート信号をFFT処理する
(S4)。そして、FFT処理された信号から各角度
(θ0 〜θ4 )のビームにおける上昇区間のピークデー
タを抽出し(S5)、次いで各角度(θ0 〜θ4 )のビ
ームにおける下降区間のピークデータを抽出する(S
6)。図12はある角度のビームにおけるある区間、例
えば角度θx のビームにおける上昇区間のFFT処理さ
れた信号を示したグラフで、このグラフから角度θx
ビームの上昇区間のピークデータ、即ち、ピークaのパ
ワーとその周波数fa 、およびピークbのパワーとその
周波数fb が抽出される。同様に他のビーム角度の上昇
区間のピークデータを抽出する。また、各ビーム角度の
下降区間におけるピークデータも同じように抽出され
る。
【0021】次に上記抽出したピークデータからターゲ
ットの大きさを予測する(S7)。図13のマップに示
すように、ターゲットの大きさに応じてFFT処理した
信号のパワーが異なってくる。図13のマップにおい
て、横軸は周波数を表し、縦軸はパワーを表している。
このグラフにおいて、ターゲットが大きい場合、例えば
トラックの場合には信号のパワーは大きくなる。また、
乗用車の場合はパワーはトラックの場合より小さくな
り、バイクの場合にはさらにパワーは小さくなる。図1
3のマップに示す値は事前に測定され、ROM等に記憶
されている。そして、上記記憶されたデータと前記抽出
されたピークデータのパワーを比較し、ターゲットの大
きさを予測する。例えば、ある抽出されたピークデータ
を図13に示すマップのパワーの大きさと比較し、その
ピークデータのパワーが図13のマップのトラックのパ
ワーより大きければターゲットはトラックであると予測
される。同様に、各ピークデータを図13のマップのパ
ワーと比較し、そのピークデータがトラックのものであ
るか、乗用車のものであるか、またはバイクのものであ
るかを予測する。そして、各ピークデータを例えばトラ
ック、乗用車、バイクのように大きさに応じてグループ
分けする(S8)。なお、この場合分け方は3種類とし
たが、4種類以上または2種類に分けてもよい。
【0022】このようにグループ分けすると、例えば、
トラックは4〜6のビームでピークデータが得られ、乗
用車は3〜4のビームでピークデータが得られ、バイク
が2ビームでピークデータが得られる。そして上昇区
間、下降区間における各ターゲット毎のピークデータを
それぞれ1つのグループにまとめ、図14に示すように
座標にプロットする(S9)。図14に示す座標は、x
軸をビーム角度、y軸を周波数、z軸をパワーとしてい
る。この座標において、上昇区間および下降区間別に1
つのグループにまとめたピークデータをプロットする。
ここで矢印の長さはパワーの大きさを示し、矢印の立つ
点は角度と周波数を表している。プロットされたピーク
データの両端の角度の周波数の最も低いもの(α、β)
と、周波数の最も高いもの(γ)で底面を作り、最大パ
ワー(δ)を頂点とする三角錐を作る。この三角錐は各
パワーの頂点を結んだ形となっている。
【0023】次に、この三角錐の重心の角座標値に基づ
いて角度を算出する。三角錐の重心の角座標の求め方に
ついて図15を参照して説明する。図11(a)に示す
ようにα、β、γにより形成される三角形の重心Gをま
ず求める。三角形の頂点α、β、γと各辺の中点を結
び、その交点が重心Gとなる。次に図11(b)に示す
ように、Gとδを結んだ直線上の1/4の点が三角錐の
重心gとなり、この点の角座標値を求める。そして上記
求めた角座標値に基づいて角度を算出する。そしてこの
角度を上昇区間と下降区間のそれぞれについて求める
(S10)。上記α、β、γ、δにより形成される三角
錐は、ターゲットの反射レベルにより形成されているた
め、三角錐自体がターゲットからの反射エネルギー分布
を示している。そのため、エネルギーの分布を物体の質
量と想定することにより、 三角錐の重心→ターゲットの質量の中心 →エネルギーの中心 →ターゲットの中心 ということになる。質量はエネルギーに比例するので、
上記関係が成り立つ。
【0024】一方、この三角錐の重心のパワーの座標値
をもとに再度ターゲットの大きさを計算する。この大き
さも上昇区間と下降区間のそれぞれについて求める(S
11)。以上により、ターゲット毎にその大きさ、ビー
ム角度が求められ、ほぼ同じ大きさとほぼ同じ角度を持
ったピークデータをペアリングし(S12)、その上昇
区間および下降区間におけるピークデータの周波数を求
め、ターゲットと自車との車間距離および相対速度を検
出する(S13)。そして、検出したデータに基づいて
自車の直前の先行車両を識別してターゲットを決定する
(S14)。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、ターゲットの角度と大
きさを的確に求めることができ、それによりペアリング
を正確に行うことができ、先行車両との車間距離と相対
速度を正確に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スキャン式レーダで前方をスキャンする場合の
ビームの形状を示した図である。
【図2】三角波状のFM−CWレーダ波の上昇区間およ
び下降区間における反射波のピークを示した図である。
【図3】本発明に係るスキャン式レーダ信号処理方法を
用いた車間距離制御装置の構成の概要を示した図であ
る。
【図4】図3の信号処理回路の構成を示した図である。
【図5】レーダの送信信号と受信信号の例を示した図で
ある。
【図6】複数のターゲットがある場合、FFT処理によ
り得られた周波数分析結果に基づいてピーク周波数のペ
アリングをどのように行うか説明するための図である。
【図7】従来のペアリンング処理の制御のフローチャー
トを示した図である。
【図8】本発明信号処理方法によるペアリングの際の信
号処理の実施形態を示した図である。
【図9】本発明信号処理方法によるペアリング処理の制
御および動作のフローチャートを示した図である。
【図10】本発明信号処理方法によるペアリング処理の
制御および動作のフローチャートを示した図である。
【図11】スキャン式レーダで前方をスキャンする場合
のビームの形状と、ビームの角度を示した図である。
【図12】ある角度のビームにおけるある区間のFFT
処理された信号を示すグラフである。
【図13】ターゲットの大きさを予測するために用いら
れるマップ示す図である。
【図14】1つのまとめたピークデータをプロットする
座標と、座標にプロットして形成された三角錐を示す図
である。
【図15】三角錐の角座標の求め方を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1…レーダアンテナ 2…走査機構 3…信号処理回路 4…ステアリングセンサ 5…ヨーレートセンサ 6…車速センサ 7…車間距離制御ECU 8…警報器 9…ブレーキ 10…スロットル 11…走査角制御部 12…レーダ信号処理部 13…制御対象認識部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の角度で順次ビームを発射してスキ
    ャンを行うスキャン式レーダの信号処理方法であって、
    反射されたビームのピークデータからターゲットの大き
    さを予測し、予測されたターゲットの大きさに基づいて
    該ピークデータをグループ分けし、該グループ分けして
    まとめたピークデータ毎に、ビームの角度、ピークの周
    波数、および反射されたビームのピークのパワーをそれ
    ぞれx軸、y軸、z軸にもつ座標にプロットし、プロッ
    トして得られた三角錐の重心から前記ターゲットのビー
    ム角度を求める、スキャン式レーダの信号処理方法。
  2. 【請求項2】 さらに前記三角錐の重心から前記ターゲ
    ットの大きさを求める、請求項1に記載のスキャン式レ
    ーダの信号処理方法。
  3. 【請求項3】 前記三角錐の重心から求めたターゲット
    のビーム角度とターゲットの大きさに基づき、ほぼ同じ
    大きさとほぼ同じ角度を持った上昇区間と下降区間のピ
    ークデータをペアリングする、請求項2に記載のスキャ
    ン式レーダの信号処理方法。
  4. 【請求項4】 前記ペアリングされたピークデータの周
    波数から、先行車両との車間距離と相対速度を求める、
    請求項3に記載のスキャン式レーダの信号処理方法。
  5. 【請求項5】 前記ターゲットのビーム角度は、前記三
    角錐の重心の角座標値に基づいて算出される、請求項1
    に記載のスキャン式レーダの信号処理方法。
  6. 【請求項6】 前記ターゲットの大きさは、前記三角錐
    の重心のパワー座標値に基づいて算出される、請求項2
    に記載のスキャン式レーダの信号処理方法。
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