JP2002012568A - ネオペンチルグリコールの精製法 - Google Patents

ネオペンチルグリコールの精製法

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exchange resin
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glycol
ira
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Akiyuki Ninomiya
暎之 二宮
Toshio Watanabe
俊雄 渡辺
Atsushi Iwamoto
淳 岩本
Fukutake Miyashita
副武 宮下
Masashi Watanabe
将史 渡辺
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Abstract

(57)【要約】 【課題】機能性ポリマー原料として用いるに十分な高純
度のネオペンチルグリコールを製造する。 【解決手段】水に溶解させたネオペンチルグリコールを
カチオン交換樹脂により処理し、引き続きアニオン交換
樹脂により処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2,2−ジメチル
プロパンジオール(1,3)(以下、ネオペンチルグリ
コールと称する)を精製する方法に関する。ネオペンチ
ルグリコールは、ポリカーボネート、ポリエステル、ポ
リアクリレート、ポリウレタン、ポリエーテルポリオー
ル、エポキシ樹脂等の高分子材料の中間体、更には接着
剤、可塑剤、潤滑油等の原料として有用な化合物であ
る。
【0002】
【従来の技術】ネオペングリコールの製造法には次の二
通りの方法がよく知られている。一つは塩基性触媒下
に、イソブチルアルデヒド(以下、IBALと称す)と
ホルムアルデヒドとのアルドール縮合反応と交叉カニッ
ツアロ反応からなる2段反応により製造する方法(米国
特許2786083号、特公昭41−14413号等)
であり、他の方法は、塩基性触媒下に、IBALとホル
ムアルデヒドとのアルドール縮合反応で得たヒドロキシ
ピバルアルデヒド(以下、HPAと称す)を触媒存在下
に水素化してネオペングリコールを得る方法(特開平5
−117187号、米国特許3920760号、米国特
許4933473号、EP特許44412号、EP特許
44444号、英国特許1219162号等)である。
【0003】上記の方法で得られた粗ネオペンチルグリ
コールの精製方法として、蒸留法が知られている。例え
ば特公昭43−26283号では、IBALとホルムア
ルデヒド水溶液とをアルカリ金属水酸化物の存在下に反
応させて得られた反応液から、ケトン類を用いてネオペ
ンチルグリコールを選択的に抽出した後、蒸留によりネ
オペンチルグリコールを分離している。この蒸留により
ネオペンチルグリコールを分離する際に有機酸の塩の含
有率が重要であり、特開昭63−139141号には粗
ネオペンチルグリコールに硫酸や燐酸を添加してpHを
調製することが記載されている。また特公平6−763
48号には水素化法によるネオペングリコールを製造す
る際にホルムアルデヒドの添加後に蒸留を行うことが記
載されている。
【0004】上記の方法により製造されたネオペングリ
コールには、目的のネオペンチルグリコールとの揮発度
が1に近いエステル化合物等が含まれており、蒸留のみ
では分離できない。一般品グレードのネオペンチルグリ
コールであっては、こうした不純物の影響もあって、熱
時での経時的も大きく、保管中に新たな不純物を副生す
る原因となっている。特に都合が悪いことに、ポリマー
原料として用いたとき、こうした不純物によってポリマ
ー自身が着色する。従って、ポリマー原料等に用いる場
合には、更に工程を加え、徹底した不純物除去の精製が
必要となる。
【0005】ネオペンチルグリコールの精製には、熱時
にC6 〜C10の芳香族炭化水素に溶解し、次いて得られ
た溶液を冷却しネオペンチルグリコールを再結晶する方
法は小規模な実験室の中などでよく行われる方法であ
る。しかし、この方法では、ネオペンチルグリコール自
身、C6 〜C10の芳香族炭化水素に対して溶解性が小さ
いこともあって、十分な精製の効果を出すには大量の溶
剤を必要とし、また、製造工程上においても煩雑な固液
分離の操作が必要となることから、工業的に問題が大き
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、高機能性ポリマ
ー原料として用られる需要頻度が高くなっているが、そ
の中で、より高純度のものが求められてきている。この
観点から一般品と言われるグレードのものでは、高機能
性ポリマー原料としては難点がある。本発明の目的は、
上記のような従来技術に伴う問題点を解決しようとする
ものであり、機能性ポリマー原料として用いるに十分な
高純度のネオペンチルグリコールを製造する方法を提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討を行った結果、蒸留精製品
中に含有する副生のエステル分を除去する方法として、
ネオペンチルグリコールの水溶液をカチオン交換樹脂で
通液処理することによって副生のエステル等の不純物を
加水分解させ、これにより生成する遊離の酸をアニオン
交換樹脂で処理して除去することにより、高機能性ポリ
マー樹脂原料として用いるに十分な高純度ネオペンチル
グリコールが得られることを見出し本発明に到達した。
即ち本発明は、水に溶解させたネオペンチルグリコール
をカチオン交換樹脂により処理し、引き続きアニオン交
換樹脂により処理することを特徴とするネオペンチルグ
リコールの精製法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で精製の対象にするネオペ
ンチルグリコールは、塩基触媒存在下にIBALとホル
ムアルデヒドとのアルドール縮合反応と交叉カニッツア
ロ反応からなる2段反応を行って得られたネオペンチル
グリコールおよび、塩基性触媒下にIBALとホルムア
ルデヒドとのアルドール縮合反応で得たHPAを触媒存
在下に水素化して得たネオペングリコールの何れの方法
で製造されたものでも良い。前者のアルドール縮合反応
と交叉カニッツアロ反応からなる2段反応では、この反
応に伴って、ネオペングリコールとギ酸ソーダが生成す
る。このネオペングリコールとギ酸ソーダの分離は、一
般的には溶媒抽出の方法が用いられる (特公昭43−2
6283号、特公昭44−10767号等) 。溶媒中に
抽出されたネオペングリコールは、蒸留により脱溶媒し
た後、蒸留精製法によって本発明で精製の対象となるネ
オペングリコールが得られる。一方、後者の水素化して
得たネオペングリコールは、水素化後、脱水し、次に蒸
留精製法によって、本発明で精製の対象となるネオペン
チルグリコールネオペングリコールが得られる。
【0009】本発明で用いるイオン交換樹脂は、カチオ
ン交換樹脂にあっては、ゲル型、マクロポーラスの末端
に−SO3 イオンを持った強酸性カチオン交換樹脂が好
ましい。例えば、ダウエックス50W,HCR−W2,
HCR−S,ダウエックス88,MSC−1,ダウエッ
クス−モノスファイア−650C、マラソンC(以上、
ダウ・ケミカル社製)、アンバーライトIR−120
B,IR−120BN、IR−124、200C、20
1B、252、XT−1006(以上、ローム・アンド
・ハース社製)、レパチットS100,SP112,V
P OC 1052、VP OC 1809(以上、バ
イエル社製)、デュオライトC20S,C20,C20
L、C20HC,C26A,C264H(以上、住友化
学社製)、ビュロライトC100,C100E,C10
0*10、C120E、C145,C150,C16
0,SGC100,SGC100*10(以上、ビュロ
ライト社製)、ダイヤイオンSK1B、SK104,S
K110,SK112,SK116、PK208,PK
212,PK216,PK220、Pk228,HPK
25(以上、三菱化学社製)などである。
【0010】一方、アニオン交換樹脂にあっては、ゲル
型、マクロポーラスの末端に1級または2級、または3
級または4級または1から4級の混合アミンイオンを持
った強塩基アニオン交換樹脂および弱塩基アニオン交換
樹脂が好ましい。例えば、ダウエックスSBR,SBR
−P−C,SAR,MSA−1,MSA−2,22、マ
ラソンA,マラソンA2,モノスファイアー550A
(以上、ダウ・ケミカル社製)、アンバーライトIRA
−400,IRA−400T、IRA−401B、IR
A−402、IRA−402BL、IRA−410、I
RA−411S,IRA−440B、IRA−458、
IRA−478RF,IRA−743T,IRA−90
0、IRA−904、IRA−910,IRA−95
8,XT−5007,IRA―67、IRA−96−S
B,XT−6050RF,XE−583(以上、ローム
・アンド・ハース社製)、レパチットM511,M51
0,MP500,S6328A,VP OC1073、
VP OC1074、VP OC1950、M610,
MP600,MP62,MP64,VP OC106
5、VP OC1072、VP OC1094、TP2
07,TO208,TP260,TP214,VP O
C1026(以上、バイエル社製)、デュオライトA1
13,A113MB,A109D,A116,A116
MB,A132,A134LF,A171S,A171
LF,A162,A162LF,A173、A365,
A368S,A378,A378D,A375LF,A
561,A568,A7(以上、住友化学社製)、ビュ
ロライトA400,A600,A200、A500、A
500P、A505,A510,SGA400,SGA
600、A850,A860,A870、A100,A
103S,A105,A830,A845,A835
(以上、ビュロライト社製)、ダイヤイオンSA10
A、SA11A,SA12A,NSA100,SA20
A、SA21A,PA308,PA312,PA31
6,PA408,PA412,PA418、HPA2
5,HPA75、WA10,WA20,WA21J,W
A30208(以上、三菱化学社製)などである。
【0011】カチオン交換樹脂量は、樹脂自身が持つ触
媒能の強さ、そしてネオペンチルグリコール水溶液との
接触効率の如何によって異なるが、それほど多くは必要
としない。一方、アニオン交換樹脂量は、エステルの加
水分解によって出てくる酸に対して200倍モル当量以
上であればよい。しかし接触効率を考慮すれば、500
〜1000倍モル量であることが好ましい。イオン交換
樹脂への通液温度は、カチオン交換樹脂中では50〜9
0℃であり、好ましくは60〜80℃である。 またア
ニオン交換樹脂中では20〜60℃であり、好ましくは
30〜50℃である。
【0012】イオン交換樹脂への通液速度は、カチオン
交換樹脂中ではSVが2〜10(1/Hr)であり、好
ましくは3〜6(1/Hr)である。ここで言う、SV
は空間速度であり、充填イオン交換樹脂量(ml)に対
する単位時間当たりの通液量(ml/Hr)である。ま
た、アニオン交換樹脂中ではSVが6〜15(1/H
r)であり、好ましくは8〜10(1/Hr)である。
【0013】水溶液中のネオペンチルグリコール濃度は
60〜90重量%、好ましくは80〜90重量%であ
る。60重量%より希薄であると、精製後、濃縮して所
定濃度にするのに多くの水を蒸発させるエネルギーを必
要としコスト的に不利となる。また90重量%以上で
は、ネオペンチルグリコールの水への溶解度の関係か
ら、溶け難くなってくるため、液は固液混合層状態でイ
オン交換樹脂中への通液が困難となる。
【0014】イオン交換樹脂反応操作は、攪拌下に回分
式、半連続式、連続式の何れの方式でも行うことができ
る。連続式で行う場合は、固定床連続接触法に行うのが
工業的に有利である。また、この時の系内の圧力は、常
圧、減圧あるいは加圧の何れにおいても行われるが、特
に減圧、加圧にする必要がなく通常は常圧下で行われ
る。イオン交換樹脂反応時の精製液のpH値は7〜8の
弱塩基性下でもよいが、4〜6範囲の弱酸性下であるこ
とが好ましい。
【0015】ネオペングリコールは何れの方法で得たも
のであっても、製品ネオペンチルグリコール中に副生の
エステル類が含有している。こうした副生物を含有させ
た形のまま製品ネオペンチルグリコールを長期に保存し
ていると、ネオペンチルグリコール自身が変質し、下記
に示されるようなアセタール化合物(I)が副生され
る。
【0016】
【化1】
【0017】このアセタール化合物(I)は、ネオペン
チルグリコールの一部が分解して生成したHPAと、ネ
オペンチルグリコールが反応して出来た構造のものであ
る。このアセタールの副生に伴って、別途な副反応も誘
発される。また、この副反応の中には、ポリマー原料と
して用いるときポリマー自身を着色をさせる原因となる
物質も副生する。
【0018】本発明により上記の如きアセタール化合物
が含まれるネオペンチルグリコール水溶液をカチオン交
換樹脂通液処理することによって加水分解されて遊離の
酸が生成するが、これがアニオン交換樹脂処理すること
により除去され、高機能性ポリマー樹脂原料として用い
るのに十分な高純度ネオペンチルグリコールが得られ
る。
【0019】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに具体的に説
明する。但し本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。なお、以下の実施例において(%)は重
量基準である。
【0020】製造例1 第1アルドール反応缶にIBAL3916部/時と40
%ホルマリン3447部/時、および140部/時のト
リエチルアミン(以下、TEAと称する)を連続的に供
給し、温度90℃、圧力780Torr中で攪拌下、滞留時
間30分、引き続き第2アルドール反応缶の中で、同
一、温度、圧力の下、30分間かけてアルドール反応を
行ない、HPAを製造した。次に該反応生成液の中か
ら、600Torrの減圧下で、未反応のIBAL、および
触媒として用いたTEAらの低沸留分を除去した後、水
を溶媒にして、HPA濃度12%に調製した。
【0021】この調製液を原料として、Cu−Zn−Z
r触媒(特開平4−182442号記載)を用い、水素
存在下で、水素化反応を行い、ネオペンチルグリコール
を製造した。このときの水素化反応は、内径25mm、塔長
600mmのテンレス製単管反応器に4〜6mmの大きさに
破砕した触媒200部を充填し、調製液供給液量200
部/時、圧力80.0 kg/cm2 、温度120℃、LSV
1.0/時、水素量1.1モル倍当量/供給HPA
で、20日間連続して反応させた。但し、LSVは、仕
込み原料液量(ml/hr) /触媒量(ml)で表す。
【0022】次に、60〜70℃、圧力150Torr下で
蒸留脱水を行い、引続き60〜70℃、圧力70Torrで
イソ酪酸ネオペンチルグリコールエステル(以下、BN
Eと称する)およびギ酸ネオペンチルグリコールエステ
ル(以下、FNEと称する)らの低沸留分を留去し、更
に139〜143℃、圧力70Torr下で、ネオペンチル
グリコールの蒸留精製を行い、ネオペンチルグリコール
を製造した。この製品ネオペンチルグリコールの純度
を、ガスマトグラフィー(以下、GCと称する)を用い
て分析した結果、次の通りであった。 ネオペンチルグリコール 99.31% イソ酪酸ネオペンチルグリコールモノエステル(BNE) 0.23% ギ酸ネオペンチルグリコールモノエステル(FNE) 0.10% 2,2ジメチルペンタンジオール 0.10% ヒドロキシピバルアルデヒド・ネオペンチルグリコールアセタール 0.25% ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールモノエステル 0.01%
【0023】実施例1 上記の製品ネオペンチルグリコール80部に対して水2
0部を加え、攪拌下60℃で完全混合し、80%のネオ
ペンチルグリコール水溶液を調製した。この調製液を、
樹脂200ml(水膨潤状態)を充填したカチオン交換
樹脂塔に通液し、エステルの加水分解反応を行った。カ
チオン交換樹脂通液条件は、触媒種、マクロポーラス型
強酸性カチオン交換樹脂商品名、レバチットSP112
(バイエル社製)を用い、温度80℃、SV2(1/H
r)、ダウンフロー満液形式で行った。次に該カチオン
交換樹脂通液を樹脂1000ml(水膨潤状態)を充填
したアニオン交換樹脂塔に通液し、上記、エステルの加
水分解反応で生成した酸を除去した。アニオン交換樹脂
通液条件は、触媒種にゲル型アクリル系の弱塩基性アニ
オン交換樹脂商品名、アンバーライト67(ローム・ア
ンド・ハース社製)を用い、温度40℃、SV 10
(1/Hr)、ダウンフロー満液形式で行った。このよ
うにイオン交換樹脂通液処理して精製した得たネオペン
チルグリコールをGC分析した結果、次の通りであっ
た。 ネオペンチルグリコール 99.99% 2、2、4−トリメチルペンタンジオール−1、3 0.01%
【0024】(精製ネオペンチルグリコールの1次的熱
安定性評価試験)ネオペンチルグリコールが精製され熱
安定性が保たれるかを評価するために、熱時酸素存在下
でのアセタール生成の試験を行った。3ツ口フラスコに
イオン交換樹脂通液処理した精製液300mlを仕込
み、90℃に加熱後、液中に浸漬したノズルから空気2
00ml/分を吹き込みながら5日間連続して試験し
た。蒸発分の水は一定量が保たれるよう適宜、補充し
た。5日後、GC分析によりアセタール化合物(I)の
有無を見たところ、皆無であった。
【0025】(精製ネオペンチルグリコールのポリマー
色数評価試験)4ツ口セパラフラスコに、イオン交換樹
脂通液処理して得た80%精製ネオペンチルグリコール
水溶液とトリメチロールプロパン〔以下、TMPと称す
る〕を仕込み、窒素雰囲気下、攪拌しながら、温度90
度で溶解した。続いて、高純度テレフタル酸(以下、P
TAと称する)と触媒のジ−ブチルスズオキサイド(以
下、DTOと称する)の所定量を投入した。 このとき
4ツ口セパラフラスコには、攪拌翼、窒素吹き込み口、
熱電対および留出ノズルをセットした。まず1段目反応
として200℃まで昇温し、水が留出してくるのを確認
しながら、240℃まで徐々に昇温した。PTAは反応
して、反応液が透明になったところで、1段目の反応を
終了した。反応後、180℃まで降温した。次に所定量
のイソフタル酸(以下、IPAと称する)とアジピン酸
(以下、ADAと称する)の混合物を投入した。200
℃まで昇温し、水が留出してくるのを確認しながら、2
40℃まで徐々に昇温し、2段目の反応を行った。1時
間毎にサンプリングして酸価と粘度を測定し、粘度60
dPasになったところで、反応を終了した。このとき
の樹脂色をJIS K−0071−1により測定した結
果、ハーゼン色数が20であった。
【0026】実施例2 実施例1のカチオン交換樹脂をアンバーライトIR−1
20Bに、アニオン交換樹脂をデュオライトA113に
した以外は実施例1と同様に行った。その結果、1次的
熱安定性評価試験でアセタール化合物(I)が全く検出
されず、熱安定性が確認された。一方、ポリマー色数評
価試験後のポリマー色は、ハーゼン色数で15であっ
た。
【0027】実施例3 実施例1のカチオン交換樹脂をビュロライトSGC10
0およびアニオン交換樹脂をダイヤイオンWA21Jと
した以外は実施例1と同様に行った。その結果、1次的
熱安定性評価試験でアセタール化合物(I)が全く検出
されず、熱安定性が確認された。一方、ポリマー色数評
価試験後のポリマー色は、ハーゼン色数で10であっ
た。
【0028】比較例1 実施例1においてイオン交換樹脂通液処置せずに、その
まま実施例1と同様に試験を行った。その結果、1次的
熱安定性評価試験でアセタール化合物(I)が4%も副
生していることが確認された。一方、ポリマー色数評価
試験後のポリマー色は、ハーゼン色数500となった。
【0029】
【発明の効果】以上の実施例よりも明らかなように、本
発明によりネオペンチルグリコールを水溶液にした後、
イオン交換樹脂に通液処理することで、ネオペンチルグ
リコールと完全には分離できない不純物エステル類およ
び不明分が除去され、高純度ネオペンチルグリコールが
容易に得られる。本発明により空気存在下90℃で5日
間保持してもアセタール化合物(I)が副生しない熱安
定性を有した高純度のネオペンチルグリコールが得ら
れ、高機能性ポリマー原料として十分な純度となること
から、本発明は工業的に極めて有用な方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮下 副武 岡山県倉敷市水島海岸通り3丁目10番地 三菱瓦斯化学株式会社水島工場内 (72)発明者 渡辺 将史 岡山県倉敷市水島海岸通り3丁目10番地 三菱瓦斯化学株式会社水島工場内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AB60 AB84 AD17 BB31 DA64 DA66 FE11 FG29

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水に溶解させたネオペンチルグリコールを
    カチオン交換樹脂により処理し、引き続きアニオン交換
    樹脂により処理することを特徴とするネオペンチルグリ
    コールの精製法。
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