JP2002009736A - 拡散符号による多重化信号伝送方式および受信装置 - Google Patents

拡散符号による多重化信号伝送方式および受信装置

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JP2002009736A
JP2002009736A JP2000183319A JP2000183319A JP2002009736A JP 2002009736 A JP2002009736 A JP 2002009736A JP 2000183319 A JP2000183319 A JP 2000183319A JP 2000183319 A JP2000183319 A JP 2000183319A JP 2002009736 A JP2002009736 A JP 2002009736A
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JP2000183319A
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Tetsuya Shimazaki
哲哉 島崎
Atsushi Fujimoto
敦 藤本
Isao Ishiguro
功 石黒
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IWATSU ISEC CO Ltd
Iwatsu Electric Co Ltd
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IWATSU ISEC CO Ltd
Iwatsu Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】マルチパスに対する応答特性を改善し、多重数
を増加することが可能な拡散符号による多重化信号伝送
方式および受信装置を提供する。 【解決手段】自己相関関数のサイドローブが零ですべて
の符号のスペクトルが厳密に同じである拡散符号の位相
を順次ずらせた複数の拡散符号により複数チャネルのデ
ータがそれぞれ拡散変調された複数の拡散信号が多重化
された多重化拡散信号を伝送する多重化期間と、拡散変
調された同期クロックを伝送する非多重化プリアンブル
期間とにより、単位フレームが構成されているディジタ
ル多重化信号を、無線周波数帶域で伝送することを特徴
とする構成を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、拡散符号を用いて
直接拡散して多重化する多重化信号伝送方式とその通信
方式に用いる受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術I(特開平9−270735号
公報)には、符号長11ビットの Barker 符号の位相を
少しずつずらしてマルチコード多重化伝送する方式が提
案されている。多重化伝送とは、情報信号をスペクトル
拡散技術により拡散符号で変調して多重数N0 個の情報
を同時に伝送する技術であり、多重化しない場合に比べ
てNo倍の伝送速度が得られる。この従来技術Iの伝送方
式に用いられる拡散符号は Barker 符号であり、全ての
符号のスペクトルが厳密に同じであり、自己相関サイド
ローブは偶相関,奇相関ともに自己相関ピークの1/1
1である。自己相関サイドロープとは拡散符号の位相を
ずらしたときの相関である。また、自己相関ピークとは
拡散符号の位相を同じにしたときの相関のことで強いピ
ークをもつ。自己相関サイドローブが自己相関ピークの
1/11であることを利用すれば、送信側で情報信号に
対し位相を少しずつずらした Barker 符号でスペクトル
拡散して多重化された信号は、受信側でそれぞれの符号
と同期をとった同位相の Barker 符号により自己相関ピ
ークを検出することが可能である。その結果多重された
信号はそれぞれの位相の Barker 符号により分離が可能
となる。この原理に基づいて多重化した場合の伝送速度
を多重化しない場合に比べてN0 倍にすることができ
る。
【0003】従来技術II(特開昭61−205037号
公報)では、相互相関が0となる符号を用いてスペクト
ル拡散通信を行い、複数の通信局間で多重通信を行う方
式が提案されている。この符号は、信号を拡散するのに
用いられているものであり、例えば一対の一の通信局に
おける多重化伝送などにも応用することが可能である。
この符号は符号間の相互相関が0となることを特徴とす
る。この符号を用いて多重化するときには、相互相関が
0であることを利用して情報信号を異なる拡散符号でス
ペクトル拡散して多重化して送信し、受信側では送信側
と同じ種類の拡散符号を用いて復調したときだけ自己相
関ピークを検出することができる。多重化された信号の
うちの他の種類の符号との相互相関は完全に0であるの
で、自己相関ピークの検出には全く影響を与えない。こ
のため多重化された信号は、それと同じ種類の符号によ
り分離が可能である。相互相関がそれ0となるN1 個の
符号で多重化した場合には、多重化しない場合に比べて
伝送速度をN1 倍にすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来技術Iの方式で
は、符号間の位相をずらしたときの自己相関が0でな
い。例えば、11ビットの Barker 符号の場合、符号間
の位相をずらしたときの自己相関は前述したように自己
相関ピークの1/11になる。多重化した場合には他の
位相の符号間でも相関信号が検出されてしまい、それが
重なることによってある程度の大きさをもつ場合がある
ため多重数が符号長よりも少なくなる。この従来技術II
の方式では、11ビットの Barker 符号に対して5多重
が上限である。これは符号長に対して充分な多重数が得
られないことを意味している。マルチパスに対しては自
己相関サイドローブが零でないため、本質的にインパル
ス応答が劣化しているのでマルチパスに対する応答特性
を改善し、マルチパスに対する影響を除去する能力が非
常に劣る。
【0005】また、従来技術IIの符号は、符号数が符号
長の数分の一以下である。マルチコード多重する場合、
符号数が多重数に等しいので符号長に対して充分な多重
数が得られない。
【0006】また、この多重化信号伝送方式においてマ
ルチパスが問題になる場合、マルチパスの影響を取り除
くためにマルチパスの影響より十分に広い間隔で相関ピ
ークが発生するような符号列にする必要があり、上記の
問題と相まって非常に長い符号長にしなければならない
ため、伝送効率に問題がある。
【0007】本発明の目的は、従来技術のこのような欠
点を考慮して、マルチパスに対する応答特性を改善し、
多重数を増加することが可能な拡散符号による多重化信
号伝送方式および受信装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明による拡散符号による多重化信号伝送方式
は、自己相関関数のサイドローブが零ですべての符号の
スペクトルが厳密に同じである拡散符号の位相を順次ず
らせた複数の拡散符号により複数チャネルのデータがそ
れぞれ拡散変調された複数の拡散信号が多重化された多
重化拡散信号を伝送する多重化期間と、拡散変調された
同期クロックを伝送する非多重化プリアンブル期間とに
より、単位フレームが構成されているディジタル多重化
信号を、無線周波数帶域で伝送することを特徴とする構
成を有している。
【0009】また、本発明の拡散符号による多重化信号
の受信装置は、自己相関関数のサイドローブが零ですべ
ての符号のスペクトルが厳密に同じである拡散符号の位
相を順次ずらせた複数の拡散符号により複数チャネルの
データがそれぞれ拡散変調された複数の拡散信号が多重
化された多重化拡散信号を伝送する多重化期間と、拡散
変調された同期クロックを伝送する非多重化同期プリア
ンブル期間とにより、単位フレームが構成されているデ
ィジタル多重化信号を無線周波数帶域で伝送する無線周
波数帶域波を受信するために、該無線周波数帶域波をベ
ースバンド多重化信号に変換するダウンコンバート回路
と、該ベースバンド多重化信号をディジタル多重化信号
に変換するアナログ・ディジタル変換回路と、前記複数
の拡散符号の複素共役にそれぞれ相当するフィルタ係数
を有し、前記非多重化同期プリアンブル期間に伝送され
た前記同期クロックに同期する再生同期クロックに同期
して、該ディジタル多重化信号をスペクトル逆拡散して
複数のスペクトル逆拡散信号を取り出す複数のマッチド
フィルタ回路と、前記プリアンブル期間の相関ピークに
同期して、前記複数のスペクトル逆拡散信号のうちの一
つのインパルス応答に相当する波形等化情報信号を取り
出す伝送特性抽出回路と、該波形等化情報信号を用いて
前記複数のスペクトル逆拡散信号の波形等化を行った複
数のパラレル信号を取り出す多重化型波形等化回路と、
該複数のパラレル信号をシリアル信号に変換するパラレ
ル・シリアル変換回路と、該シリアル信号を前記複数チ
ャネルのデータに復調する復調回路と、を備えた構成を
有している。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は拡散符号として自己相関
サイドローブが零でありかつすべての符号のスペクトル
が同一である拡散符号を用いるマルチコード多重化信号
伝送方式およびその多重化信号伝送方式に用いる受信装
置である。上記信号を拡散符号として用いることによ
り、符号の長さを符号数と同一とすることが可能になり
伝送効率が著しく改善された。また、すべての符号のス
ペクトルが同一である拡散符号を用いたため、同期クロ
ック抽出の際に求めたインパルス応答で、すべての多重
化された拡散符号のマルチパス特性を演算し、その影響
を改善し、回路規模を小さくすることができた。
【0011】(実施例)次に本発明の一実施例であるス
ペクトル拡散多重化信号伝送方式を示し、説明をする。
図1は本発明の実施例におけるスペクトル拡散多重化信
号伝送方式の送信機ブロック構成図である。本実施例で
は4多重の例を示す。高速伝送を行うために、伝送デー
タをシリアルパラレル変換にて多重数の4パラレル信号
に変換し、多重化しない場合と比較し無線周波部の伝送
速度を約4倍としている。本発明の送信データはプリア
ンブル信号とデータ信号から構成される。プリアンブル
期間は一つの拡散符号によって拡散変調し、送信データ
期間に多重数の拡散符号により拡散変調し、多重化を行
う。非多重期間であるプリアンブル期間には同期クロッ
ク抽出のための信号およびユニークワードが配置されて
いる。
【0012】図1において、情報変調回路1は送信パケ
ットデータに1次変換を行う情報変調回路である。情報
変調信号51は送信データが情報変調回路1によって1
次変調された信号である。情報変調にはたとえばQPS
K変調を用いる。一例を図3に示す。説明を簡略化する
ためにプリアンブルは1ビット、データは4ビット長と
し2回繰り返しとした例である。
【0013】シリアルパラレル変換回路2は多重化によ
り高速伝送を行うため情報変調信号51を4分岐する回
路である。スイッチ3は送信データにおいて非多重期間
と多重期間を設けるためのスイッチであり、情報変換信
号51はプリアンプル期間にはシリアルパラレル変換回
路2をバイパスさせ、送信データ期間には情報変調信号
51をシリアルパラレル変換回路2に入力させるための
スイッチ回路である。パラレル信号54はプリアンブル
期間の情報変調信号51と送信データ期間にシリアルパ
ラレル変換回路2によってパラレル変換された信号の一
つとの合成信号である。同様にパラレル信号55,5
6,57は信号送信データ期間に情報変調信号51がシ
リアルパラレル変換回路2によって分岐された各信号で
ある。
【0014】図3の送信データをパラレル変換したパラ
レル信号54,55,56,57を図4に示す。拡散符
号A4,B5,C6,D7は自己相関サイドローブが零
である符号を1ビットずつ位相シフトした信号である。
【0015】一例を図5に示す。4多重であるため符号
長は4ビットである。拡散符号A4,B5,C6,D7
はそれぞれパラレル信号54,55,56,57をスペ
クトル拡散により2次変調するための変調信号である。
拡散信号60,61,62,63はそれぞれパラレル信
号54,55,56,57が拡散符号A4,B5,C
6,D7によってスペクトル拡散2次変調された信号で
ある。
【0016】図6に図4の送信パラレル信号54,5
5,56,57を図5の送信拡散符号A4,B5,C
6,D7によって拡散した拡散信号60,61,62,
63を示す。加算器11は拡散信号60,61,62,
63を多重化するための加算器である。スイッチ8,
9,10はそれぞれプリアンブル期間に拡散信号61,
62,63を送出しないためにオフとなるスイッチであ
る。多重化信号58は加算器11によって拡散信号6
0,61,62,63を多重化した信号である。
【0017】図7に図6の拡散信号60,61,62,
63を多重化した多重化信号58を示す。アップコンバ
ート回路12は多重化信号58を無線周波数帯の信号に
変換するための回路である。無線周波数帯の信号59は
多重化信号58をアップコンバート回路12で無線周波
数帯の信号に変換した信号である。送信アンテナ13は
無線周波数帯の信号59を電波として送出するための送
信アンテナである。
【0018】図2は本発明の実施例におけるスペクトル
拡散多重化信号伝送方式の受信機ブロック構成図であ
る。本実施例では4多重の例を示す。図2において、受
信アンテナ14は送信アンテナより送出された無線周波
数帯の信号を受信するための受信アンテナである。無線
周波数帯の信号70は受信アンテナ14によって受信さ
れた受信信号である。ダウンコンバート回路15は無線
周波数帯の信号70を送信周波数とほぼ同じ周波数でベ
ースバンドIQ信号に変換するためのダウンコンバート
回路である。I,Q信号は90°位相のずれた信号であ
るが、ここでは省略し一つの信号として扱う。ベースバ
ンドIQ信号71は無線周波数帯の信号70がダウンコ
ンバート回路15によってダウンコンバートされたベー
スバンドIQ信号である。AD変換回路16はベースバ
ンドIQ信号71をデジタルIQ信号に変換するための
AD変換回路である。
【0019】デジタルIQ信号72はベースバンドIQ
信号71がAD変換回路16によってデジタル変換され
た信号である。マッチドフィルタ回路A17,B18,
C19,D20はFIR(Finite Impulse Response )
フィルタ回路で、図8に示すそのフィルタ係数E41,
F42,G43,H44は送信側の拡散符号の複素共役
である。マッチドフィルタ回路A17,B18,C1
9,D20はデジタルIQ信号72をそれぞれフィルタ
係数E41,F42,G43,H44によってスペクト
ル逆拡散するためのフィルタである。マッチドフィルタ
出力信号73,74,75,76はそれぞれマッチドフ
ィルタ回路A17,B18,C19,D20によってデ
ジタルIQ信号72がスペクトル逆拡散された出力信号
である。
【0020】本発明はマルチコード多重通信方式として
実施されるものであり、受信信号は拡散符号A4,B
5,C6,D7に対応したスペクトル逆拡散すなわちマ
ッチドフィルタ回路A17,B18,C19,D20で
スペクトル逆拡散される。マッチドフィルタ回路A1
7,B18,C19,D20にはそれぞれ図8に示した
フィルタ係数E41,F42,G43,H44が割り当
てられている。フィルタ係数E41,F42,G43,
H44はそれぞれ送信側の拡散符号A4,B5,C6,
D7が対応し、その係数は拡散符号の複素共役である。
【0021】スペクトル逆拡散は同期回路25から抽出
された相関ピークタイミングによりマッチドフィルタ回
路A17,B18,C19,D20が駆動されるため、
相関ピークタイミングのタイミングがずれると多重化し
た信号を分離することはできない。相関ピークタイミン
グはデジタルIQ信号72の多重化していないプリアン
ブル部を拡散符号A4に対応したフィルタ係数E41に
よって得られる自己相関ピークから得ることができる。
図9に自己相関スペクトルのサイドローブが零の自己相
関ピークであるプリアンブルインパルス応答出力を示
す。この例はマルチパスが存在しないときの例である。
この自己相関ピークにより同期回路25で同期信号が生
成される。
【0022】同期信号はマッチドフィルタ回路A17,
B18,C19,D20の出力信号を取り込むタイミン
グに同期している。本実施例ではデータの開始タイミン
グはプリアンブル中にユニークワードとして特定のデー
タを多重化信号の直前に挿入し、このユニークワードを
検出することによって行う。同期回路25はマッチドフ
ィルタ出力信号73のプリアンブル部のインパルス応答
により相関ピークタイミングを出力する。また、ユニー
クワードを検出し、多重信号の分離を開始するためのユ
ニークワード同期信号を検出する回路である。
【0023】伝送特性抽出回路26はマッチドフィルタ
出力信号73のプリアンブル部の相関ピークにより波形
等化情報信号81を作成し、出力する回路である。本発
明における拡散符号は自己相関サイドローブが零である
から、マルチパスがない状況ではインパルスのみがマッ
チドフィルタ回路17,18,19,20から出力さ
れ、プリアンブル部のマッチドフィルタ出力がすなわち
伝送路の伝送特性を示すインパルス応答となる。一方、
マルチパス環境下ではマルチパスによる応答が加算され
たインパルス応答としてマッチドフィルタ回路17,1
8,19,20から出力される。
【0024】多重化型波形等化回路21は波形等化情報
信号81によりマッチドフィルタ出力信号73,74,
75,76を数値計算し、送信信号を復元する回路であ
る。等化波形出力信号77,78,79,80は多重化
型波形等化回路21によりそれぞれマッチドフィルタ出
力信号73,74,75,76を数値計算した出力信号
である。図10にマルチパスがないときのマッチドフィ
ルタ出力信号73,74,75,76を示す。図3の送
信データの4倍値が復調されていることがわかる。多重
化型波形等化回路21に関しては後で詳しく説明する。
【0025】パラレルシリアル変換回路27はパラレル
信号である等化波形出力信号77,78,79,80を
パラレルシリアル変換し、シリアル信号を出力する回路
である。シリアル信号82は等化波形出力信号77,7
8,79,80がパラレルシリアル変換回路27によっ
てシリアル信号に変換された信号である。復調回路28
はシリアル信号82を一次変調から復調する回路であ
る。復調受信信号83は復調回路28によって復調され
た受信信号である。
【0026】次に伝送特性および周期的拡散符号による
マルチパス特性を改善するための擬周期化について説明
する。周期的拡散符号とはある拡散符号を位相シフト
し、ビット数と等しい拡散符号数を得た拡散符号をい
う。
【0027】図11に伝送パケットの送信フレーム構成
の1例を示す。P0〜Pn−1はプリアンブル用のデー
タであり、D0〜D3はデータである。データは擬周期
化を施しD0〜D3の4ビット後さらに同じデータを4
ビット送ることにする。擬周期化は、本来逆拡散して復
号すべき対象となる信号と対象とした拡散信号以外の拡
散信号によるマルチパスが、拡散符号の持つ周期性によ
って本来の拡散符号を逆拡散するため以外のマッチドフ
ィルタ係数と一致してしまったため、マッチドフィルタ
から出力されてしまう誤差出力を打ち消すために用い
る。
【0028】多重化型波形等化回路について4ビットの
拡散符号と4ビットの擬周期化を施こした4多重化の例
を用いて説明する。ここで仮に拡散符号A,B,C,D
を図12、送信データを図13、マルチパスおよび伝送
路によるインパルス応答を図14とする。本発明で用い
た拡散符号のスペクトルは厳密に同じであるため、プリ
アンブル部で得られる拡散符号Aのインパルス応答I
a,Ib,Ic,Id(前記の波形変化情報信号81に
相当する。)は多重期間の拡散符号B,C,Dによる拡
散信号にも適用することができる。
【0029】図2のベースバンドIQ信号71は時系列
的に示すと図15となる。例えば、T4におけるベース
バンドIQ信号71はT4における列全体(16項目の
和)の和となる。ベースバンドIQ信号71がAD変換
回路16によってデジタルIQ信号72としてマッチド
フィルタA17に入力された場合、拡散信号はマッチド
フィルタ回路A17において逆拡散される。マッチドフ
ィルタA17の同期信号の位置をT7とするとマッチド
フィルタA17の出力はT4からT7までの拡散符号の
並びがC0,C1,C2,C3の並びのとき、つまり太
線の枠内の和となる。マルチパスがないとき(Ia≠
0,Ib=0,Ic=0,Id=0)は他の3列分の成
分が消えマッチドフィルタA17のこの位置での出力は
4IaD0となる。マルチパスが存在する(Ia≠0,
Ib≠0,Ic≠0,Id≠0)のとき、マッチドフィ
ルタ回路A17の出力はT4からT7までの太線の枠内
の和:(4IaD0+4IbD3+4IcD2+4Id
D1)となる。
【0030】従って、次の式(1)が導出される。
【数1】 マッチドフィルタ出力73=4IaD0+4IbD3+4IcD2+4Id D1 (1)
【0031】同様にマッチドフィルタB18、マッチド
フィルタC19、マッチドフィルタD20の場合は以下
の式が成立する。 マッチドフィルタ出力74=4IaD1+4IbD0+4IcD3+4Id D2 (2) マッチドフィルタ出力75=4IaD2+4IbD1+4IcD0+4Id D3 (3) マッチドフィルタ出力76=4IaD3+4IbD2+4IcD1+4Id D0 (4) インパルス応答Ia,Ib,Ic,Idはすでに既知で
あるので、多重化波形等化器21において連立4元1次
方程式をDSP(Digital Signal Processor)等により
解くことによって、変数D0,D1,D2,D3を求め
ることができる。
【0032】擬周期化は連立方程式の変数D0,D1,
D2,D3を変えないために、送信データを拡散符号の
長さの範囲以内で考慮すべきマルチパスの長さ分の同一
データを繰り返し送信する。例えば、本例ではマルチパ
スのインパルス応答を4ビット分考慮しているので同一
ビット数の4ビットのデータを繰り返し送信している。
【0033】本発明に用いる拡散符号は、 (1)すべての符号の自己相関サイドローブが自己相関
ピークの近傍で0である。 (2)すべての符号のスペクトルが厳密に同じである。 という特色を有する。(1)の自己相関サイドローブが
零であるという性質により、マッチドフィルタにおいて
拡散符号が1ビットずつ位相シフトしても完全に位相が
同期した時以外に出力は零であるため、多重化した信号
を容易に分離することができる。
【0034】図5に4多重伝送装置の符号長が4である
拡散符号の例を示す。拡散符号B5,C6,D7は拡散
符号A4の符号の位相を1ビットずつずらした形式をも
つ。この拡散符号は自己相関サイドローブが完全に0で
あるため、他の拡散符号で拡散された信号はマッチドフ
ィルタにて復調されない。
【0035】また、(2)のすべての符号のスペクトル
が厳密に等しければ、ただ一種の拡散符号のインパルス
応答により伝送路の伝送特性を同定できることになり、
図15に示したIa,Ib,Ic,IdがIa’,I
a”,Ia''' 、Ib’,Ib”,Ib''' 、Ic’,
Ic”,Ic''' 、Id’,Id”,Id''' となり、
16元1次方程式になるところ、すべての符号のスペク
トルが厳密に等しいという性質により4元1次方程式に
置換することができ、計算は大幅に効率化することがで
きる。
【0036】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明では
相関ピークタイミングを抽出するために多重信号間に非
多重化信号期間を設け、すべての符号のスペクトルが厳
密に同じであることを利用し、非多重期間の1種の拡散
符号のインパルス応答により他の拡散符号で拡散された
信号の伝送路特性およびマルチパスに対する応答特性を
も改善することを可能にした。また、一種の拡散符号の
インパルス応答により他の拡散符号の信号をも改善する
ことが可能になり、すべての拡散符号のインパルス応答
を求める必要がないので回路規模が小さくなり非常に経
済的である。自己相関サイドローブが零である拡散符号
を用いることによって符号数と符号長を等しくし、多重
数を増やすことが可能になった。また、符号長が短いの
で伝送効率を高くすることが可能である。マルチパス特
性を改善するための擬周期化では考慮すべきマルチパス
のインパルス応答の長さ分のみを付加すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である送信機ブロック構成図
である。
【図2】本発明の一実施例である受信機ブロック構成図
である。
【図3】本発明の一実施例に用いる送信データである。
【図4】本発明の一実施例に用いる送信パラレル信号で
ある。
【図5】本発明の一実施例に用いる送信拡散符号であ
る。
【図6】本発明の一実施例に用いる送信拡散信号であ
る。
【図7】本発明の一実施例における送信多重化信号であ
る。
【図8】本発明の一実施例におけるマッチドフィルタ係
数である。
【図9】本発明の一実施例におけるプリアンブルのイン
パルス応答である。
【図10】本発明の一実施例におけるマッチドフィルタ
出力信号である。
【図11】本発明の一実施例における送信データフォー
マットである。
【図12】本発明の一実施例における拡散符号である。
【図13】本発明の一実施例における送信データであ
る。
【図14】本発明の一実施例におけるインパルス応答で
ある。
【図15】本発明の一実施例におけるベースバンドIQ
信号である。
【符号の説明】
1 情報変調回路 2 シリアルパラレル変換回路 3 スイッチ 4 拡散符号A 5 拡散符号B 6 拡散符号C 7 拡散符号D 8,9,10 スイッチ 11 加算器 12 アップコンバート回路 13,14 アンテナ 15 ダウンコンバート回路 16 AD変換回路 17 マッチドフィルタA 18 マッチドフィルタB 19 マッチドフィルタC 20 マッチドフィルタD 21 多重化型波形等化回路 25 同期回路 26 伝送特性抽出課員 27 パラレルシリアル変換回路 28 復調回路 41 フィルタ係数E 42 フィルタ係数F 43 フィルタ係数G 44 フィルタ係数H 45 プリアンブル 51 情報変調信号 54,55,56,57 パラレル信号 58 多重化信号 59 無線周波帯の信号 60,61,62,63 拡散信号 70 無線周波帯の信号 71 ベースバンドIQ信号 72 デジタルIQ信号 73,74,75,76 マッチドフィルタ出力 77,78,79,80 等化波形出力信号 81 波形等化情報信号 82 シリアル信号 83 復調受信信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤本 敦 東京都杉並区久我山一丁目7番41号 岩崎 通信機株式会社内 (72)発明者 石黒 功 東京都杉並区久我山一丁目7番41号 岩通 アイセック株式会社内 Fターム(参考) 5K022 EE02 EE13 EE22 EE36 5K047 AA00 BB01 CC01 GG08 GG34 HH15 HH44 HH53 LL04 LL08 MM12 MM45

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自己相関関数のサイドローブが零ですべ
    ての符号のスペクトルが厳密に同じである拡散符号の位
    相を順次ずらせた複数の拡散符号により複数チャネルの
    データがそれぞれ拡散変調された複数の拡散信号が多重
    化された多重化拡散信号を伝送する多重化期間と、拡散
    変調された同期クロックを伝送する非多重化プリアンブ
    ル期間とにより、単位フレームが構成されているディジ
    タル多重化信号を、無線周波数帶域で伝送することを特
    徴とする拡散符号による多重化信号伝送方式。
  2. 【請求項2】 前記複数チャネルのデータがそれぞれ拡
    散変調された複数の拡散信号が多重化された多重化拡散
    信号を伝送する多重化期間には該複数チャネルのデータ
    は、前記無線周波数帶域での考慮すべきマルチパスの時
    間長より長い伝送時間に相当するビット長のデータ単位
    で二回繰り返して伝送される擬周期化を施されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の拡散符号による多重化
    信号伝送方式。
  3. 【請求項3】 自己相関関数のサイドローブが零ですべ
    ての符号のスペクトルが厳密に同じである拡散符号の位
    相を順次ずらせた複数の拡散符号により複数チャネルの
    データがそれぞれ拡散変調された複数の拡散信号が多重
    化された多重化拡散信号を伝送する多重化期間と、拡散
    変調された同期クロックを伝送する非多重化同期プリア
    ンブル期間とにより、単位フレームが構成されているデ
    ィジタル多重化信号を無線周波数帶域で伝送する無線周
    波数帶域波を受信するために、 該無線周波数帶域波をベースバンド多重化信号に変換す
    るダウンコンバート回路と、 該ベースバンド多重化信号をディジタル多重化信号に変
    換するアナログ・ディジタル変換回路と、 前記複数の拡散符号の複素共役にそれぞれ相当するフィ
    ルタ係数を有し、前記非多重化同期プリアンブル期間に
    伝送された前記同期クロックに同期する再生同期クロッ
    クに同期して、該ディジタル多重化信号をスペクトル逆
    拡散して複数のスペクトル逆拡散信号を取り出す複数の
    マッチドフィルタ回路と、 前記プリアンブル期間の相関ピークに同期して、前記複
    数のスペクトル逆拡散信号のうちの一つのインパルス応
    答に相当する波形等化情報信号を取り出す伝送特性抽出
    回路と、 該波形等化情報信号を用いて前記複数のスペクトル逆拡
    散信号の波形等化を行った複数のパラレル信号を取り出
    す多重化型波形等化回路と、 該複数のパラレル信号をシリアル信号に変換するパラレ
    ル・シリアル変換回路と、 該シリアル信号を前記複数チャネルのデータに復調する
    復調回路と、を備えた拡散符号による多重化信号の受信
    装置。
  4. 【請求項4】 前記再生同期クロックを作成するため
    に、前記複数のマッチドフィルタ回路のうちの一つの出
    力の前記非多重化同期プリアンブル期間におけるインパ
    ルス応答による相関ピークに同期して該再生同期クロッ
    クを出力する同期回路を備えたことを特徴とする請求項
    3に記載の拡散符号による多重化信号の受信装置。
  5. 【請求項5】 前記非多重化同期プリアンブル期間の末
    尾には、ユニークワードが挿入されており、前記複数の
    マッチドフィルタ回路のうちの一つの出力の前記非多重
    化同期プリアンブル期間における該ユニークワードの検
    出タイミングに同期して該再生同期クロックを出力する
    同期回路を備えたことを特徴とする請求項3に記載の拡
    散符号による多重化信号の受信装置。
  6. 【請求項6】 前記複数チャネルのデータがそれぞれ拡
    散変調された複数の拡散信号が多重化された多重化拡散
    信号を伝送する多重化期間には該複数チャネルのデータ
    は、前記無線周波数帶域での考慮すべきマルチパスの時
    間長より長い伝送時間に相当するビット長のデータ単位
    で二回繰り返して伝送される擬周期化を施されており、 前記多重化型波形等化回路は、前記複数のスペクトル逆
    拡散信号の個数Nに相当する連立N元1次方程式を解く
    処理をして、前記前記複数のスペクトル逆拡散信号の波
    形等化を行うように構成されていることを特徴とする請
    求項3に記載の拡散符号による多重化信号の受信装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008032804A1 (fr) * 2006-09-15 2008-03-20 Naoki Suehiro Procédé d'émission de données, émetteur de données et récepteur de données
JP2009060409A (ja) * 2007-08-31 2009-03-19 Naoki Suehiro データ伝送方法、データ受信方法及びデータ受信装置

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