JPH0964845A - 高速伝送用スペクトラム拡散通信装置 - Google Patents

高速伝送用スペクトラム拡散通信装置

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JPH0964845A
JPH0964845A JP7216842A JP21684295A JPH0964845A JP H0964845 A JPH0964845 A JP H0964845A JP 7216842 A JP7216842 A JP 7216842A JP 21684295 A JP21684295 A JP 21684295A JP H0964845 A JPH0964845 A JP H0964845A
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JP
Japan
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JP7216842A
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Inventor
Ryuzo Nishi
竜三 西
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置規模の大規模な増大や通信品質の劣化を
招くことなく、データを高速に伝送することが可能で、
対フェージング特性が改善された高速伝送用スペクトラ
ム拡散通信装置を提供する。 【解決手段】 複数ビットの送信データの組み合わせ毎
に一つの拡散系列で拡散された信号をアンテナで受信
し、ベースバンド信号に変換する。送信側で用いた拡散
系列と同一の拡散系列を用意し、逆拡散部8で変換され
たベースバンド信号に対して拡散系列毎に逆拡散処理を
行う。一つ拡散系列による逆拡散処理のみマッチドフィ
ルタM・Fで行い、その他の拡散系列による逆拡散処理
は全てスライディング相関器S・Lを用いて行う。同期
捕捉/追尾部23はマッチドフィルタによる逆拡散出力
のみを用いて行い、抽出したタイミングでスライディン
グ相関器を動作させる。各拡散系列に対する各逆拡散出
力レベルの中で最大のものを最尤判定部9が検出し、そ
の拡散系列に対応するデータの組み合わせをシリアルに
変換してデータを再生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の拡散系列を
用いて拡散および逆拡散を行う高速伝送用スペクトラム
拡散通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来では、複数の拡散系列を用いて拡散
および逆拡散を行う高速伝送用スペクトラム拡散通信装
置として、“「スペクトラム拡散通信方式応用技術」
発行日:1992年8月31日,編集:トリケップス出版部,
発行所:株式会社トリケップス”に示されたM-ary 方式
があり、図15にその構成図を示す。
【0003】図15において、1はNビットシリアル/
パラレル変換部、2は拡散系列発生部、3はセレクタ、
4は送信部、5はアンテナ、6は受信部、7は直交復調
部、9は最尤判定部、10はNビットパラレル/シリア
ル変換部、23は同期捕捉/追尾部、24は逆拡散部B
である。
【0004】この送信系においては、変調速度をビット
速度のN(N≧2)分の1に下げるため、送信すべき情
報データをNビットシリアル/パラレル変換部1により
情報データ系列Nビットを1シンボルに変換する。
【0005】この場合、“2N=2・M”通りのシンボ
ルが存在するが、このそれぞれのシンボルに対して、同
相/逆相の2つの極性を持つM個の拡散系列(すなわ
ち、極性を考慮すると“2・M”個の拡散系列)を拡散
系列発生部2で発生させる。
【0006】そしてその出力から、セレクタ3により、
Nビットシリアル/パラレル変換部1で生成されたシン
ボルに予め一対一に対応させてある同相または逆相の拡
散系列を選択し送信部に出力することで拡散変調を行
う。送信部4ではセレクタ3の出力を高周波の搬送波に
載せてアンテナ5により空中に送出する。
【0007】受信系においては、到来する信号をアンテ
ナ5で受信し、受信部6においてアンテナ5で受信され
た高周波信号を中間周波数信号に変換する。そして直交
復調部7において上記中間周波数信号はベースバンド信
号に変換され、並列に逆拡散部B24中のM個のマッチ
ドフィルタに入力される。ここで、各マッチドフィルタ
は送信系と同一のM個の拡散系列の中の一つを参照系列
として持つ。そして最尤判定部9において各マッチドフ
ィルタ出力レベルの中で最大のものを抽出し、その極性
を判定して、その系列に対応したシンボルを出力する。
そして、この出力タイミングを同期捕捉/追尾部23で
抽出し、そのタイミングで各マッチドフィルタを動作さ
せる。
【0008】もし図中のM・F1の出力レベルが最大で
その極性が同相ならば、送信系において拡散系列1の同
相系列に対応させたシンボルを出力する。そして、上記
シンボルに対応する情報データ系列NビットをNビット
パラレル/シリアル変換部10によりシリアルに復調デ
ータとして出力する。
【0009】この場合、変調速度がビット速度のN分の
1に下げられるため、一つの拡散系列だけで拡散および
逆拡散を行う場合(すなわちN=1の場合)に比較し
て、N倍の高速伝送が可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の高速伝送用スペクトラム拡散通信装置において
は、例えばTDD通信(Time Division Duplex:時分割
双方向通信)やMCA(Multi Channel Access)通信の
ように高速同期捕捉が要求されるシステムに適用される
場合に、上記のように、高速同期捕捉が可能なマッチド
フィルタで逆拡散部を全て構成した場合、装置規模が大
変大きくなるという問題点を有している。
【0011】本発明は装置規模の大規模な増大や通信品
質の劣化を招くことなく、高速同期捕捉が可能で、音声
またはデータを高速に伝送することが可能な高速伝送用
スペクトラム拡散通信装置を提供することを目的として
いる。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の高速伝送用ス
ペクトラム拡散通信装置では、N(N≧2)ビットの送
信データの組み合わせ毎に一つの拡散系列で拡散された
信号に対して、それらの拡散系列毎に並列に逆拡散処理
を行う際に、一つの拡散系列による逆拡散処理のみマッ
チドフィルタで行い、その他の拡散系列による逆拡散処
理は全てスライディング相関器を用いて行う。また、同
期捕捉および追尾はマッチドフィルタに逆拡散出力のみ
を用いて行い、そこで抽出したタイミングでスライディ
ング相関器を動作させる。
【0013】請求項2の高速伝送用スペクトラム拡散通
信装置では、スクランブルのかけられた送信データのN
ビットの組み合わせ毎に一つの拡散系列で拡散された信
号に対して、それらの拡散系列毎に並列に逆拡散処理を
行う際に、一つの拡散系列による逆拡散処理のみマッチ
ドフィルタで行い、その他の拡散系列による逆拡散処理
は全てスライディング相関器を用いて行う。また、同期
捕捉および追尾はマッチドフィルタの逆拡散出力のみを
用いて行い、そこで抽出したタイミングでスライディン
グ相関器を動作させる。そして逆拡散出力レベルが最大
となる逆拡散処理において参照系列として用いた拡散系
列に対応するデータ系列をパラレル/シリアル変換した
出力から、スクランブルパターンのフレームタイミング
を抽出し、そのタイミングによりスクランブルされたデ
ータ系列を元の信号に戻す。
【0014】請求項3の高速伝送用スペクトラム拡散通
信装置では、TDD通信(時分割双方向通信)を行う場
合に、TDDフレームのプリアンブルパターン中にデー
タ”0”をスクランブルパターン長だけ挿入する。そし
て、スクランブルのかけられた送信データのNビットの
組み合わせ毎に一つの拡散系列で拡散された信号に対し
て、それらの拡散系列毎に並列に逆拡散処理を行う際
に、一つの拡散系列による逆拡散処理のみマッチドフィ
ルタで行い、その他の拡散系列による逆拡散処理は全て
スライディング相関器を用いて行う。また、同期捕捉お
よび追尾はマッチドフィルタに逆拡散出力のみを用いて
行い、そこで抽出したタイミングでスライディング相関
器を動作させる。そして逆拡散出力レベルが最大となる
逆拡散処理において参照系列として用いた拡散系列に対
応するデータ系列をパラレル/シリアル変換した出力か
ら、スクランブルパターンが抽出されるタイミングを抽
出し、そのタイミングによりスクランブルされたデータ
系列を元の信号に戻す。
【0015】請求項4の高速伝送用スペクトラム拡散通
信装置では、請求項2のスクランブルパターン発生手段
を特に有せず、拡散系列発生部で用いる拡散系列の一つ
をスクランブルパターンとしたものである。
【0016】請求項5の高速伝送用スペクトラム拡散通
信装置では、請求項3のスクランブルパターン発生手段
を特に有せず、拡散系列発生部で用いる拡散系列の一つ
をスクランブルパターンとしたものである。
【0017】請求項6の高速伝送用スペクトラム拡散通
信装置では、請求項4のスクランブルパターンに関し、
拡散系列発生部で用いる複数の拡散系列をスクランブル
パターンとし、その拡散系列をある時間間隔で切り替え
るようにしたものである。
【0018】請求項7の高速伝送用スペクトラム拡散通
信装置では、FDD(Frequency Division Duplex:周
波数分割双方向通信)で音声を送信データとする場合
に、送信系において音声の無音領域を抽出し、その領域
でデータ”0”をスクランブルパターン長だけ挿入す
る。そして、スクランブルのかけられた送信データのN
ビットの組み合わせ毎に一つの拡散系列で拡散された信
号に対して、それらの拡散系列毎に並列に逆拡散処理を
行う際に、一つの拡散系列による逆拡散処理のみマッチ
ドフィルタで行い、その他の拡散系列による逆拡散処理
は全てスライディング相関器を用いて行う。また、同期
捕捉および追尾はマッチドフィルタに逆拡散出力のみを
用いて行い、そこで抽出したタイミングでスライディン
グ相関器を動作させる。そして逆拡散出力レベルが最大
となる逆拡散処理において参照系列として用いた拡散系
列に対応するデータ系列をパラレル/シリアル変換した
出力から、スクランブルパターンが抽出されるタイミン
グを抽出し、そのタイミングによりスクランブルされた
データ系列を元の信号に戻す。
【0019】請求項8の高速伝送用スペクトラム拡散通
信装置では、Nビットの送信データの組み合わせ毎に一
つの拡散系列で拡散された信号に対して、それらの拡散
系列毎に並列に、文献“「スペクトル拡散通信システ
ム」著者:横山光雄,発行日:昭和63年5月20日,発行
所:科学技術出版社 ”で示されるようなPDI(Post
Detection Integrater )受信を行う。その際に、一つ
の拡散系列によるPDI処理のみマッチドフィルタで行
い、その他の拡散系列によるPDI処理は全てスライデ
ィング相関器を用いて行う。また、同期捕捉および追尾
はマッチドフィルタによるPDI出力のみを用いて行
い、そこで抽出したタイミングでスライディング相関器
によるPDIを動作させる。
【0020】請求項9の高速伝送用スペクトラム拡散通
信装置では、請求項8のPDIの手段が、マッチドフィ
ルタ出力中の最大レベルを中心付近とする一定時間領域
でのみ、各PDI中における逆拡散出力を積分するよう
にしたものである。
【0021】請求項10の高速伝送用スペクトラム拡散
通信装置では、請求項8のPDIの手段が、予めパイロ
ット信号により無線伝搬路の遅延プロフィールを推定
し、それで得られた信号強度を重み付け係数として、各
PDI中における逆拡散出力に掛算し、その出力を積分
するようにしたものである。
【0022】請求項11の高速伝送用スペクトラム拡散
通信装置では、請求項8のPDIの手段が、雑音成分よ
り大きく信号成分より小さいレベルのしきい値を設定
し、そのしきい値を上回る各PDI中における逆拡散出
力のみを積分するようにしたものである。
【0023】請求項12の高速伝送用スペクトラム拡散
通信装置では、請求項8のPDIの手段が、予めパイロ
ット信号により無線伝搬路の遅延プロフィールを推定
し、それで得られた信号強度を重み付け係数として、マ
ッチドフィルタ出力中の最大レベルを中心付近とする一
定時間領域でのみ、各PDI中における逆拡散出力を積
分するようにしたものである。
【0024】請求項1から請求項12までの各高速伝送
用スペクトラム拡散通信装置では、高速同期捕捉が要求
されるシステムで音声またはデータを高速に伝送する無
線伝搬路に適用する場合に、装置規模の大規模な増大や
通信品質の劣化を招くことを避けることができるもので
ある。
【0025】さらに、請求項6の高速伝送用スペクトラ
ム拡散通信装置では、秘話性を従来より高めることがで
きるものである。さらに、本発明の請求項8から請求項
12までの各高速伝送用スペクトラム拡散通信装置で
は、フェージング波が存在する無線伝搬路に適用する場
合に、受信系の復調精度を従来より高められる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施の形態につ
いて、図面を参照しながら説明する。 〔第1の実施の形態〕図1は高速伝送用スペクトラム拡
散通信装置の実施の形態を示し、1はNビットシリアル
/パラレル変換部、2は拡散系列発生部、3はセレク
タ、4は送信部、5はアンテナ、6は受信部、7は直交
復調部、8は逆拡散部A、9は最尤判定部、10はNビ
ットパラレル/シリアル変換部、23は同期捕捉/追尾
部である。
【0027】送信系においては、変調速度をビット速度
のN(N≧2)分の1に下げるため、送信すべき情報デ
ータをNビットシリアル/パラレル変換部1により情報
データ系列Nビットを1シンボルに変換する。この場合
“2N=2・M”通りのシンボルが存在するが、このそ
れぞれのシンボルに対して、同相/逆相の2つの極性を
持つM個の拡散系列(すなわち極性を考慮すると2・M
個の拡散系列)を拡散系列発生部2で発生させる。そし
てその出力から、セレクタ3によりNビットシリアル/
パラレル変換部1で生成されたシンボルに予め一対一に
対応させてある同相または逆相の拡散系列を選択し送信
部に出力することで拡散変調を行う。送信部4ではセレ
クタ3の出力を高周波の搬送波に載せてアンテナ5によ
り空中に送出する。
【0028】受信系においては、到来する信号をアンテ
ナ5で受信し、受信部6においてアンテナ5で受信され
た高周波信号を中間周波数信号に変換する。そして直交
復調部7において上記中間周波数信号はベースバンド信
号に変換され、並列に逆拡散部A8中の1個のマッチド
フィルタM・Fと(M−1)個の各スライディング相関
器S・L1 〜S・LM-1 に入力される。ここで、マッチ
ドフィルタと各スライディング相関器は送信系と同一の
M個の拡散系列の中の一つを参照系列として持つ。そし
て最尤判定部9においてマッチドフィルタまたは各スラ
イディング相関器の出力レベルの中で最大のものを抽出
し、その極性を判定して、その系列に対応したシンボル
を出力する。そして、マッチドフィルタの逆拡散出力タ
イミングを同期捕捉/追尾部23で抽出し、そのタイミ
ングで(M−1)個のスライディング相関器を動作させ
る。この場合、もし図中のS・L1 の出力レベルが最大
でその極性が同相ならば、送信系において拡散系列2の
同相系列に対応させたシンボルを出力する。そして、シ
ンボルに対応する情報データ系列NビットをNビットパ
ラレル/シリアル変換部10によりシリアルに復調デー
タとして出力される。
【0029】この場合、拡散長をGとすると、スライデ
ィング相関器の回路規模はマッチドフィルタの約1/G
であり、またGが十分大きい場合マッチドフィルタの回
路規模が装置全体のほとんどを占めることを考慮する
と、逆拡散部の上記のように構成することにより、Gが
十分大きい場合には装置規模を従来より1/G近くまで
小さくできる。
【0030】また、同期に関しては、上記のように1個
のマッチドフィルタにより行うことで、従来通り高速同
期が可能である。 〔第2の実施の形態〕図2において、1はNビットシリ
アル/パラレル変換部、2は拡散系列発生部、3はセレ
クタ、4は送信部、5はアンテナ、6は受信部、7は直
交復調部、8は逆拡散部A、9は最尤判定部、10はN
ビットパラレル/シリアル変換部、11はスクランブル
部、12はデスクランブル部、13はスクランブル同期
回路、16は乗算器、23は同期捕捉/追尾部、25は
スクランブルパターン発生部である。
【0031】送信系においては、送信データ系列が、ス
クランブルパターン発生部25より出力されるスクラン
ブルパターンにより乗算器16で掛算される。そして変
調速度をビット速度のN(N≧2)分の1に下げるた
め、乗算器16の出力のデータ系列をNビットシリアル
/パラレル変換部1により情報データ系列Nビットを1
シンボルに変換する。この場合“2N=2・M”通りの
シンボルが存在するが、このそれぞれのシンボルに対し
て、同相/逆相の2つの極性を持つM個の拡散系列(す
なわち極性を考慮すると2・M個の拡散系列)を拡散系
列発生部2で発生させる。そしてその出力から、セレク
タ3により、Nビットシリアル/パラレル変換部1で生
成されたシンボルに予め一対一に対応させてある同相ま
たは逆相の拡散系列を選択し送信部に出力することで拡
散変調を行う。送信部4ではセレクタ3の出力を高周波
の搬送波に載せてアンテナ5により空中に送出する。
【0032】受信系においては、到来する信号をアンテ
ナ5で受信し、受信部6においてアンテナ5で受信され
た高周波信号を中間周波数信号に変換する。そして直交
復調部7において上記中間周波数信号はベースバンド信
号に変換され、並列に逆拡散部A8中の1個のマッチド
フィルタM・Fと(M−1)個の各スライディング相関
器S・L1 〜S・LM-1 に入力される。ここで、マッチ
ドフィルタと各スライディング相関器は送信系と同一の
M個の拡散系列の中の一つを参照系列として持つ。そし
て最尤判定部9においてマッチドフィルタまたは各スラ
イディング相関器の出力レベルの中で最大のものを抽出
し、その極性を判定して、その系列に対応したシンボル
を出力する。そして、マッチドフィルタの逆拡散出力タ
イミングを同期捕捉/追尾部23で抽出し、そのタイミ
ングで(M−1)個のスライディング相関器を動作させ
る。この場合、もし図中のS・L1 の出力レベルが最大
でその極性が同相ならば、送信系において拡散系列2の
同相系列に対応させたシンボルを出力する。そして、シ
ンボルに対応する情報データ系列NビットをNビットパ
ラレル/シリアル変換部10によりシリアルに出力す
る。しかしながらこの出力は、送信された元々の情報デ
ータにスクランブルのかかった状態である。そこで、こ
の出力よりスクランブルパターンのフレームタイミング
をスクランブル同期回路13により抽出し、このタイミ
ングに同期してデスクランブル部12のスクランブルパ
ターン発生部25よりスクランブルパターンを発生さ
せ、これを上記Nビットパラレル/シリアル変換部10
の出力に乗算器16で掛算し、送信された元々の情報デ
ータ系列が復調される。
【0033】この場合、送信データにスクランブルをか
けて、マッチドフィルタに対応するデータの出現頻度を
均一にすることで、〔第1の実施の形態〕ほどの高い精
度を必要としない同期制御が可能となる。
【0034】また、拡散長をGとすると、スライディン
グ相関器の回路規模はマッチドフィルタの約1/Gであ
り、またGが十分大きい場合マッチドフィルタの回路規
模が装置全体のほとんどを占めることを考慮すると、逆
拡散部の上記のように構成することにより、Gが十分大
きい場合には装置規模を従来より1/G近くまで小さく
できる。
【0035】さらに、同期に関してはスクランブル同期
を必要とするものの、上記のように1個のマッチドフィ
ルタにより行うことで、従来に近い高速同期が可能であ
る。 〔第3の実施の形態〕図3において、1はNビットシリ
アル/パラレル変換部、2は拡散系列発生部、3はセレ
クタ、4は送信部、5はアンテナ、6は受信部、7は直
交復調部、8は逆拡散部A、9は最尤判定部、10はN
ビットパラレル/シリアル変換部、11はスクランブル
部、12はデスクランブル部、16は乗算器、19は積
分器、23は同期捕捉/追尾部、25はスクランブルパ
ターン発生部である。
【0036】TDD通信(Time Division Duplex:時分
割双方向通信)を行う通信システムに適用する場合に、
送信系においては、まずTDDフレーム中のプリアンブ
ルパターン中にデータ”0”をスクランブルパターン長
だけ挿入しておき、送信データ系列が、スクランブルパ
ターン発生部25より出力されるスクランブルパターン
により乗算器16で掛算される。そして変調速度をビッ
ト速度のN(N≧2)分の1に下げるため、上記乗算器
16出力のデータ系列をNビットシリアル/パラレル変
換部1により情報データ系列Nビットを1シンボルに変
換する。この場合“2N=2・M”通りのシンボルが存
在するが、このそれぞれのシンボルに対して、同相/逆
相の2つの極性を持つM個の拡散系列(すなわち極性を
考慮すると2・M個の拡散系列)を拡散系列発生部2で
発生させる。そしてその出力から、セレクタ3により、
Nビットシリアル/パラレル変換部1で生成されたシン
ボルに予め一対一に対応させてある同相または逆相の拡
散系列を選択し送信部に出力することで拡散変調を行
う。送信部4ではセレクタ3の出力を高周波の搬送波に
載せてアンテナ5により空中に送出する。
【0037】受信系においては、到来する信号をアンテ
ナ5で受信し、受信部6においてアンテナ5で受信され
た高周波信号を中間周波数信号に変換する。そして直交
復調部7において上記中間周波数信号はベースバンド信
号に変換され、並列に逆拡散部A8中の1個のマッチド
フィルタM・Fと(M−1)個の各スライディング相関
器S・L1 〜S・LM-1 に入力される。ここで、マッチ
ドフィルタと各スライディング相関器は送信系と同一の
M個の拡散系列の中の一つを参照系列として持つ。そし
て最尤判定部9においてマッチドフィルタまたは各スラ
イディング相関器の出力レベルの中で最大のものを抽出
し、その極性を判定して、その系列に対応したシンボル
を出力する。そして、マッチドフィルタの逆拡散出力タ
イミングを同期捕捉/追尾部23で抽出し、そのタイミ
ングで(M−1)個のスライディング相関器を動作させ
る。この場合、もし図中のS・L1 の出力レベルが最大
でその極性が同相ならば、送信系において拡散系列2の
同相系列に対応させたシンボルを出力する。そして、シ
ンボルに対応する情報データ系列NビットをNビットパ
ラレル/シリアル変換部10によりシリアルに出力す
る。しかしながらこの出力は、送信された元々の情報デ
ータにスクランブルのかかった状態である。そこでこの
出力が、スクランブルパターン発生部25が出力するス
クランブルパターンにより乗算器16で掛算され、積分
器19により並列に積分された結果は、TDDフレーム
で挿入されたスクランブルパターン長のデータ”0”の
タイミングを抽出すると、”0”の値になる。そこでこ
のタイミングに同期してデスクランブル部12のスクラ
ンブルパターン発生部25よりスクランブルパターンを
発生させ、これを上記Nビットパラレル/シリアル変換
部10の出力に乗算器16で掛算し、送信された元々の
情報データ系列が復調される。
【0038】この場合、積分器19の追加により〔第2
の実施の形態〕で有したスクランブル同期回路13が不
要となり、装置規模がその分だけ小さくなるという利点
がある。
【0039】また、送信データにスクランブルをかけ
て、マッチドフィルタに対応するデータの出現頻度を均
一にすることで、〔第1の実施の形態〕ほどの高い精度
を必要としない同期制御が可能となる。
【0040】また、拡散長をGとすると、スライディン
グ相関器の回路規模はマッチドフィルタの約1/Gであ
り、またGが十分大きい場合マッチドフィルタの回路規
模が装置全体のほとんどを占めることを考慮すると、逆
拡散部の上記のように構成することにより、Gが十分大
きい場合には装置規模を従来より1/G近くまで小さく
できる。
【0041】さらに、同期に関しては、スクランブル同
期を必要とするものの、上記のように1個のマッチドフ
ィルタにより行うことで、従来に近い高速同期が可能で
ある。
【0042】〔第4の実施の形態〕図4において、1は
Nビットシリアル/パラレル変換部、2は拡散系列発生
部、3はセレクタ、4は送信部、5はアンテナ、6は受
信部、7は直交復調部、8は逆拡散部A、9は最尤判定
部、10はNビットパラレル/シリアル変換部、13は
スクランブル同期回路、16は乗算器、23は同期捕捉
/追尾部である。
【0043】送信系においては、拡散系列発生部2で発
生される拡散系列の一つである拡散系列Mをスクランブ
ルパターンとし、この拡散系列Mにより送信データ系列
が乗算器16で掛算される。そして変調速度をビット速
度のN(N≧2)分の1に下げるため、上記乗算器16
出力のデータ系列をNビットシリアル/パラレル変換部
1により情報データ系列Nビットを1シンボルに変換す
る。この場合“2N=2・M”通りのシンボルが存在す
るが、このそれぞれのシンボルに対して、同相/逆相の
2つの極性を持つM個の拡散系列(すなわち、極性を考
慮すると2・M個の拡散系列)を拡散系列発生部2で発
生させる。そしてその出力から、セレクタ3により、N
ビットシリアル/パラレル変換部1で生成されたシンボ
ルに予め一対一に対応させてある同相または逆相の拡散
系列を選択し送信部に出力することで拡散変調を行う。
送信部4ではセレクタ3の出力を高周波の搬送波に載せ
てアンテナ5により空中に送出する。
【0044】受信系においては、到来する信号をアンテ
ナ5で受信し、受信部6においてアンテナ5で受信され
た高周波信号を中間周波数信号に変換する。そして直交
復調部7において上記中間周波数信号はベースバンド信
号に変換され、並列に逆拡散部A8中の1個のマッチド
フィルタM・Fと(M−1)個の各スライディング相関
器S・L1 〜S・LM-1 に入力される。ここで、マッチ
ドフィルタと各スライディング相関器は送信系と同一の
M個の拡散系列の中の一つを参照系列として持つ。そし
て最尤判定部9においてマッチドフィルタまたは各スラ
イディング相関器の出力レベルの中で最大のものを抽出
し、その極性を判定して、その系列に対応したシンボル
を出力する。そして、マッチドフィルタの逆拡散出力タ
イミングを同期捕捉/追尾部23で抽出し、そのタイミ
ングで(M−1)個のスライディング相関器を動作させ
る。この場合、もし図中のS・L1 の出力レベルが最大
でその極性が同相ならば、送信系において拡散系列2の
同相系列に対応させたシンボルを出力する。そして、シ
ンボルに対応する情報データ系列NビットをNビットパ
ラレル/シリアル変換部10によりシリアルに出力す
る。しかしながらこの出力は、送信された元々の情報デ
ータにスクランブルのかかった状態である。そこで、こ
の出力よりスクランブルパターンのフレームタイミング
をスクランブル同期回路13により抽出し、このタイミ
ングに同期して、拡散系列Mを上記Nビットパラレル/
シリアル変換部10の出力に乗算器16で掛算し、送信
された元々の情報データ系列が復調される。
【0045】この場合、〔第2の実施の形態〕で有した
スクランブルパターン発生部が不要となり、装置規模が
その分だけ小さくなるという利点がある。また、送信デ
ータにスクランブルをかけて、マッチドフィルタに対応
するデータの出現頻度を均一にすることで、〔第1の実
施の形態〕ほどの高い精度を必要としない同期制御が可
能となる。
【0046】また、拡散長をGとすると、スライディン
グ相関器の回路規模はマッチドフィルタの約1/Gであ
り、またGが十分大きい場合マッチドフィルタの回路規
模が装置全体のほとんどを占めることを考慮すると、逆
拡散部の上記のように構成することにより、Gが十分大
きい場合には装置規模を従来より1/G近くまで小さく
できる。
【0047】さらに、同期に関しては、スクランブル同
期を必要とするものの、上記のように1個のマッチドフ
ィルタにより行うことで、従来に近い高速同期が可能で
ある。
【0048】〔第5の実施の形態〕図5において、1は
Nビットシリアル/パラレル変換部、2は拡散系列発生
部、3はセレクタ、4は送信部、5はアンテナ、6は受
信部、7は直交復調部、8は逆拡散部A、9は最尤判定
部、10はNビットパラレル/シリアル変換部、16は
乗算器、19は積分器、23は同期捕捉/追尾部であ
る。
【0049】TDD通信システムに適用する場合に、送
信系においては、まずTDDフレーム中のプリアンブル
パターン中にデータ”0”をスクランブルパターン長だ
け挿入しておき、送信データ系列が、拡散系列発生部2
で発生される拡散系列の一つである拡散系列Mにより乗
算器16で掛算される。そして変調速度をビット速度の
N(N≧2)分の1に下げるため、乗算器16出力のデ
ータ系列をNビットシリアル/パラレル変換部1により
情報データ系列Nビットを1シンボルに変換する。この
場合“2N=2・M”通りのシンボルが存在するが、こ
のそれぞれのシンボルに対して、同相/逆相の2つの極
性を持つM個の拡散系列(すなわち極性を考慮すると2
・M個の拡散系列)を拡散系列発生部2で発生させる。
そしてその出力から、セレクタ3により、Nビットシリ
アル/パラレル変換部1で生成されたシンボルに予め一
対一に対応させてある同相または逆相の拡散系列を選択
し送信部に出力することで拡散変調を行う。送信部4で
はセレクタ3の出力を高周波の搬送波に載せてアンテナ
5により空中に送出する。
【0050】受信系においては、到来する信号をアンテ
ナ5で受信し、受信部6においてアンテナ5で受信され
た高周波信号を中間周波数信号に変換する。そして直交
復調部7において上記中間周波数信号はベースバンド信
号に変換され、並列に逆拡散部A8中の1個のマッチド
フィルタM・Fと(M−1)個の各スライディング相関
器S・L1 〜S・LM-1 に入力される。ここで、マッチ
ドフィルタと各スライディング相関器は送信系と同一の
M個の拡散系列の中の一つを参照系列として持つ。そし
て最尤判定部9においてマッチドフィルタまたは各スラ
イディング相関器の出力レベルの中で最大のものを抽出
し、その極性を判定して、その系列に対応したシンボル
を出力する。そして、マッチドフィルタの逆拡散出力タ
イミングを同期捕捉/追尾部23で抽出し、そのタイミ
ングで(M−1)個のスライディング相関器を動作させ
る。この場合、もし図中のS・L1 の出力レベルが最大
でその極性が同相ならば、送信系において拡散系列2の
同相系列に対応させたシンボルを出力する。そして、シ
ンボルに対応する情報データ系列NビットをNビットパ
ラレル/シリアル変換部10によりシリアルに出力す
る。しかしながらこの出力は、送信された元々の情報デ
ータにスクランブルのかかった状態である。そこでこの
出力が、TDD受信フレームの検出により起動するスク
ランブルパターン発生部25が出力するスクランブルパ
ターンにより乗算器16で掛算され、積分器19により
積分された結果は、TDDフレームで挿入されたスクラ
ンブルパターン長のデータ”0”のタイミングを抽出す
ると、”0”の値になる。そこでこのタイミングに同期
して拡散系列Mを上記Nビットパラレル/シリアル変換
部10の出力に乗算器16で掛算し、送信された元々の
情報データ系列が復調される。
【0051】この場合、積分器19の追加で〔第2の実
施の形態〕で有したスクランブルパターン発生部とスク
ランブル同期回路が不要となり、装置規模がその分だけ
小さくなるという利点がある。
【0052】また、送信データにスクランブルをかけ
て、マッチドフィルタに対応するデータの出現頻度を均
一にすることで、〔第1の実施の形態〕ほどの高い精度
を必要としない同期制御が可能となる。
【0053】また、拡散長をGとすると、スライディン
グ相関器の回路規模はマッチドフィルタの約1/Gであ
り、またGが十分大きい場合マッチドフィルタの回路規
模が装置全体のほとんどを占めることを考慮すると、逆
拡散部の上記のように構成することにより、Gが十分大
きい場合には装置規模を従来より1/G近くまで小さく
できる。
【0054】さらに、同期に関しては、スクランブル同
期を必要とするものの、上記のように1個のマッチドフ
ィルタにより行うことで、従来に近い高速同期が可能で
ある。
【0055】〔第6の実施の形態〕図6において、1は
Nビットシリアル/パラレル変換部、2は拡散系列発生
部、3はセレクタ、4は送信部、5はアンテナ、6は受
信部、7は直交復調部、8は逆拡散部A、9は最尤判定
部、10はNビットパラレル/シリアル変換部、13は
スクランブル同期回路、16は乗算器、17は拡散系列
選択部、23は同期捕捉/追尾部である。送信系におい
ては、拡散系列発生部2で発生される拡散系列の中の一
つをスクランブルパターンとして、この拡散系列により
送信データ系列が乗算器16で掛算される。この際、乗
算器16に入力される上記拡散系列はある時間間隔(数
秒)に拡散系列選択部17で切り換えられる。そして変
調速度をビット速度のN(N≧2)分の1に下げるた
め、乗算器16出力のデータ系列をNビットシリアル/
パラレル変換部1により情報データ系列Nビットを1シ
ンボルに変換する。この場合“2N=2・M”通りのシ
ンボルが存在するが、このそれぞれのシンボルに対し
て、同相/逆相の2つの極性を持つM個の拡散系列(す
なわち極性を考慮すると2・M個の拡散系列)を拡散系
列発生部2で発生させる。そしてその出力から、セレク
タ3により、Nビットシリアル/パラレル変換部1で生
成されたシンボルに予め一対一に対応させてある同相ま
たは逆相の拡散系列を選択し送信部に出力することで拡
散変調を行う。送信部4ではセレクタ3の出力を高周波
の搬送波に載せてアンテナ5により空中に送出する。
【0056】受信系においては、到来する信号をアンテ
ナ5で受信し、受信部6においてアンテナ5で受信され
た高周波信号を中間周波数信号に変換する。そして直交
復調部7において上記中間周波数信号はベースバンド信
号に変換され、並列に逆拡散部A8中の1個のマッチド
フィルタM・Fと(M−1)個の各スライディング相関
器S・L1 〜S・LM-1 に入力される。ここで、マッチ
ドフィルタと各スライディング相関器は送信系と同一の
M個の拡散系列の中の一つを参照系列として持つ。そし
て最尤判定部9においてマッチドフィルタまたは各スラ
イディング相関器の出力レベルの中で最大のものを抽出
し、その極性を判定して、その系列に対応したシンボル
を出力する。そして、マッチドフィルタの逆拡散出力タ
イミングを同期捕捉/追尾部23で抽出し、そのタイミ
ングで(M−1)個のスライディング相関器を動作させ
る。この場合、もし図中のS・L1 の出力レベルが最大
でその極性が同相ならば、送信系において拡散系列2の
同相系列に対応させたシンボルを出力する。そして、シ
ンボルに対応する情報データ系列NビットをNビットパ
ラレル/シリアル変換部10によりシリアルに出力す
る。しかしながらこの出力は、送信された元々の情報デ
ータにスクランブルのかかった状態である。そこで、こ
の出力よりスクランブルパターンのフレームタイミング
をスクランブル同期回路13により抽出し、このタイミ
ングに同期して、送信系でスクランブルパターンとして
用いている拡散系列と同一の拡散系列を、受信系の拡散
系列選択部17で選択し、これを上記Nビットパラレル
/シリアル変換部10の出力に乗算器16で掛算し、送
信された元々の情報データ系列が復調される。
【0057】なお、受信系の拡散系列選択部17は送信
系の拡散系列選択部17と同一の構成である。この場
合、スクランブルパターンを周期的に変えることで、従
来より秘話性の高い通信が可能となる。
【0058】また、〔第2の実施の形態〕で有したスク
ランブルパターン発生部が不要となり、装置規模がその
分だけ小さくなるという利点がある。また、送信データ
にスクランブルをかけて、マッチドフィルタに対応する
データの出現頻度を均一にすることで、〔第1の実施の
形態〕ほどの高い精度を必要としない同期制御が可能と
なる。
【0059】また、拡散長をGとすると、スライディン
グ相関器の回路規模はマッチドフィルタの約1/Gであ
り、またGが十分大きい場合マッチドフィルタの回路規
模が装置全体のほとんどを占めることを考慮すると、逆
拡散部の上記のように構成することにより、Gが十分大
きい場合には装置規模を従来より1/G近くまで小さく
できる。
【0060】さらに、同期に関しては、スクランブル同
期を必要とするものの、上記のように1個のマッチドフ
ィルタにより行うことで、従来に近い高速同期が可能で
ある。
【0061】〔第7の実施の形態〕図7において、1は
Nビットシリアル/パラレル変換部、2は拡散系列発生
部、3はセレクタ、4は送信部、5はアンテナ、6は受
信部、7は直交復調部、8は逆拡散部A、9は最尤判定
部、10はNビットパラレル/シリアル変換部、11は
スクランブル部、12はデスクランブル部、14は無音
抽出部、16は乗算器、19は積分器、23は同期捕捉
/追尾部、25はスクランブルパターン発生部である。
【0062】FDD(Frequency Division Duplex:周
波数分割双方向通信)を行う通信システムに適用する場
合に、送信系においては、まず音声の無音領域を無音抽
出部14で抽出し、その領域でデータ”0”をスクラン
ブルパターン長だけ挿入しておき、送信データ系列が、
スクランブルパターン発生部25より出力されるスクラ
ンブルパターンにより乗算器16で掛算される。そして
変調速度をビット速度のN(N≧2)分の1に下げるた
め、上記乗算器16出力のデータ系列をNビットシリア
ル/パラレル変換部1により情報データ系列Nビットを
1シンボルに変換する。この場合“2N=2・M”通り
のシンボルが存在するが、このそれぞれのシンボルに対
して、同相/逆相の2つの極性を持つM個の拡散系列
(すなわち、極性を考慮すると2・M個の拡散系列)を
拡散系列発生部2で発生させる。そしてその出力から、
セレクタ3により、Nビットシリアル/パラレル変換部
1で生成されたシンボルに予め一対一に対応させてある
同相または逆相の拡散系列を選択し送信部に出力するこ
とで拡散変調を行う。送信部4ではセレクタ3の出力を
高周波の搬送波に載せてアンテナ5により空中に送出す
る。
【0063】受信系においては、到来する信号をアンテ
ナ5で受信し、受信部6においてアンテナ5で受信され
た高周波信号を中間周波数信号に変換する。そして直交
復調部7において上記中間周波数信号はベースバンド信
号に変換され、並列に逆拡散部A8中の1個のマッチド
フィルタM・Fと(M−1)個の各スライディング相関
器S・L1 〜S・LM-1 に入力される。ここで、マッチ
ドフィルタと各スライディング相関器は送信系と同一の
M個の拡散系列の中の一つを参照系列として持つ。そし
て最尤判定部9においてマッチドフィルタまたは各スラ
イディング相関器の出力レベルの中で最大のものを抽出
し、その極性を判定して、その系列に対応したシンボル
を出力する。そして、マッチドフィルタの逆拡散出力タ
イミングを同期捕捉/追尾部23で抽出し、そのタイミ
ングで(M−1)個のスライディング相関器を動作させ
る。この場合、もし図中のS・L1 の出力レベルが最大
でその極性が同相ならば、送信系において拡散系列2の
同相系列に対応させたシンボルを出力する。そして、シ
ンボルに対応する情報データ系列NビットをNビットパ
ラレル/シリアル変換部10によりシリアルに出力す
る。しかしながらこの出力は、送信された元々の情報デ
ータにスクランブルのかかった状態である。そこでこの
出力が、スクランブルパターン発生部25より出力され
るスクランブルパターンにより乗算器16で掛算され、
積分器19により並列に積分された結果は、TDDフレ
ームで挿入されたスクランブルパターン長のデータ”
0”のタイミングを抽出すると、十分小さい値すなわ
ち、ほぼ”0”の値になる。そこでこのタイミングに同
期してデスクランブル部12のスクランブルパターン発
生部25よりスクランブルパターンを発生させ、これを
上記Nビットパラレル/シリアル変換部10の出力に乗
算器16で掛算し、送信された元々の情報データ系列が
復調される。
【0064】この場合、TDD通信でなくても、無音抽
出部14と積分器19の追加により〔第2の実施の形
態〕で有したスクランブル同期回路が不要となり、装置
規模がその分だけ小さくなるという利点がある。
【0065】また、送信データにスクランブルをかけ
て、マッチドフィルタに対応するデータの出現頻度を均
一にすることで、〔第1の実施の形態〕ほどの高い精度
を必要としない同期制御が可能となる。
【0066】また、拡散長をGとすると、スライディン
グ相関器の回路規模はマッチドフィルタの約1/Gであ
り、またGが十分大きい場合マッチドフィルタの回路規
模が装置全体のほとんどを占めることを考慮すると、逆
拡散部の上記のように構成することにより、Gが十分大
きい場合には装置規模を従来より1/G近くまで小さく
できる。
【0067】〔第8の実施の形態〕図8において、1は
Nビットシリアル/パラレル変換部、2は拡散系列発生
部、3はセレクタ、4は送信部、5はアンテナ、6は受
信部、7は直交復調部、9は最尤判定部、10はNビッ
トパラレル/シリアル変換部、15はPDI(PostDete
ction Integrater )部、23は同期捕捉/追尾部であ
る。
【0068】送信系においては、変調速度をビット速度
のN(N≧2)分の1に下げるため、送信すべき情報デ
ータをNビットシリアル/パラレル変換部1により情報
データ系列Nビットを1シンボルに変換する。この場合
“2N=2・M“通りのシンボルが存在するが、このそ
れぞれのシンボルに対して、同相/逆相の2つの極性を
持つM個の拡散系列(すなわち極性を考慮すると2・M
個の拡散系列)を拡散系列発生部2で発生させる。そし
てその出力から、セレクタ3により、Nビットシリアル
/パラレル変換部1で生成されたシンボルに予め一対一
に対応させてある同相または逆相の拡散系列を選択し送
信部に出力することで拡散変調を行う。送信部4ではセ
レクタ3の出力を高周波の搬送波に載せてアンテナ5に
より空中に送出する。
【0069】受信系においては、到来する信号をアンテ
ナ5で受信し、受信部6においてアンテナ5で受信され
た高周波信号を中間周波数信号に変換する。そして直交
復調部7において上記中間周波数信号はベースバンド信
号に変換され、並列に、図9に示すPDI部15中の1
個のマッチドフィルタによる(M・F−PDI)と(M
−1)個の各スライディング相関器(S・L1 −PD
I)〜(S・LM-1 −PDI)に入力される。図9にお
いて、18は遅延線、19は積分器である。
【0070】ここで、マッチドフィルタ(M・F)と各
スライディング相関器(S・L)は送信系と同一のM個
の拡散系列の中の一つを参照系列として持つ。PDI部
15中では、マッチドフィルタ(M・F)の参照系列と
同一の拡散系列1で拡散された信号が受信された場合、
図12に示す遅延プロフィールを希望波を中心付近とす
る時間軸上で1シンボル時間積分した結果が(M・F−
PDI)より出力される。また、上記拡散系列以外の拡
散系列で拡散された信号が受信された場合は、その拡散
系列と同一の参照系列をもつスライディング相関器によ
る(S・L−PDI)より、図12に示す遅延プロフィ
ールを希望波を中心とする時間軸上で希望波成分と遅延
波成分と先行波成分を積分した結果が出力される。
【0071】従って、マルチパスの存在する無線伝搬路
に適用する場合に、最尤判定部9には、従来よりSN
(信号対雑音比)の改善された逆拡散出力を送ることが
出来るため、その分だけ復調精度が改善される。また、
上記積分の時間領域は希望波を中心付近とするが、それ
には厳密さが要求されないため、従来ほどの高精度の同
期追尾を必要としない。
【0072】次に最尤判定部9においては、マッチドフ
ィルタによるPDIまたは各スライディング相関器によ
るPDIの出力レベルの中で最大のものを抽出し、その
極性を判定して、その系列に対応したシンボルを出力す
る。そして、マッチドフィルタの逆拡散出力タイミング
を同期捕捉/追尾部23で抽出し、そのタイミングで
(M−1)個のスライディング相関器を動作させる。こ
の場合、もし図中の(S・L1 −PDI)の出力レベル
が最大でその極性が同相ならば、送信系において拡散系
列2の同相系列に対応させたシンボルを出力する。そし
て、シンボルに対応する情報データ系列NビットをNビ
ットパラレル/シリアル変換部10によりシリアルに復
調データとして出力される。
【0073】この場合、変調速度がビット速度のN分の
1に下げられるため、一つの拡散系列だけで拡散および
逆拡散を行う場合(すなわちN=1の場合)に比較し
て、N倍の高速伝送が可能となる。
【0074】〔第9の実施の形態〕 〔第8の実施の形態〕では、PDI部において積分器1
9は希望波を中心付近とする時間軸上で1シンボル時間
積分するが、〔第9の実施の形態〕においては、窓生成
部20において、希望波を中心付近とする時間軸上で1
シンボル時間より短い一定時間(数μsec )の時間窓を
生成し、ゲート21によりマッチドフィルタM・Fおよ
び各スライディング相関器S・Lの出力を上記時間窓の
間のみ通過させ、その出力を上記時間窓の領域で積分す
る構成としている。
【0075】図10は、〔第9の実施の形態〕の高速伝
送用スペクトラム拡散通信装置のPDI部を示す構成図
である。図10において、18は遅延線、19は積分
器、20は窓生成部、21はゲートである。
【0076】この〔第9の実施の形態〕では、マルチパ
スが存在する無線伝搬路に適用する場合に、遅延波およ
び先行波は時間的には希望波の近傍に集中することか
ら、時間窓外の領域での雑音成分まで積分することによ
りSNが劣化することを防ぐことが出来るため、その分
だけ復調精度を改善することが出来るという利点があ
る。
【0077】〔第10の実施の形態〕上記の〔第8の実施
の形態〕では、PDI部において積分器19は希望波を
中心付近とする時間軸上で1シンボル時間積分するが、
この〔第10の実施の形態〕においては、遅延プロフィー
ル推定部22において、予めパイロット信号による無線
伝搬路の図12に示すような遅延プロフィールを推定
し、それで得られた、希望波と遅延波と先行波の信号強
度を重み付け係数として、乗算器16によりマッチドフ
ィルタM・Fおよび各スライディング相関器S・Lの出
力に掛算し、その出力を1シンボル時間積分する構成と
している。
【0078】図11は〔第10の実施の形態〕の高速伝送
用スペクトラム拡散通信装置のPDI部を示す構成図で
ある。図11において、16は乗算器、18は遅延線、
19は積分器、22は遅延プロフィール推定部である。
【0079】この〔第10の実施の形態〕では、マルチパ
スが存在する無線伝搬路に適用する場合に、遅延プロフ
ィール中の信号強度を重み付け係数と掛算した結果を積
分するため、信号成分はその強度が強いためより強めら
れ、雑音成分はその強度が弱いためより弱められ、その
分だけ復調精度を改善することが出来るという利点があ
る。
【0080】〔第11の実施の形態〕 〔第8の実施の形態〕では、PDI部において積分器1
9は希望波を中心付近とする時間軸上で1シンボル時間
の間積分するが、この〔第11の実施の形態〕では、雑音
成分より大きく信号成分より小さいレベルのしきい値を
設定し、ゲート21により、上記しきい値を上回るM・
Fおよび各S・L出力のみ通過させ、その出力を1シン
ボル時間の間積分する構成としている。
【0081】図13は〔第11の実施の形態〕の高速伝送
用スペクトラム拡散通信装置のPDI部を示し、18は
遅延線、19は積分器、21はゲートである。この〔第
11の実施の形態〕では、マルチパスが存在する無線伝搬
路に適用する場合に、しきい値よりレベルが小さい雑音
成分まで積分することを防ぐことが出来るため、その分
だけ復調精度を改善することが出来るという利点があ
る。
【0082】〔第12の実施の形態〕マルチパスが存在す
る無線伝搬路に適用する場合に、上記の〔第9の実施の
形態〕9では、PDI部において、積分器19は希望波
を中心付近とする時間軸上で1シンボル時間より短い一
定時間だけ積分するが、この〔第12の実施の形態〕にお
いては、遅延プロフィール推定部22において、予めパ
イロット信号による無線伝搬路の図12に示すような遅
延プロフィールを推定し、それで得られた希望波と遅延
波と先行波の信号強度を重み付け係数として、窓生成部
20で生成される1シンボルより短い一定時間(数μse
c )の時間窓の領域でのみ、乗算器16によりマッチド
フィルタM・Fおよび各スライディング相関器S・L出
力に掛算し、その出力を上記時間窓の領域で積分する構
成としている。
【0083】図14はこの〔第12の実施の形態〕の高速
伝送用スペクトラム拡散通信装置のPDI部を示す構成
図である。図14において、16は乗算器、18は遅延
線、19は積分器、20は窓生成部、22は遅延プロフ
ィール推定部である。
【0084】この実施の形態では、マルチパスが存在す
る無線伝搬路に適用する場合に、遅延プロフィール中の
信号強度を重み付け係数と掛算した結果を積分するた
め、信号成分はその強度が強いためより強められ、雑音
成分はその強度が弱いためより弱められ、その分だけ復
調精度を改善することが出来るという利点がある。
【0085】
【発明の効果】以上のように請求項1から請求項12に
よれば、複数ビットの送信データの組み合わせ毎に一つ
の拡散系列で拡散された信号を受信する場合に、一つの
拡散系列による逆拡散処理のみマッチドフィルタで行
い、その他の拡散系列による逆拡散処理は全てスライデ
ィング相関器を用いて行うことにより、装置規模の大規
模な増大や復調精度の劣化を招くことなく、高速伝送が
可能な高速伝送用スペクトラム拡散通信装置を得ること
ができる。
【0086】さらに、請求項8によれば、スクランブル
パターンを周期的に変えることにより、従来より秘話性
の高い高速伝送用スペクトラム拡散用通信装置を得るこ
とができる。
【0087】さらに、請求項8から請求項12によれ
ば、マルチパスの存在する無線伝搬路に適用する場合
に、PDIによる逆拡散により、従来より復調精度が改
善された高速伝送用スペクトラム拡散通信装置を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高速伝送用スペクトラム拡散通信装置
の〔第1の実施の形態〕を示す構成図である。
【図2】本発明の高速伝送用スペクトラム拡散通信装置
の〔第2の実施の形態〕を示す構成図である。
【図3】本発明の高速伝送用スペクトラム拡散通信装置
の〔第3の実施の形態〕を示す構成図である。
【図4】本発明の高速伝送用スペクトラム拡散通信装置
の〔第4の実施の形態〕を示す構成図である。
【図5】本発明の高速伝送用スペクトラム拡散通信装置
の〔第5の実施の形態〕を示す構成図である。
【図6】本発明の高速伝送用スペクトラム拡散通信装置
の〔第6の実施の形態〕を示す構成図である。
【図7】本発明の高速伝送用スペクトラム拡散通信装置
の〔第7の実施の形態〕を示す構成図である。
【図8】本発明の高速伝送用スペクトラム拡散通信装置
の〔第8の実施の形態〕を示す構成図である。
【図9】本発明の高速伝送用スペクトラム拡散通信装置
の〔第8の実施の形態〕のPDI部を示す構成図であ
る。
【図10】本発明の高速伝送用スペクトラム拡散通信装
置の〔第9の実施の形態〕のPDI部を示す構成図であ
る。
【図11】本発明の高速伝送用スペクトラム拡散通信装
置の〔第10の実施の形態〕のPDI部を示す構成図であ
る。
【図12】本発明の高速伝送用スペクトラム拡散通信装
置の〔第8〜第12の実施の形態〕のマッチドフィルタ出
力に現れる遅延プロフィールである。
【図13】本発明の高速伝送用スペクトラム拡散通信装
置の〔第11の実施の形態〕のPDI部を示す構成図であ
る。
【図14】本発明の高速伝送用スペクトラム拡散通信装
置の〔第12の実施の形態〕のPDI部を示す構成図であ
る。
【図15】従来の高速伝送用スペクトラム拡散通信装置
を示す構成図である。
【符号の説明】
1 Nビットシリアル/パラレル変換部 2 拡散系列発生部 3 セレクタ 4 送信部 5 アンテナ 6 受信部 7 直交復調部 8 逆拡散部A 9 最尤判定部 10 Nビットパラレル/シリアル変換部 11 スクランブル部 12 デスクランブル部 13 スクランブル同期回路 14 無音抽出部 15 PDI部 16 乗算器 17 拡散系列選択部 18 遅延線 19 積分器 20 窓生成部 21 ゲート 22 遅延プロフィール推定部 23 同期捕捉/追尾部 24 逆拡散部B 25 スクランブルパターン発生部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送信データ系列をNビット毎にパラレル変
    換するシリアル/パラレル変換部と、パラレル変換され
    たNビットの送信データの組み合わせの各々に一つの拡
    散系列を対応させてそれらの複数の拡散系列を発生させ
    る拡散系列発生部と、 パラレル変換された送信データの組み合わせに応じてそ
    れに対応した一つの拡散系列を選択するセレクタと、 セレクタで選択された拡散系列を高周波の搬送波に載せ
    て送信する送信部と、 その出力を空中に送出しまた到来する信号を受信するア
    ンテナと、 アンテナで受信された高周波信号を中間周波数信号に変
    換する受信部と、 その中間周波数信号をベースバンド信号に変換する直交
    復調部と、 そのベースバンド信号に対して送信側と同一の複数(M
    個)の拡散系列の各々で並列に逆拡散処理を行う1個の
    マッチドフィルタと(M−1)個のスライディング相関
    器からなる逆拡散部と、 上記ベースバンド信号に対して同期捕捉および追尾した
    クロックを上記マッチドフィルタと上記スライディング
    相関器に供給する同期捕捉/追尾部と、 逆拡散部の中の各々の拡散系列による逆拡散出力の中で
    出力レベルが最大のものを選択する最尤判定部と、 最尤判定部で選択された逆拡散部の拡散系列に対応する
    データの組み合わせをシリアル変換して復調データを出
    力するパラレル/シリアル変換部とを備えた高速伝送用
    スペクトラム拡散通信装置。
  2. 【請求項2】特定の信号系列のスクランブルパターンを
    発生させるスクランブルパターン発生部と、 そのスクランブルパターンを送信データ系列に乗せるス
    クランブル部と、 そのスクランブルされたデータ系列をNビット毎にパラ
    レルに変換するシリアル/パラレル変換部と、 パラレル変換されたNビットの上記データの組み合わせ
    の各々に一つの拡散系列を対応させてそれらの複数の拡
    散系列を発生させる拡散系列発生部と、 パラレルに変換された送信データの組み合わせに応じて
    それに対応した一つの拡散系列を選択するセレクタと、 セレクタで選択された拡散系列を高周波の搬送波に載せ
    て送信する送信部と、 その出力を空中に送出しまた到来する信号を受信するア
    ンテナと、 アンテナで受信された高周波信号を中間周波数信号に変
    換する受信部と、 その中間周波数信号をベースバンド信号に変換する直交
    復調部と、 そのベースバンド信号に対して送信側と同一の複数(M
    個)の拡散系列の各々で並列に逆拡散処理を行う1個の
    マッチドフィルタと(M−1)個のスライディング相関
    器からなる逆拡散部と、 上記ベースバンド信号に対して同期捕捉および追尾した
    クロックを上記マッチドフィルタと上記スライディング
    相関器に供給する同期捕捉/追尾部と、 逆拡散部の中の各々の拡散系列による逆拡散出力の中で
    出力レベルが最大のものを選択する最尤判定部と、 最尤判定部で選択された逆拡散部の拡散系列に対応する
    データの組み合わせをシリアル変換するパラレル/シリ
    アル変換部と、 そのパラレル/シリアル変換部の出力からスクランブル
    されたNビットのデータ系列のフレームタイミングを抽
    出するスクランブル同期回路と、 そのタイミングによりパラレル/シリアル変換部の出力
    のスクランブルされたデータ系列を元の信号に復調する
    デスクランブル部とを備えた高速伝送用スペクトラム拡
    散通信装置。
  3. 【請求項3】 TDD通信(時分割双方向通信)を行う
    場合に、TDDフレームのプリアンブルパターン中にデ
    ータ”0”をスクランブルパターン長だけ挿入するよう
    構成し、スクランブル同期回路を有しない請求項2記載
    の高速伝送用スペクトラム拡散通信装置。
  4. 【請求項4】 スクランブルパターン発生手段を、拡散
    系列発生部で用いる拡散系列の一つをスクランブルパタ
    ーンとするよう構成し、スクランブルパターン発生部を
    有しない請求項2記載の高速伝送用スペクトラム拡散通
    信装置。
  5. 【請求項5】 スクランブルパターン発生手段を、拡散
    系列発生部で用いる拡散系列の一つをスクランブルパタ
    ーンとするよう構成し、スクランブルパターン発生部を
    有しない請求項3記載の高速伝送用スペクトラム拡散通
    信装置。
  6. 【請求項6】 スクランブルパターン発生手段は、拡散
    系列発生部で用いる複数の拡散系列をスクランブルパタ
    ーンとし、その拡散系列をある時間間隔で切り替える請
    求項4記載の高速伝送用スペクトラム拡散通信装置。
  7. 【請求項7】 FDD(周波数分割双方向通信)で音声
    を送信データとする場合に、音声の無音領域を抽出する
    無音抽出部を有し、そこで抽出された無音領域でデー
    タ”0”をスクランブルパターン長だけ挿入し、スクラ
    ンブル同期回路を有しない請求項2記載の高速伝送用ス
    ペクトラム拡散通信装置。
  8. 【請求項8】送信データ系列をNビット毎にパラレル変
    換するシリアル/パラレル変換部と、 パラレル変換されたNビットの送信データの組み合わせ
    の各々に一つの拡散系列を対応させてそれらの複数の拡
    散系列を発生させる拡散系列発生部と、 パラレルに変換された送信データの組み合わせに応じて
    それに対応した一つの拡散系列を選択するセレクタと、 セレクタで選択された拡散系列を高周波の搬送波に載せ
    て送信する送信部と、 その出力を空中に送出しまた到来する信号を受信するア
    ンテナと、 アンテナで受信された高周波信号を中間周波数信号に変
    換する受信部と、 その中間周波数信号をベースバンド信号に変換する直交
    復調部と、 そのベースバンド信号に対して送信側と同一の複数(M
    個)の拡散系列の各々で並列にPDI受信を行う1個の
    マッチドフィルタによるPDI受信機と(M−1)個の
    スライディング相関器によるPDI受信機からなるPD
    I部と、 上記ベースバンド信号に対して同期捕捉および追尾した
    クロックを、上記マッチドフィルタと上記スライディン
    グ相関器に供給する同期捕捉/追尾部と、 逆拡散部の中の各々の拡散系列による逆拡散出力の中で
    出力レベルが最大のものを選択する最尤判定部と、 最尤判定部で選択された逆拡散部の拡散系列に対応する
    データの組み合わせをシリアル変換し復調データを出力
    するパラレル/シリアル変換部とを備えた高速伝送用ス
    ペクトラム拡散通信装置。
  9. 【請求項9】 PDIの手段が、マチッドフィルタ出力
    中の最大レベルを中心付近とする一定時間領域でのみ、
    各PDI中の逆拡散出力を積分する請求項8記載の高速
    伝送用スペクトラム拡散通信装置。
  10. 【請求項10】 PDIの手段が、遅延プロフィール推
    定部において、予めパイロット信号により無線伝搬路の
    遅延プロフィールを推定し、それで得られた信号強度を
    重み付け係数として各PDI中の逆拡散出力に乗じ、そ
    の結果を積分する請求項8記載の高速伝送用スペクトラ
    ム拡散通信装置。
  11. 【請求項11】 PDIの手段が、雑音成分より大きく
    信号成分より小さいレベルのしきい値を設定し、このし
    きい値レベルを上回る各PDI中の逆拡散出力のみを積
    分する請求項8記載の高速伝送用スペクトラム拡散通信
    装置。
  12. 【請求項12】 PDIの手段が、遅延プロフィール推
    定部において予めパイロット信号により無線伝搬路の遅
    延プロフィールを推定し、それで得られた信号強度を重
    み付け係数として、マチッドフィルタ出力中の最大レベ
    ルを中心付近とする一定時間領域でのみ各PDI中の逆
    拡散出力に乗じ、その結果を積分する請求項8記載の高
    速伝送用スペクトラム拡散通信装置。
JP7216842A 1995-08-25 1995-08-25 高速伝送用スペクトラム拡散通信装置 Pending JPH0964845A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6282229B1 (en) 1998-06-29 2001-08-28 Nec Corporation Method and apparatus for receiving spread spectrum signal
KR100385802B1 (ko) * 1999-02-09 2003-06-02 마츠시타 덴끼 산교 가부시키가이샤 Cdma 수신 장치 및 cdma 수신 방법
US6856608B1 (en) 1999-08-13 2005-02-15 Nec Corporation Method and base station for allocating pseudo noise code
JP2007324704A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Kyoto Institute Of Technology 非同期符号変調信号受信装置

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