JP2002008695A - 熱併給発電設備の運転時間設定方法 - Google Patents

熱併給発電設備の運転時間設定方法

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JP2002008695A
JP2002008695A JP2000192987A JP2000192987A JP2002008695A JP 2002008695 A JP2002008695 A JP 2002008695A JP 2000192987 A JP2000192987 A JP 2000192987A JP 2000192987 A JP2000192987 A JP 2000192987A JP 2002008695 A JP2002008695 A JP 2002008695A
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Kazuhiko Terada
和彦 寺田
Hiroyuki Endo
博之 遠藤
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】燃料電池を効率良く利用できるようになる熱併
給発電設備の運転時間設定方法の提供。 【解決手段】電力需要に対する熱需要の比率である熱/
電比率を算出した後、この熱/電比率の大きさに応じて
燃料電池12の運転時間を設定する。これにより、熱/電
比率が大きい場合には、燃料電池12は、短時間の運転で
良く、逆に、熱/電比率rが小さい場合、換言すると、
電力需要に比べて熱需要が小さい場合、燃料電池12を長
時間運転する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電に伴い熱を発
生する燃料電池を備え、電力および熱エネルギーの両方
が供給可能な熱併給発電設備の運転時間設定方法に関す
る。
【0002】
【背景技術】従来より、水素やメタノールなどの燃料が
燃焼する際の化学エネルギーを、電気化学的に直接電気
エネルギーに変換する燃料電池が利用されている。この
燃料電池によれば、発電効率が機械式の発電機よりも優
れているうえ、排熱までも利用すれば、総合エネルギー
効率が80%にまで到達し、早期の開発、導入および普
及が期待されている。また、現在では、燃料電池の正極
および負極の間に設けられる電解質として、高分子電解
質膜を採用した固体高分子型燃料電池(以下、「PEF
C」と略す)が開発されている。このPEFCは、出力
される電力の電力密度が高く、軽量・小型化が可能であ
るので、電気自動車の動力源に利用することが研究され
ている。また、PEFCは、天然ガス、メタノールおよ
び液化石油ガス等を水素に変換する燃料改質装置を設け
れば、燃料として国内で普及している天然ガスおよび液
化石油ガスをそのまま燃料として採用することが可能な
ので、水素のようにインフラを整備する必要がなく、小
売店などの小型店舗や家庭用の熱併給発電装置として普
及を図ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような燃料電池を
店舗や家庭に設置するにあたり、燃料電池が熱エネルギ
ーと電力との両方を同時に供給するので、熱エネルギー
需要および電力需要の時間的変化が互いに一致していれ
ばよいが、これらの変化は、互いに相違し、極端な場合
には、一方の最大需要時に他方が最低需要となることも
ある。このため、熱エネルギー需要および電力需要のう
ち、一方の最大需要に応じて燃料電池を運転すると、他
方のエネルギーが無駄となり、燃料電池をむやみに運転
しても、燃料電池を効率良く利用できないという問題が
ある。
【0004】本発明の目的は、燃料電池を効率良く利用
できるようになる熱併給発電設備の運転時間設定方法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、発電に伴い熱
を発生する燃料電池を備え、電力および熱エネルギーの
両方が供給可能な熱併給発電設備の運転時間設定方法で
あって、前記熱併給発電設備が設置された需要家におけ
る電力需要および熱需要を測定し、前記電力需要に対す
る前記熱需要の比率である熱/電比率を算出した後、こ
の熱/電比率の大きさに応じて前記燃料電池の運転時間
を設定することを特徴とする。
【0006】上述のような本発明では、実験等により、
容量の異なる燃料電池毎に、標準の熱/電比率と、この
標準の熱/電比率に対する標準の運転時間を設定し、測
定により求めた熱/電比率が標準の熱/電比率より大き
い場合には、標準の運転時間より短い運転時間で良く、
逆に、測定により求めた熱/電比率が標準の熱/電比率
より小さい場合には、標準の運転時間より長い運転時間
を設定することにより、燃料電池の良効率運転を実現す
るので、燃料電池から必要な電力および熱エネルギーの
両方を取り出すようにしても、燃料電池の運転効率が損
なわれず、需要家のエネルギー利用効率が向上される。
【0007】以上のような熱併給発電設備の運転時間設
定方法において、前記燃料電池は、固体高分子型燃料電
池とされていることが好ましい。このような固体高分子
型燃料電池を採用すれば、定格出力が1kWから10kW程度
のものまで各種用意されているので、比較的小規模で電
力需要の最低値が低くても、その電力需要に見合った燃
料電池の選択が可能となり、電力需要の異なる様々な需
要家において、燃料電池の効率の良い運転が図れるよう
になる。
【0008】また、前記熱需要として、前記需要家で必
要となる1時間当たりの平均熱量をkWで表した熱需要値
を採用し、前記電力需要として、前記需要家で必要とな
る1時間当たりの平均電力量をkWで表した際の数値であ
る電力需要値を採用し、前記熱/電比率は、前記熱需要
値を前記電力需要値で除した値であることが望ましい。
【0009】この際、前記熱/電比率が50%未満の場
合には、前記燃料電池の一日当たりの運転時間を15時
間以上に設定し、前記熱/電比率が50%以上の場合に
は、前記燃料電池の一日当たりの運転時間を12時間以
上に設定し、前記熱/電比率が100%以上の場合に
は、前記燃料電池の一日当たりの運転時間を8時間以上
に設定することが好ましい。このように熱/電比率を三
段階に分類し、需要家の熱需要および電力需要から、燃
料電池を最低何時間運転すればよいのかが容易に把握で
きるようになるので、燃料電池の需要家が燃料電池につ
いて技術的に詳しくなくとも、自分自身で燃料電池の運
転時間を設定できるようになる。
【0010】また、前記熱併給発電設備には、湯を貯め
る貯湯槽が設けられていることが好ましい。このように
すれば、熱需要の変動および電力需要の変動が互いに一
致せず、電力需要が最大となるときに、熱需要が最小と
なり、燃料電池が生成する熱エネルギーが余剰となって
も、余剰となった熱エネルギーで湯を沸かして貯湯槽に
貯め、熱需要が最小となったときに利用できるようにな
るので、燃料電池が生成した熱エネルギーが無駄になる
ことがない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づいて説明する。図1には、本発明に係る熱併給
発電設備1が示されている。この熱併給発電設備1は、
熱エネルギーおよび電力の需要家である飲食店に設置さ
れ、当該飲食店に電力および湯を供給するものである。
熱併給発電設備1が発電した電力は、飲食店の各部の電
力負荷へ電力を分配するための分電盤2に供給されてい
る。この分電盤2には、電力会社の商用電力も供給され
ておいる。分電盤2に商用電力を供給する送電線3の途
中には、分電盤2に供給される交流電力を計測する電力
計4が設けられている。
【0012】熱併給発電設備1は、燃料の電気化学的反
応により電気エネルギーおよび熱エネルギーの両方を効
率よく発生する熱併給発電装置10を備えたものである。
熱併給発電設備1には、熱併給発電装置10の他に、熱併
給発電装置10の燃料である液化石油ガスが貯蔵される貯
蔵手段であるバルク貯槽20と、飲食店の電力負荷が利用
できるように、熱併給発電装置10が発生した電力を整え
るパワーコンディショナー30と、熱併給発電装置10が発
生する熱エネルギーにより加熱された湯を内部に貯める
貯湯槽40とが設けられている。
【0013】ここで、熱併給発電設備1の熱併給発電装
置10とバルク貯槽20とは、ガス管51で相互に連結され、
これにより、熱併給発電装置10に液化石油ガスが供給可
能となっている。熱併給発電装置10および貯湯槽40に
は、水道水等の水を供給する水供給管52が接続され、こ
の水供給管52により、熱併給発電装置10および貯湯槽40
の両方に水が供給されるようになっている。熱併給発電
装置10には、空気供給管53が接続され、この空気供給管
53により、熱併給発電装置10に空気が供給可能となって
いる。熱併給発電装置10と貯湯槽40とは、二本の送湯管
54, 55で相互に連結され、これらの送湯管54, 55によ
り、熱併給発電装置10と貯湯槽40との間で湯の循環が可
能となっている。貯湯槽40には、飲食店の調理場等の各
部位へ湯を供給するための給湯管56が接続されている。
熱併給発電装置10とパワーコンディショナー30とは、一
対の直流送電線5により相互に接続されている。パワー
コンディショナー30と分電盤2とは、一対の交流送電線
6(図1では、便宜上、1本の線で表されている。)に
より相互に接続されている。
【0014】熱併給発電装置10は、バルク貯槽20から供
給される液化石油ガスを改質装置11で水素に改質し、改
質装置11により得られた水素と空気中の酸素とを燃料電
池12の内部で結合させることにより発電を行うものであ
る。ここで、改質装置11および燃料電池12は、水素供給
管57で相互に連結され、この水素供給管57により、改質
装置11で発生した水素が燃料電池12に供給されるように
なっている。改質装置11は、液化石油ガスを水素に変換
するための触媒13を備えたものである。改質装置11に
は、触媒13が内部に充填された容器13A と、ガス管51か
ら供給される液化石油ガスの燃焼によって、容器13A を
加熱するヒーター11A とが設けられている。このうち、
容器13A の内部には、ガス管51から液化石油ガスが供給
されるとともに、水供給管52から水が供給されるように
なっている。そして、改質装置11の触媒13は、ヒーター
11A の熱で水を加熱することにより発生する水蒸気と、
液化石油ガスとの混合気から水素を生じる化学反応を促
進するものである。
【0015】燃料電池12は、水素と酸素とから直流電力
を発生する本体12A を備え、本体12A に設けられた正極
14と負極15との間の電解質として、高分子電解質膜16を
採用した固体高分子型の燃料電池(PEFC)である。
燃料電池12には、電力を発生する本体12A の他に、本体
12A を収納するケーシング17が設けられている。燃料電
池12の本体12A には、前述の正極14、負極15および高分
子電解質膜16の他に、水素供給管57から正極14側に供給
される水素が外部に漏れないようにするセパレータ18A
と、水素供給管57から負極15側に供給される空気が外部
に漏れないようにするセパレータ18B と、本体12A から
出力される電力を調節するために液化石油ガスおよび空
気の供給量を調節する、図示しない容量制御手段とが設
けられている。
【0016】本体12A の周囲には、ケーシング17の内面
との間に隙間19が形成されている。この隙間19には、冷
却水が流れるようになっている。貯湯槽40の湯は、送湯
管55の途中に設けられたポンプ58により、送湯管54, 55
を通って、熱併給発電装置10と貯湯槽40との間を強制的
に循環するようになっている。これにより、熱併給発電
装置10が発生する熱エネルギーが湯として貯湯槽40に蓄
積されるようになっている。
【0017】パワーコンディショナー30は、燃料電池12
からの直流電力が一次側に入力されるとともに、入力さ
れた直流電力を交流電力に変換して二次側に出力する、
図示しないインバーターを備えたものである。パワーコ
ンディショナー30には、二次側の出力電圧が一定となる
ように、インバーターのスイッチング素子の導通時間を
デマンド制御するとともに、電力負荷が必要とする電力
に応じた電力信号を、燃料電池12の容量制御手段へ出力
する、図示しない制御回路が設けられている。この制御
回路により、熱併給発電装置10は、電力需要に応じて電
力を調節することが可能となっている。
【0018】貯湯槽40は、飲食店で常に湯が利用できる
ように、内部に所定温度の湯が所定量以上貯められるも
のである。貯湯槽40には、貯湯槽40の内の湯面レベルが
所定の高さレベルよりも上方となるように、水の供給を
適宜行うボールタップ41が設けられている。このボール
タップ41は、水供給管52が接続されたバルブ41A と、こ
のバルブ41A を開閉するためのフロート41B とを備えて
いる。また、貯湯槽40には、燃料電池12が停止している
とき、あるいは、出力電力を絞った状態で燃料電池12が
運転されているときにも、貯湯槽40の内部に貯められた
湯の温度が所定温度以下にならないように、貯湯槽40の
内部の湯を加熱する給湯器42が接続されている。
【0019】貯湯槽40と給湯器42とは、一対の配管43,
44を介して連通している。このうち、貯湯槽40には、貯
湯槽40内の湯の温度を制御するサーモスタット45が設け
られている。サーモスタット45は、貯湯槽40内の湯の温
度に応じて、給湯器42を自動的に起動および停止するも
のである。そして、配管44の途中には、給湯器42と連動
して作動するポンプ46が設けられている。ここで、サー
モスタット45が給湯器42を起動すると、ポンプ46が作動
し、貯湯槽40と給湯器42との間で、湯を強制的に循環さ
せ、貯湯槽40内の湯を効率よく加熱するようになってい
る。
【0020】バルク貯槽20は、内部に液化石油ガスが充
填される固定型の容器であり、地面に打設されたコンク
リート製の基礎21に固定されている。バルク貯槽20に
は、液化石油ガスを輸送するバルクローリ車に設けられ
たガス供給ノズルと嵌合する供給口22と、内部に液化状
態で充填されている液化石油ガスの液面を示す液面計20
A とが設けられている。供給口22により、バルク貯槽20
は、バルクローリ車から、直接、液化石油ガスの補給が
受けられるようになっている。
【0021】また、バルク貯槽20には、液化石油ガスに
含有される硫黄分を除く脱硫手段である脱硫器23が設け
られている。この脱硫器23は、硫黄分を除く脱硫剤を収
納したカートリッジ24の交換が容易に行えるようになっ
ている。カートリッジ24は、その交換頻度を低減するた
めにに、ある程度多量の脱硫剤が収納された比較的大型
のものである。カートリッジ24に収納された脱硫剤の量
は、バルク貯槽20に充填された液化石油ガスの量に応じ
て設定されている。これにより、液化石油ガスの補給時
期とカートリッジ24の交換時期とが重なり、液化石油ガ
スの補給作業と、カートリッジ24の交換作業とが同時に
行えるようになっている。なお、脱硫剤は、常温から1
40℃までの温度範囲において、液化石油ガスに含有さ
れる硫黄分を吸着等により除去するものである。
【0022】次に、本実施形態における燃料電池12の運
転時間を設定する手順について説明する。まず、飲食店
における電力需要および熱需要を測定し、電力需要に対
する前記熱需要の比率である熱/電比率を算出する。こ
こで、熱需要としては、飲食店で必要となる1時間当た
りの平均熱量をkWで表した数値D1を熱需要値として採用
する。また、電力需要としては、飲食店で必要となる1
時間当たりの平均電力量をkWで表した際の数値D2を電力
需要値として採用する。ここで、平均電力量としては、
店舗の単相電力の平均値を採用することが望ましい。そ
して、熱/電比率rとしては、熱需要値D1を電力需要値
D2で除した求めた値(D1/D2)を採用する。
【0023】熱/電比率rの算出が完了したら、熱/電
比率rが50%未満の場合には、燃料電池12の一日当た
りの運転時間を15時間以上に設定する。また、熱/電
比率rが50%以上100%未満の場合には、燃料電池
12の一日当たりの運転時間を12時間以上に設定する。
さらに、記熱/電比率rが100%以上の場合には、燃
料電池12の一日当たりの運転時間を8時間以上に設定す
る。
【0024】例えば、平均熱量および平均電力量が4.
8kWおよび3.2kWとなるレストランでは、熱/電比率
rは、 r=4.8÷3.2=150% となり、燃料電池12の一日当たりの運転時間を8時間以
上に設定する。また、平均熱量および平均電力量が3.
6kWおよび2.6kWとなるそば屋では、熱/電比率r
は、 r=3.6÷2.6≒140% となり、燃料電池12の一日当たりの運転時間を8時間以
上に設定する。さらに、平均熱量および平均電力量が
2.0kWおよび4.0kWとなる喫茶店では、熱/電比率
rは、 r=2.0÷4.0=50% となり、燃料電池12の一日当たりの運転時間を12時間
以上に設定する。また、平均熱量および平均電力量が
4.0kWおよび11kWのビアホールでは、熱/電比率r
は、 r=4.0÷11≒36% となり、燃料電池12の一日当たりの運転時間を15時間
以上に設定する。
【0025】前述のような本実施形態によれば、次のよ
うな効果が得られる。すなわち、需要家における電力需
要および熱需要を測定し、電力需要に対する熱需要の比
率である熱/電比率rを算出した後、この熱/電比率r
の大きさに応じて燃料電池12の運転時間を短く設定する
ようにしたので、熱需要が大きくなるほど、燃料電池12
がより短時間に効率よく運転され、電力需要のピーク時
において、大きな電力と熱エネルギーが効率よく取り出
せるようになるうえ、これらの電力と熱エネルギーとは
無駄なく利用されるので、燃料電池12を効率良く活用す
ることができる。逆に、熱/電比率rが小さくなるほ
ど、換言すると、電力需要に比べて熱需要が小さくなる
ほど、燃料電池12がより長い時間運転されるようにな
り、熱需要が小さいため、熱エネルギーの一部が無駄に
なっても、無駄になる熱エネルギーの量はごく僅かとな
るとともに、燃料電池12が効率が良い状態で運転される
ので、燃料電池12を効率良く活用することができる。
【0026】また、燃料電池12として、定格出力が1kW
から10kW程度のものまで各種用意されている固体高分子
型燃料電池を採用したので、比較的小規模で電力需要の
最低値が低くても、その電力需要に見合った燃料電池12
の選択が可能となり、電力需要の異なる様々な需要家に
おいて、燃料電池12の効率の良い運転を図ることができ
る。
【0027】そして、熱/電比率rが50%未満の場合
には、燃料電池12の一日当たりの運転時間を15時間以
上に設定し、熱/電比率rが50%以上の場合には、燃
料電池12の一日当たりの運転時間を12時間以上に設定
し、熱/電比率rが100%以上の場合には、燃料電池
12の一日当たりの運転時間を8時間以上に設定するよう
にしたので、熱需要および電力需要から、燃料電池12を
最低何時間運転すればよいのかが容易に把握できるよう
になり、燃料電池12の専門家でなくとも、使用者が自分
自身で燃料電池12の運転時間を設定できる。
【0028】また、湯を貯める貯湯槽40を熱併給発電設
備1に設けたので、熱需要の変動および電力需要の変動
が互いに一致せず、電力需要が最大となるときに、熱需
要が最小となり、熱併給発電装置10が生成する熱エネル
ギーが余剰となっても、余剰となった熱エネルギーで湯
を沸かして貯湯槽40に貯め、熱需要が最小となったとき
に利用できるようになるので、熱併給発電装置10が生成
した熱エネルギーの無駄をなくすことができる。
【0029】以上、本発明について好適な実施形態を挙
げて説明したが、本発明は、この実施形態に限られるも
のでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々
の改良並びに設計の変更が可能である。例えば、燃料電
池としては、高分子電解質膜を電解質としたPEFCに
限らず、固体を電解質とした固体電解質型燃料電池(S
OFC)でもよい。また、熱併給発電設備としては、貯
湯槽を有するものに限らず、貯湯槽が省略されたもので
もよいが、貯湯槽を設ければ、前記実施形態と同様に、
燃料電池が生成する熱エネルギーを湯として貯湯槽に貯
めることができ、熱エネルギーの無駄をなくすことがで
きる、という効果が得られる。
【0030】さらに、燃料電池に燃料を供給する手段と
しては、燃料を貯蔵するバルク貯槽に限らず、石油を精
製する石油精製プラントの近傍に、熱併給発電設備が設
けられる場合や、ガス管等のガス供給施設が整備された
地域に設置される場合には、石油精製プラントやガス供
給施設から燃料が供給されてもよい。また、液化石油ガ
スが貯蔵される貯蔵手段としては、バルク貯槽よりも容
量の大きいバルク容器や、運搬可能な管状のシリンダー
容器でもよい。
【0031】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、燃料電池
が効率が良い状態で運転されるので、エネルギーの無駄
がなくなり、燃料電池を効率良く活用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1 熱併給発電設備 12 燃料電池 40 貯湯槽

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発電に伴い熱を発生する燃料電池を備え、
    電力および熱エネルギーの両方が供給可能な熱併給発電
    設備の運転時間設定方法であって、 前記熱併給発電設備が設置された需要家における電力需
    要および熱需要を測定し、前記電力需要に対する前記熱
    需要の比率である熱/電比率を算出した後、この熱/電
    比率の大きさに応じて前記燃料電池の運転時間を設定す
    ることを特徴とする熱併給発電設備の運転時間設定方
    法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の熱併給発電設備の運転時
    間設定方法において、前記燃料電池は、固体高分子型燃
    料電池とされていることを特徴とする熱併給発電設備の
    運転時間設定方法。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の熱併給発
    電設備の運転時間設定方法において、前記熱需要とし
    て、前記需要家で必要となる1時間当たりの平均熱量を
    kWで表した熱需要値を採用し、前記電力需要として、前
    記需要家で必要となる1時間当たりの平均電力量をkWで
    表した際の数値である電力需要値を採用し、前記熱/電
    比率は、前記熱需要値を前記電力需要値で除した値であ
    ることを特徴とする熱併給発電設備の運転時間設定方
    法。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の熱併給発電設備の運転時
    間設定方法において、前記熱/電比率が50%未満の場
    合には、前記燃料電池の一日当たりの運転時間を15時
    間以上に設定し、前記熱/電比率が50%以上の場合に
    は、前記燃料電池の一日当たりの運転時間を12時間以
    上に設定し、前記熱/電比率が100%以上の場合に
    は、前記燃料電池の一日当たりの運転時間を8時間以上
    に設定することを特徴とする熱併給発電設備の運転時間
    設定方法。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれかに記載
    の熱併給発電設備の運転時間設定方法において、前記熱
    併給発電設備には、湯を貯める貯湯槽が設けられている
    ことを特徴とする熱併給発電設備の運転時間設定方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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