JP2002008230A - マスターディスク - Google Patents

マスターディスク

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JP2002008230A JP2001122461A JP2001122461A JP2002008230A JP 2002008230 A JP2002008230 A JP 2002008230A JP 2001122461 A JP2001122461 A JP 2001122461A JP 2001122461 A JP2001122461 A JP 2001122461A JP 2002008230 A JP2002008230 A JP 2002008230A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気ディスクやマスターディスクに付着する
異物の影響を回避するマスターディスクを提供するこ
と。 【解決手段】 強磁性薄膜の配列が形成され磁気ディス
ク表面に密着するランド部に対し、磁気ディスク表面に
密着しない凹部を設け、ランド部の存在領域が対向する
磁気ディスクの外周端部から所定の距離内側あるいはま
た内周端部から所定の距離外側の領域に限定されてい
る。さらに、マスターディスクの外径は、対向する磁気
ディスクより大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスクをス
レーブディスクとして、磁気的な情報をスレーブディス
クに磁気転写するマスターディスクに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】現在、磁気記録再生装置は、小型でかつ
大容量のものを実現するために、高記録密度化の傾向に
ある。代表的な磁気記録再生装置であるハードディスク
ドライブの分野においては、すでに面記録密度が3Gb
its/in2(4.65Mbits/mm2)を超え
る装置が商品化されており、数年後には、面記録密度が
10Gbits/in2(15.5Mbits/mm
2)の装置の実用化が予測されるほどの急激な技術の進
歩が認められる。
【0003】このような高記録密度化が可能となった技
術的背景として、磁気記録媒体及びヘッド・ディスクイ
ンターフェースの性能の向上やパーシャルレスポンス等
の新規な信号処理方式の出現による線記録密度の向上が
挙げられる。
【0004】ここで、パーシャルレスポンスとは、線記
録密度が高くなった時に、符号間干渉を回避するために
行う波形等化の際に、既知の符号間干渉を意図的に与え
る方式であって、従来のピーク検出や積分検出に比べて
S/Nの悪化を防止出来る、という特徴を有する。
【0005】しかし、このような信号処理方式の出現に
加え、近年では、トラック密度の増加傾向が線記録密度
の増加傾向を大きく上回り、面記録密度の向上の主な要
因となっている。これは、従来の誘導型磁気ヘッドに比
べて再生出力性能がはるかに優れた磁気抵抗素子型ヘッ
ドの実用化によるものである。現在、磁気抵抗素子型ヘ
ッドの実用化により、数μm以下のトラック幅信号を高
いS/N比をもって再生することが可能となっている。
一方、今後のさらなるヘッド性能の向上に伴い、近い将
来には、トラックピッチがサブミクロン領域に達するも
のと予想されている。
【0006】磁気ヘッドがこのような狭いトラックを正
確に走査し、高いS/N比をもって信号を再生するため
には、磁気ヘッドのトラッキングサーボ技術が重要な役
割を果たす。このようなトラッキングサーボ技術に関し
ては、例えば、『山口:磁気ディスク装置の高精度サー
ボ技術、日本応用磁気学会誌、Vol.20, No.3, p.771,
(1996)』に詳細な内容が開示されている。この文
献によれば、現在のハードディスクドライブでは、ディ
スクの1周、すなわち角度にして360度中に、一定の
角度間隔でトラッキング用サーボ信号、アドレス情報信
号、再生クロック信号等が記録された領域(以下『プリ
フォーマット記録領域』という。)が設けられている。
これにより、磁気ヘッドは、一定の間隔でこれらの信号
を再生して自己の位置を確認し、磁気ディスクの径方向
における変位を必要に応じて修正しながら正確にトラッ
ク上を走査することができる。
【0007】上記したトラッキング用サーボ信号、アド
レス情報信号、再生クロック信号等のプリフォーマット
情報信号は、磁気ヘッドが正確にトラック上を走査する
ための基準信号となるものであるから、その記録時に
は、正確なトラック位置決め精度が要求される。例え
ば、『植松、他:メカ・サーボ、HDI技術の現状と展
望、日本応用磁気学会第93回研究会資料、93-5, pp.3
5 (1996)』に開示された内容によれば、現在のハ
ードディスクドライブでは、磁気ディスク及び磁気ヘッ
ドをドライブ内に組み込んだ後、専用のサーボトラック
記録装置を用いて、ドライブ内に組み込まれた固有の磁
気ヘッドにより、トラッキング用サーボ信号、アドレス
情報信号、再生クロック信号等の記録が行われている。
この場合、ドライブ内に組み込まれた固有の磁気ヘッド
を、サーボトラック記録装置に装備された外部アクチュ
エータによって精密に位置制御しながらプリフォーマッ
ト記録を行うことにより、必要なトラック位置決め精度
が実現されている。
【0008】しかし、専用のサーボトラック記録装置を
用い、ドライブ内に組み込まれた固有の磁気ヘッドによ
ってプリフォーマット記録を行う従来の技術には、以下
のような問題点があった。
【0009】第1に、磁気ヘッドによる記録は、基本的
に磁気ヘッドと磁気記録媒体との相対的な移動による線
記録であるため、専用のサーボトラック記録装置を用
い、磁気ヘッドを精密に位置制御しながら記録を行う上
記方法では、プリフォーマット記録に多くの時間を要す
る。さらに、専用のサーボトラック記録装置はかなり高
価であるため、プリフォーマット記録に要するコストが
高くなる。
【0010】この課題は、磁気記録再生装置のトラック
密度が向上するほど深刻である。ディスクの径方向のト
ラック数が増加することに加えて、以下の理由によって
もプリフォーマット記録に要する時間が長くなる。すな
わち、トラック密度が向上するほど磁気ヘッドの位置決
めに高精度が要求されるため、ディスクの1周において
トラッキング用サーボ信号等の情報信号を記録するプリ
フォーマット記録領域を設ける角度間隔を小さくしなけ
ればならない。従って、高記録密度の装置ほどディスク
にプリフォーマット記録すべき信号量が多くなり、多く
の時間を要することになる。
【0011】また、磁気ディスク媒体は小径化の傾向に
あるものの、依然として3.5インチや5インチの大径
ディスクに対する需要も多い。ディスクの記録面積が大
きいほどプリフォーマット記録すべき信号量が多くな
る。このような大径ディスクのコストパフォーマンスに
関しても、プリフォーマット記録に要する時間が大きく
影響している。
【0012】第2に、磁気ヘッドと磁気記録媒体との間
のスペーシング、及び、磁気ヘッドの先端ポール形状に
起因して記録磁界が広がるため、プリフォーマット記録
されたトラック端部の磁化遷移が急峻性に欠ける。
【0013】磁気ヘッドによる記録は、基本的に磁気ヘ
ッドと磁気記録媒体との相対的な移動による動的な線記
録であるため、磁気ヘッドと磁気記録媒体との間のイン
ターフェース性能の観点から、磁気ヘッドと磁気記録媒
体との間に一定量のスペーシングを設けざるを得ない。
また、現在の磁気ヘッドは、通常、記録と再生を別々に
担う2つのエレメントを有する構造であるため、記録ギ
ャップの後縁側ポールの幅が記録トラック幅に相当し、
前縁側ポールの幅は記録トラック幅の数倍以上と大きく
なっている。
【0014】上記2つの問題点は、いずれも、記録トラ
ック端部において記録磁界の広がりを生じさせる要因と
なる。その結果、プリフォーマット記録された記録トラ
ック端部の磁化遷移が急峻性に欠ける、あるいはトラッ
ク端両側に消去領域を生じるといった問題が生じる。現
在のトラッキングサーボ技術では、磁気ヘッドがトラッ
クを外れて走査した際の再生出力の変化量に基づいて磁
気ヘッドの位置を検出している。このため、サーボ領域
間に記録されたデータ信号を再生する際のように、磁気
ヘッドがトラック上を正確に走査したときのS/N比に
優れることだけではなく、磁気ヘッドがトラックを外れ
て走査したときの再生出力変化量、すなわちオフトラッ
ク特性が急峻であることが要求される。従って、上記の
ようにプリフォーマット記録されたトラック端部の磁化
遷移が急峻性に欠けると、今後のサブミクロントラック
記録における正確なトラッキングサーボ技術の実現が困
難になる。
【0015】そこで、上記のような磁気ヘッドによるプ
リフォーマット記録における2つの問題点を解決するた
め、基体の表面にプリフォーマット情報信号に対応する
強磁性薄膜パターンが形成されているマスター情報担体
の表面を、磁気記録媒体の表面に接触させた後に、マス
ター情報担体に形成された強磁性薄膜パターンを磁化さ
せることにより、強磁性薄膜パターンに対応する磁化パ
ターンを磁気記録媒体に記録する技術が特開平10−4
0544号公報に開示されている。
【0016】このプリフォーマット記録技術によれば、
記録媒体のS/N比、インターフェース性能等の他の重
要性能を犠牲にすることなく、良好なプリフォーマット
記録を効率的に行うことができる。
【0017】同公報に開示された内容によると、トラッ
キング用サーボ信号やアドレス情報信号、再生クロック
信号などのプリフォーマット情報信号に対応する強磁性
薄膜パターンは、従来のフォトリソグラフィ技術を用い
て、マスター情報担体の表面に形成させることができ
る。
【0018】図3にその強磁性薄膜パターンの配列の1
例を示す。図中ハッチング部(2)は強磁性薄膜の配列
である。
【0019】図4は同公報に示されているような方法に
よってサーボ信号を磁気ディスクに転写するための磁気
転写用マスターディスクの部分断面図である。1はマス
ターディスク基体であり、2は強磁性薄膜である。強磁
性薄膜2はマスターディスク基体1に一部埋め込まれて
いる。強磁性薄膜2には、コバルト、パーマロイなどの
軟磁性材料で飽和磁束密度の高い材料が用いられる。
【0020】図5は上記したような強磁性薄膜の配列パ
ターンを有する従来のマスターディスクの全体構成を説
明するものである。3はマスターディスク、5は磁気デ
ィスクを密接したときに磁気ディスク表面に密着するラ
ンド部、4はランド部5上に設けられた強磁性薄膜の配
列パターン部、6はランド部5から特定の段差をもった
凹部である。
【0021】図6は同従来のマスターディスク3の平面
図を示し、同心円状大小に描かれた破線は、マスターデ
ィスク3に対向して密着し情報が転写される磁気ディス
ク7の外径及び内径を示す。凹部6は、マスターディス
ク7の中心部から複数の溝となって放射状に拡がり、磁
気ディスク7の外径の内側で閉じている。一方、ランド
部5は、マスターディスク3の中心部から放射状に外周
に向かって放射状に広がっており、磁気ディスク7の外
径の内側でつながっている。
【0022】このようにして、転写の際に磁気ディスク
7がマスターディスク3に密接されると、凹部6は磁気
ディスク7の外周端部で閉じ、磁気ディスク内周端部で
解放される放射状の空間を形成することとなる。
【0023】図7から図10は上記マスターディスク3
をもちいて磁気ディスク7に磁気転写する過程を説明す
る図である。これらの図において、8は磁気ディスク7
を支持するスピンドル、9は転写磁界を発生するマグネ
ットである。
【0024】磁気転写の第1段階は、図7に示すように
磁気ディスク7にマグネット9を近接させ、磁気ディス
ク7の円周方向に回転走査させる。このようにすること
により、図9矢印に示すように、磁気ディスク7の全面
に円周方向に一方向の第1磁化10が残る。
【0025】磁気転写の第2段階は、図8に示すように
一方向に着磁された磁気ディスク7にマスターディスク
3を重ね合わせる。次にスピンドル8の通気口から排気
をおこないマスターディスク3と磁気ディスク7の間の
空気を排出する。このとき、マスターディスク3の凹部
6と磁気ディスク7とで形成された空間の空気が排出さ
れて凹部6が負圧になる。こうすることによってマスタ
ーディスクと磁気ディスクが密着する。
【0026】次に第1段階と同様にマグネット9を磁気
ディスク7に近接させて、磁気ディスク7の円周方向に
回転走査させる。このとき、回転走査方向は第1段階と
同方向あるいは逆方向どちらでも良いが、マグネット9
の極性は第1段階における極性とは逆にする。こうする
ことにより、図10に示すように、マスターディスク3
の強磁性薄膜の配列パターン部4に対向した部分には、
その配列に対応した磁化したパターン磁化領域11が形
成され、また、マスターディスク3の強磁性薄膜の配列
パターン部4に対向した部分以外の部分には矢印で示し
た通り円周方向に一方向の第2磁化12が残る。
【0027】このような磁気転写によって磁気ディスク
1に記録される信号の品質は、転写磁界を印可する際の
強磁性薄膜と磁気ディスク表面の距離で決まる。すなわ
ちマスターディスクと磁気ディスクがいかに良く密着す
るかによって決まる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】ここで、ハードディス
クドライブでは、磁気ヘッドと磁気ディスクの隙間は数
十ナノメートルであるので、磁気ディスク上に微細な異
物があっても問題となる。そこで磁気ディスクの製造過
程において、磁気ディスク上の異物を検査することが行
われている。
【0029】その検査は、一般的に図11に示すような
方法で行われる。図11において、13は磁気ディスク
7の表面に照射されるレーザー光、14は磁気ディスク
7で反射されるレーザー光13の正反射成分、15は磁
気ディスク7上の異物によって散乱する反射散乱光であ
る。通常、異物によって散乱する反射散乱光15をディ
テクタ16で検出することにより磁気ディスク7上の異
物の有無を判定する。
【0030】しかし図12に示すように磁気ディスク7
の内周や外周エッジではレーザー光13が乱反射し易
く、異物が無くとも反射散乱光15としてディテクタ1
6に入射し異物と誤判定される。従って通常、図13に
示すように異物検査範囲17は内周エッジから所定の距
離(一般的に0.1mmから0.5mm)以上外側でか
つ外周エッジから所定の距離(一般的に0.1mmから
0.5mm)以上内側の領域に設定されるのが実情であ
る。
【0031】一方、磁気ディスクの製造過程において
は、磁気ディスク1の外周、内周端部は搬送のために把
持されので、異物の付く確率が高い。にもかかわらず、
上記に述べたように外周、内周端部は異物検査範囲に含
まれないので異物があっても検出されることはなく、図
13に示すように外周、内周端部に異物18が付着した
磁気ディスク7が検査を通過して製造される確率は非常
に高い。
【0032】図14はこのような異物の付着した磁気デ
ィスク7に転写を行う場合の問題点を示している。図1
4に示すように磁気ディスク7の異物18が付着した部
分ではマスターディスク3の表面と磁気ディスク7の表
面とが異物18によって密着できず離れてしまう。この
ような部分では、磁気ディスク7の表面の磁界が乱れ、
マスターディスク3の強磁性薄膜配列による情報が磁気
ディスク7に正しく磁気転写されない。
【0033】つまり、磁気ディスクの外周端部及び内周
端部は異物検査範囲に含まれない為、これら領域に異物
が存在しても異物検査を通過し、外周端部及び内周端部
で転写不良が頻繁に発生していた。
【0034】また、マスターディスクの製造過程におい
ても、マスターディスクを搬送するためにマスターディ
スクの外周端部を把持することが多く、マスターディス
クの外周端部に異物が付着する確率も高かった。
【0035】従来のマスターディスクは図6に示すよう
に、磁気ディスク7の外径より大なる領域はランド部5
である。したがってマスターディスク7のハンドリング
によってマスターディスク7の端部に付着した異物が、
磁気ディスク7との密着領域であるランド部5に移行し
やすい。特に、粘液質の異物ではそのようなことが起こ
る。密着領域に移行した異物はマスターディスクと磁気
ディスクの密着を妨げ、転写信号不良を引き起こす。
【0036】そこで本発明は、このような転写信号不良
の発生することのないマスターディスクを提供するもの
である。
【0037】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のマスターディスクは、強磁性薄膜の配列が
形成され磁気ディスク表面に密着するランド部に対し、
磁気ディスク表面に密着しない凹部を設け、ランド部の
存在領域が対向する磁気ディスクの外周端部から所定の
距離内側あるいはまた内周端部から所定の距離外側の領
域に限定されている。
【0038】さらに、本発明のマスターディスクは、対
向する磁気ディスクより大きな径を有している。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、強磁性薄膜の配列が形成され前記磁気ディスク表面
に密着するランド部と、磁気ディスク表面に密着しない
凹部を有し、磁気ディスクの外周端部から所定の距離内
側の領域に対向するランド部のみを有するマスターディ
スクであり、かかる構成により、磁気ディスクの外周端
部の異物によってマスターディスクと磁気ディスクの密
着が妨げられるのを回避することが出来る。
【0040】また、本発明の請求項2に記載の発明は、
磁気ディスクの内周端部から所定の距離外側の領域に対
向するランド部のみを有するマスターディスクであり、
かかる構成をとることにより、磁気ディスクの内周端部
の異物によってマスターディスクと磁気ディスクの密着
が妨げられるのを回避することが出来る。
【0041】また、本発明の請求項3に記載の発明は、
マスターディスクの外径が磁気ディスクより大きいこと
を特徴とする請求項1に記載のマスターディスクであ
り、かかる構成をとることにより、マスターディスクの
外周に付着する異物が、マスターディスクの外周部に付
着する異物によってマスターディスクと磁気ディスクの
密着が妨げられるのを回避することが出来る。
【0042】(実施の形態1)以下、本発明のマスター
ディスクについて説明する。
【0043】図1は、本発明の実施の形態におけるマス
ターディスク3の平面図である。図1中、同心円状大小
の破線は磁気ディスク7の外径及び内径を示すものであ
る。
【0044】図1に示すように、マスターディスク3の
表面には磁気ディスク7に密接されるランド部5が設け
られ、ランド部5の上には強磁性薄膜の配列パターン4
が形成されており、ランド部5の範囲は、その内径が磁
気ディスク7の内径Diより大なる直径DLiで、その
外径は磁気ディスク7の外径Doより小なる直径DLo
となっている。これらの寸法関係は以下の範囲にあるこ
とが望ましい。 DLi−Di=0.1〜1.0(mm) Do−DLo=0.1〜1.0(mm) 即ち、DLiとDiの寸法差及びDoとDLoの寸法差
が0.1mm以上あれば、磁気ディスク7とマスターデ
ィスク3との密着によってもマスターディスクに異物が
付着することなく、またこの寸法差が1mm以下である
ことにより、磁気ディスクの信号記録領域を狭めること
なく、有効に利用できることとなる。
【0045】また、ランド部5の形状は図示のごとく放
射状形状で、マスターディスク3上のランド部5以外の
領域は、ランド部5に対して、数マイクロメートルから
数十マイクロメートルの段差を持った凹部6となってい
る。
【0046】また、マスターディスク基体1の外径Dm
は、磁気ディスク7の外径Doより大きい。
【0047】図2は、本発明の実施の形態におけるマス
ターディスクの効果を説明する図である。図2におい
て、マスターディスク3の凹部6と磁気ディスク7によ
って形成されている空間の空気が、真空ポンプ19によ
って、スピンドル8の通気口を介して排出されている。
そして、それらの空間が負圧になることによってマスタ
ーディスク3と磁気ディスク7は大気圧によって圧接さ
れ、マスターディスク3のランド部5が磁気ディスク7
に密着する。
【0048】図4はマスターディスク3の断面を示すも
のであり、前述したように、マスターディスク基体1上
に設けられたランド部5上に強磁性薄膜2が配置されて
いる。
【0049】つまり、マスターディスク3は、Si基
板、ガラス基板、プラスチック基板などの非磁性材料か
らなる円盤状のマスターディスク基体1のランド部5の
表面に、情報信号に対応する複数の微細な配列パターン
形状で凹部を形成し、その凹部にに強磁性薄膜2を埋め
込む形態で形成されている。
【0050】強磁性薄膜2としては、硬質磁性材料、半
硬質磁性材量、軟質磁性材料を問わず、多くの種類の磁
性材料を用いることができ、磁気記録媒体にディジタル
情報信号を転写記録できるものであれば良い。例えば、
Fe、Co、Fe−Co合金などを用いることが出来
る。なお、マスター情報が記録される磁気記録媒体の種
類によらずに十分な記録磁界を発生させるためには、磁
性材料の飽和磁束密度が大きい程よい。特に、2000
エルステッドを超える高保磁力の磁気ディスクや磁性層
の厚みの大きいフレキシブルディスクに対しては、飽和
磁束密度が0.8テスラ以下になると十分な記録を行う
ことができない場合があるので、一般的には、0.8テ
スラ以上、好ましくは0.1テスラ以上の飽和磁束密度
を有する磁性材料が用いられる。
【0051】また、強磁性薄膜2の厚みはピット長や磁
気記録媒体の飽和磁化や磁性層の膜厚によるが、例えば
ピット長約1μ、磁気記録媒体の飽和磁化約500em
u/cc、磁気記録媒体の磁性層の厚さが約20nmの
場合では、50nm〜500nm程度あればよい。
【0052】ここで、図1に示した本発明によるマスタ
ーディスク3を用いれば、図2に示すように、磁気ディ
スク7の内周端部や外周端部に付着した異物18につい
ては、マスターディスク3側でこれらの箇所に対応する
のは凹部6であり、たとえ異物18が存在していたとし
てもランド部5と凹部6との段差に入り込むため、ラン
ド部5に形成されている強磁性薄膜の配列パターン部4
と磁気ディスク7の密着が妨げられることはない。した
がって、転写信号不良が生じない。
【0053】また、マスターディスク3の外周部に付着
した異物については、磁気ディスク7の外径Doより外
側のマスターディスク3上領域に付着している場合、か
かる異物はマスターディスク3と磁気ディスク7の密着
を何ら妨げるものではなく、たとえ磁気ディスク7の外
径Doより内側のマスターディスク3上領域に付着して
いたとしても、マスターディスク3の外周部にランド部
5は存在せず、凹部6のみであるため、異物はランド部
5と凹部6との段差に入り込むため、マスターディスク
3と磁気ディスク7の密着が妨げられることはない。し
たがって、転写信号不良は生じない。
【0054】また、マスターディスク3のハンドリング
過程で外周部に異物が付着したとしても凹部6に付着す
るものであり、ランド部5と凹部6の段差を乗り越えて
ランド部5に移行する確立は非常に低い。つまり、マス
ターディスク3と磁気ディスク7との密着が妨げられる
ことはなく、転写信号不良が生じない。
【0055】図1に示したようなマスターディスク基体
1に凹部6を形成する方法としては、マスターディスク
基体1の材質がシリコンウエハの場合はリアクティブイ
オンエッチングやイオンミリングプロセスなどの物理化
学的手法を用いるのが適当であるが、他の方法、例えば
サンドブラストなどの機械的手法でも同様な結果が得ら
れることはいうまでもない。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明のマスターデ
ィスクを用いることにより、強磁性薄膜の配列による形
状パターンによって特定の情報を有し、磁気ディスク表
面に密接して磁化することによって強磁性薄膜配列に対
応する磁化パターンを磁気ディスク表面に記録する磁気
転写において、磁気ディスク製造過程で回避できない内
周端部や外周端部の異物の転写信号に与える影響を排除
でき、またマスターディスクのハンドリングによってマ
スターディスクの外周端部に付着する異物の転写信号に
与える影響をも排除できるという、簡単な構成で効果の
大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるマスターディスク
の平面図
【図2】同マスターディスクの効果を説明する図
【図3】ハードディスクの磁気的サーボパターンの1例
を示す図
【図4】磁気転写マスターの部分断面図
【図5】従来のマスターディスクの部分斜視図
【図6】同平面図
【図7】磁気転写過程を説明する図
【図8】磁気転写過程を説明する図
【図9】磁気転写過程における磁気ディスクの磁化を説
明する図
【図10】磁気転写過程における磁気ディスクの磁化を
説明する図
【図11】異物検査の原理を説明する図
【図12】磁気ディスクの異物検査を説明する図
【図13】磁気ディスクの異物検査範囲を説明する図
【図14】従来のマスターディスクを使用した磁気転写
を説明する図
【符号の説明】
1 マスターディスク基体 2 強磁性薄膜 3 マスターディスク 4 配列パターン部 5 ランド部 6 凹部 7 磁気ディスク 8 スピンドル 9 マグネット 10 一方向磁化A 11 パターン磁化領域 12 一方向磁化B 13 レーザー光 14 正反射光 15 散乱光 16 ディテクタ 17 検査領域 18 異物 19 真空ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 達朗 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 古村 展之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 伴 泰明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 宮田 敬三 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 東間 清和 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D006 DA03 DA04 FA00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体表面に堆積された強磁性薄膜の配列
    による形状パターンによって特定の情報を有し、磁気デ
    ィスク表面に密接させて外部磁化を印加することで前記
    強磁性薄膜配列に対応する磁化パターンを前記磁気ディ
    スク表面に記録するマスターディスクであって、前記強
    磁性薄膜の配列が形成され前記磁気ディスク表面に密着
    する放射状のランド部と、前記磁気ディスク表面に密着
    しない凹部を有し、前記ランド部は前記磁気ディスクの
    外径より所定寸法だけ小さい円領域内部に設けられたこ
    とを特徴とするマスターディスク。
  2. 【請求項2】 基体表面に堆積された強磁性薄膜の配列
    による形状パターンによって特定の情報を有し、磁気デ
    ィスク表面に密接させて外部磁化を印加することで前記
    強磁性薄膜配列に対応する磁化パターンを前記磁気ディ
    スク表面に記録するマスターディスクであって、前記強
    磁性薄膜の配列が形成され前記磁気ディスク表面に密着
    するランド部と、前記磁気ディスク表面に密着しない凹
    部を有し、前記ランド部は前記磁気ディスクの内径より
    所定寸法だけ大きい円領域の外部に設けられたことを特
    徴とするマスターディスク。
  3. 【請求項3】 マスターディスクの径が磁気ディスクよ
    り大であることを特徴とする請求項1に記載のマスター
    ディスク。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008015996A1 (fr) * 2006-08-01 2008-02-07 Showa Denko K.K. procédé de fabrication d'un support d'enregistrement magnétique et appareil d'enregistrement/reproduction magnétique

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WO2008015996A1 (fr) * 2006-08-01 2008-02-07 Showa Denko K.K. procédé de fabrication d'un support d'enregistrement magnétique et appareil d'enregistrement/reproduction magnétique

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