JP2002006205A - 自動焦点カメラ - Google Patents

自動焦点カメラ

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JP2002006205A
JP2002006205A JP2000187225A JP2000187225A JP2002006205A JP 2002006205 A JP2002006205 A JP 2002006205A JP 2000187225 A JP2000187225 A JP 2000187225A JP 2000187225 A JP2000187225 A JP 2000187225A JP 2002006205 A JP2002006205 A JP 2002006205A
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pupil
imaging
optical system
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Hideki Dobashi
英記 土橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮像光学系が交換された時や焦点距離変更に
よって撮像光学系の諸特性が変化しても、最適な瞳選択
を可能にし、精度の高い焦点検出を行えるようにする。 【解決手段】 被写体からの光束を結像する撮像光学系
と、該撮像光学系を通過した光束のうちの少なくとも一
部を用いて撮像面における焦点状態を検出する為の信号
を出力する撮像素子と、該撮像素子に導かれる光束のう
ち、必要な光束を選択するための瞳選択手段21〜23
と、前記撮像光学系の射出瞳位置に応じて、前記瞳選択
手段の光軸方向の位置と瞳の大きさ、形状のうち、少な
くとも一つを変更する変更手段とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位相差検出方式に
より焦点検出を行う自動焦点カメラの改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図18に、従来より知られている位相差
検出方式による焦点検出装置に具備される2次結像光学
系を示す。不図示の撮影レンズより導かれた光束の一部
は、該撮影レンズの予定結像面近傍に配置されたフィー
ルドレンズ14を通って2次結像レンズ15によって受
光素子3’上に再結像される。この際、2次結像レンズ
15の近傍には絞り2が配置されており、焦点検出に際
して不要光束をカットして必要な光束のみを選択するよ
うになっている。なお、16は視野マスクである。
【0003】この図18に示す焦点検出装置では、撮影
レンズの結像点が予定結像面の前側にある場合は、受光
素子3’上に形成される物体像に関する光量分布が互い
に近づいた状態となり、逆に結像点が予定結像面の後側
にある場合は、受光素子3’上に形成される物体像に関
する光量分布が互いに離れた状態になる。このずれ量は
撮影レンズの焦点はずれ量とある関数に沿った関係をな
すため、ずれ量を検出することによって撮影レンズの焦
点はずれ量と方向を算出することができる。
【0004】また、図19に示すように、焦点検出を行
う素子として撮像素子を用いた1次結像方式の装置もあ
る。これは、図17で示した2次結像光学系とは異な
り、撮像素子3で焦点検出だけでなく、撮像も行うもの
である。
【0005】この種の装置において、焦点検出する際
は、撮像光学系に瞳選択絞り2を挿入し、さらに瞳選択
絞り2に開けられた2つの開口のうちどちらか一方を遮
光するための瞳遮光板21が挿入されており、一方の開
口からの像ともう一方からの像を瞳遮光板21を動作さ
せて時系列的に撮像し、得られた二つの像を比較するこ
とによって焦点ずれ量を算出するというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、焦点検
出に際して必要な光束を選択するための絞りは通常、そ
の位置と形状は固定された状態である。そのため、撮影
(撮像)レンズによって射出瞳の位置や大きさが変化
し、超望遠レンズから広角レンズ、また開放Fナンバー
の明るいものから暗いものまですべての撮影(撮像)レ
ンズに対して必要な光束が選択できるように瞳選択用の
絞りを設定しようとすると絞り径は小さくなってしま
い、撮像系に入射する光量が小さくなってしまう。逆
に、絞り径を大きくすると撮影レンズによっては不要な
光束を通してしまうため、焦点検出に誤差が生じてしま
ったり、場合によっては焦点検出できなかったりしてし
まう。
【0007】また、必要以上に光束を瞳選択用の絞りで
絞ってしまうことは焦点検出能力が低下してしまうこと
になるため、瞳選択用の絞りはレンズ個々でその位置と
形状が異なるように構成した方が望ましい。
【0008】(発明の目的)本発明の第1の目的は、撮
像光学系が交換された時や焦点距離変更によって撮像光
学系の諸特性が変化しても、最適な瞳選択を可能にし、
精度の高い焦点検出を行うことのできる自動焦点カメラ
を提供しようとするものである。
【0009】本発明の第2の目的は、精度の高い焦点検
出を行う必要のない動作モード時には、速やかに焦点検
出を行い、直ちに撮影動作へと移行することのできる自
動焦点カメラを提供しようとするものである。
【0010】本発明の第3の目的は、精度の高い焦点検
出を行う必要がある動作モード時には、撮像光学系の諸
特性の変化に依らずに最適な瞳選択を可能にし、精度の
高い焦点検出を行うことのできる自動焦点カメラを提供
しようとするものである。
【0011】本発明の第4の目的は、一つの素子で焦点
検出と撮像を行うことを可能にし、カメラの小型化、低
コスト化を達成することのできる自動焦点カメラを提供
しようとするものである。
【0012】本発明の第5の目的は、瞳選択手段の構成
を簡単かつ小型化することのできる自動焦点カメラを提
供しようとするものである。
【0013】本発明の第6の目的は、撮像光学系に複雑
な機構を追加することなく、高精度な焦点検出を行うこ
とのできる自動焦点カメラを提供しようとするものであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1に記載の発明は、被写体からの光束
を結像する撮像光学系と、該撮像光学系を通過した光束
のうちの少なくとも一部を用いて撮像面における焦点状
態を検出する為の信号を出力する撮像素子と、該撮像素
子に導かれる光束のうち、必要な光束を選択するための
瞳選択手段とを有し、位相差検出方式の焦点検出機能を
具備する自動焦点カメラにおいて、前記撮像光学系の射
出瞳位置に応じて、前記瞳選択手段の光軸方向の位置と
瞳の大きさ、形状のうち、少なくとも一つを変更する変
更手段を有する自動焦点カメラとするものである。
【0015】また、上記第2の目的を達成するために、
請求項2に記載の発明は、被写体からの光束を結像する
撮像光学系と、該撮像光学系から導かれた光束のうちの
少なくとも一部を用いて撮像面における焦点状態を検出
する為の信号を出力する撮像素子と、該撮像素子に導か
れる光束のうち、必要な光束を選択するための瞳選択手
段とを有し、位相差検出方式の焦点検出機能を具備する
自動焦点カメラにおいて、カメラの動作モードに応じ
て、前記瞳選択手段を機能させるか否かを制御する制御
手段を有する自動焦点カメラとするものである。
【0016】また、上記第3の目的を達成するために、
請求項4に記載の発明は、瞳選択手段を機能させる際に
は、さらに撮像光学系の射出瞳位置に応じて、該瞳選択
手段の光軸方向の位置と瞳の大きさ、形状のうち、少な
くとも一つを変更する制御手段を有する請求項3に記載
の自動焦点カメラとするものである。
【0017】また、上記第4の目的を達成するために、
請求項7に記載の発明は、撮像素子を、撮像光学系の1
次結像面近傍に配置する請求項1〜6の何れかに記載の
自動焦点カメラとするものである。
【0018】また、上記第5の目的を達成するために、
請求項8に記載の発明は、撮像素子を、前段に配置され
るマイクロレンズ一つに対して複数の光電変換部を有す
るものとし、該複数の光電変換部のうちの少なくとも一
対を用いることによって焦点状態を検出する為の信号を
得、全ての光電変換部を用いることによって撮像信号を
得る使用する請求項1〜7に記載の自動焦点カメラとす
るものである。
【0019】また、上記第6の目的を達成するために、
請求項10に記載の発明は、瞳選択手段を、カメラ本体
側に取り付けるようにした請求項9に記載の自動焦点カ
メラとするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。
【0021】(実施の第1の形態)図1及び図2は本発
明の実施の第1の形態に係るカメラの焦点検出光学系を
示す図であり、これらの図において、1は焦点距離変更
レンズ群1aを含む撮像レンズ、2は焦点検出に際して
必要な光束を選択するための瞳選択用絞り、3は焦点検
出を行うために被写体からの光線を受光する撮像素子で
ある。
【0022】図3は本発明の実施の第1の形態に係るカ
メラの主要部分の構成を示す図であり、図1及び図2と
同じ部分は同一符号を付してある。
【0023】同図において、5はカメラの各種の動作を
制御するメインCPU、6は撮像レンズ1内に具備され
るレンズCPU、7は各種のレンズ情報(後述する射出
瞳情報等)を記憶する記憶手段、8は前記瞳選択用絞り
2を駆動するための駆動部材である。
【0024】図4〜図6は上記撮像素子3の構成例を示
す図であり、以下これらの図を用いて撮像素子3につい
て説明する。
【0025】図4は、撮影素子3の撮像部の配置状態を
示している。一つの撮像部(1画素)について着目する
と、図5に示すように、1画素の中に2つの光電変換部
311aおよび311bを備えており、従来各光電変換
部毎に設けていたフローティングディフュージョン領域
(以下、FD領域と記す)とソースフォロワアンプを2
つの光電変換部に1個だけ形成し、2つの光電変換領域
をMOSトランジスタスイッチを介してそのFD領域に
接続したものである。したがって、2つの光電変換部の
電荷を同時、または、別々にFD領域へ転送でき、FD
領域に接続した転送MOSトランジスタのタイミングだ
けで、2つの光電変換部の信号電荷の加算,非加算を簡
単に行うことができる。
【0026】この構造を利用して、撮像レンズ1の射出
瞳全体からの光束による光電変換出力を行う第1の出力
モードと、撮像レンズの射出瞳の一部からの光束による
光電変換出力を行う第2の出力モードとを切り換え可能
としている。画素レベルで信号の加算を行う第1の出力
モードでは、信号を読み出した後で加算する方式に比べ
てノイズの少ない信号を得ることができる。このような
構成の撮像素子3を用いることによって、第1の出力モ
ードで撮像を行い、第2の出力モードで焦点検出を行う
ことが可能となる。
【0027】図6に、撮像素子3の部分断面図を示して
いる。
【0028】図6において、撮像レンズ1は同図の左側
に位置し、該撮像レンズ1を射出した光束は、マイクロ
レンズ10nnに入射する。実際にはマイクロレンズ10
nnの後方にはカラーフィルタや配線が配置されている
が、ここでは簡単のために図示しない。マイクロレンズ
10nnに入射した光束は、所定の屈折を行い、受光部に
到達する。
【0029】各マイクロレンズ10nnのパワーは、撮像
素子3の各光電変換部3nna および3nnb を撮像レンズ
1の射出瞳に投影するように設定されている。
【0030】なお、撮像レンズ1は主光線の撮像素子3
への入射角が0度となるようにテレセントリック系とす
るのがマイクロレンズ10nnによる瞳投影精度の点で望
ましいが、小型化、ズーム比の高倍率化の要求から完全
なテレセントリック系にならない場合もある。この際に
は、マイクロレンズと受光部とを僅かに偏心させ、偏心
量を撮像レンズの光軸から受光部までの距離の関数とす
ればよい。一般には、この偏心量を距離に応じて単調に
増加させれば、画面周辺の受光部も撮像レンズ1の射出
瞳上に正しく投影できるようになる。
【0031】図6の実線で示された光束が第1光電変換
部3nna に入射する光束で、破線で示された光束が第2
光電変換部3nnb に入射する光束である。したがって、
撮像素子全体で第2光電変換部3nnb に入射する光束
は、射出瞳の上半分(図1では左半分)を通過する光束
となる。一方、撮像素子全体の第1光電変換部3nna に
入射する光束は撮像レンズ1を対称軸として上下を反転
したものとして考えればよいので、射出瞳の下半分(図
1では右半分)を通過する光束となる。
【0032】以上のような光学系にあっては、例えば撮
像素子3よりも手前に物体像が形成されているとき、射
出瞳の上側を通る半光束は該撮像素子3上で下側にシフ
トし、射出瞳の下側を通る半光束は上側にシフトする。
つまり、撮像レンズ1の瞳の半分ずつを通った光束で形
成される一対の画像信号は、物体像の結像状態に応じて
上下方向に位相がシフトしたものとなる。この位相ずれ
量を検出することによって、焦点はずれ量とその方向を
算出することが可能となる。
【0033】但し、このずれ量を検出する際に注意すべ
き点がある。このような考えから焦点検出するには、第
1光電変換部3nna の信号と第2光電変換部3nnb の信
号が位相のみがシフトした関係でなければならず、これ
が成り立つのは比較的デフォーカス量が小さい場合だけ
である。
【0034】大デフォーカス検出用には瞳形状の非対称
性が問題となってくるため、これを補正するために瞳選
択用絞り2を用いる。
【0035】瞳選択用絞り2を用いない場合、各受光部
の投影像が撮像レンズ1の絞り開放時の射出瞳よりも大
きくなるように設定してあるため、前述の瞳選択の関係
(図6)から図7に示すように射出瞳11上の第1の領
域(第1の射出瞳)11aが、第1光電変換部3nna が
とらえる瞳形状で、第2の領域(第2の射出瞳)11b
が、第2光電変換部3nnb がとらえる瞳形状ということ
になる。物体像のデフォーカス量が大きくなると、点像
のボケは射出瞳の形が現れてくる。この結果、第1光電
変換部3nna がとらえる画像と第2光電変換部3nnb が
とらえる画像は円を2分割した形のボケが重畳すること
になる。これらの形状は互いに裏返しの関係(例えば、
一方が右半分の半円形状をし、他方が左半分の半円形状
をしているような関係)であって、平行移動で重ならな
い。
【0036】したがって、画像に重畳するボケ形状も同
様に裏返しの関係になり、第1光電変換部3nna の信号
と第2光電変換部3nnb の信号は形状を異ならせながら
位相がシフトしたものになってしまう。そのために大デ
フォーカス時には画像の位相差検出がうまく行かず、デ
フォーカス量検出誤差は大きくなってしまう。
【0037】以上のような理由から、一対の焦点検出用
画像の射出瞳形状が平行移動で重なるように瞳選択用絞
り2を用いることで、第1光電変換部3nna の信号と第
2光電変換部3nnb の信号の関係が位相のみがシフトし
たものになる。そうすることで、大デフォーカスであっ
てもデフォーカス量の検出誤差を極めて小さく抑えるこ
とが可能となるのである。
【0038】この開口を構成するための一例を、図8〜
図11に示す。図8(a)〜(c)にあるように、円形
の穴の空いた内絞り板21,22、および、外絞り板2
3を用いる。
【0039】まず、内絞り板21,22を、図9のよう
に並べて配置する。この時の互いの円の距離が遠いもの
が図9(a)であり、近いものが図9(b)である。こ
の上から外絞り板23を重ねると、それぞれ図10
(a)および図10(b)のようになり、平行移動で重
なるような絞り形状となる。このように内絞り21,2
2をスライドさせることにより、大きさ(開口面積の大
小)および形状と重心位置を変更することができる。撮
影する場合には、図11に示すように、すべての円を重
ねることによって円形の絞り形状を作成することができ
る。このような瞳選択絞り2を用いると、射出瞳11に
おいて11cおよび11dのような領域(選択後の第
1,第2の射出瞳)が選択されるようになる。
【0040】ここではこれらの図では重なり合いを理解
しやすくするため、円の大きさを内絞り板21,22と
外絞り板23の円の直径が異なるように描いているが、
前記理由によって通常は同一径とすることが望ましい。
【0041】また、この内絞り板および外絞り板を、図
12に示すような、複数枚の羽根で形成されるものとす
ることも考えられる。これは各羽根部材41〜45が支
点411〜451で回転支持されており、図12(a)
の状態から向かって反時計回りに回転すると、図12
(b)のようになって開口部が小さくなる。このような
構成を内絞り板21,22や外絞り板23に用いること
で、開口径を変化させつつ位置を変更することができ
る。
【0042】このような構成による瞳選択用絞り2を射
出瞳近傍に備えることで、最適な瞳選択を行えるように
する。
【0043】また、撮像レンズ1は焦点距離を変更する
ためのズーム機能をもっており、焦点距離を変更するに
は、図2に示すように、焦点距離変更レンズ群1aの位
置を光軸に沿って移動させる。この時、焦点距離によっ
て撮像レンズ1の射出瞳の位置や大きさが変わってしま
う。
【0044】そこで、図1あるいは図2に示すように、
焦点距離変更レンズ群1aを光軸に沿って前後し、焦点
距離が変更されると図3に示すレンズCPU6に焦点距
離情報が伝わり、レンズ情報記憶手段7から焦点距離に
応じた射出瞳の情報を読み出してくる。この射出瞳情報
は射出瞳の位置,大きさ,形状や、入射窓,射出窓など
といった光線ケラレの情報なども含んでいる。
【0045】これらの情報を基に、撮像レンズ1に対し
て撮像素子3に入射する十分な光量が確保できる瞳選択
絞り2の大きさおよび形状とその位置を算出する。そし
て、メインCPU5から瞳選択用絞りの駆動部材8に所
定量移動するための制御信号が出力され、瞳選択用絞り
2の光軸方向の位置や大きさ、形状といったものを変更
する。こうして焦点距離が変更されたときにその焦点距
離に応じた最適な瞳選択用絞りを使用できるようにす
る。
【0046】(実施の第2の形態)図13および図14
は本発明の実施の第2の形態に係る図であり、図1や図
3と同じ部分は同一符号を付し、その説明は省略する。
【0047】以下、これらの図を用いて本発明の実施の
第2の形態について説明する。
【0048】撮像素子3を用いて画像を撮影する場合、
該撮像素子3の撮像領域内にあるすべての画素に対して
情報を読み込む。ファインモード、高画質モードと呼ば
れる撮影画質モードにおいては通常すべての画素の情報
を持っており、高精細な画像が得られる。しかし、画素
数が多くなればそのデータ量も膨大なものとなり、小さ
な容量しかない記憶部材では数枚しか記録することがで
きず、数多く撮影する場合には記憶部材が一杯になる度
に交換するといったことになって非常に煩わしい。
【0049】そこで、状況に応じて画像データをもつ画
素を間引いたり、画像圧縮技術を用いて画質にあまり影
響を与えないようにしてデータ量を減らす工夫をしてい
る。画素を間引くと低画素の撮像素子を用いた場合と同
じで画質は悪くなる。また、画像圧縮についても圧縮率
が低い(データ量が多い)場合には画像の劣化はあまり
感じられないが、圧縮率を高くする(データ量が少な
い)と当然画質は劣化する。
【0050】このように画質が多少悪くても数多く撮影
したいといったモードの場合には、画質に関してはあま
り重点を置かない場合であるため、速やかに撮影できた
方がよい。また、高画質モードの場合は画質に重点が置
かれているため、焦点調節も十分な精度を持って行わな
ければならない。
【0051】そこで、図15のフローチャートに示すよ
うに、撮影時にモード選択部材9によって画質モードが
選択されている場合(#102)、選択された画質が高
画質モードの時には、高精度な焦点調節が必要であるた
め、メインCPU6は瞳選択用部材2を撮像レンズ1の
射出瞳に応じた位置へ挿入し(#104)、十分な焦点
検出できるようにする。また、低画質モードの時は、瞳
選択用部材2を焦点検出光学系から退避させ(#10
6)、撮影するにあたってのタイムラグを短くするよう
にする。
【0052】また、撮影時の絞りが小さい場合には、被
写界深度が比較的大きくなるため、多少焦点検出の精度
が低くても焦点が合った状態となるので、このような撮
影モード(例えば風景撮影のモードのように比較的小さ
い絞りを使うモード)、あるいは、絞り優先の撮影モー
ドで絞り込んだ場合には、瞳選択用部材2を退避させて
焦点検出するようにする。
【0053】(実施の第3の形態)図16は本発明の実
施の第3の形態に係る図であり、図1等と同じ部分は同
一符号を付し、その説明は省略する。
【0054】以下、図16を用いて本発明の実施の第3
の形態について説明する。
【0055】通常、撮像レンズ1の射出瞳の位置は該撮
像レンズ1の内側にあるため、撮像レンズ一体型のカメ
ラの場合には、射出瞳の近傍に瞳選択用絞り2を配置し
て光軸方向の移動をさせることが可能である。しかし、
図16の示すような、着脱可能なレンズ交換型のカメラ
13の場合、瞳選択用の絞り2を射出瞳近傍に配置しよ
うとすると、交換レンズ12毎に瞳選択用絞り2を組み
込まなければならず、撮像レンズ1が大型化してしまう
可能性がある。また、瞳選択用絞り2を持たないレンズ
は高精度な焦点調節ができないため、交換レンズ12の
共通性がなくなってしまい、非常に不便である。
【0056】そこで、撮像レンズの着脱可能なカメラシ
ステムにおいては、瞳選択用絞り2をカメラ側に配置
し、交換レンズ12からの情報を受けて瞳選択用絞り2
を駆動するようにする。こうすることによって、撮像レ
ンズ1に複雑な機構を追加せず、また瞳選択用絞り2を
持たないレンズについても焦点調節が可能となる。
【0057】(実施の第4の形態)図17は本発明の実
施の第4の形態に係る図であり、図1等と同じ部分は同
一符号を付し、その説明は省略する。
【0058】以下、図17を用いて本発明の実施の第4
の形態について説明する。
【0059】この実施の第4の形態において、撮像する
場合は、瞳選択用絞り2と瞳遮光板21は光路上から退
避した状態で保持される。
【0060】焦点検出する場合は、図17に示すように
瞳選択用絞り2が挿入され、これによって対になる開口
部が形成される。まず、図17の左側の開口を瞳遮光板
21が遮光し、その時の画像を撮像する。この画像は左
側の瞳を通過した画像となり、ちょうど人間が左目のみ
で見たときの画像となる。撮像が終わると次に瞳遮光板
駆動用モータ17に通電し、瞳遮光板21を回転させて
図17の右側の開口を遮光する。そして、このときの画
像を撮像する。この画像は右目のみで見たときの画像と
なる。
【0061】このようにして得られた視差を持った2つ
の画像を画像処理することによって焦点ずれ量を算出
し、レンズを前後に移動して被写体に焦点を合わせる。
このとき、レンズの特性に合わせて瞳選択絞り2の位置
と開口形状を割り出して変更することで焦点検出の精度
を向上させる。
【0062】最後に、上記実施の各形態における効果に
ついて、以下にまとめて列挙する。
【0063】1)撮像レンズ1の瞳位置に応じて、瞳選
択絞り2の光軸方向の位置、大きさ、形状(少なくとも
一つで良い)を変更するようにしているので、撮像レン
ズ1が交換された時や、ズーミングによって撮像レンズ
1の諸特性が変化したときにでも最適な瞳選択を行える
ようになる。よって、レンズの性能を十分に生かした高
精度な焦点検出が行うことが可能となる。
【0064】2)カメラの撮影モードに応じて、具体的
には、低画質,高画質のモードや、例えば風景撮影のモ
ードにように撮影時の絞りが小さいか否かや、絞り優先
の撮影モードで絞り込んでの撮影か等により、瞳選択用
部材2を撮影光路に侵入させるか否か(機能させるか否
か)を制御する(高精度な焦点検出が不要な際には瞳選
択用部材2を撮影光路に侵入させない)ようにしている
ので、焦点検出精度を必要とする際には、そのような結
果を得ることができ、そうでない場合には、撮影を優先
すべく焦点検出を行うことができる、高知能的なカメラ
を提供できることになる。
【0065】3)焦点検出を行う為の撮像素子を、1次
結像面近傍に配置された撮像素子3を用いるようにして
いるので、一つの素子で焦点検出と撮像を行うことがで
き、カメラの小型化、低コスト化を達成することができ
る。
【0066】4)撮像面における焦点状態を検出する為
の撮像素子3を、マイクロレンズ一つに対して第1,第
2光電変換部(さらに多くても良い)を有するものと
し、第1光電変換部(少なくとも一部)を用いることに
よって焦点検出を行い、第1光電変換部と第2光電変換
部すべてを用いることによって撮像を行うようにしてい
るので、瞳選択絞り2の構成を簡単かつ小型化すること
ができる。
【0067】5)交換レンズ型カメラの場合には、カメ
ラ本体側に瞳選択絞り2を備えることにより、交換レン
ズに複雑な機構を追加することなく、高精度な焦点検出
が可能となる。
【0068】(変形例)上記実施の第1〜3の形態にお
いては、瞳選択用絞り2に絞り板を用いて機械的に駆動
させたが、当然この形態に限らず、液晶を用いて光学的
開口部の大きさと位置を変更する方法を採ってもよく、
また光軸方向の位置に関しても瞳選択用絞り2を複数配
置して必要に応じて開口を制御する方法を採ってもよ
い。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、撮像光学系が交換された時や焦点距離変
更によって撮像光学系の諸特性が変化しても、最適な瞳
選択を可能にし、精度の高い焦点検出を行うことができ
る自動焦点カメラを提供できるものである。
【0070】また、請求項2に記載の発明によれば、精
度の高い焦点検出を行う必要のない動作モード時には、
速やかに焦点検出を行い、直ちに撮影動作へと移行する
ことができる自動焦点カメラを提供できるるものであ
る。
【0071】また、請求項4に記載の発明によれば、精
度の高い焦点検出を行う必要がある動作モード時には、
撮像光学系の諸特性の変化に依らずに最適な瞳選択を可
能にし、精度の高い焦点検出を行うことができる自動焦
点カメラを提供しようとするものである。
【0072】また、請求項7に記載の発明によれば、一
つの素子で焦点検出と撮像を行うことを可能にし、カメ
ラの小型化、低コスト化を達成することができる自動焦
点カメラを提供できるものである。
【0073】また、請求項8に記載の発明によれば、瞳
選択手段の構成を簡単かつ小型化することができる自動
焦点カメラを提供できるものである。
【0074】また、請求項10に記載の発明によれば、
撮像光学系に複雑な機構を追加することなく、高精度な
焦点検出を行うことができる自動焦点カメラを提供でき
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態に係るカメラの焦点
検出光学系を示す斜視図である。
【図2】図1の焦点検出光学系を上方向から見た図であ
る。
【図3】本発明の実施の第1の形態に係るカメラの主要
部分の構成を示すブロック図である。
【図4】図1の撮像素子の撮像部を示す図である。
【図5】図4の撮像素子の単一の撮像部の詳細図であ
る。
【図6】図4の撮像素子の単一の撮像部を示す断面図で
ある。
【図7】本発明の実施の第1の形態に係る射出瞳の分割
状態を示す図である。
【図8】図1の瞳選択用絞りを構成する絞り板を示す図
である。
【図9】図8の瞳選択用絞りの内絞り板の状態を示す図
である。
【図10】図9の構成要素より成る瞳選択用絞りの使用
状態を示す図である。
【図11】図9の構成要素より成る瞳選択用絞りの撮影
時の状態を示す図である。
【図12】別の瞳選択用絞りを構成する絞り板を示す図
である。
【図13】本発明の実施の第2の形態に係るカメラの焦
点検出光学系を示す斜視図である。
【図14】本発明の実施の第2の形態に係るカメラの主
要部分の構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の実施の第2の形態に係るカメラにお
ける主要部分の動作を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の第3の形態に係るカメラを示
す構成図である。
【図17】本発明の実施の第4の形態に係るカメラの焦
点検出光学系を示す斜視図である。
【図18】従来のカメラの焦点検出光学系を示す斜視図
である。
【図19】従来のカメラの他の焦点検出光学系を示す斜
視図である。
【符号の説明】
1 撮像レンズ 1a 焦点距離変更レンズ群 2 瞳選択用絞り 3 撮像素子 4 開口可変型絞り 5 メインCPU 6 レンズCPU 7 レンズ情報記憶手段 8 駆動部材 9 モード選択部材 10 マイクロレンズ 11 射出瞳 12 カメラ本体 13 交換レンズ 14 フィールドレンズ 15 2次結像レンズ 16 視野マスク 17 瞳遮光板駆動用モータ 18 瞳選択絞り駆動用モータ 21,22 内絞り板 23 外絞り板 311〜3nn 撮像画素 311a〜3nn 第1光電変換部 311b〜3nnb 第2光電変換部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体からの光束を結像する撮像光学系
    と、該撮像光学系を通過した光束のうちの少なくとも一
    部を用いて撮像面における焦点状態を検出する為の信号
    を出力する撮像素子と、該撮像素子に導かれる光束のう
    ち、必要な光束を選択するための瞳選択手段とを有し、
    位相差検出方式の焦点検出機能を具備する自動焦点カメ
    ラにおいて、 前記撮像光学系の射出瞳位置に応じて、前記瞳選択手段
    の光軸方向の位置と瞳の大きさ、形状のうち、少なくと
    も一つを変更する変更手段を有することを特徴とする自
    動焦点カメラ。
  2. 【請求項2】 被写体からの光束を結像する撮像光学系
    と、該撮像光学系から導かれた光束のうちの少なくとも
    一部を用いて撮像面における焦点状態を検出する為の信
    号を出力する撮像素子と、該撮像素子に導かれる光束の
    うち、必要な光束を選択するための瞳選択手段とを有
    し、位相差検出方式の焦点検出機能を具備する自動焦点
    カメラにおいて、 カメラの動作モードに応じて、前記瞳選択手段を機能さ
    せるか否かを制御する制御手段を有することを特徴とす
    る自動焦点カメラ。
  3. 【請求項3】 前記瞳選択手段は、複数の開口部を持つ
    絞り部材と、該絞り部材を撮像光路に進退させる駆動部
    材とにより構成され、 前記制御手段は、前記瞳選択手段を機能させる際には、
    前記駆動部材により、撮像光路外に退避している前記絞
    り部材を該撮影光路内に侵入させることを特徴とする請
    求項2に記載の自動焦点カメラ。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記瞳選択手段を機能
    させる際には、さらに前記撮像光学系の射出瞳位置に応
    じて、該瞳選択手段の光軸方向の位置と瞳の大きさ、形
    状のうち、少なくとも一つを変更することを特徴とする
    請求項3に記載の自動焦点カメラ。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、動作モードとして高画
    質モードが選択されている場合は、前記瞳選択手段を機
    能させ、低画質モードが選択されている場合は、前記瞳
    選択手段を機能させないことを特徴とする請求項2〜4
    の何れかに記載の自動焦点カメラ。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、撮像時の絞り値が小さ
    い場合は、前記瞳選択手段を機能させないことを特徴と
    する請求項2〜4の何れかに記載の自動焦点カメラ。
  7. 【請求項7】 前記撮像素子は、前記撮像光学系の1次
    結像面近傍に配置されることを特徴とする請求項1〜6
    の何れかに記載の自動焦点カメラ。
  8. 【請求項8】 前記撮像素子は、前段に配置されるマイ
    クロレンズ一つに対して複数の光電変換部を有してお
    り、該複数の光電変換部のうちの少なくとも一対を用い
    ることによって焦点状態を検出する為の信号を得、全て
    の光電変換部を用いることによって撮像信号を得ること
    を特徴とする請求項1〜7に記載の自動焦点カメラ。
  9. 【請求項9】 前記撮像光学系は、カメラ本体より着脱
    可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の自
    動焦点カメラ。
  10. 【請求項10】 前記瞳選択手段は、カメラ本体側に取
    り付けられていることを特徴とする請求項9に記載の自
    動焦点カメラ。
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