JP2002006135A - 偏光分離素子と照明光学系 - Google Patents

偏光分離素子と照明光学系

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JP2002006135A
JP2002006135A JP2000184299A JP2000184299A JP2002006135A JP 2002006135 A JP2002006135 A JP 2002006135A JP 2000184299 A JP2000184299 A JP 2000184299A JP 2000184299 A JP2000184299 A JP 2000184299A JP 2002006135 A JP2002006135 A JP 2002006135A
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light
liquid crystal
transparent flat
diffraction grating
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Kotaro Hayashi
宏太郎 林
Atsushi Ishihara
淳 石原
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造容易で信頼性の高い偏光分離素子と光利
用効率の高い照明光学系を提供する。 【解決手段】 第1,第2ガラス基板(1,2)間に、光学
的に略等方な透明樹脂から成る薄いシート状又はフィル
ム状の回折光学素子(4)を配置し液晶(3)を封入する。回
折光学素子(4)の第1ガラス基板(1)側の面は平面(f)、
第2ガラス基板(2)側の面はブレーズ形状の回折格子面
(d)である。ガラス基板(1,2)がシール剤(5)で固着され
た状態でガラス基板(1,2)間には液晶(3)が回折格子面
(d)に隣接するように充填されており、液晶(3)がホモジ
ニアス配向するように第2ガラス基板(2)の回折光学素
子(4)側の面に配向膜(6)が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は偏光分離素子と照明
光学系に関するものであり、例えば液晶プロジェクター
において液晶パネルを照明するための照明光学系とそれ
に用いられる偏光分離素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶パネルのように特定偏光の光変調に
より画像表示を行う空間光変調素子では、特定偏光以外
の照明光は偏光子で吸収されるため、一般に照明光の約
半分は光量損失となる。この問題を解決して光利用効率
を向上させるために、偏光の分離と偏波面(すなわち電
気ベクトルの振動面)の回転とにより偏光変換を行う照
明光学系が各種提案されている。例えば特開平10−1
97827号公報記載の照明光学系では、ランプからの
照明光を偏光分離素子で偏波面が互いに直交する2つの
直線偏光に分離し、分離された一方の直線偏光の偏波面
を1/2波長板で90°回転させることによって、2つの
直線偏光の偏波面を同じにしている。この偏光変換によ
り、偏波面が揃った直線偏光のみを偏光子に入射させる
ことができるため、偏光子による光量損失はほとんどな
くなり、空間光変調素子に対して光利用効率の高い照明
が達成可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開平10−1978
27号公報記載の偏光分離素子は、等方性透明体から成
る回折格子、複屈折材料から成る光学的異方体層等で構
成されている。しかし、回折格子は微細構造を有する光
学部品であるため、これを単一部材で構成してその信頼
性を高く保つことは困難である。しかも、回折格子には
成形性を考慮した製造の容易さも要求される。
【0004】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであって、製造容易で信頼性の高い偏光分離素子と
それを用いた光利用効率の高い照明光学系を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明の偏光分離素子は、第1透明平板材と第
2透明平板材との間に、光学的に略等方な透明樹脂から
成る薄いシート状又はフィルム状の回折光学素子が配置
され、かつ、液晶が封入された偏光分離素子であって、
前記回折光学素子の第1透明平板材側の面が平面、第2
透明平板材側の面がブレーズ形状の回折格子面であり、
前記第1透明平板材と第2透明平板材とがシール剤で固
着された状態で第1,第2透明平板材間には前記液晶が
前記回折格子面に隣接するように充填されており、前記
第2透明平板材の回折光学素子側の面に配向処理が施さ
れていることを特徴とする。
【0006】第2の発明の偏光分離素子は、第1透明平
板材と第2透明平板材との間に、光学的に略等方な透明
樹脂から成る薄いシート状又はフィルム状の回折光学素
子が配置され、かつ、液晶が封入された偏光分離素子で
あって、前記回折光学素子の両面がブレーズ形状の回折
格子面であり、前記第1透明平板材と第2透明平板材と
がシール剤で固着された状態で第1,第2透明平板材間
には前記液晶が前記回折格子面に隣接するように充填さ
れており、前記第1透明平板材及び第2透明平板材の回
折光学素子側の面に配向処理が施されていることを特徴
とする。
【0007】第3の発明の偏光分離素子は、上記第1の
発明の構成において、前記回折光学素子が平面側で前記
第1透明平板材に貼り付けられていることを特徴とす
る。
【0008】第4の発明の偏光分離素子は、上記第1又
は第2の発明の構成において、前記回折光学素子が前記
第1,第2透明平板材と共に前記シール剤で固着されて
いることを特徴とする。
【0009】第5の発明の偏光分離素子は、上記第1又
は第2の発明の構成において、前記回折光学素子が熱可
塑性樹脂から成ることを特徴とする。
【0010】第6の発明の偏光分離素子は、上記第1又
は第2の発明の構成において、前記第1透明平板材又は
第2透明平板材における前記回折光学素子側とは反対側
の面に、複数のレンズセルで入射光を分割する第1レン
ズアレイがインテグレータの一部として形成されている
ことを特徴とする。
【0011】第7の発明の照明光学系は、照明光を発す
る光源と、前記光源からの照明光の空間的なエネルギー
分布を均一化するインテグレータロッドと、前記インテ
グレータロッドから射出した照明光を偏波面が互いに直
交する2つの直線偏光に分離する、上記第1〜第6のい
ずれか1つの発明に係る偏光分離素子と、前記偏光分離
素子で分離された2つの直線偏光をリレーするリレーレ
ンズと、前記リレーレンズからの射出光の偏光状態が揃
うように、リレーレンズの絞り位置又はその共役位置の
近傍で、前記2つの直線偏光のうちの一方の偏波面を略
90°回転させる偏波面回転手段と、を有することを特徴
とする。
【0012】第8の発明の照明光学系は、照明光を発す
る光源と、前記光源からの照明光の空間的なエネルギー
分布を均一化する第1レンズアレイ及び第2レンズアレ
イと、前記第1レンズアレイの近傍で照明光を偏波面が
互いに直交する2つの直線偏光に分離する、上記第1〜
第6のいずれか1つの発明に係る偏光分離素子と、前記
第2レンズアレイからの射出光の偏光状態が揃うよう
に、第2レンズアレイの近傍又はその共役位置の近傍
で、前記2つの直線偏光のうちの一方の偏波面を略90°
回転させる偏波面回転手段と、を有することを特徴とす
る。
【0013】第9の発明の照明光学系は、上記第7又は
第8の発明の構成において、前記回折格子面が以下の条
件式及び、並びに条件式又はを満足することを
特徴とする。 1.5<H<6 … 0.1<Δn<0.3 … np≒no … np≒ne … ただし、 H:回折格子高さ(μm)、 Δn:屈折率差|np−no|,|np−ne|のうちの大きい
方の値、 np:回折光学素子の屈折率、 no:常光に対する液晶の屈折率、 ne:異常光に対する液晶の屈折率、 である。
【0014】第10の発明の照明光学系は、上記第7又
は第8の発明の構成において、前記回折格子面が以下の
条件式を満足することを特徴とする。 5<D<15 … ただし、 D:回折格子ピッチ(μm)、 である。
【0015】第11の発明の照明光学系は、上記第7又
は第8の発明の構成において、前記光源と前記偏光分離
素子との間にUV−IRカットフィルターを有すること
を特徴とする。
【0016】第12の発明の照明光学系は、上記第7又
は第8の発明の構成において、前記偏波面回転手段が1
/2波長板であることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施した偏光分離
素子及び照明光学系を、図面を参照しつつ説明する。な
お、実施の形態等の相互で同一の部分や相当する部分に
は同一の符号を付して重複説明を適宜省略する。
【0018】《偏光分離素子(図1〜図9)》図1〜図9
に、第1〜第9の実施の形態に係る偏光分離素子(α1〜
α5,β1〜β4)をそれぞれ断面的に示す。偏光分離素子
(α1〜α5,β1〜β4)は、第1ガラス基板(1又は1A),第
2ガラス基板(2又は2A),液晶(3),回折光学素子(4又は
4A),シール剤(5)等を主な構成要素として備えている。
そして、第1ガラス基板(1又は1A)と第2ガラス基板(2
又は2A)との間には、回折光学素子(4又は4A)が配置さ
れ、かつ、液晶(3)が封入されている。なお、使用され
る液晶(3)としてはネマティック液晶,スメクティック
液晶等が挙げられ、シール剤(5)としてはUV(ultravio
let ray)硬化型樹脂,熱硬化型樹脂等が挙げられる。ま
た、第1,第2ガラス基板(1,1A;2,2A)としては、同一
の透明樹脂から成る透明平板材(すなわち透明樹脂平板)
を用いてもよい。
【0019】回折光学素子(4,4A)は、光学的に略等方な
透明樹脂から成る薄いシート状又はフィルム状の表面レ
リーフ型(膜厚変調型)DOE(Diffractive Optical Ele
ment)であって、ブレーズ形状の回折格子面(d)を有して
いる。図1〜図5に示す偏光分離素子(α1〜α3,β1,β
2)では、回折光学素子(4)の第1ガラス基板(1,1A)側の
面が平面(f)、第2ガラス基板(2,2A)側の面がブレーズ
形状の回折格子面(d)であり、図6〜図9に示す偏光分
離素子(α4,α5,β3,β4)では、回折光学素子(4A)の両
面がブレーズ形状の回折格子面(d)である。
【0020】薄いシート状又はフィルム状の回折光学素
子(4,4A)は、射出成形等の樹脂成型プロセスによって容
易かつ安価に形成することができるため、これを用いる
と偏光分離素子(α1〜α5,β1〜β4)の低コスト化が可
能である。また、回折光学素子(4)が回折格子面(d)を1
面有するのに対し、回折光学素子(4A)は回折格子面(d)
を2面有するため、回折角が同じであれば回折光学素子
(4A)の各回折格子面(d)における回折格子高さを、回折
光学素子(4)の場合の1/2程度にまで低くすることが
できる。ブレーズ高さが低いほど成型転写性が良くなる
ため、回折光学素子(4A)の製造は容易になる。逆に回折
格子高さが同じであれば、回折光学素子(4A)の各回折格
子面(d)における回折角を、回折光学素子(4)の場合の2
倍程度にすることができる。
【0021】回折光学素子(4,4A)は熱可塑性樹脂から成
ることが望ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、P
A(polyamide),PE(polyethylene),PS(polystyren
e),PVC(polyvinyl chloride),PMMA(polymethy
l methacrylate),非晶質ポリオレフィン系樹脂等が挙
げられる。熱可塑性樹脂はUV硬化型樹脂等に比べて材
料自体が安価であり、また、回折光学素子(4,4A)の構成
材料として熱可塑性樹脂を用いると、射出成形やプレス
成型(熱可塑性樹脂シートの表面に金型によるプレスで
回折格子を形成すること)が可能になるため、回折光学
素子(4,4A)を安価に作製することができる。
【0022】いずれの実施の形態においても、第1ガラ
ス基板(1)と第2ガラス基板(2)とがシール剤(5)で固着
された状態で、第1,第2ガラス基板(1,2)間には液晶
(3)が回折格子面(d)に隣接するように隙間なく充填され
ている。また、回折格子面(d)と対向するガラス基板面
には配向膜(6,例えばポリイミド配向膜)が設けられて
おり、配向膜(6)には回折格子面(d)の溝方向に沿って液
晶(3)がホモジニアス配向するようにラビング処理が施
されている。つまり液晶(3)がホモジニアス配向するよ
うに、図1〜図5に示す偏光分離素子(α1〜α3,β1,β
2)では第2ガラス基板(2)の回折光学素子(4)側の面に配
向処理が施されており、図6〜図9に示す偏光分離素子
(α4,α5,β3,β4)では第1ガラス基板(1)及び第2ガラ
ス基板(2)の回折光学素子(4A)側の面に配向処理が施さ
れている。このようにして回折格子面(d)とガラス基板
面との間に配置された液晶(3)の層は、光学的な異方性
を有する一軸性の光学的異方体層を構成している。な
お、回折光学素子(4,4A)が入射側であれば、旋光性を示
す程度の緩いねじれ配向でもよい。出射側の第2ガラス
基板(2)で配向方向がきっちりと決まっていれば、偏光
分離性能は損なわれない。
【0023】図1,図4〜図6及び図8に示す偏光分離
素子(α1,β1,β2,α4,β3)では、回折光学素子(4,4A)
が第1,第2ガラス基板(1,1A;2,2A),シール剤(5)のい
ずれに対しても固定されておらず、液晶(3)中に浮いた
状態になっている。このため、環境変化(温度変化等)に
よって回折光学素子(4,4A)に伸び縮みや反りが発生して
も、その影響は他の構成要素には及ばず、高い信頼性を
保持することができる。なお、第1,第2ガラス基板
(1,1A;2,2A)に対する回折光学素子(4,4A)の相対的な位
置を安定させるために、第1ガラス基板(1,1A)又は第2
ガラス基板(2,2A)と回折光学素子(4,4A)との間にスペー
サ(5〜10μm程度)を配置してもよい。
【0024】図2に示す偏光分離素子(α2)では、回折
光学素子(4)が平面(f)側で第1ガラス基板(1)に貼り付
けられている。回折光学素子(4)と第1ガラス基板(1)と
の貼り合わせには粘着剤(7)が用いられており、粘着剤
(7)の厚さは数10μm程度、好ましくは20μm程度であ
る。このように回折光学素子(4)を第1ガラス基板(1)に
固定すると、回折光学素子(4)の位置が安定して生産工
程中での取り扱いが容易になる。回折光学素子(4)が第
1ガラス基板(1)に固定されていても、その線膨張係数
の差の影響は、第1ガラス基板(1)や回折光学素子(4)の
膨張又は収縮に伴う粘着剤(7)の変形によって緩和され
るため問題はない。また、粘着剤(7)が占めるスペース
の分だけ液晶(3)の使用量が少なくて済むといったメリ
ットもある。なお、粘着剤(7)はシート状でも液状でも
よく、その貼付範囲は平面(f)の一部でも全面でもよ
い。
【0025】図3,図7及び図9に示す偏光分離素子
(α3,α5,β4)では、回折光学素子(4,4A)が第1,第2
ガラス基板(1;2,2A)と共にシール剤(5)で固着されてい
る。第1,第2ガラス基板(1;2,2A)と回折光学素子(4,4
A)とをシール剤(5)で同時に固着すると、回折光学素子
(4,4A)は位置が安定して波立たなくなるため、偏光分離
素子(α3,α5,β4)の信頼性が高くなる。
【0026】偏光分離素子(α3,α5,β4)は矩形の回折
光学素子(4,4A)の1組の対辺を固着した構成になってい
るが、その全周又は1辺のみを固着してもよく、1辺を
1点又は2点以上で固着したり、2辺以上の各々につい
て1点又は2点以上で固着したりしてもよい。1点又は
2点以上で固着する場合には、第1又は第2ガラス基板
(1;2,2A)にシール剤(5)を塗布する際、その塗布により
ガラス基板(1;2,2A)の中央に向けて突出したシール部分
を設け、その突出したシール部分に回折光学素子(4,4A)
が載るようにすればよい。なお、回折光学素子(4,4A)の
1辺のみを固着した場合、環境変化によって回折光学素
子(4,4A)が膨張又は収縮しても、他辺が固定されていな
いためその影響はシール剤(5)には及ばず、高い信頼性
を達成することが可能である。
【0027】図4,図5,図8及び図9に示す偏光分離
素子(β1〜β4)では、第1ガラス基板(1A)又は第2ガラ
ス基板(2A)における回折光学素子(4,4A)側とは反対側の
面に、複数のレンズセルで入射光を分割する第1レンズ
アレイ(1M,2M)がインテグレータの一部として形成され
ている。第1レンズアレイ(1M,2M)は、後述する液晶パ
ネル(29,図13)と略相似な矩形のレンズセルを2次元
のアレイ状に配列して成るものであり、各レンズセルが
液晶パネル(29)上に重なり合って結像することにより液
晶パネル(29)が均一に照明される。第1レンズアレイ(1
M又は2M)と一体化された第1又は第2ガラス基板(1A又
は2A)を用いることにより、ガラス基板が1枚分削減さ
れるためコストダウンを達成することができる。さらに
反射面数も削減されるため、2面分の反射防止コート数
の削減により光利用効率のアップや更なるコストダウン
を達成することができる。
【0028】第1,第2ガラス基板(1,1A;2,2A)間に封
入されている液晶(3)は、光学的な異方性を有する複屈
折材料であるため、常光に対する屈折率と異常光に対す
る屈折率とは異なる。したがって、光学的に略等方な回
折光学素子(4,4A)との境界に位置する回折格子面(d)が
及ぼす回折作用も、常光と異常光とでは異なる。各実施
の形態の偏光分離素子(α1〜α5,β1〜β4)では、常
光,異常光のうちのいずれか一方に対する屈折率が回折
光学素子(4,4A)の屈折率と同じになるように各材料が選
択されている。例えば、常光に対する液晶(3)の屈折率
と回折光学素子(4,4A)の屈折率とを同じにした場合、常
光が回折作用を受けずに回折格子面(d)を透過し、異常
光が回折格子面(d)での回折作用を受けて偏向すること
になる。逆に、異常光に対する液晶(3)の屈折率と回折
光学素子(4,4A)の屈折率とを同じにした場合、異常光が
回折作用を受けずに回折格子面(d)を透過し、常光が回
折格子面(d)での回折作用を受けて偏向することにな
る。
【0029】各実施の形態のように液晶(3)を回折格子
面(d)に隣接させることにより、入射してきた照明光を
偏波面が互いに直交する2つの直線偏光、すなわち透過
光(L0)と回折光(L1)とに分離することができる。しか
も、回折格子面(d)がブレーズ形状を成しているため高
い回折効率が得られる。回折格子面(d)での回折効率が
高ければ偏光変換効率も高くなるため、光利用効率を向
上させることが可能である。なお、偏光分離素子(α1〜
α5,β1〜β4)においては反射防止コート等を施す対象
がガラス面になるため、信頼性の高い反射防止コート等
を(プラスチック面の場合に比べて)容易に得ることが可
能である。
【0030】偏光分離素子(α1〜α5,β1〜β4)による
照明光の偏光分離においては、第1,第2ガラス基板
(1,1A;2,2A)のうちのどちら側から照明光を入射させて
もよい。ただし、片面が平面(f)から成る回折光学素子
(4)を有する偏光分離素子(α1〜α3,β1,β2)の場合に
は、第1ガラス基板(1,1A)側から照明光を入射させるこ
とが望ましい。第2ガラス基板(2,2A)側から照明光を入
射させると、平面(f)と第1ガラス基板(1,1A)との間に
位置している液晶(3)又は粘着剤(7)によって、偏光分離
後の偏光状態に乱れが生じてしまうからである。また、
平面(f)と第1ガラス基板(1,1A)との間の液晶(3)又は粘
着剤(7)の厚みは、できるだけ薄くすることが望まし
い。第1ガラス基板(1,1A)側から照明光を入射させた場
合であっても、液晶(3)や粘着剤(7)が厚いと光が散乱し
て効率が低下してしまうからである。
【0031】各実施の形態において、回折格子面(d)よ
りも射出側に位置する光学部材を適度に薄くすることが
望ましい。偏光分離素子(α1〜α5,β1〜β4)に入射す
る照明光は無偏光であるため、回折格子面(d)に到達す
るまでは偏光状態に乱れが生じても基本的に問題はな
い。しかし、回折格子面(d)での偏光分離後に通過する
光学部材で偏光状態に乱れが生じると、偏光分離効率が
低下して所望の性能が得られなくなる。偏光状態に乱れ
が生じる原因としては、光学部材の複屈折性が挙げられ
る。光学的に略等方な透明部材で光学部材を構成して
も、その厚みが大きいほど複屈折の影響が大きくなり、
それによって偏光状態に乱れが生じる可能性は高くな
る。光学部材を薄くすれば複屈折の影響は小さくなるの
で、偏光状態の乱れを抑えることが可能である。しか
も、光学部材を薄くことにより、その光学部材での透過
効率が高くなるというメリットもある。
【0032】上記観点から、回折格子面(d)よりも射出
側に位置する光学部材の厚さの合計は0.1〜数mm、好ま
しくは0.5〜1mm、更に好ましくは1mm程度である。第
1,第2ガラス基板(1,1A;2,2A)は偏光分離素子(α1〜
α5,β1〜β4)の厚みの大部分を占めるので、各ガラス
基板(1,1A;2,2A)の厚さも0.1〜数mm、好ましくは0.5〜1
mm、更に好ましくは1mm程度である。また、回折光学素
子(4,4A)の厚さは10〜200μm、好ましくは10〜100μm
である。このように各ガラス基板(1,1A;2,2A)よりも薄
い回折光学素子(4,4A)は、前記複屈折の影響による偏光
状態の乱れ等を防止する上で有利であり、前述した樹脂
成型プロセスにおいても有利である。また、回折格子面
(d)と配向膜(6)との間に位置する液晶(3)の層厚さは50
μm以下、好ましくは1〜30μm、更に好ましくは数μ
m〜20μmである。液晶(3)の層厚さが50μmを超える
と、配向膜(6)で液晶(3)を配向させることが困難にな
り、液晶(3)の層の中間付近の配向がランダムになって
しまい、所望の性能(回折効率)を得ることが困難にな
る。
【0033】回折格子面(d)は、以下の条件式及び
、並びに条件式又はを満足することが望ましい。
これらの条件を満たすことにより(例えばnp=1.52,no=
1.52,ne=1.72,Δn=0.2)、偏光分離効率を高めること
ができる。条件式の下限を超えると、回折格子ピッチ
に対する回折格子高さが大きくなりすぎて、斜めの入射
光に対して回折が生じにくくなる。このため、回折効率
が低下することになる。条件式の上限を超えた場合も
同様である。複屈折材料として液晶を用いることは、複
屈折性を有する光学的異方体層を簡単・安価に構成する
上で有効であるが、液晶として条件式の上限を超える
ものは知られていない。また、条件式の下限を超える
と、回折格子面(d)の形成が困難になる。
【0034】1.5<H<6 … 0.1<Δn<0.3 … np≒no … np≒ne … ただし、 H:回折格子高さ(μm)、 Δn:屈折率差|np−no|,|np−ne|のうちの大きい
方の値、 np:回折光学素子(4,4A)の屈折率、 no:常光に対する液晶(3)の屈折率、 ne:異常光に対する液晶(3)の屈折率、 である。
【0035】また、回折格子面(d)が以下の条件式を
満足することが望ましい。条件式は、偏光分離素子
(α1〜α5,β1〜β4)を照明光学系に用いた際のレイア
ウト上でのコンパクト化が可能であって、しかも高い偏
光分離効率を達成することが可能な条件を規定してい
る。条件式の下限を超えると、斜めの入射光に対する
回折が生じにくくなるため回折効率が低下する。条件式
の上限を超えると、偏光分離角が小さくなるので共役
長を長くする必要が生じ、コンパクト化が困難になる。
【0036】5<D<15 … ただし、 D:回折格子ピッチ(μm)、 である。
【0037】《照明光学系(図10〜図14)》前述の偏
光分離素子(α1〜α5)を備えた照明光学系の光学構成
を、図10に色分解光路の断面(上面側から見た状態)で
示し、図11に偏光変換光路の断面(側面側から見た状
態)で示す。この照明光学系は、液晶パネル(29)を照明
するための液晶プロジェクター用照明光学系であって、
光路の順に、ランプ(20),UV(ultraviolet ray)−I
R(infrared ray)カットフィルター(21),インテグレー
タロッド(22),偏光分離素子(α1〜α5),色分解用のホ
ログラム(23),コンデンサーレンズ(24),リレーレンズ
(25),1/2波長板(26),トリミングフィルター(27),
及びフィールドレンズ(28)を備えている。
【0038】ランプ(20)は、照明光を発する光源(20a)
と、光源(20a)からの照明光を集光する楕円鏡(20b)と、
から成っている。ランプ(20)から射出した照明光は、U
V−IRカットフィルター(21)を通過する。UV−IR
カットフィルター(21)は必要に応じて設ければよいが、
UV−IRカットフィルター(21)を光源(20a)と偏光分
離素子(α1〜α5)との間に配置して、必要な可視光以外
の紫外光及び赤外光を遮断すれば、偏光分離素子(α1〜
α5)の耐光性・耐熱性を高めて、偏光分離素子(α1〜α
5)の信頼性を上げることができる。
【0039】UV−IRカットフィルター(21)を通過し
た照明光は、カレイドスコープ方式のインテグレータロ
ッド(22)に入射する。インテグレータロッド(22)は、多
角柱形状のガラス体、あるいは複数枚のミラーを組み合
わせて成る中空筒体であり、入射光をその側面で何度も
繰り返し反射させることにより、照明光の空間的なエネ
ルギー分布(すなわち照度分布)を均一化する。インテグ
レータロッド(22)の射出端面は液晶パネル(29)の表示面
と共役な関係にあるため、液晶パネル(29)の表示面を効
率良く均一に照明することができる。
【0040】インテグレータロッド(22)を射出した照明
光は、偏光分離素子(α1〜α5)に入射する。偏光分離素
子(α1〜α5)は、インテグレータロッド(22)から射出し
た照明光を、偏波面が互いに直交するP偏光とS偏光と
に分離する。この偏光分離では、P偏光が回折格子面
(d)で回折せずにそのまま偏光分離素子(α1〜α5)を透
過し、S偏光が回折格子面(d)での回折により偏向す
る。そしてこの偏光分離により、P偏光とS偏光とで結
像位置(すなわち光源像位置)に光軸垂直方向のズレが生
じることになる。偏光分離素子(α1〜α5)を射出したP
偏光とS偏光は、色分解用のホログラム(23)で色分解さ
れてRGBの色毎に異なる角度で射出し、集光用のコン
デンサーレンズ(24)に入射する。なお、ホログラム(23)
の代わりに、他の種類の回折光学素子(表面レリーフ型
等)、カラーホイール、ダイクロイックミラー等を用い
て色分解を行う構成にしてもよい。
【0041】コンデンサーレンズ(24)を通過した照明光
は、リレーレンズ(25)に入射する。2枚のリレーレンズ
(25)は、インテグレータロッド(22)の射出端面と液晶パ
ネル(29)の表示面とが共役になるように照明光をリレー
する。リレーレンズ(25)の絞り位置の近傍(絞りの共役
位置近傍でもよい。)には、S偏光のみが入射するよう
に、1/2波長板(26)が偏波面回転手段として配置され
ている。リレーレンズ(25)の絞り位置近傍では、S偏光
とP偏光とが互いにズレた位置で結像するため、S偏光
のみを1/2波長板(26)に入射させることが可能であ
る。1/2波長板(26)は、リレーレンズ(25)からの射出
光の偏光状態が揃うように、S偏光の偏波面を略90°回
転させる。この偏波面の回転によりS偏光はP偏光に変
換され、その結果、照明光は全てP偏光となる。このよ
うに1/2波長板(26)を偏波面回転手段として用いるこ
とにより、偏波面の回転を安価に行うことができる。
【0042】P偏光に揃えられた照明光は、リレーレン
ズ(25)の他に、色純度を上げるためのトリミングフィル
ター(27)と集光用のフィールドレンズ(28)を通過した
後、空間光変調素子である液晶パネル(29)を照明する。
液晶パネル(29)の偏光子(不図示)はP偏光を透過させる
向きに配置されているので、偏光子による光量損失はほ
とんどなく、液晶パネル(29)に対して光利用効率の高い
照明が達成可能となる。また、RGBの照明光が互いに
異なる角度で液晶パネル(29)に入射し、液晶パネル(29)
の照明光入射側に位置するマイクロレンズアレイ(不図
示)でRGBに対応する画素が照明されるため、単板で
のフルカラー表示が可能となる。なお、液晶パネル(29)
のマイクロレンズアレイに対して色毎に異なる角度で光
が入射すればフルカラー表示が可能となるため、ホログ
ラム(23)で色分解を行う代わりに3つのダイクロイック
面で色分解を行う構成にしても同様の照明が可能であ
る。
【0043】偏光分離素子(α1〜α5)は入射角依存性が
小さいため、入射角の大きな光に対しても高い効率で偏
光分離を行うことができる。したがって、高い効率の偏
光変換により光利用効率を向上させることができるた
め、液晶パネル(29)を明るく照明することができる。ま
た、1/2波長板(26)との組み合わせにより、安価な偏
光変換光学系を達成することができる。これに対し、P
BS(polarizing beam splitter)のように入射角依存性
の大きい偏光分離手段は、大きな角度で照明光を射出す
るインテグレータロッド(22)とのマッチングが良くな
い。したがって、PBSとインテグレータロッド(22)と
の組み合わせでは、高い効率で偏光分離を行うことが困
難である。偏光分離効率が低ければ偏光変換効率も低く
なるため、光利用効率の向上は不可能である。
【0044】高速駆動が可能な反射型液晶パネルを用い
た単板方式の表示装置では、明るさを確保するために偏
光変換が特に必要とされる。また、表示装置にカラーシ
ーケンシャル方式(カラーホイール等を使ってR,G,
Bを順次切り替える方式)を採用する場合、インテグレ
ータロッド(22)の出口のような集光部が、カラーホイー
ルを配置するために必要となる。図10等に示すような
インテグレータロッド(22)と偏光分離素子(α1〜α5)と
の組み合わせによれば、コンパクトな構成でありながら
明るさを確保し、かつ、カラーシーケンシャル方式を採
用することができる。
【0045】図12に、図11とは異なる偏光変換を行
う照明光学系の光学構成を、偏光変換光路の断面(側面
側から見た状態)で示す。この照明光学系は、偏光分離
素子(α1〜α5)による偏光分離角が大きく{つまり回折
格子面(d)による回折角が大きく}、それに対応するよう
に1/2波長板(26)が配置されている点を除けば、図1
1の照明光学系と同様に構成されている。したがって、
この照明光学系の色分解光路の断面(上面側から見た状
態)は図10と同じである。回折格子ピッチを小さくす
ることにより回折格子面(d)による回折角を大きくする
と、S偏光が全体として大きな偏光分離角で偏向するこ
とになるため、照明光学系の各部配置の自由度を向上さ
せることができる。
【0046】図13に、レンズアレイ方式のインテグレ
ータを有する照明光学系の光学構成を、偏光変換光路の
断面で模式的に示す。また図14に、この照明光学系の
偏光変換部分を断面で示す。この照明光学系は、液晶パ
ネル(29)を照明するための液晶プロジェクター用照明光
学系であって、光路の順に、ランプ(20),UV−IRカ
ットフィルター(21,図14),偏光分離素子(α1〜α
5),第1レンズアレイ(31),1/2波長板(26),第2レ
ンズアレイ(32),及びフィールドレンズ(28,図13)を
備えている。なお図13中の30は、液晶パネル(29)の表
示画像をスクリーン面上に投影する投影レンズである。
【0047】ランプ(20)は、照明光を発する光源(20a)
と、光源(20a)からの照明光を略平行光にする放物面鏡
(20c)と、から成っている。ランプ(20)から射出した照
明光は、UV−IRカットフィルター(21)を通過した
後、偏光分離素子(α1〜α5)に入射して、偏波面が互い
に直交するP偏光とS偏光とに分離される。図13及び
図14中、実線がP偏光(電気ベクトルの振動方向が紙
面に平行)、破線がS偏光(電気ベクトルの振動方向が紙
面に垂直)である。この偏光分離では、P偏光が回折格
子面(d)で回折せずにそのまま偏光分離素子(α1〜α5)
を透過し、S偏光が回折格子面(d)での回折により偏向
する。そしてこの偏光分離により、P偏光とS偏光とで
結像位置(すなわち光源像位置)に光軸垂直方向のズレが
生じることになる。
【0048】偏光分離素子(α1〜α5)を射出したP,S
偏光は、偏光分離素子(α1〜α5)の近傍に位置する第1
レンズアレイ(31)に入射する。第1レンズアレイ(31)
は、液晶パネル(29)と略相似な矩形のレンズセルを2次
元のアレイ状に配列して成るものであり、複数のレンズ
セルで入射光を分割する。そして、第1レンズアレイ(3
1)と同様のアレイ構造を有する第2レンズアレイ(32)上
に、複数の光源像を形成する。第1レンズアレイ(31)の
各レンズセルと液晶パネル(29)とは第2レンズアレイ(3
2)の各レンズセルを介して共役な関係にあるため、照明
光の空間的なエネルギー分布が均一化されて液晶パネル
(29)は無駄なく均一に照明される。
【0049】第2レンズアレイ(32)の近傍(その共役位
置近傍でもよい。)には、S偏光のみが入射するよう
に、1/2波長板(26)が偏波面回転手段として配置され
ている。第2レンズアレイ(32)の近傍では、S偏光とP
偏光とが互いにズレた位置で結像するため、S偏光のみ
を1/2波長板(26)に入射させることが可能である。1
/2波長板(26)は、第2レンズアレイ(32)からの射出光
の偏光状態が揃うように、S偏光の偏波面を略90°回転
させる。この偏波面の回転によりS偏光はP偏光に変換
され、その結果、照明光は全てP偏光となる。このよう
に1/2波長板(26)を偏波面回転手段として用いること
により、偏波面の回転を安価に行うことができる。
【0050】図13及び図14に示す照明光学系におい
て、偏光分離素子(α1〜α5)及び第1レンズアレイ(31)
の代わりに、前述の偏光分離素子(β1〜β4)を用いても
よい。偏光分離素子(β1〜β4)は、第1又は第2ガラス
基板(1又は2)と第1レンズアレイ(31)とが一体化された
構成になっている。この一体化によりガラス基板が1枚
分削減されるため、コストダウンを達成することができ
る。さらに反射面数も削減されるため、2面分の反射防
止コート数の削減により光利用効率のアップや更なるコ
ストダウンを達成することができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、第
1,第2ガラス基板間に薄いシート状又はフィルム状の
回折光学素子が配置される構成になっているため、製造
容易で信頼性の高い偏光分離素子を実現することができ
る。また、その偏光分離素子を用いることにより、光利
用効率の高い照明光学系を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】偏光分離素子の第1の実施の形態を示す断面
図。
【図2】偏光分離素子の第2の実施の形態を示す断面
図。
【図3】偏光分離素子の第3の実施の形態を示す断面
図。
【図4】偏光分離素子の第4の実施の形態を示す断面
図。
【図5】偏光分離素子の第5の実施の形態を示す断面
図。
【図6】偏光分離素子の第6の実施の形態を示す断面
図。
【図7】偏光分離素子の第7の実施の形態を示す断面
図。
【図8】偏光分離素子の第8の実施の形態を示す断面
図。
【図9】偏光分離素子の第9の実施の形態を示す断面
図。
【図10】インテグレータロッドを有する照明光学系を
色分解光路の断面で示す光学構成図。
【図11】インテグレータロッドを有する照明光学系を
偏光変換光路の断面で示す光学構成図。
【図12】図11とは異なる偏光変換を行う照明光学系
を偏光変換光路の断面で示す光学構成図。
【図13】レンズアレイ方式のインテグレータを有する
照明光学系を偏光変換光路の断面で示す光学構成図。
【図14】図13の照明光学系における偏光変換部分を
示す光学断面図。
【符号の説明】
1,1A …第1ガラス基板(第1透明平板材) 2,2A …第2ガラス基板(第2透明平板材) 1M,2M …第1レンズアレイ 3 …液晶 4,4A …回折光学素子 d …回折格子面 f …平面 5 …シール剤 6 …配向膜 7 …粘着剤 L0 …透過光 L1 …回折光 α1〜α5 …偏光分離素子 β1〜β4 …偏光分離素子 20 …ランプ 20a …光源 21 …UV−IRカットフィルター 22 …インテグレータロッド 25 …リレーレンズ 26 …1/2波長板(偏波面回転手段) 31 …第1レンズアレイ 32 …第2レンズアレイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/74 G09F 9/00 360D 5G435 // G09F 9/00 360 G02F 1/1335 530 Fターム(参考) 2H049 AA03 AA13 AA43 AA60 AA63 AA64 BA05 BA42 BB62 BC04 BC22 2H052 BA02 BA03 BA09 BA14 2H088 EA12 EA44 EA48 MA02 MA16 2H091 FA02Y FA19Y FA26Z FA41Z LA12 LA17 5C058 AA06 BA35 EA11 EA12 EA26 5G435 AA03 AA17 BB12 BB15 BB17 DD05 DD09 EE26 FF02 FF05 FF12 FF15 GG23 GG28 HH02 KK07 LL15

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1透明平板材と第2透明平板材との間
    に、光学的に略等方な透明樹脂から成る薄いシート状又
    はフィルム状の回折光学素子が配置され、かつ、液晶が
    封入された偏光分離素子であって、 前記回折光学素子の第1透明平板材側の面が平面、第2
    透明平板材側の面がブレーズ形状の回折格子面であり、
    前記第1透明平板材と第2透明平板材とがシール剤で固
    着された状態で第1,第2透明平板材間には前記液晶が
    前記回折格子面に隣接するように充填されており、前記
    第2透明平板材の回折光学素子側の面に配向処理が施さ
    れていることを特徴とする偏光分離素子。
  2. 【請求項2】 第1透明平板材と第2透明平板材との間
    に、光学的に略等方な透明樹脂から成る薄いシート状又
    はフィルム状の回折光学素子が配置され、かつ、液晶が
    封入された偏光分離素子であって、 前記回折光学素子の両面がブレーズ形状の回折格子面で
    あり、前記第1透明平板材と第2透明平板材とがシール
    剤で固着された状態で第1,第2透明平板材間には前記
    液晶が前記回折格子面に隣接するように充填されてお
    り、前記第1透明平板材及び第2透明平板材の回折光学
    素子側の面に配向処理が施されていることを特徴とする
    偏光分離素子。
  3. 【請求項3】 前記回折光学素子が平面側で前記第1透
    明平板材に貼り付けられていることを特徴とする請求項
    1記載の偏光分離素子。
  4. 【請求項4】 前記回折光学素子が前記第1,第2透明
    平板材と共に前記シール剤で固着されていることを特徴
    とする請求項1又は請求項2記載の偏光分離素子。
  5. 【請求項5】 前記回折光学素子が熱可塑性樹脂から成
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の偏光分
    離素子。
  6. 【請求項6】 前記第1透明平板材又は第2透明平板材
    における前記回折光学素子側とは反対側の面に、複数の
    レンズセルで入射光を分割する第1レンズアレイがイン
    テグレータの一部として形成されていることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2記載の偏光分離素子。
  7. 【請求項7】 照明光を発する光源と、 前記光源からの照明光の空間的なエネルギー分布を均一
    化するインテグレータロッドと、 前記インテグレータロッドから射出した照明光を偏波面
    が互いに直交する2つの直線偏光に分離する、請求項1
    〜6のいずれか1項に記載の偏光分離素子と、 前記偏光分離素子で分離された2つの直線偏光をリレー
    するリレーレンズと、 前記リレーレンズからの射出光の偏光状態が揃うよう
    に、リレーレンズの絞り位置又はその共役位置の近傍
    で、前記2つの直線偏光のうちの一方の偏波面を略90°
    回転させる偏波面回転手段と、 を有することを特徴とする照明光学系。
  8. 【請求項8】 照明光を発する光源と、 前記光源からの照明光の空間的なエネルギー分布を均一
    化する第1レンズアレイ及び第2レンズアレイと、 前記第1レンズアレイの近傍で照明光を偏波面が互いに
    直交する2つの直線偏光に分離する、請求項1〜6のい
    ずれか1項に記載の偏光分離素子と、 前記第2レンズアレイからの射出光の偏光状態が揃うよ
    うに、第2レンズアレイの近傍又はその共役位置の近傍
    で、前記2つの直線偏光のうちの一方の偏波面を略90°
    回転させる偏波面回転手段と、 を有することを特徴とする照明光学系。
  9. 【請求項9】 前記回折格子面が以下の条件式及び
    、並びに条件式又はを満足することを特徴とする
    請求項7又は請求項8記載の照明光学系; 1.5<H<6 … 0.1<Δn<0.3 … np≒no … np≒ne … ただし、 H:回折格子高さ(μm)、 Δn:屈折率差|np−no|,|np−ne|のうちの大きい
    方の値、 np:回折光学素子の屈折率、 no:常光に対する液晶の屈折率、 ne:異常光に対する液晶の屈折率、 である。
  10. 【請求項10】 前記回折格子面が以下の条件式を満
    足することを特徴とする請求項7又は請求項8記載の照
    明光学系; 5<D<15 … ただし、 D:回折格子ピッチ(μm)、 である。
  11. 【請求項11】 前記光源と前記偏光分離素子との間に
    UV−IRカットフィルターを有することを特徴とする
    請求項7又は請求項8記載の照明光学系。
  12. 【請求項12】 前記偏波面回転手段が1/2波長板で
    あることを特徴とする請求項7又は請求項8記載の照明
    光学系。
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US7564504B2 (en) 2002-11-29 2009-07-21 Asahi Glass Company, Limited Phase plate and an optical data recording/reproducing device
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