JP2002005014A - 斜板式圧縮機 - Google Patents

斜板式圧縮機

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JP2002005014A
JP2002005014A JP2000193883A JP2000193883A JP2002005014A JP 2002005014 A JP2002005014 A JP 2002005014A JP 2000193883 A JP2000193883 A JP 2000193883A JP 2000193883 A JP2000193883 A JP 2000193883A JP 2002005014 A JP2002005014 A JP 2002005014A
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Japan
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valve
swash plate
plate
cylinder block
discharge
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JP2000193883A
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Inventor
Hiroshi Kanai
宏 金井
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Valeo Thermal Systems Japan Corp
Original Assignee
Zexel Valeo Climate Control Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイド部材に設けられる吐出室からの高圧ガ
スの漏洩を防止して体積効率を向上させ、冷凍能力を向
上させた斜板式圧縮機を提供する。 【解決手段】 吐出弁17、吐出弁押え18及び吸入弁
21を位置決めするための位置決めピンを、第1の位置
決めピン31と第2の位置決めピン32とで構成し、第
1の位置決めピン31を吐出弁押え18及び吐出弁17
を貫通して、バルブプレート2の一方の面に形成された
第1の非貫通穴2aに挿入し、第2の位置決めピン32
を吸入弁21を貫通してバルブプレート2の他方の面に
形成された第2の非貫通穴2bに挿入した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、斜板式圧縮機に
関し、特にCO2 (二酸化炭素)を冷媒として用いる車
両用空調装置の冷媒圧縮機として好適な斜板式圧縮機に
関する。
【0002】
【従来の技術】図10は従来の斜板式圧縮機の断面図で
ある。
【0003】この斜板式圧縮機は、シャフト505の回
転につれて回転する斜板510と、この斜板510を収
容するクランク室508と、シャフト505の端部を回
転可能に支持するシリンダブロック501と、シリンダ
ブロック501の端面にバルブプレート502を介して
固定されるリヤヘッド503と、バルブプレート502
に弁押え518とともにセンタボルト519によって支
持される吐出弁517と、シリンダブロック501とバ
ルブプレート502との間に支持される吸入弁521
と、吐出弁517、吐出弁押え518及び吸入弁521
を位置決めするための位置決めピン530とを備えてい
る。
【0004】位置決めピン530は吐出弁押え518、
吐出弁517、バルブプレート502及び吸入弁521
を貫通するピン孔518aを介して、シリンダブロック
501の一方の面に形成された非貫通穴501aに挿入
されている。
【0005】また、センタボルト519は吐出弁押え5
18、吐出弁517、バルブプレート502及び吸入弁
521を貫通するセンタボルト孔518bを介して、シ
リンダブロック501の一方の面に形成された雌ねじ5
01bに螺合している。
【0006】シャフト505が回転すると、斜板510
もシャフト505の回転につれて回転する。斜板510
の回転によりシュー560,561が斜板510の摺動
面510a,510b上を相対回転し、斜板510の回
転力はピストン507の直線往復運動に変換される。
【0007】その結果、シリンダボア506内の圧縮室
506aの容積が変化し、この容積変化によって冷媒ガ
スの吸入、圧縮及び吐出が順次行われ、斜板510の傾
斜角に応じた容量の冷媒ガスが吐出される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、CO2 を冷媒
として用いる圧縮機の場合、吸入圧と吐出圧との差が非
常に大きい(最大12MPa程度)ため、ピン530と
ピン孔518aとの隙間やバルブプレート502とシリ
ンダブロック501との隙間を通って吐出室512の高
圧ガスがクランク室508へ漏洩する。
【0009】また、センタボルト519とセンタボルト
孔518bとの隙間等を通って吐出室512の高圧ガス
がクランク室508へ漏洩する。
【0010】そのため、圧縮機の体積効率が低下し、冷
凍能力が低下するという問題がある。
【0011】この発明はこのような事情に鑑みてなされ
たもので、その課題はサイド部材に設けられる吐出室か
らの高圧ガスの漏洩を防止して体積効率を向上させ、冷
凍能力を向上させた斜板式圧縮機を提供することであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め請求項1記載の発明は、シャフトの回転につれて回転
する斜板と、この斜板を収容するクランク室と、前記シ
ャフトの端部を回転可能に支持するシリンダブロック
と、前記シリンダブロックの端面にバルブプレートを介
して固定されるサイド部材と、前記バルブプレートに弁
押えとともにセンタボルトによって支持される吐出弁
と、前記シリンダブロックと前記バルブプレートとの間
に支持される吸入弁と、前記吐出弁、前記吐出弁押え及
び前記吸入弁を位置決めするための位置決めピンとを備
えている斜板式圧縮機において、前記位置決めピンは、
前記吐出弁押え及び前記吐出弁を貫通して、前記バルブ
プレートの一方の面に形成された第1の非貫通穴に挿入
される第1の位置決めピンと、前記吸入弁を貫通して前
記バルブプレートの他方の面に形成された第2の非貫通
穴に挿入される第2の位置決めピンとを有することを特
徴とする。
【0013】吸入圧と吐出圧との差が非常に大きいCO
2 を冷媒として用いる圧縮機の場合であっても、第1の
位置決めピンはシリンダブロックまで貫通していないた
め、吐出室から第1の位置決めピンとピン孔との隙間へ
流れた高圧ガスがバルブプレートとシリンダブロックと
の間へ流れることがない。また、第2の位置決めピンは
吐出室まで貫通していないため、吐出室から第2の位置
決めピンとピン孔との隙間へ流れることはない。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の斜
板式圧縮機において、前記シリンダブロックのリヤ側端
面に、前記センタボルトを螺着可能であって前記クラン
ク室に連通しないセンタボルト固定用雌ねじが形成され
ていることを特徴とする。
【0015】センタボルト固定用めねじがクランク室に
連通していないので、高圧ガスがセンタボルトとセンタ
ボルト孔との隙間を通って吐出室からクランク室へ流れ
ない。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項1又は2に
記載の斜板式圧縮機において、前記センタボルトの頭部
と前記吐出弁押えとの間に第1のシール部材が設けられ
ていることを特徴とする。
【0017】センタボルトの頭部と吐出弁押えとの間に
設けられた第1のシール部材によって吐出室からセンタ
ボルトとセンタボルト孔との隙間へ高圧ガスが流れな
い。
【0018】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれか1項に記載の斜板式圧縮機において、前記サイド
部材を貫通して、前記センタボルトに螺合する締結手段
を備えていることを特徴とする。
【0019】サイド部材を貫通して、センタボルトに螺
合する締結手段によって、リヤサイド部材の変形を防止
することができる。
【0020】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれか1項に記載の斜板式圧縮機において、前記センタ
ボルトの胴部と前記バルブプレートとの間に第2のシー
ル部材が設けられていることを特徴とする。
【0021】センタボルトの胴部とバルブプレートとの
間に設けられた第2のシール部材によってセンタボルト
の胴部とバルブプレートとの間がシールされる。
【0022】請求項6記載の発明は、シャフトの回転に
つれて回転する斜板と、この斜板を収容するクランク室
と、前記シャフトの端部を回転可能に支持するシリンダ
ブロックと、前記シリンダブロックの端面にバルブプレ
ートを介して固定されるサイド部材と、前記バルブプレ
ートと前記サイド部材との間に支持される吐出弁と、前
記シリンダブロックと前記バルブプレートとの間に支持
される吸入弁とを備えている斜板式圧縮機において、前
記吐出弁の開き量を抑制する弁押え部と前記吐出弁の固
定部を前記バルブプレートのリヤ側端面に固定する吐出
弁押え部とが前記サイド部材に形成されていることを特
徴とする。
【0023】吐出弁の開き量を抑制する弁押え部と吐出
弁の固定部をバルブプレートのリヤ側端面に固定する吐
出弁押え部とがサイド部材に一体に形成されているの
で、独立部品としての弁押えとセンタボルトとを省略す
ることができる。
【0024】請求項7記載の発明は、請求項6に記載の
斜板式圧縮機において、前記吐出弁の固定部が前記サイ
ド部材のバルブプレート側端面の外周縁部よりもバルブ
プレート側へ所定量だけ軸方向へ突出していることを特
徴とする。
【0025】フロントサイド部材、シリンダブロック、
バルブプレート及びサイド部材を通しボルトで軸方向に
一体的に結合したとき、吐出室と吸入室とを仕切る隔壁
を強くバルブプレートへ押し付けることができる。
【0026】請求項8記載の発明は、請求項6又は7に
記載の斜板式圧縮機において、前記吐出弁押え部を貫通
して前記シリンダブロックに螺合されるボルトを備えて
いることを特徴とする。
【0027】吐出弁押え部を貫通してシリンダブロック
に螺合されるボルトによって、リヤサイド部材の変形を
防止することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0029】図1はこの発明の第1実施形態に係る斜板
式圧縮機を示す縦断面図である。
【0030】この斜板式圧縮機はCO2 (二酸化炭素)
を冷媒とする冷凍装置の一構成部品として用いられる。
【0031】この斜板式圧縮機のシリンダブロック1の
一端面にはバルブプレート2を介してリヤヘッド(サイ
ド部材)3が、他端面にはフロントヘッド4が配置され
ている。
【0032】フロントヘッド4、シリンダブロック1、
バルブプレート2及びリヤヘッド3は通しボルト71と
ナット72とで軸方向に一体的に結合されている。
【0033】シリンダブロック1に形成されたシリンダ
ボア6内にはピストン7が摺動可能に挿入されている。
【0034】フロントヘッド4には、後述する斜板10
やスラストフランジ40等を収容するクランク室8が形
成されている。また、リヤヘッド3には吸入室13と吐
出室12とが形成されている。
【0035】吸入室13は吐出室12の周囲に位置して
いる。吸入室13には圧縮室6aに供給する低圧の冷媒
ガスが収容される。吐出室12には圧縮室6aから吐出
された高圧の冷媒ガスが収容される。
【0036】シャフト5の一端部はラジアル軸受26を
介してフロントヘッド4に回転可能に支持され、シャフ
ト5の他端部はスラスト軸受24及びラジアル軸受25
を介してシリンダブロック1のフロント側端面に回転可
能に支持されている。
【0037】シリンダブロック1のリヤ側端面にはセン
タボルト固定用めねじ1bが形成されている。このセン
タボルト固定用雌ねじ1bはクランク室8に連通してい
ない。
【0038】また、シリンダブロック1のリヤ側端面に
は第2の位置決めピン32を挿入するための非貫通穴1
aが形成されている。
【0039】スラストフランジ40は、シャフト5に固
定され、シャフト5と一体に回転する。斜板10は、シ
ャフト5に傾斜かつ摺動可能に取り付けられている。
【0040】また、斜板10は、リンク機構50を介し
てスラストフランジ40に連結され、スラストフランジ
40の回転につれて一体に回転する。
【0041】斜板10の周縁部とピストン7の一端部と
はシュー60,61を介して連結されている。
【0042】ピストン7に対してそれぞれ一組のシュー
60,61が斜板10のを挟むように配置され、シュー
60,61はシャフト5の回転につれて斜板10の摺動
面10a,10b上を相対回転する。斜板10の回転に
よりピストン7がシリンダボア6内を往復運動する。
【0043】バルブプレート2には、圧縮室6aと吐出
室12とを連通させる吐出ポート16と、圧縮室6aと
吸入室13とを連通させる吸入ポート15とが、それぞ
れ周方向に沿って一定間隔おきに設けられている。
【0044】バルブプレート2の一方の面には第1の位
置決めピン31を挿入するための第1の非貫通穴2aが
形成されている。
【0045】バルブプレート2の他方の面には第2の位
置決めピン32を挿入するための第2の非貫通穴2bが
形成されている。
【0046】吐出ポート16は吐出弁17により開閉さ
れ、吐出弁17はバルブプレート2のリヤヘッド側端面
に弁押さえ(吐出弁押え)18とともにセンタボルト1
9により支持されている。
【0047】センタボルト19がセンタボルト固定用雌
ねじ1bに螺合される。なお、センタボルト19は15
N・m以上の締付トルクで締め付けられている。
【0048】センタボルト19の頭部19aと弁押さえ
18との間には銅ガスケット(第1のシール部材)35
が設けられている。
【0049】また、吸入ポート15は吸入弁21により
開閉され、吸入弁21はシリンダブロック1とバルブプ
レート2との間に支持されている。
【0050】第1の位置決めピン31は、弁押え18及
び吐出弁17を貫通するピン孔18aを介して、バルブ
プレート2の第1の非貫通穴2aに挿入されている。
【0051】第2の位置決めピン32は吸入弁21を貫
通するピン孔21aを介してバルブプレート2の第2の
非貫通穴2b及びシリンダブロック1の非貫通穴1aに
挿入されている。
【0052】第1の位置決めピン31と第2の位置決め
ピン32とはそれぞれ2本ずつ設けられ、それぞれ90
°の間隔をおいて交互に配置されている。
【0053】第1の位置決めピン31と第2の位置決め
ピン32とで位置決めピンが構成される。この位置決め
ピン31,32によって吐出弁17、吐出弁押え18及
び吸入弁21が所定位置に位置決めされている。
【0054】シャフト5に固定されたスラストフランジ
40はスラスト軸受33を介してフロントヘッド4の内
壁面に回転可能に支持されている。
【0055】前述のようにスラストフランジ40と斜板
10とはリンク機構50を介して連結され、斜板10は
シャフト5と直角な面に対して傾斜可能である。
【0056】リンク機構50は、斜板10の摺動面10
b側に設けられたブラケット10cと、ブラケット10
cに形成された直線的なガイド溝10dと、スラストフ
ランジ40に螺着されたロッド43とで構成される。
【0057】ガイド溝10dの長手軸は斜板10の摺動
面10bに対して所定角度傾いている。ロッド43の球
状の先端部43aはガイド溝10dに相対摺動可能に嵌
合している。
【0058】スラストフランジ40と斜板10との間に
は巻バネ47が装着され、この巻バネ47の付勢力によ
り斜板10がリヤ側へ付勢される。
【0059】次に、この可変容量型斜板式圧縮機の作動
を説明する。
【0060】図示しない車載エンジンの回転動力がシャ
フト5に伝達されると、シャフト5の回転力はスラスト
フランジ40、リンク機構50を経て斜板10に伝達さ
れ、斜板10が回転する。
【0061】斜板10の回転によりシュー60,61が
斜板10の摺動面10a,10b上を相対回転し、斜板
10からの回転力がピストン7の直線往復運動に変換さ
れる。
【0062】ピストン7がシリンダボア6内を往復運動
すると、シリンダボア6内の圧縮室6aの容積が変化
し、この容積変化によって冷媒ガスの吸入、圧縮及び吐
出が順次行なわれ、揺動板10の傾斜角度に応じた容量
の高圧の冷媒ガスが吐出される。
【0063】吸入時、吸入弁21が開き、吸入室13か
らシリンダボア6内の圧縮室6aへ低圧の冷媒が吸入さ
れ、吐出時、吐出弁17が開き、圧縮室6aから吐出室
12へ高圧の冷媒ガスが吐出される。吐出室12内の高
圧の冷媒ガスは吐出口3aから図示しない冷却器側へ吐
出される。
【0064】この実施形態によれば、位置決めピン3
1,32がバルブプレート2を貫通していないので、吐
出室12の高圧ガスが第1の位置決めピン31とピン孔
18aとの間、第2の位置決めピン32とピン孔21a
との隙間及びバルブプレート2とシリンダブロック1と
の隙間を通ってクランク室8へ漏洩することがない。
【0065】また、センタボルト19の頭部19aと弁
押さえ18との間には銅ガスケット35が設けられ、し
かもセンタボルト19を螺合するセンタボルト固定用雌
ねじ1bがクランク室8に連通していないので、吐出室
12からクランク室8へ漏洩する高圧ガスを低減するこ
とができる。
【0066】そのため、吐出温度が低下して信頼性が向
上するとともに、圧縮機の体積効率が向上して冷凍能力
を向上させることができる。
【0067】図2はこの発明の第2実施形態に係る斜板
式圧縮機を示す縦断面図、図3(a)は図2の部分拡大
図、図3(b)は図3(a)の変形例であり、第1実施
形態と同一部分には同一符合を付してその説明を省略す
る。
【0068】この実施形態はリヤヘッド103を貫通し
て、センタボルト119に螺合するボルト(締結手段)
120を設け、このボルト120によってリヤヘッド1
03の中央部を締め付けるようにした点で第1実施形態
と異なる。
【0069】また、センタボルト119の胴部119b
とバルブプレート2との間にはOリング(第2のシール
部材)135が設けられ、センタボルト119の頭部と
弁押え18との間には座金136が設けられている。O
リング135はバルブプレート2の一方の面側に位置す
る。
【0070】更に、ボルト120の頭部とリヤヘッド1
03との間にはガスケット137が設けられている。
【0071】この実施形態によれば、第1実施形態と同
様の効果を奏するとともに、以下の効果を奏する。
【0072】ボルト120によってリヤヘッド103の
変形を小さくでき、吐出室12と吸入室13とを仕切る
隔壁部121とバルブプレート2との間からの高圧ガス
の漏れを防止することができる。
【0073】また、Oリング135によって、吐出室1
2とクランク室8とを連通させる流路がなくなるので、
吐出室12からクランク室8への高圧ガスの漏洩を防止
することができる。
【0074】なお、Oリング135を図3(b)に示す
ように、バルブプレート2の他方の面側に位置させても
よい。
【0075】図4はこの発明の第2実施形態の変形例に
係る斜板式圧縮機を示す縦断面図、図5(a)は図4の
部分拡大図であり、第2実施形態と同一部分には同一符
合を付してその説明を省略する。
【0076】この変形例は、リヤヘッド103を貫通す
るロッド220をセンタボルト219と一体に形成し、
このロッド220の端部に形成した雄ねじに袋ナット2
21を螺合させてリヤヘッド103の中央部を締め付け
るようにした点で第2実施形態と異なる。
【0077】この変形例によれば、第2実施形態と同様
の効果を奏する。
【0078】図6はこの発明の第3実施形態に係る斜板
式圧縮機を示す縦断面図、図7はリヤヘッドの端面図で
あり、第1実施形態と同一部分には同一符合を付してそ
の説明を省略する。
【0079】この斜板式圧縮機のシリンダブロック30
1の一端面にはバルブプレート2を介してリヤヘッド
(サイド部材)303が、他端面にはフロントヘッド4
が配置されている。
【0080】フロントヘッド4、シリンダブロック30
1、バルブプレート2及びリヤヘッド303は通しボル
ト31とナット32とで軸方向に一体的に結合されてい
る。
【0081】シリンダブロック301に形成されたシリ
ンダボア6内にはピストン7が摺動可能に挿入されてい
る。
【0082】リヤヘッド303には吸入室13と吐出室
12とが形成されている。吸入室13と吐出室12とは
隔壁部321によって仕切られている。
【0083】シリンダブロック301のリヤ側端面と対
向するリヤヘッド303の端面320の中央部には、吐
出弁17の固定部17aをバルブプレート2のリヤ側端
面に固定する吐出弁押え部319が形成されている。隔
壁部321には吐出弁17の開き量を抑制する弁押え部
318が形成されている。
【0084】吐出弁押え部319に吐出弁17を重ねた
とき、吐出弁17の固定部17aがリヤヘッド303の
端面(バルブプレート側端面)320の外周縁部よりも
バルブプレート2側へ所定量だけ軸方向へ突出する。こ
の突出量は0.1mm以下、好ましくは0.03〜0.
06mmである。
【0085】吸入室13は図7に示すように吐出室12
の周囲に位置している。吸入室13には圧縮室6aに供
給する低圧の冷媒ガスが収容される。吐出室12には圧
縮室6aから吐出された高圧の冷媒ガスが収容される。
【0086】シャフト5の一端部はラジアル軸受26を
介してフロントヘッド4に回転可能に支持され、シャフ
ト5の他端部はスラスト軸受24及びラジアル軸受25
を介してシリンダブロック301のフロント側端面に回
転可能に支持されている。
【0087】シリンダブロック301のリヤ側端面には
第2の位置決めピン32を挿入するための非貫通穴1a
が形成されている。
【0088】第1の位置決めピン31は、弁押え部31
9及び吐出弁17を貫通するピン孔318aを介して、
バルブプレート2の第1の非貫通穴2aに挿入されてい
る。
【0089】第2の位置決めピン32は吸入弁21を貫
通するピン孔21aを介してバルブプレート2の第2の
非貫通穴2b及びシリンダブロック301の非貫通穴1
aに挿入されている。
【0090】第1の位置決めピン31と第2の位置決め
ピン32とによって吐出弁17及び吸入弁21が所定位
置に位置決めされている。
【0091】この実施形態によれば、第1実施形態と同
様の効果を奏するとともに、第1実施形態の構成から弁
押え18とセンタボルト19とを省略したので、構成の
簡素化を図ることができる。
【0092】また、フロントヘッド4、シリンダブロッ
ク301、バルブプレート2及びリヤヘッド303を通
しボルト71とナット72とで軸方向に一体的に結合し
たとき、吐出室12と吸入室13とを仕切る隔壁部32
1を強くバルブプレート2へ押し付けることができ、吐
出室12と吸入室13との間の気密性を高めることがで
きる。
【0093】図8はこの発明の第3実施形態の変形例に
係る斜板式圧縮機を示す縦断面図、図9は図8の部分拡
大図であり、第3実施形態と同一部分には同一符合を付
してその説明を省略する。
【0094】この変形例はリヤヘッド403の吐出弁押
え部319をシリンダブロック401に外部から締め付
けるボルト420を備えている点で第3実施形態と異な
る。
【0095】ボルト420は、吐出弁押え部319、吐
出弁17、バルブプレート2及び吸入弁21を貫通する
貫通孔403aを介して挿入され、シリンダブロック4
01に形成された雌ねじ401bに螺合している。雌ね
じ401bはシャフト5の中心軸上に形成されている。
【0096】また、ボルト420の胴部420bとバル
ブプレート2との間にはOリング435が設けられてい
る。
【0097】更に、ボルト420の頭部とリヤヘッド4
03との間にはガスケット437が設けられている。
【0098】この変形例によれば、第3実施形態と同様
の効果を奏するとともに、リヤヘッド403の中心部が
リヤ側へ膨らむ変形を防止して、吐出室12と吸入室1
3とを仕切る隔壁部321とバルブプレート12との間
からの高圧ガスの漏洩をより確実に防止することができ
る。
【0099】なお、第3実施形態ではリヤヘッド303
の端面を球面状にしたが、この形状に限らず円錐状や階
段状であってもよい。
【0100】また、上記実施形態では位置決めピン3
1,32を用いて吐出弁12等の位置決めを行なった
が、位置決め手段としては位置決めピン31,32によ
る位置決めに限るものではなく、例えばバルブプレート
2にプレス加工によって形成した突起部であってもよ
い。
【0101】更に、上記実施形態では、斜板式圧縮機と
して可変容量型斜板式圧縮機を一例として示したが、例
えば固定容量型斜板式圧縮機に本願発明を適用すること
もできる。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
の斜板式圧縮機によれば、吐出室から位置決めピンとピ
ン孔との間を通ってクランク室へ流れる高圧ガスの漏洩
を防止して体積効率を向上させ、冷凍能力を向上させる
ことができる。
【0103】請求項2記載の発明の斜板式圧縮機によれ
ば、センタボルトとセンタボルト孔との隙間を通ってク
ランク室へ流れる高圧ガスの漏洩を防止することができ
る。
【0104】請求項3記載の発明の斜板式圧縮機によれ
ば、センタボルトとセンタボルト孔との隙間を通ってク
ランク室へ流れる高圧ガスの漏洩を防止することができ
る。
【0105】請求項4記載の発明の斜板式圧縮機によれ
ば、吐出室と吸入室とを仕切る隔壁とバルブプレートと
の間からの高圧ガスの漏洩を防止することができる。
【0106】請求項5記載の発明の斜板式圧縮機によれ
ば、吐出室からクランク室へ到る流路がなくなり、セン
タボルトとセンタボルト孔との隙間を通ってクランク室
へ流れる高圧ガスの漏洩を防止することができる。
【0107】請求項6記載の発明の斜板式圧縮機によれ
ば、簡単な構成で吐出室からクランク室へ流れる高圧ガ
スの漏洩を防止して体積効率を向上させ、冷凍能力を向
上させることができる。
【0108】請求項7記載の発明の斜板式圧縮機によれ
ば、吐出室と吸入室とを仕切る隔壁を強くバルブプレー
トへ押し付けることができ、吐出室と吸入室との間の気
密性を高めることができる。
【0109】請求項8記載の発明の斜板式圧縮機によれ
ば、サイド部材の変形に起因して吐出室と吸入室とを仕
切る隔壁とバルブプレートとの間からの高圧ガスの漏洩
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の第1実施形態に係る斜板式圧
縮機を示す縦断面図である。
【図2】図2はこの発明の第2実施形態に係る斜板式圧
縮機を示す縦断面図である。
【図3】図3(a)は図2の部分拡大図、図3(b)は
図3(a)の変形例を示す図である。
【図4】図4はこの発明の第2実施形態の変形例に係る
斜板式圧縮機を示す縦断面図である。
【図5】図5(a)は図4の部分拡大図である。
【図6】図6はこの発明の第3実施形態に係る斜板式圧
縮機を示す縦断面図である。
【図7】図7はリヤヘッドの端面図である。
【図8】図8はこの発明の第3実施形態の変形例に係る
斜板式圧縮機を示す縦断面図である。
【図9】図9は図8の部分拡大図である。
【図10】図10は従来の斜板式圧縮機の断面図であ
る。
【符号の説明】
1,301,401 シリンダブロック 2 バルブプレート 2a 第1の非貫通穴 2b 第2の非貫通穴 3,303,403 リヤヘッド(サイド部材) 5 シャフト 8 クランク室 10 斜板 17 吐出弁 19,119,219 センタボルト 21 吸入弁 31 第1の位置決めピン 32 第2の位置決めピン 35 銅ガスケット(第1のシール部材) 120 ボルト(締結手段) 135 Oリング(第2のシール部材) 318 弁押え部 319 吐出弁押え部 420 ボルト

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャフトの回転につれて回転する斜板
    と、 この斜板を収容するクランク室と、 前記シャフトの端部を回転可能に支持するシリンダブロ
    ックと、 前記シリンダブロックの端面にバルブプレートを介して
    固定されるサイド部材と、 前記バルブプレートに弁押えとともにセンタボルトによ
    って支持される吐出弁と、 前記シリンダブロックと前記バルブプレートとの間に支
    持される吸入弁と、 前記吐出弁、前記吐出弁押え及び前記吸入弁を位置決め
    するための位置決めピンとを備えている斜板式圧縮機に
    おいて、 前記位置決めピンは、 前記吐出弁押え及び前記吐出弁を貫通して、前記バルブ
    プレートの一方の面に形成された第1の非貫通穴に挿入
    される第1の位置決めピンと、 前記吸入弁を貫通して前記バルブプレートの他方の面に
    形成された第2の非貫通穴に挿入される第2の位置決め
    ピンとを有することを特徴とする斜板式圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記シリンダブロックのリヤ側端面に、
    前記センタボルトを螺着可能であって前記クランク室に
    連通しないセンタボルト固定用雌ねじが形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の斜板式圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記センタボルトの頭部と前記吐出弁押
    えとの間に第1のシール部材が設けられていることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の斜板式圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記サイド部材を貫通して、前記センタ
    ボルトに螺合する締結手段を備えていることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載の斜板式圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記センタボルトの胴部と前記バルブプ
    レートとの間に第2のシール部材が設けられていること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の斜板
    式圧縮機。
  6. 【請求項6】 シャフトの回転につれて回転する斜板
    と、 この斜板を収容するクランク室と、 前記シャフトの端部を回転可能に支持するシリンダブロ
    ックと、 前記シリンダブロックの端面にバルブプレートを介して
    固定されるサイド部材と、 前記バルブプレートと前記サイド部材との間に支持され
    る吐出弁と、 前記シリンダブロックと前記バルブプレートとの間に支
    持される吸入弁とを備えている斜板式圧縮機において、 前記吐出弁の開き量を抑制する弁押え部と前記吐出弁の
    固定部を前記バルブプレートのリヤ側端面に固定する吐
    出弁押え部とが前記サイド部材に形成されていることを
    特徴とする斜板式圧縮機。
  7. 【請求項7】 前記吐出弁の固定部が前記サイド部材の
    バルブプレート側端面の外周縁部よりも前記バルブプレ
    ート側へ所定量だけ軸方向へ突出していることを特徴と
    する請求項6に記載の斜板式圧縮機。
  8. 【請求項8】 前記吐出弁押え部を貫通して前記シリン
    ダブロックに螺合されるボルトを備えていることを特徴
    とする請求項6又は7に記載の斜板式圧縮機。
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WO2007049554A1 (ja) * 2005-10-25 2007-05-03 Sanden Corporation 往復動型流体機械

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