JP2002001816A - ゴムのライニング方法 - Google Patents
ゴムのライニング方法Info
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- JP2002001816A JP2002001816A JP2000188952A JP2000188952A JP2002001816A JP 2002001816 A JP2002001816 A JP 2002001816A JP 2000188952 A JP2000188952 A JP 2000188952A JP 2000188952 A JP2000188952 A JP 2000188952A JP 2002001816 A JP2002001816 A JP 2002001816A
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- rubber
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- Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 汎用性が高く、手作業をあまり必要とせず、
簡易な作業にて均一に空気を残存させずにライニングを
行うことができるゴムのライニング方法を提供する。 【解決手段】 ライニングの対象となる被処理面1に、
未加硫ゴムのシート2の少なくとも周縁近傍を圧着する
仮付け工程と、そのシート2と前記被処理面1との間に
形成された空間3が外部と連通する連通部4を介して外
部より吸引を行いながら、内圧の急激な低下が生じない
ように、少なくとも一旦吸引量を低下させて減圧を行う
貼付け工程と、貼付けた未加硫ゴムのシートを加硫させ
る加硫工程とを有するゴムのライニング方法。
簡易な作業にて均一に空気を残存させずにライニングを
行うことができるゴムのライニング方法を提供する。 【解決手段】 ライニングの対象となる被処理面1に、
未加硫ゴムのシート2の少なくとも周縁近傍を圧着する
仮付け工程と、そのシート2と前記被処理面1との間に
形成された空間3が外部と連通する連通部4を介して外
部より吸引を行いながら、内圧の急激な低下が生じない
ように、少なくとも一旦吸引量を低下させて減圧を行う
貼付け工程と、貼付けた未加硫ゴムのシートを加硫させ
る加硫工程とを有するゴムのライニング方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ライニングの対象
となる配管部材やタンク等の被処理面に、未加硫ゴムシ
ートを貼付けた後、加硫してライニングを行うゴムのラ
イニング方法に関する。
となる配管部材やタンク等の被処理面に、未加硫ゴムシ
ートを貼付けた後、加硫してライニングを行うゴムのラ
イニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、タンク等の比較的大型な対象物の
内面に、ゴムシートを貼付けしてライニングを行う場
合、貼付け作業は全て手作業で行うのが一般的であっ
た。即ち、ハンドローラ等にて未加硫のゴムシートをタ
ンク等の被処理面に圧着しながら、タンク等とゴムシー
ト間のエアーを除去する作業を全て人力で行っていた。
内面に、ゴムシートを貼付けしてライニングを行う場
合、貼付け作業は全て手作業で行うのが一般的であっ
た。即ち、ハンドローラ等にて未加硫のゴムシートをタ
ンク等の被処理面に圧着しながら、タンク等とゴムシー
ト間のエアーを除去する作業を全て人力で行っていた。
【0003】しかしながら、上記のライニング方法は、
手作業に要する時間が長く、しかも、作業者の高度な熟
練を必要とするという問題があった。また、ハンドロー
ラを用いる方法では、ローラ押し跡等の凹凸によって美
観を損なうケースが多かった。更に、熟練者といえども
ローラによる圧着度合いの不均一等により、内部に空気
が残存し、加硫時にその空気が膨張し、ゴムシートが膨
れて欠陥が生じる場合がある。
手作業に要する時間が長く、しかも、作業者の高度な熟
練を必要とするという問題があった。また、ハンドロー
ラを用いる方法では、ローラ押し跡等の凹凸によって美
観を損なうケースが多かった。更に、熟練者といえども
ローラによる圧着度合いの不均一等により、内部に空気
が残存し、加硫時にその空気が膨張し、ゴムシートが膨
れて欠陥が生じる場合がある。
【0004】一方、比較的小型の配管部材等について
は、ハンドローラ等による手作業が行い難いため、減圧
や加圧を利用したライニング方法が提案されている。例
えば特開昭52−120416号公報には、金属フレキ
シブル管にゴムライニングを行う際、管内に袋状の未加
硫ゴムを配置して袋開口部をシールすることにより、管
内空間が未加硫ゴムで仕切られた状態とした後、管の両
端に盲蓋をしてそれを介して未加硫ゴムで仕切られた両
側の空間を共に減圧した後、袋状の未加硫ゴムの内側空
間だけを徐々に加圧して未加硫ゴムを管内壁に密着させ
る方法が提案されている。
は、ハンドローラ等による手作業が行い難いため、減圧
や加圧を利用したライニング方法が提案されている。例
えば特開昭52−120416号公報には、金属フレキ
シブル管にゴムライニングを行う際、管内に袋状の未加
硫ゴムを配置して袋開口部をシールすることにより、管
内空間が未加硫ゴムで仕切られた状態とした後、管の両
端に盲蓋をしてそれを介して未加硫ゴムで仕切られた両
側の空間を共に減圧した後、袋状の未加硫ゴムの内側空
間だけを徐々に加圧して未加硫ゴムを管内壁に密着させ
る方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法ではライニングの対象毎に異なる形状の袋状物を準
備する必要があるなど汎用性が低く、また閉じた空間を
形成する作業が煩雑になる等の問題があった。そして、
上記の技術において、袋状の未加硫ゴムの内側空間だけ
を減圧しないのは、単に一方の空間だけを減圧すると、
排気のための流路が上手く確保できないためであり、平
坦な被処理面にライニングする場合も同様に、この問題
を克服するのは困難であると現在まで考えられていた。
方法ではライニングの対象毎に異なる形状の袋状物を準
備する必要があるなど汎用性が低く、また閉じた空間を
形成する作業が煩雑になる等の問題があった。そして、
上記の技術において、袋状の未加硫ゴムの内側空間だけ
を減圧しないのは、単に一方の空間だけを減圧すると、
排気のための流路が上手く確保できないためであり、平
坦な被処理面にライニングする場合も同様に、この問題
を克服するのは困難であると現在まで考えられていた。
【0006】なお、パイプとゴムチューブとの間に細糸
を配置しておき、ゴムチューブを貼付け後にその糸を通
じて空気を抜く工法も実施されているが、糸が残存する
ことや、その他、上記と同様の問題がある。
を配置しておき、ゴムチューブを貼付け後にその糸を通
じて空気を抜く工法も実施されているが、糸が残存する
ことや、その他、上記と同様の問題がある。
【0007】そこで、本発明の目的は、汎用性が高く、
手作業をあまり必要とせず、簡易な作業にて均一に空気
を残存させずにライニングを行うことができるゴムのラ
イニング方法を提供することにある。
手作業をあまり必要とせず、簡易な作業にて均一に空気
を残存させずにライニングを行うことができるゴムのラ
イニング方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく、減圧法を利用したゴムのライニング方法
について鋭意研究したところ、被処理面にシートの周縁
近傍を圧着して、内部を吸引する際、内圧の急激な低下
が生じないように、少なくとも一旦吸引量を低下させて
減圧を行うことにより、空気を残存させずに高い密着力
にてシートを貼付けできることを見出し、本発明を完成
するに至った。
を達成すべく、減圧法を利用したゴムのライニング方法
について鋭意研究したところ、被処理面にシートの周縁
近傍を圧着して、内部を吸引する際、内圧の急激な低下
が生じないように、少なくとも一旦吸引量を低下させて
減圧を行うことにより、空気を残存させずに高い密着力
にてシートを貼付けできることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0009】即ち、本発明のゴムのライニング方法は、
ライニングの対象となる被処理面に、未加硫ゴムのシー
トの少なくとも周縁近傍を圧着する仮付け工程と、その
シートと前記被処理面との間に形成された空間が外部と
連通する連通部を介して外部より吸引を行いながら、内
圧の急激な低下が生じないように、少なくとも一旦吸引
量を低下させて減圧を行う貼付け工程と、貼付けた未加
硫ゴムのシートを加硫させる加硫工程とを有するもので
ある。
ライニングの対象となる被処理面に、未加硫ゴムのシー
トの少なくとも周縁近傍を圧着する仮付け工程と、その
シートと前記被処理面との間に形成された空間が外部と
連通する連通部を介して外部より吸引を行いながら、内
圧の急激な低下が生じないように、少なくとも一旦吸引
量を低下させて減圧を行う貼付け工程と、貼付けた未加
硫ゴムのシートを加硫させる加硫工程とを有するもので
ある。
【0010】また、前記貼付け工程で吸引を行う際、内
圧−1〜−30KPa(ゲージ圧)の何れかの時点で、
貼付け面1m2 あたりの残留空気量に比例する1〜10
0cc/minの範囲内で吸引量を少なくとも一旦低下
させることが好ましい。ここで、吸引量は、吸引時の圧
力における体積を基準とする値である。
圧−1〜−30KPa(ゲージ圧)の何れかの時点で、
貼付け面1m2 あたりの残留空気量に比例する1〜10
0cc/minの範囲内で吸引量を少なくとも一旦低下
させることが好ましい。ここで、吸引量は、吸引時の圧
力における体積を基準とする値である。
【0011】更に、前記連通部が、前記シートに挿通さ
れた中空針で形成されることが好ましい。
れた中空針で形成されることが好ましい。
【0012】[作用効果]本発明によると、内圧の急激
な低下が生じないように、少なくとも一旦吸引量を低下
させて減圧を行うため、実施例の結果が示すように、空
気を残存させずに高い密着力にてシートを貼付けできる
ようなる。つまり、単に吸引を行った場合には、通常、
連通部付近に位置するシートの一部が被処理面に接触し
た際、内圧の急激な低下が生じるため、連通部付近で空
気の微細流路が閉塞していたと考えられるが、本発明で
は吸引量を低下させて減圧を行うため、空気の微細流路
が維持された状態で、貼付け面全体が吸引可能となり、
高い密着力が得られる。
な低下が生じないように、少なくとも一旦吸引量を低下
させて減圧を行うため、実施例の結果が示すように、空
気を残存させずに高い密着力にてシートを貼付けできる
ようなる。つまり、単に吸引を行った場合には、通常、
連通部付近に位置するシートの一部が被処理面に接触し
た際、内圧の急激な低下が生じるため、連通部付近で空
気の微細流路が閉塞していたと考えられるが、本発明で
は吸引量を低下させて減圧を行うため、空気の微細流路
が維持された状態で、貼付け面全体が吸引可能となり、
高い密着力が得られる。
【0013】その際、適当な大きさ・形状のシートを用
いるだけで各種ライニングに対応できるため、汎用性が
高く、仮付け工程もシートの一部を圧着するだけでよ
く、貼付け工程も自動化できるため、手作業をあまり必
要とせず、簡易な作業(熟練を要しない)にてライニン
グを行うことができる。その結果、汎用性が高く、手作
業をあまり必要とせず、簡易な作業にて均一に空気を残
存させずにライニングを行うことができるゴムのライニ
ング方法を提供することができた。
いるだけで各種ライニングに対応できるため、汎用性が
高く、仮付け工程もシートの一部を圧着するだけでよ
く、貼付け工程も自動化できるため、手作業をあまり必
要とせず、簡易な作業(熟練を要しない)にてライニン
グを行うことができる。その結果、汎用性が高く、手作
業をあまり必要とせず、簡易な作業にて均一に空気を残
存させずにライニングを行うことができるゴムのライニ
ング方法を提供することができた。
【0014】また、前記貼付け工程で吸引を行う際、内
圧−1〜−30KPa(ゲージ圧)の何れかの時点で、
貼付け面1m2 あたりの残留空気量に比例する1〜10
0cc/minの範囲内で吸引量を少なくとも一旦低下
させる場合、内圧の急激な低下が生じる前に、より確実
に吸引量を低下させることができるため、より確実に空
気を残存させずに高い密着力にてシートを貼付けできる
ようなる。
圧−1〜−30KPa(ゲージ圧)の何れかの時点で、
貼付け面1m2 あたりの残留空気量に比例する1〜10
0cc/minの範囲内で吸引量を少なくとも一旦低下
させる場合、内圧の急激な低下が生じる前に、より確実
に吸引量を低下させることができるため、より確実に空
気を残存させずに高い密着力にてシートを貼付けできる
ようなる。
【0015】前記連通部が、前記シートに挿通された中
空針で形成される場合、中空針は仮付け工程後にもシー
トに挿通しやすく、また、貼付け工程後に引き抜いて連
通部付近を圧着するだけで、完全にシールを行うことが
できる。
空針で形成される場合、中空針は仮付け工程後にもシー
トに挿通しやすく、また、貼付け工程後に引き抜いて連
通部付近を圧着するだけで、完全にシールを行うことが
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。図1は仮付け工程後
の状態を示す部分破断した斜視図(a)とそのA−A断
面図(b)であり、図2は図1(a)の連通部近傍の拡
大断面図である。
て、図面を参照しながら説明する。図1は仮付け工程後
の状態を示す部分破断した斜視図(a)とそのA−A断
面図(b)であり、図2は図1(a)の連通部近傍の拡
大断面図である。
【0017】本発明においてライニングの対象となるも
のとしては、タンク、容器類、配管、配管部材、板状体
等の被処理面が極端に複雑でないものであれば、何れの
ものにも適用できる。また、対象物の材質も、従来より
ゴムライニングが行われているものであれば何れでもよ
く、各種金属、セラミック、樹脂などが挙げられる。。
本実施形態では、平板面にライニングを行う場合の例を
示すが、曲率半径の比較的大きなものにも同様に適用で
きる。
のとしては、タンク、容器類、配管、配管部材、板状体
等の被処理面が極端に複雑でないものであれば、何れの
ものにも適用できる。また、対象物の材質も、従来より
ゴムライニングが行われているものであれば何れでもよ
く、各種金属、セラミック、樹脂などが挙げられる。。
本実施形態では、平板面にライニングを行う場合の例を
示すが、曲率半径の比較的大きなものにも同様に適用で
きる。
【0018】対象物の被処理面は、予めショットブラス
ト等の研磨処理、接着力を向上させるためのプライマー
処理、接着剤を塗布する接着剤処理、その他表面処理、
表面補修処理などを施していてもよい。但し、本発明を
好適に実施する上で、対象物の被処理面の粘着性が高過
ぎないのが望ましい。
ト等の研磨処理、接着力を向上させるためのプライマー
処理、接着剤を塗布する接着剤処理、その他表面処理、
表面補修処理などを施していてもよい。但し、本発明を
好適に実施する上で、対象物の被処理面の粘着性が高過
ぎないのが望ましい。
【0019】本発明の仮付け工程は、図1に示すよう
に、上記の如き被処理面1に、未加硫ゴムのシート2の
少なくとも周縁近傍を圧着するものである。これによ
り、圧着部2aの内側に閉じた内部空間3を形成するこ
とができる。但し、後述の吸引を効率よく行う観点か
ら、内部空間3の体積は小さい方が好ましい。
に、上記の如き被処理面1に、未加硫ゴムのシート2の
少なくとも周縁近傍を圧着するものである。これによ
り、圧着部2aの内側に閉じた内部空間3を形成するこ
とができる。但し、後述の吸引を効率よく行う観点か
ら、内部空間3の体積は小さい方が好ましい。
【0020】圧着部2aの幅は、内部空間3の気密性を
確保する上で、3mm以上であればよく、好ましくは5
〜50mmである。また、圧着はハンドローラなどで行
うことができる。なお、周縁近傍以外の部分(例えば中
央部)を一部圧着することにより、シート2の重み等に
より内部空間3の体積が増加するのを回避してもよい。
確保する上で、3mm以上であればよく、好ましくは5
〜50mmである。また、圧着はハンドローラなどで行
うことができる。なお、周縁近傍以外の部分(例えば中
央部)を一部圧着することにより、シート2の重み等に
より内部空間3の体積が増加するのを回避してもよい。
【0021】未加硫ゴムのシート2としては、従来と同
様に各種のライニング用ゴムシートが何れも使用でき、
天然ゴム系や、クロロプレン系、ブチルゴム系、エチレ
ンプロピレンゴム系などの合成ゴム系のものが例示でき
る。なお、シート2は、被処理面1と同様に接着処理し
たものを使用するのが、高い接着力を確保する上で好ま
しい。
様に各種のライニング用ゴムシートが何れも使用でき、
天然ゴム系や、クロロプレン系、ブチルゴム系、エチレ
ンプロピレンゴム系などの合成ゴム系のものが例示でき
る。なお、シート2は、被処理面1と同様に接着処理し
たものを使用するのが、高い接着力を確保する上で好ま
しい。
【0022】シート2は、ライニング形状・サイズに合
わせて、適当な形状・サイズに裁断されて使用される。
また、仮付け工程を行った後に裁断して、シート2の周
縁近傍が圧着された状態としてもよい。
わせて、適当な形状・サイズに裁断されて使用される。
また、仮付け工程を行った後に裁断して、シート2の周
縁近傍が圧着された状態としてもよい。
【0023】本発明の貼付け工程は、シート2と被処理
面1との間に形成された空間3が外部と連通する連通部
4を介して外部より吸引を行いながら、内圧の急激な低
下が生じないように、少なくとも一旦吸引量を低下させ
て減圧を行うものである。この工程により、空間3の体
積が徐々に減少していき、シート2と被処理面1と略均
一に密着した状態になる(図示省略)。
面1との間に形成された空間3が外部と連通する連通部
4を介して外部より吸引を行いながら、内圧の急激な低
下が生じないように、少なくとも一旦吸引量を低下させ
て減圧を行うものである。この工程により、空間3の体
積が徐々に減少していき、シート2と被処理面1と略均
一に密着した状態になる(図示省略)。
【0024】連通部4の形成は、仮付け工程で用いるシ
ート2に予め行っておいてもよいが、仮付け工程後に形
成するのが好ましく、シート2に中空針5を挿通して形
成するのが好ましい。連通部4を形成する位置は何れで
もよいが、圧着部2aの近傍が作業性の点で好ましい。
なお、連通部4を複数設けてもよい。
ート2に予め行っておいてもよいが、仮付け工程後に形
成するのが好ましく、シート2に中空針5を挿通して形
成するのが好ましい。連通部4を形成する位置は何れで
もよいが、圧着部2aの近傍が作業性の点で好ましい。
なお、連通部4を複数設けてもよい。
【0025】次に連通部4を形成した状態で、それを介
して外部より吸引を行う。吸引には、真空ポンプ、減圧
用ポンプなどを使用するのが好ましい。
して外部より吸引を行う。吸引には、真空ポンプ、減圧
用ポンプなどを使用するのが好ましい。
【0026】上記吸引の際、本発明では、内圧の急激な
低下が生じないように、少なくとも一旦吸引量を低下さ
せて減圧を行う。具体的には、内圧−1〜−30KPa
(ゲージ圧)の何れかの時点で、貼付け面1m2 あたり
の残留空気量に比例する1〜100cc/minの範囲
内で吸引量を少なくとも一旦低下させるのが好ましく、
1〜50cc/minまで低下させるのがより好まし
い。特に柔らかいゴム材料を使用する場合は、内圧が低
下し過ぎないように早めに吸引量を低下させるのが好ま
しい。
低下が生じないように、少なくとも一旦吸引量を低下さ
せて減圧を行う。具体的には、内圧−1〜−30KPa
(ゲージ圧)の何れかの時点で、貼付け面1m2 あたり
の残留空気量に比例する1〜100cc/minの範囲
内で吸引量を少なくとも一旦低下させるのが好ましく、
1〜50cc/minまで低下させるのがより好まし
い。特に柔らかいゴム材料を使用する場合は、内圧が低
下し過ぎないように早めに吸引量を低下させるのが好ま
しい。
【0027】逆に、上記の内圧の範囲となるまでは、1
00cc/min以上の吸引量とするのが、貼付け速度
を高める上で好ましい。また、吸引量を一旦低下させた
後、再びより大きな吸引量で減圧を行ってもよい。な
お、上記の如き一連の吸引量制御をバルブの開度制御に
より、自動化して行うことも可能である上記のようにし
て、十分な減圧を行った後、吸引を停止し、中空針5を
抜いてその部分を圧着するなどし、連通部4を閉鎖す
る。中空針5が十分細い場合は、引き抜くだけでも連通
部4を閉鎖できる場合がある。なお、最終圧としては、
−100KPa(ゲージ圧)が好ましい。
00cc/min以上の吸引量とするのが、貼付け速度
を高める上で好ましい。また、吸引量を一旦低下させた
後、再びより大きな吸引量で減圧を行ってもよい。な
お、上記の如き一連の吸引量制御をバルブの開度制御に
より、自動化して行うことも可能である上記のようにし
て、十分な減圧を行った後、吸引を停止し、中空針5を
抜いてその部分を圧着するなどし、連通部4を閉鎖す
る。中空針5が十分細い場合は、引き抜くだけでも連通
部4を閉鎖できる場合がある。なお、最終圧としては、
−100KPa(ゲージ圧)が好ましい。
【0028】本発明の加硫工程は、貼付けた未加硫ゴム
のシートを加硫させる工程であり、従来のシート貼付け
後の加硫と同様の方法にて行うことができる。なお、加
硫に先立って、貼付けたシートの状態を検査する検査工
程などを行ってもよい。また、加硫工程の後に仕上げ工
程や最終検査などを行ってもよい。
のシートを加硫させる工程であり、従来のシート貼付け
後の加硫と同様の方法にて行うことができる。なお、加
硫に先立って、貼付けたシートの状態を検査する検査工
程などを行ってもよい。また、加硫工程の後に仕上げ工
程や最終検査などを行ってもよい。
【0029】[他の実施形態]以下、本発明の他の実施
の形態について説明する。
の形態について説明する。
【0030】(1)前述の実施形態では平板面に1枚の
ゴムシートにてライニングを行う場合の例を示したが、
更に大面積の被処理面に対しては、複数枚のゴムシート
にてライニングを行えばよい。その場合、先に仮付け又
は貼付けされたゴムシートに対して、その端辺にゴムシ
ートを圧着して仮付け工程を行ってもよい。その場合、
シートの重なり部に段差が生じないように、シートの端
面を傾斜させてもよい。
ゴムシートにてライニングを行う場合の例を示したが、
更に大面積の被処理面に対しては、複数枚のゴムシート
にてライニングを行えばよい。その場合、先に仮付け又
は貼付けされたゴムシートに対して、その端辺にゴムシ
ートを圧着して仮付け工程を行ってもよい。その場合、
シートの重なり部に段差が生じないように、シートの端
面を傾斜させてもよい。
【0031】(2)前述の実施形態では平板面にライニ
ングを行う場合の例を示したが、次のようにして、管状
体の内面にライニングを行ってもよい。即ち、図3に示
すようにして、管状体の内周面である被処理面1に、未
加硫ゴムのシート2の少なくとも周縁近傍を圧着する仮
付け工程を行い、他は前記と同様にして貼付け工程、加
硫工程等を行えばよい。仮付け工程では、先ず所定形状
のシート2を丸めて管状体の内部に配置し、シート2の
両端を圧着して圧着部2aとすると共に、シート2を丸
めた重なり部分を圧着して圧着部2bとすることで、シ
ート2の少なくとも周縁近傍を圧着することができる。
尚、予めシート2をチューブ状に形成しておき、両端を
圧着することで圧着部2aを形成してもよい。この場合
もチューブ状のシート2の周縁近傍が圧着された状態と
なる。
ングを行う場合の例を示したが、次のようにして、管状
体の内面にライニングを行ってもよい。即ち、図3に示
すようにして、管状体の内周面である被処理面1に、未
加硫ゴムのシート2の少なくとも周縁近傍を圧着する仮
付け工程を行い、他は前記と同様にして貼付け工程、加
硫工程等を行えばよい。仮付け工程では、先ず所定形状
のシート2を丸めて管状体の内部に配置し、シート2の
両端を圧着して圧着部2aとすると共に、シート2を丸
めた重なり部分を圧着して圧着部2bとすることで、シ
ート2の少なくとも周縁近傍を圧着することができる。
尚、予めシート2をチューブ状に形成しておき、両端を
圧着することで圧着部2aを形成してもよい。この場合
もチューブ状のシート2の周縁近傍が圧着された状態と
なる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実
施例等について説明する。
施例等について説明する。
【0033】(実施例1)プライマー処理((株)東洋
化学研究所製,MBS)と接着剤処理(東洋ゴム工業
(株)製,941糊)を行った鋼板(900×1800
mm)の表面に、未加硫のゴムシート(東洋ゴム工業
(株)製、トヨプレンP−101(軟質タイプ)、厚み
4mm、接着剤処理品)の周縁近傍を30mm幅にて圧
着した後、中空針を角部から挿入した。それを介して真
空ポンプにより吸引を行いながら、内圧−24KPa
(ゲージ圧)となった時点で、貼付け面1m2 あたり6
cc/minまで吸引量を低下させて、内圧−100K
Pa(ゲージ圧)まで減圧してシートを貼付けさせた。
これを常法により加硫してゴムライニング鋼板を得た。
この鋼板には、空気の残存によるふくれは全く存在しな
かった。
化学研究所製,MBS)と接着剤処理(東洋ゴム工業
(株)製,941糊)を行った鋼板(900×1800
mm)の表面に、未加硫のゴムシート(東洋ゴム工業
(株)製、トヨプレンP−101(軟質タイプ)、厚み
4mm、接着剤処理品)の周縁近傍を30mm幅にて圧
着した後、中空針を角部から挿入した。それを介して真
空ポンプにより吸引を行いながら、内圧−24KPa
(ゲージ圧)となった時点で、貼付け面1m2 あたり6
cc/minまで吸引量を低下させて、内圧−100K
Pa(ゲージ圧)まで減圧してシートを貼付けさせた。
これを常法により加硫してゴムライニング鋼板を得た。
この鋼板には、空気の残存によるふくれは全く存在しな
かった。
【0034】この鋼板について90°剥離試験(JIS
K 6256に準拠)を数カ所行ったことろ、従来の
ローラ成型と同等(約24kg/inch)であった。
また、ピンホール検査においてもピンホールは存在しな
かった。
K 6256に準拠)を数カ所行ったことろ、従来の
ローラ成型と同等(約24kg/inch)であった。
また、ピンホール検査においてもピンホールは存在しな
かった。
【0035】(実施例2)プライマー処理(東洋ゴム工
業(株)製,P−101)と接着剤処理(東洋ゴム工業
(株)製,CB2糊及び900糊)を行った鋼板(90
0×1800mm)の表面に、未加硫のゴムシート(東
洋ゴム工業(株)製、トヨハードH−101(天然硬質
ゴム)、厚み4mm、接着剤処理品)の周縁近傍を30
mm幅にて圧着した後、中空針を角部から挿入した。そ
れを介して真空ポンプにより吸引を行いながら、内圧−
24KPa(ゲージ圧)となった時点で、貼付け面1m
2 あたり6cc/minまで吸引量を低下させて、内圧
−100KPa(ゲージ圧)まで減圧してシートを貼付
けさせた。これを常法により加硫してゴムライニング鋼
板を得た。
業(株)製,P−101)と接着剤処理(東洋ゴム工業
(株)製,CB2糊及び900糊)を行った鋼板(90
0×1800mm)の表面に、未加硫のゴムシート(東
洋ゴム工業(株)製、トヨハードH−101(天然硬質
ゴム)、厚み4mm、接着剤処理品)の周縁近傍を30
mm幅にて圧着した後、中空針を角部から挿入した。そ
れを介して真空ポンプにより吸引を行いながら、内圧−
24KPa(ゲージ圧)となった時点で、貼付け面1m
2 あたり6cc/minまで吸引量を低下させて、内圧
−100KPa(ゲージ圧)まで減圧してシートを貼付
けさせた。これを常法により加硫してゴムライニング鋼
板を得た。
【0036】この鋼板についてアドヒージョンテストを
行ったことろ、従来のローラ成型と同等(60〜70k
g/inch)であった。また、ピンホール検査におい
てもピンホールは存在しなかった。
行ったことろ、従来のローラ成型と同等(60〜70k
g/inch)であった。また、ピンホール検査におい
てもピンホールは存在しなかった。
【図1】本発明における仮付け工程を説明するための説
明図
明図
【図2】図1(a)の連通部近傍の拡大断面図
【図3】本発明における他の仮付け工程を説明するため
の説明図
の説明図
1 被処理面 2 未加硫ゴムのシート 3 空間 4 連通部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F203 AA46 AC03 AD03 DA11 DA12 DB01 DC01 DN26 4F211 AA45 AC03 AD05 AG07 AG08 AM28 SA02 SA04 SC01 SC03 SD01 SD04 SJ01 SP17 SP19 SP21 SP45
Claims (3)
- 【請求項1】 ライニングの対象となる被処理面に、未
加硫ゴムのシートの少なくとも周縁近傍を圧着する仮付
け工程と、そのシートと前記被処理面との間に形成され
た空間が外部と連通する連通部を介して外部より吸引を
行いながら、内圧の急激な低下が生じないように、少な
くとも一旦吸引量を低下させて減圧を行う貼付け工程
と、貼付けた未加硫ゴムのシートを加硫させる加硫工程
とを有するゴムのライニング方法。 - 【請求項2】 前記貼付け工程で吸引を行う際、内圧−
1〜−30KPa(ゲージ圧)の何れかの時点で、貼付
け面1m2 あたりの残留空気量に比例する1〜100c
c/minの範囲内で吸引量を少なくとも一旦低下させ
る請求項1記載のゴムのライニング方法。 - 【請求項3】 前記連通部が、前記シートに挿通された
中空針で形成される請求項1又は2に記載のゴムのライ
ニング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000188952A JP2002001816A (ja) | 2000-06-23 | 2000-06-23 | ゴムのライニング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000188952A JP2002001816A (ja) | 2000-06-23 | 2000-06-23 | ゴムのライニング方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002001816A true JP2002001816A (ja) | 2002-01-08 |
Family
ID=18688657
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000188952A Withdrawn JP2002001816A (ja) | 2000-06-23 | 2000-06-23 | ゴムのライニング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002001816A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016522872A (ja) * | 2013-03-26 | 2016-08-04 | スネクマ | 機器を断熱するための方法及び装置 |
-
2000
- 2000-06-23 JP JP2000188952A patent/JP2002001816A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016522872A (ja) * | 2013-03-26 | 2016-08-04 | スネクマ | 機器を断熱するための方法及び装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061226 |
|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070904 |