JP2002001812A - ロール状の樹脂型およびその樹脂型を用いたレンズシートの製造方法 - Google Patents

ロール状の樹脂型およびその樹脂型を用いたレンズシートの製造方法

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JP2002001812A
JP2002001812A JP2000189377A JP2000189377A JP2002001812A JP 2002001812 A JP2002001812 A JP 2002001812A JP 2000189377 A JP2000189377 A JP 2000189377A JP 2000189377 A JP2000189377 A JP 2000189377A JP 2002001812 A JP2002001812 A JP 2002001812A
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lens
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film
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Masao Saito
雅雄 斎藤
Yuichiro Shimizu
雄一郎 清水
Ryuji Kobayashi
隆二 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、再版性に優れ、安価に作製できる実
用性の高いロール状の樹脂型とその樹脂型を用いた連続
成形が可能で、生産効率に優れたレンズシートの製造方
法を提供することを目的とする。 【解決手段】表面に銅メッキ等を施された鉄芯等のシリ
ンダーに熱硬化型樹脂を塗布し、レンズと逆形状を有す
る金属切削金型からシリコン樹脂を用いて形状を転写し
て得られるシリコン樹脂層と樹脂フィルム基材とを一体
とした前記シリコン樹脂層表面にレンズ形状を有するフ
ィルム状中間型を、該レンズ形状面が前記熱硬化型樹脂
に密着するように巻き付けながら前記シリンダーに積層
した後、該樹脂を熱硬化せしめて、前記フィルム状中間
型を剥離した後、更に高温で完全熱硬化せしめてなるこ
とを特徴とするロール状の樹脂型およびその樹脂型を用
いたレンズシートの製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の形状面を有
するロール状の樹脂型と、その樹脂型を型を用いて、紫
外線硬化型樹脂又は電子線硬化型樹脂の硬化物から成る
レンズ部を基材シートの片面に形成して得られるレンズ
シートの製造方法に関する。特に、レンズシートとして
フレネルレンズ板やレンチキュラー板などが挙げられ、
プロジェクション・タイプのテレビやオーバヘッドプロ
ジェクター(OHP)などの光学部品として用いられ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、フレネルレンズシートの製造方法
として、代表的な手法として、以下のものが知られてい
る。熱可塑性樹脂を、加熱されたスタンパを用いて押圧
し、レンズ面を成形する所謂熱プレス成形法、溶融軟化
された熱可塑性樹脂組成物を金型内に注入し、固化させ
てフレネルレンズ面を成形するキャスティング成形法が
採用されている。また、近年ではこのような熱可塑性樹
脂ではなく、紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂等を
用いてフレネルレンズ面を成形する手法も開発されてい
る。
【0003】このような樹脂を使用する方法として、 特開昭61−177215号公報 紫外線を透過する透明樹脂板と、レンズを構成する所定
形状の凹凸(フレネルレンズ面)が形成されたスタンパ
の凹凸形成面とによって規定される空隙に紫外線硬化型
樹脂を充填した後、前記樹脂に前記透明樹脂板側より紫
外線を照射して前記樹脂を硬化させ、前記透明樹脂板と
重合接着させることによって、積層構成のフレネルレン
ズを製造する方法。
【0004】特開昭61−248707号公報 フレネルレンズの金型と、光透過性を有するフィルムも
しくはシート状の薄板との間に、樹脂硬化線(紫外線,
電子線など)の照射で硬化する樹脂を真空中で充填し、
樹脂硬化線を照射して樹脂を前記金型の形状に硬化さ
せ、フレネルレンズを成型する方法。
【0005】特開平3− 81702号公報 レンズ型上の一側縁に紫外線硬化型樹脂液の液溜りがで
きるように塗布すると共にこの上に透明樹脂フィルムを
被覆し、該フィルムの液溜り側から反対側にかけてしご
きながら紫外線硬化型樹脂を展延させる方法。等が提案
されている。
【0006】上記の方法によれば、紫外線硬化型樹脂
を透明樹脂板とスタンパの凹凸形成面とによって規定さ
れる空隙に充填する際に、気泡が入り易く、しかも一旦
入った気泡を抜くことは至難なことである。また、上記
の方法によれば、樹脂充填時の気泡の混入防止対策と
して、透明樹脂薄板と金型との隙間であるキャビティ内
を真空にして樹脂を吸引する構造をとっているが、これ
には以下に例示される問題点がある。 (1) 一般に真空注入では、樹脂の粘度に応じて各種
の問題を有している。低粘度の放射線硬化型樹脂でない
と、樹脂の流動速度が遅いため、充填時間や動力を要す
ることになり、低粘度の樹脂だと、充填後に周辺部から
中心部へ樹脂や気泡が移動する惧れがある。 (2) 樹脂内に含まれている気泡が真空にすることに
より体積が膨張し、かえって気泡となって残る。 (3) 大面積のキャビティ内を真空にすると、透明樹
脂薄板には大きな荷重がかかるため、たわみなく製作す
ることは実用上困難であると共に、大面積のキャビティ
部を密閉することも実用上困難である。 (4) 充填時のキャビティ厚さに応じて、各種の弊害
が存在する。すなわち、キャビティ厚さが薄いと、その
部分の樹脂の流動速度が通常部分よりも遅くなり、海島
状の気泡が生じると共に充填時間が長くなる。キャビテ
ィ厚さが厚いと、海島状の気泡の問題は生じないが、樹
脂の使用量が増大し、価格上昇を招くことになる。
【0007】気泡の混入の問題の解決を図ったものとし
て、上記の提案があり、透明樹脂フィルムを用い、こ
の柔軟性を利用しながら気泡のない性能の優れたレンズ
シートを製造しようとするものであるが、上記の方法
は、枚葉での生産の上では好適であるが、レンズシート
が間欠的に搬送されるもので、生産性効率が悪い。
【0008】また、特開平1−174418号公報で提
案されているように、金属金型(母型)に第1の樹脂を
注型して中間型を作製した後、この中間型に第2の樹脂
を注型して成形樹脂型を作製する製造方法が開示されて
いる。
【0009】上記の成形樹脂型を作製する製造方法は、
中間型を作製する工程で多量の樹脂を使用せざるを得
ず、材料面でコスト高となる。また、設備面では真空チ
ャンバーでの脱泡工程が必要であり、大がかりな設備を
必要とする。従って、おのずと中間型のコストが高価な
ものになってしまうといった問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
鑑みなされたもので、再版性に優れ、安価に作製できる
実用性の高いロール状の樹脂型とその樹脂型を用いた連
続成形が可能で、生産効率に優れたレンズシートの製造
方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、紫外線硬化型樹脂又は電子
線硬化型樹脂の硬化物からなるレンズ部を基材シートの
片面に形成して得られるレンズシートの製造に用いられ
る樹脂型において、表面に銅メッキ等を施された鉄芯等
シリンダーに熱硬化型樹脂を塗布し、レンズと逆形状を
有する金属切削金型からシリコン樹脂を用いて形状を転
写して得られるシリコン樹脂層と樹脂フィルム基材とを
一体とした前記シリコン樹脂層表面にレンズ形状を有す
るフィルム状中間型を、該レンズ形状面が前記熱硬化型
樹脂に密着するように巻き付けながら前記シリンダーに
積層した後、該樹脂を熱硬化せしめて、前記フィルム状
中間型を剥離した後、更に高温で完全熱硬化せしめてな
ることを特徴とするロール状の樹脂型である。
【0012】請求項2記載の発明は、紫外線硬化型樹脂
又は電子線硬化型樹脂の硬化物からなるレンズ部を基材
シートの片面に形成して得られるレンズシートの製造に
用いられる樹脂型において、表面にアルミニウム板等を
巻き付け固定された鉄芯等のシリンダーに熱硬化型樹脂
を塗布し、レンズと逆形状を有する金属切削金型からシ
リコン樹脂を用いて形状を転写して得られるシリコン樹
脂層と樹脂フィルム基材とを一体とした前記シリコン樹
脂層表面にレンズ形状を有するフィルム状中間型を、該
レンズ形状面が前記熱硬化型樹脂に密着するように巻き
付けながら前記シリンダーに積層した後、該樹脂を熱硬
化せしめて、前記フィルム状中間型を剥離した後、更に
高温で完全熱硬化せしめてなることを特徴とするロール
状の樹脂型である。
【0013】請求項3記載の発明は、所定の形状面を有
する型を用いて、紫外線硬化型樹脂又は電子線硬化型樹
脂の硬化物から成るレンズ部を基材シートの片面に形成
して得られるレンズシートの製造方法において、請求項
1又は2記載のロール状の樹脂型を用いたことを特徴と
するレンズシートの製造方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例としての
実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明す
る。
【0015】図1は、本発明の一例として表面に銅メッ
キを施された鉄芯シリンダーを用いたロール状の樹脂型
の構成を示した断面図である。また、図2は、表面にア
ルミニウム板を巻き付け固定された鉄芯シリンダーを用
いたロール状の樹脂型の構成を示した断面図である。
【0016】図1に示すように、本発明のロール状の樹
脂型10は、鉄芯シリンダー11の表面に銅メッキが施
され、そのメッキ層12の上に熱硬化型樹脂からなるそ
の硬化物層13から構成され、該硬化物層の表面に所定
の凹凸形状14を有するものである。
【0017】また、図2に示すように、本発明のロール
状の樹脂型20は、鉄芯シリンダー21の表面にアルミ
ニウム板22を巻き付け固定されており、そのアルミニ
ウム板22の上に熱硬化型樹脂からなるその硬化物層2
3から構成され、該硬化物層の表面に所定の凹凸形状2
4を有するものである。
【0018】上記所定の凹凸形状は、銅メッキが施され
た鉄芯シリンダー、もしくはアルミニウム板等を巻き付
け固定され鉄芯シリンダーの銅メッキ、もしくはアルミ
ニウム板等表面上に熱硬化型樹脂からなる樹脂液溜めを
塗布形成し、レンズと逆形状を有する金属切削金型から
シリコン樹脂を用いて形状を転写して得られるシリコン
樹脂層と樹脂フィルム基材とを一体とした前記シリコン
樹脂層表面にレンズ形状を有するフィルム状中間型を、
該レンズ形状面が前記熱硬化型樹脂に密着するように巻
き付けながら前記シリンダーに積層した後、該樹脂を熱
硬化せしめて、前記フィルム状中間型を剥離した後、更
に高温で完全熱硬化せしめて、その硬化物層の表面に形
成される。
【0019】本発明で用いられる上記フィルム状中間型
の作製方法について図3を参照しながら以下に説明す
る。平面状の金属板31の表面に縦型旋盤を用いて切削
加工によって所定の凹凸形状面32を形成した金型30
を作製する。この金型をマスターとし、金型端部に塗布
装置(図示せず)を用いてシリコン樹脂からなる樹脂液
溜め40を塗布形成する((a)参照)。プレスロール6
0にてしごきながらシリコン樹脂40を金型表面に延展
させながら((b)参照)、フィルム基材50を積層する
((c)参照)。次ぎに、常温で1日程度放置するか、ま
たは加熱装置70によりシリコン樹脂層40硬化させる
((d)参照)。その後、形状を転写して得られる硬化シ
リコン樹脂層とフィルム基材とを一体に剥離し、表面に
所定形状84を有する硬化シリコン樹脂層82とフィル
ム基材81とが一体となったフィルム状中間型80が得
られる((e)参照)。
【0020】本発明で用いられるシリコン樹脂は、縮合
型は精密型取りには不適であり、付加重合型シリコン樹
脂が望ましい。シリコンの主剤と硬化剤を所定の分量で
混ぜた後、真空脱気を行い、金属金型に塗布し、ロール
プレスで扱きながら気泡を除去して形成する。ロール回
転速度及びプレス圧力を制御することにより気泡を容易
に除去できる。
【0021】次ぎに、上記で得られたフィルム状中間型
を用いて銅メッキを施された鉄芯シリンダーを使用して
本発明の請求項1記載のロール状の樹脂型の作製方法を
図4を参照しながら以下に説明する。鉄芯シリンダー1
10の表面に銅メッキを施されたロールの該メッキ層1
20上に塗布装置(図示せず)により熱硬化型樹脂から
なる樹脂液溜め100を塗布形成し((f)参照)、本発明
の前記フィルム状中間型80の所定形状の凹凸面を有す
る形状面を前記熱硬化型樹脂に密着するように気泡を除
去しながらニップローラー130で圧延しながら積層す
る((g)参照)。前記フィルム状中間型を剥離可能な程度
に熱硬化型樹脂層100を約65℃で約5時間硬化せし
めた後((h)参照)、フィルム状中間型80を剥離して
((i)参照)、表面に所定形状の凹凸面が転写された熱
硬化型樹脂層100を更に150〜200℃で10時間
で完全熱硬化せしめて((j)参照)、本発明のロール状
の樹脂型150を作製する((k)参照)。なお、特に上
記の銅メッキに限定されるものではなく、切削可能な薄
い層を鉄芯等のシリンダー上に形成でき、表面にアンカ
ーコート処理等を施すなどして、型材樹脂が密着できる
ものであればよい。
【0022】本発明で用いられる熱硬化型樹脂として、
一般的にエポキシ樹脂が用いられるが、常温で液状であ
れば特に限定するもでのはなく、フェノール樹脂、メラ
ミン樹脂、不飽和ポリエステル、ポリイミドビスマレイ
ドトリアジン樹脂、ポリシザラン等を挙げることができ
る。特に、型からの成型物の離型性、型形状の成型物へ
の転写性の点からノボラック型エポキシ樹脂及び/又は
ビスフェノールS型エポキシ樹脂からなるエポキシ樹脂
とシリコン変成化合物と酸無水物と硬化促進剤を必須成
分とするエポキシ樹脂組成物が望ましい。また、樹脂の
粘度は、塗工時で1000〜3000cps程度が望ま
しい。熱硬化型樹脂層の厚さは、熱硬化後にクラックや
反りの発生防止やコスト面から、1.0mm以下が望ま
しい。
【0023】また、請求項2記載の本発明のロール状の
樹脂型も、上記の銅メッキを施された鉄芯シリンダーの
代わりにアルミニウム板を巻き付け固定された鉄芯シリ
ンダーを使用した以外は上記と同様の方法で作製でき
る。なお、特に上記のアルミニウム板に限定されるもの
ではなく、アンバー材、42合金等の薄板状のもので鉄
芯シリンダーに巻き付け可能であって、表面にアンカー
コート処理等を施すなどして、型材樹脂が密着できるも
のであればよい。
【0024】次ぎに、本発明のロール状の樹脂型を用い
て、レンズシートの一例としてフレネルレンズシートの
製造方法について、図5を参照しながら以下に説明す
る。巻き出しロール160から供給される透明樹脂フィ
ルム161に塗布装置162により紫外線硬化型樹脂又
は電子線硬化型樹脂からなる樹脂組成物163を塗布し
た後、ドクタブレード164で塗布面を均一にして所定
形状の凹凸面を有する本発明のロール状の樹脂型166
に供給し、ニップロール165で透明樹脂フィルムに形
成された前記樹脂組成物層と前記樹脂型の凹凸形状面と
が密着するように供給し、透明樹脂フィルムを介して、
紫外線又は電子線照射装置167によって紫外線又は電
子線を照射して、フレネルレンズ面を透明樹脂フィルム
に硬化接着せしめ、フレネルレンズシート168を得て
巻き取りロール169に巻き取る。
【0025】本発明で使用される前記透明樹脂フィルム
としては、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポ
リスチレン樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、塩化ビニル樹脂やこれらの複合体などの合成樹脂な
どのフィルム状のものが用いられる。特に、PET(ポ
リエチレンテレフタレート),PVC(ポリ塩化ビニ
ル)、PC(ポリカーボネイト),PMMA(ポリメチ
ルメタアクリレート)、MS(メタクリルスチレン)な
どが好ましい。また、基材の厚みはロール型による巻き
取り成形のため、0.7mm以下のものが望ましい。
【0026】また、拡散剤として、例えばガラスビー
ズ,シリカ,無機系酸化物,無機系炭酸化物,無機系硫
酸化物,有機系樹脂ビーズなど添加された基材が使用さ
れることもある。
【0027】本発明で用いられる紫外線硬化型樹脂又は
電子線硬化型樹脂としては、様々なものがあるが、代表
的なものは、分子中にアクリロイル基を有する紫外線硬
化型樹脂であり、エポキシアクリレート系,ウレタンア
クリレート系,ポリエステルアクリレート系,ポリオー
ルアクリレート系のオリゴマー、ポリマーと単官能・2
官能・あるいは多官能重合性(メタ)アクリル系モノマ
ー、例えばテトラヒドロフルフリルアクリレート,2−
ヒドロキシエチルアクリレート,2−ヒドロキシ−3−
フェノキシプロピルアクリレート,ポリエチレングリコ
ールジアクリレート,ポリプロピレングリコールジアク
リレート,トリメチロールプロパントリアクリレート,
ペンタエリトリトールトリアクリレート,ペンタエリト
リトールテトラアクリレートなどのモノマー、オリゴマ
ー、ポリマーなどの混合物が使用される。
【0028】紫外線硬化型樹脂として使用する場合は、
上記樹脂に光重合開始剤が配合される。光重合開始剤と
して、例えばベンゾフェノン,ジエチルチオキサント
ン,ベンジルジメチルケタール,2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−フェニルプロパン−1−オン,1−ヒドロ
キシシクロヘキシルフェニルケトン,2−メチル−1−
〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モリフォリノプ
ロパン−1,アシルホスフィンオキサイドなどがある
が、光重合開始剤は100%反応するわけではなく、未
反応のものが成形されたレンズの性能に悪影響を及ぼす
ことから、0.1〜7重量%の範囲、好ましくは0.5
〜5重量%で、未硬化部が残らない程度に添加量をとど
めるべきである。
【0029】また、必要に応じて、希釈剤が用いられる
こともあり、有機溶剤、例えばアセトン,エタノール,
メタノール,酢酸エチル,クロロホルム,四塩化炭素,
テトラヒドロフラン,シクロヘキサン,ジエチルエーテ
ル,メチルエチルケトン,トルエン,ベンゼンなどが使
用される。
【0030】その他の添加剤として、紫外線吸収剤,光
安定剤,界面活性剤,消泡剤,帯電防止剤,酸化防止
剤,難燃剤などがあるが、これらの添加剤は、成形され
るレンズの性能に悪影響を及ぼさないものや、悪影響を
及ぼさない程度の添加量でなければならない。
【0031】また、必要に応じて、拡散剤として、例え
ばガラスビーズ,シリカ,無機系酸化物,無機系炭酸化
物,無機系硫酸化物,有機系樹脂ビーズなどや、離型剤
として、例えばフッ素系,シリコーン系のものが添加す
ることもできる。
【0032】上記の樹脂組成物を、ロールコート,フロ
ーコート,コンマコート,リップコート等の方法によっ
て塗布することができる。樹脂組成物の塗布後必要に応
じて、樹脂組成物表面をスムージングを行うことにより
平滑面とすることができる。スムージングは、例えば、
ドクターブレード,エアーナイフ,リバースロール等の
方法で行うことができる。
【0033】本発明において、紫外線又は電子線の照射
時間や照射強度は、紫外線硬化型樹脂又は電子線硬化型
樹脂からなる樹脂組成物、樹脂層の厚さによって異なる
が、紫外線の場合は、500〜3、000mJ/cm2
程度の紫外線を照射するのが好ましい。電子線の場合
は、1〜50メガラッド程度照射するのが好ましい。
【0034】尚、本発明におけるレンズシートは、フレ
ネルレンズシート以外にレンチキュラーシート,プリズ
ムレンズシート等を挙げることができるが、特に限定さ
れるものではない。
【0035】
【発明の効果】本発明により、銅メッキを施された鉄芯
シリンダーもしくは表面にアルミニウム板を巻き付け固
定された鉄芯シリンダーの、各々銅メッキ層もしくはア
ルミニウム板の表面に熱硬化型樹脂からなる型を形成す
るので、型が使用済みとなった際に、銅メッキ層の表面
に熱硬化型樹脂からなる型を形成する場合は、型材の樹
脂と一緒に銅メッキ層を切削してできる新しい銅表面を
再使用できる。また、アルミニウム板の表面に熱硬化型
樹脂からなる型を形成する場合は、アルミニウム板を脱
着し、新しいアルミニウム板を巻き付け固定して容易に
再使用できる。このように、再版が容易で、安価に作製
でき、実用性の高いロール状の樹脂型とその樹脂型を用
いた連続成形が可能で、生産効率に優れたレンズシート
の製造方法を提供できる。さらに、レンズシート等の光
学部品の成形品のみならず、凹凸形状を有する建装材分
野等の成形品の製造方法としても有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのロール状の樹脂型の
構成を示した断面図である。
【図2】本発明の一実施例としてのロール状の樹脂型の
構成を示した断面図である。
【図3】本発明におけるフィルム状中間型を作製する方
法の概略工程を示した説明図である。
【図4】本発明のロール状の樹脂型を作製する方法の概
略工程を示した説明図である。
【図5】本発明のロール状の樹脂型を用いたレンズシー
トの製造方法の概略工程を示した説明図である。
【符号の説明】
10、20、150、166……ロール状の樹脂型 11、21、110、151、131……鉄芯シリンダ
ー 12、120、152……銅メッキ層 13、23、153、……熱硬化樹脂層 14、24、84、154……凹凸形状 22……アルミニウム板 30……切削金型 31……金属基材 40……シリコン樹脂 50、81、161……透明樹脂フィルム 60、90、130、165……ニップロール 70、140……加熱装置 80……フイルム状中間型 82……硬化シリコン樹脂層 100……熱硬化樹脂 161……巻き出しロール 162……塗布装置 163……紫外線硬化樹脂(又は電子線硬化樹脂) 164……ドクターブレード 167……紫外線照射装置(又は電子線照射装置) 168……レンズシート 169……巻き取りロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 7:00 B29L 7:00 9:00 9:00 11:00 11:00 Fターム(参考) 4F202 AA36 AC03 AD05 AD08 AG01 AG03 AG05 AH74 CA19 CB02 CB26 CB29 CD02 CD30 CK11 CK90 CN01 4F209 AA36 AC03 AD05 AD08 AG01 AG03 AG05 AH74 PA03 PB02 PB13 PC01 PC12 PG05 PN03 PQ03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紫外線硬化型樹脂又は電子線硬化型樹脂の
    硬化物からなるレンズ部を基材シートの片面に形成して
    得られるレンズシートの製造に用いられる樹脂型におい
    て、 表面に銅メッキ等を施された鉄芯等のシリンダーに熱硬
    化型樹脂を塗布し、レンズと逆形状を有する金属切削金
    型からシリコン樹脂を用いて形状を転写して得られるシ
    リコン樹脂層と樹脂フィルム基材とを一体とした前記シ
    リコン樹脂層表面にレンズ形状を有するフィルム状中間
    型を、該レンズ形状面が前記熱硬化型樹脂に密着するよ
    うに巻き付けながら前記シリンダーに積層した後、該樹
    脂を熱硬化せしめて、前記フィルム状中間型を剥離した
    後、更に高温で完全熱硬化せしめてなることを特徴とす
    るロール状の樹脂型。
  2. 【請求項2】紫外線硬化型樹脂又は電子線硬化型樹脂の
    硬化物からなるレンズ部を基材シートの片面に形成して
    得られるレンズシートの製造に用いられる樹脂型おい
    て、 表面にアルミニウム板等を巻き付け固定された鉄芯等シ
    リンダーに熱硬化型樹脂を塗布し、レンズと逆形状を有
    する金属切削金型からシリコン樹脂を用いて形状を転写
    して得られるシリコン樹脂層と樹脂フィルム基材とを一
    体とした前記シリコン樹脂層表面にレンズ形状を有する
    フィルム状中間型を、該レンズ形状面が前記熱硬化型樹
    脂に密着するように巻き付けながら前記シリンダーに積
    層した後、該樹脂を熱硬化せしめて、前記フィルム状中
    間型を剥離した後、更に高温で完全熱硬化せしめてなる
    ことを特徴とするロール状の樹脂型。
  3. 【請求項3】紫外線硬化型樹脂又は電子線硬化型樹脂の
    硬化物からなるレンズ部を基材シートの片面に形成して
    得られるレンズシートの製造方法において、 請求項1又は2記載のロール状の樹脂型を用いたことを
    特徴とするレンズシートの製造方法。
JP2000189377A 2000-06-23 2000-06-23 ロール状の樹脂型およびその樹脂型を用いたレンズシートの製造方法 Pending JP2002001812A (ja)

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