JP2002001423A - 押出用ダイスおよびヒートシンクの製造方法 - Google Patents
押出用ダイスおよびヒートシンクの製造方法Info
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Abstract
フィン形状のヒートシンクを製造する。 【解決手段】 基板21上に多数の薄板状のフィン22が並
設されたヒートシンク20の押出成形に際し、ヒートシン
ク20の外周形状を成形するベアリング部11と、前記ベア
リング部11出側に形成された逃げ穴13とを有し、前記ベ
アリング部11におけるフィン成形部11bのベアリング長
さ(L)が0.5〜7mmに形成され、かつ前記逃げ穴13
のフィン成形部11b側の壁面13bがフィン成形部11bに連
続して0°を越え3°以下の角度(α)で開くテーパ状
に形成されている押出用ダイス1を用いる。
Description
薄板状フィンが並設されたヒートシンクを製造するため
の押出用ダイス、およびこの押出用ダイスを用いるヒー
トシンクの製造方法に関する。
に、図3に示すような、放熱基板(21)上に多数の薄板状
のフィン(22)が並設されたアルミニウム製ヒートシンク
(20)がある。このような形状の放熱部材は、少ない工程
で製作できるというメリットから押出材が用いられるこ
とが多く、優れた放熱性能を得るために、フィンを高く
かつ薄肉にして狭いピッチで形成することが求められ
る。
においては、押出材の外周形状を規定するベアリング部
(51)の押出方向出側に逃げ穴(52)が形成されているが、
押出材の形状を安定させるために前記逃げ穴(52)内のベ
アリング部(51)直後に外方に退入する逃がし部(53)が形
成することが一般的である。そして、上述のヒートシン
クを製造する押出用ダイスにも、ベアリング部(51)の全
周に逃がし部(53)が形成されている。
フィンを狭いピッチで成形する押出用ダイスでは、逃が
し部の形成によって、隣接するフィン間に対応するベア
リング部のフィン成形部間の肉厚が薄くなるため、ダイ
ス強度が低くなってたわみやすく、フィンが偏肉となる
など却って形状安定性が悪くなるという問題点があっ
た。フィンの偏肉は単に外観品質の低下を来すだけでな
く、放熱性能を低下させる原因となっている。
ング比で安定したフィン形状のヒートシンクを成形でき
る押出用ダイスおよびヒートシンクの製造方法の提供を
目的とする。
に、この発明の押出用ダイスは、基板(21)上に多数の薄
板状のフィン(22)が並設されたヒートシンク(20)の外周
形状を成形するベアリング部(11)と、前記ベアリング部
(11)出側に形成された逃げ穴(13)とを有する押出用ダイ
スであって、前記ベアリング部(11)におけるフィン成形
部(11b)のベアリング長さ(L)が0.5〜7mmに形成
され、かつ前記逃げ穴(13)のフィン成形部(11b)側の壁
面(13b)がフィン成形部(11b)に連続して0°を越え3°
以下の角度(α)で開くテーパ状に形成されていること
を特徴とする。
は、基板(21)上に多数の薄板状のフィン(22)が並設され
たヒートシンク(20)を押出成形によって製造する方法に
おいて、前記ヒートシンク(20)の外周形状を成形するベ
アリング部(11)と、前記ベアリング部(11)出側に形成さ
れた逃げ穴(13)とを有し、前記ベアリング部(11)におけ
るフィン成形部(11b)のベアリング長さ(L)が0.5
〜7mmに形成され、かつ前記逃げ穴(13)のフィン成形部
(11b)側の壁面(13b)がフィン成形部(11b)に連続して0
°を越え3°以下の角度(α)で開くテーパ状に形成さ
れている押出用ダイス(1)を用い、前記ベアリング部(1
1)からアルミニウム材料を押出すことを特徴とする。
形部(11b)間の肉厚が確保され、フィンのトング比を高
くしても高い剛性が得られる。このため、前記押出用ダ
イス(1)を用いてアルミニウム材料を押出した場合、高
い押圧力に対してもフィン成形部(11b)間がたわみにく
く、トング比の高いフィンでも偏肉にならず安定したフ
ィン形状のヒートシンクを押出すことができる。
出用ダイス(1)の一実施形態を示す。この押出用ダイス
(1)は、図3に示す、厚肉の基板(21)上に多数の薄板状
のフィン(22)が並設され、さらに両端のフィンの外側に
やや厚肉の外枠(23)が形成されたヒートシンク(20)の製
造に用いられる。
ンク(20)の外周形状を成形するベアリング部(11)が設け
られて、ベアリング部(11)に囲まれた成形孔(12)が形成
され、さらにベアリング部(11)の出側に外方に開くテー
パ状の逃げ穴(13)が設けられている。
リング部(11)のうちの基板(21)を成形する基板成形部(1
1a)側と、フィン(22)を成形するフィン成形部(11b)側と
で形状が異なる。即ち、基板成形部(11a)側の壁面(13a)
は、基板成形部(11a)直後に外方に退入して押出方向と
直交する平面からなる逃げ部(14)が形成され、その退
入端からテーパ状に形成されている。一方、フィン成形
部(11b)側の壁面(13b)は、このような退入状の逃がし部
が形成されることなくフィン成形部(11b)に連続してテ
ーパ状に形成されている。
において、押出材料の流れを制御するために、成形孔(1
2)の周囲に凹状の堀込部(15)が形成されている。
し部を形成せずフィン成形部(11b)直後にテーパ状の壁
面(13b)を形成することでフィン成形部(11b)間のダイス
肉厚を確保して剛性を高め、押出時のたわみを防止する
ことができる。基板成形部(11a)や外枠成形部(図示省
略)の周囲は十分なダイス肉厚があるので、これらの側
では従来のダイスと同様に逃がし部(14)を形成して押出
形状の安定を図ることができる。
おけるフィン成形部(11b)のベアリング長さ(L)は、
高トング比でも安定したフィン形状を得るために0.5
〜7mmとする必要がある。0.5mm未満では所要形状に
成形するというベアリング分としての機能が得られず、
7mmを越えると押出抵抗が高くなって却って成形性を損
なうおそれがある。ベアリング長さ(L)の好ましい下
限値は0.5mmであり、好ましい上限値は2.0mmであ
る。また、フィン成形部(11b)に連続する壁面(13b)のテ
ーパ角度(α)は、ダイスの剛性を確保するとともにフ
ィンピッチを狭くする必要上、0°を越え3.0°以下
に形成する必要がある。0°ではフィン成形部(11b)と
等しくなって逃げ穴となり得ず成形性を阻害し、3.0
°を越えるとダイスの剛性を確保することが困難とな
る。テーパ角度(α)の好ましい下限値は0.5°であ
り、好ましい上限値は2.0°である。前記ベアリング
長さ(L)およびテーパ角度(α)は1つの押出用ダイ
スにおいて一定値である必要はなく、フィンの部位に応
じてそれぞれ上記範囲内で変化させることができる。
成形部(11b)(11b)間は逃げ穴(13)の壁面(13b)がフィン
成形部(11b)に連続して形成されていることで十分な肉
厚が確保されて剛性が高い。このため、この押出用ダイ
ス(1)を用いて図3に示す形状のヒートシンク(20)を押
出した場合、材料の押圧力を受けてもフィン成形部(11
b)(11b)間がたわまず、薄板状のフィン(22)は安定した
形状に押出される。一方、厚肉の基板部(21)は、ダイス
(1)のベアリング部(11)の基板成形部(11a)の直後に退入
状の逃げ部(14)が形成されているために、安定した形
状に押出される。
長さや逃げ穴(13)の壁面(13a)のテーパ角度は、上述し
たフィン成形部(11b)の範囲に限定されずない。基板成
形部(11a)のベアリング長さは、2〜15mmが好まし
く、逃げ穴(13)の壁面(13a)のテーパ角度は5〜10°
が好ましい。
のヒートシンクを成形できるものであればダイスの型式
や材質を問わない。ダイスとして、雄型と雌型の組合せ
からなるポートホールダイスを用いても良い。
出成形可能で熱伝導性優れたものであれば良く、特にJ
IS 6000系合金を推奨できる。
用いてヒートシンクの押出実験を行った。
グ部(11)のフィン成形部(11b)のベアリング長さ(L)
を10mm、フィン肉厚に対応するフィン成形部(11b)の
幅(T)を1.5mm、フィン高さに対応するフィン成形
部(11b)の高さ(H)を22mmに形成し、フィン成形部
(11b)出側の逃げ穴(13)は、フィン成形部(11b)の全周に
おいて退入状の逃がし部を形成せず、フィン成形部(11
b)に連続してテーパ角度(α)を1°の壁面(13b)を形
成した。また、ベアリング部(11)の基板成形部(11a)の
ベアリング長さを6mmに形成し、基板成形部(11a)出側
の逃げ穴(13)は、基板成形部(11a)の全周において退入
量1mmの逃がし部(14)を形成するとともに、退入端から
5°のテーパ状の壁面(13a)を形成した。
IS 6063アルミニウム合金を押出材料として長さ
3100mmの長尺材を10本押出した。
本目の3本について、左右端各2枚のフィンを除く中間
の14枚のフィンについてフィン肉厚を測定した。測定
結果を図4に示す。
退入量1mmの逃がし部を形成したことを除いて上記実施
例と同形の押出用ダイスを用いて同様の押出試験を行っ
た。測定した14枚のフィンの肉厚を図5に示す。
の出側に逃がし部を形成しない本発明の押出用ダイスで
はフィンの肉厚が1.4〜1.6mmの範囲に収まって安
定したフィン形状を得ることができた。これに対し、逃
がし部を形成した比較例では、フィン厚さが1.0〜
1.85mmの間でばらついて形状安定性に劣るものであ
った。
は、基板上に多数の薄板状のフィンが並設されたヒート
シンクの外周形状を成形するベアリング部と、前記ベア
リング部出側に形成された逃げ穴とを有する押出用ダイ
スであって、前記ベアリング部におけるフィン成形部の
ベアリング長さ(L)が0.5〜7mmに形成され、かつ
前記逃げ穴のフィン成形部側の壁面がフィン成形部に連
続して0°を越え3°以下の角度(α)で開くテーパ状
に形成されているから、フィン成形部間の肉厚が確保さ
れて剛性が高まる。
ミニウム材料を押出すヒートシンクの製造方法において
は、高い押圧力に対してもフィン成形部間がたわみにく
く、トング比の高いフィンでも偏肉にならず安定したフ
ィン形状のヒートシンクを押出すことができ、放熱性能
の優れたヒートシンクを製造することができる。
ら見た平面図である。
シンクの横断面図である。
ンクのフィン肉厚のばらつきを示すグラフ図である。
シンクのフィン肉厚のばらつきを示すグラフ図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 基板(21)上に多数の薄板状のフィン(22)
が並設されたヒートシンク(20)の外周形状を成形するベ
アリング部(11)と、前記ベアリング部(11)出側に形成さ
れた逃げ穴(13)とを有する押出用ダイスであって、 前記ベアリング部(11)におけるフィン成形部(11b)のベ
アリング長さ(L)が0.5〜7mmに形成され、かつ前
記逃げ穴(13)のフィン成形部(11b)側の壁面(13b)がフィ
ン成形部(11b)に連続して0°を越え3°以下の角度
(α)で開くテーパ状に形成されていることを特徴とす
る押出用ダイス。 - 【請求項2】 基板(21)上に多数の薄板状のフィン(22)
が並設されたヒートシンク(20)を押出成形によって製造
する方法において、 前記ヒートシンク(20)の外周形状を成形するベアリング
部(11)と、前記ベアリング部(11)出側に形成された逃げ
穴(13)とを有し、前記ベアリング部(11)におけるフィン
成形部(11b)のベアリング長さ(L)が0.5〜7mmに
形成され、かつ前記逃げ穴(13)のフィン成形部(11b)側
の壁面(13b)がフィン成形部(11b)に連続して0°を越え
3°以下の角度(α)で開くテーパ状に形成されている
押出用ダイス(1)を用い、前記ベアリング部(11)からア
ルミニウム材料を押出すことを特徴とするヒートシンク
の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2000181058A JP4308411B2 (ja) | 2000-06-16 | 2000-06-16 | 押出用ダイスおよびヒートシンクの製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010137249A (ja) * | 2008-12-11 | 2010-06-24 | Showa Denko Kk | 押出用ダイスおよびその製造方法 |
GB2489697A (en) * | 2011-04-04 | 2012-10-10 | Eroga Die Co Ltd | Extruder Die |
CN111940527A (zh) * | 2020-07-28 | 2020-11-17 | 湖南中创空天新材料股份有限公司 | 一种用于插片散热器基板成型的挤压模具 |
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- 2000-06-16 JP JP2000181058A patent/JP4308411B2/ja not_active Expired - Fee Related
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