JP2002001329A - 海洋深層水よりミネラルウォーターを製造する方法 - Google Patents

海洋深層水よりミネラルウォーターを製造する方法

Info

Publication number
JP2002001329A
JP2002001329A JP2000192716A JP2000192716A JP2002001329A JP 2002001329 A JP2002001329 A JP 2002001329A JP 2000192716 A JP2000192716 A JP 2000192716A JP 2000192716 A JP2000192716 A JP 2000192716A JP 2002001329 A JP2002001329 A JP 2002001329A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
exchange resin
deep ocean
cation exchange
type
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2000192716A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Henmi
彰男 逸見
Etsuro Sakagami
越朗 坂上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2000192716A priority Critical patent/JP2002001329A/ja
Publication of JP2002001329A publication Critical patent/JP2002001329A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】海洋深層水は、ミネラルが豊富で無菌的に採取
されるので、多くの用途が開発されている。しかし、飲
料水または水耕栽培用水として利用するには、食塩分が
多く、味が塩辛くて飲用には適さず、植物を育成するに
も適していない。従って、如何に効率よく食塩分のみを
除去し、ミネラル分を残し、飲料用水または水耕栽培用
水などに利用するかが課題であった。 【解決手段】海洋深層水を陽イオン交換能を有する粘土
鉱物、交換性陽イオンで飽和した人工ゼオライト、陽イ
オン交換樹脂、陰イオン交換樹脂などにより処理する海
洋深層水よりミネラルウォーターの製造方法並びに海洋
深層水をH型人工ゼオライトまたはH型陽イオン交換樹
脂により処理した後、活性炭、木炭、シリカゲルおよび
珪藻土などにより処理する海洋深層水よりミネラルウォ
ーターの製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海洋深層水を粘土
鉱物、人工ゼオライト、イオン交換樹脂、活性炭などに
より処理することによる、海洋深層水よりミネラルウォ
ーターを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】海洋深層水は、ミネラルが豊富で無菌的
に採取されるので、多くの用途が開発されている。しか
し、飲料水または水耕栽培用水として利用するには、食
塩分が多く、味が塩辛くて飲用には適さず、植物を育成
するにも適していない。従って、塩分を除去することが
必要であり、多くは限外ろ過膜により塩分を除去してい
る。しかし、この方法はコストもかかり、得られた水は
ミネラルを全く含まないので、海洋深層水の特徴を生か
すために、除去したミネラルを再度添加しているのが、
現状である。また、海洋深層水を天然水で希釈し、さら
に果汁を添加して味付けしたものが、飲料用水として市
販されているが、これも海洋深層水の特徴を十分に生か
しているとはいえない状態である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、海洋深
層水はミネラルが豊富で、しかも無菌的に採取されるの
で、飲料用水として最適なものと考えられるが、食塩分
が多く含まれているので、そのままでは飲料用水として
は不適である。従って、如何に効率よく食塩分のみを除
去し、ミネラルを残し、飲料用水または水耕栽培用水な
どに利用するかが課題であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、陽イオン交換能を有する物質につい
て、鋭意検討を行った結果、本発明を提供するに至っ
た。すなわち、海洋深層水を陽イオン交換能を有する粘
土鉱物により処理することを特徴とする海洋深層水より
ミネラルウォーターを製造する方法であって、陽イオン
交換能を有する粘土鉱物が、海洋深層水の10乃至60
重量%であることが好ましい。
【0005】本発明の第二は、海洋深層水を交換性陽イ
オンで飽和した人工ゼオライトにより処理することを特
徴とする海洋深層水よりミネラルウォーターを製造する
方法であって、交換性陽イオンで飽和した人工ゼオライ
トが海洋深層水の5乃至20重量%であることが好まし
い。
【0006】本発明の第三は、海洋深層水を陽イオン交
換樹脂により処理することを特徴とする海洋深層水より
ミネラルウォーターを製造する方法であって、陽イオン
交換樹脂が、K型陽イオン交換樹脂およびH型陽イオン
交換樹脂のいずれか1種または2種であることが好まし
く、陽イオン交換樹脂が、海洋深層水の5乃至20重量
%であることが特に好ましい。
【0007】本発明の第四は、海洋深層水を陰イオン交
換樹脂により処理することを特徴とする海洋深層水より
ミネラルウォーターを製造する方法であって、陰イオン
交換樹脂が、酢酸イオン型陰イオン交換樹脂、クエン酸
型陰イオン交換樹脂およびリンゴ酸型陰イオン交換樹脂
のいずれか1種または2種以上であることが好ましく、
陰イオン交換樹脂が、海洋深層水の5乃至20重量%で
あることが特に好ましい。
【0008】本発明の第五は、海洋深層水を陽イオン交
換樹脂による処理および陰イオン交換樹脂による処理、
を行うことを特徴とする海洋深層水よりミネラルウォー
ターを製造する方法であって、陽イオン交換樹脂が、K
型陽イオン交換樹脂およびH型陽イオン交換樹脂のいず
れか1種または2種であることが好ましく、陰イオン交
換樹脂が、酢酸イオン型陰イオン交換樹脂、クエン酸型
陰イオン交換樹脂およびリンゴ酸型陰イオン交換樹脂の
いずれか1種または2種以上であることが好ましく、陽
イオン交換樹脂が、海洋深層水の5乃至20重量%であ
ることが特に好ましく、陰イオン交換樹脂が、海洋深層
水の5乃至20重量%であることが特に好ましい。
【0009】本発明の第六は、海洋深層水をH型人工ゼ
オライトまたはH型陽イオン交換樹脂により処理した
後、活性炭、木炭、シリカゲルおよび珪藻土のいずれか
1種または2種以上により処理することを特徴とする海
洋深層水よりミネラルウォーターを製造する方法であ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明にいう海洋深層水とは、太
陽光が届かない水深200m以深の海洋水をいい、水温
は表層水より低温であって約10℃前後と一定であり、
陸水や大気からの化学物質による汚染も少なく、光合成
を行う海藻や植物プランクトンの発生も少なく、非常に
清浄性の高い海水である。従って、食塩の濃度が高いこ
とを除けば、ミネラルの豊富な優れた飲料用水および水
耕栽培用水といえる。
【0011】本発明にいうミネラルウォーターとは、海
洋深層水より多量に存在すると動物および植物に有害で
あるNa+ を除去し、その他の成分は除去することなく
温存し、ミネラルを豊富に含む水をいう。
【0012】本発明にいう陽イオン交換能を有する粘土
鉱物とは、一定荷電粘土および荷電粘土をいい、スメク
タイト、バーミキュライト、ベントナイト、モンモリロ
ナイト、カオリナイトなどを例示することができる。本
発明の目的には、ベントナイトおよびモンモリロナイト
が好ましい。また、その処理量は製造するミネラルウォ
ーターの品質によるが、海洋深層水の10〜60重量%
であることが好ましく、海洋深層水の20〜50重量%
であることがより好ましい。海洋深層水の10重量%未
満であると必要量の食塩を除去することができず、60
重量%を超えると食塩およびミネラルの含有量が低下
し、ミネラルウォーターの品質を保持することができな
い。ここで処理量とは、回分式処理の場合には、海洋深
層水への陽イオン交換能を有する粘土鉱物の添加量であ
り、連続式処理の場合には、処理する海洋深層水に対す
る充填槽中の陽イオン交換能を有する粘土鉱物の割合い
である。
【0013】本発明にいう人工ゼオライトとは、珪酸お
よびアルミニウムを含む無機成分からなる非結晶性の珪
酸アルミニウム塩を含む組成物を、アルカリ処理により
人工的に転換して得られたゼオライトのことであって、
その主成分はフィリップサイト、ホージャサイト、ゼオ
ライトA、ヒドロキシソーダライトなどであり、他の成
分を少量含むこともある。交換性陽イオンで飽和した人
工ゼオライトは、表面に付加しているカチオンすなわち
陽イオンが交換性であり、H型人工ゼオライト、Na型
人工ゼオライト、K型人工ゼオライト、Ca型人工ゼオ
ライト、NH4型人工ゼオライトおよびMg型人工ゼオ
ライトを例示することができる。本発明の目的には、H
型人工ゼオライト、K型人工ゼオライト、Ca型人工ゼ
オライトおよびMg型人工ゼオライトが好ましい。ま
た、その処理量は製造するミネラルウォーターの品質に
よるが、海洋深層水の5〜20重量%であることが好ま
しく、海洋深層水の10〜15重量%であることがより
好ましい。海洋深層水の5重量%未満であると必要量の
食塩を除去することができず、20重量%を超えると食
塩およびミネラルの含有量が低下し、ミネラルウォータ
ーの品質を保持することができない。ここで処理量と
は、回分式処理の場合には、海洋深層水への人工ゼオラ
イトの添加量であり、連続式処理の場合には、処理する
海洋深層水に対する充填槽中の人工ゼオライトの割合い
である。
【0014】本発明にいう陽イオン交換樹脂とは、陽イ
オン交換の作用を示すイオン交換樹脂をいい、その交換
基による酸性の強弱によって強酸性陽イオン交換樹脂と
弱酸性陽イオン交換樹脂とに分類されるが、本発明の目
的のためには、H型陽イオン交換樹脂、K型陽イオン交
換樹脂、Ca型陽イオン交換樹脂およびMg型陽イオン
交換樹脂が好ましい。また、その処理量は製造するミネ
ラルウォーターの品質によるが、海洋深層水の5〜20
重量%であることが好ましく、海洋深層水の10〜15
重量%であることがより好ましい。海洋深層水の5重量
%未満であると必要量の食塩を除去することができず、
20重量%を超えると食塩およびミネラルの含有量が低
下し、ミネラルウォーターの品質を保持することができ
ない。ここで処理量とは、回分式処理の場合には、海洋
深層水への陽イオン交換樹脂の添加量であり、連続式処
理の場合には、処理する海洋深層水に対する充填槽中の
陽イオン交換樹脂の割合いである。
【0015】本発明にいう陰イオン交換樹脂とは、不溶
性の合成樹脂の母体にアミノ基、第四アンモニウム基な
どの塩基性基をもつイオン交換樹脂であって、本発明の
目的のためには、陰イオン交換樹脂が、酢酸イオン型陰
イオン交換樹脂、クエン酸型陰イオン交換樹脂およびリ
ンゴ酸型陰イオン交換樹脂であることが好ましい。ま
た、その処理量は製造するミネラルウォーターの品質に
よるが、海洋深層水の5〜20重量%であることが好ま
しく、海洋深層水の10〜15重量%であることがより
好ましい。海洋深層水の5重量%未満であると必要量の
有機酸塩を付与することができず、20重量%を超える
と有機酸塩の付与量が多くなり、ミネラルウォーターの
酸味が強くなるので、品質上好ましくない。ここで処理
量とは、回分式処理の場合には、海洋深層水への陰イオ
ン交換樹脂の添加量であり、連続式処理の場合には、処
理する海洋深層水に対する充填槽中の陰イオン交換樹脂
の割合いである。
【0016】本発明にいう陽イオン交換樹脂による処理
および陰イオン交換樹脂による処理とは、海洋深層水を
陽イオン交換樹脂による処理を行った後に、陰イオン交
換樹脂による処理を行うこと、並びに陰イオン交換樹脂
による処理を行った後に、陽イオン交換樹脂による処理
を行うこと、をいい、陽イオン交換樹脂による処理およ
び陰イオン交換樹脂による処理の順序は問わない。その
処理量は製造するミネラルウォーターの品質によるが、
陽イオン交換樹脂および陰イオン交換樹脂のそれぞれに
ついて、海洋深層水の5〜20重量%であることが好ま
しく、海洋深層水の10〜15重量%であることがより
好ましい。
【0017】本発明にいう活性炭とは、気体または溶液
中の溶質などに対して強い吸着能を示す炭素質の物質で
あって、その賦活方法は、水蒸気賦活による方法、薬品
賦活による方法、その他の賦活による方法のいずれであ
ってもよく、またその形態は、粉末活性炭または粒状活
性炭であってもよい。本発明においては、H型人工ゼオ
ライトまたはH型陽イオン交換樹脂の処理により塩酸が
生成した場合に、これを吸着するのに適している。ま
た、その処理量は製造するミネラルウォーターの品質に
よるが、海洋深層水の2〜6重量%であることが好まし
く、海洋深層水の2重量%未満であると必要量の塩酸を
除去することができず、6重量%を超えると各種成分の
含有量が低下し、ミネラルウォーターの品質を保持する
ことができない。木炭は、木材を炭化して得られる炭素
を主成分とする物質であって、活性炭と同様の性質を有
するが、その性能は活性炭に比して若干劣る。従って、
その処理量は製造するミネラルウォーターの品質による
が、海洋深層水の8〜10重量%であることが好まし
く、8重量%未満であると必要量の塩酸を除去すること
ができず、10重量%を超えると各種成分の含有量が低
下し、ミネラルウォーターの品質を保持することができ
ない。ここで処理量とは、回分式処理の場合には、海洋
深層水への活性炭または木炭の添加量であり、連続式処
理の場合には、処理する海洋深層水に対する充填槽中の
活性炭または木炭の割合いである。
【0018】本発明にいうシリカゲルとは、非晶質の珪
酸であって、天然品および合成品とを問わない。本発明
においては、H型人工ゼオライトまたはH型陽イオン交
換樹脂の処理により塩酸が生成した場合に、これを吸着
するのに適している。また、その処理量は製造するミネ
ラルウォーターの品質によるが、海洋深層水の4〜8重
量%であることが好ましく、4重量%未満であると必要
量の塩酸を除去することができず、8重量%を超えると
各種成分の含有量が低下し、ミネラルウォーターの品質
を保持することができない。ここで処理量とは、回分式
処理の場合には、海洋深層水へのシリカゲルの添加量で
あり、連続式処理の場合には、処理する海洋深層水に対
する充填槽中のシリカゲルの割合いである。
【0019】本発明にいう珪藻土とは、そのほとんどが
単細胞藻類である珪藻の遺骸、すなわち珪藻殻からでき
ている珪質の堆積物で、粘土、火山灰、有機物などが混
じっているのが普通であって、その本質は含水非晶質二
酸化珪素である。珪藻土の用途は広く、吸着材、ろ過助
材、保温材、保冷材、充填材、研磨材、などに利用され
ており、用途によっては、珪藻土原土を粉砕し、目的の
用途に適するように精製するのが、一般的である。本発
明においては、H型人工ゼオライトまたはH型陽イオン
交換樹脂の処理により塩酸が生成した場合に、これを吸
着するのに適している。また、その処理量は製造するミ
ネラルウォーターの品質によるが、海洋深層水の10〜
12重量%であることが好ましく、10重量%未満であ
ると必要量の塩酸を除去することができず、12重量%
を超えると各種成分の含有量が低下し、ミネラルウォー
ターの品質を保持することができない。ここで処理量と
は、回分式処理の場合には、海洋深層水への珪藻土の添
加量であり、連続式処理の場合には、処理する海洋深層
水に対する充填槽中の珪藻土の割合いである。
【0020】
【実施例】本発明の概要について説明する。海洋深層水
を回分式処理をする場合には、海洋深層水の処理槽に所
定の処理剤を所要量添加し、攪拌した後、海洋深層水か
ら処理剤を分離して、ミネラルウォーターを得る。ま
た、海洋深層水を連続式処理をする場合には、処理剤充
填槽に所定の処理剤を所要量充填し、海洋深層水を所定
量流下し、ミネラルウォーターを得る。その流速は処理
剤の種類によって異なり、最適の条件を採用することが
できる。
【0021】海洋深層水をH型人工ゼオライトまたはH
型陽イオン交換樹脂により処理した場合には、処理した
海洋深層水中に塩酸が生成するので、活性炭、木炭、シ
リカゲルまたは珪藻土により脱塩酸処理するが、その処
理方法は、回分式処理または連続式処理のいずれでもよ
いが、その処理方法は上述のとおりである。
【0022】次に、本発明の詳細を実施例に基づいて説
明するが、本発明の趣旨はこれらの実施例に限定される
ものではない。 (実施例1)海洋深層水(採水地点:富山県滑川市高塚
沖合2600m、深さ320m)500mlを1L容の
ビーカーに入れ、ベントナイト(片山ベントナイト)3
00gを添加し、60分間、よく攪拌した後、ベントナ
イトをろ別し、ミネラルウォーターを得た。この水のミ
ネラルを原子吸光分光光度計により分析した結果は、表
1のとおりであって、所望のミネラルウォーターを得る
ことができた。
【0023】(実施例2)実施例1で使用した海洋深層
水500mlを1L容のビーカーに入れ、平均粒径10
μmで陽イオン交換容量450cmol(+)kg-1
K型人工ゼオライト50gを添加し、60分間、よく攪
拌した後、K型人工ゼオライトをろ別し、ミネラルウォ
ーターを得た。この水のミネラルを原子吸光分光光度計
により分析した結果は、表1のとおりであって、所望の
ミネラルウォーターを得ることができた。
【0024】(実施例3)実施例1で使用した海洋深層
水500mlを1L容のビーカーに入れ、実施例2で使
用したK型人工ゼオライト80gを添加し、60分間、
よく攪拌した後、K型人工ゼオライトをろ別し、ミネラ
ルウォーターを得た。この水のミネラルを原子吸光分光
光度計により分析した結果は、表1のとおりであって、
所望のミネラルウォーターを得ることができた。
【0025】(実施例4)実施例1で使用した海洋深層
水500mlを1L容のビーカーに入れ、平均粒径1m
mで陽イオン交換容量500cmol(+)kg-1のK
型陽イオン交換樹脂50gを添加し、60分間、よく攪
拌した後、K型陽イオン交換樹脂をろ別し、ミネラルウ
ォーターを得た。この水のミネラルを原子吸光分光光度
計により分析した結果は、表1のとおりであって、所望
のミネラルウォーターを得ることができた。
【0026】(実施例5)実施例1で使用した海洋深層
水500mlを1L容のビーカーに入れ、実施例4で使
用したK型陽イオン交換樹脂80gを添加し、60分
間、よく攪拌した後、K型陽イオン交換樹脂をろ別し、
ミネラルウォーターを得た。この水のミネラルを原子吸
光分光光度計により分析した結果は、表1のとおりであ
って、所望のミネラルウォーターを得ることができた。
【0027】(実施例6)実施例1で使用した海洋深層
水500mlを1L容のビーカーに入れ、実施例2で使
用したK型人工ゼオライト50gを添加し、60分間、
よく攪拌した後、K型人工ゼオライトをろ別し、次い
で、平均粒径1mmで陰イオン交換容量450cmol
(−)kg-1の酢酸イオン型陰イオン交換樹脂30gを
添加し、60分間、よく攪拌した後、酢酸イオン型陰イ
オン交換樹脂をろ別し、有機酸含有ミネラルウォーター
を得た。この水のミネラルを原子吸光分光光度計により
分析した結果は、表1のとおりであって、所望の有機酸
含有ミネラルウォーターを得ることができた。
【0028】(実施例7)実施例1で使用した海洋深層
水500mlを1L容のビーカーに入れ、実施例4で使
用したK型陽イオン交換樹脂50gを添加し、60分
間、よく攪拌した後、K型陽イオン交換樹脂をろ別し、
次いで、平均粒径1mmで陰イオン交換容量450cm
ol(−)kg-1のクエン酸型陰イオン交換樹脂30g
を添加し、60分間、よく攪拌した後、クエン酸型陰イ
オン交換樹脂をろ別し、有機酸含有ミネラルウォーター
を得た。この水のミネラルを原子吸光分光光度計により
分析した結果は、表1のとおりであって、所望の有機酸
含有ミネラルウォーターを得ることができた。
【0029】(実施例8)実施例1で使用した海洋深層
水500mlを1L容のビーカーに入れ、平均粒径10
μmで陽イオン交換容量450cmol(+)kg-1
H型人工ゼオライト50gを添加し、60分間、よく攪
拌した後、H型人工ゼオライトをろ別し、次いで、活性
炭(和光純薬工業株式会社製)20gを添加し、60分
間、よく攪拌した後、活性炭をろ別し、ミネラルウォー
ターを得た。この水のミネラルを原子吸光分光光度計に
より分析した結果は、表1のとおりであって、所望のミ
ネラルウォーターを得ることができた。
【0030】(実施例9)実施例1で使用した海洋深層
水500mlを1L容のビーカーに入れ、実施例8で使
用したH型人工ゼオライト50gを添加し、60分間、
よく攪拌した後、H型人工ゼオライトをろ別し、次い
で、珪藻土(和光純薬工業株式会社製)50gを添加
し、60分間、よく攪拌した後、珪藻土をろ別し、ミネ
ラルウォーターを得た。この水のミネラルを原子吸光分
光光度計により分析した結果は、表1のとおりであっ
て、所望のミネラルウォーターを得ることができた。
【0031】(実施例10)実施例1で使用した海洋深
層水500mlを1L容のビーカーに入れ、平均粒径1
0μmで陽イオン交換容量500cmol(+)kg-1
のH型陽イオン交換樹脂50gを添加し、60分間、よ
く攪拌した後、H型陽イオン交換樹脂をろ別し、次い
で、木炭40gを添加し、60分間、よく攪拌した後、
木炭をろ別し、ミネラルウォーターを得た。この水のミ
ネラルを原子吸光分光光度計により分析した結果は、表
1のとおりであって、所望のミネラルウォーターを得る
ことができた。
【0032】(実施例11)実施例1で使用した海洋深
層水500mlを1L容のビーカーに入れ、実施例10
で使用したH型陽イオン交換樹脂50gを添加し、60
分間、よく攪拌した後、H型陽イオン交換樹脂をろ別
し、次いで、シリカゲル(和光純薬工業株式会社製)2
0gを添加し、60分間、よく攪拌した後、シリカゲル
をろ別し、ミネラルウォーターを得た。この水のミネラ
ルを原子吸光分光光度計により分析した結果は、表1の
とおりであって、所望のミネラルウォーターを得ること
ができた。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】海洋深層水は、ミネラルが豊富で無菌的
に採取されるので、多くの用途が開発されているが、飲
料水および水耕栽培用水として利用するには、食塩分が
多く、味が塩辛くて飲用には適さず、また栽培用水にも
適していない。そのため、塩分を除去することが必要で
あり、従来は限外ろ過膜により塩分を除去し、しかも除
去したミネラルを再度添加しており、コストが高く、海
洋深層水の特徴を十分に生かしているとはいえない状況
にある。
【0035】本発明は、海洋深層水を陽イオン交換能を
有する粘土鉱物、人工ゼオライトおよびイオン交換樹脂
などの処理により、低コストで海洋深層水中の食塩を除
去することができ、非常に有用なミネラルウォーターの
製造方法を提供することができる。また、酢酸イオン型
陰イオン交換樹脂、クエン酸型陰イオン交換樹脂、リン
ゴ酸型陰イオン交換樹脂などの陰イオン交換樹脂による
処理により、低コストで飲料用ミネラルウォーターに酸
味を与えることができる。
【0036】さらには、海洋深層水を陽イオン交換能を
有する粘土鉱物、人工ゼオライトおよびイオン交換樹脂
などの処理により、塩酸が生じた場合には、活性炭、珪
藻土、木炭、シリカゲルなどの処理により、生じた塩酸
を低コストで除去し、海洋深層水を、ミネラルウォータ
ーにする製造方法である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4B017 LC03 LK02 LP07 LP08 4D024 AA05 AB14 BA02 BA03 BA05 BA07 BB01 BC01 DB03 DB19 4D025 AA01 AB18 BA03 BA08 DA02 DA03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】海洋深層水を陽イオン交換能を有する粘土
    鉱物により処理することを特徴とする海洋深層水よりミ
    ネラルウォーターを製造する方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の陽イオン交換能を有する
    粘土鉱物が、海洋深層水の10乃至60重量%であるこ
    とを特徴とする海洋深層水よりミネラルウォーターを製
    造する方法。
  3. 【請求項3】海洋深層水を交換性陽イオンで飽和した人
    工ゼオライトにより処理することを特徴とする海洋深層
    水よりミネラルウォーターを製造する方法。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の交換性陽イオンで飽和し
    た人工ゼオライトが海洋深層水の5乃至20重量%であ
    ることを特徴とする海洋深層水よりミネラルウォーター
    を製造する方法。
  5. 【請求項5】海洋深層水を陽イオン交換樹脂により処理
    することを特徴とする海洋深層水よりミネラルウォータ
    ーを製造する方法。
  6. 【請求項6】海洋深層水を陰イオン交換樹脂により処理
    することを特徴とする海洋深層水よりミネラルウォータ
    ーを製造する方法。
  7. 【請求項7】海洋深層水を陽イオン交換樹脂による処理
    および陰イオン交換樹脂による処理、を行うことを特徴
    とする海洋深層水よりミネラルウォーターを製造する方
    法。
  8. 【請求項8】請求項5または7に記載の陽イオン交換樹
    脂が、K型陽イオン交換樹脂およびH型陽イオン交換樹
    脂のいずれか1種または2種であることを特徴とする海
    洋深層水よりミネラルウォーターを製造する方法。
  9. 【請求項9】請求項6または7に記載の陰イオン交換樹
    脂が、酢酸イオン型陰イオン交換樹脂、クエン酸型陰イ
    オン交換樹脂およびリンゴ酸型陰イオン交換樹脂のいず
    れか1種または2種以上であることを特徴とする海洋深
    層水よりミネラルウォーターを製造する方法。
  10. 【請求項10】請求項5乃至9のいずれか1項に記載の
    イオン交換樹脂が、海洋深層水の5乃至20重量%であ
    ることを特徴とする海洋深層水よりミネラルウォーター
    を製造する方法。
  11. 【請求項11】海洋深層水をH型人工ゼオライトまたは
    H型陽イオン交換樹脂により処理した後、活性炭、木
    炭、シリカゲルおよび珪藻土のいずれか1種または2種
    以上により処理することを特徴とする海洋深層水よりミ
    ネラルウォーターを製造する方法。
JP2000192716A 2000-06-27 2000-06-27 海洋深層水よりミネラルウォーターを製造する方法 Ceased JP2002001329A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000192716A JP2002001329A (ja) 2000-06-27 2000-06-27 海洋深層水よりミネラルウォーターを製造する方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000192716A JP2002001329A (ja) 2000-06-27 2000-06-27 海洋深層水よりミネラルウォーターを製造する方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002001329A true JP2002001329A (ja) 2002-01-08

Family

ID=18691809

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000192716A Ceased JP2002001329A (ja) 2000-06-27 2000-06-27 海洋深層水よりミネラルウォーターを製造する方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002001329A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020045598A (ko) * 2002-05-29 2002-06-19 최형태 해양 심층수를 첨가한 식품 및 음용수 제조 방법
WO2010023740A1 (ja) * 2008-08-28 2010-03-04 Tanabe Seisuke 海水の淡水化方法
US8158411B2 (en) 2006-08-21 2012-04-17 Samsung Electronics Co., Ltd. Method of separating microorganism using nonplanar solid substrate and device for separating microorganism using the same

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020045598A (ko) * 2002-05-29 2002-06-19 최형태 해양 심층수를 첨가한 식품 및 음용수 제조 방법
US8158411B2 (en) 2006-08-21 2012-04-17 Samsung Electronics Co., Ltd. Method of separating microorganism using nonplanar solid substrate and device for separating microorganism using the same
US8557564B2 (en) 2006-08-21 2013-10-15 Samsung Electronics Co., Ltd. Method of separating microorganism using nonplanar solid substrate and device for separating microorganism using the same
WO2010023740A1 (ja) * 2008-08-28 2010-03-04 Tanabe Seisuke 海水の淡水化方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6618803B2 (ja) 水流からストロンチウム放射性核種を選択的に除去する方法
Bogdanov et al. Natural zeolites: clinoptilolite
Nsaifabbas et al. Application of rice husk to remove humic acid from aqueous solutions and profiting from waste leftover
Chen Batch and continuous adsorption of strontium by plant root tissues
Kwakye-Awuah et al. Parametric, equilibrium, and kinetic study of the removal of salt ions from Ghanaian seawater by adsorption onto zeolite X
CN101643289A (zh) 一种水体中微量硒的深度去除方法
Chmielewská Natural Zeolites as Sustainable and Environmental Inorganic Resources over the History to Present
WO2015031112A1 (en) Ion exchange resin regeneration method
JP2002001329A (ja) 海洋深層水よりミネラルウォーターを製造する方法
CN105174543A (zh) 直饮水净化方法及其装置
EP3098203B1 (en) Process for ammonia removal from wastewater
JP3534297B2 (ja) 海水からの培養液の製造方法およびその利用方法
DE102011087137A1 (de) Verfahren zum Abtrennen von Mikroorganismen aus einer wässrigen Phase und eine Vorrichtung zur Durchführung dieses Verfahrens
CA2853860A1 (en) A method for removing ammonium nitrogen from organic waste water
JP2003092998A (ja) 家畜類の養殖用飼料
Abdul-Moneim et al. SYNTHESIS, CHARACTERIZATION AND APPLICATION OF CANCRINITE IN GROUND WATER TREATMENT FROM WADI EL-ASSIUTI AREA, ASSIUT-EGYPT.
Ostovan et al. Evaluation of the sawdust modified with diethylenetriamine as an effective adsorbent for Fe (III) removal from water
Sazali et al. A review on thin layered composite zeolite for water desalination applications
Kumar et al. Carbon-Based Materials for De-Fluoridation of Water: Current Status and Challenges
Hiremath et al. First report on biosorption of fluoride on the microalga Spirulina platensis: batch studies
Paudyal REMOVAL OF FLUORIDE FROM WATER BY USING METAL-LOADED ORANGE WASTE A
TWI267399B (en) Adsorptive filter media
Cabrera et al. Comparative sorption and leaching study of the herbicides fluometuron and MCPA in a soil amended with biochars and other sorbents
Niculescu et al. An overview on the removal of nitrogen compounds from water and wastewater
BRPI0700030B1 (pt) método de fabricação de esferas adsorventes de zeólita tipo 4a via processo sol-gel apropriadas para a adsorção e captura de metais pesados presentes em baixas concentrações em grandes volumes de efluentes líquidos industriais

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040628

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060530

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060727

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061017

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061208

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070117

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20070302

A045 Written measure of dismissal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20100427