JP2002001108A - ワンパスイオン交換を使用する、混合カチオン吸着材の製造 - Google Patents

ワンパスイオン交換を使用する、混合カチオン吸着材の製造

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JP2002001108A
JP2002001108A JP2001136342A JP2001136342A JP2002001108A JP 2002001108 A JP2002001108 A JP 2002001108A JP 2001136342 A JP2001136342 A JP 2001136342A JP 2001136342 A JP2001136342 A JP 2001136342A JP 2002001108 A JP2002001108 A JP 2002001108A
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lithium
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Frederick Wells Leavitt
フレデリック・ウェルズ・レビット
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J20/00Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof
    • B01J20/02Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof comprising inorganic material
    • B01J20/10Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof comprising inorganic material comprising silica or silicate
    • B01J20/16Alumino-silicates
    • B01J20/18Synthetic zeolitic molecular sieves
    • B01J20/186Chemical treatments in view of modifying the properties of the sieve, e.g. increasing the stability or the activity, also decreasing the activity

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸着材、例えば、混合カチオンゼオライトの
ような吸着材を製造するための、従来方法の欠点の1つ
以上を有さない、ワンステップのイオン交換方法を提供
することである。 【解決手段】 1つ以上の所望されざるカチオンを含有
する原料吸着材(101)が、カチオンの任意の所望の
組み合わせを有する製品吸着材(501)に変換され
る。イオン交換操作により、ブライン配合物から、本来
の、所望されざるカチオンや未使用のカチオンを含有す
る廃棄ブライン(102)が生成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカチオン交換された
吸着材の製造に関し、詳しくは、カチオン交換されたゼ
オライト吸着材のためのワンステップの連続イオン交換
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】既存のナトリウムゼオライト及び又はカ
リウムゼオライトをイオン交換して、カルシウム−リチ
ウムゼオライトのような混合カチオンゼオライトを製造
するための数多くの技法が知られている。現在、混合カ
チオンゼオライトを製造するには複雑且つ高価な連続イ
オン交換ステップが必要である。このステップでは、
“原料”(つまり未処理の)ゼオライト中のイオンを他
のイオンと交換させて所望の吸着材特性を持つ混合カチ
オンゼオライト製品を製造する。従来法では、混合カチ
オンを含むイオン交換材料を製造するために2つの基本
法を使用する。第1の方法は、原料(未処理)ゼオライ
トを、製品ゼオライトに導入するべきイオンを含む水溶
液と交換させるものである。水溶液の、従来“ブライ
ン”と称される水溶液のイオン配合物が、混合カチオン
ゼオライト製品に所望されるイオン濃度と平衡になるよ
うに調節される。
【0003】第2の方法は、遅く且つ非効率なバッチ交
換ステップを、未処理のゼオライトと、製品ゼオライト
に導入するべき混合カチオンを含むブラインとを連続的
に向流交換させる速く且つ連続的な向流ステップに代替
するものである。ブラインのイオン配合物は、この第2
の方法でも混合カチオンゼオライト製品の所望のイオン
濃度と平衡である。従来方法は何れも、追加の機器を使
用する時間浪費的なものであり、あるいは貴重なカチオ
ンが無駄になる大量のブラインを必要とする。従来方法
は米国特許第5,174,979号及び同2,882,
244号に記載される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、吸着材、例えば、混合カチオンゼオライトのような
吸着材を製造するための、従来方法の欠点の1つ以上を
有さない、ワンステップのイオン交換方法を提供するこ
とである。解決しようとする他の課題は、高価なカチオ
ンの使用量を低減し、且つ、貴重なカチオンのブライン
溶液内への損失を減少させ得るイオン交換方法を提供す
ることである。更に他の課題は、従来法によって提供さ
れるそれと比較してカチオン配分が改善された(より制
御された)混合カチオン交換ゼオライトを製造するため
の方法を提供することである。更に他の課題は、コスト
及びプロセス処理時間が従来法と比較して低減されたイ
オン交換方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、単一
の、連続した、向流イオン交換ステップに於いて、例え
ばゼオライトのようなイオン交換性の吸着材から1つ以
上のイオンが除去され、除去されたイオンが所望の2つ
以上のイオンと交換される。かくして、実質的に全ての
イオン交換性部位が所望されざる1つ以上のカチオンで
占有された“原料”ゼオライトが、殆どあるいは事実上
全ての所望されざるカチオンが2つ以上の所望のカチオ
ンに置換された製品ゼオライトに変換される。
【0006】置換あるいは部分置換は、所定濃度の所望
のカチオンを含有する送給物であるブラインにして、イ
オン配合物が製品ゼオライトとは平衡ではないブライン
を収納する連続向流式の接触器内でイオン交換させるこ
とにより達成される。ブラインは、本来化学量論量の、
より強く保持される単数あるいは複数のカチオンを含む
一方、より強くではなく保持され、カチオンに関する好
ましからざる平衡及び物質移動抵抗を克服するに十分な
過剰量のカチオンが提供される。
【0007】好ましい実施例では、平衡化あるいはカチ
オン配分ステップ(及びプロセス処理ステージ)を随意
的に設け、製品ゼオライト中のカチオンの一様な配分を
保証することができる。好ましい他の実施例では、カチ
オン配分ステップの長さが、実質的に一様な交換イオン
配分か、あるいはゼオライト半径を横断する交換イオン
配分勾配を持つ混合カチオン交換製品を提供するように
制御され得る。かくして、本方法には、カチオン交換吸
着材内の所望のカチオン濃度を、このカチオン交換吸着
材を、吸着材内に所望されるカチオン配分が保証される
に十分な時間、所望のカチオンを含む水溶液と接触させ
ることにより制御し、かくして、吸着材の半径か若しく
は直径を横断するカチオン濃度が制御された、混合カチ
オン交換吸着材を生じさせることを更に含み得る。更
に、平衡化プロセス(平衡化ステップがない場合は交換
ステップ)に続けてゼオライトを洗浄する洗浄ステップ
を随意的に設けることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1に示されるように、本発明の
方法によれば、1つ以上の所望されざるカチオンを含有
する原料吸着材(101)が、カチオンの任意の所望の
組み合わせを有する製品吸着材(501)に変換され
る。本発明の方法では、計算量の所望の混合カチオンを
含有する単一の水性送給物であるブライン配合物(10
03)を使用するワンステップの連続向流イオン交換
(接触器1内での)が使用される。イオン交換吸着材が
(セクション4内で)平衡化され、かくして、このイオ
ン交換吸着材を通してのカチオン配分が一様化され、ま
た、平衡化された吸着材が(セクション5で)洗浄され
ることで使用済みのブラインが除去され得る。
【0009】イオン交換操作により、ブライン配合物か
ら、本来の、所望されざるカチオンや未使用のカチオン
を含有する廃棄ブライン(102)が生成される。図1
で記号R1として示される随意的な回収ユニットを使用
して、未使用成分の幾分か、特に、高価なカチオンを廃
棄ブライン(102)から回収し、ブライン配合物内で
再使用(流れ801を通して)することができる。残っ
た低コストの塩(802)は廃棄若しくは別の用途に回
すことができる。図1に記号C1で示す随意的なイオン
集中装置を使用して、使用済みの洗浄液(503)に残
る貴重な塩(901)を回収することができる。廃水
(902)は廃棄される。
【0010】本発明の各ステップを以下に詳しく説明す
る。 A.イオン交換ステップ:図1に示すように、本発明の
方法の第1(そして唯一のイオン交換)ステップには、
所望されざるカチオンあるいはカチオン組み合わせを有
する原料吸着材(101)をイオン交換して2つ以上の
所望のカチオン組み合わせを有する製品吸着材に変換す
ることが含まれる。このステップは、移動床向流接触器
(以下、単に接触器とも称する)1内で行われる。原料
吸着材(101)が入口2の位置から接触器1に入り、
接触器を通して移送された後、出口3を通してイオン交
換吸着材103として排出される。
【0011】水性送給物であるブライン配合物(100
8)は、原料吸着材(101)に導入するべき所望の混
合カチオンを提供するための、より強く選択されたカチ
オンの少なくとも1つ(例えばCa)と、より強くでは
なく選択されたカチオンの少なくとも1つ(例えばL
i)を計算量含有し、接触器のブライン入口位置で原料
吸着材(101)と向流方向で流入する。ブライン配合
物は接触器を通して流動し、吸着材流れと接触して吸着
材とイオン交換する。イオン交換に引き続き、ブライン
(所望のカチオンが減損された)は接触器の吸着材送給
端部のブライン出口2’から廃棄ブライン(102)と
して除去される。
【0012】ブライン配合物内のカチオンは、特定イオ
ンと結合するための吸着材の親和力に基づく異なる割合
でイオン交換し、吸着材上のカチオンに置換する。ブラ
イン配合物の最も強く選択されたカチオン(例えばC
a)は、ブライン配合物(1008)の導入点あるいは
それに近い位置で吸着材粒状物内に素早く吸着される。
より強く選択されたこうしたカチオンは、ゼオライトが
接触器を出る時点で仮に本来化学量論量であると、より
強くではなく選択された適正比率のカチオン(例えばL
i)に置換し、番号3で示す位置で接触器を出るイオン
交換された吸着材のカチオン配合を適正化する(“本来
化学量論量”とは、カチオンが、所望のゼオライトの配
合条件を満足するため、及び、カチオン損失を埋め合わ
すに十分な量であることを意味する)。
【0013】接触器を出る吸着材と接触したブライン配
合物は、より強く選択されたカチオンがセクション1内
で比較的急速に減損されることで、実質的に、より強く
ではなく選択されたカチオン(例えば、Liのみなら
ず、所望されざるカチオン(例えばNa))のみを含有
するものとなる。ブライン配合物内での、この、より強
くではなく選択されたカチオンを化学量論量よりも実質
的に多く且つ平衡化しておくと、ブライン配合物が番号
2’に向けて流動する際のイオン交換が比較的速くな
る。キーカチオンは、代表的には、追加するカチオンの
合計量が、吸着材の、これら追加分のカチオンを吸着す
るための合計容量の約4〜約12倍、好ましくは約6〜
約9倍となる範囲内の量で提供される(所望するカチオ
ンが2つ以上である場合でも尚、より強く保持される単
数あるいは複数のカチオン、例えばCa及び又はMg及
び又はSrが本来化学量論量とされ、より強くではなく
保持されるカチオン、例えばLiが、化学量論量よりも
多くされることを理解されよう)。かくして、より強く
ではなく選択されたカチオンは、接触器のブライン配合
物の入口位置3’からずっと遠い部分内で吸着材に結合
される。
【0014】送給されるブライン配合物からの、最も強
くではなく選択された形式のカチオン(例えばLi)
は、その他の全てのイオンが吸着材に結合された後、ブ
ライン配合物が接触器を通して流動する際は溶液状態に
維持される。ブライン配合物の出口2’に向けて流動す
るブライン配合物の流れには、送給されるブライン配合
物と共に流入した、より強くではなく選択されたカチオ
ンの全てに加え、送給されるブライン配合物内に元から
あるより強く選択されたカチオンによってゼオライト流
れから置換された全てのイオンが含まれる。接触器の、
吸着材入口2に最も近い部分において、より強くではな
く選択されたカチオンが、原料吸着材内に見出される所
望されざるカチオンと結局置換する。
【0015】余剰量の、より強くではなく選択された形
式のカチオンの大半(連行損失分を除く)はブライン配
合物流れ中に残存し、原料吸着材から置換された形式の
カチオンと共に、廃棄ブライン(102)中に出現す
る。より強くではなく選択された形式のカチオンが、リ
チウムの場合における如く貴重なものである場合、この
カチオンの実質部分が回収され、次いで、送給されるブ
ライン配合物に追加する形で再使用される。図1には、
所望されざるイオン(例えばナトリウム)が、回収ユニ
ットR1内で廃棄ブラインから除去され、回収ブライン
(801)が送給物に戻される状況が示される。カチオ
ンの回収は、例えば、分別結晶作用、あるいは好ましく
は、米国特許第5,451,383号に説明される方法
により達成され得る。
【0016】より強くではなく保持されるカチオン(例
えば、Li)を経済的に回収する能力は本発明の利益の
1つである。本発明の方法に従う廃棄ブラインプロセス
では、より強くではなく選択されたカチオンを回収する
能力と干渉するところの、より強く保持されたカチオン
(例えば、Ca、Sr、Mg)が、特に、分別結晶作用
によって減損される。例えば、廃棄ブラインがカルシウ
ムを(代表的には原料吸着材から除去されたナトリウム
あるいはカリウムと共に)比較的大量に含有している
と、回収プロセスの目的である塩化リチウムをも沈殿さ
せることなくこれらのイオンを沈殿させることは困難で
ある。
【0017】一般に、送給されるブライン配合物は、製
品吸着材が所望のイオン配合を有することを保証するた
めの各形式のカチオンを十分に供給すべきである。この
計算は当業者の良くするところのものである。送給され
るブライン配合物には、原料吸着材中の所望されざるカ
チオンを置換させるために十分な合計量のカチオンも含
まれるべきである。本発明においては、先ず、より強く
ではなく保持されるカチオン(“キーカチオン”)が送
給されるブライン配合物中の唯一のカチオンであると共
に、置換されるべき全ての所望されざるカチオンに置換
するものと仮定する。次いで、所望されざる単数あるい
は複数のカチオンを置換させるために必要なキーカチオ
ンの当量を算出し、キーカチオンの装填選択性、物質移
動抵抗、好ましからざる平衡、設備の寸法に対する制限
(交換条件である)、そして連行損失(即ち、吸着され
ず、イオン交換された吸着材と共にシステムを出る、非
吸着のキーカチオンの量)が十分配慮される。
【0018】化学量論量の倍数が算出され、次いで、算
出された数量が、送給されるブライン配合物における実
際の全てのカチオンに対して使用される。次いで、より
強く保持されるカチオンが、交換された所定の(目標)
吸着材配合物の化学量論量を満足させるに本来十分な量
(より強く保持されるカチオンの比較的微量分のみが、
吸着されずに、結晶内に、あるいは吸着材の孔内に、あ
るいは、イオン交換ステップを出る吸着材の粒状物間空
間内に“失われる”ことから、少量の損失分の余裕を持
たせる)において使用される。
【0019】かくして、本発明の利益は、化学量論量以
上に必要なキーカチオンの余剰量が、より強く保持され
る本来化学量論量のカチオンによって減少することであ
る。この利益には、キーカチオンの、化学量論量を超え
る余剰量がケースバイケースのベースで変化される場合
も含まれる。この余剰量は、イオン交換効率や接触器の
寸法形状、吸着材のキーカチオンに対する相対的な選択
性によっても変化され得る。これらの事項は全て、本発
明の開示により当業者において容易に考慮され得るもの
である。
【0020】重要な点は、送給されるブライン配合物中
のより強く保持された単数あるいは複数のカチオンを、
本来化学量論量において使用する必要があることであ
る。これにより、送給されるブライン配合物中のより強
く保持された単数あるいは複数のカチオン量を低減させ
ることが可能となり、また、廃棄ブラインが、より強く
保持された単数あるいは複数のカチオンで汚染されるの
を回避することが可能となる。これにより、比較的多い
余剰量のキーカチオンを、回収セクションで回収され得
ることから無駄なく使用することが許容される。
【0021】本発明によって、送給されるブライン配合
物中の過剰量のキーカチオンを、より強く保持された単
数あるいは複数のカチオン(本来化学量論量であるとこ
ろの)量分減少させ、かくして、キーカチオンを、イオ
ン交換プロセスの全体効率を犠牲にすることなく節約す
ることも可能となる。この節約は、回収セクションでの
キーカチオンの回収に加えて得られるものである。
【0022】本発明の方法により、数多くのイオン交換
吸着材製品(即ち、様々の交換イオンあるいはイオン組
み合わせを含有する製品)を製造することができる。何
れの場合でも、先ず、送給されるブライン配合物中で使
用するカチオンの合計量を、キーカチオンのみを交換す
るのであれば原料吸着材の所望されざるカチオンを確実
に除去するために必要なキーカチオン量と等しくするよ
う算出する。次いで、送給されるブライン配合物中のそ
の他の形式のカチオン量を、各々が製品吸着材中でちょ
うど十分(化学量論量+損失分)になることが保証され
るように調節する。カチオンの計算合計量と、キーカチ
オン以外の、本来化学量論量のカチオンの合計量との差
が、使用される(かくして、実質的に余剰量で使用され
る)キーカチオンの量である。
【0023】送給されるブライン配合物に添加する吸着
性イオン量もブライン溶液のpHによる影響を受け得
る。ブライン溶液のpHは、イオン塩の沈殿を防止して
最適イオン配分条件を提供する必要に応じて調節され得
る。例えば、低いpHは、炭酸塩(例えば、カルシウ
ム、マグネシウムあるいは炭酸リチウム)の沈殿を回避
するために、また高いpHは、珪酸塩の沈殿を回避する
ために夫々必要に応じて使用されるものであり、当業者
には周知の事項である。
【0024】本発明の方法は、タイプXその他のゼオラ
イト(例えば、これに限定するものではないが、ゼオラ
イトA、ゼオライトY、モルデナイト、シャプチロ沸
石、エリオナイトなど)、イオン交換樹脂、その他の材
料を含む任意のカチオン交換材料を調製するために使用
することができる。混合カチオンゼオライト製品を製造
するために使用するカチオンには、これに限定するもの
ではないが、リチウム、ナトリウム、亜鉛、ニッケル、
コバルト、マンガン、鉄、パラジウム、希土類金属、カ
リウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、
バリウム、銀、銅その他が含まれる。本発明の方法は代
表的には、カチオン、例えば、カルシウム−リチウム、
カルシウム−マグネシウム−リチウムあるいは、リチウ
ム−マグネシウム−カルシウム−銀、を混合したタイプ
Xゼオライトを製造するために使用される。好ましい他
の配合には、リチウム−ナトリウムと、カルシウム、バ
リウム、亜鉛、銅、銀、ニッケル、コバルト、マンガ
ン、鉄、パラジウム、希土類金属及び又はカリウムを含
むものや、水素と、希土類金属及び又はカリウムの1つ
以上とを含むもの、そして、水素と、マンガン、鉄、パ
ラジウム、希土類金属及び又はカリウムの1つ以上とを
含むものがある。これらの、リチウム含有ゼオライトで
はリチウム含有量が5〜95%であるのが好ましく、リ
チウムの50〜95%が、交換性のイオン含有物に基づ
くものであるのが好ましい。
【0025】調製した材料を、酸素/窒素、二酸化炭素
/窒素、一酸化炭素/窒素、オゾン/酸素、NOx除去
及び又はSOx除去を含む様々な分離のために使用する
ことができる。交換処理されない吸着材は、通常はナト
リウムあるいはカリウムあるいはその組み合わせである
アルカリ金属イオンを含み得る。交換処理後に吸着材に
含まれる所望されざる単数あるいは複数のイオンは3%
以上ではないのが好ましい。
【0026】本発明の方法は、当業者には容易に明らか
であろう改変を伴いつつ、上述したと同じ原理及び設計
考慮事項をもって、所望のアニオンを有する塩の計算量
の混合物と共に送給されるブライン配合物を使用してア
ニオン混合材料を製造するためにも使用することができ
る。更には、当業者には、発行文献に見出し得る及び又
は周知の方法により決定されるところの、アニオン交換
平衡、アニオン拡散率、及びアニオン物質移動率に関す
る情報を使用されよう。
【0027】本発明は、液体−固体接触のために好適な
任意の連続向流接触器にして、完全混合を達成するため
の混合手段を好ましくは備えた接触器と共に使用するこ
とができる。そうした例には、鉱山局でウラン回収のた
めに使用されるような、トレー移動床型接触器、真プラ
グ流れ移動床、スクリューコンベヤを使用して個体を搬
送する水平接触器、混合用ブレード及び幾つかのシミュ
レーテッド移動床を備えた接触器がある。それらの装置
は、例えば、Haasの1993年のSwparat.
Sci.&Tech.28:1579−1594に開示
されている。本発明は、カチオン(あるいはアニオン)
の回収と共に、あるいはそれら無しで、また平衡化を伴
いあるいは伴わずに使用することができる。
【0028】B.平衡化及び制御されたイオン配分:よ
り強く保持される、カルシウムのようなイオンに対する
原料吸着材の親和力が強い結果、接触器を出る吸着材製
品を、所望のイオン濃度配分に基づいて図1に示す平衡
化/カチオン配分セクション4において処理する必要が
あり得る。送給されるブライン配合物(1008)が接
触器に入り(番号3’)吸着材と接触する場合は、より
強く保持されるイオンのための極めて急速なイオン交換
が生じる。吸着材がビードあるいはその他の比較的大き
な粒状物形態のものである場合、粒状物の外側シェル
は、より強く保持されたイオンのほぼ全てを急速に吸着
する。粒状物はほぼ全ての吸着イオンをその表面付近に
保持し、より強く保持されたイオンで粒状物のコアに達
するものは比較的少ない。しかも、幾つかの粒状物は、
より強く保持されたイオンをその他の分よりも過剰に吸
着し得る。接触器の出口から回収した吸着材の粒状物を
水で、あるいは希釈ブラインで直ぐに洗浄すると、イオ
ンの分散を遅くし、ほぼ停止させることもできる。
【0029】好ましい1実施例では、イオンが粒状物の
全体積を通して拡散するのみならず、各粒状物内で一様
に配分されることを保証するために、図1に示すように
接触器の下流側で且つ洗浄セクション5の前に平衡化セ
クション4を設けることができる。イオン交換された吸
着材の粒状物(103)は、平衡化セクション4内で追
加のブラインと連続接触された粒状物は、各粒状物の全
体にイオンが拡散するに従い平衡化される。
【0030】平衡化セクション4では、イオン交換され
た吸着材の粒状物(103)が平衡溶液と静止接触状態
に維持される。平衡溶液は、平衡化セクション内を通し
て流動されず、平衡化セクションを通して移動する粒状
物と直接接触することのみが許容される。平衡溶液は本
来、粒状物中に拡散されるべきイオンを含有する水、も
しくは強いブライン(例えば、送給されるブライン配合
物と同じ配合のブライン)(図1の点線及び流れ401
を参照されたい)から構成され得、平衡操作開始後は、
平衡化セクション内の液体は、イオン交換された流入す
る吸着材粒状物と平衡である。平衡化ステップ中、平衡
溶液が妨害を受けないことが好ましく(例えば、このス
テージでは水あるいは余分なブラインを追加しないのが
好ましい)、平衡溶液が送給されるブライン配合物以外
になにも含まないことが重要である(送給されるブライ
ン配合物よりも強いブラインを含み得るが)。平衡溶液
は、例えば90℃に加熱して平衡化を促進させることが
できる。
【0031】平衡時間は広い範囲で変化され得、送給さ
れるブライン配合物の配合物から吸着材粒状物に入るイ
オンの拡散率、吸着材から送給されるブライン配合物に
入るイオンの拡散率、接触器内での、イオンと吸着材と
の混合の度合い、のようなシステム変数の如きに依存す
る。平衡時間は、吸着材粒状物の寸法及び間隙率にも依
存する。
【0032】平衡/カチオン配分時間もまた、吸着材粒
状物内のイオン濃度に所望される一様性の近さに依存す
る。粒状物は所望のそうしたイオン濃度水準を達成する
ための十分な時間、平衡化溶液と接触させ続ける必要が
ある。詳しくは、粒状物の外側表面での特定イオンの濃
度が粒状物の内側コアにおけるそれよりも大きい、イオ
ン濃度勾配を有する吸着材を形成するのが好ましい。
【0033】例えば、接触器内で十分な混合が生じた場
合、吸着材粒状物の全てが送給されるブライン配合物物
のイオンに対して等しく平衡化され、かくして、平衡化
は、イオン、特にはより強く保持されたカチオンを粒状
物内に更に拡散させるためにのみ必要となる。接触器内
での混合が不十分な場合は、個々の粒状物がほぼ同比率
でイオンを受けることを保証するための時間が更に必要
となる。
【0034】一般に、平衡化時間は粒状物寸法の平方に
概略比例し、また、含まれるイオンの拡散性と概略反比
例する。本発明の方法により製造した混合カチオンゼオ
ライトの大半に関しては平衡時間は代表的には1〜約6
時間の範囲内である。
【0035】例えば、ほぼ100℃の温度下に8×12
(標準ふるい寸法)のゼオライトXビード(90%Li
及び9%Caを含有)において本来均一のカルシウム及
びリチウムイオン拡散を達成するためには、少なくとも
約2時間平衡操作を実施するべきであり、イオン配分の
一様性を更に改善するためには平衡化のための時間は5
時間とするのが好ましい。一方、先に説明したイオン濃
度勾配が所望される場合は平衡化のための時間はもっと
短くするのが好ましい。
【0036】吸着材内でのイオン拡散性は、溶液中での
イオン拡散性に粒状物の間隙率を乗じ、ついでこれを粒
状物のくねり係数で割ることで推定することができる。
くねり係数は、最小理論拡散通路長さに対する平均実拡
散路長さの比のことであり、球状粒状物での最小拡散通
路長さは粒状物の半径に沿った長さとなるが、実際の拡
散通路は曲がりくねったもっと長いものとなる。
【0037】平衡化されたゼオライト402は、図1に
例示するように且つ以下に説明するように随意的に洗浄
することができる。 C.洗浄セクション:本発明の図1に示す洗浄ステップ
は、洗浄セクション5において実施され、吸着材から所
望されざる(随意的に平衡化された)塩が除去される。
洗浄水(502)が洗浄セクションの出口6から入り、
使用済みの洗浄水は入口7から出る。
【0038】洗浄セクションは、図2に示すように2ス
テージ洗浄として随意的に設定され得る。平衡化された
ゼオライト(402)(図1の平衡化セクションから
の)は第1の洗浄ステージ8の入口29から入り、第2
の洗浄ステージ22から入口210を通して入る、部分
的に使用された洗浄液201を使用して洗浄され、溶解
塩の大部分が除去される。部分的に洗浄された吸着材2
02は出口20を通して第1の洗浄ステージ28を出、
入口21を通して第2の洗浄ステージ22に入り、新し
い洗浄水502を使用して最終的に洗浄され、残余の溶
解塩が除去される。完全に洗浄された吸着材501は次
いで出口23を通して製品吸着材として第2の洗浄セク
ション22を出る。
【0039】新しい洗浄水の強い流れ(例えば吸着材内
に連行される液体量の約10〜100倍の)が、入口2
4を通して第2の洗浄セクション22に入り、ゼオライ
トから塩を完全に洗浄する。かくして、第2の洗浄セク
ション22から出口211を通して排出される使用済み
の洗浄水流れ201には少量のイオン塩、例えば、塩化
カルシウムあるいは塩化リチウム(例えば、送給される
ブライン配合物でのそれらイオン濃度の約1/10〜約
1/100の)が含まれる。第2の洗浄セクション22
を出る使用済み洗浄水の流れ111の一部分は廃棄さ
れ、あるいは濃縮ステージC1内でイオン濃縮(例え
ば、水分の蒸発あるいは塩の沈殿による)のために使用
される。
【0040】洗浄水流れ201の遅い流れ(例えば、吸
着材料内に連行される液体量の約1〜約1.5倍で、結
局、吸着材結晶内、粒状物の孔内、粒状物間間隙に含有
される液体を含む)は、第1の洗浄セクション28を通
り、吸着材からの塩の大部分を、それらの塩をあまり希
釈することなく軽く洗浄する。第1の洗浄セクション2
8から出口27を通して排出される使用済み洗浄水50
3は残余の塩を含み、塩の合計濃度は接触器に入る送給
されるブライン配合物のそれとほぼ同程度の高さ(例え
ば60〜199%)である。第1の洗浄セクションを出
る使用済み洗浄水7は、貴重な塩を節約するために、接
触器に入る送給されるブライン配合物に随意的に混入さ
せることができる。
【0041】本発明は、本発明の範囲を限定する意図の
ためでなく、特定の作用例により以下に更に例示され
る。 例 例1 本例では、当量比85:15でのリチウム及びカルシウ
ム(及び5%より多くないナトリウム、代表的には1〜
3%のナトリウム)を含有する、混合カチオンリチウム
含有のタイプXゼオライトが調製された。ナトリウムX
ゼオライトは、もし、2つのカチオンを化学量論量下に
使用する場合、合計塩濃度が1.7当量/リッターの、
約100℃に維持した送給されるブライン配合物で処理
する必要がある。
【0042】ナトリウムとカルシウムとは各々、リチウ
ムよりもずっと強く選択される。ナトリウムはリチウム
の約5倍も強く選択される。従って、送給されるブライ
ン配合物中にカルシウムがない場合、好ましからざるリ
チウム−ナトリウム交換を克服するためには、化学量論
量であるイオン交換量の少なくとも5倍の量の塩化リチ
ウムを使用する必要がある(本例で参照する化学量論量
とは、未処理のゼオライトカチオンの全てを、あたかも
ゼオライトがリチウムで100%イオン交換された如
く、リチウムイオンでちょうど置換するために必要な量
を言うものとする)。実用寸法の接触器内でナトリウム
をリチウムに良好に交換させ、単一の、カチオン(特に
リチウム)交換されたゼオライトを製造することを保証
するためには、通常、化学量論量の約8倍の、より強く
ではなく吸着されるイオンが使用される。
【0043】混合カチオンゼオライトを製造する本発明
の場合、当量ゼオライト当たり8当量の合計(リチウム
ではない)塩、つまり、当量ゼオライト当たり8/1.
7=4.7リッターの合計ブライン送給量が要求され
る。言い換えると、混合Li/Caカチオン交換ゼオラ
イトを製造するために必要なリチウムの余剰量は使用さ
れる他のカチオン量によって低減され、これが、システ
ムにおけるリチウム量が低減されるという本発明におけ
る著しい利益を提供する。この合計イオン量には、接触
器の正しい場所におけるリチウムイオン量が、殆ど全て
のナトリウムカチオンを駆逐し、これをリチウムカチオ
ンに置換させるために十分なものであることを保証する
ための十分なリチウムが含まれる。この置換は、接触器
の、ゼオライト入口(図1の番号2の位置)にずっと近
い部分で生じる。
【0044】製品ゼオライト(化学量論量の)における
所望量を提供して予測される損失を許容するためのカル
シウムイオンも送給されるブライン配合物中に添加され
る。幾分かのカルシウムイオンはゼオライトに入らずに
廃棄ブライン中に失われるが、カルシウムイオンのこの
損失分は、ゼオライトがリチウムと比較してカルシウム
をより強く選択することから極めて僅かである。ほぼ全
てのカルシウムイオンは、接触器からのゼオライトの出
口(図1の3)付近でゼオライト流れのリチウムに急速
に置換する。ブライン流れ中に溶融したリチウムは接触
器を向流方向に貫いて流動し、かくして、原料ゼオライ
トからのナトリウムカチオンの排除を助成するために入
手することができる。
【0045】送給されるブライン配合物中には、製品ゼ
オライトにおいて必要とされる量に合致するために十分
な塩化カルシウムが必要であることから、その必要量は
当量ゼオライト当たり0.15当量のカルシウム、即
ち、送給されるブライン配合物における合計塩の当量当
たり0.15/8=0.01875当量である。かくし
て、本来化学量論量の塩化カルシウム濃度は、1.7
(リッター当たりの塩の合計当量)×0.01875
(塩の合計当量当たりのCaイオン当量)=0.032
カルシウム当量/リッターであり、塩化リチウムの濃度
30は1.7−0.032=1.668当量/リッター
である。
【0046】この塩化カルシウム濃度は、所望のカルシ
ウム−交換されたタイプXゼオライトのための平衡水準
よりもずっと高い。平衡当量の小数部分は、35より
も、0.01875ではなく、約0.00005小さい
(これらの小数部分は公表平衡値によって算出したもの
である。もし、溶液が多成分のものである場合は公表さ
れた1成分及び2成分の平衡に基づいて評価される)。
この平衡カルシウム濃度を送給されるブライン配合物で
使用すると、受け入れ可能な水準のイオン交換を実現す
るためには更に多くの送給されるブライン配合物及び更
に多くの塩化リチウムが必要となる。かくして、予想外
なことに、本発明においては、送給されるブライン配合
物中に平衡量を上回るリチウム及びカルシウムが共に使
用されることで、無駄になる塩化リチウム量は少ない。
【0047】送給されるブライン配合物からのカルシウ
ムイオンがゼオライトから当量のリチウムイオンを排除
すること、及び、置換されたイオンが、上流のナトリウ
ムイオンの排除を助成するために直ぐに入手し得るもの
となることから、接触器では、原料ゼオライトをリチウ
ム交換形態に変換するためにちょうど必要な量のリチウ
ムイオンと同量の、数多くの合計イオンを提供する配合
の送給されるブライン配合物のみが必要となる。かくし
て、本発明によれば、送給されるブライン配合物中のリ
チウムイオンの幾分かが、より高価ではないカルシウム
イオンに置換される。その結果、送給されるブライン配
合物に使用される高価な塩化リチウム量は少なく、残余
分がもっと高価ではない塩化カルシウムで構成される。
【0048】送給されるブライン配合物のpHは、カル
シウムが水酸化カルシウムとして沈殿するのを防ぐよう
に調節することができる。100℃では水酸化カルシウ
ムの溶解度は1.0×10−2モル/リッター、あるい
は2.0×10−2カルシウム当量/リッターである。
リッター当たりのカルシウム当量が沈殿するのを回避す
るために、pHは若干下方に調整するべきである。pH
を7から6.5に下げると限界カルシウム濃度は係数で
約10増大する。これにより、カルシウムを、実際水準
を十分上回る約0.20濃度分溶解させることができ
る。廃棄ブラインは置換されたナトリウムカチオンの全
てを塩化ナトリウムとして含んでいる。廃棄ブラインに
は余剰量のリチウムイオンの全ても塩化リチウムとして
含まれている。廃棄ブライン中の塩化ナトリウムは、図
1に記号R1として示す随意的な廃棄ブライン回収プラ
ントで選択的に析出され得る。次いで、回収した廃棄ブ
ラインは補充塩化リチウム及び塩化カルシウム(図1の
流れ1008)と混合され、接触器の出口に送給する新
たな送給されるブライン配合物として再利用され得る。
この操作でも、補充塩化カルシウムを使用して上述の塩
化カルシウム及び塩化リチウムの必要算出値と一致する
幾分かの補充塩化リチウムが置換される。そうでない場
合、回収及び再利用は、イオン交換セクションで原料ゼ
オライトが単に塩化リチウム形態に変換されるように操
作される。
【0049】例2 本例では原料ゼオライトは、例1ではゼオライトのナト
リウムカチオンだけが利用されたのに代えて、カリウム
とナトリウムの各カチオン(1〜70%K)を両方とも
含んでいる。カリウムカチオンは代表的にはゼオライト
によってより強く保持され、それ故、カリウムカチオン
を除去するためにはもっと多くのリチウムカチオンが必
要である(もし全てのカチオンをリチウムカチオンで置
換する場合)。例えば、僅か8当量(例1)に代えて化
学量論量の約16倍のリチウムが必要となり、送給され
るブライン配合物(例1で使用した量の2倍)をもっと
多くし、あるいは、より強くではなく保持されるもっと
高濃度のカチオンをブライン配合物内で使用する必要が
ある。
【0050】15当量パーセントのカルシウム及び85
当量パーセントのリチウムを含む製品ゼオライトを調製
するためには、当量当たりの合計塩は16当量、即ち、
当量ゼオライト当たり9.4リッターのブライン(全ブ
ラインのリッター当たりの合計塩が1.7当量であるか
ら)必要である。送給されるブライン配合物は製品ゼオ
ライトでの必要量に合致するに十分なだけの塩化カルシ
ウムを供給すべきであることから、
【0051】当量ゼオライト当たりのCa++の0.1
5当量を16(Kイオンの存在で必要となる合計リチ
ウム)で除算する。ブライン中の合計塩の当量当たりの
カルシウムの算出量は0.00938当量となる。かく
して、塩化カルシウム濃度は、1.7(リッター当たり
の塩の合計当量)×0.00938(塩の合計当量当た
りのCa++当量)=0.016当量/リッターとな
る。塩化リチウム濃度は、1.7−0.016=1.6
84当量/リッターである。
【0052】例3 もし製品ゼオライトが以下に説明する当量パーセント:
12%マグネシウム、3%カルシウム、85%リチウ
ム、である形式のカチオンを有する場合、マグネシウム
とカルシウムとは共に、吸着材からリチウムを置換させ
得ることから、送給されるブライン配合物中には尚、同
量のリチウムが必要である。もし、当量ゼオライト当た
り8当量のリチウムカチオンが必要であれば、必要なマ
グネシウム及びカルシウムの各カチオン量は: 1)Mg:当量ゼオライト当たり0.12当量のマグネ
シウム、即ち、0.12/8=0.015当量の、ブラ
イン中の塩の合計当量当たりのマグネシウム、であり、 2)Ca:当量ゼオライト当たり0.03当量のカルシ
ウム、即ち、0.03/8=0.00375当量の、ブ
ライン中の塩の合計当量当たりのカルシウム、である。 以上、本発明を実施例を参照して説明したが、本発明の
内で種々の変更をなし得ることを理解されたい。
【0053】
【発明の効果】吸着材、例えば、混合カチオンゼオライ
トのような吸着材を製造するための、従来方法の欠点の
1つ以上を有さない、ワンステップのイオン交換方法が
提供される。高価なカチオンの使用量を低減し、且つ、
貴重なカチオンのブライン溶液内への損失量を低減させ
得るイオン交換方法が提供される。従来方法によって提
供されるそれと比較して、カチオン配分が改善された
(より制御された)混合カチオンの交換ゼオライトを製
造するための方法が提供される。コスト及びプロセス処
理時間が従来方法と比較して低減されたイオン交換方法
が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】推移的な平衡化ステップ及び洗浄ステップを含
む本発明の方法を例示するフローチャート図である。
【図2】本発明の洗浄ステップを例示するフローチャー
ト図である。
【符号の説明】
1 接触器 2 吸着材入口 2’ ブライン出口 3 吸着材出口 101 原料吸着材 102 廃棄ブライン 103 イオン交換された吸着材の粒状物 801 回収ブライン 1008 ブライン配合物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 39/14 C01B 39/14 4G073 C01B 39/00 39/22 39/14 39/24 39/22 39/26 39/24 39/30 39/26 C02F 1/28 Z 39/30 B01D 53/34 ZABA C02F 1/28 Fターム(参考) 4D002 AA02 AA12 BA04 DA45 4D012 BA02 CA03 CA05 CA06 CA15 CA16 CA20 4D017 AA01 BA11 CA01 CA17 4D024 AA04 AB14 BA07 4G066 AA15B AA16B AA27B AA28B AA61B CA22 CA28 DA01 FA33 4G073 BA03 BA09 BA10 BA11 BA12 BA14 BA32 BA36 BA40 BA44 BA45 BA48 BA49 BA52 CZ02 CZ04 CZ05 CZ07 CZ09 FD08 UA06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの所望されざるイオンを
    含有する非交換の吸着材から、該少なくとも1つの所望
    されざるイオンを、(i)前記非交換の吸着材によって
    弱く保持された少なくとも1つの所望のカチオンと、
    (ii)前記非交換の吸着材にずっと強く保持された少
    なくとも1つの所望のカチオンとを使用して少なくとも
    部分的に置換させることにより、所定のカチオン配合を
    有する、混合カチオン交換された吸着材を創出するため
    の、単一の、連続イオン交換ステージを含む方法であっ
    て、 前記非交換の吸着材を含む吸着材流れを、本来化学量論
    量の、より強く保持されたカチオンと、化学量論量を超
    える余剰量の前記弱く保持されたカチオンとを含有し、
    前記各量の合計が、所望されざるイオンを前記非交換の
    吸着材から少なくとも部分的に置換させるために十分な
    水性ブライン流れと連続的に向流接触させることによ
    り、所定の前記カチオン配合を有する混合カチオン交換
    された吸着材を産出すること、 前記カチオン交換された吸着材内の所望のカチオンの濃
    度配分を、該カチオン交換された吸着材を、所望のカチ
    オンを含む水溶液と、混合カチオン交換された吸着材内
    のカチオンの所望の配分を保証するために十分な時間接
    触させて制御することにより、該混合カチオン交換され
    た吸着材の半径を横断するカチオン濃度が異なる、制御
    された濃度を有する混合カチオン交換された吸着材を産
    出すること、を含む方法。
  2. 【請求項2】 強く保持されるカチオンが、カルシウ
    ム、マグネシウム、亜鉛、ニッケル、コバルト、マンガ
    ン、鉄、パラジウム、希土類金属、バリウム、銀、銅そ
    してストロンチウムから成る群から選択される請求項1
    の方法。
  3. 【請求項3】 弱く保持されるカチオンがリチウムであ
    る請求項1の方法。
  4. 【請求項4】 吸着材がゼオライトである請求項1の方
    法。
  5. 【請求項5】 所望されざるカチオンが、ナトリウム、
    カリウム及びその組み合わせからなる群から選択され、
    弱く保持されるカチオンがリチウムであり、強く保持さ
    れるカチオンが、カルシウム、マグネシウム、ストロン
    チウム、亜鉛、ニッケル、コバルト、マンガン、鉄、バ
    リウム、銀、銅、パラジウム、希土類金属、及びその少
    なくとも2つの組み合わせである請求項1の方法。
  6. 【請求項6】 イオン交換された吸着材が5%以上のナ
    トリウムを含有する請求項5の方法。
  7. 【請求項7】 混合カチオン交換された吸着材のイオン
    含有物が、約5〜95%のリチウムと、残余のカルシウ
    ムとである請求項6の方法。
  8. 【請求項8】 カチオンの所望の配分が、該カチオンの
    濃度が吸着材の半径を横断する勾配を有する請求項1の
    方法。
  9. 【請求項9】 少なくとも1つの所望されざるイオンを
    含有する非交換の吸着材から、該少なくとも1つの所望
    されざるイオンを、(i)前記非交換の吸着材によって
    弱く保持された少なくとも1つの所望のカチオンと、
    (ii)前記非交換の吸着材にずっと強く保持された少
    なくとも1つの所望のカチオンとを使用して少なくとも
    部分的に置換させることにより、所定のカチオン配合を
    有する混合カチオン交換された吸着材を創出するため
    の、単一の、連続イオン交換ステージを含む方法であっ
    て、 前記非交換の吸着材を含む吸着材流れを、本来化学量論
    量の強く保持されたカチオンと、化学量論量を超える余
    剰量の前記弱く保持されたカチオンとを含有し、前記各
    量の合計が、所望されざるイオンを前記非交換の吸着材
    から少なくとも部分的に置換させるために十分である水
    性ブライン流れと連続的に向流接触させることにより、
    所定の前記カチオン配合を有する混合カチオン交換され
    た吸着材を産出すること、 前記カチオン交換された吸着材内の所望のカチオンの濃
    度配分を、該カチオン交換された吸着材を、実質的に一
    様のカチオンを含む平衡化用の水溶液と、混合カチオン
    交換された吸着材内のカチオンの所望の配分を保証する
    ために十分な時間接触させて制御することにより、混合
    カチオン交換された吸着材にして、該混合カチオン交換
    された吸着材の交換されたイオン含有物が、i)リチウ
    ムと、亜鉛、ニッケル、コバルト、マンガン、鉄、パラ
    ジウム、希土類金属の1つ以上か、あるいは、ii)リ
    チウムと、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウ
    ム、バリウム、銀、銅の1つ以上、及び、亜鉛、ニッケ
    ル、コバルト、マンガン、鉄、パラジウム、希土類金属
    の1つ以上か、あるいは、iii)水素と、マンガン、
    鉄、パラジウム、希土類金属、カリウムの1つ以上、あ
    るいは、iv)リチウムと、ナトリウム、カリウムの1
    つ以上と、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウ
    ム、バリウム、銀、銅の1つ以上と、亜鉛、ニッケル、
    コバルト、マンガン、鉄、パラジウム、希土類金属の1
    つ以上とを含み、また、吸着材の直径を横断してのカチ
    オンの濃度が実質的一様である、混合カチオン交換され
    た吸着材を産出すること、を含む方法。
  10. 【請求項10】 カチオンが、吸着材の半径を横断して
    濃度が勾配変化するように吸着材内に配分される混合カ
    チオン吸着材。
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