JP2001527436A - 内視鏡用カテーテル鞘位置制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 長い長手および可撓性を有する典型的カテーテルおよび基端部リモート手動コントロール機構を装備する、カテーテル鞘先端部の相互に対する精確な制御を可能にする内視鏡用カテーテル先端位置制御装置。この制御装置を使用するカテーテル組立体において、細長い可撓性管状鞘は先端部および基端部を有する。先端部材はその鞘内にあり、かつこの先端部材は鞘先端部近くの収縮位置と先端部材が鞘先端部から突出する伸張位置との間で鞘先端部に対して軸方向へ往復運動自在である。細長い端部材相互コネクタが設けられており、相互コネクタの先端部は先端部材へ連結され、かつ相互コネクタの基端部は鞘の先端部に対する先端部材の軸方向往復運動のための位置アクチュエータへ連結されている。先端位置コントローラは鞘先端部に対する先端部材の軸方向収縮範囲を制限するために相互コネクタと共働すべく鞘に沿った一点に設けられている。先端位置コントローラを経て軸方向に延びる流れ通路が鞘の内部で相互コネクタの外部にある。

Description

【発明の詳細な説明】 内視鏡用カテーテル鞘位置制御装置 発明の分野 本発明は内視鏡用カテーテルに関し、より具体的には胃腸部位等の内部位の治 療処置に使用されるカテーテルに関する。 発明の背景 内視鏡用カテーテルは様々の内部治療処置を施す、例えば消化系の出血部位に 注射治療を可能にするために使用される。代表的には、かかる注射治療のために 装備されるカテーテルは注射鞘の先端に針を含み、そこから治療注射媒体が針へ 送られる。注射鞘の外鞘は、また、カテーテルの先端が治療部位へ移動するとき に、代表的には針の周りに洗浄流体を送る通路および針の保護覆いを提供するた めに含まれる。他の用途、例えば機械的血管収縮薬を内部位へ送るために使用さ れる内視鏡用カテーテルは、同様に、一般的に外鞘に入れられる内鞘の先端に機 械的特徴を有する。多くの内視鏡治療処置は、例えば内視鏡を介して関係部位へ 到達する実質的長さを有する、例えば約１ｍまたは２ｍを越える長さの適宜に装 備されたカテーテルを必要とし、かつカテーテルが意図する内部位へ前進すると きに内腔のカーブに対する適応容易性のためにカテーテル鞘の可撓性を必要とす る深い内部位まで誘導される。 従来、内カテーテル鞘の先端およびその先端要素、例えば針の位置は、その先 端要素が反対側のカテーテル基端部の手動操作可能リモートコントロール機構に より外カテーテル鞘に対して制御される。例えば、カテーテル上の針が意図され た部位へ前進するときに、 針を内腔から遮蔽するために典型的には注射鞘または外カテーテル鞘のいずれか が内視鏡の外側で手によって制御される。意図された部位に到達したときに、針 をを前進させて外鞘の先端から突出させる。 しかしながら、一般的にカテーテル鞘に必要とされる長い長手および可撓性は 、手動操作可能な基端部制御装置を使用する場合に結果的に鞘の先端のコントロ ールを不精確にする。特に、少なくとも１ｍも遠隔に離れた鞘の基端部に設置し たコントロール機構を使用する場合に他方の鞘に対する一方の鞘の先端の精確な 位置決めは困難である。この限界はその鞘間の可撓性鞘に沿った予測できない摩 擦により更に悪化する。更に、内視鏡治療の性質は、典型的には鞘の先端が相互 に対して硬く固定されないことを必要とする。その結果として、内視鏡治療処置 の実効性はカテーテル鞘先端の無効位置制御により低下する。 発明の概要 本発明は、長い長手ならびに可撓性を有する典型的カテーテルおよび基端部リ モート手動制御機構を有するカテーテル鞘先端の相互に対する精確な制御を可能 にする内視鏡用カテーテル位置制御装置を提供する。 従って、１つの特徴として、本発明は、先端部および基端部を有する細長い可 撓性管状鞘を含むカテーテル組立体を提供する。先端部材は鞘に対して内部にあ る。この先端部材は鞘先端部近くの収縮位置と先端部材が鞘先端部から突出する 伸張位置との間で鞘先端部に対して軸方向に往復運動自在である。細長い先端部 材相互コネクタが設けられており、この相互コネクタの先端部は先端部材へ連結 され、かつ相互コネクタの基端部は位置アクチュエータへ連結され て、鞘の先端部に対する先端部材の軸方向往復運動を可能にする。先端位置コン トローラは鞘に沿った一点に設けられて、鞘先端部に対する先端部材の軸方向の 収縮範囲を制限するために相互コネクタと共働する。先端位置コントローラを通 って軸方向に延びる流れ通路は鞘に対して内部かつ相互コネクタに対して外部に ある。 このカテーテル組立体において、洗浄流体および他の流体は内相互コネクタお よび先端部材の完全な収縮位置において従来法により外鞘を介して運ばれる。外 鞘流体連絡通路に障害物がないことにより従来通路以上の補助的または付加的流 体連絡通路の形成を必要としない優れた利点を有する。 本発明による１形態において、先端位置コントローラは管状鞘に沿って相対的 に先端位置に設けられかつその鞘における少なくとも１つの窪みとして具体化さ れ、この窪みは相互コネクタに沿って少なくとも一点で相互コネクタの外径より も小さい内径を有する。ここでは、相互コネクタはその窪みの内径よりも大きい 外径を有するコネクタを含む。このコネクタは先端部材の相互コネクタへの連結 を可能にする。好適には、複数の窪みが鞘に形成され、その各窪みは流れ通路に より隣接する窪みから周辺方向において分離している。 他の形態において、管状鞘はポリテトラフルオロエチレン鞘であり、相互コネ クタは可撓性管状内鞘である。ここでは、先端部材は内鞘に連結された針カニュ ーレとして具体化でき、他のコネクタが針カニューレと内鞘を連結している。 他の形態において、本発明は先端部および基端部を有する細長い可撓性管状鞘 を含む注射カテーテル組立体を提供する。針カニューレはその鞘の内部にありか つ針チップを含み、針チップは鞘がその針チップを被覆する収縮位置と針チップ が鞘先端部から突出する伸 張位置との間で鞘の先端部に対して軸方向へ往復運動自在である。鞘先端部に対 する針チップの軸往復運動を可能にするために、鞘の内部の細長い可撓性管は針 コネクタによりその先端部で針カニューレに連結され、かつその基端部で位置ア クチュエータへ連結されている。先端位置コントローラは、鞘先端部に対する針 チップの軸方向収縮の範囲を制限するために針コネクタと共働すべく鞘に沿った 一点に設けられている。 好適には、管状鞘および可撓性管の各々は対応する鞘と管先端部および基端部 との間に連続的流体移送通路を有する。先端位置コントローラは１形態において 、好適には完全収縮針チップ位置に対応する、鞘に沿った比較的先端の位置に設 けられる。 他の形態において、本発明は先端部および基端部を有する胴体から成る注射器 を提供する。針カニューレは胴体の内部に設けられ、胴体が針チップを被覆する 胴体先端部に近位の収縮位置と針チップが胴体先端部から突出する伸張位置との 間で胴体先端部に対して軸方向に往復運動自在である。針プランジャロッドが胴 体の内部にあり、このロッドは針チップの胴体先端部に対する軸往復運動のため に、その先端部で針カニューレへ連結されかつその基端部で位置アクチュエータ へ連結される。先端位置コントローラは胴体先端部に対する針チップので軸方向 収縮の範囲を制限する上でプランジャロッドと共働するように胴体に沿った一点 に設けられる。先端位置コントローラの場所は完全に収縮した針チップ位置に対 応する。好適には、プランジャロッドは針コネクタにより針へ連結され、かつ位 置コントローラは胴体内の一点に形成された少なくとも１つの窪みであって、こ の一点は針コネクタの窪みへの収縮が針カニューレチップが胴体内に完全に収縮 したことを指示する点である。 本発明の位置制御は、先端部に局所的に設けられることのできる 機構によりカテーテルおよび注射器の先端部材の効果的かつ信頼性のある手動リ モートコントロールを促進するが、この機構それ自体は外部コントロールを必要 としない。即ち、この機構は自動位置制御を提供する。この制御機構は広範囲の カテーテルおよび注射器形態に適用でき、治療処置時には先端要素のリモート操 作制御を行えばよい。本発明の他の特徴および利点は請求の範囲および続く説明 および添付図面から明らかにされる。 図面の簡単な説明 図１は内視鏡の内側に位置決めされた本発明によりカテーテル鞘位置制御装置 が適用された例示カテーテルの概略図である。 図２Ａおよび２Ｂは、それぞれ、遠隔内部注射治療を行うために装備された従 来技術によるカテーテルに対する最適な針収縮位置と針伸張位置の軸方向断面図 である。 図３Ａは外カテーテル鞘へ過度に収縮された従来技術によるカテーテル針の軸 方向断面図である。 図３Ｂはカテーテル先端ガードの背後に止めた従来技術によるカテーテル針の 軸方向断面図である。 図３Ｃは外カテーテル鞘を穿孔した従来技術によるカテーテル針の軸方向断面 図である。 図４Ａは最適針収縮位置を可能にする本発明の鞘位置制御装置を採用するカテ ーテルの軸方向断面図である。 図４ＢはＢ−Ｂ線に沿った図４Ａのカテーテルの断面図である。 図４Ｃは最適針伸張位置を可能にする本発明の鞘位置制御装置を採用したカテ ーテルの軸方向断面図である。 発明の詳細な説明 図１を参照すると、例示カテーテル１０が示されており、これに対して本発明 の位置制御装置が内外カテーテル鞘の相対的位置の効果的制御を可能にする。カ テーテル１０は内視鏡１４から内腔へ挿入されている。内視鏡１４は従来形態を 有しかつ内腔１２へ前進するための可撓性中空管１６を含む。カテーテル１０は 外鞘１８を含みかつ内鞘（図示せず）と概ね同軸であり、内外鞘は一緒に内視鏡 １４の中空管を介して内腔へ前進する。内鞘は針２０等の先端機構を具備し、こ の機構は内腔に沿った内部位２２を治療処置するために外鞘１８の先端部から前 方へ進む。容易に想定されるように、内外カテーテル鞘の一方または両方上に針 以外の先端機構、例えば鉗子の装備が可能である。 従来と同様に、内視鏡の管およびカテーテル内外鞘は医療グレードのポリテト ラフルオロエチレン（ＰＴＦＥ）等の可撓性耐久材料により形成される。ＰＴＦ Ｅ管は内腔のカーブに沿って容易に前進できかつ治療流体および身体流体の両方 に対して実質的に不透過性でありかつ適合性を有する。代表例として、ＰＴＦＥ 管および鞘の長さは少なくとも約１ｍであり、それにより相当に深い内部位へも 到達する。 従来と同様に、カテーテル１０は、内視鏡１４を通って内腔へ先進するときに カテーテル鞘の先端部の手動制御を可能にするために共働する例えば親指リング ２６および指グリップ２８を含む手動制御装置２４を含む。操作において、第１ に親指リング２６を指グリップ２８から完全に収縮させる。この収縮したハンド ル位置はカテーテル内鞘および針等の先端部材のカテーテル外鞘への完全収縮に 対応する。次に、カテーテル１０を内視鏡１４から意図する内部位へ前進させて 、最適にはカテーテル針を完全に収縮維持する。 意図された内部位へカテーテルの先端部が到達したときに、その 部位の灌注を、典型的には他の鞘により行う。ここでは手動制御装置２４内の洗 浄口が、例えば洗浄流体を治療処置の開始前に内部位へ導入するために採用され る。内カテーテル鞘上の針または他の先端部材はこの灌注時に完全または部分的 に収縮位置に維持される。それにより、洗浄流体はその部位へ送られるときに内 鞘および外鞘内の針の周りに流れる。 充分な洗浄後に、針または他の先端部材を作動または配置して意図した部位の 注射治療等の処置を達成する。この配置は親指リング２６を指グリップ２８方向 へ作動させることにより可能であり、それにより図示されたように針のチップを カテーテル外鞘の先端部を越えて位置決めする。注射治療の場合に、注射剤は手 動制御装置２４内の注射口３２から内鞘を介して針へ送られる。２形態の隔離さ れた内部位との灌注−注射の流体連絡は、普通、所望治療を効果的に達成するた めに要求され、かつ針配置制御装置と組み合わせて、カテーテルの概ね同軸の二 重鞘構造により首尾よく行われる。 治療終了後に、カテーテル内鞘の針または他の先端部材を、手動制御装置の親 指リング機構２６を指グリップ２８から離れる方向へ完全に作動させることによ り外鞘内へ完全に収縮させる。そこで、カテーテルの先端部を他の治療処置のた めに他の内部位へ移動させるか、または内視鏡１４から完全に抜去してよい。 図２Ａおよび２Ｂを参照すると、それぞれ最適収縮および伸張位置に示された カテーテル針先端部材を具備したカテーテルの断面図が示されている。ここでは 、カテーテル内鞘３４はコネクタ、例えばクリンプリング３６により針２０へ連 結された状態で明瞭に示されている。カテーテル手動制御装置を完全収縮針位置 に対応するまで作動するときに、針のチップ３８は、好ましくは、先験的収縮距 離Ｒだけ外鞘１８内へ収縮する。収縮距離Ｒは、好ましくは、カテ ーテルの先端部が内腔へ前進するときに針チップが露出しないことを確実にでき る距離である。この収縮形態において、外鞘の基端部へ導入された灌注流体また は他の流体は外鞘を経て内鞘３４、クリンプリング３６、および針２０の周りへ 軸方向に流れて外鞘の先端部４０へ送られる。 図２Ａおよび２Ｂに示されたように、カテーテル外鞘は外鞘の先端部４０に固 定された先端ガード４２を含む。かかるガードは代表例として例えば外鞘の内側 に沿って延ばした所定長のステンレス鋼製管により形成される。上記カテーテル 手動制御装置を完全伸張針位置に対応するまで作動するときに、内鞘３４は外鞘 １８を通って前進して針チップ３８を外鞘の先端部４０から突出させる。この伸 張は先端ガード４２により制限される。ガード４２の内径はクリンプリング３６ の外径よりも小さく、それによりクリンプリング３６の前進移動は先端ガード４ ２の後端部４４で停止する。この伸張形態において、意図された治療処置が行わ れ、その後に針を図２Ａに示されたようにな針保護位置まで収縮させるのが好ま しい。この処置時に、先端ガード４２は、針または他のカテーテル先端部材が所 定処置に対応する先験的安全距離から突出しないようにする。 実施時に、通常、誰も図２の最適収縮および伸張形態が内視鏡治療処置時に達 成できることを保証することはできない。これは製造および操作ファクタに起因 する。製造後に、内外カテーテル鞘は、典型的には、内鞘と針等の先端部材と共 に収縮位置へ位置決めされかつ加熱処理により滅菌され、加熱時に両鞘は膨張し かつ冷却時に収縮する。カテーテルは、通常、使用に先立ちコイル状に巻いた状 態で出荷および貯蔵される。かかるプロセスおよび形態時に両カテーテル鞘の摩 擦、膨張差、収縮差、および軸方向移動によって、内鞘の先端部が外鞘に対して 予期された軸位置から外れる場合がある 。 例えば、図３Ａに示されたように、治療処置の開始時に、前方先端針のチップ ３８は外鞘の先端部４０から意図された収縮距離Ｒよりも大きい間隔で付加的誤 差距離Ｅまで収縮してしまうことがある。カテーテルが内視鏡へ前進するときに 製造および貯蔵ファクタ以上に、内外鞘間の予想できない摩擦が誤差距離に寄与 する。外鞘が内腔内のカーブに沿って内視鏡の管を前進するときに外鞘が内視鏡 に接触するので、実際に、ＰＴＦＥ鞘に内在する伸縮自在の可撓性によって２つ の鞘の予想以上の相対的移動が生じる。外鞘は、一般的に、非常に緻密な内腔角 度に沿って操縦されなければならない。 図３Ｂに示されたように、針チップ３８を伸張した収縮距離Ｒから先端ガード ４２の後端部４４の背後点まで収縮させるときに、針チップ３８は内外鞘が内視 鏡管内のカーブに沿って前進するので内鞘、クリンプリング３６、および針２０ の半径方向の脱線によってガード４２の後端部４４背後に係止してしまう。かか る針係止が生じる場合には、カテーテル手動制御による針チップを離隔させる量 の同軸調整は一般的に期待できない。これは、手動制御がこの点ですでに完全収 縮位置にあるからである。従って、この過剰収縮状態は、典型的には、カテーテ ルの完全除去および新しいカテーテルの使用を必要とし、それにより設備および 時間を喪失する。 図３Ｃに示されたような更に深刻な過剰収縮状態において、針チップ３８は外 鞘１８を実際に穿孔し、それによりカテーテルから突出する。この形態において 、カテーテルを内腔に沿って内視鏡へ前進させるときに内視鏡管は同様に穿孔さ れ、かつ／または深刻な外傷が発生する。上述したように、内腔には、しばしば 、全く緻密な角度が存在し、それによりこの危険の発生率を高くする。容易に理 解されるように、この過剰収縮状態の発生の危険性は典型的カテー テルにとって深刻な問題であると同時にかかるカテーテルの限界である。 しかしながら、図３Ｂ〜３Ｃに図示された特定過剰収縮状態がカテーテル使用 時に発生しない場合であっても、そのようなカテーテルを伴った治療処置の効果 的実施が、尚、阻止される場合がある。特に、僅かに過剰の収縮状態であっても 、カテーテル手動制御の完全伸張が内鞘針または他の先端部材の適正な配置を可 能にしない場合がある。これは、内視鏡による注射治療等の内視鏡治療処置が例 えば効果的組織注射を可能にするために相当に精確な量の伸張を必要とし、かか る不適正な配置はしばしば許容されないからである。しかし、カテーテル手動制 御動作の完全ストロークが、カテーテル鞘の実質的長手に沿ったカテーテル鞘の 大きな寸法差のために、あらゆる場合に、過剰収縮の全範囲を克服できるとは限 らない。実際に、過剰収縮は、手動制御装置を完全に伸張させたときであっても カテーテル針がカテーテル外鞘の先端部から全く突出しない程度のものである場 合もある。 内視鏡用カテーテルの先端部材の伸縮に関する確実性の欠如は、概ね、治療処 置時に常時油断なく欠陥状態の可能性に関する相当に明確な指示と警告を必要と することに通じる。同様に、このことは、一般的に、頑固な過剰収縮状態が明白 な場合であっても処置の完全を期すために処置時にいくかつのカテーテルが容易 に利用できることを必要とする。 図４Ａ−４Ｃを参照すると、上述した従来カテーテルの欠陥機構を克服するた めに本発明により提供されるカテーテル鞘位置制御装置が示されている。全般的 に、鞘位置制御装置５０は１以上の場所に幾何学的特徴部をカテーテルに沿って 有し、この装置は内外鞘により形成される２つの流体連絡通路を有すると同時に 内カテーテル 鞘および先端部材の収縮範囲を制限する。 図４に示されたように、本発明による第１実施例としての鞘位置制御装置にお いて、外鞘１８は１以上の制限された窪み５４を有し、その結果、１以上の窪み の場所で外鞘の半径方向形態は不連続になっている。かかる窪みの各々の内径は 、例えば内鞘へ針を固定するクリンブリング３６の内鞘上の１以上の特徴部の外 径よりも小さい。この形態により、かかる窪みはクリンプリング３６の後面５２ の収縮をその窪みの場所までに制限する。従って、カテーテル手動制御装置の窪 みまでの完全収縮およびクリンプリング３６または他の内鞘特徴部の対応する収 縮によって、針チップ３８の外鞘の先端部４０からの所望先験的収縮距離Ｒが好 ましくは完全に収縮した針チップに対応する、即ち、針チップが安全に外鞘内に なるような一点または複数点で外鞘に沿って１以上の窪みが設けられるのが好ま しい。 更に、窪み場所は、先端ガード４２の後端部４４の範囲よりも短い収縮距離Ｒ に対応するのが好ましい。この形態の場合、鞘位置制御装置５０は内鞘およびそ の先端部材を、先端部材が先端ガード４２の背後に係止したりまたは先端ガード ４２に近い点で外鞘へ穿孔することのないように制御する。針のチップまたは他 の先端部材の許容軸方向範囲を先端ガード４２の後端部４４の範囲までに制限す ることにより、従来カテーテルに共通して関連する欠点機構は大幅に抑制される 。 図４Ｂに示されたように、鞘位置制御窪み５４は外鞘の周辺で連続していない 。各窪みに隣接して流れ通路５６がある。各流れ通路５６は流体がその通路を流 れることのできる少なくとも最小限の断面積を有することが好ましい。灌注流体 または他の流体は従来方向により外鞘を通って内鞘および針または他の先端部材 の完全収縮位 置において運ばれる。そのようにして、流体は最小限の抵抗により内鞘の周りを 自由に通過する。外鞘流体連絡通路を妨害するものがないことにより従来通路以 上の補助的または付加的流体連絡通路の形成を必要としない優れた利点が提供さ れる。 ４つの鞘位置制御窪み５４が図４Ｂに示されているが、所定のカテーテル設計 の採用および必要によりいずれの合理的数の窪みが採用されてもよい。かかる窪 みの使用は、特に、窪みが非常に容易に製造できる点で有利である。従来クリン プ工具が、付加的材料または分離部を必要とすることなく、所望数の窪みを１つ またはそれ以上の所望場所に形成するために使用できる。形成された窪みは、カ テーテルが緻密にカーブした内腔へ前進する能力を保持するように外鞘の可撓性 を維持する。このクリンプ法は、鞘上に型押しすればクリンプ窪みを維持できる 鞘材料の使用に基礎を置き、かつかかる材料例としてＰＴＦＥは外鞘に好適であ る。 本発明の鞘位置制御装置は、ただし、他の形態で具体化されてよい。例えば、 スリーブ、バンド、紐、またはリングが１または複数の所望場所で外鞘の１以上 の窪みを型押しして維持するために外鞘の外周に設置されてよい。選択的に、ス リーブまたはリングが位置制御特徴部として作用するように所望場所で外鞘の内 部へ固定されてよい。そのような他の位置制御特徴部が本発明により意図されて いる。例えば、１以上の突起、スリーブ、バンドまたはリングが１または複数の 外鞘特徴部と共働するように１または複数の所望場所で外鞘の内部で内鞘の外周 上に設置されてよい。いずれの位置制御装置が使用されても、外鞘が内部治療部 位に対する流体連絡通路を提供するために使用される場合、１または複数の位置 制御特徴部は、外鞘と内鞘との間に流れ通路が形成されるように半径方向に不均 一の断面を有することが好ましい。 図４Ｃに示されたように、本発明の鞘位置制御装置５０は先端ガード４２の後 端部４４への全工程において内鞘３４および針２０の信頼性のある効果的前進伸 張を可能にする。製造または使用時に、内鞘および針は位置制御装置５０を越え て収縮せず、それにより結果的にカテーテル手動制御装置の全伸張が内鞘および 針の全伸張に対応する。製造または使用時に内鞘および針が位置制御装置５０の 前方へ僅かに前進する場合には、手動制御装置が伸張作動するときに先端ガード ４２が確実に針の意図範囲を越える伸張を制止する。 本発明のカテーテル鞘位置制御装置は、それにより、先端部へ局所的に設けら れた機構によりカテーテル鞘先端位置の効果的かつ信頼性のある手動リモートコ ントロールを促進するが、それ自体は外部制御を必要としない。即ち、自動鞘位 置制御を提供する。このコントロールは単に先端要素の遠隔作動コントロールの みを治療処置または他の内部処置時に行う広範囲のカテーテル形態に適用できる 。例えば、胃鏡または他の細長い前進可能鏡を介して遠隔内部注射または他の機 械的処置を可能にするために装備されたカテーテルが胃腸管または他の腔へ精確 なカテーテル位置決めを鞘位置制御により可能にするために採用できる。 実際に、先端位置制御は殆どのカテーテルを基礎とする装置において本発明の 位置制御装置により達成できる。例えば、制御されるべき先端部材は管状内鞘へ 連結される必要はなく、可撓性または剛性のガイドワイヤ、ロッド、または他の 細長い先端部材相互コネクタがその位置制御装置に採用できる。相互コネクタは 外鞘と同軸整列にする必要はないが、先端部材の位置制御を可能にするための共 働的形態でなければならない。複数の端部材または端部材相互コネクタで構成さ れた２重の外鞘が採用できる。 細長く相対的に短い皮下針形態が、同様に、本発明の位置制御装 置によって針チップの遠隔先端位置制御を達成できる。かかる制御は、例えば注 射処置が完了したときに針チップの完全収縮に対する積極的指標を提供する点で 有利である。 当然ながら，当分野にける熟練者は当分野への本発明の寄与の範囲および精神 から逸脱することなく上述の位置制御装置の形態に他の種々の改良および追加を 加えることができる。従って、ここで請求する保護は主題とする請求の範囲およ び本発明の範囲に相当する全均等物に及ぶと判断されるべきである。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１０年２月１０日（１９９８．２．１０） 【補正内容】 請求の範囲 １．先端部および基端部を有する細長い可撓性管状鞘、 前記鞘の内部の先端部材であって前記鞘先端部近くの収縮位置と前記先端部材 が前記鞘先端部から突出する伸張位置との間で前記鞘先端部に対して軸方向に往 復運動自在の先端部材、 先端部および基端部を有する細長い端部材相互コネクタ、前記相互コネクタ先 端部は前記先端部材へ連結され、かつ前記相互コネクタ基端部は前記鞘先端部に 対する前記先端部材の軸方向往復のために位置アクチュエータへ連結されている 、 前記鞘先端部に対する前記先端部材の軸方向収縮の範囲を制限するために前記 端部材相互コネクタと自己作動的に共働するための前記鞘に沿った一点に設けら れた自動先端位置コントローラ、および 前記鞘の内部であって前記端部材相互コネクタの外部の流れ通路、前記流れ通 路は前記先端位置コントローラを経て軸方向へ延在する、から成るカテーテル組 立体。 ２．前記先端位置コントローラは前記鞘に沿って相対的に先端位置に設けられ ている、請求項１のカテーテル組立体。 ３．前記先端位置コントローラは前記鞘における少なくとも１つの窪みから成 り、前記少なくとも１つの窪みは前記端部材相互コネクタに沿って少なくとも一 点で前記端部材相互コネクタの外径よりも小さい内径を有する、請求項２のカテ ーテル組立体。 ４．前記端部材相互コネクタの先端部はコネクタから成り、前記コネクタは前 記少なくとも１つの窪みの内径よりも大きい外径を有しかつ前記先端部材へ前記 相互コネクタを連結している、請求項３のカテーテル組立体。 ５．前記少なくとも１つの窪みは各々が流れ通路により隣接する 窪みから周辺方向において分離された複数の窪みから成る、請求項３のカテーテ ル組立体。 ６．前記鞘はポリテトラフルオロエチレン鞘から成る、請求項３のカテーテル 組立体。 ７．前記端部材相互コネクタは可撓性管状内鞘から成る、請求項１のカテーテ ル組立体。 ８．前記先端部材は前記内鞘へ連結された針カニューレから成る、請求項７の カテーテル組立体。 ９．前記針カニューレを前記内鞘へ連結するコネクタを更に含む、請求項８の カテーテル組立体。 １０．先端部および基端部を有する細長い可撓性管状鞘、 前記鞘に対して内部にあって先端チップを有する針カニューレ、前記針カニュ ーレチップは前記鞘が前記針チップを被覆する前記鞘先端部近くの収縮位置と前 記針チップが前記鞘先端部から突出する伸張位置との間で前記鞘先端部に対して 軸方向に往復運動自在である、 前記鞘に対して内部にあって先端部および基端部を有する細長い可撓性管、前 記管の先端部は針コネクタにより前記針カニューレへ連結され、かつ前記管の基 端部は前記鞘先端部に対して前記針チップを軸方向へ往復運動させるための位置 アクチュエータへ連結されている、および 前記鞘先端部に対する前記針チップの軸方向収縮の範囲を制限するために前記 針コネクタと自己作動的に共働するための前記鞘に沿った一点に設けられた自動 先端位置コントローラ、から成る注射カテーテル組立体。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，Ｆ Ｉ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ， ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，Ｍ Ｘ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ， ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 ドーセット，トーマス エム. アメリカ合衆国，マサチューセッツ 01775，ストウ，クロス ストリート 30

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．先端部および基端部を有する細長い可撓性管状鞘、 前記鞘の内部の先端部材であって前記鞘先端部近くの収縮位置と前記先端部材 が前記鞘先端部から突出する伸張位置との間で前記鞘先端部に対して軸方向に往 復運動自在の先端部材、 先端部および基端部を有する細長い端部材相互コネクタ、前記相互コネクタ先 端部は前記先端部材へ連結され、かつ前記相互コネクタ基端部は前記鞘先端部に 対する前記端部材の軸方向往復のために位置アクチュエータへ連結されている、 前記鞘先端部に対する前記端部材の軸方向収縮の範囲を制限するために前記端 部材相互コネクタと共働するための前記鞘に沿った一点に設けられた先端位置コ ントローラ、および 前記鞘の内部であって前記端部材相互コネクタの外部の流れ通路、前記流れ通 路は前記先端位置コントローラを経て軸方向へ延在する、から成るカテーテル組 立体。 ２．前記先端位置コントローラは前記鞘に沿って相対的に先端位置に設けられ ている、請求項１のカテーテル組立体。 ３．前記先端位置コントローラは前記鞘における少なくとも１つの窪みから成 り、前記少なくとも１つの窪みは前記端部材相互コネクタに沿って少なくとも一 点で前記相互コネクタの外径よりも小さい内径を有する、請求項２のカテーテル 組立体。 ４．前記端部材相互コネクタの先端部はコネクタから成り、前記コネクタは前 記少なくとも１つの窪みの内径よりも大きい外径を有しかつ前記先端部材へ前記 相互コネクタを連結している、請求項３のカテーテル組立体。 ５．前記少なくとも１つの窪みは各々が流れ通路により隣接する 窪みから周辺方向において分離された複数の窪みから成る、請求項３のカテーテ ル組立体。 ６．前記鞘はポリテトラフルオロエチレン鞘から成る、請求項３のカテーテル 組立体。 ７．前記端部材相互コネクタは可撓性管状内鞘から成る、請求項１のカテーテ ル組立体。 ８．前記先端部材は前記内鞘へ連結された針カニューレから成る、請求項７の カテーテル組立体。 ９．前記針カニューレを前記内鞘へ連結するコネクタを更に含む、請求項８の カテーテル組立体。 １０．先端部および基端部を有する細長い可撓性管状鞘、 先端チップを有する前記鞘の内部の針カニューレ、前記針カニューレチップは 前記鞘が前記針チップを被覆する前記鞘先端部近くの収縮位置と前記針チップが 前記鞘先端部から突出する伸張位置との間で前記鞘先端部に対して軸方向に往復 運動自在である、 先端部および基端部を有しかつ前記鞘に対して内部にある細長い可撓性管、前 記管の先端部は針コネクタにより前記針カニューレへ連結され、かつ前記管の基 端部は前記鞘先端部に対して前記針チップを軸方向へ往復運動させるために位置 アクチュエータへ連結されている、および 前記鞘先端部に対する前記針チップの軸方向収縮の範囲を制限するために前記 針コネクタと共働するための前記鞘に沿った一点に設けられた先端位置コントロ ーラ、から成る注射カテーテル組立体。 １１．前記管状鞘および前記管は各々対応する先端部と基端部との間に連続流 体移送通路を有する、請求項１０の注射カテーテル組立体。 １２．前記先端位置コントローラは前記鞘に沿って相対的に先端 位置に設けられている、請求項１０の注射カテーテル組立体。 １３．前記先端位置コントローラは完全に収縮した針位置に対応する、請求項 １２の注射カテーテル組立体。 １４．前記先端位置コントローラは前記管状鞘における少なくとも１つの窪み から成り、前記少なくとも１つの窪みは前記針コネクタの外径よりも小さい内径 を有する、請求項１１の注射カテーテル組立体。 １５．前記少なくとも１つの窪みは各々が流れ通路により隣接する窪みから周 辺方向において分離された複数の窪みから成る、請求項１４の注射カテーテル組 立体。 １６．先端部および基端部を有する胴体、 先端チップを有する針カニューレ、前記針カニューレの先端チップは前記胴体 の内部に設けられ、かつ前記胴体が前記針先端チップを被覆する前記胴体先端チ ップ近位の収縮位置と前記針先端チップが前記胴体先端部から突出する伸張位置 との間で前記胴体先端部に対して軸方向に往復運動自在である、 前記胴体の内部にあって先端部および基端部を有する針プランジャロッド、前 記ロッド先端部は前記針カニューレへ連結され、かつ前記ロッド基端部は前記胴 体先端部に対して前記針チップを軸方向へ往復運動させるために位置アクチュエ ータへ連結されている、および 前記胴体先端部に対する前記針チップの軸方向収縮の範囲を制限するために前 記プランジャロッドと共働するための前記胴体に沿って一点に設けられた先端位 置コントローラ、前記コントローラの場所は完全に収縮した針チップ位置に対応 する、から成る注射器。 １７．前記針へ前記プランジャロッドを連結する針コネクタを更に含み、前記 先端位置コントローラは前記針コネクタの前記少なく とも１つの窪みへの収縮が前記針カニューレチップが完全に前記胴体へ収縮して いることを指示する点に設けられた少なくとも１つの窪みから成る、請求項１６ の注射器。