JP2001526846A - コーヒレントサンプリングデジタイザーシステム - Google Patents

コーヒレントサンプリングデジタイザーシステム

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Abstract

(57)【要約】 デジタイジングシステムは、周波数Ftの入力信号(12)をコーヒレントにサンプリングして、N個の連続するサンプルの大きさを表す出力データシーケンスを発生する。デジタイジングシステムは、整数ファクターKによって周波数FMCLKのクロック信号を周波数分割することによってタイミング信号を発生し(16)、そのタイミング信号をデジタイザー(14)に供給する。デジタイザー(14)は、入力信号のMサイクルに亘ってN回入力信号をコーヒレントサンプリングして、入力信号の1サイクルを表すN項データシーケンスを発生する。タイミング信号周波数は、デジタイザーのサンプリングレートを設定する。デジタイジングシステムは、KとMとNの可能な範囲内という制限があるにもかかわらず、システムが入力信号の実質的にコーヒレントなサンプリングを達成するようなKの適切な値を見つけるアルゴリズムを実行すべくプログラムされたコンピューター(22)を含む。アルゴリズムは、ファレイ数列をサーチして、K(K=Qi*J)と、M(M=P*J)とN(N=Qi)(ここでPとQは互いに素の整数であり、Jは0以上の整数であり、QiはQの整数因子である)の候補値を導き出すことができるP/Q形式の項を捜し出す。アルゴリズムは、KとMとNの候補値が可能な範囲内にある比Ft/FMCLKに最も近似する特定のファレイ数列の項を捜し出す。そして、デジタイジングシステムは、そのKの候補値によってマスタクロック信号を周波数分割する。

Description

【発明の詳細な説明】 コーヒレントサンプリングデジタイザーシステム 発明の背景 発明の関連する技術分野 本発明は、一般に、アナログ信号を周期的にサンプリングして各サンプルをデ ジタイズするためのデジタイザーシステムに関し、特には、そのサンプリングレ ートを自動的に調節してコーヒレントなサンプリングを提供するデジタイジング システムに関する。 関連技術の説明 デジタイザーは、アナログ信号の大きさを周期的にサンプリングすることによ ってアナログ信号を「デジタイズ」し、各サンプリングの大きさを示すデジタル データを発生する。従って、デジタイザーは、アナログ信号の経時的に変化する 挙動を表すデータシーケンスを生成する。デジタル信号プロセッサー(以下DS Pという)のソフトウェアは、そのようなデータシーケンスを分析してアナログ 信号についての情報を提供することができる。例えば、デジタルスペクトラムア ナライザーは、データシーケンスを離散フーリエ変換分析して、アナログ入力信 号の周波数スペクトラムを表す他のデータシーケンスを生成する。 アナログ信号が周期的である場合、データシーケンスはアナログ信号の1サイ クルだけを表す必要がある。なぜならば、別のサイクルを表すデータは余分だか らである。しかし、正確な結果とするためには、DSP分析技術は、データシー ケンスが最少限の数NMINの入力信号サンプルを表すことを要する。さもなけれ ば、データシーケンスは、アナログ信号の高周波成分の挙動を適切に反映しない 。残念ながら、デジタイザーはアナログ信号の1サイクルの間で必ずしもNMIN 個のサンプルを得るのに十分なほど早い作動をするものではない。この課題を解 決するために、デジタイザーは入力信号のいくつかのサイクルに亘ってより緩や かなレートで入力信号をサンプリングする「均時サンプリング(equivalent time sampling)」を採用する。入力信号が周期的であるので、各サンプルはタイミン グを合わせることができ、その結果得られたシーケンスはより高いレートで入力 信 号の1サイクルをサンプリングすることによって生成されるシーケンスと同等と なる。例えば、デジタイザーが入力信号の周波数Ftの1.1倍のサンプリング 周波数Fsで入力信号の連続する10サイクルをサンプリングする場合、結果的 に得られたデータシーケンスは入力信号のそれの10倍のレートで入力信号の1 サイクルをサンプリングすることによって得られるデータシーケンスと同じであ る。 所定の入力信号周波数Ftとサンプルの所望数Nに対して、サンプリング周波 数Fsとサンプルがなされるアナログ信号のサイクル数Mを調整して、アナログ 信号の1サイクルの間でN等分したサンプルがなされるような均時サンプリング を提供することができるようにしたい。1987年にComputer Society Press o f the IEEE社によって刊行された書籍「DSP-Based Testing of Analog and Mixe d-Signal Circuits」Matthew Mahoney著の第17頁乃至第21頁において、著者 は、次ぎの条件を満足することによって、「コーヒレントサンプリング(coheren t sampling)」のための適切な均時サンプリングが達成されることを教示してい る。即ち、 Ft/Fs=M/N (1)と、 GCD(M,N)=1 (2) である。 式(2)は、MとNのもっとも大きな共通分母が1であると言っている。言い 換えれば、MとNは「互いに素」である。式(1)と式(2)を満足した場合、 「コーヒレントサンプリング」として知られたものとなるが、そこでは、周波数 FsでM個の試験信号サイクルに亘ってなされた周波数Ftの信号のN個の連続す るサンプルが、1アナログ信号サイクルをN等分した連続サンプルと同じように 見える。 しかし、実際には、所定のFt値に対して、式(1)と(2)を満足するFs、 M、Nの値を選択することは大抵の場合に困難であるか、又は、不可能である。 デジタイジングシステムは、一般的に、マスタークロック信号を周波数分割して 、サンプリングレートを制御するためのタイミング信号を生成する。従って、サ ンプリング周波数Fsは、その全範囲に亘って連続的に変化することはできない 。限られた数の離散値のみをとることができるに過ぎない。式(1)を満足する ため には、FtとFsはMとNの比と同じものを有さなくてはならない。Fsが限られ た数の離散値のみをとるので、大抵の場合簡単にはMとNの都合のよい値を選択 することはできず、従って式(1)を満足するようにFsを調整する。式(1) を満足することを難しくするようなMとNの値についての制約も存在する。サン プルされる入力信号のサイクル数Mが大きすぎると、データ収集方法があまりに も長ったらしいものとなる。Mが小さすぎると、必要なサンプリング周波数がデ ジタイザーにとってあまりにも高くなりすぎる。サンプル数Nをあまりにも小さ くとりすぎると、DSP分析の正確性が害される。Nが大きすぎると、DSP計 算にあまりにも時間がかかりすぎることとなる。 しかし、Ft/Fs比がM/N比と全く同じではないが非常に近いものであるよ うにFs、M、Nの値を選択した場合には、結果的に得られたデータシーケンス のDSP分析における誤差は無視できる。しかし、デジタイザー出力のDSP分 析における著しい誤差をさけるために必要なレベルの正確性を有して、式(1) の関係に近似するような所定のFt値に対してのM、N、Fsの値を見つけること ができかは、懐疑的であった。 必要なのは、自動的に且つ早急に自らのサンプリングレートを確立して既知の 周波数の入力信号のコーヒレントなサンプリングを提供できるようなサンプリン グシステムである。 発明の概要 サンプリングシステムは、Mサイクルのアナログ信号に亘ってなされた連続す るN個のサンプルの組がそのアナログ信号の単一のサイクルをN均分した間隔に おいてなされたとみれるように、サンプリングレートを自動的に調節して周期的 なアナログ信号をコーヒレントにサンプリングをする。前記サンプリングシステ ムは、周波数FMCLKのマスタークロック信号を発生するクロック回路と、ファク ターKによってクロック信号を周波数分割して周波数FMCLK/Kのタイミング信 号を生成するタイミング信号発生器と、そのタイミング信号によって制御された レートで入力信号をサンプリングする手段を含んでいる。本発明に関して、サン プリングシステムは、所定の入力信号周波数Ftに対する適切なKの値を見つけ る ためのアルゴリズムを実行するコンピュータも含む。そのアルゴリズムは、Kと MとNの範囲についての予め設定された制限を考慮に入れつつ、コーヒレントな サンプリングを提供するKの値を見つける。前記コンピュータは、タイミング信 号発生器にそのK値を供給する。 FtとFs=FMCLK/Kが互いに素である時、コーヒレントサンプリングが達成 される。アルゴリズムは、各分数が互いに素である分子と分母を有する、1から Fまでの分母を有する全ての分数の配列されたリストであるオーダーFのファレ イ数列の指向性サーチを実施することによって、Kの適切な値を見つける。ファ レイ数列の指向性のサーチを実施する際に、アルゴリズムは、 N=Qi M=P*J K=Q*J/Qi であるとともに、NとMとKが可能な範囲内にあるようなQの整数因子Qiと整 数値Jの適切な組み合わせが存在する、比Ft/Fsに最も近い項P/Qを見つけ る。そして、コンピュータは、信号発生器にコンピュータ処理されたKの値を。 サーチは、ファレイ数列を早急にトラバースするための技術を用いて、コンピュ ータの最少使用によって適切なファレイ数列項P/Qを見つける。サーチされた ファレイ数列の範囲Fが十分に大きいときには、アルゴリズムはシステムが高度 の正確性で、アナログ信号をコーヒレントにサンプリングするためのKの値をす ぐに帰還する。 したがって、本発明の目的は、それ自身のサンプリングレートを自動的に且つ 早急に確立して、既知の周波数のアナログ入力信号のコーヒレントなサンプリン グを提供するサンプリングシステムを提供することである。 この明細書の終了部分では、本発明の主題を特に指摘し、また、明確にその権 利請求をしている。しかし、当業者は、同一の参照符号が同じ部材を表している 添付図面を参照して明細書の残りの部分を読むことによって、本発明の構成と操 作方法の双方を、その目的と効果と共に、最も良く理解する。 図面の簡単な説明 図1は、本発明に関するデジタイジングシステムを簡単なブロック図形式で描 画したものである。 図2は、いろいろなレートでのアナログ信号のデジタイジングを描画したもの である。 図3は、オーダー16のファレイ数列の2次元のブロコット空間図である。 図4は、図3のブロコット空間のメディアントトラバース(mediant traverse) サーチを描画したものである。 図5は、オーダーFのブロコット空間のメディアントトラバースを行って、0 から1の間で所定のターゲット値に最も近いファレイ数列の数をコンピュータに 見つけるようにするプログラミングのためのフローチャート図である。 図6は、図5のブロコット空間において左右横方向のトラバースを描画したも のである。 図7Aと図7Bは、それぞれ、左右横方向のトラバースを実施するためのソフ トウェアルーティンを描いたフローチャート図である。 図8は、最もターゲット値に適合していて、しかも他の制約をも満足するファ レイ数列の項を探し出すためのアルゴリズムをコンピュータにさせるプログラミ ングのためのフローチャート図である。 図9は、図1のコンピュータによって実行されるべきアルゴリズムのフローチ ャート図である。 図10は、図9のPとQの制約テスト工程をより詳細に描いたフローチャート 図である。 図11は、図1のデジタイジングシステムのブロック図である。 図12は、図1のデジタイザー14をより詳細に描いたブロック図である。 好適な実施例の説明 図1は、本発明に関するコーヒレントサンプリングシステム10を簡単なブロ ック図形式で描いたものである。サンプリングシステム10は、試験対象機器1 2によって発生された周期的アナログ入力信号(INPUT)の大きさを周期的 にサンプリングして、連続的な入力(INPUT)信号の大きさを表す一連のデ ジタルデータ値(DATA)を発生する。このデータシーケンスは、いくつかの 周知のデジタル信号処理(DSP)技術のうちのいずれかを用いて分析され、入 力(INPUT)信号についての情報を得ることができる。例えば、このデータ シーケンスを離散フーリエ変換分析することによって、入力(INPUT)信号 の周波数スペクトラムを表す他のデータシーケンスを発生することができる。 サンプリングシステム10は、タイミング信号発生器16によって発生された 周期的なタイミング(TIMING)信号の各パルスに基づいて、入力(INP UT)信号の大きさをサンプリングするためのデジタイザー14を含む。該デジ タイザー14は、各入力(INPUT)信号サンプルの大きさを表すデータ(D ATA)値を発生し、発生したデータ値のそれぞれをランダムアクセス収集メモ リ18に記憶する。デジタイザー14はアドレス信号(ADDR)と制御信号( CONT)を収集メモリ18に供給するための回路を含んでおり、連続して発生 するデータ(DATA)値を収集メモリ18内の連続するアドレスに記憶する。タ イミング信号発生器16は、整数因子Kによって入力マスタークロック信号(M CLK)を周波数分割して、タイミング(TIMING)信号を発生する。従来式 のクロック回路20はマスタークロック信号(MCLK)を発生する。コンピュ ータ22(又は、他のデータ処理手段)は、マスタークロック(MLCK)信号 の周波数(FMCLK)と入力(INPUT)信号の周波数(Ft)と各種のシステ ム上の制約(CONSTRAINTS)を示すユーザー提供のデータに基づいて Kの適切な値を計算する。コンピュータ22は、計算したKの値を入力としてタ イミング信号発生器16に供給する。よって、コンピュータ22は、K値を調節 することによって、タイミング(TIMING)信号の周波数Fsを設定する。ク ロック回路20は、また、マスタークロック(MCLK)信号からクロック(C LK)信号を導き出し、それらを入力タイミング信号として試験対象機器12に 供給する。 周期的な信号を分析するためのDSP技術は、一般的に、入力信号の単一サイ クルをサンプル数で等分したデータシーケンスを入力として要求する。高周波数 の入力(INPUT)信号に対しては、デジタイザー14は入力(INPUT) 信号の単一サイクルの間に適切な数のサンプルを獲得してデジタイズするのに十 分なほど早く入力(INPUT)信号をサンプリングすることはできないかもし れない。この問題を解決するために、サンプリングシステム10は「均時サンプ リング」を採用し、それにより、デジタイザー14が入力(INPUT)信号の いくつかのサイクルに亘って比較的に緩やかなサンプリングレート(Fs)で入 力(INPUT)信号をサンプリングすることにした。入力(INPUT)信号 が周期的であるので、コンピュータ22は(Kを調節することによって)サンプ リングレートを調節して、結果的に得られたデータ(DATA)シーケンスがより 高いレートで入力(INPUT)信号の1サイクルをサンプリングすることによ って発生されるであろうシーケンスと均等になるようする。 図2は、様々なサンプリングレートで入力(INPUT)信号をサンプリング した結果を図示している。グラフAは、入力(INPUT)信号28の周波数の 8倍の周波数で8回サンプリングされた入力(INPUT)信号28の経時的に 変化する大きさを表す。この八つのサンプル30が入力(INPUT)信号の1 サイクルの間で時間的に等分されていることに留意してください。グラフBは、 入力(INPUT)信号の周波数の1.125倍のサンプリング周波数での同じ 入力(INPUT)信号28の均時サンプリングを表している。グラフBの均時 サンプリングの方が、入力(INPUT)信号の8つのサンプル32を得るため に、グラフAの高速サンプリングよりも8倍長く時間をとっているが、二つのサ ンプリングレートの結果は同じ出力データシーケンスになることに留意してくだ さい。よって、入力(INPUT)信号周波数の1.125倍のレートでのサン プリングは、生成されたデータシーケンスに関しては、入力(INPUT)信号 周波数の8倍のレートでのサンプリングと均等である。グラフCは、入力(IN PUT)信号周波数の4倍のレートで8回入力(INPUT)信号28をサンプ リングした結果を図示している。サンプリングレートと入力(INPUT)信号 周波数の間の関係のため、グラフCの後の4つのサンプルは最初の4つのサンプ ルを繰り返す。たとえ、グラフCのサンプリングレートがグラフBのそれより高 くても、グラフCの8つのサンプル34は、グラフBに示されたより低いレート によって得られた8つのサンプル以上の入力(INPUT)信号についての情報 を伝えるものではない。 よって、均時サンプリングが採用されたときには、入力(INPUT)信号周 波数に関してサンプリング周波数を注意深く調整することが重要である。特に、 与えられた入力(INPUT)信号周波数Ftと所望のサンプル数Nに対して、 コンピューター22は、サンプリング周波数Fsと、入力信号の1サイクルの間 にサンプリングがN等分されて行われたように見える均時サンプリングを提供す るためにサンプルが行われる入力信号サイクル数Mを調節する。 均時サンプリングが次のような条件を満足することによって確実になることは 当業者によって長く知られてきたことである。即ち、 Ft/Fs=M/N (1)と、 GCD(M、N)=1 (2) である。 条件式(2)は、MとNの最も大きな共通分母(GCD)が1であることを述 べている。言い換えると、MとNは、共通の整数因子を有さない「互いに素」で ある。条件式(1)と(2)が満足された場合には、サンプルが異なるオーダー においてなされたとしても、周波数FsにおいてMサイクルの試験信号サイクル に亘ってなされた周波数Ftの信号のN個の連続するサンプルが試験信号の1サ イクルに亘って等分されたN個の連続するサンプルと同じデータ内容を有する「 コーヒレントサンプリング」として知られているものを獲得する。 残念ながら、FsとMとNの各値については現実的な制約があるので、与えら れたFt値に対して条件式(1)と(2)を満足することは大抵の場合不可能で ある。タイミング信号発生器16は、整数Kによってマスタークロック(MCL K)信号を周波数分割することによって、タイミング(TIMING)信号を発生 する。よって、タイミング(TIMING)信号周波数(Fs=FMCLK/K)は、 その全範囲に亘って連続的に変えることができない。限定された数の離散値のみ をとることができるに過ぎない。条件式(1)を満足するために、FtとFsは、 MとNと同じ比を有さなくてはならない。Fsが限定された数の離散値のみをと ることができるに過ぎないので、単純にMとNの都合のよい値を選択して、条件 式(1)を満足するためにK=MCLK/Fsを調節することができないかもし れない。更に、タイミング信号発生器16及び/又はデジタイザー14の性能上 の制約は、サン プリング周波数Fsの範囲を制限する。また、与えられた比Ft/Fsに対して、 MとNの値についての制約が条件式(1)を満足することを不可能にするかもし れない。サンプリングされる入力信号サイクルの数Mがあまりにも大きいと、デ ータ収集の方法が長ったらしくなるか、又は、必要なサンプリングレートがタイ ミング信号発生器の周波数制限値以下になってしまうかもしれない。Mがあまり にも小さいと、必要なサンプリング周波数はデジタイザー又はタイミング信号発 生器にとってあまりにも高くなりすぎることとなる。なされるサンプルの数Nが あまりにも小さいと、DSP分析の正確性が損なわれる。Nが余りにも大きすぎ ると、DSP計算に時間が消費され過ぎるか、又は、サンプルデータシーケンス が収集メモリの記憶容量を超えてしまうことがある。 このように、大抵の場合、与えられた入力周波数Ftに対して、比Ft/Fsが 条件式(1)に必要な比M/Nと全く同じではないがそれに近いFsとMとNの それぞれの値を決定しなければならない。条件式(1)を満足することにおいて 誤差が非常に少ない場合には、結果として生じたサンプルデータのDSP分析は 、相当に正確な結果を提供する。本発明に関して、コンピュータ22は、与えら れたマスタークロック周波数FMCLKと与えられた入力(INPUT)信号周波数 Ftに対して、条件式(2)を満足すると共に条件式(1)に近いKの適切な値 を見つけるためのアルゴリズムを実行する。更に、そのアルゴリズムは、K(又 はFs)とMとNの範囲について様々な制約に反しないようにする。 M/N*Kに対して条件式(1)を解くためには、前記条件式(1)を次の条 件式(1’)と言い換えることができる。即ち、 M/(N*K)=Ft/FMCLK (1’) である。 試験信号周波数Ftとマスタークロック周波数FMCLKが与えられているので、 M/(N*K)のターゲット値は次のように固定される。即ち、 TARGET=Ft/FMCLK である。 図1のコンピュータ22によって実行されたアルゴリズムは、MとNが互いに 素であって、MとNとKが予め設定された範囲内に制限されるという制約を有し 、 M/(N*K)が条件式(1’)のターゲット値Ft/FMCLKに最も近いMとN とKの値を見つける。 このKを発生するためのアルゴリズムは、「ファレイ」数列の最も適切な項を 選択することによって、ターゲットの有理の近似法を実施する。オーダーFのフ ァレイ数列は、全ての既約分数P/Q(即ち、PとQは互いに素である)であっ てQが1からFまでの範囲内にある多くの分数である。このような数列は無限大 である。以下は0から1の範囲内のオーダー8のファレイ数列の一部である。即 ち、 0/1、1/8、1/7、1/6、1/5、1/4、 2/7、1/3、3/8、2/5、3/7、1/2、 4/7、3/5、5/8、2/3、5/7、3/4、 4/5、5/6、6/7、7/8、1、1 である。 1802年に、数学者ハロス(Haros)は、無理数を有理的に近似するた めの補助としてファレイ数列を利用することを提案した。例えば、次のようにし てpi(3.14159…)のような数値を近似することができる。即ち、単純 にファレイ数列を下方にスキャンして、piの小数点以下の部分に最も近い分数 (1/7=0.142857…)を見つけるまで、各項の小数位相当値を計算し 、そして、piの整数部分(3)を選択された小数点以下の数値に加えて近似値 を得る。これによって、PI=3.14159…が3+1/7=22/7で得ら れることとなる。 大抵の場合、ファレイ数列のオーダーを増やして、それから選択すべきより多 くの分数を得ることで近似値の精度を改善することができる。しかしながら、大 きなファレイ数列の連続する項をターゲット値に比較計算して該ターゲット値に 最もふさわしいものを見つけることは時間がかかる。従って、本発明に関しては 、コンピュータ22は、与えられたターゲット数値に近い最も適切なファレイ数 列にとって有効なアルゴリズムを採用する。このアルゴリズムは、オーダーQM のファレイ数列の3個の連続する項(PL/QL、PM/M、PR/PR)の間の( ファレイによって発見された)以下の関係を利用する。即ち、 PM/M=(PL+PR)/(QL+QR)=PM/QM (3) である。項PM/Mは、その左右に隣接する両項PL/QLとPR/QRの「メディ アント(mediant)」として言及されている。 図3は、オーダー16のファレイ数列の二次元「ブロコット空間」図である。 P/Q形式の連続するファレイ数列の分数は、大きさの増大する順序で水平軸方 向に配列され、一方、この分数は分母Qが小さくなる順序で垂直軸方向に配列さ れている。0から1の間で、与えられたターゲット値に最も近いブロコット空間 内の分数を見つけてみよう。有効にこれを行う一つの方法は、「メディアントト ラバース」サーチ法を実施することである。 図4は、図3のブロコット空間のメディアントトラバースサーチを図示してい る。図4に関して、すぐにターゲット値0.381に最も近似する特定の分数P /Qをオーダー16のブロコット空間内の0/1と1/1との間で捜し出す。ま ず、その間にターゲット値0.381があることが判っている左右の限界PL/ QLとPR/QRとして分数0/1と1/1を選択する。そして、関係式(3)を 使用してオーダーM=L+Rのブロコット空間内に前記二つの限界の間のメディ アントPM/M(1/2)を発見する。そして、該メディアント1/2をターゲ ット値0.381と比較して、ターゲットがメディアント以下であることを理解 する。ここで、ターゲットへ最も近い近似値が二つのファレイ数0/1と1/2 の限度内にあることが判る。 そこで、右側の限界PR/QR=1/1をメディアント1/2に置き換えて、再 び関係式(3)を用いて(オーダーM=L+R=3のブロコット空間内において )左右の限界0/1と1/2の間で新たなメディアントPM/Mを計算する。新 たなメディアントは、1/3である。1/3はターゲット(0.381)よりも 小さいので、下側の限界(PR/QR=0/0)をメディアント1/3に置き換え て、関係式(3)を用いて左右の限界1/3と1/2の間に新たなメディアント (3/8)を捜し出す。ターゲット0.381は3/8を越えているので、左側 の限界PL/QL=1/3を3/8に置き換えて、再び関係式(3)を呼び出して 3/8と1/2の間に新たなメディアントPM/M=5/13を見つける。 ここで、ターゲット.0381が左右の限界3/8と5/13の間にあること を判別して、再び関係式(3)を用いて左右の限界3/8と5/13の間にメデ ィアント(8/12)を見つける。しかし、新たなメディアント8/21が我々 の解決を制限しているオーダー16のブロコット空間内にはないので、これ以上 の進行はしない。よって、上記のサーチは、オーダー16のブロコット空間内に おいて、それらの間に中間的な分数がない3/8と5/13の二つの限界に到達 する。ターゲットに最も近似するのは分数3/8か5/13のうちのいずれなの かを決定することだけが残っている。5/13(〜0.385)は、3/8(0 .25)よりもターゲット0.381により近いので、ターゲットに最も近い近 似値として5/13を選択する。近似値誤差は、約0.004である。メディア ントトラバースサーチ方法が、図4のF=16のブロコット空間内において0/ 1と1/1の間にある79個の分数のうちたった4つの分数をターゲットに対し て比較計算することを、我々に要求したに過ぎないことに留意してください。よ って、上記のメディアントトラバースは、与えられたブロコット空間の範囲内で ターゲット値に最も近い小数点以下の近似値を見つけるためのコンピュータにと って有効な方法である。ブロコット空間の可能なオーダーを16から少なくとも 21まで増加することによって、約0.000047まで近似値誤差を減らすこ とができる。このことは、ターゲット0.381に最も近い近似値として最後に コンピュータ計算されたメディアント8/21(〜0.38095)を我々に選 択させる。 図5は、オーダーFのブロコット空間のメディアントトラバースを実施して、 0から1までの間において与えられたターゲット数(TARGET)に最も近似 するファレイ数列の数P/Qを見つけるようにするためにコンピュータをプログ ラミングするためのフローチャートである。スタートとしてステップ40におい て、PLを0に、QLとPRとQRを1に、それぞれ等しくなるようにセッティング することによって、上下両限界PL/QLとPR/QRを0/1と1/1に初期化す る。そして、上記式(3)に関連してメディアントPM/MのためにPMとQMを 計算する(ステップ42)。サーチされているブロコット空間のオーダーFより もQMが小さい場合(ステップ44)には、ターゲット(TARGET)に対し てメディアントPM/QMを比較する(ステップ46)。メディアントPM/QMが ターゲッ ト(TARGET)以下のときは、左側の限界PL/QLをメディアントPM/QM に置き換えて(ステップ48)、ステップ42に戻る。ステップ46で、メディ アントがターゲット(TARGET)と同等若しくはそれ以上のときは、右側の 限界PR/QRをメディアントPM/QMに置き換えて(ステップ50)、ステップ 42に戻る。引き続き、ステップ44でQMがFを越えるまで、各ステップ42 −50を繰り返す。その時点で、最後に計算されたPLとQLとPRとQLの値のフ ァレイ数列の数PL/QLとPR/QLがオーダーFのブロコット空間内でターゲッ ト(TARGET)小数に最も近い左右の限界である。二つのファレイ数列の数 PL/QLとPR/QRをターゲット(TARGET)に最も近いものと決定した後 で、手順(ステップ52)はターゲット(TARGET)とPL/QLとPR/QR を比較して、二つの限界分数のうちどちらがターゲット(TARGET)に最も 近似するものであるかを決定して、その分数をP/Qとして帰還する。 図5において、PとQが互いに素の整数であり、QはFを越えないという制約 下において、二つの分数PL/QLとPR/QRが0から1までの間でターゲット( TARGET)値に最も近似するP/Qであることを見つけるためのメディアン トトラバース法を図示した。ここで、P及び/又はQの値に対する別の制約を有 していて、図5のメディアントトラバースアルゴリズムによって見いだされたタ ーゲット(TARGET)の二つの限界PL/QLとPR/QRのいずれもが必ずし もこれらの別の制約を満たすものではないことを想定してください。図4の例を 思い出すと、ターゲット(TARGET)に近似するために選択された分数P/ QのQの値が13を越えるべきであるとする別の制約も有する。この場合、メデ ィアントトラバース法によって得られた左右の限界3/8と5/13のいずれも この別の制約を満足するものではない。従って、ターゲット(TARGET)に 最も近い近似値としてこれらの左右の限界を選択することはできない。 図5のアルゴリズムによって生み出された左側の限界PL/QLも右側の限界PR /QRも前記別の制約を満足させるものでないときには、オーダーFのブロコッ ト空間内で次にターゲット(TARGET)値に近似する二つの近似値は、左側 の限界PL/QLのすぐ左の次に小さなファレイ数列の数と、右側の限界PR/QR のすぐ右の次に大きなファレイ数列の数である。従って、図5のアルゴリズムを 実行して、ターゲットがその間にある、オーダーFのファレイ数列の二つの連続 する項Pi-1/Qi-1とPi/Qiである二つの分数PL/QLとPR/QRを見つけた 。そして、前記数列の次の先行する項Pi-2/Qi-2と次の後続する項Pi+1/Qi +1 を見つけてこれらの項のいづれが前記別の制約を満足するものであるかを決定 するようにする。(ファレイによって発見された)以下の関係式(4a)−(4 f)が、二つの連続する項(Pi-1/Qi-1,Pi/Qi)のみが知られている、オ ーダーのファレイ数列の次に大きな項と次に小さな項Pi+1/Qi+1とPi-2/Qi -2 をすぐに決定することを可能にする。即ち、 K1=FLOOR[(Qi-1+F)/Qi] (4a) Pi+1=(K1*Pi-1)−Pi (4b) Qi+1=(K1*Qi-1)−Qi (4c) K2=FLOOR[(Qi+F)/Qi-1] (4d) Pi-2=(K2*Pi)−Pi-1 (4e) Qi-2=(K2*Qi)−Qi-1 (4f) である。 FLOOR[x]機能は、xを越えない最も大きな整数を返すことである。 図4の例に戻って、ターゲット(TARGET)値0.381に最も近い近似 値を見つけることに興味があったことを思い出してください。図5のアルゴリズ ムを実施して、オーダーF=16のブロコット空間のメディアントトラバース法 を行い、左右の限界3/8と5/13を見つけ、そして、ファレイ数5/13が 最適であると決定した。ここで、QがQ>13の範囲内になくてはならないとの 別の制約を有していることを想定してください。このような場合、上側の限界5 /13も下側の限界3/8も前記別の制約を満足するものではないことが判る。 従って、我々は前記関連式4を用いて、3/8の左に及び5/13の右にファレ イ数列を水平方向にトラバースして、ファレイ数列の次に大きな、また、次に小 さな数を捜してQ>13の前記別の制約を満足しながらもターゲット値0.38 1に最も近い項を見つける。 図6は、図5のブロコット空間の左右の水平方向のトラバースを図示している 。関係式(4)において、Pi-1/Qi-1として3/8を、Pi/Qiとして5/1 3 を使用して、5/13の右側の第一の項を2/5と計算し、3/8の左側の第一 の項を4/11と計算する。これらの項(4/11又は5/13)のいずれも制 約Q>13を満足するものではないので、引き続きファレイ数列を左右にトラバ ースする。関係式(4)において、Pi-1/Qi-1として5/13を、Pi/Qiと して2/5を使用して、2/5の右側の次の項が5/12であることを見つけた 。ここで再び、新しい項5/12が制約Q>13を満足するものではないことが 判る。しかし、関係式(4)において、Pi-1/Qi-1として3/8を、Pi/Qi として4/11を使用して、4/11の左側の次の項が5/14であることを見 つけたが、この5/14は、制約Q>13を満足する。よって、ターゲット(T ARGET)0.381に最も近くて制約Q>13を満足する分母Qを有する、 オーダー16のファレイ数列の項(5/14)を捜し出した。 サーチされたブロコット空間の限られたオーダー程度のため、そして、Qに関 する前記別の制約のために、結果として得られた5/14(〜0.357)は、 ターゲット(TARGET)(0.381)の特に良好な近似値ではない。しか し、結果の正確性は、ブロコット空間のオーダーFの二乗に応じて増える。必要 な演算量は、ブロコット空間のオーダーを増やすことによって、そのオーダーに のみ直線的に比例して増加するので、演算のわずかな増加だけで近似値の正確性 を劇的に増大することができる。 図7Aと図7Bは左右の水平方向のトラバースを実施して、Qa/Pa<Qb/ Pbの場合のオーダーFのファレイ数列の二つの隣接する数(Qa/Pa、Qb/Pb )の左右の直近のファレイ数列の数PL/QLとPR/QRを捜し出すためのソフ トウェアルーティーンを描いたフローチャートである。図7Aに関連して、スタ ートしてステップ70において、ルーティンは入力値Qa、Pa、Qb、PbとFを 受け取る。ステップ72において、ルーティンは上記の関係式(4a)−(4c )を採用して次に小さなファレイ数列の項PL/QLのためにPLとQLを計算する 。結果として得られたPLとQLはステップ74で帰還される。図7Bに関連して 、スタートしてステップ76において、ルーティンは入力値Qa、Pa、Qb、Pb とFを獲得する。ステップ78において、ルーティンは上記の関係式(4d)− 4(f)を採用して次に大きなファレイ数列の項PR/QRのためにPRとQRの値 を 計算する。結果として得られたPRとQRはステップ80において帰還される。 図8は、コンピュータをプログラミングして、P/Qが最もターゲット(TA RGET)値に適合し、更に、PとQの値に関する様々な別の制約をも満足する 場合に、0から1までのオーダーFのファレイ数列の範囲内で分数P/Qを捜し 出すためのアルゴリズムを実行するフローチャートである。スタートしてステッ プ90において、アルゴリズムは入力としてターゲット(TARGET)値とF を受け取る。更に、PとQに関する制約を示すデータも受け取る。ステップ92 において、アルゴリズムはオーダーFのブロコット空間のメディアントトラバー スを実行する。図5に図示されたそれと同様のメディアントトラバースは、ター ゲット(TARGET)の左右の直近の二つのファレイ数列の数PL/QLとPR /QRの値を帰還する。ステップ94において、アルゴリズムは、PLとQLがP とQに関する制約に合致しているのか否かを試験する。もし合致しない場合には 、(ステップ95で)アルゴリズムがファレイ数列を左側に一つトラバースして 、次の小さなファレイ数列の数をPL/QLとして選択する。引き続きアルゴリズ ムはステップ94と95を循環して、ステップ94でPとQに関する制約に合致 するターゲット(TARGET)よりも小さいが、最も大きなファレイ数列の数 PL/QLを見つけるまで、暫時左側にトラバースする。この時点(ステップ96 )で、アルゴリズムは、PRとQRがPとQに関する制約に合致するのか否かを試 験する。もし合致しない場合には、(ステップ97で)アルゴリズムがファレイ 数列を右側に一つトラバースして、次の大きなファレイ数列の数をPR/QRとし て選択する。引き続きアルゴリズムはステップ96と97を循環して、ステップ 96でPとQに関する制約に合致するターゲット(TARGET)よりも大きい が、最も小さなファレイ数列の数PL/QLを見つけるまで、暫時右側にトラバー スする。 PとQに関する制約に合致する左右の限界PL/QLとPR/QRを見つけた後で 、アルゴリズムがPL/QLのほうがPR/QRよりもターゲット(TARGET) に近いか否かを決定する(ステップ98)。PL/QLのほうがターゲット(TA RGET)に近い場合、PとQはPLとQLに同等に設定される(ステップ100 )。さもないときは、PとQは、PRとQRに同等に設定される(ステップ102 。ステップ100と102の後で、アルゴリズムはP/Qを帰還して(ステップ 10 4)終了する。 図1に帰って、コンピュータ22にアサインされたタスクが、Kに対する適切 な値、即ちタイミング信号発生器16への入力を見つけることであったことを思 い出してください。さらに、Kが、それによってタイミング信号発生器16がマ スタクロック信号周波数FMCLKを分割してデジタイザー16を制御してサンプリ ングするタイミング(TIMING)信号の周波数Fsを確立する整数因子である ことも思い出してください。コーヒレントサンプリングを提供するために、Mに ついては、サンプリングが実行される入力(INPUT)信号のサイクル数であ り、Nについては、なされるべきサンプルの数であるので、コンピュータ22は 、Ft/FMCLKに近似する分数M/N*KのようなMとNとKのそれぞれの値を 見つけて、次の制約を与えられても、上記関係式(1’)をほとんど最も満足す るようにしなければならない。即ち、 GCD(M、N)=1 (5) NMIN<N<NMAX (6) MMIN<M<MMAX (7) KMIN<K<KMAX (8) である。 十分な正確性を有してM/N*KがFt/FMCLKに近似し、更に制約(5)( 上記関係式(2)の言い直し)が満足されたときには、サンプリングシステム1 0が入力(INPUT)信号のコーヒレントサンプリングの結果に非常に近似す る出力データシーケンスを提供する。ユーザーがNとMとKの範囲について設定 することのできる別の制約(6)−(8)は、サンプリングシステムハードウェ アの制限若しくはデジタイザー14によって生成されたデータ(DATA)シー ケンスを分析するDSPアルゴリズムの要件が反映する。 便宜上、上記関係式(1’)を繰り返す。即ち、 M/(N*K)=Ft/FMCLK (1’) となる。整数Jで関係式(1’)の左辺の上と下を割ると、 (M/J)/[N*(K/J)]=Ft/FMCLK (9) となる。 P=M/J (10) Q=N*(K/J) (11) TARGET=Ft/FMCLK (12) として、式(10)−(12)を式(9)に代入すると、 P/Q=TARGET (13) となる。 コーヒレントサンプリングのためには、MとNとJを互いに素であるようにし たし、Kが図1のタイミング信号発生器18の周波数分割範囲内の整数であるよ うにしたい。P/QをオーダーFのファレイ数列の範囲内の数であるように制限 することによって、確実にPとQが互いに素であるようになる。また、NとJが 互いに素である整数であるように制限した場合には、MとNは互いに素となる。 更に、MとNとKが可能な範囲内にあるようにPとQを制限するようにすること もできる。 オーダーFのファレイ数列内の数P/Qが式(13)を正確に満足するもので はないかもしれないが、もしファレイ数列のオーダーが十分に大きい場合には、 該数列内に少なくとも一つの数のP/Qが、十分な正確性を持ってターゲット( TARGET)に近似し、図1のデジタイザー14のデータ(DATA)出力を 用いたいかなるDSP応用にも耐えることのできる範囲内のコーヒレントサンプ リングを提供する。 図9は、所定のMとNとKの最大値と最小値と、入力(INPUT)信号とマ スタークロック(MCLK)信号の各周波数(FtとFMCLK)用のKの適切な値 を見つけるために、図1のコンピュータ22によって実行されるアルゴリズムで ある。アルゴリズムは、まず、上記式(12)を用いてターゲット(TARGE T)値を計算し、そして、オーダーFのファレイ数列の指向性サーチを実施して 、ターゲット(TARGET)値に最も近くて、MとNとKの範囲についての制 約を満足する分数P/Qを見つける。 はじめに、ステップ110において、ユーザーはFtとFMCLKとNMAXとNMIN とMMAXとMMINとKMAXとKMINを入力する。そして、コンピュータがFとターゲ ット(TARGET)の各値を計算する(ステップ112)。ターゲット(TA R GET)値は、上記式(12)に関して計算される。F値(サーチされるべきフ ァレイ数列のオーダー)は、上記式(11)のQの可能な最も大きなサイズとし て計算される。式(11)のJが0よりも大きな任意の整数であるので、Qを最 大にするためにはアルゴリズムはJを最少にして、それを1に同じになるように セッティングする。また、アルゴリズムはNとKを最大にする。そのため、ステ ップ112において、アルゴリズムは、次のように、サーチされるべきファレイ 数列のオーダーFを計算する。即ち、 F=NMAX*(KMAX/1) である。 そして、コンピュータ22は、オーダーFのファレイ数列をサーチして、ター ゲット(TARGET)の値に最も近似する分数P/Qを捜し出す。PとQが上 記式(10)と(11)に依ってMとNとKとJに関連しているので、ステップ 110で供給されたMとNとKの制約がPとQの各値に制約を課す。従って、次 に、コンピュータは、(以下に詳細に記すように)選択されたPとQの各値がそ れらの課された制約に合致しているかいないかを決定する(ステップ116)。 ターゲット(TARGET)の有効な近似値であるためには、分数P/Qは次の 制約を満足しなければならない。即ち、 (1)Jが0より大きな整数であるときに、P=M/J、 Q=N*(K/J)であり、 (2)NはNMINとNMAXの間になくてはならず、 (3)MはMMINとMMAXの間になくてはならず、 (4)KはKMINとKMAXの間になくてはならず、 (5)JとNは互いに素でなくてはならない ことである。 PとQの各値がこれらの制約を満足しないのであれば、アルゴリズムはファレ イ数列を水平方向にトラバースして、ターゲット(TARGET)に対して次に 最適な次により大きいか又はより小さなファレイ数列の数を見つけて選択する( ステップ118)。この次のファレイ数列の数をP/Qのための新たな選択値と して使用して、アルゴリズムはステップ116に帰り、新たなPとQの各値が それらの制約を満足するものか否かを決定する。アルゴリズムは、ステップ11 6でPとQの制約を満足する最適なファレイ数列の数P/Qを見つかったと判断 されるまで、引き続いてステップ116と118を循環して、ターゲット(TA RGET)から更に絶えずファレイ数列の数の値を試す。 ステップ116で選択された数P/Qを試すときに、コンピュータ22は上記 の関係式(10)と(11)を満足すると共に、ステップ110で供給された入 力の最大値と最小値の基準をも満足するMとNとKとJの各値についてサーチす る。ステップ116で適切なファレイ数列の数P/Qを見つけた後で、アルゴリ ズムはステップ116を実行している最中に見つけたKの値を(ステップ120 において)帰還する。アルゴリズムを実行した後で、図1のコンピュータ22は そのKの値を図1のタイミング信号発生器16に供給する。 図10は、図9のPとQの基準試験ステップ116を詳細に図示したフローチ ャートである。はじめに、ステップ132において、コンピュータはいくつかの 周知のファクタリングアルゴリズムのうちのいずれかを使用してQに均等に分割 された全部でS個の整数ファクター組{Q1、Q2……、Qs}を発生する。カウン ターIを1と同等になるように設定して(ステップ134)、ルーティンがNの 値の第1の候補として第1のファクター(QI=Q1)を選ぶ(ステップ136) 。そして、ルーティンはそのNの値を試験して、それが最少制約と最大制約の範 囲内にあるかを決定する(ステップ138)。Nがステップ138の試験に失敗 したときは、IはそれがSと同じか否かについて試験される(ステップ140) 。Iが、S以下であるばあいには、ルーティンは1だけIをインクレメントして (ステップ142)、Nの次の候補として次のQのファクター(QI=Q2)を選 ぶ(ステップ136)。Nの新しい値は、そして、Nの最小限と最大限に対する 試験を受ける(ステップ138)。ルーティンは引き続きステップ136−14 2を循環して、Nの基準に適合するものが見つかるまで連続的にQの各ファクタ ー(Q1、…、Qs)を捜す。Qのファクター(Q1、…、Qs)のいずれもが、NMIN とNMAXの制限内にない場合には、ある時点で、ステップ140においてIが Sとなる。このような場合、ルーティンはPとQの候補の値が制約に合致してい ないとの結果を帰すことを止める。従って、コンピューターは図9のステップ1 18に帰ってターゲット(TARGET)に次に最適なP/Qを捜す。 しかし、ステップ138でNの候補がNの基準を通過したときには、ルーティ ンはカウンターJを1に設定し(ステップ146)、KとMの候補値を計算する (ステップ148)。上記式(10)と(11)を満足するように、KがQ*J /Nに、そして、MがP*Jに等しくなるように設定される。そして、ルーティ ンは、KとMを試験して、(ステップ149において)KがKMINとKMAXの間に あるか否か、そして、(ステップ150において)MがMMINとMMAXの間にある か否かを決定する。K又はMの値が、ステップ149−151において、いずれ かの試験に失敗すると、ルーティンは1だけJをインクレメントして(ステップ 152)、そして、Jを試験してそれがKMAX以下であるか否かを決定し(ステ ップ153)、JとNが互いに素であるか否かを決定する(ステップ154)。 ステップ153において、Jがあまりにも大きい場合には、ルーティンはステッ プ140と142に帰り、次のIを選択する。ステップ154においてJとNが 互いに素でない場合、ルーティンはステップ152に帰り、次のJを選択する。 Jがステップ153と154の試験を通過した場合、ルーティンはステップ14 8−151に帰り、新たなKとMの候補を計算して試験する。149−150の 試験を満足するKとMの値が見つかったときは、ルーティンはKの最後に計算さ れた候補を帰還する(ステップ160)。 図11は、図1のデジタイジングシステムのブロック図である。デジタイジン グシステム10は従来のコンピュータバス162を介して、収集メモリ18に接 続されたコンピューター22とバスインタフェース回路164とユーザーインタ フェースハードウェア166を含んでいる。ユーザーインタフェースハードウェ ア166は、コンピューター22に制約データ入力を提供する。バスインタフェ ース回路164は、Kの値を記憶するアドレス可能な内部レジスタを含んでいる 。コンピューター22は、バス162経由で該レジスタにKの計算された値を書 き込む。タイミング信号発生器18は、インタフェース回路164に記憶された Kの値を監視して、クロック回路20によって発生されたマスタクロック信号M CLKを周波数分割することによって出力された、そのタイミング(TIMIN G)信号の周波数を調整する。コンピューター22がスタートコマンドをバスイ ンタ フェース回路164に送ると、バスインタフェース回路はスタート(START )信号パルスをデジタイザー14に送る。そして、デジタイザー14は、タイミ ング(TIMING)信号周波数によって決定されたレートで試験対象機器12に よって発生された入力(INPUT)信号のデジタイジングと結果的に得られた データシーケンスの収集メモリ18の連続的な位置への記憶を始める。デジタイ ザー14が、収集メモリ18を一杯にしてしまったときには、停止(STOP) 信号をバスインタフェース回路164経由でコンピューター22に転送する。K が上記のように調整されたときには、メモリ18内のN個の連続したアドレスに 記憶されたデータは、入力(INPUT)信号の1サイクルを表す。このように 、例えば、ユーザーは、コンピューター22をプログラミングして、収集メモリ 18内のいずれかのN個の連続したアドレスに記憶されたデータの結果の部分を DSP分析することによって、停止(STOP)信号に応答する。 図12は、図1のデジタイジンザー14をより詳細に図示したブロック図であ る。サンプル保持回路170は、内部の容量を入力(INPUT)信号のレベル に充電することによって、タイミング(TIMING)信号の各立ち上がり縁(又 は各立ち下がり縁)において、入力(INPUT)信号の電圧をサンプリングす る。A/Dコンバータ172は、サンプル電圧を監視しその電圧を表す出力デー タ(DATA)値を発生する。値/ A/Dコンバータ172がそのデータ( DATA)出力を発生するための時間を有していたときには、シーケンサ174は 、サンプル保持回路170が入力(INPUT)信号をサンプリングした後で、 短時間制御(CONTROL)信号をパルスする。制御(CONTROL)信号 はデータ(DATA)値を記憶するように図11の収集メモリ18に命じる。各 タイミング信号パルスは、図11のメモリ18の現状ライトアドレス(ADDR )を発生するカウンタ174をクロックする。スタート(START)信号は、 カウンタ176をリセットしてパルスをカウント開始することができるようにす る。カウンタ176が所定の制限(収集メモリ内のアドレスの数以下又はそれと 同等)を受け取ったときには、カウントを停止して図22のバスインタフェース 回路164に転送された停止(STOP)信号をアサートする。また、停止(S TOP)信号は、カウンタ176がリセットされてシーケンサ176が制御(C ONTROL)信号のパルスを止めるまでシーケンサ174をディスエーブルに する。依って、それ以上のデータは、スタート(START)信号パルスがカウ ンタ176をリセットするまで、収集メモリ18に書き込まれない。 このように、サンプリングレートを制御するタイミング(TIMING)信号の 周波数を自動的に調節して入力(INPUT)信号の周波数と、Kと得られるサ ンプル数とサンプルされるべき入力(INPUT)信号のサイクル数の範囲の制 約を考慮に入れたコーヒレントサンプリングを提供するデジタイジングシステム を明らかにすると共に記載してきた。コーヒレントサンプリングを用いた場合、 システム10が比較的低速なレートで入力(INPUT)信号をデジタイズする かもしれないが、生み出されたデータ(DATA)シーケンスは、かなり高速レ ートで入力(INPUT)信号をデジタイズすることによって生み出されたシー ケンスと実質的に同じである。 上述の明細書は、本発明の好適な実施の形態を記載したものであるが、当業者 は、本発明から逸脱することなく、前記好適実施形態に対して様々な面で多くの 修整をすることができる。従って、添付の請求の範囲は、本発明の真の範囲と精 神の範囲内にあるそのような全ての修整をも保護することを意図するものである 。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年2月3日(1998.2.3) 【補正内容】 請求の範囲 1.周波数Ftの入力信号をサンプリングするための装置であって、周波数Ftの 整数倍以外の周波数FMCLKのマスタクロック信号を発生する手段と、レートFs =FMCLK/Kで入力信号の連続するMサイクルの間にN回入力信号をサンプリン グするためにマスタクロック信号を受信する第一の手段(ここで、MとNは1以 上の整数)と、該第一の手段が入力信号のコーヒレントサンプリングに最も近似 するKの適切な整数値を見つけて前記第一の手段に供給する第二の手段とからな る装置。 2.前記第二の手段がファレイ数列のサーチを実施することによってKの前記適 切な値を見つけて、KとMとNのうちの少なくとも一つのコンピューター計算さ れた値が所定の範囲内にあるFt/FMCLKに最も近似するP/Q形式の特定のフ ァレイ数列の項を捜し出す(ここで、K=J*Q/Qi、M=P*J、N=Qiで あり、PとQは互いに素の整数であり、QiはQの整数因子であり、JとNは互 いに素の整数である)ことを特徴とする請求項1に記載の装置。 3.前記サーチがFt/FMCLKに向けた前記ファレイ数列のメディアントトラバ ースサーチを含んでいることを特徴とする請求項2に記載の装置。 4.前記第二の手段がファレイ数列のサーチを実施することによってKの適切な 値を見つけて、KとMとNのすべてが所定の範囲内にあるFt/FMCLKに最も近 似するP/Q形式の特定のファレイ数列の項を捜し出すことを特徴とする請求項 2に記載の装置。 5.周波数Ftの入力信号をデジタル化するための装置であって、周波数Ftの整 数倍以外の周波数FMCLKのマスタクロック信号を発生する手段と、レートFMCLK /Kで入力信号の連続するMサイクルの間にN回入力信号をサンプリングするた めにマスタクロック信号を受信(ここで、MとNは1以上の整数である)し、各 サンプルをデジタイズしてN項出力データシーケンスを発生する第一の手段と、 該第一の手段によって発生されたN項出力データシーケンスが入力信号の1サイ クルに亘って等分された時点での入力信号の大きさに最も近いデータコンテンツ を有するような、Kの適切な整数値を見つけて前記第一の手段に供給する第二の 手段とからなる装置。 6.前記第二の手段がファレイ数列のサーチを実施することによってKの前記適 切な値を見つけて、KとMとNのうちの少なくとも一つのコンピューター計算さ れた値が所定の範囲内にあるFt/FMCLKに最も近似するP/Q形式の特定のフ ァレイ数列の項を捜し出す(ここで、K=Q*J/Qi、M=P*J、N=Qiで あり、PとQは互いに素の整数であり、Jは0以上の整数であり、QiはQの整 数因子であり、JとNは互いに素の整数である)ことを特徴とする請求項5に記 載の装置。 7.前記サーチがFt/FMCLKに向けた前記ファレイ数列のメディアントトラバ ースサーチを含んでいることを特徴とする請求項6に記載の装置。 8.前記第二の手段がファレイ数列のサーチを実施することによってKの適切な 値を見つけて、KとMとNのすべてが所定の範囲内にあるFt/FMCLKに最も近 似するP/Q形式の特定のファレイ数列の項を捜し出すことを特徴とする請求項 6に記載の装置。 9.周波数FMCLKの入力クロック信号に対して周波数Ftの入力信号を周期的に サンプリングするための方法であって、 (a)限られたオーダーのファレイ数列をサーチして、ファレイ数列の範囲内で Ft/FMCLKに近似するファレイ数列の数P/Qを見つけて選択する(ここで、 PとQは互いに素の整数である)工程と、 (b)Qの整数因子Qiをコンピューター計算する工程と、 (c)整数K=Q*J/Qi(ここで、Jは0以上の整数である)によって入力 ク ロック信号を周波数分割して、周期的なタイミング信号を発生する工程と、 (d)該タイミング信号によって制御されたレートで前記入力信号を連続的にサ ンプリングする工程と からなることを特徴とする方法。 【手続補正書】 【提出日】平成12年3月23日(2000.3.23) 【補正内容】 コーヒレントサンプリングデジタイザーシステム 発明の背景 発明の関連する技術分野 本発明は、一般に、アナログ信号を周期的にサンプリングして各サンプルをデ ジタイズするためのデジタイザーシステムに関し、特には、そのサンプリングレ ートを自動的に調節してコーヒレントなサンプリングを提供するデジタイジング システムに関する。 関連技術の説明 デジタイザーは、アナログ信号の大きさを周期的にサンプリングすることによ ってアナログ信号を「デジタイズ」し、各サンプリングの大きさを示すデジタル データを発生する。したがって、デジタイザーは、アナログ信号の経時的に変化 する挙動を表すデータシーケンスを生成する。デジタル信号プロセッサー(以下 DSPという)のソフトウェアは、そのようなデータシーケンスを分析してアナ ログ信号についての情報を提供することができる。例えば、デジタルスペクトラ ムアナライザーは、データシーケンスを離散フーリエ変換分析して、アナログ入 力信号の周波数スペクトラムを表す他のデータシーケンスを生成する。 アナログ信号が周期的である場合、データシーケンスはアナログ信号の1サイ クルだけを表す必要がある。なぜならば、別のサイクルを表すデータは余分だか らである。しかし、正確な結果とするためには、DSP分析技術は、データシー ケンスが最小限の数NMINの入力信号サンプルを表すことを要する。さもなけれ ば、データシーケンスは、アナログ信号の高周波成分の挙動を適切に反映しない 。残念ながら、デジタイザーはアナログ信号の1サイクルの間で必ずしもNMIN 個のサンプルを得るのに十分なほど早い作動をするものではない。この課題を解 決するために、デジタイザーは入力信号の幾つかのサイクルに亘ってより緩やか なレートで入力信号をサンプリングする「均時サンプリング(equivalent time sampling)」を採用する。入力信号が周期的であるので、各サンプルはタイミン グを合わせることができ、その結果得られたシーケンスはより高いレートで入力 信号の1サイクルをサンプリングすることによって生成されるシーケンスと同等 となる。例えば、デジタイザーが入力信号の周波数FTの0.1倍のサンプリン グ周波数FSで入力信号の連続する10サイクルをサンプリングする場合、結果 的に得られたデータシーケンスは入力信号のそれの10倍のレートで入力信号の 1サイクルをサンプリングすることによって得られるデータシーケンスと同じで ある。 所定の入力信号周波数FTとサンプルの所望数Nに対して、サンプリング周波 数FSとサンプルがなされるアナログ信号のサイクル数Mを調整して、アナログ 信号の1サイクルの間でN等分したサンプルがなされるような均時サンプリング を提供することができるようにしたい。1987年にComputer Society Press o f the IEEE社によって刊行された書籍「DSP-Based Testing of Analog and Mixe d-Signal Circuits」Matthew Mahoney著の第17頁乃至第21頁において、著者 は、次の条件を満足することによって、「コーヒレントサンプリング(coherent sampling)」のための適切な均時サンプリングが達成されることを教示してい る。即ち、 FT/FS=M/N (1)と、 GCD(M,N)=1 (2) である。 式(2)は、MとNの最も大きな共通分母が1であると言っている。言い換え れば、MとNは「互いに素」である。式(1)と式(2)を満足した場合、「コ ーヒレントサンプリング」として知られたものとなるが、そこでは、周波数FS でM個の試験信号サイクルに亘ってなされた周波数FTの信号のN個の連続する サンプルが、1アナログ信号サイクルをN等分した連続サンプルと同じように見 える。 しかし、実際には、所定のFT値に対して、式(1)と(2)を満足するFS、 M、Nの値を選択することは大抵の場合に困難であるか、または、不可能である 。デジタイジングシステムは、一般的に、マスタークロック信号を周波数分割し て、サンプリングレートを制御するためのタイミング信号を生成する。したがっ て、サンプリング周波数FSは、その全範囲に亘って連続的に変化することはで きない。限られた数の離散値のみをとることができるに過ぎない。式(1)を満 足するためには、FTとFSはMとNの比と同じものを有さなくてはならない。FS が限られ た数の離散値のみをとるので、大抵の場合簡単にはMとNの都合のよい値を選択 することはできず、したがって式(1)を満足するようにFSを調整する。式( 1)を満足することを難しくするようなMとNの値についての制約も存在する。 サンプルされる入力信号のサイクル数Mが大きすぎると、データ収集方法が余り にも長ったらしいものとなる。Mが小さすぎると、必要なサンプリング周波数が デジタイザーにとって余りにも高周波数になりすぎる。サンプル数Nを余りにも 小さくとりすぎると、DSP分析の正確性が害される。Nが大きすぎると、DS P計算に余りにも時間がかかりすぎることとなる。 しかし、FT/FS比がM/N比と全く同じではないが非常に近いものであるよ うにFS、M、Nの値を選択した場合には、結果的に得られたデータシーケンス のDSP分析における誤差は無視できる。しかし、デジタイザー出力のDSP分 析における著しい誤差をさけるために必要なレベルの正確性を有して、式(1) の関係に近似するような所定のFT値に対してのM、N、FSの値を見つけること ができるかは、懐疑的であった。 必要なのは、自動的に且つ早急に自らのサンプリングレートを確立して既知の 周波数の入力信号のコーヒレントなサンプリングを提供できるようなサンプリン グシステムである。 発明の概要 サンプリングシステムは、Mサイクルのアナログ信号に亘ってなされた連続す るN個のサンプルの組がそのアナログ信号の単一のサイクルをN等分した間隔に おいてなされたとみられるように、サンプリングレートを自動的に調節して周期 的なアナログ信号をコーヒレントにサンプリングをする。前記サンプリングシス テムは、周波数FMCLKのマスタークロック信号を発生するクロック回路と、ファ クターKによってクロック信号を周波数分割して周波数FMCLK/Kのタイミング 信号を生成するタイミング信号発生器と、そのタイミング信号によって制御され たレートで入力信号をサンプリングする手段を含んでいる。本発明に関して、サ ンプリングシステムは、所定の入力信号周波数FTに対する適切なKの値を見つ けるためのアルゴリズムを実行するコンピュータも含む。そのアルゴリズムは、 K とMとNの範囲についての予め設定された制限を考慮に入れつつ、コーヒレント なサンプリングを提供するKの値を見つける。前記コンピュータは、タイミング 信号発生器にそのK値を供給する。 FTとFS=FMCLK/Kが互いに素である時、コーヒレントサンプリングが達成 される。アルゴリズムは、各分数が互いに素である分子と分母を有する、1から Fまでの分母を有する全ての分数の配列されたリストであるオーダーFのファレ イ数列の指向性サーチを実施することによって、Kの適切な値を見つける。ファ レイ数列の指向性のサーチを実施する際に、アルゴリズムは、 N=Qi M=P*J K=Q*J/Qi であると共に、NとMとKが可能な範囲内にあるようなQの整数因子Qiと整数 値Jの適切な組み合わせが存在する、比FT/FSに最も近い項P/Qを見つける 。そして、コンピュータは、信号発生器にコンピュータ処理されたKの値を供給 する。サーチは、ファレイ数列を早急にトラバースするための技術を用いて、コ ンピュータの最少使用によって適切なファレイ数列項P/Qを見つける。サーチ されたファレイ数列の範囲Fが十分に大きいときには、アルゴリズムは、高度の 正確性で、システムがアナログ信号をコーヒレントにサンプリングするためのK の値をすぐに帰還する。 したがって、本発明の目的は、それ自身のサンプリングレートを自動的に且つ 早急に確立して、既知の周波数のアナログ入力信号のコーヒレントなサンプリン グを提供するサンプリングシステムを提供することである。 この明細書の終了部分では、本発明の主題を特に指摘し、また、明確にその権 利請求をしている。しかし、当業者は、同一の参照符号が同じ部材を表している 添付図面を参照して明細書の残りの部分を読むことによって、本発明の構成と操 作方法の双方を、その目的と効果と共に、最も良く理解する。 図面の簡単な説明 図1は、本発明に関するデジタイジングシステムを簡単なブロック図形式で描 画したものである。 図2は、いろいろなレートでのアナログ信号のデジタイジングを描画したもの である。 図3は、オーダー16のファレイ数列の2次元のブロコット空間図である。 図4は、図3のブロコット空間のメディアントトラバース(mediant traverse )サーチを描画したものである。 図5は、コンピュータをプログラミングして、オーダーFのブロコット空間の メディアントトラバースを行って、0から1の間で所定のターゲット値に最も近 いファレイ数列の数を見つけるようにするためのフローチャート図である。 図6は、図5のブロコット空間において左右横方向のトラバースを描画したも のである。 図7Aと図7Bは、それぞれ、左右横方向のトラバースを実施するためのソフ トウェアルーティンを描いたフローチャート図である。 図8は、最もターゲット値に適合していて、しかも他の制約をも満足するファ レイ数列の項を探し出すためのアルゴリズムをコンピュータに実行させるプログ ラミングのためのフローチャート図である。 図9は、図1のコンピュータによって実行されるべきアルゴリズムのフローチ ャート図である。 図10は、図9のPとQの制約テスト工程をより詳細に描いたフローチャート 図である。 図11は、図1のデジタイジングシステムのブロック図である。 図12は、図1のデジタイザー14をより詳細に描いたブロック図である。 好適な実施例の説明 図1は、本発明に関するコーヒレントサンプリングシステム10を簡単なブロ ック図形式で描いたものである。サンプリングシステム10は、試験対象機器1 2によって発生された周期的アナログ入力信号(INPUT)の大きさを周期的 にサンプリングして、連続的な入力(INPUT)信号サンプルの大きさを表す 一連のデジタルデータ値(DATA)を発生する。このデータシーケンスは、幾 つかの周知のデジタル信号処理(DSP)技術のうちのいずれかを用いて分析さ れ、入力(INPUT)信号についての情報を得ることができる。例えば、この データシーケンスを離散フーリエ変換分析することによって、入力(INPUT )信号の周波数スペクトラムを表す他のデータシーケンスを発生することができ る。 サンプリングシステム10は、タイミング信号発生器16によって発生された 周期的なタイミング(TIMING)信号の各パルスに基づいて、入力(INP UT)信号の大きさをサンプリングするためのデジタイザー14を含む。該デジ タイザー14は、各入力(INPUT)信号サンプルの大きさを表すデータ(D ATA)値を発生し、発生したデータ値のそれぞれをランダムアクセス収集メモ リ18に記憶する。デジタイザー14はアドレス信号(ADDR)と制御信号( CONT)を収集メモリ18に供給するための回路を含んでおり、連続して発生 するデータ(DATA)値を収集メモリ18内の連続するアドレスに記憶する。 タイミング信号発生器16は、整数因子Kによって入力マスタークロック信号( MCLK)を周波数分割して、タイミング(TIMING)信号を発生する。従 来式のクロック回路20はマスタークロック信号(MCLK)を発生する。コン ピュータ22(または、他のデータ処理手段)は、マスタークロック(MLCK )信号の周波数(FMCLK)と入力(INPUT)信号の周波数(FT)と各種の システム上の制約(CONSTRAINTS)を示すユーザー提供のデータに基 づいてKの適切な値を計算する。コンピュータ22は、計算したKの値を入力と してタイミング信号発生器16に供給する。よって、コンピュータ22は、K値 を調節することによって、タイミング(TIMING)信号の周波数FSを設定 する。クロック回路20は、また、マスタークロック(MCLK)信号からクロ ック(CLK)信号を導き出し、それらを入力タイミング信号として試験対象機 器12に供給する。 周期的な信号を分析するためのDSP技術は、一般的に、入力信号の単一サイ クルをサンプル数で等分したデータシーケンスを入力として要求する。高周波数 の入力(INPUT)信号に対しては、デジタイザー14は入力(INPUT) 信号の単一サイクルの間に適切な数のサンブルを獲得してデジタイズするのに十 分なほど早く入力(INPUT)信号をサンプリングすることはできないかもし れない。この間題を解決するために、サンプリングシステム10は「均時サンプ リング」を採用し、それにより、デジタイザー14が入力(INPUT)信号の 幾つかのサイクルに亘って比較的に緩やかなサンプリングレート(FS)で入力 (INPUT)信号をサンプリングすることにした。入力(INPUT)信号が 周期的であるので、コンピュータ22は(Kを調節することによって)サンプリ ングレートを調節して、結果的に得られたデータ(DATA)シーケンスがより 高いレートで入力(INPUT)信号の1サイクルをサンプリングすることによ って発生されるであろうシーケンスと均等になるようにする。 図2は、様々なサンプリングレートで入力(INPUT)信号をサンプリング した結果を図示している。グラフAは、入力(INPUT)信号28の周波数の 8倍の周波数で8回サンプリングされた入力(INPUT)信号28の経時的に 変化する大きさを表す。この八つのサンプル30が入力(INPUT)信号の1 サイクルの間で時間的に等分されていることに留意してください。グラフBは、 入力(INPUT)信号の周波数の0.125倍のサンプリング周波数での同じ 入力(INPUT)信号28の均時サンプリングを表している。グラフBの均時 サンプリングの方が、入力(INPUT)信号の8つのサンプル32を得るため に、グラフAの高速サンプリングよりも8倍長く時間をとっているが、二つのサ ンプリングレートの結果は同じ出力データシーケンスになることに留意してくだ さい。よって、入力(INPUT)信号周波数の0.125倍のレートでのサン プリングは、生成されたデータシーケンスに関しては、入力(INPUT)信号 周波数の8倍のレートでのサンプリングと均等である。グラフCは、入力(IN PUT)信号周波数の4倍のレートで8回入力(INPUT)信号28をサンプ リングした結果を図示している。サンプリングレートと入力(INPUT)信号 周波数の間の関係のため、グラフCの後の4つのサンプルは最初の4つのサンプ ルを繰り返す。たとえ、グラフCのサンプリングレートがグラフBのそれより高 くても、グラフCの8つのサンプル34は、グラフBに示されたより低いレート によって得られた8つのサンプル以上の入力(INPUT)信号についての情報 を伝えるものではない。 よって、均時サンプリングが採用されたときには、入力(INPUT)信号周 波数に関してサンプリング周波数を注意深く調整することが重要である。特に、 与えられた入力(INPUT)信号周波数FTと所望のサンプル数Nに対して、 コンピュータ22は、サンプリング周波数FSと、サンプルが行われる入力信号 サイクル数Mを調節して、入力信号の1サイクルの間にN等分されたサンプリン グが行われたように見える均時サンプリングを提供する。 均時サンプリングが次のような条件を満足することによって確実になることは 当業者によって長く知られてきたことである。即ち、 FT/FS=M/N (1)と、 GCD(M、N)=1 (2) である。 条件式(2)は、MとNの最も大きな共通分母(GCD)が1であることを述 べている。言い換えると、MとNは、共通の整数因子を有さない「互いに素」で ある。条件式(1)と(2)が満足された場合には、サンプルが異なるオーダー においてなされたとしても、周波数FSにおいてMサイクルの試験信号サイクル に亘ってなされた周波数FTの信号のN個の連続するサンプルが試験信号の1サ イクルに亘って等分されたN個の連続するサンプルと同じデータ内容を有する「 コーヒレントサンプリング」として知られているものを獲得する。 残念ながら、FSとMとNの各値については現実的な制約があるので、与えら れたFT値に対して条件式(1)と(2)を満足することは大抵の場合不可能で ある。タイミング信号発生器16は、整数Kによってマスタークロック(MCL K)信号を周波数分割することによって、タイミング(TIMING)信号を発 生する。よって、タイミング(TIMING)信号周波数(FS=FMCLK/K) は、その全範囲に亘って連続的に変えることができない。限定された数の離散値 のみをとることができるに過ぎない。条件式(1)を満足するために、FTとFS は、MとNと同じ比を有さなくてはならない。FSが限定された数の離散値のみ をとることができるに過ぎないので、MとNの都合のよい値を選択して、条件式 (1)を満足するためにK=MCLK/FSを調節することが簡単にはできない 。更に、タイミング信号発生器16及び/またはデジタイザー14の性能上の制 約は、サンプリ ング周波数FSの範囲を制限する。また、与えられた比FT/FSに対して、Mと Nの値についての制約が条件式(1)を満足することを不可能にするかもしれな い。サンプリングされた入力信号サイクルの数Mが余りにも大きいと、データ収 集の方法が長ったらしくなるか、または、必要なサンプリングレートがタイミン グ信号発生器の周波数下限値以下になってしまうかもしれない。Mが余りにも小 さいと、必要なサンプリング周波数はデジタイザーまたはタイミング信号発生器 にとって余りにも高くなりすぎることとなる。なされるサンプルの数Nが余りに も小さいと、DSP分析の正確性が損なわれる。Nが余りにも大きすぎると、D SP計算に時間が消費され過ぎるか、または、サンプルデータシーケンスが収集 メモリの記憶容量を超えてしまうことがある。 このように、大抵の場合、与えられた入力周波数FTに対して、比FT/FSが 条件式(1)に必要な比M/Nと全く同じではないがそれに近いFSとMとNの それぞれの値を決定しなければならない。条件式(1)を満足することにおいて 誤差が非常に少ない場合には、結果として生じたサンプルデータのDSP分析は 、相当に正確な結果を提供する。本発明に関して、コンピュータ22は、与えら れたマスタークロック周波数FMCLKと与えられた入力(INPUT)信号周波数 FTに対して、条件式(2)を満足すると共に条件式(1)に非常に近似するK の適切な値を見つけるためのアルゴリズムを実行する。更に、そのアルゴリズム は、K(またはFS)とMとNの範囲について様々な制約に反しないようにする 。 M/N*Kに対して条件式(1)を解くためには、前記条件式(1)を次の条 件式(1’)と言い換えることができる。即ち、 M/(N*K)=FT/FMCLK (1’) である。 試験信号周波数FTとマスタークロック周波数FMCLKが与えられているので、 M/(N*K)のターゲット値は次のように決定される。即ち、 TARGET=FT/FMCLK である。 図1のコンピュータ22によって実行されたアルゴリズムは、MとNが互いに 素であって、MとNとKが予め設定された範囲内に制限されるという制約を有し 、 M/(N*K)が条件式(1’)のターゲット値FT/FMCLKに最も近いMとN とKの値を見つける。 このKを発生するためのアルゴリズムは、「ファレイ」数列の最も適切な項を 選択することによって、ターゲットの有理の近似法を実施する。オーダーFのフ ァレイ数列は、全ての既約分数P/Q(即ち、PとQは互いに素である)であっ てQが1からFまでの範囲内にある多くの分数である。このような数列は無限大 である。以下は0から1の範囲内のオーダー8のファレイ数列の一部である。即 ち、 0/1、1/8、1/7、1/6、1/5、1/4、 2/7、1/3、3/8、2/5、3/7、1/2、 4/7、3/5、5/8、2/3、5/7、3/4、 4/5、5/6、6/7、7/8、1/1 である。 1802年に、数学者ハロス(Haros)は、無理数を有理的に近似するた めの補助としてファレイ数列を利用することを提案した。例えば、次のようにし てPi(3.14159…)のような数値を近似することができる。即ち、単純 にファレイ数列を下方にスキャンして、Piの小数点以下の部分に最も近い分数 (1/7=0.142857…)を見つけるまで、各項の小数位相当値を計算し 、そして、Piの整数部分(3)を選択された小数点以下の数値に加えて近似値 を得る。これによって、Pi=3.14159…が3+1/7=22/7で得ら れることとなる。 大抵の場合、ファレイ数列のオーダーを増やして、それから選択すべきより多 くの分数を得ることで近似値の精度を改善することができる。しかしながら、大 きなファレイ数列の連続する項をターゲット値に比較計算して該ターゲット値に 最もふさわしいものを見つけることは時間がかかる。したがって、本発明に関し ては、コンピュータ22は、与えられたターゲット数値に近い最も適切なファレ イ数列にとって有効なアルゴリズムを採用する。このアルゴリズムは、オーダー QMのファレイ数列の3個の連続する項(PL/QL、PM/M、PR/QR)の間の (ファレイによって発見された)以下の関係を利用する。即ち、 PM/M=(PL+PR)/(QL+QR)=PM/QM (3) である。項PM/QMは、その左右に隣接する両項PL/QLとPR/QRの「メディ アント(mediant)」として言及されている。 図3は、オーダー16のファレイ数列の二次元「ブロコット空間」図である。 P/Q形式の連続するファレイ数列の分数は、大きさの増大する順序で水平軸方 向に配列され、一方、この分数は分母Qが小さくなる順序で垂直軸方向に配列さ れている。0から1の間で、与えられたターゲット値に最も近いブロコット空間 内の分数を見つけてみよう。有効にこれを行う一つの方法は、「メディアントト ラバース」サーチ法を実施することである。 図4は、図3のブロコット空間のメディアントトラバースサーチを図示してい る。図4に関して、すぐにターゲット値0.381に最も近似する特定の分数P /Qをオーダー16のブロコット空間内の0/1と1/1との間で捜し出す。ま ず、その間にターゲット値0.381があることが判っている左右の限界PL/ QLとPR/QRとして分数0/1と1/1を選択する。そして、関係式(3)を 使用してオーダーM=L+Rのブロコット空間内に前記二つの限界の間のメディ アントPM/M(1/2)を発見する。そして、該メディアント1/2をターゲ ット値0.381と比較して、ターゲットがメディアント以下であることを理解 する。ここで、ターゲットへ最も近い近似値が二つのファレイ数0/1と1/2 の限度内にあることが判る。 そこで、右側の限界PR/QR=1/1をメディアント1/2に置き換えて、再 び関係式(3)を用いて(オーダーM=L+R=3のブロコット空間内において )左右の限界0/1と1/2の間で新たなメディアントPM/Mを計算する。新 たなメディアントは、1/3である。1/3はターゲット(0.381)よりも 小さいので、下側の限界(PR/QR=0/0)をメディアント1/3に置き換え て、関係式(3)を用いて左右の限界1/3と1/2の間に新たなメディアント (3/8)を捜し出す。ターゲット0.381は3/8を超えているので、左側 の限界PL/QL=1/3を3/8に置き換えて、再び関係式(3)を呼び出して 3/8と1/2の間に新たなメディアントPM/M=5/13を見つける。 ここで、ターゲット0.381が左右の限界3/8と5/13の間にあること を判別して、再び関係式(3)を用いて左右の限界3/8と5/13の間にメデ ィアント(8/21)を見つける。しかし、新たなメディアント8/21が我々 の解決を制限しているオーダー16のブロコット空間内にはないので、これ以上 の進行はしない。よって、上記のサーチは、オーダー16のブロコット空間内に おいて、それらの間に中間的な分数がない3/8と5/13の二つの限界に到達 する。ターゲットに最も近似するのは分数3/8か5/13のうちのいずれなの かを決定することだけが残っている。5/13(〜0.385)は、3/8(〜 0.25)よりもターゲット0.381により近いので、ターゲットに最も近い 近似値として5/13を選択する。近似値誤差は、約0.004である。メディ アントトラバースサーチ方法が、図4のF=16のブロコット空間内において0 /1と1/1の間にある79個の分数のうちたった4つの分数をターゲットに対 して比較計算することを、我々に要求したに過ぎないことに留意してください。 よって、上記のメディアントトラバースは、与えられたブロコット空間の範囲内 でターゲット値に最も近い小数点以下の近似値を見つけるためのコンピュータに とって有効な方法である。ブロコット空間の可能なオーダーを16から少なくと も21まで増加することによって、約0.000047まで近似値誤差を減らす ことができる。このことは、ターゲット0.381に最も近い近似値として最後 にコンピュータ計算されたメディアント8/21(〜0.38095)を我々に 選択させる。 図5は、コンピュータをプログラミングして、オーダーFのブロコット空間の メディアントトラバースを実施して、0から1までの間において与えられたター ゲット数(TARGET)に最も近似するファレイ数列の数P/Qを見つけるよ うにするためのフローチャートである。スタートとしてステップ40において、 PLを0に、QLとPRとQRを1に、それぞれ等しくなるようにセッティングする ことによって、上下両限界PL/QLとPR/QRを0/1と1/1に初期化する。 そして、上記式(3)に関連してメディアントPM/QMのためにPMとQMを計算 する(ステップ42)。サーチされているブロコット空間のオーダーFよりもQM が小さい場合(ステップ44)には、ターゲット(TARGET)に対してメ ディアントPM/QMを比較する(ステップ46)。メディアントPM/QMがター ゲット (TARGET)以下のときは、左側の限界PL/QLをメディアントPM/QMに 置き換えて(ステップ48)、ステップ42に戻る。ステップ46で、メディア ントがターゲット(TARGET)と同等若しくはそれ以上のときは、右側の限 界PR/QRをメディアントPM/QMに置き換えて(ステップ50)、ステップ4 2に戻る。引き続き、ステップ44でQMがFを超えるまで、各ステップ42− 50を繰り返す。その時点で、最後に計算されたPLとQLとPRとQRの値のファ レイ数列の数PL/QLとPR/QRがオーダーFのブロコット空間内でターゲット (TARGET)小数に最も近い左右の限界である。二つのファレイ数列の数PL /QLとPR/QRをターゲット(TARGET)に最も近いものと決定した後で 、手順(ステップ52)はターゲット(TARGET)とPL/QLとPR/QRを 比較して、二つの限界分数のうちどちらがターゲット(TARGET)に最も近 似するものであるかを決定して、その分数をP/Qとして帰す。 図5において、PとQが互いに素の整数であり、QはFを超えないという制約 下において、二つの分数PL/QLとPR/QRが0から1までの間でターゲット( TARGET)値に最も近似するP/Qであることを見つけるためのメディアン トトラバース法を図示した。ここで、P及び/またはQの値に対する別の制約を 有していて、図5のメディアントトラバースアルゴリズムによって見い出された ターゲット(TARGET)の二つの限界PL/QLとPR/QRのいずれもが必ず しもこれらの別の制約を満たすものではないことを想定してください。図4の例 を思い出すと、ターゲット(TARGET)に近似するために選択された分数P /QのQの値が13を超えるべきであるとする別の制約も有する。この場合、メ ディアントトラバース法によって得られた左右の限界3/8と5/13のいずれ もこの別の制約を満足するものではない。したがって、ターゲット(TARGE T)に最も近い近似値としてこれらの左右の限界を選択することはできない。 図5のアルゴリズムによって生み出された左側の限界PL/QLも右側の限界PR /QRも前記別の制約を満足させるものでないときには、オーダーFのブロコッ ト空間内で次にターゲット(TARGET)値に最も近似する二つの近似値は、 左側の限界PL/QLのすぐ左の次に小さなファレイ数列の数と、右側の限界PR /QRのすぐ右の次に大きなファレイ数列の数である。したがって、図5のアル ゴリ ズムを実行して、ターゲットがその間にある、オーダーFのファレイ数列の二つ の連続する項Pi-1/Qi-1とPi/Qiである二つの分数PL/QLとPR/QRを見 つけた。そして、前記数列の次の先行する項Pi-2/Qi-2と次の後続する項Pi+ 1 /Qi+1を見つけてこれらの項のいずれが前記別の制約を満足するものであるか を決定するようにする。(ファレイによって発見された)以下の関係式(4a) −(4f)が、二つの連続する項(Pi-1/Qi-1,Pi/Qi)のみが知られてい る、オーダーFのファレイ数列の次に大きな項と次に小さな項Pi+1/Qi+1とPi-2 /Qi-2をすぐに決定することを可能にする。即ち、 K1=FLOOR[(Qi-1+F)/Qi] (4a) Pi+1=(K1*Pi-1)−Pi (4b) Qi+1=(K1*Qi-1)−Qi (4c) K2=FLOOR[(Qi+F)/Qi-1] (4d) Pi-2=(K2*Pi)−Pi-1 (4e) Qi-2=(K2*Qi)−Qi-1 (4f) である。 FLOOR[x]機能は、xを超えない最も大きな整数を返すことである。 図4の例に戻って、ターゲット(TARGET)値0.381に最も近い近似 値を見つけることに興味があったことを思い出してください。図5のアルゴリズ ムを実施して、オーダーF=16のブロコット空間のメディアントトラバース法 を行い、左右の限界3/8と5/13を見つけ、そして、ファレイ数5/13が 最適であると決定した。ここで、QがQ>13の範囲内になくてはならないとの 別の制約を有していることを想定してください。このような場合、上側の限界5 /13も下側の限界3/8も前記別の制約を満足するものではないことが判る。 したがって、我々は前記関連式4を用いて、3/8の左に及び5/13の右にフ ァレイ数列を水平方向にトラバースして、ファレイ数列の次に大きな、また、次 に小さな数を捜してQ>13の前記別の制約を満足しながらもターゲット値0. 381に最も近い項を見つける。 図6は、図5のブロコット空間の左右の水平方向のトラバースを図示している 。関係式(4)において、Pi-1/Qi-1として3/8を、Pi/Qiとして5/1 3 を使用して、5/13の右側の第一の項を2/5と計算し、3/8の左側の第一 の項を4/11と計算する。これらの項(4/11または2/5)のいずれも制 約Q>13を満足するものではないので、引き続きファレイ数列を左右にトラバ ースする。関係式(4)において、Pi-1/Qi-1として5/13を、Pi/Qiと して2/5を使用して、2/5の右側の次の項が5/12であることを見つけた 。ここで再び、新しい項5/12が制約Q>13を満足するものではないことが 判る。しかし、関係式(4)において、Pi-1/Qi-1として3/8を、Pi/Qi として4/11を使用して、4/11の左側の次の項が5/14であることを見 つけたが、この5/14は、制約Q>13を満足する。よって、ターゲット(T ARGET)0.381に最も近くて制約Q>13を満足する分母Qを有する、 オーダー16のファレイ数列の項(5/14)を捜し出した。 サーチされたブロコット空間の限られたオーダーのため、そして、Qに関する 前記別の制約のために、結果として得られた5/14(〜0.357)は、ター ゲット(TARGET)(0.381)の特に良好な近似値ではない。しかし、 結果の正確性は、ブロコット空間のオーダーFの二乗に応じて増える。必要な演 算量は、ブロコット空間のオーダーを増やすことによって、そのオーダーにのみ 直線的に比例して増加するので、演算のわずかな増加だけで近似値の正確性を劇 的に増大することができる。 図7Aと図7Bは左右の水平方向のトラバースを実施して、Pa/Qa<Pb/ Qbの場合のオーダーFのファレイ数列の二つの隣接する数(Pa/Qa、Pb/Qb )の左右の直近のファレイ数列の数PL/QLとPR/QRを捜し出すためのソフ トウェアルーティンを描いたフローチャートである。図7Aに関連して、スター トしてステップ70において、ルーティンは入力値Qa、Pa、Qb、PbとFを受 け取る。ステップ72において、ルーティンは上記の関係式(4a)−(4c) を採用して次に小さなファレイ数列の項PL/QLのためにPLとQLを計算する。 結果として得られたPLとQLはステップ74で帰される。図7Bに関連して、ス タートしてステップ76において、ルーティンは入力値Qa、Pa、Qb、PbとF を獲得する。ステップ78において、ルーティンは上記の関係式(4d)−4( f)を採用して次に大きなファレイ数列の項PR/QRのためにPRとQRの値を計 算す る。結果として得られたPRとQRはステップ80において帰される。 図8は、コンピュータをプログラミングして、P/Qが最もターゲット(TA RGET)値に適合し、更に、PとQの値に関する様々な別の制約をも満足する 場合に、0から1までのオーダーFのファレイ数列の範囲内で分数P/Qを捜し 出すためのアルゴリズムを実行するためのフローチャートである。スタートして ステップ90において、アルゴリズムは入力としてターゲット(TARGET) 値とFを受け取る。更に、PとQに関する制約を示すデータも受け取る。ステッ プ92において、アルゴリズムはオーダーFのブロコット空間のメディアントト ラバースを実行する。図5に図示されたそれと同様のメディアントトラバースは 、ターゲット(TARGET)の左右の直近の二つのファレイ数列の数PL/QL とPR/QRの値を帰す。ステップ94において、アルゴリズムは、PLとQLがP とQに関する制約に合致しているのか否かを試験する。もし合致しない場合には 、(ステップ95で)アルゴリズムがファレイ数列を左側に一つトラバースして 、次の小さなファレイ数列の数をPL/QLとして選択する。引き続きアルゴリズ ムはステップ94と95を循環して、ステップ94でPとQに関する制約に合致 するターゲット(TARGET)よりも小さい、最大のファレイ数列の数PL/ QLを見つけるまで、暫時左側にトラバースする。この時点(ステップ96)で 、アルゴリズムは、PRとQRがPとQに関する制約に合致するのか否かを試験す る。もし合致しない場合には、(ステップ97で)アルゴリズムがファレイ数列 を右側に一つトラバースして、次の大きなファレイ数列の数をPR/QRとして選 択する。引き続きアルゴリズムはステップ96と97を循環して、ステップ96 でPとQに関する制約に合致するターゲット(TARGET)よりも大きい、最 小のファレイ数列の数PR/QRを見つけるまで、暫時右側にトラバースする。 PとQに関する制約に合致する左右の限界PL/QLとPR/QRを見つけた後で 、アルゴリズムがPL/QLの方がPR/QRよりもターゲット(TARGET)に 近いか否かを決定する(ステップ98)。PL/QLの方がターゲット(TARG ET)に近い場合、PとQはPLとQLに同等に設定される(ステップ100)。 さもないときは、PとQは、PRとQRに同等に設定される(ステップ102)。 ステップ100と102の後で、アルゴリズムはP/Qを帰して(ステップ10 4)終了する。 図1に帰って、コンピュータ22にアサインされたタスクが、Kに対する適切 な値、即ちタイミング信号発生器16への入力を見つけることであったことを思 い出してください。さらに、Kが、それによってタイミング信号発生器16がマ スタークロック信号周波数FMCLKを分割してデジタイザー14を制御してサンプ リングするタイミング(TIMING)信号の周波数FSを確立する整数因子で あることも思い出してください。コーヒレントサンプリングを提供するために、 Mについては、サンプリングが実行される入力(INPUT)信号のサイクル数 であり、Nについては、なされるべきサンプルの数であるので、コンピュータ2 2は、FT/FMCLKに近似する分数M/N*KのようなMとNとKのそれぞれの 値を見つけて、次の制約を与えられても、上記関係式(1’)をほとんど最も満 足するようにしなければならない。即ち、 GCD(M、N)=1 (5) NMIN<N<NMAX (6) MMIN<M<MMAX (7) KMIN<K<KMAX (8) である。 十分な正確性を有してM/N*KがFT/FMCLKに近似し、更に制約(5)( 上記関係式(2)の言い直し)が満足されたときには、サンプリングシステム1 0が入力(INPUT)信号のコーヒレントサンプリングの結果に非常に近似す る出力データシーケンスを提供する。ユーザーがNとMとKの範囲について設定 することのできる別の制約(6)−(8)は、サンプリングシステムハードウェ アの制限若しくはデジタイザー14によって生成されたデータ(DATA)シー ケンスを分析するDSPアルゴリズムの要件が反映する。 便宜上、上記関係式(1’)を繰り返す。即ち、 M/(N*K)=FT/FMCLK (1’) である。整数Jで関係式(1’)の左辺の上と下を割ると、 (M/J)/[N*(K/J)]=FT/FMCLK (9) となる。 P=M/J (10) Q=N*(K/J) (11) TARGET=FT/FMCLK (12) として、式(10)−(12)を式(9)に代入すると、 P/Q=TARGET (13) となる。 コーヒレントサンプリングのためには、MとNとJを互いに素であるようにし たいし、Kが図1のタイミング信号発生器18の周波数分割範囲内の整数である ようにしたい。P/QをオーダーFのファレイ数列の範囲内の数であるように制 限することによって、確実にPとQが互いに素であるようになる。また、NとJ が互いに素である整数であるように制限した場合には、MとNは互いに素となる 。更に、MとNとKが可能な範囲内にあるようにPとQを制限するようにするこ ともできる。 オーダーFのファレイ数列内の数P/Qが式(13)を正確に満足するもので はないかもしれないが、もしファレイ数列のオーダーが十分に大きい場合には、 該数列内に少なくとも一つの数のP/Qが、十分な正確性を持ってターゲット( TARGET)に近似し、図1のデジタイザー14のデータ(DATA)出力を 用いたいかなるDSP応用にも耐えることのできる範囲内のコーヒレントサンプ リングを提供する。 図9は、所定のMとNとKの最大値と最小値と、所定の入力(INPUT)信 号とマスタークロック(MCLK)信号の各周波数(FTとFMCLK)用のKの適 切な値を見つけるために、図1のコンピュータ22によって実行されるアルゴリ ズムである。アルゴリズムは、まず、上記式(12)を用いてターゲット(TA RGET)値を計算し、そして、オーダーFのファレイ数列の指向性サーチを実 施して、ターゲット(TARGET)値に最も近くて、MとNとKの範囲につい ての制約を満足する分数P/Qを見つける。 初めに、ステップ110において、ユーザーはFTとFMCLKとNMAXとNMINと MMAXとMMINとKMAXとKMINを入力する。そして、コンピュータがFとターゲッ ト(TARGET)の各値を計算する(ステップ112)。ターゲット(TAR G ET)値は、上記式(12)に関して計算される。F値(サーチされるべきファ レイ数列のオーダー)は、上記式(11)のQの可能な最も大きなサイズとして 計算される。式(11)のJが0よりも大きな任意の整数であるので、Qを最大 にするためにはアルゴリズムはJを最少にして、それを1に同じになるようにセ ッティングする。また、アルゴリズムはNとKを最大にする。そのため、ステッ プ112において、アルゴリズムは、次のように、サーチされるべきファレイ数 列のオーダーFを計算する。即ち、 F=NMAX*(KMAX/1) である。 そして、コンピュータ22は、オーダーFのファレイ数列をサーチして、ター ゲット(TARGET)の値に最も近似する分数P/Qを捜し出す(ステップ1 14)。PとQが上記式(10)と(11)によってMとNとKとJに関連して いるので、ステップ110で供給されたMとNとKの制約がPとQの各値に制約 を課す。したがって、次に、コンピュータは、(以下に詳細に記すように)選択 されたPとQの各値がそれらの課された制約に合致しているかいないかを決定す る(ステップ116)。ターゲット(TARGET)の有効な近似値であるため には、分数P/Qは次の制約を満足しなければならない。即ち、 (1)Jが0より大きな整数であるときに、P=M/J、 Q=N*(K/J)であり、 (2)NはNMINとNMAXの間になくてはならず、 (3)MはMMINとMMAXの間になくてはならず、 (4)KはKMINとKMAXの間になくてはならず、 (5)JとNは互いに素でなくてはならない ことである。 PとQの各値がこれらの制約を満足しないのであれば、アルゴリズムはファレ イ数列を水平方向にトラバースして、ターゲット(TARGET)に対して次に 最適な次により大きいかまたはより小さなファレイ数列の数を見つけて選択する (ステップ118)。この次のファレイ数列の数をP/Qのための新たな選択値 として使用して、アルゴリズムはステップ116に帰り、新たなPとQの各値が それらの制約を満足するものか否かを決定する。アルゴリズムは、ステップ11 6でPとQの制約を満足する最適なファレイ数列の数P/Qを見つかったと判断 されるまで、引き続いてステップ116と118を循環して、ターゲット(TA RGET)から更に絶えずファレイ数列の数の値を試す。 ステップ116で選択された数P/Qを試すときに、コンピュータ22は上記 の関係式(10)と(11)を満足すると共に、ステップ110で供給された入 力の最大値と最小値の基準をも満足するMとNとKとJの各値についてサーチす る。ステップ116で適切なファレイ数列の数P/Qを見つけた後で、アルゴリ ズムはステップ116を実行している最中に見つけたKの値を(ステップ120 において)帰す。アルゴリズムを実行した後で、図1のコンピュータ22はその Kの値を図1のタイミング信号発生器16に供給する。 図10は、図9のPとQの基準試験ステップ116を詳細に図示したフローチ ャートである。初めに、ステップ132において、コンピュータは幾つかの周知 のファクタリングアルゴリズムのうちのいずれかを使用してQを均等に分割した 全部でS個の整数ファクター組{Q1、Q2……、QS}を発生する。カウンター Iを1と同等になるように設定して(ステップ134)、ルーティンがNの値の 第1の候補として第1のファクター(QI=Q1)を選ぶ(ステップ136)。そ して、ルーティンはそのNの値を試験して、それが最少制約と最大制約の範囲内 にあるかを決定する(ステップ138)。Nがステップ138の試験に失敗した ときは、IはそれがSと同じか否かについて試験される(ステップ140)。I が、S未満である場合には、ルーティンは1だけIをインクリメントして(ステ ップ142)、Nの次の候補として次のQのファクター(QI=Q2)を選ぶ(ス テップ136)。Nの新しい値は、そして、Nの最小限と最大限に対する試験を 受ける(ステップ138)。ルーティンは引き続きステップ136−142を循 環して、Nの基準に適合するものが見つかるまで連続的にQの各ファクター(Q1 、…、QS)を捜す。Qのファクター(Q1、…、QS)のいずれもが、NMINと NMAXの制限内にない場合には、ある時点で、ステップ140においてIがSと なる。このような場合、ルーティンは終了して、PとQの候補の値が制約に合致 していないとの結果を帰す。したがって、コンピュータは図9のステップ118 に帰ってタ ーゲット(TARGET)に次に最適なP/Qを捜す。 しかし、ステップ138でNの候補がNの基準を通過したときには、ルーティ ンはカウンターJを1に設定し(ステップ146)、KとMの候補値を計算する (ステップ148)。上記式(10)と(11)を満足するように、KがQ*J /Nに、そして、MがP*Jに等しくなるように設定される。そして、ルーティ ンは、KとMを試験して、(ステップ149において)KがMINとKMAXの間にあ るか否か、そして、(ステップ150において)MがMINとMMAXの間にあるか否 かを決定する。KまたはMの値が、ステップ149−150において、いずれか の試験に失敗すると、ルーティンは1だけJをインクリメントして(ステップ1 52)、そして、Jを試験してそれがKMAX未満であるか否かを決定し(ステッ プ153)、JとNが互いに素であるか否かを決定する(ステップ154)。ス テップ153において、Jが余りにも大きい場合には、ルーティンはステップ1 40と142に帰り、次のIを選択する。ステップ154においてJとNが互い に素でない場合、ルーティンはステップ152に帰り、次のJを選択する。Jが ステップ153と154の試験を通過した場合、ルーティンはステップ148− 150に帰り、新たなKとMの候補を計算して試験する。149−150の試験 を満足するKとMの値が見つかったときは、ルーティンはKの最後に計算された 候補を帰す(ステップ160)。 図11は、図1のデジタイジングシステムのブロック図である。デジタイジン グシステム10は従来のコンピュータバス162を介して、収集メモリ18に接 続されたコンピュータ22とバスインタフェース回路164とユーザーインタフ ェースハードウェア166を含んでいる。ユーザーインタフェースハードウェア 166は、ユーザーがコンピュータ22に制約データ入力を提供することを可能 にする。バスインタフェース回路164は、Kの値を記憶するアドレス可能な内 部レジスタを含んでいる。コンピュータ22は、バス162経由で該レジスタに Kの計算された値を書き込む。タイミング信号発生器18は、インタフェース回 路164に記憶されたKの値を監視して、クロック回路20によって発生された マスタークロック信号MCLKを周波数分割することによって出力された、その タイミング(TIMING)信号の周波数を調整する。コンピュータ22がスタ ートコマンドをバスインタフェース回路164に送ると、バスインタフェース回 路はスタート(START)信号パルスをデジタイザー14に送る。そして、デ ジタイザー14は、タイミング(TIMING)信号周波数によって決定された レートで試験対象機器12によって発生された入力(INPUT)信号のデジタ イジングと結果的に得られたデータシーケンスの収集メモリ18の連続的なメモ リ位置への記憶を始める。デジタイザー14が、収集メモリ18を一杯にしてし まったときには、停止(STOP)信号をバスインタフェース回路164経由で コンピュータ22に転送する。Kが上記のように調整されたときには、メモリ1 8内のいずれかN個の連続したアドレスに記憶されたデータは、入力(INPU T)信号の1サイクルを表す。このように、例えば、ユーザーは、コンピュータ 22をプログラミングして、収集メモリ18内のいずれかN個の連続したアドレ スに記憶されたデータの結果の部分をDSP分析することによって、停止(ST OP)信号に応答する。 図12は、図1のデジタイザー14をより詳細に図示したブロック図である。 サンプル保持回路170は、内部の容量を入力(INPUT)信号のレベルに充 電することによって、タイミング(TIMING)信号の各立ち上がり縁(また は各立ち下がり縁)において、入力(INPUT)信号の電圧をサンプリングす る。A/Dコンバータ172は、サンプル電圧を監視し、そして、その電圧を表 す出力データ(DATA)値を発生する。A/Dコンバータ172がそのデータ (DATA)出力を発生するための時間を有していたときには、シーケンサ17 4は、サンプル保持回路170が入力(INPUT)信号をサンプリングした後 で、短時間制御(CONTROL)信号をパルスする。制御(CONTROL) 信号はデータ(DATA)値を記憶するように図11の収集メモリ18に命じる 。各タイミング信号パルスは、図11のメモリ18の現状ライトアドレス(AD DR)を発生するカウンタ174をクロックする。スタート(START)信号 は、カウンタ176をリセットしてパルスをカウント開始することができるよう にする。カウンタ176が所定の制限(収集メモリ内のアドレスの数と同等か、 若しくは、それ未満)を受け取ったときには、カウントを停止して図11のバス インタフェース回路164に転送された停止(STOP)信号をアサートする。 また、 停止(STOP)信号は、カウンタ176がリセットされてシーケンサ174が 制御(CONTROL)信号のパルス化を止めるまでシーケンサ174をディス エーブルにする。よって、それ以上のデータは、スタート(START)信号パ ルスがカウンタ176をリセットするまで、収集メモリ18に書き込まれない。 このように、サンプリングレートを制御するタイミング(TIMING)信号 の周波数を自動的に調節して入力(INPUT)信号の周波数と、Kと得られる サンプル数とサンプルされるべき入力(INPUT)信号のサイクル数の範囲の 制約を考慮に入れたコーヒレントサンプリングを提供するデジタイジングシステ ムを明らかにすると共に記載してきた。コーヒレントサンプリングを用いた場合 、システム10が比較的低速なレートで入力(INPUT)信号をデジタイズす るかもしれないが、生み出されたデータ(DATA)シーケンスは、かなり高速 レートで入力(INPUT)信号をデジタイズすることによって生み出されたシ ーケンスと実質的に同じである。 上述の明細書は、本発明の好適な実施の形態を記載したものであるが、当業者 は、本発明から逸脱することなく、前記好適実施形態に対して様々な面で多くの 修整をすることができる。したがって、添付の請求の範囲は、本発明の真の範囲 と精神の範囲内にあるそのような全ての修整をも保護することを意図するもので ある。 請求の範囲 1.周波数FTの入力信号をサンプリングするための装置であって、周波数FTの 整数倍以外の周波数FMCLKのマスタークロック信号を発生する手段と、レートFS =FMCLK/Kで前記入力信号の連続するMサイクルの間にN回入力信号をサン プリングするためにマスタークロック信号を受信する第一の手段(ここで、Mと Nは1以上の整数)と、該第一の手段が入力信号のコーヒレントサンプリングに 最も近似するKの適切な整数値を見つけて前記第一の手段に供給する第二の手段 とからなる装置。 2.前記第二の手段がファレイ数列のサーチを実施することによってKの前記適 切な値を見つけて、KとMとNのうちの少なくとも一つの計算された値が所定の 範囲内にあるFT/FMCLKに最も近似するP/Q形式の特定のファレイ数列の項 を捜し出す(ここで、K=J*Q/Qi、M=P*J、N=Qiであり、PとQは 互いに素の整数であり、QiはQの整数因子であり、JとNは互いに素の整数で ある)ことを特徴とする請求項1に記載の装置。 3.前記サーチがFT/FMCLKに指向した前記ファレイ数列のメディアントトラ バースサーチを含んでいることを特徴とする請求項2に記載の装置。 4.前記第二の手段がファレイ数列のサーチを実施することによってKの適切な 値を見つけて、KとMとNのすべてが所定の範囲内にあるFT/FMCLKに最も近 似するP/Q形式の特定のファレイ数列の項を捜し出すことを特徴とする請求項 2に記載の装置。 5.周波数FTの入力信号をデジタル化するための装置であって、周波数FTの整 数倍以外の周波数FMCLKのマスタークロック信号を発生する手段と、レートFMC LK /Kで入力信号の連続するMサイクルの間にN回入力信号をサンプリングする ためにマスタークロック信号を受信(ここで、MとNは1以上の整数である)し 、 各サンプルをデジタイズしてN項出力データシーケンスを発生する第一の手段と 、該第一の手段によって発生されたN項出力データシーケンスが入力信号の1サ イクルに亘って等分された時点での入力信号の大きさに最も近いデータコンテン ツを有するような、Kの適切な整数値を見つけて前記第一の手段に供給する第二 の手段とからなる装置。 6.前記第二の手段がファレイ数列のサーチを実施することによってKの前記適 切な値を見つけて、KとMとNのうちの少なくとも一つの計算された値が所定の 範囲内にあるFT/FMCLKに最も近似するP/Q形式の特定のファレイ数列の項 を捜し出す(ここで、K=Q*J/Qi、M=P*J、N=Qiであり、PとQは 互いに素の整数であり、Jは0以上の整数であり、QiはQの整数因子であり、 JとNは互いに素の整数である)ことを特徴とする請求項5に記載の装置。 7.前記サーチがFT/FMCLKに指向した前記ファレイ数列のメディアントトラ バースサーチを含んでいることを特徴とする請求項6に記載の装置。 8.前記第二の手段がファレイ数列のサーチを実施することによってKの適切な 値を見つけて、KとMとNのすべてが所定の範囲内にあるFT/FMCLKに最も近 似するP/Q形式の特定のファレイ数列の項を捜し出すことを特徴とする請求項 6に記載の装置。 9.周波数FMCLKの入力クロック信号に対して周波数FTの入力信号を周期的に サンプリングするための方法であって、 (a)限られたオーダーのファレイ数列をサーチして、該ファレイ数列の範囲内 でFT/FMCLKに近似するファレイ数列の数P/Qを見つけて選択する(ここで 、PとQは互いに素の整数である)工程と、 (b)Qの整数因子Qiを計算する工程と、 (c)整数K=Q*J/Qi(ここで、Jは0以上の整数である)によって入力 クロック信号を周波数分割して、周期的なタイミング信号を発生する工程と、 (d)該タイミング信号によって制御されたレートで前記入力信号を連続的にサ ンプリングする工程と からなることを特徴とする方法。 10.前記工程(a)が、ファレイ数列のメディアントトラバースサーチを実施 してファレイ数列の限界FT/FSに隣接する二つの数を見つけるサブ工程と、前 記二つの隣接数のうちの一つを比P/Qとして選択するサブ工程とからなること を特徴とする請求項9に記載の方法。 11.前記工程(a)が、 ファレイ数列のメディアントトラバースサーチを実施して、ファレイ数列の限 界FT/FSに隣接する二つの数を見つけるサブ工程と、 整数P、Q、Kのうちの少なくとも一つが所定の制限された範囲内にある特定 のファレイ数列の数に出くわすまで、前記二つの隣接数よりも大きな、そして、 小さなファレイ数列の数の水平方向のトラバースサーチを漸進的に実施するサブ 工程と、 前記特定のファレイ数列の数を数P/Qとして選択するサブ工程と からなることを特徴とする請求項9に記載の方法。 12.周波数FMCLKの入力クロック信号に対して周波数FTの入力信号をデジタ ル化するための方法であって、 (a)限られたオーダーのファレイ数列をサーチして、ファレイ数列の範囲内で FT/FMCLKに近似するファレイ数列の数P/Qを見つけて選択する(ここで、 PとQは互いに素の整数である)工程と、 (b)Qの整数因子Qiを計算する工程と、 (c)整数K=Q*J/Qi(ここで、Jは0以上の整数である)によって入力 クロック信号を周波数分割して、周期的なタイミング信号を発生する工程と、 (d)該タイミング信号によって制御されたレートで前記入力信号をデジタイジ ングする工程と からなることを特徴とする方法。 【図5】【図8】【図9】【図10】【図12】
───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】 Jは0以上の整数であり、QiはQの整数因子である) の候補値を導き出すことができるP/Q形式の項を捜し 出す。アルゴリズムは、KとMとNの候補値が可能な範 囲内にある比Ft/FMCLKに最も近似する特定のフ ァレイ数列の項を捜し出す。そして、デジタイジングシ ステムは、そのKの候補値によってマスタクロック信号 を周波数分割する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.周波数FMCLKの入力クロック信号に対して周波数Ftの入力信号をサンプリ ングするための装置であって、レートFs=FMCLK/Kで入力信号の連続するM サイクルの間にN回入力信号をサンプリングするためにクロック信号を受信する 第一の手段(ここで、MとNは1以上の整数)と、該第一の手段が実質的に入力 信号のコーヒレントサンプリングを行えるような、Kの適切な整数値を見つけて 前記第一の手段に供給する第二の手段とからなる装置。 2.前記第二の手段がファレイ数列のサーチを実施することによってKの前記適 切な値を見つけて、KとMとNのうちの少なくとも一つのコンピューター計算さ れた値が所定の範囲内にあるFt/FMCLKに最も近似するP/Q形式の特定のフ ァレイ数列の項を捜し出す(ここで、K=J*Q/i,、M=P*J、N=Qiで あり、PとQは互いに素の整数であり、QiはQの整数因子であり、JとNは互 いに素の整数である)ことを特徴とする請求項1に記載の装置。 3.前記サーチがFt/FMCLKに向けた前記ファレイ数列のメディアントトラバ ースサーチを含んでいることを特徴とする請求項2に記載の装置。 4.前記第二の手段がファレイ数列のサーチを実施することによってKの適切な 値を見つけて、KとMとNのすべてが所定の範囲内にあるFt/FMCLKに最も近 似するP/Q形式の特定のファレイ数列の項を捜し出すことを特徴とする請求項 2に記載の装置。 5.周波数FMCLKの入力クロック信号に対して周波数Ftの入力信号をデジタル 化するための装置であって、レートFMCLK/Kで入力信号の連続するMサイクル の間にN回入力信号をサンプリングするためにクロック信号を受信(ここで、M とNは1以上の整数である)し、各サンプルをデジタイズしてN項出力データシ ーケンスを発生する第一の手段と、該第一の手段によって発生されたN項出力デ ー タシーケンスが入力信号の1サイクルに亘って等分にされた時点での入力信号の 大きさを表すデータコンテンツを有するような、Kの適切な整数値を見つけて前 記第一の手段に供給する第二の手段とからなる装置。 6.前記第二の手段がファレイ数列のサーチを実施することによってKの前記適 切な値を見つけて、KとMとNのうちの少なくとも一つのコンピューター計算さ れた値が所定の範囲内にあるFt/FMCLKに最も近似するP/Q形式の特定のフ ァレイ数列の項を捜し出す(ここで、K=Q*J/Qi、M=P*J、N=Qiで あり、PとQは互いに素の整数であり、Jは0以上の整数であり、QiはQの整 数因子であり、JとNは互いに素の整数である)ことを特徴とする請求項5に記 載の装置。 7.前記サーチがFt/FMCLKに向けた前記ファレイ数列のメディアントトラバ ースサーチを含んでいることを特徴とする請求項6に記載の装置。 8.前記第二の手段がファレイ数列のサーチを実施することによってKの適切な 値を見つけて、KとMとNのすべてが所定の範囲内にあるFt/FMCLKに最も近 似するP/Q形式の特定のファレイ数列の項を捜し出すことを特徴とする請求項 6に記載の装置。 9.周波数FMCLKの入力クロック信号に対して周波数Ftの入力信号を周期的に サンプリングするための方法であって、 (a)限られたオーダーのファレイ数列をサーチして、ファレイ数列の範囲内で Ft/FMCLKに近似するファレイ数列の数P/Qを見つけて選択する(ここで、P とQは互いに素の整数である)工程と、 (b)Qの整数因子Qiをコンビューター計算する工程と、 (c)整数K=Q*J/Qi(ここで、Jは0以上の整数である)によって入力 クロック信号を周波数分割して、周期的なタイミング信号を発生する工程と、 (d)該タイミング信号によって制御されたレートで前記入力信号を連続的にサ ンプリングする工程と からなることを特徴とする方法。 10.前記工程(a)が、ファレイ数列のメディアントトラバースサーチを実施 してファレイ数列の限界Ft/Fsに隣接する二つの数を見つけるサブ工程と、前 記二つの隣接数のうちの一つを比P/Qとして選択するサブ工程とからなること を特徴とする請求項9に記載の方法。 11.前記工程(a)が、 ファレイ数列のメディアントトラバースサーチを実施して、ファレイ数列の限 界Ft/Fsに隣接する二つの数を見つけるサブ工程と、 整数P、Q、Kのうちの少なくとも一つが所定の制限された範囲内にある特定 のファレイ数列の数に出くわすまで、前記二つの隣接数よりも大きな、そして、 小さなファレイ数列の数の水平方向のトラバースサーチを漸進的に実施するサブ 工程と、 前記特定のファレイ数列の数を数P/Qとして選択するサブ工程と からなることを特徴とする請求項9に記載の方法。 12.周波数FMCLKの入力クロック信号に対して周波数Ftの入力信号をデジタ ル化するための方法であって、 (a)限られたオーダーのファレイ数列をサーチして、ファレイ数列の範囲内で Ft/FMCLKに近似するファレイ数列の数P/Qを見つけて選択する(ここで、 PとQは互いに素の整数である)工程と、 (b)Qの整数因子Qiをコンピューター計算する工程と、 (c)整数K=Q*J/Qi(ここで、Jは0以上の整数である)によって入力 クロック信号を周波数分割して、周期的なタイミング信号を発生する工程と、 (d)該タイミング信号によって制御されたレートで前記入力信号をデジタイジ ングする工程と からなることを特徴とする方法。
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