JP2001526688A - オリゴヌクレオチドアジュバント - Google Patents

オリゴヌクレオチドアジュバント

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JP2001526688A JP55065898A JP55065898A JP2001526688A JP 2001526688 A JP2001526688 A JP 2001526688A JP 55065898 A JP55065898 A JP 55065898A JP 55065898 A JP55065898 A JP 55065898A JP 2001526688 A JP2001526688 A JP 2001526688A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ワクチンの投与により提示される抗原に対する細胞性(細胞傷害性Tリンパ球)応答および抗体応答の両方の生成に有用なオリゴヌクレオチドアジュバントを提供する。該アジュバントを含むワクチン組成物、および該アジュバントを使用するワクチン接種方法も提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 オリゴヌクレオチドアジュバント 発明の分野 本発明は、アジュバントの分野、およびワクチン接種におけるその使用に関す る。 発明の背景 ワクチンは、該ワクチン中の抗原に対する免疫応答を起こさせるように動物を 刺激するために、広く使用されている。免疫応答には、ワクチン中の抗原を提示 する感染性因子に将来さらされることに対して、動物を防御するのを助ける免疫 記憶要素が関与している。また、免疫応答には細胞性応答成分が関与することも ある。 アジュバントは、ワクチン組成物中の有用な化合物である。アジュバントは、 より活発な免疫応答を動物に起こさせる。また、アジュバントは、ワクチンの投 与により提示される抗原に関する、より強力な免疫記憶を、動物に発生させるこ とが可能である。 多数の化合物が、ワクチン組成物中のアジュバントとして有 用である。1925年には既に、アルミニウム含有化合物がアジュバントとして使用 されていた。現在のところ、ヒトでの使用が承認されている唯一のアジュバント はアルミニウム塩、例えば水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、アルミニ ウムヒドロキシホスファートである。ある程度のアジュバント特性を示す100個 を越える化合物または製剤が既に記載されている(例えば、Vaccine Design,M. F.PowellおよびM.J.Newman編,Pharm-Biotechnol.6:141-228中のVogel,F.K. およびM.F.Powell(1955)A compendium of vaccine adjuvants and excipient sを参照されたい。本明細書で引用するすべての文献特許および他の刊行物は、 その全体を参照により背景的資料として本明細書に組み入れるものとする)。 細菌DNAは、免疫促進特性、例えばナチュラルキラー(NK)細胞活性を誘導す る能力ならびにインターフェロン(IFN)α/βおよびINF-γなどのサイトカイン を誘導する能力を有することが報告されている(Yamamoto,S.ら,1988.In vi troaugmentation of natural killer cell activity of interferoronα/β and -γ with deoxyribonucleic acid fraction from Mycobacterium bovis BCG.Jp n.J.Cancer Res.(Gann) 79:866-873)。インターフェロンγの産生は、インターロイキン12(IL-12)お よび腫瘍壊死因子αの誘導に依存することが報告されている(Halpern,M.D.ら ,1996.Bacterial DNA induces murine interferon-γ production by stimula tion of interleukin-12 and tumor necrosis factor-α.Cell.Immunol.167:7 2-78)。これに対して、哺乳類DNAは、非分裂誘発性であると報告されている(P isetsky,D.S.1996.The immunologic properties of DNA.J.Immunol.156:4 21-423)。 免疫促進性細菌DNAは、少なくとも6塩基のパリンドローム配列(例えば、-GA CGTC-、-AGCGCT-または-AACGTT-)を含有すると記載されている(Yamamoto,S. ら,1992.Unique palindromic sequences in synthetic oligonucleotides are required to induce INF and augment INF-mediated natural killer activity .J.Immunol.148:4072-4076;Tokunaga,T.ら,1992.Synthetic oligonucleo tides with particular base sequences from the cDNA encoding proteins of Mycobacterium bovis BCG induce interferons and activate natural killer c ells.Microbiol.Immunol.36:55-66)。同様に、Tokunaga,Tら,欧州特許出 願第0 468 520 A2号(1992年1月29日)は、 免疫促進性オリゴヌクレオチドが、満足しうるものとなるためには少なくとも6 塩基のパリンドロームを含まなければならないと報告している(第3欄55〜56行 、第11欄7〜8行、表7)。また、Tokunagaらは、10塩基以下のオリゴヌクレオチ ドが免疫薬理学的活性を有していないことを報告している(第11欄34〜37行、表 8)。 免疫促進性オリゴヌクレオチドに関する、より初期の報告では、主として、非 特異的または先天免疫について検討されており、例えば、NK細胞が、オリゴヌク レオチドによりインビトロおよびインビボで活性化されることが示されている。 最近、同様のモチーフを含有するオリゴヌクレオチドが、マウスBリンパ球に対 して分裂誘発性であると報告された。これらの最近の報告は、該オリゴヌクレオ チドが8塩基長でない場合には(例えば、Krieg,A.M.,国際特許出願WO 96/025 55,1996年2月1日,第13欄36〜38行を参照されたい)、パリンドローム配列の 必要性を認めていない(Ballas,Z.K.ら,1996.Induction of NK activity in mu rine and human cells by CpG motifs in oligodeoxynucleotides and bacteria l DNA.J.Immunol.157:1840-1845)。その出願はまた、動物の免疫系を刺激す るた めにはオリゴヌクレオチドが非メチル化CpGジヌクレオチドを含んでいなければ ならないと報告している(WO 96/02555)。 該CpGモチーフは、-GACGTT-または-GACGTC-の配列を含む、より大きなオリゴ ヌクレオチド内で、それが提示される場合に、最も促進性となると報告されてい る(WO 96/02555,第6欄11〜12行)。オリゴヌクレオチドが活性となるために 必要なサイズに関しては、これらの配列を含む8塩基長未満のオリゴヌクレオチ ドは非促進性であることが試験で示されたと少なくとも2つの報告が記載してい る(同誌,第7欄19〜20行;Krieg,A.M.ら,1995.Nature 374:546-549,第2 欄14〜18行)。 さらに、Kriegらは、CpGモチーフ内のシトシン塩基のメチル化が活性の喪失を 引き起こしたと報告している。したがって、哺乳類DNAに分裂誘発活性がないの は、それが著しくメチル化されてCpGモチーフを不活性化することによるもので あると考えられる。 B細胞系による抗体の分泌は、促進性CpGオリゴヌクレオチドの添加により増加 すると報告されている(Krieg,A.M.ら,1995.Nature 374:546-549)。また、 ヒトB細胞は、ホスホロチオアートオリゴヌクレオチドと共に培養されると、T細 胞非 依存的に増殖しポリクローナル免疫グロブリンを産生すると報告されている(Li ang,H.ら,1996.Activation of human B cells by phosphorothioate oligodeox ynucleotides.J.Clin.Invest.98:1119-1129)。 細胞傷害性Tリンパ球(CTL)は、それらのT細胞受容体が、MHCクラスIおよび /またはクラスII分子を伴う外来ペプチドを認識すると、ウイルスまたは細菌に 感染した細胞を殺すことが公知である。これらのペプチドは、病原体内での該タ ンパク質の存在部位または機能とは無関係に、内因的に合成された外来タンパク 質に由来することができる。保存されたタンパク質由来のエピトープの認識によ り、CTLは、異種防御をもたらすことが可能である。細胞内病原体の場合、該病 原体から分泌または放出されたタンパク質はプロセシングされ、MHCクラスIおよ びII分子により提示され、それにより、感染の減少または排除において何らかの 役割を果たしうるT細胞応答を引き起こす。 CTL応答を引き起こすためになされている努力のほとんどは、該細胞内にタン パク質抗原を産生させるために増幅ベクターを使用するものであるか[J.R.Benn inkら,311:578(1984);J.R. BenninkおよびJ.W.Yewdell,Curr.Top.Microbiol.Immunol.163:153(1990);C.K.St overら,Nature 351:456(1991);A.AldoviniおよびR.A.Young,Nature 351:479( 1991);R.Schaferら,J.Immunol.149:53(1992);C.S.Hahnら,Proc.Natl.Aca d.Sci.(USA)89:2679(1992)]、または、サイトゾル中へのペプチドの導入に焦 点を合わせたものであった[F.R.CarboneおよびM.J.Bevan,J.Exp.Med.169: 603(1989);K.Deresら,Nature 342:561(1989);H.Takahashiら,344,873(1990 );D.S.Collinsら,J.Immunol.148:3336(1992);M.J.Newmanら,148:2357(199 2)]。 CpGモチーフを含有するオリゴヌクレオチドが免疫活性化を誘導するメカニズ ムは十分には知られていない。当技術分野における特定の理論に拘束されること を望むものではないが、鍵要素はサイトカイン遺伝子の転写の誘導であると報告 されている。特に、高レベルのIL-6の迅速な誘導は、インビトロおよびインビボ の両方で生じると報告されており、促進性オリゴヌクレオチドが投与されると、 IL-6メッセージの転写が肝臓、脾臓および胸腺組織内で上昇すると報告されてい る(Yi,A.-K.ら,1996.Rapid immuneactivation by CpG motifs in bacterial DNA. Systemic induction of IL-6 transcription through an antioxidant-sensitiv e pathway.J.Immunol.157:5394-5402)。最後に、CpGモチーフを含有するオ リゴヌクレオチドは、MHCクラス II抗原の発現をアップレギュレーションする と報告されている(Krieg A.Mら,1995.Nature 374:546-549)。総合すると、 これらの作用は、CpGオリゴヌクレオチドが抗原提示を増強させてアジュバント 効果をもたらすことを示している。さらに、これらのアジュバントは、ワクチン 中で提示される抗原に対するCTL応答を惹起するための方法を提供しうる。 しかしなから、本発明のオリゴヌクレオチドアジュバントはCpG二量体を含む ことが可能であるが、該オリゴヌクレオチドは、当技術分野において教示されて いる最小の長さの要件を満足していない。また、パリンドローム配列は必ずしも 必要でないことが判明している。したがって、CpGオリゴヌクレオチドの免疫促 進活性に関する報告されている根拠が本発明のオリゴヌクレオチドに当てはまる か否かは推論的である。 発明の概要 6塩基の配列5’GACGTT 3'、5’GAGCTT 3'または5’TCCGGA 3’よりなるオリゴ ヌクレオチドが動物においてワクチンアジュバ ントとして有用であることを、見出した。これらのオリゴヌクレオチドアジュバ ントは、ワクチンにより提示される抗原に対する細胞性(細胞媒介)応答(細胞 傷害性Tリンパ球、CTL)および抗体応答の両方の生成をもたらす。 本発明で用いるアジュバントは、以下のメカニズムの1以上を介してワクチン 抗原に対する動物の免疫応答を増進する化合物である:(1)免疫系に対して抗原 をゆっくり放出させるための抗原の貯留物の供給、(2)マクロファージおよび他 の抗原提示細胞によるワクチン抗原の取込みの増進、(3)マクロファージまたは 好中球の刺激または活性化、(4)抗原注入部位へのエフェクター細胞の化学走化 性リクルートメント、(5)抗原特異的TおよびB細胞の増殖の増強、(6)抗原特異的 TおよびB細胞の前駆体の頻度の増加、(7)特異的抗体の量および持続性の増加、( 8)抗体アイソタイプに関する免疫応答の幅の増加、(9)感染性因子上の単一のエ ピトープではなく複数のエピトープが関与するように応答を拡張させること、お よび(10)記憶TおよびB細胞の活性化の増強。 本発明のオリゴヌクレオチドアジュバントは可溶性分子であるため、前記経路 (1)に記載の貯留効果をもたらすとは予想さ れないが、その作用手段は、直接的または間接的に、その他の9つのメカニズム のいずれかを含むことが可能であろう。 本発明で用いる動物には、ヒトおよび非ヒト霊長類が含まれる。また、動物に は、愛玩動物、例えばネコおよびイヌ、ならびに家畜、例えばニワトリ、ウシ、 ブタ、ウマおよびヒッジが含まれる。また、動物には、ワクチン接種に対して応 答性であるすべての発生段階の動物が含まれる。特に、動物およびヒトにおいて は、それらが特定のワクチン製剤中の抗原に応答可能になるとすぐに、小児科的 投与を行なうのが適切である。 したがって、本発明の1つの態様は、配列5’GACGTT 3'、5’GAGCTT 3'または 5’TCCGGA 3'の六量体オリゴヌクレオチドアジュバントである。該オリゴヌクレ オチドは、動物に対するワクチン組成物の投与において有用である。好ましい実 施形態においては、該オリゴヌクレオチドは、非天然ヌクレオチド間結合を有す る。該非天然結合は、末端結合のみ、末端および末端前の結合、またはすべての ヌクレオチド間の結合に存在することが可能である。好ましい実施形態において は、該ヌクレオチド間結合はホスホロチオアート結合である。いくつかの実施形 態においては、該オリゴヌクレオチドは、混合した結合を有す ることが可能である。ある実施形態では、アジュバントを徐放運搬ビヒクル中に 封入する。 本発明のもう1つの態様は、1以上の抗原と該オリゴヌクレオチドアジュバン トとを含んでなるワクチン製剤である。この態様の実施形態においては、該製剤 は、投与形態の液体または凍結乾燥体であることが可能である。多数の投与形態 が当技術分野で公知であり、本発明で適用することが可能である。この態様の実 施形態では、該オリゴヌクレオチドは、約10〜約10,000μg/用量、約50〜約5,00 0μg/用量または約100〜約500μg/用量の用量で該組成物中に存在する。好まし い実施形態においては、該抗原は、B型肝炎、B型肝炎ウイルスにより誘導される 肝細胞癌抗原、単純ヘルペスウイルス、ヒトパピローマウイルス、C型肝炎ウイ ルスエンベロープまたはコアタンパク質、ロタウイルスウシおよびヒト再構築A 型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルスエンベロープ、ポリメラーゼおよびコア タンパク質、水痘、水痘・帯状疱疹、ストレプトコッカス・ニュモニエ(Strept ococcus pneumonia)多糖、大腸菌(E.coli)、ヘモフィルス・インフルエンゼ (Haemophilus influenza)多糖、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)、ス タヒロコッカス (Staphylococcus)、変形体(Plasmodium)および住血吸虫(Schistosoma)の1 以上の抗原である。ある最も好ましい実施形態においては、該抗原はB型肝炎表 面抗原(HBsAg)である。これらの実施形態においては、HBsAgタンパク質抗原は 、酵母から調製された組換えタンパク質産物または不活化B型肝炎ウイルスとし て提供されることが可能である。 本発明の1つの態様は、ヒトを含む動物にワクチン接種する方法である。該動 物には、予防的または治療的にワクチン接種することが可能である。該ワクチン 接種方法は、本発明のオリゴヌクレオチドアジュバントと1以上の抗原とを投与 することを含む。すなわち、該ワクチンは、1つの疾患標的または疾患標的の組 合せに対して設計することが可能である。治療用ワクチンまたは予防用ワクチン の一方または両方において使用することができる抗原には、B型肝炎、B型肝炎ウ イルスにより誘導される肝細胞癌、単純ヘルペスウイルス、ヒトパピローマウイ ルス、C型肝炎ウイルスエンベロープまたはコアタンパク質、ロタウイルスウシ およびヒト再構築A型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルスエンベロープ、ポリ メラーゼおよびコアタンパク質、水痘、水痘・帯状疱疹、ストレプトコッカス・ ニュモニ エ(Streptococcus pneumonia)多糖、大腸菌(E.coli)、ヘモフィルス・イン フルエンゼ(Haemophilus influenza)多糖、結核菌(Mycobacterium tuberculo sis)、スタヒロコッカス(Staphylococcus)、変形体(Plasmodium)および住 血吸虫(Schistosoma)の抗原が含まれる。 この態様の実施形態においては、該オリゴヌクレオチドと該抗原とを同時期に 投与する。他の実施形態においては、それらを同時に投与する。追加的な実施形 態においては、該オリゴヌクレオチドと抗原とを同一部位の筋肉内注射により投 与する。この態様の好ましい実施形態においては、該動物はヒトである。 発明の詳細な説明 配列5’GACGTT 3'、5’GAGCTT 3'または5’TCCGGA 3'を有する僅か6塩基のオ リゴヌクレオチドが動物でのワクチン接種において有用なアジュバントであるこ とを、本発明において見出した。 本発明のアジュバントに関して有用なワクチン組成物は、直接的に(例えば、 特定のタンパク質またはペプチドの形態で)抗原を提示することが可能である。 あるいは、ワクチンは、複雑な生物学的または生化学的集合体の一部として、例 えば完全 ウイルス、ウイルス様粒子、細菌細胞またはコンジュゲート(多糖タンパク質コ ンジュゲート分子を含む)として、抗原を提示することが可能である。これらの 成分を一緒にして、複数の抗原を含有するワクチンを製造することが可能である 。 少なくとも1つの抗原を含むワクチン組成物を、本発明のオリゴヌクレオチド アジュバントを含むように製剤化する。例えば、該抗原は、タンパク質としての 、あるいは酵母、哺乳類または昆虫細胞培養中で産生された組換えタンパク質の ウイルス様粒子としての、あるいはこれらのいずれかに由来するペプチド抗原と してのB型肝炎表面抗原(HBsAg)であることが可能である。 該オリゴヌクレオチドアジュバントは、該ワクチン抗原の投与と同時または同 時期に投与することができる。同時は、該抗原とアジュバントとを同一製剤中で 一緒に投与することを意味する。同時期は、該抗原と該アジュバントとを時間的 に接近させて投与すること、例えば、該抗原の投与の前後約1分以内〜約1日以 内に該アジュバントを投与することを意味する。同時期の任意の時間が有用であ る。しかしながら、同時に投与しない場合には、該抗原とアジュバントとを約1 分〜約8時間以内、 好ましくは、約1時間未満〜約4時間以内に投与することになる場合が多いであ ろう。同時期に投与する場合には、該オリゴヌクレオチドアジュバントと抗原と を動物上の同一部位に投与する。本発明で用いる同一部位は、厳密に一致した位 置を含むが、約0.5〜約15cm以内、好ましくは、約0.5〜約5cm以内であることが 可能である。 該オリゴヌクレオチドは、種々のヌクレオチド間結合を有することが可能であ る。少なくとも末端ヌクレオチド間結合が非天然結合であることが好ましい。し かしながら、末端および末端前の結合または該結合のすべてが非天然であること が可能である。オリゴヌクレオチドがホスホロチオアートヌクレオチド間結合を 含むことが特に好ましく、該ヌクレオチド間結合のすべてがホスホロチオアート であることが最も好ましい。本発明で用いる「S-ODN」は、ヌクレオチド間結合 のすべてがホスホチオアート結合であるオリゴデオキシヌクレオチドである。ま た、天然ホスホジエステル結合が適切な場合もある。 非天然結合は、当技術分野においてよく知られており、メチルホスホナート、 ホスホロチオアート、ホスホロジチオナート、ホスホロアミジットおよびリン酸 エステル結合を含む。また、 デホスホ結合は、ヌクレオチド間の架橋として公知であり、シロキサン、カルボ ナート、カルボキシメチルエステル、アセトアミダート、カルバマートおよびチ オエーテル架橋を含む。「プラスチックDNA」は、例えばN-ビニル、メタクリルオ キシトエチル、メタクリルアミドまたはエチレンイミンヌクレオチド間結合を有 する。「ペプチド核酸(PNA)」も有用であり、ヌクレアーゼによる分解に抵抗する 。非天然結合は該オリゴヌクレオチド中で混合していることが可能である。後記 実施例に記載のアッセイを用いることにより、オリゴヌクレオチド中のいずれか の特定の結合または結合の組合せがアジュバントに適しているか否かを試験する ことが要求されるにすぎない。 該オリゴヌクレオチドの純度は、アジュバント活性を得るために非常に重要で ある。合成の工程からの残留化学物質、溶媒などは、SEPHADEXTM上でのクロマト グラフィー、逆相クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、沈殿、透 析、ゲル電気泳動またはそれらの組合せを含む当技術分野で公知の方法により除 去すべきである。また、適当な脱保護を確実に行なうように注意すべきであり、 それは、可能な限り完全に行なうべきである。ただし、これらの予防措置を考慮 した場合であって も、いくつかの合成は、適当なアジュバント活性を欠くオリゴヌクレオチドを与 えるであろう。したがって、該アジュバント活性を確認し評価するために、各合 成から生成したオリゴヌクレオチドを試験するのが最も好ましい。このロットご との分析は、各ロットが、意図されるワクチン用途のためのアジュバント活性の 最低要件を満足するのを保証するであろう。該アッセイにおいて十分に機能しな いヌクレオチドのロットは廃棄することが可能である。いくつかのロットはアジ ュバントとして機能しないことを、実施例において例示する。S-ODN 5’TCCGGA 3’のロットの1つは、細胞増殖アッセイにおいて活性を示さなかった。実施例 においては、それを対照オリゴヌクレオチドとして使用する。 製剤に対するさらなる改良は、該オリゴヌクレオチドアジュバントを運搬ビヒ クル中に含有させて該アジュバントを時間経過と共に徐放させることである。こ れは、当技術分野で公知の種々の手段により達成することができる。該オリゴヌ クレオチドは単独で又は少なくとも1つのワクチン抗原と共に製剤化することが できる。徐放運搬ビヒクルの手段としては、例えば、該オリゴヌクレオチドアジ ュバントをPLGAミクロスフェア (Deasy,P.B.ら.1989.Preparation and characterization of lactic/glycolic acid polymers and copolymers.J.Microencapsul.,6:369-378)リポソーム中 に封入させたり、タンパク質、多糖、脂質などの担体分子に結合(共有結合また はその他)させることが挙げられる。 後記に例示するとおり、このアジュバントとHBsAgとの混合物で動物を免疫す ると、単回投与後に抗HBsAg抗体力価が増加し、3回(3用量)の投与後にはHBs 特異的CTLが生成した。したがって、該六量体オリゴデオキシヌクレオチドアジ ュバントは、ワクチンにより提示される抗原に対する細胞性応答(細胞傷害性T リンパ球、CTL)応答および抗体応答の両方の生成を惹起する。 抗原と該六量体オリゴデオキシヌクレオチドアジュバントとを含有するワクチ ンを製剤化し、性的伝染病などの種々の疾患標的に対する予防用または治療用ワ クチンとして使用することができる。本発明では、予防用ワクチンは、特異的免 疫(例えば、該感染性因子またはその産物に特異的な抗体、適切に提示された誘 導体、例えば該感染性因子に伴う又はそれが産生したペプチドに特異的な細胞傷 害性Tリンパ球(CTL)、または、感 染性因子に由来するペプチドのT細胞認識の結果として生じるサイトカイン産生 により媒介されるエフェクター細胞、例えば活性化マクロファージの活性化)の 誘導を介して、感染性因子により引き起こされる疾患の完全な又は部分的な防御 を惹起するように設計されたワクチンと定義される。ほとんどの場合、予防用ワ クチンは、該感染性因子に特異的な中和抗体の活性化により有効となる。 治療用ワクチンは、感染性因子に関連した慢性疾患の完全な又は部分的な寛解 誘導するように設計されたワクチンと定義される。このワクチンは、細胞性免疫 (例えば、特異的CTL)を活性化したり、あるいは感染性因子由来のペプチドのT 細胞認識の結果として生じるサイトカイン産生により媒介されるエフェクター細 胞(例えば、活性化マクロファージ)を活性化する。該CTLおよび活性化マクロ ファージは、感染性因子を含有する細胞を溶解し、それにより感染の保有体を排 除する。また、治療用ワクチンが、溶解後に感染細胞から放出されたいずれかの 感染性因子を中和する特異的抗体を誘導し、それにより宿主細胞および組織の再 感染を予防するのも有利である。 ワクチン抗原には、B型肝炎由来の抗原(例えば、Sおよびプ レSを含有するエンベロープタンパク質およびコアタンパク質);単純ヘルペス ウイルス、ヒトパピローマウイルス、C型肝炎ウイルス(C型肝炎エンベロープま たはコアタンパク質)、B型肝炎ウイルスにより誘導される肝細胞癌抗原;ロタ ウイルス(ウシおよびヒト再構築体を含む);A型肝炎ウイルス(例 ープタンパク質、HIVコアタンパク質、HIVポリメラーゼタンパク質);水痘また は水痘・帯状疱疹;精製タンパク質、非タンパク質抗原、またはタンパク質抗原 と非タンパク質抗原との混合物を含む細菌に由来する抗原、例えば、ストレプト コッカス・ニュモニエ(Streptococcus pneumonia)(肺炎球菌多糖ワクチン、 肺炎球菌多糖タンパク質コンジュゲートワクチン)、大腸菌(E.coli)、ヘモ フィルス・インフルエンゼ(Haemophilus influenza)(多糖タンパク質コンジ ュゲートワクチンを含む)に対するワクチン、結核菌(Mycobacterium tubercul osis)ワクチン、およびスタヒロコッカス(Staphylococcus)(例えば、スタヒ ロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus))および他の細菌により引 き起こされる菌血症に対するワクチン;マラリア(熱帯熱マラリア原虫(Plasmo dium falciparium)) および住血吸虫症(マンソン住血吸虫(Schistosoma mansoni))などの疾患を引 き起こす寄生体に由来する抗原;ヒトまたは動物の腫瘍に由来する抗原物質が含 まれる。前記のワクチンは、適宜、細菌およびウイルウの種々の血清型に対する ものであることが可能である。 本発明のアジュバントオリゴヌクレオチドを含むワクチンは、対象動物に適す るように製剤化することができる。製剤は、液体または凍結乾燥体であることが 可能である。多数のワクチン製剤が当技術分野において公知であり、当技術分野 において既に公知であるアジュバントの代わりに本発明のアジュバントを使用す ることにより、それらのワクチン製剤を使用することができる。液体製剤ワクチ ンの一例は、B型肝炎用のワクチンである、該製剤は、医薬上許容されるバッフ ァー(例えば、リン酸塩)を約5.5〜約8.0のPHで含有する製剤中に約5〜約40μg 、好ましくは約5〜約20または約5〜約10μgのB型肝炎表面抗原(例えば、米国特 許第4,769,238号(9/6/88)、第4,935,235号(6/19/90)および第5,196,194号(3/ 23/93)に記載のとおりに調製したもの)を含有する注射用溶液である。該製剤 は、約10〜約10,000μg、好ましくは約50〜約5,000μg、最も好ま しくは約100〜約1,000μgの5’GACGTT 3'オリゴヌクレオチドアジュバントを含 有する。特定の製剤は、これらの範囲内の特定の量、例えば200、500、750、1,5 00、2,500または3,500μgを必要とする可能性があり、あるいはここに挙げられ ていない他の量のアジュバントオリゴヌクレオチドを使用することが可能である 。 注射剤は、抗原の二倍強度(double-strength)液体製剤を5’GACGTT 3'などの オリゴヌクレオチドアジュバントの二倍強度液体(または予め凍結された)溶液 と混合することにより製造することができる。あるいは、ワクチンは、医薬上許 容されるバッファー中の約10から約1,000〜2,000μgのオリゴヌクレオチド5’GA CGTT 3'を、アルミニウムヒドロキシホスファートまたは他のアジュバント(例 えば、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、リン酸カルシウム、サポニン 、非イオンブロック共重合体、水中油型エマルションまたはサイトカイン)と共 に配合された抗原および/または賦形剤と混合することにより製造することがで きる。また、ワクチンは、約5〜約20μgのHBsAg、約10から約1,000〜2,000μgの オリゴヌクレオチド5’GACGTT 3'および約0.1〜約100μgのサイトカイン(例え ば、 インターロイキン12)を含有するように製剤化することができる。 凍結乾燥製剤の一例は、約10から約1,000〜2,000μgのオリゴヌクレオチド5’ GACGTT 3'を含有する緩衝化溶液を含む凍結 は水疱瘡に対するワクチン)である。 実施例1材料および方法 実施例の全体にわたり、一般には、以下の方法を用いる。オリゴヌクレオチド(ODN)の合成 ホスホジエステルまたはホスホロチオアートヌクレオチド間結合を有するODN を、Midland Certified Reagent Co.,Midland TXで合成した。ホスホジエステル バックボーンを有するODNは、O-シアノエチルホスホロアミジット化学(Sinha,N. D.,Biernat,J,およびKoster,H.1983.Tertahedron Letters 24:5843-5846)を 用いて合成した。ホスホロチオアートバックボーンを有するODNは、Iyer,R.P.,E gan,W.,Regan,J.B.,Beaucage,S.L.1990.3H-1,2-benzodithiole-3-one 1,1-dio xide as an improved sulferizing reagent in the solid-phase synthesis of oligodeoxyribonucleoside phosphorothioates.J.American Chem.Soc.112:1 253-1254に記載のとおりに合成した。 逆相カラム上でのトリチル選択的精製(TSP)により又は高速液体クロマトグ ラフィー(HPLC)(ZORBAXTM Bioseries Oligo(21.2×250mm)陰イオン交換カラ ム)により、ODNを精製した。TSP法では、末端トリチル基を含有する完全長ODN を逆相カラムに選択的に結合させる。洗浄後、該トリチルを除去し、該ODNを酢 酸アンモニウム、アセトニトリルおよびトリフルオロアセタート中でカラムから 溶出し、ついで乾燥して揮発性溶媒を除去する。HPLC法では、硫酸ナトリウムお よび尿素を含有するバッファーを使用して、該ODNを精製した。 いずれの方法の場合も、SEPHADEXTMカラム上での脱塩工程は、最終産物からの 塩(例えば、硫酸、尿素またはアンモニウムの塩)の除去を補助するため、それ が強く推奨される。脱塩するためにSEPHADEXTMG-25を使用することが可能かもし れないが、好ましくない。SEPHADEXTMG-10脱塩カラムによりもたらされる精製が 好ましい。 本発明で使用するODNを製造するためには前記の精製方法を用いたが、当業者 は、他の方法が当技術分野において公知であ り使用されていると認識するであろう。種々の方法を用いることが可能である。 しかしながら、合成ODNを製造する場合には、残留不純物から該ODNを精製する必 要があることが、本明細書に記載の結果から明らかである。SEPHADEXTMG-10上で の脱塩が好ましいが、他の適当な方法を用いることが可能である。 これらの実施例で使用するオリゴヌクレオチドのヌクレオチド間結合はすべて 、特に示されている場合を除き、ホスホロチオアート結合(S-ODN)であった。抗HBsA EIA(全抗体) AUSAB EIAキット(Abbott Labs,N.Chicago,IL)のマイクロタイタープレー ト修飾法を使用して、B型肝炎表面抗原(HBsAg)に対する抗体を定量した。Cost ar EIA 96ウェル平底プレート(Costar,Cambridge MA,#3591)を、Tris-食塩 水(pH9.5)中4μg/mlの組換えHBsAg(参照により全体を本明細書中に組み入れ る米国特許第4,769,238号(9/6/88)、第4,935,235号(6/19/90)および第5,196 ,194号(3/23/93)に従い調製)で4℃で一晩コートした。プレートをPBSで3回 洗浄し、ついで175μg/ウェルのPBS/5%FCS/0.1%アジドで室温で2時間または4℃ で一晩ブロッキングした。各血清サンプルごと に、該プレートの8個の連続ウェル中で5倍系列希釈(二重)を作製した。つい で該プレートを4℃で一晩インキユベートした。PBSで3回の洗浄サイクル後(Tit erTechプレート洗浄機[ICN,Huntsville,AL]を使用)、等容量のビオチンコンジュ ゲート化HBsAgと抗ビオチン酵素コンジュゲートとからなる現像試薬(Abbott AU SAB EIAキット)を、該プレートの各ウェルに加えた。室温で4時間後、該プレ ートを6回洗浄し、ついで100μl/ウェルのOPD基質(Abbott)を各ウェルに加え た。30分後、50μl/ウェルの1N H2SO4を加えて該反応を停止した。Molecular De vicesマイクロプレートリーダー(Molecular Devices,Menlo Park,CA)を使用し て、光学密度を490nmおよび650nmで読取った。4-パラメーターフィットアルゴリ ズムを用いて作製した標準曲線を使用して、Softmaxコンピュータープログラム (バージョン2.32)により、抗HBsAg力価(mIU/ml単位)を計算した。該アッセ イは種非依存的であるため、1組のヒト血清標準(Abbott定量キット)を使用し て標準曲線を作製し、mIU/ml単位で参照標準に対して力価が定量できるようにし た。抗HBsA EIA(アイソタイプ特異的) 前記のとおり、マイクロタイタープレートをHBsAgでコートし、ブロッキング した。各血清サンプルごとに、該プレートの連続した8個のウェル中で5倍系列 希釈(二重)を作製した。ついで該プレートを4℃で一晩インキュベートした。P BSで3回の洗浄サイクル(TiterTechプレート洗浄機を使用)の後、マウスIgG1 またはマウスIgG2aアイソタイプに特異的なアルカリホスファターゼコンジュゲ ート化ヤギ抗マウス免疫グロブリン試薬(Southern Biotechnology Associates ,Birmingham,AL)を、1:2000の最終希釈度で加えた。37℃で2時間後、Titert echプレート洗浄機を使用して該プレートを6回洗浄し、ついで60μl/ウェルの 酵素基質(Tris食塩水(pH9.5)中に1mg/mLで溶解したp-ニトロフェニルホスファ ート(Sigma Chemical Co.,St.Louis,MO))を加えた。室温で30分後、60μl/ウェ ルの3N NaOHを加えて該反応を停止した。Molecular Devicesマイクロプレートリ ーダーを使用して、光学密度を405nmで読取った。Softmaxコンピュータープログ ラム(バージョン2.32)(Molecular Devices,Menlo Park,CA)を使用して、デ ータを集めた。IgG1(カタログ#16021,Pharmingen,San Diego,CA)またはIgG2a (カタログ#16011D,Pharmingen)アイソタイプの マウスモノクローナル抗HBsAg抗体を使用して標準曲線を作製した。 各アイソタイプ標準に対する抗体濃度を、既に記載されているとおりに(Caul field,M.J.およびD.Shaffer.1984.A computer program for the evaluation of ELISA data obtained using an automated microtiter plate absorbance r eader.J.Immunol.Methods 74:205-215)計算した。簡単に説明すると、力価 を計算するために、0.1単位のOD値を終点として設定した。該log5力価(t)を、 式: t=X-((0.1-L)/(H-L)) (式中、L=0.1末満のOD値を与える最初のlog5希釈度のOD値、H=カットオフ(0.1 )に最も近いがそれを超えるlog5希釈度のOD値、x=OD値Lを有するウェル数)を用 いて内挿により求める。 実験サンプル中の抗体濃度を、式: c=A×5(t-s) (式中、A=該標準の抗体濃度、s=該標準のlog5力価、t=未知体のlog5力価)により 、実験ウェルにおける終点力価を標準曲線のものと比較することにより、求めた 。例えば、該標準(100ng/ml)のlog5終点力価が2.6であり、該未知体の値が 3.4である場合には、該未知体における抗体の濃度は、 c=100×5(3.4-2.6)=362ng/ml となる。増殖アッセイ マウス脾細胞を、丸底96ウェル培養プレート(Costar #3799)中、200μの「K」 培地内で2×105細胞/ウェルにて〜48時間培養した[「K」培地は、10%加熱処理 (56℃、30分)ウシ胎仔血清(Gibo-BRL #16000-044)、100U/mLペニシリンと100 μg/mLストレプトマイシンとを含有する抗生物質混合物(Gibo-BRL #15140-122 )、10mM HEPESバッファーGibco-BRL #15630-080、2mM L-グルタミン(Gibco-B RL #25030-081)および5×105Mβ-メルカプトエタノール(Sigma ♯M-7522)で補 足されたRPMI-1640培地(Gibco-BRL,Grand Island,NY,Cat.#11875-093)よ りなる]。該細胞を、種々の濃度のオリゴヌクレオチド(Midland Certified Re agent Co.,Midland TX)またはリポ多糖(大腸菌(E.coli)LPS 0111:B4,Sigm a #L-3012)(陽性対照として)と共に培養した。2日の時点で、0.1mLの培養上 清を各ウェルから除去し、10μCi/mLの3H-チミジン(Amersham,Arlington,IL,cat .# TRK 7637)を含有する0.1mLの培地と交換した。4時間 後、TomTec MachII収穫機(Wallac,serial #145)を使用して、各ウエルの内容 物をガラス繊維マット(Wallac,Turku,Finland,cat.#1205-404)上に集めた。該 マットを乾燥し、ついでプラスチックバッグ(Wallac #1205-411)に移し、シン チレーション流体の添加後にそれを密封した。BetaPlate1205シンチレーション カウンター(Wallac,Turku,Finland)を使用して、放射性チミジンの取込みを 定量した。実験ウェルおよび対照ウェルにおけるカウント/分(cpm)を比較して、 刺激指数(実験cpm/対照cpm)を求めた。細胞傷害性リンパ球アッセイ(CTLアッセイ) Ulmer,J.B.ら.1993.Heterologous protection against influenza by inj ection of DNA encoding a viral protein.Science 259:5102:1745-9に報告され ているとおりに、CTLアッセイを行なった。簡単に説明すると、HBsAgおよび5’G ACGTT 3’オリゴヌクレオチドよりなるワクチン製剤をBALB/cマウスに3回注射し た。ついでエフェクター細胞の単個細胞浮遊液を調製し、HBsAgペプチド(28-39 )でパルスされた同系刺激細胞と共にインビトロで培養した。7日後、51Cr標識 P815細胞に対するCTL活性に関して該細胞浮遊液をアッセイした。 該同系刺激細胞を、非免疫化BALB/cマウスの脾臓からの単個細胞浮遊液として 、以下のとおりに調製した。塩化アンモニウムバッファー(Gibco BRL ACKバッ ファー)で赤血球を溶解した後、該細胞を1200rpmで10分間の遠心分離(Jouan遠 心機モデルCR422)により洗浄し、DMEM培地(Gibco BRL #11965-092)に再懸濁 し、ついで2,000〜4,000ラドを放出する60Co源を使用して照射した。ついで配列 IPQSLDSWWTSL(配列番号1)(Schrmbeck,R.ら.1994.Anitibody and cytoto xic T-cell responses to soluble hepatitis B virus(HBV)S antigen in mic e:implication for the pathogenesis of HBV-induced hepatitis.J.Virol.68:1 418-1425)を有する10μMの最終濃度のH-2KdペプチドHBsAg(28-39)(Chiron Mime topes,Clayton,Victoria,Australia)で該細胞をパルスした。該細胞を約20分ご とに1.5〜2.5時間混合し、ついでRPMI-1640培地で3回洗浄した。エフェクター 細胞を、記載されているとおりに免疫化マウスの脾臓からの単個細胞浮遊液とし て調製し、ついでほぼ等数のペプチドパルス化刺激細胞と共に、「K」培地中、37 ℃(5%CO2)で7日間共培養した。 10mLの容量中に〜5×105細胞/mLを含有する75cm2培養フラス コ(Coster #3376)に加えた0.5〜1.2mCiの51Cr(Amersham,cat.# CJS.4)と共に一 晩培養することにより、P815(H-2d)マウス肥満細胞腫細胞(ATCC,Rockville,MD )を放射能標識した。該標識細胞を1200rpmで5分間速心し、該上清を吸引除去 した。該細胞を洗浄し、計数し、DMEM培地に〜106細胞/mLで再懸濁し、ついで頻 繁に混合しながら10μM HBsAg(28-39)ペプチドで37℃で2〜3時間パルスした。つ いで該標的細胞を洗浄し、プレーティングのために105細胞/mLに調節した。 その間に、7日の再刺激培養からのエフェクター細胞を収穫し、洗浄し、60× 105、30×105、15×105および7.5×105細胞/mLでV底マイクロタイタープレート (Coster #3898)の三重ウェルに加えた。エフェクター:標的の比が60:1、30:1 、15:1および7.5:1となるように、該51Cr標識標的細胞を、100μlの「K」培地 中、104細胞/ウェルでプレーティングした。0.2mLの培地中で培養した標的細胞 のみを含有する三重ウェルを、自然51Cr放出に関する対照として使用し、一方、 1.0% Triton X-100界面活性剤(Sigma #T6878)を含有する0.2mLの培地中で培養 した標的細胞を含有する三重ウェルを、最大51Cr放出に関する対照として使用し た。該プレートを、5% CO2インキュベーター中、 37℃で4時間インキュベートし、ついで1200rpmで5分間遠心して、残存する標 的細胞をペレット化した。ついで該上清(20μl)を、Impactマルチチャンネル ピペッター(Matrix Technology,Lowell MA,モデル#6622)を使用して集め、 ついでBetaplateフィルターマット(Wallc #1205-402)に移した。該マットを乾 燥し、ついでプラスチクバッグに移し、〜11mLのシンチレーション流体の添加後 にそれを密封した。Betaplateモデル1205シンチレーションカウンター(Wallac) を使用して、もとの96ウェルプレートの各ウェルに対応するマット上の各スポッ ト中に含まれる放射性51Crを定量した。比(特異的)溶解(%)=100×[(実験c pm-自然cpm)/(最大放出cpm-自然cpm)]。 実施例2オリゴヌクレオチド配列の選択 WO 96/02555は、オリゴヌクレオチドが、免疫促進性となるためには、CpGモチ ーフを含有する配列を必要とし、少なくとも8ヌクレオチド長でなければならな いことを開示している(WO 96/02555,第13欄19〜20行、また、Krieg,A.M.ら.199 5.Nature 374:546-549,第2欄14〜18行も参照されたい)。さらに、該オリゴヌ クレオチドが8ヌクレオチド長である場合には、 それらはまた、少なくとも6ヌクレオチドのパリンドローム配列を必要とする( WO 96/02555,第13欄36〜38行)。EP 0 468 520は、オリゴヌクレオチドが免疫 促進性となり、満足しうるものとなるためには、それが少なくとも6ヌクレオチ ド長のパリンドローム配列を必要とし、活性となるためには全体で少なくとも10 ヌクレオチド長でなければならないことを開示している(EP 0 468 520,第11欄 34〜37行および表7)。 したがって、インビトロでマウス脾細胞の増殖を誘導する能力に関して、8ヌ クレオチド長未満のS-ODNを試験した。配列5’GACGTT 3'よりなる非パリンドロ ーム性の六量体オリゴヌクレオチド(ロット#050796-114)は、マウス脾細胞の 増殖を誘導し、一方、配列5’TCCGGA 3'よりなる特定のロット(ロット#050796- 115)のパリンドローム性CpGオリゴヌクレオチドは、本実験においては活性を有 しないことが判明し、以降、それを対照として使用した。前記のとおり、DNA中 への3H-チミジンの取込みにより、増殖を測定した。5’GACGTT 3'オリゴヌクレ オチドで誘導された増殖の量は、用量依存的であった。100μMの用量は、10倍を 超える刺激指数(SI)を与えた。表1に記載の2つのオリゴヌクレオチドのロッ トは、実施例2〜6においても 使用した。 表1.5’GACGTT 3'オリゴヌクレオチドに応答したDBA/2マウス脾細胞の増殖 実施例3 マウスでの抗体力価の上昇における5’GACGTT 3'オリゴヌクレオチドのアジュバ ント効果 本発明のODNは、抗原に対して生じた抗体力価を上昇させるアジュバントであ る。本実施例で用いる製剤化は、配列5’GACGTT 3'よりなるオリゴヌクレオチド 六量体と共にHBsAg源を単に添加するものである。これらの実施例で使用するオ リゴヌクレオチドのヌクレオチド間結合のすべては、特に示されている場合を除 き、ホスホロチオアート結合(S-ODN)であった。し かしながら、別の結合を用いることも可能である。オリゴヌクレオチドアジュバ ント候補の効力は、本実施例の方法に従い非常に簡便に試験することができる。 該結果は、5’GACGTT 3’S-ODNに関して本明細書に記載の結果と比較することが できる。同様に、本実施例に従い、他の抗原を製剤化し試験することができる。 最後に、5’GACGTT 3'に加えてアジュバント(例えば、アルミニウム塩アジュバ ント)を含むワクチン製剤を設計し、効力に関して試験し、該アジュバントの一 方だけを含有する製剤と比較することができる。 (FAP)(すなわち、アルミニウムアジュバントを含有しない (SmithKline Beecham,Inc.,King of Prussia,PA)中のB型肝炎表面抗原などの 他のB型肝炎表面抗原の起源も当技術分野において公知であり、5’GACGTT 3'と の製剤化に適している。また、哺乳類細胞、例えばチャイニーズハムスター卵巣 (CHO)細胞または昆虫細胞から調製したB型肝炎表面抗原も適当であろう。 HBsAgと5’GACGTT 3'との混合物を使用して、BALB/cマウスを免疫した。該マ ウスから一定の間隔で採血して血清を得、それを抗HBsAg抗体に関して試験した 。HBsAgと対照パリンドロームCpGオリゴヌクレオチド5’TCCGGA 3'とで、別の組 のマウスを免疫した。HBsAgの用量は1μgであり、該オリゴヌクレオチドの用量 は約0.3、3.0または30μg/注射であった。 表2に示すとおり、0日の時点での5’GACGTT 3'とHBsAgとの混合物の単回注 射は、HBsAgだけを注射したマウスと比べた場合、マウスの抗HBsAg抗体応答の相 乗平均力価(GMT)における約40倍の増加を引き起こした。5’TCCGGA 3’S-ODN(対 照ロット)での製剤化は、HBsAgに対するアジュバント効果をほとんど又は全く 有さなかった。 表2.HBsAgタンパク質±S-ODN六量体に対する、1用量目の投与後の抗HBsAg応答 n=10匹/群のBALB/cマウス 0日にi.m.注射;42日にアッセイ。 表3に示すとおり、0日および42日の時点における5'GACGTT 3'+HBsAgの製剤の 2回の注射は、84日の時点において、5’GACGTT 3'オリゴヌクレオチドアジュバ ントの不存在下で得られるものより100倍も高い抗HBsAg力価を与えた。約30μg の5’GACGTT 3'を使用して得られた力価は、Merckアルミニウムアジュバントと 共に製剤化されたHBsAgで誘導されたものと同等であった。5’TCCGGA 3'(対照) オリゴヌクレオチドを含む製剤は、より大量に配合した場合、HBsAgに対する小 さなアジュバント効果を示した。 表3.HBsAgタンパク質±六量体に対する、2用量目の投与後の抗HBsAg応答n=10匹/群のBALB/cマウス 0日および42日にi.m.注射;84日にアッセイ。 実施例4 抗体アイソタイプに対する5’GACGTT 3’S-ODNの効果 免疫応答のアイソタイププロフィールは、TH1型またはTH2型のヘルパーT(TH) 細胞の集団の活性化に左右される。これらの2つのTH細胞集団は、異なるサイト カインの産生の結果として、異なる機能を示す。TH1細胞はIL-2およびインター フェロンγ(IFN-γ)を産生し、一方、TH2細胞はIL-4およびIL-10を産生する( Mosmann,T.R,ら,1986.Two types of murine helper Tcell clone.I.Definiti on according to profiles of lymphokine activities and secreted proteins.J.Immunol.136:2348;Cher,D. J.およびT.R.Mosmann.1987.Two types of murine helper T cell clone.II.Dela yed-type hypersensitivity is mediated by TH1 clones.J.Immunol.138:368 8−3644)。IgG1アイソタイプの抗体により支配される応答はTH2応答に特徴的な ものであり、一方、IgG2aアイソタイプ抗体よりなる応答はTH1型応答の誘導を反 映している(Coffman,R.L.ら,1988.The role of helper T cell products in mo use B cell differentiation and isotype regulation. Immunol.Rev.102:5) 。 表4には、アルミニウムアジュバントと共に製剤化されたHBsAgに対するマウ ス抗体応答のアイソタイプ分布の分析が、該オリゴヌクレオチドアジュバントと 共に製剤化された場合と比較して示されている。この結果は、HBsAgと30μg用量 の5’GACGTT 3'とによる免疫化が、HBsAgのみに対する応答と比べて、IgG1およ びIgG2aアイソタイプ応答における劇的な増加を誘導したことを示している。さ らに、5’GACGTT 3'オリゴヌクレオチドは、HBsAgとアルミニウムヒドロキシホ スファートアジュバントとを与えた群と比べて、IgG2aアイソタイプの抗HBsAg 抗体における5倍もの増加を誘導した。この上昇したIgG2aアイソタイプ応答は 、抗HBsAg抗体のIgG1対IgG2aの比の減少と関連していた。これらの結果は、TH2 応答に加えてTH1応答の誘導を示しており、5’GACGTT 3'オリゴヌクレオチドが 、アルミニウムアジュバントより広い免疫活性化を誘導することを示している。 5’TCCGGA 3’S-ODNの対照ロットは、IgG1のみにおける小さな増加をもたらし た。 表4.HBsAgタンパク質±S-ODN六量体に対する抗HBsAg応答のアイソタイププロフ ィール n=10匹/群のBALB/cマウス 0日および42日にi.m.注射;84日にアッセイ。 実施例5 低応答マウスに対する5’GACGTT 3’S-ODNのアジュバント効果 かなりの割合のヒトが、現在のB型肝炎ワクチンの標準的な3投与方式(3-dose regimen)に対する不応答者である(Alper,C.A.ら,1989.Genetic prediction of nonresponse to hepatitis B vaccine.,J Eng.J.Med.321:708-712)。症状 発現前の動物モデルにおいて5’GACGTT 3'アジュバントを使用して、この問題に ついて検討した。低応答C3Hマウスを、2用量の5'GACGTT 3'+HBsAgで免疫した。 表5に示すとおり、同一の筋肉内部位に共注射(co-injected)された〜30μg の用量の5’GACGTT 3’(+HBsAg)を投与されたマウスは、良好な抗HBsAg力価を示 し、これは、HBsAgのみに対する応答より10倍高かった。該抗原とは反対の脚に 該オリゴヌクレオチドを注射しても、アジュバント効果は生じなかった。このこ とは、5’GACGTT 3'が先天免疫を単に増加させたのではなく、該オリゴヌクレオ チドが、該注射部位またはおそらく排液(draining)リンパ節に局部的にアジュ バント効果を惹起したことを示唆している。本実験では、S-ODN5'TCCGGA 3'の対 照ロットは有意な応答を与えなかった。 表5.HBsAg±S-ODN六量体に対する低応答C3Hマウスの応答(2用量目の投与後) n=10匹/群のC3Hマウス 0日および42日にi.m.注射;63日にアッセイ。 実施例6 5 ’GACGTT 3’S-ODNは抗原に対する特異的細胞傷害性Tリンパ球(CTL)応答を増 強する HBsAg+5’GACGTT 3'S-ODNの3回の注射の後、BALB/cマウスからの脾細胞をHBs Agペプチド(28-39)でインビトロで再刺激し、ついで7日後に51Cr標識P815細 胞に対するCTL活性に関してアッセイした。表6に示すとおり、5’GACGTT 3'オ リゴヌクレオチドは、HBs特異的CTLの誘導に関する強力なアジュバントであった 。HBsAgペプチドでパルスされていない対照P815細胞の溶解は生じなかった。こ のことは、HBsAgペプチドでパ ルスされた細胞の溶解が、標的細胞を無差別に溶解すると予想されるナチュラル キラー(NK)細胞ではなく特異的CTLの活性化の結果であったことを示している 。 特定のいずれの理論にも拘束されることを望むものではないが、5’GACGTT 3 ’S-ODNのアジュバント効果が配列特異的要素を有する可能性があることが認め られる。なぜなら、本実験においては、配列5’TCCGGA 3'よりなる対照六量体+ HBsAgをマウスに注射しても、特異的CTLの有意な活性化は生じなかったからであ る。しかしながら、この配列を含有する異なるロットのS-ODNは、別の実験にお いてはアジュバント活性を有することが判明した(実施例10を参照されたい)。 アルミニウムアジ アジュバントを含まないHBsAgは、HBs特異的CTL応答を誘導しなかった。 表6.5’GACGTT 3'アジュバントで免疫したマウスからの特異的CTLの誘導マウス系統:BALB/c 注射の日程:0日、42日、168日 CTL応答:HBs28-39ペプチドで7日間パルスした脾細胞で、エフェクター細胞を再 刺激した(181日の時点)。 標的1:最大溶解=2757.3CPM、自然溶解=1084.7CPM 標的2:最大溶解=3087.2CPM、自然溶解=862.5CPM 比(特異的)溶解(%)=100×[(実験cpm-自然cpm)/(最大放出cpm-自然)] 表6に示す結果とは対照的に、可溶性HBsAgはマウスにおいて特異的CTL応答を 誘導しうることが報告されている (Schirmbeck,R.ら,1994.Antibody and cytotoxic T-cell resposes to solu ble hepatitis B virus(HBV)S antigen in mice:implication for the patho genesis of HBV-induced hepatitis.J.Virol.68:1418-1425;Schirmbeck,R.ら,19 94.Selective stimulation of murine cytotoxic T cell and antibody respons es by particulate or monomeric hepatitis B virus surface(S)antigen.E. J.Immunol.24:1088-1096;Schirmbeck,R.ら,1995.Nucleic acid vaccination primes hepatitis B virus surface antigen-specific cytotoxic T lymphocyt es in nonresponder mice.J.Virol.69:5929-5934)。これらの報告で用いられて いる方法は、注射経路(i.p.またはs.c.に対してi.m.)およびインビトロ再刺激 条件(免疫化の5〜7日後に対して免疫化の13日後)およびインビトロ再刺激中の 増殖因子の添加(そのSchirmbeckのグループは、IL-2源をそのCTL培養に添加し たと報告しているが、本発明では何も淵加しなかった)において本発明方法とは 異なる。IL-2はCTL前駆体の増殖を介して応答を増幅するため、免疫の効果が誇 張される。Schirmbeckらは、通常のHBVワクチン(アルミニウムアジュバントと 共に製剤化されているもの)での免疫化がCTL応 答を誘導しないことを示す本結果に同意している(Schirmbeck,R.ら,1994.E.J .Immunol.24:1088-1096)。さらに、Schirmbeckらは、CTL応答(可溶性抗原)の発 生を促進する条件が、該HBsAgに対する、より低い応答をもたらしたと報告して いる。全く対照的に、本発明の六量体S-ODNアジュバント5’GACGTT 3'を使用す れば、高い抗体力価およびHBs特異的CTLの両方を得ることが可能である。 実施例7 抗原の注射に対する5’GACGTT 3'アジュバントの注射の時期 表7に示すとおり、5’GACGTT 3’S-ODNアジュバントは、動物の同一筋肉内部 位に同時期に注射された場合、抗原(この場合はHBsAg)に対する免疫応答を惹 起するのに有効である。本実験では、該アジュバントを、該抗原の注射の1日前 、同じ日または1日後に注射した。対照群では、アジュバント無しでHBsAgをマ ウスに注射した。同時期の注射は、対照群と比べて、抗HBsAg力価の4〜14倍の増 強をもたらした。 表7.HBsAg抗原の注射に対する5’GACGTT 3'アジュバントの注射の時期n=10匹/群のBALB/cマウス 注射部位:筋肉内(T.A.筋) 抗原注射(i.m.)の日程:0日、42日 5’GACGTT 3’ロット#112796-81 *HBsAg注射に対するアジュバント注射(同じi.m.部位)の時期 実施例8 ODN と共に培養したBALB/cマウス脾細胞の増殖 前記のとおり、好ましい実施形態においては、ヌクレオチド間結合はホスホロ チオアートである。本実験では、多数のロットの合成オリゴヌクレオチドにより 誘導される脾細胞の増殖を研究した。表8に示す結果は、ホスホロチオアートヌ クレオチド間結合を含有するODN(S-ODN)が、通常のホスホ ジエステル(O-ODN)ヌクレオチド間結合を含有するODNより強力な分裂誘導性で あることを示している。また、Kreigら(Kriegら,1995)の予想とは対照的に、 S-ODN六量体が免疫促進性であることは注目に値する。本実験では、S-ODN 5’GA CGTT 3'のロット#308、309および360ならびにS-ODN 5’TCCGGA 3'のロット#115 および361の比較により、合成オリゴヌクレオチドのアジュバント活性のロット ごとのばらつきが明らかに認められる。 表8.ODNと共に培養したBALB/cマウス脾細胞の増殖 示されているODNと共にBALB/cマウスからの牌細胞を96ウェルプレート中で三 重に2日間培養した以外は実施例1のとおりに、該実験を行なった。増殖を評価 するために、最後の4時間のインキュベーション中に3H-チミジンを加えた。未 刺激培養は、1274cpmの平均カウントを有していた。 リンパ増殖性応答を誘導する能力におけるODNのロットごとのばらつきの原因 は不明であるが、それは、SEPHADEXTMカラム上での大規模なODN調製物のサイズ 排除クロマトグラフィーで完全に除去されなかった可能性がある微量の尿素また はアンモニアイオンの混入に関係しているかもしれない。 実施例9 低応答C3HマウスはS-ODNアジュバントに応答する 以下の実施例では、リンパ増殖により測定した場合のODNの免疫促進活性がイ ンビボにおけるアジュバント特性に常に対応するわけではないことを示すデータ を記載する。実施例9では、アジュバント効果に関する配列の要件を検討し、一 方、実施例10では、アジュバント活性に対するヌクレオチド間結合の効果を検討 する。 表9に示す結果は、CpGジヌクレオチドを欠くホスホロチア ートODNがタンパク質ワクチンに関するアジュバント特性を有しうることを示し ている。10匹のC3Hマウスの群に、CpGまたはGpCモチーフを含有する示されてい る濃度のホスホロチオアートODNと混合したHBsAgタンパク質を0日および42日に 筋肉内に共注射した。対照マウスには、アルミニウムアジュバントの存在下また は不存在下で製剤化したHBsAgタンパク質を注射した。2用量の投与の3週間後 に集めた血清に関して、抗HBsAg力価を測定した。 表9.低応答C3HマウスはHBsAg±S-ODNに応答する n=10匹/群のC3Hマウス i.m.注射:0日、42日;アッセイ:63日実施例10 ODN のアジュバント特性に対するヌクレオチド間結合の効果 表10に示す結果は、通常のホスホジエステルヌクレオチド間結合を有する或る 種のODNが、HBsAgタンパク質ワクチンと共に製剤化された場合、アジュバント効 果を有しうることを示している。10匹のBALB/cマウスの群に、0日および21日に 、示されている30μgのODNと混合したHBsAgタンパク質を筋肉内に共注射した。 対照マウスには、アジュバントの存在下または不存在下で製剤化したHBsAgタン パク質を注射した。2用量目の投与の3週間後に集めた血清に関して、抗HBsAg 力価を測定した。結果は、GMT(mIU/mL単位)および平均の標準誤差(括弧内) として示されている。 表10.ODNのアジュバント特性に対するヌクレオチド間結合の効果 実施例11 ヒトへのワクチン接種 種々の細菌およびウイルス病原体に対してヒトにワクチン接種するために、本 発明の5’GACGTT 3'、5’GAGCTT 3'または5’TCCGGA 3'アジュバントを含有する ワクチン製剤を使用することができる。本発明で用いるヒトは、該ヒトにワクチ ンを投与することにより提示される抗原に対する免疫応答を起動しうる任意の齢 のヒトを意味する。 個々の場合において、HBsAgと5’GACGTT 3'アジュバントとを含むワクチン製 剤の投与により、B型肝炎に対してヒトにワ クチン接種することができる。各用量中のHBsAgの量および投与計画は、ヒトの 齢に適するように様々となることが可能である。例えば、ほぼ出生時から約12才 のヒトには、約2.5μg〜約5μgのHBsAgの3用量の投与計画で、0月、1〜3ヵ月 後および4〜18ヵ月後(好ましくは、0、2および6月の時点)に投与することがで きる。該製剤中のアジュバントは、約10μgから約1,000〜5,000μg、好ましくは 、約100μgから約1,000〜2,000μg/用量または約100〜約500μg/用量となること が可能である。 約10〜約12才のヒトには、3用量の投与計画が適当である。HBsAgは、約5μg 〜約20μg、好ましくは、約5μg〜約10μg/用量の量で存在することが可能であ り、5’GACGTT 3'アジュバントは、約10μgから約2,000〜10,000μg、好ましく は、約100μgから約1,000〜2,000μg/用量または約100〜約500μg/用量の量で存 在することが可能である。投与の日程は、0、2〜6および4〜24月の時点、好まし くは、0、N2〜4および6〜12月の時点となることが可能である。 約18〜約60才のヒトにもまた、3用量の投与計画が適当である。HBsAgは、約 5μg〜約40μg、好ましくは、約10μg〜約20 μg/用量の量で存在することが可能であり、5'GACGTT 3'アジュバントは、約10 μgから約2,000〜10,000μg、好ましくは、約100μgから約1,000〜2,500μg/用 量または約100〜約500μg/用量の量で存在することが可能である。投与の日程は 、0、2〜6および4〜24月の時点、好ましくは、0、2〜4および6〜12月の時点とな ることが可能である。 ヒトに対する治療の治療プロトコールは、より規則的で短い間隔のワクチン投 与となるように計画する。治療用ワクチン中には、HBsAgは、約5μg〜約40μg 、好ましくは、約10μg〜約20μg/用量の量で存在することが可能であり、5’GA CGTT 3'アジュバントは、約10μgから約2,000〜10,000μg、好ましくは、約50μ gから約1,000〜2,500μg/用量または約100〜約500μg/用量の量で存在すること が可能である。投与の日程は、2〜6週間に約1回、好ましくは、約6ヵ月または 1年にわたり1ヵ月に約1回となることが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CN,CU,CZ,EE,GE,GW,HU,I D,IL,IS,JP,KG,KR,KZ,LC,LK ,LR,LT,LV,MD,MG,MK,MN,MX, NO,NZ,PL,RO,RU,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,UA,US,UZ,VN ,YU

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. ワクチンの投与により提示される抗原に対する細胞性応答および抗体応答 を動物において生成させるためのオリゴヌクレオチドワクチンアジュバントであ って、5’GACGTT 3'、5’GAGCTT 3'または5’TCCGGA 3'よりなる群から選ばれる 配列を有する六量体オリゴヌクレオチドを含んでなるワクチンアジュバント。 2. 該ヌクレオチド間結合の少なくとも1つが非天然結合である、請求項1に 記載のワクチンアジュバント。 3. 該ヌクレオチド間結合の少なくとも1つがホスホロチオアート結合である 、請求項2に記載のワクチンアジュバント。 4. 該ヌクレオチド間結合のすべてがホスホロチオアート結合である、請求項 3に記載のワクチンアジュバント。 5. 少なくとも末端ヌクレオチド間結合がホスホロチオアート結合である、請 求項3に記載のワクチンアジュバント。 6. 該アジュバントが徐放運搬ビヒクル中に封入されている、請求項1に記載 のワクチンアジュバント。 7. 少なくとも1つの抗原と、5’GACGTT 3'、5’GAGCTT 3’または5’TCCGGA 3'よりなる群から選ばれる配列を有する六量 体オリゴヌクレオチドとを含んでなるワクチン組成物。 8. 該組成物が、液体製剤および凍結乾燥製剤よりなる群から選ばれる、請求 項7に記載のワクチン組成物。 9. 該オリゴヌクレオチドが約10〜約10,000μg/用量で存在する、請求項7に 記載のワクチン組成物。 10. 該オリゴヌクレオチドが約50〜約5,000μg/用量で存在する、請求項9に 記載のワクチン組成物。 11. 該オリゴヌクレオチドが約100〜約500μg/用量で存在する、請求項9に記 載のワクチン組成物。 12. a)5’GACGTT 3'、5’GAGCTT 3'または5’TCCGGA 3'よりなる群から選ば れる配列を有する六量体オリゴヌクレオチドを投与すること、 b)少なくとも1つの抗原を投与することを含んでなる、動物にワクチン接種す る方法。 13. 該オリゴヌクレオチドと該抗原とを同時期に投与する、請求項12に記載の 方法。 14. 該オリゴヌクレオチドと該抗原とを同時に投与する、請求項12に記載の方 法。 15. 該オリゴヌクレオチドと該抗原とを同一部位に筋肉内注 射することにより投与する、請求項12に記載の方法。 16. 該動物がヒトである、請求項12に記載の方法。 17. 該動物に予防的にワクチン接種する、請求項12に記載の方法。 18. 該動物に治療的にワクチン接種する、請求項12に記載の方法。
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