JP2001526292A - クエン酸またはトリエタノールアミンおよびそれらの組合せを含むdna医薬製剤 - Google Patents

クエン酸またはトリエタノールアミンおよびそれらの組合せを含むdna医薬製剤

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、核酸の安定性を増加させる濃度でクエン酸および/またはトリエタノールアミンを含む医薬品の核酸製剤に関する。これらの製剤は、使用前の配給および/または保存期間中に長期保存される場合に適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、核酸医薬製品の製剤、特に、クエン酸および/またはトリエタノー
ルアミンを医薬的に有効な濃度で含む核酸ワクチン製品および核酸遺伝子治療製
品の製剤に関する。本発明の医薬製剤中ではDNAの安定性が増加し、DNAに基づく
医薬製品の長期保存および配給の容易化が可能となる。
【0002】 (発明の背景) DNAプラスミドワクチンは、医薬本体として保存中にスーパーコイル状から開 環状および直鎖状形態への物理化学的変化を受ける。低pH、高温、低イオン強度
などの種々の保存条件が、この劣化過程を促進しうる。
【0003】 本明細書に開示する製剤の核酸成分はヌクレアーゼ活性を含有しないため、ス
ーパーコイルプラスミドを開環状および直鎖状形態に変換する唯一の公知原因と
しては鎖切断反応が残される。鎖切断反応は、以下の2つの異なる化学的メカニ ズムにより生じる:(1)脱プリン化およびそれに続くβ-脱離、および/または
(2)フリーラジカル酸化。これらの化学誘発性不安定化メカニズムを克服する ための現在までの試みには、DNAを含有する製剤を凍結乾燥すること、またはフ リーラジカルスカベンジャーと金属イオンキレート剤との組合せを水性製剤に加
えることが含まれる。WO97/40839には、EDTAとエタノールとの組合せがDNAのフ リーラジカル酸化の有効な阻害剤であると報告されている。しかしながら、この
製剤は、安定性を増加させるために2つの別々の成分の添加を必要とする。より 重要なことは、EDTAとエタノールとの組合せが該製剤の容積モル浸透圧濃度を有
意に増加させ、一方、EDTAをワクチン製剤中に含有させることが未だ世界的に容
認されていないことである。WO97/40839はまた、種々のDNAワクチン製剤を開示 しているが、DNAの安定性を増加させるためのクエン酸および/またはトリエタ ノールアミンの使用については開示も示唆もしていない。
【0004】 外界温度における長期にわたるDNAワクチンの安定性を増加させる生理的に有 利なpHおよび重量モル浸透圧濃度を有する医薬製剤を同定することができれば有
用であろう。本発明は、クエン酸および/またはトリエタノールアミンを医薬上
許容される濃度で加えることによりそのような製剤の安定性が増加しうることを
開示することにより、これらの要求に取り組み、それらを満足させるものである
【0005】 (発明の概要) 本発明は、医薬製品の核酸製剤、特に、核酸ワクチン製品および核酸遺伝子治
療製品として使用するための核酸製剤に関する。本発明の製剤は、医薬製品中の
核酸のコンホメーションを安定化する。本明細書を検討すれば、安定化のための
好ましい鋳型がプラスミドDNAであることが明らかであろう。しかしながら、本 発明の製剤は、医薬製剤の一部である他の核酸分子の安定性を増加させるために
も使用することが可能であり、そのような他の核酸分子には、他のDNA形態、例 えばゲノムDNA分子、相補的DNA(cDNA)分子[これらは一本鎖(コード鎖または 非コード鎖)または二本鎖であることが可能である]、ならびに合成DNA、例えば
合成された一本鎖ポリヌクレオチドが含まれるが、これらに限定されるものでは
ない。また、本発明の核酸医薬製剤は、他のリボ核酸分子(RNA)の安定性を増 加させるためにも使用することが可能であり、そのような他のRNAには、RNAに基
づくワクチン、RNAに基づく遺伝子治療製品、単離されたメッセンジャーRNA(mR
NA)、単離された転移RNAおよび合成RNAオリゴヌクレオチドが含まれるが、これ
らに限定されるものではない。
【0006】 本発明は、核酸本体の安定性の増加をもたらす濃度でクエン酸(citrate)を 含む核酸医薬製剤に関する。クエン酸を含有しクエン酸の存在により核酸の安定
性の増加をもたらす種々の核酸製剤を得るために本発明の開示を用いることは、
当業者の認識範囲内であろう。この目的のための製剤組成の変更には、これらに
限定されるものではないが、生物学的に活性な核酸鋳型の保存のための許容範囲
内でのpHの変更(好ましくは、約7.0〜約9.5の範囲);使用するバッファー(Tr
is、グリシン、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸リチウム、炭酸水素
ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸
カリウム、ホウ酸リチウム、およびクエン酸ナトリウム、カリウムまたはリチウ
ムなどであるが、これらに限定されるものではない)の変更;塩濃度の変更;お
よび糖類(ソルビトール、マンニトール、ズルシトールなどの炭素数6の多価ア ルコール、および/またはスクロース、ラクトース、マルトース、トレハロース
などの二糖類などであるが、これらに限定されるものではない)の添加および意
図されるインビボ適用を促進しうる種々のアジュバントの添加が含まれうること
が公知であろう。本発明の製剤は、非経口注射に許容される張性を有することが
、当業者に明らかであろう。
【0007】 本発明の1つの実施形態は、核酸分子、pHを約7.0〜約9.5に調節するための医 薬上許容されるバッファーおよびクエン酸またはその医薬上許容される塩(ナト
リウム、カリウム、リチウム、トリエタノールアミン塩などであるが、これらに
限定されるものではない)を含む核酸製剤に関する。
【0008】 本発明のもう1つの実施形態は、pH約7.0〜約9.5の医薬上許容されるバッファ ー、およびクエン酸またはその医薬上許容される塩(ナトリウム、カリウム、リ
チウムおよびトリエタノールアミンン塩などであるが、これらに限定されるもの
ではない)を含む核酸製剤であって、該核酸鋳型がプラスミドDNA構築物である 核酸製剤に関する。
【0009】 本発明のもう1つの実施形態は、pH約7.7〜約8.5の医薬上許容されるバッファ ー、およびクエン酸またはその医薬上許容される塩(ナトリウム、カリウム、リ
チウムおよびトリエタノールアミンン塩などであるが、これらに限定されるもの
ではない)を含む核酸製剤であって、該核酸鋳型がプラスミドDNA構築物である 核酸製剤に関する。
【0010】 本発明の追加的な実施形態は、DNAプラスミド鋳型およびリン酸緩衝食塩水(P
BS;これは、特に示さない限り、150mM NaClを含有する)(該pHはpH約7.2〜8.0
に調節されており、該NaCl濃度は約150mM以下の範囲で存在する)に加えてクエ ン酸が製剤の成分である核酸製剤に関する。
【0011】 本発明の更にもう1つの実施形態は、DNAプラスミド鋳型および10mMリン酸緩衝
食塩水(pH7.7)に加えてクエン酸が製剤の成分である核酸製剤に関する。
【0012】 本発明の好ましい実施形態は、クエン酸が10mMリン酸バッファー中に約100mM で存在する又は10mMリン酸緩衝食塩水(pH7.7)中に約1mM〜約20mMで存在する核
酸製剤に関する。
【0013】 本発明の特に好ましい実施形態は、関心のあるDNAプラスミドが10mMクエン酸 および10mMリン酸緩衝食塩水(pH7.7)中に存在する核酸製剤に関する。
【0014】 本発明のもう1つの実施形態は、核酸分子、pHを約7.0〜約9.5に調節するため の医薬上許容されるバッファーおよびトリエタノールアミンまたはその医薬上許
容される塩を含む核酸製剤に関する。トリエタノールアミンは、純粋なトリエタ
ノールアミンとして該製剤に直接加えることが可能であり、それは水溶液中で塩
を形成するであろう。トリエタノールアミンは塩として加えることができ、その
最も一般的な形態には、塩化物、リン酸塩、炭酸水素塩、酢酸塩、臭化物、ヨウ
化物、硫酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩および酒石酸塩が含まれる
が、これらに限定されるものではない。
【0015】 本発明のもう1つの実施形態は、pH約7.0〜約8.5の医薬上許容されるバッファ ーおよびトリエタノールアミンまたはその医薬上許容される塩の1つを含む核酸 製剤であって、該核酸鋳型がプラスミドDNA構築物である核酸製剤に関する。
【0016】 本発明は、DNAプラスミド鋳型およびリン酸緩衝食塩水(該pHは約7.0〜約8.0 に調節されており、該NaCl濃度は約150mM以下である)に加えてトリエタノール アミンが製剤の成分である核酸製剤に関する。
【0017】 本発明のもう1つの実施形態は、DNAプラスミド鋳型および10mMリン酸緩衝食塩
水に加えて(該pHは約7.2に調節されている)トリエタノールアミンが製剤の成 分である核酸製剤に関する。
【0018】 本発明の好ましい実施形態は、トリエタノールアミンがpH7.2の10mMリン酸緩 衝食塩水中約0.1mM〜約10mMで存在する核酸製剤に関する。
【0019】 本発明の特に好ましい実施形態は、関心のあるDNAプラスミドが1.2mMトリエタ
ノールアミンおよび10mMリン酸緩衝食塩水(pH7.2)中に存在する核酸製剤に関 する。
【0020】 本発明は、クエン酸およびトリエタノールアミンの両方を、核酸本体の安定性
の増加をもたらすそれぞれの濃度で含む核酸医薬製剤に関する。本発明のこの態
様は、核酸分子、pHを好ましくは約7.0〜約9.5に調節するための医薬上許容され
るバッファー、クエン酸またはその医薬上許容されるクエン酸塩、およびエタノ
ールアミンまたはその許容される塩を含む核酸製剤に関する。
【0021】 本発明の特定の実施形態は、生物学的に有効なpH範囲内(好ましくは、約7.0 〜8.0)の約100mM〜約200mM NaClのリン酸緩衝食塩水中のDNAプラスミド鋳型に 加えて、クエン酸またはその医薬上許容される塩が約1mM〜約20mMの濃度で存在 し、トリエタノールアミンまたはその医薬上許容される塩が約0.1mM〜約2.0mMの
濃度で存在する核酸製剤に関する。
【0022】 本発明の特定の実施形態は、約150mM NaClのリン酸緩衝食塩水中のDNAプラス ミド鋳型に加えて、クエン酸またはその医薬上許容される塩が約1mM〜約20mMの 濃度で存在し、トリエタノールアミンまたはその医薬上許容される塩が約0.1mM 〜約2.0mMの濃度で存在する核酸製剤に関する。
【0023】 本発明のもう1つの特定の実施形態は、約150mM NaClのリン酸緩衝食塩水中のD
NAプラスミド鋳型に加えて、クエン酸またはその医薬上許容される塩が約10mMの
濃度で存在し、トリエタノールアミンまたはその医薬上許容される塩が約0.1mM 〜約2.0mMの濃度で存在する核酸製剤に関する。
【0024】 本発明の好ましい実施形態は、生物学的に有効なpH範囲内(好ましくは、約7.
0〜8.0)の約100mM〜約200mM NaClを含有するリン酸緩衝食塩水中に、関心のあ るDNAプラスミド、10mMの濃度のクエン酸またはその医薬上許容される塩、約0.1
mM〜約1.0mMの濃度のトリエタノールアミンまたはその医薬上許容される塩を含 む核酸製剤に関する。
【0025】 本発明の好ましい実施形態は、約150mM NaClを含有するリン酸緩衝食塩水中の
DNAプラスミド鋳型に加えて、クエン酸またはその医薬上許容される塩が約10mM の濃度で存在し、トリエタノールアミンまたはその医薬上許容される塩が約0.1m
M〜約1.0mMの濃度で存在する核酸製剤に関する。
【0026】 本発明の目的は、ワクチンまたは遺伝子治療用途において使用するための核酸
製剤であって、クエン酸またはその医薬上許容される塩の添加により該製剤のDN
A安定性が増加した核酸製剤に関する。
【0027】 本発明のもう1つの目的は、ワクチンまたは遺伝子治療用途において使用する ための核酸製剤であって、トリエタノールアミンまたはその医薬上許容される塩
の添加により該製剤のDNA安定性が増加した核酸製剤に関する。
【0028】 本発明のもう1つの目的は、ワクチンまたは遺伝子治療用途において使用する ための核酸製剤であって、クエン酸およびトリエタノールアミンまたはそれらの
それぞれの医薬上許容される塩の添加により該製剤のDNA安定性が増加した核酸 製剤に関する。
【0029】 (発明の詳細な記載) 医薬製剤中でのDNA安定性を最大にするためには、バッファーのタイプ、塩濃 度、pH、光に対する曝露、およびバイアルを調製するのに用いる滅菌方法のタイ
プがすべて、安定性を更に最適化するために製剤中で制御しなければならない重
要なパラメーターとなる。さらにまた、適当な製剤化賦形剤を含有するDNAワク チンの凍結乾燥を行なって、おそらくは分子運動を脱水により減少させることに
よりDNA安定性を増加させることができる。本発明は、クエン酸および/または トリエタノールアミンの添加がそのような核酸製剤の安定性を増加させることを
示すものである。
【0030】 医薬本体として保存中、DNAプラスミドワクチンは、スーパーコイルプラスミ ドを開環状および直鎖状形態に変換する物理化学的な変化を受ける。種々の保存
条件(低pH、高温、低イオン強度)が、この過程を促進しうる。DNAプラスミド 溶液、製剤自体ならびにバイアルおよびクロージャーからの微量金属イオンの除
去および/またはキレート化は、保存中の分解に対してDNAプラスミドを安定化 しうる。また、見掛け上は脱金属化された溶液中においてさえ尚も生じうるフリ
ーラジカル産生からのDNAプラスミドの損傷を防ぐためには、非還元性フリーラ ジカルスカベンジャーが必要である。さらに、DNAワクチンの安定性を最適化す るためには、バッファーのタイプ、pH、塩濃度、光に対する曝露、およびバイア
ルを調製するのに用いる滅菌方法のタイプのすべてを該製剤化において制御しな
ければならない。また、保存中にプラスミドを安定化させるために、適当な製剤
化賦形剤の存在下でDNAワクチンの凍結乾燥を行なうことができる。本発明にお いて、クエン酸、トリエタノールアミン、またはクエン酸およびトリエタノール
アミンの両方の組合せの添加が、当技術分野において記載されているEDTA/エタ
ノールに基づく医薬製剤と同等のDNA安定性の増加をもたらした。
【0031】 したがって、本発明は、NaClの不存在下で約100mMの濃度(あるいは、好まし くは、約150mM NaClの存在下で約1mM〜約20mM、特に好ましくは10mMのクエン酸 濃度)のクエン酸またはその医薬上許容される塩を含むDNA医薬製剤に関する。 核酸鋳型の保存のために許容されるpH範囲内、好ましくは、pH約7.0〜pH約9.5の
範囲内の生理的に許容されるバッファー;約300mM以下の範囲の塩(NaCl、KClま
たはLiClなどであるが、これらに限定されるものではない);およびヌクレアー
ゼを含有しない高度に精製されたDNAを光から防護するようにパッケージされた 無菌ガラスバイアル中の適当な最高濃度のDNAを含むクエン酸含有製剤を使用す ることは、当業者の認識範囲内であろう。本発明の製剤中で使用するための生理
的に許容されるバッファーには、Tris、グリシン、リン酸ナトリウム、リン酸カ
リウム、リン酸リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リ
チウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸リチウム、およびクエン酸
ナトリウム、カリウムまたはリチウムが含まれるが、これらに限定されるもので
はない。また、ソルビトール、マンニトール、ズルシトールなどの炭素数6の多 価アルコール、および/またはスクロース、ラクトース、マルトース、トレハロ
ースなどの二糖類など(これらに限定されるものではない)の糖類の添加、なら
びに意図されるインビボ適用を促進しうる種々のアジュバント(アルミニウム含
有アジュバントなどであるが、これに限定されるものではない)の添加が意図さ
れる。
【0032】 本発明の第1の実施形態は、核酸分子、pHを約7.0〜約9.5に調節するための医 薬上許容されるバッファーおよびクエン酸またはその医薬上許容される塩(ナト
リウム、カリウム、リチウム、トリエタノールアミン塩などであるが、これらに
限定されるものではない)を含む核酸製剤に関する。
【0033】 本発明のもう1つの実施形態は、pH約7.0〜約9.5の医薬上許容されるバッファ ーおよびクエン酸またはその医薬上許容される塩(ナトリウム、カリウム、リチ
ウムおよびトリエタノールアミンン塩などであるが、これらに限定されるもので
はない)を含む核酸製剤であって、該核酸鋳型がプラスミドDNA構築物である核 酸製剤に関する。
【0034】 本発明のもう1つの実施形態は、pH約7.7〜約8.5の医薬上許容されるバッファ ーおよびクエン酸またはその医薬上許容される塩(ナトリウム、カリウム、リチ
ウムおよびトリエタノールアミンン塩などであるが、これらに限定されるもので
はない)を含む核酸製剤であって、該核酸鋳型がプラスミドDNA構築物である核 酸製剤に関する。
【0035】 本発明の追加的な実施形態は、DNAプラスミド鋳型およびリン酸緩衝食塩水( 該pHはpH約7.0〜pH約8.0に調節されており、該NaCl濃度は約100mM〜約200mMの範
囲で存在する)に加えてクエン酸が製剤の成分である核酸製剤に関する。
【0036】 本発明の更にもう1つの実施形態は、DNAプラスミド鋳型および10mMリン酸緩衝
食塩水(pH7.7)に加えてクエン酸が製剤の成分である核酸製剤に関する。
【0037】 本発明の好ましい実施形態は、クエン酸が10mMリン酸バッファー中に約100mM で存在する又は10mMリン酸緩衝食塩水(pH7.7)中に約1mM〜約20mMで存在する核
酸製剤に関する。
【0038】 本発明の特に好ましい実施形態は、関心のあるDNAプラスミドが10mMクエン酸 および10mMリン酸緩衝食塩水(pH7.7)中に存在する核酸製剤に関する。
【0039】 本発明はまた、約0.1mM〜約10mMの濃度範囲、好ましくは約0.1mM〜約2.0mMの 範囲(特に好ましい範囲は約1.0mMトリエタノールアミンから約2.0mMトリエタノ
ールアミンである)のトリエタノールアミンまたはその医薬上許容される塩を含
む医薬製剤に関する。クエン酸含有溶液に関して前記したとおり、核酸鋳型の安
定性を促進するpH範囲内(好ましくは、約7.0〜約9.5のpH範囲内)の医薬上許容
されるバッファー;約300mM以下の範囲の塩(NaCl、KClまたはLiClなどであるが
、これらに限定されるものではない)、およびヌクレアーゼを含有しない高度に
精製されたDNAを光から防護するようにパッケージされた無菌ガラスバイアル中 の適当な最高濃度のDNAを含む、トリエタノールアミンに基づく製剤を使用する ことは、当業者の認識範囲内であろう。本発明の製剤中で使用するための生理的
に許容されるバッファーには、Tris、グリシン、リン酸ナトリウム、リン酸カリ
ウム、リン酸リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチ
ウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸リチウム、およびクエン酸ナ
トリウム、カリウムまたはリチウムが含まれるが、これらに限定されるものでは
ない。また、ソルビトール、マンニトール、ズルシトールなどの炭素数6の多価 アルコール、および/またはスクロース、ラクトース、マルトース、トレハロー
スなどの二糖類など(これらに限定されるものではない)の糖類の添加、ならび
に意図されるインビボ適用を促進しうる種々のアジュバント(アルミニウム含有
アジュバントなどであるが、これに限定されるものではない)の添加が意図され
る。
【0040】 本発明のもう1つの実施形態は、核酸分子、pHを約7.0〜約8.5に調節するため の医薬的に活性なバッファーおよびトリエタノールアミンまたはその医薬上許容
される塩を含む核酸製剤に関する。トリエタノールアミンは、純粋なトリエタノ
ールアミンとして該製剤に直接加えることが可能であり、それは水溶液中で塩を
形成するであろう。また、トリエタノールアミンは塩として加えることができ、
その最も一般的な形態には、塩化物、リン酸塩、炭酸水素塩、酢酸塩、臭化物、
ヨウ化物、硫酸塩、コハク酸塩、クエン酸、リンゴ酸塩および酒石酸塩が含まれ
るが、これらに限定されるものではない。
【0041】 本発明のもう1つの実施形態は、pH約7.0〜約8.0の医薬上許容されるバッファ ーおよびトリエタノールアミンまたはその医薬上許容される塩を含む核酸製剤で
あって、該核酸鋳型がプラスミドDNA構築物である核酸製剤に関する。
【0042】 本発明は、DNAプラスミド鋳型およびリン酸緩衝食塩水(該pHはpH約7.0〜約8.
0に調節されており、該NaCl濃度は約100mM〜約200mMである)に加えてトリエタ ノールアミンが製剤の成分である核酸製剤に関する。
【0043】 本発明のもう1つの実施形態は、DNAプラスミド鋳型および10mMリン酸緩衝食塩
水(該pHは約7.2に調節されている)に加えてトリエタノールアミンが製剤の成 分である核酸製剤に関する。
【0044】 本発明の好ましい実施形態は、トリエタノールアミンがpH7.2の10mMリン酸緩 衝食塩水中に約0.1mM〜約2.0mMで存在する核酸製剤に関する。
【0045】 本発明の特に好ましい実施形態は、関心のあるDNAプラスミドが10mMリン酸緩 衝食塩水(pH7.2)中の1.2mMトリエタノールアミン中に存在する核酸製剤に関す
る。
【0046】 本発明は、クエン酸およびトリエタノールアミンの両方を、核酸本体の安定性
の増加をもたらすそれぞれの濃度で含む核酸医薬製剤に関する。当業者は、核酸
の安定性の増加をもたらすクエン酸およびトリエタノールアミンを含有する種々
の核酸製剤を得るために本発明の開示を用いることが可能である。この目的のた
めの製剤組成の変更には、これらに限定されるものではないが、生物学的に活性
な範囲内でのpHの変更(好ましくは、約7.0〜約9.5の範囲);使用するバッファ
ー(Tris、グリシン、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸リチウム、炭
酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム、ホウ酸ナトリウム、
ホウ酸カリウム、ホウ酸リチウム、およびクエン酸ナトリウム、カリウムまたは
リチウムなどであるが、これらに限定されるものではない)の変更;塩濃度の変
更;および糖類(ソルビトール、マンニトール、ズルシトールなどの炭素数6の 多価アルコール、および/またはスクロース、ラクトース、マルトース、トレハ
ロースなどの二糖類などであるが、これらに限定されるものではない)の添加、
および意図されるインビボ適用を促進しうる種々のアジュバントの添加が含まれ
うるが、これらに限定されるものではない。本発明のこの態様の製剤は、非経口
注射に許容される張性を有することが、当業者に明らかであろう。
【0047】 本発明のこの態様の1つの実施形態は、核酸分子、pHを約7.0〜約9.5に調節す るための医薬上許容されるバッファー、クエン酸またはその医薬上許容されるク
エン酸塩(ナトリウム、カリウム、リチウムおよびトリエタノールアミン塩など
であるが、これらに限定されるものではない)、およびトリエタノールアミンま
たはその許容される塩を含む核酸製剤に関する。前記のとおり、トリエタノール
アミンは、純粋なトリエタノールアミンとして水性製剤に直接加えて塩を形成さ
せることが可能であり、あるいはまた、トリエタノールアミン塩(塩化物、リン
酸塩、炭酸水素塩、酢酸塩、臭化物、ヨウ化物、硫酸塩、コハク酸塩、クエン酸
、リンゴ酸塩および酒石酸塩などであるが、これらに限定されるものではない)
として加えることができる。したがって、本発明の1つの実施形態は、トリエタ ノールアミンまたは医薬上許容されるトリエタノールアミン塩に加えて、生物学
的に許容されるpH(約7.0〜約9.5の範囲が含まれるが、これに限定されるもので
はない)の医薬上許容されるバッファーおよびクエン酸または医薬上許容される
クエン酸を更に含む核酸製剤であって、該核酸鋳型がプラスミドDNA構築物であ る核酸製剤に関する。
【0048】 本発明のもう1つの実施形態は、DNAプラスミド鋳型およびリン酸緩衝食塩水(
該NaCl濃度は、生物学的に有効なpH範囲内、好ましくは約7.0〜8.0で約100mM〜 約200mMの範囲内にある)に加えてクエン酸およびトリエタノールアミンまたは それらのそれぞれの塩が製剤の成分である核酸製剤に関する。
【0049】 本発明の特定の実施形態は、生物学的に有効なpH範囲内(好ましくは約7.0〜8
.0)の約100mM〜約200mM NaClのリン酸緩衝食塩水中のDNAプラスミド鋳型に加え
て、クエン酸またはその医薬上許容される塩が約1mM〜約20mMの濃度で存在し、 トリエタノールアミンまたはその医薬上許容される塩が約0.1mM〜約2.0mMの濃度
で存在する核酸製剤に関する。
【0050】 本発明の特定の実施形態は、約150mM NaClのリン酸緩衝食塩水中のDNAプラス ミド鋳型に加えて、クエン酸またはその医薬上許容される塩が約1mM〜約20mMの 濃度で存在し、トリエタノールアミンまたはその医薬上許容される塩が約0.1mM 〜約2.0mMの濃度で存在する核酸製剤に関する。
【0051】 本発明のもう1つの特定の実施形態は、約150mM NaClのリン酸緩衝食塩水中のD
NAプラスミド鋳型に加えて、クエン酸またはその医薬上許容される塩が約5mM〜 約10mMの濃度で存在し、トリエタノールアミンまたはその医薬上許容される塩が
約0.1mM〜約2.0mMの濃度で存在する核酸製剤に関する。
【0052】 本発明の好ましい実施形態は、生物学的に有効なpH範囲内(好ましくは約7.0 〜8.0)の約100mM〜約200mM NaClを含有するリン酸緩衝食塩水中に、関心のある
DNAプラスミド、約5mM〜約10mMの濃度のクエン酸またはその医薬上許容される塩
、約0.1mM〜約1.0mMの濃度のトリエタノールアミンまたはその医薬上許容される
塩を含む核酸製剤に関する。
【0053】 本発明の好ましい実施形態は、約150mM NaClを含有するリン酸緩衝食塩水中の
DNAプラスミド鋳型に加えて、クエン酸またはその医薬上許容される塩が約5mMの
濃度で存在し、トリエタノールアミンまたはその医薬上許容される塩が約0.1mM 〜約1.0mMの濃度で存在する核酸製剤に関する。
【0054】 本発明のもう1つの好ましい実施形態は、約150mM NaClを含有するリン酸緩衝 食塩水中のDNAプラスミド鋳型に加えて、クエン酸またはその医薬上許容される 塩が約5mMの濃度で存在し、トリエタノールアミンまたはその医薬上許容される 塩が約0.1mM〜約0.5mMの濃度で存在する核酸製剤に関する。
【0055】 DNA構築物を製造し精製するための分子生物学の標準的な技術は、本発明のDNA
治療剤の製造を可能にする。ワクチン被投与体に導入される発現可能なDNAの量 は、DNA構築物中で使用する転写および翻訳プロモーターの強度、および発現さ れる遺伝子産物の免疫原性に左右されるであろう。一般に、約1μg〜10mg、好ま
しくは、約1mg〜5mgの免疫学的または予防的に有効な用量を、筋肉組織内に直接
投与する。皮下注射、皮内導入、皮膚を介するインプレッション(impression)
、および他の投与方法、例えば腹腔内、静脈内または吸入運搬も意図される。ブ
ースターワクチン接種を行なうことも意図される。
【0056】 該DNAは、裸のもの(すなわち、タンパク質、アジュバントまたは被投与体の 免疫系に影響を及ぼす他の物質のいずれもが付随していないもの)であってもよ
い。この場合、該DNAは、生理的に許容される溶液(例えば、無菌食塩水または 無菌緩衝食塩水が挙げられるが、これらに限定されるものではない)中にあるこ
とが望ましい。あるいは、該DNAは、DNA-リポソーム混合物として、レシチンリ ポソームまたは当技術分野で公知の他のリポソームなどのリポソームと一緒にな
っていてもよく(例えば、WO93/24640を参照されたい)、あるいは該DNAは、免 疫応答を増強するための当技術分野で公知のアジュバント、例えばタンパク質、
または当技術分野で公知の他のアジュバント(アルミニウム含有アジュバントな
どであるが、これに限定されるものではない)と一緒になっていてもよい。また
、細胞がDNAを取込むのを助ける物質、例えば、カルシウムイオン、ウイルスタ ンパク質および他のトランスフェクション促進剤(これらに限定されるものでは
ない)を有利に使用することができる。これらの物質は、一般には、トランスフ
ェクション促進剤および医薬上許容される担体と称される。本発明で用いる遺伝
子なる語は、分離したポリペプチドをコードする核酸のセグメントを意味する。
構築物およびプラスミドなる語は互換的に使用する。ベクターなる語は、本発明
の方法に従う使用のために遺伝子がクローニングされうるDNAを示すために使用 する。
【0057】 実施例1 DNAの精製 数グラム規模でのプラスミドDNAの精製 2500単位/mlのリゾチームと共に4.5Lの凍結大腸菌(E. coli)細胞スラリーを
使用して、STETバッファー(8%スクロース、2% Triton、50mM Trisバッファー、
50mM EDTA、pH8.5)中の33.7Lの細胞懸濁液を作製した。600nmにおける該懸濁液
の吸光度はO.D. 30であった。該懸濁液を室温で15分間攪拌して適切な混合を確 保し、ついで37℃で連続的に攪拌しながら45分間インキュベートした。インキュ
ベーション後、混合を室温で継続し、該細胞懸濁液を500ml/分の流速で熱交換器
から吸引した。該バッチ温度を100℃に維持した。該細胞懸濁液の入口および出 口の温度は、それぞれ24℃および70〜77℃と測定された。該熱交換器を出る細胞
ライセートをBeckman遠心ボトル(それぞれ500ml)中に集め、直ちに該物質をBe
ckman J-21遠心機中、9000RPMで50分間遠心分離した。遠心分離後、該上清は、 リゾチームの不存在下でインキュベートした場合より4〜5倍多くのプラスミド産
物を含有することが判明した。該遠心分離の上清産物を直ちに、3倍容積のTEバ ッファー(25mM Tris-EDTA, pH8.0)に対してダイアフィルトレーションし、つ いで20×105単位の大腸菌(E. coli)RNアーゼと共に室温で2〜4時間インキュベ
ートした。該インキュベーションの完了後、100kDのMWCO膜を使用して更に6倍容
積のTEバッファーに対して該産物溶液をダイアフィルトレーションし、ついで0.
45ミクロンのフィルターで濾過して残留残渣を除去した。濾過されたライセート
を20mMのBis/Tris Propane(ビス/トリス・プロパン)-NaClバッファー(pH7.5 )で0.7M NaClにまで希釈し、これにより、陰イオン交換カラム上にローディン グするための希釈濾液を調製した。該陰イオン交換カラム(3.6LのPOROS PI/M)
は、予め20mM Bis/Tris Propaneおよび0.7M NaClで平衡化しておいた。濾過され
たライセートをカラム容量にまでローディングした。この場合、5gのスーパーコ
イルプラスミドを該陰イオン交換カラム上にローディングした。ローディング後
、該カラムを2〜4倍カラム容積の20mM Bis/Tris Propaneおよび0.7M NaClで洗浄
した。20mM Bis/Tris Propane中の0.7M NaClから2.0M NaClへの10倍カラム容積 の勾配を行なって、大部分の大腸菌(E. coli)タンパク質、RNAおよびいくらか
の内毒素を除去した。該スーパーコイルプラスミド画分は1.4M〜2.0M NaClで溶 出した。ついで、4gのスーパーコイルプラスミドを含有する、該陰イオン交換カ
ラムからのスーパーコイル画分を、発熱物質を含有しない水で2〜3倍希釈し、1.
2% IPAに調節し、1N NaOHでpHを8.5に調節した。ついで該希釈陰イオン交換ス ーパーコイル画分を、1.2% IPAを含有する100mM炭酸水素アンモニウムで予め平 衡化された7Lの逆相カラム(POROS R2/M)上にローディングした。この場合、3.
2gのスーパーコイルプラスミドを該逆相カラム上にローディングし、ついで該カ
ラムを100mM炭酸水素アンモニウム中の6〜10倍カラム容積の1.2% IPAで洗浄した
。この十分な洗浄を行なって不純物を除去した。つぎに、5倍カラム容積中の1.2
% IPAから11.2%への勾配を行なった。該スーパーコイルプラスミド画分は約4%
IPAで溶出した。ついで該逆相カラムからのスーパーコイル産物画分を濃縮し、
30kD MWCO膜を使用して標準食塩水中にダイアフィルトレーションした。該最終 産物バルクを0.22ミクロンのフィルターで濾過した。該方法の通算生成収率は、
該清澄化細胞ライセート中の該スーパーコイルプラスミドに関して50%を上回る
ことが、陰イオン交換HPLCアッセイにより示された。
【0058】 実施例2 pH7.2および7.7におけるDNA安定性に対するクエン酸の効果 保存中のDNAの分解の速度論 実験条件は以下のとおりであった。プラスミドDNA(FR-9502 HA-Georgia)を 製剤化バッファー中で最終濃度20μg/mLに希釈した。該DNAの安定性を測定する ために、0.8mLの各DNA製剤を3mLガラスバイアル中に配置し、テフロンコートさ れた蓋で栓をした。逆配置(inverted position)で50℃でインキュベートした 後の種々の時点で、個々のバイアルをインキュベーターから取り出し、該DNA含 有溶液をアガロースゲル電気泳動により分析して、スーパーコイル状、環状およ
び直鎖状DNA形態の割合(%)を求めた。後記の安定性のデータは、示されてい るインキュベーション時間の後に残存する初期スーパーコイル(SC)DNAの割合 (%)を表す。
【0059】 クエン酸によるDNA安定性の増加 PCT国際公開WO97/40839は、DNA安定性に対する微量金属イオンの重要性を開示
している。さらに、該データは、EDTA以外の金属イオンキレート剤およびフリー
ラジカルスカベンジャーとエタノールとの組合せがDNAの有効な安定化剤となり うることを示している。クエン酸は微量金属イオンに対する結合能を有するため
、潜在的な安定性増強剤として試験し、それをpH7.2およびpH8.0においてエタノ
ールの存在下および不存在下で試験した。なぜなら、EDTA/エタノールの組合せ
は、pH7.2よりpH8.0において有効だからである。図1の結果は、10mMリン酸塩、1
50mM NaClをpH7.7で含有する製剤への10mMクエン酸の添加が、100μM EDTAと0.5
%エタノールとの組合せに匹敵するレベルにまでDNAの安定性を増加させたことを
示している。さらに、50℃で6週間後の該クエン酸製剤中のDNAの安定性は、pH7.
7、50℃におけるフリーラジカル酸化の不存在下で予想されたものと同等であっ た。これらの結果は、クエン酸がpH7.7におけるフリーラジカル酸化の強力な阻 害剤であることを示している。また、図1のデータは、クエン酸およびエタノー ルの両方を含有する製剤中のプラスミドDNAの安定性が、クエン酸を単独で含有 する製剤中のDNAの安定性と同じであったことを示している。したがって、該結 果は、クエン酸が単独では、EDTAのように金属イオンキレート剤として作用する
ことによりDNA安定性を増加させるのではないことを示しており、これは予想さ れたとおりである。その代わりに、あるいはクエン酸が微量金属イオンに結合す
ることに加えて、クエン酸はDNAのフリーラジカル酸化を阻害したのである。こ れに対して、EDTAはエタノールの不存在下でDNA安定性を減少させることが判明 している(WO 97/40839を参照されたい)。
【0060】 図1〜3におけるDNA安定性の予想は、PCT出願WO 97/40839において誘導され た等式を用いて行なった。これらの予想を行なうのに使用した脱プリン化および
β-脱離に関する速度定数は、DNAのフリーラジカル酸化を完全に阻害すると考え
られる溶液(150mM NaCl、0.5mM EDTA、1%エタノール、pH7.4)中にプラスミドD
NAを100mcg/mLで含有するサンプル中のスーパーコイルDNA含量の変化を測定する
ことにより実験的に求めた。pH7.2、37℃における脱プリン化およびβ-脱離の速
度定数は、それぞれ1.4×10-11s-1および1.7×10-7s-1と測定された。pH7.2、50
℃における脱プリン化およびβ-脱離の速度定数は、それぞれ8.9×10-11s-1およ
び8.8×10-7s-1と測定された。pH7.7、50℃における脱プリン化およびβ-脱離の
速度定数は、それぞれ2.8×10-11s-1および2.8×10-6s-1と測定された。
【0061】 図2は、pH7.2、37℃におけるフリーラジカル酸化の不存在下での予想されるD
NA安定性と比較した場合の、クエン酸を含有する製剤中のDNAの安定性を示す。 該結果は、クエン酸が、pH7.2におけるフリーラジカル酸化の不存在下で予想さ れたレベルまではDNA安定性を増加させないことを示している。したがって、pH は、クエン酸がDNAを安定化する能力に影響を及ぼす。
【0062】 実施例3 DNA安定性に対するトリエタノールアミンの効果 クエン酸によるDNA安定性の増加 該プラスミドDNA鋳型は実施例2に記載したとおりである。50℃におけるDNA安 定性に対する1.2mMトリエタノールアミン(TEOA)の効果を、図3に示す。該結 果は、TEOA含有製剤中のDNA安定性が、50℃、pH7.2におけるフリーラジカル酸化
の不存在下で予想されたものとほぼ同等であったことを示している。これらの結
果は、トリエタノールアミンがpH7.2においてフリーラジカルの有効なスカベン ジャーであることを示している。
【0063】 実施例4 スーパーコイル(SC)プラスミドDNAの安定性に対するクエン酸およびトリエ タノールアミンの効果 DNA安定性を増加させるためのクエン酸およびトリエタノールアミンの最適濃 度を定めるために、いくつかの製剤中で50℃にてプラスミドDNAの安定性を評価 した。各製剤は、テフロンコートされた蓋が付いた3mL成型ガラスバイアル中に0
.8mLの20mg/mLプラスミドDNA(最初は〜95% SC)を含有していた。安定性は、ア
ガロースゲル電気泳動およびそれに続く臭化エチジウム染色により評価した。よ
り高いDNA安定性を有する製剤は、より高い割合のスーパーコイルDNAを経時的に
維持する製剤、または直鎖状DNAの最低の蓄積を有する製剤と定義した。製剤A1 〜A12用の製剤化バッファーは、6mMリン酸ナトリウムおよび150mM NaClをpH7.2 で含有し、一方、製剤B1〜B12用のバッファーは10mMリン酸ナトリウムおよび150
mM NaClをpH8.0で含有していた。該製剤に加えた追加的な賦形剤を以下に示す。
【0064】
【表1】
【0065】 50℃で4週間後に残存した初期スーパーコイルDNAの割合および50℃で14週間後
の直鎖状DNAの割合を、表1に示す。残存したSC DNAの分析に基づくと、クエン 酸およびトリエタノールアミンはプラスミドDNAの安定性を有意に増加させた。 該結果はまた、クエン酸が、DNA安定性の増加に対してトリエタノールアミンよ り有効であったが、より高い濃度を要したことを示している。クエン酸とエタノ
ールアミンとの組合せは、10mMクエン酸単独の場合ほどは有効でなかった。また
、10mMのクエン酸(A-8)は、このpHにおいてEDTAとエタノールとの組合せ(A-1
2)より有効であった。トリエタノールアミンの最適濃度は0.5mMであり、一方、
使用したクエン酸の最高濃度(10mM)は最高の安定性を与えた。
【0066】
【表2】
【0067】 50℃で14週間後の直鎖状DNAの分析に基づく結論は、2点の例外を除き、SC DNA
の分析に基づく結論と同様である。該結果は、0.1mMトリエタノールアミンと5mM
クエン酸との組合せ(A-9)が、クエン酸またはトリエタノールアミンのいずれ の単独体よりも有効であることを示した。さらに、該結果は、10mMクエン酸(A-
8)が、EDTAとエタノールとの組合せ(A-12)ほどは有効でないことを示した。 製剤A-9およびA-12は最高のDNA安定性を与えた。
【0068】 pH8.0におけるプラスミドDNAの安定性は、50℃で14週間後の残存するSC DNAの
割合および直鎖状DNAの割合を測定することにより評価した。表2に示す結果は 、明らかに、クエン酸およびトリエタノールアミンが共に、DNA安定性を有意に 増加させたことを示している。しかしながら、該結果は、pH7.2における結果と は若干異なる。最も顕著な相違は、このpHにおいてはトリエタノールアミンがク
エン酸と同じくらい有効にDNA安定性を増加させたことである。該結果はまた、0
.5mMトリエタノールアミンおよび5mMクエン酸を含有する製剤(B-11)が、トリ エタノールアミンまたはクエン酸のいずれの単独体よりも有効であり、EDTAとエ
タノールとの組合せ(B-12)とほぼ同じくらい有効であることを示した。総合す
ると、これらの結果は、クエン酸およびトリエタノールアミンがDNA安定性の有 効な増強剤であり、ある条件下では、クエン酸とトリエタノールアミンとの組合
せが、いずれかの物質を単独で使用した場合よりも高いDNA安定性を与えたこと を示している。
【0069】
【表3】
【0070】 本発明の範囲は、本明細書に記載の特定の実施形態により限定されるものでは
ない。実際のところ、以上の記載から、本明細書に記載のものに加えて本発明の
種々の修飾が当業者に明らかとなるであろう。そのような修飾は添付の請求の範
囲の範囲内に含まれると意図される。
【0071】 本明細書には種々の刊行物が引用されているが、それらの開示の全体を参照に
より本明細書に組み入れることとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 50℃、pH7.7における10mMリン酸塩/150mM NaCl中のDNA安定性に対するクエン 酸の効果を示す。
【図2】 pH7.2、37℃におけるフリーラジカル酸化の不存在下での予想される安定性に 対する、クエン酸を含有する製剤中のプラスミドDNAの安定性を示す。(1)は、
1ヶ月後の予想される安定性である。(2)は、PBS、10mMクエン酸中の1ヶ月後の
実際の安定性である。(3)は、3ヶ月後の予想される安定性である。(4)は、P
BS、10mMクエン酸中の3ヶ月後の実際の安定性である。
【図3】 50℃、pH7.2におけるPBS中のDNA安定性に対するトリエタノールアミンの効果 を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CN,CU,CZ,EE,GD,GE,H R,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KG,KR ,KZ,LC,LK,LR,LT,LV,MD,MG, MK,MN,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA ,US,UZ,VN,YU (72)発明者 ボルキン,デイビツド・ビイ アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 (72)発明者 ブルーナー,マーク・ダブリユ アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 (72)発明者 シユイ,チヨン アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 Fターム(参考) 4C076 AA12 CC06 CC50 DD22 DD26 DD43 DD50 FF63 4C084 AA13 MA17 NA03 4C086 AA01 AA02 EA16 MA05 MA17 NA03 ZC80

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核酸分子、pHを約7.0〜約9.5に調節するための一定量の医薬
    上許容されるバッファー、およびクエン酸またはその医薬上許容される塩を含ん
    でなる核酸製剤。
  2. 【請求項2】 該核酸分子がDNAプラスミド分子である、請求項1に記載の核
    酸製剤。
  3. 【請求項3】 前記の医薬上許容されるバッファーがリン酸緩衝食塩水であ
    り、該pHが約7.0〜約8.0であり、該NaCl濃度が約100mM〜約200mMである、請求項
    2に記載の核酸製剤。
  4. 【請求項4】 クエン酸またはその医薬上許容される塩が約1mM〜約20mMで 存在する、請求項3に記載の核酸製剤。
  5. 【請求項5】 クエン酸またはその医薬上許容される塩が約10mMの濃度で存
    在する、請求項4に記載の核酸製剤。
  6. 【請求項6】 該NaCl濃度が約150mMである、請求項5に記載の核酸製剤。
  7. 【請求項7】 核酸分子、pHを約7.0〜約9.5に調節するための一定量の医薬
    上許容されるバッファー、およびトリエタノールアミンまたはその医薬上許容さ
    れる塩を含んでなる核酸製剤。
  8. 【請求項8】 該核酸分子がDNAプラスミド分子である、請求項7に記載の核
    酸製剤。
  9. 【請求項9】 前記の医薬上許容されるバッファーがリン酸緩衝食塩水であ
    り、該pHが約7.0〜約8.0であり、該NaCl濃度が約100mM〜約200mMである、請求項
    8に記載の核酸製剤。
  10. 【請求項10】 該バッファーが、150mM NaClを含有する10mMリン酸塩であ
    る、請求項9に記載の核酸製剤。
  11. 【請求項11】 該pHが約7.2である、請求項9に記載の核酸製剤。
  12. 【請求項12】 該トリエタノールアミンまたはその医薬上許容される塩が
    約0.1mM〜約10mMの濃度で存在する、請求項11に記載の核酸製剤。
  13. 【請求項13】 該トリエタノールアミンまたはその医薬上許容される塩が
    約1.2mMの濃度で存在する、請求項12に記載の核酸製剤。
  14. 【請求項14】 核酸分子、pHを約7.0〜約9.5に調節するための一定量の医
    薬上許容されるバッファー、クエン酸またはその医薬上許容される塩、およびト
    リエタノールアミンまたはその医薬上許容される塩を含んでなる核酸製剤。
  15. 【請求項15】 前記の医薬上許容されるバッファーが、約100mM〜約200mM
    のNaCl濃度を有するリン酸緩衝食塩水である、請求項14に記載の核酸製剤。
  16. 【請求項16】 該クエン酸濃度が約1mM〜約20mMであり、該トリエタノー ルアミン濃度が約0.1mM〜約2.0mMである、請求項15に記載の核酸製剤。
  17. 【請求項17】 前記の医薬上許容されるバッファーが、約150mMのNaCl濃 度を有するリン酸緩衝食塩水である、請求項16に記載の核酸製剤。
  18. 【請求項18】 クエン酸が約5mMで存在し、トリエタノールアミンが約0.1
    mM〜約0.5mMで存在する、請求項15に記載の核酸製剤。
  19. 【請求項19】 前記の医薬上許容されるバッファーが、約150mMのNaCl濃 度を有するリン酸緩衝食塩水である、請求項18に記載の核酸製剤。
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