JP2001525013A - 2方向性形状記憶装置の製造 - Google Patents

2方向性形状記憶装置の製造

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Abstract

(57)【要約】 2方向性形状記憶合金および装置の製造方法が提供される。この発明の方法は、製造の最終段階で2方向性形状記憶効果の方向だけでなく、特有の変態温度の可逆調整をも可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】 2方向性形状記憶装置の製造 発明の分野 本発明は、概して、形状記憶合金(SMA)すなわち温度変化の際、ある形状 から別の、「記憶された」状態に転換することができる合金に関する。より特に 、本発明は、ニチノールとしても知られているニッケル−チタン基のSMAに関 する。 発明の背景 種々の金属合金は、温度変化の結果としてその形状を変化させる能力を有する 。そのようなSMAは、当該材料が比較的軟らかく、変形可能なマルテンサイト 態から、材料が超弾性の性質を有し、比較的硬いオーステナイト態に、可逆変態 し得る。マルテンサイト態からオーステナイト態への変態は、「オーステナイト 変態」としてここで言い表され得、もう一方の、オーステナイト態からマルテン サイト態への変態は、「マルテンサイト変態」と言い表され得る。オーステナイ ト変態は、逆の変態が起こる温度域よりも高い温度域で起こる。これは、一旦オ ーステナイト態に変態されると、SMAは、オーステナイト変態が開始した温度 よりも低い温度に冷却される場合であっても、該温度がマルテンサイト変態が開 始する温度よりも高い温度である限り、その状態のまま維持し得ることを意味す る。 SMAの特定の類は、ニッケルおよびチタンの合金−NiTi合金である。N iTi合金は、他の分野同様、医療における様々な用途を見出してきた。SMA 、特にはNiTi基合金の医療用途は、米国特許第4,665,906号、第5,067957号 、ヨーロッパ特許出願第143,580号、米国特許第4,820,298号および他の多くに記 載されている。 医療用途のために、当該合金は、狭幅の充分規定された範囲でオーステナイト 変態し得ることが通常望ましい。例えば、ヨーロッパ特許出願公報第625153号に 記載されたような2方向性SMAタイプの導管ステントは、それが身体温度でマ ルテンサイト態であり、その後加熱すると、オーステナイト態に変態した後、身 体温度に冷却された場合、オーステナイト態のままであるので、典型的に身体内 に配備される。SMAをマルテンサイトからオーステナイト態に変態させるため の過度な加熱が必要である場合、これは周囲組織に損傷を与えるので望ましくな いことは認められ得る。したがって、オーステナイト変態は身体温度より数度高 い温度で開始し得、過度な加熱による組織損傷を生じさせ得ない温度範囲であり 得ることが理想として望ましいであろう。 発明の概要説明 本発明の目的は、2方向性形状記憶効果(SME)を有する合金を得るための NiTi基合金の処理方法を提供することである。 より特に、この発明の目的は、2方向性SMEを生じさせるためのマルチサイ クル「トレーニング」を必要としない2方向性SMEを得るような方法を提供す ることである。 さらに、この発明の目的は、オーステナイト変態が起こる狭幅の温度域を有す る2方向性SMEを得るための方法を提供することである。 この発明は2つの測面を有する。一方の測面によれば、ここでは「前記第1の 測面」と度々称されるが、当該方法は、マルテンサイト態への調整変態の方向に よって指令されたオーステナイト変態およびマルテンサイト変態の方向を有する 合金を生み出す。この発明のもう一方の側面によれば、ここでは「第2の側面」 と度々称されるが、当該方法は、マルテンサイト態に導入された変形に依存しな いマルテンサイト変態またはオーステナイト変態の方向を有する合金を生み出す 。 次の記載および請求の範囲において、「NiTi合金」なる語は、主にニッケ ルおよびチタン原子を含む合金を指して用いられるが、他の微量金属をも含有し 得る)。NiTi合金は、典型的に、以下の経験式を有する。 NilTimn この式において、Aは、Na、Cu、Fe、CrまたはVを示し、l、m、およ びnは、合金中の金属原子の割合を示し、l、mおよびnの値は、およそ次のよ うである。 l=0.5 m=0.5−n n=0.003ないし0.02 この発明によれば、2方向性形状記憶効果(SME)を示し、それによってオ ーステナイト形状およびマルテンサイト形状に各々対応するオーステナイト記憶 態およびマルテンサイト記憶態を有する、最終形状を有する合金を得るために初 期形状を有する未加工のNiTi合金を処理する方法であって、 (a)合金の内部組織の評価を得るために、As点とAf点との差を測定するこ とによって、未加工のNiTi合金を試験する、 (b)本質的に一様にランダムな転位密度を有する初期内部組織条件を持つ合 金を生成するために、(a)で得られた結果に基づく第1の熱処理を未加工Ni Ti合金に施す、 (c)析出によって装飾された多角形亜結晶粒転位組織を、動的時効処理(押 込みの間の時効)中に生成するための(例えば、温間圧延または温間引抜きによ る)同時加熱を伴う合金の塑性変形を含む加工熱処理(TMT)を合金に施す、 (d)工程(c)における変形が最終形状をなさなかった場合、1サイクルの 亜結晶粒転位組織形成を完結させるための中間熱処理を合金に施す、 (e)前記最終形状をなすまで工程(c)および(d)を繰り返す、 (f)最終の熱処理および記憶処理を合金に施す、 各工程を備えた方法が提供される。 TMT、それが、ある場合には単一工程において行なわれ得る一方、全歪の値 が合金中の予クラックの形成(クラックの核発生)を生じ得る臨界値を超え得る 場合、いくつかの工程においてそれを行なうことが往々にして必要である。TM Tは、典型的に約0.3〜0.6Tm(Tm=°Kでの溶融温度)に合金を暖め る間行なわれる。 この発明の一態様によれば、該方法は、 (a)未加工NiTi合金試料を約0.5〜2.5時間、約450〜550℃ の温度に加熱してから、As点とAf点との温度差について試料を試験する、 (b)工程(a)で得られたAf点−As点の差に基づく第1の熱処理を、次の ように未加工NiTi合金に施す、 − 該差が約7℃未満である場合、約0.5〜1.0時間、約450〜 500℃の温度に合金を熱処理する; − 該差が約7℃超である場合、約1.0〜2.5時間、約510〜5 50℃の温度に合金を熱処理する; (c)、変形が起こる合金の一部を約250〜550℃の温度に同時に内部加熱 することを伴う5sec-1未満の歪速度で合金を塑性変形させること含む加工熱 処理を合金に施し、この工程の変形は、55%未満、好ましくは40%未満であ る、 (d)工程(c)における変形が最終形状をなさなかった場合、約0.5〜2 時間、約500〜550℃の温度での中間熱処理を合金に施してから工程(c) を繰り返す、 (e)最終の熱処理および記憶処理を合金に施す、 各工程を備える。 最終の熱処理および記憶処理の詳細は、前記第1の側面および前記第2の側面 で異なる。前記第1の側面によれば、この処理は、 (i)合金を、それがオーステナイト態においてとるべき形状に成形すること 、 (ii)合金に、ランダムな転位の配列を生ずるためのポリゴニゼーション熱処 理を施し、次いで不配列転位を析出から解放しかつそれらの再配列を生ずるため の溶体化処理を施し、次いで時効処理を施すこと、 (iii)調整形状をとるように合金を変形させ、かつ合金が上記(i)のもと で成形された状態である前記オーステナイト態と、合金がオーステナイト形状と 調整形状との間の中間程度の変形を持つマルテンサイト形状を有するマルテンサ イト態とを記憶するように合金を熱処理すること、 を含む。 好ましくは、前記第1の側面の工程(ii)および(iii)は、 (ii)合金に、約0.5〜1.5時間、約450〜550℃でのポリゴニゼー ション熱処理を施し、次いで約2〜50分間、約600〜800℃での溶体化処 理を施し、次いで約0.15〜2.5時間、約350〜500℃の時効処理を施 すこと、および (iii)調整形状をとるように合金を変形させ、この変形は、約15%未満、 好ましくは7%未満であり、かつ次の式を満たす温度Tで行なわれ、 T<Ms+30℃ ここでMsはマルテンサイト変態の始まる温度であり、次に、合金のオーステナ イト変態が終了する温度以上に合金を加熱すること、 を含む。 前記第2の側面によれば、最終の熱処理および記憶処理は、 (i)合金を、それがオーステナイト態においてとるべき形状とは異なる形状 に成形すること、 (ii)合金に、最初に熱処理を施し、次にポリゴニゼーションおよび溶体化処 理を施し、次いで随意に時効処理を施すこと、 (iii)合金を、それがオーステナイト態においてとるべき形状に成形するこ と、 (iv)合金に記憶熱処理および時効処理を施し、 それによって、合金は、それが上記(iii)においてとるオーステナイ ト形状を有するオーステナイト態と、合金が上記(i)において成形された形状 およびオーステナイト形状の間の中間程度の変形を持つ形状であるマルテンサイ ト形状を有するマルテンサイト態とを記憶するように調整されること、 を含む。 前記側面の好ましい態様によれば、工程(ii)および(iv)は、 (ii)約0.5〜2時間、約450〜500℃での熱処理を合金に施し、次い で約2〜50分間、約600〜800℃でのポリゴニゼーションおよび溶体化処 理を合金に施し、次いで約0〜2時間、約350〜500℃での時効処理を合金 に施すこと、 (iv)約10分超の間、約500〜600℃での記憶熱処理を合金に施し、次 いで約0.15〜2.5時間、約350〜500℃での時効処理を合金に施すこ と、 を含む。 前記第1および前記第2の両方の態様による処理に続いて、Af点は約10な いし約60℃の間であり得る。Af点およびAs点を上昇させるために、合金はそ の後約350〜500℃の温度での時効熱処理が施され得る。Af点およびAs点 を低下させるために、合金はその後約510ないし約800℃の温度での溶体化 処理が施され得る。 異なる部分における異なる時効または溶体化処理によって、当該合金は、異な るオーステナイト変態温度を有し得る。これはときどき、例えば、医用ステント の場合、オーステナイト変態および/またはマルテンサイト変態の異なる転移温 度を持つ部分を有する点で望ましい。 上記処理によって、種々の用途へのSMAが調製され得る。例としては、非医 用装置、例えばチューブジョイントのみならず、医用装置、例えば種々の整形外 科装置、歯根インプラント、医用ステント、子宮内インプラントである。そのよ うな医用装置の調製方法は、そのような方法によって調製される装置と同様、こ の発明の側面をも成す。 図面の簡単な説明 図1は、異なる時効温度における、Af点と時効時間との関係を示している。 発明の詳細な説明 オーステナイト変態が起こる温度範囲は、種々の医療適用において重要である 。該当する特定の場合は、ヨーロッパ特許出願第626153号に記載の2方向性形状 記憶合金(SMA)から作製されたもののような医用ステントである。そのよう な形状記憶(SM)装置は、身体温度で管状器官に配備され、その後、オーステ ナイト変態の生起を可能にするように加熱される。一旦加熱されると、それは、 身体温度においてオーステナイト態のまま保たれ、管状器官壁を支持する。その ようなSM装置は、オーステナイト変態の開始が40℃以上の温度で起こり得る ように設計される。しかしながら、温度範囲が広い過度な加熱は組織の損傷を引 き 起こし得るので、オーステナイト変態が起こる温度範囲は、望ましくは狭くすべ きであることは認められるであろう。さらに、狭い温度範囲はまた、概して、マ ルテンサイトからオーステナイト態へのより急速な転移を保証し得る。 以下の記載において、この発明は、狭いオーステナイト変態範囲を有する医用 SM装置の調製への適用について特定の言及をして度々記述され得る。しかしな がら、この発明がそれに限定されず、医用ステントの調製への発明の適用が例示 にすぎないことは認められるであろう。本発明によれば、典型的にワイヤーまた はロッドの形状で製造者により供給される、未加工NiTi合金は、最初、As 点およびAf点の差について評価される。この目的のために、小さな材料試料が 用いられる。As点−Af点の差に基づき、合金、例えばワイヤーまたはロッドは 、それから、第1の熱処理が施される。 第1の熱処理に続いて、当該合金は、合金が同時に加熱されかつ機械的変形が 施される加工熱処理(TMT)が施される。医用SM装置の製造を意図した方法 の場合、機械的変形は、ワイヤーまたはロッドの初期形状からリボン、バンド等 の形状に合金の形状を変化させること、あるいはこの他、ワイヤーまたはロッド をより小さい直径のワイヤーまたはロッドに変化させることを典型的に含む。合 金の形状記憶効果(SME)を保持させるために、TMTの間の全変形程度は、 55%未満、好ましくは40%未満であるべきである。全体として要求される最 終的な変形が55%を超える場合、TMTは、中間熱処理を有する2工程におい て行なわれる。 加工熱処理は、例えば、合金が医用ステントとして用いられるように処理され る温間圧延、合金が整形外科の歯根インプラントとして用いられるように処理さ れる温間引抜き等であり得る。温間圧延または温間引抜きにおいて、合金は、典 型的に、約0.3〜0.6Tm(Tmは、°Kでの溶融温度である)の温度に加 熱される。変形部分の加熱は、例えば約500〜2000A/cm2の電流密度 での電気刺激によらなければならない。そのような処理の大きな利益は、機械的 変形を生じさせることに加え、そのような位置での選択的な過熱および予クラッ クの選択的な加熱を生じるそのような予クラックでの比較的高い電流抵抗による 高転位密度を有する予クラックの加熱にもまた導く。その上、上記電流密度での 電気刺激の温間のTMTは、完全な転位の亜結晶粒組織の形成となる、転位反応 を加速させる。さらに、加熱電流は、亜結晶粒の転位セル壁上の第2相析出を伴 う動的時効処理を生ずる。この組織は、形状記憶合金にオーステナイト変態の非 常に狭い温度間隔Af点−As点と、以下に説明するような種々の他の有益な特性 とを与える。電気的に刺激された温間圧延において、電流密度が500A/cm2 より低く低下させる場合、或いは変形の歪速度が約5sec-1より高い場合、 亜結晶粒組織を完全なものとする程度を減少させ得るランダムな転位密度の増加 がある。狭いAf点−As点の間隔のために、可能な限り完全な亜結晶粒組織が要 求される。したがって、ランダムな転位密度の増加とともに、Af点−As点の間 隔の増加がある。例えば、電流密度が約400A/cm2である場合、或いは歪 速度が約8sec-1である場合、最終の熱処理後のAf点−As点の間隔は、約1 0〜12℃であり得る。さらに、約2000A/cm2より高く電流密度を増加 させることは、セル壁上の析出を伴う必要亜結晶粒セルの形成を妨げる、再結晶 処理に導く。 記憶処理は、合金が、その使用の間、合金がとる2つの形状、すなわちマルテ ンサイト態における形状(「マルテンサイト形状」)およびオーステナイト態に おける形状(「オーステナイト形状」)を記憶するように合金内の微視的な変化 が調整する調整工程を含む。 前記第1の側面によれば、合金は、それがオーステナイト態においてとるべき 形状に成形され、例えばステントの場合、これは、オーステナイト態においてス テントの直径を有するマンドレルに巻きつけることを含む。次に、合金は、典型 的に、真空または不活性雰囲気の炉内に置かれ、その中で約0.5〜1.5時間 、約450〜550℃の温度で、記憶処理および内部組織のポリゴニゼーション 処理が最初に施され、次に、約2〜50分間、約600〜800℃に加熱される 。この後者の加熱の間、合金は溶体化処理後に解放される転位の再配列を伴う溶 体化処理を経る。続いて、合金は、約0.15〜2.5時間、約350〜500 ℃の温度での最終的な時効処理が施される。 上記処理の結果得られるのは、いくつかの特徴を有する合金を与える亜結晶粒 組織である。1つには、オーステナイト変態温度、Af点は、約1〜5℃の非常 に狭い間隔のAf点−As点を有する10〜60℃の範囲内に調整され得る。 Af点を低下させることが望ましい場合、合金は、約510〜800℃の温度 で溶体化処理が施され得る。望ましいAf点を達成するために、時効時間と同様 に温度も制御され得る。例えば、ニチノール合金が最終的な熱処理後に約45℃ のAs点および約48℃のAf点を有する場合、約5分間、640℃での溶体化処 理後に、As点およびAf点は、各々、約23℃および27℃に低下する。続く1 0分間、640℃での溶体化処理後に、As点およびAf点は、各々、約11℃お よび15℃に低下する。 Af点を上昇させるために、合金は、約350〜500℃の温度で時効熱処理 が施される。ここで再び、望ましいAf点を達成するために、時効時間と同様に 温度も制御され得る。これは、例えば、2つの異なる温度(380℃および48 0℃)での時効時間と、続く20分間、640℃での溶体化処理で得られるAf 点との間の関係を与える図1において示される。認められ得るように、例えば、 約100分間、380℃での時効処理は、約40℃のAf点となり、同じAf点は 、約40分間、480℃での時効処理により達せられる。約80分間、約450 ℃の温度での時効は、約46℃のAs点および約49℃のAf点となり得る(図1 には不図示)。 この発明の処理の特異な特徴は、2方向性SMEが1サイクルの変形のみで誘 起されるという事実である。この発明の前記第1の側面の場合、これは、合金の Af点以上の温度に加熱することに後続する、温度T<Ms点+30℃での調整形 状に合金を変形させることによって達成され得る。この変形は、15%未満、好 ましくは7%未満であるべきである。15%より高い変形は、材料の内部組織に 作用し得、オーステナイト態の記憶形状の全部または一部の損失を生ずる。7% と15%との間の変形は、そのような部分的な阻害作用のみ有し得る。上記調整 工程後に合金がとるマルテンサイト記憶形状は、オーステナイト記憶形状と調整 形状との間の中間形状である。そのような記憶処理に従う2方向性SMEの方向 は、マルテンサイト態の変形への方向と一致する。例えば、マルテンサイト態に おける変形が直径の減少を含む場合、マルテンサイト態における合金の直径は、 オーステナイト態の直径未満であり得、逆の場合もまた同じであり得る。 概して、前記第1の側面による処理は、最終製造工程における2方向性SME の方向と同様に特有の変態温度の可逆調整を可能にする。 この発明の第2の側面による最終の記憶処理は、2方向性SMEを誘起するた めの最終の変形を要することなく、2方向性SMEを生ずる。この効果は、間接 的なSMEが起こる場合、測定されない。第2の側面は、例えば、2方向性SM Eを有するステントの製造に有効であり、以下の記載は、この特定の態様に言及 するであろう。Nitiのリボンまたはワイヤは、内部組織の焼きならしおよび 集合組織形成が行なわれるように、約0.5〜1.5時間、約450〜550℃ の温度で真空炉内に閉じ込められ、置かれる、2R1に等しい直径を有するマン ドレルに巻きつけられる。上記と同様に、次に合金は、2〜50分間、600〜 800℃の温度での溶体化処理および組織改善が施され、その後、0.15〜2 .5時間、350〜500℃での時効処理が施される。それから、リボンまたは ワイヤーは、オーステナイト態においてステントがとるべき直径である直径2R2 のマンドレルに再び巻きつけられ、次いで0.15〜2時間、450〜550 ℃の温度での記憶および時効処理が施される。この処理の歪がεtreat=1/2 w(1/R2−1/R1)<O(wは、リボンの場合には厚さであり、ワイヤーの 場合には直径である)である場合、冷却の間の2方向性SMEの対応する歪は、 εtw=1/2w(1/Rtw−1/R2)>O(Rtwは、マルテンサイト態をとる 場合、ステントの直径である)であり、逆の場合も同じである。この処理の結果 として、上記と同様に、10℃および60℃の間でAf点を変化させる可能性を 伴う、オーステナイト変態が起こる非常に狭い温度範囲、Af点−As点=1〜5 ℃がある。 冷却時の2方向性SMEは、マルテンサイト態への変形方向と一致するか或い は反対であるかいずれか一方であり得る。R2がR1より大きい場合、RtwがR2 よりも小径であり得、装置はそれが冷却される時に収縮する。R2がO未満、す なわち逆曲げであり、R2がRtwよりも大きい場合、装置は冷却される時に膨張 し得る。 最終的に、本発明の処理の別の結果は、比較的高い塩素イオン量を有する生物 学的媒体において発生し得る孔食腐食および水素脆化に対する、形成された合金 の高い抵抗である。 この発明は、いくつかの特定の例によってさらにここに示される。 例1−胆汁ステントの調製 出発材料は、直径1.5mmの超弾性Nitiワイヤーであった。合金のTi およびNiの含有量は、各々、50〜50.8原子%(原子%=合金中の全原子 数のうちの%原子)および49.1原子%であった。試料ワイヤーは、500℃ 、1.5時間で処理され、温度間隔Af点−As点が測定され、15℃であること がわかった。 次に、ワイヤーは、2時間、550℃での第1の熱処理が施され、その後、電 流密度が900A/cm2であり、かつ歪速度が0.3sec-1である電気刺激 の加工熱処理が施された。TMTは、1時間、500℃での2回の中間熱処理を 各々伴って3回繰り返された。リボン厚さは、最終的に、0.25mmに減じら れた。 次に、リボンは、直径8mmを有するマンドレルに巻きつけられて拘束され、 真空炉内に配置され、0.6時間、500℃に加熱され、その後、30分間、6 50℃での溶体化処理が施された。後続して1時間、400℃での時効処理が施 された。 得られた螺旋状のコイルステントは、40℃のAs点および43℃のAf点を有 していた。 次に、ステントは、温度25℃で直径3mmのマンドレルに巻きつけられ、形 状回復のために43℃より高く加熱された。これによって、直径が8mmであっ たオーステナイト記憶形状と、直径7.3mmを有した、25℃より低く冷却さ れたときに収縮したマルテンサイト記憶形状とを有する、2方向性SMEを有す るステントが得られた。 身体内にステントをその場取り付けするために、それは、カテーテルに巻きつ けられ、次いで、胆汁管内の望ましい場所に挿入された。次ぎに、ステントは、 その温度を43℃より高く上昇させることによって活性化した。ステントを取り 除くために、それは、25℃より低く冷却される必要があり、収縮後に引き離さ れ得る。 例2−食道ステント 例1で用いられたのと同様なTiNiワイヤーからステントが調製された。こ のワイヤーは、例1に記載されたのと同様に、第1の熱処理が施された後、TM Tが施され、違いは、得られたワイヤーの最終厚さが0.28mmであったこと であった。 次ぎに、リボンは、直径70mmを有するマンドレルに巻きつけられて拘束さ れた後、1時間、500℃に加熱され、次いで20分間、650℃での溶体化処 理が施された。その後、リボンは、直径16mmを有するマンドレルに巻きつけ られて拘束され、30分間、520℃での記憶処理が施された後、2時間、40 0℃での時効処理が施された。この処理の後に得られたステントは、次のパラメ ーターを有していた:As点=42℃;Af点=45℃;マルテンサイト変態の温 度は、27℃であり、ステントは、冷却時に、オーステナイト態においてそれが 有した直径16mmからマルテンサイト態における直径18mmに膨張した。 配備のために、ステントは、直径5mmのカテーテルに巻きつけられ、食道管 内の望ましい場所に挿入され、45℃より高く加熱することによって活性化され る。ステントが冷却されるとき、それは、ステントが胃に降下することを防止す るように膨張する。 例3−食道ステント 例2のそれと同様な手法でステントが調製され、違いは、リボンが5mmの直 径を有するマンドレルに巻きつけられ、熱処理の後、反対方向にマンドレルに再 び巻きつけられたことであった。熱処理後、例2と同様に、ステントは、冷却時 に、直径16mmから直径25mmに膨張する。 例4−整形外科圧縮スクリュー用形状記憶力エレメント 出発材料は、直径1.5mmのNiTiワイヤーであった(合金組成は、50 5原子%Niおよび49.5原子%Tiであった)。ワイヤーは、例1に記載さ れたのと同様に(しかしながら温間圧延の代わりに温間引抜きを用いたが)、第1 の熱処理が施された後、TMTが施された。 次に、ワイヤーは、0.5時間、500℃の温度のもとでの直線に拘束された 条件で熱処理されてから、20分間、650℃での溶体化処理が施された。次に 、 ワイヤーは、解放され、30分間、520℃での記憶処理が施され、後続して1 時間、450℃での時効処理が施された。20ないし21mmにワイヤーを引き 伸ばした後、As点=39℃およびAf点=41℃を有する形状記憶効果が得られ 、25℃までの冷却の後、2方向性形状記憶効果は、(トレーニングなしで)熱 処理直後に起こり、トレーニング処理(延伸加熱)後、上昇する。 例5−形状記憶医用ステープル 出発材料および処理は、例4のそれと同様であった。(温間引抜きによって) 達せられた最終直径は、0.25mmであった。ワイヤーは、必要形状に拘束さ れ、0.5時間、520℃でのTMTの後、10分間、680℃での溶体化処理 および1.5時間、450℃で時効処理された。 ステープルの曲げ後、As点=42℃およびAf点=45℃を有する形状記憶効 果が得られた。 例6−歯根インプラント 出発材料は、直径10mmの超弾性ニチノール(50.8原子%Ni)のロッ ドであった。ロッドは、2時間、550℃での第1の熱処理が施された後、TM T−500℃、歪速度0.5sec-1の引抜きが施された。TMTは、1時間、 500℃での中間熱処理を伴って2回繰り返された。ロッドは、最終直径6.0 mmを有していた。 ロッドは、顎骨に繋留させるための6つの力セグメント(脚部)を有する歯根 インプラントの形状に機械加工された。脚部の長さは、異なるインプラントにつ いて、3、4および5mmであった。次に、インプラントは、1時間、500℃ でのポリゴニゼーション熱処理が施された後、インプラントの脚部は、マンドレ ルにねじ曲げられ、続いて、インプラントは、30分間、650℃での熱処理が 施され、1.5時間、480℃で時効が施された。次に、インプラントの脚部は 、(ねじ曲げられた直径5.0mmから直径3.0mmの閉じた状態に)、円錐形 のカップとともに力をかけられた。インプラントを加熱する間、それは、脚部を 、As点=38CおよびAf点=42Cの温度で開かせ、顎骨への非常に穏やかな 圧力 と非常に安全なインプラントの活性とを生じる。単一サイクルのインプラントの 脚部の延伸および後続の加熱は、冷却で脚部の結合の方向への2方向性SMEを 誘起し、その特質はインプラントの取り外しに有効である。 例7−狭いAf点−As点の間隔を有する2方向性SMチューブカップリング 例6における出発材料として供したものと同一の10mmNiTiロッドが、 直径6mmのロッドを得るために、例6に記載のと同様な手法で処理された。こ のロッドは、次に、内径(ID)4.4mmの中空円筒体形状に機械加工された 。次いで、円筒体は、1時間、500℃でのポリゴニセーション処理の後、20 分間、680℃での溶体化処理が施された。その後、それは、冷却され、直径4 .5mmのマンドレルで膨張され、30分間、530℃での記憶処理および40 分間、430℃での時効熱処理が施された。チューブカップリングは、それから 、冷却され、内径4.75mmとなるようにマンドレルで膨張された。 カップリングは、加熱(As点=15℃、Af点=18℃)後、チューブを連結 し、IDの減少の方向への2方向性SMEを有する。したがって、冷却しても、 それは、連結されたチューブへの圧力を保つ。比較において、膨張の方向に取り 付け(膨張および加熱)の間に2方向性SMEが誘起される従来のカップリング は、冷却によりカップリングの弛みを生じる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年3月11日(1999.3.11) 【補正内容】 ルテンサイト態であり、その後加熱すると、オーステナイト態に変態した後、身 体温度に冷却された場合、オーステナイト態のままであるので、典型的に身体内 に配備される。SMAをマルテンサイトからオーステナイト態に変態させるため の過度な加熱が必要である場合、これは周囲組織に損傷を与えるので望ましくな いことは認められ得る。したがって、オーステナイト変態は身体温度より数度高 い温度で開始し得、過度な加熱による組織損傷を生じさせ得ない温度範囲であり 得ることが理想として望ましいであろう。 WO89 10421-Aは、形状記憶効果を示すニッケル−チタン合金の物理的およ び機械的性質を制御する方法を開示しており、前記方法は、次の各工程を備えて いる: − 5分ないし2時間、300ないし950℃の温度で焼鈍する − 6ないし60%の範囲にて冷間加工する − 所望の外形形状に成形する − 400ないし600℃から選択された記憶付与温度で熱処理する、 − および冷却する。 発明の概要説明 本発明の目的は、2方向性形状記憶効果(SME)を有し、可逆的に調整可能 な特有変態温度を有する合金を得るためのNiTi系合金の処理方法を提供する ことである。 より特に、この発明の目的は、2方向性SMEを生じさせるためのマルチサイ クル「トレーニング」を必要としない2方向性SMEを得るような方法を提供す ることである。 さらに、この発明の目的は、オーステナイト変態が起こる狭幅の温度域を有す る2方向性SMEを得るための方法を提供することである。 本発明は2つの測面を有する。一方の測面によって、ここでは「前記第1の測 面」と度々称されるが、当該方法は、マルテンサイト態への調整変態の方向によ って指令されたオーステナイト変態およびマルテンサイト変態の方向を有する合 金を生み出す。この発明のもう一方の側面によれば、ここでは「第2の側面」と 度々称されるが、当該方法は、マルテンサイト態に導入された変形に依存しない マルテンサイト変態またはオーステナイト変態の方向を有する合金を生み出す。 以下の記載および請求の範囲において、「NiTi合金」なる語は、主にニッ ケルおよびチタン原子を含む合金を指して用いられるが、他の微量金属をも含有 し得る)。NiTi合金は、典型的に、以下の経験式を有する。 NilTimn この式において、Aは、Ni、Cu、Fe、CrまたはVを示し、l、m、お よ びnは、合金中の金属原子の割合を示し、l、mおよびnの値は、およそ次のよ うである。 l=0.5 m=0.5−n n=0.003ないし0.02 この発明によれば、2方向性形状記憶効果(SME)を示し、それによってオ ーステナイト形状およびマルテンサイト形状に各々対応するオーステナイト記憶 態およびマルテンサイト記憶態を有する、最終形状を有する合金を得るために初 期形状を有する未加工のNiTi合金を処理する方法であって、 (a)合金の内部組織の評価を得るために、As点とAf点との差を測定するこ とによって、未加工のNiTi合金を試験する、 (b)本質的に一様にランダムな転位密度を有する初期内部組織条件を持つ合 金を生成するために、(a)で得られた結果に基づく第1の熱処理を未加工Ni Ti合金に施す、 (c)析出によって装飾された多角形亜結晶粒転位組織を、動的時効処理(押 込みの間の時効)中に生成するための(例えば、温間圧延または温間引抜きによ る)同時加熱を伴う合金の塑性変形を含む加工熱処理(TMT)を合金に施す、 (d)工程(c)における変形が最終形状をなさなかった場合、1サイクルの 亜結晶粒転位組織形成を完結させるための中間熱処理を合金に施す、 (e)前記最終形状をなすまで工程(c)および(d)を繰り返す、 (f)最終熱処理および記憶処理を合金に施す、 各工程を備えた方法が提供される。 TMT、それが、ある場合には単一工程において行なわれ得る一方、全歪の値 が合金企中の予クラックの形成(クラックの核発生)を生じ得る臨界値を超え得 る場合、いくつかの工程においてそれを行なうことが往々にして必要である。T MTは、典型的に約0.3〜0.6Tm(Tm=°Kでの溶融温度)に合金を暖 める間行なわれる。 この発明の一態様によれば、該方法は、 この発明の第2の側面による最終の記憶処理は、2方向性SMEを誘起するた めの最終の変形を要することなく、2方向性SMEを生ずる。この作用は、間接 的なSMEが起こる場合、測定されない。第2の側面は、例えば、2方向性SM Eを有するステントの製造に有効であり、以下の記載は、この特定な態様に言及 するであろう。NiTiのリボンまたはワイヤは、内部組織の焼きならしおよび 集合組織形成が行なわれるように、約0.5〜2.0時間、約450〜550℃ の温度で真空炉内に閉じ込められ、置かれる、2R1に等しい直径を有するマン ドレルに巻きつけられる。上記と同様に、次に合金は、2〜50分間、600〜 800℃温度での溶体化処理および組織改善が施され、その後、0〜2.5時間 、350〜500℃での時効処理が施される。それから、リボンまたはワイヤー は、オーステナイト態においてステントがとるべき直径である直径2R2のマン ドレルに再び巻きつけられ、次いで10分超の間、500〜600℃での記憶処 理および0.15〜2.5時間、350〜500℃の温度での時効処理が施され る。この処理の歪がεtreat=1/2w(1/R2−1/R1)<0(wは、リボ ンの場合には厚さであり、ワイヤーの場合には直径である)である場合、冷却の 間の2方向SMEの対応する歪は、εtw=1/2w(1/Rtw−1/R2)>0 (2Rtwは、マルテンサイト態をとる場合、ステントの直径である)であり、逆 の場合も同じである。この処理の結果として、上記と同様に、10℃ないし60 ℃の間でAf点を変化させる可能性を伴う、オーステナイト変態が起こる非常に 狭い温度範囲、Af点−As点=1〜5℃がある。 冷却時の2方向性SMEは、マルテンサイト態への変形方向と一致するか或い は反対であるかどちらか一方であり得る。R2がR1より大きい場合、RtwがR2 よりも小径であり得、装置はそれが冷却される時に収縮する。R2が0未満、す なわち逆曲げであり、R2がRtwよりも大きい場合、装置は冷却される時に膨張 し得る。 最終的に、本発明の処理の別の結果は、比較的高い塩素イオン量を有する生物 学的媒体において発生し得る孔食腐食および水素脆化に対する、形成合金の高い 抵抗である。 この発明は、いくつかの特定の例によってさらにここに示される。 例1−胆汁ステントの調製 ワイヤーは、解放され、30分間、520℃での記憶処理が施され、後続して1 時間、450℃での時効処理が施された。20ないし21mmにワイヤーを引き 伸ばした後、As点=39℃およびAf点=41℃を有する形状記憶効果が得られ 、25℃までの冷却の後、2方向性形状記憶効果は、(トレーニングなしで)熱 処理直後に起こり、トレーニング処理(延伸加熱)後、上昇する。 例5−形状記憶医用ステープル 出発材料および処理は、例4のそれと同様であった。(温間引抜きによって) 達せられた最終直径は、0.25mmであった。ワイヤーは、必要形状に拘束さ れ、0.5時間、520℃でのTMTの後、10分間、680℃での溶体化処理 および1.5時間、450℃で時効処理された。 ステープルの曲げ後、As点=42℃およびAf点=45℃を有する形状記憶効 果が得られた。 例6−歯根インプラント 出発材料は、直径10mmの超弾性ニチノール(50.8原子%Ni)のロッ ドであった。ロッドは、2時間、550℃での第1の熱処理が施された後、TM T−500℃、歪速度0.5sec-1の引抜きが施された。TMTは、1時間、 500℃での中間熱処理を伴って2回繰り返された。ロッドは、最終直径6.0 mmを有していた。 ロッドは、顎骨に繋留させるための6つの力セグメント(脚部)を有する歯根 インプラントの形状に機械加工された。脚部の長さは、異なるインプラントにつ いて、3、4および5mmであった。次に、インプラントは、1時間、500℃ でのポリゴニゼーション熱処理が施された後、インプラントの脚部は、マンドレ ルにねじ曲げられ、続いて、インプラントは、30分間、650℃での熱処理が 施され、480℃、15時間の時効が施された。次に、インプラントの脚部は、 (ねじ曲げられた直径5.0mmから直径3.0mmの閉じた状態に)、円錐形の カップとともに力をかけられた。インプラントを加熱する間、それは、脚部を、 As点=38およびAf点=42Cの温度で開かせ、顎骨への非常に穏やかな圧力 と非常に安全なインプラント活性とを生じる。単一サイクルのインプラントの脚 部の延伸および後続の加熱は、冷却で脚部の結合の方向への2方向性SMEを誘 起し、その特質はインプラントの取り外しに有効である。 例7−狭いAf点−As点の間隔を有する2方向性チューブカップリング 例6における出発材料として供したものと同一の10mmNiTiロッドが、 直径6mmのロッドを得るために、例6に記載のと同様な手法で処理された。こ のロッドは、次に、内径(ID)4.4mmの中空円筒体形状に機械加工された 。次いで、円筒体は、1時間、500℃でのポリゴニゼーション処理の後、20 分間、680℃での溶体化処理が施された。その後、それは、冷却され、直径4 5mmのマンドレルで膨張され、30分間、530℃での記憶処理および40分 間、430℃での時効熱処理が施された。チューブカップリングは、それから、 冷却され、内径4.75mmとなるようにマンドレルで膨張された。 カップリングは、加熱(As点=15℃,Af点=18℃)後、チューブを連結 し、IDの減少の方向への2方向性SMEを有する。したがって、冷却しても、 それは、連結されたチューブへの圧力を保つ。比較において、膨張の方向に取り 付け(膨張および加熱)の間に2方向性SMEが誘起される従来のカップリング は、冷却によりカップリングの弛みを生じる。 【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年7月7日(1999.7.7) 【補正内容】 請求の範囲 1. 2方向性形状記憶効果(SME)を示し、それによってオーステナイト形 状およびマルテンサイト形状に各々対応するオーステナイト記憶態およびマルテ ンサイト記憶態を持つ最終形状を有する合金を得るために初期形状を有する未加 工のNiTi合金を処理する方法であって、 (a)合金の内部組織の評価を得るために、As点とAf点との差を測定するこ とによって、未加工のNiTi基合金を試験し、ここでAs点はオーステナイト 変態、すなわちマルテンサイト態ないしオーステナイト態の間の変態が始まる温 度であり、As点はオーステナイト変態が終了する温度である、 (b)本質的に一様にランダムな転位密度を有する初期内部組織条件を持つ合 金を生成するために、(a)で得られた結果に基づく第1の熱処理を未加工Ni Ti基合金に施す、 (c)析出によって装飾された多角形亜結晶粒転位組織を生成するために、動 的時効処理中に同時加熱を伴う合金の塑性変形を含む加工熱処理(TMT)を合 金に施す、 (d)工程(c)における変形が最終形状をなさなかった場合、1サイクルの 亜結晶粒転位組織変形を完結するための中間熱処理を合金に施す、 (e)前記最終形状をなすまで工程(c)および(d)を繰り返す、 (f)最終の熱処理および記憶処理を合金に施し、前記合金がオーステナイト 形状を有するオーステナイト態と、前記合金がオーステナイト形状よりも高程度 の変形を持つマルテンサイト形状を有するマルテンサイト態とからなる2つの記 憶態を生じさせ、前記処理は、 (i)合金をオーステナイト形状に成形すること、合金に、ランダムな 転位の配列を生ずるためのポリゴニゼーション熱処理を施し、次いで不配列転位 を析出から解放しかつそれらの再配列を生ずるための溶体化処理を施し、次いで 時効処理を施すこと、および合金を、前記マルテンサイト形状よりも高程度の変 形を持つ調整形状をとるように変形させかつ2 つの記憶態を生じるために加熱すること、 (ii)合金をマルテンサイト形状よりも高程度の変形を持つ調整形状に 変形させること、前記合金に、熱処理を施し、次いでポリゴニゼーションおよび 溶体化処理を施し、次いで随意に時効処理を施すこと、合金を前記オーステナイ ト形状に成形すること、ならびに記憶熱処理、時効処理を合金に施すこと、 を含む、 各工程を備えた方法。 2. (a)未加工NiTi合金試料を、約0.5〜2.5時間、約450〜5 50℃の温度に加熱してからAs点とAf点との温度差について該試料を試験する 、 (b)工程(a)で得られたAf点−As点の差に基づく第1の熱処理を、次の ように未加工NiTi合金に施す、 − 該差が約7℃未満である場合、約0.5〜1.0時間、約450〜 500°の温度に合金を熱処理する; − 該差が約7℃超である場合、約1.0〜2.5時間、約510〜5 50°の温度に合金を熱処理する; (c)変形が約250〜550℃の温度で起こる場合、合金の一部の同時の内 部加熱を伴って4sec-1未満の歪速度で合金を塑性変形させることを含むTM Tを合金に施し、この工程の変形は55%未満である、 (d)工程(c)における変形が最終形状をなさなかった場合、約05〜2時 間、約500〜550℃の温度での中間熱処理を合金に施してから工程(c)を 繰り返す、 (e)最終の熱処理および記憶処理を合金に施し、前記合金がオーステナイト 形状を有するオーステナイト態と、前記合金がオーステナイト形状よりも高程度 の変形を持つマルテンサイト形状を有するマルテンサイト態とからなる2つの記 憶態を生じさせ、前記処理は、 (i)合金をオーステナイト形状に成形すること、合金に、ランダムな 転位の配列を生ずるためのポリゴニゼーション熱処理を施し、次い で不配列転位を析出から解放しかつそれらの再配列を生ずるための溶体化処理を 施し、次いで時効処理を施すこと、および合金を、前記マルテンサイト形状より も高程度の変形を持つ調整形状をとるように変形させかつ2つの記憶態を生じる ために加熱すること、 (ii)合金をマルテンサイト形状よりも高程度の変形を持つ調整形状に 変形させること、前記合金に、熱処理を施し、次いでポリゴニゼーションおよび 溶体化処理を施し、次いで随意に時効処理を施すこと、合金を前記オーステナイ ト形状に成形すること、ならびに記憶熱処理、時効処理を合金に施すこと、 を含む、 各工程を備えた請求項1記載の方法。 3. 工程(c)における変形は、40%未満である請求項2記載の方法。 4. 最終の熱処理および記憶処理は、 (i)合金を、前記オーステナイト形状に成形すること、 (ii)合金に、約0.5〜1.5時間、約450〜550℃でのポリゴニゼー ション熱処理を施し、次いで約2〜50分間、約600〜800℃での溶体化処 理を施し、次いで約0.15〜2.5時間、約350〜500°での時効処理を 施すこと、 (iii)調整形状をとるように合金を変形させ、この変形は、約15%未満で あり、かつ次の式を満たす温度Tで行なわれ、 T<Ms+30℃ ここでMs、はマルテンサイト変態が始まる温度であり、次に、合金のオーステ ナイト変態が終了する温度以上に合金を加熱すること、 を含む請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。 5. 工程(iii)における調整形状をとるための合金の変形は、約7%未満で ある請求項4記載の方法。 6. 最終の熱処理および記憶処理は、 (i)合金を前記調整形状に成形すること、 (ii)約0.5〜2時間、約450〜500℃での熱処理を合金に施し、 次に約2〜50分間、約600〜800℃でのポリゴニゼーションおよび溶体化 処理を合金に施し、次いで約0〜2時間、約350〜500℃での時効処理を合 金に施すこと、 (iii)合金をオーステナイト形状に成形すること、 (iv)合金に、約10分超の間、約500〜600℃での記憶熱処理を施し、 次いで約0.15〜2.5時間、約350〜500℃での時効処理を施すこと、 を含む請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。 7. 次の追加の工程: (g)オーステナイト変態が起こる温度を、 − オーステナイト変態が起こる温度を上昇させるための、約350〜 500℃の温度での時効処理か、或いは、 − オーステナイト変態が起こる温度を低下させるための、約510〜 800℃の温度での溶体化処理か、 いずれか一方によって調整することを備える請求項4または6記載の方法。 8. TMTは、約500〜2000A/cm2の電流密度の電気刺激を含む請 求項4〜7のいずれか1項記載の方法。 9. 2方向性の形状記憶効果を具現する形状記憶合金(SMA)を備えた医用 装置を調製する方法であって、請求項1〜8のいずれか1項に規定された方法に よるSMAを処理することを含む方法。 10. 前記医用装置はステントである請求項9記載の方法。 11. 第1の直径を有するワイヤーであり、第2の直径を有するワイヤー形状 か或いはバンド形状かいずれか一方を有し、オーステナイト形状およびマルテン サイト形状に各々対応するオーステナイト記憶態およびマルテンサイト記憶態を 有する2方向性形状記憶効果(SME)を示す医用ステントをNiTi合金から 製造する方法であって、 (a)NiTiワイヤー試料を、約0.5〜2.5時間、約450〜550℃ の温度に加熱し、次いで、As点とAf点との温度差について試料を試 験し、ここでAs点はオーステナイト変態、すなわちマルテンサイト態ないしオ ーステナイト態の間の変態が始まる温度であり、As点はオーステナイト変態が 終了する温度である、 (b)ワイヤーに、工程(a)で得られたAf点−As点の差に基づく第1の熱 処理を次のように施す、 − 該差が約7℃未満である場合、約0.5〜1.0時間、約450〜 500℃の温度にワイヤーを熱処理する; − 該差が約7℃超である場合、約1.0〜2.5時間、約510〜5 50℃の温度にワイヤーを熱処理する; (c)変形が起こるワイヤーの一部について約500〜2000A/cm2の 電流密度での電気刺激による同時の内部加熱を伴う5sec-1未満の歪速度での ワイヤーの温間圧延を含む加工熱処理をワイヤーに施し、この工程の前記変形は 55%未満である、 (d)工程(c)における変形が最終形状の断面形状をなさなかった場合、ワ イヤーに、約0.5〜2時間、約500〜550℃の温度での中間熱処理を施し 、次いで工程(c)を繰り返す、 (e)(i)工程(c)で得られたワイヤーまたはバンドを、オーステナイト 態においてステントがとるべき直径を有するマンドレルに巻きつけること、 (ii)ワイヤーに、約0.5〜1.5時間、約450〜550℃でのポ リゴニゼーション熱処理を施し、次いで約2〜50分間、約600〜800℃で の溶体化処理を施し、次いで約0.15〜2.5時間、約350〜500℃での 時効処理を施すこと、 (iii)ワイヤーを、調整直径を有するマンドレルにそれを巻きつける ことによって変形させ、この変形は約7%未満であり、かつ次の式を満たす温度 Tで行なわれ、 T<Ms+30℃ ここでMsはマルテンサイト変態が始まる温度であり、次に、ワイヤーまたはバ ンドをオーステナイト変態が終了する温度以上に加熱すること、 を含む最終の熱処理および記憶処理を、ワイヤーに施し、 それによって、ステントが上記(i)でとる直径を有するオーステナイト態と、 それが調整直径およびオーステナイトの直径の間の中間直径である直径を有する マルテンサイト態とを有するステントが得られる、 各工程を備えた方法。 12. 第1の直径を有するNiTiワイヤーから、第2の直径を有するワイヤ ー形状か或いはバンド形状かいずれか一方を有し、オーステナイト形状およびマ ルテンサイト形状に各々対応するオーステナイト記憶態およびマルテンサイト記 憶態を有する2方向性形状記憶効果(SME)を示す医用ステントを製造する方 法であって、 (a)ニチノールワイヤー試料を、約0.5〜2.5時間、約450〜550 ℃の温度に加熱し、次いで、As点とAf点との温度差について試料を試験し、こ こでAs点はオーステナイト変態、すなわちマルテンサイト態ないしオーステナ イト態の間の変態が始まる温度であり、As点はオーステナイト変態が終了する 温度である、 (b)ワイヤーに、工程(a)で得られたAf点−As点の差に基づく第1の熱 処理を次のように施す、 − 該差が約7℃未満である場合、約0.5〜1.0時間、約450〜 500℃の温度にワイヤーを熱処理する; − 該差が約7℃超である場合、約1.0〜2.5時間、約510〜5 50℃の温度にワイヤーを熱処理する; (c)ワイヤーに、約500〜2000A/cm2の電流密度での電気刺激に よる、変形が起こるワイヤーの一部の同時の内部加熱を伴う5sec-1未満の歪 速度でのワイヤーの温間圧延を含む加工熱処理を施し、この工程の前記変形は5 5%未満である、 (d)工程(c)における変形が最終形状の断面形状をなさなかった場合、ワ イヤーに、約0.〜2時間、約500〜550℃の温度での中間熱処理を施し、 次いで工程(c)を繰り返す、 (e)(i)工程(c)で得られたワイヤーまたはバンドを、オーステナ イト態においてステントがとるべき直径と異なる調整直径を有するマンドレルに 巻きつけること、 (ii)ワイヤーに、約0.5〜2時間、約450〜500℃での熱処理 を施し、次いで約2〜50分間、約600〜800℃でのポリゴニゼーション熱 処理および溶体化処理を施し、次いで約0〜2時間、約350〜500℃での時 効処理を施すこと、 (iii)ワイヤーまたはバンドを、オーステナイト態においてステント がとるべき直径を有するマンドレルに巻きつけること、 (iv)合金に、約10分超の間、約500〜600℃での記憶熱処理を 施し、次いで約0.15〜2.15時間、約350〜500℃での時効処理を施 し、 それによって、ワイヤーが工程(iii)において成形された直径を有するオース テナイト態と、ステントが、調整直径とオーステナイト態におけるステントの直 径との間の中間直径である直径を有するマルテンサイト態とを有するステントが 得られる、 各工程を備えた方法。 13. NiTi合金から、オーステナイト形状およびマルテンサイト形状に各 々対応するオーステナイト記憶態およびマルテンサイト記憶態を有する2方向性 形状記憶効果を示す歯根インプラントを製造する方法であって、 (a)NiTiロッド試料を、約0.5〜2.5時間、約450〜550℃の 温度に加熱し、次いで、As点とAf点との温度差について試料を試験し、ここで As点はオーステナイト変態、すなわちマルテンサイト態ないしオーステナイト 態の間の変態が始まる温度であり、As点はオーステナイト変態が終了する温度 である、 (b)ロッドに、工程(a)で得られたAf点−As点の差に基づく第1の熱処 理を次のように施す、 − 該差が約7℃未満である場合、約0.5〜1.0時間、約450〜 500℃の温度にワイヤーを熱処理する; − 該差が約7℃超である場合、約1.0〜2.5時間、約510〜5 50℃の温度にロッドを熱処理する; (c)ロッドに、同時の加熱を伴う5sec-1未満の歪速度による温間引抜き を含む加工熱処理を施し、この工程における全歪は55%未満である、 (d)工程(c)における変形が最終形状の断面形状をなさなかった場合、ロ ッドに、約0.5〜2時間、約500〜550℃の温度での中間熱処理を施し、 次いで工程(c)を繰り返す、 (e)該インプラントの形状をなすようにロッドを機械加工する、 (f)(i)該インプラントの力セグメントを、オーステナイト態においてイ ンプラントがとるべき直径に膨張させること、 (ii)該インプラントに、約0.5〜1.5時間、約450〜550℃ でのポリゴニゼーション熱処理を施し、次いで約2〜50分間、約600〜80 0℃での溶体化処理を施し、次いで約0,15〜2.5時間、約350〜500 ℃での時効処理を施すこと、 (iii)インプラント力セグメントを、約7%未満の歪を有する調整直 径に変形し、かつ温度T<Ms+30℃で行なわれ、ここでMsはマルテンサイト 変態が始まる温度であり、次に、該インプラントをオーステナイト変態が終了す る温度以上に加熱すること、 を含む最終の熱処理および記憶処理をインプラントに施し、 それによって、インプラントが上記(i)でとる直径を有するオーステナイト 態と、それが調整直径およびオーステナイトの直径の間の中間直径である直径を 有するマルテンサイト態とを有するインプラントが得られる、 各工程を備えた方法。 14. NiTi合金から、オーステナイト形状およびマルテンサイト形状に各 々対応するオーステナイト記憶態およびマルテンサイト記憶態を有する2方向性 形状記憶効果を示すチューブカップリングを製造する方法であって、 (a)NiTiロッド試料を、約0.5〜2.5時間、約450〜550℃の 温度に加熱し、次いで、As点とAf点との温度差について試料を試験し、ここで As点はオーステナイト変態、すなわちマルテンサイト態ないしオーステナイト 態の間の変態が始まる温度であり、As点はオーステナイト変態が終了する温度 である、 (b)ロッドに、工程(a)で得られたAf点−As点の差に基づく第1の熱処 理を次のように施す、 − 該差が約7℃未満である場合、約0.5〜1.0時間、約450〜 500℃の温度にワイヤーを熱処理する; − 該差が約7℃超である場合、約1.0〜2.5時間、約510〜5 50℃の温度にワイヤーを熱処理する; (c)ロッドに、同時の加熱を伴う5sec-1未満の歪速度による温間引抜き を含む加工熱処理を施し、この工程における全歪は55%未満である、 (d)工程(c)における変形が最終形状の断面形状をなさなかった場合、ロ ッドに、約0.5〜2時間、約500〜550℃の温度での中間熱処理を施し、 次いで工程(c)を繰り返す、 (e)調整間隔直径を持つ中空円筒体カップリングをなすようにロッドを機械 加工する、 (f)(i)該円筒体に、約0.5〜1.5時間、約450〜550℃でのポ リゴニゼーション熱処理を施し、次いで約2〜50分間、約600〜800℃で の溶体化処理を施し、次いで約0〜2.5時間、約350〜500℃での時効処 理を施すこと、 (ii)該円筒体を、オーステナイト態においてカップリングがとるべき 直径に膨張させること、 (iii)該円筒体に、約10分超の間、約500〜600℃での記憶熱 処理を施し、次いで約0.15〜2.5時間、約350〜500℃での時効処理 を施すこと、 を含む最終の熱処理および記憶処理を円筒体に施し、 それによって、カップリングが工程(ii)で成形された直径を有するオーステ ナイト態と、カップリングが調整IDおよびオーステナイト態におけるカップリ ングの直径の間の中間直径である直径を有するマルテンサイト態とを有するカッ プリングが得られる、 各工程を備えた方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22F 1/00 675 C22F 1/00 675 691 691B 691C 694 694B 694A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG, US,UZ,VN,YU

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 2方向性形状記憶効果(SME)を示し、それによってオーステナイト形 状およびマルテンサイト形状に各々対応するオーステナイト記憶態およびマルテ ンサイト記憶態を持つ最終形状を有する合金を得るために初期形状を有する未加 工のNiTi合金を処理する方法であって、 (a)合金の内部組織の評価を得るために、As点とAf点との差を測定するこ とによって、未加工のNiTi基合金を試験する、 (b)本質的に一様にランダムな転位密度を有する初期内部組織条件を持つ合 金を生成するために、(a)で得られた結果に基づく第1の熱処理を未加工NiT i合金に施す、 (c)析出によって装飾された多角形亜結晶粒転位組織を生成するために、動 的時効処理中に同時加熱を伴う合金の塑性変形を含む加工熱処理(TMT)を合 金に施す、 (d)工程(c)における変形が最終形状をなさなかった場合、1サイクルの 亜結晶粒転位組織変形を完結するための中間熱処理を合金に施す、 (e)前記最終形状をなすまで工程(c)および(d)を繰り返す、 (f)最終の熱処理および記憶処理を合金に施す、 各工程を備えた方法。 2. (a)未加工Niti合金試料を、約0.5〜2.5時間、約450〜5 50℃の温度に加熱してからAs点とAf点との温度差について該試料を試験する 、 (b)工程(a)で得られたAf点−As点の差に基づく第1の熱処理を、次の ように未加工Niti合金に施す、 − 該差が約7℃未満である場合、約0.5〜1.0時間、約450〜 500℃の温度に合金を熱処理する; − 該差が約7℃超である場合、約1.0〜2.5時間、約510〜5 50℃の温度に合金を熱処理する; (c)変形が約250〜550℃の温度で起こる場合、合金の一部の同時の内 部加熱を伴って5sec-1未満の歪速度で合金を塑性変形させることを含むT MTを合金に施し、この工程の変形は、55%未満、好ましくは40%未満であ る、 (d)工程(c)における変形が最終形状をなさなかった場合、約0.5〜2 時間、約500〜550℃の温度での中間熱処理を合金に施してから工程(c) を繰り返す、 (e)最終の熱処理および記憶処理を合金に施す、 各工程を備えた請求項1記載の方法。 3. 最終の熱処理および記憶処理は、 (i)合金を、それがオーステナイト態においてとるべき形状に成形すること 、 (ii)合金に、ランダムな転位の配列を生ずるためのポリゴニゼーション熱処 理を施し、次いで不配列転位を析出から解放しかつそれらの再配列を生ずるため の溶体化処理を施し、次いで時効処理を施すこと、 (iii)調整形状をとるように合金を変形させ、かつ合金が上記(i)のもと で成形された状態である前記オーステナイト態と、合金がオーステナイト形状と 調整形状との間の中間程度の変形を持つマルテンサイト形状を有するマルテンサ イト態とを記憶するように合金を熱処理すること、 を含む請求項1または2記載の方法。 4. 最終の熱処理および記憶処理は、 (i)合金を、それがオーステナイト態においてとるべき形状に成形すること 、 (ii)合金に、約0.5〜1.5時間、約450〜550℃でのポリゴニゼー ション熱処理を施し、次いで約2〜50分間、約600〜800℃での溶体化処 理を施し、次いで約0.15〜2.5時間、約350〜500°での時効処理を 施すこと、 (iii)調整形状をとるように合金を変形させ、この変形は、約15%未満、 好ましくは7%未満であり、かつ次の式を満たす温度Tで行なわれ、 T<Ms+30℃ ここでMsはマルテンサイト変態が始まる温度であり、次に、合金のオーステナ イト変態が終了する温度以上に合金を加熱すること、 を含む請求項3記載の方法。 5. 工程(e)(iii)における調整形状をとるための合金の変形は、約7% 未満である請求項4記載の方法。 6. 最終の熱処理および記憶処理は、 (i)合金を、それがオーステナイト態においてとるべき形状とは異なる形状 に成形すること、 (ii)合金に、最初に熱処理を施し、次にポリゴニゼーションおよび溶体化処 理を施し、次いで随意に時効処理を施すこと、 (iii)合金を、それがオーステナイト態においてとるべき形状に成形するこ と、 (iv)合金に、記憶熱処理および時効処理を施し、 それによって、合金は、それが上記(iii)においてとるオーステナイト形状を 有するオーステナイト態と、合金が上記(i)において成形された形状およびオ ーステナイト形状の間の中間程度の変形を持つ形状であるマルテンサイト形状を 有するマルテンサイト態とを記憶するように調整されること、 を含む請求項1または2記載の方法。 7. 最終の熱処理および記憶処理は、 (i)合金を、それがオーステナイト態においてとるべき形状とは異なる形状 に成形すること、 (ii)約0.5〜2時間、450〜500℃での熱処理を合金に施し、次いで 、約2〜50分間、約600〜800℃でのポリゴニゼーションおよび溶体化処 理を合金に施し、次いで、約0〜2時間、350〜500℃での時効処理を合金 に施すこと、 (iii)合金を、それがオーステナイト態においてとるべき形状に成形するこ と、 (iv)合金に、約10分超の間、約500〜600℃での記憶熱処理を施し、 次いで、約0.15〜2.5時間、約350〜500℃での時効処理を施すこと 、を含む請求項6記載の方法。 8. (a)オーステナイト変態が起こる温度を、 − オーステナイト変態が起こる温度を上昇させるための、約350 〜500℃の温度での時効処理か、或いは、 − オーステナイト変態が起こる温度を低下させるための、約510 〜800℃の温度での溶体化処理か、 いずれか一方によって調整することを含む請求項4または7記載の方法。 9. 工程(c)における変形は、40%未満である請求項2または6記載の方 法。 10. 工程(c)における内部熱処理は、約500〜2000A/cm2の電 流密度の電気刺激を含む請求項4または7記載の方法。 11. 2方向性形状記憶効果を具現する形状記憶合金(SMA)を備えた医用 装置を調製する方法であって、請求項1または4に規定された方法によるSMA を処理することを含む方法。 12. 前記医用装置はステントである請求項11記載の方法。 13. 第1の直径を有するワイヤーであり、第2の直径を有するワイヤー形状 か或いはバンド形状かいずれか一方を有し、オーステナイト形状およびマルテン サイト形状に各々対応するオーステナイト記憶態およびマルテンサイト記憶態を 有する2方向性形状記憶効果(SME)を示す医用ステントをNiti合金から 製造する方法であって、 (a)Nitiワイヤー試料を、約0.5〜2.5時間、約450〜550℃ の温度に加熱し、次いで、As点とAf点との温度差について試料を試験し、ここ でAs点はオーステナイト変態、すなわちマルテンサイト態ないしオーステナイ ト態の間の変態が始まる温度であり、As点はオーステナイト変態が終了する温 度である、 (b)ワイヤーに、工程(a)で得られたAf点−As点の差に基づく第1の熱 処理を次のように施す、 − 該差が約7℃未満である場合、約0.5〜1.0時間、約450〜 500℃の温度にワイヤーを熱処理する; − 該差が約7℃超である場合、約1.0〜2.5時間、約510〜5 50℃の温度にワイヤーを熱処理する; (c)変形が起こるワイヤーの一部の同時の内部加熱を伴う5sec-1未満の 歪速度でのワイヤーの温間圧延を含む加工熱処理をワイヤーに施し、前記内部加 熱は約500〜2000A/cm2の電流密度での電気刺激により、この工程の 前記変形は55%未満である、 (d)工程(c)における変形が最終形状の断面形状をなさなかった場合、ワ イヤーに、約0.5〜2時間、約500〜550℃の温度での中間熱処理を施し 、次いで工程(c)を繰り返す、 (e)(i)工程(c)で得られたワイヤーまたはバンドを、オーステナイト 態においてステントがとるべき直径を有するマンドレルに巻きつけること、 (ii)ワイヤーに、約0.5〜1.5時間、約450〜550℃でのポ リゴニゼーション熱処理を施し、次いで約2〜50分間、約600〜800℃で の溶体化処理を施し、次いで約0.15〜2.5時間、約350〜500℃での 時効処理を施すこと、 (iii)ワイヤーを、調整直径を有するマンドレルにそれを巻きつける ことによって変形させ、この変形は約7%未満であり、かつ次の式を満たす温度 Tで行なわれ、 T<Ms+30℃ ここでMsはマルテンサイト変態が始まる温度であり、次に、ワイヤーまたはバ ンドをオーステナイト変態が終了する温度以上に加熱すること、 を含む最終の熱処理および記憶処理を、ワイヤーに施し、 それによって、ステントが上記(i)でとる直径を有するオーステナイト態と、 それが調整直径およびオーステナイトの直径の間の中間直径である直径を有する マルテンサイト態とを有するステントが得られる、 各工程を備えた方法。 14. 第1の直径を有するNitiワイヤーから、第2の直径を有するワイヤ ー形状か或いはバンド形状かいずれか一方を有し、オーステナイト形状およびマ ルテンサイト形状に各々対応するオーステナイト記憶態およびマルテンサイト記 憶態を有する2方向性形状記憶効果(SME)を示す医用ステントを製造する方 法であって、 (a)ニチノールワイヤー試料を、約0.5〜2.5時間、約450〜550 ℃の温度に加熱し、次いで、As点とAf点との温度差について試料を試験し、こ こでAs点はオーステナイト変態、すなわちマルテンサイト態ないしオーステナ イト態 の間の変態が始まる温度であり、As点はオーステナイト変態が終了する温度で ある、 (b)ワイヤーに、工程(a)で得られたAf点−As点の差に基づく第1の熱 処理を次のように施す、 − 該差が約7℃未満である場合、約0.5〜1.0時間、約450〜 500℃の温度にワイヤーを熱処理する; − 該差が約7℃超である場合、約1.0〜2.5時間、約510〜5 50℃の温度にワイヤーを熱処理する; (c)約500〜2000A/cm2の電流密度での電気刺激による、変形が 起こるワイヤーの一部の同時の内部加熱を伴う5sec-1未満の歪速度でのワイ ヤーの温間圧延を含む加工熱処理をワイヤーに施し、この工程の前記変形は55 %未満である、 (d)工程(c)における変形が最終形状の断面形状をなさなかった場合、ワ イヤーに、約0.〜2時間、約500〜550℃の温度での中間熱処理を施し、 次いで工程(c)を繰り返す、 (e)(i)工程(c)で得られたワイヤーまたはバンドを、オーステナイト 態においてステントがとるべき直径と異なる調整直径を有するマンドレルに巻き つけること、 (ii)ワイヤーに、約0.5〜2時間、約450〜500℃での熱処理 を施し、次いで約2〜50分間、約600〜800℃でのポリゴニゼーション熱 処理および溶体化処理を施し、次いで約0〜2時間、約350〜500℃での時 効処理を施すこと、 (iii)ワイヤーまたはバンドを、オーステナイト態においてステント がとるべき直径を有するマンドレルに巻きつけること、 (iv)合金に、約10分超の間、約500〜600℃での記憶熱処理を 施し、次いで約0.15〜2.15時間、約350〜500℃での時効処理を施 し、 それによって、ワイヤーが工程(iii)において成形された直径を有するオース テナイト態と、ステントが、調整直径とオーステナイト態におけるステントの直 径 との間の中間直径である直径を有するマルテンサイト態とを有するステントが得 られる、 各工程を備えた方法。 15. NiTi合金から、オーステナイト形状およびマルテンサイト形状に各 々対応するオーステナイト記憶態およびマルテンサイト記憶態を有する2方向性 SMEを示す歯根インプラントを製造する方法であって、 (a)NiTiロッド試料を、約0.5〜2.5時間、約450〜550℃の 温度に加熱し、次いで、As点とAf点との温度差について試料を試験し、ここで As点はオーステナイト変態、すなわちマルテンサイト態ないしオーステナイト 態の間の変態が始まる温度であり、As点はオーステナイト変態が終了する温度 である、 (b)ロッドに、工程(a)で得られたAf点−As点の差に基づく第1の熱処 理を次のように施す、 − イドファレンス(idfference)が約7℃未満である場合、約0.5 〜1.0時間、約450〜500℃の温度にワイヤーを熱処理する; − 該差が約7℃超である場合、約1.0〜2.5時間、約510〜5 50℃の温度にワイヤーを熱処理する; (c)ロッドに、同時の加熱を伴う5sec-1未満の歪速度による温間引抜き を含むTMTを施し、この工程における全歪は55%未満である、 (d)工程(c)における変形が最終形状の断面形状をなさなかった場合、ロ ッドに、約0.5〜2時間、約500〜550℃の温度での中間熱処理を施し、 次いで工程(c)を繰り返す、 (e)該インプラントの形状をなすようにロッドを機械加工する、 (f)(i)該インプラントの力セグメントを、オーステナイト態においてイ ンプラントがとるべき直径に膨張させること、 (ii)該インプラントに、約0.5〜1.5時間、約450〜550℃ でのポリゴニゼーション熱処理を施し、次いで約2〜50分間、約600〜80 0℃での溶体化処理を施し、次いで約0.15〜2.5時間、約350〜500 ℃での時効処理を施すこと、 (iii)インプラント力セグメントを、約7%未満の歪を有する調整直 径に変形し、かつ温度T<Ms+30℃で行なわれ、ここでMsはマルテンサイト 変態が始まる温度であり、次に、該インプラントをオーステナイト変態が終了す る温度以上に加熱すること、 を含む最終の熱処理および記憶処理をインプラントに施し、 それによって、インプラントが上記(i)でとる直径を有するオーステナイト態 と、それが調整直径およびオーステナイトの直径の間の中間直径である直径を有 するマルテンサイト態とを有するインプラントが得られる、 各工程を備えた方法。 16. NiTi合金から、オーステナイト形状およびマルテンサイト形状に各 々対応するオーステナイト記憶ステイク(stakes)およびマルテンサイト記憶ス テイクを有する2方向性SMEを示すチューブカップリングを製造する方法であ って、 (a)NiTiロッド試料を、約0.5〜2.5時間、約450〜550℃の 温度に加熱し、次いで、As点とAf点との温度差について試料を試験し、ここで As点はオーステナイト変態、すなわちマルテンサイト態ないしオーステナイト 態の間の変態が始まる温度であり、As点はオーステナイト変態が終了する温度 である、 (b)ロッドに、工程(*a)で得られたAf点−As点の差に基づく第1の熱 処理を次のように施す、 − 該差が約7℃未満である場合、約0.5〜1.0時間、約450〜 500℃の温度にワイヤーを熱処理する; − 該差が約7℃超である場合、約1.0〜2.5時間、約510〜5 50℃の温度にワイヤーを熱処理する; (c)ロッドに、同時の加熱を伴う5sec-1未満の歪速度による温間引抜き を含むTMTを施し、この工程における全歪は55%未満である、 (d)工程(c)における変形が最終形状の断面形状をなさなかった場合、ロ ッドに、約0.5〜2時間、約500〜550℃の温度での中間熱処理を施し、 次いで工程(c)を繰り返す、 (e)該インプラントの形状をなすようにロッドを機械加工する、 (f)(i)該カップリングに、約0.5〜1.5時間、約450〜550℃ でのポリゴニゼーション熱処理を施し、次いで約2〜50分間、約600〜80 0℃での溶体化処理を施し、次いで約0〜2.5時間、約350〜500℃での 時効処理を施すこと、 (ii)該カップリングを、オーステナイト態においてカップリングがと るべき直径に膨張させること、 (iii)該カップリングに、約10分超の間、約500〜600℃での 記憶熱処理を施し、次いで約0.15〜2.5時間、約350〜500℃での時 効処理を施すこと、 を含む最終の熱処理および記憶処理をインプラントに施し、 それによって、カップリングが工程(ii)で成形された直径を有するオーステナ イト態と、オウプリング(oupling)が調整IDおよびオーステナイト態におけ るカップリングの直径の間の中間直径である直径を有するマルテンサイト態とを 有するカップリングが得られる、 各工程を備えた方法。
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