JP2001523925A - 改良型非線形エコー経路検出を有するデュアルhアーキテクチャを利用するエコーキャンセラ - Google Patents

改良型非線形エコー経路検出を有するデュアルhアーキテクチャを利用するエコーキャンセラ

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JP2001523925A
JP2001523925A JP2000521639A JP2000521639A JP2001523925A JP 2001523925 A JP2001523925 A JP 2001523925A JP 2000521639 A JP2000521639 A JP 2000521639A JP 2000521639 A JP2000521639 A JP 2000521639A JP 2001523925 A JP2001523925 A JP 2001523925A
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echo
signal
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echo canceller
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ピー. ラバーテュークス,ケネス
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テラブス オペレーションズ,インコーポレイティド
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B3/00Line transmission systems
    • H04B3/02Details
    • H04B3/20Reducing echo effects or singing; Opening or closing transmitting path; Conditioning for transmission in one direction or the other
    • H04B3/23Reducing echo effects or singing; Opening or closing transmitting path; Conditioning for transmission in one direction or the other using a replica of transmitted signal in the time domain, e.g. echo cancellers
    • H04B3/234Reducing echo effects or singing; Opening or closing transmitting path; Conditioning for transmission in one direction or the other using a replica of transmitted signal in the time domain, e.g. echo cancellers using double talk detection
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04MTELEPHONIC COMMUNICATION
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    • H04M9/08Two-way loud-speaking telephone systems with means for conditioning the signal, e.g. for suppressing echoes for one or both directions of traffic
    • H04M9/082Two-way loud-speaking telephone systems with means for conditioning the signal, e.g. for suppressing echoes for one or both directions of traffic using echo cancellers

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Abstract

(57)【要約】 高感度非線形エコー経路応答検出(300)を提供する、エコーキャンセラ・システムで使用されるエコーキャンセラ回路(25)が示される。エコーキャンセラ回路(25)は、呼の間に発生するエコー応答をシミュレートする非適応タップ係数を有する第1デジタル・フィルタ(35)を備えている。呼の間に発生するエコー応答をシミュレートする適応タップ係数を有する第2デジタル・フィルタ(30)もまた使用される。第2デジタル・フィルタの適応タップ係数は呼の持続時間を通じて更新される。係数転送制御装置がエコーキャンセラ回路(25)内に配置され、1つかそれ以上の転送条件の集合が満たされる時に第2デジタル・フィルタの適応タップ係数を転送し、第1デジタル・フィルタのタップ係数を置換する。非線形エコー経路応答検出器(300)が提供される。非線形エコー経路検出器は、第1及び第2デジタル・フィルタの1つかそれ以上のパラメータに応答して非線形経路条件を検出する。本発明の1つの実施形態によれば、非線形エコー経路検出器(300)は、係数転送制御装置(65)によって実行される転送の数に対応する転送密度値に応答する。本発明のさらに別の実施形態によれば、非線形エコー経路検出器(300)は、非線形経路条件を検出するため、第2デジタル・フィルタの係数時間分散特性に応答する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 関連出願の相互参照 本出願と同じ日付で出願された以下の出願は、引用によって本出願の記載に援
用する。11724US01、「改良型係数転送を有するデュアルHアーキテク
チャを利用するエコーキャンセラ」、11998US01、「改良型ダブルトー
ク検出を有するデュアルHアーキテクチャを利用するエコーキャンセラ」、12
000US01、「可変適応利得設定を有するデュアルHアーキテクチャを利用
するエコーキャンセラ」、12001US01、「改良型非線形プロセッサを有
するデュアルHアーキテクチャを利用するエコーキャンセラ」、12002US
01、「分割適応利得設定を有するデュアルHアーキテクチャを利用するエコー
キャンセラ」。
【0002】 連邦政府の後援による研究または開発に関する供述 該当せず 発明の背景 長距離電話施設は普通、異なった市内交換区域の中継局間の4線式伝送回線と
、個々の加入者を中継局と接続する各区域内の2線式回線とを備えている。異な
った交換区域の加入者間の呼は、各区域の2線式回線と区域間の4線式回線を通
じて伝えられ、2線式及び4線式回線間の音声エネルギーの変換はハイブリッド
回路によって達成される。理想的には、ハイブリッド回路入力ポートは2線式及
び4線式回線のインピーダンスに完全に整合し、その平衡ネットワーク・インピ
ーダンスは2線式回線のインピーダンスに完全に一致する。この場合、1つの交
換区域から他の交換区域に伝送された信号が元の区域にエコーとして反射または
戻ってくることはない。残念ながら、異なった2線式及び4線式回線間に本質的
に存在するインピーダンスの差のためと、音声帯域の各周波数でインピーダンス
を整合しなければならないため、与えられたハイブリッド回路が個々の2線式及
び4線式伝送回線のインピーダンスに完全に整合することはほぼ不可能である。
従って、エコーは長距離電話システムの特徴的な部分である。
【0003】 望ましくないものではあるが、エコー経路の時間遅延が例えば約40ミリ秒未
満といった比較的短いものである限り、エコーは電話システムにおいて許容でき
る。しかし、さらに長いエコー遅延は遠端話者の気を散らし完全に混乱させるの
で、それを許容できるレベルまで低減するため、経路の各端方向のエコーキャン
セラを利用することがあるが、これはそれがなければ遠端話者に戻ってくるであ
ろうエコーを打ち消すものである。周知のように、エコーキャンセラは4線式回
線の受信チャネル上の信号を監視し、伝送チャネルを通じて戻ってくると予想さ
れる実際のエコーの推定を生成する。次にエコー推定が伝送チャネルの減算回路
に与えられ、実際のエコーを除去または少なくとも低減する。
【0004】 最も単純な形態では、エコー推定の生成は、受信チャネル上で信号の個別のサ
ンプルを得るステップと、サンプルをシステムのインパルス応答と畳み込むステ
ップと、その後適当な時点で結果として得られた生成物すなわちエコー推定を伝
送チャネル上の実際のエコーから減算するステップとを含む。実際には、エコー
推定の生成はそれほど簡単ではない。
【0005】 伝送回線は、全く抵抗性のものを除いて、振幅、位相振幅及び位相分散特性を
有するインパルス応答を示すが、位相シフトと振幅減衰は周波数と共に変化する
ため、これらは周波数に依存する。このため、エコー推定を生成する適切な既知
の技術は、エコー経路で予想される実際のエコーを適度に表すエコー推定を得る
ために、畳み込み処理を通じてエコーを発生する信号の複数のサンプルとシステ
ムのインパルス応答のサンプルを操作するステップを考慮する。こうしたシステ
ムの1つが図1に示される。
【0006】 図1に示されるシステムでは、遠隔電話システムからの遠端信号xが伝送路1
0で市内受信される。前に述べた市内システムの欠陥のため、信号xの一部は市
内電話システムからの信号vと共に伝送路15で遠隔サイトにエコーバックされる
。エコー応答はここでは次の等式に対応する信号sとして示される。 s=x* h ここでhはエコー特性のインパルス応答である。すなわち、近端から遠端に送信
される信号は、エコー打ち消しがない場合信号yであるが、これは電話信号vと
エコー信号sの合計である。この信号は図1の伝送路15のyとして示される。
【0007】 信号yからエコー信号成分sを低減及び/または除去するため、図1のシステ
ムは、インパルス・エコー応答hの推定であるインパルス応答フィルタ/h(こ
れ以降図1に示されているようなhバーの代りに/hと表記する)を有するエコ
ーキャンセラを使用する。すなわち、エコー信号sの推定を表す別の信号/s(
これ以降図1に示されているようなsバーの代りに/sと表記する)が次の等式
によりエコーキャンセラによって生成される。
【0008】 /s=/h* x エコーキャンセラはエコー推定信号/sを信号yから減算して伝送路20の信号
eを生成するが、これが遠端電話システムに戻る。すなわち信号eは次の等式に
対応する。 e=s+v−/s≒v すなわち、遠端局に戻る信号は近端電話システムの信号vによって決定される。
エコー・インパルス応答/hが実際のエコー応答hに密接に相関するほど、/s
はsに密接に近似するので、信号eのエコー信号成分sの大きさはさらに十分に
低減される。
【0009】 エコー・インパルス応答モデル/hは、インパルス応答^h(これ以降図2に
示されているようなhハットの代りに^hと表記する)を有する適応デジタル・
フィルタによって置換される。一般に、こうした適応応答フィルタのタップ係数
は、正規化最小平均二乗適応として知られる技術を使用して見つけられる。 この適応エコーキャンセラ・アーキテクチャは、エコー経路応答hの変化に容
易に適応する能力を有するエコーキャンセラを提供するが、「ダブルトーク」(
double talk)(エコーキャンセラから見て決められるように遠端の話者と近端の
話者の両方が同時に話す時に発生する条件)が存在する場合、最適状態に及ばな
いエコー打ち消し応答を大変発生しやすい。
【0010】 ダブルトーク条件に対するこの敏感さを低減するため、1つのエコーキャンセ
ラで非適応応答と適応応答両方のフィルタを使用することが提案されている。こ
うしたエコーキャンセラの1つが、1974年1月22日オチアイ(Ochiai)他に対し
て発行されたUSPN3,787,645 で説明されている。このエコーキャンセラは現在一
般にデュアルHエコーキャンセラと呼ばれている。
【0011】 エコーキャンセラ回路に直面するもう1つの問題は、エコー経路応答が非線形
である可能性である。この非線形エコー経路は、例えばセルラ電話システムでよ
く見られる。エコーキャンセラは非線形エコー応答に応答して適当な方法でエコ
ーを打ち消すだけでなく、第1に非線形応答の存在を検出することができなけれ
ばならない。本発明者が認識しているところによれば、デュアルHアーキテクチ
ャ自体を利用して非線形エコー経路の検出を支援し、それによって、エコーキャ
ンセラが適当な方法で応答するような条件をエコーキャンセラに信号で伝えるこ
とができる。
【0012】 発明の概要 高感度非線形エコー経路応答検出を提供する、エコーキャンセラ・システムで
使用されるエコーキャンセラ回路が示される。エコーキャンセラ回路は、呼の間
に発生するエコー応答をシミュレートする非適応タップ係数を有する第1デジタ
ル・フィルタを備えている。呼の間に発生するエコー応答をシミュレートする適
応タップ係数を有する第2デジタル・フィルタも使用される。第2デジタル・フ
ィルタの適応タップ係数は呼の持続期間を通じて更新される。係数転送制御装置
がエコーキャンセラ回路内に配置され、1つかそれ以上の転送条件の集合が満た
される時第2デジタル・フィルタの適応タップ係数を転送し、第1デジタル・フ
ィルタのタップ係数を置換する。非線形エコー経路応答検出器が提供される。非
線形エコー経路検出器は第1及び第2デジタル・フィルタの1つかそれ以上のパ
ラメータに応答して非線形経路条件を検出する。
【0013】 本発明の1つの実施形態によれば、非線形エコー経路検出器は、既知の期間に
係数転送制御装置によって実行される転送の数に対応する転送密度値に応答する
。本発明のさらに別の実施形態によれば、非線形エコー経路検出器は、第2デジ
タル・フィルタの係数時間分散特性に応答して非線形エコー経路条件を検出する
【0014】 発明の詳細な説明 図2は、本発明を実現する際使用するのに適したデュアルhエコーキャンセラ
の1つの実施形態を示す。示されるように、一般に25で示されるエコーキャンセ
ラには、エコー応答hをモデル化するために非適応フィルタ/hと適応フィルタ
^hの両方が含まれる。フィルタ/hと^hは各々好適には、各々対応するタッ
プ係数を有する複数のタップを備える有限インパルス応答(FIR )フィルタのよ
うなデジタル・フィルタとして実現される。この概念はIIR フィルタにも拡張さ
れる。FIR フィルタが使用される場合、各FIR フィルタの持続時間は、エコーキ
ャンセラ25が配置されるチャネルのエコー応答の持続時間に十分に及ぶものであ
る。
【0015】 非適応フィルタ/hの出力は伝送路30で得られ、適応フィルタ^hの出力は伝
送路35で得られる。伝送路30及び35の各信号は伝送路40の信号プラス・エコーか
ら減算され、それぞれ伝送路50及び55のエコー補償信号を生成する。好適にはソ
フトウェア・スイッチであるスイッチ45が使用され、伝送路50の出力信号か、ま
たは伝送路55の出力信号かの何れかを伝送路60のエコーキャンセラ出力に提供す
る。スイッチ45は、収束中^hフィルタに基づいてエコー補償を提供するために
使用され、次に収束後/hフィルタに基づいてエコー補償を提供するよう切り換
えられる。さらに、スイッチ45は、ダブルトーク条件の検出に応答して/hフィ
ルタに基づくエコー補償を提供するよう操作される。
【0016】 転送制御装置65が使用され、フィルタ/hのタップ係数を置換するためにフィ
ルタ^hのタップ係数を転送する。示されるように、転送制御装置65は多数のシ
ステム入力信号を受信するよう接続されている。本発明に関連して特に重要なこ
とだが、転送制御装置65は信号プラス・エコー応答yと、それぞれ伝送路50及び
55の各エコーキャンセラ信号/e及び^e(これ以降図2に示されているような
eバーまたはeハットの代りに/eまたは^eと表記する)を受信する。転送制
御装置65は好適には、エコーキャンセラ25を実現するために使用される1つかそ
れ以上のデジタル信号プロセッサのソフトウェアで実現される。
【0017】 上記で示したように、当該技術は^hから/hへのタップ係数の転送が発生す
る方法と条件に関連する教示がかなり不足している。本発明者は新しい方法と、
新しいエコーキャンセラを実現しているが、そこでは選択された基準が満たされ
た時だけタップ係数転送が転送制御装置65によってなされる。結果として得られ
るエコーキャンセラ25は、ダブルトーク感受性が減少しダブルトーク検出能力が
増大している点で大きな利点を有する。さらに、それは推定/hの単調な改善を
保証する。
【0018】 上記のシステムはエコー反射減衰量エンハンスメント(ERLE)として知られる
パラメータを使用してシステム性能を測定及び追跡する。転送制御装置65が^h
から/hへのタップ係数の転送を行うかに関する決定では2つのERLEパラメータ
値が使用される。第1のパラメータ/E(これ以降図3の85に示されているよう
なEバーの代りに/Eと表記する)は次のように定義される。
【0019】 /E=y/(/e) 同様に、パラメータ^E(これ以降図3の95に示されているようなEハットの
代りに^Eと表記する)は次のように定義される。 ^E=y/(^e) 各値^E及び/Eはあらかじめ決められた数のサンプルについて平均され、転送
決定のためシステムで使用される平均された^E及び/Eの値が得られる。
【0020】 図3は、パラメータ^E及び/Eを使用してフィルタ^hから/hへのタップ
係数転送を制御するエコーキャンセラ25を実現する1つの方法を示す。示される
ように、エコーキャンセラ25は、呼の初期部分の間、ステップ80で、係数のデフ
ォルト/h集合を提供する。/hに対するタップ係数値が設定された後、ステッ
プ85で/Eの測定がなされ、フィルタ/hのタップ係数値の性能が測定される。
【0021】 ステップ80及び85の初期化シーケンスの後、またはそれと同時に、エコーキャ
ンセラ25は^hの係数の適応を開始及び継続し、システム全体のエコー応答hを
さらに十分に一致させる。図3に示されているように、この操作はステップ90で
行われる。好適には、適応は正規化最小平均二乗法を使用してなされるが、他の
適応方法(例えば、LMS 及びRLS )も使用される。
【0022】 ある期間、好適にはあらかじめ決められた最小期間の経過後、エコーキャンセ
ラ25はステップ95で^Eの測定を行う。好適には、この測定は平均測定である。
ステップ100 では、エコーキャンセラ25は^Eの値を/Eの値と比較する。^E
の値が/Eの値より大きければ、ステップ105 でフィルタ^hのタップ係数が転
送され、フィルタ/hのタップ係数を置換する。しかし、この基準が満たされな
い場合、エコーキャンセラ25はステップ90で適応フィルタ^hの係数の適応を継
続し、ステップ95で^Eの値を定期的に測定し、条件が満たされるまでステップ
100 で比較を行う。
【0023】 示されていないが、他の転送条件が上記のものに加えて課されることもある。
例えば、エコーキャンセラは、転送が行われる前に遠端信号が存在するという必
要条件を課すことがある。さらに、ダブルトーク条件の期間では転送が抑制され
ることがある。システム要求に基づいてさらに別の条件が課されることがある。 ^Eが/Eより大きいことをエコーキャンセラ25が見つけると、上記で示され
た転送が行われる。さらに、エコーキャンセラ25は^Eの値をEmax として保存
する。この操作は図3のステップ110 で示される。すなわち、Emax は、呼の持
続時間を通じて発生するERLEの最大値であり、そこで転送が行われる。この値は
、^Eと/Eの比較に加えて後でさらに使用され、^hのタップ係数が転送制御
装置65によって転送され/hのタップ係数を置換するかどうかを制御する。この
さらなる処理は図3のステップ115 、120 及び125 で示される。各々の場合で、
タップ係数転送は、1)^Eが現在の/Eより大きい、2)^Eが呼の過程で使
用された以前のどの/Eの値より大きいという2つの条件の両方を満たす時だけ
行われる。(^EはEmax より大きい)2つの基準が満たされる都度、エコーキ
ャンセラ25の転送制御装置65はタップ係数転送を実行し、今後の比較のために前
のEmax の値を現在の^Eの値で置換する。
【0024】 ^Eが、係数転送が行われる前の呼の過程を通じて使用されるどの/Eの値よ
り大きいことを要求することは、2つの有益かつ望ましい効果を有する。第1に
、各転送はエコー経路応答のより良好な推定でフィルタの前のタップ係数を置換
することが多くなる。第2に、この転送要求はエコーキャンセラ・システムのダ
ブルトーク保護を向上させる。ダブルトーク時に正のERLE ^Eを有することは
可能であるが、ダブルトーク時に^EがEmax より大きい確率は、Emax の値が
増大するに連れて減少する。従って、ダブルトーク時の望ましくない係数転送は
、呼の持続時間を通じてEmax の値が増大するに連れてますます起こりにくくな
る。
【0025】 エコーキャンセラ25はEmax の値に上部境界と下部境界の両方を課すことがあ
る。例えば、Emax は6dBの下部境界値と25dBの上部境界値を有することがある
。下部境界の目的はダブルトーク条件時の通常の転送を防止することである。音
声入力を使用するシミュレーションで示されているところでは、ダブルトーク時
、6dBを越える値のERLEは非常に低い確率の事象であったので、Emax の初期値
として適当である。Emax の上部境界は、Emax をさらなる転送が不可能となる
値に設定することによる誤った高度な測定を防止するために使用される。
【0026】 Emax の値は、例えば、各呼の開始時には下部境界値に設定すべきである。こ
れを行わない場合、新しい呼に対するエコーキャンセラ25のエコーキャンセラ応
答が前の呼の終了時に存在した応答の品質を越えるまで、新しい呼でのタップ係
数転送が妨げられる。しかし、この基準が次の呼の間に満たされないことがあり
、その場合エコーキャンセラ25は準最適なタップ係数値を使用して動作すること
になる。Emax をさらに低い値に再設定することでタップ係数転送が行われる可
能性は増大し、/hフィルタが新しい呼のエコー経路応答にさらに密接に対応す
るエコー打ち消しのためのタップ係数を使用することを確保する助けになる。
【0027】 Emax 値の変化を実現する1つの方法が、図4のエコーキャンセラ動作流れ図
で示される。^EがEmax より大きいということ以外の全ての転送条件が満たさ
れ、この条件があらかじめ決められた持続時間の間残っている場合、エコーキャ
ンセラ25はEmax 値を、例えば下部境界値に再設定する。図4に示される例の動
作では、エコーキャンセラ25はステップ140 で^EがEmax の下部境界より大き
いかを決定し、ステップ145 でEmax の現在の値より小さいかを決定する。ステ
ップ150 で決定されるようにこれらの両方の条件があらかじめ決められた期間真
であり、かつ他の全ての転送基準が満たされている場合、ステップ155 でエコー
キャンセラ25はEmax 値をさらに低い値、例えばEmax 値の下部境界に再設定す
る。このようにEmax 値を下げることでその後のタップ係数転送の可能性が増大
する。
【0028】 Emax の下部及び上部境界に、それぞれ6dB及び24dB以外の値を選択すること
も本システムで可能である。6dBより小さいEmax の下部境界を選択すると再設
定操作または新しい呼の後タップ係数転送は比較的迅速になるが、ダブルトーク
保護はある程度犠牲になる。しかし、6dBより大きい値はより長い期間タップ係
数転送を抑制するが、エコーキャンセラのダブルトーク耐性を向上させる。同様
に、Emax が再設定される前のあらかじめ決められた待機時間の値を変化させる
ことも、エコーキャンセラの性能を調整するために使用される。あらかじめ決め
られた待機時間Tが短くなると再収束転送は高速になるが、ダブルトーク耐性は
ある程度犠牲になる。あらかじめ決められた待機時間の値が大きくなることにつ
いて逆のことが言える。
【0029】 上記のエコーキャンセラ・システムのさらに別の修正は、タップ係数転送の瞬
間Emax として保存された値に関する。転送の瞬間の^Eの値に等しくEmax
設定する代わりに、Emax が^Eから一定の値(例えば1、3、または6dB)を
減算した値に等しい値に設定されることがある。しかし、Emax 値がEmax の下
部境界値より低い値に設定されることは決してない。さらに、新しく緩和された
max はEmax の前の値より小さくないという、さらなる条件が課されることも
ある。上記のEmax 値の「緩和」は発生する転送の数を増大し、さらに、^Eが
/Eより大きいという条件に決定を行う際の重みを提供する。
【0030】 容易に認識されるように、本発明のエコーキャンセラは広範囲な方法で実現さ
れる。好適には、エコーキャンセラ・システムはフィルタ及び転送操作を実行す
る1つかそれ以上のデジタル信号プロセッサを使用して実現される。様々な信号
のデジタル・アナログ変換は、デジタル信号プロセッサによって使用される周知
の技術によって実行される。
【0031】 上記の転送基準を無効にすべきいくつかの状況が存在する。例えば、1)長期
間ERLEが低いままであり、2)/hに対する^hの小さいが適度の性能上の
利点が長期間にわたって持続する場合、転送基準は好適には無効にされる。 転送基準を無効にすべき場合の1つは、定常状態のERLEがEmax の下部値
以下に留まっている場合である。こうした場合は、近端から入る高レベルで一定
の背景雑音が存在し、測定されるERLEを大きく低下させている時発生するこ
とがある。ERLEがEmax の下部境界より大きくない場合、上記の処理は転送
の発生を妨げるので、低ERLE状況では転送は不可能である。/hは新しい低
ERLE呼の開始時に前の呼に対する解を含むので、上記の転送基準を無効にす
ることが好適な場合がある。
【0032】 上記の転送基準を無効にする第1の条件は、比較的長い適応期間(例えば15
0〜500msec)にわたって低ERLE測定が持続することである。低ER
LE呼は/hと^hの間のERLEの差が小さい傾向がある(1dBの差が観察
される最大の差である)ので、長期間ERLEが低いことが確認されると、転送
発生のために必要な^hと/hのERLE差は低減される(例えば0または1d
Bに)。補償のために要求が課され、転送が可能になるまで長期間(例えば75
〜200msec)/hと^hの小さいERLE差が維持される。
【0033】 各フィルタ^h及び/hには好適にはエコー経路応答の非直線性を補償する1
つかそれ以上のD.C.タップが含まれる。その結果は、このフィルタがD.C
.シフトを十分正確にモデル化し、D.C.非直線性が存在するにもかかわらず
高ERLEが達成されるということである。 エコー経路応答の非直線性がさらに複雑になると、一般にさらに複雑な非線形
処理が要求される。エコーキャンセラ25がこうした非直線性を処理する1つの
方法は、その教示を引用によって本明細書の記載に援用する、___と題された
U.S.S.N.___(代理人事件整理番号No.___)に示されている。
エコーキャンセラが非直線性を補償するさらに別の方法は、^hフィルタを使用
してエコーを打ち消すようスイッチ45を管理することによる。これは、短期間
の解が長期間の線形応答から逸脱している場合でもNLMS適応処理はエコー経
路の非直線性についてERLEを最大化するような最上の短期間の解を発見しよ
うとするため、^hフィルタは非直線性に対してより時間応答的であるという事
実によっている。
【0034】 本発明者は、エコー経路が非線形成分を有するか否かによって、^hから/h
への係数転送の数に差が生じることを認識している。エコー経路が完全な線形応
答を有する場合、^hのタップ係数は一般にエコー経路の線形インパルス応答を
反映する。非線形残留エコー信号を有する非線形エコー経路では、残留エコーは
線形応答と比較して増大する傾向がある。この残留エコーを低減しようとして、
^hのタップ係数は短期間に、線形インパルス応答から離れて動き短期間ERL
Eを最大化する。これは絶えず短期間ERLEを最小化しようとする最小平均二
乗適応処理を使用してタップ係数が適応されるために発生する。エコー信号の非
直線性が増大するに連れて、短期間の改善を得るために元の線形位置から離れる
タップ係数の影響は顕著になる。
【0035】 線形エコー経路の場合、エコーキャンセラ25の動作論理は、エコーキャンセ
ラ25がタップをモデル・エコー経路応答に調整し、そのモデルをフィルタ^h
に転送するので、多数の転送が呼の開始時に発生すると想定している。初期収束
期間後、エコー経路が全く非線形である場合、単位時間当りの転送の予想数は少
なくなる。逆に、線形エコーキャンセラを使用する場合、非線形呼に対する最上
の打ち消し解は時間と共に変化する。その結果、/hフィルタの非適応タップは
、^hフィルタ応答の^E値と比較する時急速に準最適となる。例えば、/h係
数は、約50ミリ秒以内の^hと比較すると準最適となる。その結果、転送密度
、すなわち単位時間当りの転送の数は多くなり、呼全体を通じて多いままである
【0036】 上記を考慮して、エコーキャンセラ25は収束期間後の転送密度を測定し、エ
コー経路応答が線形であるかまたは非線形であるかを決定する。このため、エコ
ーキャンセラ25は転送密度しきい値TDTを保存するようプログラムされる。
エコーキャンセラ25はある期間に発生する転送数TCをカウントする。このカ
ウントは転送密度しきい値TDTと比較される。このカウントTCと、ひいては
転送密度が転送密度しきい値TDTを越えると、エコーキャンセラ25は非線形
エコー経路応答の存在を宣言し、エコー信号を打ち消すために必要な適当な操作
を実行する。カウントTCと、ひいては転送密度がしきい値TDT以下であれば
、エコーキャンセラ25は線形エコー打ち消しとしてエコー打ち消しを処理する
【0037】 TCの値は多数の異なった方法で計算される。それはあらかじめ決められた間
隔Tで定期的に読み取られ読み取り直後にリセットされるソフトウェア・カウン
タを使用して計算される。結果として得られるカウントが直接使用され転送密度
しきい値TDTと比較される。この場合、転送密度しきい値TDTの値は、ソフ
トウェア・カウンタを読み取るために使用される期間に基づいて選択される。
【0038】 TCの値を決定するさらに複雑な処理では、ソフトウェア・カウンタが読み取
られる時間及び対応するカウンタ値がメモリに保存される。カウンタ値の次の読
み取り時に、カウンタ値とカウンタが次に読み取られる時間の両方が示される。
次にTCの値が、最初と最後のカウンタ値の差を最初と最後の時間値で除算した
ものとして計算される。
【0039】 TCの値は平均転送密度値にも対応する。この場合、値TCは、単位時間当り
の転送数の移動平均を計算するデジタル・フィルタを使用して計算される。こう
したフィルタは、好適には低速な動作開始時定数と高速な減衰時定数を有するが
、これは強制的ではない。あらかじめ決められた期間を有するフレームの間転送
が行われる都度1の値が平均フィルタに供給される。フレームの間転送が行われ
ない都度0の値が平均フィルタに供給される。平均フィルタの出力がしきい値T
DVを越えると、非線形条件が宣言される。
【0040】 この状況は図5に示される。図示されるように、転送が行われた各フレームの
間に1の値がフィルタ入力に印加される。フレームの間に転送が行われなかった
場合0の値がフィルタ入力に提供される。入力値は線175で示され、出力値は
線180で示される。この出力値が線185で示されたしきい値TDVを越える
と、非線形条件が宣言される。上記のフィルタ構成はハードウェアで実現される
こともある。しかし、好適にはエコーキャンセラ25を実現するために使用され
る1つかそれ以上のデジタル信号プロセッサのソフトウェアで実現される。
【0041】 図4の処理の操作に上記のしきい値検出処理を組み込む1つの方法が図6に示
される。示されるように、ステップ190で平均フィルタは転送が行われたこと
を通知される。結果として得られた濾波された値がステップ195で取出され、
ステップ200でしきい値と比較される。その値がしきい値TDVを越えると、
ステップ205でEmax 値が検査され、非線形エコー経路条件が宣言される前に
しきい値(例えば12dB)より上であることが確認される。Emax がこの値よ
り低い場合、この宣言は行われない。v値があらかじめ決められた値より大きい
ことを確認するこの検査は、非線形エコー経路条件が適応フィルタの収束及び再
収束期間中に宣言されないことを確実にする助けになる。Emax がこの値より大
きい場合、ステップ210で非線形エコー経路応答が宣言される。
【0042】 フィルタ^hの1つかそれ以上の特性を使用して非直線性を検出するさらに別
の方法が図7及び図8に関連して示される。このさらに別の方法によれば、タッ
プ係数値の時間分散が使用され、エコー経路が線形かまたは非線形かが決定され
る。 各タップに関連する時間遅延に関する^hフィルタのタップ係数のグラフが線
形エコー経路応答について図7に示される。図示されるように、^h応答は、少
数の大きさの大きいタップ(ここでは0〜100の番号のタップとして示される
)と0に近い多数のタップ(ここでは101〜511の番号のタップとして示さ
れる)から構成されている。他の線形エコー経路も一般に同様の結果を生じるが
、そこでは合計数のうち小さな割合のタップがエコー応答をモデル化するために
使用され、多数のタップはほぼ0に等しい係数を有する。すなわち、^h係数は
一般に小さな時間分散値を有する(すなわち、^h係数のエネルギーの大部分は
小さな時間の窓に制限される)。
【0043】 図8は、非線形エコー経路のエコー応答をモデル化しようとする時の^hの係
数値を示す。この場合、大きなタップ係数を有するタップの数と低い値のタップ
係数を有するタップの数の比は、図7の線形の場合ほど大きくない。^hのタッ
プのエネルギーはタップ間により幅広く分散される。比較的低い値のタップ係数
は、エコーの非線形成分を打ち消す短期間解を見つける際有効な役割を演じるの
で、非線形の場合はるかに多い。すなわち、非線形エコー経路をモデル化しよう
とする時係数は一般に大きな時間分散値を有する(すなわち、タップ・エネルギ
ーは多数のタップにわたって分散される)。
【0044】 本発明者によって認識された上記の特性を考慮すると、エコーキャンセラ25
は^hフィルタのタップ係数の時間分散を計算して、エコー経路が線形かまたは
非線形かを決定する。時間分散値はしきい値と比較される。しきい値は時間分散
を測定する方法によって実験的に選択される。時間分散値がしきい値を越えると
、非線形エコー経路が宣言される。そうでない場合、エコー経路は線形であると
想定される。この決定を行う際ヒステリシスが使用される。
【0045】 時間分散値は多くの方法で計算できる。1つの方法によれば、エコーキャンセ
ラは合計タップ・エネルギーのうち最大Mタップに属する部分の逆数を見つける
。ここでMは^hフィルタのタップの合計数に比較して小さい数である。時間分
散を計算するさらに別の方法によれば、エコーキャンセラは、L最低タップ係数
と最大タップ係数の数Mの比を測定する。どのように測定されようとも、時間分
散は線形呼の場合より非線形呼の場合の方が大きい。
【0046】 エコーキャンセラ25の時間分散処理は、精度を改善する少数の他の処理によ
って強化されることがある。例えば、エコーキャンセラ25は、非線形エコー経
路を宣言する前に時間分散値があらかじめ決められた期間しきい値の上にあるこ
とを要求することがある。この要求は、大きな時間分散値を特徴とすることもあ
る収束及び再収束の期間が誤って非線形検出器の処理を作動しないようにする助
けになる。またさらに、エコーキャンセラは、非線形エコー経路を宣言する前に
、背景雑音の測定がなされることを要求することがある。高レベルの背景雑音は
時間分散を増大し、誤って非直線性を示すことがある。エコーキャンセラ25は
、非線形エコー経路の存在を宣言する前に低背景雑音条件としきい値以上の高時
間分散値の両方を要求するようプログラムできる。
【0047】 図4に示される処理で時間分散処理を実現する1つの方法が図9に示される。 非線形エコー経路が検出されると、エコーキャンセラ25は好適には時間変化
モードに入る。このモードでは、出力決定論理はエコー応答を補償する^hフィ
ルタを使用するようバイアスをかけられる。これは例えば、^h出力が一貫して
エコー補償のために使用されるようにスイッチ45を切換えることで達成される
。また、このバイアスは、切換えがさらに起こりやすくなるように、上記で論じ
られた^hから/hへの転送基準を変化させることで達成されることもある。さ
らに、^hのタップ係数を適応するために使用される適応利得は好適には下げら
れるので、タップ係数が変化する速度が低下し、短期間解の行き過ぎが防止され
る。さらに、タップ係数の分割適応は時間変化モードでは抑制される。この分割
適応は、本出願と同じ日付で出願された、「適応係数の分割適応を有するデュア
ルHエコーキャンセラ」と題されたU.S.S.N.___(代理人事件整理番
号No.___)に示され説明されている。
【0048】 適応係数に基づいて非直線性を検出するさらに別の方法はある時間にわたる各
タップの変化を監視することである。大きなタップの変化は非直線性を示し、低
いタップの変化は線形エコー経路応答を示す。 図10は、多チャネル通信伝送でエコーを打ち消すために使用される、一般に
700で示されるエコーキャンセラ・システムの1つの実施形態を示す。示され
るように、システム700には、T1伝送のような多チャネル通信データを受信
するよう接続された入力705が含まれる。中央制御装置710は伝送の様々な
チャネルをデインタリーブし、データ・バス720を通じてそれらを対応する畳
み込みプロセッサ715に提供する。畳み込みプロセッサ715の中で、上記の
操作の大部分が行われる。各畳み込みプロセッサ715は、伝送路730の伝送
の少なくとも1つのチャネルを処理するよう設計されている。各畳み込みプロセ
ッサ715が対応するチャネルを処理した後、結果として得られるデータがデー
タ・バス720に配置される。中央制御装置710はデータを適切な多チャネル
形式(例えば、T1)に多重化し、伝送路735で再伝送する。ユーザ・インタ
ーフェース740が提供され、システムの様々なユーザ・プログラム可能パラメ
ータを設定する。
【0049】 様々な修正が、基本的な教示から離れることなく上記のシステムになされる。
本発明は1つかそれ以上の特定の実施形態を参照してかなり詳細に説明されたが
、当業者は、添付の請求項に示された本発明の範囲及び精神から離れることなく
変更がなされることを認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、従来のキャンセラのブロック図である。
【図2】 図2は、本発明の1つの実施形態によって動作するエコーキャンセラの概略ブ
ロック図である。
【図3】 図3は、本発明の1つの実施形態によって係数転送を実行する1つの方法のフ
ローチャートである。
【図4】 図4は、本発明のさらに別の実施形態によって係数転送を実行するさらに別の
方法を示すフローチャートである。
【図5】 図5は、転送密度の測定を支援するために使用されるフィルタの入力及び出力
を示す。
【図6】 図6は、図4に関連して前に説明されたエコーキャンセラ動作で非線形エコー
経路検出を実現する1つの方法を示す。
【図7】 図7は、線形エコー経路に応答する時の適応フィルタのタップ係数時間分散を
示す。
【図8】 図8は、非線形エコー経路に応答する時の適応フィルタのタップ係数時間分散
を示す。
【図9】 図9は、図4のエコーキャンセラ動作に適用される時間分散を使用する非線形
検出器を実現する1つの方法を示す。
【図10】 図10は、本発明を利用するエコーキャンセラ・システムを実現する1つの方
法を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 5J023 DB03 DC07 DD01 5K027 BB03 DD10 5K038 AA07 DD03 FF13 5K046 AA05 BA00 EE06 EF21 HH39 HH58 HH59 【要約の続き】 に対応する転送密度値に応答する。本発明のさらに別の 実施形態によれば、非線形エコー経路検出器(300) は、非線形経路条件を検出するため、第2デジタル・フ ィルタの係数時間分散特性に応答する。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エコーキャンセラ回路であって、 呼の間に発生するエコー応答をシミュレートする非適応タップ係数を有する第
    1デジタル・フィルタと、 前記呼の間に発生するエコー応答をシミュレートする適応タップ係数を有する
    第2デジタル・フィルタであって、前記適応タップ係数が前記呼の間に更新され
    る第2デジタル・フィルタと、 1つかそれ以上のあらかじめ決められた条件の集合が存在する時前記第1デジ
    タル・フィルタの前記タップ係数を置換するために前記第2デジタル・フィルタ
    の前記適応タップ係数を転送するよう配置された係数転送制御装置と、 非線形エコー経路条件を検出する、前記第1及び第2デジタル・フィルタの1
    つかそれ以上のパラメータに応答する非線形経路検出器とを備えるエコーキャン
    セラ回路。
  2. 【請求項2】 前記非線形エコー経路検出器が、前記係数転送制御装置によ
    って実行される転送の数に対応する転送密度値に応答する、請求項1に記載のエ
    コーキャンセラ回路。
  3. 【請求項3】 前記係数転送制御装置によって実行される前記転送の数がし
    きい値を越えることを前記転送密度値が示す時、前記非線形エコー経路検出器が
    非線形エコー経路条件を宣言する、請求項2に記載のエコーキャンセラ回路。
  4. 【請求項4】 前記転送密度値が平均値である、請求項3に記載のエコーキ
    ャンセラ回路。
  5. 【請求項5】 前記非線形エコー経路検出器が、 前記係数転送制御装置があらかじめ決められた期間中に転送を実行する時に第
    1の2進状態出力値を、前記係数転送制御装置が前記あらかじめ決められた期間
    中に転送を実行しない時に第2の2進状態出力値を提供する手段と、 前記第1及び第2の2進状態出力値を濾波するフィルタであって、前記フィル
    タが濾波出力値を提供するフィルタと、 非線形エコー経路応答が存在するかを決定するために、前記濾波出力値をあら
    かじめ決められたしきい値と比較する手段とを備える、請求項2に記載のエコー
    キャンセラ回路。
  6. 【請求項6】 前記フィルタが減衰特性より大きな動作開始特性を有する、
    請求項5に記載のエコーキャンセラ回路。
  7. 【請求項7】 前記非線形エコー経路検出器が、非線形エコー経路条件を検
    出するため、前記第2デジタル・フィルタの係数時間分散特性に応答する、請求
    項1に記載のエコーキャンセラ回路。
  8. 【請求項8】 前記係数時間分散特性が、あらかじめ決められたしきい値よ
    り上の係数時間分散を示す時、前記非線形エコー経路検出器が非線形エコー経路
    条件を宣言する、請求項7に記載のエコーキャンセラ回路。
  9. 【請求項9】 第1エコー補償信号を生成するために、信号プラス・エコー
    信号から前記第1デジタル・フィルタの濾波出力信号を減算する第1加算器回路
    と、 第2エコー補償信号を生成するために、前記信号プラス・エコー信号から前記
    第2デジタル・フィルタの濾波出力信号を減算する第2加算器回路とをさらに備
    える、請求項1に記載のエコーキャンセラ回路。
  10. 【請求項10】 前記第1エコー補償信号かまたは前記第2エコー補償信号
    かの何れかをエコーキャンセラの出力に選択的に提供するスイッチであって、前
    記スイッチが、前記非線形エコー経路検出器が非線形エコー経路条件を検出する
    時に前記第2エコー補償信号を提供するよう選択されるスイッチをさらに備える
    、請求項9に記載のエコーキャンセラ。
  11. 【請求項11】 エコーキャンセラであって、 呼の遠端信号を受信する少なくとも1つの入力と、 前記呼の信号プラス・エコー信号を受信する少なくとも1つの入力であって、
    前記信号プラス・エコー信号が、前記呼を伝える伝送媒体のエコー応答に対応す
    る信号成分を有する少なくとも1つの入力と、 遠端信号を受信し、前記エコー応答をシミュレートする非適応タップ係数を有
    する第1デジタル・フィルタと、 遠端に伝送するエコー補償信号を生成するために、前記信号プラス・エコー信
    号から前記第1デジタル・フィルタの濾波された遠端出力信号を減算する加算器
    回路と、 前記遠端信号を受信し、前記エコー応答をシミュレートする適応タップ係数を
    有する第2デジタル・フィルタであって、前記適応タップ係数が前記呼の間に更
    新される第2デジタル・フィルタと、 1つかそれ以上のあらかじめ決められた条件の集合が存在する時、前記第1デ
    ジタル・フィルタの前記タップ係数を置換するために前記第2デジタル・フィル
    タの前記適応タップ係数を転送するよう配置された係数転送制御装置と、 非線形エコー経路条件を検出するために、前記第1及び第2デジタル・フィル
    タの1つかそれ以上のパラメータに応答する非線形エコー経路検出器とを備える
    エコーキャンセラ。
  12. 【請求項12】 前記非線形エコー経路検出器が、前記係数転送制御装置に
    よって実行される転送の数に対応する転送密度値に応答する、請求項11に記載
    のエコーキャンセラ。
  13. 【請求項13】 前記係数転送制御装置によって実行される転送の前記数が
    しきい値を越えることを前記転送密度値が示す時、前記非線形エコー経路検出器
    が非線形エコー経路条件を宣言する、請求項12に記載のエコーキャンセラ。
  14. 【請求項14】 前記転送密度値が平均値である、請求項12に記載のエコ
    ーキャンセラ回路。
  15. 【請求項15】 前記非線形エコー経路検出器が、 前記係数転送制御装置があらかじめ決められた期間中に転送を実行する時に第
    1の2進状態出力値を、前記係数転送制御装置が前記所定の期間中に転送を実行
    しない時に第2の2進状態出力値を提供する手段と、 前記第1及び第2の2進状態出力値を濾波するフィルタであって、前記フィル
    タが濾波出力値を提供するフィルタと、 非線形エコー経路応答が存在するかを決定するために、前記濾波出力値をあら
    かじめ決められたしきい値と比較する手段とを備える、請求項12に記載のエコ
    ーキャンセラ回路。
  16. 【請求項16】 前記フィルタが減衰特性より大きな動作開始特性を有する
    、請求項15に記載のエコーキャンセラ。
  17. 【請求項17】 前記非線形エコー経路検出器が、非線形エコー経路条件を
    検出するため、前記第2デジタル・フィルタのタップ係数時間分散特性に応答す
    る、請求項1に記載のエコーキャンセラ。
  18. 【請求項18】 前記係数時間分散特性が、あらかじめ決められたしきい値
    より上の係数時間分散を示す時、前記非線形エコー経路検出器が非線形エコー経
    路条件を宣言する、請求項17に記載のエコーキャンセラ。
  19. 【請求項19】 第1エコー補償信号を生成するために、前記信号プラス・
    エコー信号から前記第1デジタル・フィルタの濾波出力信号を減算する第1加算
    器回路と、 第2エコー補償信号を生成するために、前記信号プラス・エコー信号から前記
    第2デジタル・フィルタの濾波出力信号を減算する第2加算器回路とをさらに備
    える、請求項11に記載のエコーキャンセラ回路。
  20. 【請求項20】 前記第1エコー補償信号かまたは前記第2エコー補償信号
    かの何れかをエコーキャンセラの出力に選択的に提供するスイッチであって、前
    記スイッチが、前記非線形エコー経路検出器が非線形エコー経路条件を検出する
    時に前記第2エコー補償信号を提供するよう選択されるスイッチをさらに備える
    、請求項19に記載のエコーキャンセラ。
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