JP2001523707A - 慢性骨髄性白血病および急性リンパ性白血病のための治療的処置 - Google Patents

慢性骨髄性白血病および急性リンパ性白血病のための治療的処置

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JP2001523707A JP2000521811A JP2000521811A JP2001523707A JP 2001523707 A JP2001523707 A JP 2001523707A JP 2000521811 A JP2000521811 A JP 2000521811A JP 2000521811 A JP2000521811 A JP 2000521811A JP 2001523707 A JP2001523707 A JP 2001523707A
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Abstract

(57)【要約】 発癌形ABLに随伴する新生物、たとえばCMLおよびALLの治療方法であって、特にアイソザイム選択性PKC阻害薬プロテインキナーゼC阻害薬(S)-3,4-[N,N'-1,1'-((2''-エトキシ)-3'''(O)-4'''-(N,N-ジメチルアミノ)-ブタン)-ビス-(3,3'-インドリル)]-1(H)-ピロール-2,5-ジオンおよびその医薬的に許容しうる塩類を使用する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 1.発明の分野 本発明は、広義にはアポトーシスまたは細胞死を誘導する方法に関する。本発
明は、特に癌遺伝子形のアバーソン(Aberson)白血病(ABL)遺伝子に随伴する
新生物、たとえば慢性骨髄性白血病(CML)および急性リンパ性白血病(ALL)の
治療のために、特定の群のβアイソザイム選択性プロテインキナーゼ(PKC)阻 害薬を使用することに関する。
【0002】 2.関連技術の説明 細胞増殖および細胞死は、複雑な分子ネットワークを介して種々の因子により
調節されている。新生物の一因は、アポトーシス経路、またはプログラムされた
細胞死のプロセスにおける欠陥である。新生物性細胞はもはや増殖を止めること
がなく、言い換えればそのような細胞は臨界マスに達したときに細胞死に至るこ
とができず、この無調節な細胞増殖は、重大な結果、たとえば転移および宿主の
死をもたらす。
【0003】 発癌形非受容体チロシンキナーゼABLがアポトーシス抑制を介して新生物に随 伴することが研究により示された。発癌形ABLの1つは、染色体再配列により誘導
される。たとえば慢性骨髄性白血病(CML)では一般に染色体の転座が起きて染 色体[(t9:22)、(q34,q11)]が生じ、これはフィラデルフィア染色体と呼 ばれる(Nowell, P. And Hungerford, D., et al., 1960, Science, 132: 1497 )。この染色体再配列はABL遺伝子の正常な機能を撹乱し、CMLの病因に関与する
とされるキメラ遺伝子産物(BCR-ABL)を産生する(Daley, G., et al., 1990,
Science, 247:824; Elefanty, A., et al., 1990, EMBO J. 9:1069; Kelliher,
M., et al., 1990, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87:6649)。同様な染色体再 配列およびキメラ遺伝子産物が急性リンパ性白血病(ALL)の特定の症例にも存 在する(Kurzrock, R., et al., 1988, 319-990; Berger, R., et al., 1990, C
ancer Genet. Cytogenet. 4:143)。ウイルス性ABL(v-ABL)は、他の発癌形で ある。それはネズミ白血病の原因となる可能性がある。非特異的プロテインキナ
ーゼC阻害薬であるカルホスチン(calphostin)Cをv-ABL含有細胞に投与すると アポトーシスおよび細胞死が誘導されることが研究により示された(Evans, C.,
et al., 1995, J. Cell Sci. 108:2591; Evans, C., et al., 1995, J. Cell S
ci. 108:2591)。しかし、カルホスチンCは光活性化されなければならず、アイ ソザイム選択性でないので、臨床的には適用できない。
【0004】 新生物の治療処置法が長年にわたって開発されてきた。しかし癌の治療のため
の新規な療法薬、特にアポトーシス経路およびそれに随伴する因子を標的とする
療法薬を特定することが、当技術分野でなお求められている。
【0005】 発明の概要 本発明の目的は、発癌形ABLに随伴する新生物を治療する方法を提供すること である。
【0006】 本発明の他の目的は、発癌形ABLに随伴する慢性骨髄性白血病を治療する方法 を提供することである。
【0007】 本発明のさらに他の目的は、発癌形ABLに随伴する急性リンパ性白血病を治療 する方法を提供することである。
【0008】 本発明のさらに他の目的は、細胞においてアポトーシスを誘導する方法を提供
することである。
【0009】 これらおよび他の本発明の目的は、以下に記載する1以上の態様により解決さ れる。
【0010】 本発明の一態様においては、発癌形ABLに随伴する新生物の治療方法であって 、その治療を必要とする哺乳動物にプロテインキナーゼCのβアイソザイムの阻 害薬を治療上有効な量投与することを含む方法が提供される。
【0011】 本発明の他の態様においては、発癌形ABLに随伴する慢性骨髄性白血病(CML)
の治療方法であって、その治療を必要とする哺乳動物にプロテインキナーゼCの βアイソザイムの阻害薬を治療上有効な量投与することを含む方法が提供される
【0012】 本発明の他の態様においては、発癌形ABLに随伴する急性リンパ性白血病(ALL
)の処置方法であって、その治療を必要とする哺乳動物にプロテインキナーゼC のβアイソザイムの阻害薬を療法に有効な量投与することを含む方法が提供され
る。
【0013】 本発明の他の態様においては、細胞においてアポトーシスを誘導する方法であ
って、細胞を、アポトーシス誘導量の、プロテインキナーゼCのβアイソザイム の阻害薬と接触させることを含む方法が提供される。
【0014】 本発明は細胞においてアポトーシスを誘導する方法を当技術分野に提供し、発
癌形ABL、たとえばCMLおよびALLに随伴する新生物の治療に有効である。
【0015】 発明の詳細な説明 特定の群のβアイソザイム選択性プロテインキナーゼC阻害薬を用いるとアポ トーシスまたは細胞死が誘導されることを、本発明において見出した。したがっ
てそのような化合物を治療上使用して、発癌形ABL、特にアポトーシス抑制に関 与する発癌形ABLに随伴する新生物を治療することができる。
【0016】 プロテインキナーゼCは、従来のアイソフォーム、すなわちα、β-1、β-2お よびγ、ならびに新規なアイソフォーム、すなわちδ、ε、θおよびηを含めた
、少なくとも12のアイソフォームメンバーからなる遺伝子ファミリーとして存在
する。本発明の方法は、好ましくはβアイソザイム、たとえばβ-1およびβ-2ア
イソザイムを効率的に阻害するプロテインキナーゼC阻害薬を使用する。
【0017】 ある適切な化合物群は、先行技術において一般にビス-インドリルマレイミド 類または大環状ビス-インドリルマレイミド類と記載される。ビス-インドリルマ
レイミド類は先行技術において周知であり、これには米国特許第5621098、55523
96、5545636、5481003、5491242および5057614号に記載されたものが含まれ、こ
れらのすべてを本明細書に援用する。大環状ビス-インドリルマレイミド類は、 具体的には式Iの化合物により表される。これらの化合物およびそれらの製造方 法は米国特許第5,552,396号に記載され、これを本明細書に援用する。これらの 化合物は、アポトーシスまたは細胞死を誘導するために治療上有効な量で哺乳動
物に投与される。特に、これらの化合物を使用して、発癌形ABLの作用を阻害す ることができ、そしてその幹細胞が発癌形ABLに起因する新生物、たとえばCMLお
よびALLを治療することができる。
【0018】 本発明の方法に使用するのに好ましい一群の化合物は下記の式をもつ:
【0019】
【化7】
【0020】 式中、 Wは、-O-、-S-、-SO-、-SO2-、-CO-、C2-C6アルキレン、置換アルキレン、C2-
C6アルケニレン、-アリール-、-アリール(CH2mO-、-複素環-、-複素環-(CH2mO-、-縮合二環-、-縮合二環-(CH2mO-、-NR3-、-NOR3-、-CONH-、または-N
HCO-であり; XおよびYは、独立して、C1-C4アルキレン、置換アルキレンであるか、またはX
、YおよびWが一緒に結合して-(CH2n-AA-を形成し; R1は、水素であるか、またはハロ、C1-C4アルキル、ヒドロキシ、C1-C4アルコ
キシ、ハロアルキル、ニトロ、NR4R5、または-NHCO(C1-C4アルキル)よりなる 群から独立して選択される最高4個の随意の置換基であり; R2は、水素、CH3CO-、NH2、またはヒドロキシであり; R3は、水素、(CH2mアリール、C1-C4アルキル、-COO(C1-C4アルキル)、-C
ONR4R5、-(C=NH)NH2、-SO(C1-C4アルキル)、-SO2(NR4R5)、または-SO2
C1-C4アルキル)であり; R4およびR5は、独立して、水素、C1-C4アルキル、フェニル、ベンジルである か、またはそれらが結合している窒素と一緒に飽和もしくは不飽和5もしくは6員
環を形成し; AAは、アミノ酸残基であり; mは、独立して0、1、2、または3であり; nは、独立して2、3、4または5である。
【0021】 本発明に使用するのにさらに好ましい一群の化合物は式Iで表され、-X-W-Y-部
分が4〜8個の原子を含み、これらは置換されていてもよく、置換されていなくて
もよい。最も好ましくは、-X-W-Y-部分は6個の原子を含む。
【0022】 本発明の方法に使用するのに好ましい他の化合物は、R1およびR2が水素であり
;Wが置換アルキレン、-O-、-S-、-CONH-、-NHCO-または-NR3-である、式Iの化
合物である。特に好ましい化合物は式Iaの化合物である:
【0023】
【化8】
【0024】 式中、Zは、-(CH2p-または-(CH2p-O-(CH2p-であり;R4は、ヒドロキシ
、-SH、C1-C4アルキル、(CH2mアリール、-NH(アリール)、-N(CH3)(CF3 )、-NH(CF3)、または-NR5R6であり;R5は、水素またはC1-C4アルキルであり ;R6は、水素、C1-C4アルキルまたはベンジルであり;pは、0、1または2であり ;mは、独立して2または3である。最も好ましい式Iaの化合物は、ZがCH2であり ;R4が-NH2、-NH(CF3)または-N(CH32である化合物である。
【0025】 本発明の方法に使用するのに好ましい他の化合物は、式IにおいてWが-O-であ り、Yが置換アルキレンであり、Xがアルキレンである化合物である。これらの好
ましい化合物は、式Ibで表される:
【0026】
【化9】
【0027】 式中、Zは、-(CH2p-であり;R4は、-NR5R6、-NH(CF3)、または-N(CH3)(
CF3)であり;R5およびR6は、独立してHまたはC1-C4アルキルであり;pは、0、1
または2であり;mは、独立して2または3である。最も好ましい式Ibの化合物は、
pが1であり;R5およびR6がメチルである化合物である。
【0028】 式I、IaおよびIbの化合物は塩基性部分を含むので、医薬的に許容しうる酸付 加塩として存在してもよい。それらの塩類を形成するのに慣用される酸には、無
機酸、たとえば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸およびリン酸、ならびに
有機酸、たとえばp-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸シュウ酸、p-ブロモ
フェニルスルホン酸、炭酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、酢酸、ならびに関
連の無機酸および有機酸が含まれる。したがってそのような医薬的に許容しうる
塩類には、スルフェート、ピロスルフェート、ビスルフェート、スルファイト、
ビスルファイト、ホスフェート、モノハイドロゲンホスフェート、ジヒドロゲン
ホスフェート、メタホスフェート、ピロホスフェート、クロリド、ブロミド、ヨ
ーダイド、アセテート、プロピオネート、デカノエート、カプリレート、アクリ
レート、ホルメート、イソブチレート、ヘプタノエート、プロピオレート、オキ
サレート、マロネート、スクシネート、スベレート(suberate)、セバケート(
sebacate)、フマレート、マレエート、2-ブチン-1,4-ジオエート(dioate)、3
-ヘキシン-2,5-ジオエート、ベンゾエート、クロロベンゾエート、ヒドロキシベ
ンゾエート、メトキシベンゾエート、フタレート、キシレンスルホネート、フェ
ニルアセテート、フェニルプロピオネート、フェニルブチレート、シトレート、
ラクテート、ヒップレート(hippurate)、β-ヒドロキシブチレート、グリコレ
ート、マレエート、タートレート、メタンスルホネート、プロパンスルホネート
、ナフタレン-1-スルホネート、ナフタレン-2-スルホネート、マンデレートなど
が含まれる。特に塩酸塩およびメシラート塩が用いられる。
【0029】 医薬的に許容しうる塩類のほか、他の塩類も存在できる。それらは本発明の化
合物の精製に際し、他の塩類の調製に際して、または本発明の化合物もしくは中
間体の同定および解明に際して、中間体として使用できる。
【0030】 式I、IaおよびIbの化合物の医薬的に許容しうる塩類は、水、メタノール、エ タノール、ジメチルホルムアミド、酢酸エチルなどとの各種溶媒和物としても存
在できる。それらの溶媒和物の混合物も調製できる。そのような溶媒和物の供給
源は、結晶化溶媒、製造もしくは結晶化の溶媒に本来伴うもの、またはそのよう
な溶媒に偶然に伴うものからであってもよい。
【0031】 さまざまな立体異性体の形の式I、IaおよびIbの化合物が存在する可能性があ ることは自明である;たとえばWは置換アルキレン部分にキラル炭素原子を含む 可能性がある。これらの化合物は、普通はラセミ体として製造され、簡便にはそ
のまま使用できる。あるいは、所望により両方の個々の鏡像異性体を常法により
単離または合成することができる。そのようなラセミ体および個々の鏡像異性体
ならびにその混合物は、本発明の方法に用いられる化合物の一部をなす。
【0032】 本発明の方法に用いられる化合物には、式I、IaおよびIbの化合物の医薬的に 許容しうるプロドラッグも含まれる。プロドラッグは、その作用部位が化学的に
修飾されて生物学的に不活性であるが、1以上の酵素プロセスその他のin vivoプ
ロセスで分解または修飾されて、生物学的に活性な親化合物の形になりうる薬物
である。このプロドラッグは、親化合物と異なる薬物動態プロフィルをもち、粘
膜上皮からの吸収をより容易にし、塩形成性または溶解度がより良好であり、お
よび/または改良された全身安定性(たとえば血漿中での半減期の延長)をもつ
可能性があると思われる。一般にそのような化学的修飾には下記のもの: 1)エステラーゼもしくはリパーゼにより開裂しうるエステルもしくはアミド 誘導体; 2)特異的もしくは非特異的プロテアーゼにより認識されうるペプチド;また は 3)プロドラッグ形もしくは修飾されたプロドラッグ形の膜選択により作用部 位で蓄積する誘導体;あるいは 上記1〜3のいずれかの組合わせ が含まれる。適切なプロドラッグ誘導体の選択および製造に慣用される方法は、
たとえばH. Bundgaard, Design of Prodrugs(1985)に記載されている。
【0033】 各種ビス-インドール-N-マレイミド誘導体の合成はデイビスらの米国特許第5,
057,614号に記載され、本発明に用いるのに適した好ましい化合物の合成は前記 の米国特許第5,552,396および5,057,614号ならびにファウルらの欧州特許出願公
開第0 657 411 A1号に記載されており、これらを共に本明細書に援用する。
【0034】 本発明の方法に用いるのに特に好ましいプロテインキナーゼC阻害薬の1つは、
上記の米国特許第5,552,396号の実施例5gに記載された化合物((S)-3,4-[N,N
'-1,1'-((2''-エトキシ)-3'''(O)-4'''-(N,N-ジメチルアミノ)-ブタン)
-ビス-(3,3'-インドリル)]-1(H)-ピロール-2,5-ジオン塩酸塩)である。こ
の化合物は強力なプロテインキナーゼC阻害薬である。それは他のキナーゼより プロテインキナーゼCに対し選択性であり、アイソザイム選択性が高く、すなわ ちそれはβ-1およびβ-2アイソザイムに対し選択性である。この化合物の他の塩
類、特にメシラート塩も好ましい。
【0035】 好ましいメシラート塩は、式IIの化合物:
【0036】
【化10】
【0037】 を、非反応性有機溶媒、好ましくは有機溶媒/水混合物、最も好ましくは水-ア セトン中で、メタンスルホン酸と反応させることにより調製できる。他の溶媒、
たとえばメタノール、アセトン、酢酸エチル、およびその混合物も使用できる。
溶媒と水の比率は決定的ではなく、一般に前記物質の溶解度により決まる。溶媒
と水の好ましい比率は、一般に溶媒:水(容量)0.1:1〜100:1である。好まし
くはこの比率は1:1〜20:1、最も好ましくは5:1〜10:1である。最適比率は、
選ばれる溶媒に依存し、好ましくは溶媒と水の比率が9:1のアセトンである。
【0038】 この反応には通常はほぼ等モル量の2物質を用いるが、他の比率、特にメタン スルホン酸が過剰な場合も有効である。メタンスルホン酸の添加速度はこの反応
にとって重大ではなく、速やかに(<5分)添加してもよく、6時間以上かけて徐
々に添加してもよい。この反応は、0℃から還流までの温度で実施される。X線粉
末回折により測定して塩形成が終了するまで反応混合物を撹拌し、そしてこれに
は5分ないし12時間かかる可能性がある。本発明の塩類は、好ましくは結晶質形 態で容易に調製される。3水和物の形の塩類を乾燥させるか、または相対湿度20 〜60%下に曝露することにより、1水和物に容易に変換できる。この塩は実質的 に結晶質であり、一定の融点、複屈折およびX線回折パターンを示す。一般にこ の結晶は10%未満の無定形固体、好ましくは5%未満、最も好ましくは1%未満の
無定形固体を含む。
【0039】 メシラート塩は、濾過その他の当技術分野で自明の分離法により、反応混合物
から直接に50〜100%の収率で単離される。当技術分野で既知の再結晶および他 の精製法を使用して、所望により、この塩をさらに精製するすることができる。
【0040】 発癌形ABLには、野生型ABLから誘導され、in vitroまたはin vivoで発癌作用 をもつタンパク質産物が含まれる。発癌作用には、腫瘍形成、細胞トランスフォ
ーメーション、および当技術分野で新生物形成に特徴的な他の活動が含まれるが
、これらに限定されない。発癌形ABLは、ABLの部分を1以上含むか、またはABLに
類似の配列をもつタンパク質因子であってもよい。たとえばある種類の発癌形AB
LはウイルスABL(v-ABL)である。このv-ABLは、構成的に活性化された形の非受
容体トリプシンキナーゼである。それがマウスにおいて発現すると、ネズミ白血
病を引き起こす。他の種類の発癌形ABLは、染色体再配列により生じる、または それに由来する融合タンパク質またはキメラタンパク質、たとえばBCR-ABLであ る。染色体再配列により産生される融合タンパク質またはキメラタンパク質は、
マウスにおいてv-ABLにより誘導されるものと類似するタイプのネズミ白血病を 引き起こす(Kelliher, M., et al., 1990, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87:6
649)。
【0041】 幾つかの新生物が発癌形ABLに随伴することが知られている。たとえば慢性骨 髄性白血病(CML)においては、染色体転座[(t9:22)、(q34,q11)]により
フィラデルフィア染色体と呼ばれるキメラ染色体が生じる(Nowell, P. And Hun
gerford, D., et al., 1960, Science, 132:1497)。この染色体再配列はABL遺 伝子の正常なリーディングフレームを撹乱し、キメラまたは融合遺伝子産物BCR-
ABLを産生する(Daley, G., et al., 1990, Science, 247:824; Elefanty, A.,
et al., 1990, EMBO J. 9:1069; Kelliher, M., et al., 1990, Proc. Natl. Ac
ad. Sci. USA, 87:6649)。同様な染色体再配列および融合タンパク質産物が急 性リンパ性白血病(ALL)の特定の症例にも存在する(Kurzrock, R., et al., 1
988, 319-990; Berger, R., et al., 1990, Cancer Genet. Cytogenet. 4:143)
【0042】 発癌形ABLがアポトーシス抑制と相関性のあるプロテインキナーゼC(PKC)の サブファミリーを活性化することが、研究により示された。v-ABL遺伝子が発現 すると、従来のサブファミリー、たとえばα、β-1、β-2およびγアイソフォー
ム、ならびに新規なサブファミリー、たとえばδ、ε、θおよびηを含む、プロ
テインキナーゼCサブファミリーの細胞内活性化物質であるジアシルグリセロー ルの細胞内濃度が高まる。(Dive, C., et al., 1993, Proc. Amer. Assoc. Can
cer Res. 34:516; Owen, P., et al., 1993, J. Biol. Chem. 268:15696; Hug,
H. and Sarre, T., 1993, Biochem. J. 291:329)。インターロイキン-3依存性 造血細胞においてv-ABLが発現すると、同様にプロテインキナーゼCβ-2アイソフ
ォームが核へ転座し、アポトーシスが抑制される(Evans, C., et al., 1995, J
. Cell Sci. 108:2591)。
【0043】 本発明者らは、プロテインキナーゼCアイソフォーム、たとえばPKC-βを本発 明により特定した化合物で阻害すると、細胞のアポトーシスが誘導され、造血細
胞において発癌形ABLにより抑制されたアポトーシスが特異的に再生または再誘 導されると考える。
【0044】 アポトーシスは、エンドヌクレオリシス(DNAラダー)、異常なDNA破断、およ
びクロマチンおよび細胞質の凝集(濃縮されて破裂した核)を含めた特徴的なパ
ターンの形態学的、生化学的および分子的変化(これらに限定されない)により
認識される、特殊な様式の細胞死である。これらの変化は、当技術分野で既知の
いずれかの手段、たとえば鏡検、変性に対するDNA感受性の増大および光散乱特 性の変化に基づくフローサイトメトリー法、アガロースゲル電気泳動により評価
するDNAフラグメント化、末端DNAトランスフェラーゼアッセイ(TdTアッセイ) 、ニックトランスレーションアッセイ(NTアッセイ)によって、容易に検出でき
る。
【0045】 アポトーシスまたは細胞死の阻害または抑制が新生物の病因に関与することは
知られており、たとえばBCR-ABLは、造血細胞のアポトーシスまたは細胞死を抑 制し、慢性および初期(blast phase)CMLを誘導する(Evans, C., et al., 199
3, Cancer Res. 53:1735)。したがって、本発明中で特定および記載した化合物
をアポトーシスの阻害または抑制に随伴する新生物、特に発癌形ABLに随伴する 新生物、たとえばCMLおよびALLの治療に使用できる。
【0046】 本発明により提供される化合物で治療される発癌性疾患は、促進期、初期また
は慢性段階のものであってもよい。本発明の化合物は、インターフェロン-α、 骨髄移植その他の療法で治療した患者における再発を防止するためにも使用でき
る。
【0047】 本発明のプロテインキナーゼC阻害薬の治療上有効な量が、アポトーシスまた は細胞死を誘導するのに十分な量であり、この量が特に新生物の大きさ、タイプ
、治療用製剤中の本発明化合物の濃度、および患者の状態に応じて異なることは
、当業者に理解されるであろう。in vivo試験およびin vitro試験のいずれも使 用して、アポトーシスの誘導に必要な化合物量を決定することができる。たとえ
ばv-ABLまたはBCR-ABLのいずれかを発現している造血細胞を、トランスフォーメ
ーションしていない造血細胞のアポトーシスを正常に誘導する条件、たとえば生
存のためにインターロイキン-3依存性である細胞からインターロイキン-3を除い
た条件下に置くことができる(Owen, P., et al., 1993, J. Biol. Chem. 268:1
5696; Evans, C., et al., 1995, J. Cell Sci. 108:2591)。活性化されたv-AB
Lを発現する細胞は、これらの環境下ではアポトーシスを行わない。本発明によ り提供される化合物を投与する場合、当技術分野で既知のいずれかの方法により
アポトーシスまたは細胞死を測定できる。細胞死は、トリパンブルー排除および
軟寒天中でのクローン形成性(clonogenicity)低下により測定および定量でき る。
【0048】 一般に発癌形ABLに随伴する新生物、たとえばCMLおよびALLの治療のための療 法薬として投与するプロテインキナーゼC阻害薬の量は、症例毎に担当医が決定 するであろう。指針として、適量を設定する際には新生物の程度、患者の体重お
よび年齢が考慮されるであろう。
【0049】 一般に適量は、治療部位でのプロテインキナーゼC阻害薬濃度が0.5 nM〜200μ
M、より一般的には20〜80 nMになる量である。大部分の場合、血清中濃度0.5〜1
0 nMを与える用量で十分であると予想される。
【0050】 これらの治療濃度を得るためには、治療を必要とすると思われる患者に約0.5 〜1.5 mg/日/体重kgが投与されるであろう。通常は、約1.0 mg/日/体重kgよ
り多量のプロテインキナーゼC阻害薬は必要ない。前記のように、上記の量は症 例毎に異なる可能性がある。
【0051】 式Iの化合物ならびに式IaおよびIbの好ましい化合物を、投与前に製剤化する のが好ましい。適切な医薬用製剤は、周知の、容易に入手できる成分を用いる既
知の方法により調製される。本発明の方法において使用するために適した組成物
を調製する際には、通常は有効成分をキャリヤーと混合し、またはキャリヤーで
希釈し、またはカプセル、サッシェ、紙もしくは他の容器の形であってもよいキ
ャリヤーに封入する。キャリヤーが希釈剤として用いられる場合、それは有効成
分のためのビヒクル、賦形剤または媒質として作用する固体、半固体または液体
材料であってもよい。したがって、成分は錠剤、丸薬、散剤、トローチ、サッシ
ェ、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁液剤、乳剤、液剤、シロップ剤、エアロゾル
剤(固体として、または液体媒質中の)、軟および硬ゼラチンカプセル剤、坐剤
、無菌注射用液剤、ならびに経口または局所用の無菌パッケージ散剤の形であっ
てもよい。
【0052】 適切なキャリヤー、賦形剤および希釈剤のいくつかの例には、乳糖、デキスト
ロース、ショ糖、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アラビアゴム、リン
酸カルシウム、アルギナート、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微
結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水シロップ、メチルセル
ロース、ヒドロキシ安息香酸メチルおよびプロピル、タルク、ステアリン酸マグ
ネシウムならびに鉱油が含まれる。製剤にはさらに、滑沢剤、湿潤剤、乳化剤お
よび懸濁剤、保存剤、甘味料または着香剤が含まれてもよい。本発明の組成物は
、患者に投与した後、即時、持続または遅延放出されるように製剤化できる。本
発明の組成物は、好ましくは単位剤形で製剤化され、各剤形が約0.05 mg〜約3 g
、より一般的には約64 mgの有効成分を含有する。ただし、投与する療法用量は 、治療すべき状態の重度、投与すべき化合物の選択、および選ばれた投与経路を
含めた関連状況を考慮して医師が決定することは理解されるであろう。したがっ
て前記の用量範囲は決して本発明の範囲を限定するためのものではない。“単位
剤形”という用語はヒト対象および他の動物の1回量として適する物理的に区別 された単位を表し、各単位は目的とする治療効果を生じるように計算した予め定
めた量の有効成分を、適切な医薬用キャリヤーと共に含有する。
【0053】 前記製剤は大部分が経口投与されるが、そのほか、本発明の方法に用いられる
化合物は局所投与することもできる。局所製剤には、軟膏剤、クリーム剤および
ゲル剤が含まれる。
【0054】 軟膏剤は一般に(1)油脂性基剤、すなわち不揮発性油(fixed oil)または炭
化水素、たとえば白色ワセリンもしくは鉱油からなるもの、または(2)吸収性 基剤、すなわち水を吸収しうる1以上の無水物質、たとえば無水ラノリンからな るものを用いて調製される。一般に、油脂性または吸収性のいずれであっても、
基剤の調製後、有効成分(化合物)を目的濃度が得られる量になるまで添加する
【0055】 クリーム剤は油/水乳剤である。それらは、一般に不揮発性油、炭化水素など
、たとえばろう、ワセリン、鉱油などを含む油相(不連続相)と、水およびいず
れかの水溶性物質、たとえば添加塩類を含む水相(連続相)を含む。これらの2 相を乳化剤、たとえばラウリル硫酸ナトリウムなどの界面活性剤;アカシアコロ
イドクレー、ベーガム(veegum)などの親水性コロイドにより安定化する。エマ
ルションを調製した時点で、一般に、目的濃度を達成する量の有効成分(化合物
)を添加する。
【0056】 ゲル剤は、油脂性基剤、水、または乳剤-懸濁液剤基剤から選択される基剤を 含む。この基剤に、基剤中でマトリックスを形成してその粘度を高めるゲル化剤
を添加する。ゲル化剤の例は、ヒドロキシプロピルセルロース、アクリル酸ポリ
マーなどである。一般にゲル化剤の添加前に、製剤に有効成分(化合物)を目的
濃度で添加する。
【0057】 局所製剤に含有させる化合物の量は決定的ではない;その濃度は、目的量の化
合物を目的とする治療部位へ送達する量で製剤を罹患組織領域へ容易に適用でき
るのに十分な範囲内とすべきである。
【0058】 罹患組織へ適用する局所製剤の一般的な量は、罹患組織の大きさおよび製剤の
化合物濃度に依存するであろう。一般に罹患組織1 cm2当たり約1〜約500μgの化
合物を与える量で製剤を適用する。好ましくは、化合物の適用量は約30〜約300 μg/cm2、より好ましくは約50〜約200μg/cm2、最も好ましくは約50〜約100μ
g/cm2であろう。
【0059】 以下の製剤は説明のためのものにすぎず、決して本発明の範囲を限定するもの
ではない。製剤1 下記の成分を用いて硬ゼラチンカプセル剤を調製する: 量(mg/カプセル) 有効物質 250 デンプン、乾燥 200 ステアリン酸マグネシウム 10 合計 460 mg 上記の成分を混合し、硬ゼラチンカプセルに460 mgの量で充填する。製剤2 下記の成分を用いて錠剤を調製する: 量(mg/カプセル) 有効物質 250 セルロース、微結晶 400 二酸化ケイ素、ヒュームド 10 ステアリン酸 5 合計 665 mg この成分をブレンドし、圧縮して、それぞれ665 mgの重量の錠剤を製造する。製剤3 それぞれ60 mgの有効成分を含有する錠剤を下記により調製する: 量(mg/錠剤) 有効物質 60 mg デンプン 45 mg 微結晶セルロース 35 mg ポリビニルピロリドン (水中10%溶液として) 4 mg カルボキシメチルデンプンナトリウム 4.5 mg ステアリン酸マグネシウム 0.5 mg タルク 1 mg 合計 150 mg 有効成分、デンプンおよびセルロースを米国No.45メッシュのふるいに通し、 十分に混合する。得られた粉末とポリビニルピロリドン溶液を混合し、次いで米
国No.14メッシュのふるいに通す。こうして調製した顆粒を50℃で乾燥させ、米 国No.18メッシュのふるいに通す。予め米国No.60メッシュのふるいに通したカル
ボキシメチルデンプンナトリウム、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクを、
次いでこの顆粒に添加し、混合した後、錠剤機で圧縮して、それぞれ150 mgの重
量の錠剤を製造する。
【0060】 以上の説明には本発明の原理、好ましい態様および操作様式を記載した。しか
しそれらは説明であって限定とみなすべきではないので、保護すべき本発明がこ
こに開示された特定の態様に限定されると解すべきではない。当業者は本発明の
精神から逸脱することなく修正および変更を行うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 OA(BF,BJ,CF,CG, CI,CM,GA,GN,GW,ML,MR,NE,S N,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,MW ,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY, KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,C A,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES ,FI,GB,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,L C,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG ,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT, RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,T J,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN ,YU,ZW (72)発明者 ウェイズ,ダグラス・カーク アメリカ合衆国インディアナ州46205,イ ンディアナポリス,ノース・パーク・アベ ニュー 4565 (72)発明者 バラス,ローレンス・エム アメリカ合衆国ノース・カロライナ州 27502,アペックス,インディアン・クリ ーク・レイン 139 (72)発明者 ストラム,ローレンス・イー アメリカ合衆国インディアナ州46256,イ ンディアナポリス,ハッドウェイ・ドライ ブ 9143 Fターム(参考) 4C084 AA17 NA14 ZB212 ZB272 ZC202 4C086 AA01 AA03 CB22 MA01 MA04 NA14 ZB21 ZB27 ZC20

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発癌形ABLに随伴する新生物の治療方法であって、その治療を 必要とする哺乳動物にプロテインキナーゼCのβアイソザイムの阻害薬を治療上 有効な量投与し、その際、阻害薬がアイソザイム選択性であり、アイソザイム選
    択性がβ-1およびβ-2アイソザイムよりなる群から選択されることを含む、前記
    方法。
  2. 【請求項2】 プロテインキナーゼCのβアイソザイムの阻害薬がビス-インド
    リルマレイミド類または大環状ビス-インドリルマレイミド類である、請求項1に
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 プロテインキナーゼC阻害薬が下記の式: 【化1】 [式中、 Wは、-O-、-S-、-SO-、-SO2-、-CO-、C2-C6アルキレン、置換アルキレン、C2-
    C6アルケニレン、-アリール-、-アリール(CH2mO-、-複素環-、-複素環-(CH2mO-、-縮合二環-、-縮合二環-(CH2mO-、-NR3-、-NOR3-、-CONH-、または-N
    HCO-であり; XおよびYは、独立して、C1-C4アルキレン、置換アルキレンであるか、またはX
    、YおよびWが一緒に結合して-(CH2n-AA-を形成し; R1は、水素であるか、またはハロ、C1-C4アルキル、ヒドロキシ、C1-C4アルコ
    キシ、ハロアルキル、ニトロ、NR4R5、または-NHCO(C1-C4アルキル)よりなる 群から独立して選択される最高4個の随意の置換基であり; R2は、水素、CH3CO-、NH2、またはヒドロキシであり; R3は、水素、(CH2mアリール、C1-C4アルキル、-COO(C1-C4アルキル)、-C
    ONR4R5、-(C=NH)NH2、-SO(C1-C4アルキル)、-SO2(NR4R5)、または-SO2
    C1-C4アルキル)であり; R4およびR5は、独立して、水素、C1-C4アルキル、フェニル、ベンジルである か、またはそれらが結合している窒素と一緒に飽和もしくは不飽和5もしくは6員
    環を形成し; AAは、アミノ酸残基であり; mは、独立して0、1、2、または3であり; nは、独立して2、3、4または5である] を有する、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 プロテインキナーゼC阻害薬が下記の式: 【化2】 [式中、Zは、-(CH2p-または-(CH2p-O-(CH2p-であり;R4は、ヒドロキ
    シ、-SH、C1-C4アルキル、(CH2mアリール、-NH(アリール)、-N(CH3)(CF 3 )、-NH(CF3)、または-NR5R6であり;R5は、水素またはC1-C4アルキルであり
    ;R6は、水素、C1-C4アルキルまたはベンジルであり;pは、0、1または2であり ;mは、独立して2または3である] を有する、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 プロテインキナーゼC阻害薬が下記の式: 【化3】 [式中、Zは、-(CH2p-であり;R4は、-NR5R6、-NH(CF3)、または-N(CH3
    (CF3)であり;R5およびR6は、独立してHまたはC1-C4アルキルであり;pは、0 、1または2であり;mは、独立して2または3である] を有する、請求項3に記載の方法。
  6. 【請求項6】 プロテインキナーゼC阻害薬が(S)-3,4-[N,N'-1,1'-((2''
    -エトキシ)-3'''(O)-4'''-(N,N-ジメチルアミノ)-ブタン)-ビス-(3,3'- インドリル)]-1(H)-ピロール-2,5-ジオンまたはその酸塩である、請求項4に
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 発癌形ABLが染色体再配列により生じる、請求項1に記載の方法
  8. 【請求項8】 発癌形ABLに随伴する慢性骨髄性白血病(CML)の治療方法であ
    って、その治療を必要とする哺乳動物にプロテインキナーゼCのβアイソザイム の阻害薬を治療上有効な量投与し、その際、阻害薬がアイソザイム選択性であり
    、アイソザイム選択性がβ-1およびβ-2アイソザイムよりなる群から選択される
    ことを含む、前記方法。
  9. 【請求項9】 プロテインキナーゼCのβアイソザイムの阻害薬がビス-インド
    リルマレイミド類または大環状ビス-インドリルマレイミド類である、請求項8に
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 プロテインキナーゼC阻害薬が下記の式: 【化4】 [式中、 Wは、-O-、-S-、-SO-、-SO2-、-CO-、C2-C6アルキレン、置換アルキレン、C2-
    C6アルケニレン、-アリール-、-アリール(CH2mO-、-複素環-、-複素環-(CH2mO-、-縮合二環-、-縮合二環-(CH2mO-、-NR3-、-NOR3-、-CONH-、または-N
    HCO-であり; XおよびYは、独立して、C1-C4アルキレン、置換アルキレンであるか、またはX
    、YおよびWが一緒に結合して-(CH2n-AA-を形成し; R1は、水素であるか、またはハロ、C1-C4アルキル、ヒドロキシ、C1-C4アルコ
    キシ、ハロアルキル、ニトロ、NR4R5、または-NHCO(C1-C4アルキル)よりなる 群から独立して選択される最高4個の随意の置換基であり; R2は、水素、CH3CO-、NH2、またはヒドロキシであり; R3は、水素、(CH2mアリール、C1-C4アルキル、-COO(C1-C4アルキル)、-C
    ONR4R5、-(C=NH)NH2、-SO(C1-C4アルキル)、-SO2(NR4R5)、または-SO2
    C1-C4アルキル)であり; R4およびR5は、独立して、水素、C1-C4アルキル、フェニル、ベンジルである か、またはそれらが結合している窒素と一緒に飽和もしくは不飽和5もしくは6員
    環を形成し; AAは、アミノ酸残基であり; mは、独立して0、1、2、または3であり; nは、独立して2、3、4または5である] を有する、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 プロテインキナーゼC阻害薬が下記の式: 【化5】 [式中、Zは、-(CH2p-または-(CH2p-O-(CH2p-であり;R4は、ヒドロキ
    シ、-SH、C1-C4アルキル、(CH2mアリール、-NH(アリール)、-N(CH3)(CF 3 )、-NH(CF3)、または-NR5R6であり;R5は、水素またはC1-C4アルキルであり
    ;R6は、水素、C1-C4アルキルまたはベンジルであり;pは、0、1または2であり ;mは、独立して2または3である] を有する、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 プロテインキナーゼC阻害薬が下記の式: 【化6】 [式中、Zは、-(CH2p-であり;R4は、-NR5R6、-NH(CF3)、または-N(CH3
    (CF3)であり;R5およびR6は、独立してHまたはC1-C4アルキルであり;pは、0 、1または2であり;mは、独立して2または3である] を有する、請求項10に記載の方法。
  13. 【請求項13】 プロテインキナーゼC阻害薬が(S)-3,4-[N,N'-1,1'-((2
    ''-エトキシ)-3'''(O)-4'''-(N,N-ジメチルアミノ)-ブタン)-ビス-(3,3'
    -インドリル)]-1(H)-ピロール-2,5-ジオンまたはその酸塩である、請求項11
    に記載の方法。
  14. 【請求項14】 発癌形ABLが染色体再配列により生じる、請求項8に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 発癌形ABLがBRC-ABLである、請求項8に記載の方法。
  16. 【請求項16】 発癌形ABLに随伴する急性リンパ性白血病(ALL)の治療方法
    であって、その治療を必要とする哺乳動物にプロテインキナーゼCのβアイソザ イムの阻害薬を治療上有効な量投与し、その際、阻害薬がアイソザイム選択性で
    あり、アイソザイム選択性がβ-1およびβ-2アイソザイムよりなる群から選択さ
    れることを含む、前記方法。
  17. 【請求項17】 プロテインキナーゼCのβアイソザイムの阻害薬がビス-イン
    ドリルマレイミド類または大環状ビス-インドリルマレイミド類である、請求項1
    6に記載の方法。
  18. 【請求項18】 発癌形ABLが染色体再配列により生じる、請求項16に記載の 方法。
  19. 【請求項19】 発癌形ABLがBRC-ABLである、請求項16に記載の方法。
  20. 【請求項20】 細胞においてアポトーシスを誘導する方法であって、細胞を
    、アポトーシス誘導量の、プロテインキナーゼCのβアイソザイムの阻害薬と接 触させ、その際、阻害薬がアイソザイム選択性であり、アイソザイム選択性がβ
    -1およびβ-2アイソザイムよりなる群から選択されることを含む、前記方法。
  21. 【請求項21】 プロテインキナーゼCのβアイソザイムの阻害薬がビス-イン
    ドリルマレイミド類または大環状ビス-インドリルマレイミド類である、請求項2
    0に記載の方法。
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