JP2001523246A - ナフトピラン誘導体、それを含有する組成物および(コ)ポリマーマトリクス - Google Patents
ナフトピラン誘導体、それを含有する組成物および(コ)ポリマーマトリクスInfo
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Abstract
(57)【要約】
主題として、本発明は、位置2,3,4,6,7,8,9および/または10が必要に応じて置換され、位置5の置換基Zが化学式−C(R1)(R2)(OR3)のものである化学式(I)の新たなナフトピラン誘導体に関する。本発明はまた、そのような誘導体を含有する組成物および(コ)ポリマーマトリクスに関する。そのような誘導体は、興味深いフォトクロミック特性を有している。
Description
【発明の詳細な説明】
ナフトピラン誘導体、それを含有する組成物 および(コ)ポリマーマトリクス
本発明は、特にフォトクロミック特性を有する新たな化合物であるナフトピラ
ン誘導体に関するものである。本発明は、また、この新たな化合物を含有するフ
オトクロミック組成物およびフォトクロミック眼用製品(例えば、レンズ)に関
するものである。
このフォトクロミック化合物は、多色光または単色光(例えば、紫外線)の影
響下で色を変化させ、その光の照射が停止されたとき、または温度および/また
は最初のものとは異なる多色光または単色光の影響下でその最初の色を取り戻す
ことができる。
フォトクロミック化合物には、様々な分野、例えば、眼用レンズ、コンタクト
レンズ、太陽光から防御するためのレンズ、フィルタ、カメラの光学系または撮
影装置の光学系もしくは他の光学素子の光学系および観察光学系、窓ガラス、装
飾品、有価証券の要素の製造、もしくは光学的刻印(コード化)による情報の記
憶における用途が見出されている。
眼用光学の分野において、特に、眼鏡の業界において、フォトクロミックレン
ズは一種類以上のフォトクロミック化合物を含有しており、このレンズは:
− 紫外線の不在下での高透過率、
− 太陽光線の元での低透過率(高着色適性)、
− 適合した着色および退色速度論、
− 消費者に受け入れられる色合い(好ましくは、グレーまたはブラウン)、
好ましくは、その選択された色合いの、レンズの着色および退色中の維持、
− 0-40℃の温度範囲における性能、すなわち、特性の維持、
− これらの所望の対物レンズは精巧な補正レンズであり、したがって、高価
であるので、重要な耐久性
を有さなければならない。
これらのレンズの特徴は、実際に、それに含まれる活性フォトクロミック化合
物により決定される。これらの化合物は、さらに、レンズを構成する有機または
無機の支持材と完全に相溶性でなければならない。
その他の点で、グレーまたはブラウンの色合いを得るには、異なる色、すなわ
ち、可視光においてまったく異なる極大吸収波長を有する少なくとも二種類のフ
ォトクローム(photocrome)を使用する必要があるかもしれないことに留意すべ
きである。この関係により、さらに、フォトクロミック化合物に他の必要条件が
課される。特に、(二種類以上の)関連する活性フォトクロミック化合物の着色
および退色速度論は、ほぼ同一でなければならない。同様のことが、経時安定性
、そしてまた、プラスチックまたは有機支持材との相溶性にも当てはまる。
従来技術において記載された多数のフォトクロミック化合物の中でも、米国特
許第3,567,605号、同第3,627,690号、同第4,818,096号、同第4,826,977号、同第
5,200,116号、同第5,238,981号、同第5,458,814号、および研究報告書第36144号
に記載されているベンゾピランまたはナフトピランを引用してもよい。それらは
以下の化学式を有している:
これらの化合物は、上述のごとく定義した仕様を満たすと主張している。実際
には、これらの化合物が、紫外線の不在下における高透過率および太陽光線の元
での高着色適性のような求められている基本特性を一つ以上実際に有していたと
しても、これまで記載した化合物の全てが、工業的に製造できる満足のいく製品
の製造に必要な、求められている特性の完全な組合せを有していない。
本出願人は、意外な様式で、2H−ナフト[1,2−b]ピランの位置5に−
C(R1)(R2)(OR3)の種類の基が存在することにより、それらの退色
速度論を低下させられることを発見した。この種類の分子は、それ自体で新しく
、グレーまたはブラウンの色合いを与えるために、黄および/または橙および/
ま
たは赤の補色フォトクロームと共同して良好に適合する。
したがって、本発明は、最初の主題に関して、化学式:
のナフトピラン誘導体であって、
必要に応じて、位置2,3,4,6,7,8,9および/または10の位置で置
換されており、位置5にある置換基Zは、化学式−C(R1)(R2)(OR3
)を有するものであり:
・ R1およびR2が、同一または異なっており、独立して:水素または1か
ら6までの炭素原子を有する直鎖アルキル基を示し;
・ R3が:
− 水素、
− R11基であって、R11が以下の官能基を示し:
* 1から12までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基;
* 3から12までの炭素原子を有するシクロアルキルまたはビシクロアル
キル基;
* アラルキル基であって、そのアルキル基が1から3までの炭素原子を
有する直鎖または枝分れのものであり、そのアリール基が、1から6までの炭素
原子を有する少なくとも一つの直鎖または枝分れアルキル基もしくは1から6ま
での炭素原子を有する直鎖または枝分れアルコキシ基と必要に応じて置換された
ナフチル基またはフェニル基から選択され;
* CH2CO(R12)基であって、R12が、OH、1から6までの
炭素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基、1から6までの炭素原子を有す
る直鎖または枝分れアルコキシ基、またはフェノキシ基であり;
* CH2CN基;
− CO(R13)基であって、R13が以下の官能基を示し:
* 1から12までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基;
* 3から12までの炭素原子を有するシクロアルキルまたはビシクロアル
キル基;
* ビニルまたは2−プロペニル基(したがって、それぞれアクリロイル
またはメタクリロイル基を示すOR3=OCOR13を有する);
* 1から6までの炭素原子を有する少なくとも一つの直鎖または枝分れ
アルコキシ基で必要に応じて置換されたフェニルまたはナフチル基;
* フェノキシ基;
− 第二アミン基NH(R14)であって、R14が、1から12までの炭素原
子を有する直鎖または枝分れアルキル基、3から12までの炭素原子を有するシク
ロアルキル基、少なくとも一つの1から6までの炭素原子を有する直鎖または枝
分れアルキル基により必要に応じて置換されたフェニル基を示す;
を示す誘導体を提供する。
このナフトピラン誘導体は、位置5がZで置換されたナフトピラン、並びに、
以下の化学式の−CHおよび−CH2基に少なくとも一つの置換基を有する、対
応する化学式の他の化合物の全てを含む。これらの誘導体の中でも、ピラン環の
α炭素から酸素までに二つが置換されたものが好ましい。したがって、このα炭
素は、不斉炭素であってもよい。したがって、本発明の化合物は、(一般的に)
ラセミ混合物の形態にあってもよく、またはそれらは、不斉炭素を有するそのよ
うな誘導体の純粋な異性体であってもよい。
上述したような第一の主題の状況において、本発明は、以下の化学式(I):
のナフトピラン誘導体であって、
・ R1,R2およびR3が上述したようなものであり;
・ R4からR8までが、同一または異なっており、独立して:
− 水素;
− ハロゲン、特に、フッ素、塩素または臭素;
− 1から12までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基;
− 1から12までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルコキシ基;
− 1から12までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルケニル基、特
に、ビニルまたはアリル基;
− それぞれ基本構造中の6から24までの炭素原子または4から24までの
炭素原子並びに硫黄、酸素および窒素から選択される少なくとも一つのヘテロ原
子を有するアリールまたはヘテロアリール基であって、この基本構造が、以下か
ら選択された少なくとも一つの置換基により必要に応じて置換され:
+ ハロゲン、特に、フッ素、塩素および臭素;
+ 1から6までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基;
+ 1から6までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルコキシ基
;
+ 1から6までの炭素原子を有する直鎖または枝分れハロアルキル
またはハロアルコキシ基、特に、この種類のフルオロアルキル基;
+ −NH2基;
+ −NHR基であって、Rが1から6までの炭素原子を有する直鎖
または枝分れアルキル基を示し;
基であって、R’およびR”が、同一または異なっており、1から6までの炭素
原子を有する直鎖または枝分れアルキル基を示し、もしくは、それらが結合する
窒素原子とともに、酸素、硫黄および窒素から選択される少なくとも一つの他の
ヘテロ原子を有してもよい5から7員環を形成し、この窒素が、1から6までの
炭素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基であるR”’基と必要に応じて置
換されており;
− アミンまたはアミド基:−NH2,−NHR,−CONH2,−CON
HR,
;R,R’,R”がそれぞれR4からR8までのアミン置換基に関して上述した
定義のものであり:アリールまたはヘテロアリール;
− −OCO(R15)または−COO(R15)基であって、R15が
、1から6までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基、3から6まで
の炭素原子を有するシクロアルキル基、またはアリールまたはヘテロアリールで
あるR4からR8までの置換基に関して列記した少なくとも一つの置換基により
必要に応じて置換されたフェニル基;
− メタクリロイルまたはアクリロイル基;
− 化学式
のエポキシ基;
を示し;
・ R9およびR10が、同一または異なっており、独立して:
− 水素、
− 1から12までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基;
− 3から12までの炭素原子を有するシクロアルキルまたはビシクロアル
キル基;
− それぞれ基本構造中の6から24までの炭素原子または4から24までの
炭素原子並びに硫黄、酸素および窒素から選択される少なくとも一つのヘテロ原
子を有するアリールまたはヘテロアリール基であって、この基本構造が、以下か
ら選択された少なくとも一つの置換基により必要に応じて置換され:
+ ハロゲン、特に、フッ素、塩素および臭素;
+ 1から6までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基;
+ 1から6までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルコキシ基
;
+ 1から6までの炭素原子を有する直鎖または枝分れハロアルキル
またはハロアルコキシ基、特に、この種類のフルオロアルキル基;
+ −NH2基;
+ −NHR基であって、Rが1から6までの炭素原子を有する直鎖
または枝分れアルキル基を示し;
基であって、R’およびR”が、同一または異なっており、1から6までの炭素
原子を有する直鎖または枝分れアルキル基を示し、もしくは、それらが結合する
窒素原子とともに、酸素、硫黄および窒素から選択される少なくとも一つの他の
ヘテロ原子を有してもよい5から7員環を形成し、この窒素が、1から6までの
炭素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基であるR”’基と必要に応じて置
換されており;
− アラルキルまたはヘテロアラルキル基であって、そのアルキル基が1
から4までの炭素原子を有する直鎖または枝分れのものであり、そのアリールお
よびヘテロアリール基が、アリールまたはヘテロアリール基であるR9,R10
について上述した定義を有しており;
もしくは
前記二つの置換基R9およびR10が互いにアダマンチル、ノルボルニル、フル
オレニリデン、ジ(C1−C6)アルキルアントラセニリデンまたはスピロ(C
5−C6)シクロアルキルアントラセニリデン基を形成し;この基が、アリール
またはヘテロアリール基であるR4からR8まで、またはR9,R10について
列記した置換基の少なくとも一つにより必要に応じて置換されている;
誘導体に関するものである。
本発明のナフトピラン誘導体の中でも、好ましい(フォトクロミック特性に関
して)ものは、R5およびR7がアルコキシ(C1−C12アルコキシ)基、好
ましくは、メトキシ基である化学式(I)のものである。
本発明のこれらのナフトピラン誘導体の中でも、R9およびR10が、独立し
て、基本構造が、フェニル、ナフチル、ビフェニル、ピリジル、フリル、ベンゾ
フリル、ジベンゾフリル、N−(C1−C6)アルキルカルバゾール、チエニル
、ベンゾチエニル、ジベンゾチエニル基からなる群より選択されるアリールまた
はヘテロアリール基から選択された置換基を示す、上述した化学式(I)のものも
好ましい。
本発明のナフトピラン誘導体の置換基の中に、少なくとも一つの重合性および
/または架橋性反応性基を有するおよび/または形成するものがある。そのよう
な反応性基が存在することが、都合よいことが示されるであろう。このように、
本発明は、第一の主題として、位置5が特定の−C(R1)(R2)(OR3)
基により置換され、その構造が、少なくとも一つの重合および/または架橋反応
性基を含み、この反応性基が、好ましくはビニルまたはアリル型のメタクリロイ
ル、アクリロイルまたはエポキシ基である、特にアルケニル基からなることので
きる2H−ナフト[1,2−b]ピラン誘導体の一群を含む。
したがって、この一群に属する本発明の化合物は、ホモポリマーおよび/また
はコポリマーを形成するためにそれ自体とまたは他のコモノマーと反応でき、フ
オトクロミック官能性を有し(本発明のモノマーはフォトクロミック官能性を有
する限りは)、高分子の機械的特性を有する、異なる性質のまたはそうではない
、モノマーとして理解してもよい。
本発明の別の主題は、本発明のナフトピラン誘導体により少なくとも一部が構
成される、これら直鎖または枝分れのホモポリマーまたはコポリマーにより形成
されることになる。
同一の方針に従えば、上述したナフトピラン誘導体は、フォトクロミック特性
かまたはそうではないポリマー鎖の間で架橋することのできる反応性官能を有す
る架橋剤であることが予測できる。そのようにして得ることのできる網状体(re
ticulate)も、本発明の別の主題を構成する。
本発明によるナフトピラン誘導体の調製には、特別に難しいことはない。これ
らのナフトピラン誘導体は、位置2に水素、位置3にエステル基を有し、ナフタ
レン環の他の位置が必要に応じて置換されている1−ナフトールと、
− プロパルキルアルコールかまたはこのアルコールの置換誘導体のいずれか
(縮合反応は、この変更例によれば、パラトルエンスルホン酸、クロロ酢酸また
は酸性アルミナのような触媒の存在下でトルエンまたはテトラヒドロフランのよ
うな溶剤中で行ってもよい)、
− もしくはアクロレインまたはこのアクロレインの誘導体(テトラエトキシ
ドチタンの存在下で)との、
縮合により、一般的な様式で得ることができる。
これらの合成経路は、慣習的なものであり、上述した従来技術の文献並びにヨ
ーロッパ特許公開第562,915号に記載されている。
特に化学式(I)の本発明の化合物に関して、その合成経路を以下に図示する。
工程1:1−ナフトール誘導体の合成
(例えば、Aut.J.Chem.1987,40,1737 and Org.React.1951,6,1を参照のこと)
工程2:ピラン環の合成
この工程2は、表示した試薬およびそのエステル官能基が予めアルコールに転化
されているナフトールについて行ってもよい。
工程3:所望の最終化合物により、合成を以下のように行ってもよい: * この化学式において、R1およびR2は、同一または異なっており、独立し
て、Hまたは(C1−C6)アルキル基を示す。
上述した工程3の転化は、慣習的なものであり、当業者によく知られているこ
とに留意すべきである。
本出願人は、上述した斬新なナフトピラン誘導体を調製し、試験した。この誘
導体は、特に望ましいフォトクロミック特性を有している。より詳しくは、これ
らの新たな化合物は、高着色適性を備えており、位置5に水素またはメチル基を
有する(Z置換基の代わりに)それらの相同体よりも退色速度論が速い。
これらの化合物は、その他の点で、マトリクス中に含まれる形態およびコーテ
ィングの形態の両方で、有機高分子または無機材料の支持マトリクスと相溶性で
ある。
溶液中または高分子マトリクス中で、本発明による化合物は、初期状態で無色
またはやや着色されており、紫外線(365nm)または太陽型の光源の元で急速
に濃い色を発色させる。最後に、この化合物は、一旦照射が停止されたら、それ
らの元の色を取り戻す。
本発明は、別の主題によれば、本発明の化合物のフォトクロミック剤としての
使用に関する。言い換えれば、本出願人は:
− それ自体および/または少なくとも一つの別の種類のフォトクロミック化
合物および/または少なくとも一つの非フォトクロミック着色剤と別々にまたは
混合物中に用いられる、上述したようなナフトピラン誘導体からなる新たなフォ
トクロミック化合物;
− 上述したような少なくとも一つのナフトピラン誘導体および/または少な
くとも一つの(コ)ポリマーおよび/またはその構造中に少なくとも一つの前記
本発明のナフトピラン誘導体を含む網状体を含む新たなフォトクロミック組成物
を提案する。そのようなフォトクロミック組成物は、少なくとも一つの別の種類
の他のフォトクロミック化合物および/または少なくとも一つの非フォトクロミ
ック着色剤および/または少なくとも一つの安定剤を含むことができる。
これらの別の種類のフォトクロミック化合物、非フォトクロミック着色剤、お
よび安定剤は、当業者に知られた従来技術の生成物である。
本発明の状況において、本発明のフォトクロミック化合物を組み合わせること
、および/または本発明のフォトクロミック化合物と従来技術による別の種類の
フォトクロミック化合物とを組み合わせることは、グレーまたはブラウンの色合
いを生じるのに都合がよい。
特にフォトクロミック化合物としての本発明の化合物は、溶液中に使用するこ
とができる。したがって、この化合物をトルエン、ジクロロメタン、テトラヒド
ロフランまたはエタノールのような有機溶剤中に可溶化させることにより、フォ
トクロミック溶液を得ることができる。得られた溶液は、一般的に無色透明であ
る。その溶液は、一旦太陽光に露出されたら濃い色を発色し、そして、一旦太陽
光の弱い区域に配置されたら、すなわち、言い換えれば、もはや紫外線を受けな
くなったら無色の状態に戻る。一般的に、非常に低濃度の製品(約0.01から5重
量%)が濃い色を呈するので十分である。
本発明の化合物は、塊中にまたはポリマーマトリクスの表面に均一に分散した
フォトクロミック材料として使用することもできる。実際に、本発明の化合物の
最も関心を集めている用途は、フォトクロームが、ポリマー、コポリマーまたは
ポリマーの混合物内またはそれらの表面に均一に分散しているものである。その
本発明のフォトクロームを含む(少なくとも一種類を、遊離形態で、(コ)ポリ
マーおよび/または網状体の形態で、および/または上述したようなフォトクロ
ミック組成物の形態で)(コ)ポリマーマトリクスは、本発明の別の主題を構成
する。
そのようなマトリクスを得るのに考えられる実施プロセスは、非常に様々であ
る。当業者に知られているプロセスの中でも、例えば、(コ)ポリマー中の、前
記フォトクロームの懸濁液または溶液からの、シリコーン油中の、脂肪族または
芳香族炭化水素中の、グリコール中の、もしくは別のポリマーマトリクスからの
拡散を引用することができる。この拡散は、そのポリマーマトリクスの性質にし
たがって、通常、50℃から200℃の温度で、15分間から数時間の期間に亘り行わ
れる。別の実施技術は、重合性材料の配合物中にそのフォトクロームを混合し、
この混合物を表面上または金型内に塗布し、次いで、共重合を行う各工程にある
。これらと他の実施技術が、Applied Photochromic Polymer Systems,Ed.Blac
kie and Son Ltdにおいて1992年に出版されたCrano等による文献、"Spiroxazine
and their use in photochromic lenses"に記載されている。
本発明のこの主題の変更例によれば、フォトクロームを(コ)ポリマー上にグ
ラフト重合させることを考えることもできる。したがって、本発明は、これまで
に記載したフォトクロームの少なくとも一つとグラフト重合した(コ)ポリマー
にも関するものである。したがって、「本発明のフォトクロームを少なくとも一
つ含む(コ)ポリマー」という表現は、塊中にそして表面上にフォトクロームを
含むマトリクス、およびフォトクロームとグラフト重合したマトリクスの両方を
意味する。
本発明によるフォトクロミック化合物の光学用途にとって好ましいポリマー材
料の例として、以下の製品が挙げられる:
− 必要に応じてハロゲン化された、または少なくとも一つのエーテルおよび
/またはエステルおよび/または炭酸および/またはカルバミド酸および/また
はチオカルバミド酸および/または尿素および/またはアミド基を含む、アルキ
ル、シクロアルキル、アリールまたはアリールアルキル モノ,ジ,トリまたは
テトラ アクリレートまたはモノ,ジ,トリまたはテトラ メタクリレート;
− ポリスチレン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート(例えば
、ビスフェノールAのポリカーボネート、ジアリルジエチレングリコールのポリ
カーボネート)、ポリカルバメート、ポリエポキシ、ポリウレア、ポリウレタン
、ポリチオウレタン、ポリシロキサン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、脂
肪族または芳香族ポリエステル、ビニルポリマー、酢酸セルロース、三酢酸セル
ロース、酢酸プロピオン酸セルロースまたはポリビニルブチラール;
− 上述したようなポリマーの混合物または二種類以上のモノマーのコポリマ
ー、好ましくは、ポリカーボネートーポリウレタン、ポリ(メタ)クリレート−
ポリウレタン、ポリスチレン−ポリ(メタ)クリレートまたはポリスチレン−ポ
リアクリロニトリル、都合よくは、ポリエステルとポリカーボネートまたはポリ
(メタ)クリレートとの混合物。
この(コ)ポリマーマトリクスに使用するフォトクロームの量は、所望の暗色
化の程度に依存する。慣習的な様式において、その量は、0.001から20重量%ま
での間で用いられる。本発明によるフォトクロミック化合物は、既に上述したよ
うに、固体または液体の形態で、例えば、液体または分散液中で提示することの
できる組成物を形成するために、単独でまたは他の生成物との混合物中に使用す
ることができる。これらの組成物は、既に上述した本発明の主題を構成しており
、したがって、本発明の化合物および太陽光または眼鏡の分野のような用途で大
衆に望まれている、濃い色、例えば、グレーまたはブラウンを得ることのできる
他の相補フォトクロミック化合物を含んでも差し支えない。これらの相補フォト
クロミック化合物は、当業者に知られており、文献に記載されているもの、例え
ば、
クロメン(米国特許第3,567,605号、同第5,238,981号、国際特許公開第94/22850
号、ヨーロッパ特許公開第562,915号)、スピロピランまたはナフトスピロピラ
ン(米国特許第5,238,981号)およびスピロキサジン(Crano et al.,”Applied
Photochromic Polymer Systems”,Ed.Blackie & Son Ltd,1992,chapter 2
)であって差し支えない。
本発明による組成物は:
− 色合いを調節できる非フォトクロミック着色剤、
− および/または、例えば、酸化防止剤のような一つ以上の安定剤、
− および/または、一つ以上の抗紫外線剤、
− および/または、一つ以上の抗ラジカル剤、
− および/または、一つ以上の化学励起状態不活性化剤、
を含んでも差し支えない。
これらの添加剤は、特に、前記組成物の耐久性を改良することができる。
本発明の化合物(ナフトピラン誘導体)の用途に関する別の態様によれば、本
発明は、本発明による少なくとも一つの化合物および/または、少なくとも一部
が、本発明の化合物および/または上述したような本発明の少なくとも一つの化
合物を含む少なくとも一つの組成物、および/または本発明の少なくとも一つの
化合物をその中に含む、有機ポリマー材料または無機材料または有機−無機ハイ
ブリッド材料の、上述したような少なくともマトリクスから形成される少なくと
も一つの(コ)ポリマーおよび/または網状体を含む、太陽または眼鏡分野の製
品のような主題に眼用製品も提供する。
実際に、本発明が特に目的としている製品としては、フォトクロミック太陽ま
たは眼用レンズ、窓ガラス(建物、機関車、自動車の窓ガラス)、光学素子、装
飾製品、太陽防御製品、情報記憶等が挙げられる。
本発明を、本発明の化合物(位置5が特定の基により置換された2H−ナフト
[1,2−b]ピラン誘導体)の合成およびフォトクロミック有効性の以下の実
施例により説明する。
実施例
本発明のフォトクロミック化合物1から4の合成および特性
実施例1: 化合物(1)の合成
工程1: 5,7−ジメトキシ−3−メトキシカルボニル−1−アセトキシナフ
タレンを、Org.React.1951,6,1に記載された方法にしたがって、第三ブトキシド
カリウムの存在下での2,4−ジメトキシベンズアルデヒドおよび琥珀酸ジメチ
ルの反応と、それに続く、酢酸ナトリウムの存在下での無水酢酸中での環化によ
り合成した。次いで、5,7−ジメトキシ−3−メトキシカルボニル−1−ナフ
トールを、3時間に亘る還流の元でHCl(2N)/メタノール中のこの生成物
の脱アセチル化後に得た。
工程2: 前の工程からのナフトール誘導体(4.2g)を一晩に亘り還流の元で8
0mlのキシレン中の1−(p−ジメチルアミノフェニル)−1−フェニル−2
−プロピン−1−オールと反応させた。プロピノール誘導体の合成に関して、ヨ
ーロッパ特許公開第250,193号に記載された方法を行った。次いで、得られた本
発明の中間フォトクロミック化合物を、THF/ジイソプロピルエーテル混合物
で溶離するアルミナカラムのクロマトグラフィーにより精製した。収率は27%で
あった。その構造を1H NMRにより確認した。
工程3: 前の工程からの生成物(300mg)の位置5のエステル官能の還元を
、20分間に亘り0℃で5mlの無水THF中の水素化リチウムアルミニウム(L
iAlH4;33mg)により行った。以下の表1の化合物(1)を、加水分解および
精製の後に76%の収率で得た。その構造を1H NMR分光分析法により確認し
た。
実施例2: 以下の表1の化合物(2)を、トリエチルアミンの存在下で塩化アセ
チルとの反応により化合物(1)より得た。化合物(2)は、精製後に81%の収率で得
られた。その構造を1H NMR分光分析法により確認した。
実施例3: 以下の表1の化合物(3)を、最後の工程で塩化アセチルの代わりに
塩化ベンゾイルを用いたことにより、化合物(2)に用いた様式と同様の様式で得
た。その収率は、精製後に24%であった。この化合物(3)の構造を1H NMR分
光分析法により確認した。
実施例4: 実施例1の工程2で得た化合物のうち200mgを、2時間に亘り室
温で10mlのTHF中の9モル当量のMeLi(クメン/THF:9/1の溶液
中)と反応させた。この溶媒を塩化アンモニウムの溶液により加水分解し、以下
の表1の化合物(4)をトルエンで抽出した。ジイソプロピルエーテル中での結晶
化による精製後に、所望の化合物が40%の収率で得られた。その構造を1H N
MR分光分析法により確認した。
実施例5: THF中の溶液におけるフォトクロミック特性の分析
本発明の各々のフォトクロミック化合物(5mg)(以下の表1の化合物(1)
から(4))を50mlのTHF中に溶解させ、その溶液の一部を1cmの石英セル
の光路中に配置した。その溶液に365nmの紫外線を照射し、紫外線−可視光の
スペクトルを記録した。退色速度論を、照射後の活性化形態のλmaxでの吸収
の減少により測定した(T1/2=吸収率が半分に減少する時間)。
従来技術の化合物C1(フランス国特許出願第9609384号に記載されている)
を同様に処理した。この化合物は、上述した実施例に説明したものと同様の合成
経路により、1−(p−ジメチルアミノフェニル)−1−フェニル−2−プロピ
ン−1−オールを5,7−ジメトキシ−3−メチル−1−ナフトールと結合させ
ることにより得た。この1−ナフトールは、J.Org.Chem.1986,vol.51,p271-273(
Sibi et al.)に記載された方法にしたがって調製した。
表1:THF中の溶液におけるフォトクロミック特性実施例6: ポリアクリレート中への前記化合物の混入
本発明の化合物(1)および(3)並びに従来技術の化合物C1のそれぞれ5mgを
、40mgの2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)も含有する、10
gのテトラエトキシビスフェノールAジメタクリレート(アクゾ社によりジアク
リル121の名称で市販されている)中で可溶化させた。次いで、これらの溶液
を脱気し、アルゴンで再度発泡させ、直径が8cmで厚さが2mmのガラスレン
ズ金型中に注ぎ入れた。次いで、金型を70℃のオーブン中に12時間に亘り配置し
た。裏返した後、剛性で透明のレンズが得られた。太陽型の照射線の元で、その
ガラスは急速に濃い紫色を発色し、陰では再度無色になった。フォトクロミック
特性が以下の表2に示されている。
表2:アクリレートマトリクス中のフォトクロミック特性
*560nmで測定した透過率
本発明の化合物が、従来技術の相同体よりも速い退色速度論を有することがこ
れらの実施例により示された。さらに、ナフトピラン骨格の位置5に特定の基を
選択することにより、その退色速度論を制御することが比較的容易であることが
示された。これらの分子は、グレーまたはブラウンの色合いを得るのに、同等の
退色速度論の青および/または紫および/または赤の相補フォトクロームと共同
して良好に適用される。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
G02C 7/10 G02C 7/10
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),BR,CA,CN,J
P,MX,RU,SG,US
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 化学式: のナフトピラン誘導体であって、 必要に応じて、位置2,3,4,6,7,8,9および/または10の位置で 置換されており、位置5にある置換基Zは、化学式−C(R1)(R2)(O R3)を有するものであって: ・ R1およびR2が、同一または異なっており、独立して:水素または1 から6までの炭素原子を有する直鎖アルキル基を示し; ・ R3が: − 水素、 − R11基であって、R11が以下の官能基を示し: * 1から12までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基; * 3から12までの炭素原子を有するシクロアルキルまたはビシクロア ルキル基; * アラルキル基であって、そのアルキル基が1から3までの炭素原子 を有する直鎖または枝分れのものであり、そのアリール基が、1から6までの 炭素原子を有する少なくとも一つの直鎖または枝分れアルキル基もしくは1か ら6までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルコキシ基と必要に応じて置 換されたナフチル基またはフェニル基から選択され; * CH2CO(R12)基であって、R12が、OH、1から6まで の炭素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基、1から6までの炭素原子を 有する直鎖または枝分れアルコキシ基、またはフェノキシ基であり; * CH2CN基; − CO(R13)基であって、R13が以下の官能基を示し: * 1から12までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基; * 3から12までの炭素原子を有するシクロアルキルまたはビシクロア ルキル基; * ビニルまたは2−プロペニル基; * 1から6までの炭素原子を有する少なくとも一つの直鎖または枝分 れアルコキシ基で必要に応じて置換されたフェニルまたはナフチル基; * フェノキシ基; − 第二アミン基NH(R14)であって、R14が、1から12までの炭素 原子を有する直鎖または枝分れアルキル基、3から12までの炭素原子を有する シクロアルキル基、少なくとも一つの1から6までの炭素原子を有する直鎖ま たは枝分れアルキル基により必要に応じて置換されたフェニル基を示し; を示す誘導体。 2. 化学式(I): のナフトピラン誘導体であって、 ・ R1,R2およびR3が請求の範囲第1項記載のものであり; ・ R4からR8までが、同一または異なっており、独立して: − 水素; − ハロゲン、特に、フッ素、塩素または臭素; − 1から12までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基; − 1から12までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルコキシ基; − 1から12までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルケニル基、 特に、ビニルまたはアリル基; − それぞれ基本構造中の6から24までの炭素原子または4から24まで の炭素原子並びに硫黄、酸素および窒素から選択される少なくとも一つのヘテ ロ原子を有するアリールまたはヘテロアリール基であって、この基本構造が、 以下から選択された少なくとも一つの置換基により必要に応じて置換され: + ハロゲン、特に、フッ素、塩素および臭素; + 1から6までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基 ; + 1から6までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルコキシ 基; + 1から6までの炭素原子を有する直鎖または枝分れハロアルキ ルまたはハロアルコキシ基、特に、この種類のフルオロアルキル基; + −NH2基; + −NHR基であって、Rが1から6までの炭素原子を有する直 鎖または枝分れアルキル基を示し; 基であって、R’およびR”が、同一または異なっており、1から6までの炭 素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基を示し、もしくは、それらが結合 する窒素原子とともに、酸素、硫黄および窒素から選択される少なくとも一つ の他のヘテロ原子を有してもよい5から7員環を形成し、この窒素が、1から 6までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基であるR”’基と必要 に応じて置換されており; − アミンまたはアミド基:−NH2,−NHR,−CONH2,−C ONHR, ;R,R’,R”がそれぞれアリールまたはヘテロアリールであるR4からR 8までのアミン置換基に関して上述した定義のものであり; − −OCO(R15)または−COO(R15)基であって、R15 が、1から6までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基、3から6 までの炭素原子を有するシクロアルキル基、またはアリールまたはヘテロアリ ールであるR4からR8までの置換基に関して列記した少なくとも一つの置換 基により必要に応じて置換されたフェニル基; − メタクリロイルまたはアクリロイル基; − 化学式 のエポキシ基; を示し; ・ R9およびR10が、同一または異なっており、独立して: − 水素、 − 1から12までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基; − 3から12までの炭素原子を有するシクロアルキルまたはビシクロア ルキル基; − それぞれ基本構造中の6から24までの炭素原子または4から24まで の炭素原子並びに硫黄、酸素および窒素から選択される少なくとも一つのヘテ ロ原子を有するアリールまたはヘテロアリール基であって、この基本構造が、 以下から選択された少なくとも一つの置換基により必要に応じて置換され: + ハロゲン、特に、フッ素、塩素および臭素; + 1から6までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基 : + 1から6までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルコキシ 基; + 1から6までの炭素原子を有する直鎖または枝分れハロアルキ ルまたはハロアルコキシ基、特に、この種類のフルオロアルキル基; + −NH2基; + −NHR基であって、Rが1から6までの炭素原子を有する直 鎖または枝分れアルキル基を示し; 基であって、R’およびR”が、同一または異なっており、1から6までの炭 素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基を示し、もしくは、それらが結合 する窒素原子とともに、酸素、硫黄および窒素から選択される少なくとも一つ の他のヘテロ原子を有してもよい5から7員環を形成し、この窒素が、1から 6までの炭素原子を有する直鎖または枝分れアルキル基であるR”’基と必要 に応じて置換されており; − アラルキルまたはヘテロアラルキル基であって、そのアルキル基が 1から4までの炭素原子を有する直鎖または枝分れのものであり、そのアリー ルおよびヘテロアリール基が、アリールまたはヘテロアリール基であるR9, R10について上述した定義を有しており; もしくは 前記二つの置換基R9およびR10が互いにアダマンチル、ノルボルニル、フ ルオレニリデン、ジ(C1−C6)アルキルアントラセニリデンまたはスピロ (C5−C6)シクロアルキルアントラセニリデン基を形成し;この基が、ア リールまたはヘテロアリール基であるR4からR8まで、またはR9,R10 について列記した置換基の少なくとも一つにより必要に応じて置換されている ; ことを特徴とする請求の範囲第1項記載の誘導体。 3. R5およびR7がアルコキシ基、好ましくは、メトキシ基である請求の範 囲第2項記載の化学式(I)のものであることを特徴とする請求の範囲第1項ま たは第2項記載のナフトピラン誘導体。 4. R9およびR10が独立して、その基本構造が、フェニル、ナフチル、ビ フェニル、ピリジル、フリル、ベンゾフリル、ジベンゾフリル、N−(C1− C6)アルキルカルバゾール、チエニル、ベンゾチエニル、ジベンゾチエニル 基からなる群より選択されるアリールまたはヘテロアリール基である請求の範 囲第2項記載の化学式(I)のものであることを特徴とする請求の範囲第1項か ら第3項いずれかに記載のナフトピラン誘導体。 5. 前記構造が、特に、好ましくはビニルまたはアリルであるアルケニル;メ タクリロイル、アクリロイルおよびエポキシからなる群より選択される、少な くとも重合および/または架橋反応性基を含むことを特徴とする請求の範囲第 1項から第4項いずれかに記載のナフトピラン誘導体。 6. 少なくとも一つの請求の範囲第5項記載のナフトピラン誘導体から構成さ れる少なくとも一つのモノマーの重合および/または架橋により得られる(コ )ポリマーおよび/または網状体。 7. 請求の範囲第1項から第5項いずれかに記載のナフトピラン誘導体、請求 の範囲第1項から第5項いずれかに記載のナフトピラン誘導体の少なくとも二 つの混合物、または少なくとも一つの別の種類の他のフォトクロミック化合物 および/または少なくとも一つの非フォトクロミック着色剤とともに請求の範 囲第1項から第5項いずれかに記載の少なくとも一つのナフトピラン誘導体か らなることを特徴とするフォトクロミック化合物。 8. − 請求の範囲第1項から第5項いずれかに記載の少なくとも一つのナフ トピラン誘導体および/または請求の範囲第6項記載の少なくとも一つの(コ )ポリマーおよび/または網状体、 − および、必要に応じて、少なくとも一つの別の種類の他のフォトクロ ミック化合物および/または少なくとも一つの非フォトクロミック着色剤およ び/または少なくとも一つの安定剤、 を含むことを特徴とするフォトクロミック組成物。 9. − 請求の範囲第1項から第5項いずれかに記載の少なくとも一つのナフ トピラン誘導体、 − および/または請求の範囲第6項記載の少なくとも一つの(コ)ポリマ ーおよび/または網状体、 − および/または請求の範囲第8項記載の少なくとも一つの組成物、 を含むことを特徴とする(コ)ポリマーマトリクス。 10. 前記(コ)ポリマーが以下のリスト: − 必要に応じて、ハロゲン化されている、または少なくとも一つのエーテ ル基および/またはエステル基および/または炭酸基および/またはカルバミ ド酸基および/またはチオカルバミド酸基および/または尿素基および/また はアミド基を有する、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはアラルキル モノ,ジ,トリまたはテトラアクリレートもしくはモノ,ジ,トリまたはテ トラメタクリレート、 − ポリスチレン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ カルバメート、ポリエポキシ、ポリウレア、ポリウレタン、ポリチオウレタン 、ポリシロキサン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、脂肪族または芳香族 ポリエステル、ビニルポリマー、酢酸セルロース、三酢酸セルロース、酢酸プ ロピオン酸セルロースまたはポリビニルブチラール、 − 上述したポリマーの混合物または二種類以上のモノマーのコポリマー、 から選択されることを特徴とする請求の範囲第9項記載のマトリクス。 11. − 請求の範囲第1項から第5項いずれかに記載の少なくとも一つのナフ トピラン誘導体、 − および/または請求の範囲第6項記載の少なくとも一つの(コ)ポリマ ーおよび/または網状体、 − および/または請求の範囲第8項記載の少なくとも一つの組成物、 − および/または請求の範囲第9項または第10項記載の少なくとも一つの マトリクス、 を含むことを特徴とする眼用または太陽製品。 12. レンズにより構成される請求の範囲第11項記載の製品。 13. − 請求の範囲第1項から第5項いずれかに記載の少なくとも一つのナフ トピラン誘導体、 − および/または請求の範囲第6項記載の少なくとも一つの(コ)ポリマ ーおよび/または網状体、 − および/または請求の範囲第8項記載の少なくとも一つの組成物、 − および/または請求の範囲第9項または第10項記載の少なくとも一つの マトリクス、 を含むことを特徴とする窓ガラスおよび/または光学素子。
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