JP2001522775A - リチウム蓄電池における陰極として使用可能なリチウムの豊富な炭素質物質 - Google Patents

リチウム蓄電池における陰極として使用可能なリチウムの豊富な炭素質物質

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リチウム蓄電池において使用可能な、既知の化合物よりもさらに多量のリチウムを含有する化合物を提供する。 【解決手段】 グラファイト-ナトリウム-酸素化合物を用い、これにリチウムを電気化学的に挿入することによって、式LiNaxyz (I)に相当し、式中のx,y及びzが、0.4≦x≦0.62.5≦y≦3.50.2≦z≦1である化合物を調製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明の目的は、リチウム、ナトリウム、炭素及び酸素を含むリチウムの豊富
な炭素質物質であって、これは特にリチウム蓄電池における陰極として使用可能
である。
【0002】
【従来の技術】
これは、携帯用の電子部品の開発のため、及び長期的には電気自動車の製造の
ために非常な関心が寄せられている高い質量エネルギーを持つ蓄電池の製造に応
用される。昨今、これらの応用のためには、質量あたりのポテンシャルエネルギ
ーが非常に高いことからリチウムイオン電池が選択される傾向がある。これら電
池の陽極部分については、多数の研究により炭素質物質、特にグラファイトが使
用可能であることが示されている。
【0003】 これは、ラメラ構造を有するグラファイトには、適切な電解媒体中で電流の作
用下におかれた際にリチウムイオンがその構造内に挿入されるという特性がある
ことによる。得られる物質は、グラファイト挿入化合物であり、換言すれば、グ
ラファイトラメラの間のファンデルワース空間とも呼称される空虚な空間にリチ
ウムイオンが侵入してなるものである。
【0004】 現在既知の最も豊富なグラファイト中リチウムの挿入化合物は、6つの炭素原
子に対して1つのリチウム原子を有し、これは式全体がLiC6に相当し、37 2mA.h.g-1の静電容量を有する。この化合物LiC6はCarbon, volume 13 pages
337-345, 1975 [1]に記載されている。
【0005】 LiC6のグラファイト中リチウムの挿入化合物については、仏国特許出願公 開2697261号[2]によって、C/Li比が6であるポリアセチレンリチウ
ム挿入化合物が既知である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、リチウム電気の性能を向上させるためには、より高い電気化学
容量を得るため、陰極として、これら既知の化合物よりもさらに多量のリチウム
を含有する化合物を使用することが非常に有利であろう。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明の目的は、あらゆる既知の化合物よりもリチウムを多く含有し、リチウ
ムイオン電池において陰極として使用可能な全く新規な炭素質物質である。
【0008】 本発明によれば、このリチウムの豊富な炭素質物質は、下記の組成を有し: LiNaxyz (I) 式中、x,y及びzは、 0.4≦x≦0.6 2.5≦y≦3.5 0.2≦z≦1 である。
【0009】 したがって、C/Li比が2.5から3.5に設定されるため、本発明の炭素
質物質はグラファイト中リチウムの挿入化合物LiC6よりも多量のリチウムを 含有し、このことはリチウム含量の著しい増大及び電気化学容量の増大(炭素1
グラムあたり〜744mA.h)に相当する。
【0010】 このリチウムの豊富な炭素質物質は、M. El GadiらによりJ. Mol. Cryst. Liq
uid. Cryst., 244-245, 1994, page 41[3]に記載のもののように、グラファイト
-ナトリウム-酸素化合物から容易に得ることができる。この化合物の化学式は、
元素分析により、 C4.75±0.05NaO0.35±0.05 であると推定される。
【0011】 本発明によれば、リチウムの豊富な炭素質物質は、このタイプのグラファイト
-ナトリウム-酸素化合物にリチウムを挿入することによって調製される。この挿
入は、化学的または電気化学的に実行可能である。
【0012】 化学的方法による挿入は、結晶分析から導かれる理想的理論式を有する化合物
NAO0.56から出発し、A. Essaddekらにより、C. R. Acad. Sci., Paris, l.
319, Series II, 1994, pages 1009-1012 [4]に記載のものと同様の方法を用い
て行うことができる。この場合は、グラファイト-ナトリウム-酸素化合物を、本
発明のリチウムの豊富な炭素質物質を得るに十分な温度及び期間で液体リチウム
と接触させる。
【0013】 酸素を含まない密閉チャンバ内で、460から480℃、好ましくは470℃
の温度にてグラファイトを少量の酸素を含むナトリウムに接触させることにより
調製されるグラファイト-ナトリウム-酸素化合物から出発することもまた可能で
ある。
【0014】 この調製に使用されるグラファイトは、天然または人工グラファイトであって
、多様なグラニュロメトリーを有するフレークまたはパウダーの状のものである
とよい。
【0015】 使用可能なグラファイトの例として、Carbone Lorraine製のPGCCLタイプ
の熱分解グラファイト(pyrographite)及びUnion Carbide製の高度に配向させ た熱分解グラファイトHOPGを挙げることができる。
【0016】 ナトリウム中に存在する少量のナトリウムは、ナトリウムの体積1から2cm3 あたり0.5から2重量%を占める。
【0017】 好ましくは、本発明によれば、グラファイト-ナトリウム-酸素化合物中におけ
るリチウムの挿入は、電気化学的に行われる。この場合、二つの電極を有する電
池が使用され、その一方はリチウム製で、他方はグラファイト-ナトリウム-酸素
化合物からなり、二つの電極がリチウム塩を含む電解質に含浸されている。
【0018】 電解質は、一般的に、非水溶性溶媒、例えば炭酸エチレンを含む。使用可能な
リチウム塩は、様々なタイプのものであってよいが、過塩素酸リチウムが好まし
い。
【0019】 電気化学的挿入を行うためには、操作は20から90℃の温度にて行われ、二
つの電極の間に0ボルトの電位が与えられるが、これは単なる短絡による二つの
電極の接続によって達成可能である。
【0020】 本発明によるリチウムの豊富な物質は、特にリチウム蓄電池における陰極とし
て使用可能である。
【0021】 本発明の別の目的は、リチウムを主成分とする陰極、陽極及びリチウムイオン
によって導電可能な電解質を備えた蓄電池であり、ここで陰極は本発明のリチウ
ムの豊富な炭素質物質を含む。
【0022】 この蓄電池において、陽極は多様な材料、例えば酸化物、硫化物または酸硫化
物から製造可能である。
【0023】 使用可能な酸化物の例としては、酸化バナジウムV25、酸化ニッケルNiO 2 、酸化コバルトCoO2、コバルトとニッケルの混合酸化物、酸化マンガン、酸
化モリブデンMoO3、酸化クロム及びバナジウム青銅MxV25において、M が鉄、ナトリウム、カリウム、リチウム、銀、アルミニウム、クロム、バリウム
、ニッケルまたはコバルトを表すものを挙げることができる。
【0024】 使用可能な硫化物の例としては、硫化チタン、TiS2、硫化モリブデンMo S2及びニッケルとモリブデンの混合硫化物を挙げることができる。
【0025】 使用可能な酸硫化物の例としては、モリブデン及びチタンの酸硫化物を挙げる
ことができる。
【0026】 この蓄電池においては、使用される電解質は、一般的に、適当な有機溶媒中の
リチウム塩溶液からなる。
【0027】 使用可能な有機溶媒は、例えば炭酸プロピレン、炭酸エチレン、炭酸ジメチル
(DMC)、炭酸メチルエチル(MEC)、テトラヒドロフラン、2-メチルテ トラヒドロフラン、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、N,N-ジメチルホ ルムアミド及びこれらの混合物である。
【0028】 使用可能なリチウム塩は、例えば、過塩素酸リチウムLiClO4、ヘキサフ ルオロリン酸リチウムLiPF6、ヘキサフルオロヒ酸リチウムLiAsF6、ト
リフルオロメタンスルホン酸リチウムLiCF3SO3及びテトラフルオロホウ素
リチウムLiBF4である。
【0029】 電解蓄電池においては、有機溶媒中のリチウム塩溶液の代わりに、電解質とし
て固体電解質またはリチウムイオンによって導電されるポリマーを使用すること
もまた可能である。
【0030】 固体電解質の例としては、リチウムガラスを挙げることができるが、これは例
えばP25、Li2S及びLiIまたはB23、Li2S及びLiIから得られる
【0031】 リチウムイオンによって導電されるポリマーとしては、例えば上記の塩のよう
なリチウム塩を含有するポリ(エチレンオキシド)またはポリ(プロピレンオキ
シド)からなるものが可能である。
【0032】 液体電解質を使用するこのタイプの蓄電池においては、一般的に電極間にセパ
レータが設けられており、これは例えばポリプロピレンまたはポリエチレンから
製造される微孔性フィルムからなるとよい。この蓄電池は、おそらくはセパレー
タによって隔てられた二つの電極の螺旋状巻線を備えた円筒形蓄電池の形態で製
造可能である。これはまた、互いに面した平面電極及びおそらくはこれらの電極
間に設けられたセパレータを備えた柱状タイプの蓄電池の形態で製造可能である
【0033】 本発明の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明を読むことにより、また、添
付の図面を、むろん詳説を目的として非限定的に参照することによってさらに明
確になるであろう。
【0034】
【実施例】
(実施例1:グラファイト-ナトリウム-酸素化合物の合成) この化合物の調製のため、一方が他方の上部に設けられ、金属有孔板によって
隔てられてなる二つの区画を有する鋼鉄反応器を用いた。下方の区画内に、少量
の酸素を含有する金属ナトリウムを導入し、上方の区画内にはCarbone Lorraine
製のPGCCLタイプの熱分解グラファイトウェハーをおいた。この反応器は純
粋アルゴン雰囲気内、すなわち、微量の酸素も存在しない環境においた。反応器
の空気密閉性を銅製のOリングで確保し、また、反応媒体の偶発的な汚染を回避
するため、該反応器を初期真空(primary vacuum)としたガラス管内においた。
反応器を収容してなる管からなる装置を、縦型オーブン内におき、温度を200
℃に上昇させて12時間おいた。わずかな酸素含量のナトリウムが、こうして液
状となった。
【0035】 該反応器を管から取り出し、直ちに遠心分離器においた。5000回転/分に
て15分間遠心分離を行った後、液体反応媒体が熱分解グラファイトのサンプル
を収容する区画に侵入した。反応器を逆向きに、すなわち上方の区画を下にして
おき、初期真空とした管内に戻した。反応混合物を3日間470℃に加熱した後
、グラファイトを前記と同一の条件下で遠心分離にかけることにより反応媒体か
ら分離した。この方法で青色のグラファイト-ナトリウム-酸素化合物が得られた
【0036】 この化合物を、一続きに配した、モリブデン源(・=0.72926pm)を有
する通常のθ/20回折装置及び水晶モノクロメータ、及び最後にシンチレーシ
ョンカウンターを使用してX線回折により特徴付けた。サンプルを純粋アルゴン
雰囲気としたリンデマン管内におき、これを密閉した。
【0037】 図1は、この化合物の001反射を表すX線回折スペクトルを示す。この回折
図により、該化合物の同一周期(identity period)が算出でき、これは108 0pmであった。
【0038】 図2は、この化合物のhk0反射に相当するスペクトルを示す。これにはグラ
ファイトの100及び110のピーク並びに、グラファイトフレーク間に酸素と
共にナトリウムが挿入されること(三元性化合物)による強度のより低いピーク
が示されている。
【0039】 この化合物の電子回折分析を、純粋アルゴン雰囲気下で、孔のある無定形炭素
の有孔板上におかれた粉砕した熱分解グラファイトのサンプルについて行った。
この分析によって、グラファイトによる点並びにグラファイト平面間に挿入され
たナトリウムによる点が示された。
【0040】 (実施例2:化学式LiNaxyz(式中、x=0.4−0.6、y=2.5 −3.5及びz=0.2から1)のリチウムの豊富な物質の調製) この物質は、そのグラファイト-ナトリウム-酸素化合物が実施例1において調
製されたリチウムの電気化学的挿入によって得られる。
【0041】 この目的のため、二つの電極を備えた密閉セルが使用されたが、これは内部を
初期真空としておいた。
【0042】 これら二つの電極の一つは、基準及び対向電極として作用するチタンクランプ
で保持されたリチウムリボンからなり、他方の電極または作用電極は、実施例1
で調製した青色のグラファイト-ナトリウム-酸素化合物からなり、これもチタン
クランプで保持されている。
【0043】 二つの電極を、炭酸エチレン(EC)と過塩素酸リチウムLiClO4とから 下記の割合でなる電解質混合物に含浸させた: 炭酸エチレン1kgあたりLiClO4が1.5mol。
【0044】 電解質の二つの構成成分は、混合前に真空下で脱気した。リチウム塩LiCl
4は150℃にて4時間に渡って初期真空下で脱気し、炭酸エチレン溶媒は室 温にて2時間に渡って初期真空下で脱気した。
【0045】 リチウムイオンの電気化学的挿入を行うために、操作は20から90℃、例え
ば80℃の温度で行われ、ポテンシオスタット/ガルバノスタットによって二つ
の電極の間に0ボルトの電位を与えた。単なる短絡により、すなわち二つの電極
を接続することにより挿入を行うことも可能である。
【0046】 反応の進行は、反応速度上の問題によって制御され:電解質の設定濃度及びさ
らに温度におけるグラファイトの比表面積に依存する。
【0047】 30日間の最高反応時間の後、リチウムの豊富な物質が得られ、その理論上の
組成式は下記の通り: LiC3Na0.50.25 であった。
【0048】 この物質を、X線回折によって、また実施例1のように電子回折によって特徴
付けた。
【0049】 図3は、このリチウムの豊富な物質の001反射を示すX線回折図である。こ
の回折図から、該物質の同一周期が算出され、1035pmであった。001反射
に加え、回折図は金属ナトリウムの110反射を示している。
【0050】 図4は、この物質のhk0反射を示すX線回折図である。これは、グラファイ
トの特徴的な110及び100反射並びに金属ナトリウムの211及び110反
射を示している。
【0051】 電子回折分析により、グラファイトによる目に見える点並びに金属ナトリウム
に起因する微細な点が示された。さらに、リチウムの挿入によって新たな点が見
出された。
【0052】 図5は、この物質のX線発光スペクトルを示す。これには、炭素、酸素及びナ
トリウムの元素が示されている。
【0053】 図6から8は、電子のエネルギー損失スペクトルを示し、炭素及び酸素(図6
)、ナトリウム(図7)及びリチウム(図8)の存在を確証している。
【0054】 この操作により検出されたこれらの元素の定量分析により、最初に行った元素
分析、すなわち、式: LiNaxyz (I) [式中、x,y及びzが、 x=0.4〜0.6 y=2.5〜3.5 z=0.2〜1である] が確証され、これは理論式LiC3Na0.50.25に相当した。
【0055】 図9は、得られた物質のアルゴン雰囲気中での示差熱分析を示す曲線である。
この曲線上には、金属ナトリウムの融解に相当する融解ピークが見られ、これは
この化合物中の金属形態のナトリウムの存在を確証している。
【0056】 (実施例3:化学式LiNaxyz(式中、x=0.4−0.6、y=2.5 −3.5及びz=0.2から1)のリチウムの豊富な物質の調製) この実施例では、出発点は実施例1のグラファイト-ナトリウム-酸素化合物で
あり、ここにリチウムを化学的に挿入した。
【0057】 この目的のため、実施例1と同一の二区画反応器を使用し、青色のグラファイ
ト-ナトリウム-酸素化合物を上方の区画におき、下方の区画はリチウムで満たし
た。
【0058】 操作は、実施例1のように初期真空としたガラス管内に反応器をおくことによ
って行い、液体リチウムと該化合物とを、5000回転/分で15分間遠心分離
にかけることにより接触させた。リチウムを溶解させるために、全体を12時間
200℃に加熱した後、200℃にて、最長で10日間200℃にて反応を行っ
た。
【0059】 この方法で、式LiNaxyzのリチウムの豊富な物質が得られ、これは実 施例2で得たものと同様の特性を有していた。
【0060】 こうして、本発明によって、LiC6よりも格段にリチウム含量の高い物質が 得られ、このことによってグラファイトの電気化学容量を二倍にすることができ
た。したがって、この物質においては、グラファイト-ナトリウム-酸素化合物に
挿入されたリチウムはナトリウムに置き換えられ、これはグラファイトウェファ
ー間に金属介在物を形成する。
【0061】 この物質中には、相次いでグラファイトウェファー間に挿入されてなる同一の
化学組成をもたない層、換言すればLi/O/Li/O/Li層であって、Oは
ペルオキシドイオンO2 2-に関与する酸素であるような層、及びLiの層があり 、一のLi層に対して五のLi/O/Li/O/Li層がある。ナトリウムは、
該物質中に分散された介在物中に配される。
【0062】 こうした物質は、陰極としてリチウム蓄電池において使用可能である。
【0063】 図10は、式LiNaxyz(I)の本発明によるリチウムの豊富な炭素質物
質を使用するリチウム蓄電池を示す。
【0064】 この図では、蓄電池がポリテトラフルオロエチレン製の容器1を備え、これが
例えば過塩素酸リチウムを1mol/l含有する炭酸エチレンからなる電解質3で満 たされ、ここに、本発明の化学式(I)のリチウムの豊富な炭素質物質からなる 陰極5、微孔性ポリプロピレン膜からなるセパレータ7、及び酸化バナジウムか
らなる陽極9が相次いで設けられていることが観察される。
【0065】 (参考文献) [1]Carbon, Vol. 13, 1975, pages 337-345 [2]仏国特許出願公開2697261号 [3]J. Mol. Cryst. Liquid Cryst., 244-245, 1994, page 41 [4]C. R. Acad. Sci. Paris. t. 319, Series II, 1994, pages 1009-1012
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で調製したグラファイト-ナトリウム-酸素化合物の00
1反射を示すX線回折スペクトルの図である。
【図2】 実施例1で調製したグラファイト-ナトリウム-酸素化合物のhk
0反射を呈示するX線回折スペクトルの図である。
【図3】 本発明によるリチウムの豊富な物質の001反射を示すX線回折
スペクトルの図である。
【図4】 本発明によるリチウムの豊富な物質のhk0反射を呈示するX線
回折スペクトルの図である。
【図5】 本発明によるリチウム豊富な物質のX線発光スペクトル(EDX
)の図である。
【図6】 本発明のリチウム豊富な物質のエネルギー損失スペクトル(EE
LS)を示し、酸素の存在を立証する図である。
【図7】 本発明のリチウム豊富な物質のエネルギー損失スペクトル(EE
LS)を示し、ナトリウムの存在を立証する図である。
【図8】 本発明のリチウム豊富な物質のエネルギー損失スペクトル(EE
LS)を示し、リチウムの存在を立証する図である。
【図9】 本発明のリチウム豊富な化合物の示差熱分析を示す曲線である。
【図10】 本発明による蓄電池の模型を表す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ローラン・テヴェノ フランス・F−54000・ナンシー・リュ・ ヴェルレーヌ・33 Fターム(参考) 4G046 AA08 AB05 5H050 AA02 AA08 BA17 CA02 CA08 CB07 EA10 EA24 HA02 HA14 HA18

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の式: LiNaxyz (I) [式中、x,y及びzが、 0.4≦x≦0.6 2.5≦y≦3.5 0.2≦z≦1である] を有するリチウムの豊富な炭素質物質。
  2. 【請求項2】 下記の式: LiNaxyz (I) [式中、x,y及びzが、 0.4≦x≦0.6 2.5≦y≦3.5 0.2≦z≦1である] を有するリチウムの豊富な炭素質物質の調製方法であって、グラファイト-ナト リウム-酸素化合物がリチウムとの接触に付され、ここにリチウムイオンが挿入 されることを含む方法。
  3. 【請求項3】 二つの電極を備えた電池において、挿入が電気化学的に行 われ、電極の一方はリチウムであり、他方はグラファイト-ナトリウム-酸素化合
    物であって、二つの電極がリチウム塩を含む電解質に含浸されてなる請求項2に
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 電解質が、炭酸エチレンと過塩素酸リチウムの混合物であ る請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 操作が、20から90℃の温度にて、二つの電極の間に0 ボルトの電位を与える、または二つの電極を接続することによって行われる請求
    項3または4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 グラファイト-ナトリウム-酸素化合物が、式C4.75±0.05 NaO0.35±0.05を有する請求項2から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 グラファイト-ナトリウム-酸素化合物が、酸素を含まない 密閉チャンバ内で、460℃から480℃の温度にてグラファイトを少量の酸素
    を含む液体ナトリウムと接触させることにより調製される請求項2から5のいず
    れか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 リチウムを主成分とする陰極、陽極及びリチウムイオンに よって導電可能な電解質を備え、陰極が、下記の式: LiNaxyz(I) [式中、x,y及びzが、 0.4≦x≦0.6 2.5≦y≦3.5 0.2≦z≦1である] を有するリチウムの豊富な炭素質物質を含むリチウム蓄電池。
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