JP2001521933A - ビニルエーテル誘導体 - Google Patents

ビニルエーテル誘導体

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JP2001521933A JP2000518959A JP2000518959A JP2001521933A JP 2001521933 A JP2001521933 A JP 2001521933A JP 2000518959 A JP2000518959 A JP 2000518959A JP 2000518959 A JP2000518959 A JP 2000518959A JP 2001521933 A JP2001521933 A JP 2001521933A
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ユニオン・カーバイド・ケミカルズ・アンド・プラスティックス・テクノロジー・コーポレイション
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07C45/56Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds from heterocyclic compounds
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Abstract

(57)【要約】 アセチレンと低級アルコール例えばメタノールとを反応させてビニルアルキルエーテル例えばビニルメチルエーテルを形成し、そうして生成したビニルアルキルエーテルをα,β−不飽和カルボニル化合物例えばアクロレインと好ましくはビニルアルキルエーテルのビニルエーテル誘導体への変換率を増大させる低級アルコールの存在下で反応させることを含むビニルエーテル誘導体例えばメトキシジヒドロピランの製造方法を開示する。この発明の一面において、ビニルエーテル誘導体は、メトキシジヒドロピランであり、それを加水分解にかけてグルタルアルデヒドを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、一般に、ビニルエーテル誘導体に関係し、一層特に、ビニルエーテ
ル誘導体の、ビニルアルキルエーテルとα,β−不飽和カルボニル化合物との低
級アルコールの存在下での反応による製造に関係する。
【0002】発明の背景 ビニルアルキルエーテルとα,β−不飽和カルボニル化合物との反応は、3,
4−ジヒドロ−1,2−ピランの様々な誘導体を生成する。3,4−ジヒドロ−
1,2−ピランの誘導体は、更に、他のもののうちで、グルタルアルデヒドを生
成するために用いることができる。グルタルアルデヒドは、化学及び生物の分野
で様々な用途が見出されている高度に反応性の化学化合物である。グルタルアル
デヒドの典型的な用途には、例えば、殺生物剤、蛋白質とポリヒドロキシ化合物
を架橋する化学的中間物及び革のなめし剤としての用途が含まれる。グルタルア
ルデヒドを製造するために推奨された一つの方法には、シクロペンテンのオゾニ
ドの合成及びこの生成物を分解して他の生成物のうちでグルタルアルデヒドを形
成することが含まれる。グルタルアルデヒドの合成用に推奨されてきた他の方法
には、そのオキシムを一酸化窒素又は亜硝酸アミルで処理することが含まれる。
一層一般的には、グルタルアルデヒドは、米国特許第2,546,018号(1 951年3月20日発行)に記載されているように、アルコキシジヒドロピラン 例えばメトキシジヒドロピラン(本明細書では、「MDP」とも呼ぶ)の酸加水分
解により製造することができる。アルコキシジヒドロピランは、例えば、α,β
−不飽和カルボニル化合物とビニルアルキルエーテルとの反応により製造するこ
とができる。特に、MDPは、アクロレインとビニルメチルエーテル(本明細書 では、「VME」とも呼ぶ)との反応により製造することができる。かかるMD Pの製造方法は、米国特許第2,514,168号(1950年7月4日発行)に
記載されている。
【0003】 ビニルアルキルエーテル例えばVMEは、多くの異なる方法で製造することが
できる。例えば、ビニルアルキルエーテルは、グリコールエーテルをエステル型
中間体に変換し次いでその中間体を分解してビニルエーテルを得ることを含む間
接的脱水法によって、グリコールエーテルから生成することができる。ビニルア
ルキルエーテルは又、米国特許第3,739,032号(1973年6月12日 発行)、米国特許第4,973,751号(1990年11月27日発行)及び米 国特許第5,130,435号(1992年7月14日発行)に開示されたように
、アセタールをアルコール除去にかけることにより又は米国特許第5,650,
544号(1997年7月22日発行)に開示されたような一段階反応において、
グリコールエーテルを気相中で触媒の存在下で分子間脱水にかけてグリコールエ
ーテルを不飽和エーテルに直接変換することによって製造することもできる。ビ
ニルアルキルエーテルの製造のための一層一般的な方法は、米国特許第1,95
9,927号(1934年5月22日発行)、米国特許第2,472,084号( 1949年6月7日発行)、米国特許第3,358,041号(1967年12月
12日発行)及び米国特許第3,370,095号(1968年2月20日発行) に開示されたようなアルカリ触媒を用いるアセチレンとアルコールとの間の更な
る反応を利用する。
【0004】 Curtis W.Smith等[「Reactions of Acrolein and Related Compounds I.Addit
ion of Vinyl Ethers」中],Journal of the American Chemical Society,73巻、
1951年11月、5267-5270頁は、2−アルコキシ−ジヒドロピランを高収率で与え るアクロレインとビニルエーテルとの単純な熱的付加を開示している。著者は、
更に、ジビニルエーテル、フェニルビニルスルフィド、メタクロレイン及びクロ
トンアルデヒドも又、3位でなくて2位で置換された3,4−ジヒドロ−2H−
ピランを与えるために加えることを開示している。DE977093(1965 年1月28日発行)も又、様々なビニルエーテル誘導体の製造を開示している。
【0005】 ビニルアルキルエーテル例えばビニルメチルエーテルは、例えば被覆及びラッ
カーにおいて使用されるコポリマーとして、アルキル、ポリスチレン及びイオノ
マー樹脂の改質剤として、ニトロセルロースの可塑剤、接着剤及び潤滑油、農薬
又は医薬の中間体としての利用を含む様々な化学的用途を有している。ビニルメ
チルエーテルは又、ビニルメチルエーテルとアクロレインとの反応によるMDP
の製造における原料としても利用することができる。典型的には、ビニルメチル
エーテルを用いてMDPを製造する場合には、VMEが比較的高精製状態で供給
される(例えば、98重量%を超える純度のビニルメチルエーテル)。ビニルアル
キルエーテル中の典型的な不純物には、他のものの内で、アルコール、水、アル
デヒド及びジアルキルエーテルが含まれる。製造方法によって、高度に精製され
たビニルアルキルエーテル生成物の生成には、かなりの努力が必要とされる。高
度に精製されたビニルアルキルエーテルを生成するには、蒸留塔、洗浄塔、乾燥
機、蒸発機等を単独で又は組み合わせて用いなければならない。典型的には、こ
のビニルメチルエーテルは、過剰で用いられ、幾つかの場合には、アクロレイン
の変換を最大化するために、アクロレインとの反応のための溶媒として用いられ
る。MDPを生成するアクロレインとビニルメチルエーテルとの反応におけるア
クロレインの変換率は、典型的には、約20〜60パーセントにわたる。
【0006】 従って、ビニルアルキルエーテルの製造方法と統合されており且つ高度に精製
されたビニルアルキルエーテルの利用を必要としない、ビニルアルキルエーテル
とα,β−不飽和カルボニル化合物との反応に基づくMDP及び他のビニルエー
テル誘導体の製造方法が望まれている。かかる統合された方法が、好ましくは反
応条件の実質的変化を伴わずに反応物のビニルエーテル誘導体への増大された変
換率を有することは、更に望まれている。最終生成物例えばグルタルアルデヒド
の生成において中間体としてビニルエーテル誘導体を用いる後続のプロセスが、
ビニルエーテル誘導体及びビニルアルキルエーテル生成用の設備と統合できて、
このプロセスにおける利用のために精製されたビニルエーテル誘導体が必要とさ
れないことは、更に望ましい。
【0007】発明の要約 本発明により、ビニルエーテル誘導体(例えば、MDP)の、ビニルアルキルエ
ーテル(例えば、VME)と不飽和α,β−不飽和カルボニル化合物(例えば、ア クロレイン)との、低級アルコール(例えば、メタノール)の存在下での反応によ る、改良された製造方法を提供する。全く驚くべきことに、本発明により、ビニ
ルアルキルエーテルとα,β−不飽和カルボニル化合物との反応における低級ア
ルコールの存在がビニルアルキルエーテルとα,β−不飽和カルボニル化合物の
変換を増大させることができることが見出された。
【0008】 かかる統合された設備における製造は、例えば、メタノールと反応してVME
を形成するアセチレンを用いて開始されよう。続いて生成されたVMEを、不純
な状態で用いることができよう(該VMEは、未反応メタノールの幾らか又はす べてを含んでいてよい)。この粗VMEは、例えば、アクロレインと反応させて MDPを生成することができよう。続いて生成されたMDP(メタノールの幾ら か又はすべてを含む)を用いてグルタルアルデヒドを生成することができよう。 続いて生成されたグルタルアルデヒドを、次いで、最終生成物としての用途に望
まれる純度にまで精製することができよう。かかる統合された設備は、未反応物
質をプロセスに戻すリサイクル流を有することが必要な様々な中間体を精製する
であろう(該プロセスにおいて、該未反応物質を利用することができるが、ビニ ルアルキルエーテル又はビニルエーテル誘導体の精製された中間体を得るための
最高の尺度は必要とされないであろう)。
【0009】発明の詳細な説明 本発明による使用に適したアセチレンは、容易に商業的に入手可能であり、通
常、パイプラインによりアセチレン源(例えば、部分酸化設備、炭化水素クラッ キング設備又はカルシウムカーバイド設備)から供給される。アセチレンを製造 するために用いる特定のプロセスは、本発明にとって重要ではない。アセチレン
供給流の純度は、重要でないが、典型的には、少なくとも98モルパーセントの
、好ましくは少なくとも99モルパーセントのアセチレンを含む。アセチレン供
給流における典型的な不純物は、利用した製造プロセスの種類によるが、エチレ
ン、アセトン、ペンタン、窒素、プロパジエン、高級アセチレン、酸素、水及び
その他のものが含まれ得る。
【0010】 高温高圧において、アセチレンは、不安定であり、その扱いにおいては、爆発
の危険を最小にするために、相当な注意を働かさなければならない。商業的実際
においては、アセチレン含有流をプロセスの運転条件下で非爆発性にするために
、アセチレンを不活性ガス例えば窒素、メタン、エタン、水素又はこれらの混合
物で希釈することが、一般的である。本発明による使用に適したアセチレン及び
アセチレンの安全な取り扱いに関する更なる詳細は、当業者には公知である。
【0011】 ここで用いる場合、用語「低級アルコール」は、少なくとも一のヒドロキシル
基を含み且つ分子当たり1〜約10炭素原子を有する有機化合物を意味する。こ
れらのアルコールは、揮発性の一価の脂肪族アルコール及び環状アルコール(即 ちヒドロ芳香族及びアラルキルアルコール)から、及び揮発性の部分的にエーテ ル化され又は部分的にエステル化された多価アルコールから選択することができ
る。これらの種類の例には、メタノール、エタノール、プロパノール(n−及び イソ−)、ブタノール、ヘキサノール、オクタノール、デカノール、ベンジルア ルコール、1−フェニル−3−プロパノール、シクロヘキサノール等のアルコー
ル、モノ−メチル、−エチル、−ブチル及び−フェニルエーテル等のモノエーテ
ル及び一の遊離ヒドロキシル基を含む多価アルコールの対応エーテル例えばグリ
セロールのジ−アルキルエーテルが含まれる。好ましくは、低級アルコールは、
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール及びこれらの混合物よりな
る群から選択する。
【0012】 本発明によれば、アセチレンと低級アルコールを、ビニルアルキルエーテルを
形成するのに効果的な反応条件下で反応させる。低級アルコール供給流の純度は
、重要ではないが、典型的には、少なくとも90重量%の好ましくは少なくとも
95重量%のメタノールを含む。ビニルアルキルエーテルの製造に用いる特定の
プロセスは、本発明にとって重要ではない。例えば、ビニルメチルエーテルは、
アセチレンとアルコールを比較的高圧で例えば100〜400psigで、不活
性ガス例えば窒素、メタン、エタン、水素又はこれらの混合物で希釈して、約1
00〜200℃の温度で反応させることにより製造することができる。この型の
プロセスは、例えば米国特許第1,959,927号に開示されている。他のプ
ロセスにおいては、低級アルコールのアセチレンによるビニル化を、媒質圧で( 例えば、約0〜60psigで)且つ約100〜200℃の温度で行う。このア セチレンを、通常液体の、適当な希釈剤の蒸気と結合させることにより非爆発性
にする。希釈剤としての使用に適した化合物には、低沸点の液体炭化水素、エー
テル、エステル、芳香族又はナフテン系炭化水素等が含まれる。不活性希釈剤の
反応物との混合物を用いることもできる。これらのアセチレン、希釈剤及びアル
コールを、高沸点反応媒質及び触媒例えばアルカリ金属アルコキシドの存在下で
反応器に導入する。この反応媒質は、反応温度よりも高い沸点を有するべきであ
る(例えば、ジ−n−ブチルアセタール、鉱油、高級アルコール(例えば、約10
〜22炭素原子のもの)、高級アルコールのビニルエーテル、又はアルコールと そのビニルエーテルの混合物)。この反応媒質は、定常相の形態にあり、そこへ 反応物の低級アルコールとアセチレンを加え、そこから生成物であるその低級ア
ルコールのビニルエーテルを未変換の反応物と共に回収する。かかるプロセスの
更なる詳細は、例えば、米国特許第2,472,084号(1949年6月7日 発行)及び米国特許第3,370,095号(1968年2月20日発行)に開示 されている。
【0013】 好ましくは、本発明によって、アセチレンを、不活性ガス又は通常液体の希釈
剤の蒸気で希釈する代わりに低級アルコールの蒸気と結合させる。アセチレン分
圧を所定の全圧を生じるように増大させ、所定の温度及び圧力での全体的反応速
度を増大させる。アセチレンの低級アルコールに対する比は、未反応物質は容易
に回収してリサイクルすることができるので、かなりの範囲にわたって変化して
よい。好ましくは、存在する未反応アセチレンの量を最小にするために、低級ア
ルコールを、化学量論的量を超えて用いる。低級アルコール対アセチレンのモル
比は、典型的には、約1:1.2〜10:1である。一層低いモル比を採用する
こともできるが、それは、システム中のアセチレンの安全濃度を維持するための
他の不活性希釈剤の存在を必要とする。
【0014】 典型的には、本発明により、反応は、約100〜200℃の、好ましくは約1
20〜180℃の、一層好ましくは約140〜160℃の温度で且つ約0〜10
0psigの、好ましくは約20〜80psigの、一層好ましくは約30〜6
0psigの圧力で行う。
【0015】 好ましくは、反応を、強アルカリビニル化触媒例えばアルカリ金属酸化物若し
くは水酸化物、アルカリ金属シアン化物又はアルカリ金属アルコキシド若しくは
アリールオキシドの存在下で行う。特に好適な触媒は、アルカリ金属水酸化物例
えば水酸化カリウム又は、アルコールから誘導されたアルキル金属アルコキシド
例えばカリウムメトキシドである。典型的には、触媒濃度は、反応媒質の重量に
対して、約1〜30重量%、好ましくは約2〜25重量%、一層好ましくは約5
〜20重量%である。
【0016】 この反応は、連続的様式又は回分様式で行うことができる。好ましくは、この
反応は、連続的様式で行う。反応物を加える速度は、用いる装置、反応条件、反
応物の性質等に依って変化する。一般には、触媒1モル当たり、毎時約0.05
〜5モルのアセチレンに相当する添加速度は、満足できるものである。ここで用
いる場合、用語、変換率は、この反応システムによる工程による供給された反応
物のモル当たりの変換された反応物のモルを意味する。例えば、もし、100モ
ルのアセチレンを反応器に供給して、10モルのアセチレンが未変換で反応器排
出物中に残ったならば、変換率は、下記の通りである:
【数1】 ビニルアルキルエーテルを生成するアセチレンと低級アルコールとの反応におい
て、アセチレン変換率は、約25〜100%、好ましくは約50〜100%、一
層好ましくは約90〜100%である。記載した反応器からの排出物は、未反応
の低級アルコール、未反応のアセチレン及び生成物のビニルアルキルエーテルを
含んでいる。
【0017】 本発明により、そのように生成されたビニルアルキルエーテルは、任意の残留
の未反応メタノールと共に、最少の精製を用いてその後の反応システムへ通すこ
とができる。このビニルアルキルエーテルを、排出物が10〜99モル%のビニ
ルアルキルエーテルを、好ましくは約20〜99モル%のビニルアルキルエーテ
ルを、一層好ましくは33〜99モル%のビニルアルキルエーテルを含むことが
できるように精製することができる。本発明を用いて、精製ステップ数を減じて
、そのように生成したビニルアルキルエーテルを含まれる低級アルコールと共に
残す単純な蒸留にすることができる。
【0018】 ビニルアルキルエーテルを形成するアセチレンとアルコールの反応のこの発明
の方法の更なる詳細又は変法は、当業者には、明らかであろう。
【0019】 本発明の方法により生成されるビニルアルキルエーテルは、アセチレンとの反
応で用いた低級アルコールの任意のビニルエーテルを含んでいる。好ましくは、
ビニルアルキルエーテルは、下記式を有する: CH2=CH−OR1 (式中、R1は、1〜約10炭素原子を有する置換された又は未置換の脂肪族又は
芳香族炭化水素基である)。好ましくは、R1は、メチル、エチル、プロピル、ブ
チル又はこれらの混合物よりなる群から選択する。一層好ましくは、このビニル
アルキルエーテルは、ビニルメチルエーテルである。
【0020】 α,β−不飽和カルボニル化合物は、下記式中に表された原子団を含む化合物
として定義することができる HR2C=CR3−C(=O)−R4 (式中、R2、R3及びR4は、同じであるか又は異なって、水素又は1〜約8炭素
原子を有する置換された若しくは未置換の脂肪族若しくは芳香族炭化水素基であ
る)。本発明により生成されたビニルアルキルエーテルとの反応に適したこのよ うな化合物は、分子当たり約3〜11炭素原子を有している。好ましくは、これ
らのα,β−カルボニル化合物は、アルデヒドである。一層好ましくは、これら
のα,β−カルボニル化合物は、アクロレイン、クロトンアルデヒド、メタクロ
レイン、α−エチルアクロレイン、エチルプロピルアクロレイン、シンナムアル
デヒド及びこれらの混合物よりなる群から選択する。最も好ましくは、このα,
β−不飽和カルボニル化合物は、アクロレインであり、その場合R2、R3及びR 4 はすべて水素である。
【0021】 本発明により、ビニルアルキルエーテルは、上で定義したα,β−不飽和カル
ボニル化合物と反応して3,4−ジヒドロ−1,2−ピランの誘導体を生成する
。このα,β−不飽和カルボニル化合物供給流の純度は、重要ではないが、典型
的には、少なくとも30重量%のα,β−不飽和カルボニル化合物を、好ましく
は少なくとも55重量%のα,β−不飽和カルボニル化合物を、一層好ましくは
少なくとも90重量%のα,β−不飽和カルボニル化合物を含む。反応物の比は
、典型的には、α,β−不飽和カルボニル化合物1モル当たり約1〜5モルのビ
ニルアルキルエーテルに及ぶ。
【0022】 本発明により、上記のビニルアルキルエーテル生成ステップからの未反応の低
級アルコールが、反応物流中に存在する。ビニルアルキルエーテル反応器供給流
は、1〜90重量%の低級アルコールを、好ましくは1〜50重量%の低級アル
コールを、一層好ましくは約1〜40重量%の低級アルコールを含む(このパー センテージは、ビニルアルキルエーテル、α,β−不飽和カルボニル化合物及び
低級アルコールの全重量に対するものである)。好ましくは、この量の低級アル コールは、ビニルアルキルエーテル及びα,β−不飽和カルボニル化合物のビニ
ルエーテル誘導体への変換を増大させるのに有効である。典型的には、ビニルア
ルキルエーテルを過剰に用いて、α,β−不飽和カルボニル化合物の変換を最大
にする。好ましくは、本発明により、α,β−不飽和カルボニル化合物のビニル
エーテル誘導体への変換は、少なくとも20パーセント、一層好ましくは少なく
とも40パーセント、最も好ましくは少なくとも60パーセントである。ここで
用いる場合、用語、反応速度は、単位時間当たりの変換された反応物のモルを意
味する。好ましくは、この反応速度は、低級アルコールが実質的に存在しない場
合よりも、少なくとも約10%増大し、一層好ましくは、少なくとも約50%増
大し、更に好ましくは、少なくとも約100%増大する。ここで用いる場合、用
語、実質的に存在しないは、ビニルアルキルエーテル、α,β−不飽和カルボニ
ル化合物及び低級アルコールの全重量に対して、約5重量%未満を、好ましくは
約2重量%未満を、一層好ましくは約1重量%未満を意味する。例えば、メタノ
ールがビニルエーテル反応域内の反応混合物中に存在することは、ビニルメチル
エーテルがアクロレインと反応してメトキシジヒドロピランを生成するのを加速
する。それ故、反応物濃度、反応温度、反応圧及び滞留時間の一組の所定の反応
条件の下で、メタノールの存在は、同じ反応条件下でメタノールが実質的に存在
しない場合を上回るビニルメチルエーテルとアクロレインの変換を生じる。
【0023】 ビニルアルキルエーテルをα,β−不飽和カルボニル化合物と反応させるのに
適した反応条件は、用いる特定のα,β−不飽和カルボニル化合物及び低級アル
コールによって変化する。しかしながら、好ましくは、この反応は、液相中で、
連続様式で行う。この反応の温度は、典型的には、約100〜200℃、好まし
くは約120〜190℃、一層好ましくは140〜180℃である。圧力は、典
型的には、約15〜1000psig、好ましくは約500〜850psig、
一層好ましくは約600〜800psigである。この反応は、典型的には、触
媒の非存在下で行う。このα,β−不飽和カルボニル化合物は、通常、ポリマー
形成を最少化する阻害剤を含む。典型的な阻害剤には、例えば、ハイドロキノン
、ブチルヒドロキシトルエン及びフェノールフチアジンが含まれる。これらの阻
害剤の適当な利用は、当業者に公知である。この反応は、典型的には、追加の溶
媒を存在させずに行われ、過剰のビニルアルキルエーテルがα,β−不飽和カル
ボニル化合物及びビニルエーテル誘導体の溶媒として作用する。不活性大気を用
いて、望ましくな副反応を防止し且つ反応装置内に爆発性の蒸気組成物が発生す
る危険を最小にする。かかるプロセスは、米国特許第2,514,168号に記
載されている。ビニルアルキルエーテル又はα,β−不飽和カルボニル化合物の
反応に関する更なる詳細は、当業者には公知である。
【0024】 そのように生成されたビニルエーテル誘導体は、このプロセスにおいて、任意
の未反応ビニルアルキルエーテル及びα,β−不飽和カルボニル化合物が、ビニ
ルアルキルエーテルとα,β−不飽和カルボニル化合物とを反応させる反応器の
前のこのプロセス中の点にリサイクルされるように精製されよう。
【0025】 本発明により、そのように生成されたビニルエーテル誘導体は、上記のVME
製造ステップからの未反応の低級アルコールを含む。ビニルエーテル誘導体流は
、約1〜90重量%の低級アルコールを、好ましくは約1〜50重量%の低級ア
ルコールを、一層好ましくは約1〜25重量%の低級アルコールを含む(このパ ーセンテージは、反応器排出物の全重量に対するものである)。
【0026】 本発明の方法により生成されるビニルエーテル誘導体には、ビニルアルキルエ
ーテルとα,β−不飽和カルボニル化合物との任意の反応生成物が含まれる。好
ましくは、ビニルエーテル誘導体は、下記式を有する:
【化2】 (式中、R1は、1〜約10炭素原子を有する置換された又は未置換の脂肪族又は
芳香族炭化水素基であり、R2、R3及びR4は、同じであるか又は異なって、水 素又は1〜約8炭素原子を有する置換された若しくは未置換の脂肪族若しくは芳
香族炭化水素基である)。一層好ましくは、ビニルエーテル誘導体は、未置換の アルコキシジヒドロピランであり、最も好ましくは、ビニルエーテル誘導体は、
メトキシジヒドロピラン(MDP)である。
【0027】 本発明の方法により生成されたビニルエーテル誘導体は、当業者に公知の様々
な最終用途(例えば、コポリマー及び化学反応における中間体としての用途)を有
している。ビニルエーテル誘導体がMDPである場合、一つの好適な用途は、グ
ルタルアルデヒド製造における反応物としての用途である。好ましくは、本発明
により、MDPを酸性条件下で加水分解して、グルタルアルデヒド及びメタノー
ルを形成する。この反応は、典型的には、約50〜100℃の、好ましくは約7
5〜125℃の温度で、且つ約0〜100psigの、好ましくは約5〜50p
sigの圧力で行う。典型的には、この反応は、液相で撹拌条件下で行う。この
酸性環境は、例えば、無機酸の希水溶液により又は有機酸の水溶液により用意す
ることができる。かかる方法は、米国特許第2,546,018号(1951年 3月20日発行)に開示されている。
【0028】 ビニルエーテル誘導体の加水分解反応において生成された低級アルコールは、
グルタルアルデヒドから分離され、このプロセスの適当な位置に再循環させるこ
とができる。グルタルアルデヒド生成物が、約0.01〜3%の低級アルコール
を、好ましくは約0.01〜1.5重量%の低級アルコールを、一層好ましくは
約0.01〜1重量%の低級アルコールを含有することは望ましい。
【0029】 本発明により、ビニルエーテル誘導体流中に含まれる低級アルコールは、加水
分解反応器中に運ばれ、その後、低級アルコール副産物と共に分離され得る。
【0030】 他の適当なグルタルアルデヒド製造方法には、例えば、米国特許第5,600
,018号に開示されているような触媒としての漂白土の存在下でのアルコキシ
ジヒドロピランと水との反応が含まれる。グルタルアルデヒドの製造に関する更
なる詳細は、当業者には公知である。
【0031】 本発明の方法により生成されたグルタルアルデヒドは、様々な最終用途例えば
殺生物剤としての、蛋白質とポリヒドロキシ化合物とを架橋する中間物としての
並びに革のなめし剤への用途を有する。
【0032】 本発明による用途に適したプロセス条件、材料、取り扱い及び装置に関する更
なる詳細は、当業者に公知である。
【0033】 この発明は、以後、図1を参照して記載するが、請求の範囲を限定することを
意図するものではない。
【0034】 約99モル%のメタノールを含むメタノール供給流をライン13によりこのプ
ロセスに供給し、約95重量%のメタノールを含むアルコール再循環流14と合
流させる(これらの源は、以後、アルコール気化器域107に導入されるライン 27を形成すると規定される)。このアルコール気化器域107は、約50〜1 50℃の温度及び約0〜20psigの圧力にて運転される。
【0035】 メタノール蒸気流28は、アルコール気化器域107から引き込まれ、アセチ
レン供給流10(約99モル%のアセチレンを含む)及びアセチレン再循環流(約 60〜90重量%のビニルメチルエーテルを主としてアセチレンである残部と共
に含む)と合流される(これらの源は、以後、ライン12を形成すると記載され、
該ライン12は、次いで、圧縮されてアセチレン反応域100に導入される)。 これらのアセチレン反応域100への供給流は、アセチレン1モル当たりメタノ
ール約1〜5モルの反応物の比を維持するように制御される。アルコール気化器
域107の温度は、アセチレン供給流10(流れ28との混合前に予備加熱して もしなくてもよい)との混合後に、この所望のメタノール対アセチレンのモル比 が蒸気状態(即ち、メタノールの凝縮が起きない)において維持されるように制御
する。アセチレン供給流10を直接アルコール気化器に供給することも又、可能
である(アセチレン再循環供給流11も同様である)。混合位置の特定の選択は多
数あり、当業者により決定され得る。
【0036】 アセチレン反応域100は、連続的に撹拌されるタンク反応器又は充填塔反応
器(反応熱を除去するのに十分な熱除去の手段及び蒸気反応物と液相アルカリ触 媒との間の効率的な接触を達成する手段を有する)よりなる。この反応器は、約 140〜160℃の温度及び約30〜60psigの圧力で運転される。
【0037】 エーテル排出物流16(アセチレン、メタノール、ビニルメチルエーテル及び 他の少量の不純物を含む)をアセチレン反応域100から引き出し、アセチレン 分離域101(3〜20段を有する蒸留塔)に通す。蒸留塔における変法(加熱又 は冷却)は、エーテルとアルコールの分離の程度を指図するであろう。アセチレ ン分離域101は、約40〜60℃の塔底温度及び約0〜20psigの塔圧で
運転される。アセチレン再循環流11(約60〜90重量%のVMEを含む)をオ
ーバーヘッド流としてアセチレン分離域101から引き出し、上記のようにアセ
チレン反応域100に通す。アセチレン再循環流11の組成は、アセチレン分離
域におけるオーバーヘッドコンデンサー冷却を変化させることにより変化させる
ことができる。重量物メタノール流15(約95重量%のメタノールと5重量% の重量物を含む)は、底流としてアセチレン分離域101から引き出され、精製 塔104(以下に、記載)に通される。中間物エーテル流17は、側留としてアセ
チレン分離域101から引き出され、約50〜99重量%のVME及び約1〜5
0重量%のメタノールを含む。
【0038】 中間物エーテル流17は、粗又は精製アクロレイン供給流19及び未反応のア
クロレイン、VME及びメタノールを含む軽い誘導体の流れ18(その源は、後 述する)と合流されて、流れ30を形成する。流れ30は、液体供給流を所望の 運転圧まで圧縮することのできる高圧ポンプにより供給され、次いで、ビニルエ
ーテル反応域102(熱除去能力を有する高圧反応器を含む)に導入される。この
ビニルエーテル反応域102は、約140〜180℃の温度及び約600〜80
0psigの圧力で運転される。これらの供給流は、アクロレイン1モル当たり
約1〜5モルのVME反応物比及び約1〜40重量%のメタノール濃度を与える
ように制御する。ビニルエーテル反応域102におけるアクロレインのMDPへ
の変換率は、少なくとも約60%である。
【0039】 誘導体の排出流(アクロレイン、VME、MDP及びメタノールを含む)を、ビ
ニルエーテル反応域102から、ライン20により引き出して、誘導体分離域1
03に通した。誘導体分離域103は、約10〜40段を有する蒸留塔よりなる
。この誘導体分離域103は、約50〜200℃の塔底温度及び約0〜100p
sigの圧力で運転される。軽量物誘導体流18(未反応のアクロレイン、VM E及びメタノールを含む)は、誘導体分離域103から引き出されて、上記のよ うに、ビニルエーテル反応域102に再循環される。重量物誘導体流21(MD P、メタノール及び水を含む)は、誘導体分離域103から引き出され、上記の ように、重量物メタノール流15(メタノール及びビニルメチルエーテルを含む)
と共に誘導体精製域104に導入される。誘導体精製域104は、約5〜20段
を有する真空蒸留塔を含む。誘導体精製域104は、約75〜150℃の塔底温
度及び約1〜7psigの塔圧で運転される。精製底部流22(望ましくない副 生物及び他の重成分を含む)は、誘導体精製域104から引き出されてこのプロ セスから排除される。
【0040】 軽量物精製流23(MDP、メタノール及び水を含む)は、オーバーヘッドとし
て誘導体精製域104から引き出して、アルデヒド反応域105に通す。アルデ
ヒド反応域105は、多段式連続撹拌型反応器を含む。このアルデヒド反応域1
05は、約75〜125℃の温度及び約5〜50psigの圧力で運転する。酸
性化水を、ライン24によりこのアルデヒド反応域に導入する。アルデヒド反応
排出物流25(グルタルアルデヒド、メタノール、水及びMDPを含む)をアルデ
ヒド反応域105から引き出して、アルデヒド精製域106に導入する。アルデ
ヒド精製域106は、約10〜40段を有する真空蒸留塔及び生成物の中和を含
む。このアルデヒド精製域は、約75〜120℃の塔底温度及び約3〜15ps
iaの圧力で運転する。このアルデヒド精製域では、塔を上っていく未反応の任
意のMDPが精製域106内で反応を続けてグルタルアルデヒドを生成すること
ができるように、流れ25の入口位置より上部に酸性水を導入することが可能で
ある。この場合、この精製域の温度は、反応を進行させるように上昇させる。精
製域内の滞留時間を例えば低容量ケットルを用いて又はワイプフィルムエバポレ
ーター等を用いて最小にすることが必要であることも又、あり得ることである。
他の具体例において、アルデヒド反応域105及び精製域106は、反応と精製
が同時に起きる単一の域に合わせることができる。アルコール再循環流14(約 95重量%のメタノールを含む)をオーバーヘッド流としてアルデヒド精製域1 06から引き出して、上記のように、アセチレン反応域100に導入する。グル
タルアルデヒド生成物流26(グルタルアルデヒドを含む)をアルデヒド精製域1
06から引き出して、このプロセスから取り出す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リチャード エイ.ガリー アメリカ合衆国 08502 ニュージャージ ー、ベル ミード、フォックス チェイス レイン 286 (72)発明者 ジョーン エア ロッドバーグ アメリカ合衆国 25304 ウエストバージ ニア、チャールストン、カノーワ アベニ ュー 2007 (72)発明者 ポール ジェイ.パリシ カナダ国 ジェイ4ピー 2ワイ8 ケベ ック、セントランバー、ダリッジ 141 Fターム(参考) 4C062 BB14 4H006 AA02 AC43 AD11 BD40 BD52 GN22

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記を含むビニルエーテル誘導体の製造方法: (a)アセチレンを低級アルコールとアセチレン反応域で、ビニルアルキルエー
    テルを形成するのに十分な反応条件下で反応させ; (b)アセチレン反応域から、ビニルアルキルエーテル、アセチレン及び低級ア
    ルコールを含むエーテル排出物流を引き出し; (c)ビニルアルキルエーテル及び低級アルコールを含むエーテル排出物流の少
    なくとも一部を、ビニルエーテル反応域に通し、該反応域では、ビニルアルキル
    エーテルを少なくとも一のα,β−不飽和カルボニル化合物と反応させて、ビニ
    ルエーテル誘導体を形成し;そして (d)ビニルエーテル反応域から、ビニルエーテル誘導体、α,β−不飽和カル
    ボニル化合物、ビニルアルキルエーテル及び低級アルコールを含む誘導体排出物
    流を引き出し、低級アルコールを含む誘導体排出物流の一部をアセチレン反応域
    に再循環させる。
  2. 【請求項2】 低級アルコール、ビニルアルキルエーテル及びα,β−不飽
    和カルボニル化合物を含む誘導体排出物流の他の部分をビニルエーテル反応域に
    再循環させることを更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 ビニルアルキルエーテルを前記の少なくとも一のα,β−カ
    ルボニル化合物と少なくとも約1重量パーセントの低級アルコールの存在下で反
    応させ、該パーセントがビニルアルキルエーテル、α,β−不飽和カルボニル化
    合物及び低級アルコールの全重量に基づく、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 ビニルエーテル反応域内の低級アルコールの量が、ビニルア
    ルキルエーテル、α,β−不飽和カルボニル化合物及び低級アルコールの全重量
    に基づいて、約10〜50重量%である、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 ビニルエーテル反応域内の低級アルコールの量が、ビニルア
    ルキルエーテル、α,β−不飽和カルボニル化合物及び低級アルコールの全重量
    に基づいて、約20〜40重量パーセントである、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 α,β−不飽和カルボニル化合物のビニルエーテル誘導体へ
    のビニルエーテル反応域における変換率が少なくとも20%である、請求項1に
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 低級アルコールの存在が、α,β−不飽和カルボニル化合物
    とビニルアルキルエーテルとの反応速度を、実質的に低級アルコールが存在しな
    いときのα,β−不飽和カルボニル化合物とビニルアルキルエーテルとの反応と
    比較して少なくとも10%増大させるのに有効である、請求項3に記載の方法。
  8. 【請求項8】 低級アルコールが、1分子当たり1〜約10炭素原子を有す
    る、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 低級アルコールを、メタノール、エタノール、プロパノール
    、ブタノール及びこれらの混合物よりなる群から選択する、請求項8に記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 α,β−不飽和カルボニル化合物が、一分子当たり約3〜
    11炭素原子を有する、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 α,β−不飽和カルボニル化合物が、アルデヒド又はケト
    ンである、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 α,β−不飽和カルボニル化合物を、アクロレイン、クロ
    トンアルデヒド、メタクロレイン、α−エチルアクロレイン、エチルプロピルア
    クロレイン及びこれらの混合物よりなる群から選択する、請求項11に記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 ビニルアルキルエーテルが、下記式を有する、請求項1に
    記載の方法: CH2=CH−OR1 (式中、R1は、1〜約10炭素原子を有する置換された又は未置換の脂肪族又は
    芳香族炭化水素基である)。
  14. 【請求項14】 R1を、メチル、エチル、プロピル、ブチル又はこれらの 混合物よりなる群から選択する、請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 ビニルアルキルエーテルが、ビニルメチルエーテルである
    、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 ビニルエーテル誘導体が、下記式を有する、請求項1に記
    載の方法: 【化1】 (式中、R1は、1〜約10炭素原子を有する置換された又は未置換の脂肪族又は
    芳香族炭化水素基であり、R2、R3及びR4は、同じであるか又は異なって、水 素又は1〜約8炭素原子を有する置換された若しくは未置換の脂肪族若しくは芳
    香族炭化水素基である)。
  17. 【請求項17】 R2、R3及びR4が水素である、請求項16に記載の方法 。
  18. 【請求項18】 ビニルエーテル誘導体が、メトキシジヒドロピランである
    、請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 メトキシジヒドロピランを加水分解してグルタルアルデヒ
    ド及びメタノールを形成することを更に含む、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 メトキシジヒドロピランの加水分解で形成されたメタノー
    ルの少なくとも一部分のアセチレン反応域への再循環を更に含む、請求項19に
    記載の方法。
  21. 【請求項21】 下記を含む、メトキシジヒドロピランの製造方法: (a)アセチレンをメタノールと、アセチレン反応域で、ビニルメチルエーテル
    を形成するのに有効な反応条件下で反応させ; (b)アセチレン反応域から、ビニルメチルエーテル、アセチレン及びメタノー
    ルを含むエーテル排出物流を引き出し;そして (c)ビニルメチルエーテル及びメタノールを含むエーテル排出物流の少なくと
    も一部分をビニルエーテル反応域に通し、そこでは、ビニルメチルエーテルをア
    クロレインと反応させてメトキシジヒドロピランを形成し;そして (d)ビニルエーテル反応域から、メトキシジヒドロピラン、アクロレイン、ビ
    ニルメチルエーテル及びメタノールを含む誘導体排出物流を引き出し、メタノー
    ルを含む誘導体排出物流の一部分をアセチレン反応域に再循環させる。
  22. 【請求項22】 ビニルエーテル反応域から、メトキシジヒドロピラン、ア
    クロレイン、ビニルメチルエーテル及びメタノールを含む誘導体排出物流を引き
    出し、メトキシジヒドロピラン及びメタノールを含む誘導体排出物流の一部分を
    アルデヒド反応域に通し、そこで、ビニルエーテル誘導体を酸性反応条件下で水
    と反応させてグルタルアルデヒド及びメタノールを形成することを更に含む、請
    求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 アルデヒド反応域で形成されたメタノールの少なくとも一
    部分をアセチレン反応域に再循環させることを更に含む、請求項22に記載の方
    法。
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