JP2001521793A - 医療用安全注射器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、注射器本体（２）を囲み且つ、注射器（７）心棒（６）を作動させる管状部材（１４）から成る注射器に関するものである。注射の間、管状部材（１４）が、本体（２）を前方に摺働する。注射後に、管状部材（１４）が、心棒（７）から外されて、管状部分の前部分が摺働し続けて、針（３）を納める。図１。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明の目的は、医療用安全注射器である。

【０００２】 注射器は、注射される液体を含有するための、ガラスまたは合成物質から作ら
れた管状本体から成り、管状本体の一端には注射針が備えられ、管状本体内には
、逆の端部の本体から、針を備えた端部の方向へ突出した心棒によって、作動す
ることがきるプランジャーシールが取り付けられる。従来の使用では、通常針は
、ラバーから作られた保護要素によって覆われている。注射器の本体に含有され
る液体が、心棒を使用したプランジャーの作動によって、注射されると、針は露
出したままである。これによって、刺し傷を負う危険性があり、肝炎或いはエイ
ズの様な、疾患を確実に移す危険性を持っている。

【０００３】 従来の注射器の販売価格は、非常に安いので、本発明は、安産注射器を提供す
ることを目的としており、注射器の販売価格は、従来のものに比べて、ほんの少
しだけ上がり、注射器は、駐車動作と同じ動作をする際に、針を自動的にカバー
する針突出装置を有し、使用者の側に、特別で慎重な取扱操作を必要としないで
、注射後も針を保護する。

【０００４】 結果的に、本発明に関する注射器において、注射器は、前記のような型式であ
り、注射器本体は、その後端部に、少なくとも一つの放射状タブを備え、管状部
材の長さは、少なくとも、針の長さによって増し且つ、後端部から延びる少なく
とも一つの軸方向のスロットを有する注射器本体の長さと等しい。各スロットは
、一つの放射状タブの通路として働き、管状部材が、本体に沿って摺動できるよ
うに装着され、プランジャーシールの心棒が、管状部材の内側で軸方向に固定す
る手段を備え、この固定を、プランジャーシールの移動の最後で解放することに
よって、管状部材にその軸方向動作を続けさせ、管状部材の前端部が、針を納め
る。

【０００５】 有利には注射器本体が、その後端部に、本体に留められ且つ本体と同軸のスリ
ーブを備え、本体に対しスリーブが、少なくとも一つの放射状タブによって、直
接または間接的に接続される。

【０００６】 注射の前に、注射器と管状部材の心棒が、互いに留められる。注射を行うため
、利用者が、管状部材に圧力を加える。注射の最後に、管状部材がプランジャー
心棒から離れ、前方へ動き続けて、管状部材の前部分が針を納める。それによっ
てこの針で刺し傷を負ういかなる危険性も避けられる。

【０００７】 この注射器の第一実施例によると、管状部材の内側で、プランジャーシールの
心棒を軸方向に動かさないようにする手段は、心棒の端部に留められ且つ、心棒
の端部に延びる複数の可撓性タブから成り、それらの複数のタブは、内側から外
側を向いており、リブまたは窪みを備えたカラーを形成する複数のタブの自由端
が、各々窪みまたは環状リブと共働する。窪みまたは環状リブは、管状部材の内
側に、少なくとも針と同じ長さだけ、環状部材の後端部から間隔をおいて、管状
部材の内側に形成される。注射の最後に、プランジャー心棒の後端部に配置され
る複数のタブは、注射器の本体に組み合わさって、本体は、複数のタブを接近さ
せ、管状部材から離して、前方へ動き続けさせることができる。

【０００８】 別の実施例によると、プランジャーシールの心棒を、管状部材の内側で、軸方
向に動かないようにする手段は、プランジャーシールの心棒の後端部に形成され
且つ、外側へ放射状に突出したカラーから成り、このカラーは、心棒の後部で開
放した少なくとも一つの軸方向のスロットの効力によって、変形することができ
、丸スロット形端縁部を有し、管状部材の内側に管状部材の後端部から間隔をお
いて形成された環状窪みに、このカラーは組み合わされる。管状部材の後端部は
、針の長さと少なくとも同じである。

【０００９】 この場合、プランジャーの前方移動の最後に、心棒が動かせなくなって、管状
部材に加わる連続圧力が、管状部材の構造が有する可撓性によって、管状部材を
心棒の後端部から離す。

【００１０】 有利には、管状部材の後端部は、よりきつくキャップによって、閉じられる。

【００１１】 ゆえに、さらに堅く閉めることは、心棒の後端部と管状部材との間の望ましく
ない分離を防ぐのに、特に重要である。注射器をより簡単に取り扱うため、スリ
ーブが、その後端部に外側に突出する完全なまたは部分的なカラーを備える。

【００１２】 一つの可能性によると、スリーブは、注射器の本体の全体部を形成し、この本
体と同時に合成材料を成形することによって、得られる。

【００１３】 別の可能性によると、スリーブは、注射本体と独立して製造され、注射器本体
の外径に適合した内径のブッシュに留められる。

【００１４】 この注射器の一実施例によると、管状部材が、その前端部に、注射器を使用す
る前に、針を納めることを目的とした壊れやすい延長部を備える。

【００１５】 注射器を使用する前に、壊れやすい延長部は、例えばねじり動作によって、管
状部材から分離させてもよい。

【００１６】 管状部材は、注射の前に、注射器の本体の前端部を見ることができるように、
充分短く、例えば注射される液体を明確にチェックできるように成っている。

【００１７】 どの場合においても、本発明は、以下の記載の助けと添付図面を参照して、明
確に理解される。添付図面には、それらに制限されることのない一例として、注
射器の二つの実施例が示されている。

【００１８】 図１から図５に示された注射器は、ガラス製注射器の本体２から成り、本体の
一端には、図１において一点鎖線で示した保護部４によって、使用前に、保護さ
れる分離注射針３を備えている。この注射器の本体２は、注射される液体を含有
するためのものであり、心棒７によって作動されるプランジャーシール６により
、本体の他端を閉じている。注射器本体２に装着されると、本体の後部において
、スリーブ８は、注射器の本体と同軸になり、長手方向のリブ１０を介して注射
器の本体２に軸受けするブッシュ９によって、注射器の本体に留められる。スリ
ーブ８は、その後端部に、外方へ突出する部分カラー１３を備えている。

【００１９】 この注射器は、管状部材１４から成り、管状部材の長さは、針３の長さによっ
て増す注射器本体の長さとおおよそ等しく、管状部材は、その後端部から始まる
二つのスロット１５を有し、その各々が、スリーブ８とブッシュ８を接続する一
つのタブ１２の通路に利用される。管状部材１４は、注射器本体２に渡って組み
合わせられ、スリーブ８の内側で、注射器本体に対して摺働するようになってい
る。

【００２０】 図１から図５に示された実施例において、プランジャー６の心棒７が、その端
部に、心棒の端部に延び且つ内側から外方を向いた複数の可撓性タブ１６を備え
、可撓性タブの複数の端部は、外向きのカラー１７を形成してる。カラー１７は
、管状部材１４の内側で形成される環状窪み１８に組み合わされるようになって
おり、窪みは、管状部材の後端部から、少なくとも針の長さに等しい間隔をあけ
て配置している。管状部材１４の後端部は、管状部材にかぶさるリム２０を有し
たキャップ１９によって閉じられ得、スロット１５のあることで、管状部材が開
いてしまうのを防止するようにしている。

【００２１】 図２に示された実施例において、管状部材１４の前部分が、細い部分２３に、
もろくなっている延長部２２を備えている。延長部は、注射器を使用する前に、
針を納めるためのものである。図２に示されたように、注射を始めて、注射器の
使用は以下の通りである。

【００２２】 利用者は、管状部材の延長部２３と針保護部４を取り外す。利用者が、スリー
８により注射器を、人差し指と中指の間に掴んで、針をごく普通に患者へと案内
し、管状部材１４のキャップ２０を親指で押す。管状部材１４が、軸線方向に動
作すると、心棒７とプランジャー６の動きによって、注射器に含まれた液体５を
患者の体内に注射する。注射の最後に、弾力性円錐体を形成する複数のタブ１６
は、注射器本体の接触し、本体が複数のタブ１６を押して共に近づけさせ、カラ
ー１７が管状部材１４のスロット１８から外れる。

【００２３】 注射段階の間、管状部材の前部分は、注射の最後に、患者の皮膚に接触するま
で、徐々に注射器本体２を納める。管状部材１４を押し続けると、針は、図５に
示されたように、部材１４の前部によって、完全に納められて、針は徐々に皮膚
から引き出される。完全に注射器は、管状部材１４の中に引き込まれて、利用者
または洗浄スタッフに対して、刺し傷を負う危険性なしに処理することができる
。

【００２４】 図６は、心棒７の後端部の、管状部材１４の内側に対する取付の別の形態を示
している。この場合、複数の弾性タブ１６は、その自由端でカラー１７を形成し
、カラーの外面に窪み２５が形成され、その窪みと、管状部材１４の内側に形成
された環状リブ２６が、組み合わさるように成っている。

【００２５】 心棒７は、前記と同じ状態下では、管状部材１４から分離される。

【００２６】 図７及び図８は、本発明の別の実施例を図示しており、複数の同じ要素が、上
記と同じ符号によって示されている。この事例において、心棒７は横断面が一定
であり、心棒の後縁部に開いた複数の軸方向のスロット２７を有している。また
心棒７が、複数のスロット２７によって遮られた周縁カラー２８を有している。
カラー２８は、管状部材１４の環状スロット３０と組み合うように成っており、
心棒と管状部材を合わせる。注射の最後で、心棒７は軸線方向に動かなくなって
おり、心棒７の後部は、閉めることができ、複数のスロット２７の効果によって
、丸形面２９が閉鎖動作を行い、心棒７が軸線方向に管状部材から離れ、管状部
材が変位動作し続けて、図８に示された針を納める。

【００２７】 図９は、この注射器の別の形態を示しており、注射器本体２が、合成材料から
作られ、スリーブ８を備えた単一部材を形成しており、スリーブに複数のタブ１
２によって接続されている。この事例において、前記のような中間ブッシュ９は
ない。

【００２８】 前記から明らかなように、本発明は、注射の最後で針を保護する自動装置を備
えた安全な注射器を提供することによって、従来技術に対し大きな改善を与える
。この様な保護方法は、利用者が慎重な動作を行う必要なく達成できる。更に、
保護装置が単に、一つの補助構成要素、すなわち管状部材から成るかまたは、二
つの補助構成要素から成る限り、そしてスリーブが注射器本体と一体部分に形成
していない限り、注射器の販売価格は、従来の注射器の価格よりも、相当高くな
ることはない。

【００２９】 言うまでもなく本発明は単に、一例として上記した注射器の実施例に制限され
ることなく、逆に注射器の別の形態全てを含んでいる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 第一シリンダの分解斜視図。

【図２】 使用前の本発明の長手方向断面を拡大寸法で示した図

【図３】 図２のIII−III線に沿った本発明の断面図

【図４】 注射後を示した本発明の長手方向断面図

【図５】 針を注射箇所から引き出した後を示した本発明の長手方向断面図

【図６】 管状部材に対するプランジャー心棒の取付部の別の形状による長手方向断面詳
細図

【図７】 管状部材に対する心棒の取付部の取付位置を示した図

【図８】 管状部材に対する心棒の取付部の取外し位置を示した図

【図９】 注射器の別の形態であり、注射器の本体が、本体を囲むスリーブを備えた単一
部材として、合成材料によって作られている

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】注射される液体を含有するための管状注射器本体から成り、本
   体の一端は注射針を備え、本体の内側には、針を備えた端部に向かい合う端部で
   、本体から突出した心棒によって、作動可能なプランジャーシールが取り付けら
   れている医療用安全注射器において、 −注射器本体（２）が、その後端部に少なくとも一つの放射状タブ（１２）を備
   えること、 −注射器本体（２）の長さと少なくとも等しい管状部材（１４）の長さが、針（
   ３）の長さによって増し、管状部材の後端部から延びる少なくとも一つの軸線方
   向のスロット（１５）を有し、各スロット（１５）が、一つの放射状タブ（１２
   ）の通路として作用し、管状部材（１４）が、本体（２）に沿って摺働可能に装
   着されること、 −プランジャーシール（６）の心棒（７）が、管状部材（１４）の内側で軸線方
   向不動手段（１６、１７）を備え、不動手段をプランジャーシール（６）の移動
   の最後で解放させることによって、管状部材に軸線方向の動きを続けさせ、管状
   部材の前端部が、針を納めること、 を特徴とする医療用安全注射器。
2. 【請求項２】注射器本体（２）が、その後端部に、本体に留められ且つ本体
   と同軸のスリーブ（８）を備え、スリーブは本体に、少なくとも一つの放射状タ
   ブ（１２）によって、直接または間接的に接続されることを特徴とする請求項１
   に記載の医療用安全注射器。
3. 【請求項３】プランジャー（６）の心棒（７）を、管状部材の内側で、軸線
   方向に動かないようにする複数の手段が、心棒の端部に留められ且つ、心棒の端
   部に延びる弾性タブ（１６）から成り、 それら複数のタブは、内側から外側を向いており、複数のタブの自由端部は、リ
   ブまたはスロット（２５）を備えたカラー（１７）を形成し、管状本体の後端部
   から、針（３）の長さと少なくとも等しい間隔をあけて、管状部材（１４）の内
   側に形成されたスロット（１８）または環状リブ（２６）と、各々共働すること
   を特徴とする請求項１または２に記載の医療用安全注射器。
4. 【請求項４】プランジャーシール（６）の心棒を管状部材（１４）の内側で
   、動かないようにする複数の手段は、プランジャーシールの心棒（７）の後端部
   に形成され且つ、放射状外向きに突出するカラー（２８）から成り、 このカラーが、心棒の後部で開いた少なくとも一つの軸線方向の窪み（２７）の
   効果によって、変形可能であり、 またこのカラーは円形端縁部（２９）を有し、管状端部（１４）の内側で、管状
   部材の後端部から、少なくとも針（３）の長さと同じ間隔をあけて、形成された
   環状スロット（３０）に組み合わせられることを特徴とする請求項１または２に
   記載の医療用安全注射器。
5. 【請求項５】 管状部材（１４）の後端部が、より堅くキャップ（１９）によって、閉められ
   ることを特徴とする請求項１から４のいずれか一項に記載の医療用安全注射器。
6. 【請求項６】スリーブ（８）が、その後端部近くに、外側に突出した完全な
   、または部分的なカラー（１３）を備えることを特徴とする請求項２から５のい
   ずれか一項に記載の医療用安全注射器。
7. 【請求項７】スリーブ（８）が、注射器本体（２）の一体型部分を形成し、
   同時に本体のような合成材料を成形することによって得られることを特徴とする
   請求項２から５のいずれか一項に記載の医療用安全注射器。
8. 【請求項８】注射器本体（２）と独立して製造されたスリーブ（８）が、注
   射器本体の外径に合った内径のブッシュ（９）に留めれられることを特徴とする
   請求項１から５に記載の医療用安全注射器。
9. 【請求項９】管状部材（４）が、その前端部に、注射器を使用する前に、針
   を納めるため、もろい延長部（２２）を備えることを特徴とする請求項１から８
   のいずれか一項に記載の医療用安全注射器。