JP2001521752A - 脂質代謝作用の査定 - Google Patents

脂質代謝作用の査定

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JP2001521752A JP2000519103A JP2000519103A JP2001521752A JP 2001521752 A JP2001521752 A JP 2001521752A JP 2000519103 A JP2000519103 A JP 2000519103A JP 2000519103 A JP2000519103 A JP 2000519103A JP 2001521752 A JP2001521752 A JP 2001521752A
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コモンウェルス サイエンティフィック アンドインダストリアル リサーチ オーガナイゼーション
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    • C12Q2600/156Polymorphic or mutational markers

Abstract

(57)【要約】 当発明は、動物の脂質代謝作用の特性を査定するための方法、及び、核酸試験に関するもので、特に、食肉や乳、その他の動物の脂肪部分における脂肪レベルを予測する方法に焦点をあてている。従って、当発明は、動物の脂質代謝作用の特性を査定する方法を提供するものであり、それは、次に示すグループから選定された1つ、あるいは、それ以上のマーカーの有無を調べる動物実験を含んでいる。グループa)チログロブリンと記号化された遺伝子の5′未知領域の対立遺伝子グループb)レチノール酸受容体ガンマー(RARG)と記号化された遺伝子と結合したDNA多形体CSSM34の対立遺伝子グループc)11−cis、及び、9−cisレチノール脱水素酵素(RDH5)と結合したDNA多形体ETH10の対立遺伝子当発明は、特に、次の点において応用ができる。すなわち、食肉の「霜降り」特性を作り出す筋肉組織内の脂肪分を予測すること、並びに、乳の中の脂肪含有量の測定である。当発明で用いる方法は、次の点において有用である。すなわち、高レベルの霜降り肉を作り出す能力を持つ動物、特に牛の選別、並びに、乳の中の脂肪含有量の高レベル、または、低レベル製品を作り出すことである。

Description

【発明の詳細な説明】
当発明は、動物の脂質代謝作用の特性を査定するための方法、及び、核酸
試験に関するもので、特に、食肉や乳、その他の動物の脂肪部分における脂肪レ
ベルを予測する方法に焦点をあてている。当発明は、特に、次の点において応用
ができる。すなわち、食肉の「霜降り」特性を作り出す筋肉組織内の脂肪分を予
測すること、並びに、乳の中の脂肪含有量の測定である。当発明で用いる方法は
、次の点において有用である。すなわち、高レベルの霜降り肉を作り出す能力を
持つ動物、特に牛の選別、並びに、乳の中の脂肪含有量の高レベル、または、低
レベル製品を作り出すことである。当発明の背景 動物が脂肪をどう代謝するかということは、農業及び畜産業における経済
性にとって、重要なことである。ある市場においては、食肉内の高い脂肪含有量
、つまり、「霜降り」と言われる小さな脂肪部分の形状が、高く要求されている
。牛、特に穀物で飼育された動物の肉を市場に出す、あるいは、屠殺する前に短
時間ででも、重点的に霜降り化させることが始められている。 一方、他の市場においては、赤身の肉が好まれている。同様に、通常は、高脂肪
のミルクが要求されていると見なされている。このことは、乳がチーズの生産に
使用される場合に、特に重要となる。従って、こういった要因は、牛のみならず
、羊やヤギといった動物にとっても重要なことである。最近では、重要なタンパ
ク質を自らの乳肉へ分泌することのできる遺伝子操作した動物が作られている。
さらに、要求されるタンパク質の精製コストを削減するために、肉の低脂肪含有
量が要求されるようになってきている。 このように、特にウシ科の動物やその他の有蹄類動物において、その筋肉
内に脂肪分を含有する、あるいは、その乳の中に脂肪分を分泌させる特性を査定
する方法へのニーズがある。 筋肉内での、または、霜降りと呼ばれる脂肪分は、牛において、筋肉の線
維束の間にたまる。そして、これは通常、動物が長時間高カロリーの飼料で飼育
された場合に生ずる。霜降り脂肪分の量は、脂質集中度、あるいは、規格化され
た霜降り度数(例:豪州オズミート(AUSMEAT)規格)で表わされる。皮
下脂肪や腎臓部にたまった脂肪分とは異なり、霜降りの脂肪は、動物の成長の比
較的後期まで継続して堆積される。(Hood and Allen、1973
年;Cianzio et al、1985年)そして、その種の脂肪の量は、
脂肪細胞の数、もしくは、筋肉線維束内に見られる脂肪性と強い相互関係にある
。脂肪性の差別化にとって重要ないくつかの要因については、わかっているもの
の(Aihaud et al、1992年;Smas and Sul、19
95年)、霜降り度の高低を決定する遺伝子の変形が理解されていないと同様、
線維束間の脂肪性や脂肪の堆積の発達と個々の遺伝子の差別化の違いに関与して
いる要因については、わかっていない。 この情報の欠如に対し、我々は、アンガス、ショートホーン、および和牛
といった、いくつかの品種から牛のサンプルを得た。これらのサンプルは、霜降
り度という点で差別化されており、サンプルのおよそ半分が、高い霜降り度を持
ち、残りの半分が、低い霜降り度を示していた。我々は、サンプルの牛ゲノムに
おけるいくつかの領域から、DNAマーカーをテストし、2つのグループに分け
て、対立遺伝子の配列を比較した。 驚くべきことに、性格のはっきりしないDNAマーカーCSSM66と霜
降り度との間に、著しい関連性があることが発見された。このマーカーは、国際
ウシ科照会パネル(Barendse et al,1997年に記述されてい
る)において、牛染色体14番(chr.14)と指定されているもので、動原
体の近くに位置している。チログロブリン(TG)の遺伝子は、このDNAマー
カーの近くに位置していることがわかっている。(Barendse et a
l,1997年)TGは、甲状腺ホルモンであるトライイオドチロニン、および
、テトライオドチロニンの分子貯蔵庫である。これらのホルモンは、脂肪細胞の
発達に関係している。(Ailhaud et al,1992年;Darim
ont et al,1993年;Smas and Sul,1995年)T
Gは、牛においてシークエンスされている。(De Martynoff et
al,1987年;Parma et al,1987年)そして、いくつか
のDNA多形体は、以前から記述されている。(Georges et al,
1987年)しかし、これらの多形体は、いずれも脂肪や霜降りとは関連してい
ないのである。 我々は、牛におけるTGの5′未知領域(5′UTR)での多形体を探し
た。というのも、遺伝子の転写、また、解読可能な法則は、5′UTRによって
、伝達されるからである。(Ptashne,1988年;Beato,198
9年;Kozak,1991年) TGの5UTRでの新しい種類の多形体が確認され、そして、それは、
霜降りと関連していることを示した。この多形体は、霜降り性によって、種畜と
してであろうが、また、ある特定の市場向けに育成されるものであろうが、動物
を選別するためのテストとして用いることができる。例えば、別の脂肪堆積部位
における脂肪の厚みや、乳を含む組織の脂肪率といった脂肪分のその他の特性は
、このマーカーによって予測しうると期待できる。と言うのも、甲状腺ホルモン
のレベルが、乳の脂肪率に与える影響というのは、よく知られているため(Fo
lley and Malpress,1948年)、イオドチロニンが、脂肪
性の一般的な差別化に影響を及ぼすからである。また、他の種の哺乳動物の脂肪
率も、その種のTGの5 UTRにおける変化によって予測しうると期待されて
いる。 さらに、驚くべきことに、染色体5番の上の今まで性質のわからなかった
DNAマーカーCSSM34および、ETH10と霜降り度の間には、重大な関
連性があることを発見した。CSSM34は、成長や脂肪性の差別化の要因とし
て知られているレチノール酸受容体ガンマー(RARG)と関係している。ET
H10は、レチノールとレチノール酸の相互転化を触発させるレチノール脱水素
酵素5番(RDH5)と関係しており、乳脂中のレチノールのレベルは、筋肉内
の脂肪レベルと直接に関係しているである。チロキシン、レチノール、エストロ
ゲンといった甲状腺、および、スチロイドホルモンは、核受容体群とホルモン反
応要素の同様な群とを結び付ける。これらRARGなどの核受容体は、遺伝子の
転写を誘発し、組織の成長、差別化、および、特化にとって、重要な要素である
。これらの要素は、互いにDNAシークエンスレベルでの類似性により、構造的
に関連し合っている。発明のまとめ 一般的な見地から言って、当発明は、動物の脂肪代謝作用の特性を査定す
る方法で、次に示すグループから選定された1つ、あるいは、それ以上のマーカ
ーの有無を調べる動物実験を含んでいる。 グループa)チログロブリンと記号化された遺伝子の5′未知領域の対立遺伝子
b)レチノール酸受容体ガンマー(RARG)と記号化された遺伝子と結合した
DNA多形体CSSM34の対立遺伝子 c)11−cis,及び9−cisレチノール脱水素酵素(RDH5)と結合し
たDNA多形体ETH10の対立遺伝子 当発明の具体化の第1番目としては、動物における脂肪代謝作用の特性を
査定する方法を提供することがあげられる。それは、 チログロブリンと記号化
された遺伝子の5′未知領域の対立遺伝子の有無について、動物実験するステッ
プを含んでいる。 なるべくなら、その対立遺伝子は、高い霜降り度、あるいは、乳の中の高
い脂肪含有量を示す対立遺伝子3番か、低い霜降り度、あるいは、乳の中の低い
脂肪含有量を示す対立遺伝子2番であることが好ましい。 当発明の具体化の第2番目としては、筋肉内に高い脂肪堆積傾向を持つ(
高い霜降り度)動物を見分ける方法を提供することである。これは、チログロブ
リンと記号化された遺伝子の5′未知領域の対立遺伝子3番の有無について、動
物実験をするステップ、ならびに、その対立遺伝子を有する動物を選別すること
を含んでいる。なるべくなら、対象動物について、チログロブリンと記号化され
た遺伝子の5未知領域の対立遺伝子2番の有無についても検査することが好まし
く、また、それらの動物は、対立遺伝子3番を有し、対立遺伝子2番を有してい
ないものを選ぶことが好ましい。対立遺伝子3番と同形の動物であることが最も
好ましい。 第3番目の具体化としては、筋肉内に低い脂肪堆積傾向を持つ動物を見分
ける方法を提供することである。これは、チログロブリンと記号化された遺伝子
の5未知領域の対立遺伝子2番の有無について、動物実験をするステップ、なら
びに、対立遺伝子2番を有する動物を選別することを含んでいる。なるべくなら
、対象動物について、対立遺伝子3番についても検査することが好ましく、また
、それらの動物は、対立遺伝子2番を有するが、対立遺伝子3番を有していない
ものを選ぶことが好ましい。対立遺伝子2番と同形の動物であることが最も好ま
しい。 当発明の第4番目の具体化としては、筋肉内に高い脂肪堆積傾向を持つ(
高い霜降り度)動物を見分ける方法を提供することである。これは、レチノール
酸受容体ガンマー(RARG)と記号化された遺伝子と結合したDNA多形体C
SSM34の対立遺伝子の有無について、動物実験をするステップを含んでいる
。 なるべくなら、その対立遺伝子は、高い霜降り度を示す対立遺伝子2番が
好ましい。さらに、対象動物については、DNA多形体CSSM34における他
の対立遺伝子についても検査することが好ましい。高い霜降り度という点では、
対立遺伝子2番と同形の動物が最も好ましい。対立遺伝子2番は、DNAの長さ
が、塩基対(bp)102となっている。 第5番目の具体化としては、筋肉内に低い脂肪堆積傾向を持つ動物を見分
ける方法を提供することである。これは、レチノール酸受容体ガンマー(RAR
G)と記号化された遺伝子と結合したDNA多形体CSSM34の対立遺伝子の
有無について、動物実験をするステップを含んでいる。 なるべくなら、その対立遺伝子は、低い霜降り度を示す対立遺伝子6番で
あることが好ましい。また、対象動物は、DNA多形体CSSM34における他
の対立遺伝子についても検査することが好ましい。低い霜降り度という点では、
対立遺伝子6番と同形の動物が最も好ましい。対立遺伝子6番は、DNAの長さ
が、塩基対(bp)112となっている。 第6番目の具体化としては、筋肉内に中位脂肪堆積傾向を持つ(低い霜降
り度)動物を見分ける方法を提供することである。これは、レチノール酸受容体
ガンマー遺伝子と結合したDNA多形体CSSM34の対立遺伝子の有無につい
て、動物実験をするステップを含んでいる。 なるべくなら、その対立遺伝子は、中位霜降り度を示す対立遺伝子1番、
3番、4番、および5番のうちの1つ、あるいは、それ以上であることが好まし
い。また、対象動物は、DNA多形体CSSM34における他の対立遺伝子につ
いても検査することが好ましい。それらの対立遺伝子の大きさについては、表1
1に示してある。それらの対立遺伝子については、好ましい遺伝子型というもの
は特にない。その他の対立遺伝子は、異なった長さのDNAでのCSSM34に
おいて発現するかもしれない。 第7番目の具体化としては、筋肉内に高い脂肪堆積傾向を持つ和牛の品種
の動物、あるいは、それを受け継いだ動物を見分ける方法を提供することである
。これは、DNAマーカーETH10における対立遺伝子の有無について、動物
実験をするステップを含んでいる。なるべくなら、その対立遺伝子は、対立遺伝
子5番であることが好ましい。対立遺伝子5番は、DNAの長さが、塩基対22
3となっている。 第8番目の具体化としては、筋肉内に低い脂肪堆積傾向を持つ和牛の品種
の動物、あるいは、それを受け継いだ動物を見分ける方法を提供することである
。これは、DNAマーカーETH10における対立遺伝子の有無について、動物
実験をするステップを含んでいる。なるべくなら、その対立遺伝子は、対立遺伝
子2番であることが好ましい。対立遺伝子2番は、DNAの長さが、塩基対21
7となっている。 以上の当発明の具体化は、さらに、乳中の脂肪含有量の高低で、それぞれ
選別する際にも適用することができる。また、この方法は、屠殺した動物体内の
脂肪レベルを検査する際にも有用である。 さらに、当発明に関する第2の見地としては、当該発明で明らかになった
対立遺伝子の1つ、あるいは、それ以上のものを動物体内に発見する方法を提供
しているということが言える。これは、次のステップから成り立っている。 a)対象動物から生物学的サンプルを取得する。 b)そのサンプルからDNAを抽出する。 c)関連遺伝子よりDNAを増幅させる。 d)増幅されたDNA内で対立遺伝子を特定する。 なるべくなら、そのDNAは、チログロブリンの5′未知領域のものか、
または、レチノール酸受容体ガンマーの近くのDNAセグメントのものであるこ
とが好ましい。対象動物が、和牛品種である場合は、そのDNAセグメントは、
レチノール脱水素酵素遺伝子5番の近くにある。 生物学的サンプルは、血液であることが好ましい。しかし、DNAの増幅
が可能な他の生物学的サンプルを用いてもよい。例えば、毛根のサンプル、削り
落とした頬肉、また、表皮サンプルのようなものも用いられる。なるべくなら、
チログロブリン遺伝子の5未知領域の対立遺伝子という点では、ホモプリンシー
クエンスや、モノマー分散反復シークエンスのコピーを含んだ増幅DNAが好ま
しい。また、増幅は、ポリマー連鎖反応を用いて行なわれるのが好ましいが、リ
ガース連鎖反応も技術的にはよく知られているところで、それを代わりに用いて
もよい。また、対立遺伝子は、ポリアクリルアミドのゼラチン電気泳動によって
、認識されることが望ましい。 当発明に関する第3の見地としては、オリゴヌクレチドが、当該発明での
マーカーの増幅を精査するということであり、そのマーカーは、次に示すものか
ら成るグループから選ばれる。 a)オリゴヌクレチドは、次に示すシークエンスを有するチログロブリン遺伝子
の5′未知領域を精査する。 b)オリゴヌクレチドは、次に示すシークエンスを有するDNAマーカーCSS
M34の増幅を精査する。 c)オリゴヌクレチドは、次に示すシークエンスを有する牛のRARG遺伝子断
片を精査する。 d)オリゴヌクレチドは、次に示すシークエンスを有する牛のRDH5遺伝子断
片を精査する。 e)オリゴヌクレチドは、次に示すシークエンスを有する和牛のETH10マー
カーの増幅を精査する。 当発明に関する第4の見地としては、CSSM34UとCSSM34Dに
関する、さらには、RARGE8U2とRARGE8D1に関しても、オリゴヌ
クレチド プライマーをハイブリッドすることにより、ポジテブになる酵母人工
染色体を認識することにある。それらは、77D3、77E3、71G8、94
B4、71E4である。 当発明に関する第6の見地としては、シークエンス確認番号8番と配列さ
れたシークエンスを有するウシ科レチノール酸受容体ガンマの一部を記号化する
遊離核酸分子を提供することである。 当発明で用いられる方法は、動物の血統を選択すること、および、フィー
ドロットへ入れる雑種動物の選定においても、使用可能である。後者において、
当発明での方法は、フィードロットに動物を入れておく時間を決定する上でも応
用できる。なぜなら、チログロブリンの5′未知領域の対立遺伝子2番、あるい
は、CSSM34の対立遺伝子6番、または、ETH10の対立遺伝子2番を持
つ和牛に同形の動物は、長い間フィードロットに入れておいても、高い霜降り度
に達することはないからである。 当発明での方法は、牛や水牛やバイソンを含むその他ウシ科動物に限らず
、その他の有蹄動物、例えば、羊、ヤギ、鹿、そして、豚といった動物にも応用
が可能である。 ここでの詳細においては、「含んでいる」という表現は、「〜に限定する
ことなく包含する」という意味であり、また、「含む」という表現は、相当する
意味合いを持っていることも明確に理解されたい。当発明の詳細記述 当発明をここに示された数字、ならびに、以下に示す非限定検証例に関し
てのみ、詳細に記述する。検証例 1 和牛種の子孫における霜降りと関連したCSSM66 最初の実験において、ウシ科遺伝子関連マップ(Barendse et
al,1994年;Bishop et al,1994年)から、DNAマ
ーカーが選定された。従って、各々の染色体上に高度の多形体DNAマーカーが
現われた。これらのマーカーは、和牛種における多形体に関し検査された。同形
であった場合には、代わりのマーカーを見つけた。結果としてできたDNAマー
カーのグループは、霜降りとの関連性において、和牛の子孫を対象に連続的に検
査された。 種も子孫も遺伝子型されているが、親はどれも遺伝子型されていないので
、種とともに、1つの対立遺伝子を共有する子孫のみが、関連性について直接的
な情報を提供することになる。子孫のうちで、継続的にどれとも共有しないもの
は、分析対象からはずした。というのも、それらは、非父系であることを示して
いるからである。子孫のうちで、父親と2つの対立遺伝子を共有するものは、マ
ーカーの対立遺伝子頻度が、その個体群のために知られている場合のみ、関連性
について、ある程度の情報を提供する。これらの子孫にとっては、それぞれの対
立遺伝子の父系起源は確かではない。しかし、起源の可能性を異なった母系の遺
伝子型から予測することはできる。そして、母系の遺伝子型の発生は、その対立
遺伝子の個体群頻度から導き出すことができる。これらのデータは、推定による
ものであり、分析には、見込み比を使ったアプローチが要求されるが、このアプ
ローチは使われなかった。明らかに、マーカーに対して対立遺伝子が多いほど、
分析に必要な関連性情報が得られた。これは、大抵の場合、子孫が種とただ1つ
の対立遺伝子しか共有しないからである。 得られた結果は、血統検査が完了した後に、それぞれを霜降り度によって
、あるいは、親の対立遺伝子によって分離することにより分析した。偶然性カイ
二乗を介して、これらの2×2表を分析し、遺伝子モデルに依存しない関連性を
検証した。また、霜降りに添加物効果を持った特定染色体上の単一のメンデル遺
伝子法則による遺伝子座であるように見なして、予想される割合を等しいと設定
することにより分析した。 和牛種の子孫の指紋を取ることにより、常に種とのつながりを共有できな
い5つの子孫がわかり、それらの子孫は、それ以上の分析の対象からはずした。
但し、オートラジオグラムでは、明確な証拠を提供したので、サンプルは保持し
た。これらの結果は、表1にまとめてある。 M2とM4は、それぞれ2と4の霜降り度である。対立遺伝子は、雄の子牛によ
り受け継がれた種の対立遺伝子である。対立遺伝子は、その可動性によりランク
付けされ、最も早く移動する対立遺伝子を1とする。 多形体DNAマーカーCSSM66は、偶然に起きる確率が0.001以
下であるが、和牛種の子孫における霜降り度との関連性を示した。このマーカー
は、ランダムに選んだ遺伝子座のシリーズにおいて、12番目のものであった。
遺伝子座RM180が検査されたが、期待された数値からは、全く重要でない逸
脱しか見せなかった。RM180は、CSSM66に対し18cm末端であり、
霜降りに影響のある遺伝子は、CSSM66近辺にあることを示している。検証例2 アンガス、および、ショートホーンの子孫における CSSM66と霜降り 第1の実験において、明確な関連性を示したDNAマーカーは、第2の実
験で検証された。それらは、明確に関連しているという優先的な期待感を備えて
おり、また、重要なことに結び付くのであれば、困難な突破口も受け入れられる
。これらのデータについては、2つのアプローチが取られた。最初のアプローチ
では、著しい霜降り度を持つ2つのグループが、血統に関係なく比較された。D
NAマーカーと霜降り度に影響を及ぼす遺伝子座との間に、不均衡関係が存在す
るならば、この荒分析では、ある関連性を示すことになる。しかし、これら領域
に表示された前出のつながりに関係なく、ある特定の霜降り度における多くの個
体に関与した単一種が、そのDNAマーカーに同形のものであり、それによって
、結果が支配されていたならば、ここでの結果は偏ったものになってしまう。2
つ目のアプローチでは、ランダムに引き出され、そして、本格的にこの研究の中
で、他のものと関連していない動物のみが、霜降りグループ、および、個体群関
連性による遺伝子型によって分析された。種グループの動物に関しては、低いか
、あるいは高い霜降り度を示した子孫を有する種からのものだけが保留され、残
りは除外された。その2つのグループの遺伝子頻度が、カイ二乗分析を通じて比
較された。相対リスクは、ウールフ(1955年)の方法で計算された。 CSSM66は、アンガスとショートホーンの子孫に対し、血統に関係な
く検査された。そして、その結果は表2に示されている。 M1とM4は、それぞれ1と4の霜降り度である。対立遺伝子は、雄の子牛の対
立遺伝子である。対立遺伝子は、その可動性によりランク付けされ、最も早く移
動する対立遺伝子を1とし、表1と同等である。 CSSM66と霜降り度の間に重要な関連性は見られなかった。和牛実験
において、高い霜降り度に関連していると見られた対立遺伝子4番は、高度な霜
降りの動物においては、2倍も共通していたが、低度の霜降りの動物においては
、過多を示す類似の対立遺伝子はなかった。 RM180は、何の関連性も示さなかった。検証例3 霜降りに関係するチログロブリンの多形体の確認 チログロブリン遺伝子(TG:遺伝子銀行加入番号X05380)の5′
未知領域(5′UTR)に補足するべく、プライマーが設計された。このシーク
エンスは、ホモプリン シークエンス、および、ウシ科モノマー分散反復のコピ
ー(de Martynoff et al,1987年)を含んでおり、プラ
イマーは、これらの特徴を含むために位置させた。このプライマーのシークエン
スは、次の通り。 そして、断片の予期されたサイズは、545塩基対である。その断片は、ポリマ
ラス連鎖反応(PCR)によって増幅され、前述の方法(Mullis et
al,1986年;Orita et al,1989年;Barendse
et al,1993年)を使った単一糸状形態分析(SSCA)によって、多
形性が検証された。断片は、少なくともPCRの30サイクルの間、2mMマグ
ネシウム塩化物で、55Cのなまし温度で増幅させた。断片は、0.4mmのゼ
ラチンの上で22時間かけて遊離させた。ゼラチンの成分は、8%のアクリルア
ミド(89:1::アクリルアミド:ビス−アクリルアミド)、0%グリセロー
ル、0.5 X TBE(1 X TBEは、0.089 M TrisHC1
,0.089 Mホウ酸、0.002Mジソジウム エチレンジアシンテトラ酢
酸)を幅38cm、長さ50cmにし、室温で3ワットにしたもの。これらの条
件は、3つの対立遺伝子全てを遊離するには、最も良い方法であり、対立遺伝子
2番、および、3番の遊離には、その他いくつか違ったグリセロール(5および
、10パーセント)と電力(5および、7ワット)といった条件があるものの、
特にレアな対立遺伝子1番をこの遺伝子座で遊離させるのに適している。それら
の断片は、放射能写真撮影によって探知された。 チログロブリンの5′UTRのプライマーは、図1に示されている通り、
単一糸状形態多形体(SSCP)ゼラチンの上でランさせた時に、3つの対立遺
伝子を示した単一断片を作製する。ゼラチンの上には、11の完成した遺伝子が
ある。帯の上部に連続するのは、DNA断片の1つの形態であり、情報は提供し
ない。帯の底の連続は、代替形態となっており、3つの対立遺伝子を示している
。遺伝子型は、順番に次の通りとなる。 33 22 23 23 22 22 23 22 22 23 13 5つの関連性が計算された。第1は、表3にまとめられている通り、ランダム(
無作為)にサンプリングされた全ての個体である。偶然に発生する関連性の確率
は、0.05以下であり、対立遺伝子3番は、高い霜降りレベルに関係している
。対立遺伝子3番を保持する相対リスクは、3.81である。 M1/2は低霜降り度であり、M4/5は高霜降り度である。遺伝子型は雄子牛
の遺伝子型である。対立遺伝子1番は、非常にレアであり、264ある個体の中
でこの対立遺伝子のコピーは、たったの2つしか見られなかった。33の遺伝子
型は、M4/5クラスのため23遺伝子型と合体させられ、カイ二乗が計算され
た。対立遺伝子3番と向上した霜降りの相対リスクは、3.81である。 第2番目の関連性において比較された雄子牛は、高度な、また、低度な霜
降りの雄子牛を産した種から得たもので、ここでも、小さなサンプルのサイズで
あった。その結果は表4にまとめられている。ここでの関連性も同じ方向性を示
している。つまり、対立遺伝子3番は、高い霜降り度と関連し、偶然によって発
生する確率は、0.05以下となっている。 M1/2は低霜降り度であり、M4/5は高霜降り度である。対立遺伝子1番は
、非常にレアであり、264ある個体の中でこの対立遺伝子のコピーは、たった
の2つしか見られなかった。検証例4 検証例3で記述したチログロブリン対立遺伝子TG5U2と TG5D1のDNAシークエンス 検証例3で記述したTG5U2とTG5D1というプライマーによって増
幅されたチログロブリンの遺伝子のDNAシークエンスは、研究個体群中に3つ
の対立遺伝子を示した。これらの対立遺伝子は単離させられ、それぞれのDNA
シークエンスは、標準デイデオクシー シークエンス法(Sanger et
al,1977年)を用いて決定された。それら対立遺伝子の番号は、図1のそ
れに一致している。 それぞれの対立遺伝子のDNAシークエンスは、表5に示されており、変動に原
因するDNAシークエンスの差異は、ハイライトされている。 検証例5 和牛子孫のチログロブリン多形体 チログロブリン多形体に関して、和牛種の子孫が回顧的に分析され、霜降
り度と関連性があるか、また、その関連性は、アンガス、および、ショートホー
ンの雄子牛に見られたような同じ方向性にあるのかが調べられた。和牛のサンプ
ルは、3つの異なった時点、および、異なったフィードロットから集められたた
め、それらのサンプルは別々に分析された。さらに、チログロブリン多形体にお
いては、実際には、2つしか対立遺伝子がないため(以下参照)、適当な偶発性
カイ二乗に相当する大きさを使用して、遺伝子の関係というよりも、個体群の関
連性について、その遺伝子座が分析された。母系の遺伝子型がないため、ヘテロ
接合体においては、その種の遺伝子関与度合は確かめることができないのである
。3つの和牛サブサンプルのうち2つにおいて、著しい霜降り度を持つ個体は充
分になかった。従って、全ての霜降り度が分析された。 チログロブリンと
霜降りの関連性について、合同した推定確率を出すため、独立したカイ二乗の確
率(P)は、天然のロガリチウムを使用して変換され合算された。(Sokal
and Rohlf,1981年)−2Σlnp の数値は、コンポーネント
確率の値の2倍に等しい自由度数値と合わせて、カイ二乗として分布した。 和牛子孫において、第3、第4、第5の関連性が検査された。これら3つ
の関連性のうち2つは、偶然として発生する確率値は0.05以下であり、それ
は、遺伝子モデルが優性遺伝であると仮定された場合である。対立遺伝子3番の
1つのコピーがあるということは、 対立遺伝子3番のコピーが2つあるという
のと同じ効果を与える。優性補モデルが仮定された場合には、それら関連性のう
ち、どれも確率レベルが0.05以下にはならなかった。それら3つの関連性に
おいて、表6に示されている通り、1つは著しい霜降りを用いている。 2つの遺伝子モデルが使用された。モデル1は、優性モードの遺伝を仮定
し、モデル2は、優性補モードの遺伝を仮定している。 注意:第33遺伝子型は、優性モードを得るため、第23遺伝子に加えられた。 チログロブリンの遺伝子型は、霜降りと比較され、そして、高い霜降り度
と対立遺伝子3番のコピーを1つ、または、それ以上持つこととの関連性が確立
された。この時の偶然に発生する確率は、0.05以下であった。その他2つの
関連性に関しては、チログロブリン遺伝子型は、全ての霜降り度と比較された。
というのも、これらのサブサンプルでは、統計的な重要性を示そうにも、著しい
霜降り度を持つ動物の数が不十分であったからである。これらの結果は、表7、
および8にまとめられている。 極端なケースだけを分析するには、著しい霜降り度を示した動物の数が不十分で
あった。 極端なケースを比較する代わりに、M2プラスM3がM4,M5プラスM6に比
較された。 極端なケースだけを分析するには、著しい霜降り度を示した動物の数が不十分で
あった。 極端なケースを比較する代わりに、M2プラスM3がM4,M5プラスM6に比
較された。 霜降り度M2とM3を持つ個体の数は結合され、霜降り度M4,M5,M
6の結合数と比較された。2つのサンプルのうち1つは、対立遺伝子3番の1つ
、または、それ以上のコピーを保持することと、高い霜降り度との間に関連性が
あることを示した。(表7) その時の偶然に発生する確率は0.05以下であ
った。その他のサンプル(表8)は、チログロブリンと霜降り度の関連性を何ら
示さなかった。いずれのケースにおいても、遺伝子型22を保持することと、高
い霜降り度との間に関連性はなかった。 5つの検査のうち、3つが優性と優性補という2つのモデスを使用したた
め、5つのチログロブリンの検査に関する確率も2つの方法にまとめられた。そ
の結果は表9に示されている。 横列1における全ての関連性は、対立遺伝子3番と高い霜降り度との関係
を示している。但し、1つの検査は何ら関連性を示さなかった。シリーズAは、
優性モードの遺伝をしているのに対し、シリーズBは、優性補モードを表わして
いる。 従って、2つの組み合わせは、全ての優性モデルと全ての優性補モデルで
ある。それら両者の合計は、偶発する確率が0.05以下であり、きわめて重要
である。 和牛種は、遺伝子型23を持つこの多形体のヘテロ接合体である。和牛種
の子孫を335検査したが、どれも対立遺伝子1番は示さなかった。検証例6 ある和牛種の子孫において染色体5番は霜降りと関係している さらに、驚くべきことに、霜降り度は、性格がわかっていないDNAマー
カーCSSM34、および、ETH10に重要な関連性があることがわかった。
これらについては、次に出てくるいくつかの検証例で述べられる。これらのマー
カーは、国際ウシ科照会パネル(Barendse et al,1997年に
記述されている)で言うウシ科染色体5番に帰しているとされている。その位置
は、染色体5番の約3分の1下方に行ったところである。前述検証例1で述べた
和牛系統データ資料を使用し、染色体5番からのDNAマーカーは、和牛種、な
らびに、その子孫上に遺伝子型化された。表10に示されている通り、染色体5
番からのDNAマーカーで、2×2の偶然性カイ二乗における最も良い関連性を
示したのは、ETH10である。(Toldo et al,1993年) M2とM4は、それぞれ2と4の霜降り度である。対立遺伝子は、該当種
、および、それを受け継いだ雄子牛の対立遺伝子である。対立遺伝子は、その可
動性によってランク付けされ、最も早く移動する対立遺伝子を1とする。対立遺
伝子2番は217bpの長さであり、対立遺伝子5番は223bpの長さである
。対立遺伝子の他の長さは、ETH10DNAマーカーで予測される。 多形体DNAマーカーETH10は、和牛種の子孫において霜降り度との
関連性を示した。その時の偶然に発生する確率は0.05以下であり、これが、
優性モード遺伝が仮定された場合においては、0.0001以下となる。このマ
ーカーは、無作為に選んだ遺伝子座のシリーズの中では、10番目のものであっ
た。この関連性は、霜降りに影響する遺伝子は、ETH10の近辺にあるであろ
うことを示唆した。ETH10の対立遺伝子5番は、高い霜降り度と関連してお
り、また、対立遺伝子2番は、低い霜降り度と関連していた。CSSM34マー
カーは、この系統においては、霜降りと何ら関連性を示さなかった。この種は、
有益な減数分裂を提供してくれたが、CSSM34に近い霜降りの分離という点
では、何ら証明はできなかった。検証例7 アンガス、および、ショートホーン雄子牛における染色体5番マー カーと霜降り 血統のわかっているアンガスとショートホーン雄子孫のサンプル上で、E
TH10のどちらかの側に位置する染色体5番からのDNAマーカーの1つのシ
リーズが、検査された。これらは、検証例2で使われたのと同じ雄子牛である。
それぞれの祖先から最も顕著な2つの雄子牛が使用されるように、分析が実施さ
れた。著しい霜降り度を持つ雄子牛だけが使用され、牛肉産業の代表的な側面に
おいて、著しい霜降り度が比較された。DNAマーカーCSSM34(Moor
e et al,1994年)は、表11に示されたように、最も重要な霜降り
との関連性と持っていた。霜降りのDNAマーカーとの関連性のパターンから、
染色体5番上の霜降り遺伝子は、CSSM34に非常に近く位置していることが
わかった。図2参照。ETH10は、これらアンガス、および、ショートホーン
雄子牛においては、何ら霜降りとの関連性を示さなかった。 M1とM4+は、それぞれ、1および、4に等しいか、それ以上の霜降り
である。対立遺伝子は、雄子牛が保持する対立遺伝子である。対立遺伝子は、可
能性によってランクされ、最も早く移動する対立遺伝子を1とする。対立遺伝子
は、サイズ面で違いがあり、従って、可能性にも違いがある。対立遺伝子1番=
100bp(塩基対)、対立遺伝子2番=102bp、対立遺伝子3番=106
bp、対立遺伝子4番=108bp、対立遺伝子5番=110bp、そして、対
立遺伝子6番=112bpである。異なったサイズの他の対立遺伝子も存在する
ものと考えられる。 霜降りとCSSM34との関連性は強く、偶然に発生する確率は0.00
53以下である。検証例6において、霜降り遺伝子は、既に、ETH10との関
連性を通じて検証されているので、この関連性は、染色体5番上に霜降り度に影
響を及ぼす遺伝子が存在するという強固な証拠を提供していることになる。染色
体5番で検査した他のDNAマーカーのどれも、これほど強い霜降りとの関連性
は持っていなかった。その次に来た関連性は、遺伝子LALBAとのものであっ
たが、偶然に起きる確率は、ほんの少し0.05より低かっただけであった。L
ALBAは、CSSM34からの遺伝子距離がおよそ2cmであるため(Bar
endse et al,1997年)、このことは、CSSM34が霜降り遺
伝子と近い対立遺伝子関係にあることを示唆している。 CSSM34の対立遺伝子のいくつかは、霜降りと対立遺伝子関係にある
ことを示している。注目すべきは、対立遺伝子2番と3番が、高い霜降り度と深
く関係しているのに対し、5番と6番は、低い霜降り度と関係しているというこ
とである。検証例8 無作為に引き出した血統のわからないアンガスとショートホーン雄 子牛上でのCSSM34査定 CSSM34は、その後無作為に集められた血統のわからないアンガス、
および、ショートホーンの雄子牛上で検査された。まず最初に、明確な関連性が
、血統のわかっている雄子牛で得られた結果を確認する。もしも、その結果が同
じ遺伝子不均衡パターンを見せれば、これは、マーカーCSSM34が強健な霜
降り能力の前兆であっただけでなく、それが、霜降りの偶発性突然変異と非常に
深く関係していたということになる。第2番目に、明確な関連性は、マーカーC
SSM34がフィードロットにおいて、遺伝子型をベースとして、特定の飼育制
度へ動物を選抜するためのツールとして、また、そうすることによって、要求さ
れる霜降り度を達成する確率を変えられるということを示唆していることになる
。 この実験のための牛のサンプルは、毎週50から100の牛の血を、同じ
屠殺場からの血統のわからないアンガス、および、ショートホーン品種より取る
ことによって得た。品種確定に加え、売り手の確認も記録され、さらに、標準冷
蔵室、ならびに、霜降り度、皮下脂肪の厚み、年令、飼育制度、食用体の重量と
いったフィードロット資料も記録された。毎週サンプリングをすること、および
、1つのサンプルにおける売り手の数を最大化することにより、牛肉産業の幅広
い側面を得ることができた。売り手の総数は162であり、サンプルにおいては
、売り手1人につき5雄子牛という平均値であった。DNAは、全ての有効な血
液サンプルから抽出された。データをもとに、偶発性が表われる表が作成された
。横軸に霜降り度を、縦軸に個体が有した対立遺伝子をとってある。偶発のデー
タは、G統計(Sokal and Rohlf,1981年)を用いて分析さ
れた。理由は、細胞のいくつかが、予測していたよりも少ない数でしかなかった
こと、および、G統計はカイ二乗配分に対し、すぐれた推定を提供してくれるか
らである。 CSSM34と霜降りの無作為に集められたアンガスとショートホーンの
雄子牛における関連性は、表にして示されている。 M1からM5は、1から5までの霜降り度である。対立遺伝子は、雄子牛
が保持する対立遺伝子である。対立遺伝子は、可能性によってランク付けされ、
最も早く移動する対立遺伝子を1とする。名称は表11に同じ。Gadjは、G
統計でウィリアム修正を使用し調整したものである。(Sokal and R
ohlf,1981年) この比較は、霜降り度とDNAマーカーCSSM34における対立遺伝子
の間に、明らかな遺伝子関連性があり、それが、前出の分析と一致していること
を示している。動物は、特定の個体群から無作為にサンプリングされ、また、そ
の血統はわかっていないため、我々の結果より、このマーカーが、雄子牛の祖先
を知らなくても、平均的な霜降り度を予測できるものであるということが確認さ
れたのである。対立遺伝子2番が表12の対立遺伝子6番と比較された時、Ga
dj=15.21、df4、p<0.005となっており、これは、対立遺伝子
2番の霜降り度と対立遺伝子6番の霜降り度を比較すると、霜降り度において、
かなり重要な差異が生じていることを示すこととなっている。この対立遺伝子2
番、6番と霜降りとの関連性は、表11にあるように、前出のサンプルと一致し
ており、その遺伝子関係が一致しているのみならず、安定もしているということ
を示しているのである。そのような関連性は、多形体が確実である場合、あるい
は、そのマーカーが起因する遺伝子と緊密な関係にある場合に起きるのである。
検証例9 CSSM34は、レチノール酸受容体ガンマ(RARG)の遺伝子 と緊密に関係しており、ETH10は、レチノール脱水素酵素5番 (RDH5)の遺伝子と緊密に関係している 霜降りに関する直接の遺伝子候補は、どれも明らかではなかった。しかし
、いくつかのアジポサイトの差別化要因が、人間、および、ねずみにおけるその
ゲノム位置を基にした染色体5番の上にあることが予測された。CSSM34は
、コラーゲン2番アルファ1番(COL2A1)に非常に近く位置しているが、
その遺伝子は、霜降りに関する遺伝子候補ではない。人間のマップを基に COL2A1の近くに2つの遺伝子候補があがった。それらは、レチノール酸受
容体ガンマ(RARG)および、11−cisと9−cisレチノール脱水素酵
素(RDH5)に関する遺伝子である。RARGは、レチノール酸から得られる
全トランスレチノール酸の核受容体であり、また、RDHは、11−cisと9
−cisレチノールを11−cisと9−cisレチノール酸への相互転換させ
る触媒作用をさせるものである。(Merts et al,1997年) 血
液中のレチノール(ビタミンA)のレベルは、霜降り度に一次関数的に関係して
おり(Torii et al,1996年)、また、レチノール酸受容体は、
プレアジポサイトの差別化における要素をして知られている。(Ailhaud
et al,1992年;Darimont et al,1993年,Sm
as and Sul,1995年)重要なことは、レチノール酸の凝縮は、霜
降り度に影響力を持っているが、皮下脂肪の厚みには何ら影響力はないことであ
る。このことは、この領域におけるDNAの検査によって、牛の他の脂肪堆積部
位での脂肪レベルを、必ずしも上げることなく、霜降りを上昇させる傾向を確認
できることを示唆するものである。日本における霜降り度を上げる標準的な手法
は、雄子牛の食物におけるβカロチンなどのビタミンAの前兆分のレベルをおさ
えることである。RDH5は、牛肉でシークエンスされているが、RARGは、
前もってシークエンスされていなかったし、また、DNAクローンも遊離されて
いなかった。 我々は、CSSM34とETH10というDNAマーカーと関連性のある
遺伝子を確認しようとした。最初の段階では、牛科のRARGとRDH5からの
断片を確認することとし、それらをCSSM34とETH10の多形体に比べ、
高い分解力により牛科染色体上に位置させた。全ゲノム放射ハイブリッドパネル
(Womack et al,1997年)が、いくつかの遺伝子、および、染
色体5番からのDNAマーカーに関して、CSSM34とETH10を位置させ
るために使用された。RDH5は、1.01センチラッド(cR)という距離で
、ETH10に近いことが突きとめられた。また、RARGは、3.25cRと
いう距離で、CSSM34に近いことがわかった。これらの距離は、物理的な距
離としては非常に近いことを表わしており、これらDNAマーカーは、それぞれ
の遺伝子に明らかに深く関連している。CSSM34とRARGのプライマーは
、その後、酵母人工染色体(YAC)ライブラリーを精査するのに使用され、C
SSM34にポジテブな全てのDNAクローンは、RARGに対してもポジテブ
であった。我々は、このように牛のRARG遺伝子に対して、クローン化された
DNA断片を確認した。そして、これら全ては、CSSM34DNAマーカーを
含んでいることを確認した。RARGに関連した多形体であるCSSM34は、
霜降り度を予測するのに使用できるが、アンガスとショーンホーンという牛の品
種に限られているものではない。さらに、RDH5に関連した多形体ETH10
は、和牛品種における霜降りと関係している。 RDH5のウシ科シークエンス(遺伝子銀行加入番号 X82262,S
imon et al,1995年)が、RDH5のプライマーを設計するのに
使われた。RDH5UとRDH5Dというプライマーは、ウシ科DNAから28
2bpの断片を作製した。この断片は、2つの対立遺伝子を備えた牛における多
形体である。 RARGのウシ科シークエンスが描写されたことはない。そこで、人とね
ずみのシークエンスが、ウシ科DNAから断片を作製するために使われた。 RARGの人シークエンス(遺伝子銀行加入番号 M38258,Lehman
n et al,1991年)および、RARGのねずみシークエンス(遺伝子
銀行加入番号 M34476,Giguere et al,1990年)が、
RARGのヘテロ接合体プライマーを設計するために取り寄せられた。プライマ
ーは、ユクソン6番と7番の間のイントロンを増幅するのに使用され、増幅され
た断片はクローン化され、標準ディデオキシーシークエンス法(Sanger
et al,1977年)を用いてシークエンス化された。 RARGが牛の中にクローン化されたかを確認するために、それらの断片は、A
BIサイクルシークエンスプロトコール(Perkin Elmer,Fost
er City,California,USA)による蛍光性ラベリングを用
いて分析された。そのシークエンスは表13に示されている。このシークエンス
から引き出されたプライマーRARGSJ1U、RARGSJ1D)はウシ科D
NAを増幅した。ウシ科DNA(RARGE3U1、RARGE3D1、および
、RARGE8U2、RARGE8D1)からのRARGを増幅するために、他
のプライマーも設計された。これらのプライマーのシークエンスは、RDH5の
プライマーであるRDH5UとRDH5D、そして、ETH10のプライマーで
あるETH10UとETH10Dのシークエンスとともに、表14に示されてい
る。 遺伝子座CSSM34、RARG(プライマーRARGSJ1Uならび、
RARGSJ1D)および、RDH5、さらに、LALBA、ETH10とCS
SM22(Moore et al,1994年)は、ウォークマック アンド
アソシエイツ(1997年)の全ゲノム放射パネル上で遺伝子型化された。こ
れらの遺伝子型の結果は表15に示されている。 0と1のシンボルは、特定の放射ハイブリッドクローンにおける遺伝子座
の有無を表わしている。2つの遺伝子座が近いほど、それらは、より多くの共通
ハイブリッドクローンを持っており、また、それらの間の差異も少ない。 ハイブリッドクローンのデータは、RARGSJ1をLALBAとCSS
M34の間に置く。その時のRARGSJ1とCSSM34の間の距離は、3.
25cRである。これは、増幅されたDNA断片間の数百キロベースペア(塩基
対)に相当する。これらのデータは、さらに、RDH5をETH10から1.0
1cRに置く。その代わりに、CSSM34は、RDH5から54cRとなる。
これは、かなりな物理的距離である。 CSSM34とRARGSJ1間の相対距離が短いということは、2つの
DNA断片が、単一DNAクローン上に包含されているかもしれないということ
を示している。このことを検証するために、YAC(酵母人工染色体)ライブラ
リーがスクリーニングされる。これは、CSSM34の両プライマーをポリヌク
レオチドキナーゼ(Richardson,1981年)を使った32P γ
ATP で最終ラベリングしたに、ハイブリッド化することによって行なわれる
。この酵母ライブラリーは、ベクターpYAC4に含まれている牛科DNAとと
もに、酵母品種AB1380内に含まれている。このライブラリーは、ライバー
トとその協力者たちによる(1993年)を用いて作られたもので、独ヒトゲノ
ムプロジェクト リソースセンターに出てくる。(ホームページは、http;
//web.rzpd.de/index.html)放射能写真撮影により、
ポジテブなクローンが確認された。そのライブラリーは、32P γ ATP
によって、最終ラベリングされた後のRARGE8の両プライマーによってもス
クリーニングされた。ポジテブなクローンが放射能写真撮影にによって確認され
、そして、全てのポジテブクローンは、CSSM34にポジテブであったものと
同じであった。クローンの名称は、77D3、77E3、71G8、94B4な
らびに、71E4である。これは、CSSM34がRARGのゲノムシークエン
スと深く関連していることを表わしている。議論 CSSM66と霜降りとのつながりは、霜降りに影響を及ぼす遺伝子座が
、ウシ科染色体14番上に位置しているということを強く示唆するものである。
RM180との関連性が欠如していることは、その結果に関する遺伝子候補が、
染色体のおよそ3分の1のところに位置しているCSSM66に近いところに位
置しているであろうことを示唆している。(Barendse et al,1
997年) CSSM66の対立遺伝子と霜降りとの間に、著しい関連性が欠如しているとい
うことは、原因となる遺伝子が、CSSM66の近くにはないということを示す
ものである。チログロブリンの遺伝子は、CSSM66から約7cmのところに
位置している。そして、この遺伝子は、非常に重要な霜降り度との関連性を示し
、染色体14番上の霜降り遺伝子と一致している。 チログロブリンは、ゲノムDNAの300キロベースという巨大な範囲に
よって記号化される。このタンパク質は、アジポサイト差別化に影響力を持つと
して知られるホルモンである、トライイオドチロニンやテトライオドチロニンの
分子貯蔵庫としての働きを持つ。(Parma et al,1987年) チロイドホルモンは、筋肉中の脂肪細胞の堆積に関連しているということが、5
0年間もの間(Salte,1950年)知られていた。最上の細胞培養に関す
る実験で、これらのホルモンの成長、および、アジポサイトの差別化における役
割がわかった。(Levacher et al,1984年;Darimon
t et al,1993年) さらに、チログロブリン遺伝子の構造上突然変異が、アフリカンダー牛における
先天的甲状腺腫の原因となる関係であることがわかった。(Ricketts
et al,1985年)従って、この遺伝子での構造的な突然変異が、脂肪細
胞差異化における変化の原因となることは、ほとんどありえないのである。加え
て、チログロブリンゲノムDNAシークエンスは、人においても牛においても、
通常は変化する割合が低く(Baas et al,1984年;George
s et al,1987年)、自然の選別を通した厳しいコントロールとなっ
ている。ヨウ素処理における変更は、破滅的な結果をもたらす可能性が高い。こ
れは、人の食事がチロイドホルモンの生産にとって重要な要素であるヨウ素が、
不足である時にも見られる通りである。この不足の結果として出てくるのは、ク
レチン病であり、骨の適性な発達や成長がなされず、身長に対して体重が重過ぎ
る割合になるという結果であったり、粘液浮腫であったりするわけである。チロ
イドホルモンのレベルは、アジポサイト差別化に関係しており、代謝作用の割合
に影響を及ぼす。そして、それは、次には、貯蔵のために有効なエネルギー量に
影響を持つのである。 遺伝子の5未知領域(5UTR)は、転写や翻訳にとって重要であり(P
tashne,1988年、Kozak,1991年)、従って、タンパク質の
レベルや有効性に影響を持つため、DNA多形体は、チログロブリンの5′UT
R内で探された。この規定内で確認された、まだ知られていない多形体は、霜降
りとの一貫した方向性を持つ関連性を示し、そこでは、対立遺伝子3番は、5つ
の再分割データのうち4つにおいて高い霜降り度と関係している。親類関係でな
い動物の小さなサンプルにとって、対立遺伝子2番に比較した対立遺伝子3番の
相対リスクは、3.81であった。従って、高い霜降り度を有する動物は、同一
接合体22番であるというよりも、少なくとも1つは、対立遺伝子3番のコピー
を持っているという可能性がほぼ4倍は高い。このモデルに一貫して、和牛種は
ヘテロ接合体23であり、染色体14番上に霜降り度を分離する。もしも、同一
接合体であったなら、それは、この断片の強力な検査であったであろう。霜降り
度とこのチログロブリン多形体の間の関連性についての総合的な確証レベルは、
非常に強いもので、0.005以下となっており、そして、染色体14番上の霜
降り遺伝子の証拠は、説得力があり、遺伝のモードに関係なく、その関連性につ
いての確証レベルは、0.0001以下である。 連鎖の不均衡のため、染色体14番上のチログロブリンに近く位置する多
形体もまた、霜降りに対するある前兆的な数値を持っている。しかしながら、C
SSM66は、それらの仲間ではなく、一貫してCSSM66とチログロブリン
の間の7cmという距離にあり、遺伝子距離が低い場合、つまり、一時的には、
それが3cm以下の場合には、通常、連鎖不均衡が予側される。それにもかかわ
らず、染色体14番のこの領域における、霜降りに影響を及ぼしそうな他の遺伝
子があると証明されるのでなければ、これらの他の多形体は、本レポート内に記
載されたのと同じ検査を想定していると仮定しなくてはいけない。他の哺乳類の
チログロブリン分子の5′UTRにおける多形体は、その種の脂肪レベルを予測
できるかもしれない。それは、イオドチロニンの行動は、全ての種において維持
されており、チログロブリンの構造は、比較的強く維持されているからである。
人と牛では、シークエンスの84%が一致しており、また、ねずみと牛では、7
5%が一致している。 明らかに霜降りは、いくつかの遺伝子の生産物によって影響を受けており
、また、環境の影響も受けている。従って、1つの遺伝子検査では、全ての変化
をカバーすることはできない。このように、他の遺伝子での変化や最上クラスか
らはやや下の管理手法のために、いくつかの同一接合体33番は、低い霜降り度
を持つと考えられているのである。しかし、ここで述べたチログロブリン多形体
をベースにした動物の選別は、それがフィードロットにおいてであっても、霜降
りレベルが高い、また、低い動物の割合を変えていくことであろう。 CSSM66は、米国ホルステイン乳牛における乳脂肪割合に関係してい
ることが示されている。(Ron et al,1996年) 従って、ここで
述べたチログロブリン遺伝子の多形体は、高乳脂肪レベルの牛を選別する際に予
測できるものと期待される。なぜなら、それは、チロイドホルモンが乳の脂肪比
率に影響を及ぼすことが知られているからである。(Folley and M
aipress,1948年) ETH10および、CSSM34と霜降りとのつながりは、霜降りに影響
する1つ、または、それ以上の遺伝子座が、ウシ科染色体5番上に起きるという
ことを示唆している。複製されたもの、CSSM34との強力な個体群関連性、
そして、近くのLALBA遺伝子座が、CSSM34に深く関連しているという
ことを示すものである。RARGの遺伝子は、CSSM34と深く関わっており
、それと同じDNAクローンにおいて発生する。生化学的な証拠に基づき、RA
RGは、その効果に対して強い遺伝子候補である。なぜなら、それは、全トラン
スレチノール酸のリガードであり(Mertz et al,1997年)、血
清内におけるレチノールの凝縮は、雄子牛の霜降り度に直接関係している(To
rii et al,1996年)ものの、皮下脂肪の厚さには無関係であるか
らである。このことは、RARGが、霜降りに影響を及ぼしている遺伝子座であ
るらしいということを示唆している。しかしながら、CSSM34は、このゲノ
ム領域における唯一の霜降り度予測者ではなく、CSSM34のいずれかの側に
あるマーカーもまた、霜降りを予測するのである。ちょうどそれは、LALBA
がその近接さのために、霜降り能力の予測者としては弱いものであるのと同じで
ある。ローンファクター(Charlier et al,1996年)と記号
化された遺伝子は、CSSM34と同じゲノム領域にあり、従って、ローンファ
クターを分離する品種においては、雄子牛の色は、いくつかの系統にあっては、
霜降り度と関連しているのである。これらの多形体は、牛のRARG遺伝子の中
やそのまわりにあって、霜降り度に影響している遺伝子座を予測しているものと
仮定すべきである。 和牛データ(検証例6)が、CSSM34から約20cMまたは、54c
Rにある(Barendse et al,1997年)ETH10でピークを
示すという事実は、染色体5番の上には、1つ以上の霜降りに関する遺伝子が存
在するということを示唆しているのかもしれない。ETH10多形体は、アンガ
スやショートホーンにおいては、何ら霜降りとの関連性を示さないが、CSSM
34多形体も和牛の子孫において何ら霜降りとの関連性を示さないのである。遺
伝子RDH5は、11−cisや9−cisレチノールを11−cisおよび、
9−cisレチノール酸に転換させる触媒作用を及ぼすものであるが、これは、
ETH10と非常に深く関連している。ETH10のRDH5との関連性は、C
SSM34のRARGとの関連よりも深いのである。血清中のレチノールのレベ
ルは、牛の霜降り度に直接関係しているし、レチノールのレチノール酸への転換
に触媒作用を及ぼす酵素は、レチノール酸受容体へ結びつけるためのレチノール
酸の有効性に影響を及ぼしているのである。RDH5は、このように和牛を受け
継いだ牛において、霜降りに影響を及ぼす遺伝子座の有力な候補である。ETH
10とRDH5の近くの他の多形体も、霜降りとのつながりを見せている。それ
らの多形体は、牛におけるRDH5遺伝子の中、または、そのまわりでの霜降り
度に影響している同じ遺伝子座を予測しているものと仮定すべきである。染色体
5番上の霜降り遺伝子に関する全ての証拠は、説得性があり、偶然として存在す
ることの合同確率は、0.00015である。 RDH5とRARGは、力を合わせて行動すべきであり、それらは、20
cM離れているので、ある動物においては、1つの遺伝子座に霜降りにとって好
ましい対立遺伝子を持ち、互いに打ち消し合っているという染色体を有している
ものがあるという可能性がある。従来の手法を用いた繁殖飼育スキームにおいて
、それらの動物を使用していたならば、霜降りを改良していく進行は、遅々とし
たものになってしまう。しかし、ここで明らかにしたDNAマーカー検査を用い
れば、両遺伝子において、霜降りに好ましい対立遺伝子を備えた牛を繁殖させる
というシンプルな作業をなる。もちろん、繁殖には、一貫して最適の霜降り度を
備えた雄子牛を産するため、霜降りに加えて、肥満一般に関連していると考えら
れている染色体14番上のTGマーカーをも使用する。 この発明については、明確にすること、および、理解をしてもらうために
、ある程度詳細に記述しては来たものの、この明細書内において明らかにされた
当発明の概念の範囲から逸脱しないという条件で、多様な修正や変更が、ここで
述べた具体化、および、方法に対してなされるであろうことは、この分野におけ
る技術を持つ人にとっては、明白なことであろう。 ここで引用した参照文献は、次のページ以降に記載してある。これをも
ってここに全参照を記載することとする。参考文献
【配列表】
【図面の簡単な説明】
〔図1〕は、チログロブリン遺伝子の5′未知領域の多形体を示す単鎖形状の
多形体(SSCP)ゼラチンの写真である。 〔図2〕は、DNAマーカー、染色体5番、および霜降り度の関連性の試験結
果を表わしている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,U G,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 バレンゼ ウィリアム ジョン オーストラリア クイーンズランド州 4070 ベルボリー ゴースト ガム スト リート 37 Fターム(参考) 4B024 AA10 AA11 CA01 DA02 HA11 HA19 4B063 QA05 QA08 QA12 QA13 QQ02 QQ03 QQ42 QS24 【要約の続き】 に、乳の中の脂肪含有量の高レベル、または、低レベル 製品を作り出すことである。

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動物の脂質代謝作用の特性を査定する方法で、次に示すグループか
    ら選定された1つ、あるいは、それ以上のマーカーの有無を調べる動物実験を含
    んでいる。 グループa)チログロブリンと記号化された遺伝子の5′未知領域の対立遺伝子 b)レチノール酸受容体ガンマー(RARG)と記号化された遺伝子と 結合したDNA多形体CSSM34の対立遺伝子 c)11−cis,及び9−cisレチノール脱水素酵素(RDH5) と結合したDNA多形体ETH10の対立遺伝子
  2. 【請求項2】申請項目1番に基づく方法で、チログロブリンと記号化された遺伝
    子の5′未知領域の対立遺伝子の有無を調べる動物実験を含んでいる。
  3. 【請求項3】申請項目2番に基づく方法で、該当する対立遺伝子は、対立遺伝子
    3番であり、霜降りの度合が高く、また/あるいは、乳の中の脂肪含有量が高い
    ことを示すものである。
  4. 【請求項4】申請項目2番に基づく方法で、該当する対立遺伝子は、対立遺伝子
    2番であり、霜降りの度合が低く、また/あるいは、乳の中の脂肪含有量が低い
    ことを示すものである。
  5. 【請求項5】筋肉内に脂肪を堆積する傾向が高い(つまり、霜降りの度合が高い
    )動物を見分ける、申請項目1番に基づく方法。その方法は、チログロブリンと
    記号化された遺伝子の5′未知領域の対立遺伝子3番の有無を調べる動物実験、
    及び、その対立遺伝子を持っている動物を選別することを含んでいる。
  6. 【請求項6】申請項目5番に基づく方法。その方法は、チログロブリンと記号化
    された遺伝子の5′未知領域の対立遺伝子2番の有無を調べる動物実験、及び、
    対立遺伝子3番を持っているが、対立遺伝子2番を持っていない動物を選別する
    ことを含んでいる。
  7. 【請求項7】申請項目5番、あるいは、申請項目6番に基づく方法で、その動物
    が、対立遺伝子3番と同形の遺伝子を持っていることを調べるもの。
  8. 【請求項8】筋肉内に脂肪を堆積する傾向が低い動物を見分ける、申請項目1番
    に基づく方法。その方法は、チログロブリンと記号化された遺伝子の5′未知領
    域の対立遺伝子2番の有無を調べる動物実験、及び、対立遺伝子2番を持ってい
    る動物を選別することを含んでいる。
  9. 【請求項9】申請項目8番に基づく方法で、その動物の対立遺伝子3番について
    も調べるものであり、対立遺伝子2番を持っているが、対立遺伝子3番を持って
    いない動物を選別するもの。
  10. 【請求項10】申請項目8番、あるいは、申請項目9番に基づく方法で、その動
    物が、対立遺伝子2番と同形の遺伝子を持っていることを調べるもの。
  11. 【請求項11】筋肉内に脂肪を堆積する傾向が高い(つまり、霜降りの度合が高
    い)動物を見分ける、申請項目1番に基づく方法。その方法は、レチノール酸受
    容体ガンマー(RARG)と記号化された遺伝子と結合したDNA多形体CSS
    M34の対立遺伝子の有無を調べる動物実験を含んでいる。
  12. 【請求項12】申請項目11番に基づく方法で、該当する対立遺伝子は、対立遺
    伝子2番であることを調べるもの。
  13. 【請求項13】申請項目12番に基づく方法で、その動物のDNA多形体CSS
    M34における、他の対立遺伝子についても調べるもの。
  14. 【請求項14】申請項目12番、あるいは、申請項目13番に基づく方法で、そ
    の動物が、対立遺伝子2番と同形の遺伝子を持っていることを調べるもの。
  15. 【請求項15】筋肉内に脂肪を堆積する傾向が低い(つまり、霜降りの度合が低
    い)動物を見分ける、申請項目1番に基づく方法。その方法は、レチノール酸受
    容体ガンマーと記号化された遺伝子と結合したDNA多形体CSSM34の対立
    遺伝子の有無を調べる動物実験を含んでいる。
  16. 【請求項16】申請項目15番に基づく方法で、その動物のDNA多形体CSS
    M34における、他の対立遺伝子についても調べるもの。
  17. 【請求項17】申請項目16番に基づく方法で、その動物が、対立遺伝子6番と
    同形の遺伝子を持っていることを調べるもの。
  18. 【請求項18】筋肉内に脂肪を堆積する傾向が中位の(つまり、霜降りの度合が
    低い)動物を見分ける、申請項目1番に基づく方法。その方法は、レチノール酸
    受容体ガンマー遺伝子と結合したDNA多形体CSSM34の対立遺伝子の有無
    を調べる動物実験を含んでいる。
  19. 【請求項19】申請項目18番に基づく方法で、該当対立遺伝子が、対立遺伝子
    1番、3番、4番、5番のうちの1つ、あるいは、それ以上の対立遺伝子である
    かどうかを調べるもの。
  20. 【請求項20】申請項目19番に基づく方法で、その動物のDNA多形体CSS
    M34における、他の対立遺伝子についても調べるもの。
  21. 【請求項21】筋肉内に脂肪を堆積する傾向が高い和牛の品種の動物であるか、
    あるいは、それを受け継いでいる動物であるかを見分ける、申請項目1番に基づ
    く方法。その方法は、ETH10 DNAマーカーの対立遺伝子の有無を調べる
    動物実験を含んでいる。
  22. 【請求項22】申請項目21番に基づく方法で、該当する対立遺伝子は、対立遺
    伝子5番であることを調べるもの。
  23. 【請求項23】筋肉内に脂肪を堆積する傾向が低い和牛の品種の動物であるか、
    あるいは、それを受け継いでいる動物であるかを見分ける、申請項目1番に基づ
    く方法。その方法は、ETH10 DNAマーカーの対立遺伝子の有無を調べる
    動物実験を含んでいる。
  24. 【請求項24】申請項目23番に基づく方法で、該当する対立遺伝子は、対立遺
    伝子2番であることを調べるもの。
  25. 【請求項25】申請項目1番から24番のうち、どれか1つに基づく方法。乳の
    中の脂肪含有量の高低、あるいは、食肉用としての脂肪レベルの高低を選ぶもの
    である。
  26. 【請求項26】1つ、あるいは、それ以上の選定された対立遺伝子をチログロブ
    リンの5′未知領域や、レチノール酸受容体ガンマーから成るグループ、及び、
    動物自体から発見する方法。それは、以下のステップから成り立っている。 a)対象の動物から生物学的サンプルを得る。 b)そのサンプルからDNAを抽出する。 c)関連する遺伝子からDNAを増幅させる。 d)増幅されたDNAにおいて対立遺伝子を確認する。
  27. 【請求項27】申請項目26番に基づく方法で、生物学的サンプルを血液とする
    もの。
  28. 【請求項28】申請項目27番に基づく方法。対立遺伝子が、チログロブリン遺
    伝子の5′未知領域にあること、及び、増幅されたDNAの領域は、ホモプリン
    シークエンスや、同一種が分散して反復するシークエンスのコピーを含んでいる
    のかを調べる。
  29. 【請求項29】オリゴヌクレオチドが、次のグループから選ばれたマーカーの増
    幅を精査する。 グループa)オリゴヌクレオチドが、次のシークエンスを用いて、チログロブリ
    ン遺伝子の5′未知領域を精査する。 グループb)オリゴヌクレオチドが、次のシークエンスを用いて、CSSM34
    DNAマーカーの増幅を精査する。 グループc)オリゴヌクレオチドが、次のシークエンスを用いて、牛のRARG
    遺伝子からの断片の増幅を精査する。 グループd)オリゴヌクレオチドが、次のシークエンスを用いて、牛のRDH5
    遺伝子からの断片の増幅を精査する。 グループe)オリゴヌクレオチドが、次のシークエンスを用いて、和牛のETH
    10マーカーの増幅を精査する。
  30. 【請求項30】申請項目26番から28番のうち、どれか1つに基づく方法。申
    請項目29番に基づく精査を用いて、増幅が行なわれることを調べるもの。
  31. 【請求項31】酵母人工染色体ライブラリーにおける縦横照合によって、77D
    3,77E3,71G8,94B4,71E4が指摘された。これらは、異種交
    配によるハイブリッド化により、CSSM34UとCSSM34Dのみならず、
    RARGE8U2とRARGE8D1に対しても、初期オリゴヌクレオチドは、
    陽性である。
  32. 【請求項32】ウシのレチノール酸受容体ガンマーと記号化された分離核酸分子
    は、シークエンス確認番号8番にセットされたシークエンスから成り立っている
    。もしくは、厳格な条件下でハイブリッド化している。
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