【発明の詳細な説明】
芳香族化合物のアルキル化
本発明は、12.36±0.4、11.03±0.2、8.83±0.14、
6.18±0.12、6.00±0.10、4.06±0.07、3.91±0
.07および3.42±0.06オングストローム(Å)に格子面間隔d値(int
erplanard-spacings)を有するX線粉末回折パターンによって特徴付けられる特
定の種類の物質からの合成多孔質結晶性物質を含むアルキル化触媒を用いて、パ
ラフィン系アルキル化剤によって芳香族化合物をアルキル化することにより、ア
ルキル化芳香族化合物を製造する方法に関する。
米国特許第4,962,256号、第4,992,606号、第4,954,663
号、第5,001,295号および第5,043,501号は、特定の結晶性物質、
例えばPSH−3またはMCM−22を含む触媒を用いて、種々のアルキル化剤
により芳香族化合物をアルキル化することを教示している。米国特許第4,96
2,256号は、長鎖アルキル化剤を用いて芳香族化合物をアルキル化すること
によって、長鎖アルキル芳香族化合物を製造することを記載している。米国特許
第4,992,606号は、短鎖アルキル化剤を用いて芳香族化合物をアルキル化
することによって短鎖アルキル芳香族化合物を製造することを記載している。米
国特許第4,954,663号はフェノールのアルキル化を教示しており、米国特
許第5,001,295号はナフタレンのアルキル化を教示している。米国特許第
5,043,501号は2,6−ジメチルナフタレンの製造について記載している
。これらの特許において使用することが教示されているアルキル化剤は、オレフ
ィン、例えば、エチレン、プロピレン、ブテンおよびペンテン;アルコール(1
価アルコール、2価アルコールおよび3価アルコールなどを含む)、例えばメタ
ノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、およびペンタノール;アルデ
ヒド、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブ
チルアルデヒドおよびn−バレルアルデヒド;ならびにアルキルハライド、例え
ば、メチルクロリド、エチルクロリド、プロピルクロリド、ブチルクロリドおよ
びペ
ンチルクロリドなどである。
本発明の目的は、12.36±0.4、11.03±0.2、8.83±0.
14、6.18±0.12、6.00±0.10、4.06±0.07、3.9
1±0.07および3.42±0.06Åに格子面間隔d値を有するX線回折パ
ターンによって特徴付けられる特定の多孔質結晶性物質を含むアルキル化触媒を
用いて、パラフィン系アルキル化剤によって芳香族化合物をアルキル化すること
によりアルキル化芳香族化合物生成物を製造する方法を提供することである。
本発明についての上述の目的およびその他の目的を達成するため、アルキル化
触媒を存在させ、アルキル化反応条件にて、少なくとも1種のアルキル化可能な
芳香族化合物を少なくとも1種のパラフィン系アルキル化剤に接触させることに
より、前記パラフィン系アルキル化剤から誘導される少なくとも1種のアルキル
基を有するアルキル化芳香族化合物を提供し、その触媒は実質的に以下に示すよ
うなX線回折パターンによって特徴付けられる合成多孔質結晶性物質を含んでな
ることを特徴とする方法を提供する。
本発明において有用であるアルキル化可能な化合物に関して、「芳香族」とい
う用語は、この技術分野に関して認識されている範囲に従って、アルキル置換さ
れているもしくは置換されていない単環式もしくは多環式化合物を含むと理解さ
れるべきである。ヘテロ原子を含み、芳香族的性質を有する化合物も、それらが
選択された反応条件下において触媒毒として作用しないことを条件として、有用
である。
本発明において、アルキル化することができる置換芳香族化合物は、芳香族核
に直接結合する少なくとも1つの水素原子を有する必要がある。芳香族環は、1
種またはそれ以上のアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、シクロアルキル基、ハライドおよび/またはアルキル化
反応を干渉しない他の基であってよい。
好適な芳香族炭化水素化合物には、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ナ
フタレン、ペリレン、コロネンおよびフェナントレンが含まれる。
芳香族化合物上に置換基として存在し得るアルキル基は、一般に、1〜22個
の炭素原子、通常は1〜8個の炭素原子、最も通常は1〜4個の炭素原子を有し
ている。
好適なアルキル置換芳香族化合物には、トルエン、キシレン、イソプロピルベ
ンゼン、n−プロピルベンゼン、α−メチルナフタレン、エチルベンゼン、クメ
ン、メシチレン、ズレン、p−シメン、ブチルベンゼン、プソイドクメン、o−
ジエチルベンゼン、m−ジエチルベンゼン、p−ジエチルベンゼン、イソアミル
ベンゼン、イソヘキシルベンゼン、ペンタエチルベンゼン、ペンタメチルベンゼ
ン、1,2,3,4−テトラエチルベンゼン、1,2,3,5−テトラメチルベンゼン
、1,2,4−トリエチルベンゼン、1,2,3−トリメチルベンゼン、m−ブチル
トルエン、p−ブチルトルエン、3,5−ジエチルトルエン、o−エチルトルエ
ン、p−エチルトルエン、m−プロピルトルエン、4−エチル−m−キシレン、
ジメチルナフタレン、エチルナフタレン、2,3−ジメチルアントラセン、9−
エチルアントラセン、2−メチルアントラセン、o−メチルアントラセン、9,
10−ジメチルフェナントレン、および3−メチル−フェナントレンが含まれる
。出発原料として、より分子量の高いアルキル芳香族炭化水素化合物を使用する
こともでき、例えばオレフィンオリゴマーを用いて芳香族炭化水素化合物をアル
キル化することによって生成するような芳香族炭化水素化合物が含まれる。その
ような生成物は当該技術分野においてしばしばアルキレート(alkylate)と称され
ており、例えば、ヘキシルベンゼン、ノニルベンゼン、ドデシルベンゼン、ペン
タデシルベンゼン、ヘキシルトルエン、ノニルトルエン、ドデシルトルエンおよ
びペンタデシルトルエン等が含まれる。アルキレートは、芳香族核に結合するア
ルキル基の大きさがC6−C12の範囲で変化する高沸点フラクションとしてしば
しば得られる。
実質的な量のベンゼン、トルエンおよび/またはキシレンを含有する改質油(r
eformate)は、本発明のアルキル化方法に特に有用なフィードを構成する。
本発明の方法に有用なアルキル化剤には、一般に、1〜14個の炭素原子、好
ましくは1〜8個の炭素原子を有するパラフィンが含まれる。好適なアルキル化
剤の例には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンおよ
びそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。分枝を有するアルキル
化剤、特に、イソブタンおよびイソペンタンも本発明において有用である。
本発明の方法に用いる触媒組成物において用いる合成多孔質結晶性物質成分は
、その焼成した形態では、以下に示すラインを含むX線回折パターンによって特
徴付けられる:
別法として、合成多孔質結晶性物質成分は、焼成した形態において、以下に示
すラインを含むX線回析パターンによって特徴付けることもできる:
更に、合成多孔質結晶性物質成分は、焼成した形態において、以下に示すライ
ンを含むX線回折パターンによって特徴付けることもできる。 更には、合成多孔質結晶性物質成分は、焼成した形態において、以下に示すラ
インを含むX線回折パターンによって特徴付けることもできる: これらの値は、標準的な方法によって測定した。照射線は銅のKα線二重線(d
oublet)であり、シンチレーションカウンターが備えられており、コンピュータ
が組み合わせられている回折計を使用した。回折計と組み合わせられたコンピュ
ータで、アルゴリズムを用いて、ピークの高さI、および20(0はブラッグ(B
ragg)角である。)の関数としての位置を測定した。これらから、相対強度10
0×I/I0(I0は最も強いラインまたはピークの強度)、および、d(測定(ob
s.))、オングストローム単位(Å)での格子面間隔(記録されたラインに対応)
を求めた。表A〜Dにおいて、相対強度を、記号(W=弱い、M=中程度、S=
強い、およびVS=非常に強い)によって示す。相対強度に関して、これらの記
号は一般に以下のような強度を示すものである:
W= 0− 20
M=20− 40
S=40− 60
VS=60−100
これらのX線回折パターンは、すべての種類の合成多孔質結晶性物質に特徴的
であるということを理解されたい。ナトリウム型および他のカチオン型のものは
、格子面間隔が多少変化したり、相対強度に多少の変動があったりするが、実質
的に同様のパターンを示す。特定の試料についての構成成分、例えば、ケイ素の
アルミニウムに対する割合や熱処理の程度などによっても、他の小さな変動は生
じ得る。そのような多孔質結晶性物質の例には、米国特許第4,439,409号
のPSH−3組成物、および米国特許第4,954,325号のMCM−22等が
含まれる。
本発明の合成多孔質結晶性物質は、水素化−脱水素化機能を発揮させる場合、
水素化成分、例えば、タングステン、バナジウム、モリブデン、レニウム、ニッ
ケル、コバルト、クロム、マンガン、または貴金属、例えば、白金もしくはパラ
ジウムと均質な配合物として使用することもできる。そのような成分を物質中に
導入するのは、共結晶化(co-crystallization)、第IIIA族元素(例えば、ア
ルミニウム)が構造中に存在する程度まで組成物中への交換、含浸、または物理
的に均質な混合によって行うことができる。そのような成分は、例えば、白金の
場合には、白金金属含有イオンを含む溶液によって物質を処理することなどによ
って、合成多孔質結晶性物質の中または表面に含浸させることができる。従って
、この目的に適する白金化合物には、クロロ白金酸、ハロゲン化白金、および白
金アミン錯体を含む種々の化合物などが含まれる。
本発明において用いる合成多孔質結晶性物質は、特にその金属、水素およびア
ンモニウム形態では、熱処理によって別の形態へ有利に転化させることができる
。この熱処理は、一般に、これらの形態のものの1種を、少なくとも1分、一般
には20時間以下の時間、少なくとも370℃の温度で加熱することによって行
うことができる。熱処理には、常圧よりも低い圧力を用いることもできるが、利
便性の点に関して、常圧を用いることが好ましい。熱処理は、925℃までの温
度にて行うことができる。
本発明のアルキル化方法に用いる前に、合成多孔質結晶性物質は、少なくとも
部分的に脱水する必要がある。脱水は、例えば空気や窒素などの雰囲気の中で、
大気圧下、減圧下あるいは加圧下、30分〜48時間、200℃〜595℃の範
囲の温度まで、結晶性物質を加熱することにより行うことができる。また、脱水
は、結晶性物質を、室温で減圧下に単に置くことによって行うことも可能である
が、十分な程度の脱水を行うにはより長い時間を要する。
本発明に用いる合成多孔質結晶性物質には、有機転化方法に用いられる温度お
よび他の条件に耐え得る他の物質を組み合わせることが望ましい場合がある。そ
のような物質には、活性および不活性物質、ならびに合成または天然産のゼオラ
イト、ならびに無機物質、例えば、クレイ、シリカおよび/または金属酸化物、
例えばアルミナが含まれる。無機物質は、天然産のものであっても、あるいはシ
リカおよび金属酸化物の混合物を含むゲルまたはゼラチン状析出物の形態のもの
であってもよい。活性な物質を、合成多孔質結晶性物質と組み合わせて、即ち、
それらの物質と結合させて、または結晶性物質を合成する間に存在させて使用す
ることは、特定の有機転化方法において、触媒の選択性および/または転化率を
変化させる傾向がある。不活性な物質は、特定のプロセスにおいて転化の程度を
制御する希釈剤(diluent)として好適に作用するので、反応速度を制御するため
の他の手段を用いることなく、生成物を経済的かつ秩序だって得ることができる
。これらの物質を、天然産のクレイ、例えばベントナイトおよびカオリンと組み
合わせることによって、工業的操作条件下における触媒の圧潰強さを向上させる
ことができる。前記物質、例えば、クレイ、酸化物等は、触媒用バインダーとし
ての機能も有する。工業的用途において、触媒が粉末状物質に粉砕されるのを防
止することが望ましいため、優れた圧潰強さを有する触媒を提供することは望ま
しい。これらのクレイおよび/または酸化物バインダーは、通常、触媒の圧潰強
さを向上させるためにのみ用いられていた。
合成多孔質結晶性物質と組み合せることのできる天然産のクレイには、モンモ
リロナイトおよびカオリン族が含まれ、カオリン族にはサブベントナイト、なら
びに、ディキシー(Dixie)クレイ、マクナミー(McNamee)クレイ、ジョージア
(Georgia)クレイおよびフロリダ(Florida)クレイ、または主たる鉱物成分が
ハロイサイト、カオリナイト、ディッカイト、ナクライトもしくはアナウキサイ
トであるその他のものとして通常知られるカオリンなども含まれる。そのような
クレイは、採鉱されたそのままの状態で、あるいは最初に焼成、酸処理または化
学的変成に付して使用できる。本発明の結晶性物質と複合化させるのに有用なバ
インダーには、無機バインダー、特にアルミナも含まれる。
上記の物質に加えて、結晶性物質は、多孔質のマトリックス物質、例えば、シ
リカーアルミナ、シリカーマグネシア、シリカージルコニア、シリカートリア、
シリカーベリリア、シリカーチタニアなど、ならびに三元組成物、例えば、シリ
カーアルミナートリア、シリカーアルミナージルコニア、シリカーアルミナーマ
グネシアおよびシリカーマグネシアージルコニアなどと複合化させることができ
る。
微細に分割された結晶性物質と無機酸化物マトリックスとの相対的な割合は幅
広く変化させることができ、結晶性物質の含量は複合物の1〜90重量%、より
通常には、特に組成物をビーズ形態にて調製する場合、複合物の2〜80重量%
の範囲とすることができる。
本発明に用いる触媒の安定性は、例えば、合成された状態の結晶性物質とアル
ミナバインダーとを組み合わせ、アルミナ結合物質(alumina-bound material)を
水素型に転化させ、触媒の安定性を向上させるのに十分な条件下でアルミナ結合
物質をスチーミングすることによって向上させることもできる。米国特許第4,
663,492号、第4,594,146号、第4,522,929号および第4,4
29,176号には、ゼオライト触媒の水蒸気(スチーム)安定化のための条件
が記載されており、その条件を本発明の結晶性物質の水蒸気安定化に用いること
ができるいる。本発明の水蒸気安定化条件には、アルミナ結合物質を5〜100
%水蒸気(スチーム)と、例えば、101〜2500kPaの圧力で、少なくとも
300℃(例えば300〜650℃)の温度にて、少なくとも1時間(例えば1
〜200時間)接触させることが含まれる。特別な態様において、アルミナ結合
結晶性物質は、大気圧下、2〜25時間で、315〜500℃にて75〜100
%水蒸気によるスチーミングに付することができる。上述した特許に記載されて
いる水蒸気安定化処理によれば、触媒のアルファ値を最初に向上させるのに十分
な条件にてスチーミング(水蒸気処理)を行うことができ、その重要性は以下に
説明するが、ピークアルファ値を有する水蒸気処理した触媒を製造することがで
きる。所望する場合には、スチーミングを更に続けて、ピークアルファ値から、
未水蒸気処理触媒のアルファ値と実質的に同程度のアルファ値へ、アルファ値の
値を実質的に低下させることもできる。
本発明のアルキル化プロセスは、有機反応物質、即ち、アルキル化可能な芳香
族化合物およびパラフィン系アルキル化剤を触媒組成物と、効果的なアルキル化
条件下で、好適な反応ゾーン、例えば、触媒組成物の固定床を含む流動反応装置
において接触させることによって行われる。そのような条件には、0℃〜500
℃の温度、0.2〜250気圧の圧力、0.1hr-1〜500hr-1のフィード
重量時間空間速度(WHSV)、および0.1:1〜50:1のアルキル化可能
な芳香族化合物のアルキル化剤に対するモル比が含まれる。WHSVは、使用す
る触媒組成物の重量、即ち、活性触媒(および、存在する場合にはバインダー)
の総和重量に基づいている。好ましい反応条件には、ほぼ100〜450℃の範
囲の温度、1〜25気圧の圧力、0.5〜100hr-1のWHSV、および0.
5:1〜5:1の範囲のアルキル化可能な芳香族化合物のアルキル化剤に対する
モル比が含まれる。反応物質は気相状態または液相状態のいずれであってもよく
、純粋な状態(neat)、即ち他の物質によって意図的に混合または希釈されていな
いものであってもよく、またはキャリアガスもしくは希釈剤、例えば水素もしく
は窒素などの補助のもとに、反応物質をゼオライト触媒組成物に接触させること
もできる。
本明細書に記載するアルキル化プロセスは、固定床または移動床の触媒系を用
いて、バッチ式、半連続式または連続式操作にて行うことができる。好ましい態
様には、炭化水素チャージを粒状物形態の触媒の移動床の中に並流または向流に
て送る触媒ゾーンを用いることが含まれる。後者は、使用後、高温にて酸素含有
雰囲気(例えば、空気)中で触媒からコーク分を燃焼させる再生ゾーンへ導かれ
、その後、再生した触媒は酸素反応物質と更に接触させるための転化ゾーンへリ
サイクルされる。
本発明の態様として、例えば315℃、500psig、1hr-1WHSV、およ
び0.5 H2/パラフィンモル比にて、MCM−22を含む触媒上で、ガソリン
ストリームをC1−C5パラフィンストリームと、例えば1:5のモル比にて接触
させることによって、ガソリンインベントリー中のベンゼンレベルを低下させる
ことができる。得られるアルキル化生成物は、パラフィンによる環へのアルキル
化のために、より低いベンゼンレベルを有するものとなる。
本発明のもう1つの特に有用な態様によれば、向上した軽質サイクル油(LC
O)品質が得られる。これは、例えば315℃、500psig、1hr-1WHSV
、および2:1 H2/パラフィン比にて、MCM−22を含む触媒上で、LCO
をC1−C14パラフィンと、例えば、1:5のモル比にて接触させることによっ
て達成することができる。C1−C6パラフィンによるアルキル化は留出物のオク
タン価の向上をもたらし、一方、より高い分子量のパラフィンによる反応は、炭
化水素ストリームをさらに水素処理する潜在的必要性を減じて、潤滑剤範囲物質
を製
造することができる。
以下の実施例を提示することによって、本発明の性質および実施の態様につい
てより詳細に説明する。
実施例1
本発明において使用するための65%MCM−22/35%アルミナ結合触媒
を製造するため、合成した状態のMCM−22を脱イオン水により洗浄し、12
0℃にて乾燥した。得られた結晶の一部をAl2O3と混合して、65重量部のM
CM−22および35重量部のアルミナの混合物を形成した。得られる触媒を押
出物として成形することができるように、この混合物へ十分な水を加えた。触媒
を窒素中で482℃にて焼成した後、空気中で538℃にて6時間焼成した。焼
成した押出物を、室温で2時間、1NのNH4NO3にて交換した。交換した触媒
は脱イオン水で洗浄し、アンモニウムニトレート/水洗浄処理を2回繰り返した
。120℃にて乾燥した後、触媒粒子を空気中、538℃にて3時間焼成した。
実施例2
実施例1の触媒を14/24メッシュの寸法に形成し、4グラム(8cc)を固
定床反応装置の中へ装入した。260℃および800psigにて3時間、150cc
/分で窒素を流して触媒を乾燥させた。その後、Iscoポンプを用いてイソブタン
を56グラム/時間にて1時間導入した後、流量を4グラム/時間へ低下させた
。その後、Milton Roy Mini-ポンプを用いて、1−メチルナフタレンを4グラム
/時間の流量にて導入した。有効WHSVは、全体で2hr-1であった。反応装
置の温度は367℃から454℃へ変化させ、圧力は1000psigに維持した。
DB-1カラムを備えているHewlett−Packardガスクロマトグラフ装置を用いて
、液体および気体生成物の両者の評価を行った。液体生成物は、DB−5カラム
を有するVarianガスクロマトグラフを備えているFinnigan TSQ70Triple Qu
adrupole質量分析装置を用いるガスクロマトグラフィー/質量分析装置によって
特徴付けを行った。この実施例の実験結果を表Eに示す。結果は標準化して、生
成物中のイソブタンをバックアウトした。
これらの結果によって、この試験の実験条件下で、メチルナフタレンをイソブ
タン、およびイソブタンの分解およびその後のナフタレンアルキル化から生成す
るであろうと考えられる軽質のC1−C3パラフィン化合物によってアルキル化す
ることができたと考えられる。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S
D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ
,MD,RU,TJ,TM),AL,AU,BA,BB
,BG,BR,CA,CN,CU,CZ,EE,GE,
HU,IL,IS,JP,KR,LC,LK,LR,L
T,LV,MG,MK,MN,MX,NO,NZ,PL
,RO,RU,SG,SI,SK,TR,TT,UA,
UZ,VN,YU
(72)発明者 ケビル,キャスリーン・マリー
アメリカ合衆国77706テキサス州ビューモ
ント、フェンウェイ・パーク860番
(72)発明者 グリーン,ラリー・アーサー
アメリカ合衆国08056ニュージャージー州
ミックルトン、ユニオン・ロード708番