JP2001520264A - 中鎖分枝鎖界面活性剤を包含する軽質液体またはゲル食器洗浄用洗剤組成物 - Google Patents

中鎖分枝鎖界面活性剤を包含する軽質液体またはゲル食器洗浄用洗剤組成物

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Abstract

(57)【要約】 低温および高硬度の条件下で重度に汚れた食卓用器具の手洗いに特に有用である軽質液体またはゲル食器洗浄用洗剤組成物。このような組成物は、中鎖分枝鎖界面活性剤を含有する。好ましくは、組成物はまた、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド主体の非イオン性界面活性剤構成成分、洗浄量のマグネシウムまたはカルシウム、好ましくはアミンオキシドである起泡増進剤、および水性液体担体も包含する。洗剤組成物は、低温での優れた相安定性と、低温および/または高硬度であっても水との優れた混合比率を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 [技術分野] 本発明は、食器手洗い操作に用いるのに適した液体またはゲル食器洗浄用洗剤
組成物に関する。これらの液体洗剤組成物は、中鎖分枝鎖界面活性剤を包含する
界面活性剤系を含有する。さらに、これらの組成物は、任意に、その他の界面活
性剤、起泡増進剤(suds booster)、粘度制御剤、およびこのような食器洗浄用洗
剤製品に、消費者が好む食物汚れクリーニングおよび起泡(sudsing)特徴を付与 するために、組合せて役立つその他のアジュバントを包含する。
【0002】 [発明の背景] 食器手洗いに有用な軽質液体(LDL)またはゲル洗剤組成物は、当業界で周
知である。このような製品は一般に、多数の広範な種々の性能および審美的特性
および特徴を提供するよう処方される。最初の主要な液体またはゲル食器洗浄用
製品は、このような製品を用いてまたはこのような製品から生成される水性溶液
中で清浄化されている食卓用器具からの食物汚れ、特に脂汚れの許容可能な可溶
化および除去を提供する種類及び量の界面活性剤およびその他のクリーニングア
ジュバントで処方されねばならない。
【0003】 重度に汚れた食卓用器具は、食器手洗い操作中に特別の問題を提示し得る。皿
、台所用品、深鍋、平鍋、瀬戸物等のような物品は、このような食卓用器具が手
で洗浄される時点で食卓用器具上に相対的に大量の食物汚れおよび残渣がまだ存
在し得るという意味で重度に汚され得る。食卓用器具は、清浄される食卓用器具
の表面に食物汚れ残渣が特に堅固に接着、または粘着されるという意味でも重度
に汚され得る。これは、存在する食物汚れのタイプに、または関与する食卓用器
具表面の性質に起因し得る。堅固な食物汚れ残渣は、汚れた食卓用器具が付され
た調理操作の種類にも起因し得る。このような食卓用器具を清浄にするためには
、適切な界面活性剤の組合せを用いねばならない。
【0004】 食卓用器具をクリーニングするのに適していることに加え、LDLまたはゲル
組成物は、望ましくは、審美性または食器手洗い操作の有効性についての消費者
の認識を増強するその他の属性も保有する。したがって、有用な食器手洗い用液
体またはゲルは、このような製品から生成される洗浄溶液の起泡特徴を増強する
物質も用いる必要がある。起泡性能は、初期の洗浄水中での適量の泡(suds)の生
成、および食器洗浄工程中に十分残存する泡の形成の両方を要する。
【0005】 食器手洗い用液体またはゲルは、低温で製品相安定性を増強する物質を用いる
ことも必要である。相安定性を欠くと、許容不可能な流動学的および審美的特性
、および性能問題を生じ得る。このような低温は、倉庫で、消費者のガレージで
、消費者の車の中で、行商中に、台所の窓の敷居等で遭遇し得る。さらに、食器
手洗い用液体およびゲルは、水との溶解または製品混合速度を増強する物質を用
いるべきである。さらに食器手洗い用液体およびゲルは、特に陰イオン性界面活
性剤のカルシウム塩の沈澱を回避するために、硬度に対するその系の耐性を増強
する物質を用いる必要がある。陰イオン性界面活性剤のカルシウム塩の沈澱は、
泡の抑制および皮膚への刺激を引き起こすことが知られている。
【0006】 前述のように、クリーニング性能と製品審美性との間の、許容可能かつ望まし
い平衡を提供する食器手洗い用液体およびゲルを処方することが継続的に要請さ
れている。したがって、本発明の目的は、食器手洗い操作の状況においてこのよ
うな組成物が用いられる場合に、汚れた食卓用器具から食物汚れを除去する時に
特に有効である軽質液体またはゲル食器洗浄用組成物を提供することである。
【0007】 中鎖分枝鎖界面活性剤は、有意に改良された硬度に対する耐性、有意に改良さ
れた最終製品の低温安定性および有意に改良された水と製品との混合速度を提供
する、ということも判明している。
【0008】 食卓用器具に直接適用する状況、または水性食器洗浄溶液の状況に用いるため
の望ましい流体学的特徴を有するこのような組成物を提供することも、本発明の
さらなる目的である。 適切かつ望ましい起泡性能を提供するこのような組成物を実現することも本発
明のさらなる目的である。 以下に定義される中鎖分枝鎖界面活性剤、起泡増進剤、粘度制御剤およびその
他のアジュバントを包含するある種の選定された界面活性剤系は、前記の目的を
達成する食器洗浄用組成物を提供するために製造され得るということが判明して
いる。これらの選定された成分の組合せの素子は以下に記載される。
【0009】 [発明の概要] 本発明は、重度に汚れた食卓用器具を清浄にするためにこのような組成物が用
いられる場合に、特に、望ましい汚れ除去および起泡性能を有する水性軽質液体
またはゲル洗剤組成物に関する。このような組成物は、A)中鎖分枝鎖および直
鎖界面活性剤化合物を包含する分枝鎖界面活性剤混合物を包含する界面活性剤系
;B)約0.1〜約8重量%のアルキルジメチルアミンオキシドおよび約0.0 5重量%〜約2重量%のマグネシウムイオン;ならびにC)約30重量%〜約9
5重量%の水性液体担体を包含する。
【0010】 分枝界面活性剤混合物は、界面活性剤系の少なくとも約10重量%、好ましく
は少なくとも約20重量%、さらに好ましくは少なくとも約30重量%、最も好
ましくは少なくとも約50重量%を構成する。分枝鎖界面活性剤混合物は、中鎖
分枝鎖および直鎖界面活性剤化合物を包含し、該直鎖化合物は分枝鎖界面活性剤
混合物の少なくとも25重量%よりも多く約70重量%未満、好ましくは約25
重量%よりも多く約60重量%未満、最も好ましくは約25重量%よりも多く約
50重量%未満であり、中鎖分枝鎖化合物は次式を有する:
【0011】 Ab−B 式中、Abは、総炭素数9〜18、好ましくは約11〜約17、最も好ましくは 約11〜約15の疎水性部分である。炭素は、1つの最長鎖と少なくとも1つの
短鎖とに別れてあり、最長鎖は炭素数約9〜17の範囲である。最長鎖から分岐
する1つ又はそれ以上のC1〜C3のアルキル部分が存在するが、但し分枝するア
ルキル部分の少なくとも1つは、−B部分に結合される1番目の炭素から数えて
3位の炭素から、位置ω−2(ここで、ωは末端炭素である)の炭素までの範囲
内での位置で最長直鎖の炭素に直接結合されている。
【0012】 Bは、OSO3M、(EO/PO)mOSO3Mおよびそれらの混合物から成る 群から選択される親水性部分である。EO/POはエトキシ、プロポキシおよび
それらの混合物から成る群から選択されるアルコキシ部分であり、そしてmは少
なくとも0.01〜30である。前記分枝鎖界面活性剤混合物中のAb部分の炭 素原子の平均総数は、約12より大きく約14.5まで、好ましくは約12より
大きく約14まで、最も好ましくは約12より大きく〜約13.5までの範囲内
であるべきである。
【0013】 本発明の液体洗剤組成物の界面活性剤系は、陰イオン性および非イオン性とい
った付加的界面活性剤を任意に包含し得る。存在する場合、陰イオン性界面活性
剤は、アルキル基の炭素数が約9〜18のアルキルエーテルスルフェートを本質
的に包含する。これらのアルキルエーテルスルフェートは、1分子当たり約1〜
12モルのエチレンオキシドも含有する。存在する場合、非イオン性界面活性剤
は、C8〜C18のポリヒドロキシ脂肪酸アミドを本質的に包含する。また非イオ ン性界面活性剤では、ポリヒドロキシ脂肪酸アミドのような構成成分は組成物の
約0.2〜2%の非イオン性補助界面活性剤と組合されてもよい。この非イオン
性補助界面活性剤は、約1〜約30モルのエチレンオキシドを有するC8〜C18 のアルコールエトキシレート、エチレンオキシド−プロピレンオキシドブロック
コポリマー界面活性剤およびこれらの非イオン性補助界面活性剤の組み合わせか
ら選択される。
【0014】 本発明の組成物は、ベタイン界面活性剤、アルカノール脂肪酸アミド、アミン
オキシド半極性非イオン性界面活性剤およびC8〜C22のアルキルポリグリコシ ドから選択される起泡増進剤/安定剤も任意に包含し得る。これらの起泡増進剤
/安定剤の組合せも利用され得る。
【0015】 さらに、軽質液体組成物は、約0.2%〜2%のヒドロキシプロピルメチルセ
ルロースポリマーを場合によって含むことができ、これは25℃で約500〜3
500cpsのブルックフィールド(brookfield)粘性を組成物に付与するのに十
分なもの である。 前述の必須構成成分、および多数の付加的任意成分は、従来の方法で組合され
て、本発明の軽質液体またはゲル食器洗浄用洗剤製品を生成し得る。
【0016】 [発明の詳細な説明] 本発明の軽質液体またはゲル食器洗浄用洗剤組成物は、所定の3つの必須構成
成分を含む。これらの構成成分は: (1)ある種の中鎖分枝鎖アルキル界面活性剤およびある種の非イオン性界面活
性剤包含する界面活性剤系; (2)約0.1%〜約8%のアルキルジメチルアミンオキシドおよび約0.05
〜約2%のマグネシウムイオン;ならびに、 (3)水性液体担体 を包含する。広範な種々の任意成分も、本明細書中の組成物の性能、流動学的お
よび/または審美的特徴を付与するために付加され得る。
【0017】 当該軽質液体またはゲル食器洗浄用洗剤の必須および任意構成成分を、組成物
の製造および使用とともに以下に詳細に記載する。本発明の組成物を説明する場
合、「軽質食器洗浄用洗剤組成物」という用語は、本明細書中で用いる場合、手
動(すなわち手洗い)食器洗浄に用いられる組成物を指す、ということに留意す
べきである。このような組成物は一般に、高起泡または発泡性である。本発明の
組成物を説明する場合、濃度および比率はすべて、別記しない限り重量基準であ
る、ということにも留意すべきである。
【0018】分枝鎖界面活性剤混合物 目的の液体洗剤組成物の界面活性剤系は、少なくとも約10重量%、好ましく
は少なくとも約20重量%、さらに好ましくは少なくとも約30重量%、最も好
ましくは少なくとも約50重量%の分枝鎖界面活性剤混合物を包含する。前記分
枝鎖界面活性剤混合物は、中鎖分枝鎖および直鎖界面活性剤化合物を包含し、前
記直鎖化合物は分枝鎖界面活性剤混合物の少なくとも25重量%を越えて約70
重量%未満、好ましくは約25重量%を越えて約60重量%未満、最も好ましく
は約25重量%を越えて約50重量%未満を構成し、前記の中鎖分枝鎖化合物は
次式のものである: Ab−B
【0019】 式中、Abは、総炭素数10〜18、好ましくは約11〜約17、最も好ましく は約11〜約15の疎水性部分である。炭素は、1つの最長鎖と少なくとも1つ
の短鎖とに別れてあり、最長鎖は約9〜17の範囲である。最長鎖から分岐する
1つ又はそれ以上のC1〜C3のアルキル部分が存在するが、但し分枝するアルキ
ル部分の少なくとも1つは、−B部分に結合される1番目の炭素から数えて3位
の炭素から、位置ω−2(ここで、ωは末端炭素である)の炭素までの範囲内で
の位置で最長直鎖の炭素に直接結合されている。
【0020】 Bは、OSO3M、(EO/PO)mOSO3Mおよびそれらの混合物からなる 群から選択される親水性部分である。EO/POはエトキシ、プロポキシおよび
それらの混合物からなる群から選択されるアルコキシ部分であり、mは少なくと
も約0.01〜約30である。前記分枝鎖界面活性剤混合物中のAb部分の炭素 原子の平均総数は、約12より大きく約14.5まで、好ましくは約12より大
きく約14まで、最も好ましくは約12より大きく、約13.5までの範囲内で
あるべきである。炭素原子の「総」数とは、本明細書中で用いる場合、最長鎖の
、すなわち分子の主鎖の炭素原子数+全短鎖の、すなわち分枝鎖の炭素原子数を
意味するものとする。
【0021】 本発明の分枝鎖界面活性剤は、好ましくは上記式の化合物を含むことができ、
式中Ab部分は、次式を有する分岐鎖アルキル部分である:
【0022】
【化5】
【0023】 式中、R、R1およびR2分枝鎖を含めた上記式の分枝鎖アルキル部分の総炭素
数が10〜17であり、R、R1およびR2が各々独立に水素およびC1〜C3のア
ルキル、好ましくはメチルから選択されであるが、但しR、R1およびR2はすべ
て水素というわけでない。zが0である場合には、少なくともRまたはR1は水 素ではない。wは0〜10の整数であり、xは0〜10の整数であり、yは0〜
10の整数であり、zは0〜10の整数であり、w+x+y+zは3〜10であ
る。
【0024】 さらに、本発明の洗剤組成物に用いられる分枝鎖界面活性剤は、以下のものお
よびこれらの混合物からなる群から選択された式を有することを特徴とするAb 部分を含む:
【0025】
【化6】
【0026】 ここで式中、a、b、dおよびeは整数で、a+bは約6〜約13であり、d
+eは約4〜約11である。さらに、 a+b=6である場合、aは2〜5の整数であり、bは1〜4の整数であり、 a+b=7である場合、aは2〜6の整数であり、bは1〜5の整数であり、 a+b=8である場合、aは2〜7の整数であり、bは1〜6の整数であり、 a+b=9である場合、aは2〜8の整数であり、bは1〜7の整数であり、 a+b=10である場合、aは2〜9の整数であり、bは1〜8の整数であり
、 a+b=11である場合、aは2〜10の整数であり、bは1〜9の整数であ
り、 a+b=12である場合、aは2〜11の整数であり、bは1〜10の整数で
あり、 a+b=13である場合、aは2〜12の整数であり、bは1〜11の整数で
あり、 d+e=4である場合、dは2〜3の整数であり、eは1〜2の整数であり、 d+e=5である場合、dは2〜4の整数であり、eは1〜3の整数であり、 d+e=6である場合、dは2〜5の整数であり、eは1〜4の整数であり、 d+e=7である場合、dは2〜6の整数であり、eは1〜5の整数であり、 d+e=8である場合、dは2〜7の整数であり、eは1〜6の整数であり、 d+e=9である場合、dは2〜8の整数であり、eは1〜7の整数であり、 d+e=10である場合、dは2〜9の整数であり、eは1〜8の整数であり
、 d+e=11である場合、dは2〜10の整数であり、eは1〜9の整数であ
る)。
【0027】中鎖分枝鎖第一アルキルスルフェート界面活性剤 本発明の中鎖分枝鎖界面活性剤組成物は、次式を有する1つまたはそれ以上の
中鎖分枝鎖第一アルキルスルフェート界面活性剤を包含し得る:
【0028】
【化7】
【0029】 特に、本発明の分枝鎖界面活性剤混合物は、直鎖第一アルキルスルフェート鎖
主鎖(すなわち、硫酸化炭素原子を含有する最長線状炭素鎖)を有する分子を包
含する。これらのアルキル鎖主鎖は、炭素数約10〜18であり、さらに分子は
、少なくとも約1個の、しかし3個以下の炭素原子を有する単数または複数の分
枝鎖第一アルキル部分を包含する。さらに、界面活性剤混合物は、約12〜約1
4.5の分枝鎖第一アルキル部分に関する炭素原子の平均総数を有する。したが
って、本発明の混合物は、炭素数9よりも多いまたは炭素数17よりも多い最長
線状炭素原子を有する少なくとも1つの分枝鎖第一アルキルスルフェート界面活
性剤化合物を包含し、分枝鎖第一アルキル鎖に関する平均総炭素原子数は12よ
り大きく約14.5まで、好ましくは約12より大きく約14まで、最も好まし
くは約12より大きく約13.5までの範囲内である。
【0030】 例えば、主鎖の炭素数が11であるC14の総炭素第一アルキルスルフェート界
面活性剤は、1、2または3つの分枝単位(すなわち、R、R1および/または R2)を有さねばならず、それにより分子中の炭素原子の総数が14となる。こ の例では、C14の総炭素要件は、例えば1個のプロピル分枝単位または3個のメ
チル分枝単位を有することにより同等に満たされ得る。
【0031】 R、R1およびR2は、各々独立に、水素およびC1〜C3のアルキル(好ましく
は水素またはC1〜C2のアルキル、さらに好ましくは水素またはメチル、最も好
ましくはメチル)から選択されるが、但し、R、R1およびR2はすべてが水素と
いうことはない。さらにzが0である場合、少なくともRまたはR1は水素では ない。
【0032】 本発明の界面活性剤組成物目的のために、前記の式は、 単位R、R1およびR 2 がすべて水素である(すなわち、直鎖非分枝鎖第一アルキルスルフェートであ る)分子を含まないが、本発明の組成物はある量の直鎖非分枝鎖第一アルキルス
ルフェートをさらに含み得る、と理解されるべきである。さらに、この直鎖非分
枝鎖第一アルキルスルフェート界面活性剤は、本発明の必要な1つまたはそれ以
上の中鎖分枝鎖第一アルキルスルフェートを有する界面活性剤混合物を製造する
ために用いられる方法の結果として存在し得るか、あるいは洗剤組成物を処方す
る目的のために、多少の量の直鎖非分枝鎖第一アルキルスルフェートが最終製品
処方物中に混和され得る。
【0033】 さらに、非硫酸化中鎖分枝鎖アルコールは多少量の本発明の組成物を包含し得
る、と同様に認識されるべきである。このような物質は、アルキルスルフェート
界面活性剤を調製するために用いられるアルコールの不完全硫酸化の結果として
存在し得るか、あるいはこれらのアルコールは、本発明の中鎖分枝鎖アルキルス
ルフェート界面活性剤と一緒に本発明の洗剤組成物に別々に付加され得る。
【0034】 Mは、合成方法によって、水素または塩生成陽イオンである。塩生成陽イオン
の例は、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、次式を
有する第四アルキルアミンおよびそれらの混合物である:
【0035】
【化8】
【0036】 式中、R3、R4、R5およびR6は独立に、水素、C1〜C22のアルキレン、C4
22の分枝鎖アルキレン、C1〜C6のアルカノール、C1〜C22のアルケニレン 、C4〜C22の分枝鎖アルケニレンである。
【0037】 好ましい陽イオンは、アンモニウム(R3、R4、R5およびR6は水素である)
、ナトリウム、カリウム、モノ−、ジ−およびトリアルカノールアンモニウムな
らびにそれらの混合物である。本発明のモノアルカノールアンモニウム化合物は
、R3はC1〜C6のアルカノールであり、R4、R5およびR6は水素であり;本発
明のジアルカノールアンモニウムはR3およびR4はC1〜C6のアルカノールであ
り、R5およびR6は水素であり;本発明のトリアルカノールアンモニウム化合物
はR3、R4およびR5はC1〜C6のアルカノールであり、R6は水素である。本発
明の好ましいアルカノールアンモニウム塩は、次式: H3+CH2CH2OH、 H3+(CH2CH2OH)2、 HN+(CH2CH2OH)3 を有するモノ−、ジ−およびトリ−第四アンモニウム化合物である。好ましいM
は、上記のナトリウム、カリウムおよびC2のアルカノールアンモニウム塩であ る。最も好ましいMは、ナトリウムである。
【0038】 さらに上式に関して、wは0〜10の整数であり;xは0〜10の整数であり
;yは0〜10の整数であり;zは0〜10の整数であり;およびw+x+y+
zは2〜11の整数である。
【0039】 本発明の好ましい界面活性剤混合物は、少なくとも約10重量%、より好まし
くは少なくとも約20重量%、さらにより好ましくは少なくとも約30重量%、
最も好ましくは少なくとも約50重量%の、次式を持つ1つまたはそれ以上の分
枝鎖第一アルキルスルフェートの混合物を有する:
【0040】
【化9】
【0041】 式中、分枝鎖を含めた炭素原子の総数は10〜16であり、上式を有する分枝
鎖第一アルキル部分の平均総炭素原子数は12より大きく約14までの範囲内で
ある。R1およびR2は各々独立に、水素またはC1〜C3のアルキルである。Mは
、水溶性陽イオンであり、xは0〜10の整数であり、yは0〜10の整数であ
り、zは0〜10の整数であり、およびx+y+zは4〜10である。R1およ びR2は両方が水素というわけではない。さらに好ましいのは、1つまたはそれ 以上の中鎖分枝鎖第一アルキルスルフェート(ここで、x+yは6であり、zは
少なくとも1である)を包含する、少なくとも5%の混合物を有する組成物であ
る。
【0042】 好ましくは、界面活性剤の混合物は、少なくとも5%の中鎖分枝鎖第一アルキ
ルスルフェートを含み、ここでは、R1およびR2が独立に水素またはメチルであ
るが、但しR1およびR2は両方が水素というわけではない。さらに、x+yは5
、6または7であり、zは少なくとも1である。さらに好ましくは、界面活性剤
の混合物は、少なくとも20%の中鎖分枝鎖第一アルキルスルフェートを包含し
、ここで、 R1およびR2が別々に水素またはメチルであるが、但しR1およびR 2 は両方が水素というのでなく、x+yは5、6または7であり、zは少なくと も1である。
【0043】 本明細書中に記載した洗剤組成物中に用いるのに好ましい中鎖分枝鎖第一アル
キルスルフェート界面活性剤は、次式を有する化合物およびそれらの混合物から
なる群から選択される:
【0044】
【化10】
【0045】 式中、Mは1以上の陽イオンを表す;a、b、dおよびeは整数で、a+bは
6〜13であり、d+eは4〜11である。さらに、 a+b=6である場合、aは2〜5の整数であり、bは1〜4の整数であり、 a+b=7である場合、aは2〜6の整数であり、bは1〜5の整数であり、 a+b=8である場合、aは2〜7の整数であり、bは1〜6の整数であり、 a+b=9である場合、aは2〜8の整数であり、bは1〜7の整数であり、 a+b=10である場合、aは2〜9の整数であり、bは1〜8の整数であり
、 a+b=11である場合、aは2〜10の整数であり、bは1〜9の整数であ
り、 a+b=12である場合、aは2〜11の整数であり、bは1〜10の整数で
あり、 a+b=13である場合、aは2〜12の整数であり、bは1〜11の整数で
あり、 d+e=4である場合、dは2〜3の整数であり、eは1〜2の整数であり、 d+e=5である場合、dは2〜4の整数であり、eは1〜3の整数であり、 d+e=6である場合、dは2〜5の整数であり、eは1〜4の整数であり、 d+e=7である場合、dは2〜6の整数であり、eは1〜5の整数であり、 d+e=8である場合、dは2〜7の整数であり、eは1〜6の整数であり、 d+e=9である場合、dは2〜8の整数であり、eは1〜7の整数であり、 d+e=10である場合、dは2〜9の整数であり、eは1〜8の整数であり
、 d+e=11である場合、dは2〜10の整数であり、eは1〜9の整数であ
る。 前式を有する分枝鎖第一アルキル部分の炭素原子の平均総数は、約12より大
きく約14.5までの範囲内である。
【0046】 特に好ましい中鎖分枝鎖界面活性剤は、群IおよびIIからの一般式を有する
化合物の混合物を包含するものであって、この場合、群I対群IIの化合物のモ
ル比は4:1より大きく、好ましくは5:1より大きく、最も好ましくは9:1
より大きい。
【0047】 さらに、本発明の界面活性剤組成物は、分枝鎖第一アルキルスルフェートが次
式を有する直鎖と分記載の界面活性剤の混合物を含んでもよい:
【0048】
【化11】
【0049】 式中、分枝を含めた分子当たりの炭素原子の総数は10〜17であり、前式を
有する分枝鎖第一アルキル部分中の炭素原子の平均総数は約12より大きく約1
4.5までの範囲内である。R、R1およびR2は各々独立に、水素およびC1〜 C3のアルキルから選択されるが、但し、R、R1およびR2はすべてが水素とい うわけではない。Mは水溶性陽イオンであり、wは0〜10の整数であり、xは
0〜10の整数であり、yは0〜10の整数であり、zは0〜10の整数であり
、およびw+x+y+zは3〜10である。R2がC1〜C3のアルキルである場 合、zが0である界面活性剤対zが1またはそれ以上である界面活性剤の比は少
なくとも約1:1、好ましくは少なくとも約1:5、さらに好ましくは少なくと
も約1:10、最も好ましくは少なくとも約1:20である。 R2がC1〜C3
アルキルである場合に、式中zは0である式を有する分枝鎖第一アルキルスルフ
ェートを約20%未満、好ましくは10%未満、さらに好ましくは5%未満、最
も好ましくは1%未満で包含する界面活性剤組成物も好ましい。
【0050】 好ましいモノ−メチル分枝鎖第一アルキルスルフェートは、3−メチルドデカ
ノールスルフェート、4−メチルドデカノールスルフェート、5−メチルドデカ
ノールスルフェート、6−メチルドデカノールスルフェート、7−メチルドデカ
ノールスルフェート、8−メチルドデカノールスルフェート、9−メチルドデカ
ノールスルフェート、10−メチルドデカノールスルフェート、3−メチルトリ
デカノールスルフェート、4−メチルトリデカノールスルフェート、5−メチル
トリデカノールスルフェート、6−メチルトリデカノールスルフェート、7−メ
チルトリデカノールスルフェート、8−メチルトリデカノールスルフェート、9
−メチルトリデカノールスルフェート、10−メチルトリデカノールスルフェー
ト、11−メチルトリデカノールスルフェートおよびそれらの混合物からなる群
から選択される。
【0051】 好ましいジ−メチル分枝鎖第一アルキルスルフェートは、2,3−ジメチルウ
ンデカノールスルフェート、2,4−ジメチルウンデカノールスルフェート、2
,5−ジメチルウンデカノールスルフェート、2,6−ジメチルウンデカノール
スルフェート、2,7−ジメチルウンデカノールスルフェート、2,8−ジメチ
ルウンデカノールスルフェート、2,9−ジメチルウンデカノールスルフェート
、2,3−ジメチルドデカノールスルフェート、2,4−ジメチルドデカノール
スルフェート、2,5−ジメチルドデカノールスルフェート、2,6−ジメチル
ドデカノールスルフェート、2,7−ジメチルドデカノールスルフェート、2,
8−ジメチルドデカノールスルフェート、2,9−ジメチルドデカノールスルフ
ェート、2,10−ジメチルドデカノールスルフェートおよびそれらの混合物か
らなる群から選択される。
【0052】 炭素数が13であり、1つの分枝単位を有する以下の分枝鎖第一アルキルスル
フェートは、本発明の組成物中で有用な好ましい分枝鎖界面活性剤の例である:
【0053】
【化12】
【0054】 炭素数が14であり、2つの分枝単位を有する以下の分枝鎖第一アルキルスル
フェートは、本発明の好ましい分枝鎖界面活性剤の例である:
【0055】
【化13】
【0056】中鎖分枝鎖第一アルキルアルコキシル化スルフェート界面活性剤 本発明の中鎖分枝鎖界面活性剤構成成分は、次式を有する1つまたはそれ以上
(好ましくは2つまたはそれ以上の混合物)の中鎖分枝鎖第一アルキルアルコキ
シル化界面活性剤を包含し得る:
【0057】
【化14】
【0058】 本発明の界面活性剤混合物は、直鎖第一アルコキシル化スルフェート鎖主鎖(
すなわち、アルコキシ−硫酸化炭素原子を含有する最長線状炭素鎖)を有する分
子を包含する。これらのアルキル鎖主鎖は、炭素数約9〜18であり、さらに分
子は、少なくとも約1個の、しかし3個以下の炭素原子を有する単数または複数
の分枝鎖第一アルキル部分を包含する。さらに、界面活性剤混合物は、約12〜
約14.5の分枝鎖第一アルキル部分に関する炭素原子の平均総数を有する。し
たがって、本発明の混合物は、炭素数9以上、または17以下の最長線状炭素原
子を有する少なくとも1つの分枝鎖第一アルキルスルフェート界面活性剤化合物
を包含し、分枝鎖第一アルキル鎖に関する平均総炭素原子数は12より大きく約
14.5まで、好ましくは約12より大きく約14まで、最も好ましくは約12
より大きく約13.5までの範囲内である。
【0059】 例えば、主鎖の炭素数が11であるC14の総炭素第一アルキルスルフェート界
面活性剤は、1、2または3つの分枝単位(すなわち、R、R1および/または R2)を有さねばならず、それにより炭素原子の総数が14となる。この例では 、C14の総炭素要件は、例えば1個のプロピル分枝単位または3個のメチル分枝
単位を有することにより同等に満たされ得る。
【0060】 R、R1およびR2は、各々独立に、水素およびC1〜C3のアルキル(好ましく
は水素またはC1〜C2のアルキル、さらに好ましくは水素またはメチル、最も好
ましくはメチル)から選択されるが、但し、R、R1およびR2はすべてが水素と
いうことはない。さらにzが0である場合、少なくともRまたはR1は水素では ない。
【0061】 本発明の目的のために、前記の式の界面活性剤構成成分は、単位R、R1およ びR2がすべて水素である(すなわち、直鎖非分枝鎖第一アルコキシル化スルフ ェートである)分子を含まないが、本発明の組成物はある量の直鎖非分枝鎖第一
アルコキシル化スルフェートをさらに含み得る、と理解されるべきである。さら
に、この直鎖非分枝鎖第一アルコキシル化スルフェート界面活性剤は、本発明の
必要な中鎖分枝鎖第一アルコキシル化スルフェートを有する界面活性剤混合物を
製造するために用いられる方法の結果として存在し得るか、あるいは洗剤組成物
を処方する目的のために、多少量の直鎖非分枝鎖第一アルコキシル化スルフェー
トが最終製品処方物中に混和され得る。
【0062】 ある量の中鎖分枝鎖アルキルスルフェートが組成物中に存在し得る、とも認識
されるべきである。これは、典型的には、本明細書中で有用なアルコキシル化ス
ルフェートを調製するために用いられる中鎖分枝鎖アルコールの不完全アルコキ
シル化後に残存する非アルコキシル化アルコールの硫酸化の結果である。しかし
ながら、このような中鎖分枝鎖アルキルスルフェートの別々の付加も、本発明の
組成物により意図される、と認識されるべきである。
【0063】 さらに、非硫酸化中鎖分枝鎖アルコール(ポリオキシアルキレンアルコールを
含む)が多少量の本発明のアルコキシル化スルフェート含有組成物を包含し得る
、と同様に認識されるべきである。このような物質は、アルコキシル化スルフェ
ート界面活性剤を調製するために用いられるアルコール(アルコキシル化または
非アルコキシル化)の不完全硫酸化の結果として存在してもよく、あるいはこれ
らのアルコールは、本発明の中鎖分枝鎖アルコキシル化スルフェート界面活性剤
と一緒に本発明の洗剤組成物に別々に付加されてもよい。 Mは、前述と同様である。
【0064】 さらに、前式に関しては、wは0〜10の整数であり、xは0〜10の整数で
あり、yは0〜10の整数であり、zは0〜10の整数であり、w+x+y+z
は2〜11の整数である。
【0065】 EO/POは、好ましくはエトキシ、プロポキシおよび混合エポキシ/プロポ
キシ基から選択されるアルコキシ部分であり、mは少なくとも約0.01、好ま
しくは約0.1〜約30の範囲内、さらに好ましくは約0.5〜約10、最も好
ましくは約1〜約5である。(EO/PO)m部分は、mに対応する平均程度の アルコキシル化(例えば、エトキシル化および/またはプロポキシル化)を有す
る配分であり得るか、あるいはmに対応する単位数を正確に有するアルコキシル
化(例えば、エトキシル化および/またはプロポキシル化)を有する単一特定鎖
であり得る。
【0066】 本発明の好ましい界面活性剤混合物は、少なくとも約10重量%、さらに好ま
しくは少なくとも約20重量%、さらに好ましくは少なくとも約30重量%、最
も好ましくは少なくとも約50重量%の、次式を有する1つまたはそれ以上の中
鎖分枝鎖第一アルキルアルコキシル化スルフェートの混合物を有する:
【0067】
【化15】
【0068】 式中、分枝鎖を含めた炭素原子の総数は10〜16であり、上式を有する分枝
鎖第一アルキル部分の平均総炭素原子数は12より大きく約14までの範囲内で
ある。R1およびR2は各々独立に、水素またはC1〜C3のアルキルである。Mは
、水溶性陽イオンであり、xは0〜10の整数であり、yは0〜10の整数であ
り、zは0〜10の整数であり、およびx+y+zは4〜10である。さらにR 1 およびR2は両方が水素であるわけではなく、EO/POはエトキシ、プロポキ
シおよび混合エトキシ/プロポキシ基から選択されるアルコキシ部分である。式
中、mは少なくとも約0.01、好ましくは約0.1〜約30の範囲内、さらに
好ましくは約0.5〜約10、最も好ましくは約1〜約5である。さらに好まし
いのは、1つまたはそれ以上の中鎖分枝鎖第一アルキルアルコキシスルフェート
(ここで、x+yは6であり、zは少なくとも1である)を包含する少なくとも
5%の混合物を有する組成物である。
【0069】 好ましくは、界面活性剤の混合物は、R1およびR2が独立に水素またはメチル
であるが、但しR1およびR2は両方が水素というのでない少なくとも5%の中鎖
分枝鎖第一アルキルスルフェートを包含する。さらに、x+yは5、6または7
であり、zは少なくとも1である。さらに好ましくは、界面活性剤の混合物は、 R1およびR2が独立に水素またはメチルであるが、但しR1およびR2は両方が 水素というのでなく、x+yは5、6または7であり、zは少なくとも1である
少なくとも20%の中鎖分枝鎖第一アルキルスルフェートを包含する。
【0070】 中鎖分枝鎖第一アルキルアルコキシル化スルフェートおよび直鎖アルキルアル
コキシル化スルフェート界面活性剤の好ましい混合物は、次式およびそれらの混
合物を有する少なくとも約5重量%の1つまたはそれ以上の中鎖分枝鎖アルキル
アルコキシル化スルフェートを包含する:
【0071】
【化16】
【0072】 式中、Mは1以上の陽イオンを表す;a、b、dおよびeは整数で、a+bは
6〜13であり、d+eは4〜11である。さらに、 a+b=6である場合、aは2〜5の整数であり、bは1〜4の整数であり、 a+b=7である場合、aは2〜6の整数であり、bは1〜5の整数であり、 a+b=8である場合、aは2〜7の整数であり、bは1〜6の整数であり、 a+b=9である場合、aは2〜8の整数であり、bは1〜7の整数であり、 a+b=10である場合、aは2〜9の整数であり、bは1〜8の整数であり
、 a+b=11である場合、aは2〜10の整数であり、bは1〜9の整数であ
り、 a+b=12である場合、aは2〜11の整数であり、bは1〜10の整数で
あり、 a+b=13である場合、aは2〜12の整数であり、bは1〜11の整数で
あり、 d+e=4である場合、dは2〜3の整数であり、eは1〜2の整数であり、 d+e=5である場合、dは2〜4の整数であり、eは1〜3の整数であり、 d+e=6である場合、dは2〜5の整数であり、eは1〜4の整数であり、 d+e=7である場合、dは2〜6の整数であり、eは1〜5の整数であり、 d+e=8である場合、dは2〜7の整数であり、eは1〜6の整数であり、 d+e=9である場合、dは2〜8の整数であり、eは1〜7の整数であり、 d+e=10である場合、dは2〜9の整数であり、eは1〜8の整数であり
、 d+e=11である場合、dは2〜10の整数であり、eは1〜9の整数であ
る。
【0073】 上式を有する分枝鎖第一アルキル部分の炭素原子の平均総数は約12より大き
く約14.5までの範囲内であり、EO/POはエトキシ、プロポキシおよび混
合エトキシ/プロポキシ基から選択されるアルコキシ部分であって、この場合、
mは少なくとも約0.01、好ましくは約0.1〜約30の範囲内、さらに好ま
しくは約0.5〜約10、最も好ましくは約1〜約5である。特に好ましい中鎖
分枝鎖界面活性剤は、群IおよびIIからの一般式を有する化合物の混合物を包
含するものであって、この場合、群I対群IIの化合物のモル比は4:1より大
きく、好ましくは5:1より大きく、最も好ましくは9:1より大きい。
【0074】 さらに、本発明の界面活性剤組成物は、分枝鎖第一アルキルアルコキシル化ス
ルフェートが次式を有する直鎖および分枝鎖界面活性剤の混合物を包含し得る:
【0075】
【化17】
【0076】 式中、分枝を含めた分子当たりの炭素原子の総数は10〜17であり、前式を
有する分枝鎖第一アルキル部分中の炭素原子の平均総数は約12より大きく約1
4.5までの範囲内である。R、R1およびR2は各々独立に、水素およびC1〜 C3のアルキルから選択されるが、但し、R、R1およびR2はすべてが水素とい うわけではない。Mは水溶性陽イオンであり、wは0〜10の整数であり、xは
0〜10の整数であり、yは0〜10の整数であり、zは0〜10の整数であり
、およびw+x+y+zは3〜10である。EO/POは、好ましくはエトキシ
、プロポキシおよび混合エポキシ/プロポキシ基から選択されるアルコキシ部分
であり、mは少なくとも約0.01、好ましくは約0.1〜約30の範囲内、さ
らに好ましくは約0.5〜約10、最も好ましくは約1〜約5である。R2がC1 〜C3のアルキルである場合、zが0である界面活性剤とzが1またはそれ以上 である界面活性剤との比は少なくとも約1:1、好ましくは少なくとも約1:5
、さらに好ましくは少なくとも約1:10、最も好ましくは少なくとも約1:2
0である。R2がC1〜C3のアルキルである場合には、式中zが0である前式を 有する分枝鎖第一アルキルスルフェートを約20%未満、好ましくは10%未満
、さらに好ましくは5%未満、最も好ましくは1%未満で包含する界面活性剤組
成物も好ましい。
【0077】 好ましいモノ−メチル分枝鎖第一アルキルエトキシル化スルフェートは、3−
メチルドデカノールエトキシル化スルフェート、4−メチルドデカノールエトキ
シル化スルフェート、5−メチルドデカノールエトキシル化スルフェート、6−
メチルドデカノールエトキシル化スルフェート、7−メチルドデカノールエトキ
シル化スルフェート、8−メチルドデカノールエトキシル化スルフェート、9−
メチルドデカノールエトキシル化スルフェート、10−メチルドデカノールエト
キシル化スルフェート、3−メチルトリデカノールエトキシル化スルフェート、
4−メチルトリデカノールエトキシル化スルフェート、5−メチルトリデカノー
ルエトキシル化スルフェート、6−メチルトリデカノールエトキシル化スルフェ
ート、7−メチルトリデカノールエトキシル化スルフェート、8−メチルトリデ
カノールエトキシル化スルフェート、9−メチルトリデカノールエトキシル化ス
ルフェート、10−メチルトリデカノールエトキシル化スルフェート、11−メ
チルトリデカノールエトキシル化スルフェートおよびそれらの混合物からなる群
から選択され、この場合、化合物は約0.1〜約10の平均エトキシル化度でエ
トキシル化される。
【0078】 好ましいジ−メチル分枝鎖第一アルキルエトキシル化スルフェートは、2,3
−ジメチルウンデカノールエトキシル化スルフェート、2,4−ジメチルウンデ
カノールエトキシル化スルフェート、2,5−ジメチルウンデカノールエトキシ
ル化スルフェート、2,6−ジメチルウンデカノールエトキシル化スルフェート
、2,7−ジメチルウンデカノールエトキシル化スルフェート、2,8−ジメチ
ルウンデカノールエトキシル化スルフェート、2,9−ジメチルウンデカノール
エトキシル化スルフェート、2,3−ジメチルドデカノールエトキシル化スルフ
ェート、2,4−ジメチルドデカノールエトキシル化スルフェート、2,5−ジ
メチルドデカノールエトキシル化スルフェート、2,6−ジメチルドデカノール
エトキシル化スルフェート、2,7−ジメチルドデカノールエトキシル化スルフ
ェート、2,8−ジメチルドデカノールエトキシル化スルフェート、2,9−ジ
メチルドデカノールエトキシル化スルフェート、2,10−ジメチルドデカノー
ルエトキシル化スルフェートおよびそれらの混合物からなる群から選択され、こ
の場合、化合物は約0.1〜約10の平均エトキシル化度でエトキシル化される
【0079】中鎖分枝鎖界面活性剤の調製 以下の反応略図は、本発明の中鎖分枝鎖第一アルキル界面活性剤を調製するた
めのアルコキシル化および/または硫酸化に有用な中鎖分枝鎖第一アルコールの
調製に至る一般的アプローチを概説する。直鎖アルコールは、アルコキシル化お
よび/または硫酸化の前に分枝アルコールに添加できる。
【0080】
【化18】
【0081】 アルキルハロゲン化物は、グリニャール試薬に変換され、該グリニャール試薬
は、ハロケトンと反応する。従来の酸加水分解、アセチル化および酢酸の熱除去
後、中間体オレフィンが生成され(略図には示さず)、これは、Pd/Cのよう
な任意の便利な水素化触媒を用いて直ちに水素化される。 このルートは、この図の5−メチル分枝の枝が反応列中に早期に導入されると
いう点で、他のものより好都合である。
【0082】 一次水素化工程から結果的に生じるアルキルハロゲン化物の処方物は、略図に
示すようなアルコール物質を生じる。これは、標準技法を用いてアルコキシル化
されるか、および/または任意の便利な硫酸化剤、例えばクロロスルホン酸、S
3/空気または発煙硫酸を用いて硫酸化されて、最終分枝鎖第一アルキル界面 活性剤を生じ得る。単一処方物により達成されるものより以上の分枝する付加的
炭素を延ばす柔軟性が認められる。このような延長は、例えばエチレンオキシド
との反応により成し遂げられ得る(”Grignard Reactions of Nonmetallic Subs
tances”, M.S. Kharasch and O. Reinmuth, Prentice-Hall, N.Y., 1954; J. O
rg. Chem., J. Cason and W. R. Winans, Vol. 15(1950), pp 139-147; J. Or
g Chem., J. Cason et al., Vol. 13(1948), pp 239-248; J. Org Chem., J.
Cason et al., Vol. 14(1949), pp 147-154; およびJ. Org Chem., J. Cason
et al., Vol. 15(1950), pp 135-138参照)(これらの記載内容をすべて援用 して本明細書の一部とする)。
【0083】 上述の手法の変法では、代替的ハロケトンまたはグリニャール試薬を用い得る
。処方物からのアルコールのPBr3ハロゲン化またはエトキシル化を用いて、
反復鎖延長を成し遂げ得る。
【0084】 本発明の好ましい中鎖分枝鎖第一アルキルアルコキシル化スルフェート(同様
に、生成された中間体アルコールをアルコキシル化または硫酸化するだけのため
に選択することによるポリオキシアルキレンおよびアルキルスルフェート)も、
以下のように容易に調製され得る:
【0085】
【化19】
【0086】 従来のブロモアルコールを、適切にはジメチルスルホキシド/テトラヒドロフ
ラン中で、トリフェニルホスフィンと、その後水素化ナトリウムと反応させて、
ウィティッヒ付加物(Wittig adduct)を生成する。ウィティッヒ付加物は、アル ファメチルケトンと反応して内部不飽和メチル分枝化アルコレートを生成する。
水素化と、その後のアルコキシル化および/または硫酸化により所望の中鎖分枝
鎖第一アルキル界面活性剤が生成される。ウィティッヒのアプローチはグリニャ
ール列の場合のように従事者が炭化水素鎖を延長できないが、ウィティッヒは典
型的にはより高い収率をもたらす(Agricultural and Biological Chemistry, M
. Horiike et al., vol.42(1978), pp 1963-1965参照)(この記載内容を援用
して本明細書の一部とする)。
【0087】 本発明による代替的合成手法のいずれかを用いて、分枝鎖第一アルキル界面活
性剤を調製し得る。中鎖分枝鎖第一アルキル界面活性剤は、従来の同族体の存在
下で合成または処方される他に、例えば直鎖同族体(ホモログ)またはそれらの
いずれも、ヒドロホルミル化の結果として2−アルキル分枝を生じる工業的方法
で生成され得る。
【0088】 本発明の界面活性剤混合物のある種の好ましい実施形態では、特に商業的方法
を含めた化石燃料由来のものでは、前記の界面活性剤混合物は少なくとも1つの
、好ましくは少なくとも2つの、さらに好ましくは少なくとも5つの、最も好ま
しくは少なくとも8つの中鎖分枝鎖第一アルキル界面活性剤を包含する。本発明
のある種の界面活性剤混合物の調製に特に適しているのは、「オキソ」反応であ
り、この場合、分枝鎖オレフィンは、アルコキシル化および/または硫酸化の前
に触媒的異性化およびヒドロホルミル化を施される。このような混合物を生じる
好ましい方法は、出発物質供給原料として化石燃料を利用する。好ましい方法は
、限定量の分枝を有するオレフィン(αまたは内部)におけるオキソ反応を利用
する。適切なオレフィンは、直鎖αまたは内部オレフィンの二量体化により、低
分子量直鎖オレフィンの制御オリゴマー化により、洗剤範囲オレフィンの骨格転
位により、洗剤範囲パラフィン脱水/骨格転位により、あるいはフィッシャー−
トロプシュ(Fisher−Tropsch)反応により作られる。これらの反応は、概して、 以下を制御し得る:
【0089】 1)所望の洗剤範囲中に高い比率のオレフィンを提供すること(一方で、後続
のオキソ反応における炭素原子の付加を可能にする)、 2)限定数の分枝鎖、好ましくは中鎖を生成すること、 3)C1〜C3の分枝、さらに好ましくはエチル、最も好ましくはメチルを生成
すること、 4)gem−ジアルキル分枝を制限または排除すること、すなわち第四炭素原
子の生成を回避すること。
【0090】 直鎖オレフィン含量は、種々の方法で、例えば主鎖編成が進行可能となるよう
に伸長を調整することによって、または分枝鎖および直鎖オレフィンのブレンド
によって調整することができる。適切なオレフィンは、対応するアルデヒドによ
って、直接または間接的に第一アルコールを生じるためのオキソ反応を受ける。
内部オレフィンが用いられる場合、内部オレフィンの主にαオレフィンへの従来
の前異性体化が可能なオキソ触媒が普通は用いられる。別々に触媒化される(す
なわち、非オキソ)内部−α異性化が実行され得る場合、これは任意である。一
方、オレフィン生成工程それ自体がαオレフィンを生じる(例えば、洗剤範囲の
高圧フィッシャー−トロプシュオレフィンを用いる)場合には、非異性化オキソ
触媒の使用は可能であるだけでなく、好ましい。
【0091】 本発明の界面活性剤混合物の好ましい実施態様は、分枝鎖オレフィン、直鎖オ
レフィンおよびその他のオレフィン、例えば環状構造を有するオレフィン、置換
環状オレフィン等を含有する富オレフィン供給原料が、アルコキシル化および/
または硫酸化の前に触媒量のヒドロホルミル化触媒の存在下で一酸化炭素および
水素に付される商業的方法から得られる物質を包含する。この実施態様では、富
オレフィン供給原料は、鉄ベースの、コバルトベースのまたは鉄/コバルトベー
スのフィッシャー−トロプシュ触媒の存在下でのフィッシャー−トロプシュ反応
条件に一酸化炭素(CO)および水素(H2)を包含する合成ガスを加えること により得られる。この実施態様のアルコールおよびオレフィン混合物の好例は、
WO97/01521により、そしてSasol Chemical Industries(Pty. Ltd)(以後、「S
asol」と呼ぶ)技術製品社報(1996年10月1日付)“SASOL DETERGENT ALCOHOLS ”に記載されたものである(この記載内容はともに、参照により本明細書中に含
まれる)。
【0092】 以下の例は、本発明の組成物中で有用な種々の化合物の合成方法を提供する。 本発明の組成物中の分枝を特徴付けするための以下の2つの分析方法が有用で
ある:
【0093】 1)脂肪アルコール中の構成成分の分離および同定(分析のためのアルコール
のアルコキシル化の前または加水分解の後)。前駆体脂肪アルコール物質中に見
出される分枝の位置および長さは、GC/MS法により確定される[D.J.Harvey
, Biomed, Environ. Mass Spectrom(1989)18(9),719-23; D.J.Harvey, J.M.
Tiffany, J.Chromatogr. (1984), 301(1), 173-87; K.A.Karlsson, B.E.Sam
uelsson, G.O.Steen, Chem. Phys. Lipids(1973), 11(1), 17-38参照]。
【0094】 2)MS/MSによる分離脂肪アルコールアルコキシスルフェート構成成分の
同定。分枝の位置および長さは、予め単離された脂肪アルコールスルフェート構
成成分に関するイオンスプレー−MS/MSまたはFAB−MS/MS法によっ
ても確定される。
【0095】 本明細書中の分枝鎖第一アルキル界面活性剤の平均総炭素原子は、前駆体脂肪
アルコールのヒドロキシル値から、または一般的手法によるアルコールスルフェ
ートの加水分解後の抽出により回収されるアルコールのヒドロキシル値から算出
され得る(例えば、”Bailey’s Industrial Oil and Fat Products”, Volume
2, Fourth Edition, edited by Daniel Swern, pp.440-441 に略記)。
【0096】水性液体担体 本明細書中の軽質食器洗浄用洗剤組成物はさらに、その他の必須および任意の
組成物構成成分がその中で溶解、分散または懸濁される約30%〜95%の水性
液体担体を含有する。さらに好ましくは、水性液体担体は、本明細書中の組成物
の約50%〜65%を構成する。
【0097】 水性液体担体の一必須構成成分は、もちろん、水である。しかしながら、水性
液体担体は、室温で液体であるか、または液体担体中に溶解するものおよび、単
なる充填剤であることの他、いくつかのその他の機能も提供し得るものであるそ
の他の物質を含有してもよい。このような物質としては、例えばヒドロトープ(
向水性物質)および溶媒が挙げられる。大部分は本発明の中鎖分枝鎖界面活性剤
の特性によって、水性液体担体中の水は、少なくとも約15gpgまたはそれ以
上の硬度レベルを有し得る(「gpg」は、当業者に周知の水の硬度の測定値で
あり、それは「グレーン/ガロン」を表す)。
【0098】 a)ヒドロトープ 水性液体担体は、ヒドロトープである1つまたはそれ以上の物質を包含し得る
。本明細書中の組成物中で用いるのに適したヒドロトープとしては、C1〜C3
アルキルアリール界面活性剤、 C6〜C12のアルカノール、 C1〜C6のカルボ ン酸スルフェートおよびスルホネート、尿素、 C1〜C6のヒドロカルボキシレ ート、 C1〜C4のカルボキシレート、 C2〜C4の有機二酸およびこれらのヒド
ロトープの混合物が挙げられる。本発明の液体洗剤組成物は、好ましくは、液体
洗剤組成物の約0.5重量%〜8重量%の、アルカリ金属およびカルシウムキシ
レンおよびトルエンスルホネートから選択されるヒドロトープを包含する。
【0099】 適切なC1〜C3のアルキルアリールスルホネートとしては、ナトリウム、カリ
ウム、カルシウムおよびアンモニウムキシレンスルホネート;ナトリウム、カリ
ウム、カルシウムおよびアンモニウムトルエンスルホネート;ナトリウム、カリ
ウム、カルシウムおよびアンモニウムクメンスルホネート;ならびに、ナトリウ
ム、カリウム、カルシウムおよびアンモニウム置換または非置換ナフタレンスル
ホネートおよびそれらの混合物が挙げられる。
【0100】 適切なC1〜C8のカルボン酸スルフェートまたはスルホネートは、硫酸塩また
はスルホン酸塩で置換され、少なくとも1つのカルボン酸基を有する、炭素数が
1〜8である(置換基を除く)水可溶性塩または有機化合物のいずれかである。
置換有機化合物は、環状、アシル系または芳香族、すなわちベンゼン誘導体であ
り得る。好ましいアルキル化合物は、硫酸塩またはスルホン酸塩で置換される1
〜4個の炭素原子を有し、1〜2個のカルボン酸基を有する。この種のヒドロト
ープの例としては、スルホコハク酸塩、スルホフタル酸塩、スルホ酢酸塩、m−
スルホ安息香酸塩およびスルホコハク酸二エステル、好ましくは米国特許第3,91
5,903号に開示されているようなナトリウムまたはカリウム塩が挙げられる。
【0101】 本明細書中で用いるのに適したC1〜C4のヒドロカルボキシレートおよびC1 〜C4のカルボキシレートとしては、アセテートおよびプロピオネートおよびシ トレートが挙げられる。本明細書中で用いるのに適したC2〜C4の二酸としては
、コハク酸、グルタール酸およびアジピン酸が挙げられる。
【0102】 ヒドロトープとして本明細書中で用いるのに適したヒドロトロピー作用を送達
するその他の化合物としては、C6〜C12のアルカノールおよび尿素が挙げられ る。
【0103】 本明細書中で用いるための好ましいヒドロトープは、ナトリウム、カリウム、
カルシウムおよびアンモニウムクメンスルホネート;ナトリウム、カリウム、カ
ルシウムおよびアンモニウムキシレンスルホネート;ナトリウム、カリウム、カ
ルシウムおよびアンモニウムトルエンスルホネートならびに、それらの混合物で
ある。最も好ましいのは、ナトリウムクメンスルホネートおよびカルシウムキシ
レンスルホネートおよびそれらの混合物である。これらの好ましいヒドロトープ
は、約0.5重量%〜8重量%の程度まで、組成物中に存在し得る。
【0104】 b)溶媒 種々の水混和性液体、例えば低級アルコール、ジオール、その他のポリオール
、エーテル、アミン等は、水性液体担体の一部として用いられ得る。好ましくは
、C1〜C4アルカノールが好ましい。このような溶媒は、約1%〜8%の程度ま
で、本明細書中の組成物中に存在し得る。
【0105】任意の成分 本明細書中の食器洗浄用組成物中の好ましい任意の成分としては、陰イオン性
および非イオン性界面活性剤、補助界面活性剤、カルシウムおよび/またはマグ
ネシウムイオン、酵素、例えばプロテアーゼ、ならびに酵素のための安定化系が
挙げられる。これらおよびその他の任意の成分を以下に記載する:
【0106】陰イオン性界面活性剤構成成分 上述の分枝鎖界面活性剤混合物の他に、本明細書中の組成物は、約5%〜40
%の陰イオン性界面活性剤構成成分を含有し得る。さらに好ましくは、陰イオン
性界面活性剤構成成分は、本明細書中の組成物の約15%〜35%を構成する。
【0107】 陰イオン性界面活性剤構成成分は、好ましくは、従来のアルコール源、例えば
天然アルコール、合成アルコールからえられるアルキルスルフェートおよびアル
キルエーテルスルフェート、例えばネオドール(NEODOL)(商品名)、アルフォー
ル(ALFOL)(商品名)、リアル(LIAL)(商品名)、ルテンソール(LUTENSOL)(商 品名)等の商品名で販売されているものを包含する。アルキルエーテルスルフェ
ートは、アルキルポリエトキシレートスルフェートとしても既知である。これら
のエトキシル化アルキルスルフェートは、次式に対応するものである:
【0108】 R’−O−(C24O)nSO3M 式中、R’はC8〜C18のアルキル基であり、nは約0.01〜6であり、M は塩生成陽イオンである。好ましくは、R’はC10-16のアルキルであり、nは 約0.01〜4であり、Mはナトリウム、カリウム、アンモニウム、アルキルア
ンモニウムまたはアルカノールアンモニウムである。最も好ましくは、R’はC 12 〜C16であり、nは約0.01〜3であり、Mはナトリウムである。アルキル
エーテルスルフェートは一般に、種々のR’鎖長および種々の程度のエトキシル
化を包含する混合物の形態で用いられる。しばしば、このような混合物は、いく
つかの非エトキシル化アルキルスルフェート物質、すなわち上述のエトキシル化
アルキルスルフェート式(式中n=0)を有する界面活性剤も必然的に含有する
【0109】 洗浄目的に有用なその他の陰イオン性界面活性剤も、本明細書の組成物中に含
まれ得る。これらの例としては、石鹸の塩(例えば、ナトリウム、カリウム、ア
ンモニウムおよび置換アンモニウム塩、例えばモノ−、ジ−およびトリエタノー
ルアミン塩)、C9〜C15の直鎖アルキルベンゼンスルホネート、C8〜C22の第
一級または第二級アルカンスルホネート、C8〜C22のオレフィンスルホネート 、例えば英国特許明細書第1,082,179号に記載されているようなアルカリ土類金 属クエン酸塩の熱分解生成物のスルホン化により調製されるスルホン化ポリカル
ボン酸、C8-22のアルキルグリセロールスルホネート、脂肪アシルグリセロール
スルホネート、脂肪オレイルグリセロールスルフェート、C11-16の第二級石鹸 、アルキルフェノールエチレンオキシドエーテルスルフェート、パラフィンスル
ホネート、アルキルホスフェート、イセチオネート、例えばアシルイセチオネー
ト、N−アシルタウレート、メチルタウリドの脂肪酸アミド、アルキルスクシナ
メートおよびスルホスクシネート、スルホスクシネートのモノエステル(特に飽
和および不飽和C12〜C18のモノエステル)、スルホスクシネートのジエステル
(特に飽和および不飽和C6〜C14のジエステル)、N−アシルサルコシネート 、アルキル多糖のスルフェート、例えばアルキルポリグリコシド(下記の非イオ
ン性非硫酸化化合物)のスルフェート、分枝鎖第一級アルキルスルフェート、C 12-16 のアルキルポリアルコキシカルボキシレート、例えば式RO(CH2CH2 O)kCH2COO-+(式中、RはC8〜C22のアルキルであり、kは0〜10 の整数であり、Mは可溶性塩生成陽イオンである)のもの、ならびにイセチオン
酸でエステル化され、水酸化ナトリウムで中和される脂肪酸が挙げられる。樹脂
酸および水素化樹脂酸も適しており、その例としては、例えばロジン、水素化ロ
ジンおよびタル油中に存在するかまたはタル油から得られる樹脂酸および水素化
樹脂酸が挙げられる。さらなる例は、”Surface Active Agents and Detergents
”(Vol. I and II by Schwartz, Perry and Berch)に示されている。種々のこ
のような界面活性剤は一般的に、米国特許第3,929,678号(Laughlin等、23列58 行〜29列23行。1975年12月30日発行)にも開示されている。
【0110】 利用され得るある種類の陰イオン性界面活性剤は、アルキルエステルスルホネ
ートを包含する。これらは、更新性非石油資源を用いて製造され得るために、望
ましい。アルキルエステルスルホネート界面活性剤構成成分の調製は、技術文献
に開示された既知の方法により実行され得る。例えば、C8〜C20のカルボン酸 の直鎖エステルは、“The Journal of the American Oil Chemists Society,”5
2(1975), pp.323-329により気体SO3でスルホン化され得る。適切な出発物質
としては、獣脂、パーム油およびヤシ油等から得られるような天然脂肪物質が挙
げられる。適切な塩としては、金属塩、例えばナトリウム、カリウムおよびリチ
ウム塩、および置換または非置換アンモニウム塩、例えばメチル−、ジメチル−
、−トリメチルおよび第四アンモニウム陽イオン、例えばテトラメチルアンモニ
ウムおよびジメチルピペリジニウム、アルカノールアミン、例えばモノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミンから得られる陽イオ
ンが挙げられる。特に好ましいのは、アルキル基がC12〜C16であるメチルエス
テルスルホネートである。
【0111】第二界面活性剤 第二洗浄性界面活性剤は、非イオン性物質、陽イオン性物質、両性物質、双性
イオン性物質およびそれらの混合物からなる群から選択され得る。洗浄性界面活
性剤の種類および量を、本明細書中に開示されたその他のアジュバント成分とと
もに選択することにより、本発明の洗剤組成物が処方され、洗濯物クリーニング
関係に、またはその他の異なるクリーニング適用に、例えば特に食器洗浄用に用
い得る。したがって、用いられる特定の界面活性剤は、意図される特定の最終用
途によって、広範に変わり得る。
【0112】非イオン性界面活性剤 上述の分枝鎖界面活性剤混合物の他に、本明細書中の組成物は、約3%〜10
%のある種類の非イオン性界面活性剤構成成分も含有し得る。さらに好ましくは
、非イオン性界面活性剤構成成分は、本明細書中の組成物の約4%〜6%を構成
する。適切な非イオン性洗浄性界面活性剤は、米国特許第3,929,678号(Laughli
n等、13列14行〜16列6行。1975年12月30日発行)に開示されている(この記載内
容は、参照として本明細書中に組み込まれる)。有用な非イオン性界面活性剤の
例としては、アルキルジアルキルアミンオキシド、アルキルエトキシレート、ア
ルカノイルグルコースアミド、アルキルベタインおよびそれらの混合物が挙げら
れるが、これらに限定されない。
【0113】 本明細書中の組成物中に存在する必須な一種類の非イオン性界面活性剤は、C 8 〜C18の、好ましくはC10〜C16のポリヒドロキシ脂肪酸アミドを包含する。 これらの物質は、米国特許第5,332,528号(Pan/Gosselink、1994年7月26日発行 )により詳細に記載されている(この記載内容は、参照として本明細書中に組み
込まれる)。これらのポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、次式の一般構造を有する
【0114】
【化20】
【0115】 式中、R1はH、C1〜C4のヒドロカルビル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒ ドロキシプロピルまたはそれらの混合物であり、R2はC8〜C18のヒドロカルビ
ルであり、Zは、少なくとも3つのヒドロキシルがその鎖に直接結合される直鎖
ヒドロカルビル鎖を有するポリヒドロキシルヒドロカルビルまたはそれらのアル
コキシル化誘導体である。このような界面活性剤の例としては、C10〜C18のN
−メチルまたはN−ヒドロキシプロピル、グルカミドが挙げられる。N−プロピ
ル〜N−ヘキシルC12〜C16のグルカミドは、より低い起泡性能のために用いら
れ得る。ポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、好ましくは、本明細書中の組成物の約
1%〜5%を構成する。
【0116】 本明細書中の組成物の非イオン性界面活性剤構成成分では、前述のポリヒドロ
キシ脂肪酸アミドはある種のその他の種類の非イオン性補助界面活性剤と組合さ
れ得る。これらのその他の種類としては、エトキシル化アルコールおよびエチレ
ンオキシド−プロピレンオキシドブロックコポリマー界面活性剤、およびこれら
の非イオン性補助界面活性剤型の組合せが挙げられる。
【0117】 本明細書中で用いるためのその他の非イオン性界面活性剤としては、アルキル
フェノールのポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリブチレンオキシド縮合物
が挙げられる。概して、ポリエチレンオキシド縮合物が好ましい。これらの化合
物としては、直鎖または分枝鎖形状の炭素数約6〜約12のアルキル基を有する
アルキルフェノールとアルキレンオキシドとの縮合生成物が挙げられる。好まし
い1つの実施形態では、エチレンオキシドは約5〜約25モルのエチレンオキシ
ド/アルキルフェノール1モルと等量で存在する。この種類の市販の非イオン性
界面活性剤としては、イゲパル(Igepal)(商品名)CO−630(GAF Corporat
ion)、およびトリトン(Triton)(商品名)X−45、X−114、X−100 およびX−102(すべてRohm & Haas Company)が挙げられる。これらの化合 物は、一般に、アルキルフェノールアルコキシレート(例えばアルキルフェノー
ルエトキシレート)として言及される。
【0118】 本明細書中の非イオン性界面活性剤構成成分中に有用なエトキシル化アルコー
ル界面活性剤物質は、下記一般式に相当するものである:
【0119】 R1−O−(C24O)nH 式中、R1はC8〜C18のアルキル基であり、nは約5〜15の範囲である。好
ましくは、R1は、炭素数約9〜15、さらに好ましくは約9〜12の、第一級 または第二級であり得るアルキル基である。好ましくは、エトキシル化脂肪アル
コールは、約2〜12のエチレンオキシド部分/分子、さらに好ましくは約8〜
12のエチレンオキシド部分/分子を含有する。エトキシル化脂肪アルコール非
イオン性補助界面活性剤は、しばしば、約6〜15、最も好ましくは約10〜1
5の範囲の親水性−親油性平衡(HLB)を有する。
【0120】 本明細書中の組成物の非イオン性補助界面活性剤構成成分として有用な脂肪ア
ルコールエトキシレートの例としては、炭素数12〜15のアルコールから作ら
れ、また約7モルのエチレンオキシドを含有するものが含まれる。このような物
質は、ネオドール(Neodol)25−7およびネオドール23−6.5の商品名でSh
ell Chemical Companyから市販されている。その他の有用なネオドールとしては
、ネオドール1−5(そのアルキル鎖中の平均炭素数が11で、約5モルのエチ
レンオキシドを有するエトキシル化脂肪アルコール)、ネオドール23−9(約
9モルのエチレンオキシドを有するエトキシル化第一級C12〜C13のアルコール
)、およびネオドール91−10(約10モルのエチレンオキシドを有するエト
キシル化C9〜C11の第一級アルコール)が挙げられる。この種類のアルコール エトキシレートも、ドバノール(Dopanol)の商品名でShell Chemical Company から市販されている。ドバノール91−5は平均5モルのエチレンオキシド/脂
肪アルコール1モルを有するエトキシル化C9〜C11の脂肪アルコールであり、 ドバノール25−7は平均7モルのエチレンオキシド/脂肪アルコール1モルを
有するエトキシル化C12〜C15の脂肪アルコールである。
【0121】 適切なエトキシル化アルコール非イオン性界面活性剤のその他の例としては、
テルギトール(Tergitol)15−S−7およびテルギトール15−S−9(ともに
Union Carbide Corporationから市販されている第二級アルコールエトキシレー トである)が挙げられる。前者は、7モルのエチレンオキシドとのC11〜C15
直鎖第二級アルカノールの混合エトキシル化生成物であり、後者は同様の生成物
であるが、9モルのエチレンオキシドと反応させた。
【0122】 本発明の組成物中で有用なその他の種類のアルコールエトキシレート非イオン
性物質は、より高分子量の非イオン性物質、例えばネオドール45−11であり
、これは高級脂肪アルコールと同様のエチレンオキシド縮合生成物であって、よ
り高級の脂肪アルコールは炭素数が14〜15で、1モル当たりのエチレンオキ
シド基の数は約11である。このような生成物も、Shell Chemical Companyによ
り市販されている。
【0123】 エトキシル化アルコール非イオン性補助界面活性剤は、しばしば、本明細書中
の組成物の約0.2%〜4%を構成する。さらに好ましくは、このようなエトキ
シル化アルコールは、組成物の約0.5%〜1.5%を構成する。
【0124】 本明細書中の非イオン性界面活性剤構成成分と組合せて用いるのに適した別の
種類の非イオン性補助界面活性剤は、高分子界面活性剤として機能するエチレン
オキシド−プロピレンオキシドブロックコポリマーを包含する。このようなブロ
ックコポリマーは、疎水性であり、主としてエチレンオキシド部分を含む1つま
たはそれ以上の基と、主としてプロピレンオキシド部分を含む1つまたはそれ以
上の基を包含する。このような基は、1つまたはそれ以上のヒドロキシ基または
アミン基を含有した化合物の残基に結合される。このような高分子界面活性剤は
、約400〜60,000の範囲の分子量を有する。
【0125】 好ましいエチレンオキシド−プロピレンオキシド高分子界面活性剤は、プロピ
レンオキシドがアミン、特にジアミンと縮合されて塩基を提供し、これが次にエ
チレンオキシドと縮合される。この種類の物質は、テトロニック(Tetrnic)(商 品名)の商品名で販売されている。エチレンジアミンがポリオール、例えばプロ
ピレングリコールと置換される同様の構造物は、「プルロニック(Pluronic)(商
品名)」の商品名で市販されている。好ましいエチレンオキシド−プロピレンオ
キシド(EO−PO)高分子界面活性剤は、約4〜30,さらに好ましくは約1
0〜20の範囲のHLBを有する。
【0126】 本明細書中で用いられるエチレンオキシド−プロピレンオキシドブロックコポ
リマーは、米国特許第5,167,872号(Pancheri/Mao、1992年12月2日発行)により
詳細に記載されている(この記載内容は、参照として本明細書中に組み込まれる
)。
【0127】 エチレンオキシド−プロピレンオキシドブロックコポリマーは、しばしば、本
明細書中の組成物の約0.1%〜2%の程度で存在する。さらに好ましくはこれ
らの高分子界面活性剤物質は、本明細書中の組成物の約0.2%〜0.8%を構
成する。
【0128】 米国特許第4,565,647号(Llenado、1986年1月21日発行)に開示されているア ルキル多糖は、炭素数約6〜約30、好ましくは約10〜約16の疎水基と、約
1.3〜約10、好ましくは約1.3〜約3、最も好ましくは約1.3〜約2.
7の糖単位を含有する多糖、例えばポリグリコシド、親水基を有する。炭素数5
または6の還元糖のいずれも、例えばグルコース、ガラクトースが使用でき、ガ
ラクトシル部分はグルコシル部分の代えて置換され得る(任意に、疎水基は、2
−、3−、4−等の位置に結合され、したがってグルコシドまたはガラクトシド
と対照したものとしてグルコースまたはガラクトースを生じる)。糖間結合は、
例えば付加的糖単位のある位置と、前述の糖単位上の2−、3−、4−および/
または6−位置との間に存在し得る。
【0129】 任意に、あまり望ましくなく、疎水性部分と多糖部分を連結するポリアルキレ
ンオキシド鎖が存在し得る。好ましいアルキレンオキシドは、エチレンオキシド
である。典型的疎水基としては、炭素数約8〜約18、好ましくは約10〜約1
6の、飽和または不飽和の、分枝鎖または非分枝鎖のアルキル基が挙げられる。
好ましくは、アルキル基は、直鎖飽和アルキル基である。アルキル基は、約3個
のヒドロキシ基を含有し得るし、および/またはポリアルキレンオキシド鎖は約
10まで、好ましくは5未満のアルキレンオキシド部分を含有し得る。適切なア
ルキル多糖は、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシルドデシル、トリデシル、
テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシルおよびオクタデシル
、ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−およびヘキサグルコシド、ガラクトシド、
ラクトシド、グルコース、フルクトシド、フルクトースおよび/またはガラクト
ースである。適切な混合物としては、ココナツアルキル、ジ−、トリ−、テトラ
−およびペンタグルコシドおよび獣脂アルキルテトラ−、ペンタ−およびヘキサ
−グルコシドが挙げられる。
【0130】 好ましいアルキルポリグルコシドは、次式を有する: R2O(Cn2nO)t(グルコシル)x 式中、R2はアルキル、アルキル−フェニル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキ シアルキルフェニルおよびそれらの混合物からなる群から選択され、この場合、
アルキル基は炭素数約10〜約18、好ましくは約12〜約14であって、nは
2または3、好ましくは2であり、tは0〜約10、好ましくは0であり、xは
約1.3〜約10、好ましくは約1.3〜約3、最も好ましくは約1.3から約
2.7である。グルコシルは、好ましくはグルコースから得られる。これらの化
合物を調製するために、アルコールまたはアルキルポリエトキシアルコールがま
ず生成され、次にグルコース、またはグルコースの供給源と反応させられて、グ
ルコシドを生成する(1位で結合)。付加的グルコシル単位は、次に、それらの
1位と、前記のグルコシル単位2−、3−、4−および/または6−位、好まし
くは主に2−位との間に結合される。
【0131】起泡増進剤/安定剤 本明細書中の組成物は、約2%〜8%、好ましくは約3%〜6%の起泡増進剤
または安定剤構成成分、例えばベタイン界面活性剤、脂肪酸アルカノールアミド
、アミンオキシド半極性非イオン性界面活性剤、およびC8-22のアルキルポリグ
リコシドをさらに含有し得る。これらの起泡増進剤/安定剤の組合せも用い得る
【0132】 本明細書中で起泡増進剤として有用なベタイン界面活性剤は、以下の一般式を
有する:
【0133】
【化21】
【0134】 式中、Rは炭素数約10〜約22、好ましくは約12〜約18のアルキル基、
同一炭素数を有するアルキルアリールおよびアリールアルキル基から選択される
疎水基で、ベンゼン環は炭素数約2と等価であるとして処理され、同様の構造は
アミノまたはエーテル結合により遮断され、各R1は炭素数1〜約3のアルキル 基であり、R2は炭素数1〜約6のアルキレン基である。
【0135】 好ましいベタインの例は、ドデシルジメチルベタイン、セチルジメチルベタイ
ン、ドデシルアミドプロピルジメチルベタイン、テトラデシルジメチルベタイン
、テトラデシルアミドプロピルジメチルベタインおよびドデシルジメチルアンモ
ニウムヘキサノエートである。その他の適切なアミドアルキルベタインは、米国
特許第3,950,417号、第4,137,191号および第4,375,421号、および英国特許第2,1
03,236号(これらの記載内容はすべて、参照として本明細書中に組み込まれる)
に開示されている。
【0136】 本明細書中で起泡増進剤として有用なアルカノールアミド界面活性剤としては
、炭素数約8〜約18のアシル部分を有する脂肪酸のアンモニア、モノエタノー
ルおよびジエタノールアミドが挙げられる。これらの物質は、以下の式により表
される: R1−CO−N(H)m-1(R2OH)3-m 式中、R1は、炭素数約7〜21、好ましくは約11〜17の、飽和または不 飽和のヒドロキシ非含有脂肪族炭化水素基であり、R2はメチレンまたはエチレ ン基を表し、mは1、2または3、好ましくは1である。このようなアミドの特
定の例は、モノエタノールアミンココナツ脂肪酸アミドおよびジエタノールアミ
ンドデシル脂肪酸アミドである。これらのアシル部分は、天然グリセリド、例え
ばヤシ油、パーム油、ダイズ油および獣脂から得られるが、合成的に、例えば石
油の酸化により、またはフィッシャー−トロプシュ法による一酸化炭素の水素化
によって得られる。C12-14の脂肪酸のモノエタノールアミドおよびジエタノー ルアミドが好ましい。
【0137】 起泡促進剤/安定剤として有用なアミンオキシド半極性非イオン性界面活性剤
は、次式の化合物およびこの混合物が含まれる:
【0138】
【化22】
【0139】 式中、R1はアルキル、2−ヒドロキシアルキル、3−ヒドロキシアルキルま たは3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル基であって、この場合、アルキル
およびアルコキシはそれぞれ炭素数が約8〜約18であり、R2およびR3は各々
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロ
キシプロピルまたは3−ヒドロキシプロピルであり、nは0〜約10である。特
に好ましいのは、次式のアミンオキシドである:
【0140】
【化23】
【0141】 式中、R1はC12-16のアルキルであり、R2およびR3はメチルまたはエチルで
ある)。上述のヒドロキシ非含有アミドおよびアミンオキシドは、米国特許第4,
316,824号にさらに詳細に記載されている(この記載内容は、参照として本明細 書中に組み込まれる)。
【0142】 本明細書中の組成物中の起泡増進剤/安定剤として用いるのに適したその他の
界面活性剤は、非イオン性脂肪アルキルポリグリコシドである。このような物質
は、次式を有する: R2O(Cn2nO)y(Z)x 式中、Zはグルコースから得られ、Rは、アルキル、アルキルフェニル、ヒド
ロキシアルキルフェニルおよびそれらの混合物から選択される疎水基であって、
この場合、前記アルキル基の炭素数は8〜22、好ましくは12〜14であり、
nは2または3、好ましくは2であり、yは0〜10、好ましくは0であり、x
は1.5〜8、好ましくは1.5〜4、最も好ましくは1.6〜2.7である。
米国特許第4,393,203号および第4,732,704号(これらの記載内容は、参照として
本明細書中に組み込まれる)は、これらのアルキルポリグリコシド界面活性剤を
記載する。
【0143】増粘剤 本明細書中の食器洗浄用洗剤組成物は、約0.2%〜5%の増粘剤も含有し得
る。さらに好ましくは、このような増粘剤は、本明細書中の組成物の約0.5%
〜2.5%を構成する。増粘剤は、典型的には、セルロース誘導体の種類から選
択される。適切な増粘剤としては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエ
チルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、クアトリソフト(Quariso
ft)LM200等が挙げられる。好ましい増粘剤は、ヒドロキシプロピルメチル セルロースである。
【0144】 ヒドロキシプロピルメチルセルロースポリマーは、約50,000〜125,
000の数平均分子量および約50,000〜約100,000cpsの25℃
での2重量%水性溶液(ADTMD2363)の粘度を有する。特に好ましいヒ
ドロキシプロピルセルロースポリマーは、メトセル(Methocel)(商品名)J75
MS−Nであり、この場合、25℃での2.0重量%水性溶液は約75,000
cpsの粘度を有する。特に好ましいヒドロキシプロピルセルロースポリマーは
、ヒドロキシプロピルセルロースポリマーが、pHが少なくとも約8.5である
水性溶液中に25℃で容易に分散するように界面が処理される。
【0145】 本発明の食器洗浄用洗剤組成物中に処方される場合、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロースポリマーは、25℃で約500〜3500cpsのブルックフィー
ルド粘度を洗剤組成物に付与すべきである。さらに好ましくは、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース物質は、25℃で約1000〜3000cpsの粘度を付
与する。本発明の目的のために、粘度は、12rpmでRV#2スピンドルを用
いてブルックフィールドLVTDV−11粘度計装置で測定される。
【0146】カルシウムおよび/またはマグネシウムイオン カルシウムおよび/またはマグネシウム(二価)イオンの存在は、種々の組成
物、すなわちアルキルエトキシスルフェートおよび/またはポリヒドロキシ脂肪
酸アミドを含有する組成物に関する脂汚れのクリーニングを改良する。これは、
特に、組成物が二価イオンをほとんど含有しない軟化水中に用いられる場合に言
えることである。カルシウムおよび/またはマグネシウムイオンは油/水界面で
の界面活性剤のパッキングを増大し、それにより界面張力を低減して、脂クリー
ニングを改良する、と考えられる。
【0147】 マグネシウムおよび/またはカルシウムイオンを含有する本明細書中の本発明
の組成物は、良好な脂除去を示し、皮膚に対する低刺激性を明示し、良好な貯蔵
安定性を提供する。これらのイオンは、約0.1重量%〜4重量%、好ましくは
約0.3重量%〜3.5重量%、さらに好ましくは約0.5重量%〜1重量%の
活性レベルで本明細書中の組成物中に存在し得る。
【0148】 好ましくは、マグネシウムまたはカルシウムイオンは、水酸化物、塩化物、酢
酸塩、蟻酸塩、酸化物または硝酸塩として本発明の組成物中に付加される。カル
シウムイオンは、ヒドロトープの塩としても付加され得る。
【0149】 本発明の組成物中に存在するカルシウムまたはマグネシウムイオンの量は、そ
こに存在する界面活性剤の総量によっている。カルシウムイオンが本発明の組成
物中に存在する場合、カルシウムイオンと総陰イオン性界面活性剤とのモル比は
約0.25:1〜約2:1であるべきである。
【0150】 アルカリpHマトリックス中でのこのような二価イオン含有組成物の処方は、
二価イオン、特にマグネシウムの水酸化物イオンとの不相溶性のために、困難で
あり得る。二価イオンおよびアルカリpHの両方が本発明の界面活性剤混合物に
組合されると、アルカリ性pHまたは二価イオン単独のいずれかにより得られる
ものより優れた脂クリーニングが成し遂げられる。さらに、貯蔵中、これらの組
成物の安定性は、水酸化物沈澱の形成のために不十分になる。したがって、本明
細書中で後述されるキレート化剤も必要とされ得る。
【0151】プロテアーゼおよび/またはその他の酵素 本発明の洗剤組成物は、クリーニング性能効果を提供する1つまたはそれ以上
の酵素も包含し得る。前記酵素としては、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペルオ
キシダーゼ、プロテアーゼ、グルコアミラーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、クチナ
ーゼ、ペクチナーゼ、キシラナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノール
オキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、
ペントサナーゼ、マラナーゼ、β−グルカナーゼ、アラビノシダーゼまたはそれ
らの混合物から選択される酵素が挙げられる。好ましい組合せは、プロテアーゼ
、アミラーゼ、リパーゼ、クチナーゼおよび/またはセルラーゼのような慣用的
に適用可能な酵素の混合物(カクテル)を有する洗剤組成物である。
【0152】 本発明の組成物は、約0.0001重量%〜約5重量%、さらに好ましくは約
0.003重量%〜約4重量%、最も好ましくは約0.005重量%〜約3重量
%の活性プロテアーゼ、すなわちタンパク質分解酵素も任意に含有し得る。プロ
テアーゼ活性は、洗剤組成物1kg当たりのアンソン単位(AU.)で表され得
る。0.01〜約150、好ましくは約0.05〜約80、最も好ましくは約0
.1〜約40AU./kgのレベルが、本発明の組成物中に許容可能であること
が判明している。
【0153】 有用なタンパク質分解酵素は、動物、植物または微生物(好ましい)起源のも
のであり得る。さらに好ましいのは、細菌起源のセリンタンパク質分解酵素であ
る。この酵素の精製または非精製形態を用い得る。化学的または遺伝子的に修飾
された突然変異体により産生されるタンパク質分解酵素は、類似の構造的酵素変
異体であるとして、定義に含まれる。本明細書中の洗剤組成物中で用いるための
プロテアーゼとしては、トリプシン、サブチリシン、キモトリプシンおよびエラ
スターゼ型プロテアーゼが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書中で
用いるために好ましいのは、サブチリシン型タンパク質分解酵素である。特に好
ましいのは、バチルス属の枯草菌Bacillus subtilisおよび/またはBacillus li
cheniformisの細菌セリンタンパク質分解酵素である。
【0154】 適切なタンパク質分解酵素としては、Novo Industri A/Sのアルカラーゼ(Alca
lase)(商品名)(好ましくは)、エスペラーゼ(Esperase)(商品名)、サビナ ーゼ(Savinase)(商品名)(Copenhagen, Denmark)、Gist-Brocadesのマキサタ
ーゼ(Maxatase)(商品名)、マキサカル(Maxacal)(商品名)およびマキサペン(
Maxapem)15(マキサカルから作られるタンパク質)(商品名)(Delft, Nethe
rland)、およびサブチリシンBPNおよびBPN’(好ましくは)が挙げられ 、これらは市販されている。好ましいタンパク質分解酵素は、修飾化細菌セリン
プロテアーゼ、例えばGenencor International, Inc.(San Francisco, Califor
nia)により製造されたものであり、これは欧州特許EP−B−251,446(1994年
12月28日譲渡、1988年1月7日公開)(特に17、24および98ページ)に記載されて
おり、本明細書中では「プロテアーゼB」とも呼ばれる。米国特許第5,030,378 号(Venegas、1991年7月9日発行)は、修飾化細菌セリンタンパク質分解酵素(G
enencor International)に言及しているが、これは本明細書中では「プロテア ーゼA」と呼ばれる(BPN’と同様)。プロテアーゼAおよびその変異体の、
アミノ酸配列を含めた完全な説明に関しては、特に、米国特許第5,030,378号の 2および3列目を参照していただきたい。好ましいタンパク質分解酵素は、その
場合、アルカラーゼ(Alcalase)(商品名)(Novo Industri A/S)、BPN’、 プロテアーゼAおよびプロテアーゼB(Genencor)およびそれらの混合物からな
る群から選択される。プロテアーゼBが最も好ましい。
【0155】 本明細書中で用いるために特に興味深いのは、米国特許第5,470,733号に記載 されたプロテアーゼである。我々の同時係属中の出願USSN08/136,797に記載
されたプロテアーゼも、本発明の洗剤組成物中に含まれ得る。
【0156】 「プロテアーゼD」として言及される別の好ましいプロテアーゼは、天然では
見出されないアミノ酸配列を有するカルボニルヒドロラーゼ変異体であり、これ
は、Genencor InternationalによりWO95/10591(1995年4月20日公開)に記載 されているように、Bacillus amyloliquefaciensサブチリシンの番号付けしたが
って、位置+76と等価の前記カルボニルヒドロラーゼの位置で異なる一アミノ
酸を複数のアミノ酸残基と置換することにより、好ましくは、さらに、+99、
+101、+103、+104、+107、+123、+27、+105、+1
09、+126、+128、+135、+156、+166、+195、+19
7、+204、+206、+210、+216、+217、+218、+222
、+260、+265および/または+274からなる群から選択されるものと
等価の1つまたはそれ以上のアミノ酸残基位置と組合せて、前駆体カルボニルヒ
ドロラーゼから得られる。
【0157】 有用なプロテアーゼは、PCT公開:WO95/30010(The Procter & Gamble C
ompany、1995年11月9日公開)、WO95/30011(The Procter & Gamble Company 、1995年11月9日公開)、WO95/29979(The Procter & Gamble Company、1995 年11月9日公開)にも記載されている。 リパーゼおよび/またはアミラーゼのようなその他の任意の酵素も、付加的ク
リーニング効果のために、本発明の組成物に付加され得る。
【0158】セルラーゼ 本発明に使用可能なセルラーゼとしては、細菌または真菌セルラーゼの両方が
挙げられる。適切なセルラーゼは、フミコラ属のHumicola insolensから産生さ れる真菌セルラーゼを開示する米国特許第4,435,307号(Barbesgoard等)に開示
されている。適切なセルラーゼは、GB−A−2.075.028、GB−A−2.095.275
およびDE−OS−2.247.832にも開示されている。
【0159】 このようなセルラーゼの例は、Humicola insolens(Humicola grisea var. th
ermoidea)の株、特にフミコラ属のDSM1800株により産生されるセルラー
ゼである。その他の適切なセルラーゼは、約50KDaの分子量を有し、等電点
が5.5で、415個のアミノ酸を含有するHumicola insolensから生じるセル ラーゼである。特に適切なセルラーゼは、色保護利点を有するセルラーゼである
。このようなセルラーゼの例は、欧州特許出願第91202879.2号(1991年11月6日 出願(Novo))に記載されたセルラーゼである。
【0160】 ペルオキシダーゼ酵素は、酸素供給源、例えば過炭酸塩、過ホウ酸塩、過硫酸
塩、過酸化水素等と組合せて用いられる。それらは、「溶液漂白」のために、す
なわち洗浄操作中に基質から除去された染料または顔料が洗浄溶液中のその他の
基質に移るのを防止するために用いられる。ペルオキシダーゼ酵素は当業界で知
られており、その例としては、例えば西洋ワサビペルオキシダーゼ、リグニナー
ゼおよびハロペルオキシダーゼ、例えばクロロ−およびブロモ−ペルオキシダー
ゼが挙げられる。ペルオキシダーゼ含有洗剤組成物は、例えばPCT国際出願W
O89/099813、および欧州特許出願EP91202882.6(1991年11月6日出願)および
EP96870013.8(1996年2月20日出願)に開示されている。 前記セルラーゼおよび/またはペルオキシダーゼは、普通は洗剤組成物の重量
の0.0001%〜2%の活性酵素のレベルで洗剤組成物中に混入される。
【0161】リパーゼ 適切なリパーゼ酵素としては、シュードモナス属Pseudomonas群の微生物、例 えば英国特許第1,372,034号に記載されているようなPseudomonas stutzeriAT CC19.154により産生されるものが挙げられる。適切なリパーゼとしては、微生
物Pseudomonas fluorescentIAM1057により産生されるリパーゼの抗体と の陽性免疫学的交差反応を示すものが挙げられる。このリパーゼは、リパーゼP
「アマノ」(以後、「アマノ−P」と呼ぶ)の商品名でAmano Pharmaceutical C
o. Ltd., Nagoya, Japanから入手可能である。M1 リパーゼ(Lipase)(商品名 )およびリポマックス(Lipomax)(商品名)(Gist-Brocades)のようなリパーゼ
も適切なリパーゼである。その他の適切な市販のリパーゼとしては、アマノ−C
ES、Toyo Jozo Co., Tagata, JapanからのChromobacter viscosum、例えばChr
omobacter viscosum var. lipolyticumNRRLB3673からのリパーゼ; U.
S.Biochemical Corp., U.S.A.およびDisoynth Co., The NetherlandsからのChro
mobacter viscosumリパーゼ、およびPseudomonas gladioliからのリパーゼが挙 げられる。Humicola lanuginosaから得られ、Novoから市販されているリポラー ゼ(LIPOLASE)(商品名)酵素(これも欧州特許第341,947号参照)は、本明細書 中で用いるための好ましいリパーゼである。ペルオキシダーゼ酵素に対して安定
化されたリパーゼおよびアミラーゼは、WO9414951A(Novo)に記載されてい る。WO9205249およびRD94359044も参照のこと。
【0162】 非常に好ましいリパーゼは、米国特許第08/341,826号に記載されているような
Humicola lanuginosaから得られる元のリパーゼのD96L脂質分解酵素変異体 である(親出願WO92/05249も参照。すなわち、この場合、 Humicola lanugino
saからの元のリパーゼの位置96のアスパラギン酸(D)はロイシン(L)に変
えられる。この命名法によれば、位置96でのアスパラギン酸のロイシンへの置
換は、D96Lと示される)。好ましくは、Humicola lanuginosaDSM410 6株が用いられる。
【0163】 リパーゼ酵素に関しては多数の出版物があるにもかかわらず、Humicola lanug
inosaから得られ、宿主としてのAspergillus oryzae中で産生されるリパーゼだ けが、今日までに、洗浄用製品のための添加剤として広範な適用が見出されてい
る。それは、上述のように、リポラーゼ(商品名)およびリポラーゼウルトラ(L
ipolase Ultra)(商品名)の商品名でNovo Nordiskから入手可能である。リポラ
ーゼの汚染除去性能を最適化するために、 Novo Nordiskは、多数の変異体を作 った。WO92/05249に記載されているように、元のHumicola lanuginosaリパー ゼのD96L変異体は、野生型リパーゼより優れた因子4.4によりラード汚れ
除去効力を改良する(酵素は、0.075〜2.5mgのタンパク質/リットル
の範囲の量で比較)。Research Disclosure No.35944(Novo Nordisk、1994年3 月10日公開)は、リパーゼ変異体(D96L)が0.001〜100mg(5〜
500,000LU/リットル)リパーゼ変異体/洗浄液1リットルに対応する
量で付加され得る、ということを開示する。
【0164】 特別な種類のリパーゼ、すなわち界面活性化を必要としないリパーゼと考えら
れ得るクチナーゼ[EC3.1.1.50]も適している。洗剤組成物へのクチ
ナーゼの付加は、例えばWO−A−88/09367(Genencor)に記載されている。 リパーゼおよび/またはクチナーゼは、普通は、洗剤組成物の重量の0.00
01%〜2%の活性酵素のレベルで洗剤組成物中に混入される。
【0165】アミラーゼ アミラーゼ(αおよび/またはβ)は、炭水化物ベースの汚染を除去するため
に含入され得る。適切なアミラーゼは、テルマミル(Termamyl)(商品名)(Novo
Nordisk)、ファンガミル(Fungamyl)(商品名)およびバン(BAN)(商品名)(N
ovo Nordisk)である。酵素は、任意の適切な起源、例えば植物、動物、細菌、 真菌および酵母菌起源のものである。アミラーゼ酵素は、普通は、洗剤組成物の
重量の0.0001%〜2%の活性酵素のレベルで洗剤組成物中に混入される。 アミラーゼ酵素としては、WO95/26397に、およびNovo NordiskPCT/DK
96/00056による同時係属中の出願に記載されているものも挙げられる。したがっ
て、本発明の製剤組成物中に用いるためのその他の特定のアミラーゼ酵素として
は、以下のものが挙げられる:
【0166】 (a)ファデバス(Phadebas)(商品名)α−アミラーゼ活性検定により測定した
場合に25℃〜55℃の温度範囲で、8〜10の範囲のpH値で、テルマミル(
商品名)の特異的活性より少なくとも25%高い特異的活性を有することを特徴
とするα−アミラーゼ。このようなファデバス(商品名)α−アミラーゼ活性検
定は、WO95/26397の9-10ページに記載されている。
【0167】 (b)前記の参考文献中に列挙されている配列番号に示されたアミノ配列を包含
する(a)のα−アミラーゼ、または記載された配列番号に示されたアミノ酸配
列と少なくとも80%相同であるα−アミラーゼ。
【0168】 (c)N−末端に以下のアミノ酸彼を包含する(a)のα−アミラーゼ:His-Hi
s-Asn-Gly-Thr-Asn-Gly-Thr-Met-Met-Gln-Tyr-Phe-Glu-Trp-Tyr-Leu-Pro-Asn-As
p。 ポリペプチドは、LipmanとPearson(Science 227, 1985,p.1435)により記載 されたような算法により実行されたそれぞれのアミノ酸配列の比較がX%の同一
性を明示する場合、親アミラーゼに対してX%相同であると考えられる。
【0169】 (d)α−アミラーゼが親アルカリ性バチルス属から、特にNCIB 1228 9、NCIB 12512、NCIB 12513およびDSM 935株から得 られる(a〜c)のα−アミラーゼ。 本発明の内容から、「から得られる」という用語は、バチルス株により産生され
るアミラーゼを示すだけでなく、このようなバチルス株から単離されるDNA配
列によりコードされる、前記のDNA配列で形質転換された宿主生物中で産生さ
れるアミラーゼも示すよう意図される。
【0170】 (e)(a〜d)におけるα−アミラーゼにそれぞれ対応するアミノ酸配列を有
するα−アミラーゼに対して生じた抗体との陽性免疫学的交差反応性を示すα−
アミラーゼ。
【0171】 (f)以下の親α−アミラーゼの変異体:(i)(a〜e)におけるα−アミラ
ーゼにそれぞれ対応して示されたアミノ酸配列の1つを有するもの、または(i
i)1つまたはそれ以上の前記アミノ酸配列との少なくとも80%の相同を示す
、および/または前記アミノ酸配列の1つを有するα−アミラーゼに対して生じ
た抗体との免疫学的交差反応性を示す、および/または前記アミノ酸配列の1つ
を有するα−アミラーゼをコードするDNA配列と同一プローブとハイブリダイ
ズするDNA配列によりコードされるものであって、その変異体は、 1.前記親α−アミラーゼの少なくとも1つのアミノ酸残基が欠失されているか
、および/または 2.前記親α−アミラーゼの少なくとも1つのアミノ酸残基が異なるアミノ酸残
基により置換されているか、および/または 3.少なくとも1つのアミノ酸残基が前記親α−アミラーゼに対して挿入されて
おり、
【0172】 変異体はα−アミラーゼ活性を有し、前記親α−アミラーゼに対して以下の特性
の少なくとも1つを示す:熱安定性の増大、酸化に対する安定性の増大、Caイ
オン依存性の低減、中性〜相対的高pH値での安定性および/またはデンプン分
解活性の増大、相対的高温でのαデンプン分解活性の増大、および培地のpHに
対してα−アミラーゼ変異体に関するpI値を良好に適合するような等電点(p
I)の増大または低減。
【0173】 変異体は、親特許出願PCT/DK96/00056に記載されている。 本明細書中で適切なその他のアミラーゼとしては、例えば、英国特許第1,296,
839号(Novo)に記載されているα−アミラーゼ、ラピダーゼ(RAPIDASE)(商品 名)(International Bio-Synthetics, Inc)およびテルマミル(商品名)(Nov
o)が挙げられるが、ファンガミル(商品名)(Novo)が特に有用である。安定 性、特に酸化安定性を改良するための酵素の工学的処理が知られている(例えば
、J. Biological Chem. Vol. 260, No. 11, June 1985, pp.6518-6521参照)。 本発明の組成物のある好ましい実施形態は、自動洗浄型のような洗剤における安
定性の改良、特に1993年の商業的使用におけるテルマミル(商品名)の参照点に
対して測定されたような酸化安定性の改良を示すアミラーゼの使用をなし得る。
本明細書中のこれらの好ましいアミラーゼは、前記参照点アミラーゼに対して測
定した場合の、例えば、pH9〜10での緩衝液中の過酸化水素/テトラアセチ
ルエチレンジアミンに対する酸化安定性、例えば、一般的洗浄温度、例えば約6
0℃での熱安定性、あるいは、例えば約8〜約11のpHでのアルカリ安定性の
うちの最低でも1つまたはそれ以上の測定可能な改良により特性化される「安定
性増強」アミラーゼであるという特徴を共有する。安定性は、任意の開示技術の
技術的検定を用いて測定され得る(例えば、WO9402597に開示された参考文献 参照)。安定性増強アミラーゼは、Novo、またはGenencor Internationalから得
られる。本明細書中の非常に好ましい一種類のアミラーゼは、1つまたは2つま
たは多数のアミラーゼ株が直接の前駆体であるか否かにかかわらず、特定部位の
突然変異誘発を用いて1つまたはそれ以上のバチルス属アミラーゼ、特にバチル
スα−アミラーゼから得られるものとの属性共有を示す。酸化安定性増強アミラ
ーゼ対上述の基準アミラーゼは、本明細書中の塩素漂白洗剤組成物とは別物であ
るので、特に、漂白、さらにおよび/または酸素漂白における使用のためには好
ましい。このような好ましいアミラーゼとしては、(a)テルマミル(商品名)
として既知のB. licheniformisα−アミラーゼの位置197に位置するメチオニ
ン残基の、アラニンまたはトレオニン、好ましくはトレオニンを用いて置換がな
される、あるいは同様の親アミラーゼの相同位置変異がなされる突然変異体によ
りさらに説明されるような前述で本発明に含まれたWO9402597(Novo、1994年2
月3日)のアミラーゼ、(b)1994年3月13〜17日にC. Mitchinsonが207th Ameri
can Chemical Society National Meetingで発表した“Oxidatively Resistant a
lpha-Amylases”という表題の論文にGenencor Internationalが記載したような 安定性増強アミラーゼ。そこでは、自動食器洗浄用洗剤中の漂白剤はα−アミラ
ーゼを不活性化するが、改良された酸化安定性改良型アミラーゼがGenencorによ
りバチルス属のB. licheniformisNCIB8061から作られたことも注記され
た。メチオニン(Met)は最も修飾されやすい残基として同定された。Met
は、位置8、15、197、256、304、366および438で一度に一つ
置換されて、特異的突然変異体を生じたが、特に重要なのはM197LおよびM
197Tであり、M197T変異体は最も安定な発現変異体であった。安定性は
、カスケード(CASCADE)(商品名)およびサンライト(SUNLIGHT)(商品名)で測 定された、(c)本明細書中で特に好ましいアミラーゼとしては、WO9510603 Aに記載されたような直接の親における付加的修飾を有するアミラーゼ変異体が
挙げられるが、これは譲渡人であるNovoからデュラミル(DURAMYL)(商品名)と して入手可能である。その他の特に好ましい酸化安定性増強アミラーゼとしては
、WO9418314(Genencor International)およびWO9402597(Novo)に記載さ
れたものが挙げられる。例えば入手可能なアミラーゼの既知のキメラ、ハイブリ
ッドまたは単純突然変異体親形態からの特定部位の突然変異誘発により得られる
ような、任意のその他の酸化安定性増強アミラーゼが用いられ得る。その他の好
ましい酵素修飾が許容可能である(WO9509909A(Novo)参照)。
【0174】酵素安定化系 本明細書中の好ましい組成物は、約0.001重量%〜約10重量%、好まし
くは約0.005重量%〜約8重量%、最も好ましくは約0.01重量%〜約6
重量%の酵素安定化系を付加的に包含し得る。酵素安定化系は、本明細書中の組
成物中に用いられるプロテアーゼまたはその他の酵素と相溶性である任意の安定
化系であり得る。このような安定化系は、カルシウムイオン、ホウ酸、プロピレ
ングリコール、短鎖カルボン酸、ホウ素酸、ポリヒドロキシル化合物およびそれ
らの混合物を包含し得る(例えば米国特許第4,261,868号(Hora等、1981年4月14
日発行)、第4,404,115号(Tai、1983年9月13日発行)、第4,318,818号(Letton
等)、第4,243,543号(Guildert等、1981年1月6日発行)、第4,462,922号(Bosk
amp、1984年7月31日発行)、第4,532,064号(Boskamp、1985年7月30日発行)お よび第4,537,707号(Severson Jr.、1985年8月27日発行))(これらの記載内容
はすべて、参照として本明細書中に組み込まれる)。
【0175】 ある安定化アプローチは、酵素にこのようなイオンを提供する最終組成物中の
カルシウムおよび/またはマグネシウムイオンの水溶性供給源の使用である。カ
ルシウムイオンは一般に、マグネシウムイオンより有効であり、一種類の陽イオ
ンだけが用いられている場合には、本明細書中では好ましい。典型的洗剤組成物
、特に液体は、最終洗剤組成物1リットル当たり約1〜約30ミリモル、好まし
くは約2〜約20ミリモル、さらに好ましくは約8〜約12ミリモルのカルシウ
ム陽イオンを包含するが、混和される酵素の多数性、種類およびレベルを含めた
因子によって、変動も可能である。好ましくは水溶性カルシウムまたはマグネシ
ウム塩が用いられ、その例としては、例えば塩化カルシウム、水酸化カルシウム
、蟻酸カルシウム、リンゴ酸カルシウム、マレイン酸カルシウム、水酸化カルシ
ウムおよび酢酸カルシウム、さらに一般的には硫酸カルシウムまたはカルシウム
塩の例に対応するマグネシウム塩が用いられ得る。例えば、ある種類の界面活性
剤の脂切断作用を促進するために、カルシウムおよび/またはマグネシウムのレ
ベルを増大することも、もちろん有用であり得る。
【0176】 別の安定化アプローチは、ホウ酸塩種の使用による(米国特許第4,537,706号 (Severson)参照)。ホウ酸塩安定剤は、使用される場合、組成物の10%まで
またはそれ以上のレベルであり、さらに典型的には約3重量%のホウ酸またはそ
の他のホウ酸塩化合物、例えばボラックスまたはオルトボレートが液体洗剤使用
に適している。置換ホウ酸、例えばフェニルホウ素酸、ブタンホウ素酸、p−ブ
ロモフェニルホウ素酸等がホウ酸の代わりに用いられ、洗剤組成物中の総ホウ素
レベルの低減は、このような置換ホウ素誘導体の使用にもかかわらず、可能であ
る。
【0177】 さらに、0重量%〜約10重量%、好ましくは約0.01重量%〜約6重量%
の塩素漂白剤または酸素漂白剤スカベンジャーは、本発明の組成物に付加されて
、特にアルカリ条件下で、多くの水供給量中に存在する塩素漂白剤種が酵素を侵
食または不活性化しないようにし得る。水中の塩素レベルは、典型的には約0.
5ppm〜約1.75ppmの範囲で少量であり得る一方、食器洗浄中に酵素と
接触するようになる総容量の水中の利用可能な塩素は通常は多く、したがって、
使用中の酵素安定性が問題になり得る。
【0178】 適切な塩素スカベンジャー陰イオンは、アンモニウム陽イオンを含有する塩で
ある。これらは、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、チオ亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ヨウ化物
等のような還元物質、炭酸塩、アスコルビン酸塩等のような酸化防止剤、有機ア
ミン、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはそのアルカリ金属塩、
およびモノエタノールアミン(MEA)、およびそれらの混合物からなる群から
選択され得る。その他の慣用的スカベンジングイオン、例えば硫酸塩、重硫酸塩
、炭酸塩、重炭酸塩、過炭酸塩、硝酸塩、塩化物、ホウ酸塩、過ホウ酸ナトリウ
ム四水和物、過ホウ酸ナトリウム一水和物、過炭酸塩、リン酸塩、濃リン酸塩、
酢酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、蟻酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、サ
リチル酸塩等、およびそれらの混合物も用い得る。
【0179】その他の任意の成分 約5%以下の付加的レベルで通常用いられるその他の慣用的任意成分としては
、不透明剤、酸化防止剤、殺菌剤、染料、香料などが挙げられる。さらに、洗剤
ビルダーも0%〜約50%、好ましくは約2%〜約30%、最も好ましくは約5
%〜約15%の量で、本明細書中の組成物中に存在し得る。存在する洗剤ビルダ
ーを有さないことは、軽質液体またはゲル食器洗浄用洗剤組成物では典型的であ
る。しかしながら、マグネシウムまたはカルシウムイオンを含有するある種の組
成物は、ビシン/ビス(2−エタノール)ブリシン)、シトレートN−(2−ヒ
ドロキシルエチル)イミノ二酢酸(HIDA)、N−(2,3−ジヒドロキシ−
プロピル)ジエタノールアミン、1,2−ジアミノ−2−プロパノールN,N’
−テトラメチル−1,3−ジアミノ−2−プロパノール、N,N−ビス(2−ヒ
ドロキシエチル)グリシン(a.k.a.ビシン)およびN−トリス(ヒドロキ
シメチル)メチルグリシン(a.k.a.トリシン)からなる群から選択される
低レベルの、好ましくは0〜約10%、さらに好ましくは約0.5%〜約3%の
キレート化剤の付加的存在を必要とし得る。上記任意の混合物は許容可能である
【0180】組成物pH 本発明の食器洗浄用組成物は、一般に、約4〜11のpHの10%水性溶液を
提供する。さらに好ましくは、本明細書中の組成物は本質的にアルカリ性で、1
0%水性溶液はpH約7〜10.5である。
【0181】 本発明の食器洗浄用組成物は、用いる場合、すなわち希釈され汚れた食器に適
用される場合、食物汚れにより生じる酸性ストレスを受ける。7より高いpHの
組成物がより有効である場合、組成物中に、希釈溶液、すなわち組成物の約0.
1重量%〜0.4重量%水性溶液中に一般的により高いアルカリ性pHを提供し
得る緩衝剤を含有すべきである。この緩衝剤のpKa値は、組成物の所望のpH
値(上述のように確定される)より低い約0.5〜約1.0pH単位であるべき
である。好ましくは、緩衝剤のpKa値は、約7〜約9.5であるべきである。
これらの条件下で、緩衝剤は、その最小量を用いながら、pHを最も有効に制御
する。
【0182】 緩衝剤は、それ自体の資質によって活性洗剤であり得るし、あるいはそれは、
アルカリ性pHを保持するためにこの組成物中に単独で用いられる低分子量の、
有機または無機物質であり得る。本発明の組成物のために好ましい緩衝剤は、窒
素含有物質である。いくつかの例は、アミノ酸または低級アルコールアミン、例
えばモノ−、ジ−およびトリ−エタノールアミンである。有用な無機緩衝剤/ア
ルカリ性供給源としては、アルカリ金属炭酸塩、例えば炭酸ナトリウムが挙げら
れる。
【0183】 緩衝剤は、使用される場合は、組成物の重量の約0.1重量%〜15重量%、
好ましくは約1重量%〜10重量%、最も好ましくは約2重量%〜8重量%のレ
ベルで、本明細書中の本発明の組成物中に存在する。
【0184】 特に好ましい緩衝剤は、有機ジアミンとして既知の種類の物質である。好まし
い有機ジアミンは、pK1およびpK2が約8.0〜約11.5の範囲、好まし
くは約8.4〜約11の範囲、さらに好ましくは約8.6〜約10.75の範囲
である。性能および供給を考慮して好ましい物質は、1,3プロパンジアミン(
pK1=10.5;pK2=8.8)、1,6−ヘキサンジアミン(pK1=1
1;pK2=10)、1,3ペンタンジアミン(ダイテックEP)(pK1=1
0.5;pK2=8.9)、2−メチル1,5ペンタンジアミン(ダイテックA
)(pK1=11.2;pK2=10.0)である。その他の好ましい物質は、
4〜C8の範囲のアルキレンスペーサーを有する第一級/第一級ジアミンである
。概して、第一級ジアミンは、第二および第三級ジアミンより好ましい、と考え
られる。
【0185】pK1およびpK2の定義 本明細書中で用いる場合、「pK1」および「pK2」とは、「pKa」とし
て当業者に集合的に既知の種類の量である。pKaは、化学業界の当業者に一般
的に知られているような方法で本明細書中で用いられる。本明細書中で参照され
る値は、文献から、例えば“Critical Stability Constants; Volume 2, Amines
”by Smith and Martel, Plenum Press, NY and London, 1975から得られる。p
Kaに関するさらなる情報は、例えば、ジアミンの供給元であるDupontにより供
給される情報のように、関連会社の文献から得られる。
【0186】 本明細書中での運用定義として、ジアミンのpKaは、25℃のすべての水性
溶液中で、0.1〜0.5Mのイオン強度に関して特定される。pKaは、温度
およびイオン強度に伴って変わり得る平衡定数である。したがって、文献で報告
された値は、時としては、測定方法および条件によって一致しない。曖昧さを排
除するために、本発明のpKaに関して用いられる関連条件および/または参照
は、本明細書中で、または“Critical Stability Constants; Volume 2, Amines
”定義されるものとする。測定の典型的な一つの方法は、水酸化ナトリウムを用
いた酸の電位差計滴定、“The Chemist’s Ready Reference Handbook”by Shug
ar and Dean, McGraw Hill, NY, 1990で述べられ、参照されるような適切な方法
によるpKaの確定である。
【0187】 約8.0より低い値にpK1およびpK2を下げる置換および構造的修飾は望
ましくなく、性能の損失を生じる。これは、カルボキシル化ジアミン、ヒドロキ
シエチル置換ジアミン、スペーサー基の窒素に対してβ(およびγほどでない)
位置に酸素を有するジアミン(例えばジェフアミンEDR148)を生じる置換
を含み得る。さらに、エチレンジアミンを基礎にした物質は適していない。 本明細書中で有用なジアミンは、以下の構造により定義され得る:
【0188】
【化24】
【0189】 式中、R1〜R4は独立にH、メチル、−CH3CH2およびエチレンオキシドか
ら選択され、CxおよびCyは独立にメチレン基または分枝鎖アルキル基から選択
され、この場合x+yは約3〜約6であり、Aは任意に存在し、ジアミンpKa
を所望の範囲に調整するために選択される電子供与または求引部分から選択され
る。Aが存在する場合には、xおよびyはともに1またはそれ以上である。 好ましいジアミンの例としては、以下のものが挙げられる:
【0190】
【化25】
【0191】 ほぼ中性pH範囲(7〜8)で、Ca/Mgに代わるほぼ等モルの置換として
試験した場合、有機ジアミンは、Ca/Mgと等価の脂クリーニング性能しか提
供しなかった。この達成は、Ca/Mgの使用により、またはpH8より低い有
機ジアミンの使用、またはpH8より低い有機ジアミン二酸塩の使用にでは可能
でない。
【0192】 好ましくは、本明細書中で用いられるジアミンは、純粋であるかまたは不純物
を含有しない。「純粋」とは、ジアミンが97%を超える純度、すなわち、好ま
しくは98%、さらに好ましくは99%、もっとさらに好ましくは99.5%、
不純物を含有しないことを意味する。市販供給ジアミン中に存在し得る不純物の
例としては、2−メチル−1,3−ジアミノブタンおよびアルキルヒドロピリミ
ジンが挙げられる。さらに、ジアミンは、ジアミン分解およびアンモニア生成を
避けるために酸化反応体を含有すべきでない、と考えられる。さらに、アミンオ
キシドおよび/またはその他の界面活性剤が存在する場合、アミンオキシドまた
は界面活性剤は過酸化水素非含有であるべきである。アミンオキシドまたはアミ
ンオキシドの界面活性剤ペースト中の過酸化水素の好ましいレベルは、0〜40
ppm、さらに好ましくは0〜15ppmである。アミンオキシドおよびベタイ
ン中のアミン不純物は、存在する場合は、過酸化水素に関して上述のレベルに最
小限化されるべきである。本明細書中の組成物は、空気からの酸素の取込みとそ
の後のジアミン酸化による熟成時のアンモニウム生成を防止するために、酸化防
止剤を付加的に含有し得る。
【0193】組成物調製 本明細書中の液体またはゲル食器洗浄用洗剤組成物は、適切な攪拌を用いて如
何なる便利な順にも必須成分と任意成分を一緒に併合して均質物質を生成するこ
とにより、調製され得る。本明細書に開示した種類の洗剤組成物を製造するため
の、このような組成物の種々の構成成分を調製するための好ましい方法は、米国
特許第5,474,710号(Ofosu-Asante、1995年12月12日発行)に非常に詳細に記載 されている。大部分は本発明の中鎖分枝鎖界面活性剤の化学的特性のために、本
明細書に記載した液体洗剤組成物は、約10℃より高い温度で一相で存在し、使
用中は、ほとんどまたは全く性能の低下を伴うことなく、少なくとも約40gp
gの硬度を有する水で希釈される。
【0194】食器洗浄方法 汚れた食器を有効量の、典型的には約0.5ml〜約20ml(処理される食
器25枚当たりで)、好ましくは約3ml〜約10mlの本発明の洗剤組成物と
接触させることができる。使用される液体洗剤組成物の実際量は使用者の判断に
基づいており、典型的には、組成物の特定の製品処方、例えば組成物中の有効成
分の濃度、清浄にされるべき汚れた食器の数、食器の上の汚れの程度等の因子に
よっている。特定の製品処方は、順次、組成物製品のための意図される市場(す
なわち、米国、欧州、日本等)といったような多数の因子によっている。本発明
の洗剤組成物が食器を清浄にするために用いられ得る典型的方法の例を以下に示
す。これらの例は、説明のためのものであって、限定されるべきものではない。
【0195】 典型的な米国での適用では、約3ml〜約15ml、好ましくは約5ml〜約
10mlの液体洗剤組成物を、約5,000ml〜約20,000ml、さらに
典型的には約10,000ml〜約15,000mlの範囲の容積能力を有する
シンク内で、約1,000ml〜約10,000ml、さらに典型的には約3,
000ml〜約5,000mlの水と併合する。洗剤組成物は、約21重量%〜
約44重量%、好ましくは約25重量%〜約40重量%の界面活性剤混合物濃度
を有する。汚れた食器を、洗剤組成物と水を含有するシンクに浸し、そこで、食
器の汚れた表面を布、スポンジまたは類似製品と接触させることにより、食器を
清浄にする。布、スポンジまたは類似製品は、食器表面と接触される前に洗剤組
成物および水混合物中に浸漬されてもよく、典型的には、約1〜約10秒間の範
囲の時間、食器表面と接触させられるが、実際の時間は各々の用途および使用者
により変わる。布、スポンジまたは類似製品の食器表面への接触は、好ましくは
、食器表面の同時こすり洗いを伴う。
【0196】 典型的な欧州での市場適用では、約3ml〜約15ml、好ましくは約3ml
〜約10mlの液体洗剤組成物を、約5,000ml〜約20,000ml、さ
らに典型的には約10,000ml〜約15,000mlの範囲の容積能力を有
するシンク内で、約1,000ml〜約10,000ml、さらに典型的には約
3,000ml〜約5,000mlの水と併合する。洗剤組成物は、約20重量
%〜約50重量%、好ましくは約30重量%〜約40重量%の界面活性剤混合物
濃度を有する。汚れた食器を、洗剤組成物と水を含有するシンクに浸し、そこで
、食器の汚れた表面を布、スポンジまたは類似製品と接触させることにより、食
器を清浄にする。布、スポンジまたは類似製品は、食器表面と接触される前に洗
剤組成物および水混合物中に浸漬されてもよく、典型的には、約1〜約10秒間
の範囲の時間、食器表面と接触させられるが、実際の時間は各々の用途および使
用者により変わる。布、スポンジまたは類似製品の食器表面への接触は、好まし
くは、食器表面の同時こすり洗いを伴う。
【0197】 典型的なラテンアメリカでの市場適用では、約1ml〜約50ml、好ましく
は約2ml〜約10mlの液体洗剤組成物を、約500ml〜約5,000ml
、さらに典型的には約500ml〜約2,000mlの範囲の容積能力を有する
ボウル内で、約50ml〜約2,000ml、さらに典型的には約100ml〜
約1,000mlの水と併合する。洗剤組成物は、約5重量%〜約40重量%、
好ましくは約10重量%〜約30重量%の界面活性剤混合物濃度を有する。汚れ
た食器を、洗剤組成物と水を含有するシンクに浸し、食器の汚れた表面を布、ス
ポンジまたは類似製品と接触させることにより、食器を清浄にする。布、スポン
ジまたは類似製品は、食器表面と接触される前に洗剤組成物および水混合物中に
浸漬されてもよく、典型的には、約1〜約10秒間の範囲の時間、食器表面と接
触させられるが、実際の時間は各々の用途および使用者により変わる。布、スポ
ンジまたは類似製品の食器表面への接触は、好ましくは、食器表面の同時こすり
洗いを伴う。
【0198】 世界中で用いられる別の食器洗浄方法には、清浄されるべき汚れた食器上に、
そのままのまたは計量分配ボトル中で希釈した本発明の洗剤組成物の直接適用が
含まれる。これは、典型的には約1〜約5秒間の時間の間、別々の量の未希釈の
または多少希釈した液体食器洗浄用組成物中へ直接入れられる、スポンジまたは
皿洗い布のような液体食器洗浄用洗剤を吸収するための用具の使用を伴うことが
できる。吸収用具と、その結果として未希釈または多少希釈した液体食器洗浄用
組成物を次に、別々に汚れた食器の各々の表面と接触させて、食物汚れを除去す
ることができる。吸収用具は、典型的には、約1〜約10秒間の範囲の時間、各
食器表面と接触させられるが、実際の時間は食器の汚れの程度といったような因
子によっている。吸収用具と食器表面との接触は、好ましくは、同時こすり洗い
を伴う。接触およびこすり洗いの前に、この方法は、任意の液体食器洗浄用洗剤
を含有しない水浴中への汚れた食器の浸漬を包含してもよい。洗浄後、食器は流
水下で濯がれ得る。 以下の実施例は本発明に有用な種々の化合物および、種々の化合物を包含する
組成物を合成する方法を提供するものである。これらの実施例は、本発明を説明
し、かつその理解を促すものであるが、それらは、別記しない限り、本発明の範
囲を限定するものではない。本明細書中で用いられる部、パーセンテージおよび
比率はすべて、別記しない限り、重量%として表される。
【0199】 [実施例I] ナトリウム7−メチルトリデシルエトキシル化(E2)およびスルフェートの調
製 (6−ヒドロキシヘキシル)トリフェニルホスホニウムブロミドの合成 窒素注入口、冷却器、温度計、機械的攪拌装置および窒素排出口を装備した5
Lの三口丸底フラスコ中に、6−ブロモ−1−ヘキサノール(500g、2.7
6mol)、トリフェニルホスフィン(768g、2.9mol)およびアセト
ニトリル(1800ml)を窒素下で付加する。反応混合物を、72時間加熱還
流する。反応混合物を室温に冷却し、5Lビーカーに移す。生成物を、10℃で
無水エチルエーテル(1.5L)から再結晶化する。真空濾過し、その後エチル
エーテルで洗浄して、真空炉中で50℃で2時間乾燥して、1140gの所望の
物質を白色結晶として得る。
【0200】 7−メチルトリデセン−1−オールの合成 機械的攪拌装置、窒素注入口、滴下漏斗、温度計および窒素排出口を装備した
乾燥5L三口丸底フラスコ中に、鉱油中の60%水素化ナトリウム(1.76m
ol)70.2gを付加する。ヘキサンで洗浄することにより、鉱油を除去する
。無水ジメチルスルホキシド(500ml)をフラスコに付加し、水素の発生が
停止するまで、混合物を70℃に加熱する。反応混合物を室温に冷却し、その後
1Lの無水テトラヒドロフランを付加する。(6−ヒドロキシヘキシル)トリフ
ェニルホスホニウムブロミド(443.4g、1mol)を、温無水ジメチルス
ルホキシド(50℃、500ml)とともにスラリー化して、それを25〜30
℃に保持しながら滴下漏斗を通して反応混合物に徐々に付加する。混合物を室温
で30分間攪拌し、この時点で2−オクタノン(140.8g、1.1mol)
を、滴下漏斗を通して徐々に付加する。反応はわずかに発熱性で、25〜30℃
に保持するためには冷却する必要がある。混合物を18時間攪拌した後、攪拌し
ながら、1Lの精製水を含有する5Lビーカー中に注ぎ入れる。油相(上部)を
分離漏斗中で分離させて、水相を取り出す。水相をヘキサン(500ml)で洗
浄し、有機相を分離して、水洗からの油相と併合する。有機混合物を次に水で3
回(各々500ml)抽出し、その後真空蒸留して、140℃、1mmHgで透
明油状物質(110g)を収集する。
【0201】 7−メチルトリデセン−1−オールの水素化 3L揺動オートクレーブライナー中に、7−メチルトリデセン−1−オール(
108g、0.508mol)、メタノール(300ml)およびプラチナオン
カーボン(10重量%、35g)を付加する。混合物を、1200psigの水
素下で180℃で13時間、水素添加し、冷却して、セライト545を通して真
空濾過し、適切にはメチレンクロリドを用いて、セライト545を洗浄する。必
要な場合、濾過を反復して、微量のPt触媒を排除し、硫酸マグネシウムを用い
て生成物を乾燥する。生成物の溶液を回転蒸発器で濃縮し、透明油(104g)
を得る。
【0202】 7−メチルトリデカノールのアルコキシル化 窒素注入口、機械的攪拌装置、および温度計およびガス排出口を装備したy字
管を装備した乾燥1L三口丸底フラスコ中に、前工程からのアルコールを付加す
る。微量の水分を除去するために、80〜100℃で30分間、窒素を用いてア
ルコールをパージする。窒素清掃を継続しながら、金属ナトリウムを触媒として
付加して、120〜140℃で攪拌しながら融解させる。激しく攪拌しながら、
120〜140℃の反応温度を保持しながら、エチレンオキシドガスを140分
で付加する。正確な重量(=2当量のエチレンオキシド)が付加された後、試料
が冷却されるときに、20〜30分間、窒素を装置に通して清掃させる。所望の
7−メチルトリデシルエトキシレート(平均2エトキシレート/分子)生成物を
次に収集する。7−メチルトリデシルエトキシレートは、n−テトラデカノール
エトキシレート(E2)とブレンドして、少なくとも25%の直鎖アルコールを
含有する組成物を生じる。
【0203】 7−メチルトリデシルおよびn−テトラデカノールエトキシレート(E2)の硫
酸化 窒素注入口、滴下漏斗、温度計、機械的攪拌装置および窒素排出口を装備した
乾燥1L三首丸底フラスコ中に、クロロホルムおよび前工程からの7−メチルト
リデシルエトキシレート(E2)およびn−テトラデカノールエトキシレート(
E2)を付加する。氷浴を用いて25〜30℃の温度を保持しながら、クロロス
ルホン酸を徐々に攪拌混合物に付加する。HCl発生が停止したら、25〜30
℃の温度を保持しながら、水中5%濃度のアリコートが10.5のpHを保持す
るまで、ナトリウムメトキシド(メタノール中25%)を徐々に付加する。混合
物に、熱エタノール(55℃)を付加し、直ちに真空濾過する。回転蒸発器で濾
液をスラリーに濃縮し、冷却後、エチルエーテル中に注ぎ入れる。混合物を5℃
に冷却し、真空濾過して、所望の7−メチルトリデシル/n−テトラデシルエト
キシレート(平均2エトキシレート/分子)スルフェート、ナトリウム塩、生成
物を提供する。
【0204】 実施例II Sasol Chemical Industries Prop. Ltd.(”Sasol”)アルコール試料からの中 鎖分枝鎖C12,13およびC14,15のナトリウムアルコールスルフェート、アルコー
ルエトキシレートおよびナトリウムアルコールエトキシスルフェートの調製 約35重量%〜約45重量%の直鎖界面活性剤のうどを含有するアルコール試
料は、Sasolから得られ、特許WO97/01521に記載されているようなフィッシャ ー−トロプシュ法により、そしてSasol R&D technical product bulletin dated
October 1, 1996 entitled SASOL DETERGENT ASCOHOLSにしたがって生成される
αオレフィンのヒドロホルミル化により調製された。ナトリウムアルキルスルフ
ェート、アルコールエトキシレートおよびナトリウムアルキルエトキシスルフェ
ートは、ともにC12,13およびC14,15のアルコールから合成された。
【0205】 SasolC12,13のアルコールの硫酸化 ガス注入口、滴下漏斗、機械的攪拌装置、ならびに温度計およびガス排出口を
装備したy字管を装備した乾燥2L三首丸底フラスコ中に、 SasolC12,13のア ルコール(234.0g、1.2mol)およびジエチルエーテル(250ml
)を付加する。氷水浴を用いて5〜15℃の反応温度を保持しながら、クロロス
ルホン酸(146.8g、1.26mol)を攪拌混合物に徐々に付加する。ク
ロロスルホン酸を付加後、徐々の窒素清掃および真空(10〜15インチHg)
がHClを除去し始める。さらに、温水浴の付加により反応物を30〜40℃に
温める。約45分後、真空を25〜30インチHgに増大して、さらに45分間
保持する。酸性反応混合物を、激しく攪拌中の25%ナトリウムメトキシド(2
85.1g、1.32mol)およびメタノール(600ml)のビーカ―に徐
々に注ぎ入れ、それを氷水浴中で冷却する。pH>12が確証された後、溶液を
約30分間攪拌し、その後ステンレス鍋に注ぎ入れる。ヒュームフード中で一夜
、溶媒のほとんどを蒸発させる。翌朝、試料をガラス皿に移して、真空乾燥炉中
に入れる。試料を、25〜30インチHg真空で40〜60℃で終日および一夜
乾燥させる。321gの黄色粘着性固体を瓶詰め後、catSO3分析は、試料 が約93%活性であることを示す。試料のpHは約9.5である。
【0206】 SasolC12,13のアルコールのE3へのエトキシル化 ガス注入口、機械的攪拌装置、ならびに温度計およびガス排出口を備えたy字
管を装備した乾燥1L三首丸底フラスコ中に、 SasolC12,13のアルコール(1 95.0g、1.0mol)を付加する。微量の水分を除去するために、60〜
80℃で約30分間、窒素を用いてアルコールをパージする。窒素清掃を継続し
ながら、金属ナトリウム(1.2g、0.05mol)を触媒として付加して、
120〜140℃で攪拌しながら融解させる。激しく攪拌しながら、120〜1
40℃の反応温度を保持しながら、エチレンオキシドガス(132.0g、3.
0mol)を180分で付加する。正確な重量のエチレンオキシドを付加後、試
料が冷却されるときに、20〜30分間、窒素を装置に通して清掃させる。金色
液体生成物(323.0g、0.988mol)を窒素下で瓶詰めする。
【0207】 SasolC12,13のアルコールエトキシレート(E3)の硫酸化 ガス注入口、滴下漏斗、機械的攪拌装置、ならびに温度計およびガス排出口を
備えたy字管を装備した乾燥2L三首丸底フラスコ中に、SasolC12,13のエトキ
シレート(E3)(261.6g、0.8mol)およびジエチルエーテル(3
00ml)を付加する。氷水浴を用いて5〜15℃の反応温度を保持しながら、
クロロスルホン酸(97.9g、0.84mol)を攪拌混合物に徐々に付加す
る。クロロスルホン酸を付加後、徐々の窒素清掃および真空(10〜15インチ
Hg)がHClを除去し始める。さらに、温水浴の付加により反応物を30〜4
0℃に温める。約45分後、真空を25〜30インチHgに増大して、さらに4
5分間保持する。酸性反応混合物を、激しく攪拌中の25%ナトリウムメトキシ
ド(190.1g、0.88mol)およびメタノール(400ml)のビーカ
―に徐々に注ぎ入れ、それを氷水浴中で冷却する。pH>12が確証された後、
溶液を約30分間攪拌し、その後ステンレス鍋に注ぎ入れる。ヒュームフード中
で一夜、ほとんどの溶媒を蒸発させる。翌朝、試料をガラス皿に移して、真空乾
燥炉中に入れる。試料を、25〜30インチHg真空で40〜60℃で終日およ
び一夜乾燥させる。304gの黄色粘着性固体を瓶詰め後、catSO3分析は 、試料が約95%活性であることを示す。試料のpHは約10.1である。
【0208】 SasolC14,15のアルコールの硫酸化 ガス注入口、滴下漏斗、機械的攪拌装置、ならびに温度計およびガス排出口を
備えたy字管を装備した乾燥500ml三首丸底フラスコ中に、 SasolC14,15 のアルコール(87.2g、0.4mol)およびジエチルエーテル(150m
l)を付加する。氷水浴を用いて5〜15℃の反応温度を保持しながら、クロロ
スルホン酸(48.9g、0.42mol)を攪拌混合物に徐々に付加する。ク
ロロスルホン酸を付加後、徐々の窒素清掃および真空(10〜15インチHg)
がHClを除去し始める。さらに、温水浴の付加により反応物を30〜40℃に
温める。約45分後、真空を25〜30インチHgに増大して、さらに45分間
保持する。酸性反応混合物を、激しく攪拌中の25%ナトリウムメトキシド(9
5.0g、0.44mol)およびメタノール(300ml)のビーカ―に徐々
に注ぎ入れ、それを氷水浴中で冷却する。pH>12が確証された後、溶液を約
30分間攪拌し、その後ステンレス鍋に注ぎ入れる。ヒュームフード中で一夜、
ほとんどの溶媒を蒸発させる。翌朝、試料をガラス皿に移して、真空乾燥炉中に
入れる。試料を、25〜30インチHg真空で40〜60℃で終日および一夜乾
燥させる。108gの金色粘着性固体を瓶詰め後、catSO3分析は、試料が 約89%活性であることを示す。試料のpHは約9.8である。
【0209】 SasolC14,15のアルコールのE2.5へのエトキシル化 ガス注入口、機械的攪拌装置、ならびに温度計およびガス排出口を備えたy字
管を装備した乾燥1L三首丸底フラスコ中に、 SasolC14,15のアルコール(2 18.0g、1.0mol)を付加する。微量の水分を除去するために、60〜
80℃で約30分間、窒素を用いてアルコールをパージする。窒素清掃を継続し
ながら、金属ナトリウム(1.2g、0.05mol)を触媒として付加して、
120〜140℃で攪拌しながら融解させる。激しく攪拌しながら、120〜1
40℃の反応温度を保持しながら、エチレンオキシドガス(110.0g、2.
5mol)を140分で付加する。正確な重量のエチレンオキシドを付加後、試
料が冷却されるときに、20〜30分間、窒素を装置に通して清掃させる。琥珀
色液体生成物(323.1g、0.985mol)を窒素下で瓶詰めする。
【0210】 SasolC14,15のアルコールエトキシレート(E2.5)の硫酸化 ガス注入口、滴下漏斗、機械的攪拌装置、ならびに温度計およびガス排出口を
備えたy字管を装備した乾燥500ml三首丸底フラスコ中に、SasolC14,15
エトキシレート(E2.5)(72.2g、0.22mol)およびジエチルエ
ーテル(150ml)を付加する。氷水浴を用いて5〜15℃の反応温度を保持
しながら、クロロスルホン酸(26.8g、0.23mol)を攪拌混合物に徐
々に付加する。クロロスルホン酸を付加後、徐々の窒素清掃および真空(10〜
15インチHg)がHClを除去し始める。さらに、温水浴の付加により反応物
を30〜40℃に温める。約45分後、真空を25〜30インチHgに増大して
、さらに45分間保持する。酸性反応混合物を、激しく攪拌中の25%ナトリウ
ムメトキシド(51.8g、0.24mol)およびメタノール(300ml)
のビーカ―に徐々に注ぎ入れ、それを氷水浴中で冷却する。pH>12が確証さ
れた後、溶液を約30分間攪拌し、その後ステンレス鍋に注ぎ入れる。ヒューム
フード中で一夜、ほとんどの溶媒を蒸発させる。翌朝、試料をガラス皿に移して
、真空乾燥炉中に入れる。試料を、25〜30インチHg真空で40〜60℃で
終日および一夜乾燥させる。94gの黄色粘着性固体を瓶詰め後、catSO3 分析は、試料が約91%活性であることを示す。試料のpHは約10.3である
【0211】 [実施例III] 本発明の中鎖分枝鎖界面活性剤を包含する軽質液体食器洗浄用洗剤組成物を調
製する:
【0212】
【表1】
【0213】 [実施例IV] 以下の液体洗剤組成物を製造する:
【0214】
【表2】
【0215】
【表3】
【0216】 ジアミンは以下から選択される:ジメチルアミノプロピルアミン、1,6−ヘ
キサンジアミン、1,3−プロパンジアミン、2−メチル1,5−ペンタンジア
ミン、1,3−ペンタンジアミン、1−メチルジアミノプロパン。 アミラーゼは以下から選択される:テルマミル(商品名)、ファンガミル(商
品名)、デュラミル(商品名)、バン(商品名)ならびに、WO95/26397および
、Novo NordiskPCT/DK96/00056による同時係属中出願に記載されているα
アミラーゼ酵素。
【0217】 リパーゼは以下から選択される:アマノ−P、M1リパーゼ(商品名)、リポ
マックス(商品名)、リポラーゼ(商品名)、米国特許第08/341,826に記載され
ているようなHumicola lanuginosaから得られる元のリパーゼのD96L−脂質 分解酵素変異体、およびHumicola lanuginosaDSM4106株。
【0218】 プロテアーゼは以下から選択される:サビナーゼ(商品名)、マキサターゼ(
商品名)、マキサカル(商品名)、マキサペン15(商品名)、サブチリシンB
PNおよびBPN’、プロテアーゼB、プロテアーゼA、プロテアーゼD、プリ
マーゼ(商品名)、デュラザイム(商品名)、オプチクリーン(商品名)、およ
びオプチマーゼ(商品名)、およびアルカラーゼ(商品名)。
【0219】 ヒドロトープは、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、クメンスルホ
ン酸、キシレンスルホン酸のナトリウム、カリウム、アンモニウムまたは水溶性
置換アンモニウム塩から選択される。 DTPAは、ジエチレントリアミンペンタアセテートキレート化剤である。
【0220】 [実施例V] 以下の液体洗剤組成物を作製する。
【0221】
【表4】
【0222】
【表5】
【0223】 ジアミンは以下から選択される:ジメチルアミノプロピルアミン、1,6−ヘ
キサンジアミン、1,3−プロパンジアミン、2−メチル1,5−ペンタンジア
ミン、1,3−ペンタンジアミン、1−メチルジアミノプロパン。
【0224】 アミラーゼは以下から選択される:テルマミル(商品名)、ファンガミル(商
品名)、デュラミル(商品名)、バン(商品名)ならびに、WO95/26397および
、Novo NordiskPCT/DK96/00056による同時係属中出願に記載されているα
アミラーゼ酵素。
【0225】 リパーゼは以下から選択される:アマノ−P、M1リパーゼ(商品名)、リポ
マックス(商品名)、リポラーゼ(商品名)、米国特許第08/341,826に記載され
ているようなHumicola lanuginosaから得られる元のリパーゼのD96L−脂質 分解酵素変異体、およびHumicola lanuginosaDSM4106株。
【0226】 プロテアーゼは以下から選択される:サビナーゼ(商品名)、マキサターゼ(
商品名)、マキサカル(商品名)、マキサペン15(商品名)、サブチリシンB
PNおよびBPN’、プロテアーゼB、プロテアーゼA、プロテアーゼD、プリ
マーゼ(商品名)、デュラザイム(商品名)、オプチクリーン(商品名)、およ
びオプチマーゼ(商品名)、およびアルカラーゼ(商品名)。
【0227】 ヒドロトープは、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、クメンスルホ
ン酸、キシレンスルホン酸のナトリウム、カリウム、アンモニウムまたは水溶性
置換アンモニウム塩から選択される。 DTPAは、ジエチレントリアミンペンタアセテートキレート化剤である。
【0228】 [実施例VI] 以下の液体洗剤組成物を作製する。
【0229】
【表6】
【0230】 ジアミンは以下から選択される:ジメチルアミノプロピルアミン、1,6−ヘ
キサンジアミン、1,3−プロパンジアミン、2−メチル1,5−ペンタンジア
ミン、1,3−ペンタンジアミン、1−メチルジアミノプロパン。
【0231】 アミラーゼは以下から選択される:テルマミル(商品名)、ファンガミル(商
品名)、デュラミル(商品名)、バン(商品名)およびWO95/26397に、Novo N
ordiskPCT/DK96/00056による同時係属中出願に記載されているαアミラー
ゼ酵素。
【0232】 リパーゼは以下から選択される:アマノ−P、M1リパーゼ(商品名)、リポ
マックス(商品名)、リポラーゼ(商品名)、米国特許第08/341,826に記載され
ているようなHumicola lanuginosaから得られる元のリパーゼのD96L−脂質 分解酵素変異体、およびHumicola lanuginosaDSM4106株。
【0233】 プロテアーゼは以下から選択される:サビナーゼ(商品名)、マキサターゼ(
商品名)、マキサカル(商品名)、マキサペン15(商品名)、サブチリシンB
PNおよびBPN’、プロテアーゼB、プロテアーゼA、プロテアーゼD、プリ
マーゼ(商品名)、デュラザイム(商品名)、オプチクリーン(商品名)、およ
びオプチマーゼ(商品名)、およびアルカラーゼ(商品名)。
【0234】 ヒドロトープは、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、クメンスルホ
ン酸、キシレンスルホン酸のナトリウム、カリウム、アンモニウムまたは水溶性
置換アンモニウム塩から選択される。 DTPAは、ジエチレントリアミンペンタアセテートキレート化剤である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 3/37 C11D 3/37 3/43 3/43 (71)出願人 ONE PROCTER & GANBL E PLAZA,CINCINNATI, OHIO,UNITED STATES OF AMERICA (72)発明者 クライプ,トーマス アントニー アメリカ合衆国オハイオ州、ラブランド、 スリー、チムニーズ、レーン 599 (72)発明者 シェパー,ウィリアム マイケル アメリカ合衆国インディアナ州、ローレン スバーグ、ピクニック、ウッズ、ドライブ 2393 (72)発明者 スティッダム,ロバート エマーソン アメリカ合衆国インディアナ州、ローレン スバーグ、ジョージタウン、ロード 20377 (72)発明者 コナー,ダニエル ステッドマン アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 セージメドー、ドライブ 9217 Fターム(参考) 4H003 AB27 AB31 AC08 AC13 AC17 AD04 BA12 BA15 DA17 DB02 EA19 EB07 EB13 EB22 EB34 ED02 ED28

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の、 A) 少なくとも10重量%の分枝鎖界面活性剤混合物を含む5重量%〜70
    重量%の界面活性剤系であって、前記分枝鎖界面活性剤混合物は中鎖分枝鎖およ
    び直鎖界面活性剤化合物を特徴とし、前記直鎖化合物が分枝鎖界面活性剤混合物
    の25重量%よりも多く70重量%未満であり、前記中鎖分枝鎖化合物が次式: Ab−B (式中、Abは、最長鎖と少なくとも1つの短鎖とに分けられる総炭素数9〜1 8の疎水性部分であって、最長鎖の炭素数が8〜17の範囲であり、最長鎖から
    分枝する1つ又はそれ以上のC1〜C3のアルキル部分が存在するが、但し分枝す
    るアルキル部分の少なくとも1つは、−B部分に結合される1番目の炭素から数
    えて3位の炭素から、位置ω−2(ここで、ωは末端炭素である)の炭素までの
    範囲内での位置で最長直鎖の炭素に直接結合され、 Bは、OSO3M、(EO/PO)mOSO3Mおよびそれらの混合物( ここで、EO/POはエトキシ、プロポキシおよびそれらの混合物から成る群か
    ら選択されるアルコキシ部分であり、そしてmは少なくとも0.01〜30であ
    り、 Mは水素または塩生成陽イオンである)から成る群から選択される親水性 部分であるが、 但し、分枝鎖界面活性剤混合物中のAb部分の平均総炭素数は12〜1 4.5の範囲内である) を有するものである界面活性剤系; B) 0.1%〜8%のアルキルジメチルアミンオキシドおよび0.05%〜
    2%のマグネシウムイオン;ならびに、 C) 30重量%〜95重量%の水性液体担体、 を特徴とする水性軽質液体洗剤組成物。
  2. 【請求項2】 C8〜C18のポリヒドロキシ脂肪酸アミド、 C8〜C18のア ルコールエトキシレートおよびそれらの組合せからなる群から選択される界面活
    性剤を包含する1重量%〜10重量%の非イオン性界面活性剤構成成分をさらに
    特徴とする請求項1記載の液体洗剤組成物。
  3. 【請求項3】 ベタイン界面活性剤、アルカノール脂肪酸アミド、 C8〜C 22 のアルキルポリグリコシドおよびそれらの組合せからなる群から選択される1
    重量%〜10重量%の起泡増進剤/安定剤をさらに特徴とする請求項1記載の液
    体洗剤組成物。
  4. 【請求項4】 エチレンジアミンと縮合して分子量4000〜6000およ
    びHLB10〜20を有するブロックコポリマーを形成するエチレンオキシドお
    よびプロピレンオキシドを特徴とする0.2重量%〜0.8重量%の高分子界面
    活性剤をさらに特徴とする請求項1記載の液体洗剤組成物。
  5. 【請求項5】 前記マグネシウムイオンは、pK1およびpK2(ここで、
    pK1およびpK2はともに8.0〜11.5の範囲である)を有する有効量の
    低分子量有機ジアミンと置換され、該組成物が10%水性溶液として測定した場
    合に8.0から12までのpHを有し、ここで前記ジアミンは以下の: 【化1】 (式中、R1〜R4は各々独立にH、メチル、エチルおよびエチレンオキシド基か
    ら選択され、CxおよびCyは各々独立にメチレン基または分枝鎖アルキル基から
    選択され、この場合x+yは3〜6であり、Aは、任意に存在し、pK1および
    pK2が所望の範囲内となるように選択された電子供与または求引部分から選択
    されるが、但し、Aが存在する場合にはxおよびyはともに2以上である)から
    なる群から選択される請求項1記載の液体洗剤組成物。
  6. 【請求項6】 前記ジアミンは以下の: 【化2】 からなる群から選択される請求項5記載の液体洗剤組成物。
  7. 【請求項7】 前記水性液体担体が、アルカリ金属およびカルシウムキシレ
    ンならびにトルエンスルホネートから選択された液体洗剤組成物の0.5重量%
    〜8重量%のヒドロトロープと、C1〜C4アルカノールから選択された液体洗剤
    組成物の1重量%〜8重量%の溶媒と、をさらに含む請求項1に記載の液体洗剤
    組成物。
  8. 【請求項8】 前記中鎖分枝鎖界面活性剤のAb部分は次式: 【化3】 (式中、R、R1およびR2分枝鎖を含めたこの式の分枝鎖アルキル部分の総炭素
    数は10〜17であり、 R、R1およびR2が各々独立に水素およびC1〜C3の アルキルから選択され、好ましくはメチルであるが、但しR、R1およびR2はす
    べて水素というわけでなく、zが0である場合には、少なくともRまたはR1は 水素ではなく;wは0〜10の整数であり、xは0〜10の整数であり;yは0
    〜10の整数であり;zは0〜10の整数であり、w+x+y+zが5〜10で
    ある) を有する分枝鎖アルキル部分である請求項1記載の液体洗剤組成物。
  9. 【請求項9】 中鎖分枝鎖界面活性剤化合物のAb部分は以下の: 【化4】 (式中、a、b、dおよびeは整数で、a+bは8〜13であり、d+eは6〜
    11であって;この場合、 a+b=8である場合、aは2〜7の整数であり、bは1〜6の整数であり; a+b=9である場合、aは2〜8の整数であり、bは1〜7の整数であり; a+b=10である場合、aは2〜9の整数であり、bは1〜8の整数であり
    ; a+b=11である場合、aは2〜10の整数であり、bは1〜9の整数であ
    り; a+b=12である場合、aは2〜11の整数であり、bは1〜10の整数で
    あり; a+b=13である場合、aは2〜12の整数であり、bは1〜11の整数で
    あり; d+e=6である場合、dは2〜5の整数であり、eは1〜4の整数であり; d+e=7である場合、dは2〜6の整数であり、eは1〜5の整数であり; d+e=8である場合、dは2〜7の整数であり、eは1〜6の整数であり; d+e=9である場合、dは2〜8の整数であり、eは1〜7の整数であり; d+e=10である場合、dは2〜9の整数であり、eは1〜8の整数であり
    ; d+e=11である場合、dは2〜10の整数であり、eは1〜9の整数であ
    る) およびそれらの混合物からなる群から選択される式を有する分枝鎖アルキル部分
    である請求項1記載の液体洗剤組成物。
  10. 【請求項10】 前記分枝鎖界面活性剤混合物が、触媒的に有効な量のヒド
    ロホルミル化触媒の存在下で、そしてヒドロホルミル化反応条件下で、一酸化炭
    素および水素に富オレフィン供給ストックを付すことによって生成されるアルデ
    ヒドまたはアルコールによって特徴付けられる酸化生成物から生成される請求項
    1に記載の液体洗剤組成物。
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